以下、本発明を実施形態を使用して説明するが、本発明は後述する実施形態に限定されるものではない。図1は、本実施形態の情報処理システム100の概略図である。図1に示した情報処理システム100は、ネットワーク101に複数の情報処理装置が接続されて構成されている。ネットワーク101は、インターネットまたはローカルエリア・ネットワーク(LAN)のいずれか一方または両方を含んで構成することができる。
ネットワーク101には、情報処理装置の例示として画像処理装置102、スマートホン105、パーソナル・コンピュータ103(以下、PC103として参照する。)およびタブレット端末104が接続されている。ネットワーク101に接続される情報処理装置はこれらに限定されることはなく、ネットワーク101を介して情報通信を行うことができる機器であれば特に限定はない。
例えばPC103は、ユーザの属性に応じて、ユーザが管理者である場合、PCが出力するべき画像処理装置102の設置場所、表示名などを設定することができる。また、PC103のユーザが一般ユーザである場合、PC103は、PC103で作成した情報を、サーバ110にアップロードし、指定した画像処理装置102により印刷出力する機能を提供する。またスマートホン105やタブレット端末104についても、作成した情報やダウンロードした情報を、印刷出力するべき画像処理装置102を指定して印刷出力することが可能とされている。画像処理装置102には、多機能複写機(MFP)、ページプリンタ、スキャナが含まれる。
サーバ110は、本実施形態では、情報処理装置からの印刷要求を受領し、画像処理装置102からのジョブ・データ要求に応答して、PDF、Psostscript(登録商標)、EMFその他、機種非依存のフォーマットに変換されたジョブ・データを要求元の画像処理装置102に送付する。なお、この際、サーバ110は、ステープル処理、パンチ処理その他の印刷属性情報と共に要求元の画像処理装置102に送付してオプション処理に対応した印刷を可能とさせている。
サーバ110は、いわゆるクラウド・サーバとして構成され、ウェブ・サーバ、ストレージ・サーバ、メール・サーバ、認証サーバなどの複数の機能を提供する。図1に示した実施形態では、サーバ110は、アプライアンス・サーバを複数台含むラックマウント型サーバとして示しているが、他の実施形態では、複数台のスタンドアローン・サーバが連携してクラウド環境下でのサービス機能を提供することもできる。
図2は、本実施形態のサーバ110のハードウェアブロック200を示す。サーバ110は、ワークステーション、サーバ専用機、または汎用コンピュータとして実装することができる。サーバ110は、システムバス211により相互接続されたCPU201キャッシュ・メモリ213、、RAM202、ROM203およびディスプレイ装置204を含んで構成されている。
ディスプレイ装置204は、サーバ110のOSやアプリケーションの状態を管理する機能を提供し、VGA、DVI、HDMI(登録商標)といった適切なプロトコルを使用してビデオ情報を液晶ディスプレイに表示させている。また通信装置205は、ネットワークインタフェース・カード(NIC)を含んで構成されており、イーサネット(登録商標)、FTTHなど光通信のためのプロトコルを使用してLAN、イーサネット(登録商標)を介して、HTTP、FTP、POP、SMTPといった通信プロトコルを使用したデータ転送を可能としている。
システムバス211には、PCI、PCIExpressなどのバスブリッジ206を介してI/Oバス212が接続されている。I/Oバス212には、適切なプロトコルを介して、HDDといった記憶装置207、DVDといった光学記録装置208、キーボード、マウスといった入出力装置が接続されていて、サーバ110の処理を可能としている。さらに補助的な記憶装置として、EEPROM(登録商標)、EPROM(登録商標)を使用し、USBバス接続可能なUSBデバイス210も接続することができる。
サーバ110が使用するCPUとしては、より具体的には、例えば、PENTIUM(登録商標)〜PENTIUM IV(登録商標)、ATOM(登録商標)、CORE2DUO(登録商標)、CORE2QUAD(登録商標)、COREi(登録商標)シリーズなどの他、XEON(登録商標)、PENTIUM(登録商標)互換CPU、POWER PC(登録商標)などを挙げることができるがこれらに限定されるものではない。また、CPU201
使用するオペレーティング・システム(OS)としては、WindowsServer(登録商標)、UNIX(登録商標)、LINUX(登録商標)、OPENBSDまたはそれ以外の適切なOSを挙げることができる。さらに、サーバ110は、上述したOS上で動作する、アセンブラ言語、C、C++、Visual C++、VisualBasic、Java(登録商標)、JavaScript(登録商標)、Perl、Rubyなどのプログラミング言語により記述されたアプリケーション・プログラムを格納し、実行することができる。
図3は、例示の目的でPC103のハードウェアブロックを説明した図である。PC103は、システムバス305により相互接続されたCPU301、RAM302、ROM303および通信装置304を含んで構成されている。システムバス305には、PCI、PCIExpressなどのバスブリッジを介してI/Oバス306が接続されている。
