JP2017165536A - 物品管理装置および物品管理システム - Google Patents
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Abstract
Description
請求項2に記載の発明は、前記印章収納部に収納される印章の印影情報を記憶する記憶手段を含み、前記物品管理装置は、印章から印影情報を取得する印影取得手段と、前記印章収納部に対する印章の取り出しまたは返却の際に前記印影取得手段によって取得された印影情報と、前記記憶手段に記憶されている印影情報とを照合する印影情報照合手段とをさらに含む、請求項1に記載の物品管理装置である。
請求項4に記載の発明は、前記印章収納部を施錠する施錠手段をさらに含み、前記施錠手段は、前記印影照合手段による照合の結果、前記印影が前記印影情報に一致する場合に施錠を行い、前記印影が前記印影情報に一致しない場合には施錠を行わない、請求項2に記載の物品管理装置である。
請求項6に記載の発明は、前記印章収納部は、印章を個別に収納するための個別収納部を複数個有している、請求項1〜5のいずれか一項に記載の物品管理装置である。
前記の目的を達成するための請求項8に記載の発明は、印章を収納するための印章収納部と、前記印章収納部を施錠する施錠手段とを有する物品管理装置と、前記印章収納部に収納される印章を、当該印章の印影に対応付けて管理する管理装置と、を含む物品管理システムを提供する。
請求項2に記載の構成によれば、印章収納部に対する印章の取り出しまたは返却の際には、取引対象の印章の印影が印影取得手段によって取得されると共に、この取得された印影情報と、記憶手段に記憶されている印影情報とが照合される。すなわち、印章収納部に対する印章の取り出しまたは返却の際に、印章収納部に対し取り出しまたは返却される印章の印影を管理できる。これにより、印章をより一層厳正に管理できる。
請求項4に記載の構成によれば、印章から取得された印影と記憶手段に記憶されている印影情報とが一致しない場合には、印章収納部が施錠されない。すなわち、取り出し操作または返却の対象である印章の印影情報が不適正である場合には、印章収納部を施錠できない。
請求項6に記載の構成によれば、複数個の個別収納部によって印章が個別に収納される。この場合、各印章を、当該印章が収納される個別収納部に対応付けて管理することも可能であり、この場合、印章をより一層厳正に管理できる。
請求項8に記載の構成によれば、請求項1に関連して説明した作用効果と同等の作用効果を奏することができる。
図1は、この発明の一実施形態に係る物品管理装置1を正面右上方から見た斜視図である。物品管理装置1は、銀行等の金融機関のオフィスに設置されていて、印章や通帳、小切手、証書等の貴重品等を管理する重要物管理装置である。以下では、物品管理装置1に収納される物品の総称を、単に「物品」と呼ぶ場合がある。
第1の収納ユニット2は、上から順に、収納部A、収納部B、収納部Cおよび収納部Dという合計4つの収納部を含む。第2の収納ユニット3は、上から順に、収納部E、収納部Fおよび収納部Gという合計3つの収納部を含む。第3の収納ユニット4は、上から順に、収納部H、収納部Iおよび収納部Jという合計3つの収納部を含む。収納部A〜Jにおける語尾のアルファベット(A〜J)は、個々の収納部を識別するための記号である。
収納部A〜Jでは、扉7が、その裏側に物品を収納できる引き出し10を構成している。取っ手8に指を掛けて手前に引くと、収納部A〜J内の収納空間6が扉7(引き出し10)と共に収納空間6の外部へ引き出されるようになっている。これにより、収納部A〜Jが開かれる。逆に、扉7を逆向き(物品管理装置1の奥側)に押し込むと、収納空間6が扉7によって正面側から塞がれ、物品が収納空間6内に収納された状態になり、これにより、収納部A〜Jが閉じられる。図1では、収納空間6、扉7、取っ手8および引き出し10について収納部Aの各部にのみ参照符号を付し、収納部B〜Jについての収納空間6、扉7および取っ手8の参照符号を省略する。
操作制御ユニット5は、たとえば第1の収納ユニット2、第2の収納ユニット3および第3の収納ユニット4のいずれかの天面に載置されている(図1では、第1の収納ユニット2の天面に載置されている)。操作制御ユニット5は、操作制御ユニット5の筐体をなすユニット本体12と、表示操作部13と、磁気カードリーダ(認証手段)14と、非接触カードリーダ(認証手段)15とを含む。
