JP2017171046A - 車両用スライド装置、及びスライド装置用転動体循環ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】
転動体循環ユニットの剛性を低下することなく、転動体が転動体循環ユニットを転動循環する際の当接による異音の発生を抑制することができる。
【解決手段】
ロアレール10及びアッパレール20の間に構成され、複数の転動体70を転動循環自在に環状に配置可能な環状収容部41を有する転動体循環ユニット40において、転動体70は、第1の直径でかつ金属材料によって形成された金属製球体71と、第1の直径よりも小径である第2の直径でかつ樹脂材料によって形成された樹脂製球体72とを含んで構成されているとともに、金属製球体71及び樹脂製球体72をそれぞれ交互に配置されている。
【選択図】図5
転動体循環ユニットの剛性を低下することなく、転動体が転動体循環ユニットを転動循環する際の当接による異音の発生を抑制することができる。
【解決手段】
ロアレール10及びアッパレール20の間に構成され、複数の転動体70を転動循環自在に環状に配置可能な環状収容部41を有する転動体循環ユニット40において、転動体70は、第1の直径でかつ金属材料によって形成された金属製球体71と、第1の直径よりも小径である第2の直径でかつ樹脂材料によって形成された樹脂製球体72とを含んで構成されているとともに、金属製球体71及び樹脂製球体72をそれぞれ交互に配置されている。
【選択図】図5
Description
本発明は、車両用スライド装置、及びスライド装置用転動体循環ユニットに関する。
従来技術として、車両用シートをスムーズなスライド前後方向に移動自在に支持する車両用スライド装置、及びそのスライド装置に用いられる転動体循環ユニットがある。例えば、特許文献1には、第1レール及び第2レールを有する車両用シートスライド装置において、第2レールに固定され複数の転動体をそれぞれ転動循環自在に環状に配置可能な一対の環状収容部を有している転動体循環ユニットを有する構成が記載されている。複数の転動体は、すべて同一の直径で形成されるとともに、金属材料によって構成されている。特許文献1の構成によると、該転動体が第1レールに設けられた作動面と環状収容部に当接して転動循環することにより、第1レールと第2レールが相対移動し、スムーズなスライド前後移動を可能にする。
ところが、こうした構成の車両用シートスライド装置では、隣り合う金属製の転動体が転動循環する際に金属が当接する当接音が発生するという課題があった。そこで、特許文献2に記載の車両用シートスライド装置では、転動体を金属材料によって形成される金属製球体と、樹脂製材料によって形成される樹脂製球体とにより構成させ、金属製球体及び樹脂製球体とを環状収容部に交互に配置されていることを特徴とする車両用シートスライド装置を提供している。特許文献2の構成によれば、転動体循環ユニットの強度を確保しつつ、転動体間の当接音を抑制することを可能としている。
しかしながら、特許文献1及び2に記載の車両用スライド装置にあっては、転動体循環ユニットの転動体は、第1レールに設けられた作動面と環状収容部に当接して転動循環している。すなわち、転動体は、第1レールからのシートの荷重を環状収容部で受けている。該転動体は同一径の金属製球体及び樹脂製球体が交互に配置されている。これより、樹脂製球体が環状収容部を転動循環する際、金属製球体よりも低い剛性であるため、樹脂製球体が作動面及び環状収容部の間で摩耗するにより、樹脂製球体が変形しまうという懸念があった。
本発明はこうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、転動体が第1レールに設けられた作動面と環状収容部に当接して転動循環する場合、転動体循環ユニットの強度を確保しつつ、転動体間の当接音を抑制することができる車両用スライド装置、及びそのスライド装置に用いられる転動体循環ユニットを提供する。
上記の課題を解決するために、本発明の課題解決手段は、第1レールと、前記第1レールの延在方向に相対的に移動自在に該第1レールに支持される第2レールと、前記第1レールにおいて前記第2レールと対向する作動面と、第1の直径でかつ金属材料によって形成された第1球体と、第1の直径よりも小径である第2の直径でかつ樹脂材料によって形成された第2球体とを含んで構成されている複数の転動体と、前記転動体を前記作動面に接触させるとともに、前記第1球体及び第2球体をそれぞれ交互に配置させて環状に転動循環自在とする環状収容部を備えている転動体循環ユニットにより形成されることが望ましい。
