JP2017166440A - エンジン過給装置 - Google Patents

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睦生 白木
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Abstract

【課題】加速時の応答性能を向上できるエンジン過給装置を提供する。【解決手段】エンジン過給装置(10)は、圧縮機(32)に連結された排気タービン(30)と、加速時にインテークマニホールド(18)に補助空気を供給するための蓄圧タンク(36)と、を有している。そして、加速時には、加速時に、定常時のインテークマニホールド(18)の圧力に至るまで蓄圧タンク36に蓄圧されている補助圧縮空気をインテークマニホールド(18)に供給することで、加速時に圧縮機32からエンジン14へ供給される吸入空気量を補うことができるようになっている。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、ガソリンエンジンに搭載されるエンジン過給装置に関する。
従来、エンジン過給装置としては、例えば、特許文献1、2のものが知られている。特許文献1には、外部動力としての蓄圧タンクの圧縮空気を減圧弁で流量を調節しながら排気タービンに直接入れている例が開示されている。これにより、特許文献1では、ターボラグと呼ばれる過給の遅れによる出力向上のタイムラグを改善させている。また、特許文献2には、エンジンの吸気密度を上げるためにターボ過給機(1段目のターボチャージャー)で圧縮して高温になった空気を冷却するためターボ式の冷却器(2段目のターボチャージャー)を使用する例が開示されている。
特許第4735434号公報 特許第3820109号公報
しかしながら、特許文献1では、アシスト空気を排気タービンに大量に導入すると、エンジンの背圧が上がり過ぎる。このため、アシスト空気を排気タービンに大量に導入できず、加速時の応答性能を大幅に改善することができない。また、特許文献2では、1段目のターボチャージャーによってエンジンの吸気流量が概ね決まるため、加速時の応答性能の大幅な向上には繋がらない。よって、この種のエンジン過給装置では、加速時の応答性能のさらなる向上が望まれている。
本発明は、上記事実を考慮してなされたものであって、加速時の応答性能を向上できるエンジン過給装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載のエンジン過給装置は、圧縮機に連結された排気タービンと、エンジンのインテークマニホールドへ補助空気を供給するための蓄圧タンクと、前記蓄圧タンクから供給する補助空気の流量を調整する調整部と、前記インテークマニホールド内の圧力を検出する第1検出部と、前記蓄圧タンク内の圧力を検出する第2検出部と、加速時に、前記第1検出部で検出された前記インテークマニホールド内の圧力と、前記第2検出部で検出された前記蓄圧タンク内の圧力との差に応じて、前記インテークマニホールド内の圧力が所定圧力になるように前記調整部を制御する制御部と、を有する。
請求項1に記載のエンジン過給装置では、エンジンから排出される排気ガスが、排気タービンを回転させ、それに伴って排気タービンに連結された圧縮機が吸入空気を圧縮する。この圧縮された吸入空気がエンジンに供給されることで、エンジンの出力を向上させることができる。また、加速時には、蓄圧タンクから補助空気(例えば、圧縮空気)がエンジンのインテークマニホールドに供給される。この際、調整部は、蓄圧タンクから供給する補助空気の流量を調整する。制御部は、インテークマニホールド内の圧力と、蓄圧タンク内の圧力との差に応じて、インテークマニホールド内の圧力が所定圧力になるように調整部を制御する。このため、加速時にエンジンへの吸入空気量が充分ではない(要求に満たない)場合に、蓄圧タンクからの補助空気で補うことができる。また、インテークマニホールド内の圧力と、蓄圧タンク内の圧力との差に応じて、蓄圧タンクからの補助空気が供給される構成のため、蓄圧タンクからの補助空気でインテークマニホールド内の圧力が上がり過ぎることもない。これにより、加速時におけるエンジンの出力向上のタイムラグを大幅に改善することができ、加速時の応答性能が向上する。