磁気カードリーダ14は、正面16においてたとえば表示操作部13の一側方(図1では右方)に配置され、磁気カードリーダ14は、利用者が有するIDカードが磁気カードである場合に、当該IDカードに記憶された磁気情報(たとえば利用者ID)を読み取ることができる。
図2は、物品管理装置1に含まれる印章収納部Jの斜視図である。
印章収納部Jの収納空間6には、印章収納ユニット18と、印影取得ユニット(印影取得手段)19とが収納されている。図2の例では、印章収納ユニット18を左側に配置し、印影取得ユニット19を右側に配置した構成を示すが、その配置が左右逆の構成であってもよい。
個別収納部9の各々は、重要印17を1本ずつ収納する印章収納空間20と、印章収納空間20の上面の開口部を開閉する個別扉21と、印章収納空間20に重要印17が収納されているか否かを検出するための有無センサ120(図2では図示しない。図6参照)とを含む。有無センサ120として、たとえば、重量検知センサ、光学センサおよび形状検知センサのうち少なくとも一つを採用できる。
各個別扉21の上面は、利用者が指で摘まむための凸状の取っ手23と、個別収納部9自身を識別するための識別表示部24と、個別収納部の施解錠状態を示す状態表示部25とを含む。識別表示部24の各々は、個別収納部9に対応する番号等を表示する。図2の例では、各状態表示部25は、赤ランプ25aおよび緑ランプ25bからなる一対のランプを含む。個別収納部9の施錠状態では、当該個別収納部9の状態表示部25において赤ランプ25aが点灯する。一方、個別収納部9の解錠状態では、当該個別収納部9の状態表示部25において緑ランプ25bが点灯する。なお、状態表示部25は、他のランプや液晶表示部で実現することもできる。また、状態表示部25の構成は廃止することもできる。
次に、従来における重要印の管理について説明する。
図4は、図2に示す印影取得ユニット19の縦断面図である。図5は、印影が転写された後の紙42の状態を示す図である。
筐体31は、たとえば比較的横長の直方体形状の箱体である。筐体31の天面31aには、読み取り開始スイッチ38(図2参照)および押印部39が設けられている。押印部39は周囲が矩形状の枠40によって縁取られたたとえば平面視矩形の開口41を有している。筐体31の天面31aはたとえば上側に片開き可能に設けられており、これにより、ロール紙32の交換や、巻き取りリール33に巻き取られた紙42の回収を行なえるようになっている。これらロール紙32の交換や紙42の回収の際には、ID認証を行って印章収納部Jの施解錠機構11が解錠されるようになっている。
リール駆動機構34は、巻き取りリール33に結合されて巻き取りリール33を回転させるための回転駆動機構であり、たとえば電動モータを用いて構成されている。リール駆動機構34により、巻き取りリール33が所定の巻き取り方向D1に回転させられることにより、新たな紙42がロール紙32から繰り出され、記録紙搬送経路43に沿って搬送させられる。この記録紙搬送経路43に沿って、プリンタ36、押印台35およびカメラ37が、上流側からこの順で配置されている。筐体31内には、ロール紙32から繰り出され紙42が記録紙搬送経路43に沿うように案内するガイド48が設けられている。
押印台35は、平坦状の上面35aを有している。押印台35は、筐体31の天面31aの僅か下方において、押印部39の開口41に対向するように配置されている。記録紙搬送経路43は、押印台35の上面35a上を通過するように設定されており、そのため、押印台35の上面35a上に紙42が介在している。すなわち、押印台35上の紙42は、押印部39の開口41を介して、筐体31の上方に露出している。
所定のタイミングになると紙42に印字日付情報45(図5参照)が印字される。その後、所定の押印タイミングになると、リール駆動機構34が回転駆動させられて、紙42が巻き取り方向D1に搬送させられる。この搬送により、紙42のうち印字日付情報45を含む部分が押印部39の開口41に対向する位置に配置される。この状態で、利用者は、開口41を介して露出している紙42に重要印17を押印する。この押印により、重要印17の印影46が紙42に転写される。図5に示すように、紙42において、印影46および印字日付情報45は互いに隣接するように配置されており、そのため、紙42に転写された印影46が、隣接する印字日付情報45に示された日付に取得されたものであることがわかる。
