JP2017170008A - 歩行補助装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】柔軟な補助力伝達部を採用するソフトタイプの歩行補助装置において、センサの検出状態の安定化が図られ得る、新規な構造の歩行補助装置を提供する。【解決手段】使用者Aの股関節20を挟んで位置する腰側と脚側とに装着される第一の装着部16と第二の装着部18とを備えていると共に、第一の装着部16と第二の装着部18の間に掛け渡されるようにして配される柔軟な補助力伝達部14を備えており、補助力伝達部14の第一の装着部16側を巻き取って引張力を及ぼす駆動装置34が設けられている歩行補助装置10において、補助力伝達部14が第一の装着部16と第二の装着部18とをつなぐ長さ方向で分断されていると共に、かかる分断された部位が硬質の連結具40によって離脱可能に連結されている一方、連結具40に対して、使用者Aの体動状態を検出するセンサ56が装着されている。【選択図】図1
Description
本発明は、例えば高齢者や身体障害者、傷病者などに好適に使用され得て、かかる使用者の歩行を補助し得る歩行補助装置に関するものである。
従来から、高齢者や身体障害者、傷病者など、一時的あるいは恒常的に自立歩行が困難な使用者の歩行を補助する歩行補助装置が知られている。歩行補助装置は、例えば特許第4200492号公報(特許文献1)に記載されているように硬質な骨格を備えてその骨格をモータなどで駆動させることにより歩行を補助する外骨格タイプがある一方、動力の伝達機構が柔軟な布などで構成されたソフトタイプのものもある。
ソフトタイプの歩行補助装置を、本出願人は特開2014−18536号公報(特許文献2)に提案した。かかる歩行補助装置は、股関節を挟んで腰側に設けられる第一の装着部と脚側に設けられる第二の装着部を備えており、それら第一の装着部と第二の装着部の間に掛け渡される柔軟な補助力伝達部を備えている。そして、補助力伝達部を第一の装着部側で巻き取る駆動装置が設けられており、補助力伝達部を駆動装置で巻き取ることで、補助力伝達部を介して使用者の脚部に引張力を及ぼし、使用者の歩行動作を補助するようになっている。
このようなソフトタイプの歩行補助装置は、従来の外骨格タイプに比して、使用者の動きを過度に拘束することがなく、良好な装用感を得やすい。また、外骨格タイプは、接地して踏ん張る接地脚の筋力補助を主たる目的でしており、高い出力が要求されることから、電気モータや蓄電池などが大型化して重量も大きくなる傾向にあった。これに対して、ソフトタイプの歩行補助装置は、上記特許文献2に記載されているように、歩行に際して蹴りだされることにより地面から離れて前方に振り出される遊脚に対して、振り出し方向への補助力を及ぼすことにも好適に用いられる。そして、このような遊脚への運動補助作用では、低出力でも効率的に歩行アシストすることができることから、電気モータや蓄電池などのコンパクト化による軽量化も図られ得る。
ところが、ソフトタイプの歩行補助装置について、本発明者が更なる検討を行ったところ、従来の外骨格タイプにはない、ソフトタイプに特有の新規な課題が明らかとなった。即ち、歩行補助装置では、使用者の歩行動作を適切に補助するために、例えば、補助力伝達部を巻き取る駆動装置を、巻取作動のタイミングや駆動力などを歩行作動に対応して制御することが望ましい。そのような制御に際しては、使用者の体の動きの状態(体動状態)を検出するセンサを採用し、例えば使用者の脚の位置や必要とする補助力の大きさなどを直接的又は間接的に検出するようにされる。
ここにおいて、従来の外骨格タイプの歩行補助装置であれば、剛性のあるロッド等の力伝達部材が大腿部や下肢などの体部位と略平行状態を維持して配されることから、力伝達部材に各種のセンサを装着することが容易であり、且つ、それによって安定したセンシングが実現され得る。しかし、ソフトタイプの歩行補助装置では、補助力伝達部が柔軟性を有するために体部位に対する平行状態が維持され難い。それ故、補助力伝達部が弛んだり曲がったり反転等したりすることで、装着されたセンサの検出状態が安定し難いという問題があったのである。
特に、ソフトタイプの歩行補助装置において、例えば特開2007−391号公報(特許文献3)に示されている紐状やワイヤ状の補助力伝達部のように、採用される補助力伝達部の幅寸法が小さくなると変形の自由度がより大きくなってセンサの検出状態が一層不安定になりやすい。
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、柔軟な補助力伝達部を採用するソフトタイプの歩行補助装置において、センサの検出状態の安定化が図られ得る、新規な構造の歩行補助装置を提供することにある。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。
本発明の第一の態様は、使用者の股関節を挟んで位置する腰側と脚側とに装着される第一の装着部と第二の装着部とを備えていると共に、該第一の装着部と該第二の装着部の間に掛け渡されるようにして配される柔軟な補助力伝達部を備えており、該補助力伝達部の該第一の装着部側を巻き取って引張力を及ぼす駆動装置が設けられている歩行補助装置において、前記補助力伝達部が前記第一の装着部と前記第二の装着部とをつなぐ長さ方向で分断されていると共に、かかる分断された部位が硬質の連結具によって離脱可能に連結されている一方、該連結具に対して、使用者の体動状態を検出するセンサが装着されていることを特徴とするものである。