上記構成によれば、第1レールに対する第2レールのスライド移動に伴い、環状収容部に収容されている転動体が第1レールの作動面と環状収容部の内面に当接しながら環状収容部を循環する。すなわち、該転動体は、車両シートの荷重を第1レールから環状収容部に受けながら循環している。ここで、該転動体は、第1の直径でかつ金属材料によって形成されている第1球体と、第1の直径よりも小径である第2の直径でかつ金属材料よりも剛性が低い樹脂材料によって形成される第2球体とにより形成されている。また、第1球体及び第2球体は環状収容部に交互に配置されている。すなわち、樹脂製の第2球体よりも高い剛性を有する材料から形成される金属製の第1球体の径が大きいため、樹脂製の第2球体は第2レールの作動面及び環状収容部と当接することが抑制される。これより、転動体は金属製の第1球体と樹脂製の第2球体が交互に配置されているため、転動体間の当接音を抑制することができる。したがって、本発明の構成によると、転動体循環ユニットの剛性を低下することなく、転動体が転動体循環ユニットを転動循環する際の当接音による異音の発生を抑制することができる。
また、本発明の課題解決手段として、前記環状収容部は、異なる剛性の材料によって形成され、前記転動体を介して前記作動面に当接する当接面を構成する部位が、前記転動体を介して前記作動面に当接しない非当接面を構成する部位よりも高い剛性を有する材料によって形成されていることが好ましい。
上記構成によれば、第1レールと第2レールとの間に備えられている転動体循環ユニットの環状収容部における当接面は、転動体を介して第1レールの作動面に当接している。すなわち、当接面は、第1レールからの荷重を転動体を介して受承している。当接面を構成する部位は、第1レールからの荷重を受けない非当接面を構成する部位よりも高い剛性を有する材料によって形成されているため、第1レールから転動体を介して加わる荷重を十分に受承することができ、環状収容部の耐久性低下を抑制することができる。一方、非当接面を構成する部位には該荷重が加わらないため、該非当接面を構成する部位を該当接面を構成する部位よりも低い剛性の材料で形成することができる。これにより、転動体が非当接面と当接する衝撃を緩和させることができることから、転動体が環状収容部を転動循環する際の当接音を、軽減させることができる。したがって、剛性が異なる材料によって形成されている環状収容部を用いることにより、環状収容部の耐久性を低下することを抑制することができ、さらには、転動体が環状収容部を転動循環する際の当接音を抑制することができる。
また、本発明の課題解決手段として、前記転動体循環ユニットは、前記当接面は金属材料によって形成され、前記当接面以外の部位は樹脂材料によって形成されていることが好ましい。
上記構成によれば、第1レールからの荷重を受承する当接面を高い剛性を有する金属材料で形成し、高い剛性を必要としない当接面以外の部位を樹脂材料によって形成することにより、転動体循環ユニットの耐久性を低下することなく、転動体循環ユニットの軽量化をすることができる。
また、本発明の課題解決手段として、第1レールと、前記第1レールの延在方向に相対的に移動自在に該第1レールに支持される第2レールと、前記第1レールにおいて前記第2レールと対向する作動面と、第1の直径でかつ金属材料によって形成された第1球体と、第1の直径よりも小径である第2の直径でかつ樹脂材料によって形成された第2球体とを含んで構成されている複数の転動体と、前記転動体を前記作動面に接触させるとともに、前記第1球体及び第2球体をそれぞれ交互に配置させて環状に転動循環自在とする環状収容部を備えている転動体循環ユニットと、を備えるスライド装置用転動体循環ユニットであることが好ましい。
本発明によれば、転動体循環ユニットの剛性を低下することなく、転動体が転動体循環ユニットを転動循環する際の当接による異音の発生を抑制することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図に従って説明する。
(車両用シート全体)
図1に示すように、車両用スライド装置は、車両のフロア1の前後方向に固定される左右一対のロアレール(本願発明「第1レール」)10と、車両のシート2に固定され、ロアレール10に対し相対自在に移動可能に支持される左右一対のアッパレール(本願発明「第2レール」)20を有している。また、図2に示すように、アッパレール20をロアレール10に対しスムーズにかつガタ無く移動させるため、アッパレール20とロアレール10との間に転動体循環ユニット40が設けられている。
図1に示すように、車両用スライド装置は、車両のフロア1の前後方向に固定される左右一対のロアレール(本願発明「第1レール」)10と、車両のシート2に固定され、ロアレール10に対し相対自在に移動可能に支持される左右一対のアッパレール(本願発明「第2レール」)20を有している。また、図2に示すように、アッパレール20をロアレール10に対しスムーズにかつガタ無く移動させるため、アッパレール20とロアレール10との間に転動体循環ユニット40が設けられている。
