JP2017177477A - サーマルヘッドおよびサーマルプリンタ - Google Patents

サーマルヘッドおよびサーマルプリンタ Download PDF

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Abstract

【課題】高精細な印画を可能とするサーマルヘッドおよびサーマルプリンタを提供する。【解決手段】サーマルヘッドは、略直方体形状の基板と、基板のおもて面側に基板の長手方向に沿って複数の素子を配列した発熱部と、を有するヘッド基体と、ヘッド基体に隣り合って配置される配線板と、配線板のおもて面側に並べて配置される複数の駆動ICと、複数の駆動ICと複数の素子とをそれぞれ電気的に接続する複数の配線部材と、を備えている。そして、配線部材は、発熱部の端部に接続された配線部材よりも発熱部の中央部に接続された配線部材のほうが電気抵抗が小さい。【選択図】図1

Description

開示の実施形態は、サーマルヘッドおよびサーマルプリンタに関する。
従来、ファクシミリあるいはビデオプリンタなどの印画デバイスとして、種々のサーマルヘッドが提案されている。サーマルヘッドは、例えば、絶縁性の基板と、複数の発熱素子を有する発熱部と、全ての発熱素子に共通して接続され発熱部の三方を囲む共通電極とを備えている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−211170号公報
しかしながら、従来のサーマルヘッドのように、発熱部の三方を囲む共通電極においては、発熱部の端部から共通電極の端部に至る経路よりも、発熱部の中央部から共通電極の端部に至る経路のほうが長くなり、電気抵抗が大きくなる。そのため、発熱部の端部の温度よりも発熱部の中央部の温度のほうが低くなり、発熱部の温度分布にばらつきが生じてしまう。サーマルプリンタにおいて、高精細な印画が近年特に求められているが、この発熱部の温度分布のばらつきが高精細な印画を妨げる要因となっている。
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、発熱部の温度分布のばらつきを低減し、高精細な印画を可能とするサーマルヘッドおよびサーマルプリンタを提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係るサーマルヘッドは、略直方体形状の基板と、前記基板のおもて面側に前記基板の長手方向に沿って複数の素子を配列した発熱部と、を有するヘッド基体と、前記ヘッド基体に隣り合って配置される配線板と、前記配線板のおもて面側に並べて配置される複数の駆動ICと、複数の前記駆動ICと複数の前記素子とをそれぞれ電気的に接続する複数の配線部材と、を備え、前記配線部材は、前記発熱部の端部に接続された前記配線部材よりも前記発熱部の中央部に接続された前記配線部材のほうが電気抵抗が小さい。
また、実施形態の一態様に係るサーマルプリンタは、上記に記載のサーマルヘッドと、前記発熱部上に記録媒体を搬送する搬送機構と、前記発熱部上に前記記録媒体を押圧するプラテンローラと、を備えている。
実施形態の一態様のサーマルヘッドおよびサーマルプリンタによれば、発熱部の温度分布のばらつきを低減し、印画画質を向上させることができる。
図1は、第1の実施形態に係るサーマルヘッドの斜視図である。 図2は、第1の実施形態に係るヘッド基体の上面図である。 図3は、第1の実施形態に係るサーマルヘッドの側面図である。 図4は、第2の実施形態に係るサーマルヘッドの側面図である。 図5は、第2の実施形態の変形例に係るサーマルヘッドの側面図である。 図6は、第3の実施形態に係るサーマルヘッドの側面図である。 図7は、第3の実施形態に係るサーマルプリンタを示す模式図である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示するサーマルヘッドおよびサーマルプリンタの実施形態について説明する。なお、以下に示す各実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に係るサーマルヘッドX1の構成を示す斜視図である。
