JP2017178403A - 食品用シート、それを用いた食品収容容器及び食品用シートの製造方法 - Google Patents

食品用シート、それを用いた食品収容容器及び食品用シートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 吸水性能が向上すると共に接着強度が安定する食品用シートと、それを用いた効率的な食品収容容器と、吸水素材の吸水力の低下が抑制される食品用シートの製造方法とを提供する。【解決手段】 食品用シート11は、フィルムからなる非吸液性の第1のシート体21と、第1のシート体21の一方面22に対して部分的に接着層31を介して接着されて張り合わされた紙材料からなる吸液性の吸水素材41とから構成される。接着層31は、第1のシート体21の一方面22の全面に形成される。吸水素材41は、接着層31側に部分的に配置された第1当接部43と、第1当接部43以外の第2当接部50とから構成される。吸水素材41の第1当接部43のみを介して、吸水素材41は接着層31に対して接着されている。これにより、全面に接着された吸水素材に比べて、吸水力が増加するため、吸水性能が向上する。【選択図】 図2

Description

この発明は食品用シート、それを用いた食品収容容器及び食品用シートの製造方法に関し、特に食品を載置等して使用される食品用シート、弁当箱等に入れる食品を収容するために主に使用される食品用シートを用いた食品収容容器及び食品用シートの製造方法に関するものである。
図11は、特許文献1で開示された従来の食品収容容器を示す斜視図であり、図12は、図11で示したXII−XIIラインから見た拡大端面図であり、図13は、図12で示した“X”部分の拡大端面図である。
これらの図を参照して、食品収容容器91は、弁当箱等に入れる食品を収容するために使用され、複合層98からなるシート材料のプレス成型から形成され、その上面に食品が載置される底部93と、底部93の外周端部から斜め上方に立ち上がる側壁部94とから構成される。
食品収容容器91の複合層98は、紙よりなる吸液性層99と、吸液性層99の内面側全面に形成され、底部93から側壁部94に跨るように形成されたミシン目97を有するPETフィルム(ポリエチレンテレフタレート)よりなる第1非吸液性層101と、吸液性層99の外面側の全面に形成されたPETフィルムよりなる第2非吸液性層104とから構成される。
第1非吸液性層101は、部分的に第1接着剤102を介して吸液性層99の内面と接着している。第2非吸液性層104は、部分的に第2接着剤105を介して吸液性層99の外面と接着している。
これにより、食品から出た汁や油等の液体は、食品収容容器91の底部93の上面に集まり、ミシン目97の開口を介して吸液性層99に吸収される。
図14は、特許文献2で開示されたその他の従来の金属箔ケースを示す全体斜視図であり、図15は、図14で示した金属箔ケースの一部の拡大断面図である。
これらの図を参照して、金属箔ケース121は、アルミ箔等からなるカップ状の金属箔ケース体122と、金属箔ケース体122の内側全面に接着し、和紙等の吸液性を有するシート材からなる吸液シート123とから構成される。
金属箔ケース121の吸液シート123は、平行な所定間隔の格子パターン状の接着部124を介して金属箔ケース体122と接着している。金属箔ケース体122と吸液シート123とに囲まれた隣接する接着部124間には、微細間隙125が形成されている。
これにより、食品から出た液体は、金属箔ケース121の吸液シート123に吸収されると共に、微細間隙125にも保持される。
特開2006−341863号公報 実開昭61−53363号公報
上記のような従来の食品収容容器91における吸液性層は、部分的に接着剤を介して非吸液性層と接着するものであった。又、その他の従来の金属箔ケース121における吸液シート123は、部分的に接着部124を介して金属箔ケース体122と接着するものであった。そのため、食品収容容器91及び金属箔ケース121は、特定方向に対して接着強度が安定しにくくなることがあった。
そこで、接着強度を高めるために、非吸液性層の全面に接着剤を塗布して、吸液性層を接着させた新たな食品容器も提案されている。しかしながら、この食品容器は、吸水性能に欠けるものであった。
又、これらの食品収容容器91、金属箔ケース121及び新たな食品容器はいずれも、接着剤等で接着する際に、ロールによって吸液性層(吸液シート)等の全面が押圧されるため、吸液性層等の厚みが薄くなり、吸液性層等自体が本来備えている液体吸水力を低下させることになっていた。更に、吸液性層等の片面又は両面に、部分的又は全面を問わず、接着剤等で接着した場合に液体の吸水量を調整するには、吸液性層等の坪量を変更することでしか調整できなかった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、吸水性能が向上すると共に接着強度が安定する食品用シートと、それを用いた効率的な食品収容容器と、吸水素材の吸水力の低下が抑制される食品用シートの製造方法とを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、食品用シートであって、非吸液性の第1のシート体と、第1のシート体の一方面に対して部分的に接着層を介して接着されて張り合わされた吸液性の吸水素材とを備えたものである。
