JP2017174002A - 衝突防止システム - Google Patents

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Abstract

【課題】車両走行時に検出対象とすべき移動体を精度よく検出でき、かつシステム構成も簡素化することができる衝突防止システムを提供する。【解決手段】衝突防止システム1は、車両3の進行方向に指向性を持つ第1アンテナ10を有する通信機6と、妨害電波Sjを送信可能な妨害電波送信機7とを備える。通信機6は、歩行者等の移動体2が所持する第1端末4から電波を受信すると、それを周波数変換部11で他の周波数チャンネルに変換して、第2アンテナ12から車内の第2端末5に送信する。妨害電波送信機7は、第1アンテナ10の通信エリアE外に位置する他端末から送信される電波を妨害する妨害電波Sjを送信することにより、第2アンテナ12から送信される電波が第2端末5に届くのを確保する。第2端末5は、第2アンテナ12から送信された電波を受信すると、走行経路上に移動体2が存在する旨を運転者に通知する。【選択図】図1

Description

本発明は、車両と移動体との衝突を未然に防ぐ衝突防止システムに関する。
従来、例えば交差点等における移動体との衝突を未然に防ぐ衝突防止システムが周知である(特許文献1等参照)。車両走行時に付近に歩行者等が存在するとき、それを運転者等に通知すれば、衝突を未然に防ぐことができる。
特開2009−9281号公報
この種の衝突防止システムにおいては、車両周辺の歩行者等を精度よく検出するのはもちろんのこと、システム構成を簡素に済ませたいニーズがあった。
本発明の目的は、車両走行時に検出対象とすべき移動体を精度よく検出でき、かつシステム構成も簡素化することができる衝突防止システムを提供することにある。
前記問題点を解決する衝突防止システムは、走行経路上の移動体との衝突を未然に防ぐ構成において、車両の進行方向に指向性を持つ第1アンテナを有し、当該第1アンテナで受信した電波を、異なる電波の質に変換して第2アンテナから送信可能な通信機を備え、当該通信機は、前記移動体が所持する第1端末から受信した電波を、異なる電波の質で前記第2アンテナから送信することにより、当該電波が車内の第2端末に届くことを確保し、該電波を前記第2端末に受信させることにより、前記第1端末を所持する前記移動体が前記車両の進行方向に存在することを運転者に通知する。
本構成によれば、車両走行時の車両前方に位置する歩行者等の移動体を検出するにあたり、移動体が所持する第1端末や運転者が所持する第2端末を利用するので、新たな装置や機器を別途用意する必要がない。よって、この種の衝突防止システムにおいて、システム構成を簡素化することが可能となる。また、第1端末の電波を受信する第1アンテナの指向性を車両の進行方向としたので、車両の進行方向に位置する第1端末のみ検出可能となる。また、第2アンテナから送信される電波の質を、第1端末から送信された電波と異なるようにしたので、第2アンテナから出力された電波を第1アンテナで受信した場合であっても系が発振せず、第2アンテナから送信される電波が第2端末に届くことが確保される。以上により、車両走行時に検出対象とすべき第1端末のみ検出可能となり、かつシステム構成も簡素化することが可能となる。なお、系が発振しない程に第1アンテナ及び第2アンテナが物理的に離れている場合には、必ずしも電波の質を変える必要はない。
前記衝突防止システムにおいて、前記第2アンテナから送信される電波よりも低い出力により、第3端末の妨害電波を送信する妨害電波送信機を備え、前記通信機は、前記移動体が所持する第1端末から送信された電波を前記第1アンテナで受信すると、当該電波の周波数を変換して前記第2アンテナから車内の第2端末に送信することにより、前記車両の進行方向に前記移動体が存在することを運転者に通知し、前記妨害電波送信機は、前記第1アンテナの通信エリア外に位置する第3端末から送信される電波を前記妨害電波によって妨害することにより、前記第2アンテナの電波が前記第3端末に影響を受けずに前記第2端末に届くことを確保することが好ましい。この構成によれば、車両周囲の他端末から送信される不要な電波を妨害電波によってキャンセルするので、第2アンテナから送信される電波が第2端末に届くことを確保するのに一層有利となる。