(ロアレールの構成)
図2に示すように、ロアレール10は、車両のフロア1に水平な基底部11と、基底部11の両端からそれぞれ上方に延びる側部12と、両側部12の上端から内側下方に延びる垂下部13とを有している。両側部12における上下端にはそれぞれ内方に傾斜する傾斜部14が設けられる。両側部12の内側面を作動面15とする。
図2に示すように、ロアレール10は、車両のフロア1に水平な基底部11と、基底部11の両端からそれぞれ上方に延びる側部12と、両側部12の上端から内側下方に延びる垂下部13とを有している。両側部12における上下端にはそれぞれ内方に傾斜する傾斜部14が設けられる。両側部12の内側面を作動面15とする。
(アッパレールの構成)
図2に示すように、アッパレール20は、2つのレール片20a、20bを備えている。一方のレール片20aは車両のフロア1に水平な基盤部21と、該基盤部21の他方レール片20bと対向する一端から上方に延びる側壁22と、該基盤部21の他方レール片20b側にある他端から上方に延びる起立部23と、該起立部23から上方の内方向に延びる連結部24とを有している。該レール片20aと同様に、他方のレール片20bは、基盤部21と、側壁22と、起立部23と、連結部24を有している。2つのレール片20a、20bの両連結部24が重ね合わせられていることにより、両起立部23に包囲された空間Cを有するアッパレール20が構成される。両壁部22の外側面を作動面25とする。該作動面25は、ロアレール10に設けられている作動面15と対向するように構成されている。
図2に示すように、アッパレール20は、2つのレール片20a、20bを備えている。一方のレール片20aは車両のフロア1に水平な基盤部21と、該基盤部21の他方レール片20bと対向する一端から上方に延びる側壁22と、該基盤部21の他方レール片20b側にある他端から上方に延びる起立部23と、該起立部23から上方の内方向に延びる連結部24とを有している。該レール片20aと同様に、他方のレール片20bは、基盤部21と、側壁22と、起立部23と、連結部24を有している。2つのレール片20a、20bの両連結部24が重ね合わせられていることにより、両起立部23に包囲された空間Cを有するアッパレール20が構成される。両壁部22の外側面を作動面25とする。該作動面25は、ロアレール10に設けられている作動面15と対向するように構成されている。
また、図3に示すように、アッパレール20の両壁部22の長手方向の両端の近傍には、それぞれ転動体循環ユニット40が取着される取着部26が設けられている。各取着部26は、転動体循環ユニット40が取着される穴部27が2箇所ずつ設けられている。図4に示すように、転導体循環ユニット40が両穴部27に取着されることによって、本実施形態におけるアッパレール20には、少なくとも4つの転動体循環ユニット40が取着されている。なお、転導体循環ユニット40の個数は、ロアレール10及びアッパレール20の長さ等によって必要であれば適宜変更されてもよい。
(転動体循環ユニット)
図5(a)及び(b)に示すように、転動体循環ユニット40は、ベース部50と、該ベース部50に係合して組み付けられるカバー部60を備えている。ベース部50におけるカバー部60に対向する面には、複数の転動体70が転動循環自在に収納可能な一対の環状収容部41の一部を形成する環状収容路42が形成されている。該環状収容路42は、環状に形成された断面が半円状の溝部により構成されている。また、各環状収容路42は、アッパレール20への取着状態において上下に位置するように並設されている。さらに、カバー部60におけるベース部50と対向する面には、環状収容路42に対応するように環状に設けられた環状収容路42とともに環状収容部41を構成する環状収容溝61が形成されている。転動体70は、環状収容路42及び環状収容溝61の間を転動循環するように移動する。なお、ベース部50とカバー部60とは、例えば、接着剤や嵌合構造などにより互いに係合可能に構成されている。
