JP2017177750A - ブロー成形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】マイクロ波加熱やプラズマ加熱によって所定温度にまで加熱されたプリフォームを精度よく所定形状の容器に成形可能なブロー成形方法を提供することである。【解決手段】合成樹脂材料により有底筒状に形成されたプリフォームPFを所定形状の容器Cに成形するブロー成形方法であって、プリフォームPFを、マイクロ波加熱またはプラズマ加熱によって延伸性が発現する温度にまで加熱する加熱工程と、加熱工程において加熱されたプリフォームPFを、液体Lを加圧媒体としたブロー成形によって所定形状の容器Cに成形する成形工程と、を有することを特徴とするブロー成形方法。【選択図】図1

Description

本発明は、合成樹脂材料により有底筒状に形成されたプリフォームを所定形状の容器に成形するブロー成形方法に関する。
ポリエチレンテレフタレート(PET)や高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)等の合成樹脂材料によりボトル状に形成された容器は、飲料、化粧品、薬品、液体洗剤やシャンプー等のトイレタリーなどの様々な液体を収容する用途に使用されている。
このような容器は、有底筒状に形成された合成樹脂製のプリフォームを延伸性が発現する所定温度にまで加熱し、次いで加圧媒体として加圧エアーを用いたエアブロー成形により所定形状に成形されるのが一般的である。
従来、プリフォームを所定温度にまで加熱する工程は、赤外線ヒーターを備えた加熱炉を用いて行なわれるのが一般的であったが、プリフォームを赤外線ヒーターにより所定温度にまで加熱する方法は、その加熱効率が低いという問題点があった。
そこで、少ないエネルギーでより効率良くプリフォームを加熱するために、例えば特許文献1に記載されるようにプリフォームをマイクロ波加熱によって所定温度にまで加熱するようにした方法や、プリフォームをプラズマ加熱によって所定温度にまで加熱するようにした方法が開発されている。
特開2012−254644号公報
しかしながら、エアブロー成形では、マイクロ波加熱やプラズマ加熱によって所定温度にまで加熱されたプリフォームを精度よく所定形状の容器に成形することが困難であり、そのため、成形後の容器に形状のばらつきや外観不良が生じる虞があるという問題点があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、マイクロ波加熱やプラズマ加熱によって所定温度にまで加熱されたプリフォームを精度よく所定形状の容器に成形可能なブロー成形方法を提供することにある。
本発明のブロー成形方法は、合成樹脂材料により有底筒状に形成されたプリフォームを所定形状の容器に成形するブロー成形方法であって、前記プリフォームを、マイクロ波加熱またはプラズマ加熱によって延伸性が発現する温度にまで加熱する加熱工程と、前記加熱工程において加熱された前記プリフォームを、液体を加圧媒体としたブロー成形によって所定形状の容器に成形する成形工程と、を有することを特徴とする。
本発明のブロー成形方法は、前記加熱工程において、断面が長方形状の導波管の内部に該導波管の軸方向に直交する方向に沿って前記プリフォームを挿入し、マイクロ波発生器により前記導波管の内部に発生させたマイクロ波で前記プリフォームをマイクロ波加熱するのが好ましい。
本発明のブロー成形方法は、前記プリフォームを該プリフォームの軸方向に移動させながらマイクロ波加熱して該プリフォームの軸方向温度分布を調整するのが好ましい。
本発明のブロー成形方法は、前記プリフォームを該プリフォームの軸心を中心として回転させながらマイクロ波加熱するのが好ましい。
本発明のブロー成形方法は、前記加熱工程において、前記プリフォームの内部にプラズマを発生させて該プリフォームをプラズマ加熱するのが好ましい。
本発明によれば、マイクロ波加熱やプラズマ加熱によって所定温度にまで加熱されたプリフォームを精度よく所定形状の容器に成形可能なブロー成形方法を提供することができる。
マイクロ波加熱装置の一例を示す説明図である。 プラズマ加熱装置の一例を示す説明図である。 液体ブロー成形装置の一例を示す説明図である。 プリフォームを液体ブロー成形している様子を示す説明図である。