なお、巻き取りリール33に巻き取られた紙42は、その量が上限に達すると、使用済みの記録紙として機外に取り出され保管される。すなわち、紙42は、カメラ37によって取得される印影を転写するための転写紙として機能するだけでなく、印影取得ユニット19が取得すべき印影の履歴を記録するための記録紙としても機能する。印影取得ユニット19から回収された使用済みの紙42は一定期間保管され、印影やその日付の確認のために、後日、管理者等によって参照されることがある。
図6は、物品管理装置1の電気的な構成を示すブロック図である。
操作制御ユニット5には、マイクロコンピュータ等を用いて構成された制御装置(印影照合手段、非照合報知手段、施錠手段、日付読み取り手段、日付判定手段、個別解錠手段、認証手段)50が備えられている。制御装置50は、CPUやメモリ(ROM、RAM)などを含む。制御装置50は、操作制御ユニット5だけでなく、物品管理装置1全体の動作を制御する。操作制御ユニット5において、制御装置50には、表示操作部13と、カードリーダ14,15と、I/F(インタフェース)部51と、記憶部(記憶手段)52とが電気的に接続されている。表示操作部13、カードリーダ14,15、制御装置50、I/F部51および記憶部52は、操作制御ユニット5に含まれる。
制御装置50は、I/F部51を介して、第1の収納ユニット2、第2の収納ユニット3および第3の収納ユニット4の各々と通信可能に設けられている。具体的には、制御装置50は、I/F部51を介して、各収納ユニットの収納部(収納部A〜J)の各々施解錠機構11に対して電気的に接続されており、施解錠機構11の施解錠動作を制御することによって、収納部A〜Jの各々を施解錠できる。
より具体的には、制御装置50は、印影取得ユニット19が取得した印影情報76を、印章収納部Jの印影取得ユニット19からの信号によって取得できる。また、制御装置50は、印章収納部Jの印章収納ユニット18からの有無センサの検出出力を取得できる。
記憶部52は、印章管理に必要な情報を記憶可能である。記憶部52は、印章管理用日付を記憶している。印章管理用日付は、物品管理装置1における重要印の収納および管理に関して共通して用いられる日付である。前回の重要印の日付変更の際に日付変更設定画面96(図26参照)を用いて設定された日時が、印章管理用日付として記憶されている。
図7は、記憶部52に記憶される管理テーブル53の内容を説明するための図である。
管理テーブル53には、印章収納部Jに収納される重要印が複数登録されている。管理テーブル53には、重要印の各々について、名称(種別)と、登録されている印影情報100と、重要印が収納中(返却済みまたは一時保管中)である場合には収納先(返却先)の個別収納部J1〜J12、または重要印が取り出し中である場合には前回収納先とされていた個別収納部J1〜J12における識別表示部24の識別情報(棚番)と、重要印が個別収納部9に収納されているか否かの収納状態(すなわち、取り出し中、返却済みおよび一時保管中のいずれであるか)と、最終利用者と、最終取り扱い時刻とが記憶されている。また、図示しないが、管理テーブル53は、重要印の各々について、担当権限あるいは担当者を記憶している。
重要印が個別収納部9に収納されているか否かの収納状態は、有無センサ120による検出と、当該重要印の前回の取引内容とに基づいて行われる。制御装置50は、重要印の収納先(取り出し中である場合には前回収納先)の個別収納部J1〜J12の個々の有無センサ120の検出出力に基づいて、各重要印の状態が、収納中(返却済みまたは一時保管中)であるか、または返却済みであるかを把握できる。これに併せ、制御装置50は、前回の取引内容を参照することにより、重要印の収納状態が、取り出し中、返却済みおよび一時保管中のいずれであるかを把握することができる。
図8および図9は、物品管理装置1の表示操作部13における表示内容の一例を示す模式図である。
