JP2017178969A - Mek阻害剤およびオーロラaキナーゼの選択的阻害剤の組み合わせ - Google Patents

Mek阻害剤およびオーロラaキナーゼの選択的阻害剤の組み合わせ Download PDF

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Abstract

【課題】MEK阻害剤およびオーロラAキナーゼの選択的阻害剤の組み合わせの提供。【解決手段】本発明は増殖性障害の治療のための方法に関する。特に、本発明は、MEK阻害剤をオーロラAキナーゼの選択的阻害剤と組み合わせて投与することによる増殖性障害の治療のための方法を提供する。本発明は増殖性障害の治療のための新たな併用療法を提供する。特に本発明は増殖性障害を患う患者を治療する方法を提供し、該患者にMEK阻害剤をオーロラAキナーゼの選択的阻害剤と組み合わせて投与することを含み、各阻害剤の量は併用されるときに治療上有効である。本発明はまた、増殖性障害の治療のための薬の製造において使用するためのオーロラAキナーゼの選択的阻害剤と組み合わせたMEK阻害剤も提供し各阻害剤の量は併用されるときに治療上有効である。本発明はまた、オーロラAキナーゼの選択的阻害剤と組み合わせたMEK阻害剤を含む、薬学的組成物およびキットも提供する。【選択図】なし

Description

優先権の主張
本出願は、2011年6月3日に出願された米国仮特許出願第61,493,217号
、および2012年3月20日に出願された米国仮特許出願第61,613,207号か
らの優先権を主張し、それらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明は、種々の細胞増殖性障害の治療のための方法に関する。特に、本発明は、ME
K阻害剤を、オーロラAキナーゼの選択的阻害剤と組み合わせて投与することによる、種
々の細胞増殖性障害の治療のための方法を提供する。本発明はまた、選択的オーロラAキ
ナーゼ阻害剤と組み合わせたMEK阻害剤を含む、薬学的組成物およびキットも提供する
癌は、米国において2番目に一般的な死因であり、世界中で8件につき1件の死亡を占
める。2010年中に、アメリカ癌協会は、米国のみでおよそ1,529,560件の新
たな癌症例が診断され、推定569,490人のアメリカ人が癌により死亡すると推定し
た。2008年に、世界中で推定1240万件の新たな癌症例が診断され、760万人の
人々が癌により死亡した。医療の前進は、癌生存率を改善してきたが、新たなかつより有
効な治療に対する継続的な必要性が存在する。
癌は、無制御な細胞再生を特徴とする。静止状態から細胞増殖への移行を調節する、細
胞分裂周期は、4つの期、すなわち、G1、S期(DNA合成)、G2、およびM期(有
糸分裂)を含む。非分裂細胞は、静止期であるG0に留まる。細胞分裂周期はまた、細胞
周期を停止し、細胞損傷の修復を促進する遺伝子の転写を誘導する、複数のチェックポイ
ント機構を有する。細胞周期チェックポイントは、細胞周期移行の順序およびタイミング
を制御する調節経路である。主要な細胞周期チェックポイントには、G1期およびG2期
中のDNA損傷チェックポイント、ならびにM期中の紡錘体形成チェックポイントが含ま
れる。これらのチェックポイントは、DNA複製および染色体分離等の必要不可欠な事象
が、高い忠実度で完了することを確実にする。
細胞周期チェックポイントの調節は、腫瘍細胞が多くの化学療法および放射線に反応す
る様態の、必要不可欠な決定因子である。多くの有効な癌療法は、DNA損傷を引き起こ
すことによって功を奏するが、これらの薬剤への耐性は、癌の治療におけるかなりの制約
に留まる。薬物耐性につながる1つの重要な機構は、細胞周期を停止して、修復のための
時間を提供する、チェックポイント経路の活性化である。この機構を通じて、細胞周期進
行が阻止され、損傷した細胞の即時の細胞死が回避され得る。
細胞分裂周期には、癌細胞において頻繁に過剰発現される、種々のタンパク質キナーゼ
が関与する。かかる細胞周期キナーゼの例としては、(1)G1/S期キナーゼ:サイク
リン依存性キナーゼ(CDK2、CDK3、CDK4、CDK6、CDK7、およびCD
K9)、および細胞分裂周期7キナーゼ(CDC7);(2)DNA損傷チェックポイン
トキナーゼ:毛細血管拡張性運動失調症突然変異キナーゼ(ATM)、ATMおよびRa
d 3関連キナーゼ(ATR)、チェックポイントキナーゼ(CHK1およびCHK2)
、WEE1、およびミエリン転写因子1(MYT1);ならびに(3)有糸分裂キナーゼ
:CDK1、NIMA関連キナーゼ2(NEK2)、ポロ様キナーゼ1(PLK1)、オ
ーロラAキナーゼ、オーロラBキナーゼ、オーロラCキナーゼ、ベノミルによって阻害さ
れない出芽(Budding Uninhibited by Benomyl)キナー
ゼ(BUB1、BUBR1としても知られるBUB1B、およびBUB3)、および動原
体キナーゼTTK(MPS1としても知られる)が挙げられる。(非特許文献1)。細胞
分裂周期におけるそれらの重要な役割のため、これらの細胞周期キナーゼは、癌療法のた
めの標的として探索されてきた。
酵母(Ipl1)、ツメガエル(Eg2)、およびショウジョウバエ(オーロラ)にお
いて最初に特定された、オーロラキナーゼは、有糸分裂の必要不可欠な調節因子である。
(非特許文献2、非特許文献3、非特許文献4、非特許文献5)。ヒトにおいては、オー
ロラA、オーロラB、およびオーロラCを含む、オーロラキナーゼの3つのアイソフォー
ムが存在する。オーロラAおよびオーロラBは、有糸分裂を通じた細胞の正常な進行にお
いて必要不可欠な役割を果たすが、一方でオーロラC活性は、大部分が減数分裂細胞に制
限される。オーロラAおよびオーロラBは、構造的に密接に関連する。それらの触媒ドメ
インは、C末端にあり、そこでそれらは、ほんの少数のアミノ酸において異なる。より大
きな多様性が、それらの非触媒性N末端ドメインにおいて存在する。明確に異なるタンパ
ク質パートナーとのそれらの相互作用を決定付けるのは、オーロラAおよびオーロラBの
この領域における配列多様性であり、それはこれらのキナーゼが、有糸分裂細胞内での固
有の細胞内局在および機能を有することを可能にする。
オーロラBキナーゼの過剰発現は、幾つかの癌において報告されており、幾つかの癌に
おける悪化した予後に相関付けられてきた。(非特許文献6)。オーロラBキナーゼは、
後期前(preanaphase)細胞中のセントロメアに局在する。そこで、それは、
紡錘体双極性、ならびに紡錘体形成チェックポイントの確立および維持において必要不可
欠な役割を果たす。(非特許文献7、非特許文献8、非特許文献9、非特許文献10)。
オーロラBキナーゼ機能を欠く細胞は、有糸分裂紡錘体チェックポイントの速効性の強力
な無効化に起因して、有糸分裂中に正常な染色体整列の喪失を示す。終期中に、オーロラ
Bキナーゼは、それぞれ、紡錘体の中央帯および中央体に局在する。そこで、オーロラB
キナーゼは、細胞質分裂において機能する。(非特許文献11、非特許文献12)。遺伝
子突然変異の使用、RNA干渉またはATP競合性選択的小分子阻害剤によるオーロラB
キナーゼの阻害は、紡錘体微小官の動原体への付着、染色体分離、および分裂溝の形成に
おける欠陥につながる。(非特許文献7、非特許文献8、非特許文献11、非特許文献1
3、非特許文献10、非特許文献12)。オーロラBキナーゼ阻害はまた、紡錘体形成チ
ェックポイントの適切な形成を阻止して、細胞が、有糸分裂停止を伴わずに、およびしば
しば細胞質分裂を完了することなく、有糸分裂を未熟に終了することを引き起こす。(非
特許文献8、非特許文献9)。これらの細胞は、核内倍加として知られるプロセスにおい
て、DNAの量の倍増により細胞周期のG1部分を開始する。文献における報告は、この
核内倍加事象が、オーロラB阻害の抗増殖効果および抗生存効果の必要条件であることを
示唆する。この効果は、オーロラBによるRb腫瘍抑制因子タンパク質のリン酸化に関連
し得、それは有糸分裂の不定期の終了時の有糸分裂後G1期における細胞周期停止に寄与
し得る。これと一致して、ZM447439によるオーロラB阻害後の核内倍加、したが
ってアポトーシスが、p53に依存しないことが見出された。(非特許文献14)。
オーロラBキナーゼおよびオーロラAキナーゼは、共にオーロラキナーゼファミリーの
メンバーであるが、それらは、有糸分裂のプロセス中に明確に異なる役割を有する。正常
な細胞有糸分裂の過程で、細胞は、双極紡錘体を形成し、このうち微小官の2つの放射状
配列は各々、一方の端で紡錘体極へと集中し、他方の端で染色体に接続する。姉妹染色分
体が娘細胞へと分離する間際に、染色体は、一直線に整列される(「中期板」)。完全に
整列した染色体を有する双極有糸分裂紡錘体を形成するこのプロセスは、有糸分裂中に細
胞の染色体組の完全性を確実にする役目を果たす。
オーロラA遺伝子(AURKA)は、染色体20q13.2に局在し、それは一般的に
、多種多様な腫瘍型において高発生率で増幅または過剰発現される。(非特許文献15、
非特許文献16、非特許文献8、非特許文献6、非特許文献17)。増加したオーロラA
遺伝子発現は、癌の病因および悪化した予後に相関付けられてきた。(非特許文献18、
非特許文献19、非特許文献20、非特許文献21、非特許文献22、非特許文献23、
非特許文献17)。この概念は、オーロラA過剰発現が発癌性形質転換につながることを
実証する実験モデルにおいて支持されてきた。(非特許文献24、非特許文献25、非特
許文献26、非特許文献27、非特許文献28、非特許文献29)。オーロラAキナーゼ
の過剰発現は、染色体不安定性およびその後の形質転換事象につながる、オーロラAとそ
の調節パートナーとの間の化学量論的不均衡をもたらすことが疑われている。オーロラA
の発癌性の役割の可能性は、癌の治療のためにこのキナーゼを標的とすることにおける相
当な興味をもたらしてきた。
有糸分裂の主要な調節因子として、オーロラAは、有糸分裂開始および有糸分裂を通じ
た細胞の正常な進行において必須の役割を果たす。(非特許文献30、非特許文献31、
非特許文献32)。正常な細胞周期中に、オーロラAキナーゼは、G2期において最初に
発現され、そこでそれは、中心体に局在し、中心体成熟および分離において、ならびに細
胞の有糸分裂の開始において機能する。有糸分裂細胞中で、オーロラAキナーゼは主に、
中心体、および初期の有糸分裂紡錘体の近位部分に局在する。そこでそれは、有糸分裂紡
錘体極および紡錘体の形成、動原体における姉妹染色分体への紡錘体の付着、染色体のそ
の後の整列および分離、紡錘体形成チェックポイントおよび細胞質分裂において集合的に
機能する、タンパク質の多様な組と相互作用し、それらをリン酸化する。(非特許文献3
3、非特許文献34、非特許文献30、非特許文献35)。
オーロラAキナーゼの選択的阻害は、遅延した有糸分裂開始をもたらすが(非特許文献
36)、細胞は一般的に、不活性なオーロラAキナーゼを有するにもかかわらず有糸分裂
を開始する。オーロラAキナーゼが選択的に阻害された細胞は、異常な有糸分裂紡錘体(
単極紡錘体または多極紡錘体)および染色体整列のプロセスにおける欠陥を含む、多様な
有糸分裂欠陥を示す。時間と共に、単極紡錘体および多極紡錘体は、2つの対向する紡錘
体極を形成することを決定し得るが、これらの欠陥のうちの幾つかは、欠陥のある減数分
裂を介して細胞死に即座につながり得る。オーロラAキナーゼ阻害からもたらされる紡錘
体欠陥は、恐らくは紡錘体形成チェックポイントの活性化を通じて、有糸分裂遅延を誘導
するが、細胞は最終的に、無処理の細胞のそれに近い頻度で分裂する。(非特許文献37
、非特許文献38、非特許文献14)。この不適切な細胞分裂は、オーロラAキナーゼ機
能の喪失に起因する紡錘体形成チェックポイントの遅効性の抑制の後に生じる。(非特許
文献39)。オーロラAキナーゼ機能の不在下で形成される双極紡錘体は、頻繁に、中期
における染色体集合欠陥、後期における遅滞染色体、および終期架橋を含む、染色体整列
および分離の欠陥を示す。染色体分離欠陥と一致して、オーロラAキナーゼの選択的阻害
剤であるMLN8054で処理された細胞は、経時的に増加する異数性を発達する。欠陥
のある有糸分裂を通じた反復継代の後に、MLN8054で処理された細胞は、しばしば
、独特の形態的特性を有する不可逆的な成長停止である、老化を経るであろう。(非特許
文献40)。幾つかの細胞株において、MLN8054処理細胞は、有糸分裂を終了し、
p53依存性有糸分裂後G1チェックポイントを活性化し、それがその後p21およびB
axを誘導して、G1停止、続いてアポトーシスの誘導につながる。(非特許文献14)
。幾つかの細胞はまた、細胞質分裂なしに有糸分裂を終了することがある。これらの細胞
は、正常なDNA量の倍増により細胞周期のG1期を開始し、したがってG1四倍体細胞
と称される。最後に、幾つかの細胞は、重大な染色体分離欠陥を有するにもかからわず分
裂することがある(非特許文献37)。後者の2つの結果において、異常な有糸分裂は、
細胞死または停止につながる有害な異数性をもたらす。代替的に、異数性は、腫瘍細胞成
長の抑制因子および促進因子の両方であることが実証されているため、これらの細胞の一
部分が、これらの最終結果に耐性であり得、細胞周期を再開できる可能性がある。
癌療法のための他の標的には、正常な細胞増殖、生存、および分化の調節に関与する主
要なシグナル伝達経路である、分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼ(MAPK)カス
ケードが含まれる。既知のMAPKシグナル伝達経路のうち、RAF−MEK−ERK経
路は、成長因子、ならびに腫瘍成長、進行、および転移を促進するRasおよびRaf変
異表現型等の発癌因子からの、増殖性および抗アポトーシス性シグナル伝達を媒介する。
刺激および細胞型に応じて、この経路は、アポトーシスまたは細胞周期進行の阻止または
誘導をもたらすシグナルを伝達することができる。
細胞外シグナル調節キナーゼ(ERK)は、Rafセリン/スレオニンキナーゼによっ
て活性化される、進化上保存されたシグナル伝達モジュールの下流構成要素である。Ra
fは、MAPキナーゼERKキナーゼ(MEK)1/2二重特異性タンパク質キナーゼを
活性化し、それが次いでERK1/2を活性化する。更に、Raf−MEK−ERK経路
は、Ras低分子量GTPaseの主要な下流エフェクターである。Rasは、表皮成長
因子受容体(EGFR)の主要な下流エフェクターである。ERK活性化はまた、腫瘍成
長に必要不可欠な自己分泌成長ループを促進する、EGFRリガンドの上方制御された発
現も促進する。PI3K/PTEN/Akt経路等の他のシグナル伝達経路は、Raf/
MEK/ERK経路と相互作用して、その活性を正もしくは負に調節するか、または下流
標的のリン酸化状態を変化させる。
ヒト癌におけるこの経路の頻繁な突然変異活性化は、ヒト腫瘍形成におけるこの経路の
重要な役割を指摘する。ヒト癌において最も頻繁に突然変異させられる発癌遺伝子である
、Ras低分子量GTPaseは、多種多様なヒト癌において突然変異により活性化およ
び/または過剰発現される。この経路の異常な活性化は、白血病において、Ras、なら
びにその活性を調節する役目を果たす他の経路における遺伝子における、突然変異のため
生じる。RafおよびErkもまた、幾つかの異なる腫瘍型において頻繁に突然変異させ
られる。
MAPKの構成的作用は、結腸、肺、乳、膵臓、卵巣、および腎臓に由来する細胞株を
含む、30%超の原発性腫瘍細胞株において報告されている。(非特許文献41)。正常
な隣接組織と比較して、より高い濃度の活性MAPK/ERK(pMAPK/pERK)
が、腫瘍組織において検出されている。(非特許文献42)。
Ras/Raf/MEK活性の阻害には、G0〜G1境界における細胞周期停止、なら
びに場合によっては、Bcl2抗アポトーシスタンパク質の下方制御によって媒介される
アポトーシスが伴うことが示されており、それらの両方は、細胞増殖を遮断するように作
用する。p21Waf1、p27Kip1の上方制御、サイクリン/サイクリン依存性キ
ナーゼ2(cdk2)活性の阻害、低リン酸化pRbの蓄積、およびE2F活性の阻害を
含む、幾つかの生化学マーカーが、この停止に関連付けられてきた。(非特許文献43)
細胞周期を駆動することに関与するタンパク質キナーゼの重要性を考慮すると、これら
のキナーゼを標的とする、より有効な治療レジメンが開発され得る場合が有益であろう。
特に、併用治療レジメンは、細胞増殖性障害を患う患者に有用であり得、更には再発率を
減少させるか、またはこれらの患者に時折見られる、特定の抗癌剤への耐性を克服する可
能性がある。
Curr.Med.Chem.(2007)14、969−985 Embo J(1998)17,5627−5637 Genetics(1993)135,677−691 Cell(1995)81,95−105 J Cell Sci(1998)111(Pt 5),557−572 Mol Cancer Ther(2007)6,1851−1857 J Cell Biol(2001)153,865−880 J Cell Biol(2003)161,267−280 J Cell Biol(2003)161,281−294 Curr Biol(2002)12,894−899 J Cell Biol(2001)152,669−682 Genes Cells(2005)10,127−137 Mol Biol Cell(2003)14,3325−3341 Mol Cancer Ther(2009)8(7),2046−56 Embo J(1998)17,3052−3065 Int J Cancer(2006)118,357−363 J Natl Cancer Inst(2002)94,1320−1329 Int J Oncol(2004)25,1631−1639 Cancer Res(2007)67,10436−10444 Clin Cancer Res(2004)10,2065−2071 Clin Cancer Res(2007)13,4098−4104 Int J Cancer(2001)92,370−373 Br J Cancer(2001)84,824−831 Cancer Res(2002)62,4115−4122 Mol Cancer Res(2009)7,678−688 Oncogene(2006)25,7148−7158 Cell Res(2006)16,356−366 Oncogene(2008)27,4305−4314 Nat Genet(1998)20,189−193 Nat Rev Mol Cell Biol(2003)4,842−854 Curr Top Dev Biol(2000)49,331−42 Nat Rev Mol Cell Biol(2001)2(1),21−32 J Cell Sci(2007)120,2987−2996 Trends Cell Biol(1999)9,454−459 Trends Cell Biol(2005)15,241−250 The Journal of biological chemistry(2003)278,51786−51795 Mol Cell Biol(2007)27(12),4513−25 Cell Cycle(2008)7(17),2691−704. Cell Cycle(2009)8(6),876−88 Mol Cancer Res(2010)8(3),373−84 Oncogene(1999)18,813−822 J.Clin.Invest.(1997)99,1478−1483 Cancer Res(2005)65(11),4870−80
したがって、併用療法を含む、新たな癌治療レジメンに対する必要性が存在する。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
増殖性障害を患う患者を治療する方法であって、前記患者に、MEK阻害剤を、オーロラAキナーゼの選択的阻害剤と組み合わせて投与することを含み、各阻害剤の量は、併用されるときに治療上有効である、方法。
(項目2)
前記増殖性障害は、癌である、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記癌は、胃癌、頭頚部扁平上皮癌、小細胞肺癌、黒色腫、および結腸直腸癌からなる群から選択される、項目2に記載の方法。
(項目4)
前記MEK阻害剤は、式(IA):
Figure 2017178969

によって表されるか、またはその互変異性体、鏡像異性体、もしくは薬学的に許容される塩であり、式中、
は、CRであり、
は、CRであり、
は、置換されていないか、または利用可能な原子価を通じて、ハロ;ニトロ;シアノ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するチオ;ヒドロキシ;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アルコキシ自体;(C4−12)アリールオキシ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するオキシカルボニル;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノカルボニル自体;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノ自体;任意に(C1−10)アルキルを有する(C1−10)アルキルアミノ自体;(C1−10)アルキルおよび(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有するスルホニル;(C1−10)アルキルおよび(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有するスルフィニル;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アルキル自体;任意にニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有するハロ(C1−10)アルキル自体;任意にハロ、ニトロ、シアノ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有するヒドロキシ(C1−10)アルキル自体;(C3−12)シクロアルキル;ならびに任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、および(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有する(C4−12)アリール自体;からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、(C4−12)アリールであり、
は、水素;ヒドロキシ;置換されていないか、または利用可能な原子価を通じて、ハロ;ニトロ;シアノ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するチオ;ヒドロキシ;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アルコキシ自体;(C4−12)アリールオキシ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するオキシカルボニル;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノカルボニル自体;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノ自体;任意に(C1−10)アルキルを有する(C1−10)アルキルアミノ自体;(C3−12)シクロアルキル;ならびに任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、および(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有する(C4−12)アリール自体からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、(C1−10)アルコキシ;置換されていないか、または利用可能な原子価を通じて、ハロ;ニトロ;シアノ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するチオ;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アルコキシ自体;(C4−12)アリールオキシ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するオキシカルボニル;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノカルボニル自体;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノ自体;任意に(C1−10)アルキルを有する(C1−10)アルキルアミノ自体;(C3−12)シクロアルキル;ならびに任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、および(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有する(C4−12)アリール自体からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、ヒドロキシ(C1−10)アルコキシ;置換されていないか、または利用可能な原子価を通じて、ハロ;ニトロ;シアノ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するチオ;ヒドロキシ;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アルコキシ自体;(C4−12)アリールオキシ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するオキシカルボニル自体;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノカルボニル自体;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノ自体;任意に(C1−10)アルキルを有する(C1−10)アルキルアミノ自体;(C3−12)シクロアルキル;ならびに任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、および(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有する(C4−12)アリール自体からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、(C1−10)アルキル;置換されていないか、または利用可能な原子価を通じて、ニトロ;シアノ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するチオ;ヒドロキシ;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アルコキシ自体;(C4−12)アリールオキシ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するオキシカルボニル;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノカルボニル自体;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノ自体;任意に(C1−10)アルキルを有する(C1−10)アルキルアミノ自体;(C3−12)シクロアルキル;ならびに任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、および(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有する(C4−12)アリール自体からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、ハロ(C1−10)アルキル;置換されていないか、または利用可能な原子価を通じて、ハロ;ニトロ;シアノ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するチオ;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アルコキシ自体;(C4−12)アリールオキシ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するオキシカルボニル;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノカルボニル自体;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノ自体;任意に(C1−10)アルキルを有する(C1−10)アルキルアミノ自体;(C3−12)シクロアルキル;ならびに任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、および(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有する(C4−12)アリール自体からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、ヒドロキシ(C1−10)アルキル;置換されていないか、または利用可能な原子価を通じて、ハロ;ニトロ;シアノ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するチオ;ヒドロキシ;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アルコキシ自体;(C4−12)アリールオキシ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するオキシカルボニル;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノカルボニル自体;(C3−12)シクロアルキル;ならびに任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、および(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有する(C4−12)アリール自体からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、アミノ(C1−10)アルキル;置換されていないか、または利用可能な原子価を通じて、ハロ;ニトロ;シアノ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するチオ;ヒドロキシ;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アルコキシ自体;(C4−12)アリールオキシ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するオキシカルボニル;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノカルボニル自体;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノ自体;任意に(C1−10)アルキルを有する(C1−10)アルキルアミノ自体;ならびに任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、および(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有する(C4−12)アリール自体からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、(C3−12)シクロアルキル(C1−5)アルキル;ヘテロ(C3−12)シクロアルキル(C1−5)アルキルであって、前記ヘテロ(C3−12)シクロアルキルが、ピペリジル、4−モルホリニル、4−ピペラジニル、ピロリジニル、l,3−ジオキサニル、および1,4−ジオキサニルからなる群から選択され、かつ、置換されていないか、または利用可能な原子価を通じて、ハロ;ニトロ;シアノ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するチオ;ヒドロキシ;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アルコキシ自体;(C4−12)アリールオキシ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するオキシカル

ボニル;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノカルボニル自体;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノ自体;任意に(C1−10)アルキルを有する(C1−10)アルキルアミノ自体;(C3−12)シクロアルキル;ならびに任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、および(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有する(C4−12)アリール自体からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、ヘテロ(C3−12)シクロアルキル;置換されていないか、または利用可能な原子価を通じて、ハロ;ニトロ;シアノ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するチオ;ヒドロキシ;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アルコキシ自体;(C4−12)アリールオキシ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するオキシカルボニル;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノカルボニル自体;
任意に(C1−10)アルキルを有するアミノ自体;任意に(C1−10)アルキルを有する(C1−10)アルキルアミノ自体;(C3−12)シクロアルキル;ならびに任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、および(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有する(C4−12)アリール自体からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、アリール(C1−10)アルキル;ヘテロアリール(C1−5)アルキルであって、前記ヘテロアリールが、フリル、イミダゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリニル、チアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、トリアゾリル、およびテトラゾリルからなる群から選択され、かつ、置換されていないか、または利用可能な原子価を通じて、ハロ;ニトロ;シアノ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するチオ;ヒドロキシ;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アルコキシ自体;(C4−12)アリールオキシ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するオキシカルボニル;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノカルボニル自体;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノ自体;任意に(C1−10)アルキルを有する(C1−10)アルキルアミノ自体;(C3−12)シクロアルキル;ならびに任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、および(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有する(C4−12)アリール自体からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、ヘテロアリール;置換されていないか、または利用可能な原子価を通じて、ハロ;ニトロ;シアノ;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アルコキシ自体;ならびに(C1−10)アルキルからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、(C3−12)シクロアルキル;置換されていないか、または利用可能な原子価を通じて、ハロ;ニトロ;シアノ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するチオ;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アルコキシ自体;(C4−12)アリールオキシ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するオキシカルボニル;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノカルボニル自体;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノ自体;任意に(C1−10)アルキルを有する(C1−10)アルキルアミノ自体;(C1−10)アルキルおよび(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有するスルホニル;(C1−10)アルキルおよび(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有するスルフィニル;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アルキル自体;任意にニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有するハロ(C1−10)アルキル自体;任意にハロ、ニトロ、シアノ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有するヒドロキシ(C1−10)アルキル自体;ならびに任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、および(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有する(C4−12)アリール自体からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、(C4−12)アリール;ヘテロ(Cl−10)アリールであって、前記ヘテロアリールが、フリル、イミダゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリニル、チアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、トリアゾリル、およびテトラゾリルからなる群から選択され、かつ、置換されていないか、または利用可能な原子価を通じて、ハロ;ニトロ;シアノ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するチオ;ヒドロキシ;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アルコキシ自体;(C4−12)アリールオキシ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するオキシカルボニル;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノカルボニル自体;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノ自体;任意に(C1−10)アルキルを有する(C1−10)アルキルアミノ自体;(C3−12)シクロアルキル;ならびに任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、および(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有する(C4−12)アリール自体からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、ヘテロアリール;からなる群から選択され、
は、置換されていないか、または利用可能な原子価を通じて、ハロ;ニトロ;シアノ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するチオ;ヒドロキシ;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アルコキシ自体;(C4−12)アリールオキシ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するオキシカルボニル;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノカルボニル自体;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノ自体;任意に(C1−10)アルキルを有する(C1−10)アルキルアミノ自体;ならびに任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、および(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有する(C4−12)アリール自体;からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、(C1−6)アルキルであり、
は、各々独立して、水素;ハロ;置換されていないか、または1つ以上の(C1−10)アルキルで置換されるアミノ;ならびに置換されていないか、または利用可能な原子価を通じて、ハロ;ニトロ;シアノ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するチオ;ヒドロキシ;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アルコキシ自体;(C4−12)アリールオキシ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するオキシカルボニル;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノカルボニル自体;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノ自体;任意に(C1−10)アルキルを有する(C1−10)アルキルアミノ自体;ならびに任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、および(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有する(C4−12)アリール自体からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、(C1−5)アルキル;からなる群から選択される、項目1に記載の方法。
(項目5)
は、
Figure 2017178969

を含み、式中、
14a、R14b、R14c、R14d、およびR14eは、各々独立して、水素、ハロ、シアノ、任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アルコキシ自体;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−3)アルキル自体;ならびに任意にハロ、ニトロ、シアノ、(C1−10)アルコキシ、アミノ(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有するヒドロキシ(C1−3)アルキル自体からなる群から選択される、項目4に記載の方法。
(項目6)
前記MEK阻害剤は、式(II):
Figure 2017178969

