JP2017178935A - キマーゼ阻害用組成物 - Google Patents

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【課題】アンペロプシンを有効成分とするキマーゼ阻害作用を有する組成物を提供することを課題とする。【解決手段】アンペロプシンを有効成分として含有するキマーゼ阻害用組成物。【選択図】図1

Description

本発明は、アンペロプシンを有効成分として含有するキマーゼ阻害用組成物に関する。
キマーゼは、肥満細胞が産生分泌するキモトリプシン様の酵素である。ヒト血管に従来のレニン・アンジオテンシン(RA)系に属さない、アンジオテンシン(Ang)II産生機構が存在することが知られていた。この生成機構に係るセリンプロテアーゼがキマーゼであることが近年判明した。AngIIは、循環系において、血圧調節のみならず、最近は、広く臓器障害と見なされる病的組織リモデリングにかかわる因子として注目されている。
レニンの作用によって、アンジオテンシノーゲンからアミノ酸10残基から成るアンジオテンシンIが作り出される。その後、これがアンジオテンシン変換酵素(ACE)、キマーゼ、カテプシンGの働きによってC末端の2残基が切り離され、アンジオテンシンII(AngII)に変換される。ヒトキマーゼは、循環血中ではなく、ヒト組織で作用する特異的なAngII産生酵素であると考えられている。
ヒトキマーゼ阻害剤は、あらたな高血圧治療剤として注目されている。また、キマーゼ阻害剤を高血圧治療剤や心臓病、脳卒中、血管障害、動脈硬化、腎炎、又は腎不全の治療剤とする提案がある(特許文献1)。
また、上記のとおりキマーゼは主に肥満細胞内顆粒成分として、皮膚、心臓、血管壁、腸管等の組織に広く存在しており、キマーゼがラット腹腔マスト細胞に作用し脱顆粒を惹起し、キマーゼ阻害剤が、IgEを介したマスト細胞の脱顆粒を抑制するといった報告があり、マスト細胞の機能におけるキマーゼの関与が指摘されていた。また最近、ヒトキマーゼをマウスの腹腔内やモルモットの皮内に投与することにより好酸球等の白血球の浸潤が誘発されることや、ヒトキマーゼがIL−1β(Interleukin−1β)の前駆体に作用し、活性型のIL−1βに変換すること、或いは、ヒトキマーゼがStem Cell Factor(SCF)と呼ばれるサイトカインの膜結合型分子を部分分解し、膜非結合型分子に変換する作用を持つこと等が相次いで報告され、アトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患においてキマーゼが何らかの役割を持つ可能性が示唆されている。このような免疫関連の研究から、キマーゼ阻害性物質を気管支喘息、じん麻疹、アトピー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎、鼻炎、関節リューマチ、マストサイトーシス、強皮症、心不全、心肥大、うっ血性心疾患、高血圧、アテローム動脈硬化、心筋虚血、心筋梗塞、経皮的冠動脈形成術後再狭窄、バイパスグラフト術後再狭窄、虚血性末梢循環障害、高アルドステロン症、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、腎炎、糸球体硬化症、腎不全、乾癬、固形腫瘍、手術後癒着、緑内障および高眼圧症などの予防治療剤とする提案がある(特許文献2)。
これまで公知のキマーゼ阻害作用を有する化合物は、大半が化学合成された物質であるが、特許文献3には天然の地衣類に分類されるスルカリア・スルカタ又はロバリア・クロカワエ、又はスルカリア・スルカタの抽出物又はロバリア・クロカワエの抽出物を含有するキマーゼ阻害剤が記載されている。このような食品由来や、植物等の抽出物は、食経験が長く、その安全性も熟知されており、キマーゼ阻害剤として利用する場合、有用性が高
いと考えられる。特許文献3のキマーゼ阻害剤は、和名を「バンダイキノリ」とするスルカリア・スルカタが食品として中国や日本で広く利用されていることが記載されている。
このような背景にあって、本発明者らも天然物や天然抽出物についてキマーゼ阻害物の探索を行っている。その過程で、伝統的な食品である藤茶にキマーゼ阻害活性が存在することを発見した。藤茶には様々な薬効が存在することが知られている。その作用は、皮脂分泌抑制(特許文献4)、急性肝炎などの肝臓疾患治療効果(特許文献5)、抗菌効果(特許文献6)、色素退色防止作用(特許文献7)など多岐に渡っている。しかし藤茶にキマーゼ阻害作用が存在することは、食経験の長い食品でありながらこれまでまったく知られていなかった。