以下、図面を参照して本発明をより具体的に例示説明する。
本発明のブロー成形方法は、合成樹脂材料により有底筒状に形成されたプリフォームを所定形状の容器に成形するブロー成形方法であって、プリフォームを、マイクロ波加熱またはプラズマ加熱によって延伸性が発現する温度にまで加熱する加熱工程と、加熱工程において加熱されたプリフォームを、液体を加圧媒体としたブロー成形によって所定形状の容器に成形する成形工程と、を有することを特徴とするものである。本発明のブロー成形方法によれば、マイクロ波加熱またはプラズマ加熱によって加熱されたプリフォームを、液体を加圧媒体としたブロー成形すなわち液体ブロー成形によって所定形状の容器に成形するようにしたことにより、当該プリフォームを精度よく所定形状の容器に成形することができる。
本発明のブロー成形方法では、合成樹脂材料により有底筒状に形成されたプリフォームとして、ポリエチレンテレフタレート(PET)製のプリフォームを用いることができる。この場合、プリフォームを液体ブロー成形することにより、所謂ペットボトルを成形することができる。
プリフォームは、ポリエチレンテレフタレート(PET)製に限らず、例えば高密度ポリエチレン(HDPE)製やポリプロピレン(PP)製などの他の種類の合成樹脂製とすることもできる。これらの場合においても、プリフォームを液体ブロー成形することにより、容器を高密度ポリエチレン(HDPE)製やポリプロピレン(PP)製のボトルに成形することができる。なお、プリフォームないし容器の形状は種々変更可能である。
本発明のブロー成形方法では、まず、加熱工程において、マイクロ波加熱またはプラズマ加熱によってプリフォームを延伸性が発現する温度にまで加熱する。以下では、まず、プリフォームをマイクロ波加熱によって加熱する場合を説明する。
プリフォームのマイクロ波加熱は、例えば図1(a)に示すようなマイクロ波加熱装置1を用いて行うことができる。このマイクロ波加熱装置1は、導波管2とマイクロ波発生器3とを有している。
なお、このマイクロ波加熱装置1により加熱されるプリフォームPFとしては、円筒状の口部PFaと、一端において口部PFaに一体に連なるとともに他端が閉塞された胴部PFbとを備えた有底筒状に形成されたものが用いられる。
導波管2は鋼材により所定の長さの管状に形成されており、図1(b)に示すように、その軸方向に垂直な断面は長方形状となっている。つまり、導波管2は方形導波管となっている。図1(a)に示すように、導波管2の軸方向の一端は閉塞されており、軸方向の他端にはマイクロ波発生器3が取り付けられている。
導波管2の長方形状となる断面のサイズは、例えば、図1(b)における横寸法aを68.4mm〜101mm、縦寸法bを10mm〜42mmとすることができるが、例えばプリフォームPFの加熱対象領域に合わせたサイズとし、あるいは、後述するようにプリフォームPFを軸方向に移動させて加熱ポイントを変化させながら加熱を行う場合に対応するようにプリフォームPFの局所的な領域に合わせたサイズとするなど、そのサイズは上記数値範囲に限らず、適宜変更可能である。
なお、図示する場合では、導波管2として断面が長方形状のものを用いるようにしているが、断面が円形の導波管2を用いるようにしてもよい。
マイクロ波発生器3は、例えばマグネトロンなどで構成することができる。マイクロ波発生器3は、所定の周波数のマイクロ波を所定の出力で導波管2の内部に発生させることができる。
マイクロ波発生器3が発生するマイクロ波の周波数や出力は任意に設定することができる。例えば、マイクロ波発生器3が発生するマイクロ波の周波数は、2.45GHz、915MHz、5.8GHzに設定することができ、出力は1.5kWに設定することができる。なお、加熱工程においては、マイクロ波発生器3により導波管2の内部にマイクロ波を連続して発生させるのが好ましいが、必要に応じてマイクロ波をパルス状に発生させることもできる。
導波管2の軸方向の中間部位には、その軸方向に直交する方向に延びる円筒状の挿通部4が設けられている。この挿通部4の内径はプリフォームPFの最大径部分よりも大径となっており、その上端側の開口からプリフォームPFを、導波管2の軸方向に直交する方向に沿って導波管2の内部に挿入することができるようになっている。
