JP2017170319A - ポリフッ化ビニリデン製多孔膜とその製造方法 - Google Patents

ポリフッ化ビニリデン製多孔膜とその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】限外ろ過膜や精密ろ過膜として好適な、膜ファウリングを抑制し、高いろ過性能を達成可能な親水性と耐久性に優れた多孔膜およびその製造方法を提供すること。【解決手段】ポリフッ化ビニリデン樹脂と高い相溶性を有する疎水性ユニットと親水性ユニットからなる親水性ポリマーと、ポリフッ化ビニリデン樹脂からなる製膜原液を相分離法により多孔膜化すること、および得られた多孔膜。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリフッ化ビニリデン製多孔膜とその製造方法に関する。本発明は、具体的には、母材であるポリフッ化ビニリデン樹脂と、親水性ユニットと疎水性ユニットからなる親水性ポリマーとからなる多孔膜、およびその製造方法に関する。
近年、限外ろ過膜、精密ろ過膜などの多孔膜は、電着塗料の回収、超純水からの微粒子除去、パイロジェンフリー水の製造、酵素の濃縮、発酵液の除菌・清澄化、上水・下水・排水処理など、幅広い分野で用いられている。多孔膜を用いた分離法は、被処理液中の分離対象物質を細孔の大きさにより分離する篩い分けの原理にて分離するため、分離精度が高く、かつ、相変化を伴わないため、省エネルギーな分離方法である。
この様な限外ろ過膜や精密ろ過膜などの多孔膜を用いて、各種被処理液をろ過する場合、この被処理液に含まれる無機物および/または有機物の一部は、膜細孔内もしくは膜表面に吸着、閉塞または堆積し、いわゆる濃度分極層やケーク層を形成する。その結果、いわゆるファウリング現象が生じ、多孔膜のろ過性能は、純水をろ過した場合の透過流束に比べて、数分の1から数十分の1まで低下する。この様なファウリング現象によりろ過性能が低下すると、より多くの膜面積が必要となり、膜ろ過設備が大きくなるため、設備導入コストや運転コストが上昇し、大きな問題となっている。
この様なファウリング現象を抑制するため、通常、多孔膜を用いて被処理液をろ過する場合、アルカリ、酸、酸化剤などの薬品による化学的洗浄や、逆流洗浄やエアバブリングなどの物理的洗浄が併用される。このため、多孔膜の素材としては、化学的耐久性と機械的耐久性が求められ、ポリフッ化ビニリデン樹脂は耐久性に優れているため、広く用いられている。
一方で、ポリフッ化ビニリデン樹脂は疎水性素材であるため、膜ファウリングが発生し易い課題があった。
この課題に対して、ポリフッ化ビニリデン樹脂に種々の方法で親水性を付与する検討が行われてきた。特許文献1、2では、アルカリや酸化剤などの薬剤を用いてポリフッ化ビニリデン製の多孔膜表面を改質することが開示されている。
また、特許文献3では、ポリビニルピロリドンなどの親水性ポリマーをポリフッ化ビニリデン製の多孔膜の表面にコーティングにより親水性を付与する方法が開示されている。
さらに、特許文献4では、ポリビニルピロリドンとポリフッ化ビニリデンを予めブレンドしてから、相分離法により多孔膜を製造する方法が開示されている。
特開昭63−172745号公報 特開2004−230280号公報 特開平11−302438号公報 特開昭60−216804号公報
しかしながら、特許文献1や2に開示された化学薬品を用いて多孔膜の表面を改質する方法では、母材であるポリフッ化ビニリデン樹脂そのものが劣化してしまう課題がある。また、特許文献3に開示された親水性ポリマーをポリフッ化ビニリデン製多孔膜の表面にコーティングする方法では、コーティング層が細孔を閉塞してしまい、透過流束が低下する課題、および、コーティング層がろ過中に剥離する課題がある。
さらに、親水性ポリマーとポリフッ化ビニリデン樹脂を予めブレンドする方法では、親水性ポリマーと疎水性ポリマーであるポリフッ化ビニリデン樹脂との相溶性が低いため、親水性ポリマーを多孔膜中に残留させることが難しく、さらに、ろ過中や薬品洗浄時に多孔膜から溶出してしまう課題がある。
