JP2017179302A - 筆記具用水性インキ組成物およびそれを内蔵した筆記具 - Google Patents

筆記具用水性インキ組成物およびそれを内蔵した筆記具 Download PDF

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Abstract

【課題】筆記先端とインキ貯蔵部とペン芯をインキ流量調節機構として配置した筆記具のインキ貯蔵部の内圧が上昇した際にも筆記先端からインキがボタ落ちすることなく、さらに、安全に使用が可能で、高い抗菌性能を有する筆記具用水性インキ組成物およびそれを内蔵した筆記具を提供すること。【解決手段】筆記先端とインキ貯蔵部とペン芯をインキ流量調節機構として配置した筆記具に内蔵する筆記具用水性インキ組成物であって、該筆記具用水性インキ組成物が、着色剤と水と2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウムと2−(n−オクチル)−4−イソチアゾリン−3オンを含む筆記具用インキ組成物およびそれを内蔵した筆記具とした。【選択図】 なし

Description

本発明は、筆記具用水性インキ組成物およびそれを内蔵した筆記具に関する。
従来から、万年筆など、筆記先端と筆記先端に供給するインキ貯蔵部を有し、前記筆記先端とインキ貯蔵部の間に、インキ貯蔵部から筆記先端にインキを供給でき、インキ貯蔵部の内圧上昇に伴う溢出したインキを一時的に保持するくし歯状のインキ保留部材(以下、場合により「ペン芯」と表す)をインキ流量調節機構として配置した筆記具が知られている。前記筆記具は、インキ貯蔵部の内圧と外圧に変化が生じ、インキ貯蔵部の内圧が上昇した際にも、インキが筆記先端からボタ落ちすることを押さえることができるなどの利便性を有している。しかしながら、用いるインキによっては、前記インキ流量調節機構を有していても、インキのボタ落ちが発生するなど、十分満足するものではなかった(特許文献1)。
一方、前記筆記具に用いる筆記具用水性インキ組成物は、一般に水を主溶剤として含んでなるため、細菌、かび、または酵母などの微生物が繁殖しやすい。微生物が繁殖するとインキ組成物の腐敗などが起こり、粘度などインキ組成物の物性に変化が生じたり、インキ組成物中に析出物や凝集物などの異物が発生したり、インキ組成物の変色を起こすなど、インキ組成物としての機能が損なわれることがあった。そこで、抗菌性物質をインキ組成物に添加し、微生物などの繁殖を抑制することが盛んに行われている(特許文献2参照)。しかしながら、用いる抗菌性物質によっては、臭気がある、分解し易い、耐熱性が不十分である、毒性が高いなどの依然として改良の余地があった。例えば、特許文献3においては、抗菌性物質として、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンを2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンなどと併用しているが、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンは、アルカリ性で分解してしまう点、耐熱性が悪い点、エイムズ試験が陽性である点、皮膚刺激性が強い点などの問題があり、筆記具用インキ組成物に用いる抗菌性物質として適切ではない。
特開2002−179956号公報 特開平08−48929号公報 特開2004−175851号公報
本発明は、筆記先端とインキ貯蔵部とペン芯をインキ流量調節機構として配置した筆記具のインキ貯蔵部の内圧が上昇した際にも筆記先端からインキがボタ落ちすることなく、さらに、安全に使用が可能で、高い抗菌性能を有する筆記具用水性インキ組成物およびそれを内蔵した筆記具を提供するものである。
本発明は、ペン芯をインキ流量調節機構として配置した筆記具に内蔵する筆記具用インキ組成物に、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム(以下ナトリウムオマジンと言うことがある)と2−(n−オクチル)−4−イソチアゾリン−3オン(以下OITと言うことがある)を用いた筆記具用インキ組成物とすることを特徴とするものである。
また、本発明による筆記具は、前記筆記具用インキ組成物を内蔵した筆記具とすることを特徴とするものである。
本発明によれば、ペン芯をインキ流量調節機構として配置した筆記具に内蔵する筆記具用インキ組成物として、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウムと2−(n−オクチル)−4−イソチアゾリン−3オンを含むインキ組成物としたことにより、前記筆記具のインキ貯蔵部の内圧が上昇した際にも、インキがペン芯に保持され、筆記先端からインキのボタ落ちが発生することがない。さらに、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウムと2−(n−オクチル)−4−イソチアゾリン−3オンを含むことから、安全性を保ちながら、抗菌効果の高い筆記具用インキ組成物とすることができるなど優れた効果を奏するものである。
<筆記具用水性インキ組成物>
本発明による筆記具用水性インキ組成物(以下、場合により「水性インキ組成物」と表す)は、水と、着色剤と、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウムと、2−(n−オクチル)−4−イソチアゾリン−3オンを含んでなる。
本発明による水性インキ組成物は、ペン芯をインキ流量調節機構として配置した筆記具に内蔵して用いる。具体的には、万年筆、ボールペン、筆ペン、カリグラフィー用ペンおよび各種マーカー類など各種筆記具に用いることが可能である。