このように構成すると、全面に接着された吸水素材に比べて吸水力が増加する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、接着層は、第1のシート体の一方面の全面に形成され、吸水素材は、接着層側に配置された第1当接部とそれ以外の第2当接部とで構成されると共に、第1当接部のみを介して接着層に対して接着されるものである。
このように構成すると、吸水素材の第1当接部以外の第2当接部は接着されない。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、吸水素材と第1のシート体との間において、第2当接部による非接着部分の面積は、第1当接部による接着部分の面積よりも大きいものである。
このように構成すると、吸水箇所が相対的に増加する。
請求項4記載の発明は、請求項2又は請求項3記載の発明の構成において、第1当接部は、島状に配置されるものである。
このように構成すると、吸水素材の第2当接部は連続する。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明の構成において、第2当接部の面上に配置された仮想直線は、第1当接部の少なくとも一つを通過するものである。
このように構成すると、吸水素材と第1のシート体との直線状における非接着状態が生じない。
請求項6記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の発明の構成において、吸水素材の第1のシート体側とは反対方向の面の少なくとも一部に接着され、その一部に開口が形成された非吸液性の第2のシート体を更に備えたものである。
このように構成すると、吸水素材の両面が非吸液性のシート体に覆われる。
請求項7記載の発明は、食品収容容器であって、請求項1から請求項6のいずれかに記載の食品用シートを、第1のシート体が外面になるようにプレス成型されたものである。
このように構成すると、収容された食品の水分が吸水される。
請求項8記載の発明は、食品用シートの製造方法であって、非吸液性の第1のシート体の一方面の全面に接着剤を塗布する工程と、第1のシート体の一方面に重なるように吸液性の吸水素材を配置する工程と、吸水素材を部分的に第1のシート体に押圧し、接着剤の一部を介して第1のシート体に接着させる工程とを備えたものである。
このように構成すると、吸水素材と第1のシート体との間に非接着部分を生じる。
以上説明したように、請求項1記載の発明は、全面に接着された吸水素材に比べて吸水力が増加するため、吸水性能が向上する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、吸水素材の第1当接部以外の第2当接部は接着されないため、第2当接部における吸水力は低下しない。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、吸水箇所が相対的に増加するため、吸水力が増加する。
請求項4記載の発明は、請求項2又は請求項3記載の発明の効果に加えて、吸水素材の第2当接部は連続するため、吸水力が更に増加する。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明の効果に加えて、吸水素材と第1のシート体との直線状における非接着状態が生じないため、接着強度が安定する。
請求項6記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、吸水素材の両面が非吸液性のシート体に覆われるため、吸水機能を内蔵した機能シート材となる。
請求項7記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載の発明の効果に加えて、収容された食品の水分が吸水されるため、効率的な食品収容容器となる。
請求項8記載の発明は、吸水素材と第1のシート体との間に非接着部分を生じるため、吸水素材の吸水力の低下が抑制される。
