JP2017164403A - ミスト発生回収システム、ミスト発生回収方法 - Google Patents

ミスト発生回収システム、ミスト発生回収方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017164403A
JP2017164403A JP2016054816A JP2016054816A JP2017164403A JP 2017164403 A JP2017164403 A JP 2017164403A JP 2016054816 A JP2016054816 A JP 2016054816A JP 2016054816 A JP2016054816 A JP 2016054816A JP 2017164403 A JP2017164403 A JP 2017164403A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mist
electrolyzed water
unit
recovery
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016054816A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6751302B2 (ja
Inventor
昭子 鈴木
Akiko Suzuki
昭子 鈴木
敏弘 今田
Toshihiro Imada
敏弘 今田
内藤 勝之
Katsuyuki Naito
勝之 内藤
直美 信田
Naomi Shida
直美 信田
典裕 吉永
Norihiro Yoshinaga
典裕 吉永
横田 昌広
Masahiro Yokota
昌広 横田
英男 太田
Hideo Ota
英男 太田
千草 尚
Hisashi Chigusa
尚 千草
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2016054816A priority Critical patent/JP6751302B2/ja
Publication of JP2017164403A publication Critical patent/JP2017164403A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6751302B2 publication Critical patent/JP6751302B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】例えば、空間内の脱臭や殺菌を行う際に適用可能であり、ミストを発生させる機能と共に、その発生させたミストを回収する機能を兼ね備えたミスト発生回収技術を提供する。【解決手段】一実施形態によれば、ミスト発生回収システム1は、ミスト発生ユニット2と、ミスト回収ユニット3と、ミスト送風ユニット4と、有している。ミスト発生ユニットから発生させたミストを、ミスト送風ユニットによって空間内に拡散させる。拡散させたミストを、ミスト送風ユニットによってミスト回収ユニットに回収させる。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、例えば、空間内の脱臭や殺菌を行う際に適用可能であり、空間内にミストを発生(拡散)させる機能と共に、その発生(拡散)させたミストを回収する機能を兼ね備えたミスト発生回収技術に関する。
例えば、次亜塩素酸水などの電解水を用いた脱臭殺菌技術が知られている。脱臭殺菌技術では、電解水(次亜塩素酸水)を微粒子化させる。これにより、電解水ミストを発生させる。そして、発生させた電解水ミストを空間内に拡散させる。拡散中に、電解水ミストが対象物(例えば、空間内を浮遊するウイルス)に付着する。この結果、対象物の脱臭及び殺菌が行われる。
特開平10−316517号公報
ところで、電解水ミストの主成分である次亜塩素酸は、対象物の種類によっては、これを腐食させる働きを有している。例えば、金属製の対象物の場合、当該対象物を酸化させて錆を発生させる。また、例えば、繊維製の対象物の場合、当該対象物を脆化させて早期に劣化させる。