第1の実施形態に係るサーマルヘッドX1は、図1に示すように、ヘッド基体10と、配線板20と、複数の駆動IC30と、複数の配線部材40と、放熱板50とを備えている。また、ヘッド基体10は、基板11と、発熱部12と、蓄熱層13と、複数の個別電極14と、共通電極15とを備えている。
ここで、第1の実施形態に係るサーマルヘッドX1は、発熱部12の端部に接続された配線部材40の電気抵抗よりも、発熱部12の中央部に接続された配線部材40の電気抵抗を小さくしている。これにより、発熱部12の端部を経由する配線の電気抵抗と、発熱部12の中央部を経由する配線の電気抵抗とのバランスをとることができる。したがって、発熱部12の温度分布のばらつきを低減し、高精細な印画が可能となる。
以下、第1の実施形態に係るサーマルヘッドX1の詳細について説明する。なお、本願の添付図面においては、理解を容易にするため、配線板20の反り方を誇張しているとともに、発熱部12の中央部および発熱部12の端部に対応する駆動IC30および配線部材40のみを示している。
ヘッド基体10は、発熱部12の配列方向に幅が広い略直方体形状であり、基板11のおもて面にサーマルヘッドX1を構成する各部材が設けられている。ヘッド基体10は、外部より供給された電気信号に従い、記録媒体(不図示)に印字を行う機能を有する。
基板11は、略直方体形状であり、アルミナセラミックスなどの電気絶縁性材料、あるいは単結晶シリコンなどの半導体材料によって構成される。
蓄熱層13は、基板11のおもて面上に、基板11の長手方向に沿って配置されている。蓄熱層13は、熱伝導性の低いガラスなどの材料で構成されており、発熱部12で発生する熱の一部を一時的に蓄積する機能を有する。そのため、発熱部12の温度を上昇させるのに要する時間を短くすることができ、サーマルヘッドX1の熱応答特性を高めるように機能する。蓄熱層13は、例えば、ガラス粉末に適当な有機溶剤を混合して得た所定のガラスペーストを従来周知のスクリーン印刷などによって基板11のおもて面に塗布し、ガラスペーストを焼成することで形成される。
発熱部12は、蓄熱層13上に配置されている。また、発熱部12を構成する複数の素子は、基板11の長手方向に沿って配列されている。発熱部12は、外部より供給された電気信号にしたがって発熱し、記録媒体(不図示)に印画する機能を有する。発熱部12を構成する複数の素子は、例えば、100dpi〜2400dpi(dots per inch)などの密度で配置される。
発熱部12は、例えば、TaN系、TaSiO系、TaSiNO系、TiSiO系、TiSiCO系またはNbSiO系などの電気抵抗の比較的高い電気抵抗層を有する。そして、個別電極14と共通電極15との間に配置された電気抵抗層に電圧が印加された場合に、ジュール加熱によって電気抵抗層が発熱する。
複数の個別電極14は、基板11のおもて面側に、発熱部12を囲む四方のうち一方に並べて配置されている。複数の個別電極14は、発熱部12の各素子にそれぞれ個別に接続されている。共通電極15は、基板11のおもて面側に、発熱部12の残りの三方を囲んで配置されている。共通電極15は、発熱部12の全ての素子に共通して接続されている。個別電極14および共通電極15は、例えば、CuやAlなどの金属で構成されている。なお、個別電極14および共通電極15の詳細については後述する。
配線板20は、発熱部12の配列方向に幅の広い板形状である。配線板20は、ヘッド基体10の個別電極14が配置される側に、ヘッド基体10と隣り合って配置されている。配線板20は、複数の駆動IC30と電気的に接続されており、フレキシブル配線基板60を介して外部と電気的に接続されている。配線板20は、例えば、剛性の高いリジッドプリント配線板である。
複数の駆動IC30は、配線板20のおもて面側に、発熱部12の配列方向に沿って配置されている。駆動IC30は、配線部材40を介して個別電極14と電気的に接続され、外部より供給された電気信号に従い、発熱部12の各素子を選択的に発熱させるための電力を発熱部12に供給する。そして、発熱部12の素子および素子に接続される個別電極14は複数の群に分けられており、各群に対応して設けられている駆動IC30と電気的に接続されている。また、それぞれの駆動IC30は、対応する個別電極14の群に隣り合って配置されている。