によって表されるか、またはその薬学的に許容される塩であり、
式中、
mは、0、1、2、3、4、および5からなる群から選択され、
nは、1、2、3、4、5、および6からなる群から選択され、R11は、水素、各々が置換されているか、または置換されていない、(C1−10)アルキル、ハロ(C1−10)アルキル、カルボニル(C1−3)アルキル、チオカルボニル(C1−3)アルキル、スルホニル(C1−3)アルキル、スルフィニル(C1−3)アルキル、アミノ(C1−10)アルキル、イミノ(C1−3)アルキル、(C3−12)シクロアルキル(C1−5)アルキル、ヘテロ(C3−12)シクロアルキル(C1−5)アルキル、アリール(C1−10)アルキル、ヘテロアリール(C1−5)アルキル、(C9−12)ビシクロアリール(C1−5)アルキル、ヘテロ(C8−12)ビシクロアリール(C1−5)アルキル、(C3−12)シクロアルキル、ヘテロ(C3−12)シクロアルキル、(C9−12)ビシクロアルキル、ヘテロ(C3−12)ビシクロアルキル、(C4−12)アリール、ヘテロ(C1−10)アリール、(C9−12)ビシクロアリール、およびヘテロ(C4−12)ビシクロアリールからなる群から選択され、
各R12およびR13は、独立して、水素、各々が置換されているか、または置換されていない、ハロ、ニトロ、シアノ、チオ、オキシ、ヒドロキシ、カルボニルオキシ、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、カルボニル、オキシカルボニル、アミノカルボニル、アミノ、(C1−10)アルキルアミノ、スルホンアミド、イミノ、スルホニル、スルフィニル、(C1−10)アルキル、ハロ(C1−10)アルキル、カルボニル(C1−3)アルキル、チオカルボニル(C1−3)アルキル、スルホニル(C1−3)アルキル、スルフィニル(C1−3)アルキル、アミノ(C1−10)アルキル、イミノ(C1−3)アルキル、(C3−12)シクロアルキル(C1−5)アルキル、ヘテロ(C3−12)シクロアルキル(C1−5)アルキル、アリール(C1−10)アルキル、ヘテロアリール(C1−5)アルキル、(C9−12)ビシクロアリール(C1−5)アルキル、ヘテロ(C8−12)ビシクロアリール(C1−5)アルキル、(C3−12)シクロアルキル、ヘテロ(C3−12)シクロアルキル、(C9−12)ビシクロアルキル、ヘテロ(C3−12)ビシクロアルキル、(C4−12)アリール、ヘテロ(C1−10)アリール、(C9−12)ビシクロアリール、およびヘテロ(C4−12)ビシクロアリールからなる群から選択され、
各R14は、独立して、水素、各々が置換されているか、または置換されていない、ハロ、ニトロ、シアノ、チオ、オキシ、ヒドロキシ、カルボニルオキシ、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、カルボニル、オキシカルボニル、アミノカルボニル、アミノ、(C1−10)アルキルアミノ、スルホンアミド、イミノ、スルホニル、スルフィニル、(C1−10)アルキル、ハロ(C1−10)アルキル、カルボニル(C1−3)アルキル、チオカルボニル(C1−3)アルキル、スルホニル(C1−3)アルキル、スルフィニル(C1−3)アルキル、アミノ(C1−10)アルキル、イミノ(C1−3)アルキル、(C3−12)シクロアルキル(C1−5)アルキル、ヘテロ(C3−12)シクロアルキル(C1−5)アルキル、アリール(C1−10)アルキル、ヘテロアリール(C1−5)アルキル、(C9−12)ビシクロアリール(C1−5)アルキル、ヘテロ(C8−12)ビシクロアリール(C1−5)アルキル、(C3−12)シクロアルキル、ヘテロ(C3−12)シクロアルキル、(C9−12)ビシクロアルキル、ヘテロ(C3−12)ビシクロアルキル、(C4−12)アリール、ヘテロ(C1−10)アリール、(C9−12)ビシクロアリール、およびヘテロ(C4−12)ビシクロアリールからなる群から選択されるか、または2つのR14が、一緒になって、置換もしくは非置換の環を形成する、項目4に記載の方法。
(項目7)
前記MEK阻害剤は、3−[(2R)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−6−フルオロ−5−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−8−メチルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,7(3H,8H)−ジオン(TAK−733)、またはその薬学的に許容される塩である、項目1に記載の方法。
(項目8)
オーロラAキナーゼの前記選択的阻害剤は、式(III):
Figure 2017178969

(III)
によって表されるか、またはその薬学的に許容される塩であり、
式中、
環Aは、置換もしくは非置換の5員もしくは6員のアリール、ヘテロアリール、脂環式、またはヘテロシクリル環であり、
環Bは、置換もしくは非置換のアリール、ヘテロアリール、脂環式、またはヘテロシクリル環であり、
環Cは、置換もしくは非置換のアリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、または脂環式環であり、
は、水素、−OR、−N(R、−SR、またはRもしくはRで任意に置換されるC1−3脂肪族であり、
およびRの各々は、独立して、水素、フルオロ、もしくは任意に置換されるC1−6脂肪族であるか、またはRおよびRは、それらが結合する炭素原子と一緒になって、任意に置換される3〜6員の脂環式環を形成し、
各Rは、独立して、−ハロ、−OH、−O(C1−3アルキル)、−CN、−N(R、−C(O)(C1−3アルキル)、−COH、−CO(C1−3アルキル)、−C(O)NH、および−C(O)NH(C1−3アルキル)からなる群から選択され、
各Rは、独立して、水素であるか、または任意に置換される脂肪族基、アリール基、ヘテロアリール基、もしくはヘテロシクリル基であるか、あるいは同じ窒素原子上の2つのRが、窒素原子と一緒になって、窒素原子に加えて、N、O、およびSから選択される0〜2個の環ヘテロ原子を有する、任意に置換される5〜6員のヘテロアリール、または4〜8員のヘテロシクリル環を形成し、
各Rは、独立して、水素であるか、または任意に置換される脂肪族基、アリール基、ヘテロアリール基、もしくはヘテロシクリル基であり、
各Rは、独立して、任意に置換されるアリール基、ヘテロシクリル基、またはヘテロアリール基である、項目1に記載の方法。
(項目9)
オーロラAキナーゼの前記選択的阻害剤は、式(IV):
Figure 2017178969

(IV)
によって表されるか、またはその薬学的に許容される塩であり、
式中、
は、水素であるか、またはRもしくはRで任意に置換されるC1−3脂肪族であり、
環Aは、0〜3つのRで置換され、
各Rは、独立して、C1−6脂肪族、R2b、R7b、−T−R2b、および−T−R7bからなる群から選択され、
各R2bは、独立して、−ハロ、−NO、−CN、−C(R)=C(R、−C≡C−R、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−SON(R、−N(R、−NRC(O)R、−NRC(O)N(R、−NRCO、−O−CO、−OC(O)N(R、−O−C(O)R、−CO、−C(O)−C(O)R、−C(O)R、−C(O)N(R、−C(=NR)−N(R、−C(=NR)−OR、−N(R)−N(R、−N(R)C(=NR)−N(R、−N(R)SO、−N(R)SON(R、−P(O)(R、または−P(O)(ORであり、
各R7bは、独立して、任意に置換されるアリール基、ヘテロシクリル基、またはヘテロアリール基であり、
環Bは、0〜2つの独立して選択されるR、および0〜2つの独立して選択されるR2cまたはC1−6脂肪族基で置換され、
各Rは、独立して、C1−6脂肪族、R2c、R7c、−T−R2c、および−T−R7cからなる群から選択され、
各R2cは、独立して、−ハロ、−NO、−CN、−C(R)=C(R、−C≡C−R、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−SON(R、−N(R、−NRC(O)R、−NRC(O)N(R、−NRCO、−O−CO、−OC(O)N(R、−O−C(O)R、−CO、−C(O)−C(O)R、−C(O)R、−C(O)N(R、−C(=NR)−N(R、−C(=NR)−OR、−N(R)−N(R、−N(R)C(=NR)−N(R、−N(R)SO、−N(R)SON(R、−P(O)(R、または−P(O)(ORであり、
各R7cは、独立して、任意に置換されるアリール基、ヘテロシクリル基、またはヘテロアリール基であり、
は、RまたはR3bで任意に置換されるC1−6アルキレン鎖であり、Tまたはその一部分は、任意に、3〜7員環の一部を形成し、
環Cは、0〜2つの独立して選択されるR、および0〜3つの独立して選択されるR2dまたはC1−6脂肪族基で置換され、
各Rは、独立して、C1−6脂肪族、R2d、R7d、−T−R2d、−T−R7d、−V−T−R2d、および−V−T−R7dからなる群から選択され、
は、RまたはR3bで任意に置換されるC1−6アルキレン鎖であり、前記アルキレン鎖は、任意に、−C(R)=C(R)−、−C≡C−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−SON(R)−、−N(R)−、−N(R)C(O)−、−NRC(O)N(R)−、−N(R)CO−、−C(O)N(R)−、−C(O)−、−C(O)−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−OC(O)O−、−OC(O)N(R)−、−N(R)−N(R)−、−N(R)SO−、または−SON(R)−によって中断され、Tまたはその一部分は、任意に、3〜7員環の一部を形成し、
は、RまたはR3bで任意に置換されるC1−6アルキレン鎖であり、前記アルキレン鎖は、任意に、−C(R)=C(R)−、−C≡C−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−SON(R)−、−N(R)−、−N(R)C(O)−、−NRC(O)N(R)−、−N(R)CO−、−C(O)N(R)−、−C(O)−、−C(O)−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−OC(O)O−、−OC(O)N(R)−、−N(R)−N(R)−、−N(R)SO−、または−SON(R)−によって中断され、Tまたはその一部分は、任意に、3〜7員環の一部を形成し、
Vは、−C(R)=C(R)−、−C≡C−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−SON(R)−、−N(R)−、−N(R)C(O)−、−NRC(O)N(R)−、−N(R)CO−、−C(O)N(R)−、−C(O)−、−C(O)−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−OC(O)O−、−OC(O)N(R)−、−C(NR)=N−、−C(OR)=N−、−N(R)−N(R)−、−N(R)SO−、−N(R)SON(R)−、−P(O)(R)−、−P(O)(OR)−O−、−P(O)−O−、または−P(O)(NR)−N(R)−であり、
2dは、−ハロ、−NO、−CN、−C(R)=C(R、−C≡C−R、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−SON(R、−N(R、−NRC(O)R、−NRC(O)N(R、−NRCO、−O−CO、−OC(O)N(R、−O−C(O)R、−CO、−C(O)−C(O)R、−C(O)R、−C(O)N(R、−C(=NR)−N(R、−C(=NR)−OR、−N(R)−N(R、−N(R)C(=NR)−N(R、−N(R)SO、−N(R)SON(R、−P(O)(R、または−P(O)(ORであり、
各R7dは、独立して、任意に置換されるアリール基、ヘテロシクリル基、またはヘテロアリール基であり、
各Rは、独立して、−ハロ、−OH、−O(C1−3アルキル)、−CN、−N(R、−C(O)(C1−3アルキル)、−COH、−CO(C1−3アルキル)、−C(O)NH、および−C(O)NH(C1−3アルキル)からなる群から選択され、
各R3bは、独立して、RもしくはRで任意に置換されるC1−3脂肪族であるか、または同じ炭素原子上の2つの置換基であるR3bは、それらが結合する炭素原子と一緒になって、3〜6員の炭素環式環を形成し、
各Rは、独立して、水素であるか、または任意に置換される脂肪族基、アリール基、ヘテロアリール基、もしくはヘテロシクリル基であるか、あるいは同じ窒素原子上の2つのRが、窒素原子と一緒になって、窒素原子に加えて、N、O、およびSから選択される0〜2個の環ヘテロ原子を有する、任意に置換される5〜8員のヘテロアリール環もしくはヘテロシクリル環を形成し、
各Rは、独立して、水素であるか、または任意に置換される脂肪族基、アリール基、ヘテロアリール基、もしくはヘテロシクリル基であり、
各Rは、独立して、任意に置換される脂肪族基またはアリール基であり、
各Rは、独立して、任意に置換されるアリール基、ヘテロシクリル基、またはヘテロアリール基である、項目8に記載の方法。
(項目10)
オーロラAキナーゼの前記選択的阻害剤は、4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンズアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸(アリセルチブ(MLN8237))、またはその薬学的に許容される塩である、項目1に記載の方法。
(項目11)
前記薬学的に許容される塩は、ナトリウム4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンズアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸塩である、項目10に記載の方法。
DMSO(黒色棒)、200nM TAK−733(白色棒)、50nM MLN8237(灰色棒)、または200nM TAK−733および50nM MLN8237(斜線棒)で、120時間にわたって継続的に処理されたA2780細胞における、有糸分裂の頻度。低速度撮影ビデオを、5分間隔で120時間にわたって撮られた細胞画像から生成し、有糸分裂開始の時間を、接着(間期)細胞がプレートの底から円形化して浮上した(rounded up)ときに記録した。この段落において、MLN8237は、ナトリウム塩である、ナトリウム4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンズアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸塩一水和物を指し、TAK−733は、3−[(2R)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−6−フルオロ−5−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−8−メチルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,7(3H,8H)−ジオンを指す。 TAK−733およびMLN8237の組み合わせは、単一薬剤のみと比較して、細胞死の中程度の増加につながる。A2780細胞を、2×104細胞/mLで播種し、6ウェル細胞培養皿上で、37℃で一晩、5%CO2と共に成長させた。細胞を、DMSO(0.05v/v%)、TAK−733(50nMまたは200nM)、MLN8237(20nMまたは50nM)、または同時にTAK−733およびMLN8237で処理し、37℃で5%CO2と共に、96(A)または120(B)時間にわたってインキュベートした。細胞周期プロフィールを、方法に記載されるように生成した。二倍体未満(sub−diploid)の細胞を、2N DNA量を有する細胞よりも低いレベルのヨウ化プロピジウム蛍光を有するものとしてゲートをかけた。この段落において、MLN8237は、ナトリウム塩である、ナトリウム4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンズアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸塩一水和物を指し、TAK−733は、3−[(2R)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−6−フルオロ−5−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−8−メチルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,7(3H,8H)−ジオンを指す。
本発明は、増殖性障害の治療のための新たな併用療法を提供する。特に、本発明は、増
殖性障害を患う患者を治療する方法を提供し、該患者に、MEK阻害剤を、オーロラAキ
ナーゼの選択的阻害剤と組み合わせて投与することを含み、各阻害剤の量は、併用される
ときに治療上有効である。本発明はまた、増殖性障害の治療のための薬の製造において使
用するための、オーロラAキナーゼの選択的阻害剤と組み合わせたMEK阻害剤も提供し
、各阻害剤の量は、併用されるときに治療上有効である。本発明はまた、オーロラAキナ
ーゼの選択的阻害剤と組み合わせたMEK阻害剤を含む、薬学的組成物およびキットも提
供する。
単一薬剤のMEK阻害剤および単一薬剤のオーロラAキナーゼの選択的阻害剤は、ある
特定の数の患者およびある特定の癌型を治療することにおいて有効であることが判明する
場合があるが、本発明者らは、驚くべきことに、MEK阻害剤およびオーロラAキナーゼ
の選択的阻害剤による併用療法が、いずれかの薬剤で個々に達成されない利益を提示する
ことを発見した。
上述のように、MEK阻害の規準的な理解は、細胞増殖を遮断する、細胞周期のG0〜
G1境界における完全な停止である。この理解に反して、本発明者らは、MEK阻害剤で
処理された細胞が1回以上の細胞周期事象を通じて循環し続けることを発見した。MEK
の阻害にもかからわず継続されるこの細胞周期分裂は、異常な細胞周期進行時間、ならび
にG1、S、およびG2/M期を通じる変化した継代速度により生じる。本発明者らはま
た、DNA損傷マーカーの上方制御、および幾つかの細胞型における異常な有糸分裂表現
型を観察した。
これらの観察は、DNA修復およびDNA損傷チェックポイント機能におけるMEK機
能についての報告される役割と一致する。理論に拘束されることを望むものではないが、
本発明者らは、MEK阻害が、DNA損傷応答および細胞周期チェックポイント機能の支
障に関連する細胞病変の誘導に起因して、細胞生存性の低減を引き起こすと考える。これ
らの細胞病変は、細胞周期進行の減速、および細胞死または最終的な成長停止の誘導を誘
導する。MEK阻害剤処理の直後において、本発明者らは、細胞が複数回の細胞分裂にわ
たって循環し続けることを報告している。単一薬剤のMEK阻害剤処理のこの継続して循
環する表現型は、文献に照らして直観にそぐわず、選択的オーロラA阻害剤と組み合わせ
た、MEK阻害剤処理は、即座の細胞周期遮断の誘導に起因していずれかの薬剤の活性が
他方の薬剤の活性を排除することなく、正常な細胞周期進行が複数の時点で撹乱されるで
あろうことから、追加の治療利益を提供するであろうことを示唆する。対照的に、規準的
な見解では、MEK阻害によって誘導されると考えられる、完全な、かつ即座の細胞周期
遮断は、有糸分裂欠陥の誘導を介して細胞生存性を低減するオーロラAキナーゼ阻害の能
力に干渉するであろうため、MEK阻害剤は、オーロラAキナーゼ阻害剤とよく結びつか
ないことが予想されるであろう。
定義:
本明細書で使用される用語は、特に記載のない限り、下に定義される意味に従うものと
する。
本明細書で使用されるとき、「MEK」という用語は、それらのMAPKキナーゼ基質
の活性化ループ内のスレオニン残基およびチロシン残基をリン酸化する二重特異性酵素で
ある、MAPKキナーゼファミリーのメンバーを指す。このファミリーにおける酵素には
、MEK1、MEK2、MEK3、MEK4、MEK5、MEK6、およびMEK7が含
まれる。
「MEK阻害剤」または「MEKの阻害剤」という用語は、MEKと相互作用し、その
酵素活性を阻害することができる化合物を表すように使用される。MEK酵素活性を阻害
することは、基質ペプチドまたはタンパク質をリン酸化するMEKの能力を低減すること
を意味する。種々の実施形態において、MEK活性のかかる低減は、少なくとも約50%
、少なくとも約75%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約
99%である。種々の実施形態において、MEK酵素活性を低減するために必要とされる
MEK阻害剤の濃度は、約1μM未満、約500nM未満、約100nM未満、または約
50nM未満である。
幾つかの実施形態において、かかる阻害は、選択的であり、すなわち、MEK阻害剤は
、別の無関係な生物学的作用、例えば、異なるキナーゼの酵素活性の低減をもたらすため
に必要とされる阻害剤の濃度よりも低い濃度で、基質ペプチドまたはタンパク質をリン酸
化するMEKの能力を低減する。幾つかの実施形態において、MEK阻害剤はまた、別の
キナーゼ、好ましくは、癌に関連付けられるキナーゼの酵素活性も低減する。
本明細書で使用されるとき、「オーロラAキナーゼ」という用語は、有糸分裂進行に関
与するセリン/スレオニンキナーゼを指す。オーロラAキナーゼは、AIK、ARK1、
AURA、BTAK、STK6、STK7、STK15、AURORA2、MGC345
38、およびAURKAとしても知られる。細胞分裂において役割を果たす多様な細胞タ
ンパク質は、限定なしに、p53、TPX−2、XIEg5(ツメガエルにおける)、お
よびD−TACC(ショウジョウバエにおける)を含む、オーロラAキナーゼ酵素による
リン酸化のための基質である。オーロラAキナーゼ酵素はそれ自体もまた、例えば、Th
r288における、自己リン酸化のための基質である。好ましくは、オーロラAキナーゼ
は、ヒトオーロラAキナーゼである。
「オーロラAキナーゼの阻害剤」または「オーロラAキナーゼ阻害剤」という用語は、
オーロラAキナーゼと相互作用し、その酵素活性を阻害することができる化合物を表すよ
うに使用される。オーロラAキナーゼ酵素活性を阻害することは、基質ペプチドまたはタ
ンパク質をリン酸化するオーロラAキナーゼの能力を低減することを意味する。種々の実
施形態において、オーロラAキナーゼ活性のかかる低減は、少なくとも約75%、少なく
とも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約99%である。種々の実施形態
において、オーロラAキナーゼ酵素活性を低減するために必要とされるオーロラAキナー
ゼ阻害剤の濃度は、約1μM未満、約500nM未満、約100nM未満、または約50
nM未満である。好ましくは、オーロラAキナーゼの酵素活性を阻害するために必要とさ
れる濃度は、オーロラBキナーゼの酵素活性を阻害するために必要とされる阻害剤の濃度
よりも低い。種々の実施形態において、オーロラAキナーゼ酵素活性を低減するために必
要とされるオーロラAキナーゼ阻害剤の濃度は、オーロラBキナーゼ酵素活性を低減する
ために必要とされる阻害剤の濃度よりも、少なくとも約2倍、少なくとも約5倍、少なく
とも約10倍、少なくとも約20倍、少なくとも約50倍、少なくとも約100倍、少な
くとも約500倍、または少なくとも約1000倍低い。
オーロラAの阻害およびオーロラBの阻害は、顕著に異なる細胞表現型をもたらす。(
Proc.Natl.Acad.Sci.(2007)104:4106、Mol Ca
ncer Ther(2009)8(7),2046−56、Chem Biol.(2
008)15(6)552−62)。例えば、オーロラB阻害の不在下でのオーロラAの
阻害は、セリン10上のリン酸化されたヒストンH3(pHisH3)を定量化すること
によって測定される、増加した有糸分裂指数をもたらす。pHisH3は、生理系(例え
ば、無傷の細胞)におけるオーロラBの固有の基質である。対照的に、オーロラBの阻害
またはオーロラAおよびオーロラBの二重阻害は、pHisH3の減少をもたらす。した
がって、本明細書で使用されるとき、「オーロラAキナーゼの選択的阻害剤」または「選
択的オーロラAキナーゼ阻害剤」という用語は、有効な抗腫瘍濃度で、オーロラAキナー
ゼ阻害剤の表現型を示す阻害剤を指す。幾つかの実施形態において、選択的オーロラAキ
ナーゼ阻害剤は、血漿中の遊離画分調整濃度(Cave)が、最大耐用量(MTD)での
ヒトにおける血漿中で達成される遊離画分調整濃度と同等である用量でマウスに投与され
るときに、pHisH3の定量化によって測定される、一過性の有糸分裂遅延を引き起こ
す。本明細書で使用されるとき、「遊離画分調整濃度」は、遊離薬物(タンパク質結合で
ない)の血漿濃度を指す。
本明細書で使用されるとき、「組み合わせて」という用語は、同じ患者における同じ疾
患または病態の治療における、MEK阻害剤および選択的オーロラAキナーゼ阻害剤の両
方の使用を指す。下に更に記載されるように、明示的に指定されない限り、「組み合わせ
て」という用語は、MEK阻害剤および選択的オーロラAキナーゼ阻害剤の投与のタイミ
ングを制限しない。
「約」という用語は、本明細書において、およそ(approximately)、〜
の範囲(in the region of)、ほぼ(roughly)、または前後(
around)を意味するように使用される。「約」という用語が数値範囲と併用される
とき、記載される数値の上下の境界を越えて、その範囲を修飾する。一般に、「約」とい
う用語は、本明細書において、示される値の上下の数値を10%の差異で修飾するように
使用される。
本明細書で使用される「含む」という用語は、「含むが、限定されない」という意味で
ある。
本明細書で使用される「脂肪族」または「脂肪族基」という用語は、置換または非置換
の直鎖、分枝鎖、または環式C1−12炭化水素を意味し、それは、完全に飽和されるか
、または不飽和の1つ以上の単位を含有するが、芳香族ではない。例えば、好適な脂肪族
基には、置換または非置換の直鎖、分枝鎖、または環式アルキル基、アルケニル基、アル
キニル基、および(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキル、または
(シクロアルキル)アルケニル等の、それらの複合型が含まれる。
単独で、またはより大きな部分の一部として使用される、「アルキル」、「アルケニル
」、および「アルキニル」という用語は、1〜12個の炭素原子を有する、直鎖および分
枝鎖脂肪族基を指す。本発明の目的において、「アルキル」という用語は、脂肪族基を残
りの分子に結合する炭素原子が、飽和炭素原子であるときに使用される。しかしながら、
アルキル基は、他の炭素原子における不飽和を含み得る。したがって、アルキル基は、メ
チル、エチル、プロピル、アリル、プロパルギル、ブチル、ペンチル、およびヘキシルを
含むが、これらに限定されない。
本発明の目的において、「アルケニル」という用語は、脂肪族基を残りの分子に結合す
る炭素原子が、炭素−炭素二重結合の一部を形成するときに使用される。アルケニル基は
、ビニル、1−プロペニル、1−ブテニル、1−ペンテニル、および1−ヘキセニルを含
むが、これらに限定されない。
本発明の目的において、「アルキニル」という用語は、脂肪族基を残りの分子に結合す
る炭素原子が、炭素−炭素三重結合の一部を形成するときに使用される。アルキニル基は
、エチニル、1−プロピニル、1−ブチニル、1−ペンチニル、および1−ヘキシニルを
含むが、これらに限定されない。
単独で、またはより大きな部分の一部として使用される、「脂環式」という用語は、3
〜約14員を有する飽和または部分的に不飽和の環式の脂肪族環系を指し、その脂肪族環
系は、任意に置換される。幾つかの実施形態において、脂環式は、3〜8個または3〜6
個の環炭素原子を有する、単環式炭化水素である。例としては、シクロプロピル、シクロ
ブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シク
ロヘプチル、シクロヘプテニル、シクロオクチル、シクロオクテニル、およびシクロオク
タジエニルが挙げられるが、これらに限定されない。幾つかの実施形態において、脂環式
は、6〜12個、6〜10個、または6〜8個の環炭素原子を有する架橋または縮合の二
環式炭化水素であり、二環式環系におけるあらゆる個々の環は、3〜8員である。
幾つかの実施形態において、脂環式環上の2つの隣接する置換基は、介在環原子と一緒
になって、O、N、およびSからなる群から選択される0〜3個の環ヘテロ原子を有する
、任意に置換される縮合の5〜6員の芳香族、または3〜8員の非芳香族環を形成する。
したがって、「脂環式」という用語は、1つ以上のアリール環、ヘテロアリール環、また
はヘテロシクリル環と縮合する脂肪族環を含む。非限定的例としては、ラジカルまたは結
合点が脂肪族環上にある、インダニル、5,6,7,8−テトラヒドロキノキサリニル、
デカヒドロナフチル、またはテトラヒドロナフチルが挙げられる。「脂環式」という用語
は、「炭素環」、「カルボシクリル」、「カルボシクロ」、または「炭素環式」という用
語と交換可能に使用され得る。
「シクロアルキル」は、非芳香族の、飽和または部分的に不飽和の単環式、二環式また
は多環式環集合を意味する。(C)シクロアルキルおよび(CX−Y)シクロアルキル
は、典型的に、XおよびYが、環集合における炭素原子の数を示す場合に使用される。例
えば、(C3−10)シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、2,5−シクロヘキサジエニル、ビシクロ[2
.2.2]オクチル、アダマンタン−1−イル、デカヒドロナフチル、オキソシクロヘキ
シル、ジオキソシクロヘキシル、チオシクロヘキシル、2−オキソビシクロ[2.2.1
]ヘプタ−1−イル等を含む。特定の実施形態において、単独の、または別のラジカルと
共に表される「シクロアルキル」は、(C3−14)シクロアルキル、(C3−10)シ
クロアルキル、(C3−7)シクロアルキル、(C8−10)シクロアルキル、または(
5−7)シクロアルキルであり得る。代替的に、単独の、または別のラジカルと共に表
される「シクロアルキル」は、(C)シクロアルキル、(C)シクロアルキル、(C
)シクロアルキル、(C)シクロアルキル、(C)シクロアルキル、または(C
)シクロアルキルであり得る。
「ビシクロアルキル」は、飽和または部分的に不飽和の、縮合、スピロ、または架橋の
二環式環集合を意味する。特定の実施形態において、単独の、または別のラジカルと共に
表される「ビシクロアルキル」は、(C4−15)ビシクロアルキル、(C4−10)ビ
シクロアルキル、(C6−10)ビシクロアルキル、または(C8−10)ビシクロアル
キルであり得る。代替的に、単独の、または別のラジカルと共に表される「ビシクロアル
キル」は、(C)ビシクロアルキル、(C)ビシクロアルキル、または(C10)ビ
シクロアルキルであり得る。
「ビシクロアリール」は、集合を含む環のうちの少なくとも1つが芳香族である、縮合
、スピロ、または架橋の二環式環集合を意味する。(C)ビシクロアリールおよび(C
X−Y)ビシクロアリールは、典型的に、XおよびYが、環に直接結合する二環式環集合
における炭素原子の数を示す場合に使用される。特定の実施形態において、単独の、また
は別のラジカルと共に表される「ビシクロアリール」は、(a(C4−15)ビシクロア
リール、(C4−10)ビシクロアリール、(C6−10)ビシクロアリール、または(
8−10)ビシクロアリールであり得る。代替的に、単独の、または別のラジカルと共
に表される「ビシクロアルキル」は、(C)ビシクロアリール、(C)ビシクロアリ
ール、または(C10)ビシクロアリールであり得る。
例えば、「アラルキル」、「アラルコキシ」、または「アリールオキシアルキル」等、
単独で、またはより大きな部分の一部として使用される、「アリール」および「アル−」
という用語は、C〜C14芳香族炭化水素を指し、1〜3つの環を含み、それらの各々
は、任意に置換される。好ましくは、アリール基は、C6−10アリール基である。アリ
ール基は、限定なしに、フェニル、ナフチル、およびアントラセニルを含む。幾つかの実
施形態において、アリール環上の2つの隣接する置換基は、介在環原子と一緒になって、
O、N、およびSからなる群から選択される0〜3個の環ヘテロ原子を有する、任意に置
換される縮合の5〜6員の芳香族、または4〜8員の非芳香族環を形成する。したがって
、本明細書で使用される「アリール」という用語は、芳香族環が、ラジカルまたは結合点
が芳香族環上にある、1つ以上のヘテロアリール環、脂環式環、またはヘテロシクリル環
と縮合する基を含む。かかる縮合環系の非限定的例としては、インドリル、イソインドリ
ル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンズイミダ
ゾリル、ベンズチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キ
ナゾリニル、キノキサリニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチア
ジニル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、フ
ルオレニル、インダニル、フェナントリジニル、テトラヒドロナフチル、インドリニル、
フェノキサジニル、ベンゾジオキサニル、およびベンゾジオキソリルが挙げられる。アリ
ール基は、単環式、二環式、三環式、または多環式、好ましくは、単環式、二環式、また
は三環式、より好ましくは、単環式または二環式であり得る。「アリール」という用語は
、「アリール基」、「アリール部分」、および「アリール環」という用語と交換可能に使
用され得る。
「アラルキル」または「アリールアルキル」基は、アルキル基に共有結合するアリール
基を含み、それらのいずれかが、独立して、任意に置換される。好ましくは、アラルキル
基は、C6−10アリール(C1−6)アルキル、C6−10アリール(C1−4)アル
キル、またはC6−10アリール(C1−3)アルキルであり、限定なしに、ベンジル、
フェネチル、およびナフチルメチルを含む。
単独で、またはより大きな部分の一部として使用される、「ヘテロアリール」および「
ヘテロアル−」という用語、例えば、ヘテロアラルキル、または「ヘテロアラルコキシ」
は、5〜14個の環原子、好ましくは5、6、9、または10個の環原子を有する基、環
状配列で共有される6、10、または14π電子を有する基、および炭素原子に加えて、
1〜4個のヘテロ原子を有する基を指す。「ヘテロ原子」という用語は、窒素、酸素、ま
たは硫黄を指し、あらゆる酸化形態の窒素または硫黄、およびあらゆる四級化形態の塩基
性窒素を含む。ヘテロアリール基は、限定なしに、チエニル、フラニル、ピロリル、イミ
ダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、
オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジ
ニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリジニル、プリニル、ナフチリジニル、および
プテリジニルを含む。幾つかの実施形態において、ヘテロアリール上の2つの隣接する置
換基は、介在環原子と一緒になって、O、N、およびSからなる群から選択される0〜3
個の環ヘテロ原子を有する、任意に置換される縮合の5〜6員の芳香族、または4〜8員
の非芳香族環を形成する。したがって、本明細書で使用される「ヘテロアリール」および
「ヘテロアル−」という用語はまた、ヘテロ芳香族環が、ラジカルまたは結合点がヘテロ
芳香族環上にある、1つ以上のアリール環、脂環式環、またはヘテロシクリル環と縮合す
る基も含む。非限定的例としては、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベン
ゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル
、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニ
ル、4H−キノリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニ
ル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、および
ピリド[2,3−b]−1,4−オキサジン−3(4H)−オンが挙げられる。ヘテロア
リール基は、単環式、二環式、三環式、または多環式、好ましくは、単環式、二環式、ま
たは三環式、より好ましくは、単環式または二環式であり得る。「ヘテロアリール」とい
う用語は、「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」、または「ヘテロ芳香族」とい
う用語と交換可能に使用され得、いずれの用語も、任意に置換される環を含む。「ヘテロ
アラルキル」という用語は、ヘテロアリールによって置換されるアルキル基を指し、その
アルキルおよびヘテロアリール部分は、独立して、任意に置換される。
本明細書で使用される「複素環」、「ヘテロシクリル」、「複素環式ラジカル」、およ
び「複素環式環」という用語は、交換可能に使用され、飽和または部分的に不飽和のいず
れかであり、上に定義されるように、炭素原子に加えて、1個以上、好ましくは、1〜4
個のヘテロ原子を有する、安定した3〜7員の単環式部分、または縮合7〜10員もしく
は架橋6〜10員の二環式複素環式部分を指す。複素環の環原子に関して使用される時、
「窒素」という用語は、置換された窒素を含む。例として、酸素、硫黄、または窒素から
選択される1〜3個のヘテロ原子を有するヘテロシクリル環において、窒素は、N(3,
4−ジヒドロ−2H−ピロリルなどで)、NH(ピロリジニルなどで)、またはNR(
N−置換ピロリジニルなどで)であり得る。複素環式環は、安定した構造をもたらすあら
ゆるヘテロ原子または炭素原子で、そのペンダント基に結合され得、環原子のいずれかは
、任意に置換され得る。かかる飽和または部分的に不飽和の複素環式ラジカルの例として
は、限定なしに、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピロリジニル、ピロリ
ドニル、ピペリジニル、ピロリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリ
ニル、デカヒドロキノリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ジオキサニル、ジオキ
ソラニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、モルホリニル、およびキヌク
リジニルが挙げられる。
幾つかの実施形態において、複素環式環上の2つの隣接する置換基は、介在環原子と一
緒になって、O、N、およびSからなる群から選択される0〜3個の環ヘテロ原子を有す
る、任意に置換される縮合の5〜6員の芳香族、または3〜8員の非芳香族環を形成する
。したがって、「ヘテロシクル」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクリル環」、「複素
環式基」、「複素環式部分」、および「複素環式ラジカル」という用語は、本明細書にお
いて交換可能に使用され、ヘテロシクリル環が、ラジカルまたは結合点がヘテロシクリル
環上にある、インドリニル、3H−インドリル、クロマニル、フェナントリジニル、また
はテトラヒドロキノリニル等の、1つ以上のアリール環、ヘテロアリール環、または脂環
式環と縮合する基を含む。ヘテロシクリル基は、単環式、二環式、三環式、または多環式
、好ましくは、単環式、二環式、または三環式、より好ましくは、単環式または二環式で
あり得る。「ヘテロシクリルアルキル」という用語は、ヘテロシクリルによって置換され
るアルキル基を指し、そのアルキルおよびヘテロシクリル部分は、独立して、任意に置換
される。
本明細書で使用される「部分的に不飽和」という用語は、環原子間に少なくとも1つの
二重結合または三重結合を含む、環部分を指す。「部分的に不飽和」という用語は、複数
の不飽和の箇所を有する環を包含することが意図されるが、本明細書で定義されるように
、アリールまたはヘテロアリール部分を含むことは意図されない。
「ハロ脂肪族」、「ハロアルキル」、「ハロアルケニル」、および「ハロアルコキシ」
という用語は、場合により、1個以上のハロゲン原子で置換される、脂肪族基、アルキル
基、アルケニル基、またはアルコキシ基を指す。本明細書で使用されるとき、「ハロゲン
」または「ハロ」という用語は、F、Cl、Br、またはIを意味する。「フルオロ脂肪
族」という用語は、ハロ脂肪族を指し、そのハロゲンは、フルオロである。
「アルキレン」という用語は、二価のアルキル基を指す。「アルキレン鎖」は、ポリメ
チレン基、すなわち、−(CH−であり、nは、正の整数、好ましくは、1〜6、
1〜4、1〜3、1〜2、または2〜3である。置換されたアルキレン鎖は、1個以上の
メチレン水素原子が、置換基で置換される、ポリメチレン基である。好適な置換基は、置
換された脂肪族基について下に記載されるものを含む。アルキレン鎖はまた、1つ以上の
位置で、脂肪族基または置換された脂肪族基で置換され得る。
「アミノ」は、例えば、水素または炭素原子が窒素に結合する、2つの更なる置換基を
有する窒素部分を意味する。例えば、代表的なアミノ基には、−NH、−NHCH
−N(CH、−NH((C1−10)アルキル)、−N((C1−10)アルキル
、−NH(アリール)、−NH(ヘテロアリール)、−N(アリール)、−N(ヘ
テロアリール)等が含まれる。任意に、窒素と一緒に2つの置換基がまた、環を形成し
得る。別途指定されない限り、アミノ部分を含有する本発明の化合物は、それらの保護さ
れた誘導体を含み得る。アミノ部分のための好適な保護基には、アセチル、tert−ブ
トキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル等が含まれる。
「カルボニル」は、ラジカル−C(=O)−および/または−C(=O)Rを意味し、
式中、Rは、水素または更なる置換基である。カルボニルラジカルは、多様な置換基で更
に置換されて、酸、酸ハロゲン化物、アルデヒド、アミド、エステル、およびケトンを含
む、異なるカルボニル基を形成し得ることに留意する。
「カルボキシ」は、ラジカル−C(=O)−O−および/または−C(=O)−ORを
意味し、式中、Rは、水素または更なる置換基である。カルボキシ部分を含有する本発明
の化合物は、それらの保護された、すなわち、酸素が保護基で置換される、誘導体を含み
得ることに留意する。カルボキシ部分のための好適な保護基には、ベンジル、tert−
ブチル等が含まれる。
「シアノ」は、ラジカル−CNを意味する。
「ニトロ」は、ラジカル−NOを意味する。
「ヒドロキシ」は、ラジカル−OHを意味する。
「イミノ」は、ラジカル−CR(=NR’)および/または−C(=NR’)−を意味
し、式中、RおよびR’は、各々独立して、水素または更なる置換基である。
「オキシ」は、ラジカル−O−または−ORを意味し、式中、Rは、水素または更なる
置換基である。したがって、オキシラジカルは、多様な置換基で更に置換されて、ヒドロ
キシ、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシまたはカルボニルオキシを含
む、異なるオキシ基を形成し得ることに留意する。
「スルフィニル」は、ラジカル−SO−および/または−SO−Rを意味し、式中、R
は、水素または更なる置換基である。スルフィニルラジカルは、多様な置換基で更に置換
されて、スルフィン酸、スルフィンアミド、スルフィニルエステル、およびスルホキシド
を含む、異なるスルフィニル基を形成し得ることに留意する。
「スルホニル」は、ラジカル−SO−および/または−SO−Rを意味し、式中、
Rは、水素または更なる置換基である。スルホニルラジカルは、多様な置換基で更に置換
されて、スルホン酸、スルホンアミド、スルホン酸エステル、およびスルホンを含む、異
なるスルホニル基を形成し得ることに留意する。
「チオ」は、硫黄による酸素の置換を表し、−SR、−S−、および=S含有基を含む
が、これらに限定されない。
「チオアルキル」は、アルキル鎖を形成する炭素原子のうちの1個以上が硫黄原子で置
換される場所(−S−または−S−R、式中、Rは、水素または更なる置換基である)を
除いて、上に定義される、アルキルを意味する。例えば、チオ(C1−10)アルキルは
、鎖を含む1〜10個の炭素および1個以上の硫黄原子を含む鎖を指す。
「チオカルボニル」は、ラジカル−C(=S)−および/または−C(=S)−Rを意
味し、式中、Rは、水素または更なる置換基である。チオカルボニルラジカルは、多様な
置換基で更に置換されて、チオ酸、チオアミド、チオエステル、およびチオケトンを含む
、異なるチオカルボニル基を形成し得ることに留意する。
「体内で水素に変換可能な置換基」は、加水分解および水素化分解を含むが、これらに
限定されない酵素学的または化学的手段によって水素原子に変換可能である、任意の基を
意味する。例としては、アシル基、オキシカルボニル基を有する基、アミノ酸残基、ペプ
チド残基、o−ニトロフェニルスルフェニル、トリメチルシリル、テトラヒドロ−ピラニ
ル、ジフェニルホスフィニル等の加水分解性基が挙げられる。アシル基の例としては、ホ
ルミル、アセチル、トリフルオロアセチル等が挙げられる。オキシカルボニル基を有する
基の例としては、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル[(CHC−OC
O−]、ベンジルオキシカルボニル、p−メトキシベンジルオキシカルボニル、ビニルオ
キシカルボニル、β−(p−トルエンスルホニル)エトキシカルボニル等が挙げられる。
好適なアミノ酸残基の例としては、アミノ酸残基それ自体、および保護基で保護されるア
ミノ酸残基が挙げられる。好適なアミノ酸残基には、Gly(グリシン)、Ala(アラ
ニン、CHCH(NH)CO−)、Arg(アルギニン)、Asn(アスパラギン)
、Asp(アスパラギン酸)、Cys(システイン)、Glu(グルタミン酸)、His
(ヒスチジン)、Ile(イソロイシン)、Leu(ロイシン、(CHCHCH
CH(NH)CO−)、Lys(リジン)、Met(メチオニン)、Phe(フェニル
アラニン)、Pro(プロリン)、Ser(セリン)、Thr(スレオニン)、Trp(
トリプトファン)、Tyr(チロシン)、Val(バリン)、Nva(ノルバリン)、H
se(ホモセリン)、4−Hyp(4−ヒドロキシプロリン)、5−Hyl(5−ヒドロ
キシリジン)、Orn(オルニチン)、およびβ−Alaの残基が含まれるが、これらに
限定されない。好適な保護基の例としては、アシル基(ホルミルおよびアセチル等)、ア
リールメチルオキシカルボニル基(ベンジルオキシカルボニルおよびp−ニトロベンジル
オキシカルボニル等)、t−ブトキシカルボニル基[(CHC−OCO−]等を含
む、ペプチド合成において典型的に用いられる基が挙げられる。好適なペプチド残基には
、上述のアミノ酸残基のうちの2〜5つ、および任意に2〜3つを含むペプチド残基が含
まれる。かかるペプチド残基の例としては、Ala−Ala[CHCH(NH)CO
−NHCH(CH)CO−]、Gly−Phe、Nva−Nva、Ala−Phe、G
ly−Gly、Gly−Gly−Gly、Ala−Met、Met−Met、Leu−M
et、およびAla−Leu等のペプチドの残基が挙げられるが、これらに限定されない
。これらのアミノ酸またはペプチドの残基は、D型、L型、またはそれらの混合の立体科
学的配置で存在し得る。加えて、アミノ酸またはペプチド残基は、不斉炭素原子を有して
もよい。不斉炭素原子を有する好適なアミノ酸残基の例としては、Ala、Leu、Ph
e、Trp、Nva、Val、Met、Ser、Lys、Thr、およびTyrの残基が
挙げられる。不斉炭素原子を有するペプチド残基には、不斉炭素原子を有する1つ以上の
構成アミノ酸残基を有するペプチド残基が含まれる。好適なアミノ酸保護基の例としては
、アシル基(ホルミルおよびアセチル等)、アリールメチルオキシカルボニル基(ベンジ
ルオキシカルボニルおよびp−ニトロベンジルオキシカルボニル等)、t−ブトキシカル
ボニル基[(CHC−OCO−]等を含む、ペプチド合成において典型的に用いら
れる基が挙げられる。「体内で水素に変換可能な」置換基の他の例としては、還元的に排
除可能な水素化分解性基が挙げられる。好適な還元的に排除可能な水素化分解性基の例と
しては、アリールスルホニル基(o−トルエンスルホニル等);フェニルまたはベンジル
オキシで置換されるメチル基(ベンジル、トリチル、およびベンジルオキシメチル等);
アリールメトキシカルボニル基(ベンジルオキシカルボニルおよびo−メトキシ−ベンジ
ルオキシカルボニル等);ならびにハロゲノ エトキシカルボニル基(β,β,β−トリ
クロロエトキシカルボニルおよびβ−ヨードエトキシカルボニル等)が挙げられるが、こ
れらに限定されない。
破線の結合により表される式を有する化合物は、下に例証され、示されるように、任意
に0、1つ、またはそれを超える二重結合を有する、式を含むことが意図される:
Figure 2017178969
本明細書で使用される「置換される」という用語は、示される部分の水素ラジカルが、
指定される置換基のラジカルで置換されることを意味するが、但し、置換が、安定した、
または化学的に実現可能である化合物をもたらすことを条件とする。本明細書で使用され
る「1つ以上の置換基」という句は、利用可能な結合部位の数に基づく、1から可能な置
換基の最大数と等しい多くの置換基を指すが、但し、上記の安定性および化学的実現可能
性の条件が満たされることを条件とする。特に記載のない限り、任意に置換される基は、
基の各々置換可能な位置で置換基を有し得、置換基は、同一か、または異なるかのいずれ
かであり得る。
アリール(アラルキル、アラルコキシ、アリールオキシアルキル等のアリール部分を含
む)基、またはヘテロアリール(ヘテロアラルキルおよびヘテロアラルコキシ等のヘテロ
アリール部分を含む)基は、1つ以上の置換基を含有し得る。アリール基またはヘテロア
リール基の不飽和炭素原子上の好適な置換基の例としては、−ハロ、−NO、−CN、
−R*、−C(R*)=C(R*)、−C≡C−R*、−OR*、−SR゜、−S(O
)R゜、−SOR゜、−SOR゜、−SON(R、−N(R、−NR
C(O)R*、−NRC(O)N(R、−NRCOR゜、−O−CO
*、−OC(O)N(R、−O−C(O)R*、−COR*、−C(O)−C(
O)R*、−C(O)R*、−C(O)N(R、−C(O)N(R)C(=NR
)−N(R、−N(R)C(=NR)−N(R)−C(O)R*、−C(
=NR)−N(R、−C(=NR)−OR*、−N(R)−N(R
−N(R)C(=NR)−N(R、−NRSOR゜、−NRSON(
、−P(O)(R*)、−P(O)(OR*)、−O−P(O)−OR*、
および−P(O)(NR)−N(Rが挙げられるか、または2つの隣接する置換
基は、それらの介在原子と一緒になって、N、O、およびSからなる群から選択される0
〜3個の環原子を有する、5〜6員の不飽和または部分的に不飽和の環を形成する。
アリール(アラルキル、アラルコキシ、アリールオキシアルキル等のアリール部分を含
む)基、またはヘテロアリール(ヘテロアラルキルおよびヘテロアラルコキシ等のヘテロ
アリール部分を含む)基は、1つ以上の置換基を含有し得る。アリール基またはヘテロア
リール基の不飽和炭素原子上の好適な置換基の例としては、−ハロ、−NO、−CN、
−R*、−C(R*)=C(R*)、−C≡C−R*、−OR*、−SR゜、−S(O
)R゜、−SOR゜、−SOR゜、−SON(R、−N(R、−NR
C(O)R*、−NRC(O)N(R、−NRCOR゜、−O−CO
*、−OC(O)N(R、−O−C(O)R*、−COR*、−C(O)−C(
O)R*、−C(O)R*、−C(O)N(R、−C(O)N(R)C(=NR
)−N(R、−N(R)C(=NR)−N(R)−C(O)R*、−C(
=NR)−N(R、−C(=NR)−OR*、−N(R)−N(R
−N(R)C(=NR)−N(R、−NRSOR゜、−NRSON(
、−P(O)(R*)、−P(O)(OR*)、−O−P(O)−OR*、
および−P(O)(NR)−N(Rが挙げられるか、または2つの隣接する置換
基は、それらの介在原子と一緒になって、N、O、およびSからなる群から選択される0
〜3個の環原子を有する、5〜6員の不飽和または部分的に不飽和の環を形成する。
各Rは、独立して、水素であるか、または任意に置換される脂肪族基、アリール基、
ヘテロアリール基、もしくはヘテロシクリル基であるか、あるいは同じ窒素原子上の2つ
のRは、窒素原子と一緒になって、窒素原子に加えて、N、O、およびSから選択され
る0〜2個の環ヘテロ原子を有する、5〜8員の芳香族または非芳香族の環を形成する。
各R*は、独立して、水素であるか、または任意に置換される脂肪族基、アリール基、ヘ
テロアリール基、もしくはヘテロシクリル基である。各R゜は、任意に置換される脂肪族
基またはアリール基である。
脂肪族基または非芳香族複素環式環は、1つ以上の置換基で置換され得る。脂肪族基の
または非芳香族複素環式環の飽和炭素上の好適な置換基の例としては、限定なしに、アリ
ール基またはヘテロアリール基の不飽和炭素について上に列挙される基、および次の基が
挙げられる:=O、=S、=C(R*)、=N−N(R*)、=N−OR*、=N−
NHC(O)R*、=N−NHCOR゜、=N−NHSOR゜、または=N−R*(
式中、各R*およびR゜は、上に定義される通りである)。
非芳香族複素環式環の窒素原子上の適切な置換基は、−R、−N(R、−C(
O)R、−CO、−C(O)−C(O)R−C(O)CHC(O)R、−
SO、−SON(R、−C(=S)N(R、−C(=NH)−N(
、および−NRSOを含み、各Rは、上に定義される通りである。
特に記載のない限り、本明細書に示される構造は、1つ以上の同位体的に濃縮された原
子の存在下でのみ異なる化合物を含むものとする。例えば、重水素もしくはトリチウムに
よる水素原子の置換、または13C−もしくは14C濃縮炭素による炭素原子の置換を除
いて本構造を有する化合物は、本発明の範囲内である。
本明細書に記載される特定の化合物は、互変異性形態で存在し得、化合物の全てのかか
る互変異性形態は、本発明の範囲内であることを当業者は理解するであろう。特に記載の
ない限り、本明細書に示される構造は、構造の全ての立体化学形態、すなわち、各不斉中
心のR配置およびS配置を含むものとする。したがって、本発明の化合物の単一の立体化
学異性体ならびにエナンチオマーおよびジアステオロマー混合物は、本発明の範囲内であ
る。
MEKの酵素活性を阻害することができる任意の分子が、本発明の方法、薬学的組成物
、およびキットにおいて使用され得る。幾つかの実施形態において、MEK阻害剤は、低
分子量化合物である。かかる化合物の例としては、全て参照によりそれらの全体が本明細
書に組み込まれる、2011年4月20日に出願された国際公開第08/079814号
、国際公開第10/059503号、および米国出願第61/477,196号に開示さ
れる化合物、3−[(2R)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−6−フルオロ−5−[
(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−8−メチルピリド[2,3−d]ピリ
ミジン−4,7(3H,8H)−ジオン(TAK−733)、PD98059、U012
6、Ro 09−2210、CI−1040(Pfizer−かつてはPD184352
)、PD0325901(Pfizer)、AZD6244(Array BioPha
rma/AstraZeneca−かつてはARRY−142886)、GDC−097
3(Exelixis/Genentech−かつてはXL518)、AR−119/R
DEA119(Ardea Biosciences/Bayer−かつてはBAY 8
69766)、GSK1120212(GlaxoSmithKline)、AZD83
30(Array BioPharma/AstraZeneca)、RO512676
6、RO4987655、RO4927350、RO5068760(Hoffmann
La Roche)、AS703026、AS−701173、およびAS−7012
55(EMD Serono)が挙げられるが、これらに限定されない。また、これらの
化合物のいずれかの溶媒和および水和形態も、本発明の方法、薬学的組成物、およびキッ
トにおいて使用するのに好適である。また、この化合物のいずれかの薬学的に許容される
塩、ならびにかかる塩の溶媒和および水和形態も、本発明の方法、薬学的組成物、および
キットにおいて使用するのに好適である。これらのMEK阻害剤は、本明細書で参照され
る参考文献に詳述される合成方法を含むが、これらに限定されない、有機合成の分野の専
門家に周知の多くの方式で調製することができる。
幾つかの実施形態において、本発明のMEK阻害剤は、ATP競合性MEK阻害剤、非
ATP競合性MEK阻害剤、またはATP不競合性MEK阻害剤である。ある種の実施形
態において、MEK阻害剤は、非ATP競合性アロステリック阻害剤である。他の実施形
態において、MEK阻害剤は、例えば、mRNA安定性または翻訳に干渉することによっ
て、遺伝子発現を阻害する。幾つかの他の実施形態において、MEK阻害剤は、短干渉R
NAとしても知られる低分子干渉RNA(siRNA)、サイレンシングRNA、短ヘア
ピンRNA(shRNA)、または低分子ヘアピンRNAである。
MEK阻害剤は、MEKに選択的に結合する、かつ/またはそれを選択的に阻害するそ
れらの能力について、体外または体内でアッセイすることができる。体外アッセイは、基
質タンパク質またはペプチドをリン酸化するMEKの能力の選択的阻害を決定するための
アッセイを含む。代替的な体外アッセイは、MEKに選択的に結合する化合物の能力を定
量化する。選択的阻害剤結合は、結合前に阻害剤を放射性標識し、阻害剤/MEK複合体
を単離し、放射性標識結合量を決定することによって測定され得る。代替的に、選択的阻
害剤結合は、新たな阻害剤が既知の放射性リガンドに結合するMEKと共にインキュベー
トされる、競合実験を実行することによって決定され得る。化合物はまた、MEK活性に
よって媒介される細胞または生理学的機能に影響を及ぼすそれらの能力についてもアッセ
イすることができる。それらの活性の各々についてのアッセイは、当該技術分野において
既知である。
幾つかの実施形態において、MEK阻害剤は、式(I):
Figure 2017178969