図5(a)及び(b)に示すように、転動体循環ユニット40は、ベース部50と、該ベース部50に係合して組み付けられるカバー部60を備えている。ベース部50におけるカバー部60に対向する面には、複数の転動体70が転動循環自在に収納可能な一対の環状収容部41の一部を形成する環状収容路42が形成されている。該環状収容路42は、環状に形成された断面が半円状の溝部により構成されている。また、各環状収容路42は、アッパレール20への取着状態において上下に位置するように並設されている。さらに、カバー部60におけるベース部50と対向する面には、環状収容路42に対応するように環状に設けられた環状収容路42とともに環状収容部41を構成する環状収容溝61が形成されている。転動体70は、環状収容路42及び環状収容溝61の間を転動循環するように移動する。なお、ベース部50とカバー部60とは、例えば、接着剤や嵌合構造などにより互いに係合可能に構成されている。
また、図6に示すように、ベース部50は、第1ベース部51と、第2ベース部56を備えている。
第1ベース部51には、一対の環状収容路42の一部を形成する当接面55が形成されている。該当接面55は、複数の転動体70を介してロアレール10の作動面15に当接されている。また、第1ベース51には、当接面55の両端から延出されるフランジ部52が設けられている。両フランジ部52の端部近傍には、アッパレール20の取着部26に設けられている穴部27に対して例えばビス等(図示なし)が挿通することによって固定可能となる貫通孔53が設けられている。さらに、両フランジ部52には、第2ベース部56の連通孔59と共にカバー部60の係止片63が挿通されることにより、第2ベース部56及びカバー部60と固定可能となる挿通孔54が設けられている。
第2ベース部56は、一対の環状収容路42の一部を形成する非当接面57が形成されている。該非当接面57は、複数の転動体70を介してロアレール10の作動面15と当接しないよう構成されている。さらに、第2ベース部56における一対の環状収容路42の間には、両環状収容路42に収容された転動体70同士が非干渉となるよう隔絶する隔壁部58が形成されている。すなわち、第1ケース51の当接面55と、第2ケース56の非当接面57とが併せて一対の環状収容路42を形成する。また、第2ベース部56の両端には、第1ベース部51の挿通孔54と共に、カバー部60の係止片63が挿通されることにより固定可能となる連通孔59が設けられている。
本実施形態において、当接面55を設けられた第1ベース部51は金属材料によって形成され、非当接面57が設けられた第2ベース部56は樹脂材料によって形成されている。すなわち、両環状収容路42は、当接面55が非当接面57よりも高い剛性の材料によって形成されている。なお、第1ベース部51は第2ベース部56よりも高い剛性の材料によって形成されればよく、材料は適宜変更されてもよい。第1ベース部51は、例えば、プレス又は切削等により形成されている。
図5(a)及び(b)に示すように、カバー部60においてベース部50と対向する面には、一対の環状収容溝61が形成されている。両環状収容溝61は、ベース部50に設けられている一対の環状収容部41に対応するように半円状の溝部が環状に形成されていることにより構成されている。両環状収容溝61の間には、両環状収容溝61に収容された転動体70同士が非干渉となるよう隔絶する壁部62が形成されている。該壁部62は、ベース部50に設けられている隔壁部58に対応する。
また、カバー部60の表面には、転動体循環ユニット40がアッパレール20の取着部26に装着された状態においてロアレール10の作動面15と対面する平面部63が形成されている。該平面部63の上下位置には、ロアレール10の傾斜部14に沿うように斜面部64がそれぞれ形成されている。
該斜面部64には、転動体70がロアレール10の作動面15に露出して接することができるような長孔65がそれぞれ設けられている。両長孔65は、複数の転動体70の直径よりも幅狭に設定されており、環状収容部41に転動循環している転動体70が抜け出さないようになっている。また、長孔65は、長手方向両端部位が湾曲しつつ、中央部位が長手方向に沿って略直線状に延びる形状をなしている。環状収容部41に収容された転動体70は露出することにより、転動体70が作動面15に接することができる。
ベース部60のベース部50と対抗する面の両端には、第1ベース部51の両挿通孔54と、第2ベース部56の両連通孔59に挿通することにより、カバー部60をベース部50に係合することのできる係止片66を設けられている。なお、該係止片66は、両挿通孔54と両連通孔59に対して、抜け防止の爪等を備えてもよい。
図5及び図6示すように、転動体70は、ベース部50に形成された一対の環状収容部41にそれぞれ収容されている。本実施形態において、転動体70は、環状収容路41に金属材料によって形成されている金属製球体71(本願発明「第1球体」)と、樹脂製材料によって形成されている樹脂製球体72(本願発明「第2球体」)とにより混成されている。また、金属製球体71及び樹脂製球体72は、各環状収容路41に交互に配置されている。なお、図5及び図6においては、樹脂製球体72をハッチングにて示す。