特開2007−314568号公報 国際公開第2007/139230号 特開2015−147736号公報 特開2003−238379号公報 特開2003−26584号公報 特開2002−159566号公報 特開2002−65201号公報
本発明者らは、上記のような背景技術をもとに研究を行い、藤茶抽出物が強いキマーゼ阻害作用を有していることを発見した。そして、さらに研究を進めたところ、キマーゼ阻害作用を示す物質が藤茶中に含まれるフラボノイドの一種であるアンペロプシンであることを発見し、本発明をなした。
すなわち、本発明の課題はアンペロプシンを有効成分とする、キマーゼ阻害作用を有する組成物及び藤茶抽出物を有効成分とするキマーゼ阻害用組成物を提供することにある。
本発明の主な構成は以下の通りである。
(1)アンペロプシンを有効成分として含有するキマーゼ阻害用組成物。
(2)アンペロプシンを10質量%以上含有するキマーゼ阻害用組成物。
(3)アンペロプシンが藤茶抽出物由来である(1)又は(2)に記載のキマーゼ阻害用組成物。
(4)藤茶抽出物を含むキマーゼ阻害用組成物。
(5)アンペロプシン又は藤茶抽出物を有効成分とするキマーゼに由来する疾患の治療又は予防用組成物。
(6)キマーゼに由来する疾患が、気管支喘息、じん麻疹、アトピー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎、鼻炎、関節リューマチ、マストサイトーシス、強皮症、心不全、心肥大、うっ血性心疾患、高血圧、食塩依存性高血圧、アテローム動脈硬化、心筋虚血、心筋梗塞、経皮的冠動脈形成術後再狭窄、バイパスグラフト術後再狭窄、虚血性末梢循環障害、高アルドステロン症、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、腎炎、糸球体硬化症、腎不全、乾癬、固形腫瘍、手術後癒着、緑内障および高眼圧症から選択されるいずれかの疾患である(5)に記載の組成物。
(7)高血圧治療又は予防用の藤茶抽出物含有飲食品組成物。
(8)アンペロプシンを10質量%以上含有する(7)に記載の飲食品組成物。
本発明によりあらたなキマーゼ阻害用組成物が提供される。本発明の組成物は、気管支喘息、じん麻疹、アトピー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎、鼻炎、関節リューマチ、マストサイトーシス、強皮症、心不全、心肥大、うっ血性心疾患、高血圧、食塩依存性高血圧、アテローム動脈硬化、心筋虚血、心筋梗塞、経皮的冠動脈形成術後再狭窄、バイパスグラフト術後再狭窄、虚血性末梢循環障害、高アルドステロン症、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、腎炎、糸球体硬化症、腎不全、乾癬、固形腫瘍、手術後癒着、緑内障および高眼圧症などの予防治療剤及びこれらの疾患の改善用飲食品組成物とすることができる。
本発明の組成物及び市販品の藤茶抽出物のキマーゼ活性阻害率を測定した結果を示すグラフである。 本発明の組成物が、高血圧誘導時の心拍数(HR)に及ぼす効果を示すグラフである。 本発明の組成物が、高血圧誘導時の収縮期血圧(SBP)に及ぼす効果を試験した結果を示すグラフである。 本発明の組成物が、高血圧誘導時の平均血圧(MBP)に及ぼす効果を試験した結果を示すグラフである。 本発明の組成物が、高血圧誘導時の拡張期血圧(DBP)に及ぼす効果を試験した結果を示すグラフである。 本発明の組成物が、高血圧誘導後の心拍数(HR)に及ぼす効果を試験した結果を示すグラフである。 本発明の組成物が、高血圧誘導後の収縮期血圧(SBP)改善作用を有することを試験した結果を示すグラフである。 本発明の組成物が、高血圧誘導後の平均血圧(MBP)改善作用を有することを試験した結果を示すグラフである。 本発明の組成物が、高血圧誘導後の拡張期血圧(DBP)改善作用を有することを試験した結果を示すグラフである。
本発明は、アンペロプシンを有効成分として含有するキマーゼ阻害用組成物に係る発明である。
藤茶は、ブドウ科蛇葡萄属の植物であり、中国名を顕歯蛇葡萄という。学名は、Ampelopsis grossedentataである。主には中国の広西、広東、雲南、貴州、湖南、湖北、江西、福建などの省並びに自治区に分布している。中国の広西、湖南などの省や自治区の壮族や瑶族の人々がこの茎および葉から作った飲料を常用しており、風邪、のどの痛みなどにも利用されている。アンペロプシンは、藤茶の示す肝臓疾患の治療作用や抗菌作用の活性本体として特定されている。
