JP2017179246A - 重合性組成物 - Google Patents

重合性組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2017179246A
JP2017179246A JP2016071880A JP2016071880A JP2017179246A JP 2017179246 A JP2017179246 A JP 2017179246A JP 2016071880 A JP2016071880 A JP 2016071880A JP 2016071880 A JP2016071880 A JP 2016071880A JP 2017179246 A JP2017179246 A JP 2017179246A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymerizable composition
group
acrylate
methacrylate
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016071880A
Other languages
English (en)
Inventor
貴史 石原
Takashi Ishihara
貴史 石原
健次 安東
Kenji Ando
健次 安東
直樹 江草
Naoki Egusa
直樹 江草
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Artience Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Ink SC Holdings Co Ltd filed Critical Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Priority to JP2016071880A priority Critical patent/JP2017179246A/ja
Publication of JP2017179246A publication Critical patent/JP2017179246A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

【課題】本発明の目的は、黄変、臭気、酸素による重合阻害の影響を受けづらい、かつ、臭気、黄変の原因となるラジカル重合開始剤の使用量を削減した重合性組成物を提供すること、および、前記重合性組成物を用いた硬化物を提供することである。【解決手段】分子内に—SH基と—NR1R2基を含む、アミノ酸、または、アミノ酸の誘導体であることを特徴とする化合物(A)とラジカル重合性モノマー(B)とラジカル重合開始剤(C)とを含む重合性組成物。【選択図】なし