また、I/Oバス306には、適切なプロトコルを介してマウス、キーボードといった入出力装置307およびHDDといった記憶装置308が接続されている。なお入出力装置307は、情報処理装置が、スマートホン105やタブレット端末104の場合、タッチセンサを含む操作パネルとして構成することができる。記憶装置308は、OS、ドライバ、各種アプリケーションといったソフトウェアを格納し、CPU301の要求に応じて、RAM302にプログラムを読み込ませ、各種の処理の実行を可能とする。
PC103が使用するCPU301としては、情報処理装置の種類に応じて、PENTIUM(登録商標)〜PENTIUM IV(登録商標)、ATOM(登録商標)、CORE2DUO(登録商標)、CORE2QUAD(登録商標)、COREi(登録商標)シリーズなどの他、PENTIUM(登録商標)互換CPU、POWER PC(登録商標)、MIPS、その他、携帯端末が専ら使用するTegra(登録商標)、Exynos(登録商標)、Snapdragon(登録商標)などを挙げることができる。
使用するオペレーティング・システム(OS)としては、MacOS(商標)、iOS(登録商標)、Windows(登録商標)、UNIX(登録商標)、LINUX(登録商標)、CHROME(登録商標)、ANDROID(登録商標)またはそれ以外の適切なOSを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。さらに、PC103は、上述したOS上で動作する、アセンブラ言語、C、C++、Visual C++、VisualBasic、Java(登録商標)、Perl、Rubyなどのプログラミング言語により記述されたアプリケーション・プログラムを格納し、実行することができる。
また、情報処理装置がスマートホン105であっても、電話通信機能を備える点を除き、図3に示したハードウェア構成は概ね同等のもとのとすることができる。
図4は、本実施形態のサーバ110の機能ブロック400を示す図である。サーバ110は、通信制御部411を備えていてネットワーク401を介してデータの送受信を行う。さらにサーバ110は、各種の機能処理部が、信号バス420を介して相互接続されている。信号バス420の紙面上側に記載する機能ブロックが、ストレージおよび印刷処理を可能とする機能ブロックであり、信号バス420の紙面下側に記載する機能ブロックが機器管理および要求管理を行うための機能ブロックである。なお、図4に示す各機能ブロックは、サーバ110のCPU201が、RAM202に本実施形態の装置実行可能なプログラムを読み込んで実行することにより、ハードウェアを機能させ情報処理上に実現される機能手段である。
情報処理装置から送付された要求は、要求管理部419に管理され、先入先出(FIFO)方式その他適切な管理方式に従ってジョブ処理が行われる。要求管理部419が、本実施形態における要求を管理する手段に相当する。ファイル管理部412は、要求が、ストレージ・サービスを要求する場合に呼出され、送付された情報を適切なデータベースに格納する。ファイル管理部412が、本実施形態におけるストレージ・サーバ手段に相当する。ジョブ管理部413は、適切な基準に基づいてジョブの実行を制御し、本実施形態においては、機器が要求されたジョブを実行可能か否かの判断を行いジョブ制御および機器制御を可能とする。
印刷変換処理部414は、アプリケーション・ファイルまたは機種依存の形式で送付されるジョブ・データを、PDFといった機種非依存のフォーマットに変換し、機種非依存の印刷処理を可能とする。ジョブ管理部413および印刷変換処理部414が、本実施形態におけるプリンタ・サーバ手段に相当する。認証処理部415は、クラウド・サービスを使用することができるユーザを識別し、権限のないユーザによるサービスの使用を防止する機能を提供する。また本実施形態では、ユーザから送付される一時コードを認証し、一時コードを使用した認証処理も行う。
さらにサーバ110の機能ブロックを説明する。機器情報管理部416は、情報処理システム100に接続されている画像処理装置の機器識別値(機器ID)、設置場所、および名称などを管理する。機器情報管理部416が、本実施形態における少なくとも1の機器がネットワークに参加するのを許可する手段に相当する。機器検索部417は、要求されたジョブを指定された画像処理装置が実行できない場合、適切な画像処理装置を検索し、ユーザに対して要求に対応する印刷が可能な画像処理装置を、その設置場所と共に検索する機能を提供する。
機器状態情報管理部418は、画像処理装置から送付される機器の状態を、機器ごとに管理し、機器の最新の状態を管理する機能を提供する。機器状態情報管理部418が本実施形態の少なくとも1の機器の最新の状態を記録する手段に相当する。機器検索部417は、機器状態情報管理部418に対して照会を発行し、実行するべきジョブが可能な機器を検索し、機器リストを取得する。機器検索部417が、本実施形態における代替機器を検索する手段に相当する。ジョブ管理部413は、代替可能な機器があった場合その他、印刷がユーザの要求通りに実行できないことを要求元のPC103に返し、ユーザによる画像処理装置の選択または印刷条件の選択を可能としている。
課金情報記憶手段419は、本実施形態における属性情報の修正による課金情報を格納する手段に相当する。画像処理装置から送られて来る印刷枚数などのカウンタ情報を機器毎に記憶する。ここに記憶するカウンタの種類はシステムとして管理したいものに限定してもよい。機器毎に記憶されるカウンタ情報の種類としては、例えば、フルカラートータル(全て、A3以上、A3未満、アプリ別(プリンタ、コピー、スキャンなど))2色モードトータル(全て、A3以上、A3未満、アプリ別)モノクロトータル(全て、A3以上、A3未満、アプリ別)カラー現像回数、ブラック現像回数、カラーYMC現像回数などを挙げることができる。以下、本実施形態において使用するデータ構造を詳細に説明する。