アンペロプシンは、下記の式で表される。
Figure 2017178935
アンペロプシンは、例えば、藤茶(Ampelopsis grossedentata)、大叶蛇葡萄(Ampelopsis megalophylla)、広東蛇葡萄(Ampelopsis cantoniensis)、ケンポナシ(Hovenia dulcis)、オノエヤナギ(Salix sachalinensis)、ヨレハマツ(Pinus contorta)、Erythrophleum africanum及びカツラ(Cercidiphyllum japonicum)から選ばれる植物の抽出物から単離精製することができる。これらの中でも、藤茶が好ましい。
具体的には、Ampelopsis属植物である藤茶(Ampelopsis grossedentata)から、下記のようにしてアンペロプシンを得ることができる。
すなわち、乾燥させた藤茶の枝葉部を含水エタノールで抽出した抽出物を濃縮し、例えば多孔性樹脂(DIAION HP−20)を用いたカラムクロマトグラフィーにかけ、80容量%含水メタノールで溶出される分画にアンペロプシンが得られる。これを逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィーや再結晶により、更に精製することができる。精製されたアンペロプシンは、試薬としても販売されており、これを用いることもできる。
キマーゼ阻害組成物としては、上記のアンペロプシンを10質量%以上含有するものであれば使用可能である。このような組成物を藤茶から得るためには以下のような操作を行う。
乾燥した藤茶の葉又は茎の粉砕物又は粉末を抽出原料とし、水若しくは親水性有機溶媒又はこれらの混合溶媒に投入し、室温乃至溶媒の沸点以下の温度で任意の装置を用いて抽出することにより得ることができる。
抽出に用いる有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜5の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、イソプロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2〜5の多価アルコールなどが挙げられる。
また、これら親水性有機溶媒と水との混合溶媒などを用いることができる。なお、水と親水性有機溶媒との混合系溶媒を使用する場合には、低級アルコールの場合は水10質量部に対して30〜90質量部、低級脂肪族ケトンの場合は水10質量部に対して10〜40質量部、多価アルコールの場合は水10質量部に対して10〜90質量部添加することが好ましい。
抽出溶媒を満たした処理槽に、藤茶の乾燥・粉砕物を投入し、必要に応じて時々撹拌しながら、30分〜2時間静置して可溶性成分を溶出した後、ろ過して固形物を除去し、この抽出液から抽出溶媒を留去し、乾燥することにより抽出物が得られる。抽出溶媒量は、抽出原料の通常5〜15倍量(質量比)であることが好ましく、抽出条件は、抽出溶媒として水を用いた場合には、通常50〜95℃で1〜4時間程度である。また、抽出溶媒として水とエタノールとの混合溶媒を用いる場合には、通常40〜80℃で30分〜4時間程度である。
得られた抽出液から抽出溶媒を留去するとペースト状の濃縮物が得られる。更に乾燥すれば、固形の抽出物が得られる。本発明においては、アンペロプシンの含有量が10質量%以上、好ましくは20質量%以上であれば、上記抽出液又はその濃縮液の状態であっても良い。これらは、活性炭処理、吸着樹脂処理、イオン交換樹脂、液―液向流分配などの方法により精製してから用いても構わない。
したがって、上記の藤茶から抽出しアンペロプシンの濃度を高めた抽出物も本発明の組成物として使用可能である。
組成物中のアンペロプシンの含有量は、HPLCなど公知の分析方法で分析することができる。定量方法の概略は次のとおりである。
・試料溶液の調製
試料(抽出物)約20mgを精秤し、蒸留水を加えて超音波処理して溶解し、正確に50mLとする。この溶液2mLを50mLに正確に希釈し、試料溶液とする。
・標準溶液の調製と検量線作成
標準品(Dihydromyricetin SIGMA−ALDRICH社製)2.00mgを精秤し、100%アセトニトリルを適量加えて超音波処理して溶解し、さらにアセトニトリルを加えて正確に25mLとし、アンペロプシン標準原液80μg/mLを調製する。この標準原液を蒸留水にて正確に5倍希釈して、16μg/mLアンペロプシン標準溶液を調製する。HPLCへの注入量を10、20、40μLとし、アンペロプシンのピークに基づいて検量線を作成する。