前記衝突防止システムにおいて、前記第1端末から前記通信機を経由して前記第2端末へ電波を送信する通信は、ブルートゥース通信のBLEが使用されていることが好ましい。この構成によれば、BLEには、通信の消費電力を低く抑えられる利点があるので、第1端末及び第端末5の省電力化に有利となる。
前記衝突防止システムにおいて、前記通信機は、前記第1端末及び第2端末に対し、複数の周波数チャンネルで通信を実行可能であり、当該通信機は、前記第2端末と通信するとき、前記第1端末と通信したときとは別の周波数チャンネルを用いて、当該第2端末と通信を実行することが好ましい。この構成によれば、第2アンテナから第2端末に電波送信を行うとき、この電波で第1アンテナが発振してしまうことがないので、通信を正常に確立するのに有利となる。
前記衝突防止システムにおいて、前記通信機の周波数変換部は、前記第1アンテナで受信した電波の周波数を変換する第1変換処理部と、前記第1変換処理部によって周波数が変換された信号の特定周波数のみ通過させるバンドパスフィルタと、前記バンドパスフィルタを通過した信号の周波数を変換する第2変換処理部と、前記第1変換処理部及び第2変換処理部の周波数発振器を制御することにより、第1アンテナで受信した周波数を他のチャンネルの周波数に切り替えて、前記第2アンテナから送信させる制御部とを備えることが好ましい。この構成によれば、周波数変換部の構成を簡素に済ませることが可能となる。
前記衝突防止システムにおいて、前記第2アンテナから送信される電波よりも低い出力により、第3端末の妨害電波を送信する妨害電波送信機を備え、電波出力は、前記第2アンテナの出力が最も大きく、次に前記妨害電波送信機の出力が大きく、前記第3端末の出力が最も小さく設定されていることが好ましい。この構成によれば、第1アンテナの通信エリア外に存在する他端末の電波を妨害電波でキャンセルして、第2アンテナの電波を第2端末まで届かせるのに一層有利となる。
前記衝突防止システムにおいて、前記第2端末がスレーブとなり、前記第1端末がマスタとなって、通信確立の有無を監視し、通信が確立したとき、前記第1端末がスレーブに切り替わり、前記第2端末がマスタに切り替わって、前記移動体が存在する旨の通信を実行することが好ましい。この構成によれば、第2端末をスレーブとした場合であっても、移動体の存在を検出することが可能となる。
本発明によれば、車両走行時に検出対象とすべき移動体を精度よく検出でき、かつシステム構成も簡素化することができる。
一実施形態の衝突防止システムの構成図。 通信機の構成図。 衝突防止システムの作動図。 衝突防止システムの報知態様を示す概略図。
以下、衝突防止システムの一実施形態を図1〜図4に従って説明する。
図1に示すように、衝突防止システム1は、走行経路上の移動体2(歩行者等)と車両3との衝突を未然に防ぐものである。衝突防止システム1は、移動体2(歩行者等)が所持する第1端末4と、車内に置かれた第2端末5と、第1端末4から送信された電波を周波数変換して第2端末5に送信する通信機6と、妨害電波Sjを送信可能な妨害電波送信機7とを備える。
第1端末4は、ブルートゥース通信(Bluetooth:登録商標、以下同様)の通信機能の1つであるBLE(Bluetooth Low Energy)を備えた高機能携帯電話である。すなわち、第1端末4から通信機6を経由して第2端末5へ電波を送信する通信は、ブルートゥース通信のBLEが使用されている。本例の第1端末4は、BLE規格の電波ビーコンとして作動する。なお、第1端末4は、BLE対応の電波ビーコン自体でもよい。第1端末4は、BLEのスレーブとなることが好ましい。また、本例の第1端末4は、f1、f2,f3の複数の周波数チャンネルを送信可能となっている。
第2端末5は、運転者が所持する高機能携帯電話や種々の汎用端末である。第2端末5は、BLE規格に沿った通信が可能となっている。第2端末5は、ブルートゥース通信の通信機能の1つであるBLEを備えた高機能携帯電話であり、BLEのマスタとなることが好ましい。なお、第2端末5も、高機能携帯電話に限らず、種々の端末(電波ビーコン自体も含む)に変更可能である。
