JP2017177186A - 鋼板の下面冷却方法および冷却装置 - Google Patents

鋼板の下面冷却方法および冷却装置 Download PDF

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Abstract

【課題】鋼板の幅方向端部の過冷却防止を実現し、材質ばらつきの少ない高品質の鋼板を確保する。
【解決手段】搬送中の鋼板Sの下面を冷却する鋼板の下面冷却方法であって、鋼板幅方向に整列され、その各々が冷却水wを扇状に噴射するとともに扇状の噴射範囲の前縁Nfおよび後縁Nfを含む噴射平面Nが搬送方向に対して傾けられた複数のノズル11と、ノズル11および鋼板Sの相互間で鋼板幅方向に移動可能に設けられ、その移動量に応じてノズル11から噴射された冷却水wを通過させまたは遮蔽する複数の開口部12aを有する遮蔽板12であって、該開口部12aを区画する開口縁のうち遮蔽板12の移動量に応じて冷却水wを遮蔽する遮蔽縁部12a1が搬送方向に対し、噴射平面Nの傾斜側と同一側に傾斜した遮蔽板12と、を用い、遮蔽板12を鋼板幅に応じて鋼板幅方向中心に対し近接離間させることにより、鋼板幅方向の端側のノズル11からの冷却水の一部または全部を遮蔽する。
【選択図】図3

Description

本発明は、鋼板の下面冷却方法および冷却装置に関し、詳しくは、スラブを熱間圧延してなる熱間の鋼板(熱延鋼帯、厚鋼板等)の下面に、鋼板幅方向(熱間の鋼板の搬送(通板)方向に対し直交する方向)に整列された複数のノズルから冷却水を噴射して当該下面の冷却を行う方法および装置に関するものである。
熱間鋼板、例えば熱延鋼板の製造ラインでは、図11に示すように、加熱炉で高温に加熱されたスラブを一次スケール除去のためにデスケーリングした後、粗圧延機および仕上圧延機よりなる熱間圧延機によって圧延して熱延鋼板とし、その後、この熱延鋼板に対してランアウトテーブルでの搬送中に水冷式または空冷式の冷却設備により制御冷却を行うこととしている。ランアウトテーブルでの搬送中の冷却は、鋼板の析出物や変態組織を制御して、目的の強度や延びなどの材質を得るために行われている。しかし、冷却後の鋼板の幅方向温度分布が不均一になると、鋼板の幅方向で強度や延びなどの機械的性質が変化して、局所的に所定の材質を得ることができない問題がある。
熱延鋼板の冷却では、上面にはラミナーフローによる冷却、下面にはスプレーによる冷却が採用されることが多く、一般的に上面のラミナーフローによる冷却が原因で鋼板幅方向に不均一な温度分布が生じるといわれている。
すなわち、ラミナーフローで鋼板の上面の冷却を行う際には、鋼板の進行方向と直角に配設されたヘッダーに複数のノズルを取り付け、各ノズルから一斉に冷却水を噴射するが、鋼板の上面に到達した冷却水が鋼板の幅方向に向かう水流を形成するため、鋼板のエッジ部(幅方向端部)に向かうほど通過水量が増加し、より多く冷却される。そのため、鋼板のエッジ部近傍に対する冷却能力は中央部に対するそれと比べて高くなり、鋼板の両エッジ部が中央部に比べて低温となる温度分布となることが多い。
一方、下面のスプレーによる冷却が原因で鋼板の幅方向に不均一な温度分布が生じることもある。
すなわち、多くのランアウトテーブルでは、通板安定性のためテーブルロールが密に配置されており、テーブルロール間のスペースが狭くなっている。そのため、鋼板下面を冷却する際は、狭いスペースに設置可能でかつ広い冷却面積を確保できるスプレーノズルが鋼板幅方向に複数個配置されることが多い。さらに、高い冷却能力を確保するため、鋼板幅方向のノズルピッチは密とされるケースがある。このスプレーノズルを用いた鋼板下面の冷却では、図12に示すように、上方を鋼板が通過しない位置、つまり鋼板の幅方向端部よりも幅方向外側に配置されたスプレーノズルから噴射される冷却水は、パスラインから数100mm〜数m吹き上がったのち落下するが、一部の冷却水は鋼板の上面に落下する。また、鋼板の幅方向端面に冷却水が直接衝突することもある。これら落下水や鋼板の幅方向端面への冷却水の直接衝突が鋼板の幅方向端部の過冷却の原因となっている。このような問題は熱延鋼板のランアウト冷却だけでなく、厚鋼板の制御冷却や厚鋼板、熱延鋼板の圧延時の冷却装置でも発生しており同様の課題がある。