待機状態の物品管理装置1では、表示操作部13に、図8に示すような操作案内画面61が表示される。操作案内画面61は、待機状態の物品管理装置1の表示操作部13において常に表示されていてもよいが、たとえば物品管理装置1に利用者が接近したことに応じて表示操作部13に表示されるようになってもよい。操作案内画面61は、物品管理装置1に利用者に対してログインするためにIDカードを、操作制御ユニット5の正面16にタッチさせて非接触カードリーダ15に接近させるように促すメッセージや画像を含む。利用者がIDカードをタッチさせると、非接触カードリーダ15によってIDカードから利用者の識別情報が読み取られる。非接触カードリーダ15ではなく磁気カードリーダ14を用いてIDカードから識別情報を読み取ってもよい。制御装置50(図6参照)は、非接触カードリーダ15または磁気カードリーダ14を用いた読み取りにより、利用者の識別情報(利用者ID)を取得する。
次に、図2、図4、図6および図9〜図15を参照しながら、重要印17の取り出しについて説明する。物品管理装置1に保管されている重要印17を利用者が取り出す場合には、図9に示すように、利用者は印章取り出しボタン65を操作する。
次いで、制御装置50は、図11に示す取り出し案内画面74を表示操作部13に表示させる。取り出し案内画面74は、図11に示すように、重要印を取り出すように促すためのメッセージを含む。また、取り出し案内画面74は、物品管理装置1を正面から見たイメージを含み、そのイメージでは、解錠された扉(図11では印章収納部Jの扉7)だけが強調表示されている。利用者は、取り出し案内画面74の案内に従って印章収納部Jの扉7を開き、さらに個別扉21を開くことにより、取り出し対象の重要印17を印章収納空間20から取り出す。
この印影読み取り動作について具体的に説明する。すなわち、制御装置50は、リール駆動機構34を回転駆動して紙42を巻き取り方向D1に搬送させる。紙42のうち印影46および印字日付情報45を含む部分が、撮像対象領域47に達すると、制御装置50は、カメラ37に、撮像対象領域47(すなわち、紙42に転写された印影46)を撮像させる。この撮像画像情報は、印影情報76としてカメラ37から制御装置50に与えられる。これにより、押印部39にて押印された重要印17の印影26を、制御装置50において読み取ることができる。
制御装置50は、読み取った印影(印影情報76)を、記憶部52の管理テーブル53において、当該重要印に対応して記憶されている印影情報100と照合する。読み取った印影と印影情報100との照合は、具体的には次の手法で行う。
取り出し時に印章違いが生じている場合には、取り出し対象の重要印が、前回の返却処理時に本来収納されるべき個別収納部9に収納されていなかったことが推察される。図14に示す第1の印章違い報知画面78が表示されると、利用者が担当者である場合(すなわち管理者でない場合)には、担当者が重要印17を個別収納部9に戻して、印章収納部Jの扉7を閉じ、その後、その旨を管理者に報告する。その後、報告を受けた管理者が、表示操作部13に表示される別の管理者画面(図示しない)を操作して、その重要印17を本来の位置に収納し直す。
このように、印章違いである場合や印影の日付誤りである場合には、その後において物品管理装置1を不能動化(エラー状態化)させない。なぜなら、物品管理装置1は、オフィスで働く従業員が共通して使用するものであり、業務時間中に物品管理装置1を不能動化させることは適当でないからである。
印章収納ボタン66が操作されると、制御装置50は、図17に示す第2の印章選択画面82を表示操作部13に表示させる。ここでは、未返却(管理テーブル53の「状態」が「取り出し中」となっている)の重要印の名称のみが表示される。第2の印章選択画面82において、重要印の名称が表示された部分はタッチボタン83になっていて、利用者は、返却したい重要印の名称が表示されたタッチボタン83を操作することによって、返却対象の重要印の種別を選択(特定)する。また、利用者は、第2の印章選択画面82の左下に表示されている戻るボタン84を操作することにより、直前の画面であるメニュー画面62(図9等参照)に戻ることができる。なお、第2の印章選択画面82において、未返却の重要印の名称に代えて、登録されている全ての重要印の名称が表示されるようになっていてもよい。