図5は、本実施形態において、クラウド・サービスを提供するサーバ110の機器情報管理部416が管理する機器状況リスト500の実施形態を示す。機器状況リスト500には、機器IDごとにカラー対応、対応要旨サイズなどの他、トナー残量、ステープル残量その他、画像処理装置102の現在状況がリストされている。この機器情報リストは、画像処理装置102が、ユーザ・アクセスにより省電力モードから復帰するときに、サーバ110に送付されるので、常時最新の情報で更新される。
サーバ110は、画像処理装置102からジョブ識別子を受領すると、当該ジョブ識別子に付随する属性情報を検索鍵として機器状況リスト1000を検索し、対応可能な画像処理装置102の機器リストを作成する。検索された機器リストは、その後、クラウド・サービスにアクセスしてきた画像処理装置102からみて、同じ建物かつ同じ階にあるもの、同じ建物かつ階数が近いもの、同じ建物にあるものの順にソーティングして表示することができる。
また、他の実施形態では、画像処理装置102がそれぞれグローバルポジショニングシステム(GPS)を搭載している場合には、GPS情報を元に現在機器と距離や高度が近い順に代替機器をソーティングしてもよい。さらに他の実施形態では、該当する画像処理装置が多い場合には、近いものを残し、他のものを表示させることなく、少なく表示しても良い。また、ジョブの属性を変えることで現在の機器で実行可能になる場合にはその選択肢をユーザに提示することもできる。なお、ユーザに対してジョブの属性情報の変更を促す実施形態についてはより詳細に後述する。
図6は、本実施形態においてジョブ管理部413が管理するジョブデータ600を示す。ジョブに記憶される実行パラメータには、既にユーザが意図的に選択したものと外部アプリケーションが自動で設定したものが区別出来るようにタグ付けされている。下の表の例では、例えばフィニッシャの項目にはなし(自動)と記載されたパラメータが登録されている。この欄の自動の表示は、サーバ110により、自動で付加されたものであることを表している。
図7には、課金情報記憶部419が管理する料金情報の実施形態を実施示す。図7に示すように、機器毎に異なる課金方式を取る場合などには、その課金ルールを記憶することができるが、機器ごとに異なる料金体系を使用しない場合には、図7の料金情報ではなく、サービス単位で料金情報を設定することができる。
図8は、本実施形態における画像処理装置102の機能ブロック500を示す図である。画像処理装置102は、制御部814とジョブ実行部810とを含んでおり、制御部814は、画像処理装置102全体の機能を制御する。ジョブ実行部810は、実行するべきジョブを実行するべく、印刷エンジンなどのハードウェアを制御する機能を提供する。さらに画像処理装置102は、代替機器管理部811、機器一覧取得部812および実行判断部813を含んでいる。
代替機器管理部811は、機器一覧取得部812が取得したジョブを実行可能な機器のリストを取得し、ユーザに対して代替機器として表示させる処理を実行する。実行判断部813は、サーバ110からダウンロードしたジョブおよび当該ジョブの属性を判断し、自機での実行が可能か否かを判断する。判断の結果、自機で実行可能な場合は、ジョブ実行部810を呼び出し、ジョブ・データの処理を開始させる。一方、自機で実行できないと判断した場合、機器一覧取得部812に通知し、サーバ110に対して当該属性のジョブ実行が可能な画像処理装置の情報を要求させる。
さらに画像処理装置102は、ブラウザ処理部815、状態管理部816、および画面表示情報管理部817を含んでいる。ブラウザ処理部815は、画面表示情報管理部817から表示するべき構造化文書を取得し、画像処理装置102のオペレーション・パネル上に、次に操作するべき操作を可能とするインタフェースをグラフィカルに表示させる。なお、ブラウザ処理部815は、JavaScript(登録商標)の実行が可能とされていて、画像処理装置102の各種の処理を支援する。
状態管理部816は、画像処理装置102の現在の状態、各種センサの値から判断される、例えば用紙量、トナー量、ジャム状態、ステープル状態、パンチ状態などを登録する機能を提供する。さらに、画面表示情報管理部817は、画像処理装置102の操作パネル上に各種操作を可能とする。画像処理装置102は、通信制御部818を含んでいて、ネットワーク819を介してサーバ110その他への通信が可能とされている。
図9は、本実施形態において情報処理システム100の特定の団体、企業、部門の管理者が、画像処理装置102などを登録する処理の概略図である。図9では、PC103は、管理者が管理するものとし、以下管理者PC103として参照する。管理者が、情報処理システム100に対して機器を登録する場合、サーバ110の適切なURLにアクセスし、登録のための画面表示をデスクトップ上に表示させる。デスクトップ上には、例えば画面表示910が表示される。画面表示910は、現時点で情報処理システム100に登録されている画像処理装置102の機器ID、設置建物および設置階といった設置場所情報、および画像処理装置102に人間が認識しやすい形式で付される名称などが表示されている。