通信機6は、車両3の進行方向(図1の矢印A方向:前方方向)に指向性を持つ第1アンテナ10と、第1アンテナ10で受信した電波を他の周波数チャンネルに変換する周波数変換部11と、周波数変換部11により変換された電波を送信可能な第2アンテナ12とを備える。通信機6は、移動体2が所持する第1端末4から受信した電波を、異なる電波の質で第2アンテナ12から送信することにより、その電波が第2端末5に届くことを確保し、同電波を第2端末5に受信させることにより、第1端末4を所持する移動体2が車両3の進行方向に存在することを運転者に通知する。
通信機6は、第1端末4及び第2端末5に対し、複数の周波数f1〜f3のチャンネルで通信を実行する。本例の通信機6は、移動体2が所持する第1端末4から送信された電波を第1アンテナ10で受信すると、これを周波数変換部11によりBLEの他の周波数チャンネルに変換して第2アンテナ12から送信することにより、車両3の進行方向に移動体2が存在することを運転者に通知する。
第1アンテナ10は、車体側方から見たときの例えば車体の垂直方向に延びる線Laに対し、+45°〜−45°以下の範囲に設定されることが好ましい。第2アンテナ12は、車内全体に電波が届くような指向性に設定されていたり、第2端末5が受信し易い方向にのみ指向性が設定されていたりするとよい。第2アンテナ12は、電波を法規で許容されるほぼ上限の出力「Pd」で送信する。
図2に示すように、周波数変換部11は、第1アンテナ10で受信した電波の周波数を変換する第1変換処理部15と、第1変換処理部15によって周波数が変換された信号の特定周波数のみ通過させるバンドパスフィルタ16と、バンドパスフィルタ16を通過した信号の周波数を変換する第2変換処理部17とを備える。また、周波数変換部11は、第1変換処理部15及び第2変換処理部17の周波数発振器(第1周波数発振器18、第2周波数発振器19)を制御することにより、第1アンテナ10で受信した周波数を他のチャンネルの周波数に切り替えて、第2アンテナ12から送信させる制御部20を備える。第1変換処理部15は、第1周波数発振器(PLL発振器)18及び第1ミキサ21を備える。第2変換処理部17は、第2周波数発振器(PLL発振器)19及び第2ミキサ22を備える。第1アンテナ10及び第1ミキサ21の間には、受信電波を増幅する第1アンプ23が接続されている。第2アンテナ12及び第2ミキサ22の間には、送信電波を増幅する第2アンプ24が接続されている。制御部20は、第1周波数発振器18及び第2周波数発振器19の作動を制御する。
妨害電波送信機7は、第1アンテナ10の通信エリアE外に位置する他端末(第3端末33)から送信される電波を妨害電波Sjによって妨害する。本例の妨害電波送信機7は、複数の周波数発振器27,28,29及び第3アンテナ30を備える。妨害電波送信機7(第3アンテナ30)は、第2アンテナ12の近傍に配置されている。本例の周波数発振器27〜29は、第1端末4が送信する周波数f1〜f3に合わせ、3つ設けられている。本例の場合、妨害電波Sjの周波数f1成分を生成する周波数発振器27と、妨害電波Sjの周波数f2成分を生成する周波数発振器28と、妨害電波Sjの周波数f3成分を生成する周波数発振器29とを備える。妨害電波送信機7は、第3アンテナ30から妨害電波Sjを送信する。第3アンテナ30は、電波を第2アンテナ12の電波出力よりも小さい出力「Pj(<Pd)」で送信する。
次に、図3及び図4を用いて、衝突防止システム1の作用及び効果を説明する。
図3に示すように、第1端末4は、BLE通信のスレーブとなって、アドバタイジング通信を実行する。なお、このときの通信プロトコルは任意であるが、例えばBluetooth SIG標準プロファイルのFMP(Find Me Profile)やPXP(Proximity Profile)を用いることが好ましい。BLEのアドバタイジング通信は、3つの周波数チャンネル「f1〜f3」で行う。具体的には、「f1」が「2402MHz」、「f2」が「2426MHz」、「f3」が「2480MHz」であり、チャンネルIDでは、それぞれ「37」、「38」、「39」に相当する。