そこで、本発明の目的は、例えば、空間内の脱臭や殺菌を行う際に適用可能であり、空間内にミストを発生(拡散)させる機能と共に、その発生(拡散)させたミストを回収する機能を兼ね備えたミスト発生回収技術を提供することにある。
一実施形態によれば、ミスト発生回収システムは、ミスト発生ユニットと、ミスト回収ユニットと、ミスト送風ユニットと、有している。ミスト発生ユニットから発生させたミストを、ミスト送風ユニットによって空間内に拡散させる。拡散させたミストを、ミスト送風ユニットによってミスト回収ユニットに回収させる。
一実施形態に係るミスト発生回収システムの構成を示すブロック図。 ミストの発生プロセスを示す模式図。 ミストの回収プロセスを示す模式図。 第1変形例に係るミスト発生回収システムの構成を示すブロック図。 第2変形例に係るミスト発生回収システムの構成を示すブロック図。 ミスト回収ユニットの構成を示す模式図。 ミスト発生回収方法を示すフローチャート。 ミスト拡散プロセスを示すフローチャート。 ミスト回収プロセスを示すフローチャート。
「一実施形態」
本実施形態のミスト発生回収システムは、空間内に電解水ミストを発生(拡散)させる機能と共に、その発生(拡散)させた電解水ミストを回収する機能を兼ね備えている。
「空間」とは、密閉空間や半密閉空間だけでなく、開放空間も含めた概念である。密閉空間とは、空気の流入及び流出が行われ難い状態を維持可能な領域を指す。密閉空間としては、例えば、カラオケ室、音響実験室、ロッカーなどが想定される。半密閉空間とは、空気の流入及び流出が部分的に行われる状態を維持可能な領域を指す。半密閉空間としては、例えば、クロゼット(closet)、バスルーム(bathroom)などが想定される。開放空間とは、空気の流入及び流出が行われ易い状態を維持可能な領域を指す。開放空間としては、例えば、エントランス、エレベータホールなどが想定される。
「電解水ミスト」とは、電解水をミスト状に変化させたエアロゾル(aerosol)を含めた概念である。「電解水」とは、被電解水(例えば、水道水)を電気分解することで得られる水溶液の総称である。電解水には、例えば、次亜塩素酸水(酸性水)、アルカリ性水などが含まれる。次亜塩素酸水(酸性水)は、例えば、空間内の脱臭や殺菌に適用される。アルカリ性水は、例えば、空間内の洗浄や飲料水として適用される。なお、かかる電解水は、後述する既存の電解水製造装置(図示しない)によって製造することができる。
「ミスト」とは、ウエットミストやドライミストだけでなく、分子状態(気化状態)で空間内を浮遊しているエアロゾルも含めた概念である。ウエットミストは、粒径0.01〜10μmのエアロゾルであり、人が触れると濡れた感触がある。ドライミストは、直ぐに蒸発するので、人が触れても濡れた感触がない。
ミストの発生原理として、例えば、噴霧方式、気化方式などを適用することができる。噴霧方式では、電解水がノズルを通過する際に細かく砕かれることで、電解水ミストを発生させる。気化方式では、加熱された熱交換器に電解水を通すことで、電解水ミストを発生させる。かかる電解水ミストは、後述する既存のミスト発生装置12(図1参照)によって発生(拡散)させることができる。
「電解水ミストの回収」とは、空間内から電解水ミストを減少させたり、除去したりする概念である。回収原理として、例えば、電解水ミストを吸着部材に吸着させる技術、電解水ミストを液体(例えば、水)に溶かす技術などを適用することができる。本実施形態のミスト発生回収システムには、電解水ミストを後述する吸着部材15(図1参照)に吸着させる技術が適用されている。
「ミスト発生回収システムの構成」
図1〜図3に示すように、ミスト発生回収システム1は、ミスト発生ユニット2と、ミスト回収ユニット3と、ミスト送風ユニット4と、貯水タンクユニット5と、を有している。ミスト発生ユニット2及びミスト回収ユニット3は、ミスト送風ユニット4の両側に1つずつ配置されている。即ち、ミスト発生ユニット2は、ミスト送風ユニット4の一方側に隣接されている。ミスト回収ユニット3は、ミスト送風ユニット4の他方側に隣接されている。