Description

本発明は重合性組成物に関し、さらに詳細には、ラジカル重合時の連鎖移動剤として分子内に−SH基と−NR12基を含む、アミノ酸、または、アミノ酸の誘導体であることを特徴とする化合物(A)とラジカル重合性モノマー(B)とラジカル重合開始剤(C)とを含む重合性組成物。
を含む成分を用いることで、硬化塗膜中に残留し揮発、溶出等の滲み出し(ブリード)や臭気等が問題となる可能性のあるラジカル重合開始剤やその分解物等の使用量削減が可能な重合性組成物に関する。
重合性組成物は印刷インキをはじめ、インクジェットインキ、塗料、オーバーコート材、印刷版用感光性樹脂、接着剤、粘着剤、カラーフィルター用レジスト、プリント基板用レジスト、半導体用フォトレジスト、ホログラム材料、成型樹脂、注型樹脂、光造形用樹脂、封止剤、各種デバイス等の分野で盛んに研究が行われている。
重合性組成物は、ラジカル重合開始剤、ラジカル重合性を有するモノマー、顔料等の着色剤、添加剤等からなるものが知られている。ラジカル重合性を有するモノマーについては、多種多様な化合物が知られているが、材料入手が容易である観点から、アクリレート化合物が汎用的に用いられている。
アクリレート化合物は、加熱または活性エネルギー線の照射によってラジカル重合開始剤から発生する活性種により、容易に重合反応を起こし、反応硬化物を形成する。しかしながら、ラジカル重合反応時に酸素分子に起因する重合阻害(酸素阻害)が起こり、硬化が不十分となるため所望の性能が得られ難く、大きな課題となっている。
酸素分子による重合阻害に関しては、様々な研究機関により検討がなされており、1)物理的に酸素を遮断する方法、2)ラジカル重合開始剤の濃度を高くさせる方法、3)添加剤を使用する方法、が知られている。
物理的な酸素の遮断により重合阻害を抑制する方法として、不活性ガスやポリビニルアルコール層の利用(特許文献1)が知られている。しかしながら、不活性ガスを使用する方法では装置が大型であるため初期投資が大きいという問題がある。また、ポリビニルアルコール層を利用する場合はアルカリ溶液での処理が必要となるため、製造工程が増えてしまうという問題がある。
ラジカル重合開始剤の濃度を高くさせる方法は、重合反応中に酸素による重合阻害を受けても、重合に寄与できるラジカル量を確保することができる。しかしながら、重合後の硬化塗膜中に残留するラジカル重合開始剤やその分解物等の滲み出しや揮発による臭気、黄変が問題となる。
添加剤による重合阻害を抑制する方法として、リン化合物、イオウ化合物(チオール、ジスルフィド等)(特許文献2)、アミン化合物(特許文献3)が知られている。
リン化合物は酸素原子を捕捉することで重合阻害を抑制するが、その有効性は添加後24時間程度に限られる。
イオウ化合物やアミン化合物は水素引き抜きや連鎖移動により不活性ラジカルから活性ラジカルを生成することで重合阻害を抑制する。しかしながら、チオールに代表されるイオウ化合物は臭気が悪く、作業環境の悪化が問題となる。一方、アミン化合物としてはエタノールアミン類が多用されるが、調製した溶液が増粘するため使用される用途が限定される。
また、イオウ化合物やアミン化合物はラジカル重合性モノマーと混合すると、経時で付加重合反応を起こし、ゲル化するため、保存安定性に課題がある。
特開2006−146061号公報 特開昭64−13144号公報 特開2005−247820号公報
本発明の目的は、黄変、臭気、酸素による重合阻害の影響を受けづらい、かつ、臭気、黄変の原因となるラジカル重合開始剤の使用量を削減した重合性組成物を提供すること、および、その硬化物を提供することである。
本発明者は、以上の諸問題点を考慮し解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明に至った。
すなわち本発明は、分子内に―SH基と―NR12基を含む、アミノ酸、または、アミノ酸の誘導体である化合物(A)とラジカル重合性モノマー(B)とラジカル重合開始剤(C)とを含む重合性組成物に関する。
ただし、R1およびR2はそれぞれ独立に、水素、アルキル基、または、アシル基を表す。
さらに本発明は、化合物(A)が、下記一般式(1)で表される化合物、または、下記一般式(2)で表される化合物であることを特徴とする上記重合性組成物に関する。
一般式(1)
Figure 2017179246
(式中、R1およびR2は、水素原子、アシル基、または、アルキル基を表す。
3およびR4は水素原子、または、メチル基を表す。
5は水素原子、または、アルキル基を表す。)
一般式(2)
Figure 2017179246
(式中、R6は水素原子、アシル基、または、アルキル基を表す。
7は水素原子、または、アルキル基を表す。)
さらに本発明は、ラジカル重合開始剤(C)が、光ラジカル重合開始剤であることを特徴とする上記重合性組成物に関する。
本発明の重合性組成物は、効率的に不活性ラジカルから活性ラジカルを生成する連鎖移動剤を利用し、滲み出しや臭気、黄変の原因となるラジカル重合開始剤の使用量を削減できることから、印刷インキをはじめ、インクジェットインキ、塗料、オーバーコート材、印刷版用感光性樹脂、接着剤、粘着剤、カラーフィルター用レジスト、プリント基板用レジスト、半導体用フォトレジスト、ホログラム材料、成型樹脂、注型樹脂、光造形用樹脂、封止剤、各種デバイス等の多方面の用途において有用である。
以下、詳細にわたって本発明の実施形態を説明する。なお、本発明において(メタ)アクリレートとはアクリレートおよび/またはメタクリレートを意味し、(メタ)アクリル酸とはアクリル酸および/またはメタクリル酸を意味する。
まず、本発明における化合物(A)について説明する。本発明における化合物(A)は、ラジカル重合中に酸素分子による重合阻害によって不活性化したラジカルから活性ラジカルを生成し(連鎖移動)、酸素阻害の影響を低減するために用いられ、−SH基と−NR1R2基を含むアミノ酸、または、アミノ酸誘導体であれば、その構造が限定されるものではない。
化合物(A)中のR1、R2はそれぞれ独立に、水素、アルキル基、アシル基を表す。
化合物(A)中の−SH基と−NR12基の数としては、保存安定性、臭気の点から、それぞれ1つであることが好ましい。
化合物(A)は、重合性組成物の硬化性の点から、重合性組成物の固形分の合計100重量部中、0.1〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量部の量で用いることが好ましい。
化合物(A)の使用量が0.1重量部未満の場合は、添加量が少なすぎるため、連鎖移動による活性ラジカル再生効果が発揮されず、硬化膜に所望の特性を付与できない。一方、化合物(A)の使用量が10重量部を超える場合は、添加量が多すぎるため、一部が重合時に連鎖移動せず、硬化塗膜中に残留し、滲み出してしまう可能性がある。
化合物(A)として好ましくは、下記一般式(1)または下記一般式(2)で表される化合物である。
一般式(1)
Figure 2017179246
式中、R1およびR2は、水素原子、アシル基、または、アルキル基を表す。
3およびR4は水素原子、または、メチル基を表す。
5は水素原子、または、アルキル基を表す。
一般式(2)
Figure 2017179246
式中、R6は水素原子、アシル基、または、アルキル基を表す。
7は水素原子、または、アルキル基を表す。
ここでR1、R2、R5、R6、および、R7におけるアルキル基としては、例えば、直鎖または分岐状の炭素数1〜10のアルキル基が挙げられる。具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル等が挙げられる。
1、R2、および、R6におけるアルキル基として、好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基が挙げられ、より好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基が挙げられる。
ここでR1、R2、およびR6におけるアシル基としては、水素原子または炭素数1〜18の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状の脂肪族基が結合したカルボニル基が挙げられる。具体的には、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、シクロペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、イソクロトノイル基、オレオイル基等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
以上挙げたアシル基は−SH基を有していても良い。
以下の表1に本発明における化合物(A)の具体的な構造を示すが、本発明における化合物(A)の構造は、それらに何ら限定されるものではない。
表1
Figure 2017179246
次に本発明におけるラジカル重合性モノマー(B)について詳述する。
本発明に用いるラジカル重合性モノマー(B)とは、分子中にラジカル重合可能な骨格を少なくとも一つ以上を有する化合物を意味する。また、これらは、いずれも常温、常圧で液体ないし固体のモノマー、オリゴマーないしポリマーの化学形態を持つものである。
このようなラジカル重合性モノマー(B)の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸およびそれらの塩、エステル、酸アミドや酸無水物があげられ、さらには、ウレタンアクリレート、アクリロニトリル、スチレン誘導体、種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ポリウレタンなどがあげられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下に、本発明におけるラジカル重合性モノマー(B)の具体例を挙げる。