本発明に用いる2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウムは、皮膚感作性がない安全性の高い抗菌性物質であり、かびや細菌類などの抗菌作用がある。前記2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウムを筆記具用水性インキ組成物に用いることで、インキ貯蔵部の内圧が上昇した際に、溢出したインキを一時的に保持するくし歯状のインキ保留部材にインキが入りやすくなるため、水性インキ組成物が筆記先端に直接流れすぎることなく、ペン芯に効率よくインキを保持することができる。また、2−(n−オクチル)−4−イソチアゾリン−3オンは、少ない添加量で高い抗菌性能を有していることから、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウムと併用することで、安全性を保ちつつ、多種類のかびや細菌類、微生物などに抗菌効果が得られる。
前記の通り、本発明の水性インキ組成物に、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウムと2−(n−オクチル)−4−イソチアゾリン−3オンを用いることで、万年筆に代表されるペン芯をインキ流量調節機構として配置した筆記具の課題となる、ボタ落ちや、かび、細菌類や微生物などに由来する異物の発生、繰り返しインキを充填して使用する際に皮膚がインキで汚れた際にも安全性に問題がないことなど、に対して同時に解決できる。
本発明による水性インキ組成物において、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウムの添加量は、水性インキ組成物の総質量を基準として、10〜2000ppmであることが好ましく、50〜1500ppmであることがより好ましく、100〜1000ppmであることがさらに好ましい。この範囲より小さいとボタ落ちに対する効果と抗菌性能が劣る傾向があり、この範囲より多いとコストやインキの物性に影響を与えることがある。前記範囲とすることで、インキ物性に影響を与えることなく、ボタ落ちに対する効果や抗菌性能が向上する。さらに、ボタ落ち性能において、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウムの添加量は、100ppm以上であることが好ましく、300ppm以上であることが特に好ましい。また、OITの添加量は、水性インキ組成物の総質量を基準として、1〜500ppmであることが好ましく、3〜50ppmであることがより好ましく、5〜45ppmであることがさらに好ましく、最適には5〜40ppmである。前記範囲とすることで、インキ物性に影響を与えることなく、ボタ落ちに対する効果や安全性が高い状態で抗菌性能が得られる。なお、「ppm」とは「part per million」の略称であり、100万分の1の濃度を表す単位である。以下、本発明においては、単位「ppm」は水性インキ組成物の総質量を基準とする。
本発明による水性インキ組成物は、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウムと、2−(n−オクチル)−4−イソチアゾリン−3オン以外に、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン(以下、BITと言うことがある。)、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(以下、MITと言うことがある)をさらに含んでなることが好ましい。水性インキ組成物が、抗菌性物質として、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウムと、OIT、MITおよびBITを含んでなることにより、特定の抗菌性物質に耐性を持つ微生物(以下、場合により「耐性菌」と表す)を含む微生物の繁殖を抑えることができ、安全性を保ちつつ、抗菌性物質の総添加量を調整することができ、長期間、多種類のかびや細菌類、微生物などに抗菌効果がえられ、インキの保存安定性も向上する。
安全性や抗菌効果から、BITの添加量は、1〜500ppmであることが好ましく、5〜50ppmであることがより好ましく、10〜45ppmであることがさらに好ましく、10〜40ppmが特に好ましい。また、MITの添加量は、1〜1000ppmであることが好ましく、5〜100ppmであることがより好ましく、10〜90ppmであることがさらに好ましく、最適には10〜80ppmである。
本発明による水性インキ組成物は、抗菌性物質として、MIT、OITおよびBIT以外に任意の抗菌性物質、例えば前記した各種抗菌剤から選択される抗菌性物質をさらに含んでいても良い。
水性インキ組成物中における2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウムとOITとの配合比は、質量比で、2000:1〜1:50であることが好ましく、1000:1〜1:5であることがより好ましく、350:1〜1:1であることが更に好ましく、最適には200:1〜2.5:1である。2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウムとOITの配合比が上記範囲であると、ペン芯をインキ流量調節機構として用いた筆記具に用いた際にボタ落ちを防ぐことと、抗菌効果と、安全性を保つことができるため好ましい。
<着色剤>
本発明に用いることができる着色剤としては、通常筆記具用水性インキ組成物に用いる染料、顔料などが挙げられる。
本発明において用いることができる染料としては、水性媒体に溶解もしくは分散可能であれば特に制限されるものではない。例えば、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、直接染料、分散染料および食用色素など各種染料が挙げられ、これらは単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。染料の添加量は、水性インキ組成物の総質量に対して、0.1〜10質量%であることが好ましく、0.1〜5質量%であることがより好ましい。