管理者は、画面表示910を見ながら画像処理装置102の登録を管理する。例えば管理者PC103において新たに情報処理システム100に参加した画像処理装置102を発見する。管理者は、管理者PC103の画面上で、「編集」ボタンを選択すると、表示画面920が表示される。管理者は、追加したい画像処理装置102の機器ID、設置場所情報および名称を入力する。入力後、「送信」ボタンを選択すると、追加された画像処理装置102の情報がサーバ110に登録される。
一方、画像処理装置102は、自機の機器ID、管理ID、および最新の機器情報を、例えばユーザが画像処理装置102にアクセスし、省電力状態から復帰するとサーバ110にアップロードすることで、自機の最新状態を通知する。なお管理IDは、管理者が画像処理装置102の機器情報にアクセスすることを制限する管理用のパスワードである。以上の処理によって、サーバ110は、画像処理装置102の動作開始前の最新の機器情報を収集することが可能となる。この機能は、例えば、SNMPのトラップ機能を使用して実装することができる。
管理者によって登録された情報は、設置場所を示すマップ930に登録され、ユーザに対して目的とする画像処理装置102の所在を通知するために使用される。なお、マップは、HTMLなど適切な構造化文書で作成することができ、マップの画像処理装置102の設置位置に、管理者から送付された値をセットして表示させることができる。
図10は、本実施形態において、一時コードを用いてクラウド・サービスを用いて印刷を実行する処理のフローチャートである。一時コードを使用していサービスを利用する実施形態は、例えば、コンビニエンスストア、その他公共の場所に設置されている画像処理装置102を不特定多数のユーザが使用する場合に想定される。
画像処理装置102の処理は、ステップS1000から開始し、ステップS1001でユーザは画像処理装置102の操作部端末からジョブ実行用の一時コードを入力することでジョブを実行することが可能となる。
ジョブ実行部810は、ステップS1002で一時コードを用いてクラウドサービスからジョブを取得し、ステップS1003でそのジョブに対して機器のもつ機能において追加設定が可能か、または不要であるかを判断する。追加設定が不可能または不要である場合(no)、ステップS1007に処理を分岐させ、そのままジョブを実行させる。また、変更可能であった場合(yes)、ステップS1004で変更出来る設定を操作パネル上でユーザに提示し、ユーザによる設定変更の指令の有無を判断する。ユーザが設定変更を入力しない場合(no)、処理をステップS1007に分岐させてジョブを実行させる。
一方、ステップS1005で設定変更が入力された場合(yes)、ステップS1006で追加設定を行ない、変更された設定をクラウド・サービスに通知し、サーバ110側が更新したジョブ情報を、ステップS1007で再度取得して、ステップS1007でジョブを実行する。ジョブの実行後、処理はステップS1008に進んで終了する。
以上の処理によって、ユーザは、例えばコンビニエンス・ストアなどの不特定多数のユーザがアクセスする場所に設置した画像処理装置102からクラウド・サービスを利用することができる。
図11は、本実施形態で、一時コードを使用してクラウドサービスを利用する場合のユーザ・インタフェースの画面遷移を示す。なお、図11に示す画面表示は、ユーザによるクラウド・サービスへのアクセス態様に応じて、画像処理装置102の操作パネル上に表示させることもできるし、ユーザPC103のデスクトップ画面上に表示させることもできる。
画面表示1110は、ユーザがアクセス時に画像処理装置102の操作パネルまたはユーザPC103のデスクトップ画面上に表示される。ユーザは、すでにユーザIDおよびパスワードなどを有している場合、「ログインして実行」を選択する。また、ユーザがユーザIDやパスワードなどを有していない場合、例えば、コンビニエンス・ストアなどに設置された画像処理装置102にアクセスするような場合には、ユーザに発行される一時コードを入力する「一時コードで実行」を選択する。
画面表示1120は、ユーザが「一時コードで実行」を選択した場合に表示される実施形態である。画面表示1120には、一時コードの入力領域と、入力を行うか、訂正するための「OK」ボタンまたは訂正する場合などの「戻る」ボタンが表示される。ユーザは、一時コードを入力した後、「OK」ボタンを選択することで、画面表示1130が表示される。なお、一時コードを使用する実施形態では、予めユーザの情報端末、例えばスマートホン、またはタブレット端末に一時コードを送付しておき、入力する態様を採用することができる。
なお一時コードは、適切な桁数の10進数とすることもできるし、文字、キャラクタこれらの如何なる組み合わせとすることができる。また、一時コードは、二次元バーコードまたはQRコード(登録商標)といった情報にエンコードして情報端末に送付することができる。一時コードを、エンコード情報で送付する場合、画面表示1120の一時コードの入力領域を、バーコード・リーダまたはQRコード(登録商標)・リーダに読み取らせる表示に置換することができる。この実施形態では、バーコード・リーダまたはQRコード(登録商標)リーダは、画像処理装置102のスキャナ機能をそのまま使用することが可能となる。
画面表示1120でユーザが「OK」を選択した場合、またはエンコード情報が認証された場合、画面表示1130が表示される。画面表示1130は、画像処理装置102が対象とするジョブ・データを設定された属性で実行することができる場合に表示され、画面表示1130は、現在ジョブを実行していることが示されている。またユーザは、その希望に応じて、ジョブをキャンセルすることもできる。