この発明の第1の実施の形態による食品用シートを示す概略斜視図である。 図1で示したII−IIラインから見た概略拡大端面図である。 図1で示した食品用シートの概略拡大平面図である。 図1で示した食品用シートを用いた食品収容容器の概略斜視図である。 図4で示したV−Vラインから見た概略端面図である。 図1で示した食品用シートの製造方法の工程の一部を示す概略端面図である。 この発明の第2の実施の形態による食品用シートを示す概略拡大平面図であって、図3に対応した図である。 この発明の第3の実施の形態による食品用シートの製造方法を示す概略拡大端面図であって、図6の(3)に対応した図である。 この発明の第4の実施の形態による食品用シートを示す概略拡大端面図であって、図2に対応した図である。 図1で示した食品用シートに対応するシートを液体につけた状態を示す概略断面図である。 特許文献1で開示された従来の食品収容容器を示す斜視図である。 図11で示したXII−XIIラインから見た拡大端面図である。 図12で示した“X”部分の拡大端面図である。 特許文献2で開示されたその他の従来の金属箔ケースを示す全体斜視図である。 図14で示した金属箔ケースの一部の拡大断面図である。
図1は、この発明の第1の実施の形態による、矩形シートから円形に打ち抜かれた食品用シートを示す概略斜視図であり、図2は、図1で示したII−IIラインから見た概略拡大端面図であり、図3は、図1で示した食品用シートの概略拡大平面図である。
これらの図を参照して、食品用シート11は、その上面に食品を載置等して使用され、フィルムよりなる非吸液性の第1のシート体21と、第1のシート体21の一方面22に対して後述するように部分的に接着剤35からなる接着層31を介して接着されて張り合わされた紙材料からなる吸液性の吸水素材41とから構成される。
食品用シート11の第1のシート体21は、一方面22側にインキ30が印刷されている。尚、インキ30は印刷されていなくても良い。
食品用シート11の接着層31は、第1のシート体21の一方面22の全面に、接着剤35が塗布されることで形成されている。尚、接着層31は、ドライラミネートや押出コーティング等で形成しても良い。
食品用シート11の吸水素材41は、接着層31側に部分的に配置された第1当接部43と、第1当接部43以外の第2当接部50とから構成される。又、吸水素材41の第1当接部43の下面のみを介して、吸水素材41は接着層31に対して接着されている。
吸水素材41と第1のシート体21との間には、吸水素材41の第1当接部43の下面が接着層31に接着している接着部分46と、吸水素材41の第2当接部50と接着層31とのスペースである非接着部分53とが形成される。尚、吸水素材41における第1当接部43の下面と第2当接部50の下面とは、実際には面一(第2当接部50の下面が接着層31に当接)であるが、ここでは第2当接部50が接着層31と接着していないことを明確にするために、図2で示したようなスペースのある非接着部分53として図示している。又、吸水素材41の第2当接部50の下面が、図2で示したようなスペースのある非接着部分53の状態であっても良い。
このように構成することによって、吸水素材41の第1当接部43以外の第2当接部50は、接着層31に対して接着されないため、第2当接部50における吸水力は低下しない。又、全面に接着剤35が接着された吸水素材に比べて、吸水力が増加するため、吸水性能が向上する。更に、非接着部分53が存在することで当該部分にも液体等を保持することが可能となる。
接着に際して、後述するロールによって吸水素材41が押圧されたとき、吸水素材41の第1当接部43の厚さは薄くなり、第2当接部50の厚さは吸水素材41の本来の厚さのままである。そのため、吸水素材41の第2当接部50においては、吸水素材41が本来備えている液体吸水力を発揮できる。詳細については後述する。尚、後述するロールによって吸水素材41が押圧されたときに、吸水素材41における第1当接部43の厚さ及び第2当接部50の厚さが上述した厚さにならなくても良い。
吸水素材41の第1当接部43は、平面視において正方形に設定されている。図3を参照して、平面視において、吸水素材41の第1当接部43aの左右幅Lは、上下幅Lと等しくなるように設定されている。又、第1当接部43aと隣接する第1当接部43bとの左右距離Lと、第1当接部43aと隣接する第1当接部43cとの上下距離Lとは、等しくなるように設定されている。更に、ここでは左右幅Lと、上下幅Lと、左右距離Lと、上下距離Lとは、全て5mmに設定されている。
即ち、吸水素材41と第1のシート体21との間において、吸水素材41の第2当接部50による非接着部分53の合計面積Sは、吸水素材41の第1当接部43による接着部分46の合計面積Sよりも大きくなるように設定されている。このように構成することによって、液体が保持される非接着部分53が相対的に増えるので、液体の吸水箇所が増加する。これにより、食品用シート11の吸水力が増加する。
図3で示したように、吸水素材41の第1当接部43は、平面視において島状に配置されているので、吸水素材41の第2当接部50は一つながりに連続している。これにより、第2当接部50による非接着部分53に、一旦吸水されて保持された液体は、一つながりの非接着部分53内に広がりやすくなるので、食品用シート11の吸水力が更に増加することになる。