また、タッチボタン83の操作に応答して、制御装置50は、図18に示す第2の押印案内画面85を表示操作部13に表示させる。第2の押印案内画面85は第1の押印案内画面75と同等の画面である。また、タッチボタン73の操作に応答して、制御装置50は、押印準備動作を実行する。この押印準備動作は、取り出し時における押印準備動作と同等であるので、その説明を省略する。なお、押印準備動作の終了後に第2の押印案内画面85の表示を自動的に開始させてもよい。
制御装置50は、読み取った印影(印影情報76)を、記憶部52の管理テーブル53において、当該重要印に対応して記憶されている印影情報100と照合する。読み取った印影と印影情報100との照合の手法は、取り出し時における、読み取った印影と印影情報100との照合の手法と同等であるので、その説明を省略する。
読み取った印影と印影情報100とが一致しており、かつ当該印影から読み取った日付が正しい場合には、制御装置50は、図19に示す、印章収納案内画面87を表示操作部13に表示させる。印章収納案内画面87は、図19に示すように、返却対象の重要印を個別収納部9に収納し、その後に印章収納部Jの扉7を閉じるように促すためのメッセージを含む。また、印章収納案内画面87は、物品管理装置1を正面から見たイメージを含み、そのイメージでは、閉じるべき扉(図13では印章収納部Jの扉7)だけが強調表示されている。利用者は、重要印17を個別収納部9に収納し、その後、個別扉21および印章収納部Jの扉7を閉じる。個別扉21が閉じられると、個別施解錠機構22によって個別扉21を施錠される。また、印章収納部Jの扉7が閉じられると、印章収納部Jの扉7が施解錠機構11によって施錠される。
印章収納案内画面87(図19参照)、第2の印章違い報知画面88(図20参照)または第2の日付誤り報知画面89(図21参照)の表示の後、物品管理装置1は待機状態に戻り、表示操作部13には操作案内画面61が表示される。
このように、印影の日付誤りである場合には、その後において、物品管理装置1を不能動化(エラー状態化)させない。なぜなら、物品管理装置1は、オフィスで働く従業員が共通して使用するものであり、業務時間中に物品管理装置1を不能動化させることは適当でないからである。
処理選択画面91には、印章収納部Jに対する重要印の出し入れを管理する管理日報を出力したい場合に操作する日報出力ボタン92と、重要印の日付設定を変更したい場合に操作する日付変更ボタン93とが表示される。
具体的には、制御装置50は、管理テーブル53(図7参照)において収納状態(返却済)とされている重要印につき、管理テーブル53に記憶されている印影情報100を表示する。管理テーブル53(図7参照)において取り出し中および一時保管中とされている重要印については、印影情報100を表示しない。
また、物品管理装置に別途プリンタ(図示しない)が接続されている場合には、この日報出力画面94をプリントアウトすることも可能である。
一方、印章管理用日付を変更する場合には、図25に示すように、処理選択画面91において日付変更ボタン93が操作される。
以下、具体的に説明する。
次に、印章管理用日付の変更を行う。制御装置50は、図26に示す日付変更設定画面96を表示操作部13に表示させる。日付変更設定画面96には、年、月および日が空欄にされた設定用日付表示97と、テンキー98とが表示される。なお、日付変更ボタン93の操作により、印章収納部Jの扉7が解錠されるだけでなく、当該扉7が自動に開く(ポップアップする)ようになっていてもよい。また、全ての個別扉21も解錠されるだけでなく、自動に開く(ポップアップする)ようになっていてもよい。
管理者は、テンキー98を操作して日付を指定する。設定用日付表示97は、「27年12月22日」に指定される。日付の指定後に、日付変更設定画面96の右下に表示されている完了ボタン99を管理者が操作することにより、指定された日付が印章管理用日付として設定される。