上述した実施形態のうち、ユーザIDおよびパスワードといった情報でクラウド・サービスにアクセスさせる態様は、例えば企業、団体、官公庁など、予め管理可能なユーザに対して好ましく適用することができる態様である。また、上述した実施形態のうち、一時コードを使用してクラウド・サービスにアクセスさせる態様は、コンビニエンス・ストアその他の公共サイトからアクセスするユーザに対して好ましく適用される態様である。本実施形態では、クラウド・サービスの提供態様に応じていずれの認証方式でも使用することができる。
図12は、図10のステップS1005で表示される設定変更を行う場合に、ユーザに表示されるユーザ・インタフェース1200の1実施形態を示す。図12(a)は、モノクロ機を含む使用可能な機器がある状態でジョブを登録して、カラー設定が可能な機器で印刷ジョブが要求された場合に、ユーザに対して表示されるユーザ・インタフェースである。ユーザが、現在アクセスしている画像処理装置102では、カラーの選択が可能となったので、モノクロ以外にカラーの選択ができることが表示されている。
また、図12(b)には、設定可能な追加機能に加え、その設定に変えた場合の追加料金を表示しているのが示されている。料金の差額は機器情報管理部416を通じて課金情報記憶部419から取得し、画像処理装置102の操作パネル上に表示される。課金情報記憶部419および機器情報管理部416が、本実施形態における属性情報の修正に対応する手段に相当する。
図13は、図10とは異なり、ユーザがユーザID、パスワードなどを保有している場合にクラウド・サービスにアクセスする際の処理のフローチャートである。図13に示した実施形態は、例えば、クラウド・プリント・プロバイダ、企業、団体、官公庁など、予めユーザ登録が可能な場合に利用することができる。
なお、本実施形態では、クラウド・プリント・プロバイダとは、クラウド・プリンティングを提供することを目的として画像処理装置、サーバ110を用意し、ユーザ登録を受け付けて、自己の管理する画像処理装置102からの出力を行わせるサービスを提供する提供者のことを意味する。クラウド・プリント・プロバイダは、例えばコンビニエンス・ストア、公共施設などに画像処理装置を設置し、ユーザによる印刷要求を受領し、ユーザが印刷物を取得したい場所、時間、印刷状態で、ユーザが印刷物を提供することができる。
このため、ユーザは、使用しないにも関わらず印刷物を出力して運搬し、使用時まで保管するという不便を感じることがない。さらに、印刷物を離れた場所に出力させたまま忘れてしまうというセキュリティ上の問題も解消することができる。
なお、図13の処理は、ステップS1301で、ユーザが一時コードを入力する代わりに、ユーザIDおよびパスワードといった自己のログイン情報を入力し、ステップS1302でユーザがクラウド・サービスからユーザの登録したジョブ・リストを取得し表示する。そすいてステっプS1303で、ユーザがジョブ・リストから印刷を希望するジョブをダウンロードすることで、ユーザが印刷しようとしてアクセスした画像処理装置102にジョブを取得する。その他は、図10と同一なので、これ以上の説明は書略する。
図14は、本実施形態において、ユーザに提示される画面表示1400を示した図である。説明する実施形態では、ユーザは、画面表示1410から「ログインして実行」を選択するものとする。なお、一時コードで実行することを排除するものではなく、一般ユーザの場合には、「一時コードで実行」を選択しても以下に説明すると同様の画面表示がなされる。
ユーザが画面表示1410から「ログインして実行」を選択すると、画面表示1420が表示される。ここで、ユーザは、管理者またはクラウド・サービスのプロバイダにより承認されたユーザ名、パスワードを入力し、誤りがない場合、「ログイン」を選択する。すると、画面表示1630が表示される。画面表示1430には、複数登録したジョブJOB1〜JOB6がリストされている。
ユーザは、左手側のリストから印刷するべきジョブを1つ以上選択する。選択したジョブが現在の画像処理装置102で実行できる場合、画面表示1440が表示され、ジョブが実行される。本実施形態では、ユーザがまとめて印刷ジョブをクラウド・サービスに登録しておき、ユーザが印刷物を取得したい場所、時間、印刷状態で印刷物を提供することを可能とする。
以下、本実施形態において、画像処理装置102が、自機において要求された印刷ジョブを実行できるかできないかを判断し、当該判断を含めた上で、ユーザに対してクラウド・プリンティングを提供する実施形態について、説明する。
図15は、本実施形態においてユーザが印刷を実行させる場合の概略図である。図15では、PC103は、一般ユーザがアクセスするものとし、一般のユーザPC103として参照する。ユーザPC103は、ユーザの操作に応じて、アプリケーション・プログラムを動作させ、印刷するべき情報を生成する。その後、ユーザは、印刷を、アプリケーション・プログラムが提供する印刷ウィザードを介して指令する。
本実施形態では、印刷ウィザードに登録されるプリンタ・ドライバは、ネットワーク101を介してサーバに対して印刷を指令する機能を有する。例えば、プリンタ・ドライバは、サーバが提供するURLへと印刷するべき情報をアップロードする、例えばFTPまたはHTTP機能を提供するように実装することができる。さらにプリンタ・ドライバは、画像処理装置102の使用したい機能、例えば、スキャン・アプリ、プリント・アプリ、スキャン条件、プリント条件、ステープル条件などを、サーバ110に送付する。