本発明が解決しようとする課題は、限外ろ過膜や精密ろ過膜として好適な、ファウリングを抑制し、高いろ過性能を達成可能な親水性と耐久性に優れた多孔膜およびその製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ポリフッ化ビニリデン樹脂と高い相溶性を有する疎水性ユニットと親水性ユニットを有する親水性ポリマーを合成し、この親水性ポリマーとポリフッ化ビニリデン樹脂とをブレンドし、多孔膜化することにより、ポリフッ化ビニリデン樹脂に親水性ポリマーを固定化することに成功し、さらに、得られた多孔膜は高いファウリング抑制効果有することを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明の多孔膜は、母材ポリマーであるポリフッ化ビニリデン樹脂と親水性ポリマーとからなる多孔膜であって、親水性ポリマーが疎水性ユニットと親水性ユニットとから構成されており、疎水性ユニットの繰返単位がメタクリル酸メチル、親水性ユニットの繰返単位がポリ(エチレングリコール)メチルエーテルメタクリレートである。
多孔膜表面の酸素Oと炭素Cの存在比O/Cは0.14〜0.25であることが好ましい。
また、本発明の多孔膜の製造方法は、母材ポリマーであるポリフッ化ビニリデン樹脂と親水性ポリマーを両者の良溶媒に溶解した製膜原液から非溶剤誘起相分離法により多孔膜を製造する製膜方法であって、親水性ポリマーが疎水性ユニットと親水性ユニットからなり、疎水性ユニットの繰返単位がメタクリル酸メチル、親水性ユニットの繰返単位がポリ(エチレングリコール)メチルエーテルメタクリレートである親水性ポリマーを用い、さらに、製膜原液を凝固させる前に、この製膜原液を相対湿度10%以上の空気中で1秒間以上暴露するものである。
ポリフッ化ビニリデン樹脂と、親水性ポリマーとの質量比は、10/1〜2/1であることが好ましい。
親水性ポリマーの数平均分子量は、10,000〜55,000であることが好ましい。
親水性ポリマーにおいて、疎水性ユニットと親水性ユニットのモル比は95/5〜85/15であることが好ましい。
親水性ユニット中の数平均分子量は300〜900であることが好ましい。
本発明によれば、ファウリングを効果的に抑制し、高いろ過性能を達成可能な親水性と耐久性に優れた多孔膜を安価に提供することができる。
本発明の親水性ポリマーの構造を示す図である。 本発明の多孔膜を用いてタンパク質水溶液をろ過した際に得られるろ過時間と透過流束の関係を示すイメージ図である。 実施例の多孔膜表面の酸素Oと炭素Cの存在比O/Cを測定した結果を示した図である。 実施例の多孔膜を用いてタンパク質水溶液をろ過した際のろ過時間と透過流束の関係を示した図である。 実施例の多孔膜を用いてタンパク質水溶液をろ過した際の透過流束保持率と多孔膜表面上の酸素Oと炭素Cとの存在比O/Cの関係を示した図である。 実施例の多孔膜を用いてタンパク質水溶液をろ過した際の逆流洗浄回復性と多孔膜表面上の酸素Oと炭素Cとの存在比O/Cの関係を示した図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、本実施の形態という。)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して用いることができる。
本実施の形態の多孔膜は、母材ポリマーであるポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)と親水性ポリマーからなる。本実施の形態の多孔膜に用いることができる親水性ポリマーの構造を図1に示した。親水性ポリマーは疎水性ユニットaと親水性ユニットbから構成されており、疎水性ユニットaの繰返単位はメタクリル酸メチル(MMA)、親水性ユニットbの繰返単位はポリ(エチレングリコール)メチルエーテルメタクリレート(PEGMA)で、親水性ポリマーはこれらからなる共重合体(P(MMA−PEGMA))である。ポリフッ化ビニリデン樹脂と相溶性が高い疎水性ユニットを選択することにより、この疎水性ユニットがアンカー効果として働くため、ポリフッ化ビニリデン樹脂に親水性ポリマーを製膜時に残存させ易く、また、強固に固定化することが可能となる。この結果、親水性ポリマーはろ過中や薬品洗浄中に多孔膜から容易には脱離することが無く、長期間に渡り高い親水性を発現する多孔膜を得ることができる。