アクリレート類の例:
単官能アルキルアクリレート類の例:
メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イソアミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、デシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、ベンジルアクリレート。
単官能含ヒドロキシアクリレート類の例:
2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−クロロプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−アリルオキシプロピルアクリレート、2−アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート。
単官能含ハロゲンアクリレート類の例:
2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、1H−ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルアクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルアクリレート、2,6−ジブロモ−4−ブチルフェニルアクリレート、2,4,6−トリブロモフェノキシエチルアクリレート、2,4,6−トリブロモフェノール3EO付加アクリレート。
単官能含エーテル基アクリレート類の例:
2−メチルオキシエチルアクリレート、1,3−ブチレングリコールメチルエーテルアクリレート、ブチルオキシエチルアクリレート、メチルオキシトリエチレングリコールアクリレート、メチルオキシポリエチレングリコール#400アクリレート、メチルオキシジプロピレングリコールアクリレート、メチルオキシトリプロピレングリコールアクリレート、メチルオキシポリプロピレングリコールアクリレート、エチルオキシジエチレングリコールアクリレート、エチルカルビトールアクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、クレジルポリエチレングリコールアクリレート、p−ノニルフェノキシエチルアクリレート、p−ノニルフェノキシポリエチレングリコールアクリレート、グリシジルアクリレート。
単官能含カルボキシルアクリレート類の例:
β−カルボキシエチルアクリレート、こはく酸モノアクリロイルオキシエチルエステル、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート、2−アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2−アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2−アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイドロゲンフタレート、2−アクリロイルオキシプロピルテトラヒドロハイドロゲンフタレート。
その他の単官能アクリレート類の例:
N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリレート、モルホリノエチルアクリレート、トリメチルシロキシエチルアクリレート、ジフェニル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェート、2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、カプロラクトン変性−2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート。
二官能アクリレート類の例:
1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#200ジアクリレート、ポリエチレングリコール#300ジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコール#400ジアクリレート、ポリプロピレングリコール#700ジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールPO変性ジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルのカプロラクトン付加物ジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールビス(2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピル)エーテル、ビス(4−アクリロキシポリエチルオキシフェニル)プロパン、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、ペンタエリスリトールジアクリレートモノベンゾエート、ビスフェノールAジアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレート、PO変性ビスフェノールAジアクリレート、水素化ビスフェノールAジアクリレート、EO変性水素化ビスフェノールAジアクリレート、PO変性水素化ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールFジアクリレート、EO変性ビスフェノールFジアクリレート、PO変性ビスフェノールFジアクリレート、EO変性テトラブロモビスフェノールAジアクリレート、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレート。
三官能アクリレート類の例:
グリセリンPO変性トリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンPO変性トリアクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート、イソシアヌル酸EO変性ε−カプロラクトン変性トリアクリレート、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−s−トリアジン、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレートトリプロピオネート。
四官能以上のアクリレート類の例:
ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートモノプロピオネート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルテトラアクリレート、トリス(アクリロイルオキシ)ホスフェート。
メタクリレート類の例:
単官能アルキルメタクリレート類の例:
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソアミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、2−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、デシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ジシクロペンテニルメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート。
単官能含ヒドロキシメタクリレート類の例:
2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−クロロプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−アリルオキシプロピルメタクリレート、2−メタクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート。
単官能含ハロゲンメタクリレート類の例:
2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、1H−ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルメタクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート、2,6−ジブロモ−4−ブチルフェニルメタクリレート、2,4,6−トリブロモフェノキシエチルメタクリレート、2,4,6−トリブロモフェノール3EO付加メタクリレート。
単官能含エーテル基メタクリレート類の例:
2−メチルオキシエチルメタクリレート、1,3−ブチレングリコールメチルエーテルメタクリレート、ブチルオキシエチルメタクリレート、メチルオキシトリエチレングリコールメタクリレート、メチルオキシポリエチレングリコール#400メタクリレート、メチルオキシジプロピレングリコールメタクリレート、メチルオキシトリプロピレングリコールメタクリレート、メチルオキシポリプロピレングリコールメタクリレート、エチルオキシジエチレングリコールメタクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、フェノキシジエチレングリコールメタクリレート、フェノキシポリエチレングリコールメタクリレート、クレジルポリエチレングリコールメタクリレート、p−ノニルフェノキシエチルメタクリレート、p−ノニルフェノキシポリエチレングリコールメタクリレート、グリシジルメタクリレート。
単官能含カルボキシルメタクリレート類の例:
β−カルボキシエチルメタクリレート、こはく酸モノメタクリロイルオキシエチルエステル、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノメタクリレート、2−メタクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2−メタクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2−メタクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイドロゲンフタレート、2−メタクリロイルオキシプロピルテトラヒドロハイドロゲンフタレート。
その他の単官能メタクリレート類の例:
ジメチルアミノメチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリレート、モルホリノエチルメタクリレート、トリメチルシロキシエチルメタクリレート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェート、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、カプロラクトン変性−2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート。
二官能メタクリレート類の例:
1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール#200ジメタクリレート、ポリエチレングリコール#300ジメタクリレート、ポリエチレングリコール#400ジメタクリレート、ポリエチレングリコール#600ジメタクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、テトラプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコール#400ジメタクリレート、ポリプロピレングリコール#700ジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールPO変性ジメタクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジメタクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルのカプロラクトン付加物ジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールビス(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピル)エーテル、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレートモノステアレート、ペンタエリスリトールジメタクリレートモノベンゾエート、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエチルオキシフェニル)プロパン、ビスフェノールAジメタクリレート、EO変性ビスフェノールAジメタクリレート、PO変性ビスフェノールAジメタクリレート、水素化ビスフェノールAジメタクリレート、EO変性水素化ビスフェノールAジメタクリレート、PO変性水素化ビスフェノールAジメタクリレート、ビスフェノールFジメタクリレート、EO変性ビスフェノールFジメタクリレート、PO変性ビスフェノールFジメタクリレート、EO変性テトラブロモビスフェノールAジメタクリレート、トリシクロデカンジメチロールジメタクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジメタクリレート。
三官能メタクリレート類の例:
グリセリンPO変性トリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリメタクリレート、トリメチロールプロパンPO変性トリメタクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリメタクリレート、イソシアヌル酸EO変性ε−カプロラクトン変性トリメタクリレート、1,3,5−トリメタクリロイルヘキサヒドロ−s−トリアジン、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールトリメタクリレートトリプロピオネート。
四官能以上のメタクリレート類の例:
ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレートモノプロピオネート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、オリゴエステルテトラメタクリレート、トリス(メタクリロイルオキシ)ホスフェート。
アリレート類の例:
アリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート、イソシアヌル酸トリアリレート。
酸アミド類の例:
アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、メタクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、ジアセトンメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、メタクリロイルモルホリン。
スチレン類の例:
スチレン、p−ヒドロキシスチレン、p−クロロスチレン、p−ブロモスチレン、p−メチルスチレン、p−メチルオキシスチレン、p−t−ブチルオキシスチレン、p−t−ブチルオキシカルボニルスチレン、p−t−ブチルオキシカルボニルオキシスチレン、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン。
他のビニル化合物の例:
酢酸ビニル、モノクロロ酢酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバル酸ビニル、酪酸ビニル、ラウリン酸ビニル、アジピン酸ジビニル、メタクリル酸ビニル、クロトン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルピロリドンなど。
上記のラジカル重合性モノマー(B)は、以下に示すメーカーの市販品として、容易に入手することができる。例えば、共栄社油脂化学工業(株)社製の「ライトアクリレート」、「ライトエステル」、「エポキシエステル」、「ウレタンアクリレート」および「高機能性オリゴマー」シリーズ、新中村化学(株)社製の「NKエステル」および「NKオリゴ」シリーズ、日立化成工業(株)社製の「ファンクリル」シリーズ、東亞合成化学(株)社製の「アロニックスM」シリーズ、大八化学工業(株)社製の「機能性モノマー」シリーズ、大阪有機化学工業(株)社製の「特殊アクリルモノマー」シリーズ、三菱レイヨン(株)社製の「アクリエステル」および「ダイヤビームオリゴマー」シリーズ、日本化薬(株)社製の「カヤラッド」および「カヤマー」シリーズ、(株)日本触媒社製の「アクリル酸/メタクリル酸エステルモノマー」シリーズ、日本合成化学工業(株)社製の「NICHIGO−UV紫光ウレタンアクリレートオリゴマー」シリーズ、信越酢酸ビニル(株)社製の「カルボン酸ビニルエステルモノマー」シリーズ、(株)興人社製の「機能性モノマー」シリーズなどが挙げられる。
また以下に示す環状化合物もラジカル重合性モノマー(B)として挙げられる。
三員環化合物の例:
ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・ケミストリー・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Chem.Ed.)、第17巻、3169頁(1979年)記載のビニルシクロプロパン類、マクロモレキュラー・ケミー・ラピッド・コミュニケーション(Makromol.Chem.Rapid Commun.)、第5巻、63頁(1984年)記載の1−フェニル−2−ビニルシクロプロパン類、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・ケミストリー・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Chem.Ed.)、第23巻、1931頁(1985年)およびジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・レター・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Lett.Ed.)、第21巻、4331頁(1983年)記載の2−フェニル−3−ビニルオキシラン類、日本化学会第50春期年会講演予稿集、1564頁(1985年)記載の2,3−ジビニルオキシラン類。
環状ケテンアセタール類の例:
ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・ケミストリー・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Chem.Ed.)、第20巻、3021頁(1982年)およびジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・レター・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Lett.Ed.)、第21巻、373頁(1983年)記載の2−メチレン−1,3−ジオキセパン、ポリマー・プレプレプリント(Polym.Preprints)、第34巻、152頁(1985年)記載のジオキソラン類、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・レター・エディション(J.Polym.Sci.Polym.Lett.Ed.)、第20巻、361頁(1982年)、マクロモレキュラー・ケミー(Makromol.Chem.)、第183巻、1913頁(1982年)およびマクロモレキュラー・ケミー(Makromol.Chem.)、第186巻、1543頁(1985年)記載の2−メチレン−4−フェニル−1,3−ジオキセパン、マクロモレキュルズ(Macromolecules)、第15巻、1711頁(1982年)記載の4,7−ジメチル−2−メチレン−1,3−ジオキセパン、ポリマー・プレプレプリント(Polym.Preprints)、第34巻、154頁(1985年)記載の5,6−ベンゾ−2−メチレン−1,3−ジオセパン。