・HPLC測定条件
下記表1の条件に設定する。
Figure 2017178935
本発明のキマーゼ阻害用組成物は、そのまま、あるいは各種賦形剤を添加して製剤化する。製剤としては顆粒剤、錠剤、カプセル剤を例示することができる。
また組成物をそのまま、あるいは製剤化したものを飲食品に添加して用いることもできる。
なお製剤化に当たっては、賦形剤やその他の有効成分を本発明の組成物の目的を阻害しない範囲で使用することができる。具体的には、シクロデキストリン、へミセルロース、リグニン、グアーガム、コンニャクマンナン、イサゴール、アルギン酸、寒天、カラギーナン、キチン、カルボキシルメチルセルロース、ポリデキストロースなどの食物繊維や増粘剤、食用油、カルシウム、鉄、ナトリウム、亜鉛、銅、カリウム、リン、マグネシウム、ヨウ素、マンガン、セレンなどのミネラル;ビタミンA、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ナイアシン、葉酸、パントテン酸などの脂溶性又は水溶性のビタミン群、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、リン脂質、アラビアガム、キサンタンガム、トラガカントガム、ローカストビーンガムなどの乳化剤や分散剤、増量剤、賦形剤、保存料・酸化防止剤、風味調整剤や香料、塩化ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、グリシン、コハク酸、乳酸ナトリウムなどの呈味料、クエン酸、クエン酸ナトリウム、酢酸、アジピン酸、フマル酸、リンゴ酸などの酸味料、マルチトール、アスパルテームなどの低カロリー甘味料、着色剤などである。
なお本発明のキマーゼ阻害組成物には、アンペロプシンを10〜500mg、好ましくは50〜300mg、特に好ましくは100〜200mgを含有するように調製する。
以下に本発明の組成物の製造例及びこの組成物を用いた試験例を示し、本発明をさらに説明する。
<藤茶抽出物の製造例1>
乾燥藤茶1重量部(200g)に対して水を15倍量加え90℃に加熱し、1時間抽出しろ過を行い、1番抽出液を得た。次いでこの残渣に水を12倍量加え、90℃に加熱し、その後ろ過を行い、2番抽出液を得た。両抽出液を合算し、減圧濃縮し、濃縮液約300mLを−40℃で凍結し、さらに凍結乾燥装置で乾燥し、乾燥物を得た。これを粉砕し、60メッシュの篩で篩い分けし、通過物85gをキマーゼ阻害用組成物とした。この組成物中のアンペロプシン含有量は65.8質量%であった。
<藤茶抽出物の製造例2>
乾燥藤茶1重量部(200g)に対して50%エタノール水溶液を15倍量加え、還流冷却機を付して加熱し、1時間抽出しろ過を行い、1番抽出液を得た。次いでこの残渣に同様に50%エタノール水溶液を12倍量加え、90℃に加熱し、30分間抽出しろ過を行い、2番抽出液を得た。両抽出液を合算し、減圧濃縮し、濃縮液約300mLを−40℃で凍結し、さらに凍結乾燥装置で乾燥し、乾燥物を得た。これを粉砕し、60メッシュの篩で篩い分けし、通過物78.1gをキマーゼ阻害用組成物とした。この組成物中のアンペロプシン含有量は52.9質量%であった。
<藤茶抽出物の製造例3>
製造例1と同様に、乾燥藤茶1重量部に対して水を15倍量加え90℃に加熱し、1時間抽出しろ過を行い、1番抽出液を得た。次いでこの残渣に水を12倍量加え、90℃に加熱し、30分間抽出しろ過を行い、2番抽出液を得た。両抽出液を合算し、減圧濃縮し、濃縮液約300mLを得た。さらにグアガム分解物を、濃縮液あたりを78g添加し、−40℃で凍結し、さらに凍結乾燥装置で乾燥し、乾燥物を得た。これを粉砕し、60メッシュの篩で篩い分けし、通過物163.1gをキマーゼ阻害用組成物とした。この組成物中のアンペロプシン含有量は24.7質量%であった。
<藤茶抽出物の製造例4>
製造例1と同様に、乾燥藤茶1重量部に対して水15倍量加え90℃に加熱し、1時間抽出しろ過を行い、1番抽出液を得た。次いでこの残渣に水を12倍量加え、90℃に加熱し、30分間抽出しろ過を行い、2番抽出液を得た。両抽出液を合算し、減圧濃縮し、濃縮液約300mLを得た。さらにγシクロデキストリンを、濃縮液中に78g添加し、−40℃で凍結し、さらに凍結乾燥装置で乾燥し、乾燥物を得た。これを粉砕し、60メッシュの篩で篩い分けし、通過物151.4gをキマーゼ阻害用組成物とした。この組成物中のアンペロプシン含有量は45.2質量%であった。