本態様に従う構造とされた歩行補助装置では、使用者の人体の異なる部位に装着される第一の装着部と第二の装着部を互いに分離できるから、例えば使用者が第一の装着部と第二の装着部を各別に取り扱って装着することも可能となり、装置の取り扱いや人体への装着を容易にすることができる。
そして、補助力伝達部に設けられて第一の装着部と第二の装着部を分離可能にする硬質の連結具に着目し、かかる連結具を巧く利用してセンサを装着したことから、柔軟な補助力伝達部を採用してソフトタイプの歩行補助装置を実現しつつ、センサの装着状態を使用者の人体に対して安定化させることが可能になる。即ち、補助力伝達部の構成部材が、例えば軟質の紐状や可撓性のあるワイヤ状であったとしても、連結具は硬質とされて変形が防止されることから、連結具が撓んだり反転したりすることに起因するセンサ出力の不安定化が防止されるのである。
本発明の第二の態様は、前記第一の態様に係る歩行補助装置において、前記補助力伝達部の長さ方向において、前記第一の装着部よりも前記第二の装着部に近い位置に前記連結具が設けられているものである。
本態様の歩行補助装置では、補助力伝達部において連結具から第一の装着部に至る長さを有利に確保できることから、駆動装置による補助力伝達部の巻き取りに際して連結具が障害となることが防止される。
本発明の第三の態様は、前記第一又は第二の態様に係る歩行補助装置において、前記連結具に対して前記センサが内蔵されて装着されているものである。
本態様の歩行補助装置では、連結具の表面にセンサが装着される場合に比して、他部材の物理的な接触などからセンサが保護され得る。なお、連結具へのセンサの内蔵は、例えば連結具の内部にスペースを設けて、センサを収容する他、例えば連結具を構成する樹脂部材の内部にセンサを埋設してインサート状態で内蔵することも可能である。
本発明の第四の態様は、前記第一〜三の何れか一つの態様に係る歩行補助装置において、前記連結具に対して前記センサが着脱可能に装着されているものである。
本態様の歩行補助装置では、例えばセンサと連結具の一方が損傷した場合に交換することができる。また、センサを取り外した状態で、連結具を備えた補助力伝達部を洗浄することにより、センサを保護することも可能となる。更にまた、補助力伝達部を共通化しつつ、歩行補助装置に要求される特性などに応じて、装着するセンサの種類を適宜に変更設定することも可能となる。
本発明の第五の態様は、前記第一〜四の何れか一つの態様に係る歩行補助装置において、前記連結具が、厚さ寸法に比して縦横両方向の幅寸法が何れも大きい平形の外形状とされており、使用者の体表面に沿って広がるように重ね合わされて配されるものである。
本態様の歩行補助装置では、連結具が全体的に平たい形状とされることで、使用者の体表面に沿って重ね合わされた状態で安定しやすい。それ故、連結具に装備されたセンサの人体への装着安定性の更なる向上が図られ得る。
本発明の第六の態様は、前記第一〜五の何れか一つの態様に係る歩行補助装置であって、前記連結具が、前記補助力伝達部において該連結具によって連結される両側部分における横幅寸法に比して、大きな横幅寸法を有しているものである。
本態様の歩行補助装置では、センサの安定性を連結具によって確保しつつ、補助力伝達部として細幅の紐状やワイヤなどの線状のものを採用することも可能になる。
本発明の第七の態様は、前記第一〜六の何れか一つの態様に係る歩行補助装置において、前記連結具が、前記補助力伝達部の分断された一方の側に設けられた弾性片が他方の側に設けられた係合部に対して係止されることによって連結状態とされると共に、該弾性片の該係合部への係止を外力操作で解除することで分断状態とされることにより、ワンタッチ式の連結/分断機構をもって構成されているものである。
本態様の歩行補助装置では、弾性片の弾性を利用して係止作用による連結状態を安定して維持すると共に、弾性片を弾性変形させて係止を解除することで速やかに分断させた状態にすることができる。このようなワンタッチ式の連結/分断機構を採用することで、公知の硬質の連結具を巧く採用して、センサの安定性を向上せしめつつ、使用者による連結/分断の操作性も向上され得る。
本発明の第八の態様は、前記第一〜七の何れか一つの態様に係る歩行補助装置において、前記連結具に第一の通電スイッチが設けられており、該連結具の連結状態で該第一の通電スイッチが通電状態とされる一方、該連結具の分断状態で該第一の通電スイッチが遮断状態とされるようになっているものである。
本態様の歩行補助装置では、連結具を連結状態とした使用状態では通電を行う一方、連結具を分断状態とした非使用状態では通電遮断するというスイッチ機能が、連結具に備えられる。そして、かかるスイッチ機能によるON/OFFが、使用者の特別な操作や意図を必要とすることなく、単に歩行補助装置を体に着脱するための連結具の連結/分断によって自動的に実現されることから、確実に且つ容易に為され得る。
なお、本態様における第一の通電スイッチによる通電状態のON/OFFは、用途を限定されるものでない。例えば、駆動装置を構成する電気モータ等への給電用の電源として蓄電池を備えている場合に、蓄電池から電気モータや制御装置などへの給電路を第一の通電スイッチでON/OFFさせることも可能であるし、センサが作動電圧を必要とする場合に、センサ用電源(蓄電池)からセンサへの給電路を第一の通電スイッチでON/OFFさせることも可能である。また、使用者の歩行時に他者からの視認性を向上させる等の目的でLED等の発光体などの付属装置を備えている場合に、そのような付属装置への給電を第一の通電スイッチでON/OFFさせても良い。