さらに、ラジカル重合性モノマー(B)は、以下に示す文献に記載のものもあげることができる。例えば、山下晋三ら編、「架橋剤ハンドブック」、(1981年、大成社)や加藤清視編、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」、(1985年、高分子刊行会)、ラドテック研究会編、赤松清編、「新・感光性樹脂の実際技術」、(1987年、シーエムシー)、遠藤剛編、「熱硬化性高分子の精密化」、(1986年、シーエムシー)、滝山榮一郎著、「ポリエステル樹脂ハンドブック」、(1988年、日刊工業新聞社)、ラドテック研究会編、「UV・EB硬化技術の応用と市場」、(2002年、シーエムシー)が挙げられる。
本発明のラジカル重合性モノマー(B)は、ただ一種のみ用いても、所望とする特性を向上するために任意の比率で二種以上混合したものを用いても構わない。
ラジカル重合性モノマー(B)の含有量は、重合性組成物の硬化性の点から、重合性組成物の固形分の合計100重量部中、90.0〜99.9重量部の量で用いることが好ましく、95.0〜99.5重量部の量で用いることがより好ましい。
ラジカル重合性モノマー(B)は、硬化膜に所望の性能を付与するために多官能モノマーであることが好ましい。
次に本発明のラジカル重合開始剤(C)について詳述する。
本発明のラジカル重合開始剤(C)としては、従来公知の重合開始剤を用いることが可能である。具体的には、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルメチルケタール、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン、オリゴ{2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン}、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)ベンジル]フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン等のアセトフェノン類;
ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類;
2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド等のホスフィン類;
その他フェニルグリオキシリックメチルエステル等が挙げられる。
より具体的には、イルガキュアー651、イルガキュアー184、ダロキュアー1173、イルガキュアー500、イルガキュアー1000、イルガキュアー2959、イルガキュアー907、イルガキュアー369、イルガキュアー379、イルガキュアー1700、イルガキュアー149、イルガキュアー1800、イルガキュアー1850、イルガキュアー819、イルガキュアー784、イルガキュアー261、イルガキュアーOXE−01(CGI124)、CGI242(BASF社製)、アデカオプトマーN1414、アデカオプトマーN1717、Esacure1001M(Lamberti社製)、特公昭59−1281号公報、特公昭61−9621号公報ならびに特開昭60−60104号公報記載のトリアジン誘導体、特開昭59−1504号公報ならびに特開昭61−243807号公報記載の有機過酸化物、特公昭43−23684号公報、特公昭44−6413号公報、特公昭47−1604号公報ならびにUSP第3567453号明細書記載のジアゾニウム化合物公報、USP第2848328号明細書、USP第2852379号明細書ならびにUSP第2940853号明細書記載の有機アジド化合物、特公昭36−22062号公報、特公昭37−13109号公報、特公昭38−18015号公報ならびに特公昭45−9610号公報記載のオルト−キノンジアジド類、特公昭55−39162号公報、特開昭59−140203号公報ならびに「マクロモレキュルス(MACROMOLECULES)」、第10巻、第1307頁(1977年)記載のヨードニウム化合物をはじめとする各種オニウム化合物、特開昭59−142205号公報記載のアゾ化合物、特開平1−54440号公報、ヨーロッパ特許第109851号明細書、ヨーロッパ特許第126712号明細書、「ジャーナル・オブ・イメージング・サイエンス(J.IMAG.SCI.)」、第30巻、第174頁(1986年)記載の金属アレン錯体、特開昭61−151197号公報記載のチタノセン類、「コーディネーション・ケミストリー・レビュー(COORDINATION CHEMISTRY REVIEW)」、第84巻、第85〜第277頁(1988年)ならびに特開平2−182701号公報記載のルテニウム等の遷移金属を含有する遷移金属錯体、特開平3−209477号公報記載のアルミナート錯体、特開平2−157760号公報記載のホウ酸塩化合物、特開昭55−127550号公報ならびに特開昭60−202437号公報記載の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、四臭化炭素や特開昭59−107344号公報記載の有機ハロゲン化合物、特開平5−255347号公報記載のスルホニウム錯体またはオキソスルホニウム錯体、特開昭54−99185号公報、特開昭63−264560号公報ならびに特開平10−29977記載のアミノケトン化合物、特開2001−264530号公報、特開2001−261761号公報、特開2000−80068号公報、特開2001−233842号公報、特表2004−534797号公報、特開2006−342166、特開2008−094770、特開2009−40762、特開2010−15025、特開2010−189279、特開2010−189280公報、特表2010−526846、特表2010−527338、特表2010−527339、USP3558309号明細書(1971年)、USP4202697号明細書(1980年)ならびに特開昭61−24558号公報記載のオキシムエステル化合物等が挙げられる。
これらは単独または複数の組み合わせで使用することが可能であり、硬化物に求める特性に応じて、任意に混合使用が可能であり、これらのラジカル重合開始剤(C)を用いる場合の使用量は、重合性組成物の総量100重量部に対して0.01から200重量部の範囲で含有され、0.1〜100重量部の範囲で含有されるのが好ましい。
ラジカル重合開始剤(C)の使用量が0.01重量部未満の場合は、活性エネルギー線照射により発生する活性種であるラジカルの量が十分ではなく、所望の硬化速度を得る事が出来ない。一方、ラジカル重合開始剤(C)の使用量が200重量部を超える場合は、重合性組成物中の低分子成分が多すぎるため、重合反応後の硬化物の特性が不十分になる可能性がある。
本発明の重合性組成物は、成膜性を高めるため有機高分子重合体等のバインダーと混合し、ガラス板やアルミニウム板、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンなどのポリマーフィルム、その他の金属板などの基材に塗布して使用することができる。
本発明の重合性組成物と混合して使用可能なバインダーとしては、ポリアクリレート類、ポリ−α−アルキルアクリレート類、ポリアミド類、ポリビニルアセタール類、ポリホルムアルデヒド類、ポリウレタン類、ポリカーボネート類、ポリスチレン類、ポリビニルエステル類等の重合体、共重合体があげられ、さらに具体的には、ポリメタクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセテート、ノボラック樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂その他、赤松清監修、「新・感光性樹脂の実際技術」、(シーエムシー、1987年)や「10188の化学商品」、657〜767頁(化学工業日報社、1988年)記載の業界公知の有機高分子重合体があげられる。
本発明で用いることのできる基材としては、非コート紙、コート紙、非吸収性支持体等が挙げられる。
具体的な非吸収性支持体としては、各種非吸収性のプラスチック及びそのフィルムが挙げられ、各種プラスチックフィルムとしては、例えば、PETフィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィルム、PVCフィルム、PEフィルム、TACフィルムを挙げることが出来る。その他のプラスチックとしては、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ABS、ポリアセタール、PVA、ゴム類等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、金属類やガラス類も使用することが出来る。
本発明の重合性組成物は、粘度調整をはじめとする塗工適正の向上等を目的として、必要に応じて溶媒を添加して使用することも可能である。本発明の重合性組成物に添加して使用することのできる溶媒は特に限定されず、本発明の重合性組成物と均一に混合することのできる溶媒であればいかなるものも使用可能である。例えば、アルコール系、ケトン系、エステル系、芳香族系、炭化水素系、ハロゲン化炭化水素系などの公知の溶媒などがあげられるが、これらに限定されるものではない。