・キマーゼ阻害試験
(1)試験試料
製造例1〜5の組成物、市販の藤茶抽出物(市販品1)、及びアンペロプシン精製物(シグマ・アルドリッチ社)を用いて試験をおこなった。
(2)試験方法
1)試験試料調製方法
各試料のアンペロプシン含有量がそれぞれ所定の濃度(mM)になるように、各試験試
料を水で溶解した。各試験試料濃度の詳細は以下の表2に示す。
Figure 2017178935
2)キマーゼ活性阻害試験方法
キマーゼ活性阻害の評価(in vitro)は、Eur J Biochem 268(22),pp.5885−5893(2001)に記載された方法に変更を加えた以下の方法で行った。
この評価方法では、ヒトキマーゼの基質となるアンジオテンシンIをDnp/Nma修飾した基質を用い、キマーゼがこの基質を切断し、アンジオテンシンIIを産生すると蛍光発色することを利用する簡易的な方法である。以下に当該評価方法の概要を記述する。
インキュベーションバッファーは100mM NaCl含有20mMリン酸緩衝液で総インキュベーション溶液量は100μLである。まず、サンプルを5μL加え、そこへ標準ヒトキマーゼ(シグマ・アルドリッチ社製)が0.0012単位含まれるように調整し、室温で前インキュベーションを30分間施行後、基質であるDnp/Nma修飾アンジオテンシンIを最終濃度が200μMになるように加え、37℃で30分インキュベーションする。0.5M NaOHを25μL加えてインキュベーションを終了した。産生されたDnpアンジオテンシンIIの発光蛍光(460nm)を測定し、標準DnpアンジオテンシンIIによって作成した標準曲線から産生量を計算した。試験試料を加えないコントロールを対照として、検定サンプルのヒトキマーゼ活性阻害及び阻害率を求めた。ヒトキマーゼによるアンジオテンシン生産能の抑制率試験の試験操作手順は以下の通りである。
<1>試験試料を水で溶解および段階希釈により、テスト用ストック(アンジオテンシンI添加時に目的濃度となる濃度(20倍濃い濃度にすることが好ましい)を作成する。
<2>96wellプレートに、キマーゼ標準品1.2mU/well、assay buffer、テストサンプルを混入し、25℃下で30分間振盪しながら、プレインキュベーションする。
<3>アンジオテンシンIを反応濃度200μMで添加し、37℃で30分間振盪しつつ反応させる。
<4>30分経過後ただちにNaOHを添加し反応を止める(30分のカウントはwellごとに管理)。
<5>蛍光プレートリーダーにて測定を行う。励起波長:355nm、測定波長:460nm。
試験後、以下の計算式を用いて、ヒトキマーゼによるアンジオテンシン生産能の抑制率を求める。
※試験試料を添加しないwellの結果を抑制率0%として、各サンプルの抑制率を算出する。
(計算方法) 抑制率=(1−A/B)×100
A:各サンプル値
B:テスト品を使用しないwellの結果値
3)濃度設定試験方法
アンペロプシン及び製造例1〜4のそれぞれについてアンペロプシン量を基に、最終試験に用いる試料濃度を調整した。これを用いてヒトキマーゼによるアンジオテンシン生産能の抑制率試験を実施した。
(3)試験結果
ヒトキマーゼによるアンジオテンシン生産能抑制率試験の結果を下記表3及び図1に示す。また、各試験試料のヒトキマーゼ産生能の抑制から、各試料のヒトキマーゼ生産能の抑制率50%を示す値(IC50値)を表4に示す。IC50は下記式による。
[式1]
Figure 2017178935
A:50%を挟む高い濃度
B:50%を挟む低い濃度
C:Bでの阻害率
D:Aでの阻害率
Figure 2017178935
Figure 2017178935
以上の試験結果、アンペロプシンは、最終濃度200μMでヒトキマーゼを完全に抑制することができることがわかった。またIC50は、アンペロプシンの含有量と逆相関していた。
以上の製造例及び試験結果から、藤茶抽出物をキマーゼ阻害剤とするためには、アンペロプシン含有量を高めるような抽出濃縮操作を行う必要があることがわかる。よって、アンペロプシンは新規なキマーゼ阻害剤として有用である。
・動物試験
キマーゼの標的基質であるアンジオテンシンIが分解されてアンジオテンシンIIが生成し、血圧を上昇させる。このため、血圧を指標として本発明のキマーゼ阻害用組成物の作用効果を動物試験によって確認した。
<1.食塩による血圧上昇抑制試験>
(1)試験動物及び試験方法
8週齢のC57BL/6Jマウスを1群7匹とした。
(2)検体