第2端末5は、BLE通信のマスタとなって、アドバタイジング通信の受信状態をとる。第2端末5は、不特定多数の端末からのアドバタイジング通信を受信する必要があるので、相互に特定のプロファイルを送受信するようにしてもよいし、単にアドバタイジング通信があったことのみを判別するような受信としてもよい。また、通常、ブルートゥース通信は互いに認証を行って相互通信を可能とする技術であるが、本例の場合、認証は必要とせず、単にアドバタイジング通信があったことのみを検出するとよい。
なお、第1端末4及び第2端末5は、ともに高機能携帯電話の場合、専用のアプリケーションをダウンロードすることにより、前述のアドバタイジング通信を行うことが可能となる。また、第1端末4は、電波ビーコンとして、BLEの電波を一定間隔で送信できる機能があればよい。第2端末5は、アドバタイジング通信の受信があったことを認識できる機能があればよい。
例えば、第1端末4からアドバタイジング通信の電波が周波数f1で送信されたとき、通信機6は、その電波を第1アンテナ10で受信し、周波数f1を周波数f2又はf3に変換した後、第2アンテナ12から第2端末5に向けて電波送信する。なお、周波数変換部11の機能は、系全体が発振をしないための回路であるので、通信のチャンネルIDが異なるように変換されれば、特に取り決めの必要はない。例えば、チャンネルIDの「37」を「38」へ、「38」を「39」へ、「39」を「37」へ変換してもよいし、「37」を「39」へ、「38」を「37」へ、「39」を「38」へ変更してもよい。また、チャンネルIDの「37」、「38」を「39」へ、「39」を「37」に変更するように、「38」へ変更しないパターンを採用してよい。
ところで、第1端末4から送信されるアドバタイジング通信の電波は、2402MHz、2426MHz、2480MHzのいずれかであるが、周波数変換部11の回路ブロックでは、どの周波数を受信したのか判断することができない。そこで、本例の場合、通信機6は、制御部20によって第1周波数発振器18及び第2周波数発振器19の局部発振周波数を制御することにより、受信電波の周波数変換を行う。
本例の周波数変換部11は、まず第1周波数発振器18で「2300MHz」の局部発振周波数を生成し、これを第1アンテナ10の受信電波にミキシングして、受信電波の周波数を「fb」に変換する。第1ミキサ21では、入力された2つの周波数の差が出力されるため、周波数fbは、受信周波数から第1周波数発振器(局部発振器)18の周波数を引いた「102MHz」、「126MHz」、「180MHz」のいずれかになり得る。例えば、180MHzのみをバンドパスフィルタ16で通過させようとすると、2480MHzの受信電波は通過できるものの、2402MHz及び2426MHzの電波は通過できないことになる。すなわち、第1アンテナ10で2480MHzの電波を受信したときのみ、この電波をバンドパスフィルタ16で取り込むことができる。周波数変換部11は、第2周波数発振器19で「2222MHz」の局部発振周波数を生成し、バンドパスフィルタ16を通過した「180MHz」にミキシングし、受信電波を「2402MHz」に変換する。第2ミキサ22は、第1ミキサ21と同様に、入力された周波数の和または差が出力されるためである。以上の処理を経て、通信機6は、受信した2480MHzの電波を2402MHzに変換し、第2アンテナ12から電波送信する。
バンドパスフィルタ16の通過帯域は、本例の場合、「180MHz」で不変である。よって、第1周波数発振器18及び第2周波数発振器19で生成する発振周波数を切り替えることにより、第1端末4から送信される周波数の電波を全て受信可能にする。具体的には、第1周波数発振器18及び第2周波数発振器19で生成する周波数を、「2300MHz,2222MHz」の組み合わせ(2480→2402MHz変換)と、「2246MHz,2300MHz」の組み合わせ(2426→2480MHz変換)と、「2222MHz,2246MHz」の組み合わせ(2402→2426MHz)とに順次変えていくことにより、第1端末4からどの周波数の電波が出ていても、これを受信可能にする。
ここで、本例においては、第1アンテナ10に車両前方の指向性を持たせたが、例えば車両3の側方に第3端末33(例えば高機能携帯電話等)が存在するときには、第3端末33からアドバタイジング通信により送信された電波を第2端末5が直接受信してしまう可能性がある。すなわち、第2端末5は、車両3の側方や後方の近傍に位置する第3端末33と通信してしまうことがあり得る。