本発明の第九の態様は、前記第一〜八の何れか一つの態様に係る歩行補助装置において、前記第一の装着部が、使用者の腰部に巻き付けられて装着される腰ベルト構造とされていると共に、該腰ベルト構造において分断可能とされたベルト連結具には、第二の通電スイッチが設けられており、該ベルト連結具の連結状態で該第二の通電スイッチが通電状態とされる一方、該ベルト連結具の分断状態で該第二の通電スイッチが遮断状態とされるようになっているものである。
本態様の歩行補助装置における第二の通電スイッチも、前記第八の態様に係る歩行補助装置における第一の通電スイッチと同様に利用することができる。なお、本態様における腰ベルト構造は、腰部に巻き付けられる紐状体の両端にバックルを装着したベルトに限定されるものでなく、例えばズボンの前開き構造の両端にフック状のバックルを装着することでズボンなどの着衣と一体的に設けられた態様なども含まれる。
本発明の第十の態様は、前記第一〜九の何れか一つの態様に係る歩行補助装置において、前記センサが、荷重センサと9軸センサとジャイロセンサと角度センサの少なくとも一つとされているものである。
本態様の歩行補助装置では、例えば補助力伝達部を介して人体に作用せしめられる補助力を引張力として検出して目的とする補助力をフィードバック制御するための荷重センサや、例えば大腿部の動きの状態を加速度や傾斜角度、変位量などをもって検出して目的とする補助力の作用タイミングを制御するための9軸センサ、ジャイロセンサ、角度センサなど、歩行に際しての補助力を制御するために精度が要求される各センサを、柔軟な補助力伝達部を採用しつつ本発明に従って安定して装備させることが可能になる。
本発明の第十一の態様は、前記第一〜十の何れか一つの態様に係る歩行補助装置において、前記センサと、該センサからの検出信号を電波送信する無線送信装置と、該無線送信装置の作動用の電源とが、設けられているものである。
本態様の歩行補助装置では、分断可能な連結具を採用しつつ、連結具に装着されたセンサの検出系を、センサ検出信号を用いた歩行補助装置の作動制御系、又は作動制御系によって得られた制御信号に基づいて補助力伝達部を介して出力される出力系に対して、無線通信でワイヤレス化することができる。それ故、通電用のリード線の取り回しによる制限を回避して、センサの連結具への装着態様を大きな自由度で設計することも可能になる。
本発明によれば、柔軟な補助力伝達部を採用してソフトタイプの歩行補助装置を実現しつつ、補助力伝達部を連結/分断する硬質の連結具を巧く利用することにより、使用者による歩行補助装置の取り扱いを容易とし、且つ、センサの装着状態の安定性の向上が図られ得る。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1〜3には、本発明の一実施形態としての歩行補助装置10が示されている。本実施形態の歩行補助装置10は、使用者Aの下半身に装着されて、使用者Aの歩行運動を補助的にサポートするものである。以下の説明において、上下および左右は、原則として使用者Aを主体とした上下および左右を言う。
より詳細には、歩行補助装置10は、使用者Aの左右の大腿部12, 12の前面に沿って上下方向へ延びるように配された左右一対の補助力伝達部14,14を備えている。それぞれの補助力伝達部14,14は、上端部分にそれぞれ共通の第一の装着部16を備えていると共に、下端部分に第二の装着部18,18を備えている。
第一の装着部16は、使用者Aにおける人胴のウェスト付近に装着されるようになっている一方、第二の装着部18は、腰部とは股関節20を挟んで反対側となる、使用者Aにおける脚の膝付近に装着されるようになっている。これら第一の装着部16と第二の装着部18の間を延びる補助力伝達部14は、使用者Aにおける骨盤の寛骨と大腿骨との連結部分である股関節20を跨いで、人胴側となる腰部側と脚部側とにわたって延びるようにして、使用者Aの人体に装着されるようになっている。
第一の装着部16および第二の装着部18は、使用者Aの人体に装着されて、人体上で特に上下方向に大きく位置ずれや移動しないように位置決め可能な構造とされている。
具体的な構造例としては、図示されているように、第一の装着部16は、使用者Aの腰回りに巻き付けられる細長い腰ベルト22を基本構造としている。腰ベルト22には、使用者Aへの装着状態で左右の各脚の大腿部12,12の上に位置する各部位に対して、左右一対の補助力伝達部14,14の上端側が接続される左右の上端接続部24,24が設けられている。
また、腰ベルト22の長さ方向の両端部分には、連結状態と分断状態とに切り換えることが可能なベルト連結具としての腰ベルト連結具26が設けられている。腰ベルト22は、腰ベルト連結具26により、或いは他の部分に設けられた調節機構によって、長さ寸法を調節可能とされており、使用者の腰回りサイズの相違に対応できるようになっている。
腰ベルト連結具26としては、例えば面ファスナなどでも良いが、一般的なスラックスやズボンのベルト通しに挿通されて装着される腰ベルトに採用されているような、従来から公知のセンターバックルなどが採用可能である。第一の装着部16が、連結/分断可能な腰ベルト連結具26を備えることで、使用者Aが、第一の装着部16を人体に対して容易に着脱できる。
一方、第二の装着部18は、例えば使用者Aの膝回りに巻き付けられて装着される膝ベルト28を基本構造としている。膝ベルト28には、使用者Aへの装着状態で脚の前面の膝頭の上方に位置する部位に対して、補助力伝達部14の下端側が固定的に取り付けられた下端接続部30が設けられている。