精製アンペロプシン及び試験試料として製造例1で得た藤茶抽出物をベースとして、デキストリンを混合しアンペロプシン30質量%含有の組成物を調製した。
(3)試験方法
マウスに2%食塩水(NaCl)を12週間自由摂水の状態で与えて高血圧モデルを作製した。なおマウスに2%食塩水投与によってマウスキマーゼMMCP4及びMMCP5が活性化されて高血圧が発症する(Devarajan S他、Am J Physiol Heart Circ Physiol. 2015 Dec 1;309(11):H1987-96.:参照)。
また水のみの投与群を対照として設定した。
試験開始日より連続6週間ゾンデにより1回/日の頻度で、表5に示す検体を強制投与した。6週間経過後は、検体の投与を中止し12週間まで観察及び血圧を測定した。
血圧は、苦痛を与えない状況で、1回/週の頻度で尾を用いて測定した。なお心拍数(HR)、収縮期血圧(SBP)、平均血圧(MBP)、拡張期血圧(DBP)を測定し、記録した。また、投与群は次の表5の群分けとした。
Figure 2017178935
(4)結果
12週間の心拍数(HR)、収縮期血圧(SBP)、平均血圧(MBP)、拡張期血圧(DBP)の値をそれぞれ平均し、プロットした結果をそれぞれ図2〜5に示した。なお1−I、1−II群は血圧上昇が起こらなかったため図には記載しなかった。また1−III群(食塩水投与)に対する有意差を二元配置分散分析法で有意差検定した(有意水準P<0.0125)。
血圧:
藤茶抽出物(試験試料)低用量の群(1−V)は殆ど降圧を認めなかった。一方高用量の群(1−VI,1−VII)は、ほぼ完璧に血圧上昇を抑制した。藤茶抽出物投与を中止後(7週以降)は、1−VI,1−VIIとも徐々に血圧は上昇し12週経過すると、糖茶抽出物無投与の群とほぼ同じ血圧に上昇した。
一方、アンペロプシン投与群(1−IV)は、6週の投与期間血圧の上昇を完全に抑制した。投与中止後12週まで血圧の上昇は抑制されておりレガシー効果を有していることが確認された。この血圧上昇抑制効果は、収縮期血圧、平均血圧、拡張期血圧について同様に観察された。
心拍数:
心拍数についても、血圧と同様の抑制効果が確認された。この抑制効果は、完全な抑制ではなく中等度の抑制効果であったが、有意差検定では所定の有意水準を満たしていた。
以上の試験結果から、アンペロプシン又は藤茶抽出物は、インビボにおいても強いキマーゼ阻害作用を有していることが確認できた。
<2.食塩による血圧上昇からの改善試験>
(1)試験動物及び試験方法
1と同様に8週齢のC57BL/6Jマウスを1群7匹とした。
(2)検体
公知のキマーゼ阻害薬(帝人ファーマ株式会社 TPC-806)及び1と同様に製造例1で得た藤茶抽出物(アンペロプシン30質量%含有の組成物)の試験試料を検体とした。
(3)試験方法
マウスに2%食塩水(NaCl)を12週間自由摂水の状態で与えた。6週終了後より連続6週間ゾンデにより1回/日の頻度で、表6に示す検体を強制投与した。なお12週間終了まで観察及び血圧を測定した。
血圧は、苦痛を与えない状況で、1回/週の頻度で尾を用いて測定した。なお1と同様に心拍数(HR)、収縮期血圧(SBP)、平均血圧(MBP)、拡張期血圧(DBP)を測定し、記録した。
また、投与群は次の表6の群分けとした。
なお試験対照として2%食塩水投与群を置いた。
Figure 2017178935
(4)結果
対照(食塩水投与群)は、塩分負荷によって6週目までに145mmHgまで血圧が上昇した。そして12週までに150mmHgまでさらに上昇した。
12週間の心拍数(HR)、収縮期血圧(SBP)、平均血圧(MBP)、拡張期血圧(DBP)の値をそれぞれ平均した数値を求め、プロットした結果をそれぞれ図6〜9に示した。また食塩水投与群に対する有意差を二元配置分散分析法で有意差検定した(有意水準P<0.0125)。
血圧:
藤茶抽出物(試験試料)低用量の群(2−II)は殆ど降圧を認めなかった。一方中用量の群(2−III)は、145mHgから12週目に135mmHgまで降圧した。また、高用量の群(2−IV)は、145mHgから12週目に130mmHgまで降圧した。藤茶の高用量群と中用量群には殆ど降圧作用に差はなかった。
キマーゼ阻害剤投与群(2−I)は、145mmHgから125mmHgまで降圧した。この血圧改善効果は、収縮期血圧、平均血圧、拡張期血圧についても同様に観察された。
心拍数:
心拍数についても、血圧と同様の改善効果が確認された。その改善は、中用量群、高用量群で760拍/分から740拍/分に低下したことから明らかである。