このような鋼板の幅方向端部の過冷却を防止するために、特許文献1には、鋼板の下面側に配置された複数のスプレーノズルからなるスプレーノズル群の直上に、該スプレーノズルに対応した複数の孔部を有する有孔遮蔽板と当該有孔遮蔽板を鋼板幅方向に移動させる駆動機構とを設け、有孔遮蔽板を鋼板幅方向に移動させることにより、鋼板幅方向の端側のノズルからの冷却水を一部または全部遮断する技術が開示されており、この技術によれば、鋼板上面への冷却水廻り込みや鋼板の幅方向端面への冷却水の直接衝突を防止して鋼板の幅方向端部の過冷却を防止することができる。
また、特許文献2には、鋼板の上面側のノズルについて、鋼板の幅方向端部に落下する冷却水量を鋼板の幅方向中央部と比べて少なく調整するための桶をノズル下方に設けて、鋼板の幅方向端部の過冷却を防止する方法が開示されている。このような手法は、特許文献2以外にも複数開示されており、例えば、鋼板の幅方向端部に冷却水が落下しないように、遮蔽板を設ける手法もその応用として提案されている。また、このような手法は鋼板の上面だけでなく、下面に対しても適用される例がある。
特開2012−91194号公報 特開2005−238283号公報
熱延鋼板の下面冷却装置におけるスプレーノズルの配置の一例を図12〜14に示す。ここで、図12は下面冷却装置を搬送方向に正対して見た正面図、図13はランアウトテーブルのテーブルロール間に配置された複数のスプレーノズルの平面図、図14はテーブルロール間に配置されたスプレーノズルを下面冷却ヘッダーとともに示す側面図である。
一般的な鋼板の下面冷却装置は、図12〜14に示すように、テーブルロール間に鋼板幅方向に沿って所定ノズルピッチで配置された複数のスプレーノズルを備えており、各スプレーノズルは、ノズル先端部から冷却水が偏平、扇状に噴射されるフラットタイプである。スプレーノズルは高い冷却能力を得るため、鋼板幅方向のノズルピッチを50〜200mm程度として密に配置されることが多い。スプレーノズルはまた、鋼板の幅方向全体に冷却水が行き渡るように、平面視でその噴射平面が搬送方向に対して傾けられている。噴射平面とは、図13および図14に示すように、扇状の噴射範囲の前縁および後縁を含む平面である。
このようなスプレーノズルから冷却水が噴射されると、図12に示すように、鋼板の幅方向外側から噴射される冷却水は広がって噴射されるため、冷却水が鋼板上面に落下したり、鋼板の幅方向端面に直接冷却水が衝突したりして、鋼板の幅方向端部の過冷却の原因となる。
特許文献1に開示される方法は、各段階における噴射冷却水と遮蔽板との関係を上から見た図を図15に、各段階における噴射冷却水と遮蔽板との関係を搬送方向に正対して見た図を図16に示すように、複数の孔部を有する有孔遮蔽板を鋼板幅方向に移動させることで、鋼板の幅方向端部の外側のノズルからの冷却水を一部または全て遮断し、鋼板の幅方向端部の過冷却を防止するものであり、具体的には、板幅が大きい場合には、図15(a)および図16(a)に示すように、遮蔽板を、全てのスプレーノズルから噴射された冷却水が矩形孔部を通過する位置に配置し、板幅がスプレーノズルが配置された幅方向範囲よりも小さい場合には、図15(b)および図16(b)に示すように、遮蔽板を、鋼板の幅方向端部の外側のノズルが半分遮蔽される位置に移動させ、これにより鋼板上面への落下水や鋼板の幅方向端面への冷却水の直接衝突を防止するものである。しかし、図15や図16に示すような短形の孔部を有する遮蔽板ではノズル個々での遮蔽制御が難しく、板幅によっては鋼板の幅方向端部の外側だけでなく内側のノズルも半分遮蔽される場合もあり、この場合、鋼板の幅方向端部に噴射される冷却水が半減するため、鋼板の幅方向端部の冷却不足や冷却むらが懸念される。また、図15に示すように、矩形孔部通過時の噴射冷却水の鋼板幅方向に沿った長さをLとすると、遮蔽パターンを1水準ずらすために必要な最小ストロークはL/2であり、例えばL=45mmで幅方向のノズルピッチPが80mmである場合は、図17のように遮蔽パターンが1種類のみとなり、対応可能な板幅が限定される問題がある。