膝ベルト28は、例えばサポーターのように弾性的に締め付けて使用者Aの膝付近へ位置決め可能とされた筒状体とすることも可能であるが、好適には、帯状に巻き付けられて長さ方向の両端が面ファスナやフック、バックルなどで相互に連結される膝ベルト連結具31が採用される。このような膝ベルト連結具31により、膝ベルト28が、使用者の膝回りサイズに応じて長さを調節可能とされ得る。
また、膝ベルト28の装着状態で、前面の略中央には、窓部32が設けられており、使用者Aの膝頭への圧迫が窓部32で回避されるようになっている。
さらに、第一の装着部16と第二の装着部18との間にまたがって配された補助力伝達部14は、天然又は合成の繊維からなる布や紐、ワイヤ、ゴム、樹脂フィルムなどの柔軟で変形容易とされた長手の紐状や帯状、或いは線状の柔軟伝力材33によって、長さ方向の少なくとも一部が構成されている。好適には、補助力伝達部14の全体の半分以上の長さに亘る部分が、柔軟伝力材33で構成されており、本実施形態では略全長が柔軟伝力材33で構成されている。そして、補助力伝達部14の下端は、上述のように、第二の装着部18における膝上の部分に対して固定的に取り付けられている。
一方、補助力伝達部14の上端は、駆動装置34の巻取軸に巻き付けられており、巻取軸の回転によって巻き取られたり、引き出されたりすることにより、補助力伝達部14の実質的な長さ寸法が変更可能とされている。なお、巻取軸は、使用者Aの略左右方向に延びる中心軸回りで回動可能に配設されており、中心軸回りの一方側への回転作動で補助力伝達部14を巻き取って実質的な長さを短くすると共に、中心軸回りの他方側への回転可動で補助力伝達部14を引き出して実質的な長さを長くするようになっている。
また、駆動装置34は、電気モータと、電気モータの出力軸で回動駆動される巻取軸を備えており、電気モータや出力軸を支持するベース部材が、第一の装着部16において使用者Aの前面側に設けられた上端接続部24に対して着脱可能に取り付けられている。また、電気モータを作動させる電源としてのモータ用蓄電池と、使用者Aの歩行などの動作に際して同期的に電気モータへの電源からの給電を制御する制御装置とを含んで構成された駆動ユニット36が、第一の装着部16において使用者Aの後面側に設けられた後部装着部に対して着脱可能に取り付けられている。
なお、前面側に装着される電気モータおよび巻取軸や、後面側に装着されるモータ用蓄電池および制御装置などは、必要に応じて、カバーで覆われて保護され得る。また、モータ用蓄電池と制御装置や電気モータを接続する通電用のワイヤ類は、第一の装着部16に沿って配線され得る。
さらに、補助力伝達部14は、第一の装着部16と第二の装着部18とをつなぐ長さ方向の中間部分で分断されており、第一の装着部16に取り付けられた上側の柔軟伝力材33aと、第二の装着部16に取り付けられた下側の柔軟伝力材33bとが、連結具としての中間連結具40によって連結されている。そして、中間連結具40によって、上下の柔軟伝力材33a,33bにおける分断側の各自由端が、連結状態と分断状態とに選択的に切り換えられるようになっている。
なお、中間連結具40は、補助力伝達部14の長さ方向の任意の位置に設定可能であり、例えば柔軟伝力材33の上端又は下端における第一又は第二の装着部16,18への取付部位に中間連結具40を設けることにより、柔軟伝力材33が分断されない構造としても良い。尤も、本実施形態では、上述のように柔軟伝力材33の長さ方向の中間部分に中間連結具40が設けられており、且つ、使用者Aの直立姿勢で大腿部12の前面に沿って補助力伝達部14としての柔軟伝力材33が展張して配された状態で、第一の装着部16よりも第二の装着部18に近い位置に中間連結具40が設定されている。
中間連結具40は、図4〜9に示されるように、柔軟伝力材33において分断された一方の分断端部に取り付けられた第一分断部42と、分断された他方の分断端部に取り付けられた第二分断部44とから構成されている。これら第一分断部42と第二分断部44は、硬質の樹脂や金属などの硬質材で形成されており、相互の連結状態と離脱状態とを選択的にとり得る機械的な機構を備えている。
具体的には、図4〜7に示されるように、第一の装着部16側から下方に延びる柔軟連結材33aの分断端部に取り付けられた第一分断部42は、所定厚さの略矩形ブロック形状とされており、下方に向かって開口するポケット状の空所46を備えた中空構造とされている。空所46の底壁の外側には、柔軟伝力材33aの下端部が取り付けられている。また、空所46の厚さ方向一方の側壁には、略中央部分に係合部としての係止穴47が開口形成されている。
一方、第二の装着部18側から上方に延びる柔軟伝力材33bの分断端部に取り付けられた第二分断部44は、第一分断部42の空所46へ差し入れられる差入部48を有している。差入部48の略中央には、ベース部分50から突出する弾性片としての弾性突片52が設けられており、弾性突片52の一方の面には、係止突起54が突設されている。また、差入部48の基端側のベース部分50には、柔軟伝力材33bの上端部が取り付けられている。
そして、図8,9に示されるように、第一分断部42の空所46へ第二分断部44の差入部48を差し入れると、弾性突片52の係止突起54が、空所46の周壁内面に押し付けられつつ空所46へ入り込み、空所46の周壁に形成された係止穴47へ嵌まり込んで係止される。その結果、空所46からの差入部48の抜け出しが阻止され、中間連結具40において第一分断部42と第二分断部44とが一体的な連結状態に維持されるようになっている。