複数の配線部材40は、駆動IC30と、駆動IC30と対応する個別電極14との間を電気的に接続している。配線部材40は、例えば、CuやAu、Alなどの金属で構成されたボンディングワイヤである。なお、上述のように、本願の添付図面においては、理解を容易にするため、発熱部12の中央部(素子12a)に対応する駆動IC30aおよび配線部材40aと、発熱部12の端部(素子12b)に対応する駆動IC30bおよび配線部材40bのみを示している。
したがって、図示は省略しているが、サーマルヘッドX1には、発熱部12の全ての素子のそれぞれに対応する駆動IC30および配線部材40が搭載されている。なお、サーマルヘッドX1においては、発熱部12の複数の素子を、一個の駆動IC30を用いて発熱させてもよい。この場合は、一個の駆動IC30に複数の配線部材40が接続されている。
放熱板50は、基板11の裏面側および配線板20の裏面側に配置されている。放熱板50は、例えば、CuやAlなどで構成された金属板である。放熱板50は、基板11上や配線板20上で発生する余剰な熱を外部に放熱する機能を有する。
破線で示すフレキシブル配線基板60は、配線板20のおもて面の長辺のうち、ヘッド基体10から遠い側の長辺の中央部を覆うように配置されている。フレキシブル配線基板60は、配線板20と電気的に接続されており、コネクタ(不図示)を介して外部と電気的に接続されている。フレキシブル配線基板60は、例えば可撓性のフレキシブルプリント配線板である。
そして、発熱部12の三方を囲む共通電極15においては、発熱部12の端部から共通電極15の端部に至る経路よりも、発熱部12の中央部から共通電極15の端部に至る経路のほうが長くなり、電気抵抗が大きくなる。この課題を解決する手段として、第1の実施形態に係るサーマルヘッドX1においては、発熱部12の端部(素子12b)に接続された配線部材40bよりも、発熱部12の中央部(素子12a)に接続された配線部材40aの電気抵抗を小さくしている。
この構成により、駆動IC30bから発熱部12の端部(素子12b)を経由して共通電極15の端部15d(図2参照)に至る経路での配線の電気抵抗と、駆動IC30aから発熱部12の中央部(素子12a)を経由して共通電極15の端部15dに至る経路での配線の電気抵抗とのバランスをとることができる。したがって、発熱部12全体の電圧降下のバランスをとることができることから、発熱部12の温度分布のばらつきを低減し、高精細な印画が可能となる。
また、配線板20を、ヘッド基体10の側から見て配線板20のおもて面側に凸に反らせている。そして、配線板20をおもて面側に凸に反らせることにより、発熱部12の端部(素子12b)に対応する駆動IC30bよりも、発熱部12の中央部(素子12a)に対応する駆動IC30aのほうを、基板11のおもて面を基準とした場合に高い位置に配置することができる。それにより、配線部材40aの長さを配線部材40bの長さよりも短くすることができ、配線部材40aの電気抵抗を配線部材40bの電気抵抗よりも小さくすることができる。
また、配線部材40は、例えばボンディングワイヤである。そして、ワイヤボンダを用いてサーマルヘッドにボンディングワイヤを設置する場合、基板のおもて面を基準とした場合の最大高さを揃えることにより、複数のボンディングワイヤを効率よく設置することができる。
ここで、従来のように基板と配線板がいずれも平板形状である場合には、複数のボンディングワイヤの最大高さを揃えつつ、それぞれのボンディングワイヤの長さを変更し、電気抵抗を変更することは困難である。
この課題を解決する手段として、第1の実施形態に係るサーマルヘッドX1においては、配線板20を、ヘッド基体10の側から見て配線板20のおもて面側に凸に反らせている。そして、配線板20をおもて面側に凸に反らせることにより、発熱部12の端部(素子12b)に対応する駆動IC30bよりも、発熱部12の中央部(素子12a)に対応する駆動IC30aのほうを、基板11のおもて面を基準とした場合に高い位置に配置することができる。