印影確認画面101では、日報出力画面94(図24参照)と同様、物品管理装置1に登録されている重要印の名称に対応して矩形の欄が設けられ、この欄に重要印の印影が表示される。また、印影確認画面101の右下には、重要印の印影を取得するために操作する印影取得ボタン102が表示されている。なお、管理者は、印影確認画面101の左下に表示されている戻るボタン105を操作することにより、直前の画面である日付変更設定画面96(図26参照)に戻ることができる。但し、全ての個別扉21が閉じて施錠されていなければ、直前の画面に戻れないものとする。
重要印17の印面の日付変更に際し、管理者は、印影取得ボタン102を操作する。印影取得ボタン102が操作されると、制御装置50は、押印準備動作を実行する。この押印準備動作は、取り出し時における押印準備動作と同等であるので、その説明を省略する。
以上により、この実施形態によれば、印章収納部Jに重要印17を収納しておくことができる。また、印章収納部Jに収納される重要印17を、当該重要印17の印影26に対応付けて管理する。これにより、重要印17を厳正に管理できる。したがって、物品管理装置1により、重要印17を厳正に管理しながら当該重要印17を収納できる。ゆえに、重要印17の印影違いを防止できる。
印章収納部Jに対する重要印17の取り出しの際には、取り出された重要印17の印影26が印影取得ユニット19によって取得されると共に、取得された印影と、記憶部52に記憶されている印影情報100とが照合される。また、取り出された重要印17から取得された印影と、記憶部52に記憶されている印影情報100とが非照合である場合には、その旨が報知される。これにより、印章収納部Jから取り出す重要印17の印影26を、物品管理装置1を用いて管理できる。また、重要印17の印影26に含まれる日付28が適正であるか否かが判別される。これにより、重要印17の印影26の日付28を、適正な状態に保つことができる。
たとえば、重要印の取り出し時において、読み取った印影と印影情報100とが不一致である場合(印影違いである場合)に、制御装置50は、その後、重要印が収納される個別収納部9の個別施解錠機構22を施錠動作させないことによって、誤った重要印が取り出されていることを操作者に確実に知らせるようにしてもよい。これに代えて/併せて、制御装置50は、その後、印章収納部Jの施解錠機構11を施錠動作させないようにしてもよい。この場合、その後、物品管理装置1は、エラー状態(不能動化)になる。管理者が、別の管理者画面(図示しない)でエラー解除操作を行うことにより、エラー状態は解除される。
たとえば、印影読み取り動作の開始を、読み取り開始スイッチ38の操作により行うとして説明したが、利用者IDの照合を行い、本人認証が行われた場合に印影読み取り動作を開始するようにしてもよい。また、押印案内画面75,85(図12や図18参照)に読み取り開始ボタン(図示しない)を設け、この読み取り開始ボタンが押されることにより、印影読み取り動作を開始するようにしてもよい。さらに、利用者IDの照合と、読み取り開始スイッチ38や読み取り開始ボタン(図示しない)の操作と操作が行われることにより、印影読み取り動作を開始するようにしてもよい。
また、紙42にはプリンタ36によって印字日付情報45(図5参照)が印字されるとして説明したが、紙42に印字される情報は、日付(印字日付情報45)だけでなく、利用者の識別情報(利用者の名称や識別ID)等を含むものであってもよい。利用者の識別情報は、ログイン時に取得された識別情報が用いられる。
また、印影取得ユニット19が重要印17から印影(印影情報76)を取得する手法として、重要印17の紙42への押印により、当該紙42に転写された印影をカメラ37によって撮像することにより印影(印影情報76)を取得する手法を例に挙げて説明したが、重要印17の印面をカメラ37によって直接撮像することにより重要印17から印影(印影情報76)を取得する手法が採用されていてもよい。この場合、紙42を用いた印影等の履歴は蓄積できないが、撮像データを保管することにより、印影等の履歴を蓄積することが可能である。これにより、紙42を介在させずに印影(印影情報76)を取得できるから、印影取得ユニット19の構成を簡素化することが可能である。
印章収納ユニット18については次に述べるように、種々の変更を施すことができる。
たとえば、個別収納部9の印章収納空間20が縦長であるとして説明したが、横長であってもよい。この場合、重要印17は横向き姿勢で保持されてもよい。