そこで、本例の場合、妨害電波送信機7は、第3アンテナ30を第2アンテナ12の近傍に配置させ、その第3アンテナ30から、アドバタイジング通信に用いる複数種類(本例は3つ)の周波数チャンネル(f1〜f3)の全てを妨害することが可能な妨害電波Sjを出力Pjで送信する。本例の妨害電波Sjは、例えば無変調波(CW)であることが好ましい。
ここで、例えば第2アンテナ12からは、周波数変換後の「f2」の電波が出力Pdで送信されているとする。ところで、妨害電波Sjと周波数f2の電波とでは、電波出力の関係が「Pd>Pj」であり、さらに出力「Pj」は、法規で許容される出力より僅かに小さい程度に設定されている。また、第2アンテナ12の送信電波の出力「Pd」は、法規で許容されるほぼ上限の値に設定されている。よって、第2端末5から見て、少し離れた箇所に位置する第3端末33は、第3アンテナ30と比べて距離があるため、第3端末33からの電波は、周波数がどのチャンネルであれ、電波出力は、「Pj」よりも小さい「Pu」となる。これにより、第2アンテナ12、第3アンテナ30及び第3端末33の電波出力の関係は、「Pd>Pj>Pu」を常に満たし、第2アンテナ12から送信される周波数f2の電波のみを第2端末5で受信させることが可能となる。
なお、「Pj>Pu」の関係性が特に重要であるが、Pjをあまり大きくすると、通信機6が発振してしまうことがあり得る。第3端末33が車両3に十分近い場合は、後述する報知動作をすべきであるが、第3端末33が十分近い場合などは、必ずしも「Pj>Pu」を満たす必要はなく、通信機6の発振が生じない程度の大きさであってもよい。
図4に示すように、第2端末5は、第2アンテナ12から送信されるアドバタイジング通信の電波を受信すると、その旨を運転者に通知する報知動作を実行する。具体的な報知動作としては、例えば第2端末5でアラーム、ブザー、音声ガイドを出力したり、第2端末5を振動させたりする例が挙げられる。また、車両周囲に第1端末4(歩行者)が存在する旨を第2端末5から無線を通じて車両3に通知し、車両3の報知部34(インストルメントパネル、車内スピーカ等)で報知動作を実施してもよい。運転者は、これら報知動作により、走行経路周囲に歩行者等がいることを認識でき、運転に注意する。よって、走行時の衝突を未然に防止することが可能となる。
さて、本例においては、車両走行時の車両前方に位置する歩行者等の移動体2を検出するにあたり、歩行者が所持する第1端末4や運転者が所持する第2端末5を利用するので、新たな装置や機器を別途用意する必要がない。よって、この種の衝突防止システム1において、システム構成を簡素化することができる。また、第1端末4の電波を受信する第1アンテナ10の指向性を車両3の進行方向(前方方向)としたので、車両3の進行方向に位置する第1端末4のみ検出可能となる。また、妨害電波Sjを送信する妨害電波送信機7を設けたので、車両周囲の他端末から送信される不要な電波を妨害電波Sjによってキャンセルし、第2アンテナ12から送信される電波が第2端末5に届くのを確保する。このように、第1アンテナ10に特定の指向性を持たせ、かつ妨害電波送信機7も設けたので、検出対象とすべきでない他端末を検出から除外することができる。よって、本例の場合、車両走行時に検出対象とすべき第1端末4のみ検出でき、かつシステム構成も簡素化することができる。
第1端末4から通信機6を経由して第2端末5へ電波を送信する通信は、ブルートゥース通信のBLEが使用されている。よって、BLEには、通信の消費電力を低く抑えられる利点があるので、第1端末4及び第2端末5の省電力化に有利となる。
通信機6は、第1端末4及び第2端末5に対し、複数の周波数チャンネルで通信を実行可能であり、第2端末5と通信するとき、第1端末4と通信したときとは別の周波数チャンネルを用いて、第2端末5と通信を実行する。よって、第2アンテナ12から第2端末5に電波送信を行うとき、この電波で第1アンテナ10が発振してしまうことがないので、通信を正常に確立するのに有利となる。