そして、駆動IC30aを駆動IC30bよりも高い位置に配置できることから、配線部材40aと配線部材40bとの最大高さを揃えつつ、配線部材40aの長さを配線部材40bよりも短くすることができる。すなわち、発熱部12の端部に接続される配線部材40bよりも、発熱部12の中央部に接続される配線部材40aの電気抵抗を小さくすることができる。
したがって、配線板20を、ヘッド基体10の側から見て配線板20のおもて面側に凸に反らせることにより、全ての配線部材40の最大高さを揃えることができることから、生産性の高いサーマルヘッドX1を実現することができる。なお、配線部材40の最大高さを揃えるとは、配線部材40の最大高さを同じ位置にすることである。
おもて面側に凸に反った配線板20は、例えば、平板形状の配線板20をプリベークしておもて面側に凸に反らせた後に、放熱板50上に設置すればよい。また、平板形状の配線板20の両側の短辺と放熱板50とを接合材で固定し、その後に配線板20に熱処理を行っておもて面側に凸に反らせてもよい。配線板20の反り量は、例えば、40〜200μmの範囲であるとよい。
次に、個別電極14および共通電極15の詳細について説明する。図2は、第1の実施形態に係るヘッド基体10の上面図である。複数の個別電極14は、基板11のおもて面側に、発熱部12の配列方向に沿って配列されている。個別電極14は、一端が発熱部12の素子に電気的に接続され、他端が配線部材40を介して駆動IC30に電気的に接続されている。
共通電極15は、発熱部12の各素子と、コネクタ(不図示)とを電気的に接続している。共通電極15は、主配線部15aと、副配線部15bと、リード部15cとを有している。主配線部15aは、基板11の一方の長辺11aに沿って延びている。副配線部15bは、基板11の一方の短辺11bおよび他方の短辺11cのそれぞれに沿って延びている。リード部15cは、主配線部15aから発熱部12の各素子に向かって個別に延びている。そして、共通電極15は、端部15dから配線部材(不図示)を介して、コネクタ(不図示)と電気的に接続されている。共通電極15は、個別電極14が配置されていない発熱部12の残りの三方を囲んで配置されている。
図2で示すように、発熱部12の各素子に接続される個別電極14は、概ね均等な配線長を有している。また、発熱部12の各素子に接続される共通電極15のうち、副配線部15bおよびリード部15cについては概ね均等な配線長を有している。そのため、発熱部12の各素子に接続される配線の電気抵抗に関して、上述の箇所における配線の電気抵抗の違いは概ね無視できる。
しかしながら、共通電極15のうち主配線部15aについては、発熱部12の各素子に至る経路の長さが異なる。具体的には、発熱部12の端部(素子12b)から共通電極15の端部15dに至る主配線部15a2の経路よりも、発熱部12の中央部(素子12a)から共通電極15の端部15dに至る主配線部15a1の経路のほうが長くなる。
すなわち、ヘッド基体10において、発熱部12の端部を経由する配線の電気抵抗よりも、発熱部12の中央部を経由する配線の電気抵抗のほうが大きくなる。そこで、サーマルヘッドX1においては、発熱部12の端部に接続された配線部材40bの電気抵抗よりも、発熱部12の中央部に接続された配線部材40aの電気抵抗を小さくすることにより、発熱部12の端部を経由する配線の電気抵抗と、発熱部12の中央部を経由する配線の電気抵抗とのバランスをとることとした。
図3は、第1の実施形態に係るサーマルヘッドX1をヘッド基体10の側からみた場合の側面図である。図3に示すように、サーマルヘッドX1においては、放熱板50と配線板20との間に隙間21を設けている。隙間21により得られる効果について以下に示す。
サーマルヘッドX1において、フレキシブル配線基板60(図1参照)は、配線板20のおもて面の長辺の中央部を覆うように配置され、配線板20と接続されている。また、フレキシブル配線基板60は、配線板20とは異なる箇所で接続されるコネクタから外力を受ける場合がある。そして、その外力に起因して、配線板20とフレキシブル配線基板60との接続部が損傷する場合がある。