特許文献2に開示される方法は、桶や遮蔽板などによって鋼板の幅方向端部の冷却水量を調整することで、当該幅方向端部の過冷却を防止するものであるが、主に鋼板の上面側の冷却を対象にしており、テーブルロールの間隔が広い場合のノズル配置について述べている。遮蔽板の駆動機構としては、ワイヤーやスクリューなどを用いるが、一般的な熱延鋼板では最小幅が600mm、最大幅が2400mm程度であり、遮蔽板の幅方向駆動距離は片側900mmと長い距離を駆動させる必要がある。さらに、特に厚鋼板のように板幅が5000mmを超えるラインの場合では、最小板幅(1500〜2000mm)と最大板幅(4000〜5500mm)の差が大きく、遮蔽板の幅方向駆動距離も片側1000〜2000mmと長い距離を駆動させるため、熱延鋼板よりもさらに規模が大きくなる。また、鋼板下面ではノズルから噴射した冷却水が鋼板に衝突した後に落下するため、スクリューやワイヤーなどの駆動機構が被水してしまい、錆などを起因とした故障が非常に多い。そのため、下面の遮蔽板によるマスキング装置は、実態として安定的に稼動していなかった。
本発明は、上記の問題を解決し、鋼板の幅方向端部の過冷却防止を実現し、材質ばらつきの少ない高品質の鋼板を確保できる技術を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、本発明の鋼板の下面冷却方法は、搬送中の鋼板の下面を冷却する鋼板の下面冷却方法であって、
鋼板幅方向に整列され、その各々が冷却水を扇状に噴射するとともに扇状の噴射範囲の前縁および後縁を含む噴射平面が搬送方向に対して傾けられた複数のノズルと、
前記ノズルおよび前記鋼板の相互間で鋼板幅方向に移動可能に設けられ、その移動量に応じて前記ノズルから噴射された冷却水を通過させまたは遮蔽する複数の開口部を有する遮蔽板であって、該開口部を区画する開口縁のうち前記遮蔽板の移動量に応じて冷却水を遮蔽する遮蔽縁部が搬送方向に対し、前記噴射平面の傾斜側と同一側に傾斜した遮蔽板と、を用い、
前記遮蔽板を鋼板幅に応じて鋼板幅方向中心に対し近接離間させることにより、鋼板幅方向の端側のノズルからの冷却水の一部または全部を遮蔽することを特徴とするものである。
本発明の鋼板の下面冷却方法にあっては、搬送方向に対する前記遮蔽縁の傾斜角をφ[rad]とし、搬送方向に対する前記噴射平面の傾斜角をθ[rad]としたとき、前記遮蔽縁部の傾斜角φを、0<φ<arctan(2tanθ)を満たすよう設定することが好ましい。
また、本発明の鋼板の下面冷却方法にあっては、前記開口部の幅方向寸法を2種類以上設けることが好ましい。
上記課題を解決するため、本発明の鋼板の下面冷却装置は、搬送中の鋼板の下面を冷却する鋼板の下面冷却装置であって、
鋼板幅方向に整列され、その各々が冷却水を扇状に噴射するとともに扇状の噴射範囲の前縁および後縁を含む噴射平面が搬送方向に対して傾けられた複数のノズルと、
前記ノズルおよび前記鋼板の相互間で鋼板幅方向に移動可能に設けられ、その移動量に応じて前記ノズルから噴射された冷却水を通過させまたは遮蔽する複数の開口部を有する遮蔽板と、
前記遮蔽板を鋼板幅方向に移動させる駆動機構と、を備え、
前記開口部を区画する開口縁のうち前記遮蔽板の移動量に応じて冷却水を遮蔽する遮蔽縁部は搬送方向に対し、前記噴射平面の傾斜側と同一側に傾斜していることを特徴とするものである。
本発明の鋼板の下面冷却装置にあっては、搬送方向に対する前記遮蔽縁部の傾斜角をφ[rad]とし、搬送方向に対する前記噴射平面の傾斜角をθ[rad]としたとき、前記遮蔽縁部の傾斜角φは、0<φ<arctan(2tanθ)を満たすよう設定されていることが好ましい。
また、本発明の鋼板の下面冷却装置にあっては、前記開口部の幅方向寸法が2種類以上設けられていることが好ましい。
さらに、本発明の鋼板の下面冷却装置にあっては、前記駆動機構は、その駆動ストロークを鋼板幅方向に整列されたノズルのノズルピッチ未満とされていることが好ましい。
さらに、本発明の鋼板の下面冷却装置にあっては、前記開口部を区画する開口縁のうち、前記遮蔽縁部と鋼板幅方向で対向する縁部に、前記遮蔽板により遮蔽された水を落下させる垂れ鍔を有することが好ましい。
さらに、本発明の鋼板の下面冷却装置にあっては、前記駆動機構は、その駆動ストローク内で前記遮蔽板の鋼板幅方向位置を3段階以上に変更可能とされていることが好ましい。
さらに、本発明の鋼板の下面冷却装置にあっては、鋼板幅方向に整列されたノズルからなるノズル列が搬送方向に2列以上設置されており、前記遮蔽板に前記開口部からなる遮蔽パターンが搬送方向で2種類以上設けられていることが好ましい。
本発明の鋼板の下面冷却方法および冷却装置によれば、遮蔽板に形成された開口部の遮蔽縁部を、ノズルからの冷却水の噴射平面の傾斜に対応して傾斜させたことにより、個々のノズルに対する的確な遮蔽制御が可能となり、鋼板を幅方向に均一に冷却でき、材質ばらつきの少ない高品質の鋼板の製造が可能となる。