請求項2に記載のエンジン過給装置は、請求項1に記載のエンジン過給装置において、前記調整部は、前記インテークマニホールドと前記蓄圧タンクとを接続する配管中に設けられる、開口面積が可変な弁である。
請求項2に記載のエンジン過給装置では、蓄圧タンクからインテークマニホールドへの流路に設けられた調整部によって、蓄圧タンクからインテークマニホールドに供給される補助空気の流量を調整することができる。このため、インテークマニホールド内の圧力を調整することができる。
請求項3に記載のエンジン過給装置は、請求項1又は請求項2に記載のエンジン過給装置において、前記圧縮機又は前記排気タービンの回転数を検出する第3検出部を備え、定常時における前記圧縮機又は前記排気タービンの回転数と前記圧縮機からエンジンの吸気として送り込む流量との関係を示す性能マップを用いて、前記第3検出部で検出された前記圧縮機又は前記排気タービンの回転数に応じて定常時の前記インテークマニホールド内の圧力を前記所定圧力として求め、前記調整部を制御する。
請求項3に記載のエンジン過給装置では、検出された圧縮機又は排気タービンの回転数から定常時のインテークマニホールド内の圧力を所定圧力として求めることで、インテークマニホールドへ供給可能な圧力を求めることができる。これによって、加速時の状態に応じて供給可能なエンジンへの吸入空気量を補助空気で補うことができる。この結果、加速時の応答性能がさらに向上する。
請求項4に記載のエンジン過給装置は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のエンジン過給装置において、前記排気タービンに連結された駆動タービンと、前記駆動タービンに前記補助空気をさらに供給する駆動用空気流路とを備える。
請求項4に記載のエンジン過給装置では、蓄圧タンクから補助空気(例えば、圧縮空気)が駆動タービンに駆動用空気流路を介してさらに供給され(言い換えれば、吹き付けられ)ることで、駆動タービンに連結された排気タービンの回転を助長させることができる。これにより、駆動タービンの発生動力を調整することができる。このため、加速時に不充分なエンジンへの吸入空気量を、蓄圧タンクから圧縮機によりさらに補うことができる。これにより、加速時におけるエンジンの出力向上のタイムラグをさらに改善することができ、加速時の応答性能がさらに向上する。
請求項5に記載のエンジン過給装置は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のエンジン過給装置において、前記排気タービンに連結された駆動タービンと、前記駆動タービンに前記補助空気を供給する駆動用空気流路と、前記駆動タービンを駆動した後の前記補助空気をエンジンの吸気として送り込む補助空気流路と、を備える。
請求項5に記載のエンジン過給装置では、蓄圧タンクからの補助空気が駆動タービンに供給されることで、駆動タービンに連結された排気タービンの回転を助長させることができる。また、駆動タービンを駆動した後の補助空気が補助空気流路を介してエンジンの吸気として送り込まれる。このため、加速時に必要なエンジンへの吸入空気量を圧縮機により補うことができる。また、蓄圧タンクからの補助空気が駆動タービンに供給される構成のため、蓄圧タンクからの補助空気が排気タービンに供給される技術のように背圧が上がり過ぎることもない。これにより、加速時におけるエンジンの出力向上のタイムラグを改善することができ、加速時の応答性能が向上する。
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、加速時の応答性能を向上させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、インテークマニホールド内の圧力を調整することができる。
請求項3に記載の発明によれば、加速時の応答性能をさらに向上させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、加速時の応答性能をさらに向上させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、駆動タービンの発生動力を調整することができる。