そこで、放熱板50と配線板20との間の、フレキシブル配線基板60が配置された箇所に対応する位置に隙間21を設けることで、配線板20は隙間21側に変形できることから、受けた外力を緩和できることとした。したがって、信頼性の高いサーマルヘッドX1を実現することができる。
以上、説明してきたように、第1の実施形態に係るサーマルヘッドX1によれば、発熱部12の端部を経由する配線の電気抵抗と、発熱部12の中央部を経由する配線の電気抵抗とのバランスをとることができることから、発熱部12全体の温度分布のばらつきを低減することができる。そのため、サーマルヘッドX1が搭載されたサーマルプリンタの印画画質を向上させることができる。
また、配線板20をおもて面側に凸に反らせることにより、全ての配線部材40の最大高さを揃えつつ、発熱部12の中央部に接続される配線部材40aの電気抵抗を小さくすることができることから、生産性の高いサーマルヘッドX1を実現することができる。さらに、放熱板50と配線板20との間に隙間21を設けることにより、信頼性の高いサーマルヘッドX1を実現することができる。
<第2の実施形態>
図4は、第2の実施形態に係るサーマルヘッドX2をヘッド基体10の側から見た場合の側面図である。なお、図4は、第1の実施形態における図3に対応する図である。
第2の実施形態に係るサーマルヘッドX2は、放熱板50と配線板20との間を埋める接着部材22を備えている。その他の点は、第1の実施形態に係るサーマルヘッドX1と同様であり、共通の構成については同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
上述したように、発熱部の三方を囲む共通電極を備える従来のサーマルヘッドにおいては、発熱部の端部の温度よりも発熱部の中央部の温度のほうが低くなり、発熱部の温度分布にばらつきが生じてしまう。
そこで、第2の実施の形態に係るサーマルヘッドX2においては、図4に示すように、放熱板50と配線板20との間を埋める接着部材22を設けることで、発熱部12(図1参照)の中央部の蓄熱性を高めることとした。上述のように、配線板20は、ヘッド基体10の側から見て、配線板20のおもて面側に凸に反っている。そのため、放熱板50と配線板20との間を埋める接着部材22は、発熱部の端部に対応する位置よりも発熱部の中央部に対応する位置のほうが厚みが厚くなっている。
接着部材22は、例えば、両面テープや樹脂などの接着剤である。このような接着部材22は、比熱容量が比較的大きいため、発熱部12で発生する熱の一部を一時的に蓄積する機能を有する。そして、接着部材22は、発熱部12の端部(素子12b、図1参照)に対応する位置よりも発熱部12の中央部(素子12a、図1参照)に対応する位置のほうが厚みが厚いことから、発熱部12の端部で発生する熱よりも発熱部12の中央部で発生する熱のほうをより多く蓄積することができる。そのため、発熱部12の中央部の温度低下を抑制することができる。
したがって、第2の実施形態に係るサーマルヘッドX2によれば、発熱部12の温度分布のばらつきを低減し、高精細な印画が可能となる。
<変形例>
図5は、第2の実施形態の変形例に係るサーマルヘッドX3をヘッド基体10の側から見た場合の側面図である。
第2の実施形態に係るサーマルヘッドX2(図4参照)においては、放熱板50と配線板20との間が接着部材22で埋められていた。しかしながら、これに限られず、放熱板50と配線板20との間をすべて接着部材22で埋めなくともよい。例えば、図5で示すように、放熱板50と配線板20との間に接着部材22を配置するとともに、接着部材22と配線板20との間に隙間21を設けてもよい。
第2の実施形態の変形例に係るサーマルヘッドX3において、接着部材22は、発熱部12の端部(素子12b、図1参照)に対応する位置よりも発熱部12の中央部(素子12a、図1参照)に対応する位置のほうが厚みが厚い。そのため、発熱部12の端部で発生する熱よりも発熱部12の中央部で発生する熱のほうをより多く蓄積することができ、発熱部12の中央部の温度低下を抑制することができる。