(I)
によって表される化合物であるか、またはその薬学的に許容される塩であり、
式中、
およびXは、各々独立して、CR、CO、CSおよびNRからなる群から
選択され、
およびXは、各々独立して、CRおよびNからなる群から選択され、
は、CR、CSおよびNRからなる群から選択され、
は、各々が置換されているか、または置換されていない、(C3−12)シクロアル
キル、ヘテロ(C3−12)シクロアルキル、(C9−12)ビシクロアルキル、ヘテロ
(C3−12)ビシクロアルキル、(C4−12)アリール、ヘテロ(C1−10)アリ
ール、(C9−12)ビシクロアリール、およびヘテロ(C4−12)ビシクロアリール
からなる群から選択され、
は、水素であるか、または体内で水素に変換可能な置換基であり、
は、水素、各々が置換されているか、または置換されていない、オキシ、ヒドロキシ
、カルボニルオキシ、アルコキシ、ヒドロキシアルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリ
ールオキシ、カルボニル、アミノ、(C1−10)アルキルアミノ、スルホンアミド、イ
ミノ、スルホニル、スルフィニル、(C1−10)アルキル、ハロ(C1−10)アルキ
ル、ヒドロキシ(C1−10)アルキル、アミノ(C1−10)アルキル、カルボニル(
1−3)アルキル、チオカルボニル(C1−3)アルキル、スルホニル(C1−3)ア
ルキル、スルフィニル(C1−3)アルキル、アミノ(C1−10)アルキル、イミノ(
1−3)アルキル、(C3−12)シクロアルキル(C1−5)アルキル、ヘテロ(C
3−12)シクロアルキル(C1−5)アルキル、アリール(C1−10)アルキル、ヘ
テロアリール(C1−5)アルキル、(C9−12)ビシクロアリール(C1−5)アル
キル、ヘテロ(C8−12)ビシクロアリール(C1−5)アルキル、(C3−12)シ
クロアルキル、ヘテロ(C3−12)シクロアルキル、(C9−12)ビシクロアルキル
、ヘテロ(C3−12)ビシクロアルキル、(C4−12)アリール、ヘテロ(C1−1
)アリール、(C9−12)ビシクロアリール、およびヘテロ(C4−12)ビシクロ
アリールからなる群から選択されるが、但し、Rが、それが結合する原子が二重結合の
一部を形成するときに不在であることを条件とし、
は、水素、各々が置換されているか、または置換されていない、オキシ、ヒドロキシ
、カルボニルオキシ、(C1−10)アルコキシ、(C4−12)アリールオキシ、ヘテ
ロ(C1−10)アリールオキシ、カルボニル、オキシカルボニル、アミノ、(C1−1
)アルキルアミノ、スルホンアミド、アミド、(C1−10)アルキルアミド、イミノ
、スルホニル、スルフィニル、(C1−10)アルキル、ハロ(C1−10)アルキル、
ヒドロキシ(C1−10)アルキル、アミド(C1−10)アルキル、カルボニル(C
−10)アルキル、チオカルボニル(C1−10)アルキル、スルホニル(C1−10
アルキル、スルフィニル(C1−10)アルキル、(C1−10)アザアルキル、イミノ
(C1−10)アルキル、(C3−12)シクロアルキル(C1−5)アルキル、ヘテロ
(C3−12)シクロアルキル(C1−10)アルキル、アリール(C1−10)アルキ
ル、ヘテロ(C1−10)アリール(C1−5)アルキル、(C9−12)ビシクロアリ
ール(C1−5)アルキル、ヘテロ(C8−12)ビシクロアリール(C1−5)アルキ
ル、ヘテロ(C1−10)アルキル、(C3−12)シクロアルキル、ヘテロ(C3−1
)シクロアルキル、(C9−12)ビシクロアルキル、ヘテロ(C3−12)ビシクロ
アルキル、(C4−12)アリール、ヘテロ(C1−10)アリール、(C9−12)ビ
シクロアリール、およびヘテロ(C4−12)ビシクロアリールからなる群から選択され
るが、但し、Rが、それが結合する原子が二重結合の一部を形成するときに不在である
ことを条件とし、
は、水素、各々が置換されているか、または置換されていない、オキシ、ヒドロキシ
、カルボニルオキシ、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、カルボニル
、オキシカルボニル、アミノ、(C1−10)アルキルアミノ、スルホンアミド、イミノ
、スルホニル、スルフィニル、(C1−10)アルキル、ハロ(C1−10)アルキル、
カルボニル(C1−3)アルキル、チオカルボニル(C1−3)アルキル、スルホニル(
1−3)アルキル、スルフィニル(C1−3)アルキル、アミノ(C1−10)アルキ
ル、イミノ(C1−3)アルキル、(C3−12)シクロアルキル(C1−5)アルキル
、ヘテロ(C3−12)シクロアルキル(C1−5)アルキル、アリール(C1−10
アルキル、ヘテロアリール(C1−5)アルキル、(C9−12)ビシクロアリール(C
1−5)アルキル、ヘテロ(C8−12)ビシクロアリール(C1−5)アルキル、(C
3−12)シクロアルキル、ヘテロ(C3−12)シクロアルキル、(C9−12)ビシ
クロアルキル、ヘテロ(C3−12)ビシクロアルキル、(C4−12)アリール、ヘテ
ロ(C1−10)アリール、(C9−12)ビシクロアリール、およびヘテロ(C4−1
)ビシクロアリールからなる群から選択されるか、またはRおよびRは、一緒にな
って、置換もしくは非置換の環を形成するが、但し、Rが、それが結合する原子が二重
結合の一部を形成するときに不在であることを条件とし、
およびRは、各々独立して、水素、各々が置換されているか、または置換されてい
ない、ハロ、シアノ、ヘテロアリールオキシ、カルボニル、オキシカルボニル、アミノカ
ルボニル、アミノ、(C1−10)アルキルアミノ、スルホンアミド、イミノ、スルホニ
ル、スルフィニル、(C1−10)アルキル、ハロ(C1−10)アルキル、カルボニル
(C1−3)アルキル、チオカルボニル(C1−3)アルキル、スルホニル(C1−3
アルキル、スルフィニル(C1−3)アルキル、アミノ(C1−10)アルキル、イミノ
(C1−3)アルキル、(C3−12)シクロアルキル(C1−5)アルキル、ヘテロ(
3−12)シクロアルキル(C1−5)アルキル、アリール(C1−10)アルキル、
ヘテロアリール(C1−5)アルキル、(C9−12)ビシクロアリール(C1−5)ア
ルキル、ヘテロ(C8−12)ビシクロアリール(C1−5)アルキル、(C3−12
シクロアルキル、ヘテロ(C3−12)シクロアルキル、(C9−12)ビシクロアルキ
ル、ヘテロ(C3−12)ビシクロアルキル、(C4−12)アリール、ヘテロ(C1−
10)アリール、(C9−12)ビシクロアリール、およびヘテロ(C4−12)ビシク
ロアリールからなる群から選択されるか、またはRおよびRは、一緒になって、置換
もしくは非置換の環を形成するが、但し、Rが、それが結合する原子が二重結合の一部
を形成するときに不在であることを条件とし、
は、水素、各々が置換されているか、または置換されていない、オキシ、ヒドロキシ
、カルボニルオキシ、(C1−10)アルコキシ、(C4−12)アリールオキシ、ヘテ
ロ(C1−10)アリールオキシ、カルボニル、オキシカルボニル、アミノ、(C1−1
)アルキルアミノ、スルホンアミド、イミノ、スルホニル、スルフィニル、(C1−1
)アルキル、ハロ(C1−10)アルキル、ヒドロキシ(C1−10)アルキル、カル
ボニル(C1−10)アルキル、チオカルボニル(C1−10)アルキル、スルホニル(
1−10)アルキル、スルフィニル(C1−10)アルキル、(C1−10)アザアル
キル、イミノ(C1−10)アルキル、(C3−12)シクロアルキル(C1−5)アル
キル、ヘテロ(C3−12)シクロアルキル(C1−10)アルキル、アリール(C1−
10)アルキル、ヘテロ(C1−10)アリール(C1−5)アルキル、(C9−12
ビシクロアリール(C1−5)アルキル、ヘテロ(C8−12)ビシクロアリール(C
−5)アルキル、ヘテロ(C1−10)アルキル、(C3−12)シクロアルキル、ヘテ
ロ(C3−12)シクロアルキル、(C9−12)ビシクロアルキル、ヘテロ(C3−1
)ビシクロアルキル、(C4−12)アリール、ヘテロ(C1−10)アリール、(C
9−12)ビシクロアリール、およびヘテロ(C4−12)ビシクロアリールからなる群
から選択されるが、但し、Rが、それが結合する原子が二重結合の一部を形成するとき
に不在であることを条件とする。
幾つかの他の実施形態において、MEK阻害剤は、式(IA):
Figure 2017178969