また、本発明の重合性組成物は保存時の重合を防止する目的で熱重合防止剤を添加することが可能である。
本発明の重合性組成物に添加可能な熱重合防止剤の具体例としては、p−メチルオキシフェノール、ハイドロキノン、アルキル置換ハイドロキノン、カテコール、tert−ブチルカテコール、フェノチアジンなどをあげることができ、これらの熱重合防止剤は、ラジカル重合性モノマー(B)100重量部に対して0.001から5重量部の範囲で添加されるのが好ましい。
本発明の重合性組成物には、更に性能改良のため、本来の特性を変えない範囲で、ホスフィン、ホスホネート、ホスファイト等の酸素除去剤や還元剤、カブリ防止剤、退色防止剤、ハレーション防止剤、蛍光増白剤、界面活性剤、着色剤、増量剤、可塑剤、難燃剤、酸化防止剤、色素前駆体、紫外線吸収剤、発砲剤、防カビ剤、帯電防止剤、磁性体やその他種々の特性を付与する添加剤、希釈溶剤などと混合して使用しても良い。
添加剤の添加量はとくに限定されるものではないが、好ましくは活性エネルギー線硬化性組成物中に0.1〜10重量%の範囲で用いられる。
本発明の重合性組成物は、分子内に―SH基と―NR12基を含む、アミノ酸、または、アミノ酸の誘導体である化合物(A)とラジカル重合性モノマー(B)とラジカル重合開始剤(C)と、上記記載の任意量の添加剤とを混合、撹拌することによって作製することができる。
本発明の重合性組成物は重合反応に際して、活性エネルギー線(紫外線や可視光線、近赤外線等、電子線等)によるエネルギーの付与により重合し、目的とする重合物を得ることが可能であるが、エネルギーの付与をする光源として、250nmから450nmの波長領域に発光の主波長を有する光源が好ましい。
250nmから450nmの波長領域に発光の主波長を有する光源の例としては、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、水銀キセノンランプ、メタルハライドランプ、ハイパワーメタルハライドランプ、キセノンランプ、パルス発光キセノンランプ、カーボンアーク灯、重水素ランプ、蛍光灯、アルゴンイオンレーザ、ヘリウムカドミウムレーザ、ヘリウムネオンレーザ、クリプトンイオンレーザ、各種半導体レーザ、YAGレーザ、発光ダイオード、CRT光源、プラズマ光源、ArFエキシマーレーザ、KrFエキシマーレーザ、F2レーザ、Nd−YAG3倍波レーザー、窒素レーザー、Xe−Clエキシマレーザー、Xe−Fエキシマレーザー、LEDランプなどの各種光源が挙げられる。なお本明細書でいう、紫外線や可視光、近赤外線などの定義は久保亮五ら編「岩波理化学辞典第4版」(1987年、岩波)によった。
本発明の重合性組成物の用途はとくに限定されるものではなく、カラーフィルタ、ブラックマトリックス、カラーフィルタ保護膜、フォトスペーサー、液晶配向用突起、タッチパネル層間絶縁膜、感光性ソルダーレジスト、マイクロレンズ、光学ハードコート、UVインキ、感光性平版印刷版、各種コーティング等などを製造するのに用いることができる。
また、フレキシブルプリント配線板に使用される、補強板用接着剤や層間接着剤、コーティング剤、電磁波シールド用接着剤、感光性光導波路、光熱デュアル硬化型ポッティング剤等にも用いることができる。
以下、実施例にて本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例のみに、なんら限定されるものではない。尚、特に断りのない限り、実施例中、部とは重量部を示す。
重合性組成物1の調製
化合物(A)として化合物(1)を0.5部と、ラジカル重合性モノマー(B)として2官能アクリル酸エステルのDPGDA(ジプロピレングリコールジアクリレート)を99.5部と、ラジカル重合開始剤(C)としてイルガキュアー184(BASF社製 α-ヒドロキシアルキルフェノン ラジカル光重合開始剤)を2部とを配合して、重合性組成物1を得た。
重合性組成物2の調製
重合性組成物1の調製において、ラジカル重合開始剤(C)の添加量を表2に示す通りに変えたこと以外は同様にして重合性組成物2を得た。
重合性組成物3〜5の調製
重合性組成物1の調製において、ラジカル重合性モノマー(B)の種類を表2に示す通りに変えたこと以外は同様にして重合性組成物3、重合性組成物4、および、重合性組成物5を得た。
ラジカル重合性モノマー(B)としては、PE−3A(ペンタエリスリトールトリアクリレート)、DA−911(プロピレングリコールジアクリレート)、および、4HBA(4−ヒドロキシブチルアクリレート)を用いた。
重合性組成物6〜7の調製
重合性組成物1の調製において、ラジカル重合開始剤(C)の種類を表2に示す通りにそれぞれ変えたこと以外は同様にして重合性組成物6、および重合性組成物7をそれぞれ得た。
ラジカル重合開始剤(C)の種類としては、TPO(BASF社製、ルシリンTPO、ラジカル光重合開始剤)、およびイルガキュアー369(BASF社製、イルガキュアー369E、ラジカル光重合開始剤)をそれぞれ用いた
重合性組成物8〜11の調製
重合性組成物1の調製において、化合物(A)の種類を表2に示す通りにそれぞれ変えたこと以外は同様にして重合性組成物8、重合性組成物9、重合性組成物10、および、重合性組成物11をそれぞれ得た。
重合性組成物12〜14の調製
重合性組成物1の調製において、化合物(A)の添加量を表2に示す通りにそれぞれ変えたこと以外は同様にして重合性組成物12、重合性組成物13、および、重合性組成物14をそれぞれ得た。
重合性組成物15の調製
ラジカル重合性モノマー(B)として2官能アクリル酸エステルのDPGDAを100部と、ラジカル重合開始剤(C)としてイルガキュアー184を2部とを配合して、重合性組成物15を得た。
重合性組成物16の調製
重合性組成物15の調製において、ラジカル重合開始剤(C)の添加量を表2に示す通りに変えたこと以外は同様にして重合性組成物16を得た。
重合性組成物17〜19の調製
重合性組成物15の調製において、ラジカル重合性モノマー(B)の種類を表2に示す通りに変えたこと以外は同様にして重合性組成物17、重合性組成物18、および、重合性組成物19を得た。
重合性組成物20〜21の調製
重合性組成物15の調製において、ラジカル重合開始剤(C)の種類を表2に示す通りにそれぞれ変えたこと以外は同様にして重合性組成物20、および、重合性組成物21をそれぞれ得た。
重合性組成物22の調製
重合性組成物1の調製において、化合物(1)のかわりに、分子内に―SH基と―NR1R2基を含む化合物である2−アミノエタンチオールを用い、同様にして重合性組成物22を得た。
重合性組成物23〜25の調製
重合性組成物1の調製において、化合物(1)のかわりに、公知の連鎖移動剤としてイオウ化合物である3−メルカプトプロピオン酸、またはアミン化合物であるN−アセチルグリシンエチルのどちらか一方、あるいはその両方を添加し、同様にして重合性組成物23、重合性組成物24、および、重合性組成物25をそれぞれ得た。
重合性組成物26〜28の調製
重合性組成物23の調製において、3−メルカプトプロピオン酸の添加量を表2に示す通りに変えたこと以外は同様にして重合性組成物26、重合性組成物27、および、重合性組成物28をそれぞれ得た。
表2
Figure 2017179246
Figure 2017179246
硬化性試験
調整した重合性組成物をPET基板上に膜厚が5μmとなるよう塗布し、紫外線照射(高圧水銀灯120W/cm2 1灯)後、組成物表面を指触して粘着性のないコンベアスピードで判定した。紫外線照射装置のコンベアスピード(m/分)で数字が大きい程硬化性が良い。それぞれの条件での結果を表3に示す。評価は下記の5段階であり、評価が3以上であれば実用上問題ないレベルである。
1:30m/分以上
2:25m/分以上、30m/分未満
3:20m/分以上、25m/分未満
4:20m/分未満
臭気性試験
硬化性試験と同条件で硬化した膜厚5μmの硬化物を細かくカットしてガラス瓶に詰め、5人のパネラーが臭気性を相対的に判定した。それぞれの条件での結果を表3に示す。評価は○(臭気無し)と×(特異臭有り)で判断した。
保存安定性試験
重合性組成物を40℃に加熱し、ゲル化するまでの日数を測定した。結果を表0に示す。評価は下記の3段階であり、評価が△以上であれば実用上問題ないレベルである。それぞれの条件での結果を表3に示す。
○:30日以上
△:5日以上、30日未満
×:5日未満
表3
Figure 2017179246
Figure 2017179246
化合物(A)を含む重合性組成物は紫外線照射によって高速重合が可能、保存安定性に優れ、なおかつ、低臭気であることが明らかとなった。
化合物(A)はラジカル重合性モノマー(B)の種類、ラジカル重合開始剤種(C)に因らず、その効果を発揮し、活性ラジカルの発生量の少ない、低ラジカル重合開始剤量条件(ラジカル重合開始剤添加量 1部)でも硬化性向上効果が認められた。
一方、分子内に―SH基と―NR12基を含む、アミノ酸、または、アミノ酸誘導体のどちらでもない化合物を含む重合性組成物は、高速重合は可能であるが、保存安定性が悪い、なおかつ、臭気が強いことが明らかとなった。
また、イオウ化合物、アミン化合物をどちらか一方、あるいはその両方を含む重合性組成物は、高速重合が困難であり、保存安定性が悪い、なおかつ、臭気が強いことが明らかとなった。
以上の結果より、分子内に−SH基と−NR12基を含む、アミノ酸、または、アミノ酸の誘導体であることを特徴とする化合物(A)を含む重合性化合物は酸素阻害の影響を受けづらく、硬化塗膜中に残留し揮発、溶出等の滲み出しや臭気等が問題となる可能性のあるラジカル重合開始剤やその分解物等の使用量削減が可能になることが示された。