また、親水性ユニットb中の親水性側鎖cとしてポリエチレングリコール(PEG)を用いることにより、被処理水中に含まれるタンパク質、多糖類、フミン質等の多孔膜の透水性能を低下させる原因物質の多孔膜への汚染(ファウリング)を抑制することができる。
本発明の実施の形態の多孔膜は、母材としてポリフッ化ビニリデン樹脂からなる多孔膜である。ポリフッ化ビニリデン樹脂は、製膜性に優れ、かつ、機械的および化学的な耐久性に優れているので、本発明の多孔膜の素材として好適である。本発明において用いることができるポリフッ化ビニリデン樹脂としてポリフッ化ビニリデンのホモポリマーやコポリマーを用いることができる。コポリマーとしては、ポリビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体や、ポリビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン共重合体などを挙げることができる。ポリフッ化ビニリデン樹脂の分子量は、重量平均分子量で10,000〜1,000,0000のポリマーを使用することができる。
本発明の実施の形態の多孔膜は、多孔膜表面の酸素Oと炭素Cの存在比O/Cが0.14〜0.25であることが好ましい。存在比O/Cが0.14以上であると十分な親水性が多孔膜に付与されており、高いファウリング抑制効果が得られる。一方、存在比O/Cを0.25以下とすることで多孔膜は水に対して過度に膨潤することが無く、薬剤等の多孔膜マトリック中への侵入を阻止でき、長期間安定して使用することが可能となる。
本実施の形態の多孔膜の細孔径は、好ましくは1nm〜10μm、より好ましくは2nm〜1μmである。細孔径が1nm以上であれば、多孔膜のろ過抵抗が低く、十分な透水性能が得られ、また、10μm以下であれば、分離性能にも優れた多孔膜が得られる。
本実施の形態において、細孔径は、粒子径が既知の指標物質をろ過し、阻止率が90%以上である指標物質の大きさを細孔径とすることにより測定することができる。
具体的には、指標物質として、単分散ポリスチレン粒子を用いることにより、20nm以上の細孔径を有する膜の測定を行うことができ、また、指標物質として、タンパク質を用いることにより、20nm以下の細孔径を有する膜の測定を行うことができる。
本発明の実施の形態の多孔膜の形状は、平膜状でも中空糸状でも適用することが可能である。平膜状の多孔膜とする場合は、本発明の多孔膜を単独で用いることもできるし、また、支持層として不織布等の基材を用い、基材上に本発明の多孔膜である分離層を形成させた形態として用いることもできる。
同様に、中空糸状の多孔膜の場合も、本発明の多孔膜を単体として用いることもできるし、また、不織布や組紐等の基材上に本発明の多孔膜層を形成させた形状で用いることも可能である。中空糸状の多孔膜として用いる場合、内径(中空部分に相当する。)は10μm〜2mmであることが好ましい。内径が10μm以上であれば、被処理液やろ過水が中空部を流れる時に発生する圧力損失を低く抑えることが可能であり、また、2mm以下であれば、単位体積当たりの膜充填密度を高くすることができ、コンパクト化が可能である。さらに、膜厚は10μm〜1mmであることが好ましい。膜厚が10μm以上であれば、中空糸状の多孔膜の内外からの圧力に対して十分な強度を得ることができ、また、1mm以下であれば、単位体積当たりの膜充填密度を高くすることができ、コンパクト化が可能である。
本発明の実施の形態の多孔膜は、ポリフッ化ビニリデン樹脂と親水性ポリマーとしてP(MMA−PEGMA)からなる製膜原料を用いれば、製膜方法は特に限定されず、例えば、相分離法、延伸開孔法、およびトラックエッチング法などにより多孔膜化することができる。中でも、相分離は多孔膜の孔径や断面構造等の制御が容易であり、本発明の多孔膜の製造方法として好適である。