によって表される化合物、またはその互変異性体、鏡像異性体、もしくは薬学的に許容さ
れる塩であり、式中、
は、CRであり、
は、CRであり、
は、置換されていないか、または利用可能な原子価を通じて、ハロ;ニトロ;シアノ
;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するチオ;ヒ
ドロキシ;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミ
ノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択
される置換基を有する(C1−10)アルコキシ自体;(C4−12)アリールオキシ;
水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するオキシカル
ボニル;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノカルボニル自体;任意に(C1−
10)アルキルを有するアミノ自体;任意に(C1−10)アルキルを有する(C1−1
)アルキルアミノ自体;(C1−10)アルキルおよび(C3−12)シクロアルキル
からなる群から選択される置換基を有するスルホニル;(C1−10)アルキルおよび(
3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有するスルフィニル;任
意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−
12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基
を有する(C1−10)アルキル自体;任意にニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−1
)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリー
ルからなる群から選択される置換基を有するハロ(C1−10)アルキル自体;任意にハ
ロ、ニトロ、シアノ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキ
ル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有するヒドロキシ
(C1−10)アルキル自体;(C3−12)シクロアルキル;ならびに任意にハロ、ニ
トロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、および(C3−12
シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有する(C4−12)アリール自体か
らなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、(C4−12)アリールであり

は、水素;ヒドロキシ;置換されていないか、または利用可能な原子価を通じて、ハ
ロ;ニトロ;シアノ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換
基を有するチオ;ヒドロキシ;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10
)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリール
からなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アルコキシ自体;(C4−12
)アリールオキシ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基
を有するオキシカルボニル;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノカルボニル自
体;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノ自体;任意に(C1−10)アルキル
を有する(C1−10)アルキルアミノ自体;(C3−12)シクロアルキル;ならびに
任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、および
(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有する(C4−12
アリール自体からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、(C1−10
アルコキシ;置換されていないか、または利用可能な原子価を通じて、ハロ;ニトロ;シ
アノ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するチオ
;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C
3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置
換基を有する(C1−10)アルコキシ自体;(C4−12)アリールオキシ;水素およ
び(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するオキシカルボニル;
任意に(C1−10)アルキルを有するアミノカルボニル自体;任意に(C1−10)ア
ルキルを有するアミノ自体;任意に(C1−10)アルキルを有する(C1−10)アル
キルアミノ自体;(C3−12)シクロアルキル;ならびに任意にハロ、ニトロ、シアノ
、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、および(C3−12)シクロアルキ
ルからなる群から選択される置換基を有する(C4−12)アリール自体からなる群から
選択される1つ以上の置換基で置換される、ヒドロキシ(C1−10)アルコキシ;置換
されていないか、または利用可能な原子価を通じて、ハロ;ニトロ;シアノ;水素および
(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するチオ;ヒドロキシ;任
意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−
12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基
を有する(C1−10)アルコキシ自体;(C4−12)アリールオキシ;水素および(
1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するオキシカルボニル自体;
任意に(C1−10)アルキルを有するアミノカルボニル自体;任意に(C1−10)ア
ルキルを有するアミノ自体;任意に(C1−10)アルキルを有する(C1−10)アル
キルアミノ自体;(C3−12)シクロアルキル;ならびに任意にハロ、ニトロ、シアノ
、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、および(C3−12)シクロアルキ
ルからなる群から選択される置換基を有する(C4−12)アリール自体からなる群から
選択される1つ以上の置換基で置換される、(C1−10)アルキル;置換されていない
か、または利用可能な原子価を通じて、ニトロ;シアノ;水素および(C1−10)アル
キルからなる群から選択される置換基を有するチオ;ヒドロキシ;任意にハロ、ニトロ、
シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキ
ル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−1
)アルコキシ自体;(C4−12)アリールオキシ;水素および(C1−10)アルキ
ルからなる群から選択される置換基を有するオキシカルボニル;任意に(C1−10)ア
ルキルを有するアミノカルボニル自体;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノ自
体;任意に(C1−10)アルキルを有する(C1−10)アルキルアミノ自体;(C
−12)シクロアルキル;ならびに任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−
10)アルコキシ、アミノ、および(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択さ
れる置換基を有する(C4−12)アリール自体からなる群から選択される1つ以上の置
換基で置換される、ハロ(C1−10)アルキル;置換されていないか、または利用可能
な原子価を通じて、ハロ;ニトロ;シアノ;水素および(C1−10)アルキルからなる
群から選択される置換基を有するチオ;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C
1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12
アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アルコキシ自体;(C
4−12)アリールオキシ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択され
る置換基を有するオキシカルボニル;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノカル
ボニル自体;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノ自体;任意に(C1−10
アルキルを有する(C1−10)アルキルアミノ自体;(C3−12)シクロアルキル;
ならびに任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ
、および(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有する(C
−12)アリール自体からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、ヒドロ
キシ(C1−10)アルキル;置換されていないか、または利用可能な原子価を通じて、
ハロ;ニトロ;シアノ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置
換基を有するチオ;ヒドロキシ;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−1
)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリー
ルからなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アルコキシ自体;(C4−1
)アリールオキシ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換
基を有するオキシカルボニル;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノカルボニル
自体;(C3−12)シクロアルキル;ならびに任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキ
シ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、および(C3−12)シクロアルキルからなる
群から選択される置換基を有する(C4−12)アリール自体からなる群から選択される
1つ以上の置換基で置換される、アミノ(C1−10)アルキル;置換されていないか、
または利用可能な原子価を通じて、ハロ;ニトロ;シアノ;水素および(C1−10)ア
ルキルからなる群から選択される置換基を有するチオ;ヒドロキシ;任意にハロ、ニトロ
、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアル
キル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−
10)アルコキシ自体;(C4−12)アリールオキシ;水素および(C1−10)アル
キルからなる群から選択される置換基を有するオキシカルボニル;任意に(C1−10
アルキルを有するアミノカルボニル自体;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノ
自体;任意に(C1−10)アルキルを有する(C1−10)アルキルアミノ自体;なら
びに任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、お
よび(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有する(C4−1
)アリール自体からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、(C3−1
)シクロアルキル(C1−5)アルキル;ヘテロ(C3−12)シクロアルキル(C
−5)アルキルであって、前記ヘテロ(C3−12)シクロアルキルが、ピペリジル、4
−モルホリニル、4−ピペラジニル、ピロリジニル、l,3−ジオキサニル、および1,
4−ジオキサニルからなる群から選択され、かつ、置換されていないか、または利用可能
な原子価を通じて、ハロ;ニトロ;シアノ;水素および(C1−10)アルキルからなる
群から選択される置換基を有するチオ;ヒドロキシ;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒド
ロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(
4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アルコキ
シ自体;(C4−12)アリールオキシ;水素および(C1−10)アルキルからなる群
から選択される置換基を有するオキシカルボニル;任意に(C1−10)アルキルを有す
るアミノカルボニル自体;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノ自体;任意に(
1−10)アルキルを有する(C1−10)アルキルアミノ自体;(C3−12)シク
ロアルキル;ならびに任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコ
キシ、アミノ、および(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を
有する(C4−12)アリール自体からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換さ
れる、ヘテロ(C3−12)シクロアルキル;置換されていないか、または利用可能な原
子価を通じて、ハロ;ニトロ;シアノ;水素および(C1−10)アルキルからなる群か
ら選択される置換基を有するチオ;ヒドロキシ;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキ
シ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C
−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アルコキシ自
体;(C4−12)アリールオキシ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から
選択される置換基を有するオキシカルボニル;任意に(C1−10)アルキルを有するア
ミノカルボニル自体;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノ自体;任意に(C
−10)アルキルを有する(C1−10)アルキルアミノ自体;
(C3−12)シクロアルキル;ならびに任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(
1−10)アルコキシ、アミノ、および(C3−12)シクロアルキルからなる群から
選択される置換基を有する(C4−12)アリール自体からなる群から選択される1つ以
上の置換基で置換される、アリール(C1−10)アルキル;ヘテロアリール(C1−5
)アルキルであって、前記ヘテロアリールが、フリル、イミダゾリル、イソチアゾリル、
イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、
ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリニル、チア
ゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、トリアゾリル、およびテトラゾリルからなる群か
ら選択され、かつ、置換されていないか、または利用可能な原子価を通じて、ハロ;ニト
ロ;シアノ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有す
るチオ;ヒドロキシ;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコ
キシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる
群から選択される置換基を有する(C1−10)アルコキシ自体;(C4−12)アリー
ルオキシ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有する
オキシカルボニル;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノカルボニル自体;任意
に(C1−10)アルキルを有するアミノ自体;任意に(C1−10)アルキルを有する
(C1−10)アルキルアミノ自体;(C3−12)シクロアルキル;ならびに任意にハ
ロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、および(C3−
12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有する(C4−12)アリール
自体からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、ヘテロアリール;置換さ
れていないか、または利用可能な原子価を通じて、ハロ;ニトロ;シアノ;任意にハロ、
ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シク
ロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(
1−10)アルコキシ自体;ならびに(C1−10)アルキルからなる群から選択され
る1つ以上の置換基で置換される、(C3−12)シクロアルキル;置換されていないか
、または利用可能な原子価を通じて、ハロ;ニトロ;シアノ;水素および(C1−10
アルキルからなる群から選択される置換基を有するチオ;任意にハロ、ニトロ、シアノ、
ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、およ
び(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アル
コキシ自体;(C4−12)アリールオキシ;水素および(C1−10)アルキルからな
る群から選択される置換基を有するオキシカルボニル;任意に(C1−10)アルキルを
有するアミノカルボニル自体;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノ自体;任意
に(C1−10)アルキルを有する(C1−10)アルキルアミノ自体;(C1−10
アルキルおよび(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有する
スルホニル;(C1−10)アルキルおよび(C3−12)シクロアルキルからなる群か
ら選択される置換基を有するスルフィニル;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、
(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−1
)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アルキル自体;任
意にニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12
シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有す
るハロ(C1−10)アルキル自体;任意にハロ、ニトロ、シアノ、(C1−10)アル
コキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからな
る群から選択される置換基を有するヒドロキシ(C1−10)アルキル自体;ならびに任
意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、および(
3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有する(C4−12)ア
リール自体からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、(C4−12)ア
リール;ヘテロ(Cl−10)アリールであって、前記ヘテロアリールが、フリル、イミ
ダゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、1,
2,3−オキサジアゾリル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリ
ミジニル、ピロリニル、チアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、トリアゾリル、およ
びテトラゾリルからなる群から選択され、かつ、置換されていないか、または利用可能な
原子価を通じて、ハロ;ニトロ;シアノ;水素および(C1−10)アルキルからなる群
から選択される置換基を有するチオ;ヒドロキシ;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロ
キシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C
4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アルコキシ
自体;(C4−12)アリールオキシ;水素および(C1−10)アルキルからなる群か
ら選択される置換基を有するオキシカルボニル;任意に(C1−10)アルキルを有する
アミノカルボニル自体;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノ自体;任意に(C
1−10)アルキルを有する(C1−10)アルキルアミノ自体;(C3−12)シクロ
アルキル;ならびに任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキ
シ、アミノ、および(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有
する(C4−12)アリール自体からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され
る、ヘテロアリール;からなる群から選択され、
は、置換されていないか、または利用可能な原子価を通じて、ハロ;ニトロ;シアノ
;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するチオ;ヒ
ドロキシ;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミ
ノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択
される置換基を有する(C1−10)アルコキシ自体;(C4−12)アリールオキシ;
水素および(C1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するオキシカル
ボニル;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノカルボニル自体;任意に(C1−
10)アルキルを有するアミノ自体;任意に(C1−10)アルキルを有する(C1−1
)アルキルアミノ自体;ならびに任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−
10)アルコキシ、アミノ、および(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択さ
れる置換基を有する(C4−12)アリール自体からなる群から選択される1つ以上の置
換基で置換される、(C1−6)アルキルであり、
は、各々独立して、水素;ハロ;置換されていないか、または1つ以上の(C1−1
)アルキルで置換されるアミノ;ならびに置換されていないか、または利用可能な原子
価を通じて、ハロ;ニトロ;シアノ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から
選択される置換基を有するチオ;ヒドロキシ;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ
、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−12)シクロアルキル、および(C4−
12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−10)アルコキシ自体
;(C4−12)アリールオキシ;水素および(C1−10)アルキルからなる群から選
択される置換基を有するオキシカルボニル;任意に(C1−10)アルキルを有するアミ
ノカルボニル自体;任意に(C1−10)アルキルを有するアミノ自体;任意に(C1−
10)アルキルを有する(C1−10)アルキルアミノ自体;ならびに任意にハロ、ニト
ロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、および(C3−12)シ
クロアルキルからなる群から選択される置換基を有する(C4−12)アリール自体から
なる群から選択される1つ以上の置換基で置換される、(C1−5)アルキルからなる群
から選択される。
幾つかの実施形態において、式(IA)の化合物について、X上のRは、ハロであ
る。
幾つかの他の実施形態において、式(IA)の化合物について、X上のRは、水素
である。
なおも他の実施形態において、式(IA)の化合物について、X上のRは、ハロで
ある。
なおも他の実施形態において、式(IA)の化合物について、X上のRは、置換さ
れていないか、または利用可能な原子価を通じて、ハロ;ニトロ;シアノ;水素および(
1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するチオ;ヒドロキシ;任意
にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ、(C3−1
)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基を
有する(C1−10)アルコキシ自体;(C4−12)アリールオキシ;水素および(C
1−10)アルキルからなる群から選択される置換基を有するオキシカルボニル;任意に
(C1−10)アルキルを有するアミノカルボニル自体;任意に(C1−10)アルキル
を有するアミノ自体;任意に(C1−10)アルキルを有する(C1−10)アルキルア
ミノ自体;ならびに任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキ
シ、アミノ、および(C3−12)シクロアルキルからなる群から選択される置換基を有
する(C4−12)アリール自体からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され
る、(C1−5)アルキルである。
なおも他の実施形態において、式(IA)の化合物について、X上のRは、水素で
ある。
なおも他の実施形態において、式(IA)の化合物について、Rは、
Figure 2017178969

を含み、式中、
14a、R14b、R14c、R14d、およびR14eは、各々独立して、水素、ハ
ロ、シアノ、任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、(C1−10)アルコキシ、ア
ミノ(C3−12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択
される置換基を有する(C1−10)アルコキシ自体;任意にハロ、ニトロ、シアノ、ヒ
ドロキシ、(C1−10)アルコキシ、アミノ(C3−12)シクロアルキル、および(
4−12)アリールからなる群から選択される置換基を有する(C1−3)アルキル自
体;ならびに任意にハロ、ニトロ、シアノ、(C1−10)アルコキシ、アミノ(C3−
12)シクロアルキル、および(C4−12)アリールからなる群から選択される置換基
を有するヒドロキシ(C1−3)アルキル自体からなる群から選択される。
幾つかの実施形態において、MEK阻害剤は、式(II):
Figure 2017178969

(II)
によって表される化合物であるか、またはその薬学的に許容される塩であり、
式中、
mは、0、1、2、3、4、および5からなる群から選択され、
nは、1、2、3、4、5、および6からなる群から選択され、
11は、水素、各々が置換されているか、または置換されていない、(C1−10)ア
ルキル、ハロ(C1−10)アルキル、カルボニル(C1−3)アルキル、チオカルボニ
ル(C1−3)アルキル、スルホニル(C1−3)アルキル、スルフィニル(C1−3
アルキル、アミノ(C1−10)アルキル、イミノ(C1−3)アルキル、(C3−12
)シクロアルキル(C1−5)アルキル、ヘテロ(C3−12)シクロアルキル(C1−
)アルキル、アリール(C1−10)アルキル、ヘテロアリール(C1−5)アルキル
、(C9−12)ビシクロアリール(C1−5)アルキル、ヘテロ(C8−12)ビシク
ロアリール(C1−5)アルキル、(C3−12)シクロアルキル、ヘテロ(C3−12
)シクロアルキル、(C9−12)ビシクロアルキル、ヘテロ(C3−12)ビシクロア
ルキル、(C4−12)アリール、ヘテロ(C1−10)アリール、(C9−12)ビシ
クロアリール、およびヘテロ(C4−12)ビシクロアリールからなる群から選択され、
各R12およびR13は、独立して、水素、各々が置換されているか、または置換されて
いない、ハロ、ニトロ、シアノ、チオ、オキシ、ヒドロキシ、カルボニルオキシ、アルコ
キシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、カルボニル、オキシカルボニル、アミノ
カルボニル、アミノ、(C1−10)アルキルアミノ、スルホンアミド、イミノ、スルホ
ニル、スルフィニル、(C1−10)アルキル、ハロ(C1−10)アルキル、カルボニ
ル(C1−3)アルキル、チオカルボニル(C1−3)アルキル、スルホニル(C1−3
)アルキル、スルフィニル(C1−3)アルキル、アミノ(C1−10)アルキル、イミ
ノ(C1−3)アルキル、(C3−12)シクロアルキル(C1−5)アルキル、ヘテロ
(C3−12)シクロアルキル(C1−5)アルキル、アリール(C1−10)アルキル
、ヘテロアリール(C1−5)アルキル、(C9−12)ビシクロアリール(C1−5
アルキル、ヘテロ(C8−12)ビシクロアリール(C1−5)アルキル、(C3−12
)シクロアルキル、ヘテロ(C3−12)シクロアルキル、(C9−12)ビシクロアル
キル、ヘテロ(C3−12)ビシクロアルキル、(C4−12)アリール、ヘテロ(C
−10)アリール、(C9−12)ビシクロアリール、およびヘテロ(C4−12)ビシ
クロアリールからなる群から選択され、
各R14は、独立して、水素、各々が置換されているか、または置換されていない、ハロ
、ニトロ、シアノ、チオ、オキシ、ヒドロキシ、カルボニルオキシ、アルコキシ、アリー
ルオキシ、ヘテロアリールオキシ、カルボニル、オキシカルボニル、アミノカルボニル、
アミノ、(C1−10)アルキルアミノ、スルホンアミド、イミノ、スルホニル、スルフ
ィニル、(C1−10)アルキル、ハロ(C1−10)アルキル、カルボニル(C1−3
)アルキル、チオカルボニル(C1−3)アルキル、スルホニル(C1−3)アルキル、
スルフィニル(C1−3)アルキル、アミノ(C1−10)アルキル、イミノ(C1−3
)アルキル、(C3−12)シクロアルキル(C1−5)アルキル、ヘテロ(C3−12
)シクロアルキル(C1−5)アルキル、アリール(C1−10)アルキル、ヘテロアリ
ール(C1−5)アルキル、(C9−12)ビシクロアリール(C1−5)アルキル、ヘ
テロ(C8−12)ビシクロアリール(C1−5)アルキル、(C3−12)シクロアル
キル、ヘテロ(C3−12)シクロアルキル、(C9−12)ビシクロアルキル、ヘテロ
(C3−12)ビシクロアルキル、(C4−12)アリール、ヘテロ(C1−10)アリ
ール、(C9−12)ビシクロアリール、およびヘテロ(C4−12)ビシクロアリール
からなる群から選択されるか、または2つのR14が、一緒になって、置換もしくは非置
換の環を形成する。
表1は、式(I)の化合物の具体的な例についての化学名を提供する。
Figure 2017178969

Figure 2017178969

Figure 2017178969

Figure 2017178969

式(I)、(IA)、および(II)の化合物は、当該技術分野で既知であり、参照に
よりその全体が本明細書に組み込まれる国際公開第2008/079814号の方法によ
って調製することができる。一実施形態において、式(I)(IA)、または(II)の
化合物は、3−[(2R)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−6−フルオロ−5−[(
2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−8−メチルピリド[2,3−d]ピリミ
ジン−4,7(3H,8H)−ジオン(TAK−733)、またはその薬学的に許容され
る塩である。
オーロラAキナーゼの酵素活性を選択的に阻害することができる任意の分子が、本発明
の方法、薬学的組成物、およびキットにおいて使用され得る。幾つかの実施形態において
選択的オーロラAキナーゼ阻害剤は、低分子量化合物である。特に、オーロラAキナーゼ
の選択的阻害剤には、本明細書に記載される化合物、ならびに、例えば、各々、参照によ
りその全体が本明細書に組み込まれる、米国公開第2008/0045501号、米国特
許第7,572,784号、国際公開第05/111039号、国際公開第08/021
038号、米国特許第7,718,648号、国際公開第08/063525号、米国公
開第2008/0167292号、米国特許第8,026,246号、国際公開第10/
134965号、米国公開第2010/0310651号、国際公開第11/01424
8号、米国公開第2011/0039826号、および米国公開第2011/02452
34号に開示される化合物、ならびに化合物ナトリウム4−{[9−クロロ−7−(2−
フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンズアゼピ
ン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸塩、KW−2449(Kyowa)、E
NMD−2076(EntreMed)、およびMK−5108(Vertex/Mer
ck)が含まれる。また、これらの化合物のいずれかの溶媒和および水和形態も、本発明
の方法、薬学的組成物、およびキットにおいて使用するのに好適である。また、この化合
物のいずれかの薬学的に許容される塩、ならびにかかる塩の溶媒和および水和形態も、本
発明の方法、薬学的組成物、およびキットにおいて使用するのに好適である。これらの選
択的オーロラAキナーゼ阻害剤は、本明細書で参照される参考文献に詳述される合成方法
を含むが、これらに限定されない、有機合成の分野の専門家に周知の多くの方式で調製す
ることができる。
オーロラAキナーゼ阻害剤は、オーロラAキナーゼに選択的に結合する、かつ/または
それを選択的に阻害するそれらの能力について、体外または体内でアッセイすることがで
きる。体外アッセイは、基質タンパク質またはペプチドをリン酸化するオーロラAキナー
ゼの能力の選択的阻害を決定するためのアッセイを含む。代替的な体外アッセイは、オー
ロラAキナーゼに選択的に結合する化合物の能力を定量化する。選択的阻害剤結合は、結
合前に阻害剤を放射性標識し、阻害剤/オーロラAキナーゼ複合体を単離し、放射性標識
結合量を決定することによって測定され得る。代替的に、選択的阻害剤結合は、新たな阻
害剤が既知の放射性リガンドに結合するオーロラAキナーゼと共にインキュベートされる
、競合実験を実行することによって決定され得る。化合物はまた、オーロラAキナーゼ活
性によって媒介される細胞または生理学的機能に影響を及ぼすそれらの能力についてもア
ッセイすることができる。オーロラBキナーゼを上回る、オーロラAキナーゼに対する選
択性を評価するために、阻害剤はまた、オーロラAキナーゼについて上に記載されるアッ
セイと類似したアッセイを使用して、オーロラBキナーゼに選択的に結合する、かつ/ま
たはそれを選択的に阻害するそれらの能力について、体外および体内でアッセイすること
ができる。阻害剤は、pHisH3の免疫蛍光検出によって、オーロラBキナーゼ阻害の
不在下でオーロラAキナーゼを阻害するそれらの能力について、体外および体内でアッセ
イすることができる。(Proc.Natl.Acad.Sci.(2007)104,
4106)。それらの活性の各々についてのアッセイは、当該技術分野において既知であ
る。
幾つかの実施形態において、選択的オーロラAキナーゼ阻害剤は、式(III):
Figure 2017178969