さらに、第2の実施形態の変形例に係るサーマルヘッドX3においては、フレキシブル配線基板60が配置される箇所に対応して隙間21が設けられている。そのため、フレキシブル配線基板60を介して配線板20が外力を受けても、受けた外力を隙間21で緩和することができる。
したがって、第2の実施形態の変形例に係るサーマルヘッドX3によれば、発熱部12の温度分布のばらつきを低減し、高精細な印画が可能となるとともに、信頼性の高いサーマルヘッドX3を実現することができる。
<第3の実施形態>
図6は、第3の実施形態に係るサーマルヘッドX4をヘッド基体10の側から見た場合の側面図である。
第3の実施形態に係るサーマルヘッドX4は、すべての駆動IC30を覆う被覆部材23を備えている。その他の点は、第1の実施形態に係るサーマルヘッドX1と同様であるので、詳細な説明は省略する。
被覆部材23は、配線板20上に配置された全ての駆動IC30を覆っている。被覆部材23は、例えば、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂などで構成されている。被覆部材23は、駆動IC30に配線部材40が接続された状態で、駆動IC30や配線部材40などを封止している。
そして、被覆部材23は、駆動IC30の配列方向において端部よりも中央部のほうが、基板11のおもて面を基準とした場合の高さが高い。この構成により得られる効果について、図7を用いて説明する。
図7は、第3の実施形態に係るサーマルヘッドX4を備えたサーマルプリンタZ1の模式図である。第3の実施形態に係るサーマルプリンタZ1は、サーマルヘッドX4と、プラテンローラ70と、搬送機構とを備えている。なお、サーマルヘッドX4は、発熱部12の配列方向が、記録媒体Pの搬送方向Sに直交する方向である主走査方向に沿うようにして、筐体(不図示)に取り付けられている。
搬送機構は、駆動部(不図示)と、搬送ローラ80〜83とを有している。搬送機構は、記録媒体Pを搬送方向Sに搬送して、サーマルヘッドX4の発熱部12上に搬送するためのものである。駆動部は、搬送ローラ80〜83を駆動させる機能を有しており、例えば、モータを用いることができる。搬送ローラ80〜83は、例えば、ステンレスなどの金属からなる円柱状の軸体を、ブタジエンゴムなどからなる弾性部材により被覆して構成することができる。
プラテンローラ70は、記録媒体PをサーマルヘッドX4の発熱部12上に押圧する機能を有する。プラテンローラ70は、記録媒体Pの搬送方向Sに直交する方向(主走査方向)に沿って延びるように配置され、記録媒体Pを発熱部12上に押圧した状態で回転可能となるように両端部が支持固定されている。プラテンローラ70は、例えば、ステンレスなどの金属からなる円柱状の軸体を、ブタジエンゴムなどからなる弾性部材により被覆して構成することができる。
サーマルプリンタZ1は、図7に示すように、プラテンローラ70によって記録媒体PをサーマルヘッドX4の発熱部12上に押圧しつつ、搬送機構によって記録媒体Pを発熱部12上に搬送しながら、発熱部12の各素子を選択的に発熱させることにより、記録媒体Pに所定の印画を行う。
そして、第3の実施形態に係るサーマルプリンタZ1においては、被覆部材23に記録媒体Pを接触させながら、記録媒体Pを搬送させている。そして、被覆部材23を駆動IC30の配列方向である主走査方向において端部よりも中央部のほうを高くすることにより、搬送中の記録媒体Pが被覆部材23の中央部に引き寄せられる。その結果、記録媒体Pが搬送中に左右に蛇行しにくくなり、記録媒体Pへの印画がより安定したサーマルプリンタZ1を実現することができる。