図4は、図1で示した食品用シートを用いた食品収容容器の概略斜視図であり、図5は、図4で示したV−Vラインから見た概略端面図である。
これらの図を参照して、食品収容容器1は、図1で示した食品用シート11をプレス成型することで一体的に形成され、弁当箱等に入れる食品を収容するために使用され、その上面に食品が載置される底部3と、底部3の外周端部から斜め上方に立ち上がる側壁部4とから構成される。食品収容容器1の底部3及び側壁部4の内面は、吸水素材41が配置されている。食品収容容器1の底部3及び側壁部4の外面は、第1のシート体21が配置されている。
使用に際して、食品収容容器1の内部に食品が入れられ、食品収容容器1の底部3の上面に食品が載置される。このとき、食品から出た水分や油等の液体は、自重によって食品収容容器1の底部3の上面に集まり、底部3にある吸水素材41に吸水される。又、食品が食品収容容器1の側壁部4に当接しているときには、食品から出た液体は、側壁部4にある吸水素材41に吸水される。従って、収容された食品の水分等の液体が吸水されるため、効率的な食品収容容器1となる。
更に、食品から出た液体が底部3に溜まるような場合にも、底部3と側壁部4とは一体的に形成されており、吸水素材41の図2で示した第2当接部50は連続しているので、側壁部4の吸水素材41でも吸水されることになる。よって、食品収容容器1は、容器全体として吸水能力を発揮することになる。
図6は、図1で示した食品用シートの製造方法の工程の一部を示す概略端面図である。
尚、この食品用シート11の製造方法は、最終工程である打抜き工程を除いている。
図6の(1)を参照して、フィルムよりなる非吸液性の第1のシート体21の一方面22に、インキ30を印刷する。
図6の(2)を参照して、第1のシート体21の一方面22の全面に接着剤35を塗布することで、接着層31を形成する。
図6の(3)を参照して、第1のシート体21の一方面22の全面に重なるように紙材料からなる吸液性の吸水素材41を配置する。
次に、ロール7を実線の矢印で示した方向へ回転軸9を中心として回転させると共に、接着剤35を塗布した第1のシート体21及び第1のシート体21に配置した吸水素材41を二点鎖線で示した矢印の方向へ移動させることで、吸水素材41を第1のシート体21に押圧する。
ロール7には、断面視円形状の円周に凸部8が島状に形成されている。ここでは、ロール7の凸部8aが吸水素材41を押圧することで、吸水素材41の第1当接部43aを形成した状態である。尚、ロール7は、ニップロールでも良い。
この状態から更にロール7を実線の矢印の方向へ回転させると、ロール7の凸部8bが、吸水素材41の第1のシート体21側とは反対方向の面59から、吸水素材41を押圧することになり、二点鎖線で示した第1当接部43bが形成される。このようにして、吸水素材41の第1当接部43が順に形成されると共に、吸水素材41を部分的に第1のシート体21に押圧し、接着剤35の一部を介して第1のシート体21に接着させる。これにより、吸水素材41と第1のシート体21との間に、第1当接部43aと第1当接部43bとに囲まれた非接着部分53を生じる。従って、吸水素材41の吸水力の低下が抑制される。尚、接着剤35は第1のシート体21の全面に塗布されているので、ロール7の凸部8の位置によらずに吸水素材41が第1のシート体21に接着剤35を介して接着できるため、生産効率が向上する。
又、ロール7の凸部8以外の円周部分は、吸水素材41の第1のシート体21側とは反対方向の面59に当接するだけで、吸水素材41を押圧しないように設定されている。そのため、この押圧されない部分に対応する第2当接部50の非接着部分53は、吸水素材41本来の厚みのままであり、吸水素材41が本来備えている液体吸水力を低下させることはない。よって、厚さの低下による吸水素材41の坪量を調整することなく、液体の吸水量を調整することが可能となる。
図7は、この発明の第2の実施の形態による食品用シートを示す概略拡大平面図であって、図3に対応した図である。
尚、この第2の実施の形態による食品用シート12は、図3で示した第1の実施の形態による食品用シート11と基本的な構成は同一である。ここでは、その相違点を中心に説明する。
図を参照して、吸水素材41には、平面視正方形形状の第1当接部43d及び第1当接部43eの他に、平面視十の字形状の第1当接部43f〜第1当接部43iが形成されている。吸水素材41の第2当接部50の面上に配置された任意の仮想直線LLa〜仮想直線LLdは、第1当接部43d及び第1当接部43e、第1当接部43f〜第1当接部43iの少なくとも一つを通過するように形成されている。
このように形成することによって、吸水素材41と第1のシート体21との直線状における非接着状態が生じないため、任意の方向に対して接着強度が安定する。
図8は、この発明の第3の実施の形態による食品用シートの製造方法を示す概略拡大端面図であって、図6の(3)に対応した図である。