本発明の鋼板の下面冷却方法の一実施形態を実施するための、本発明の鋼板の下面冷却装置の一実施形態を示す正面図である。 図1の鋼板の下面冷却装置において、スプレーノズルの噴射平面を搬送方向に対して傾斜させた幾つかの例を示す平面図である。 本発明の鋼板の下面冷却装置に適用可能な遮蔽板の例を示す平面図であり、(a)は遮蔽板の遮蔽縁部を反時計回り側に傾斜させた例であり、(b)は、遮蔽板の遮蔽縁部を時計回り側に傾斜させた例である。 遮蔽縁部の傾斜角φが冷却水の噴射平面の傾斜角θよりも小さくされた、本発明に適用可能な遮蔽板の一例を示す拡大平面図である。 遮蔽縁部の傾斜角φが冷却水の噴射平面の傾斜角θよりも大きくされた、本発明に適用可能な遮蔽板の一例を示す拡大平面図である。 本発明に適用可能な遮蔽板の一例を鋼板幅方向に移動させたときの様子を示す平面図である。 本発明に適用可能な遮蔽板の他の一例を鋼板幅方向に移動させたときの様子を示す平面図である。 本発明に適用可能な遮蔽板のさらに他の一例を示す平面図である。 本発明の鋼板の下面冷却装置の実施形態において、遮蔽板により遮蔽された冷却水が該遮蔽板の下面に沿って流れる様子を示した正面図である。 遮蔽板により遮蔽された冷却水が垂れ鍔に案内されて下方に流れる様子を示した正面図である。 本発明の鋼板の下面冷却装置を適用可能な一例として、熱延鋼板の製造ラインを示す概略構成図である。 従来の一般的な鋼板の下面冷却装置の一例を示す正面図である。 図12に対応する平面図である。 図12に対応する側面図である。 従来の鋼板の下面冷却装置における遮蔽板を移動させたときの様子を示す平面図である。 図15に対応する正面図である。 図15に示す状態から遮蔽板をさらに移動させたときの様子を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。ここで、図1は、本発明の鋼板の下面冷却方法の一実施形態を実施するための、本発明の鋼板の下面冷却装置の一実施形態を示す正面図である。
本実施形態の鋼板の下面冷却装置10は、熱間圧延後のテーブルロール(ランアウトテーブルのロール)で搬送中の熱間の鋼板の下面を冷却するものであって、図1に示すように、鋼板幅方向に整列された複数のスプレーノズル(以下、単に「ノズル」という。)11と、ノズル11および鋼板Sの相互間で鋼板幅方向に移動可能に設けられ、その移動量に応じてノズル11から噴射された冷却水を通過させまたは遮蔽する複数の開口部12aを有する遮蔽板12と、遮蔽板12を鋼板幅方向中心Cに対し近接離間させる駆動装置13とを備えている。各ノズル11は、鋼板幅方向に延びる下面冷却ヘッダー14に接続され、そこから冷却水が分配されるようになっている。駆動装置13は遮蔽板12を鋼板幅方向に移動させることができれば特に制限はなく、例えば電動アクチュエータ(直線駆動機構)や油圧シリンダ、空圧シリンダなどを用いることができる。
本実施形態においてノズル11は、図13および図14を参照して前述したものと同様に、噴射される冷却水が偏平かつ扇状に広がるフラットスプレータイプのノズルであり、テーブルロール間で鋼板幅方向に所定のピッチにて複数配置されている。ノズルピッチは、高い冷却能力を得るために約50〜200mmとすることが好ましい。また、図2に示すように、鋼板下面全面に冷却水が噴射されるように、ノズルから噴射される冷却水の噴射平面は平面視で搬送方向に対して傾けられ、つまり搬送方向に対して傾斜角θ[rad]をなす。噴射平面とは、図14に示すように、扇状の噴射範囲において扇角をなす2つの縁(鋼板の搬送方向でみて前方に位置する一方の縁を前縁、後方に位置する他方の縁を後縁という。)を含む平面を指す。噴射平面の傾斜角θとは、平面視で搬送方向に対してなす角のうち鋭角側の角を指す。この傾斜角θは0<θ≦π/2であり、図2に、搬送方向に対して噴射平面を傾斜させた幾つかの例を示す。図2中、符号Nfは噴射範囲の前縁、Nbは噴射範囲の後縁、Nは前縁Nfおよび後縁Nbを含む噴射平面であり、wはノズルから噴射される冷却水である。図2(a)は噴射平面Nが時計回りに比較的大きく傾斜した例であり、(b)は噴射平面Nが時計回りに比較的小さく傾斜した例であり、(c)は噴射平面Nが反時計回りに比較的小さく傾斜した例であり、(d)は噴射平面Nが反時計回りに比較的大きく傾斜した例である。