上記した各ユニット2,3,4,5は、それぞれ、ユニット制御装置6によって制御可能に構成されている。制御の仕様としては、例えば、空間内に電解水ミストを発生(拡散)させるタイミング、発生(拡散)させる電解水ミストの総量、そして、その発生(拡散)させた電解水ミストを回収するタイミングなどが想定される。なお、タイミングとは、ある動作制御を行うのに最も適した時間ないし時刻(瞬間)を指す。
上記したタイミング、即ち、電解水ミストの発生(拡散)及び回収のタイミングは、ミスト発生回収システム1の使用目的や使用環境に応じて、タイミング設定装置7によって設定することができる。そして、ユニット制御装置6は、タイミング設定装置7の設定条件に基づいて制御される。この場合、設定条件には、電解水ミストの拡散及び回収を交互に行うためのタイミングと、電解水ミストの拡散及び回収を同時に行うためのタイミングと、が含まれている。なお、発生(拡散)させる電解水ミストの総量は、電解水ミストの発生(拡散)タイミングに基づいて設定することができる。
ミスト発生回収システム1の電源は、外部電源(図示しない)から電力を供給する仕様でもよいし、或いは、交換可能な電池(図示しない)を搭載する仕様でもよい。電池仕様では、電源を確保できないような場所にミスト発生システム1を設置することができる。このため、ミスト発生システム1の設置場所の自由度を向上させることができる。
「ミスト発生ユニット2」
図1、図2に示すように、ミスト発生ユニット2は、その内部が外界から隔離された構造を有している。かかる構造において、ミスト発生ユニット2は、中空の外壁2pによって覆われている。ミスト発生ユニット2とミスト送風ユニット4との間には、仕切壁8が設けられている。これにより、ミスト発生ユニット2の内部、即ち、外壁2pと仕切壁8とで囲まれた領域には、外界から隔離された1つのミスト発生エリア2aが構成されている。
仕切壁8には、第1開口9aが設けられている。第1開口9aは、仕切壁8を貫通させて構成されている。仕切壁8には、第1開口9aを閉塞するように第1逆止弁11aが設けられている。更に、上記した外壁2pには、第2開口9bが設けられている。際2開口9bは、第1開口9aとは異なる位置において、外壁2pを貫通させて構成されている。外壁2pには、第2開口9bを閉塞するように第2逆止弁11bが設けられている。
図面では一例として、第1開口9aと第2開口9bとは、互いに平行に対向した位置関係に設定されている。このため、第1逆止弁11aと第2逆止弁11bとは、互いに平行に対向した位置に配置されている。また、図面には、第1開口9aと第2開口9bとがそれぞれ1つずつ示されているが、これに限定されることはなく、例えば、第1開口9aと第2開口9bとをそれぞれ複数設けるようにしてもよい。
第1逆止弁11a及び第2逆止弁11bは、共に、一方向にのみ開放可能に構成されている(図2参照)。例えば、第1逆止弁11aは、ミスト送風ユニット4のミスト送風エリア(後述する)の内部方向にのみ開放可能に構成されている。第2逆止弁11bは、上記したミスト発生エリア2aの内部方向にのみ開放可能に構成されている。かかる構成において、第1逆止弁11aは、常に、第1開口9aを閉塞した状態に維持されている。第2逆止弁11bは、常に、第2開口9bを閉塞した状態に維持されている。これにより、ミスト発生エリア2aは、第1逆止弁11a及び第2逆止弁11bが開放されるまでの間、常に、密封された状態に維持されている(図1参照)。
ミスト発生ユニット2の内部、即ち、ミスト発生エリア2aには、例えば、上記した気化方式のミスト発生装置12が収容されている。ミスト発生装置12は、ユニット制御装置6によって制御可能に構成されている。更に、ミスト発生装置12には、貯水タンクユニット5から電解水が自動的に供給される。これにより、使用目的や使用環境に応じて予め設定されたタイミングで、ミスト発生エリア2a内に、電解水ミストを発生させることが可能となる。
「ミスト回収ユニット3」