サーバ110は、印刷するべき情報を受領すると、印刷変換処理部414を呼出して、ジョブ・データを機種非依存の形式に変換する。その後、指定された画像処理装置102に対してジョブ・データを、その属性情報と共に送付する。属性情報は、本実施形態において、画像処理装置102の機能属性を指定する情報である。機能属性とは、スキャンの解像度、カラー情報、印刷部数、カラー出力情報、用紙サイズ、縮約印刷情報、パンチ機能利用、ステープル機能利用その他の情報を含み、特に限定されるものではない。画像処理装置102は、定期的またはサーバ110からの要求に応じて、自機の機器状態をサーバ110にアップロードすることで、サーバ110が画像処理装置102の要求対応性を判断することを可能としている。
画像処理装置102では、送付された属性情報を、自機の状態と比較し、印刷の実行判断を行う。ジョブの実行条件に対して追加変更が可能な場合、ユーザに対して設定変更が可能であることを通知するユーザ・インタフェースを表示する。また、実行条件の追加変更ができない場合であって、当該画像処理装置がジョブを実行できると判断した場合、ジョブを実行する。一方、画像処理装置102は、ジョブが実行できないと判断した場合には、ユーザに対してジョブが実行できないこと、それに対応することができる画像処理装置102をサーバ110に問い合わせ、ユーザに対して対応情報を提示する。
図16は、本実施形態において、画像処理装置102が、クラウド・サービスに対して自機の情報を登録する処理のフローチャートを示す。処理は、ステップS1600から開始し、ステップS1601で機器が例えば省電力モードから復帰する。ステップS1602で機器が、サーバ110が提供するクラウド・サービスに対して自己の登録を問い合わせる、ステップS1603で自機の機器IDが存在するか否かの応答から、自機の機器IDが登録されているか否かを判断する。ステップS1603の自機の機器IDが登録されていないと判断された場合(no)、ステップS1606で機器IDをクラウド・サービスに登録する。
その後、ステップS1604で現在の機器情報を、サーバ110に送付する。一方、自機の機器IDが存在する場合(yes)、ステップS1604で直ちに現在の機器情報を通知し、処理をステップS1605で終了する。
サーバ110は、ステップS1606において機器IDの登録を受け付けた場合、管理者PC103に通知を発行し、当該画像処理装置102の各種情報を登録するように促すことができる。
図17は、本実施形態の画像処理装置102が実行する情報処理方法のフローチャートである。画像処理装置102の処理は、ステップS1700から開始し、ステップS1701でジョブ実行の指令を、ジョブ・データと共にユーザPC103から受領する。ステップS1702で画像処理装置102は、ジョブ・データをクラウド・サービスにアップロードする。
この時点で、クラウド・サービスは、ジョブ・データに固有の一時コードを生成し、ステップS103で画像処理装置102に送付する。そして画像処理装置102は、一時コードを、ジョブ要求の発行元に渡す。なお、ステップS103の処理は、画像処理装置102を介することなく、クラウド・サービスがジョブ発行元に、例えば電子メールなどの方法により、送付する処理で置換することができる。
ステップS1704で画像処理装置102は、ユーザからの処理指令を受領する。その後、画像処理装置102は、ユーザに対しユーザ認証または一時コードの入力を促す。ステップS1706でユーザ認証または一時コードの認証成功の応答があるか否かを判断する。認証に成功した場合(yes)、ステップS1707でクラウド・サービスからジョブ・データおよび属性データをダウンロードする。
ステップS1708で属性データを、画像処理装置102の現在の機器状態と照合し、当該ジョブが現在の画像処理装置102で実行可能か否かを判断する。現在の画像処理装置102が該当ジョブを実行可能な場合(yes)、ステップS1710でジョブを実行する。一方、現在の画像処理装置102が該当ジョブを実行可能でない場合(no)、ステップS1709でクラウド・サービスにジョブを固有に識別するジョブ識別子などを通知し、当該ジョブを実行できる端末を問い合わせ、クラウド・サービスから該当ジョブを実行可能な機器の情報を取得する。なお、ジョブ識別子(ジョブID)が、本実施形態における機器から送付される情報に相当する。
ステップS1711でクラウド・サービスから取得した代替機器一覧を作成してユーザに提示する。なお、他の実施形態では、画像処理装置102にユーザがアクセスすることなく、クラウド・サービスがユーザPC103のデスクトップ上に同等な表示を提供し、画像処理装置102の処理を続行させることができる。
図18は、本実施形態で、図7のステップS1711でユーザに提示される代替機器一覧1200の実施形態である。図18(a)は、オプション機能であるステープル機能が属性データに含まれている場合に、使用しようと考えていた画像処理装置102がホチキス(登録商標)が切れていてステープル機能が使用できない場合に表示される画面表示である。図18(a)では、使用できない画像処理装置102は、C棟19階に設置されており、設定変更を促すメッセージが記載されると共に、使用可能な2の画像処理装置が近い順に表示されている。