第1実施形態に係るエンジン過給装置を備えたエンジンシステムの全体構成を示す図である。 第1実施形態に係るエンジン過給装置における制御装置の動作を表すフローチャートである。 第2実施形態に係るエンジン過給装置を備えたエンジンシステムの全体構成を示す図である。 第3実施形態に係るエンジン過給装置を備えたエンジンシステムの全体構成を示す図である。 圧縮機の性能の一例を示すマップである。 流量調整電磁弁の流量と開度との関係の一例を示す特性図である。 第1、第2、第3実施形態、比較例1、2に係るエンジンシステムのシリンダ平均有効圧特性の比較を示すグラフである。 第1、第2、第3実施形態、比較例1、2に係るエンジンシステムのターボ回転数特性の比較を示すグラフである。
[第一実施形態]
本発明の第1実施形態について説明する。
図1に、第1実施形態に係るエンジン過給装置10を備えたエンジンシステムS1の全体構成の一例を示す。
図1に示すように、エンジンシステムS1は、例えば、乗用自動車等の車両に搭載されるものであり、エンジン過給装置10と、エアクリーナ12と、エンジン14とを備えている。
エアクリーナ12及びエンジン14は、従来と同様の構成とされており、エンジン14は、インタークーラ16と、インテークマニホールド(吸気管)18と、エンジン本体20と、エキゾースト(排気)マニホールド22とを有している。また、エキゾーストマニホールド22には、排気通路24が接続されており、エンジン本体20には複数のシリンダ20Aが設けられている。また、インテークマニホールド18には、インテークマニホールド18内の圧力を検出する圧力センサ19が設けられている。この圧力センサ19は後述する制御装置52に接続されている。
エンジン過給装置10は、排気タービン30、圧縮機32、ローターシャフト34、蓄圧タンク36、逆止弁38、補助圧縮空気配管40、補助圧縮空気供給装置42、調整部の一例としての流量調整電磁弁44、補助空気流路62、及び制御装置52を含んで構成される。補助空気流路62は、蓄圧タンク36からの補助圧縮空気をインテークマニホールド18に直接供給する。また、補助空気流路62には、調整部の一例としての流量調整電磁弁44が設けられている。第1実施形態では、流量調整電磁弁44を制御装置52で制御することによって、蓄圧タンク36からの補助圧縮空気を、流量を調整しつつ直接インテークマニホールド18に供給できるようになっている。
また、圧縮機32には、圧縮機32の回転数を検出する回転数センサ33が設けられており、圧縮機32の下流側に流量センサ31が設けられている。また、蓄圧タンク36には、蓄圧タンク36内の圧力を検出する圧力センサ37が設けられている。これら回転数センサ33、流量センサ31及び圧力センサ37は後述する制御装置52に接続されている。
排気タービン30には、エンジン本体20のシリンダ20Aから排出される排気ガスがエキゾーストマニホールド22と排気通路24とを介して吹き付けられ、この排気ガスにより、排気タービン30が回転するようになっている。また、排気タービン30の回転に伴って、排気タービン30とローターシャフト34を介して接続される圧縮機32も同様に回転するようになっている。このとき、エアクリーナ12を介して圧縮機32に供給される吸入空気は、圧縮機32の回転によって圧縮された後、インタークーラ16を通過してその温度が下げられる。その後、圧縮された吸入空気は、インテークマニホールド18を介してエンジン本体20の各シリンダ20A内に供給されるようになっている。
これにより、エンジン本体20の各シリンダ20A内に多量の空気を供給することができるため、エンジン14の出力を向上させることができるようになっている。
また、本第1実施形態では、インテークマニホールド18に、蓄圧タンク36に蓄えられている補助圧縮空気が流量調整電磁弁44を介して供給されるようになっている。流量調整電磁弁44は、制御装置52の制御の下に、インテークマニホールド18に供給される補助圧縮空気の流量を調整するようになっている。例えば、流量調整電磁弁44が閉じた状態にある場合には、インテークマニホールド18には、補助圧縮空気は供給されない。一方、流量調整電磁弁44が開いた状態にある場合には、インテークマニホールド18には、流量調整電磁弁44の開きの度合い(つまり、開口面積)に応じた流量の補助圧縮空気が供給されるようになっている。