プリフォームPFは、その口部PFaを上方に向けた姿勢で当該口部PFaにおいて把持具5に把持され、この把持具5が搬送機6のスライダ6aによって下方に移動されることにより、導波管2の軸方向に直交する方向に沿って導波管2の内部に挿入されるようになっている。プリフォームPFが導波管2の内部に挿入されると、マイクロ波発生器3によって導波管2の内部に発生させたマイクロ波によりプリフォームPFがマイクロ波加熱される。なお、プリフォームPFの加熱時間は、マイクロ波の出力が1.5kWの場合で約2秒であるが、プリフォームPFの材質や大きさ、マイクロ波の出力等に応じて適宜変更可能である。
加熱工程においては、導波管2の内部に挿入されたプリフォームPFを導波管2の内部の所定位置に保持したままマイクロ波加熱を行うこともできるが、把持具5を搬送機6によって上下に移動させることにより、プリフォームPFを導波管2の内部でその軸方向に移動させながらマイクロ波加熱することもできる。この場合、プリフォームPFの導波管2の中央位置に位置する部分つまりプリフォームPFの加熱ポイントを変化させながらマイクロ波加熱することで、プリフォームPFの軸方向の温度分布を任意の温度分布となるように調整することができる。このように、プリフォームPFを軸方向に移動させてその加熱ポイントを制御することにより、プリフォームPFを液体ブロー成形により適した温度分布となるように加熱して、当該プリフォームPFを液体ブロー成形したときの成形精度をより高めることができる。
加熱工程においては、プリフォームPFを、その軸心を中心として回転させながらマイクロ波加熱するようにすることもできる。この場合、把持具5の内部に電動モータ等の駆動源7を設け、この駆動源7によってプリフォームPFを所定の回転数(例えば50rpm)で回転させる構成とすることができる。このように、プリフォームPFを回転させながらマイクロ波加熱することにより、プリフォームPFを周方向についてより均一に加熱することができるようにして、当該プリフォームPFを液体ブロー成形したときの成形精度をさらに高めることができる。
次に、プリフォームPFをプラズマ加熱によって加熱する場合を説明する。
プリフォームPFのプラズマ加熱は、例えば図2に示すようなプラズマ加熱装置10を用いて行うことができる。このプラズマ加熱装置10は、加熱対象となるプリフォームPFを収容する真空カバー11を有し、この真空カバー11のベース部12にプリフォームPFが倒立姿勢で配置される構成となっている。ベース部12には当該ベース部12に配置されたプリフォームPFの内部に連通する第1貫通孔12aが設けられている。第1貫通孔12aには第1真空ポンプ13が接続されており、この第1真空ポンプ13によりプリフォームPFの内部を減圧することができるようになっている。また、第1貫通孔12aの軸心にはガスランス14が配置されている。ガスランス14の先端はプリフォームPFの内部に挿通されており、このガスランス14からプリフォームPFの内部に内圧調整用のエアーが供給されるようになっている。
内圧調整用のエアーが供給されたプリフォームPFの内圧は、1Pa〜500Paに調整するのが好ましいが、100Pa〜200Paとするのがより好ましい。
ベース部12には、プリフォームPFの外側において真空カバー11の内部に開口する第2貫通孔12bが設けられている。第2貫通孔12bには第2真空ポンプ15が接続されており、この第2真空ポンプ15により真空カバー11の内部を減圧することができるようになっている。真空カバー11の内部は、プリフォームPFの外側にプラズマが発生することを防止するために、プリフォームPFの内部よりも高い内圧(例えば37hPa)に設定される。なお、プリフォームPFの口部PFaの開口端とベース部12との間にはシール部材16が配置され、このシール部材16により真空カバー11の内部とプリフォームPFの内部とが気密にシールされている。
真空カバー11の内部に配置されたプリフォームPFは、この真空カバー11やベース部12、ガスランス14等とともに鋼材製の円形導波管17の内部に収容されている。円形導波管17の上端は閉塞されており、その下端にはマイクロ波発生器18が設けられている。なお、円形導波管17の直径は95mm〜120mmとすることができる。