そして、本実施形態では、図3に示すように、遮蔽板12の開口部12aを区画する開口縁のうち、遮蔽板12の移動量に応じて冷却水wを遮蔽する遮蔽縁部12a1は、搬送方向に対し噴射平面Nの傾斜側と同一側に傾斜している。例えば、図3(a)に示す例では、冷却水wの噴射平面Nが搬送方向に対して反時計回り側に傾斜しているため、遮蔽板12の遮蔽縁部12a1も反時計回り側に傾斜し、図3(b)に示す例では、冷却水wの噴射平面Nが搬送方向に対して時計回り側に傾斜しているため、遮蔽板12の遮蔽縁部12a1も時計回り側に傾斜している。このように、遮蔽板12の遮蔽縁部12a1を冷却水wの噴射平面Nの傾斜方向に合わせて傾斜させることで、ノズル個々での冷却水遮蔽制御が可能となって広範囲の板幅に対して鋼板Sを幅方向で均一に冷却することできる。なお、これをより確かなものとするため、搬送方向に対する遮蔽縁部12a1の傾斜角をφ[rad]とすると、当該傾斜角φは、ノズル11から噴射された冷却水wの噴射平面の傾斜角θ[rad]との関係で、0<φ<arctan(2tanθ)を満たすように設定することが好ましい。開口部12aを区画する開口縁のうち、遮蔽縁部12a1とは反対側の対向縁部12a2は搬送方向に平行としてもよいが、図示例のように遮蔽縁部12a1と同じ側に傾斜させることが好ましく、このようにすれば、遮蔽板12の開口面積を減ずることができるため、遮蔽板12の強度を高めることができる。
遮蔽板12が図3のような遮蔽パターンを持つ場合、ノズル11から噴射された冷却水wの、開口部通過位置での幅方向長さ(鋼板幅方向に沿った長さ)をLとすると、遮蔽板12を1水準ずらす、すなわち開口部12aを通過する冷却水wの状態を全噴射から半分噴射とするために必要な最小ストロークは、φ<θの場合は図4で示すように(1−tanφ/tanθ)・L/2となり、θ<φの場合は図5で示すように(tanφ/tanθ−1)・L/2となる。またθ=φの場合は、冷却水の部分遮蔽はなく、全噴射から完全遮蔽するパターンとなり、遮蔽板12を1水準ずらす場合に必要な最小ストロークは、開口部通過時の冷却水wの幅方向厚みdと等しくなる(図6)。一般的にフラットスプレータイプの冷却水(噴射水)wの幅方向厚みは10mm程度であるため、非常に短いストロークで冷却水を遮断することができることになる。つまり、図6に一例として、ノズルピッチが100mm、冷却水wの幅方向厚みdが10mmであり、開口部12の幅方向寸法が鋼板幅方向外側から内側にかけて10mmずつ長くなっている場合、遮蔽板12を鋼板幅方向外側に10mm移動させるごとに遮蔽される冷却水wが鋼板幅方向端側から1つずつ増えていく。このとき、ノズルピッチが100mmであるため、遮蔽パターンは全幅噴射を含めて10段階とすることができ、一般的な熱延鋼板の板幅600〜2400mmに対応可能となる上、駆動ストロークは90mmと短いため安定的な動作が期待できる。
また、遮蔽板12の遮蔽縁部12a1が搬送方向に対してなす角度φを0<φ<arctan(2tanθ)とすることで、短いストロークで冷却水wの遮蔽が可能となる。すなわち、遮蔽板12を1水準ずらす場合に必要な最小ストロークがL/2未満であれば、従来の短形の開口部よりも短いストロークで冷却水wを遮蔽することができ、ノズル個々での冷却水遮蔽制御が可能となって広範囲の板幅に対して鋼板幅方向を均一に冷却できる。φ<θの時は0<φ、θ<φの時はtanφ/tanθ−1<1、つまり0<φ<arctan(2tanθ)であれば良い。これによって、例えば各段階の遮蔽板12による冷却水wの遮蔽の様子を図7に平面図として示すように、ノズル個々での遮蔽制御が容易となり、鋼板幅方向中央のノズル11が遮蔽されることなく、板幅に依らずに鋼板幅方向端部のノズル11のみを遮蔽できる。遮蔽に必要なストロークを小さくし、ノズル個々での遮蔽制御性を容易とするには、φは5÷180×π≦φ≦arctan(2tanθ)−5÷180×πであることが好ましく、φ=θであることがさらに好ましい。なお、「5÷180×π」は、5°のラジアン表記である。
また、本実施形態によれば、駆動機構13の駆動ストロークを短くすることができるため、駆動機構13を遮蔽板12の幅方向外側に配置できるという利点もある。これによって、駆動装置13への冷却水wの飛散などを防止することができ、駆動装置13を長期に亘って安定的に駆動させることが可能となる。
また、鋼板幅方向に整列された開口部12の幅方向寸法を2種類以上設けることで、複数の鋼板幅に対応する遮蔽パターンを設けることができ、好ましくは3種類以上、さらに好ましくは4種類以上設けることで、広範囲の板幅に対して鋼板を幅方向で均一に冷却することできる。