また、本実施形態において、本実施形態において、樹脂製球体72は金属製球体71よりも小径で形成されている。すなわち、金属製球体71の直径を第1の直径R1、樹脂製球体72の直径を第2の直径R2とすると、「R1>R2」が成立するように、金属製球体71及び樹脂製球体72が形成されている。
図7に示すように、転動体循環ユニット40は、ベース部50に設けられている一対の環状収容部41に転動体70を収容し、カバー部60をベース部50に係合することにより一体構成されている。さらに、図3及び図4に示すように、該転動体ユニット40は、アッパレール20の取着部26の穴部27と、貫通孔53とをビス等(図示なし)を挿通させることによって固定されている。
(車両用スライド装置の動作)
次に、本実施形態における車両用スライド装置の動作について説明する。
次に、本実施形態における車両用スライド装置の動作について説明する。
転動体循環ユニット40は、アッパレール20の取着部26に取着されると、各長孔65から露出することにより、図8に示すように、転動体70がベース部50の環状収容路42に当接しながら、作動面15に接する。ここで、図9(a)及び(b)に示すように、転動体70が作動面15に当接する際、転動体70は作動面15に対して5個当接するように環状収容部41が形成されている。図9(a)は、転動体70が作動面15に当接する際、金属製球体71が2個、樹脂製球体72が3個ずつそれぞれ当接する場合を表す。さらに、図9(b)は、ロアレール10がアッパレール20に対してスライド移動した場合を示す。すなわち、転動体70が作動面15に当接する際、金属製球体71が3個、樹脂製球体72が2個ずつそれぞれ当接する場合を示す。したがって、作動面15に対して、金属製球体101が少なくとも2個はかならず対面するようになっている。
ロアレール10に対しアッパレール20がスライド移動すると、作動面15と環状収容路42との間に介在されている転動体70が転動循環することにより、環状収容部41内の各転動体70が転動しながら循環する。このため、アッパレール20はロアレール10に対してスムーズにスライド移動が可能となる。
以上、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態によれば、ロアレール10に対するアッパレール20のスライド移動に伴い、環状収容部41に転動体70が収容されている。該転動体70は、金属製球体71と樹脂製球体72とにより構成され、両球体が環状収容部41に交互に配置されている。金属製球体71及び樹脂製球体72は、ロアレール10の作動面15と環状収容路42の内面に当接しながら環状収容部41を循環する。すなわち、金属製球体71及び樹脂製球体72は、車両用のシート2の荷重をロアレール10から環状収容路42に受けながら循環している。この場合、樹脂製球体72よりも高い剛性を有する材料から形成される金属製球体71の径が大きいため、樹脂製球体72は、ロアレール10の作動面15及び環状収容部41と摩耗することが抑制される。これより、樹脂製球体72が作動面15及び環状収容部42と摩耗することにより変形してしまうことを抑制することができる。
(2)本実施形態によれば、転動体70は、金属製球体71と樹脂製球体72が交互に配置されている。これより、転動体70が金属製球体71で構成されている場合よりも、金属製球体71及び樹脂製球体72で構成されている場合の方が、転動体70同士の当接する異音を抑制することができる。
(3)本実施形態によれば、転動体70は作動面15に対して少なくとも5個は対面するように設けられている。これより、転動体70は環状収容路41の作動面15に対して、少なくとも5個は平行に対面しながら転動循環することができるため、円滑な転動体70の転動循環をすることができる。さらに、転動体70は、金属製球体71及び樹脂製球体72が交互に配置されていることから、図9(a)及び(b)に示すように、金属製球体71は作動面に15に対して少なくとも2個は当接する。これより、金属製球体71よりも剛性が低い材料である樹脂製球体72が作動面15に当接することが抑制されるため、樹脂製球体72が作動面15によって摩耗及び変形することを抑制することができる。
(4)本実施形態によれば、金属製球体71は作動面15に対して少なくとも2個は当接する。これより、作動面15に対して金属製球体72が1個のみ当接する場合と比べ、作動面15に対面する金属製球体72の1個対してロアレール10からの荷重が付与されることにより、金属製球体72が変形することを抑制することができる。