また、有無センサ120を廃止する場合、押印案内画面75,85(図12や図18参照)は、個別収納部9の解錠から所定時間が経過したことに基づいて押印案内画面75を表示させるようにしてもよい。
さらに、所定の重要印が収納されるべき個別収納部9が一つの個別収納部に定められていてよい。この場合、重要印は、予め定める個別収納部9から取り出され、当該個別収納部9に必ず返却されるから、第2の印章選択画面82(図17参照)において、タッチボタン83を表示させる必要はない。
また、前述の実施形態では、印章収納ユニット18が、複数の個別収納部9を有しているとして説明したが、複数の重要印17を1つの印章収納空間で一括して収納する構成であってもよい。この場合において、印章収納ユニットから取り出した印影が不一致である場合には、図14の表示に代えて、「印鑑が間違っています。正しい印鑑を取り出して印鑑を押印し、読み取りスイッチを押してください」等のメッセージを表示するようにしてもよい。
また、本発明に係る物品管理装置1は、銀行等の金融機関のオフィスに設置されるとしたが、コンビニエンスストアなどの店舗に設置されて使用されるものであってもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能で
ある。
5 :操作制御ユニット(管理手段、管理装置)
9 :個別収納部
11 :施解錠機構(施錠手段)
14 :磁気カードリーダ(認証手段)
15 :非接触カードリーダ(認証手段)
17 :重要印(印章)
19 :印影取得ユニット(印影取得手段)
22 :個別施解錠機構(個別解錠手段、施錠手段)
26 :印影
28 :日付
50 :制御装置(印影照合手段、非照合報知手段、施錠手段、日付読み取り手段、日付判定手段、個別解錠手段、認証手段)
52 :記憶部(記憶手段)
78 :第1の印章違い報知画面(非照合報知手段)
88 :第2の印章違い報知画面(非照合報知手段)
100 :印影情報
J :印章収納部
Claims (8)
- 印章を収納するための印章収納部と、
前記印章収納部に収納される印章を、当該印章の印影に対応付けて管理する管理手段と、を含む物品管理装置。 - 前記管理手段は、前記印章収納部に収納される印章の印影に関する印影情報を記憶する記憶手段を含み、
前記物品管理装置は、
印章から印影を取得する印影取得手段と、
前記印章収納部に対する印章の取出しまたは返却の際に前記印影取得手段によって取得された印影と、前記記憶手段に記憶されている前記印影情報とを照合する印影照合手段とをさらに含む、請求項1に記載の物品管理装置。 - 前記印影照合手段による照合の結果、前記印影が前記印影情報に一致しない場合に、一致しない旨を報知する非照合報知手段をさらに含む、請求項2に記載の物品管理装置。
- 前記印章収納部を施錠する施錠手段をさらに含み、
前記施錠手段は、前記印影照合手段による照合の結果、前記印影が前記印影情報に一致する場合に施錠を行い、前記印影が前記印影情報に一致しない場合には施錠を行わない、請求項2に記載の物品管理装置。 - 印章の印影は、日付を含み、
前記印影取得手段によって取得された印影から、当該印影に含まれる日付を読み取る日付読み取り手段と、
前記日付取得手段によって読み取られた日付が正しいか否かを判定する日付判定手段とをさらに含む、請求項2〜4のいずれか一項に記載の物品管理装置。 - 前記印章収納部は、印章を個別に収納するための個別収納部を複数個有している、請求項1〜5のいずれか一項に記載の物品管理装置。
- 各個別収納部を個別に解錠する個別解錠手段と、
印章の取り出しまたは返却を行う利用者を認証する認証手段とをさらに含み、
前記認証手段により当該利用者が認証された場合には、取り出し対象または返却対象の印章に対応する前記個別収納部を前記個別解錠手段が解錠する、請求項6に記載の物品管理装置。 - 印章を収納するための印章収納部と、前記印章収納部を施錠する施錠手段とを有する物品管理装置と、
前記印章収納部に収納される印章を、当該印章の印影に対応付けて管理する管理装置と、を含む物品管理システム。
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-
2016
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