図を参照して、食品用シート13の吸水素材41は、プレス成型等で吸水素材41の第1のシート体21側とは反対方向の面59に凸部57があらかじめ形成されている。
ロール7は断面視円形形状の通常の形状のものであり、ロール7を実線の矢印の方向へ回転させると共に、接着剤35を塗布した第1のシート体21及び第1のシート体21に配置した吸水素材41を二点鎖線で示した矢印の方向へ移動させることで、吸水素材41を第1のシート体21に押圧する。これによって、吸水素材41の下面は、接着層31の一方面32の全面に当接して接着する。
このとき、ロール7は、吸水素材41の凸部57の外面となる一方面58と当接し、凸部57を接着層31へ押圧する。それにより、吸水素材41の凸部57の下部は、接着層31から接着剤36を含浸することになり、この部分でのみ接着層31と部分的に接着される。
食品用シート13の吸水素材41における接着剤36以外の部分は、吸水することができる。又、食品用シート13の凸部57以外の部分は、ロール7の押圧の影響を受けにくく、吸水素材41の厚みが薄くなりにくいので、吸水素材41が本来備えている吸水力を発揮しやすい。
図9は、この発明の第4の実施の形態による食品用シートを示す概略拡大端面図であって、図2に対応した図である。
尚、この第4の実施の形態による食品用シート14は、図2で示した第1の実施の形態による食品用シート11と基本的な構成は同一である。ここでは、その相違点を中心に説明する。
図を参照して、食品用シート14は、吸水素材41の第1のシート体21側とは反対方向の面59の少なくとも一部に接着され、その一部に開口65が形成されたフィルムよりなる非吸液性の第2のシート体61を更に備えたものである。
使用に際して、食品から出た液体は、実線の矢印で示した方向へ、食品用シート14の吸水素材41の開口65を介して、吸水素材41に吸水される。
このように構成することによって、食品用シート14の吸水素材41の両面が非吸液性のシート体に覆われることになり、充分な吸水機能を内蔵した機能シート材となる。
尚、上記の各実施の形態では、食品用シートは、特定形状に打ち抜いたものであったが、例えば楕円形状のように、容器の形状に合わせて形成すれば良い。
又、上記の各実施の形態では、第1当接部は、特定形状を有するものであったが、例えば円柱形状や直方体形状のように、それ以外の形状から形成されても良い。
更に、上記の各実施の形態では、シート体は、特定の材料から形成されたものであったが、非吸液性を有するものであれば、それ以外の材料から形成されても良い。
更に、上記の各実施の形態では、吸水素材は、特定の材料から形成されたものであったが、吸液性を有するものであれば、それ以外の材料から形成されても良い。
更に、上記の各実施の形態では、非接着部分の面積は、接着部分の面積より大きくなるように形成されたものであったが、接着部分の面積と同一又は小さくても良い。
更に、上記の各実施の形態では、第1当接部は、島状に形成されたものであったが、島状に形成されていなくても良い。
更に、上記の各実施の形態では、接着層は、第1のシート体の一方面の全面に形成されたものであったが、第1のシート体の一方面に対して部分的に接着されて吸液性の吸水素材を張り合わせるものであれば、例えばロールの凸部の位置に合致する部分のみに第1のシート体に接着層が形成されたように、全面に形成されていなくても良い。
図1で示した第1の実施の形態による食品用シート11の効果を検証するために、試験I〜試験IIIを行った。
試験I
1.試験条件
まず、食品用シート11の液体(水及び油)の吸水力を検証するための試験条件を示す。
図10は、図1で示した食品用シートに対応するシートを液体につけた状態を示す概略断面図である。
尚、食品用シート11に対応するシートにおいて、図2で示した第1のシート体21は、厚さ12μmのPETフィルム(ポリエチレンテレフタレート)であり、接着剤35は、塗布量3g/mで塗工されたウレタン系接着剤であり、吸水素材41は、パルプとポリプロピレン繊維による複合素材(坪量28g/m)である。
図を参照して、常温の液体81(水又は油)を満たした液槽80内に、幅Wを30mmにした食品用シート11に対応するシートを入れ、その一部が液面84に露出するようにした。1分後に、食品用シート11に対応するシートによって吸い上げられた液体81の上昇面85を、液面84からの高さHで測定した。同様の測定を3回行い、平均高さを求めた。
一方、比較例1として、吸水素材41が接着層31に全面で接着されたものを用いた。
2.試験結果及び評価
試験の結果を、次の表1に示す。
Figure 2017178403
この表1を参照して、液体81が常温の水の場合、実施例1である食品用シート11に対応するシートの平均高さは57mmで、比較例1の平均高さは33mmであった。約1.73倍の吸水力があったことが示された。
Figure 2017178403