また、このような連結状態下、第一分断部42の係止穴47では、そこに係止された第二分断部44の弾性突片52の係止突起54の突出先端面が外部に露出されている。そして、かかる係止突起54を、外部から人手で押し込むように操作することで、第二分断部44の弾性突片52が空所46内へ押し込まれて弾性変形し、係止突起54の係止穴47への係止が解除されるようになっている。係止突起54の係止穴47への係止を解除することで、差入部48を空所46から抜き出し、第一分断部42と第二分断部44の連結状態を解除して、中間連結具40を分断状態とすることができる。すなわち、中間連結具40の連結/分断機構が係止突起54および係止穴47を含んで構成されており、中間連結具40は、ワンタッチで連結および分断され得るようになっている。
また、図8,9に示される第一分断部42と第二分断部44との連結状態において、中間連結具40は、厚さ寸法T(図9参照)よりも縦横の最大幅寸法L,W(何れも図8参照)が何れも大きくされており、全体として平形の外形状とされている。これにより、中間連結具40を、使用者Aの体表面に沿って広がるように重ね合わせて配することが可能となる。特に、本実施形態では、中間連結具40の最大横幅寸法Wが、柔軟伝力材33a,33bにおける中間連結具40への連結部分の幅寸法Wc(図8参照)よりも大きくされている。なお、上側の柔軟伝力材33aの幅寸法と下側の柔軟伝力材33bの幅寸法は異なっていてもよい。
ここにおいて、補助力伝達部14の長さ方向の中間部分に設けられた中間連結具40には、使用者Aの体動を検出するセンサ56が装着されている。なお、使用者Aの体動の検出とは、歩行補助装置10によって使用者Aに及ぼされる補助力の大きさやタイミングを使用者Aの体の動きに応じて制御するのに有益とされる使用者の体の動きの状態(体動状態)を検出するものであり、例えば使用者の脚の位置や傾斜角度などの人体の各部の位置を検出するような直接的なものに限らず、使用者の脚の動きの状態に応じて変化する補助力伝達部14の引張力を検出するような間接的な体動の検出も含まれる。
かかるセンサ56は、駆動ユニット36の制御装置において、駆動装置34の電気モータの作動を制御することで、使用者Aの歩行運動に際して、股関節回りの運動をアシストする補助力を、連結状態とされた補助力伝達部14の引張力を介して、使用者Aの人体に及ぼすように、補助力の作用のタイミングや大きさなどを適切に調節するための制御信号を得るものである。
すなわち、電気モータの作動制御は、特開2014−18536号公報(特許文献2)などに記載された公知の技術を採用することが可能であり、例えば歩行に際して後方から蹴り出された後に地面を離れて前方に送られる遊脚に対して、そこに装着された補助力伝達部14を駆動装置34で巻き取って膝側の第二の装着部18を腰側の第一の装着部16へ引き寄せる方向に引張力を及ぼすことで、股関節の屈曲を伴う歩行運動を行うための遊脚側の筋力が補助されて歩行運動のアシストが実現され得る。
その際、例えばセンサ56として、角度センサやジャイロセンサ、6軸センサや9軸センサなどを用いれば、歩行している使用者Aの大腿部の傾斜角度として、股関節角度の変化を検出することができる。そして、かかるセンサ56の検出信号で得られた股関節角度に基づいて、駆動ユニット36の制御装置を処理作動させて駆動装置34の電気モータへの通電をコントロールすることとし、例えば、前方に振り出された遊脚に対して、補助力伝達部14を巻取軸で巻き取ることで引張力を及ぼして筋力補助する一方、接地して後方へ送られる接地脚に対しては、補助力伝達部14を巻取軸から送り出すことで抵抗を解消するように作動させることができる。なお、接地脚に対しては、巻取軸の回転が自由に許容されるフリー状態として、接地脚の股関節回りの動きに伴って補助力伝達部14が従動的に必要量だけ第一の装着部16側から送り出されるように制御しても良い。
また、例えばセンサ56として、上述の如き大腿部12,12の傾斜角度の検出に代えて或いは加えて、使用者Aに及ぼされる補助力の大きさを補助力伝達部14, 14に作用する引張力として検出する力センサ(荷重センサ)を用いることも可能である。具体的には、例えば第一分断部42, 42の係止穴47,47における第二分断部44, 44の弾性突片52,52の係止突起54,54の係止面に対してピエゾ素子などを備えた力センサを配設することで、補助力伝達部14, 14に作用する引張力を検出することができる。そして、かかるセンサ56の検出信号で得られた引張力の検出値に基づいて、駆動ユニット36の制御装置を処理作動させて駆動装置34の電気モータへの通電をコントロールすることとし、例えば、遊脚に対して補助力伝達部14を通じて及ぼされる補助力の大きさを、予め設定した変化態様となるようにフィードバック制御することで、使用者Aの違和感を低減させたり、遊脚の股関節回りの回動角度を考慮して補助力を増減させることで一層効率的に歩幅を広げるなどの歩行支援を実現させたりすることなども可能になる。
このようなセンサ56は、柔軟材で形成された柔軟伝力材33ではなく、硬質材で形成された中間連結具40に設けられて支持されている。特に本実施形態では、硬質樹脂材で形成された第二分断部44のベース部分50にインサート成形等されることにより、内部に埋設された状態で、センサ56が一体的に固着されて設けられている。
また、本実施形態では、第二分断部44のベース部分50に埋設配置されたセンサ56が、センサ検出信号を無線送信する発信部を一体的に備えている。そして、かかる発信部に対して作動用電源を給電するための一対の給電端子58,58が、ベース部分50から差入部48の面上で幅方向両側にそれぞれ延び出して形成されている。
また一方、第一分断部42の空所46の内面には、係止穴47に対向する側壁部分において、発信部を含むセンサ56の作動用電源としての蓄電池60が固着されて一体的に配されている。また、蓄電池60の出力用の一対の電極61,61が、空所46の側壁部分において幅方向両側に延び出して内面に露出されている。