また、補助圧縮空気は補助圧縮空気供給装置42により生成されるようになっており、生成された補助圧縮空気は、補助圧縮空気配管40を介して蓄圧タンク36内に蓄えられる。このとき、蓄圧タンク36内に蓄えられた補助圧縮空気が補助圧縮空気配管40を逆流しないように、補助圧縮空気配管40には、補助圧縮空気供給装置42から蓄圧タンク36側へのみ補助圧縮空気が流れることを許容する逆止弁38が設けられている。
なお、補助圧縮空気供給装置42は、例えば、圧縮ポンプやターボ圧縮機、または、複数本のシリンダ20Aのうち数本を燃焼させずにピストンにより圧縮された空気を導入する等の構成となっている。また、制御装置52は、例えば、ECU等により構成されている。また、制御装置52は、後述する、処理ルーチン(図2)、圧縮機32の性能を示す性能マップ(図5)及び流量調整電磁弁44の流量と開度との関係を示す特性マップ(図6)を予め記憶したメモリを含んでいる。
(作用及び効果)
次に、本発明の第1実施形態に係るエンジン過給装置10の作用及び効果について図2、図7及び図8に従って説明する。
図2に、制御装置52の動作を表す処理ルーチンの一例を示す。また、図7に、同様の排気タービン及び圧縮機を備えた各エンジン過給装置において、同一エンジンにおける同一エンジン回転数での低負荷から全開(WOT)加速への加速時におけるシリンダ平均有効圧力特性を示す。また、図8に、ターボ回転数特性を示す。なお、各図において、従来技術(特許第4735434号公報)に示されるエンジン過給装置を備えたエンジンシステムである比較例1を一点鎖線、蓄圧タンクを持たない一般的なエンジン過給装置を備えたエンジンシステムである比較例2を二点鎖線、第1実施形態を破線、後述する第2実施形態を太い実線、後述する第3実施形態を細い実線で示している。
また、各図において、比較例2に係るエンジン過給装置では、エンジンからの排気のみで排気タービンが回転するようになっており、比較例1、第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態では、時刻0〜1秒の間に同一量の圧縮空気を使用している。
図2に示すように、制御装置52では、ステップS100で、エンジンシステムS1の現状把握が行われる。具体的には、ターボ回転数Nt、圧縮機空気流量M、インテークマニホールド18内の圧力P3、及び流量調整電磁弁44の上流側の圧力Pvが計測される。
本実施形態では、ターボ回転数Ntは、圧縮機32の回転数を検出する回転数センサ33のセンサ出力の値を用いる。また、圧縮機空気流量Mは、圧縮機32の下流側に設けられた流量センサ31のセンサ出力の値を用いる。なお、圧縮機空気流量Mは、圧縮機32の回転数と流量の関係が既知であれば、圧縮機32の回転数から導出することができる。また、圧縮機32の上流側にも流量センサを設けて、圧縮機32の上流側及び下流側の各流量を用いて圧縮機32の圧縮比を導出することもできる。インテークマニホールド内の圧力P3は、インテークマニホールド18内に設けられた圧力センサ19のセンサ出力の値を用いる。流量調整電磁弁44の上流側圧力Pvは、蓄圧タンク36内に設けられた圧力センサ37のセンサ出力の値を用いる。
ステップS102では、補助圧縮空気の供給判定が行われる。つまり、補助圧縮空気の圧力がインテークマニホールド18内の圧力より大きければ、インテークマニホールドへ補助圧縮空気を供給できる。そこで、ステップS102では、蓄圧タンク36の圧力がインテークマニホールド18の圧力を超えた場合に(Pv>P3)、補助圧縮空気の供給可能であると判定する。
ステップS102で否定判定された場合、ステップS112で、流量調整電磁弁44の開口面積を決定する。本実施形態では、流量調整電磁弁44の開口面積の一例として、流量調整電磁弁44の開度αを用いる。流量調整電磁弁44の開度αは、閉塞状態でα=0であり、全開状態まで徐々に大きくなる値となる。つまり、ステップS112では、制御装置52の制御の下に、例えば、流量調整電磁弁44の開口面積が最小となるように開度α(=0)が決定され、本処理ルーチンが終了される。つまり、流量調整電磁弁44が閉塞状態にされる。このため、蓄圧タンク36に蓄えられた補助圧縮空気がインテークマニホールド18に供給されることはない。