図1、図3に示すように、ミスト回収ユニット3は、その内部が外界から隔離された構造を有している。かかる構造において、ミスト回収ユニット3は、中空の外壁3pによって覆われている。ミスト回収ユニット3とミスト送風ユニット4との間には、仕切壁13が設けられている。これにより、ミスト回収ユニット3の内部、即ち、外壁3pと仕切壁13とで囲まれた領域には、外界から隔離された1つのミスト回収エリア3aが構成されている。
仕切壁13には、第1電磁弁14aが設けられている。更に、外壁3pには、第2電磁弁14bが設けられている。第1電磁弁14aと第2電磁弁14bとは、互いに平行に対向した位置に配置されている。第1電磁弁14a及び第2電磁弁14bは、その開閉動作がユニット制御装置6、並びに、後述する開放装置28によって制御可能に構成されている。かかる構成において、第1電磁弁14a及び第2電磁弁14bを開放制御する。これにより、ミスト回収エリア3aを外界に対して開放させることができる。この結果、空間内の電解ミストをミスト回収ユニット3によって回収させることが可能となる。
ミスト回収ユニット3の内部、即ち、ミスト回収エリア3aには、例えば、吸着部材15を有するミスト回収装置16が収容されている。ミスト回収装置16は、ユニット制御装置6によって制御可能に構成されている。ミスト回収装置16は、吸着部材15と、ヒータ17と、重量センサ18と、液化装置19と、を有している。
吸着部材15の材質及び形状は、ミスト発生回収システム1の使用目的や使用環境に応じて設定される。例えば、空間内の脱臭や殺菌を目的とする場合、アルカリ系の材質を有する吸着部材15を適用することが好ましい。吸着部材15を構成する材料としては、例えば、合成ゼオライト(synthetic zeolite)、活性アルミナ(activated alumina)、シリカゲル(silica gel)、金属酸化物などを適用することができる。また、かかる材料の形状としては、例えば、球状、柱状、粉状、粒状などの形状を適用することができる。この場合、長手方向の全長が、0.1mm〜20mmの範囲の大きさを有する材料を適用することが好ましい。
吸着部材15は、上記した材料を所定の筒に充填したもの、もしくは、立方体形状、円板形状に成形したもので構成されている。そして、その成形体である吸着部材15が、重量センサ18上に配置されている。当該吸着部材15に隣接させてヒータ17が配置されている。
ヒータ17は、吸着部材15を加熱可能に構成されている。ヒータ17の加熱温度は、ユニット制御装置6によって制御されている。これにより、吸着部材15を乾燥させることができる。この結果、吸着部材15の再利用が可能となる。
重量センサ18は、吸着部材15の重量、及び、電解水ミストの吸着量を検出可能に構成されている。重量センサ18の検出データは、ユニット制御装置6、及び、後述する第1報知装置26に出力される。第1報知装置26は、この検出データを監視している。これにより、例えば、吸着部材15のメンテナンス時期を報知することが可能となる。
液化装置19として、熱交換器を適用することができる。これにより、回収した電解水ミストは、熱交換器(液化装置19)によって液化される。この場合、その液化された液体(例えば、水)が貯水タンクユニット5に自動的に供給される。ここで、熱交換器は、その表面積が大きく設定され、かつ、錆びない材質で構成されていることが好ましい。
なお、液化装置19として、水濾過器を適用(併用)してもよい。水濾過器において、空間内の気体をバブル状にして水中に放出させる。これにより、電解水ミストの成分(例えば、次亜塩素酸)が水に溶ける。この場合、例えば、次亜塩素酸水が、貯水タンクユニット5に自動的に供給される。水濾過器に入れる水には電解水製造で得られるアルカリ水を利用してもよい。
また、液化装置19として、熱交換器を適用した場合、当該熱交換器で空気中の水蒸気を凝集させる。熱交換器の表面に水膜を生成させる。この水膜に電解水ミストを吸着させる。これにより、電解水ミストの成分(例えば、次亜塩素酸)が水に溶ける。この結果、上記した水濾過器と同様に、次亜塩素酸水を、貯水タンクユニット5に自動的に供給させることができる。この場合、熱交換器の表面に沿って広範囲に水膜を生成できれば、次亜塩素酸水の回収効率を向上させることができる。