マイクロ波発生器18は、例えばマグネトロン等で構成することができる。マイクロ波発生器18は、所定の周波数のマイクロ波を所定の出力で円形導波管17の内部に発生させることができる。
マイクロ波発生器18が発生するマイクロ波の周波数や出力は任意に設定することができる。例えば、マイクロ波発生器18が発生するマイクロ波の周波数は、2.45GHz、915MHz、5.8GHzに設定することができ、出力は1.5kWに設定することができる。なお、マイクロ波発生器18により円形導波管17の内部にマイクロ波を連続して発生させるのが好ましいが、必要に応じてマイクロ波をパルス状に発生させることもできる。
プリフォームPFの内側および真空カバー11の内側を所定の減圧状態とし、ガスランス14からプリフォームPFの内部にエアーを供給した状態でマイクロ波発生器18から円形導波管17の内部に向けてマイクロ波を供給することにより、プリフォームPFの内部にプラズマを発生させ、プリフォームPFを当該プラズマによってその内側から加熱することができる。プリフォームPFの加熱時間は、マイクロ波の出力が1.5kWの場合で約2〜3秒であるが、プリフォームPFの材質や大きさ、マイクロ波の出力等に応じて適宜変更可能である。また、プリフォームPFはその内部に発生するプラズマで加熱されるので、プリフォームPFの内面から外面への熱伝導によってプリフォームPFの外面が所定の温度となるように、プラズマ加熱を断続的に行うようにするのが好ましい。
なお、詳細は図示しないが、このプラズマ加熱装置10においても、例えばプリフォームPFを上下に移動させ、あるいはガスランス14の開口端位置を上下に移動させることにより、プリフォームPFの加熱ポイントを変化させながらプラズマ加熱するようにして、プリフォームPFの軸方向の温度分布を任意の温度分布となるように調整することができる。このように、プリフォームPFの加熱ポイントを制御しながらプラズマ加熱を行うことにより、プリフォームPFを液体ブロー成形により適した温度分布となるように加熱して、当該プリフォームPFを液体ブロー成形したときの成形精度をより高めることができる。
また、詳細は図示しないが、このプラズマ加熱装置10においても、プリフォームPFを、その軸心を中心として所定の回転数(例えば50rpm)で回転させながらプラズマ加熱することもできる。このように、プリフォームPFを回転させながらプラズマ加熱することにより、プリフォームPFを周方向についてより均一に加熱することができるようにして、当該プリフォームPFを液体ブロー成形したときの成形精度をさらに高めることができる。
加熱工程においてマイクロ波加熱装置1やプラズマ加熱装置10によって加熱されたプリフォームPFは成形工程に送られる。成形工程においては、加熱工程においてマイクロ波加熱やプラズマ加熱によって加熱されたプリフォームPFは、液体を加圧媒体としたブロー成形つまり液体ブロー成形によって所定形状の容器に成形される。
成形工程は、例えば図3、図4に示すような液体ブロー成形装置20を用いて行うことができる。
まず、図3に示すように、加熱後のプリフォームPFをブロー成形用の金型21に装着する。金型21に装着されたプリフォームPFは、その口部PFaが金型21の上端から外部に突出し、胴部PFbが金型21のキャビティ21aの内部に配置された状態とされる。なお、キャビティ21aは、成形後の容器に対応したボトル形状となっている。また、詳細は図示しないが、金型21は左右に型開きすることができるようになっており、金型21を開くことで成形後の容器を当該金型21から取り出すことができるようになっている。
次に、ノズルヘッド22を下降させることにより、当該ノズルヘッド22に設けられた円筒状のノズル23をプリフォームPFの口部PFaに挿通する。なお、符号24はノズル23に装着されてノズル23と口部PFaとの間を密封するシール体である。
次に、図4に示すように、ノズルヘッド22の内部に設けられた供給路25に加圧液体供給部26から所定の圧力で加圧された液体Lを供給するとともに、供給路25とノズル23との間を開閉するシールピン27を開状態として、ノズル23を通してプリフォームPFの内部に加圧した液体Lを供給する。加圧した液体Lが供給されると、プリフォームPFの胴部PFbが軸方向と径方向とに延伸されてキャビティ21aの内面に沿った所定の形状の容器に成形される。このように、加熱工程において加熱されたプリフォームPFを液体ブロー成形することで、キャビティ21aの内面に沿った所定形状の容器に成形することができる。