そして、第一分断部42の空所46へ第二分断部44の差入部48を差し入れて、第一分断部42と第二分断部44を連結状態とすることにより、空所46の内面に設けられた出力用の一対の電極61,61に対して、差入部48の表面に設けられた一対の給電端子58,58が接触して導通状態とされるようになっている。それ故、第一分断部42と第二分断部44との連結状態では、発信部を含むセンサ56に対して蓄電池60が導通状態に維持されてセンサ56が作動せしめられることとなる。一方、第一分断部42と第二分断部44とを分断状態とすることにより、蓄電池60の出力用の一対の電極61,61と一対の給電端子58,58とが接触しないことから、これらは電気的に遮断された状態とされている。なお、このことから明らかなように、本実施形態では、第一分断部42の空所46の内面と第二分断部44の差入部48の表面とにそれぞれ設けられた各一対の端子(電極61,61および給電端子58,58)によって、第一の通電スイッチが構成されている。
また、無線発信されたセンサ56の検出信号を受信してセンサ56の検出信号を取り出す受信装置を、第一の装着部16の後面側に装着されるモータ用蓄電池と制御装置が併せて備えており、受信したセンサ56の検出信号を前述の如き制御作動において、例えばフィードバック制御の参照信号などとして利用するようになっている。
上述の如き構造とされた本実施形態の歩行補助装置10においては、前記特許文献1に記載の如き剛性のある外骨格構造の歩行補助装置とは異なり、柔軟な補助力伝達部14によって補助力を及ぼすソフトタイプの歩行補助装置であって、使用者の着脱が容易であると共に、使用者Aの自発的な体動を過度に阻害することがないことから転倒などの危険も低い。そして、このようなソフトタイプの歩行補助装置における利点を損なうことなく、即ち柔軟な補助力伝達部14を採用しつつ、使用者の体動を検出するセンサ56を、補助力伝達部14上で安定して配することが可能になることから、補助力の作用による歩行アシスト作動の安定性の向上が図られ得るのである。
特に、補助力伝達部14の長さ方向の中間部分に中間連結具40を設けたことで、第一の装着部16と第二の装着部18を分離可能として、歩行補助装置10の着脱を一層容易に実現可能となしつつ、かかる中間連結具40を巧く利用して、体動をより効率的に検出し得るセンサ56の配置が、安定して且つ特別な部品を必要とすることもなく実現可能とされ得たのである。
すなわち、使用者Aの体動を検出するに際して、第一の装着部や第二の装着部へセンサを配することも検討したが、腰部側に装着される第一の装着部16では歩行に際しての体動の変化が小さいために検出し難く、第二の装着部18では膝関節の屈曲に伴うノイズの発生や装用感の低下を避け難かった。特に、作用する補助力の検出に際しては、補助力伝達部14の引張力を検出することに比して、人体への装着のための巻付力なども加わる第一の装着部16や第二の装着部18では検出が難しいという問題もあった。このような見解から、補助力伝達部14へのセンサの装着を検討したのであるが、補助力伝達部14が柔軟であるが故に、弛みなどによる検出精度の低下が問題であった。ここにおいて、本発明では、硬質材からなる中間連結具40と併せてセンサ56を採用したことにより、上述のように、歩行補助装置10の着脱に際しての取扱性の向上と共に、センサ56の安定した配設状態も、効率的に達成せしめ得たのである。
加えて、中間連結具40が平形の外形状とされていることから、補助力伝達部14に装着することで、使用者Aの体表面に沿って安定して配される。それ故、中間連結具40も装着されるセンサ56が所定の方向から傾いたりすることに伴う検出精度の低下が一層抑えられる。
また、本実施形態では、歩行補助装置10を使用者が装着した際に、非装着状態では分離されたままであった第一の装着部16と第二の装着部18とが連結状態とされることとなる。そして、装着時には、第一の装着部16と第二の装着部18とが連結されることで、中間連結具40に装備された第一の通電スイッチが、自動的にOFFからONとなることで、センサ56の検出作動と検出信号の無線送信とが開始される。それ故、使用者が特別な意識や操作を必要とすることなく、センサ作動と歩行支援の制御作動が開始/停止されることとなり、使用していない状態での不必要な作動や電力消費などが回避され得る。
なお、本実施形態では、第一の装着部16が備えている腰部バックル(腰ベルト連結具26)において、第一の通電スイッチと同様に、腰部バックルが外れた状態ではOFFとされ、且つ、腰部バックルが連結状態とされることで自動的にONとされる第二の通電スイッチ62を設けることも可能である。すなわち、第一の装着部16としての腰ベルト22を長さ方向で分断可能な構造として、長さ方向両端部を相互に連結することで第二の通電スイッチ62が通電状態となる一方、長さ方向両端部を相互に分断することで第二の痛点スイッチ62が遮断状態となるようにしてもよい。そして、かかる第二の通電スイッチ62によって、制御装置への給電用電源からの給電路をON/OFFさせることで、制御作用における不必要な作動や電力消費などを回避することも可能となる。
以上、本発明の一実施形態について詳述してきたが、本発明は上述の実施形態などにおける具体的な記載によって限定的に解釈されるものでない。