なお、図7においては、全ての駆動IC30を一体で覆う被覆部材23を開示している。しかしながら、被覆部材23は、全ての駆動IC30を一体で覆う必要は無い。被覆部材23は、例えば、駆動IC30を一個ずつ個別に覆ってもよいし、二個以上の駆動IC30をそれぞれまとめて覆ってもよい。上述の場合についても、複数の被覆部材23を一体として見た場合の端部よりも中央部のほうが、基板11のおもて面を基準とした場合の高さが高ければよい。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、第3の実施形態に係るサーマルヘッドX4を備えたサーマルプリンタZ1を示したが、これに限定されるものではなく、他の実施形態に係るサーマルヘッドX1、X2またはX3をサーマルプリンタZ1に備えてもよい。
また、配線部材40の具体例としてボンディングワイヤを示したが、配線部材40はボンディングワイヤに限られず、例えば、金属板で構成されたリード端子であってもよい。また、配線部材40の長さを短くして電気抵抗を小さくする例を示したが、配線部材40の断面積を大きくして電気抵抗を小さくしてもよい。さらに、発熱部12の中央部に接続された配線部材40aと、発熱部12の端部に接続された配線部材40bとで異なる電気抵抗率の材料を用いてもよい。
また、放熱板50と配線板20との間に配置される接着部材22を用いて、ヘッド基体10と放熱板50とを接合してもよい。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
X1〜X4 サーマルヘッド
Z1 サーマルプリンタ
10 ヘッド基体
11 基板
12 発熱部
12a 素子(中央部)
12b 素子(端部)
13 蓄熱層
14 個別電極
15 共通電極
20 配線板
21 隙間
22 接着部材
23 被覆部材
30 駆動IC
40 配線部材
50 放熱板
60 フレキシブル配線基板
70 プラテンローラ

Claims (8)

  1. 略直方体形状の基板と、前記基板のおもて面側に前記基板の長手方向に沿って複数の素子を配列した発熱部と、を有するヘッド基体と、
    前記ヘッド基体に隣り合って配置される配線板と、
    前記配線板のおもて面側に並べて配置される複数の駆動ICと、
    複数の前記駆動ICと複数の前記素子とをそれぞれ電気的に接続する複数の配線部材と、を備え、
    前記配線部材は、前記発熱部の端部に接続された前記配線部材よりも前記発熱部の中央部に接続された前記配線部材のほうが電気抵抗が小さいこと
    を特徴とするサーマルヘッド。
  2. 前記配線板は、前記ヘッド基体側から見て前記配線板のおもて面側に凸に反っていること
    を特徴とする請求項1に記載のサーマルヘッド。
  3. すべての前記配線部材は、前記基板のおもて面を基準とした場合の最大高さが揃うこと
    を特徴とする請求項2に記載のサーマルヘッド。
  4. 前記配線板の裏面側に配置される放熱板、
    をさらに備え、
    前記放熱板と前記配線板との間に隙間が設けられること
    を特徴とする請求項2または3に記載のサーマルヘッド。
  5. 前記配線板の裏面側に配置される放熱板と、
    前記放熱板と前記配線板との間を埋める接着部材と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項2または3に記載のサーマルヘッド。
  6. 前記配線板の裏面側に配置される放熱板と、
    前記放熱板と前記配線板との間に配置される接着部材と、
    をさらに備え、
    前記接着部材と前記配線板との間に隙間が設けられること
    を特徴とする請求項2または3に記載のサーマルヘッド。
  7. すべての前記駆動ICを覆う被覆部材、
    をさらに備え、
    前記被覆部材は、前記駆動ICの配列方向において端部よりも中央部のほうが前記基板のおもて面を基準とした場合の高さが高いこと
    を特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載のサーマルヘッド。
  8. 請求項1〜7のいずれか一つに記載のサーマルヘッドと、
    前記発熱部上に記録媒体を搬送する搬送機構と、
    前記発熱部上に前記記録媒体を押圧するプラテンローラと、
    を備えることを特徴とするサーマルプリンタ。
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