一方、ステップS102で肯定判定された場合はステップS104へ処理を移行する。ステップS104では、定常時のインテークマニホールド18の圧力P3aが導出される。具体的には、ステップS100で計測したターボ回転数Nt及び圧縮機空気流量Mと、予め記憶されている性能マップ(図5)とを用いて、定速走行時等の定常時のインテークマニホールド18の圧力P3aが導出される。つまり、性能マップ(図5)を用いて、圧縮機空気流量Mにおける圧縮機32の回転数が一定の場合における圧縮比から、圧力P3aが導出される。
なお、本実施形態では、圧縮機32の性能を示す性能マップ(図5)を用いて、定常時のインテークマニホールドの圧力P3aを導出する場合を説明するが、これに限定されるものではなく、圧縮機32の入出力の各々圧力を直接検出して圧力比を求めて導出してもよい。
次のステップS106では、ステップS104で導出した定常時のインテークマニホールド18の圧力P3aに対してステップS100で計測した現在のインテークマニホールド18の圧力P3の差分値が閾値Xを超えた(P3a−P3>X)かを判定する。このステップS106は、加速時にエンジンへの吸入空気量が充分ではない状態、つまり蓄圧タンクから補助空気をインテークマニホールド18に補うことができる状態であるか否かを判定する処理である。
なお、ステップS106は、車両が加速を開始した状態(加速状態)であることを判定してもよい。加速状態を判定する一例として、車両の前後加速度を加速度センサにより検出し、加速時を示す予め定めた閾値を超えた場合に、車両が加速を開始した状態(加速状態)と判定できる。例えば、車両が停止している場合、車両が概ね等速で走行している場合、或いは車両が減速している場合は、加速を開始していない(加速状態ではない)と判定できる。
ステップS106で否定判定された場合には、ステップS112へ処理を移行し、流量調整電磁弁44を閉塞状態(開度α=0)にして本処理ルーチンを終了する。
一方、ステップS106で肯定判定された場合は、ステップS108へ処理を移行する。ステップS108では、蓄圧タンク36からインテークマニホールド18へ供給する補助圧縮空気量Maddを導出する。つまり、現在のインテークマニホールド18内の圧力P3から定常時のインテークマニホールド18の圧力P3aへ圧力を上昇させるための空気量を、補助圧縮空気量Maddとして導出する。具体的には、ステップS106における差分値に対応する空気量を求める。
次のステップS110では、流量調整電磁弁44の開度αを決定する。ステップS110では、例えば、図6に示す流量とバルブ開度との関係を用いて、ステップS108で導出した補助圧縮空気量Maddに対する流量調整電磁弁44の開度αを決定する。このため、蓄圧タンク36に蓄えられた補助圧縮空気が、インテークマニホールド18内の圧力を圧力P3aへ上昇させるための流量分だけインテークマニホールド18に供給される。
なお、制御装置52による流量調整電磁弁44の開度αは、車両の特性やエンジン14の特性やエンジン過給装置10の特性等に応じて、車両毎に個々に、テーブル等により規定されていることが好ましい。この場合、調整のタイミングや流量調整電磁弁44の開口面積等と、車両の特性やエンジン14の特性やエンジン過給装置10の特性との相関関係を、例えば実験的に、経験的、数学的若しくは理論的に、又はシミュレーション等を用いて算出してもよい。このテーブルや算出された値に基づいて、制御装置52は、流量調整電磁弁44の駆動信号値を設定し、駆動信号を流量調整電磁弁44に供給することで、目標応答を満たすことができる。
従って、第1実施形態では、加速時に、蓄圧タンク36に蓄えられている補助圧縮空気を、必要に応じた分だけインテークマニホールド18に供給することで、加速時に求められるエンジン14への吸入空気量を蓄圧タンク36から補うことができる。また、従来技術(比較例1)のように蓄圧タンクからの補助空気が排気タービンに供給される構成とは異なり、本第1実施形態では背圧が上がり過ぎることもない。これによって、本第1実施形態では、加速時におけるエンジン14の出力向上のタイムラグ(つまり、ターボラグ)を大幅に改善することができ、加速時の応答性能を向上できる。