この抑制効果は、完全な抑制ではなく中等度の抑制効果であったが、有意差検定では所定の有意水準を満たしていた。
以上の試験結果から、藤茶抽出物は、高血圧の顕著な改善作用を有しており、その作用はインビボにおいてもキマーゼ阻害作用によることが確認できた。
<3.ヒト臨床試験>
ヒトにおけるキマーゼ阻害作用と血圧降下効果を試験した。
1.試験方法
(1)試験品(以下「被験食品」)
被験食品の原材料は藤茶エキス末(500mg/日:アンペロプシン(150mg含有)で、プラセボの原材料はデンプン(500mg/日)である。
(2)試験対象者
1)選択基準
(1)スクリーニング検査での血圧(収縮期)が130mmHg以上160mmHg未満である者
(2)同意取得時の年齢が20歳以上80歳未満の通院可能な者
(3)BMIが18.5kg/m以上30.0kg/m未満の者
(4)文書同意を取得した者
2)除外基準
(1)重度な消化器疾患、肝疾患、腎疾患、循環器疾患、血液疾患、内分泌系疾患、または悪性新生物が疑われる者、またはその既往がある者
(2)腎障害、左室肥大と診断された者
(3)二次性高血圧症の者
(4)ブドウ科の植物にアレルギーを引き起こす恐れのある者
(5)現在降圧薬服薬中、もしくは医師による降圧治療を受けている者
(6)試験期間中、医師による治療または投薬を受ける予定のある者
(7)試験期間中、特定保健用食品、機能性表示食品及びその他のサプリメントを摂取する予定のある者
(8)試験期間中、食生活(食事回数、食事内容、アルコール摂取量)が変化する可能性のある者
(9)試験期間中、生活習慣が変更する可能性のある者(夜間勤務、長期の旅行、転勤など)
(10)現在喫煙中、もしくは過去1年以内に喫煙歴のある者
(11)スクリーニング検査における随時尿検査で推定1日塩分摂取量が男性で8.0g未満、女性で7.0g未満の者
(12)妊娠中あるいは妊娠の可能性のある女性または授乳中の女性
(13)試験期間中に他の臨床試験に参加する予定のある者
(14)その他、担当医師が不適当と判断した者
(3)評価項目
1)主要評価項目
藤茶摂取12週間後の来院時血圧(収縮期)
2)副次的評価項目
摂取期間中の家庭血圧(収縮期)の経時変化
3)安全性評価項目
有害事象、臨床検査値
(4)投与試験
1)試験デザイン
二重盲検並行群間比較試験
2)試験期間(14週間)
藤茶エキス末摂取前を初期観察期とする。その後、被験者を無作為に2群に振り分け、藤茶エキス末500mgもしくはプラセボを12週間摂取させる。
来院はスクリーニング検査、摂取開始日、摂取4週後、摂取8週後、摂取12週後の5回とする。
試験 初期観察期・摂取期(全14週間)
3)摂取方法
選択、除外基準に抵触しないことを確認した上で、1日1回朝食後に前記の被験食品(藤茶エキス末)摂取を開始する。
摂取期間 12週間
摂取方法 1日1回3粒を朝食後に経口摂取
試験食品 藤茶エキス末をカプセルに詰めたものを被験食品、デンプンをカプセルに詰めたものをプラセボとする。
4)併用薬剤・併用療法
併用薬剤の使用及び併用療法は原則禁止とする。但し、医師の判断により必要に応じて治療を開始することができる。薬剤などの使用状況について使用薬物・用量・期間等について調査する。
5)調査項目
(1)背景調査
スクリーニング検査で年齢、性別、現病歴、既往歴、生活歴(喫煙、飲酒、服薬状況、健康食品の使用状況)を調査する。
(2)家庭血圧(HPM)
スクリーニング検査開始から摂取12週後検査終了まで、起床後1時間以内(排尿後、朝食前)及び就寝前に1〜2分間の安静後2回、当院より貸出する本試験用の血圧計を用いて坐位血圧を測定する。
(3)来院時血圧、脈拍
試験実施医療施設で外来受診時、3分以上の安静後、坐位にて上腕血圧を測定し,安定した値(測定値の差が5mmHg未満)を示した2回の平均値を来院時血圧とする。試験期間中来院ごとに実施する。
(4)血液検査
一般血液検査(白血球、赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリット、MCV、MCH、MCHC、血小板数)、一般生化学検査(TG、TC、HDL−C、LDL−C、血糖、HbA1c(NGSP)、γ−GTP、AST、ALT、総ビリルビン、総蛋白、アルブミン、A/G比、ALP、LDH、CPK、クレアチニン、尿酸、尿素窒素、Na、K、Cl、LAP)、キマーゼ、レニン、アルドステロンを測定する。
血液検査については、空腹時採血とし、スクリーニング検査と摂取12週後検査の計2回行う。