(5)本実施形態によれば、金属製球体71の直径を樹脂製球体72の直径よりも大きく設けている。これより、公差を広範囲に設定することができ、製作精度の高い転動体70とする必要がないため、低コストの転動体循環ユニット40を提供することができる。
(6)本実施形態によれば、ロアレール10とアッパレール20との間に備えられている転動体循環ユニット40の環状収容路42における当接面55は、転動体70を介してロアレール10の作動面15に当接している。すなわち、当接面55は、ロアレール10からの荷重を転動体70を介して受承している。当接面55を構成する部位は、ロアレール10からの荷重を受けない非当接面57を構成する部位よりも高い剛性を有する金属材料によって形成されている。これより、ロアレール10から転動体70を介して加わる荷重を十分に受承することができ、環状収容路42の耐久性の低下を抑制することができる。
(7)また、非当接面57を構成する部位にはロアレール10からの荷重が加わらないため、非当接面57を構成する部位を当接面55を構成する部位よりも低い剛性を有する樹脂材料で形成することができる。これにより、転動体70が非当接面57と当接する衝撃を緩和させることができることから、転動体70が環状収容路42を転動循環する際の当接音による異音の発生を抑制させることができる。したがって、このように構成された転動体循環ユニット40によれば、ベース部50の耐久性を損なうことなく、転動体70の転動循環する際の異音の発生を好適に抑制することができる。
(8)本実施形態によれば、ベース部50のロアレール10からの荷重を受称する当接面55のみを金属材料によって形成され、ベース部50の当接面55以外の部位を樹脂材料によって形成されている。これより、ベース部50をすべて金属材料によって形成する場合よりも軽量化することができる。
(9)本実施形態によれば、ベース部50のロアレール10からの荷重を受承する当接面55を金属材料によって形成されている。これより、ベース部50を金属材料によって形成する場合よりも、ベース部50の耐久性の低下を抑制することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・本実施形態において、転動体は、金属製球体71と樹脂製球体72とにより構成されている。樹脂製球体72は、ゴム製材料によって形成されてもよい。
・本実施形態において、転動体70は、金属製球体71と樹脂製球体72とにより構成されている。しかしながら、必ずしも金属製球体71と樹脂製球体72とにより構成されている必要はなく、例えば金属製球体71又は樹脂製球体72のみで構成されていてもよい。
・本実施形態において、金属製球体71及び樹脂製球体72は交互に配置されている。ここで、本実施形態にける「交互」とは、例えば、樹脂製球体72が金属製球体71の間に2個ずつ配置されてもよい。樹脂製球体72が金属製球体71の間に2個ずつ配置される場合、樹脂製球体72が作動面15に当接しないよう、転動体70が作動面15に当接する個数を適宜変更してもよい。すなわち、金属製球体71及び樹脂製球体72の配置関係は、上記実施形態に限定されるものではない。さらに、転動体70が作動面15に当接する位置関係も、上記実施形態に限定されるものではない。
・本実施形態において、環状収容部41はベース部50及びカバー部60に一対形成されている。しかしながら、ベース部50及びカバー部60に一対を必ずしも一体構成する必要はなく、例えば、ベース部50及びカバー部60を二分割し、環状収容部41をそれぞれベース部50及びカバー部60に設けてもよい。
・本実施形態において、転動体循環ユニット40をアッパレール20の取着部26に取着する場合、例えば、フランジ52と取着部26との間に弾性体(図示なし)を介在させることにより、転動体循環ユニット40のがたつきを抑制するようにしてもよい。
・本実施形態において、転動体循環ユニット40は、ベース部50にフランジ部52が設けられ、このフランジ部52がアッパレール20の取着部26に取着するように構成されている。しかしながら、例えば、転動体循環ユニット40は、カバー部60に同等のフランジ部が設けられ、カバー部60及びベース部50が取着部26に取着されるように構成されてもよい。
・本実施形態において、転動体循環ユニット40は、ベース部50にフランジ部52が設けられ、このフランジ部52がアッパレール20の取着部26に取着するように構成されている。しかしながら、例えば、取着部26に転動体循環ユニット40が係合するための爪部(図示なし)が取着部26に形成されることにより、ビス等(図示なし)を使用しないで転動体循環ユニット40をアッパレール20に係合するようにしてもよい。
・本実施形態において、転動体循環ユニット40は、ベース部50及びカバー部60により構成されている。しかしながら、例えば、転動体循環ユニット40が、転動体循環ユニット40の長手方向に対する垂直方向に分割されて構成されていてもよい。