具体的には、酸性染料としては、C.I.アシッドレッド18、C.I.アシッドレッド51、C.I.アシッドレッド52、C.I.アシッドレッド87、C.I.アシッドレッド92、C.I.アシッドレッド289、C.I.アシッドオレンジ10、C.I.アシッドイエロー3、C.I.アシッドイエロー7、C.I.アシッドイエロー23、C.I.アシッドイエロー42、C.I.アシッドグリーン3、C.I.アシッドグリーン16、C.I.アシッドブルー1、C.I.アシッドブルー9、C.I.アシッドブルー22、C.I.アシッドブルー90、C.I.アシッドブルー239、C.I.アシッドブルー248、C.I.アシッドバオレット15、C.I.アシッドバイオレット49、C.I.アシッドブラック1、C.I.アシッドブラック2、塩基性染料としては、C.I.ベーシックオレンジ2、C.I.ベーシックオレンジ14、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックブルー9、C.I.ベーシックブルー26、C.I.ベーシックバイオレット1、C.I.ベーシックバイオレット3、C.I.ベーシックバイオレット10、直接染料としては、C.I.ダイレクトレッド28、C.I.ダイレクトイエロー44、C.I.ダイレクトブルー86、C.I.ダイレクトブルー87、C.I.ダイレクトバイオレット51、C.I.ダイレクトブラック19、食用色素としては、C.I.フードイエロー3、C.I.フードブラック2などが挙げられる。
<水>
水としては、特に制限はなく、例えば、イオン交換水、限外ろ過水または蒸留水などを用いることができる。
<その他>
本発明による水性インキ組成物は、インキ物性や機能を向上させる目的で、水溶性有機溶剤、pH調整剤、保湿剤、防錆剤などの各種添加剤を含んでもよい。
水溶性有機溶剤としては、(i)エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、またはグリセリンなどのグリコール類、(ii)メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、イソプロパノール、イソブタノール、t−ブタノール、プロパギルアルコール、アリルアルコール、3−メチル−1−ブチン−3−オール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセタートやその他の高級アルコールなどのアルコール類、および(iii)エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、3−メトキシブタノール、または3−メトキシ−3−メチルブタノールなどのグリコールエーテル類などが挙げられる。水溶性有機溶剤の添加量は、水性インキ組成物に対して、0.1〜10質量%であることが好ましく、0.1〜5質量%であることがより好ましい。
pH調整剤としては、アンモニア、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、酢酸ナトリウムなどの無機塩類、トリエタノールアミンやジエタノールアミンなどの水溶性のアミン化合物などの有機塩基性化合物、乳酸およびクエン酸などが挙げられる。pH調整剤の添加量は、水性インキ組成物に対して、0.1〜10質量%であることが好ましく、0.1〜5質量%であることがより好ましい。
保湿剤としては、前記水溶性有機溶剤の他に尿素、またはソルビットなどが挙げられる。保湿剤の添加量は、水性インキ組成物に対して、0.1〜10質量%であることが好ましく、0.1〜5質量%であることがより好ましい。また、防錆剤としては、ベンゾトリアゾールおよびその誘導体、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、チオ硫酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸塩、サポニン、またはジアルキルチオ尿素などが挙げられる。また、水溶性樹脂として、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、セルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールなどを用いることができる。さらに、樹脂エマルジョンとして、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、ポリエステル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂など含むエマルジョンを添加することができる。
さらには、溶剤の浸透性を向上させるフッ素系界面活性剤やノニオン、アニオン、カチオン系界面活性剤、ジメチルポリシロキサンなどの消泡剤を添加することもできる。
<インキ組成物の製造方法>
本発明による水性インキ組成物は、従来知られている任意の方法により製造することができる。具体的には、前記各成分を必要量配合し、プロペラ攪拌、ホモディスパー、またはホモミキサーなどの各種攪拌機やビーズミルなどの各種分散機などにて混合し、製造することができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
<実施例1>
下記の配合組成および方法により、筆記具用水性インキ組成物を得た。
(筆記具用水性インキ組成物1)
2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム 0.05質量%
(500ppm相当量)
2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.0005質量%
(5ppm相当量)
1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 0.003質量%
(30ppm相当量)
2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.008質量%