なお、液体ブロー成形においてプリフォームPFに供給する液体Lとしては、飲料、化粧品、薬品、洗剤、ボディーソープ等の最終的に製品として容器に充填されるものを用いるのが好ましい。これにより、成形後の容器への液体Lの充填工程を省略して、その生産性を高めることができる。
また、加圧液体供給部26としては、例えば加圧源としてプランジャーポンプを用いた構成のものを用いるのが好ましいが、プリフォームPFの内部に所定圧力にまで加圧した液体Lを供給することができるものであれば、他の構成のものを用いることもできる。
液体ブロー成形の際に、ノズル23の内側を通って進出する延伸ロッド28によりプリフォームPFの胴部PFbを縦方向(軸方向)に延伸させるようにしてもよい。延伸ロッド28を設けることにより、プリフォームPFの胴部PFbを、延伸ロッド28を用いて縦方向に延伸させつつ加圧した液体Lで径方向に延伸させる二軸延伸ブロー成形を行うことができる。この場合、延伸ロッド28による胴部PFbの縦延伸は、胴部PFbの内部へ液体Lを供給する前に行うのが好ましいが、胴部PFbの内部への液体Lの供給とともに行ってもよい。
液体ブロー成形が完了すると、ノズルヘッド22を上方に向けて移動させ、ノズル23が成形後のプリフォームPFつまり容器Cの口部から引き抜かれる。次いで、金型21を左右に型開きして、金型21から成形後の容器Cが取り出され、当該容器Cの口部がキャップ等で閉塞されて製品とされる。
以上の構成を有する本発明のブロー成形方法によれば、プリフォームPFをマイクロ波加熱またはプラズマ加熱によって所定温度にまで加熱した後、液体ブロー成形により所定形状の容器Cに成形するようにしているので、マイクロ波加熱やプラズマ加熱によって所定温度にまで加熱されたプリフォームPFを、成形後の容器Cに形状のばらつきや外観不良を生じさせることなく、精度よく所定形状の容器Cに成形することができる。すなわち、本発明のブロー成形方法によれば、マイクロ波加熱やプラズマ加熱によって所定温度にまで加熱されたプリフォームPFを用いるようにしても、当該プリフォームPFを液体ブロー成形する際における成形性(ブロー成形の再現性)及び賦形性(金型21のキャビティ21aの形状へのトレース性)を高めて、精度よく所定形状に成形された外観のよい容器Cを得ることができる。
また、加熱後のプリフォームPFの軸方向の温度分布が所定の温度分布となるようにプリフォームPFの加熱ポイントを変化させながら加熱する加熱ポイント制御を行うことなく、プリフォームPFを精度よく所定形状の容器Cに成形することができるので、このブロー成形方法に用いる装置の構成を簡素化するとともにメインテナンス費用を低減し、またその作業を容易にして、容器Cの製造に係るコストを低減することができる。
次に、本発明のブロー成形方法の効果を確認するために、プリフォームを周波数2.45GHzのマイクロ波でマイクロ波加熱した場合、プリフォームを周波数5.8GHzのマイクロ波でマイクロ波加熱した場合及びプリフォームをプラズマ加熱した場合のそれぞれについて、水を媒体とした液体ブロー成形により加熱後のプリフォームをブロー成形するようにした実施例の方法で成形された容器と、圧縮空気を媒体としたエアブロー成形により加熱後のプリフォームをブロー成形するようにした比較例の方法で成形された容器とを比較する実験を行った。
何れの場合においても、プリフォームの軸方向の温度分布を最適に制御する加熱ポイント制御の有無、プリフォームの材質(ポリエチレンテレフタレート(PET)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP))、成形後の容器の容量(500ml、2000ml)を変化させた場合についての比較も行った。
成形された容器の評価は、成形性(ブロー成形の再現性)、賦形性(金型のキャビティ形状へのトレース性)及び外観の3つの観点で行った。各観点の評価は、「成形可能、良品の範囲で且つ優れている」ものを◎、「成形可能、良品とできる範囲」のものを○、「成形可能だが、良品のレベルに達していない」ものを△、「成形不能(容器が破裂)」のものを×とした。