なお、上記実施形態では、鋼板Sの下面側に設置されるノズル11に関して、鋼板幅方向に複数配置されたノズル列がテーブルロール間に1列のみ配置される例を示したが、同様のノズル列が複数のテーブルロール間に設置される場合においても、ノズル11の上方に開口部12aを持つ遮蔽板12を設置することで同様の効果が得られる。また、テーブルロール間に2列以上の複数のノズル列が設置される場合においても、図8にノズル11が千鳥状に3列配置された場合を示すように、遮蔽板の各開口部12aをノズル列が1列の場合と同様に各ノズル11に対応させることで、同様の効果を得ることができる。
また、遮蔽板12に単に開口部12aを設けただけのものとした場合は、図9のように遮蔽板12の遮蔽縁部12a1により遮断された冷却水は、遮蔽板12の下面に沿って鋼板幅方向の中央側に流れ、幅方向中央側で隣接するノズル11から噴射される冷却水wに干渉し、これによって、冷却水wの噴射が不安定となって鋼板幅端部の冷却がやや不均一となる可能性がある。このため、図10のように開口部12を区画する開口縁のうち、遮蔽縁部12a1と鋼板幅方向で対向する対向縁部12a2に垂れ鍔12bを設けることが好ましく、これによれば、遮蔽板12に沿って流れる冷却水を垂れ鍔12bに衝突させ、落下させることができるため、上述した隣接するノズル11から噴射される冷却水wへの干渉を回避して冷却水wを安定して噴射させることができる。図10では、垂れ鍔12bを対向縁部12a2にのみ設けたが、垂れ鍔12bは遮蔽縁部12a1や開口縁の全周に設けてもよい。
さらに図示は省略するが、鋼板幅方向に整列された複数のノズル11からなるノズル列が搬送方向に2列以上設置されている場合、開口部12aからなる遮蔽パターンを搬送方向で2種類以上設けることが好ましく、これによれば、より広範囲の板幅に対して鋼板幅方向を均一に冷却することができる。例えばノズル(噴射された冷却水wの幅方向厚みdが10mm)11をノズルピッチ100mmで鋼板幅方向に整列させてなるノズル列が搬送方向に10列配置されている場合、鋼板幅600〜2400mmに対応可能な、開口部12aの幅方向寸法が鋼板幅方向端外側から内側にかけて10mmずつ長くなっている遮蔽パターンを持つ列を5列、鋼板幅2400〜4200mmに対応可能な、開口部12aの幅方向寸法が鋼板幅方向端外側から内側にかけて10mmずつ長くなっている遮蔽パターンを持つ列を5列配置することで、広範囲の板幅に対して鋼板を幅方向に均一に冷却することができる。
本発明の鋼板の下面冷却方法の一実施形態は、上述した鋼板の下面冷却装置を用いることで実現することができるものであり、すなわち、本実施形態の鋼板の下面冷却方法は、熱間圧延後のテーブルロールで搬送中の熱間の鋼板Sの下面を冷却する鋼板の下面冷却方法であって、鋼板幅方向に整列され、その各々が冷却水wを扇状に噴射するとともに扇状の噴射範囲の前縁Nfおよび後縁Nbを含む噴射平面Nが搬送方向に対して傾けられた複数のノズル11と、ノズル11および鋼板Sの相互間で鋼板幅方向に移動可能に設けられ、その移動量に応じてノズル11から噴射された冷却水wを通過させまたは遮蔽する複数の開口部12aを有する遮蔽板12であって、該開口部12aを区画する開口縁のうち遮蔽板12の移動量に応じて冷却水wを遮蔽する遮蔽縁部12a1が搬送方向に対し、噴射平面Nの傾斜側と同一側に傾斜した遮蔽板12と、を用い、遮蔽板12を鋼板幅に応じて鋼板幅方向中心Cに対し近接離間させることにより、鋼板幅方向の端側のノズル11からの冷却水の一部または全部を遮蔽するものである。
本実施形態の鋼板の下面冷却方法によれば、遮蔽板12の遮蔽縁部12a1を冷却水wの噴射平面Nの傾斜方向に合わせて傾斜させたことにより、ノズル個々での冷却水遮蔽制御が可能となって広範囲の板幅に対して鋼板Sを幅方向で均一に冷却することできる。
また、本実施形態の鋼板の下面冷却方法において、搬送方向に対する遮蔽縁部12a1の傾斜角をφ[rad]とすると、当該傾斜角φは、ノズル11から噴射された冷却水wの噴射平面Nの傾斜角θ[rad]との関係で、0<φ<arctan(2tanθ)を満たすように設定することが好ましく、これによれば、遮蔽板12の移動量(ストローク)が小さくても冷却水wの確実な遮蔽が可能となる。
(実施例)
以下、本発明の実施例を説明する。