例えば、相分離法としては、ポリフッ化ビニリデン樹脂と親水性ポリマーを溶解可能な溶媒に、両者を溶かし、その後、スリット型や二重管型の口金から製膜原液を吐出し、非溶剤と接触させ、相分離を誘起する非溶剤誘起相分離法や、ポリフッ化ビニリデン樹脂を常温では溶解しないが高温で溶解する潜在溶媒に、親水性ポリマーと共に溶解した後、スリット型や二重管型の口金より製膜原液を吐出し、空気や水と接触させることにより冷却し、相分離を誘起する熱誘起相分離法などが挙げられる。
中でも、非溶剤誘起相分離法は、得られる多孔膜の細孔径や断面構造の制御が容易であること、および、親水性ポリマー中の親水性ユニットを多孔膜の表面により多く偏析させることが可能であり、この結果、より高い親水性を発現する多孔膜を得ることができるため好ましい。
さらに、非溶剤誘起相分離法において、製膜原液は凝固浴中で凝固させる前に、相対湿度10%以上の空気中に1秒間以上暴露することが好ましい。この際、空気中に、溶媒蒸気を含んでいても良い。水分を含む空気中に製膜原液を暴露することにより、製膜原液中で相分離が進み、得られる多孔膜表面により多くの親水性ポリマーを偏析させることができ、効果的に親水性を付与することが可能となる。
非溶剤相分離法を用いて本発明の多孔膜を製膜する際、ポリフッ化ビニリデン樹脂と親水性ポリマーとを溶媒に溶解させた製膜原液に、さらに、無機物や有機物の添加剤を加え、紡糸安定性や得られる多孔膜の細孔サイズや膜構造を調整することができる。
本実施の形態の多孔膜の製造方法において、非溶剤誘起相分離法の溶媒として用いることができる良溶媒とは、ポリフッ化ビニリデン樹脂、親水性ポリマーを常温で、1質量パーセント以上溶解可能な溶媒を指す。たとえば、アセトン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、燐酸トリメチル等を用いることができる。
本実施の形態の多孔膜の製造方法において、ポリフッ化ビニリデン樹脂と親水性ポリマーとの質量比(ポリフッ化ビニリデン樹脂/親水性ポリマー)は、10/1〜2/1が好ましい。親水性ポリマーの比率が10/1以上であれば、得られる多孔膜は十分な親水性が付与されており、高いファウリング抑制効果を有する。一方、親水性ポリマーの比率が2/1以下であれば、得られる多膜中への水や薬剤の浸透を抑制することができ、高い耐久性を発現する。
次に、本実施の形態の多孔膜の製造方法において使用する親水性ポリマーに関して、ポリマー分子量、疎水性ユニットと親水性ユニットとのモル比、親水性ユニット内のPEGの分子鎖長に関して説明する。
本実施の形態の多孔膜の製造方法において、使用する親水性ポリマーの数平均分子量は、10,000〜55,000が好ましい。数平均分子量が10,000以上であれば、親水性ポリマーの大部分が製膜後の多孔膜に残留し、また、ろ過中や薬品洗浄時に多孔膜から脱離せず、高い親水性を長く維持することができる。一方、数平均分子量が55,000以下であれば、母材であるポリフッ化ビニル樹脂の耐久性を損なうこと無く、かつ、高い親水性を発現することができる。
次に、親水性ポリマー中の疎水性ユニットと親水性ユニットの比率(疎水性ユニット/親水性ユニット)は、MMAとPEGMAのモル比として、MMA/PEGMA=95/5〜85/15が好ましい。親水性ポリマー中の親水性ユニットの比が5以上、即ち疎水性ユニットと親水性ユニットの比率が95/5以上であれば、製膜後に得られる多孔膜は十分な親水性と耐ファウリング性を有する。一方、親水性ポリマー中の親水性ユニットの比が15以上、即ち疎水性ユニットと親水性ユニットの比率が85/15以下であれば、疎水性ポリマーのアンカー効果により親水性ポリマーはポリフッ化ビニリデン樹脂に強固に固定化され、多孔膜は長期間にわたり、親水性を発揮することができる。
さらに、親水性ポリマー中の親水性ユニットを構成するPEGMAの数平均分子量は、300〜900が好ましい。ここで、PEGMAの数平均分子量はPEGMA中のPEGの分子鎖長に依存し、PEGMAの分子量が大きいとPEGの分子鎖長が長いことを意味する。数平均分子量が300以上であれば、製膜後、PEGの分子鎖は多孔膜の表面に存在し、多孔膜に親水性を付与することが可能となる。一方、数平均分子量が900以下であれば、PEGの分子鎖が細孔内を閉塞することは無く、多孔膜は高い透水性能を維持することができる。