周波数変換部11は、第1変換処理部15、バンドパスフィルタ16、第2変換処理部17及び制御部20を有する構成をとる。これにより、周波数変換部11の構成を簡素に済ませることができる。
第2アンテナ12、妨害電波送信機7及び第3端末33の各電波の出力は、「Pd>Pj>Pu」の関係となっている。すなわち、第2アンテナ12の出力が最も大きく、次に妨害電波送信機7の出力が大きく、第3端末33の出力が最も小さく設定されている。よって、第1アンテナの通信エリアE外に存在する他端末の電波を妨害電波Sjでキャンセルして、第2アンテナ12の電波を第2端末5まで届かせるのに一層有利となる。
妨害電波送信機7は、第2アンテナ12の近傍に配置されている。よって、Pj>Puの関係が維持され易くなるので、第2アンテナ12の電波を第2端末5に届かせるのに一層有利となる。
なお、実施形態はこれまでに述べた構成に限らず、以下の態様に変更してもよい。
・第2端末5をスレーブとし、第1端末4をマスタとしてもよい。この場合、第2端末5は、車両周辺に存在する第1端末4の有無が分からない。よって、第1端末4は、第2端末5から電波を受信したとき、第1端末4をスレーブに切り替え、第2端末5をマスタに切り替えて、実施形態の態様で通信を実施するとよい。すなわち、初期時は、第2端末5がスレーブとなり、第1端末4がマスタとなって、通信確立の有無を監視し、通信が確立したとき、第1端末4がスレーブに切り替わり、第2端末5がマスタに切り替わって、第1端末4が存在する旨の通信を実行する。このように、第2端末5をスレーブとした場合であっても、移動体2の存在を検出することができる。
・第1アンテナ10でBLEの帯域の電波を受信していないときは、周波数変換機能を停止させてもよい。
・車両3がバック走行するとき、第1アンテナ10の指向性を車両3の後方方向に切り替えて、バック方向に移動体2が存在するか否かを監視するようにしてもよい。
・報知動作は、実施形態に述べた態様に限定されず、走行経路上に移動体2が存在することが運転者に通知できれば、どのような態様でもよい。
・第1アンテナ10の指向性は、他の向きや範囲に適宜変更可能である。また、第1アンテナ10を複数異なる方向に設けて、前方及び後方の双方を適宜切り替えるようにしてもよい。
・第1アンテナ10は、例えばアダプティブアレーアンテナを用いて、電波受信の方向を切り替えることにより、どの方向からの電波か判断してもよい。
・車内の第2端末5は、車内の決められた端末置き場に配置されるとよい。この場合、例えば第2アンテナ12や妨害電波送信機7を端末置き場に考慮した配置とすれば、第2アンテナ12と第2端末5との通信を確立させ易くなる。
・通信機6の第2アンテナ12と、妨害電波送信機7の第3アンテナ30とを、一体のアンテナとしてもよい。
・ブルートゥース通信は、BLE以外の他の通信規格を使用してもよい。但し、この場合は、リンク確立のために、固定のリンク確立用の周波数を用いる通信規格である必要がある。
・第1端末4及び通信機6の間の通信方式と、第2端末5及び通信機6の間の通信方式とを異ならせてもよい。
・衝突防止システム1で使用する通信に、例えば赤外線通信など、他の通信方式を採用してもよい。
・通信機6は、第1アンテナ10で受信した電波を周波数変換するとき、ブルートゥース通信以外の方式の周波数の電波に変換して、これを第2アンテナ12から送信してもよい。
・通信機6や妨害電波送信機7の構成は、他に変更可能である。
・第1端末4から通信機6を経由して第2端末5へ電波を送信する通信は、ブルートゥース通信に限定されず、他の規格の通信に変更してもよい。具体的には、通信機6から第2端末5の通信は、例えばWi−Fiなどの他の方式に変更してもよい。こうすれば、妨害電波送信機7を省略することが可能となる。よって、システムの構成簡素化を満足することができる。
・移動体2は、歩行者に限らず、バイクや自転車など、衝突対象となり得るものであればよい。
・「電波の質」とは、周波数、通信規格、通信フォーマット、通信方法などをいい、電波の質を変えるとは、これらパラメータを別のものにするということを含む。