Claims (3)

  1. 分子内に―SH基と―NR12基を含む、アミノ酸、または、アミノ酸の誘導体である化合物(A)とラジカル重合性モノマー(B)とラジカル重合開始剤(C)とを含む重合性組成物。
    ただし、R1およびR2はそれぞれ独立に、水素、アルキル基、または、アシル基を表す。
  2. 化合物(A)が、下記一般式(1)で表される化合物、または、下記一般式(2)で表される化合物であることを特徴とする請求項1記載の重合性組成物。
    一般式(1)
    Figure 2017179246
    (式中、R1およびR2は、水素原子、アシル基、または、アルキル基を表す。
    3およびR4は水素原子、または、メチル基を表す。
    5は水素原子、または、アルキル基を表す。)
    Figure 2017179246
    (式中、R6は水素原子、アシル基、または、アルキル基を表す。
    7は水素原子、または、アルキル基を表す。)
  3. ラジカル重合開始剤(C)が、光ラジカル重合開始剤であることを特徴とする請求項1または2記載の重合性組成物。
JP2016071880A 2016-03-31 2016-03-31 重合性組成物 Pending JP2017179246A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016071880A JP2017179246A (ja) 2016-03-31 2016-03-31 重合性組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016071880A JP2017179246A (ja) 2016-03-31 2016-03-31 重合性組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017179246A true JP2017179246A (ja) 2017-10-05