これによって、第1実施形態では、比較例1、2に比べて、図8に細線で示すように、加速時の筒内吸入空気圧を上げることができ、図7に細線で示すように、筒内吸入空気量を増大することができる。この結果、図7に細線で示すように、シリンダ平均有効圧を上げることができ、図8に細線で示すように、ターボ回転数が増大し応答性が向上する。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態は、第1実施形態と同様の構成のため、同一部部には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図3には、本発明の第2実施形態に係るエンジン過給装置110を備えたエンジンシステムS2の全体構成が示されている。
図3に示すように、本実施形態にかかるエンジンシステムS2は、エンジン過給装置110は、駆動タービン48及びワンウエイクラッチ50をさらに含んで構成される。また、第2実施形態では、蓄圧タンク36からの補助圧縮空気を駆動タービン48に導入する圧縮空気配管46が設けられている。この圧縮空気配管46には、流量調整弁45が設けられており、この流量調整弁45を制御装置52で制御することによって、蓄圧タンク36からの補助圧縮空気を駆動タービン48に供給できるようになっている。
排気タービン30の回転軸と駆動タービン48の回転軸とはワンウエイクラッチ50を介して連結されており、駆動タービン48の回転数が排気タービン30の回転数より高い場合にのみ駆動タービン48の回転に排気タービン30の回転を連動させるようになっている。
また、排気タービン30の回転軸にワンウエイクラッチ50を介して回転軸が連結された駆動タービン48には、圧縮空気配管46を介して蓄圧タンク36に蓄えられている補助圧縮空気が吹き付けられるようになっている。
このとき、流量調整弁45は、制御装置52の制御の下に、駆動タービン48に吹き付けられる補助圧縮空気の流量を調整するようになっている。例えば、流量調整弁45が閉じた状態にある場合には、駆動タービン48には、補助圧縮空気は吹き付けられない。一方、流量調整弁45が開いた状態にある場合には、駆動タービン48には、流量調整弁45の開きの度合い(つまり、開口面積や開度)に応じた流量の補助圧縮空気が吹き付けられるようになっている。
また、駆動タービン48の回転数が排気タービン30の回転数より高い場合には、ワンウエイクラッチ50を介して、駆動タービン48の回転に排気タービン30の回転を連動させるようになっている。その結果、排気タービン30の回転数を増大させることができる。特に、加速時におけるエンジン14の低速回転域のように排気ガスの排出量が少ない場合であっても、排気タービン30の回転数を好適に増加させることができるようになっている。
第2実施形態では、図2に示すステップS110において、制御装置52の制御の下に、流量調整電磁弁44の開度αを第1実施形態と同様に調整すると共に、さらに流量調整弁45の開度βを調整する。流量調整弁45の開度βは、例えば、開口面積が最大となるように(つまり、流量調整弁45が全開状態となるように)設定される。このため、蓄圧タンク36に蓄えられた補助圧縮空気は、駆動タービン48にも吹き付けられる。
従って、第2実施形態では、加速時に、蓄圧タンク36に蓄えられている補助圧縮空気を駆動タービン48にさらに噴き付けることで、排気タービン30の回転を助長させ、加速時に必要なエンジン14への吸入空気量を圧縮機32により補うことができる。また、蓄圧タンクからの補助空気が排気タービンに供給される構成とは異なり、第2実施形態では背圧が上がり過ぎることもない。よって、第2実施形態では、加速時におけるエンジン14の出力向上のタイムラグ(つまり、ターボラグ)を大幅に改善することができ、加速時の応答性能を向上できる。
また、第2実施形態では、流量調整弁45によって、駆動タービン48に供給する補助空気の流量を調整することができるため、駆動タービン48の発生動力が調整できる。この結果、流量調整弁45が減圧弁の機能を果たす。さらに、流量調整弁45によって、エンジン14のインテークマニホールド18に送り込む補助空気量を調整することができる。
また、第2実施形態では、排気タービン30と駆動タービン48との連結部に設けられた、ワンウエイクラッチ50によって、駆動タービン48の回転数が排気タービン30の回転数より高い場合にのみ駆動タービン48の回転に排気タービン30の回転を連動させる。このため、駆動タービン48の回転数が排気タービン30の回転数より高くない場合、すなわち、同じか低い場合には、駆動タービン48の回転に排気タービン30の回転が連動しない。この結果、駆動タービン48の回転数が不足している場合に、駆動タービン48が排気タービン30の増速を妨げることがない。