(80ppm相当量)
C.I.アシッドレッド289 2.0質量%
エチレングリコール(水溶性有機溶剤) 2.0質量%
トリエタノールアミン(pH調整剤) 2.0質量%
イオン交換水 残部
イオン交換水に水溶性有機溶剤、pH調整剤、抗菌性物質を添加し、プロペラ攪拌により混合してベース液を得た。その後、ベース液に染料を添加し、プロペラ攪拌により混合して、筆記具用水性インキ組成物を得た。
<実施例2>
(筆記具用水性インキ組成物2)
2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム 0.05質量%
(500ppm相当量)
2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.0005質量%
(5ppm相当量)
1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 0.003質量%
(30ppm相当量)
2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.008質量%
(80ppm相当量)
C.I.ダイレクトブルー87 2.0質量%
エチレングリコール(水溶性有機溶剤) 2.0質量%
トリエタノールアミン(pH調整剤) 2.0質量%
イオン交換水 残部
上記配合とした以外は実施例1と同じ方法で筆記具用インキ組成物を得た。
<実施例3>
(筆記具用水性インキ組成物3)
2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム 0.05質量%
(500ppm相当量)
2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.0005質量%
(5ppm相当量)
1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 0.003質量%
(30ppm相当量)
2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.008質量%
(80ppm相当量)
C.I.アシッドイエロー42 2.0質量%
エチレングリコール(水溶性有機溶剤) 2.0質量%
トリエタノールアミン(pH調整剤) 2.0質量%
イオン交換水 残部
上記配合とした以外は実施例1と同じ方法で筆記具用インキ組成物を得た。
<実施例4>
(筆記具用水性インキ組成物4)
2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム 0.01質量%
(100ppm相当量)
2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.001質量%
(5ppm相当量)
1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 0.002質量%
(20ppm相当量)
2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.004質量%
(40ppm相当量)
C.I.ダイレクトブルー87 2.0質量%
エチレングリコール(水溶性有機溶剤) 2.0質量%
トリエタノールアミン(pH調整剤) 2.0質量%
イオン交換水 残部
上記配合とした以外は実施例1と同じ方法で筆記具用インキ組成物を得た。
<実施例5>
(筆記具用水性インキ組成物5)
2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム 0.05質量%
(300ppm相当量)
2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.0005質量%
(5ppm相当量)
1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 0.003質量%
(30ppm相当量)
2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.008質量%
(80ppm相当量)
C.I.ダイレクトブルー87 2.0質量%
エチレングリコール(水溶性有機溶剤) 2.0質量%
トリエタノールアミン(pH調整剤) 2.0質量%
イオン交換水 残部
上記配合とした以外は実施例1と同じ方法で筆記具用インキ組成物を得た。
<実施例6>
(筆記具用水性インキ組成物6)
2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム 0.1質量%
(1000ppm相当量)
2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.004質量%
(40ppm相当量)
1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 0.002質量%
(20ppm相当量)
2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.008質量%
(80ppm相当量)
C.I.ダイレクトブルー87 2.0質量%
エチレングリコール(水溶性有機溶剤) 2.0質量%
トリエタノールアミン(pH調整剤) 2.0質量%
イオン交換水 残部
上記配合とした以外は実施例1と同じ方法で筆記具用インキ組成物を得た。
<実施例7>
(筆記具用水性インキ組成物7)
2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム 0.05質量%
(500ppm相当量)
2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.004質量%
(40ppm相当量)
C.I.ダイレクトブルー87 2.0質量%
エチレングリコール(水溶性有機溶剤) 2.0質量%
トリエタノールアミン(pH調整剤) 2.0質量%
