JP2017214513A - 水性ボールペン用インキ組成物 - Google Patents
水性ボールペン用インキ組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017214513A JP2017214513A JP2016110206A JP2016110206A JP2017214513A JP 2017214513 A JP2017214513 A JP 2017214513A JP 2016110206 A JP2016110206 A JP 2016110206A JP 2016110206 A JP2016110206 A JP 2016110206A JP 2017214513 A JP2017214513 A JP 2017214513A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink composition
- water
- antibacterial
- ink
- mass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Pens And Brushes (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
Abstract
【解決手段】
水と、着色剤と、抗菌性物質と、剪断減粘性付与剤を含んでなる水性ボールペン用インキ組成物であって、前記インキ組成物が、前記抗菌性物質として、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンを含んでなる、水性ボールペン用インキ組成物とした。
【選択図】 なし
Description
この種のインキは、剪断応力が加わらない静置時には高粘度であり、機構内において安定的に保持されており、筆記時にあっては高速回転するボールによる高剪断力によってボール近傍のインキが低粘度化し、その結果、インキはボールとボール収容部の間隙から吐出して紙面に転写されるものである。前記紙面に転写されたインキは剪断力から解放されるため再び高粘度状態となり、従来の水性インキ組成物の欠点である筆跡の滲みを発生させないものである。また、前述の剪断減粘性によってインキ漏れを発生することがなく、しかも、インキを保持する所謂中綿を必要とせず、インキを最後まで使用可能であったり、インキ流量を調節する流量調節部材(例えば、櫛歯状部材等のインキ一時的保溜部材)を要しないので、簡易な構造の筆記具が得られる等、多くの利点を有するため広く適用されている。
すなわち、本発明は、
「1.水と、着色剤と、抗菌性物質と、剪断減粘性付与剤を含んでなる水性ボールペン用インキ組成物であって、前記インキ組成物が、前記抗菌性物質として、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンを含んでなることを特徴とする、水性ボールペン用インキ組成物。
2.前記剪断減粘性付与剤が、高分子多糖類を含む、第1項に記載の水性ボールペン用インキ組成物。」に関する。
本発明による水性ボールペン用インキ組成物(以下、場合により「インキ組成物」と表す)は、水と、着色剤と、抗菌性物質と、剪断減粘性付与剤を含んでなる。
本発明によるインキ組成物は、必須の抗菌性物質として、OITを含んでなる。なお、本発明において、「抗菌性物質」とは、微生物を死滅させる能力または増殖を抑える能力を有する物質のことであり、抗菌剤、殺菌剤、防かび剤および防腐剤と同義である。また、前記したOITの他に、後述する2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(以下、場合により「MIT」と表す)、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン(以下、場合により「BIT」と表す)を抗菌性物質として併用することもできる。さらに、他の抗菌性物質の具体例としては、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3オン、N−(n−ブチル)−1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウム、3−ヨード−2−プロピニルブチルカルバマート、安息香酸ナトリウム、ベンゾトリアゾール及びフェノールなども挙げられる。
本発明において用いることができる剪断減粘性付与剤としては、特に限定されないが、化学合成で得られる架橋型アクリル酸重合体、アルカリ膨潤会合型増粘剤、ノニオン会合型増粘剤などの会合型増粘剤、天然物由来の高分子多糖類などの有機インキ粘度調整剤が挙げられ、これらの剪断減粘性付与剤は、単独又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
具体的には、高分子多糖類としては、キサンタンガム、ウェランガム、サクシノグリカン、グアーガム、ローカストビーンガム、λ−カラギーナン、ダイユータンガム、発酵セルロース、セルロースナノファイバーなどのセルロース及びその誘導体、などが挙げられる。
本発明において用いることができる着色剤としては、染料、顔料等、特に限定されるものではなく、適宜選択して使用することができる。
水としては、特に制限はなく、例えば、イオン交換水、限外ろ過水または蒸留水などを用いることができる。
本発明によるインキ組成物は、インキ物性や機能を向上させる目的で、水溶性有機溶剤、pH調整剤、保湿剤、防錆剤などの各種添加剤を含んでもよい。