また、図18(b)は、使用できない画像処理装置102がC棟18階に設置されており、使用可能な画像処理装置が近い順といった適切な基準に従って選択され、表示されている。ユーザは、図18の表示を参考にして、ユーザが機能する対応を選択し、印刷などの出力を行うことが可能となる。なお、例えばコンビニエンス・ストアなどに画像処理装置102が設置されている実施形態では、ユーザPC103またはユーザの保有する情報端末に使用できる画像処理装置102の設置されたコンビニエンス・ストアを、GPS情報を参照して近い順にマップ上に表示させ、ユーザが無駄足を踏むことがないように構成することができる。
図19は、本実施形態において、画像処理装置102を変えることなく、ユーザが現在印刷しようとする画像処理装置102の設定を変更する実施形態のフローチャートである。処理は図17のステップS1707から開始し、ステップS1901で、現在の機器で実行可能か否かを判断する。現在の画像処理装置102が該当ジョブを実行可能な場合(yes)、ステップS1317でジョブを実行する。一方、現在の画像処理装置102が該当ジョブを実行可能でない場合(no)、ステップS1902でクラウド・サービスにジョブを固有に識別するジョブ識別子などを通知し、当該ジョブを実行できる端末を問い合わせ、クラウド・サービスから該当ジョブを実行可能な機器情報を取得する。
ステップS1903では、適切な基準に従って実行可能な代替機器一覧を作成し、ステップS1904で代替機器一覧と、現在の機器での変更可能な設定を表示する。ステップS1905で現在ジョブを実行している機器の設定を変更するか否かの指令をユーザから待機する。ユーザ指令が、画像処理装置102の設定を変更して印刷することを示す場合(yes)、ステップS1906で他の処理を停止させて設定変更を受け付け、ステップS1907でジョブを実行させ、処理をステップS1908で終了させる。
一方、ユーザが、設定変更を指示しない場合(no)、処理をステップS1908に分岐させ、処理を終了する。この場合、ユーザは、目的とするジョブが実行できる画像処理装置102にアクセスし、目的のジョブを完了させることとなる。
図20は、本実施形態で、ユーザが設定変更を行うことを可能とする場合に、ユーザに提示される画面表示2000の実施形態を示した図である。ユーザが、ジョブを実行しようとして画像処理装置102にジョブをダウンロードした場合に、図19のステップS1904では画面表示2010が表示される。当該画像処理装置102では要求するジョブが実行できない場合、画面表示2010では、ジョブが実行できないことを通知するメッセージに加え、設定の変更か、他の機器を使用することができるというメッセージを表示する。
ユーザは、画面表示2010に従い、「設定を変更する」か、または「候補機器表示」のボタンが選択可能となる。ここで、ユーザが、「設定を変更」を選択すると、画面表示2020が表示され、ジョブが実行できない理由が示され、変更が可能な設定が表示される。ユーザは、画面表示2020の設定変更で満足する場合には、「OK」を選択し、設定を変更して印刷させる。また、設定の変更に満足しない場合には、「戻る」を選択して画面表示2010に戻って、ジョブを実行可能な画像処理装置102を表示させるため「候補機器表示」を選択する。
ユーザが「候補機器表示」を選択すると、画面表示2030が表示され、ジョブを実行可能な画像処理装置102のリストが表示される。ユーザは、画面表示2030を参照して目的のジョブを実行可能な画像処理装置102に対してジョブ実行を指示する。なお、ジョブ実行の指示は、ユーザが画像処理装置102にまで出向き、画像処理装置102から直接指令する方法の他、ユーザPC103からクラウド・サービスに対して指示を発行することにより行うことができる。この実施形態では、ユーザが、充分と考える設定でジョブを実行させることが可能となり、クラウド・プリンティングの利用性を改善することができる。
図21は、本実施形態において、ユーザが複数のジョブを、クラウド・サービスを介して実行要求を行う処理のフローチャートである。ステップS2100から開始し、ステップS2101でジョブ実行の指令を、ジョブ・データと共にユーザPC103から受領する。ステップS2102で画像処理装置102は、ジョブ・データをクラウド・サービスにアップロードする。この時点で、クラウド・サービスは、ジョブ・データに固有の一時コードを生成し、ステップS103で画像処理装置102に送付する。そして画像処理装置102は、一時コードを、ジョブ要求の発行元に渡す。なお、ステップS103の処理は、画像処理装置102を介することなく、クラウド・サービスがジョブ発行元に、例えば電子メールなどの方法により、送付する処理で置換することができる。
ステップS2104で画像処理装置102は、ユーザからの処理指令を受領する。その後、画像処理装置102は、ユーザに対しユーザ認証または一時コードの入力を促す。ステップS2106でユーザ認証または一時コードの認証成功の応答があるか否かを判断する。認証に成功した場合(yes)、ステップS2107でクラウド・サービスからジョブ・データおよび属性データをダウンロードする。そして、ユーザに提示される画面表示を介して実行するジョブを選択する。
ステップS2108で属性データを、画像処理装置102の現在の機器状態と照合し、当該ジョブが現在の画像処理装置102で実行可能か否かを判断する。現在の画像処理装置102が該当ジョブを実行可能な場合(yes)、ステップS2110でジョブを実行する。一方、現在の画像処理装置102が該当ジョブを実行可能でない場合(no)、ステップS2109でクラウド・サービスにジョブを固有に識別するジョブ識別子などを通知し、当該ジョブを実行できる端末を問い合わせ、クラウド・サービスから該当ジョブを実行可能な機器の情報を取得する。