(III)
によって表される化合物であるか、またはその薬学的に許容される塩であり、
式中、
環Aは、置換もしくは非置換の5員もしくは6員のアリール、ヘテロアリール、脂環式
、またはヘテロシクリル環であり、
環Bは、置換もしくは非置換のアリール、ヘテロアリール、脂環式、またはヘテロシク
リル環であり、
環Cは、置換もしくは非置換のアリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、または脂
環式環であり、
は、水素、−OR、−N(R、−SR、またはRもしくはRで任意
に置換されるC1−3脂肪族であり、
およびRの各々は、独立して、水素、フルオロ、または任意に置換されるC1−
脂肪族であるか、あるいはRおよびRは、それらが結合する炭素原子と一緒になっ
て、任意に置換される3〜6員の脂環式環を形成し、
各Rは、独立して、−ハロ、−OH、−O(C1−3アルキル)、−CN、−N(R
、−C(O)(C1−3アルキル)、−COH、−CO(C1−3アルキル)
、−C(O)NH、および−C(O)NH(C1−3アルキル)からなる群から選択さ
れ、
各Rは、独立して、水素であるか、または任意に置換される脂肪族基、アリール基、
ヘテロアリール基、もしくはヘテロシクリル基であるか、あるいは同じ窒素原子上の2つ
のRが、窒素原子と一緒になって、窒素原子に加えて、N、O、およびSから選択され
る0〜2個の環ヘテロ原子を有する、任意に置換される5〜6員のヘテロアリール、また
は4〜8員のヘテロシクリル環を形成し、
各Rは、独立して、水素であるか、または任意に置換される脂肪族基、アリール基、
ヘテロアリール基、もしくはヘテロシクリル基であり、
各Rは、独立して、任意に置換されるアリール基、ヘテロシクリル基、またはヘテロ
アリール基である。
環Aは、置換もしくは非置換の5員もしくは6員のアリール、ヘテロアリール、脂環式
、またはヘテロシクリル環である。環Aの例としては、フラノ、ジヒドロフラノ、チエノ
、ジヒドロチエノ、シクロペンテノ、シクロヘキセノ、2H−ピロロ、ピロロ、ピロリノ
、ピロリジノ、オキサゾロ、チアゾロ、イミダゾロ、イミダゾリノ、イミダゾリジノ、ピ
ラゾロ、ピラゾリノ、ピラゾリジノ、イソキサゾロ、イソチアゾロ、オキサジアゾロ、ト
リアゾロ、チアジアゾロ、2H−ピラノ、4H−ピラノ、ベンゾ、ピリジノ、ピペリジノ
、ジオキサノ、モルフォリノ、ジチアノ、チオモルフォリノ、ピリダジノ、ピリミジノ、
ピラジノ、ピペラジノ、およびトリアジノが挙げられ、それらの基のいずれも、置換され
ても、置換されなくてもよい。環Aの好ましい価は、フラノ、チエノ、ピロロ、オキサゾ
ロ、チアゾロ、イミダゾロ、ピラゾロ、イソキサゾロ、イソチアゾロ、トリアゾロ、ベン
ゾ、ピリジノ、ピリダジノ、ピリミジノ、およびピラジノからなる群から選択される、置
換もしくは非置換の環を含むが、これらに限定されない。
環Aは、置換されても、置換されなくてもよい。幾つかの実施形態において、環Aの各
々置換可能な飽和の環炭素原子は、置換されていないか、または=O、=S、=C(R
、=N−N(R、=N−OR、=N−NHC(O)R、=N−NHCO
、=N−NHSO、=N−R、もしくは−Rで置換され、R、R、R
、およびRは、下に定義される通りである。環Aの各々置換可能な不飽和の環炭素原
子は、置換されていないか、または−Rで置換される。環Aの各々置換可能な環窒素原
子は、置換されていないか、または−R9bで置換され、環Aの1個の環窒素原子は、任
意に酸化される。各R9bは、独立して、−C(O)R、−C(O)N(R、−
CO、−SO、−SON(R、またはRもしくはRで任意に置
換されるC1−4脂肪族である。
各Rは、独立して、R2b、任意に置換される脂肪族、または任意に置換されるアリ
ール基、ヘテロシクリル基、もしくはヘテロアリール基であるか、あるいは2つの隣接す
るRは、介在環原子と一緒になって、O、N、およびSからなる群から選択される0〜
3個の環ヘテロ原子を有する、任意に置換される縮合の4〜8員の芳香族環、または非芳
香族環を形成する。
各R2bは、独立して、−ハロ、−NO、−CN、−C(R)=C(R、−
C(R)=C(R)(R10)、−C≡C−R、−C≡C−R10、−OR、−
SR、−S(O)R、−SO、−SON(R、−N(R、−N
C(O)R、−NRC(O)N(R、−NRCO、−O−CO
、−OC(O)N(R、−O−C(O)R、−CO、−C(O)−C
(O)R、−C(O)R、−C(O)N(R、−C(=NR)−N(R
、−C(=NR)−OR、−N(R)−N(R、N(R)C(=NR
)−N(R、−N(R)SO、−N(R)SON(R、−P(
O)(R、または−P(O)(ORであり、可変要素のR、R、および
は、上述の価を有し、各Rは、独立して、任意に置換される脂肪族基またはアリー
ル基であり、各R10は、独立して、−COまたは−C(O)N(Rである
幾つかの実施形態において、環Aは、0〜2つの置換基Rによって置換される。幾つ
かのかかる実施形態において、各Rは、独立して、C1−3脂肪族またはR2bであり
、各R2bは、独立して、−ハロ、−NO、−C(R)=C(R、−C≡C−
、−OR、および−N(Rからなる群から選択される。幾つかの実施形態に
おいて、各Rは、独立して、−ハロ、C1−3脂肪族、C1−3フルオロ脂肪族、およ
び−ORからなる群から選択され、Rは、水素またはC1−3脂肪族である。特定の
好ましい実施形態において、環Aは、独立して、クロロ、フルオロ、ブロモ、メチル、ト
リフルオロメチル、およびメトキシからなる群から選択される、0、1、または2つの置
換基、好ましくは、0または1つの置換基で置換される。
幾つかの実施形態において、環Bは、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、
チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジア
ゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、フェニル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジ
ニル、ピラジニル、トリアジニル、インドリジニル、インドリル、イソインドリル、イン
ダゾリル、ベンゾ[b]フラニル、ベンゾ[b]チエニル、ベンズイミダゾリル、ベンズ
チアゾリル、ベンズオキサゾリル、プリニル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、
フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、およびプテリジニルか
らなる群から選択される、置換もしくは非置換の単環式もしくは二環式アリール、または
ヘテロアリール環である。
環Bの各々置換可能な飽和の環炭素原子は、置換されていないか、または=O、=S、
=C(R、=N−N(R、=N−OR、=N−NHC(O)R、=N−
NHCO、=N−NHSO、=N−R、もしくは−Rで置換される。環
Bの各々置換可能な不飽和の環炭素原子は、置換されていないか、または−Rで置換さ
れる。環Bの各々置換可能な環窒素原子は、置換されていないか、または−R9cで置換
され、環Bの1個つの環窒素原子は、任意に酸化される。各R9cは、独立して、−C(
O)R、−C(O)N(R、−CO、−SO、−SON(R
、またはRまたはRで任意に置換されるC1−4脂肪族である。環Bは、置換され
ていなくてもよく、またはその構成環のうちのいずれか1つ以上の上で置換されてもよく
、その置換基は、同一または異なり得る。幾つかの実施形態において、環Bは、0〜2つ
の独立して選択されるR、および0〜3つの独立して選択されるR2cまたはC1−6
脂肪族基で置換される。可変要素のR、R、R、R、およびRは、環Aについ
て上に定義される通りであり、RおよびR2cは、下に定義される。
各Rは、独立して、R2c、任意に置換されるC1−6脂肪族、または任意に置換さ
れるアリール基、ヘテロアリール基、もしくはヘテロシクリル基である。
各R2cは、独立して、−ハロ、−NO、−CN、−C(R)=C(R、−
C(R)=C(R)(R10)、−C≡C−R、−C≡C−R10、−OR、−
SR、−S(O)R、−SO、−SON(R、−N(R、−N
C(O)R、−NRC(O)N(R、−NRCO、−O−CO
、−OC(O)N(R、−O−C(O)R、−CO、−C(O)−C
(O)R、−C(O)R、−C(O)N(R、−C(=NR)−N(R
、−C(=NR)−OR、−N(R)−N(R、−N(R)C(=NR
)−N(R、−N(R)SO、−N(R)SON(R、−P
(O)(R、または−P(O)(ORである。
幾つかの実施形態において、環Bは、0〜2つの独立して選択されるR、および0〜
2つの独立して選択されるR2cまたはC1−6脂肪族基で置換される、単環式の5員も
しくは6員のアリール環またはヘテロアリール環である。ある種のかかる実施形態におい
て、環Bは、置換または非置換のフェニル環またはピリジル環である。
幾つかの実施形態において、環Bは、0〜2つの置換基Rで置換される。幾つかのか
かる実施形態において、各Rは、独立して、C1−3脂肪族またはR2cであり、各R
2cは、独立して、−ハロ、−NO、−C(R)=C(R、−C≡C−R
−OR、および−N(Rからなる群から選択される。幾つかの実施形態において
、各Rは、独立して、−ハロ、C1−3脂肪族、C1−3ハロ脂肪族、および−OR
からなる群から選択され、Rは、水素またはC1−3脂肪族である。ある種の好ましい
実施形態において、環Bは、独立して、クロロ、フルオロ、ブロモ、メチル、トリフルオ
ロメチル、およびメトキシからなる群から選択される、0、1、または2つの置換基で置
換される。
環Cの各々置換可能な飽和環炭素原子は、置換されていないか、または=O、=S、=
C(R、=N−N(R、=N−OR、=N−NHC(O)R、=N−N
HCO、=N−NHSO、=N−R、もしくは−Rで置換される。環C
の各々置換可能な不飽和の環炭素原子は、置換されていないか、または−Rで置換され
る。環Cの各々置換可能な環窒素原子は、置換されていないか、または−R9dで置換さ
れ、環Cの1個の環窒素原子は、任意に、酸化される。各R9dは、独立して、Rまた
はRで任意に置換される、−C(O)R、−C(O)N(R、−CO
−SO、−SON(R、またはC1−4脂肪族である。環Cは、その構成
環のうちのいずれか1つ、またはそれ以上の上で、置換されていなくてもよく、または置
換されてもよく、置換基は、同一または異なり得る。幾つかの実施形態において、環Cは
、0〜2つの独立して選択されるR、および0〜3つの独立して選択されるR2dまた
はC1−6脂肪族基で置換される。可変要素のR、R、R、R、およびRは、
は、環AおよびBについて上述される通りである。可変要素のRおよびR2dは、下に
記載される。
各Rは、独立して、R2d、任意に置換される脂肪族、または任意に置換されるアリ
ール基、ヘテロアリール基、もしくはヘテロシクリル基である。
各R2dは、独立して、−ハロ、−NO、−CN、−C(R)=C(R、−
C(R)=C(R(R10)、−C≡C−R、−C≡C−R10、−OR
−SR、−S(O)R、−SO、−SON(R、−N(R、−
NRC(O)R、−NRC(O)N(R、−NRCO、−O−CO
、−OC(O)N(R、−O−C(O)R、−CO、−C(O)−
C(O)R、−C(O)R、−C(O)N(R、−C(=NR)−N(R
、−C(=NR)−OR、−N(R)−N(R、−N(R)C(=N
)−N(R、−N(R)SO、−N(R)SON(R、−
P(O)(R、または−P(O)(ORである。更に、R2dは、−SO
、−C(O)N(R)C(=NR)−N(Rまたは−N(R)C(=N
)−N(R)−C(O)Rであり得る。
幾つかの実施形態において、環Cは、0〜2つの独立して選択される置換基であるR
、および0〜2つの独立して選択されるR2dまたはC1−6脂肪族基で置換される、単
環式の5員もしくは6員のアリール環またはヘテロアリール環である。幾つかのかかる実
施形態において、環Cは、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、イミダ
ゾリル、ピラゾリル、およびオキサゾリルからなる群から選択される、任意に置換される
ヘテロアリール環である。幾つかの他の実施形態において、環Cは、置換もしくは非置換
のフェニル環である。幾つかの実施形態において、環Cは、上に定義される、0、1、ま
たは2つの置換基Rで置換される、単環式の5員もしくは6員のアリール環またはヘテ
ロアリール環である。
幾つかの他の実施形態において、環Cは、0〜2つの独立して選択される置換基である
、および0〜2つの独立して選択されるR2dまたはC1−6脂肪族基で置換される
、単環式の5員もしくは6員のヘテロシクリル環または脂環式環である。
幾つかの実施形態において、選択的オーロラAキナーゼ阻害剤は、式(IV):
Figure 2017178969

(IV)
によって表される化合物であるか、またはその薬学的に許容される塩であり、
式中、
は、任意に、水素、またはRもしくはRで置換されるC1−3脂肪族であり、
環Aは、0〜3つのRで置換され、
各Rは、独立して、C1−6脂肪族、R2b、R7b、−T−R2b、および
−T−R7bからなる群から選択され、
各R2bは、独立して、−ハロ、−NO、−CN、−C(R)=C(R
、−C≡C−R、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−SON(
、−N(R、−NRC(O)R、−NRC(O)N(R、−
NRCO、−O−CO、−OC(O)N(R、−O−C(O)R
、−CO、−C(O)−C(O)R、−C(O)R、−C(O)N(R
、−C(=NR)−N(R、−C(=NR)−OR、−N(R)−N(R
、−N(R)C(=NR)−N(R、−N(R)SO、−N(
)SON(R、−P(O)(R、または−P(O)(ORであ
り、
各R7bは、独立して、任意に置換されるアリール基、ヘテロシクリル基、または
ヘテロアリール基であり、
環Bは、0〜2つの独立して選択されるR、および0〜2つの独立して選択されるR
2cまたはC1−6脂肪族基で置換され、
各Rは、独立して、C1−6脂肪族、R2c、R7c、−T−R2c、および
−T−R7cからなる群から選択され、
各R2cは、独立して、−ハロ、−NO、−CN、−C(R)=C(R
、−C≡C−R、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−SON(
、−N(R、−NRC(O)R、−NRC(O)N(R、−
NRCO、−O−CO、−OC(O)N(R、−O−C(O)R
、−CO、−C(O)−C(O)R、−C(O)R、−C(O)N(R
、−C(=NR)−N(R、−C(=NR)−OR、−N(R)−N(R
、−N(R)C(=NR)−N(R、−N(R)SO、−N(
)SON(R、−P(O)(R、または−P(O)(ORであ
り、
各R7cは、独立して、任意に置換されるアリール基、ヘテロシクリル基、または
ヘテロアリール基であり、
は、任意に、RまたはR3bで置換されるC1−6アルキレン鎖であり、T
たはその一部分は、任意に、3〜7員環の一部を形成し、
環Cは、0〜2つの独立して選択されるR、および0〜3つの独立して選択されるR
2dまたはC1−6脂肪族基で置換され、
各Rは、独立して、C1−6脂肪族、R2d、R7d、−T−R2d、−T
−R7d、−V−T−R2d、および−V−T−R7dからなる群から選択され、
は、RまたはR3bで任意に置換されるC1−6アルキレン鎖であり、その
アルキレン鎖は、任意に、−C(R)=C(R)−、−C≡C−、−O−、−S−、
−S(O)−、−S(O)−、−SON(R)−、−N(R)−、−N(R
C(O)−、−NRC(O)N(R)−、−N(R)CO−、−C(O)N(R
)−、−C(O)−、−C(O)−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−OC
(O)O−、−OC(O)N(R)−、−N(R)−N(R)−、−N(R)S
−、または−SON(R)−によって中断され、Tまたはその一部分は、任意
に、3〜7員環の一部を形成し、
は、RまたはR3bで任意に置換されるC1−6アルキレン鎖であり、その
アルキレン鎖は、任意に、−C(R)=C(R)−、−C≡C−、−O−、−S−、
−S(O)−、−S(O)−、−SON(R)−、−N(R)−、−N(R
C(O)−、−NRC(O)N(R)−、−N(R)CO−、−C(O)N(R
)−、−C(O)−、−C(O)−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−OC
(O)O−、−OC(O)N(R)−、−N(R)−N(R)−、−N(R)S
−、または−SON(R)−によって中断され、Tまたはその一部分は、任意
に、3〜7員環の一部を形成し、
Vは、−C(R)=C(R)−、−C≡C−、−O−、−S−、−S(O)−
、−S(O)−、−SON(R)−、−N(R)−、−N(R)C(O)−、
−NRC(O)N(R)−、−N(R)CO−、−C(O)N(R)−、−C
(O)−、−C(O)−C(O)−、−CO−、−OC(O)−、−OC(O)O−、
−OC(O)N(R)−、−C(NR)=N−、−C(OR)=N−、−N(R
)−N(R)−、−N(R)SO−、−N(R)SON(R)−、−P(O
)(R)−、−P(O)(OR)−O−、−P(O)−O−、または−P(O)(N
)−N(R)−であり、
2dは、−ハロ、−NO、−CN、−C(R)=C(R、−C≡C−
、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−SON(R、−
N(R、−NRC(O)R、−NRC(O)N(R、−NRCO
、−O−CO、−OC(O)N(R、−O−C(O)R、−CO
、−C(O)−C(O)R、−C(O)R、−C(O)N(R、−C(=N
)−N(R、−C(=NR)−OR、−N(R)−N(R、−N
(R)C(=NR)−N(R、−N(R)SO、−N(R)SO
N(R、−P(O)(R、または−P(O)(ORであり、
各R7dは、独立して、任意に置換されるアリール基、ヘテロシクリル基、または
ヘテロアリール基である。
各Rは、独立して、−ハロ、−OH、−O(C1−3アルキル)、−CN、−N(R
、−C(O)(C1−3アルキル)、−COH、−CO(C1−3アルキル)
、−C(O)NH、および−C(O)NH(C1−3アルキル)からなる群から選択さ
れ、
各R3bは、独立して、RもしくはRで任意に置換されるC1−3脂肪族であるか
、または同じ炭素原子上の2つの置換基であるR3bは、それらが結合する炭素原子と一
緒になって、3〜6員の炭素環式環を形成し、
各Rは、独立して、水素であるか、または任意に置換される脂肪族基、アリール基、
ヘテロアリール基、もしくはヘテロシクリル基であるか、あるいは同じ窒素原子上の2つ
のRが、窒素原子と一緒になって、窒素原子に加えて、N、O、およびSから選択され
る0〜2個の環ヘテロ原子を有する、任意に置換される5〜8員のヘテロアリール環もし
くはヘテロシクリル環を形成し、
各Rは、独立して、水素であるか、または任意に置換される脂肪族基、アリール基、
ヘテロアリール基、もしくはヘテロシクリル基であり、
各Rは、独立して、任意に置換される脂肪族基またはアリール基であり、
各Rは、独立して、任意に置換されるアリール基、ヘテロシクリル基、またはヘテロ
アリール基である。
表2は、式(IV)の化合物の具体的な例についての化学名を提供する。
Figure 2017178969

Figure 2017178969

Figure 2017178969

Figure 2017178969

Figure 2017178969

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Figure 2017178969

Figure 2017178969

幾つかの実施形態において、選択的オーロラAキナーゼ阻害剤は、式(V):
Figure 2017178969

(V)
によって表されるか、またはその薬学的に許容される塩であり、
式中、
は、C1−3脂肪族、C1−3フルオロ脂肪族、−R、−T−R、−R、お
よび−T−Rからなる群から選択され、
Tは、任意にフルオロで置換されるC1−3アルキレン鎖であり、
は、任意に置換されるアリール基、ヘテロアリール基、またはヘテロシクリル
基であり、
は、ハロ、−C≡C−R、−CH=CH−R、−N(R、および−
ORからなる群から選択され、
は、水素であるか、または任意に置換される脂肪族基、アリール基、ヘテロア
リール基、もしくはヘテロシクリル基であり、
各Rは、独立して、水素であるか、または任意に置換される脂肪族基、アリール
基、ヘテロアリール基、もしくはヘテロシクリル基であるか、あるいは同じ窒素原子上の
2つのRが、窒素原子と一緒になって、窒素原子に加えて、N、O、およびSから選択
される0〜2個の環ヘテロ原子を有する、任意に置換される5〜6員のヘテロアリール環
、または4〜8員のヘテロシクリル環を形成し、
は、水素であるか、または任意に置換される脂肪族基、アリール基、ヘテロア
リール基、もしくはヘテロシクリル基であり、
は、フルオロ、クロロ、−CH、−CF、−OH、−OCH、−OCF
−OCHCH、および−OCHCFからなる群から選択される。
幾つかの実施形態において、Rは、ハロ、C1−3脂肪族、およびC1−3フルオロ
脂肪族からなる群から独立して選択される1つまたは2つの置換基で任意に置換される、
5員もしくは6員のアリール環、ヘテロアリール環、またはヘテロシクリル環である。あ
る種の実施形態において、Rは、ハロ、C1−3脂肪族、およびC1−3フルオロ脂肪
族からなる群から独立して選択される1つまたは2つの置換基で任意に置換される、フェ
ニル環、フリル環、ピロリジニル環、またはチエニル環である。
幾つかの実施形態において、Rは、水素、C1−3脂肪族、C1−3フルオロ脂肪族
、または−CH−OCHである。
幾つかの実施形態において、Rは、水素、C1−3脂肪族、またはC1−3フルオロ
脂肪族である。
ある種の実施形態において、Rは、ハロ、C1−3脂肪族、C1−3フルオロ脂肪族
、−OH、−O(C1−3脂肪族)、−O(C1−3フルオロ脂肪族)、−C≡C−R
、−CH=CH−R、または任意に置換されるピロリジニル、チエニル、フリル、もし
くはフェニル環であり、式中、Rは、水素、C1−3脂肪族、C1−3フルオロ脂肪族
、または−CH−OCHである。ある種の特定の実施形態において、Rは、クロロ
、フルオロ、C1−3脂肪族、C1−3フルオロ脂肪族、−OCH、−OCF、−C
≡C−H、−C≡C−CH、−C≡C−CHOCH、−CH=CH、−CH=C
HCH、N−メチルピロリジニル、チエニル、メチルチエニル、フリル、メチルフリル
、フェニル、フルオロフェニル、およびトリルからなる群から選択される。ある種の実施
形態において、Rは、ハロ、C1−3脂肪族、およびC1−3フルオロ脂肪族からなる
群から独立して選択される1つまたは2つの置換基で任意に置換される、フェニル、フリ
ル、ピロリジニル、またはチエニル環である。
表3は、式(V)の化合物の具体的な例についての化学名を提供する。
Figure 2017178969