1…衝突防止システム、2…移動体、3…車両、4…第1端末、5…第2端末、6…通信機、7…妨害電波送信機、10…第1アンテナ、11…周波数変換部、12…第2アンテナ、15…第1変換処理部、16…バンドパスフィルタ、17…第2変換処理部、18…第1周波数発振器、19…第2周波数発振器、20…制御部、Sj…妨害電波、Pd…第2アンテナの電波の出力、Pj…妨害電波送信機の電波の出力、Pu…第3端末の電波の出力、E…第1アンテナの通信エリア。

Claims (7)

  1. 走行経路上の移動体との衝突を未然に防ぐ衝突防止システムにおいて、
    車両の進行方向に指向性を持つ第1アンテナを有し、当該第1アンテナで受信した電波を、異なる電波の質に変換して第2アンテナから送信可能な通信機を備え、
    当該通信機は、前記移動体が所持する第1端末から受信した電波を、異なる電波の質で前記第2アンテナから送信することにより、当該電波が車内の第2端末に届くことを確保し、該電波を前記第2端末に受信させることにより、前記第1端末を所持する前記移動体が前記車両の進行方向に存在することを運転者に通知する
    ことを特徴とする衝突防止システム。
  2. 前記第2アンテナから送信される電波よりも低い出力により、第3端末の妨害電波を送信する妨害電波送信機を備え、
    前記通信機は、前記移動体が所持する第1端末から送信された電波を前記第1アンテナで受信すると、当該電波の周波数を変換して前記第2アンテナから車内の第2端末に送信することにより、前記車両の進行方向に前記移動体が存在することを運転者に通知し、
    前記妨害電波送信機は、前記第1アンテナの通信エリア外に位置する第3端末から送信される電波を前記妨害電波によって妨害することにより、前記第2アンテナの電波が前記第3端末に影響を受けずに前記第2端末に届くことを確保する
    請求項1に記載の衝突防止システム。
  3. 前記第1端末から前記通信機を経由して前記第2端末へ電波を送信する通信は、ブルートゥース通信のBLEが使用されている
    請求項1又は2に記載の衝突防止システム。
  4. 前記通信機は、前記第1端末及び第2端末に対し、複数の周波数チャンネルで通信を実行可能であり、
    当該通信機は、前記第2端末と通信するとき、前記第1端末と通信したときとは別の周波数チャンネルを用いて、当該第2端末と通信を実行する
    請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の衝突防止システム。
  5. 前記通信機の周波数変換部は、
    前記第1アンテナで受信した電波の周波数を変換する第1変換処理部と、
    前記第1変換処理部によって周波数が変換された信号の特定周波数のみ通過させるバンドパスフィルタと、
    前記バンドパスフィルタを通過した信号の周波数を変換する第2変換処理部と、
    前記第1変換処理部及び第2変換処理部の周波数発振器を制御することにより、第1アンテナで受信した周波数を他のチャンネルの周波数に切り替えて、前記第2アンテナから送信させる制御部とを備える
    請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の衝突防止システム。
  6. 前記第2アンテナから送信される電波よりも低い出力により、第3端末の妨害電波を送信する妨害電波送信機を備え、
    電波出力は、前記第2アンテナの出力が最も大きく、次に前記妨害電波送信機の出力が大きく、前記第3端末の出力が最も小さく設定されている
    請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の衝突防止システム。
  7. 前記第2端末がスレーブとなり、前記第1端末がマスタとなって、通信確立の有無を監視し、通信が確立したとき、前記第1端末がスレーブに切り替わり、前記第2端末がマスタに切り替わって、前記移動体が存在する旨の通信を実行する
    請求項1〜6のうちいずれか一項に記載の衝突防止システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2017104224A1 (ja) * 2015-12-15 2018-10-04 株式会社村田製作所 運転支援情報伝送システム、受信機、運転支援システム、及び運転支援情報伝送方法

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