Family

ID=60003829

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016071880A Pending JP2017179246A (ja) 2016-03-31 2016-03-31 重合性組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017179246A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3418782B1 (en) * 2016-12-26 2023-05-03 LG Chem, Ltd. Polarizer protection film, polarizing plate comprising the same, liquid crystal display comprising the polarizing plate, and coating composition for polarizer protecting film

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3418782B1 (en) * 2016-12-26 2023-05-03 LG Chem, Ltd. Polarizer protection film, polarizing plate comprising the same, liquid crystal display comprising the polarizing plate, and coating composition for polarizer protecting film

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3199562B1 (en) Photocurable resin composition, ink and coating material
EP3617283B1 (en) Photo-curable ink composition and image forming method
AU2016311962A1 (en) Photosensitive composition, image forming method, film forming method, resin, image, and film
EP3587512B1 (en) Photocurable ink composition and image forming method
CN112192957B (zh) 一种涂层辐射固化方法及该方法所生产的产品
JP2014141621A (ja) 紫外線硬化性組成物
WO2013176020A1 (ja) インプリント用光硬化性樹脂組成物、その製造方法および構造体
US11795334B2 (en) Photo-curable ink composition and method for forming image
EP3774360B1 (en) Uv-curable compositions comprising cleavage type photoinitiators
JP6926395B2 (ja) 重合性組成物
JP2017179005A (ja) 硬化性組成物、およびそれを用いる硬化物
JP2017179246A (ja) 重合性組成物
JP7070002B2 (ja) 多分岐ウレタン化合物含有重合性組成物
JP5567419B2 (ja) 光インプリント用硬化性組成物およびそれを用いた硬化物の製造方法
JP6973031B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、加飾シート、および成型加工品
JP2014065787A (ja) 活性エネルギー線硬化性組成物及び硬化物
JP2011252053A (ja) 活性エネルギー線硬化性インクジェットインク組成物および印刷物
JP6390817B2 (ja) 光学物品用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、硬化物及び光学シート
JP6965188B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性組成物
JP6179150B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性組成物及び硬化物
JP6915333B2 (ja) 活性エネルギー線硬化型組成物
JP2018162358A (ja) 活性エネルギー線重合性組成物
JP6692784B2 (ja) 硬化性組成物及び硬化物
WO2023119823A1 (ja) 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、硬化物、積層体及び物品
WO2023171023A1 (ja) 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、硬化物、積層体及び物品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191106

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191112

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200526

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200710

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201222

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210803