この表2を参照して、液体81が常温の油の場合、実施例1である食品用シート11に対応するシートの平均高さは20mmで、比較例1の平均高さは16mmであった。1.25倍の吸水力があったことが示された。尚、油は常温では粘度が高いが、調理直後のように温度が高い場合には、油の粘度は常温時よりも低いので、より一層吸水力が向上すると推測される。
これらから、食品用シート11の効果が有効であることが示された。
試験II
1.試験条件
食品用シート11の水の吸水量を検証するための試験条件を示す。
一辺10cmの正方形形状の図1で示した食品用シートに対応するシートの吸水素材41に対応する面を、図10で示した水で満たされた液槽80の液面84に接触させた。1分後に、食品用シートに対応するシートを液槽80から取り出して、重量を測定した。同様の測定を3回行い、測定前後の重量差の平均を求めた。
比較例1は、試験Iと同様のものを、一辺10cmの正方形形状にして用いた。
2.試験結果及び評価
試験の結果を、次の表3に示す。
Figure 2017178403
この表3を参照して、実施例1である食品用シートに対応するシートの平均の重量差は2.082mgで、比較例1の平均の重量差は1.599mgであった。約1.3倍の吸水量の差があり、食品用シート11の効果が有効であることが示された。
試験III
1.試験条件
図1で示した食品用シートに対応するシートの1枚当たりの厚さを検証するための試験条件を示す。
食品用シートに対応するシートを13枚重ねて厚さを測定した。同様の測定を3回行い、13枚の平均厚さを求めた後に、1枚当たりの厚さを求めた。
比較例1は、試験Iと同様のものを用いた。
2.試験結果及び評価
試験の結果を、次の表4に示す。
Figure 2017178403
この表4を参照して、実施例1である食品用シートに対応するシートの1枚当たりの厚さは0.226mmで、比較例1の1枚当たりの厚さは0.151mmであった。比較例1に比べて約1.5倍の厚さであり、元の厚さからの減少が少ないので、吸水能力が低下しにくいと予想される。
1…食品収容容器
11〜14…食品用シート
21…第1のシート体
22…一方面
31…接着層
35…接着剤
41…吸水素材
43…第1当接部
46…接着部分
50…第2当接部
53…非接着部分
59…反対方向の面
61…第2のシート体
65…開口
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (8)

  1. 食品用シートであって、
    非吸液性の第1のシート体と、
    前記第1のシート体の一方面に対して部分的に接着層を介して接着されて張り合わされた吸液性の吸水素材とを備えた、食品用シート。
  2. 前記接着層は、前記第1のシート体の前記一方面の全面に形成され、
    前記吸水素材は、前記接着層側に配置された第1当接部とそれ以外の第2当接部とで構成されると共に、前記第1当接部のみを介して前記接着層に対して接着される、請求項1記載の食品用シート。
  3. 前記吸水素材と前記第1のシート体との間において、前記第2当接部による非接着部分の面積は、前記第1当接部による接着部分の面積よりも大きい、請求項2記載の食品用シート。
  4. 前記第1当接部は、島状に配置される、請求項2又は請求項3記載の食品用シート。
  5. 前記第2当接部の面上に配置された仮想直線は、前記第1当接部の少なくとも一つを通過する、請求項4記載の食品用シート。
  6. 前記吸水素材の前記第1のシート体側とは反対方向の面の少なくとも一部に接着され、その一部に開口が形成された非吸液性の第2のシート体を更に備えた、請求項1から請求項5のいずれかに記載の食品用シート。
  7. 食品収容容器であって、
    請求項1から請求項6のいずれかに記載の食品用シートを、前記第1のシート体が外面になるようにプレス成型された食品収容容器。
  8. 食品用シートの製造方法であって、
    非吸液性の第1のシート体の一方面の全面に接着剤を塗布する工程と、
    前記第1のシート体の前記一方面に重なるように吸液性の吸水素材を配置する工程と、
    前記吸水素材を部分的に前記第1のシート体に押圧し、前記接着剤の一部を介して前記第1のシート体に接着させる工程とを備えた、食品用シートの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019051173A (ja) * 2017-09-15 2019-04-04 株式会社三洋物産 遊技機

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JP2019051173A (ja) * 2017-09-15 2019-04-04 株式会社三洋物産 遊技機

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