図11で示したような熱延鋼板の製造ラインを用い、250mm厚みのスラブから15mm厚みの熱延鋼板を製造した。具体的には厚み250mmのスラブを加熱炉で再加熱した後、一次スケールをデスケーリングによって除去し、このスラブを粗圧延機によって50mm厚みまで粗圧延し、続いて仕上圧延機によって15mm厚みまで仕上圧延することにより熱延鋼板とし、その後この熱延鋼板をランアウトテーブルでの搬送中に冷却し、コイラーで巻き取った。本製造ラインで製造可能な板幅は最小で600mm、最大で2000mmであり、本実施例では、ランアウトテーブルでの搬送中に900℃から550℃まで冷却し、板幅は600mm、1200mm、2000mmとした。
ランアウトテーブルでは、鋼板上面をヘアピンラミナータイプの上側冷却装置で冷却し、鋼板下面をフラットスプレータイプの下面冷却装置で冷却した。また、上面および下面冷却装置の幅は、最大板幅まで冷却できるように通板幅2000mmの範囲で冷却水を噴射できるようになっている。また、冷却前後の鋼板の温度分布は放射温度計によって測定することができる。
下面冷却装置の冷却水噴射条件は、ノズル噴射口から鋼板下面までの距離を150mm、ノズル中心軸からのスプレー拡がり角度(扇角)を70°、ノズルの幅方向ピッチを100mm、ノズル1本当りの流量を30L/min、搬送方向に対する、冷却水の噴射平面の傾斜角θを30°とした。
本発明例1〜6では、図1で示したように、開口部12aを有する遮蔽板12を下面冷却装置10のノズル11の上方に設置するとともに、この遮蔽板12を鋼板幅方向に移動させる駆動装置13をスプレーノズル列の幅方向外側に設置し、鋼板下面の冷却を行った。開口部通過時の冷却水の幅方向長さLは50mm、噴射冷却水wの幅方向厚みdは10mmであった(図5,図6参照)。なお、板幅2000mmの場合は、板幅と下面冷却水噴射幅(スプレーノズル列の幅)が同じなので、下面冷却水が上方に噴き上がらない上、鋼板の幅方向端面に下面冷却水が直接衝突することもなく、鋼板の幅方向端部の過冷却は発生しなかった。
所定の材質を得るためには鋼板の幅方向中央部と幅方向端部の温度偏差ΔTを40℃以内とする必要があり、製造条件のばらつきを考慮すると、30℃以内とすることが好ましく、20℃以内とすればさらに良い。40℃<ΔTでは材質不良が生じるため不可(記号「×」で示す。)とし、30℃<ΔT≦40℃では材質と温度均一性は基準を満足するがややばらつきがあるため可(記号「△」で示す。)とし、20℃<ΔT≦30℃は材質と温度均一性が共に良好であるため良(記号「○」で示す。)とし、ΔT≦20℃は材質と温度均一性が極めて良好であるため優良(記号「◎」で示す。)と評価した。遮蔽板12の遮蔽縁部12a1の、搬送方向に対する傾斜角φを含む条件を評価結果とともに表1に示す。
本発明例1〜6はいずれも、0<φ<arctan(2tanθ)を満たしており、いずれの板幅においてもΔTは30℃以内となっており、材質ばらつきの少ない高品質の鋼板を製造することができた。特に発明例2〜4は5÷180×π≦φ≦arctan(2tanθ)−5÷180×πを満たしており、温度偏差はより小さくなった。さらに、発明例5はφ=θであるため、ノズル個々での冷却水遮蔽制御が可能となって、広範囲の板幅に対して鋼板幅方向を均一に冷却でき、材質ばらつきの少ない高品質の鋼板の製造が可能となった。発明例6では開口部縁部分の鋼板幅方向中央部側に、冷却水が下方に落下するように垂直方向に垂れ鍔12bを設置したことで、鋼板幅方向をさらに均一に冷却することができた。
比較例1は遮蔽板を有さないこと以外は、本発明例1〜6と同じ条件で熱延鋼板を製造したものであり、板幅600mmと1200mmの熱延鋼板において、鋼板の幅方向端外側から噴き上がって落下した冷却水や鋼板の幅方向端面への下面冷却水の直接衝突の影響で鋼板の幅方向端部が過冷却となり、所定の材質が得られなかった。
比較例2〜4では、0<φ<arctan(2tanθ)を満たしておらず、1水準ずらすために必要なストローク量が大きいため、ノズル個々での遮蔽制御が難しく、板幅によっては鋼板幅方向の端外側だけでなく内側のノズルも半分遮蔽された状態となって、半分遮蔽された噴射冷却水が鋼板下面に衝突し、鋼板幅方向端部の冷却むらが発生した。比較例2は、ΔTは40℃以内ではあるものの、0<φ<arctan(2tanθ)を満たす場合と比較して、冷却均一性が若干劣った。比較例3と比較例4は、1水準ずらすためのストロークがノズルピッチに対して大きすぎるため、各板幅に応じた遮蔽パターンを作れず、ΔTが大きくなった。