本実施の形態の多孔膜は、中空糸状の場合は、数百本から数千本束ね、エポキシ樹脂やウレタン樹脂により両端部をケースなどに接着した円筒型や矩型の膜モジュールとして使用することができる。一方、平膜状の場合は、樹脂製や金属製の矩型のフレームに本実施の形態の多孔膜をエポキシ樹脂やウレタン樹脂で固定化した膜モジュールとして使用することができる。
本実施の形態の多孔膜からなる膜モジュールは、無機物や有機物を含有する被処理液のろ過に用いることができる。被処理水としては、膜分離法が適用できる液体であれば特に限定されず、例えば、河川水、地下水、湖沼水、ダム水、海水、下水、下水二次処理水、各種工場排水、プール水、浴槽水、発酵液、培養液などが挙げられる。被処理液は、その用途に応じて、種々の大きさ、形状、濃度の無機物や有機物を含有する。河川水等においては、有機物としては、例えば、低分子量や高分子量のフミン質、多糖類、タンパク質およびこれらのコロイド状物質が挙げられ、無機物としては、例えば、イオン状の鉄、マンガン、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、シリカやこれらのコロイド状物質、またはカオリン、ベントナイトなどの微粒子などが挙げられる。
本実施の形態の多孔膜からなる膜モジュールを用いて被処理液をろ過する方法は、特に限定されず、例えば、多孔膜の内表面側から外表面側にろ過する方法、また、逆に、外表面側から内表面側にろ過する方法がある。さらに、1次側を加圧するろ過法や、2次側を吸引するろ過方法が挙げられる。また、被処理液は中空糸多孔膜でろ過する前に、適宜、凝集沈殿、加圧浮上ろ過、遠心分離、生物処理、薬剤の添加などの前処理を行ってもよい。
さらに、被処理水を一定時間ろ過した毎に、膜ろ過水や水道水等の多孔膜を汚染しない清澄水による逆流洗浄や空気などの気体による多孔膜表面の空気洗浄を行うことができる。本実施の形態の多孔膜は膜表面近傍に水和層を形成するため、被処理液中の無機物や有機物の多孔膜を汚染する物質の膜面への吸着を抑制し、ろ過中に膜面に堆積しても、逆流洗浄や空気洗浄により容易に膜面から剥離し、多孔膜は高い透水性能を発現することが可能となる。
以下、本実施の形態を実施例および比較例によってさらに具体的に説明するが、本実施の形態は、これらの実施例のみに限定されるものではない。なお、本実施の形態に用いられる測定方法は以下のとおりである。以下の測定は全て25℃で行った。
(1)親水性ポリマーP(MMA−PEGMA)の重合
表1に示した所定の濃度のメタクリル酸メチル(MMA、シグマ アルドリッチジャパン社製)とポリ(エチレングリコール)メチルエーテルメタクリレート(PEGMA、シグマ アルドリッチジャパン社製)を酢酸エチル(和光純薬工業社製)中に加え、系内を窒素置換した。その後、酢酸エチルに溶解したアゾビスイソブチロニトリル(AIBN、和光純薬工業社製)を加えて、60℃で5時間重合反応を行った。得られた重合物は、重合溶液の10倍以上のヘキサンに滴下後、沈殿物をろ過し、水洗後、60℃で24時間、真空乾燥した。乾燥後の沈殿物をテトラヒドロフランに溶解させ、10倍以上の容積のヘキサンに滴下後、沈殿物をろ過し、水洗後、60℃で24時間、真空乾燥を行った。この作業を繰り返し行い、不純物を十分に除去した。得られた親水性ポリマーの分子量を、ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定した。島津製作所社製のHPLC装置(送液ポンプ:LC−9A、カラムオーブン:CTO−20A、検出器:RID−10A、脱気ユニット:DGU−20A3)を用い、昭和電工社製GPCカラム:KD−804を用いて測定を行った。ここで、溶離液はクロロホルムを用い、流束1.0ml/分で通液した。また、校正曲線は、ポリスチレン標準サンプルを用いて作製した。測定の結果、数平均分子量で、10,000から55,000の親水性ポリマーP(MMA−PEGMA)を得た。