尿検査についてはスポット尿を用い、尿中Na及び尿中Crを測定する。推定1日食塩摂取量を算出し、塩分摂取量の経時的変化を観察するため、毎月検査する。また、スクリーニング検査のみ安全性確認のため尿中アルブミンを測定する。
(5)胸写・負荷心電図、ABI、PWV
スクリーニング検査で安全性確認のため実施する。心電図測定における負荷方法は階段の昇降とする。
(6)食事調査
来院日に検査前日の食事内容を調査する。
(7)日誌
飲酒内容、食生活の変化、体調の変化、試験食品の摂取状況を調査する。
6)中止基準
・被験者より中止の申し出があった場合
・有害事象で担当医師が試験を継続することが好ましくないと判断した場合
・その他、試験責任医師が中止を必要と判断した場合
7)有害事象
(1)有害事象の重症度
・軽度:日常的活動が妨げられない程度の有害事象
・中等度:日常的活動が妨げられる程度の有害事象
・重度:日常的活動が不能となる有害事象
(2)重篤な有害事象
・死亡に至るもの
・生命を脅かすもの
注:その事象の発現時点において患者が死の危険にさらされている場合をいい、仮にもっと重度であれば死を招いたかもしれないという意味ではない。
・治療のため入院または入院期間の延長が必要となるもの
・永続的または顕著な障害・機能不全に陥るもの
・先天異常を来すもの
・その他の医学的に重要な状態と判断される事象又は反応
(3)試験食品との関連性
・なし:試験食品との間に合理的な可能性がない場合
・あり:試験食品との間に少なくとも合理的な可能性があり、因果関係が否定できない場合
・不明:試験食品との因果関係が情報不足のため判定できない場合
(4)転帰
有害事象の転帰を以下の6段階で判定する。
・回復
・軽快
・未回復
・回復したが後遺症あり
・死亡
・不明
(5)重篤な有害事象が発生した際の報告
重篤である有害事象が発生し、試験責任者が当該有害事象を知った後、速やかに試験実施機関の長に報告し、試験担当者に連絡するとともに、重篤な有害事象に関する報告書を作成し、試験実施機関の長に提出する。
8)統計解析
主要評価項目の平均値及び摂取前からの変化量についてt検定を実施する。
9)試験実施症例数
藤茶エキス末摂取による降圧作用を探索的に評価するために、最終解析可能症例目標数を各群15症例で両群合わせて30症例とする。
(5)試験結果
藤茶エキス摂取群、プラセボ摂取群の比較の結果、藤茶摂取群は血圧が低下してお
り、ヒトにおけるキマーゼ阻害効果を確認することができた。

Claims (8)

  1. アンペロプシンを有効成分として含有するキマーゼ阻害用組成物。
  2. アンペロプシンを10質量%以上含有するキマーゼ阻害用組成物。
  3. アンペロプシンが藤茶抽出物由来である請求項1又は2に記載のキマーゼ阻害用組成物。
  4. 藤茶抽出物を含むキマーゼ阻害用組成物。
  5. アンペロプシン又は藤茶抽出物を有効成分とするキマーゼに由来する疾患の治療又は予防用組成物。
  6. キマーゼに由来する疾患が、気管支喘息、じん麻疹、アトピー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎、鼻炎、関節リューマチ、マストサイトーシス、強皮症、心不全、心肥大、うっ血性心疾患、高血圧、食塩依存性高血圧、アテローム動脈硬化、心筋虚血、心筋梗塞、経皮的冠動脈形成術後再狭窄、バイパスグラフト術後再狭窄、虚血性末梢循環障害、高アルドステロン症、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、腎炎、糸球体硬化症、腎不全、乾癬、固形腫瘍、手術後癒着、緑内障および高眼圧症から選択されるいずれかの疾患である請求項5に記載の組成物。
  7. 高血圧治療又は予防用の藤茶抽出物含有飲食品組成物。
  8. アンペロプシンを10質量%以上含有する請求項7に記載の飲食品組成物。


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CN102550756A (zh) * 2011-12-29 2012-07-11 武汉龙族药号生物医药科技有限公司 一种含藤茶的复方保健茶及其制备方法
CN102584766A (zh) * 2011-12-31 2012-07-18 郁建平 从蛇葡萄属植物中同时分离二氢杨梅素和杨梅素的方法
WO2015015816A1 (ja) * 2013-07-30 2015-02-05 森永乳業株式会社 繊維芽細胞賦活剤

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