以上、本発明を図面に基づき説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、上述の実施形態では、ランアウトテーブルでの搬送中の熱延鋼板の下面の冷却について説明したが、本発明はこれに限らず、厚鋼板の制御冷却にも適用することができ、また、厚鋼板や熱延鋼板の圧延時の冷却にも適用することができるものである。
本発明によれば、鋼板の幅方向端部の過冷却防止を実現し、材質ばらつきの少ない高品質の鋼板を確保できる技術を提供することが可能となった。
10 鋼板の下面冷却装置
11 スプレーノズル
12 遮蔽板
12a 開口部
12a1 遮蔽縁部
12a2 対向縁部
12b 垂れ鍔
13 駆動装置
14 下面冷却ヘッダー
N 噴射平面
Nf 冷却水の噴射範囲の前縁
Nb 冷却水の噴射範囲の後縁
S 鋼板
w 冷却水
θ 搬送方向に対する噴射平面の傾斜角
φ 搬送方向に対する遮蔽縁部の傾斜角

Claims (10)

  1. 搬送中の鋼板の下面を冷却する鋼板の下面冷却方法であって、
    鋼板幅方向に整列され、その各々が冷却水を扇状に噴射するとともに扇状の噴射範囲の前縁および後縁を含む噴射平面が搬送方向に対して傾けられた複数のノズルと、
    前記ノズルおよび前記鋼板の相互間で鋼板幅方向に移動可能に設けられ、その移動量に応じて前記ノズルから噴射された冷却水を通過させまたは遮蔽する複数の開口部を有する遮蔽板であって、該開口部を区画する開口縁のうち前記遮蔽板の移動量に応じて冷却水を遮蔽する遮蔽縁部が搬送方向に対し、前記噴射平面の傾斜側と同一側に傾斜した遮蔽板と、を用い、
    前記遮蔽板を鋼板幅に応じて鋼板幅方向中心に対し近接離間させることにより、鋼板幅方向の端側のノズルからの冷却水の一部または全部を遮蔽することを特徴とする鋼板の下面冷却方法。
  2. 搬送方向に対する前記遮蔽縁の傾斜角をφ[rad]とし、搬送方向に対する前記噴射平面の傾斜角をθ[rad]としたとき、前記遮蔽縁部の傾斜角φを、0<φ<arctan(2tanθ)を満たすよう設定する、請求項1に記載の鋼板の下面冷却方法。
  3. 前記開口部の幅方向寸法を2種類以上設ける、請求項1または2に記載の鋼板の下面冷却方法。
  4. 搬送中の鋼板の下面を冷却する鋼板の下面冷却装置であって、
    鋼板幅方向に整列され、その各々が冷却水を扇状に噴射するとともに扇状の噴射範囲の前縁および後縁を含む噴射平面が搬送方向に対して傾けられた複数のノズルと、
    前記ノズルおよび前記鋼板の相互間で鋼板幅方向に移動可能に設けられ、その移動量に応じて前記ノズルから噴射された冷却水を通過させまたは遮蔽する複数の開口部を有する遮蔽板と、
    前記遮蔽板を鋼板幅方向に移動させる駆動機構と、を備え、
    前記開口部を区画する開口縁のうち前記遮蔽板の移動量に応じて冷却水を遮蔽する遮蔽縁部は搬送方向に対し、前記噴射平面の傾斜側と同一側に傾斜していることを特徴とする鋼板の下面冷却装置。
  5. 搬送方向に対する前記遮蔽縁部の傾斜角をφ[rad]とし、搬送方向に対する前記噴射平面の傾斜角をθ[rad]としたとき、前記遮蔽縁部の傾斜角φは、0<φ<arctan(2tanθ)を満たすよう設定されている、請求項4に記載の鋼板の下面冷却装置。
  6. 前記開口部の幅方向寸法が2種類以上設けられている、請求項4または5に記載の鋼板の下面冷却装置。
  7. 前記駆動機構は、その駆動ストロークを鋼板幅方向に整列されたノズルのノズルピッチ未満とされている、請求項4〜6のいずれか一項に記載の鋼板の下面冷却装置。
  8. 前記開口部を区画する開口縁のうち、前記遮蔽縁部と鋼板幅方向で対向する縁部に、前記遮蔽板により遮蔽された水を落下させる垂れ鍔を有する、請求項4〜7のいずれか一項に記載の鋼板の下面冷却装置。
  9. 前記駆動機構は、その駆動ストローク内で前記遮蔽板の鋼板幅方向位置を3段階以上に変更可能とされている、請求項4〜8のいずれか一項に記載の鋼板の下面冷却装置。
  10. 鋼板幅方向に整列されたノズルからなるノズル列が搬送方向に2列以上設置されており、前記開口部のピッチと開口部の幅方向寸法とで決まる遮蔽板の遮蔽パターンが搬送方向で2種類以上設けられていることを特徴とする、請求項4〜9のいずれか一項に記載の鋼板の下面冷却装置。
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