従って、第2実施形態では、比較例1、2に比べて、図8に太い実線で示すように、加速時の筒内吸入空気圧を上げることができ、図7に太い実線で示すように、筒内吸入空気量を増大することができる。この結果、図7に太い実線で示すように、シリンダ平均有効圧を上げることができ、図8に太い実線で示すように、ターボ回転数が増大し応答性が向上する。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。なお、第3実施形態は、第2実施形態と同様の構成のため、同一部部には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図4には、本発明の第3実施形態に係るエンジン過給装置120を備えたエンジンシステムS3の全体構成が示されている。
図4に示すように、第3実施形態に係るエンジンシステムS3は、第2実施形態に係るエンジンシステムS2に対し、エンジン過給装置110に代えて、エンジン過給装置120が備えられている。第2実施形態に係るエンジン過給装置120は、第2実施形態に係るエンジン過給装置110に対し、蓄圧タンク36から流量調整電磁弁44へ直接補助圧縮空気が供給される流路が設けられていない。このため、第2実施形態に比べて構成が簡単になっている。
但し、第2実施形態に係るエンジン過給装置10は、三方弁68、補助空気流路61、及び圧力センサ69を含んで構成される。補助空気流路61は、駆動タービン48を通過した蓄圧タンク36からの補助圧縮空気をインテークマニホールド18に供給する。また、補助空気流路61には、圧力センサ69及び三方弁68が設けられている。第3実施形態では、流量調整電磁弁44、流量調整弁45及び三方弁68を制御装置52で制御することによって、蓄圧タンク36からの補助圧縮空気を、流量を調整しつつ直接インテークマニホールド18に供給できるようになっている。
つまり、駆動タービン48には、圧縮空気配管46を介して蓄圧タンク36からの補助圧縮空気が吹き付けられるようになっている。このとき、流量調整弁45は、制御装置52の制御の下に、駆動タービン48に吹き付けられる補助圧縮空気の流量を調整するようになっており、また、三方弁68も、制御装置52の制御の下に、インテークマニホールド18に向う補助圧縮空気の流量を調整するようになっている。
インテークマニホールド18は、圧縮機32の回転増加にともない圧力が増加し、駆動タービン48を通過した蓄圧タンク36からの空気圧よりも高くなると、インテークマニホールド18から駆動タービン48へ空気が逆流する。そして、インテークマニホールド18の圧力が高い場合には、駆動タービン48からの空気を、三方弁68を通して大気中に解放するようになっている。
第3実施形態では、図2に示すステップS100において、補助空気流路61に設けられた圧力センサ69により、流量調整電磁弁44の上流側の圧力Pvが計測される。また、ステップS110において、制御装置52の制御の下に、流量調整電磁弁44の開度αを第1実施形態と同様に調整すると共に、さらに流量調整弁45の開度βを調整する。流量調整弁45の開度βは、例えば、開口面積が最大となるように(つまり、流量調整弁45が全開状態となるように)設定される。このため、蓄圧タンク36に蓄えられた補助圧縮空気は、駆動タービン48にも吹き付けられる。さらに、ステップS110では、三方弁68を、駆動タービン48からの空気が流量調整電磁弁44に向うようにも制御する。一方、ステップS112では、インテークマニホールド18から駆動タービン48へ空気が逆流することを抑制するために、駆動タービン48からの空気が大気中に解放されるように、三方弁68を設定する。
従って、第3実施形態では、加速時に、蓄圧タンク36に蓄えられている補助圧縮空気を駆動タービン48に噴き付けることで、排気タービン30の回転を助長させ、加速時に必要なエンジン14への吸入空気量を圧縮機32により補うことができる。また、駆動タービン48を通過した補助圧縮空気を、加速時の必要に応じた分だけインテークマニホールド18に供給することができる。