本発明によるインキ組成物は、従来知られている任意の方法により製造することができる。具体的には、前記各成分を必要量配合し、プロペラ攪拌、ホモディスパー、またはホモミキサーなどの各種攪拌機やビーズミルなどの各種分散機などにて混合し、製造することができる。
下記の配合組成および方法により、水性ボールペン用インキ組成物を得た。
(水性ボールペン用インキ組成物1)
2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.002質量%
(20ppm相当量 抗菌性物質)
1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 0.005質量%
(50ppm相当量 抗菌性物質)
2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.005質量%
(50ppm相当量 抗菌性物質)
着色球状樹脂粒子(着色剤 固形分34質量%含有) 20.0質量%
グリセリン(水溶性有機溶剤) 10.0質量%
尿素 5.0質量%
トリエタノールアミン(pH調整剤) 2.0質量%
エチレンジアミン四酢酸(EDTA) 0.5質量%
リン酸エステル系界面活性剤(ラウリルアルコール系 潤滑剤) 1.0質量%
ベンゾトリアゾール(防錆剤) 0.5質量%
サクシノグリカン(高分子多糖類 剪断減粘性付与剤) 0.3質量%
イオン交換水 60.688質量%
着色剤、水、水溶性有機溶剤、尿素、pH調整剤、エチレンジアミン四酢酸、潤滑剤、防錆剤、抗菌性物質をディスパーで加温撹拌等してベースインキを作成した。その後、上記作製したベースインキを加温しながら、剪断減粘性付与剤を投入してホモジナイザー攪拌機を用いて均一な状態となるまで充分に混合攪拌して、実施例1の水性ボールペン用インキ組成物を得た。
インキ組成物を表1において表される組成に変更した以外は、実施例1と同様にして水性ボールペン用インキ組成物を得た。
インキ組成物を表1において表される組成に変更した以外は、実施例1と同様にして水性ボールペン用インキ組成物を得た。
抗菌性能試験: 実施例1〜7、比較例1〜3のインキ組成物に細菌(Escherichia coli、Pseudomonas aeruginosa、Pseudomonas putida、Burkholderia cepacia、Staphylococcus aureus、Alcaligences faecalis AL)、酵母(Candida valida、Rhodotorula mucilaginosa、Saccharomyces ceravisiae)、かび(Aspergillus oryzae、Cladosporium cladosporoides、Geotrichum candidum、Paecilomyces variotti、Penicillium ochrochloron)をそれぞれ接種し、50℃で7日間保温後、の各インキ組成物を試験インキとした。各インキ組成物を寒天培地に接種し、細菌、酵母については30℃で、かびについては25℃で、それぞれ7日間培養し、そのときの状態を目視により観察して評価した。
○:細菌、酵母、かびの繁殖が見られず、高い抗菌性能を有している。
△:細菌、酵母、かびの繁殖がわずかに見られるが、一定の抗菌性は有している。
×:細菌、酵母、かびの繁殖が顕著であり、抗菌性能を有していない。
安全性評価:実施例1〜7、比較例1〜3のインキ組成物のOITの添加量および使用する抗菌性物質を元に、その安全性について、評価した。
◎:OITの添加量が40ppm以下であり、安全性が特に高い。
○:OITの添加量が40ppmより多く50ppm以下であり、安全性を有している。
△:OITの添加量が50ppmより多く安全性に若干の課題がある。
×:安全性に課題がある抗菌性物質を用いている。
前記の通り、実施例1〜7の水性ボールペン用インキ.組成物は、剪断減粘性付与剤を用いた際に、OITを抗菌性物質として用いることにより、良好な性能を示すことが明らかとなった。
Claims (2)
- 水と、着色剤と、抗菌性物質と、剪断減粘性付与剤を含んでなる水性ボールペン用インキ組成物であって、前記インキ組成物が、前記抗菌性物質として、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンを含んでなることを特徴とする、水性ボールペン用インキ組成物。
- 前記剪断減粘性付与剤が、高分子多糖類から選ばれる1種以上である、請求項1に記載の水性ボールペン用インキ組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016110206A JP2017214513A (ja) | 2016-06-01 | 2016-06-01 | 水性ボールペン用インキ組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016110206A JP2017214513A (ja) | 2016-06-01 | 2016-06-01 | 水性ボールペン用インキ組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017214513A true JP2017214513A (ja) | 2017-12-07 |
Family
ID=60576531