一実施形態において、式(III)、(IV)、または(V)の化合物は、4−{[9
−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d
][2]ベンズアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸(alisert
ib(MLN8237))、またはその薬学的に許容される塩である。特定の実施形態に
おいて、式(III)、(IV)、または(V)の化合物は、ナトリウム4−{[9−ク
ロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][
2]ベンズアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸塩である。別の実施形
態において、式(III)、(IV)、または(V)の化合物は、ナトリウム4−{[9
−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d
][2]ベンズアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸塩一水和物である
。別の実施形態において、式(III)、(IV)、または(V)の化合物は、参照によ
りそれらの全体が本明細書に組み込まれる、米国公開第2008/0167292号、米
国特許第8,026,246号、および米国公開第2011/0245234号に記載さ
れる、ナトリウム4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−
5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンズアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキ
シ安息香酸塩多形型2である。
別の態様において、本発明は、細胞を、オーロラAキナーゼの選択的阻害剤(本明細書
に記載される)と組み合わせたMEK阻害剤(本明細書に記載される)と接触させること
を含む、細胞成長/細胞増殖を阻害するための方法を提供する。一実施形態において、本
発明は、細胞を、オーロラAキナーゼの選択的阻害剤、例えば、ナトリウム4−{[9−
クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d]
[2]ベンズアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸塩と組み合わせたM
EK阻害剤と接触させることを含む、細胞成長/細胞増殖を阻害するための方法を提供す
る。別の実施形態において、本発明は、細胞を、オーロラAキナーゼの選択的阻害剤と組
み合わせたMEK阻害剤、例えば、3−[(2R)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−
6−フルオロ−5−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−8−メチルピリ
ド[2,3−d]ピリミジン−4,7(3H,8H)−ジオン、またはその薬学的に許容
される塩と接触させることを含む、細胞成長/細胞増殖を阻害するための方法を提供する
好ましくは、本発明による方法は、接触細胞の細胞増殖の阻害を引き起こす。「細胞増
殖を阻害すること」という語句は、阻害剤と接触していない細胞と比較して、接触細胞に
おける細胞数または細胞成長を阻害する、MEK阻害剤および/またはオーロラAキナー
ゼの選択的阻害剤の能力を表すように使用される。細胞増殖の評価は、細胞計数器を使用
して、または細胞生存能力のアッセイ、例えば、BrdU、MTT、XTT、またはWS
Tアッセイによって、細胞を数えることにより行うことができる。細胞が固体成長(例え
ば、固体腫瘍、または臓器)の場合、かかる細胞増殖の評価は、例えば、カリパスを用い
て成長を測定し、接触細胞の成長のサイズを非接触細胞と比較することによって行うこと
ができる。
好ましくは、MEK阻害剤およびオーロラAキナーゼの選択的阻害剤と接触した細胞の
成長は、非接触細胞の成長と比較して、少なくとも約50%遅延される。種々の実施形態
において、接触細胞の細胞増殖は、非接触細胞と比較して、少なくとも約75%、少なく
とも約90%、または少なくとも約95%阻害される。幾つかの実施形態において、「細
胞増殖の阻害」という句は、非接触細胞と比較した、接触細胞の数の減少を含む。したが
って、接触細胞における細胞増殖を阻害する、MEK阻害剤および/またはオーロラAキ
ナーゼの選択的阻害剤は、接触細胞が成長遅延を起こす、成長停止を起こす、プログラム
細胞死(すなわち、アポトーシス)を起こす、または壊死性細胞死を起こすように誘導し
得る。
別の態様において、本発明は、i)MEK阻害剤(本明細書に記載される)と、ii)
オーロラAキナーゼの選択的阻害剤(本明細書に記載される)とを含む、薬学的組成物を
提供する。幾つかの実施形態において、MEK阻害剤は、a)式(I)、(II)、およ
び(IIA)の化合物、b)例えば、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる
、2011年4月20日に出願された国際公開第08/079814号、国際公開第10
/059503号、および米国出願第61/477,196号に開示される化合物、3−
[(2R)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−6−フルオロ−5−[(2−フルオロ−
4−ヨードフェニル)アミノ]−8−メチルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,7(
3H,8H)−ジオン、PD98059、U0126、Ro 09−2210、CI−1
040(Pfizer−かつてはPD184352)、PD0325901(Pfize
r)、AZD6244(Array BioPharma/AstraZeneca−か
つてはARRY−142886)、GDC−0973(Exelixis/Genent
ech−かつてはXL518)、AR−119/RDEA119(Ardea Bios
ciences/Bayer−かつてはBAY 869766)、GSK1120212
(GlaxoSmithKline)、AZD8330(Array BioPharm
a/AstraZeneca)、RO5126766、RO4987655、RO492
7350、RO5068760(Hoffmann La Roche)、AS7030
26、AS−701173、およびAS−701255(EMD Serono)、なら
びにc)それらの薬学的に許容される塩からなる群から選択される。幾つかの実施形態に
おいて、オーロラAキナーゼの選択的阻害剤は、a)式(III)、(IV)、および(
V)の化合物、b)例えば、米国公開第2008/0045501号、米国特許第7,5
72,784号、国際公開第05/111039号、国際公開第08/021038号、
米国特許第7,718,648号、国際公開第08/063525号、米国公開第200
8/0167292号、米国特許第8,026,246号、国際公開第10/13496
5号、米国公開第2010/0310651号、国際公開第11/014248号、米国
公開第2011/0039826号、および米国公開第2011/0245234号に開
示される化合物、c)ナトリウム4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキ
シフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンズアゼピン−2−イル]アミノ
}−2−メトキシ安息香酸塩、KW−2449(Kyowa)、ENMD−2076(E
ntreMed)、およびMK−5108(Vertex/Merck)、ならびにd)
前述のうちのいずれかの薬学的に許容される塩からなる群から選択される。
MEK阻害剤またはオーロラAキナーゼの選択的阻害剤の薬学的に許容される塩が、こ
れらの組成物において利用される場合、塩は、好ましくは、無機酸もしくは塩基または有
機酸もしくは塩基に由来する。好適な塩の概説については、例えば、Berge et
al,J.Pharm.Sci.66:1−19(1977)およびRemington
:The Science and Practice of Pharmacy,20
th Ed.,ed.A.Gennaro,Lippincott Williams
& Wilkins,2000を参照されたい。
好適な酸付加塩の非限定的例としては、次のものが挙げられる:酢酸塩、アジピン酸塩
、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪
酸塩、クエン酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグ
ルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩(
lucoheptanoate)、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキ
サン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩
、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン
酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニル−プロピオン酸塩
、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩
、トシル酸塩、およびウンデカン酸塩。
好適な塩基付加塩には、限定なしに、アンモニウム塩、ナトリウム塩およびカリウム塩
等のアルカリ金属塩、カルシウム塩およびマグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、ジシ
クロヘキシルアミン、N−メチル−D−グルカミン、t−ブチルアミン、エチレンジアミ
ン、エタノールアミン、およびコリン等の有機塩基を伴う塩、ならびにアルギニン、リジ
ン等のアミノ酸を伴う塩が含まれる。
また、塩基性窒素含有基は、塩化、臭化、およびヨウ化メチル、エチル、プロピル、お
よびブチル等の低級アルキルハロゲン化物;硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、硫酸ジブチル
、および硫酸ジアミル等の硫酸ジアルキル、塩化、臭化、およびヨウ化デシル、ラウリル
、ミリスチル、およびステアリル等の長鎖ハロゲン化物、臭化ベンジルおよび臭化フェネ
チル等のアラルキルハロゲン化物、ならびにその他等の薬剤で四級化され得る。水または
油溶性もしくは分散性生成物は、それによって得られる。
「薬学的に許容される担体」という用語は、本明細書において、受容対象、好ましくは
哺乳類、より好ましくはヒトと適合可能であり、薬剤の活性を停止させることなく、活性
剤を標的部位に送達するのに適切である材料を指すように使用される。担体に関連する毒
性または有害作用は、もしあれば、好ましくは、活性剤の意図される使用について妥当な
リスク/利益の比率に相応する。
「担体」、「アジュバント」、または「ビヒクル」という用語は、本明細書において交
換可能に使用され、所望の特定の剤形に適した、ありとあらゆる溶媒、希釈剤、ならびに
他の液体ビヒクル、分散剤もしくは懸濁補助剤、界面活性剤、等張剤、増粘剤、または乳
化剤、防腐剤、固体結合剤、滑沢剤等を含む。Remington:The Scien
ce and Practice of Pharmacy,20th Ed.,ed.
A.Gennaro,Lippincott Williams & Wilkins,
2000は、薬学的に許容される組成物を製剤化する際に使用される種々の担体およびそ
れらの調製のための既知の技法を開示する。あらゆる従来の担体媒体が、あらゆる望まし
くない生物学的作用をもたらすこと、あるいは薬学的に許容される組成物のあらゆる他の
構成成分と有害な様態で相互作用することによって等の、本発明の化合物と適合性がない
場合を除き、その使用は、本発明の範囲内であることが企図される。薬学的に許容される
担体としての役目を果たすことができる材料の幾つかの例としては、イオン交換剤、アル
ミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミン等の血清タンパク質、
リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム、重炭酸カリウム、水酸化マグネシウム、および水酸化アルミニウム等の緩衝
物質、グリシン、ソルビン酸またはソルビン酸カリウム、飽和植物脂肪酸の部分的グリセ
リド混合物、水、発熱性物質除去蒸留水、硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リ
ン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、および亜鉛塩等の塩類もしくは電解質類、コロイド
状ケイ素、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、ワックス
、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックポリマー、羊毛脂、ラクトース、グル
コース、スクロース等の糖類、コーンスターチおよびジャガイモ澱粉等の澱粉、カルボキ
シメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、および酢酸セルロース等のセルロー
スおよびその誘導体、粉末トラガント;麦芽、ゼラチン、タルク、ココアバターおよび坐
剤ワックス等の賦形剤、ピーナッツ油、綿実油、紅花油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油
、および大豆油等の油類、プロピレングリコールおよびポリエチレングリコール等のグリ
コール、オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチル等のエステル類、寒天、アルギン酸、
等張食塩水、リンゲル液、エタノール、イソプロピルアルコール、ヘキサデシルアルコー
ル、およびグリセロール等のアルコール類、シクロデキストリン、ラウリル硫酸ナトリウ
ムおよびステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤、鉱油およびペトロラタム等の石油系炭化
水素が挙げられるが、これらに限定されない。着色剤、剥離剤、コーティング剤、甘味剤
、香味剤、および芳香剤、防腐剤、ならびに抗酸化剤も、配合者の判断により組成物中に
存在し得る。
本発明の薬学的組成物は、従来の造粒、混合、溶解、カプセル封入、凍結乾燥、または
乳化プロセス等の当該技術分野において周知の方法によって製造することができる。組成
物は、顆粒、沈殿物、または微粒子、凍結乾燥、回転乾燥もしくはスプレー乾燥粉末を含
む粉末、非結晶粉末、錠剤、カプセル、シロップ、坐剤、注入剤、エマルジョン、エリキ
シル剤、懸濁剤、または溶液を含む、種々の形態で生成され得る。製剤は、任意に、所望
の特定の剤形に適切な、溶媒、希釈剤、および他の液体ビヒクル、分散剤もしくは懸濁補
助剤、界面活性剤、pH調節剤、等張剤、増粘剤、または乳化剤、安定剤、および防腐剤
、固体結合剤、滑沢剤等を含有し得る。
好ましい実施形態により、本発明の組成物は、哺乳類、好ましくは、ヒトへの薬学的投
与用に製剤化される。本発明のかかる薬学的組成物は、経口的に、非経口的に、吸入スプ
レーにより、局所的に、直腸的に、経鼻的に、口腔的に、膣的に、または移植リザーバを
介して投与され得る。本明細書に使用される「非経口」という用語は、皮下、静脈内、筋
肉内、関節内、滑膜内、胸骨内、くも膜下腔内、肝内、病巣内、および頭蓋内注射もしく
は注入技法を含む。好ましくは、組成物は、経口的に、静脈内に、または皮下的に投与さ
れる。本発明の製剤は、短時間作用型、高速放出型、または長時間作用型であるように設
計され得る。また更に、化合物は、腫瘍部位での投与(例えば、注射により)等の、全身
手段よりもむしろ局所手段で投与することができる。
経口投与用の液体剤形は、薬学的に許容されるエマルジョン、マイクロエマルジョン、
溶液、懸濁液、シロップ、およびエリキシル剤を含むが、これらに限定されない。活性化
合物に加えて、液体剤形は、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸
エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、
1,3−ブチレングリコール、シクロデキストリン、ジメチルホルムアミド、油類(特に
、綿実油、落花生油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリ
セロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、およびソルビ
タンの脂肪酸エステル等の、水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤等の、当該技術分
野において通常使用される不活性希釈剤を含有し得る。不活性希釈剤に加えて、経口組成
物はまた、湿潤剤、乳化剤、および懸濁剤等のアジュバント、甘味剤、香味剤、および芳
香剤も含むことができる。
注入用調製物、例えば、滅菌注入用水性または油性懸濁剤は、好適な分散剤または湿潤
剤および懸濁剤を使用する、既知の技術に従い製剤化され得る。滅菌注入用調製物はまた
、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液として、非毒性の非経口的に許容可能な希釈
剤または溶媒中の滅菌注入用溶液、懸濁液、またはエマルジョンでもあり得る。用いられ
得る許容されるビヒクルおよび溶媒は、水、リンゲル液、U.S.P.、および等張性塩
化ナトリウム溶液である。加えて、滅菌固定油は、溶媒または懸濁媒体として従来用いら
れる。本目的のため、合成モノまたはジグリセリドを含む、あらゆる無刺激性固定油を用
いることができる。加えて、オレイン酸等の脂肪酸は、注射財の調製に使用される。注入
用製剤は、例えば、細菌保持フィルタを通した濾過によって、または使用前に、水または
他の滅菌注入用媒体に溶解もしくは分散され得る、滅菌の固体組成物の形態で滅菌剤に組
み込むことによって、滅菌することができる。非経口投与用に製剤化される組成物は、ボ
ーラス注射によって、または持続押圧によって注入され得るか、または連続点滴によって
投与され得る。
本発明の化合物の効果を延長するために、皮下または筋肉内注射から化合物の吸収を遅
らせることがしばしば望ましい。これは、難水溶性の結晶または非結晶材料の懸濁液の使
用によって達成され得る。化合物の吸収速度は次いで、その溶解速度に依存し、溶解速度
が今度は、結晶のサイズおよび結晶形態に依存する場合がある。代替的に、非経口投与さ
れる化合物形態の吸収の遅延は、油性ビヒクルに化合物を溶解または懸濁させることによ
って遂行される。注入用デポー形態は、化合物のマイクロカプセルマトリックスを、ポリ
ラクチド−ポリグリコシド等の生分解性ポリマー中に形成することによって作製される。
ポリマーに対する化合物の比率および利用される特定のポリマーの性質に応じて、化合物
放出の速度を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例としては、ポリ(オルソ
エステル)およびポリ(無水物)が挙げられる。デポー注射用製剤はまた、身体組織と適
合性のあるリポソームまたはマイクロエマルジョンに化合物を封入することによっても調
製される。
直腸または膣投与用の組成物は、好ましくは、本発明の化合物を、周囲温度で固体であ
るが、体温で液体となり、したがって、直腸または膣腔で溶け、活性化合物を放出するコ
コアバター、ポリエチレングリコール、もしくは坐剤ワックス等の、適切な非刺激性賦形
剤または担体と混合することによって調製され得る坐剤である。
経口投与用の固形剤形は、カプセル、錠剤、ピル、粉末、および顆粒を含む。かかる固
形剤形において、活性化合物は、クエン酸ナトリウムまたはリン酸ジカルシウム等の、少
なくとも1つの不活性の薬学的に許容される賦形剤、および/またはa)澱粉、ラクトー
ス、スクロース、グルコース、マンニトール、およびケイ酸等の充填剤もしくは増量剤、
b)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリ
ジノン、スクロース、およびアカシア等の結合剤、c)グリセロール等の保湿剤、d)寒
天、炭酸カルシウム、ジャガイモ澱粉またはタピオカ澱粉、アルギン酸、特定のケイ酸塩
、および炭酸ナトリウム等の崩壊剤、e)パラフィン等の溶液緩染剤、f)四級アンモニ
ウム化合物等の吸収促進剤、g)例えば、セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリ
セロール等の湿潤剤、h)カオリンおよびベントナイトクレイ等の吸収剤、ならびにi)
タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固形ポリエチレングリコ
ール、ラウリル硫酸ナトリウム等の滑沢剤、およびそれらの混合物と混合される。カプセ
ル、錠剤、およびピルの場合において、剤形は、リン酸塩または炭酸塩等の緩衝剤も含み
得る。
同様の種類の固形組成物もまた、ラクトースまたは乳糖等の賦形剤、ならびに高分子量
ポリエチレングリコール等を使用して、軟質および硬質の充填ゼラチンカプセルの充填剤
として用いられ得る。錠剤、糖衣錠剤、カプセル、ピル、および顆粒の固形剤形は、腸溶
コーティングおよび薬学的製剤分野において周知の他のコーティング等の、コーティング
およびシェルを用いて調製することができる。これらは、任意に不透明剤を含有し得、ま
た、活性成分(複数可)のみを放出する、または優先的に腸管の特定の部分で、任意に遅
延様式で放出される組成物でもあり得る。使用され得る埋封組成物の例としては、ポリマ
ー物質およびワックスが挙げられる。同様の種類の固形組成物もまた、ラクトースまたは
乳糖等の賦形剤、ならびに高分子量ポリエチレングリコール等を使用して、軟質および硬
質の充填ゼラチンカプセルの充填剤として用いられ得る。
活性化合物はまた、上述の1つ以上の賦形剤と共にマイクロカプセル封入形態でもあり
得る。錠剤、糖衣錠剤、カプセル、ピル、および顆粒の固形剤形は、腸溶コーティング、
放出制御コーティング、および薬学的製剤分野において周知の他のコーティング等の、コ
ーティングおよびシェルを用いて調製され得る。かかる固形投与形態において、活性化合
物は、スクロース、ラクトース、または澱粉等の、少なくとも1つの不活性希釈剤と混合
され得る。かかる剤形はまた、通常の慣行におけるように、不活性希釈剤以外の追加的な
物質、例えば、錠剤成形用滑沢剤、ならびにステアリン酸マグネシウムおよび微結晶セル
ロース等の他の錠剤成形用補助剤も含み得る。カプセル、錠剤、およびピルの場合におい
て、剤形はまた、緩衝剤も含み得る。これらは、任意に不透明剤を含有し得、また、活性
成分のみを放出する、または優先的に腸管の特定の部分で、任意に遅延様式で放出される
組成物でもあり得る。使用され得る埋封組成物の例としては、ポリマー物質およびワック
スが挙げられる。
本発明の化合物の局所または経皮投与のための剤形は、軟膏、ペースト、クリーム、ロ
ーション、ゲル、粉末、溶液、スプレー、吸入、またはパッチを含む。活性成分は、滅菌
条件下で、薬学的に許容可能な担体、および必要とされ得るあらゆる必要な防腐剤または
緩衝液と混和される。眼用製剤、点耳液、および点眼液もまた、本発明の範囲内であるこ
とが企図される。更に、本発明は、経皮パッチの使用を企図し、それは、化合物の身体へ
の制御送達を提供する追加的利点を有する。かかる剤形は、化合物を適切な媒体に溶解さ
せる、または分散させることによって作製することができる。吸収増強剤もまた、皮膚全
体への化合物の流動を増加させるために使用することができる。速度は、速度制御膜を提
供することによって、または化合物をポリマーマトリックスもしくはゲルに分散させるこ
とによってのいずれかで制御することができる。
本発明は、細胞増殖性障害の治療のための新たな併用療法を提供する。本明細書で使用
されるとき、「増殖性障害」または「増殖性疾患」という用語は、癌性の過剰増殖性障害
(例えば、脳、肺、扁平上皮細胞、膀胱、胃、膵臓、乳、頭頚部、頭頚部の扁平上皮癌、
腎(例えば、転移性腎細胞癌)、肝臓、腎臓、卵巣(例えば、進行性上皮または原発性腹
膜癌)、前立腺(例えば、アンドロゲン依存性およびアンドロゲン非依存性前立腺癌)、
結腸直腸、結腸、肝細胞癌、類表皮、食道、精巣、婦人科系、または甲状腺癌、子宮頚癌
、急性骨髄性白血病、多発性骨髄腫、中皮腫、非小細胞肺癌(NSCLC)、小細胞肺癌
(SCLC)、細気管支肺胞癌(BAC)、および肺の腺癌、神経内分泌(例えば、転移
性神経内分泌腫瘍を含む)、神経芽細胞腫、慢性リンパ球性白血病(CLL)、急性骨髄
性白血病(AML)、加速CMLおよびCML急性期(CML−BP)を含む慢性骨髄性
白血病(CML)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、ホジキン病(HD)、濾胞性リ
ンパ腫およびマントル細胞リンパ腫を含む非ホジキンリンパ腫(NHL)、B細胞リンパ
腫、T細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、多発性骨髄腫(MM)、ワルデンシュトレー
ムマクログロブリン血症、不応性貧血(RA)、環状鉄芽球を伴う不応性貧血(RARS
)、(過剰芽細胞を伴う不応性貧血(RAEB)、および移行期RAEB(RAEB−T
)を含む、骨髄異形成症候群(MDS)、および骨髄増殖性症候群);非癌性の過剰増殖
性障害(例えば、皮膚の良性肥大症(例えば、乾癬)、再狭窄、および良性前立腺肥大症
(BPH));ならびに脈管形成または血管新生に関連する疾患(例えば、腫瘍血管新生
、血管腫、神経膠腫、黒色腫、鼻咽頭癌、小児科肉腫、軟組織肉腫、骨癌、カポジ肉腫、
ならびに卵巣、乳、肺、膵臓、前立腺、結腸、および類表皮癌)を含むが、これらに限定
されない。これらの「増殖性障害」および「増殖性疾患」は、過渡期にある(intra
nsient)転移を含む、原発性癌および転移性または進行癌の両方を包含する。一実
施形態において、癌は、転移性である。別の実施形態において、オーロラAキナーゼ選択
的阻害剤およびMEK阻害剤の組み合わせによって治療可能な増殖性障害または疾患には
、卵巣、頭頚部、乳、結腸直腸、NSCLC、SCLC、胃、膵臓、前立腺、濾胞性、マ
ントル細胞、DLBCL、PTCL、およびバーキットリンパ腫を含む、非ホジキンリン
パ腫、神経芽細胞腫(neruoblastoma)、AML、肝細胞癌、鼻咽頭癌、小
児科肉腫、神経膠腫、多発性骨髄腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症(ma
croglobenemia)、および黒色腫が含まれる。更に好ましい実施形態におい
て、オーロラAキナーゼ選択的阻害剤およびMEK阻害剤の組み合わせによって治療可能
な疾患または障害には、肺癌、卵巣癌、前立腺癌、黒色腫、結腸直腸癌、および膵臓癌が
含まれる。更に好ましい実施形態において、オーロラAキナーゼ選択的阻害剤およびME
K阻害剤の組み合わせによって治療可能な疾患または障害には、胃癌、頭頚部扁平上皮癌
、小細胞肺癌、黒色腫、および結腸直腸癌が含まれる。
本明細書で使用される「患者」という用語は、動物、好ましくは、哺乳類、より好まし
くは、ヒトを意味する。幾つかの実施形態において、患者は、本発明の方法による治療の
開始前に、薬剤、例えば、オーロラAキナーゼ選択的阻害剤またはMEK阻害剤で治療さ
れている。幾つかの実施形態において、患者は、増殖性障害を発症する、またはその再発
を経験する危険性のある患者である。
「治療上有効」および「治療効果」という表現は、本明細書で考察される増殖性障害の
症状の治療または予防または寛解を含むが、これらに限定されない利益を指す。治療上有
効量または治療効果を提供するために必要とされる薬剤の量は、意図される適用(体外ま
たは体内)、または治療されている対象および病状(例えば、治療対象の病態の重症度の
性質、特定の阻害剤、投与経路、ならびに個々の患者の年齢、体重、全体的な健康、およ
び反応)に応じて変動するであろうことが理解され、それは当業者によって容易に決定さ
れ得る。例えば、MEK阻害剤の量と組み合わせたオーロラAキナーゼの選択的阻害剤の
量は、それが、本明細書で考察される増殖性障害の症状の治療または予防または寛解を達
成するのに十分である場合、治療上有効である。
本発明の方法に使用するための組成物は、投与の簡便性および投薬量の均一性のために
単位剤形で製剤化され得る。本明細書で使用される「単位剤形」という表現は、治療対象
の患者に適切な薬剤の物理的に個別の単位を指す。しかしながら、本発明の化合物および
組成物の1日総使用量は、妥当な医学的判断の範囲内で、担当医によって決定されること
が理解されるであろう。非経口投与用の単位投与量は、アンプル中または複数回用量容器
中にあり得る。
MEK阻害剤は、単一剤形で、または別個の剤形として、オーロラAキナーゼの選択的
阻害剤と共に投与され得る。一実施形態において、別個の剤形として投与されるとき、M
EK阻害剤は、本発明のオーロラAキナーゼの選択的阻害剤の投与の前、それと同時、ま
たはその後に投与され得る。別の実施形態において、別個の剤形として投与されるとき、
MEK阻害剤の1回以上の用量は、本発明のオーロラAキナーゼの選択的阻害剤の前に投
与され得る。別の実施形態において、別個の剤形として投与されるとき、オーロラAキナ
ーゼの選択的阻害剤の1回以上の用量は、本発明のMEK阻害剤の前に投与され得る。
幾つかの特定の実施形態において、本発明の方法は、増殖性障害を患う患者に、本明細
書に定義される式(I)、(II)、または(IIA)のMEK阻害剤を、本明細書に定
義される式(III)、(IV)、または(V)のオーロラAキナーゼの選択的阻害剤と
組み合わせて投与することを含み、各阻害剤の量は、併用されるときに治療上有効である
別の実施形態において、本発明の方法は、増殖性障害を患う患者に、3−[(2R)−
2,3−ジヒドロキシプロピル]−6−フルオロ−5−[(2−フルオロ−4−ヨードフ
ェニル)アミノ]−8−メチルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,7(3H,8H)
−ジオンを、本明細書に定義される式(III)、(IV)、または(V)のオーロラA
キナーゼの選択的阻害剤と組み合わせて投与することを含み、各阻害剤の量は、併用され
るときに治療上有効である。
別の実施形態において、本発明の方法は、増殖性障害を患う患者に、本明細書に定義さ
れる式(I)、(II)、または(IIA)のMEK阻害剤を、ナトリウム4−{[9−
クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d]
[2]ベンズアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸塩と組み合わせて投
与することを含み、各阻害剤の量は、併用されるときに治療上有効である。
別の実施形態において、本発明の方法は、増殖性障害を患う患者に、3−[(2R)−
2,3−ジヒドロキシプロピル]−6−フルオロ−5−[(2−フルオロ−4−ヨードフ
ェニル)アミノ]−8−メチルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,7(3H,8H)
−ジオンを、ナトリウム4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニ
ル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンズアゼピン−2−イル]アミノ}−2−
メトキシ安息香酸塩と組み合わせて投与することを含み、各阻害剤の量は、併用されると
きに治療上有効である。
更に、本発明は、増殖性障害の治療のための、オーロラAキナーゼの選択的阻害剤との
併用療法において使用するための薬の製造における、MEK阻害剤の使用に関する。他の
特定の実施形態において、本発明は、増殖性障害の治療のための、式(III)、(IV
)、または(V)(本明細書に定義される)のオーロラAキナーゼの選択的阻害剤との併
用療法において使用するための薬の製造における、式(I)、(II)、または(IIA
)(本明細書に定義される)のMEK阻害剤の使用に関する。
別の実施形態において、本発明は、増殖性障害の治療のための、式(III)、(IV
)、または(V)(本明細書に定義される)のオーロラAキナーゼの選択的阻害剤との併
用療法において使用するための薬の製造における、3−[(2R)−2,3−ジヒドロキ
シプロピル]−6−フルオロ−5−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−
8−メチルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,7(3H,8H)−ジオンの使用に関
する。
別の実施形態において、本発明は、増殖性障害の治療のための、本明細書に定義される
ナトリウム4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−
ピリミド[5,4−d][2]ベンズアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息
香酸塩との併用療法において使用するための薬の製造における、式(I)、(II)、ま
たは(IIA)(本明細書に定義される)のMEK阻害剤の使用に関する。
別の実施形態において、本発明は、増殖性障害の治療のための、ナトリウム4−{[9
−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d
][2]ベンズアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸塩との併用療法に
おいて使用するための薬の製造における、3−[(2R)−2,3−ジヒドロキシプロピ
ル]−6−フルオロ−5−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−8−メチ
ルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,7(3H,8H)−ジオンの使用に関する。
本明細書に具体的に企図されるように、、本発明は、次の方法を含む:
a.増殖性障害を患う患者を治療する方法であって、該患者に、本明細書に定
義されるMEK阻害剤を、本明細書に定義されるオーロラAキナーゼの選択的阻害剤と組
み合わせて、投与することを含み、各阻害剤の量は、併用されるときに治療上有効である
、方法。幾つかの実施形態において、増殖性障害は、胃癌、頭頚部扁平上皮癌、小細胞肺
癌、黒色腫、および結腸直腸癌からなる群から選択される。一実施形態において、増殖性
障害は、胃癌である。別の実施形態において、増殖性障害は、頭頚部扁平上皮癌である。
別の実施形態において、増殖性障害は、小細胞肺癌である。別の実施形態において、増殖
性障害は、結腸直腸癌である。別の実施形態において、増殖性障害は、黒色腫である。別
の実施形態において、増殖性障害は、卵巣癌である。
b.増殖性障害を患う患者を治療する方法であって、該患者に、3−[(2R
)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−6−フルオロ−5−[(2−フルオロ−4−ヨー
ドフェニル)アミノ]−8−メチルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,7(3H,8
H)−ジオン、またはその薬学的に許容される塩を、本明細書に定義されるオーロラAキ
ナーゼの選択的阻害剤と組み合わせて投与することを含み、各阻害剤の量は、併用される
ときに治療上有効である、方法。幾つかの実施形態において、増殖性障害は、胃癌、頭頚
部扁平上皮癌、小細胞肺癌、黒色腫、および結腸直腸癌からなる群から選択される。一実
施形態において、増殖性障害は、胃癌である。別の実施形態において、増殖性障害は、頭
頚部扁平上皮癌である。別の実施形態において、増殖性障害は、小細胞肺癌である。別の
実施形態において、増殖性障害は、結腸直腸癌である。別の実施形態において、増殖性障
害は、黒色腫である。別の実施形態において、増殖性障害は、卵巣癌である。
c.増殖性障害を患う患者を治療する方法であって、該患者に、本明細書に定
義されるMEK阻害剤を、ナトリウム4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メ
トキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンズアゼピン−2−イル]ア
ミノ}−2−メトキシ安息香酸塩と組み合わせて投与することを含み、各阻害剤の量は、
併用されるときに治療上有効である、方法。幾つかの実施形態において、増殖性障害は、
胃癌、頭頚部扁平上皮癌、小細胞肺癌、黒色腫、および結腸直腸癌からなる群から選択さ
れる。一実施形態において、増殖性障害は、胃癌である。別の実施形態において、増殖性
障害は、頭頚部扁平上皮癌である。別の実施形態において、増殖性障害は、小細胞肺癌で
ある。別の実施形態において、増殖性障害は、結腸直腸癌である。別の実施形態において
、増殖性障害は、黒色腫である。別の実施形態において、増殖性障害は、卵巣癌である。
d.増殖性障害を患う患者を治療する方法であって、該患者に、ナトリウム4
−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5
,4−d][2]ベンズアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸塩を、3
−[(2R)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−6−フルオロ−5−[(2−フルオロ
−4−ヨードフェニル)アミノ]−8−メチルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,7
(3H,8H)−ジオン、またはその薬学的に許容される塩と組み合わせて投与すること
を含み、各阻害剤の量は、併用されるときに治療上有効である、方法。幾つかの実施形態
において、増殖性障害は、胃癌、頭頚部扁平上皮癌、小細胞肺癌、黒色腫、および結腸直
腸癌からなる群から選択される。一実施形態において、増殖性障害は、胃癌である。別の
実施形態において、増殖性障害は、頭頚部扁平上皮癌である。別の実施形態において、増
殖性障害は、小細胞肺癌である。別の実施形態において、増殖性障害は、結腸直腸癌であ
る。別の実施形態において、増殖性障害は、黒色腫である。別の実施形態において、増殖
性障害は、卵巣癌である。
本発明の方法において、MEK阻害剤は、細胞増殖性障害を有する患者への選択的オー
ロラAキナーゼ阻害剤の投与の前(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2
時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、
2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、または12週間前)、それと併用で
、またはその後(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6
時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、
4週間、5週間、6週間、8週間、または12週間後)に投与することができる。幾つか
の実施形態において、MEK阻害剤および選択的オーロラAキナーゼ阻害剤は、同じ患者
の来院内で投与される。幾つかの実施形態において、MEK阻害剤および選択的オーロラ
Aキナーゼ阻害剤は、患者によって自宅で、患者の来院とおよそ同じ持続期間である一定
期間にかけて投与される。
幾つかの実施形態において、MEK阻害剤および選択的オーロラAキナーゼ阻害剤は、
患者、例えば、ヒト等の哺乳動物に、最初に投与される阻害剤が、2番目に投与される阻
害剤と一緒に作用して、各阻害剤が他の方法で投与された場合よりも大きい利益を提供す
るような順序および時間間隔内で投与される。例えば、MEK阻害剤および選択的オーロ
ラAキナーゼ阻害剤は、同時に、または異なる時点の任意の順序で順次に投与することが
できるが、同時に投与されない場合、MEK阻害剤および選択的オーロラAキナーゼ阻害
剤は、2つの阻害剤の組み合わせの所望の治療効果または予防効果を提供するように、時
間上十分に近接して投与される。一実施形態において、MEK阻害剤および選択的オーロ
ラAキナーゼ阻害剤は、重複する時間でそれらの効果を発揮する。幾つかの実施形態にお
いて、MEK阻害剤およびオーロラAキナーゼ阻害剤は各々、別個の剤形として、任意の
適切な形態で、任意の好適な経路によって投与される。他の実施形態において、MEK阻
害剤および選択的オーロラAキナーゼ阻害剤は、単一剤形で同時に投与される。
これらの治療剤のうちのいずれかが投与され得る頻度は、約2日間、約3日間、約4日
間、約5日間、約6日間、約7日間、約8日間、約9日間、約10日間、約11日間、約
12日間、約13日間、約14日間、約20日間、約28日間、約1週間、約2週間、約
3週間、約4週間、約1ヶ月毎の期間にかけて1回もしくは1回を超える、約2ヶ月毎、
約3ヶ月毎、約4ヶ月毎、約5ヶ月毎、約6ヶ月毎、約7ヶ月毎、約8ヶ月毎、約9ヶ月
毎、約10ヶ月毎、約11ヶ月、約毎年、約2年毎、約3年毎、約4年毎、または約5年
毎であり得ることが理解されるであろう。
例えば、薬剤は、特定の一定期間にわたって、毎日、毎週、2週間毎、または毎月投与
され得る。薬剤は、14日間の時間枠にかけて毎日、または7日間の時間枠にかけて1日
2回、投薬され得る。幾つかの実施形態において、ある種のMEK阻害剤の量は、14日
間の期間にかけて毎日投与することができる。幾つかの実施形態において、選択的オーロ
ラAキナーゼのある量は、7日間にわたって毎日投与することができる。代替的に、薬剤
は、特定の一定期間にわたって、毎日、毎週、2週間毎、または毎月投与され得、続いて
特定期間の無治療がある。幾つかの実施形態において、ある種のMEK阻害剤の量は、1
4日間にわたって毎日投与することができ、続いて7日間の無治療あり、また14日間に
わたる毎日の投与が更に2周期反復され、続いて7日間の無治療がある。幾つかの実施形
態において、選択的オーロラAキナーゼ阻害剤のある量は、7日間にわたって1日2回投
与することができ、続いて14日間の無治療があり、7日間にわたる1日2回の投与が更
に1周期または2周期反復され得、続いて14日間の無治療がある。
一実施形態において、ある種のMEK阻害剤の量は、14日間の期間にかけて毎日
投与される。別の実施形態において、ある種のMEK阻害剤の量は、12日間、または1
1日間、または10日間、または9日間、または8日間の期間にかけて毎日投与される。
別の実施形態において、ある種のMEK阻害剤の量は、7日間の期間にかけて毎日投与さ
れる。
一実施形態において、選択的オーロラAキナーゼ阻害剤のある量は、7日間の期間にか
けて毎日投与される。別の実施形態において、オーロラA阻害剤のある量は、6日間、ま
たは5日間、または4日間、または3日間の期間にかけて毎日投与される。
幾つかの実施形態において、治療クールは、患者に併用投与され、すなわち、MEK阻
害剤および選択的オーロラAキナーゼ阻害剤の個々の用量は、別個の剤形としてであるが
、なおも2つの阻害剤が一緒に奏功し得るような時間間隔内(例えば、1時間、2時間、
4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、5日間、6日間
、1週間、または2週間以内)で投与される。例えば、MEK阻害剤、例えば、3−[(
2R)−2,3−ジヒドロキシプロピル]−6−フルオロ−5−[(2−フルオロ−4−
ヨードフェニル)アミノ]−8−メチルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,7(3H
,8H)−ジオン、またはその薬学的に許容される塩は、28日周期で21日間にわたっ
て1日1回投与することができ、21日周期で7日間にわたって1日2回投与される選択
的オーロラAキナーゼ阻害剤、例えば、ナトリウム4−{[9−クロロ−7−(2−フル
オロ−6−メトキシフェニル)−5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンズアゼピン−
2−イル]アミノ}−2−メトキシ安息香酸塩と組み合わされる。換言すると、投薬レジ
メンは、周期の毎日の間、治療剤が同時にまたは同日中に投与されない場合であっても、
各周期の1日目が同日に開始するため、併用で行われる。
一実施形態において、投与は、21日間用量スケジュールであり、ここでMEK阻害剤
は、14日間にわたって1日1回投与され、続いて7日間の無治療があり、オーロラAキ
ナーゼの選択的阻害剤の7日間にわたって1日2回、続いて14日間の無治療がある投与
と組み合わされる(例えば、MEK阻害剤は、21日間スケジュールの1〜14日目に1
日1回投与され、オーロラAキナーゼの選択的阻害剤は、1〜7日目に1日2回投与され
る)。
幾つかの実施形態において、治療剤が投与される治療期間には次いで、特定の時間分の
無治療期間が続き、その間、治療剤は患者に投与されない。この無治療期間には次いで、
同じまたは異なる時間の長さにわたって同じまたは異なる頻度の、一連のその後の治療お
よび無治療期間が続くことができる。幾つかの実施形態において、治療および無治療期間
は、交互にされる。サイクリング療法における治療期間は、患者が完全反応または部分反
応を達成するまで継続し得、その反応時点で治療は停止され得ることが理解されるであろ
う。代替的に、サイクリング療法における治療期間は、患者が完全反応または部分反応を
達成するまで継続し得、その反応時点で治療期間は、特定の数の周期にわたって継続し得
る。幾つかの実施形態において、治療期間の長さは、患者の反応に関わらず、特定の数の
周期であり得る。幾つかの他の実施形態において、治療期間の長さは、患者が再発するま
で継続し得る。
幾つかの実施形態において、MEK阻害剤および選択的オーロラAキナーゼ阻害剤は、
患者に周期的に投与される。サイクリング療法は、第1の薬剤(例えば、第1の予防剤ま
たは治療剤)の一定期間にわたる投与、続いて第2の薬剤および/または第3の薬剤(例
えば、第2のおよび/または第3の予防剤または治療剤)の一定期間にわたる投与、なら
びにこの順次の投与を反復することを伴う。サイクリング療法は、療法のうちの1つ以上
への耐性の発現を低減する、療法のうちの1つの副作用を回避するもしくはそれを低減す
る、および/または治療の有効性を改善することができる。
幾つかの実施形態において、MEK阻害剤は、選択的オーロラAキナーゼ阻害剤の投与
前に、特定の時間の長さにわたって投与される。例えば、21日周期において、MEK阻
害剤は、1〜5日目、1〜7日目、1〜10日目、または1〜14日目に投与され得、選
択的オーロラAキナーゼ阻害剤は、6〜21日目、8〜21日目、11〜21日目、また
は14〜21日目に投与され得る。他の実施形態において、選択的オーロラAキナーゼ阻
害剤は、MEK阻害剤の投与前に、特定の時間の長さにわたって投与される。例えば、2
1日周期において、選択的オーロラAキナーゼ阻害剤は、1〜5日目、1〜7日目、1〜
10日目、または1〜14日目に投与され得、MEK阻害剤は、6〜21日目、8〜21
日目、11〜21日目、または14〜21日目に投与され得る。
別の実施形態において、投与は、21日間用量スケジュールであり、ここでMEK阻害
剤の1日1回用量は、8日目に開始して7日間にわたって投与され、続いて7日間の無治
療があり、オーロラAキナーゼの選択的阻害剤の7日間にわたる1日2回の投与、続いて
14日間の無治療と組み合わされる(例えば、MEK阻害剤は、21日間スケジュールの
8〜14日目に投与され、オーロラAキナーゼの選択的阻害剤は、1〜7日目に投与され
る)。
幾つかの実施形態において、MEK阻害剤および選択的オーロラAキナーゼ阻害剤各々
は、単一薬剤として使用されるときのその薬剤に対して典型的に使用される、用量および
スケジュールで投与される。幾つかの他の実施形態において、MEK阻害剤および選択的
オーロラAキナーゼ阻害剤が併用投与されとき、薬剤の一方または療法は、用量が、有害
な副作用が引き出される閾値を下回るように、薬剤が単一薬剤として使用されるときに典
型的に投与される用量よりも低い用量で有利に投与することができる。
組み合わせたMEK阻害剤およびオーロラAキナーゼの選択的阻害剤の治療上有効量ま
たは好適な投薬量は、治療対象の病態の重症度の性質、特定の阻害剤、投与経路、ならび
に個々の患者の年齢、体重、全体的な健康、および反応を含む、幾つかの因子に依存する
。ある種の実施形態において、好適な用量レベルは、細胞増殖性障害を有する患者におけ
る、増加した皮膚有糸分裂指数、もしくは腫瘍有糸分裂細胞中の減少した染色体整列およ
び紡錘体双極性、または有効な曝露量の他の標準的測定値によって測定される、有効な曝
露量を達成するものである。ある種の実施形態において、好適な用量レベルは、腫瘍退縮
、または疾患進行、無増悪生存、もしくは全体的な生存の他の標準測定値によって測定さ
れる治療反応を達成するものである。他の実施形態において、好適な用量レベルは、この
治療反応を達成するものであり、また、治療剤の投与に関連するいずれの副作用も最小化
する。
MEK阻害剤キナーゼの好適な1日投薬量は、一般に、1回用量または分割もしくは複
数回用量で、単一薬剤としての最大耐用量の約10%〜約120%の範囲であり得る。あ
る種の実施形態において、好適な投薬量は、単一薬剤としての最大耐用量の約20%〜約
100%である。幾つかの他の実施形態において、好適な投薬量は、単一薬剤としての最
大耐用量の約25%〜約90%である。幾つかの他の実施形態において、好適な投薬量は
、単一薬剤としての最大耐用量の約30%〜約80%である。幾つかの他の実施形態にお
いて、好適な投薬量は、単一薬剤としての最大耐用量の約40%〜約75%である。幾つ
かの他の実施形態において、好適な投薬量は、単一薬剤としての最大耐用量の約45%〜
約60%である。他の実施形態において、好適な投薬量は、単一薬剤としての最大耐用量
の約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%
、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%
、約90%、約95%、約100%、約105%、約110%、約115%、または約1
20%である。
TAK−733の好適な1日投薬量は、一般に、1回用量または分割もしくは複数回用
量で、1日当たり約1mg〜約40mgの範囲であり得る。他の好適な1日投薬量TAK
−733は、一般に、1回用量または分割もしくは複数回用量で、1日当たり約10mg
〜約30mgの範囲であり得る。他の好適な1日投薬量TAK−733は、一般に、1回
用量または分割もしくは複数回用量で、1日当たり約15mg〜約25mgの範囲であり
得る。ある種の実施形態において、好適な投薬量は、1日1回約5mg〜1日1回約40
mgである。幾つかの他の実施形態において、好適な投薬量は、1日1回約10mg〜1
日1回約30mgである。幾つかの他の実施形態において、好適な投薬量は、1日1回約
15mg〜1日1回約25mgである。他の実施形態において、好適な投薬量は、1日当
たり約6mg、約7mg、約8mg、約9mg、約10mg、約11mg、約12mg、
約13mg、約14mg、約15mg、約16mg、約17mg、約18mg、約19m
g、または約20mgである。ある種の他の実施形態において、好適な投薬量は、1日1
回約6.2mg、約6.4mg、約6.6mg、約6.8mg、約7mg、7.2mg、
約7.4mg、約7.6mg、約7.8mg、約8mg,約8.2mg、8.4mg、約
8.6mg、約8.8mg、約9mg、9.2mg、約9.4mg、約9.6mg、約9
.8mg、約10mg、10.2mg、約10.4mg、約10.6mg、約10.8m
g、約11mg、11.2mg、約11.4mg、約11.6mg、約11.8mg、約
12、約12.2mg、約12.4mg、約12.6mg、約12.8mg、約13mg
、13.2mg、約13.4mg、約13.6mg、約13.8mg、約14mg、約1
4.2mg、14.4mg、約14.6mg、約14.8mg、約15mg、15.2m
g、約15.4mg、約15.6mg、約15.8mg、約16mg、16.2mg、約
16.4mg、約16.6mg、約16.8mg、または約17mgである。
MEK阻害剤の好適な投薬量は、昼夜のいずれの時間にも摂取され得ることが理解され
るであろう。幾つかの実施形態において、MEK阻害剤の好適な投薬量は、朝に摂取され
る。幾つかの他の実施形態において、MEK阻害剤の好適な投薬量は、夕方に摂取される
。MEK阻害剤の好適な投薬量は、食物と共にまたは食物なしに摂取され得ることが理解
されるであろう。幾つかの実施形態において、MEK阻害剤の好適な投薬量は、食事と共
に摂取される。幾つかの実施形態において、MEK阻害剤の好適な投薬量は、絶食の間に
摂取される。
オーロラAキナーゼの選択的阻害剤の好適な1日投薬量は、一般に、1回用量または分
割もしくは複数回用量で、単一薬剤としての最大耐用量の約10%〜約120%の範囲で
あり得る。ある種の実施形態において、好適な投薬量は、単一薬剤としての最大耐用量の
約20%〜約100%である。幾つかの他の実施形態において、好適な投薬量は、単一薬
剤としての最大耐用量の約25%〜約90%である。幾つかの他の実施形態において、好
適な投薬量は、単一薬剤としての最大耐用量の約30%〜約80%である。幾つかの他の
実施形態において、好適な投薬量は、単一薬剤としての最大耐用量の約40%〜約75%
である。幾つかの他の実施形態において、好適な投薬量は、単一薬剤としての最大耐用量
の約45%〜約60%である。他の実施形態において、好適な投薬量は、単一薬剤として
の最大耐用量の約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40
%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80
%、約85%、約90%、約95%、約100%、約105%、約110%、約115%
、または約120%である。
アリセルチブの好適な1日投薬量は、一般に、1回用量または分割もしくは複数回用量
で、1日当たり約20mg〜約100mgの範囲であり得る。他のアリセルチブの好適な
1日投薬量は、一般に、1回用量または分割もしくは複数回用量で、1日当たり約30m
g〜約90mgの範囲であり得る。他のアリセルチブの好適な1日投薬量は、一般に、1
回用量または分割もしくは複数回用量で、1日当たり約40mg〜約80mgの範囲であ
り得る。ある種の実施形態において、好適な投薬量は、1日2回約10mg〜1日2回約
50mgである。幾つかの他の実施形態において、好適な投薬量は、1日2回約15mg
〜1日2回約45mgである。幾つかの他の実施形態において、好適な投薬量は、1日2
回約20mg〜1日2回約40mgである。幾つかの他の実施形態において、好適な投薬
量は、1日2回約25mg〜1日2回約40mgである。幾つかの他の実施形態において
、好適な投薬量は、1日2回約30mg〜1日2回約40mgである。他の実施形態にお
いて、好適な投薬量は、1日当たり約20mg、約25mg、約30mg、約35mg、
約40mg、約45mg、約50mg、約55mg、約60mg、約65mg、約70m
g、約75mg、約80mg、約85mg、約90mg、約95mg、または約100m
gである。ある種の他の実施形態において、好適な投薬量は、1日2回約10mg、約1
5mg、約20mg、約25mg、約30mg、約35mg、約40mg、約45mg、
または約50mgである。
オーロラAキナーゼの選択的阻害剤の好適な投薬量は、昼夜のいずれの時間にも摂取さ
れ得ることが理解されるであろう。幾つかの実施形態において、オーロラAキナーゼの選
択的阻害剤の好適な投薬量は、朝に摂取される。幾つかの他の実施形態において、オーロ
ラAキナーゼの選択的阻害剤の好適な投薬量は、夕方に摂取される。幾つかの他の実施形
態において、オーロラAキナーゼの選択的阻害剤の好適な投薬量は、朝および夕方の両方
に摂取される。オーロラAキナーゼの選択的阻害剤の好適な投薬量は、食物と共にまたは
食物なしに摂取され得ることが理解されるであろう。幾つかの実施形態において、オーロ
ラAキナーゼの選択的阻害剤の好適な投薬量は、食事と共に摂取される。幾つかの実施形
態において、オーロラAキナーゼの選択的阻害剤の好適な投薬量は、絶食の間に摂取され
る。
幾つかの実施形態において、オーロラAキナーゼの選択的阻害剤の第1の量が投与され
る、第1の治療期間には、同じまたは異なるオーロラAキナーゼの選択的阻害剤の同じま
たは異なる量が投与される、別の治療期間が続くことができる。多種多様な治療剤は、本
発明のMEK阻害剤およびオーロラAキナーゼの選択的阻害剤の組み合わせと組み合わせ
て、治療的に関連性のある追加利益を有し得る。1つ以上の他の治療剤と共に、本発明の
MEK阻害剤およびオーロラAキナーゼの選択的阻害剤を含む、併用療法を使用して、例
えば、1)本発明の方法および/もしくは1つ以上の他の治療剤の治療効果(複数可)を
増大する、2)本発明の方法および/もしくは1つ以上の他の治療剤によって示される副
作用を低減する、ならびに/または3)本発明のMEK阻害剤およびオーロラAキナーゼ
の選択的阻害剤および/もしくは1つ以上の他の治療剤の有効な用量を低減することがで
きる。例えば、かかる治療剤を、本発明のMEK阻害剤およびオーロラAキナーゼの選択
的阻害剤と組み合わせて、望ましくない良性病態または腫瘍成長をもたらす不適切な細胞
成長等の望ましくない細胞成長を阻害してもよい。
本発明のMEK阻害剤およびオーロラAキナーゼの選択的阻害剤の組み合わせと組み合
わせて使用され得る治療剤の例としては、抗増殖剤、抗癌剤、アルキル化剤、抗生剤、代
謝拮抗剤、ホルモン剤、植物由来薬剤、および生物学的薬剤が挙げられるが、これらに限
定されない。
アルキル化剤は、アルキル基で水素イオンを置換する能力を有する多機能性化合物であ
る。アルキル化剤の例としては、ビスクロロエチルアミン(窒素マスタード、例えば、ク
ロランブシル、シクロホスファミド、イホスファミド、メクロレタミン、メルファラン、
ウラシルマスタード)、アジリジン(例えば、チオテパ)、アルキルアルコン(alko
ne)スルホン酸塩(例えば、ブスルファン)、ニトロソ尿素(例えば、カルムスチン、
ロムスチン、ストレプトゾシン)、非古典的なアルキル化剤(アルトレタミン、デカルバ
ジン、およびプロカルバジン)、白金化合物(カルボプラスチン(carboplast
in)およびシスプラチン)が挙げられるが、これらに限定されない。これらの化合物は
、リン酸塩、アミノ、ヒドロキシル、スルフヒドリル(sulfihydryl)、カル
ボキシル、およびイミダゾール基と反応する。生理的条件下で、これらの薬物はイオン化
し、感受性がある核酸およびタンパク質に結合する正電荷性イオンを生成して、細胞周期
停止および/または細胞死をもたらす。本発明の阻害剤およびアルキル化剤を含む、併用
療法は、癌に対して治療的相乗効果を有し、これらの化学療法剤に関連する副作用を低減
し得る。
抗生剤は、天然物の修飾として、抗生物質と同様の様態で生成される、薬物の群である。
抗生剤の例としては、アントラサイクリン(例えば、ドキソルビシン、ダウノルビシン、
エピルビシン、イダルビシン、およびアントラセンジオン)、マイトマイシンC、ブレオ
マイシン、ダクチノマイシン、プリカトマイシン(plicatomycin)が挙げら
れるが、これらに限定されない。これらの抗生剤は、異なる細胞構成要素を標的とするこ
とによって、細胞成長に干渉する。例えば、アントラサイクリンは、一般に、転写的に活
性なDNAの領域におけるDNAトポイソメラーゼIIの作用に干渉すると考えられてお
り、それはDNA鎖切断をもたらす。ブレオマイシンは、一般に、鉄をキレート化し、活
性錯体を形成すると考えられており、それは次いでDNAの塩基に結合して、鎖切断およ
び細胞死を引き起こす。本発明の阻害剤および抗生剤を含む、併用療法は、癌に対して治
療的相乗効果を有し、これらの化学療法剤に関連する副作用を低減し得る。
代謝拮抗剤は、癌細胞の生理機能および増殖にとって不可欠な代謝プロセスに干渉する
、薬物の群である。活発に増殖している癌細胞は、大量の核酸、タンパク質、脂質、およ
び他の不可欠な細胞構成物の継続的な合成を必要とする。代謝拮抗物質の多くは、プリン
またはピリミジンヌクレオシドの合成を阻害するか、またはDNA複製の酵素を阻害する
。幾つかの代謝拮抗物質はまた、リボヌクレオシドおよびRNAの合成ならびに/または
アミノ酸代謝およびタンパク質合成にも同様に干渉する。不可欠な細胞構成物の合成に干
渉することによって、代謝拮抗物質は、癌細胞の成長を遅延または停止することができる
。代謝拮抗剤の例としては、フルオロウラシル(5−FU)、フロクスウリジン(5−F
UdR)、メトトレキサート、ロイコボリン、ヒドロキシ尿素、チオグアニン(6−TG
)、メルカプトプリン(6−MP)、シタラビン、ペントスタチン、リン酸フルダラビン
、クラドリビン(2−CDA)、アスパラギナーゼ、およびゲムシタビンが挙げられるが
、これらに限定されない。本発明の阻害剤および代謝拮抗剤を含む、併用療法は、癌に対
して治療的相乗効果を有し、これらの化学療法剤に関連する副作用を低減し得る。
ホルモン剤は、それらの標的臓器の成長および発達を調節する、薬物の群である。ホル
モン剤のほとんどは、エストロゲン、アンドロゲン、およびプロゲスチン等の、性ステロ
イドならびにそれらの誘導体およびそれらの類似体である。これらのホルモン剤は、受容
体発現および不可欠な遺伝子の転写を下方制御するための、性ステロイドに対する受容体
のアンタゴニストとしての役目を果たし得る。かかるホルモン剤の例としては、合成エス
トロゲン(例えば、ジエチルスチベストロール(diethylstibestrol)
)、抗エストロゲン(例えば、タモキシフェン、トレミフェン、フルオキシメステロール
(fluoxymesterol)およびラロキシフェン)、抗アンドロゲン(ビカルタ
ミド、ニルタミド、およびフルタミド)、アロマターゼ阻害剤(例えば、アミノグルテチ
ミド、アナストロゾール、およびテトラゾール)、ケトコナゾール、酢酸ゴセレリン、ロ
イプロリド、酢酸メゲストロール、およびミフェプリストンがある。本発明の阻害剤およ
びホルモン剤を含む、併用療法は、癌に対して治療的相乗効果を有し、これらの化学療法
剤に関連する副作用を低減し得る。
植物由来薬剤は、植物に由来するか、または薬剤の分子構造に基づいて修飾された、薬
物の群である。植物由来薬剤の例としては、ビンカアルカロイド(例えば、ビンクリスチ
ン、ビンブラスチン、ビンデシン、ビンゾリジン、およびビノレルビン)、ポドフィロト
キシン(例えば、エトポシド(VP−16)およびテニポシド(VM−26))、および
タキサン(例えば、パクリタキセルおよびドセタキセル)が挙げられるが、これらに限定
されない。これらの植物由来薬剤は、一般に、チューブリンに結合し、有糸分裂を阻害す
る、抗有糸分裂剤として作用する。エトポシド等のポドフィロトキシンは、トポイソメラ
ーゼIIと相互作用することによって、DNA合成に干渉すると考えられており、それが
DNA鎖切断をもたらす。本発明の阻害剤および植物由来薬剤を含む、併用療法は、癌に
対して治療的相乗効果を有し、これらの化学療法剤に関連する副作用を低減し得る。
生物学的薬剤は、単独でまたは化学療法および/もしくは放射線療法と組み合わせて使
用されるときに癌/腫瘍退縮を引き出す、生体分子の群である。生物学的薬剤の例として
は、サイトカイン等の免疫調節タンパク質、腫瘍抗原に対するモノクローナル抗体、腫瘍
抑制遺伝子、および癌ワクチンが挙げられるが、これらに限定されない。本発明の阻害剤
および生物学的薬剤を含む、併用療法は、癌に対して治療的相乗効果を有し、腫瘍形成シ
グナルへの患者の免疫応答を増大し、この化学療法剤に関連する副作用の可能性を低減し
得る。
サイトカインは、絶大な免疫調節活性を保有する。インターロイキン−2(IL−2、
アルデスロイキン)およびインターフェロン等の幾つかのサイトカインは、抗腫瘍活性を
示しており、転移性腎細胞癌および転移性悪性黒色腫を有する患者の治療のために認可さ
れている。IL−2は、T細胞媒介性免疫応答の中核である、T細胞成長因子である。幾
つかの患者に対するIL−2の選択的抗腫瘍効果は、自己と非自己とを識別する細胞媒介
性免疫応答の結果であると考えられている。本発明の阻害剤と併用され得るインターロイ
キンの例としては、インターロイキン2(IL−2)、およびインターロイキン4(IL
−4)、インターロイキン12(IL−12)が挙げられるが、これらに限定されない。
インターフェロンは、重複する活性を有する23を超える関連のサブタイプを含み、そ
のIFNサブタイプの全てが本発明の範囲内にある。IFNは、多くの固形および血液悪
性腫瘍に対する活性を示しており、このうち後者は、特に感受性が高いと思われる。
本発明の阻害剤と併用され得る他のサイトカインには、造血および免疫機能に対して絶
大な効果を発揮するサイトカインが含まれる。かかるサイトカインの例としては、エリス
ロポエチン、顆粒球−CSF(フィルグラスチン(filgrastin))、および顆
粒球、マクロファージ−CSF(サルグラモスチム)が挙げられるが、これらに限定され
ない。これらのサイトカインを本発明の阻害剤と併用して、化学療法誘発性骨髄造血毒性
を低減してもよい。
サイトカイン以外の免疫調節薬剤もまた、本発明の阻害剤と併用して、異常な細胞成長
を阻害してもよい。かかる免疫調節薬剤の例としては、カルメット−ゲラン桿菌、レバミ
ゾール、および天然に生じるホルモンのソマトスタチンの効果を模倣する長時間作用性オ
クタペプチドである、オクトレオチドが挙げられるが、これらに限定されない。
腫瘍抗原に対するモノクローナル抗体は、腫瘍によって発現される抗原、好ましくは腫
瘍特異的抗原に対して引き出される、抗体である。例えば、モノクローナル抗体HERC
EPTIN(登録商標)(トラスツズマブ(Trastruzumab))は、転移性乳
癌を含む幾つかの乳腫瘍において過剰発現される、ヒト表皮成長因子受容体2(HER2
)に対して産生される。HER2タンパク質の過剰発現は、より侵攻性の疾患および診療
所におけるより良好でない予後に関連する。HERCEPTIN(登録商標)は、腫瘍が
HER2タンパク質を過剰発現する転移性乳癌を有する患者の治療のために、単一薬剤と
して使用される。本発明の阻害剤およびHERCEPTIN(登録商標)を含む、併用療
法は、腫瘍に対して、とりわけ転移性癌に対して、治療的相乗効果を有し得る。
腫瘍抗原に対するモノクローナル抗体の別の例は、リンパ腫細胞上のCD20に対して
産生され、正常および悪性CD20プレB細胞および成熟B細胞を選択的に枯渇させる
、RITUXAN(登録商標)(Rituximab)である。RITUXAN(登録商
標)は、再発性または難治性の低悪性度または濾胞性CD20+、B細胞非ホジキンリン
パ腫を有する患者の治療のための単一薬剤として使用される。本発明の阻害剤およびRI
TUXAN(登録商標)を含む、併用療法は、リンパ腫に対してだけでなく、悪性腫瘍の
他の形態または型に対しても治療的相乗効果を有し得る。
腫瘍抑制遺伝子は、細胞成長および分裂周期を阻害するように機能し、したがって新生
物の発達を阻止する、遺伝子である。腫瘍抑制遺伝子における突然変異は、細胞が、阻害
シグナルのネットワークの構成要素のうちの1つ以上を無視する原因となり、細胞周期チ
ェックポイントに打ち勝ち、より高速の制御される細胞成長、すなわち癌をもたらす。腫
瘍抑制遺伝子の例としては、DPC−4、NF−1、NF−2、RB、p53、WT1、
BRCA1、およびBRCA2が挙げられるが、これらに限定されない。
DPC−4は、膵臓癌に関与し、細胞分裂を阻害する細胞質経路に関わる。NF−1は
、細胞質阻害タンパク質であるRasを阻害するタンパク質をコードする。NF−1は、
神経系の神経線維腫および褐色細胞腫、ならびに骨髄性白血病に関与する。NF−2は、
神経系の髄膜腫、シュワン細胞腫、および上衣腫に関与する、核タンパク質をコードする
。RBは、細胞周期の主要な阻害因子である核タンパク質である、pRBタンパク質をコ
ードする。RBは、網膜芽細胞腫、ならびに骨、膀胱、小細胞肺、および乳癌に関与する
。P53は、細胞分裂を調節し、アポトーシスを誘導し得る、p53タンパク質をコード
する。p53の突然変異および/または不活動は、広範な癌において見出される。WT1
は、腎臓のウィルムス腫瘍に関与する。BRCA1は、乳癌および卵巣癌に関与し、BR
CA2は、乳癌に関与する。腫瘍抑制遺伝子は、腫瘍細胞中に移入することができ、そこ
でそれは、その腫瘍抑制機能を発揮する。本発明の阻害剤および腫瘍抑制因子を含む、併
用療法は、癌の種々の形態を患う患者に対して治療的相乗効果を有し得る。
癌ワクチンは、腫瘍に対する身体の特異的免疫応答を誘導する、薬剤の群である。研究
開発および臨床治験中の癌ワクチンのほとんどは、腫瘍関連抗原(TAA)である。TA
Aは、腫瘍細胞上に存在し、正常な細胞上で比較的不在であるかまたは減少した、構造(
すなわち、タンパク質、酵素、または炭水化物)である。腫瘍細胞に相当に固有である理
由で、TAAは、免疫系が認識し、それらの破壊を引き起こすための標的を提供する。T
AAの例としては、ガングリオシド(GM2)、前立腺特異的抗原(PSA)、アルファ
−フェトプロテイン(AFP)、癌胎児性抗原(CEA)(結腸癌ならびに他の腺癌、例
えば、乳、肺、胃、および膵臓癌によって産生される)、黒色腫関連抗原(MART−1
、gp100、MAGE 1,3チロシナーゼ)、パピローマウイルスE6およびE7断
片、全細胞、または自己(antologous)腫瘍細胞および同種異系腫瘍細胞の部
分/ライセートが挙げられるが、これらに限定されない。
アジュバントを使用して、TAAに対する免疫応答を増強してもよい。アジュバントの
例としては、カルメット−ゲラン桿菌(BCG)、内毒素リポ多糖、キーホールリンペッ
トヘモシニアン(GKLH)、インターロイキン−2(IL−2)、顆粒球マクロファー
ジコロニー刺激因子(GM−CSF)、および低用量で与えられるときに腫瘍誘発性抑制
を低減すると考えられている化学療法剤である、シトキサンが挙げられるが、これらに限
定されない。
本発明はまた、増殖性疾患を治療するためのキットおよび他の製品にも向けられる。一
実施形態において、本明細書に記載されるMEK阻害剤、またはその薬学的に許容される
塩と、本明細書に記載されるオーロラAキナーゼの選択的阻害剤、またはその薬学的に許
容される塩と、指示書とを含む、キットが提供される。キットは、任意に、1つ以上の追
加の治療剤を更に含んでもよい。指示書は、キットが使用されるべき病状、保管情報、投
薬情報、ならびに/またはMEK阻害剤、オーロラAキナーゼの選択的阻害剤、および/
もしくは追加の治療剤(単数または複数)をどのように投与するかに関する指示を指定し
得る。キットはまた、パッケージ材料を含んでもよい。パッケージ材料は、キットの内容
物を収容するための容器を含んでもよい。キットはまた、任意に、キットの内容物を投与
するためのシリンジ等の追加の構成要素を含んでもよい。キットは、単回用量または複数
回用量形態でMEK阻害剤、選択的阻害剤オーロラAキナーゼ、および/または追加の治
療剤(単数または複数)を含んでもよい。
別の実施形態において、MEK阻害剤、またはその薬学的に許容される塩と、オーロラ
Aキナーゼの選択的阻害剤、またはその薬学的に許容される塩と、パッケージ材料とを含
む、製品が提供される。製品は、任意に、1つ以上の追加の治療剤を更に含んでもよい。
パッケージ材料は、製品の内容物を収容するための容器を含んでもよい。容器は、任意に
、製品が使用されるべき病状、保管情報、投薬情報、ならびに/またはMEK阻害剤、オ
ーロラAキナーゼの選択的阻害剤、および/もしくは追加の治療剤(単数または複数)を
どのように投与するかに関する指示を指定するラベルを含んでもよい。製品はまた、任意
に、組成物を投与するためのシリンジ等の追加の構成要素を含んでもよい。品目は、単回
用量または複数回用量形態でMEK阻害剤、オーロラAキナーゼの選択的阻害剤、および
/または追加の治療剤(単数または複数)を含んでもよい。
別途規定されない限り、本明細書で使用される全ての専門用語および科学用語は、本発
明が属する技術分野の専門家によって通常理解される意味と同じ意味を有する。本明細書
に記載されるものと同様または均等のいずれの方法および材料も、本発明の実施または試
験に使用することができるが、好ましい方法、デバイス、および材料が、本明細書に記載
される。本明細書に記載される全ての刊行物は、本発明に関連して使用される場合がある
刊行物に報告される材料および手法を説明し、開示する目的のために、参照によりそれら
の全体が本明細書に組み込まれる。
下に記載される実施例において、MLN8237(アリセルチブ)は、ナトリウム塩で
ある、ナトリウム4−{[9−クロロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−
5H−ピリミド[5,4−d][2]ベンズアゼピン−2−イル]アミノ}−2−メトキ
シ安息香酸塩一水和物を指し、TAK−733は、3−[(2R)−2,3−ジヒドロキ
シプロピル]−6−フルオロ−5−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−
8−メチルピリド[2,3−d]ピリミジン−4,7(3H,8H)−ジオンを指す。