表1にプリフォームを周波数2.45GHzのマイクロ波でマイクロ波加熱した場合の評価結果、表2にプリフォームを周波数5.8GHzのマイクロ波でマイクロ波加熱した場合の評価結果、表2にプリフォームをプラズマ加熱した場合の評価結果を示す。
Figure 2017177750
Figure 2017177750
Figure 2017177750
表1〜表3に示す評価結果から、プリフォームをマイクロ波加熱によって所定温度にまで加熱した場合、プラズマ加熱によって所定温度にまで加熱した場合の何れの場合においても、エアブロー成形により加熱後のプリフォームを容器に成形するようにした比較例1〜3に比べて、液体ブロー成形により加熱後のプリフォームを容器に成形するようにした実施例1〜3の方が、加熱制御ポイントの有無、プリフォームの材質、成形後の容器の容量に拘わらず、容器の成形性、賦形性、外観の点で良好な結果が得られることが確認できた。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、前記実施の形態においては、プリフォームPFは、1種類の合成樹脂材料のみで形成された単層構造とされているが、これに限らず、複数種類の合成樹脂材料を積層した積層構造のものとすることもできる。この場合、複数の樹脂層が互いに接着された構成とすることができるが、それ以外にも、外側層と内側層とを異材質で形成して互いが接着しないように積層した積層構造や、当該積層構造において外側層と内側層との間に接着層を軸方向帯状に設けた積層構造のものとすることもできる。このようにプリフォームPFを、その外側層と内側層とを互いに接着させない積層構造とした場合には、当該プリフォームPFを液体ブロー成形により積層剥離容器に形成することができる。なお、積層構造のプリフォームPFとしては、上記のものに限らず、種々の層構成とすることができる。
また、プリフォームPFを加熱するマイクロ波加熱装置1やプラズマ加熱装置10、また、加熱後のプリフォームPFを液体ブロー成形する液体ブロー成形装置20としては、上記した構成のものに限らず、種々の構成のものを用いることができる。
1 マイクロ波加熱装置
2 導波管
3 マイクロ波発生器
4 挿通部
5 把持具
6 搬送機
6a スライダ
7 駆動源
10 プラズマ加熱装置
11 真空カバー
12 ベース部
12a 第1貫通孔
12b 第2貫通孔
13 第1真空ポンプ
14 ガスランス
15 第2真空ポンプ
16 シール部材
17 円形導波管
18 マイクロ波発生器
20 液体ブロー成形装置
21 金型
21a キャビティ
22 ノズルヘッド
23 ノズル
24 シール体
25 供給路
26 加圧液体供給部
27 シールピン
28 延伸ロッド
PF プリフォーム
PFa 口部
PFb 胴部
L 液体

Claims (5)

  1. 合成樹脂材料により有底筒状に形成されたプリフォームを所定形状の容器に成形するブロー成形方法であって、
    前記プリフォームを、マイクロ波加熱またはプラズマ加熱によって延伸性が発現する温度にまで加熱する加熱工程と、
    前記加熱工程において加熱された前記プリフォームを、液体を加圧媒体としたブロー成形によって所定形状の容器に成形する成形工程と、を有することを特徴とするブロー成形方法。
  2. 前記加熱工程において、断面が長方形状の導波管の内部に該導波管の軸方向に直交する方向に沿って前記プリフォームを挿入し、マイクロ波発生器により前記導波管の内部に発生させたマイクロ波で前記プリフォームをマイクロ波加熱する、請求項1に記載のブロー成形方法。
  3. 前記プリフォームを該プリフォームの軸方向に移動させながらマイクロ波加熱して該プリフォームの軸方向温度分布を調整する、請求項2に記載のブロー成形方法。
  4. 前記プリフォームを該プリフォームの軸心を中心として回転させながらマイクロ波加熱する、請求項2または3に記載のブロー成形方法。
  5. 前記加熱工程において、前記プリフォームの内部にプラズマを発生させて該プリフォームをプラズマ加熱する、請求項1に記載のブロー成形方法。
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