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016110206A Pending JP2017214513A (ja) | 2016-06-01 | 2016-06-01 | 水性ボールペン用インキ組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017214513A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021031647A (ja) * | 2019-08-28 | 2021-03-01 | 株式会社パイロットコーポレーション | ボールペン用蛍光顔料水性インキ組成物及びそれを収容したボールペンレフィル、ボールペン |
JP7361337B2 (ja) | 2020-05-14 | 2023-10-16 | シヤチハタ株式会社 | 水性インキ組成物 |
-
2016
- 2016-06-01 JP JP2016110206A patent/JP2017214513A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021031647A (ja) * | 2019-08-28 | 2021-03-01 | 株式会社パイロットコーポレーション | ボールペン用蛍光顔料水性インキ組成物及びそれを収容したボールペンレフィル、ボールペン |
JP7361337B2 (ja) | 2020-05-14 | 2023-10-16 | シヤチハタ株式会社 | 水性インキ組成物 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4713372B2 (ja) | 水性ボールペン用インキ組成物 | |
JP6377494B2 (ja) | 筆記具用水性インキ組成物および水性インキ製品 | |
JP2017214513A (ja) | 水性ボールペン用インキ組成物 | |
JP2011046893A (ja) | 筆記具用水性インキ組成物 | |
US11807762B2 (en) | Process for preparing aqueous gel inks with variable color, and aqueous gel inks thereof | |
JP5607897B2 (ja) | 筆記具用水性インキ組成物 | |
JP5955899B2 (ja) | 筆記具用水性インキ組成物およびそれを収容してなる製品 | |
JP2016124916A (ja) | 筆記具用水性インキ組成物 | |
JP6585387B2 (ja) | 筆記具用水性インキ組成物及びそれを用いた水性インキ製品並びに筆記具 | |
JP2008183878A (ja) | 水性ボールペン | |
EP3868843A1 (en) | Aqueous ink composition for writing instruments | |
JP6644545B2 (ja) | 筆記具用水性インキ組成物および水性インキ製品 | |
JP2017179302A (ja) | 筆記具用水性インキ組成物およびそれを内蔵した筆記具 | |
US11802214B2 (en) | Process of preparation of an aqueous gel ink with variable color comprising silver nanoparticles | |
JP2019189802A (ja) | 着色樹脂粒子分散体およびその製造方法、ならびにその着色樹脂粒子分散体を含んでなる筆記具用水性インキ組成物および筆記具 | |
JP2019116578A (ja) | 筆記具用水性インキ組成物、およびそれを用いた筆記具 | |
JP2019011450A (ja) | ボールペン用インキ組成物、およびそれを用いたボールペン | |
JP2008111051A (ja) | 筆記具用水性インキ組成物及びそれを内蔵した筆記具 | |
JP2007297517A (ja) | ボールペン用水性インキ | |
JP2017179301A (ja) | 筆記具用水性インキ組成物、およびそれを用いた水性インキ製品並びに筆記具。 | |
EP4021988A1 (en) | Process of preparation of an aqueous gel ink with fixed color comprising gold nanoparticles | |
JP2001081389A (ja) | 筆記具用水性インキ組成物及びそれを内蔵した筆記具 | |
WO2021038065A1 (en) | Process of preparation of an aqueous gel ink with variable color comprising silver nanoparticles | |
JP2023057250A (ja) | 皮膚筆記用ボールペン | |
JP2017214512A (ja) | 筆記具用水性インキ組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190408 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200122 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200128 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20200309 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20200319 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200519 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20201023 |