ステップS2111でクラウド・サービスから取得した代替機器一覧を作成してユーザに提示する。なお、他の実施形態では、画像処理装置102にユーザがアクセスすることなく、クラウド・サービスがユーザPC103のデスクトップ上に同等な表示を提供し、画像処理装置102の処理を続行させることができる。
図22は、本実施形態において、ユーザに提示される画面表示2200を示した図である。説明する実施形態では、ユーザは、画面表示2210から「ログインして実行」を選択するものとする。なお、一時コードで実行することを排除するものではなく、一般ユーザの場合には、「一時コードで実行」を選択しても以下に説明すると同様の画面表示がなされる。
ユーザが画面表示2210から「ログインして実行」を選択すると、画面表示2220が表示される。ここで、ユーザは、管理者またはクラウド・サービスのプロバイダにより承認されたユーザ名、パスワードを入力し、誤りがない場合、「ログイン」を選択する。すると、画面表示2230が表示される。画面表示2230には、複数登録したジョブJOB1〜JOB6がリストされている。ユーザは、左手側のリストから印刷するべきジョブを1つ以上選択する。
選択したジョブが現在の画像処理装置102で実行できる場合、画面表示2240が表示され、ジョブが実行される。一方、選択したジョブの中に現在の画像処理装置102では印刷できないジョブが含まれていた場合、図23に示す画面表示が提示される。
図23(a)は、ユーザに対して実行できるジョブのみを先に印刷させる実施形態において表示される画面表示であり、図23(b)は、代替装置を使用して印刷を実行させる実施形態において表示される画面表示である。図23(a)では、実行できないジョブのジョブIDを示し、それ以外を、現画像処理装置102で実行させ、他のジョブは、その時点では印刷させず、ユーザが「はい」を選択する場合、一部のジョブが実行され、他のジョブは、実行されない。ユーザが「いいえ」を選択すると、すべてのジョブを実行せずに処理を終了する。
また、図23(b)は、全ジョブを代替装置を使用して実行させる実施形態であり、それぞれ代替装置として使用できる画像処理装置102が、リストされている。ユーザは、図23(b)の画面表示を参考にしながら、ジョブを実行させるべく画像処理装置102を使用してジョブを実行させる。
図23に示した実施形態では、ユーザが複数のジョブをクラウド・サービス上に登録した場合でも、複数のジョブに対し、ジョブごとに効率の良い実行が可能となる。
これまでは、代替機器の候補を表示する処理を記載した。しかし、この代替機器の候補が全て遠くにある場合など、ユーザは設定を変更してでも現在アクセスしている画像処理装置102で実行したい場合があり得る。図24は、その処理のフローチャートである。処理は、図10のステップS1002またはまたは図17ステップS1707から開始し、ステップS2401で現在アクセスしている画像処理装置102で実行可能か判断し、現在アクセスしている画像処理装置102で実行できない場合(no)、ステップS2402〜S2403までは、までは図17や図19のフローチャートと同様な処理を実行する。
図24の処理は、ステップS2404で、代替機器一覧と現在の機器での変更可能な設定をユーザに提示する。その後、ステップS2405では、ジョブを実行させようとする機器の設定を変更するかどうかを、ユーザに問い合わせる。ステップS2405でユーザが設定の変更を選択した場合(yes)、ステップS2406で、選択した画像処理装置102に関し、設定の変更を行い、処理をステップS2406に戻し、ステップS1003〜ステップ1007土曜用の処理によってジョブを実行させ、ステップS2408で処理を終了させる。
一方、ユーザがジョブを実行させようとする機器の設定を変更しない場合(no)、ステップS2408でジョブを実行させることなく処理を終了する。図24の処理によれば、ユーザがアクセスしている画像処理装置102で実行できない場合でも、クラウド・サービスを通して実行可能な機器を選択し、さらにユーザの所望する印刷条件での処理を、ユーザが希望する限り提供することができる。
図20においても設定を変更する画像例を示したが、図25は、ステップS2405で表示され、設定の変更と、機種の変更とをユーザが選択することを可能とするユーザ・インタフェース2500の実施形態を示す。図20と異なり、図25のユーザ・インタフェース2510では、ジョブの設定を変更するボタンと、候補機器の表示のボタンを分けた表示が提供されている。ユーザが、候補機器表示のボタンを選択すると、例えば図23に示した表示が提示される。また、ユーザがm設定変更ボタンを選択すると、ユーザ・インタフェース2520が提示される。
説明する実施形態では、現在ユーザがアクセスする画像処理装置102は、ステープル切れを起こし、またA3の紙がセットされているトレイがない状態である。このときユーザは、印刷ジョブとしてステープル有りで、A3設定の印刷ジョブを実行しようとしているものとする。
図25で変更するべき原因を表示すると、ユーザは、原因となる設定をを解除することによって変更しなくてもジョブ実行可能にすることもできる。また設定を変更しない場合であっても、現在アクセスしている画像処理装置102実行可能なパラメータについても、変更できるようにして利便性を上げることもできる。例えば紙サイズをA4とし、集約印刷を取り消すなど、複数の設定を同時に変更・設定することもできる。
これまで本発明を、実施形態をもって説明してきたが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。