細胞培養および化合物処理
A375、Colo205、PC−3、およびSK−Mel−2ヒト腫瘍細胞株を、A
merican Type Culture Collection(ATCC [Ma
nassas,VA])から得、ATCCの推奨により維持した。A2780ヒト腫瘍細
胞株を、European Collection of Cell Cultures
(ECACC)(Sigma−Aldrich distribution [St.L
ouis,MO,USA])から得、これもまた、ECACCの推奨に従って維持した。
次の試験対象品を、これらの研究において使用した:MLN8237−004−Hおよび
TAK−733−001−B、内部の薬物源から得、DMSO中に10mM濃度で溶解さ
せ、凍結融解サイクルの数を低減するために小瓶中にアリコートした。アリコートを−2
0℃で保管した。DMSOをビヒクルとして使用した。全ての化合物は、各々特定の細胞
株のために成長培地内で事前に希釈した後に、細胞に添加した。
統計的分析
種々の実験に対する統計的有意性(p値)を、ボンフェローニの補正を用いた対応のな
い両側t検定、または一元配置ANOVA分散分析のいずれかを使用して、続いてダネッ
トの多重比較事後検定、または不等分散を評価するために使用されるf検定によって評価
した。

実験1:ビデオ顕微鏡法
実験設計:A2780およびA375細胞を、それぞれ1.3×10または0.6×
10細胞/mLで播種し、12ウェル細胞培養皿上で、37℃で一晩、5%COと共
に成長させた。細胞を、DMSO、TAK−733、MLN8237、または同時にTA
K−733およびMLN8237と共にインキュベートした。薬物添加の直後に、細胞を
、ライブ細胞低速度撮影環境筺体(Solent Scientific[Segens
worth,UK])中に配置し、37℃で5%COと共に維持した。細胞のライブ画
像を、明視野照明(Hoffman modulation)によって、120時間にわ
たって5分毎に、20倍対物レンズおよび自動XYZステージ(Prior Scien
tific [Rockland,MA,USA])を装着した倒立型落射蛍光顕微鏡(
Eclipse TE2000−U,Nikon [Melville,NY])を使用
して獲得した。画像を、冷却CCDカメラ(Orca−ER,Hamamatsu [B
ridgewater,NJ,USA])を使用して捕捉し、Metamorphソフト
ウェア(Molecular Devices [Sunnyvale,CA,USA]
)を使用して、画像をスタックし、AVIファイルを生成した。細胞周期事象のタイミン
グを、細胞が円形になるために(有糸分裂細胞)、円形細胞が分裂するために、および最
近分裂した細胞が扁平化し、プレート表面に再接着するために必要とされた、平均経過時
間を測定することによって決定した。
結果:Mek阻害剤TAK−733(200nMで)で処理された培養A2780細胞
は、5日間の実験にわたって分裂し続けた。細胞周期進行の低速度撮影ビデオ顕微鏡法観
察において、TAK−733で処理された細胞は、対照細胞とほぼ同じ頻度で(約90%
)1回および2回の分裂を経た。。最大4回の分裂の間、細胞は、対照と比べてほぼ40
%の頻度で分裂した(図1)。TAK−733細胞は、5日間の実験全体にわたって分裂
し続けたが、有糸分裂事象間の時間は、200nM TAK−733で処理されたA27
80において29時間対、DMSO処理対照において17時間(表4)と、DMSO処理
細胞と比べて遅延し、TAK−733処理が、正常な細胞周期進行を撹乱したことを示し
ている。
Figure 2017178969

上述のビデオ顕微鏡法アッセイにおいて、200nMのTAK−733で処理されたA
2780細胞を使用して観察された結果を、フローサイトメトリーにより、CFDA−S
E(カルボキシフルオレセイン二酢酸サクシニミジルエステル)を使用して確証した。C
FDA−SEは、細胞に進入する細胞透過性小分子であり、それによりそれは、細胞内エ
ステラーゼによって、細胞細胞質内で保持される蛍光標識である、CFSEにプロセスさ
れる。シグナルは分裂中にのみ低下し得るため、CFSEシグナルの減衰速度は、細胞分
裂速度の測定基準である。