例えば、前記実施形態において採用可能な連結具の別態様が、図10〜12に例示されている。なお、前記実施形態と同様な構造とされた部材および部位については、図中に前記実施形態と同一の符号を付することにより詳細な説明を省略する。なお、本実施形態では、後述するように、第二分断部66が、ベース部76と蓋体82との分割構造とされており、図10,11では、第二分断部66が、ベース部76と蓋体82とを分離させた状態で示されている。
図10,11に示されるように、第一分断部64には、下方に向かって開口する空所46の両側壁に係止穴47,47が開口形成されている。一方、第二分断部66には、第一分断部64の空所46へ差し入れられる差入部68として、両側の弾性片70,70を備えている。これら左右の弾性片70,70には、両側外方に向かって突出する鉤状のフック72,72が形成されている。
左右の弾性片70,70は、外部からの操作で互いに接近する方向に弾性変形可能とされている。そして、第一分断部64の空所46へ差入部68が押し入れられるようにして差し入れられると、左右の弾性片70,70のフック72,72が、第一分断部64の空所46の周壁の内面に当接し、弾性片70,70の弾性変形を伴って空所46内に滑り込むようにして入り込む。その後、フック72,72が、空所46の両側壁に設けられた係止穴47,47に達して、係止穴47,47に対して内側開口から外方に向かって突出するようにして嵌まり込んで係止状態とされる。その結果、空所46からの差入部68の抜け出しが阻止され、図12に示されるように、本実施形態の中間連結具74において第一分断部64と第二分断部66とが一体的な連結状態に維持されるようになっている。
また、このような連結状態下、第一分断部64の空所46の周壁に設けられた係止穴47,47では、そこに係止された第二分断部66の弾性片70,70のフック72,72が外部に露出されている。そして、これらのフック72,72を、外部から人手で摘まむように操作することで、第二分断部66の弾性片70,70が互いに接近する方向に弾性変形し、フック72,72が係止穴47,47の内方に押し込まれて、フック72,72の係止穴47,47への係止が解除されるようになっている。フック72,72の係止穴47,47への係止が解除されることで、弾性片70,70が空所46から抜け出して、第一分断部64と第二分断部66の連結状態が解除され、中間連結具74が分断状態とされるようになっている。これにより、本態様においても、中間連結具74が、ワンタッチ式の連結/分断機構をもって構成されている。
一方、第二分断部66には、弾性片70,70の基端側のベース部76に収容凹所78が形成されている。そして、この収容凹所78にセンサ80が収容配置されており、蓋体82が固着されて収容凹所78が覆蓋されることによって、センサ80が第二分断部66に対して内蔵状態で装着されている。また、本実施形態では、センサ80から第二分断部66の外部まで延びる通電ライン84が設けられている。そして、この通電ライン84を通じて、センサ80の検出信号が有線で取り出されたり、或いは必要に応じてセンサ80の作動電力が外部から給電可能とされている。
なお、センサ80が装着された第二分断部66を、第一の装着部16から延びる柔軟伝力材33aの下端へ取り付けるようにすれば、通電ライン84を通じて、電動モータ用の駆動用電源や制御装置に対して直接に接続することも可能である。
また、本態様のように、センサ80を内部に収容する第二分断部66をベース部76と蓋体82の分割構造とすることにより、センサ80を第二分断部66(中間連結具74)から着脱可能とすることも可能となる。これにより、センサ80を中間連結具74から取り外して、修理、交換などすることも容易となる。なお、本発明において、センサは連結具の内部に収容配置されるものに限定されず、例えば連結具の外表面に面ファスナなどで着脱可能に取り付けられてもよい。
さらに、前記第一の実施形態および図10〜12に示される態様では、左右の補助力伝達部14,14がそれぞれ別の電気モータ(駆動装置34,34)によって巻き取られるようになっているが、たとえば、1つの電気モータ(駆動装置)によって左右の補助力伝達部14,14を交互に巻き取るようにしても良い。
また、電気モータ(駆動装置34)やセンサ56,80などにつながる電気配線は、第一の装着部16や第二の装着部18、補助力伝達部14等の洗浄すべき部材から取り外し可能とされることが望ましいが、例えば防水処理を施すことで、取り外し不能となしつつ洗濯などを許容することも可能である。更にまた、上記図10〜12に示される態様のように、センサ80やその作動用電源なども、電気モータ(駆動装置34)と同様に取り外し可能としても良いし、電気モータ(駆動装置34)が取り外し不可能に装着されていても良い。
また、補助力伝達部14は、前記実施形態のように中間部分で分断されることが望ましいが、補助力伝達部が前記第一の装着部16と前記第二の装着部18とをつなぐ長さ方向で分断されていれば良く、例えば補助力伝達部の端部において第一の装着部16や第二の装着部18への取付部分で分断可能とされていても良い。
さらに、補助力伝達部14が中間で分断可能とされている場合には、腰側の部分(上側の柔軟伝力材33a)が、電気モータ(駆動装置34)への取付部分などで更に分断可能とされて、電気モータ(駆動装置34)から取り外せるようになっていても良く、それによって腰側部分33aを洗濯し易くなると共に、腰側部分33aだけを交換することもできる。同様に、膝側の部分(下側の柔軟伝力材33b)が、第二の装着部18への取付部分などで更に分断可能とされて、第二の装着部18から取り外せるようになっていても良い。このことからも理解されるように、補助力伝達部14は、複数箇所で分断可能とされていても良い。