イオン交換水 残部
上記配合とした以外は実施例1と同じ方法で筆記具用インキ組成物を得た。
<比較例1>
(筆記具用水性インキ組成物8)
2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウムを添加しなかった以外は、実施例1と同じ方法で筆記具用水性インキ組成物を得た。
<比較例2>
(筆記具用水性インキ組成物9)
2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウムを配合しなかった以外は、実施例2と同じ方法で筆記具用水性インキ組成物を得た。
<比較例3>
(筆記具用水性インキ組成物10)
2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウムを配合しなかった以外は、実施例6と同じ方法で筆記具用水性インキ組成物を得た。
<比較例4>
(筆記具用水性インキ組成物11)
2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.015質量%
(150ppm相当量)
1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 0.015質量%
(150ppm相当量)
2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.03質量%
(300ppm相当量)
C.I.ダイレクトブルー87 2.0質量%
エチレングリコール(水溶性有機溶剤) 2.0質量%
トリエタノールアミン(pH調整剤) 2.0質量%
イオン交換水 残部
上記配合とした以外は実施例1と同じ方法で筆記具用インキ組成物を得た。
実施例1〜7、比較例1〜4で得られた筆記具用水性インキ組成物について、下記の要領により評価を行った。結果を(表1)に示した。
Figure 2017179302


ボタ落ち試験: ポリエチレン製の万年筆用インキカートリッジに実施例1〜7、比較例1〜4のインキ組成物を充填し、(株)パイロットコーポレーション製万年筆(キャップレス)に装着し、筆記先端であるペン先を下向きにして放置し、10分間92kPaまで減圧した時の様子を確認した。n=5
◎:ペン先にインキの滲みも見られずインキのボタ落ちが10分までない。
○:ペン先にインキの滲みが見られるがインキのボタ落ちが10分までない
△:ペン先にインキの滲みが見られるがボタ落ちは7分までない。
×:ペン先からインキの滲み、インキのボタ落ちが生じた。
抗菌性能試験: 実施例1〜3、比較例1〜4のインキ組成物に細菌(Escherichia coli、Pseudomonas aeruginosa、Pseudomonas putida、Burkholderia cepacia、Staphylococcus aureus、Alcaligences faecalis AL)、酵母(Candida valida、Rhodotorula mucilaginosa、Saccharomyces ceravisiae)、かび(Aspergillus oryzae、Cladosporium cladosporoides、Geotrichum candidum、Paecilomyces variotti、Penicillium ochrochloron)をそれぞれ接種し、50℃で7日間保温後、の各インキ組成物を試験インキとした。各インキ組成物を寒天培地に接種し、細菌、酵母については30℃で、かびについては25℃で、それぞれ7日間培養し、そのときの状態を目視により観察して評価した。
○:細菌、酵母、かびの繁殖が見られず、高い抗菌性能を有している。
△:細菌、酵母、かびの繁殖がわずかに見られるが、一定の抗菌性は有している。
×:細菌、酵母、かびの繁殖が顕著であり、抗菌性能を有していない。
安全性評価:実施例1〜3、比較例1〜4のインキ組成物のOITの添加量を元に、その安全性について、評価した。
◎:OITの添加量が40ppm以下であり、安全性が特に高い。
○:OITの添加量が40ppmより多く45ppm以下であり、安全性が高い。
△:OITの添加量が45ppmより多く50ppm以下であり、安全性を有している。
×:OITの添加量が50ppmより多く安全性に若干の課題がある。
(表1)に示した通り、実施例1〜7は、ボタ落ち性能、抗菌性能、安全性に優れたもので有った。比較例1、2においては、安全性は良好であるが、ボタ落ち性能、抗菌性能が劣っていた。比較例3においては、ボタ落ち性能が劣っていた。比較例4においては、抗菌性能は良好であったが、ボタ落ち性能、安全性が劣っていた。
前記の通り、実施例1〜7の筆記具用水性インキ組成物は、ペン芯をインキ流量調節機構として用いた筆記具に用いた際に良好な性能を示すことが明らかとなった。
本発明の筆記具用水性インキ組成物は、万年筆、ボールペン、筆ペン、カリグラフィー用のペン、各種マーカー類などペン芯をインキ流量調節機構として配置した各種筆記具用水性インキとして用いることができる。さらに、前記水性インキ組成物を内蔵した筆記具として好適に用いることができる。

Claims (2)

  1. 筆記先端と筆記先端に供給するインキ貯蔵部を有し、前記筆記先端とインキ貯蔵部の間に、インキ貯蔵部から筆記先端にインキを供給できインキ貯蔵部の内圧上昇に伴う溢出したインキを一時的に保持する櫛歯状のインキ保留部材(以下、ペン芯と言うことがある)をインキ流量調節機構として配置した筆記具に内蔵する筆記具用水性インキ組成物であって、該筆記具用水性インキ組成物が、着色剤と水と2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウムと2−(n−オクチル)−4−イソチアゾリン−3オンを含むことを特徴とする筆記具用インキ組成物。
  2. 請求項1に記載の筆記具用インキ組成物を内蔵した筆記具。
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