このように、第3実施形態では、加速時に、蓄圧タンク36に蓄えられている補助圧縮空気を駆動タービン48に噴き付けることで、排気タービン30の回転を助長させ、加速時に必要なエンジン14への吸入空気量を圧縮機32により補うことができる。また、第3実施形態では、蓄圧タンクから補助空気が排気タービンに供給される技術のように背圧が上がり過ぎることもない。さらに、第3実施形態では、駆動タービン48で仕事をした空気が断熱膨張により低温になりインテークマニホールド18に直接導入される。このため、加速初期の各シリンダ20Aの筒内吸入空気圧を上げることができる。この結果、第3実施形態では、加速時におけるエンジン14の出力向上のタイムラグを大幅に改善することができ、加速時の応答性能が向上する。
従って、本第3実施形態では、比較例1、2に比べて、図8に細い実線で示すように加速時の筒内吸入空気圧を上げることができ、図7に細い実線で示すように筒内吸入空気量を増大することができる。また、比較例1、2に比べて、図7に細い実線で示すようにシリンダ平均有効圧を上げることができ、図8に細い実線で示すようにターボ回転数が増大し応答性が向上する。
(その他の実施形態)
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、流量調整電磁弁44を調整部の一具体例として説明したが、流量調整部は必ずしも流量調整電磁弁である必要はなく、蓄圧タンクからの補助空気の流量を調整することができれば、流量調整電磁弁44の代わりに、可変翼を設けた可変ノズルタービンや電磁開閉バルブ等の他の流量調整手段を使用することができる。
10、110、120 エンジン過給装置
12 エアクリーナ
14 エンジン
16 インタークーラ
18 インテークマニホールド
19、37、69 圧力センサ
20 エンジン本体
20A シリンダ
22 エキゾーストマニホールド
24 排気通路
30 排気タービン
31 流量センサ
32 圧縮機
33 回転数センサ
34 ローターシャフト
36 蓄圧タンク
38 逆止弁
40 補助圧縮空気配管
42 補助圧縮空気供給装置
44 流量調整電磁弁(流量調整部)
46 圧縮空気配管
48 駆動タービン
50 ワンウエイクラッチ
52 制御装置
60 補助空気流路
61 補助空気流路
62 補助空気流路
64 流量調整弁
68 三方弁

Claims (5)

  1. 圧縮機に連結された排気タービンと、
    エンジンのインテークマニホールドへ補助空気を供給するための蓄圧タンクと、
    前記蓄圧タンクから供給する補助空気の流量を調整する調整部と、
    前記インテークマニホールド内の圧力を検出する第1検出部と、
    前記蓄圧タンク内の圧力を検出する第2検出部と、
    加速時に、前記第1検出部で検出された前記インテークマニホールド内の圧力と、前記第2検出部で検出された前記蓄圧タンク内の圧力との差に応じて、前記インテークマニホールド内の圧力が所定圧力になるように前記調整部を制御する制御部と、
    を有するエンジン過給装置。
  2. 前記調整部は、前記インテークマニホールドと前記蓄圧タンクとを接続する配管中に設けられる、開口面積が可変な弁である
    請求項1に記載のエンジン過給装置。
  3. 前記圧縮機又は前記排気タービンの回転数を検出する第3検出部を備え、
    定常時における前記圧縮機又は前記排気タービンの回転数と前記圧縮機からエンジンの吸気として送り込む流量との関係を示す性能マップを用いて、前記第3検出部で検出された前記圧縮機又は前記排気タービンの回転数に応じて定常時の前記インテークマニホールド内の圧力を前記所定圧力として求め、前記調整部を制御する
    請求項1又は請求項2に記載のエンジン過給装置。
  4. 前記排気タービンに連結された駆動タービンと、
    前記駆動タービンに前記補助空気をさらに供給する駆動用空気流路と
    を備えた請求項1〜3の何れか1項に記載のエンジン過給装置。
  5. 前記排気タービンに連結された駆動タービンと、
    前記駆動タービンに前記補助空気を供給する駆動用空気流路と、
    前記駆動タービンを駆動した後の前記補助空気をエンジンの吸気として送り込む補助空気流路と、
    を備えた請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のエンジン過給装置。
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