実験2:カルボキシフルオレセインスクシンイミジルエステル(CFSE)アッセイ
実験設計:5×10 A375またはColo205細胞を、37℃まで10分間事
前に加温されたPBS中、1μMカルボキシフルオレセイン二酢酸サクシニミジルエステ
ル(CFDA−SE、Molecular Probes/Invitrogen[Eu
gene,OR,USA])で標識した。染色を、5体積の氷冷培地の細胞への添加によ
って反応停止処理し、続いて氷上で5分間のインキュベーションを行った。細胞を、新鮮
な加温培地中で3回洗浄し、2×10細胞/mLで、6ウェルプレート中にプレートし
た。細胞を、適切なIC50またはIC90濃度のDMSO(0.05v/v%)または
TAK−733で、24時間および48時間処理した。細胞を、適切な時点で、トリプシ
ンエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)(Gibco/Invitrogen[Ca
rlsbad,CA,USA])により1回採取し、リン酸緩衝食塩水(PBS)で1回
洗浄し、次いで1%BSAを含有するPBS中に再懸濁させた。試料を、細胞ストレーナ
ーに通して、単細胞懸濁液を確保し、CFSE蛍光を、フローサイトメトリー(FACS
Canto II,Becton Dickinson [San Jose,CA,
USA])によって評価し、試料を、FACSDIVAソフトウェア(Becton D
ickinson[San Jose,CA,USA])を使用して分析した。
結果:TAK−733処理に反応したCFSEシグナルの減弱は、Mek阻害後に循環
し続ける細胞と一致して、対照と同等の速度で生じた。TAK−733の存在下での、こ
の継続される細胞周期分裂は、S期およびG2/M期を通じて変化した継代速度と一致し
て、フローサイトメトリーを使用して決定された異常なDNA量プロフィールにより生じ
ることが実証された。

実験3:BrdU増殖アッセイ
A2780、A375、PC−3、およびSK−Mel−2ヒト腫瘍細胞株を、80μ
Lの適切な細胞培養成長培地中、それぞれ、1ウェル当たり2.0×10、1.0×1
、4.0×10、および2.0×10細胞で播種した。プレート密度は、120
時間にわたって最適な線形成長を確保するように選定した。20時間後、10μLの各化
合物を、両方の薬剤の用量反応によりマトリックス中の細胞に添加した。MLN8237
を、5〜0.00122μMの範囲の最終濃度を達成するように成長培地で希釈したDM
SO中4倍段階希釈で、全ての細胞株に添加した。TAK−733を、10〜1.0×1
−7μMの範囲の最終濃度を達成するように成長培地で希釈したDMSO中10倍段階
希釈で、A375およびSK−Mel−2細胞株に添加した。A2780およびPC−3
細胞株については、最終濃度が50μMおよび25μMで出発し、10〜0.00064
μMで、成長培地で希釈されたDMSO中5倍段階希釈により継続するように、TAK−
733を添加した。各マトリックスを三重で生成し、このうち各々は別個のプレート上で
複製した。成長培地で希釈されたDMSOで処理された細胞(n=1(1プレート当たり
)、A375およびSK−Mel−2細胞株について0.65%最終濃度、ならびにA2
780およびPC−3細胞株について0.75%最終濃度)は、無処理の対照としての役
目を果たした。細胞を、MLN8237およびTAK−733により37℃で96時間、
加湿した細胞培養チャンバ中で処理した。
各細胞株の細胞増殖を、製造業者(Roche [Mannheim,Germany
])の指示に従って細胞増殖酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)、5−ブロモ−2−
デオキシウリジン(BrdU)比色キットを使用して、測定した。このアッセイは、複製
するデオキシリボ核酸(DNA)へのBrdU取り込みを定量化することによって、細胞
増殖を測定する。簡潔に述べると、各ウェルを、10μLのBrdU標識試薬と共に37
℃で2時間、加湿した細胞培養チャンバ中でインキュベートした。標識培地の吸引後、将
来アッセイするために、プレートをホイルに包み、4℃で維持した。細胞を固定し、10
0μLのエタノールを各ウェルに添加することによって変性させ、室温で30分間インキ
ュベートした。エタノールを吸引し、50μLのブロッキング試薬(Roche[Man
nheim,Germany])を細胞に添加し、30分間インキュベートした。100
μLのペルオキシダーゼ結合抗BrdU抗体([抗−BrdU−POD]、抗体希釈緩衝
液中1:100)を、細胞に添加した。細胞を、抗体と共に室温で120分間インキュベ
ートした。細胞を次いで、1ウェル当たり150μLの洗浄緩衝液で2回洗浄し、100
μLのテトラメチルベンジジンを次いで添加した。細胞を、室温で15〜30分間インキ
ュベートしてから、分光光度分析を行った。SpectraMax Plus 384プ
レートリーダー(Molecular Devices[Sunny Vale CA,
USA])またはWALLAC 1420 Workstation(Perkin E
lmer[Turku,Finland])を使用して、各ウェルの吸光度を、使用され
た機械に応じて、それぞれ395nmまたは405nmで測定した。A2780およびA
375細胞株は、SpectraMax Plusを使用して395nmで測定したが、
PC−3およびSK−Mel−2細胞株は、WALLAC 1420 Workstat
ionを使用して405nmで測定した。データの分析を、GraphPad Pris
m 5.0を使用して行った。
結果:A2780、A375、SKMEL−2、およびPC−3細胞を、種々の濃度の
MLN8237またはTAK−733のいずれかで96時間処理し、濃度反応曲線を、単
一薬剤として各分子につき生成した。種々の濃度のTAK−733に反応したMLN82
37のIC50およびIC90に対する効果を次いで、表5に示されるように決定した。
TAK−733の添加は、A2780、SKMEL−2、およびPC−3細胞株における
MLN8237のIC50およびIC90を、濃度依存的様態で推移させた(表5)。追
加的利益は、A375細胞株において何ら観察されなかった。
Figure 2017178969


実験4:フローサイトメトリーによる二倍体未満(sub−diploid)の細胞の定
量化
A2780、A375、PC−3、およびSK−MEL−2細胞を、2×10細胞/
mLで播種し、6ウェル細胞培養皿上で、37℃で一晩、5%COと共に成長させた。
細胞を、DMSO、TAK−733、MLN8237、または同時にTAK−733およ
びMLN8237で処理し、37℃で5%COと共に、適切な時間にわたってインキュ
ベートした。関連時点で、細胞を、トリプシンエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)
(Gibco/Invitrogen[Carlsbad,CA,USA])により1回
採取し、リン酸緩衝食塩水(PBS)で1回洗浄し、70%エタノール中に固定し、−2
0℃で少なくとも24時間保管した。細胞を、PBS中で更に1回洗浄し、次いでPBS
中の50μg/mLヨウ化プロピジウム(Invitrogen,[Carlsbad,
CA,USA])および30μg/mLリボヌクレアーゼ(RNAse)A(Sigma
[St Louis,MO,USA])中に再懸濁させ、室温で30分間、光から保護
してインキュベートした。細胞周期分布を、FACS Canto IIフローサイトメ
ータ(Becton Dickinson[San Jose,CA,USA])上での
フローサイトメトリーを使用して、デオキシリボ核酸(DNA)量を測定することによっ
て決定し、試料を、FACSDIVAソフトウェア(Becton Dickinson
[San Jose,CA,USA])を使用して分析した。
結果:DMSO、TAK−733、MLN8237、またはTAK−733およびML
N8237の組み合わせで96時間および120時間処理した後、培養A2780細胞の
二倍体未満のDNA量を、フローサイトメトリープロフィールを使用して定量化した(そ
れぞれ図2Aおよび2B)。図2Aで見ることができるように、TAK−733またはM
LN8237のいずれも、50nM MLN8237処理試料を例外として、DMSOと
比べて、試験された濃度で二倍体未満の細胞の百分率における特記すべき増加を引き起こ
さなかった。しかしながら、組み合わせて、TAK−733およびMLN8237は、試
験された濃度のうちの複数、つまり200nM TAK−733/20nM MLN82
37、50nM TAK−733/50nM MLN8237、および200nM TA
K−733/50nM MLN8237で、二倍体未満の細胞の百分率における増加を引
き起こした。120時間の細胞培養を表す、図2Bで見ることができるように、より高い
濃度のMLN8237でのTAK−733およびMLN8237の組み合わせは、二倍体
未満の細胞の百分率における増加を引き起こした。
図1で見ることができるように、TAK−733およびMLN8237の両方で処理さ
れたA2780細胞における、5日間の期間にわたって生じる有糸分裂事象の頻度は、い
ずれかの薬剤単独で処理された細胞と比べて有意に低減された。これは、単一薬剤と比べ
て、組み合わされたTAK−733およびMLN8237で処理された細胞における、有
糸分裂事象間の平均時間における増加と一致する(表4)。これらのデータは集合的に、
TAK−733およびMLN8237の組み合わせが、いずれかの薬剤単独よりも大きな
程度に、細胞周期進行を撹乱することを実証する。4N超のDNAを有する培養A278
0細胞の百分率を、96時間時点でのフローサイトメトリープロフィールから定量化した
(表6)。結果は、単一薬剤のMLN8237が、24時間および48時間時点で4N超
のDNA量を有する細胞の百分率における実質的な増加を引き起こしたことを実証する。
TAK−733をMLN8237と組み合わせて添加したとき(対照レベルに匹敵するレ
ベルに戻り)、PC−3細胞を例外として、試験された細胞株の全てにおいて、4N超の
DNA量を有する細胞の百分率における劇的な低減が存在した。対照的に、試験された唯
一のTAK−733非感受性細胞株であった、PC−3細胞株においては、4N超のDN
A量を有する細胞の百分率におけるこの低減は観察されなかった。これらのデータは、T
AK−733が、MLN8237によって誘導された異常な減数分裂の後に細胞周期進行
を抑制するという見解を支持する。この知見は、細胞周期チェックポイント機能における
MEK経路の役割を記載する、公開文献と一致する((Oncogene(2007)2
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、Cancer Res .(2008)68:5113−21、Cell Cycle
(2011)10:481−91、Oncogene(2006)25:1153−64
)。
Figure 2017178969


実験5:NCI−H23非小細胞肺癌異種移植片を担持するメスヌードマウスに経口投与
された、単一薬剤としての、または組み合わせた、またはスケジュールで投薬された、T
AK−733およびMLN8237の抗腫瘍活性
本研究の目的は、マウスに経口投与されたときの、腫瘍成長および体重減少における処
置誘導性遅延の測定によって、腫瘍反応活性を評価し、単一薬剤としてのまたは組み合わ
せたTAK−733およびMLN8237の複数回用量へのNCI−H23異種移植片の
反応率を確立することである。
試験および対照品目:TAK−733を、0.5%メチルセルロース400(MC)(
Wako Chemical USA,Richmond,VA,USA)中で5日毎に
調整し、およそ25℃で、暗所で保管した。
MLN8237を、10%ヒドロキシプロピル−ベータ−シクロデキストリン(HP−
β−CD)(Sigma,St.Louis,MO,USA)+1%NaHCO3(Si
gma,St.Louis,MO,USA)中で5日毎に調製し、およそ25℃で、暗所
で保管した。
試験系:本研究に使用された動物が、表7に記載される。低継代NCI−H23細胞を
、RPMI(Roswell Park Memorial Institute)−1
640(ATCC,Manassas,VA,USA)10%ウシ胎児血清(PAA L
aboratories PTY LTD,Morningside,QLD,Aust
ralia)中で成長させ、5.0×10細胞/mLマトリゲルサポート(BD Bi
osciences,Bedford,MA,USA)の濃度で供給した。5.0×10
NCI−H23細胞/動物(0.1mL注射量)を、Balb/cヌードマウスの右
脇腹中に皮下移植した。
Figure 2017178969

実験設計:7〜9週齢のメスBalb/cヌードマウスの脇腹に、(細胞懸濁)5.0
×10 NCI−H23細胞を皮下接種した。腫瘍成長を、副尺カリパスで監視した。
平均腫瘍体積を、式V=W×L/2を使用して計算した。平均腫瘍体積(MTV)がお
よそ105mmに達したとき、動物を8つの処置群に無作為化した(n=8/群)。マ
ウスに次いで、組み合わせたビヒクル(10%HP−β−CD+1%NaHCOおよび
0.5%MC)、TAK−733、MLN8237、TAK−733およびMLN823
7の組み合わせ、または個々に投与されるTAK−733およびMLN8237を各々1
0日間、合間に1日休止をおきながら、21日間の期間にわたって投薬した。腫瘍成長お
よび体重を、週2回測定した。腫瘍成長阻害および体重変化を、処置の99日目に計算し
た。
抗腫瘍活性を、99日目のTGIパーセント([対照群の平均腫瘍体積−処置群の平均腫
瘍体積]/対照群の平均腫瘍体積)を計算することによって決定した。治療を21日間の
1日目に開始した。多くの腫瘍/処置組み合わせについて、療法の終了時の腫瘍体積は、
腫瘍反応の不正確な測定を提供する。多くの療法は、腫瘍細胞を即座に死滅させないが、
増殖の複数の世代をかけて細胞を死滅させ、療法の終了時の治療効果の即座の評価は、限
定された正確性を有する。したがって、腫瘍再成長を含めるために研究を延長することに
より、群間の腫瘍細胞反応における差異の評価が可能となる。99日目の使用により、我
々が、腫瘍反応を評価し、再成長期間にわたる各群についてのΔAUCを統計的に比較す
るすることが可能となる。
有効性を評価するために使用された追加のエンドポイントは、研究の終了時の、完全腫
瘍反応および部分腫瘍反応CRおよびPR)、ならびに腫瘍のない生存対象(TFS)の
数であった。CRを、検出不可能なサイズ(<50mm)までの腫瘍量における減少と
して定義し、PRを、最初の処置からの腫瘍量における50%超の減少として定義した。
研究終了時(135日目)に測定可能な腫瘍が何ら観察されない場合、動物をTFSと見
なし、PRは、CRを除いたものとして見なされた一方で、TFSは、CR数に含まれた
統計的分析:統計的分析を、線形混合効果回帰モデルにより行った。本モデルは、対照
試料と処置試料との間の腫瘍成長の傾向における差異を考慮する。マウスの間の差異を、
無作為効果として扱い、複合対称性共分散構造を使用して、各マウスに関する反復される
腫瘍測定値間のばらつきをモデル化した。処置比較を、モデルからの近似曲線を使用して
、腫瘍体積−対−時間曲線下面積(ΔAUC)における変化を計算することによって行っ
た。ΔAUCの有意性を、並べ替え検定を使用して評価した。P値<0.05を、有意と
見なした。
薬物組み合わせを、相乗作用について、観察されたAUC値を使用して評価した。対照
と比べたAUCにおける変化を、単一薬剤処置群ならびに組み合わせ群の両方について計
算した。2つの化合物間の相互作用を次いで、組み合わせ群において観察されたAUCに
おける変化を、両方の単一薬剤において観察された変化の合計と比較することによって評
価した。統計的に有意なp値(p<0.05)は、2つの化合物間の相互作用が、相反的
または相乗的のいずれかであることを示唆する。
結果および考察
ビヒクル対照群における腫瘍は、全ての生存マウスにおいて進行性で成長し、71.6
日間で422mmのMTVサイズ(最初のサイズからの2倍の腫瘍体積倍増)に達した
。腫瘍成長は、0日目〜28日目の間でおよそ対数線形であり、35日間の腫瘍体積倍増
時間を示した。
21日間にわたる10mg/kg TAK−733または20mg/kg MLN82
37の毎日の経口投与は、対照から統計的に有意でなかった(p>0.05)、NCI−
H23異種移植マウスにおける31.9%および43.4%のTGIをもたらした。TA
K−733 10mg/kg(経口、1日1回)は、8つのうち1つのPR、および8つ
のうち1つのTFSを含む、8つのうち1つのCRをもたらした。MLN8237 20
mg/kg(経口、1日1回)は、8つのうち2つのCRおよび2つのTFSをもたらし
た。30mg/kgのMLN8237経口での処置は、73.3%のTGIと、8つのう
ち4つのPR、ならびに8つのうち4つのCRおよび2つのTFSを有して、ビヒクル対
照から統計的に有意であった(p<0.05)抗腫瘍活性をもたらした。10mg/kg
のTAK−733および20mg/kgのMLN8237の並行した併用処置(21日間
にわたって1日1回)は、研究の終了時の総腫瘍負荷における24.5%減少、ならびに
8つのうち8つのCRおよび2つのTFSを有して、ビヒクル対照から有意に異なる(p
<0.05)抗腫瘍活性をもたらした。10mg/kgのTAK−733および30mg
/kgのMLN8237は、100%TGI、ならびに8つのうち8つのCRおよび8つ
のうち7つのTFSを有し、統計的に有意(p<0.05)な抗腫瘍活性をもたらし、効
果は、相乗的であることが示された。高用量の併用処置もまた、単一薬剤療法を上回る、
TGIにおける有意な(p<0.05)増加をもたらした。
TAK−733/MLN8237の間欠投薬(交互)の組み合わせは、並行した併用療
法を上回るいかなる治療的利点ももたらさなかった。10mg/kg TAK−733(
10日間の処置、1日の投薬休日)続いて20mg/kg MLN8237(10日間の
処置)、またはその反対である、20mg/kg MLN8237(10日間の処置、お
よび1日の投薬休日)続いて10mg/kg TAK−733(10日間の処置)の経口
投与は、NCI−H23細胞移植マウスにおける、それぞれ12.5%および18.1%
の有意な(p<0.05)TGIをもたらした。TAK−733続いてMLN8237処
置は、8つのうち7つのPR、8つのうち1つのCR、および8つのうち1つのTFSを
もたらした。MLN8237続いてTAK−733は、8つのうち2つにおけるPR、8
つのうち2つにおけるCR、および8つのうち2つのTFSをもたらした。自然退縮(P
RまたはCR)は、ビヒクル対照群において何ら見られなかった。
ビヒクル群、TAK−733(10mg/kg)群、MLN8237(20または30
mg/kg)群、TAK−733/MLN8237(20mg/kg)組み合わせ群、ま
たはTAK−733(10日間)続いてMLN8237 20mg/kg(10日間)群
において、体重減少は、何ら存在しなかった。TAK−733を10日間投薬され、続い
て処置なしで1日、次いでMLN8237(20mg/kg)を10日間投薬されたマウ
スにおける、平均最大パーセント体重変化(BWC)は、処置の14日目に8.9%であ
った。MLN8237(20mg/kg)を10日間、続いて処置なしで1日、次いでT
AK−733を10日間とする平均最大BWCは、処置の14日目に0.9%であった。
相乗作用分析は、TAK−733(10mg/kg)およびMLN8237(30mg
/kg)が並行して投与されたときの相乗効果を明らかにした(p<0.05)。TAK
−733(10mg/kg)と20mg/kgのMLN8237との並行した組み合わせ
投薬およびスケジュールされた投薬は、相加的であることが示された(p>0.05)。
投薬期間中、どのマウスも研究から取り除かれなかった。1匹のマウスを、腫瘍サイズ
に起因して、99日間の研究期間の終了前にビヒクル群から取り除いた。2つのマウスを
、腫瘍サイズに起因して、MLN8237 20mg/kg(経口、1日1回)群から取
り除いた。TAK−733(10mg/kg)とMLN8237(30mg/kg)との
組み合わせ群からの1匹のマウスは、死亡したことが見出され、投薬期間後(29日目)
に研究から取り除いた。どのマウスも、体重減少のためには研究から取り除かれなかった

結論
経口投与されたTAK−733(10mg/kg)およびMLN8237(30mg/
kg)の並行した併用療法は、NCI−H23ヒト非小細胞肺癌腫瘍異種移植モデルにお
けるいずれかの薬物単独と比較して、有意な(p<0.05)増大した抗腫瘍活性を有し
、このうち10mg/kg/日のTAK733および30mg/kg/日のMLN823
7が最も高い有効性を有し、その効果は、相乗的であることが示された(p<0.05)
。組み合わせの間欠療法は、相乗作用分析から明らかなように、単一薬剤療法を上回るい
かなる治療的利点もをもたらさなかった(p>0.05)。

実験6:Panc−1ヒト膵臓癌異種移植片を担持するメスヌードマウスに、単一薬剤と
してまたは組み合わせて経口投与されたTAK−733またはMLN8237の抗腫瘍活
本研究の目的は、処置誘導性腫瘍成長阻害および体重減少を測定することによって、P
anc−1異種移植片を担持するメスヌードマウスにおける、単一薬剤としてまたは組み
合わせて経口で与えられたTAK−733またはMLN8237の腫瘍反応活性を評価す
ることである。
試験および対照品目:TAK−733を、0.5%メチルセルロース400(MC)(
Wako Chemical USA,Richmond,VA,USA)中で5日毎に
調整し、およそ25℃で、暗所で保管した。MLN8237を、10%ヒドロキシプロピ
ル−ベータ−シクロデキストリン(HP−β−CD)(Sigma,St.Louis,
MO,USA)+1%NaHCO3(Sigma,St.Louis,MO,USA)中
で5日毎に調製し、およそ25℃で、暗所で保管した。
試験系:本研究に使用された動物が、表8に記載される。
Figure 2017178969
実験設計:低継代(継代TC08)Panc−1細胞(ATCC,Manassas,
VA,USA)を、Roswell Park Memorial Institute
(RPMI)−1640(ATCC,Manassas,VA,USA)10%ウシ胎児
血清(PAA Laboratories PTY LTD,Morningside,
QLD,Australia)中で成長させ、ダルベッコリン酸緩衝食塩水(DPBS)
(Invitrogen−Gibco,Grand Island,NY,USA)中、
5.0×10細胞/mLlの濃度で供給した。細胞を、マトリゲルサポート(BD B
iosciences,Bedford,MA,USA)と1:1混合し、5.0×10
Panc−1細胞/動物(0.2mL注射量)を、メスBalb/cヌードマウスの
右脇腹中に皮下移植した。
腫瘍成長を、カリパスを使用して週2回監視し、平均腫瘍体積を、式(0.5×[長さ
×幅])を使用して計算した。平均腫瘍体積がおよそ208mmに達したとき、動物
を、処置群(n=8/群)に無作為化し、ビヒクル(HP−β−CD)と1%NaHCO
および0.5%メチルセルロース)、10mg/kgのTAK−733または30mg
/kgのMLN8237を21日間投薬した(1日1回、皮下)。腫瘍サイズおよび体重
を、週2回測定し、研究を、対照群における腫瘍がおよそ1127.8mmに達したと
きの63日目に終了した。併用処置群における腫瘍体積および動物の体重を、最大111
日間監視した。
抗腫瘍活性を、63日目のTGIパーセント([対照群の平均腫瘍体積−処置群の平均腫
瘍体積]/対照群の平均腫瘍体積)を計算することによって決定した。処置を1日目に開
始し、21日目まで続けた。最大BWLパーセントを、処置期間中(1日目〜21日目)
に評価した。抗腫瘍効果を、研究の終了時の、完全退縮(CR)、部分退縮(PR)の発
生率、腫瘍のない生存対象(TFS)の数、および腫瘍成長阻害(TGI)として測定し
た。CRを、触診の限度を下回るまで低減された腫瘍として定義する。部分退縮(PR)
を、それらの最初のサイズの50%超であるが100%未満だけ低減された腫瘍として定
義する。CRまたはPRが恒久的であると見なされるには、7日間の最低持続期間が必要
とされる。研究終了時(111日目)に測定可能な腫瘍が何ら観察されない場合、動物を
TFSと見なし、PRは、CRを除いたものとして見なされた一方で、TFSは、CR数
に含まれた。
薬物組み合わせを、相乗作用について、観察されたAUC値を使用して、組み合わせ群
において観察されたΔAUCを、両方の単一薬剤において観察された変化の合計と比較す
ることによって評価した。
統計的分析:
腫瘍成長阻害:処置の最終日に、最初の処置日からの腫瘍体積値における変化間を、処
置群にわたって比較して、これらの差異が統計的に有意であったかどうかを評価した。p
値<0.05を、統計的に有意と見なした。
曲線下面積における変化(ΔAUC):統計的分析を、線形混合効果回帰モデルにより
行った。本モデルは、対照試料と処置試料との間の腫瘍成長の傾向における差異を考慮す
る。マウスの間の差異を、無作為効果として扱い、複合対称性共分散構造を使用して、各
マウスに関する反復される腫瘍測定値間のばらつきをモデル化した。処置比較を、モデル
からの近似曲線を使用して、ΔAUCを計算することによって行った。ΔAUCの有意性
を、並べ替え検定を使用して評価した。P値<0.05を、有意と見なした。
併用処置効果:組み合わせスコア計算を使用して、併用処置の効果が、個々の処置と比
べて、相加的(相乗的)を超える、相加的、または相加的未満(相反的)であったかとい
う質問に取り組んだ。併用処置の効果を、併用スコアが0未満であった場合には相加的を
超える、併用スコアが0と等しかった場合には相加的、併用スコアが0を超えた場合には
相加的未満と見なした。標準誤差および95%信頼区間(2*標準誤差として計算)を使
用して、併用スコアが0から有意に異なるかどうかを決定した。P値<0.05を、有意
と見なした。
結果および考察
ビヒクル対照群における腫瘍は、全ての生存マウスにおいて進行性で成長し、57.8
日間で832mmの中央値腫瘍体積(MTV)サイズ(最初のサイズからの2倍腫瘍体
積倍増)に達した。
腫瘍成長は、Panc−1細胞移植マウスにおいて、ビヒクル処置と比較したとき、1
0mg/kg TAK−733(TGI=41.7%、p<0.001)、30mg/k
g MLN8237(TGI=−6.4%、p<0.001)、および併用処置群(TG
I=79.1%、p<0.001)において有意に阻害された。併用処置は、単一薬剤療
法と比較して、統計的に有意な抗腫瘍活性(p=0.022)をもたらした。部分腫瘍退
縮は、併用処置群における2匹の動物において観察された。
本研究において、試験品目処置関連の死亡は、何ら存在しなかった。TAK−733(
10mg/kg)およびMLN8273(30mg/kg)は、それぞれ2.0%(5日
目)および0.2%(5日目)の平均最大体重減少を有して、単一薬剤として良好な忍容
性を示した。TAK−733およびMLN8237の併用療法もまた、9日目に8.7%
の観察された処置関連の体重減少を有して、忍容性を示した。
本研究中に、処置関連の死亡は、何ら存在しなかった。
結論
経口投与TAK−733(10mg/kg)およびMLN8237(30mg/kg)
で併用療法は、忍容性を示し、Panc−1ヒト膵臓癌腫瘍異種移植モデルにおけるいず
れかの薬物単独と比較して、有意に増加した抗腫瘍活性(p=0.022)を示した。
培養中のA2780およびA375細胞による反応機構研究は、いずれかの薬剤単独と
比べた、TAK−733およびMLN8237の組み合わせによる、細胞周期進行の減速
および細胞死の増加したレベルを実証する。組み合わせからもたらされる増加した遅延お
よび細胞死は、MLN8237の抗増殖効果のIC50およびIC90濃度における移行
をもたらす。併用処置はまた、MLN8237単独と比べた、異常なレベルのDNA量を
有する細胞の低減ももたらす。これらの知見は、MEK阻害が、細胞生存性に対するその
独自の有害作用に加えて、異常なDNA量を有する細胞の増大した致死を介して細胞生存
性に対するMLN8237の有害作用も増大する、機構と一致する。
実験1〜6は、オーロラAキナーゼの選択的阻害剤とMEK阻害剤との組み合わせが、
増大した抗腫瘍活性をもたらすことを実証する。実験7に記載される臨床研究を行って、
細胞増殖性障害を有する患者の治療における、オーロラAキナーゼの選択的阻害剤とME
K阻害剤との組み合わせの有効性を確認することができる。
実験7:臨床研究
TAK−733およびアリセルチブを、空腹時に投与する。患者に、各用量の2時間前
および1時間後は飲食を控えるよう指示する(水および処方薬を除く)。TAK−733
および/またはアリセルチブの各用量を、8オンス(240mL)の水と共に、経口で与
える。制酸剤およびカルシウム含有栄養補助食品は、各アリセルチブ用量の2時間前から
2時間後まで摂取できない。
TAK−733を、21日周期の1〜14日目に、1日1回経口投与する。アリセルチ
ブは、21日周期の1〜7日目に、1日2回経口投与する。患者に、1〜7日目の朝にT
AK−733およびアリセルチブを同時に摂取するよう指示する。アリセルチブの第2の
用量は、朝の用量のおよそ12時間後の、1〜7日目の夕方に摂取する。8〜14日目の
朝に、患者は、TAK−733のみを摂取する。各14日間の投薬期間には、7日間の無
治療回復期間が続く。
上の投与スケジュールの例外は、2周期目において、PK拡大コホートにおける患者に
ついて生じる。2周期目中、PK拡大コホートにおける患者に、1〜7日目の朝にアリセ
ルチブのみを摂取するよう指示する。アリセルチブの第2の用量は、朝の用量のおよそ1
2時間後の、1〜7日目の夕方に摂取する。8〜14日目の朝に、患者は、TAK−73
3のみを摂取する。他の周期について、各14日間の投薬期間には、7日間の無治療回復
期間が続く。この交互スケジュールは、併用投与されるTAK−733の不在下でのアリ
セルチブの、および併用投与されるアリセルチブの不在下でのTAK−733の、血漿P
K特性評価を可能にする。
患者に、毎日およそ同時にそれらの研究薬を摂取し、いかなる時も処方用量を超えて摂
取しないよう指示する。TAK−733は、アリセルチブの朝の用量と共に摂取する。万
一、患者が、指定される時間枠内でそれらのTAK−733および/またはアリセルチブ
用量を摂取し損なう場合には、その用量は、飛ばされ、見逃された用量と見なされる。患
者は、いずれの見逃された用量も投薬日記に記録し、次のスケジュールされた時間に、処
方された投薬量により投薬を再開する。いかなる状況下でも、患者は、アリセルチブの用
量を6時間未満の間隔で摂取すべきでない。
重度の嘔吐または粘膜炎により、患者がスケジュールされた用量を摂取することを阻止
される場合、その用量は飛ばされる。嘔吐が研究薬摂取後に生じる場合、その用量は、再
投与されず、患者は、次のスケジュールされた時間に、処方された投薬量により投薬を再
開する。患者は、彼らの投薬日記に、嘔吐の時間を記録する。いかなる状況下でも、患者
は、用量を反復または倍加すべきでない。

Claims (1)

  1. 本願明細書に記載の発明。
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