(2)多孔膜の表面組成の分析:存在比O/Cの算出
多孔膜表面の酸素Oと炭素Cとの存在比O/Cは、X線光電分光法(XPS)にて求めた。多孔膜を試料台に両面テープにて固定し、下記の条件にて測定を行った。
XPS測定装置:アルバック・ファイ社製 PHI X−tool
励起源 :ALKα、15kV×50W
光電子脱出角度:45°
パスエネルギー:280eV
測定されたスペクトルを用いて、F1S、O1S、C1Sの面積強度から、各元素の相対元素濃度を求め、存在比O/Cを算出した。
(3)純水透過流束の測定
膜面積6.1×10−3の平膜状の多孔膜を日東電工社製の平膜テストセルCT10−Tにセットし、クロスフロー流量160ml/分の条件で行った。最初に、膜間差圧1barの条件で15分間ろ過した後、膜間差圧0.5barの条件で透過水量の測定を行った。得られた透過水量から、以下の式により純水透過流束Jを求めた。
(4)透過流束保持率の測定
上記(3)の純水透過流束Jの測定後、原水を50ppmのBSA(Bovine Serum Albumin)タンパク質水溶液(緩衝溶液を用いて水素イオン濃度pH=7に調整)に変えて、膜間差圧0.5barの条件でろ過を行った。ろ過60分間後の透過流束Jと上記(3)で得られた純水透過流束Jを用いて、以下の式より、透過流束保持率J/Jを算出した。
(5)逆流洗浄回復性nRFの測定
上記(4)の50ppmのBSAタンパク質水溶液を60分間ろ過後、多孔膜の2次側から純水を0.1barで2分間ろ過し、再び、1次側から50ppmのBSAタンパク質水溶液を膜間差圧0.5barの条件でろ過を行った。この時、逆流洗浄直前のBSAタンパク質水溶液の透過流束をJbbとし、逆流洗浄直後のBSAタンパク質水溶液の透過流束をJabとした。純水透過流束J、Jbb、Jabを用いて、以下の式により、逆流洗浄回復性nRFを算出した。
図2は、本発明の多孔膜を用いてBSAタンパク質水溶液をろ過した際のろ過時間と透過流束の関係を示すイメージ図である。上記式のJ0、Jbb、Jabの各パラメータの関係は、この図に記載された通りである。
[実施例1〜4、比較例1]
ポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)として、Kynar741(アルケマ社製)を、親水性ポリマーとして、ポリ(エチレングリコール)メチルエーテルメタクリレート(PEGMA)の数平均分子量が475、MMA/PEGMAモル比が90/10であるP(MMA−PEGMA)(表1のNo.2に記載)を用い、これらのポリマーをPVDF/P(MMA−PEGMA)の質量比が、100/0、10/1、8/1、4/1、2/1となる様に、溶媒であるジメチルアセトアミド(DMAC)に加え、24時間、60℃にて溶解して、それぞれ比較例1、実施例1、実施例2、実施例3、実施例4のポリマー溶液を得た。その後、得られたポリマー溶液は、24時間真空下で脱気し、製膜原液とした。各製膜原液の組成を表2に記載した。得られた製膜原液は、ガラス板上に置かれた不織布上に厚さ200マイクロメートルの厚さで塗布し、相対湿度30%の空気中で10秒間放置後、10分間脱イオン水中に浸漬し、製膜原液を固化させ、多孔膜を得た。得られた多孔膜は引き続き脱イオン水を用いて多孔膜中に残留するDMACを除去した。
こうして製膜した多孔膜の表面上の元素の組成をXPSにて測定した。測定結果として得た酸素Oと炭素Cとの存在比O/Cを図3に示した。製膜原液中の親水性ポリマーの比率が高くなると、多孔膜表面の存在比O/Cも高くなっており、多孔膜表面が親水性ポリマーで改質されていることが分かる。さらに、得られた多孔膜を用いて、50ppmのBSAタンパク質水溶液を膜間差圧0.5barでろ過した際に得られたろ過時間と透過流束の関係を図4に示した。製膜原液中の親水性ポリマーの比率が高くなると、60分間ろ過後の透過流束も高くなっており、また、その後実施された逆流洗浄による回復性も高い結果となった。