・本実施形態において、転動体循環ユニット40は、ベース部50及びカバー部60により構成されている。しかしながら、例えば、転動体循環ユニット40が、転動体循環ユニット40の長手方向に対する垂直方向に分割されて構成されていてもよい。
・本実施形態において、第1ベース部51は金属材料により形成され、第2ベース部52は樹脂材料によって形成されている。しかしながら、第1ベース部51及び第2ベース部52は異なる材料によって形成される必要はなく、例えば、第1ベース51及び第2ベース52が一体に構成され、金属材料又は樹脂材料によって形成されてもよい。
1…フロア、2…シート、10…ロアレール(本願発明「第1レール」)、11…基底部、12…側部、13…垂下部、14…傾斜部、15…作動面、20…アッパレール(本願発明「第2レール」)、20a…第1レール片、20b…第2レール片、21…基盤部、22…側壁、23…起立部、24…連結部、25…非作動面、26…取着部、27…穴部、40…転動体循環ユニット、41…環状収容部、42…環状収容路、50…ベース部、51…第1ベース部、 52…フランジ部、53…貫通孔、54…挿通孔、55…当接面、56…第2ベース部、 57…非当接面、58…隔壁部、59…連通孔、 60…ケース部、61…環状収容溝、62…壁部、63…平面部、64…斜面部、65…長孔、66…係止片、70…転動体、71…金属製球体、72…樹脂製球体。
Claims (4)
- 第1レールと、
前記第1レールの延在方向に相対的に移動自在に該第1レールに支持される第2レールと、
前記第1レールにおいて前記第2レールと対向する作動面と、
第1の直径でかつ金属材料によって形成された第1球体と、第1の直径よりも小径である第2の直径でかつ樹脂材料によって形成された第2球体とを含んで構成されている複数の転動体と、
前記転動体を前記作動面に接触させるとともに、前記第1球体及び第2球体をそれぞれ交互に配置させて環状に転動循環自在とする環状収容部を備えている転動体循環ユニットと、
を備えた車両用スライド装置。 - 前記環状収容部は、異なる剛性の材料によって形成され、前記転動体を介して前記作動面に当接する当接面を構成する部位が、前記転動体を介して前記作動面に当接しない非当接面を構成する部位よりも高い剛性を有する材料によって形成されている
請求項1に記載の車両用スライド装置。 - 前記転動体循環ユニットは、
前記当接面は金属材料によって形成され、前記当接面以外の部位は樹脂材料によって形成されている
請求項1又は2に記載の車両用スライド装置。 - 第1レールと、
前記第1レールの延在方向に相対的に移動自在に該第1レールに支持される第2レールと、
前記第1レールにおいて前記第2レールと対向する作動面と、
第1の直径でかつ金属材料によって形成された第1球体と、第1の直径よりも小径である第2の直径でかつ樹脂材料によって形成された第2球体とを含んで構成されている複数の転動体と、
前記転動体を前記作動面に接触させるとともに、前記第1球体及び第2球体をそれぞれ交互に配置させて環状に転動循環自在とする環状収容部を備えている転動体循環ユニットと、
を備えるスライド装置用転動体循環ユニット。
Priority Applications (2)
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JP2016057654A JP2017171046A (ja) | 2016-03-22 | 2016-03-22 | 車両用スライド装置、及びスライド装置用転動体循環ユニット |
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2016057654A JP2017171046A (ja) | 2016-03-22 | 2016-03-22 | 車両用スライド装置、及びスライド装置用転動体循環ユニット |
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Family Applications (1)
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2016
- 2016-03-22 JP JP2016057654A patent/JP2017171046A/ja active Pending
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2017
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