なお、第一の装着部および第二の装着部は、補助力伝達部で及ぼされる引張力を使用者の腰部と脚部にそれぞれ及ぼす伝力部とされることから、好適には、前記実施形態のように、腰付近(骨盤の周囲、骨盤の上部付近、又は骨盤より上方のウェストくびれ部分など)や膝付近(膝関節より大腿骨側の膝上、膝関節より脛骨側の膝下、又は膝関節部分など)を周上で覆うバンドやベルト状の部分として構成される。尤も、第一の装着部および第二の装着部は、これらの形状に限定されるものではなく、例えば、腰部側に装着される第一の装着部は、前記実施形態に例示の如き腰部に巻き付けられる帯状又はバンド状のものの他、コルセットのような腰部の上側部分である脊柱下部を含む腹部への装着構造や、パンツ状の着衣構造をもって腰部の下側部分である臀部を含む部分に装着可能とされていても良い。
また、補助力伝達部は、その全体が均一の部材である必要はない。例えば、布やワイヤ、樹脂シートなどの容易に変形可能な柔軟部と、金属や硬質樹脂などの容易に変形しない硬質部とが、長さ方向でそれぞれ部分的に設けられて接続された複合的な構造とされていても良い。尤も、補助力伝達部は、前記実施形態のように、実質的に全長に亘って柔軟とされることが好適である。
さらに、電気モータ(駆動装置)や電源(蓄電池など)は、補助力伝達部や第一及び第二の装着部から取り外し可能とされていることが好適である。それによって、電気モータや電源を交換したり、或いは反対に、補助力伝達部や第一及び第二の装着部を交換することができる。また、補助力伝達部や第一及び第二の装着部を洗濯することも容易となる。更にまた、センサも、連結具から取り外し可能にすることができる。それにより、耐水性のないセンサを使用しても、センサを取り外して補助力伝達部を洗濯することが可能になる。尤も、センサを装着した連結具を、補助力伝達部から取り外し可能にするようにしても良い。さらに、センサとセンサ用電源などをつなぐ通電線も含めて、補助力伝達部や第一及び第二の装着部から取り外し可能にすることも好適である。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
10:歩行補助装置、14:補助力伝達部、16:第一の装着部、18:第二の装着部、20:股関節、22:腰ベルト、26:腰ベルト連結具(ベルト連結具)、34:駆動装置、40,74:中間連結具(連結具)、42,64:第一分断部、44,66:第二分断部、47:係止穴(係合部)、52:弾性突片(弾性片)、54:係止突起、56,80:センサ、62:第二の通電スイッチ、70:弾性片、72:フック
Claims (11)
- 使用者の股関節を挟んで位置する腰側と脚側とに装着される第一の装着部と第二の装着部とを備えていると共に、該第一の装着部と該第二の装着部の間に掛け渡されるようにして配される柔軟な補助力伝達部を備えており、該補助力伝達部の該第一の装着部側を巻き取って引張力を及ぼす駆動装置が設けられている歩行補助装置において、
前記補助力伝達部が前記第一の装着部と前記第二の装着部とをつなぐ長さ方向で分断されていると共に、かかる分断された部位が硬質の連結具によって離脱可能に連結されている一方、該連結具に対して、使用者の体動状態を検出するセンサが装着されていることを特徴とする歩行補助装置。 - 前記補助力伝達部の長さ方向において、前記第一の装着部よりも前記第二の装着部に近い位置に前記連結具が設けられている請求項1に記載の歩行補助装置。
- 前記連結具に対して前記センサが内蔵されて装着されている請求項1又は2に記載の歩行補助装置。
- 前記連結具に対して前記センサが着脱可能に装着されている請求項1〜3の何れか一項に記載の歩行補助装置。
- 前記連結具が、厚さ寸法に比して縦横両方向の幅寸法が何れも大きい平形の外形状とされており、使用者の体表面に沿って広がるように重ね合わされて配されるものである請求項1〜4の何れか一項に記載の歩行補助装置。
- 前記連結具が、前記補助力伝達部において該連結具によって連結される両側部分における横幅寸法に比して、大きな横幅寸法を有している請求項1〜5の何れか一項に記載の歩行補助装置。
- 前記連結具が、前記補助力伝達部の分断された一方の側に設けられた弾性片が他方の側に設けられた係合部に対して係止されることによって連結状態とされると共に、該弾性片の該係合部への係止を外力操作で解除することで分断状態とされることにより、ワンタッチ式の連結/分断機構をもって構成されている請求項1〜6の何れか一項に記載の歩行補助装置。
- 前記連結具に第一の通電スイッチが設けられており、該連結具の連結状態で該第一の通電スイッチが通電状態とされる一方、該連結具の分断状態で該第一の通電スイッチが遮断状態とされるようになっている請求項1〜7の何れか一項に記載の歩行補助装置。
- 前記第一の装着部が、使用者の腰部に巻き付けられて装着される腰ベルト構造とされていると共に、該腰ベルト構造において分断可能とされたベルト連結具には、第二の通電スイッチが設けられており、該ベルト連結具の連結状態で該第二の通電スイッチが通電状態とされる一方、該ベルト連結具の分断状態で該第二の通電スイッチが遮断状態とされるようになっている請求項1〜8の何れか一項に記載の歩行補助装置。
- 前記センサが、荷重センサと9軸センサとジャイロセンサと角度センサの少なくとも一つである請求項1〜9の何れか一項に記載の歩行補助装置。
- 前記センサと、該センサからの検出信号を電波送信する無線送信装置と、該無線送信装置の作動用の電源とが、設けられている請求項1〜10の何れか一項に記載の歩行補助装置。
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