多孔質表面の存在比O/Cと、タンパク質水溶液をろ過した際の透過流束保持率J/J×100、および、逆流洗浄回復性nRFとの関係を、それぞれ、図5、図6に示した(図5、6における符号“○”参照)。図より、存在比O/Cが高くなると、透過流束保持率、逆流洗浄回復性とも高くなることが分かり、ポリフッ化ビニリデン樹脂に本発明の親水性ポリマーを添加することにより、多孔膜表面の存在比O/Cが高くなり、この結果、多孔膜の耐ファウリング性が向上していることが確認された。
以上の結果から、本発明の多孔膜を用いることにより、高い親水性の多孔膜を得ることができ、さらに、得られた多孔膜はファウリングを抑制し、高いろ過流束と逆流洗浄回復性を有していることが示された。
[実施例5、6]
親水性ポリマーとして、MMA/PEGMAモル比が95/5、85/15のP(MMA−PEGMA)を用いた(表1のNo.1、3に記載)以外は、実施例1〜4と同様の方法にて、実施例5、6の多孔膜を作製した。得られた多孔膜表面の存在比O/Cと、BSAタンパク質水溶液をろ過した際の透過流束保持率J/J×100、および、逆流洗浄回復性nRFを、それぞれ、図5、図6に示した(図5、6における符号“□”参照)。親水性ポリマー中の親水性ユニットであるPEGMAのモル比が増えると、多孔膜表面の存在比O/Cも増え、この結果、透過流束保持率J/J×100、逆流洗浄回復性nRFも高くなることが分かる。
[実施例7、8]
親水性ポリマーとして、親水性ユニットを構成するPEGMAの数平均分子量が300、900のP(MMA−PEGMA)を用いた(表1のNo.4、5に記載)以外は、実施例1〜4と同様の方法にて、多孔膜を作製した。得られた多孔膜表面の存在比O/Cと、BSAタンパク質水溶液をろ過した際の透過流束保持率J/J×100、および、逆流洗浄回復性nRFを、それぞれ、図5、図6に示した(図5、6における符号“△”参照)。親水性ポリマー中の親水性ユニットを構成するPEGMAの数平均分子量が増えると、多孔膜表面の存在比O/Cも増え、この結果、透過流束保持率J/J×100、逆流洗浄回復性nRFも高くなることが分かる。
本発明によれば、限外ろ過膜や精密ろ過膜として好適な、膜ファウリングを抑制し、高いろ過性能を達成可能な親水性と耐久性に優れた多孔膜、および、その製造方法を提供することができる。
本発明は、水処理分野、食品や医薬品製造など、限外ろ過膜や精密ろ過膜が適用されている広い分野において産業上の利用可能性を有する。
a 疎水性ユニット
b 親水性ユニット
c 親水性側鎖

Claims (7)

  1. 母材ポリマーであるポリフッ化ビニリデン樹脂と親水性ポリマーとからなる多孔膜であって、前記親水性ポリマーが疎水性ユニットと親水性ユニットとから構成されており、前記疎水性ユニットの繰返単位がメタクリル酸メチル、前記親水性ユニットの繰返単位がポリ(エチレングリコール)メチルエーテルメタクリレートである多孔膜。
  2. 多孔膜表面の酸素Oと炭素Cの存在比O/Cが0.14〜0.25である請求項1記載の多孔膜。
  3. 母材ポリマーであるポリフッ化ビニリデン樹脂と親水性ポリマーを両者の良溶媒に溶解した製膜原液から非溶剤誘起相分離法により多孔膜を製造する製膜方法であって、前記親水性ポリマーが疎水性ユニットと親水性ユニットからなり、前記疎水性ユニットの繰返単位がメタクリル酸メチル、前記親水性ユニットの繰返単位がポリ(エチレングリコール)メチルエーテルメタクリレートである親水性ポリマーを用い、さらに、前記製膜原液を凝固させる前に、該製膜原液を相対湿度10%以上の空気中で1秒間以上暴露する多孔膜の製造方法。
  4. 前記ポリフッ化ビニリデン樹脂と、前記親水性ポリマーとの質量比が、10/1〜2/1である請求項3記載の多孔膜の製造方法。
  5. 前記親水性ポリマーの数平均分子量が、10,000〜55,000である請求項3または4記載の多孔膜の製造方法。
  6. 前記親水性ポリマーにおいて、疎水性ユニットと親水性ユニットのモル比が95/5〜85/15である請求項3〜5いずれか1項記載の多孔膜の製造方法。
  7. 前記親水性ユニットの数平均分子量が300〜900である請求項3〜6いずれか1項記載の多孔膜の製造方法。
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