図6には一例として、上記したミスト回収装置16の具体的な仕様が示されている。かかる仕様において、吸着部材15は、合成ゼオライトを円板形状に成形して構成されている。吸着部材15は、ヒータ17に対向させつつ回転可能に構成されている。ここで、例えば、第1電磁弁14a及び第2電磁弁14bを開放制御する。ミスト回収エリア3aを外界に対して開放させる。ミスト送風ユニット4を駆動制御する。そうすると、空間内の電解水ミストが、第1電磁弁14aを通ってミスト回収エリア3a内に送られる。
ミスト回収エリア3a内おいて、電解水ミストが吸着部材15に吸着される。このとき、吸着部材15からは、乾燥した空気が発生する。この乾燥空気は、第2電磁弁14bを通ってエリア外に送られる。なお、吸着部材15を通過した空気は、殺菌された乾燥空気の状態となっている。このため、当該乾燥空気によって外界が汚染されることはない。
一方で、ヒータ17で加熱された吸着部材15からは、水蒸気が発生する。かかる水蒸気が、熱交換器(液化装置19)を通過する。このとき、熱交換器(液化装置19)からは、結露した液体(即ち、水)が発生する。かくして、かかる液体(水)が、貯水タンクユニット5に自動的に供給される。
なお、液化装置19として、水濾過器を併用させた場合、電解水ミストを吸着部材15に吸着させる前に、或いは、それとは別に、空間内の気体をバブル状にして水中に放出させる。このとき、電解水ミストの成分(次亜塩素酸)が水に溶ける。かくして、かかる次亜塩素酸水が、貯水タンクユニット5に自動的に供給される。
「ミスト送風ユニット4」
図1〜図3に示すように、ミスト送風ユニット4は、ミスト発生ユニット2とミスト回収ユニット3との間に設けられている。ミスト送風ユニット4は、ゲート20と、送風機構21と、を有している。送風機構21は、ゲート20に対向して配置されている。図面では一例として、1つのゲート20と、1つの送風機構21(例えば、ファン)と、が示されている。送風機構(ファン)21は、ミスト送風エリア4a内に収容されている。送風機構(ファン)21は、ユニット制御装置6によって制御されている。ミスト送風エリア4aは、ゲート20を通して、空気の流入及び流出が可能に構成されている。
送風機構(ファン)21は、耐薬品性の高い材料で構成することが好ましい。かかる材料として、例えば、ポリエチレン(polyethylene)、ポリプロピレン(polypropylene)、ポリカーボネート(polycarbonate)、ポリサルフォン(polysulfone)、PEEK、PPS、PPSU、ノリル樹脂(noryl resin)などを適用することができる。なお、ミスト発生回収システム1(各ユニット2,3,4,5)も、同様の材料で構成することが好ましい。
「ミスト発生(拡散)プロセス」
ユニット制御装置6によって送風機構(ファン)21を制御する。即ち、例えば、送風機構(ファン)21を矢印R1方向に正転(normal rotation)させる。ミスト送風エリア4a内が負圧に引かれる。これにより、第1逆止弁11aが開放される(図2参照)。この状態で、更に送風機構(ファン)21を矢印R1方向に正転させる。ミスト発生エリア2a内が負圧に引かれる。これにより、第2逆止弁11bが開放される(図2参照)。このとき、第2逆止弁11bを通って、外気がミスト発生エリア2a内に流入する。
外気の流入により、ミスト発生エリア2a内の空気が、第1逆止弁11aを通ってミスト送風エリア4a内に送られる。同時に、ミスト発生エリア2a内で発生した電解水ミストも、第1逆止弁11aを通ってミスト送風エリア4a内に送られる。
このとき、ミスト送風エリア4a内の空気は、送風機構(ファン)21の正転R1により、常にゲート20から外界に噴出されている。これにより、ミスト送風エリア4a内に送られた電解水ミストは、空気の流れに乗って、ゲート20から外界に噴出される。かくして、電解水ミストを、外界の空間内に拡散させることができる(図2参照)。
ここで、ミスト発生エリア2a内に発生している電解水ミストの濃度が一定であると仮定した場合、空間内に拡散させる電解水ミストの拡散量は、ゲート20から外界に噴出させる噴出量に比例する。そして、噴出量は、送風機構(ファン)21の回転時間と回転速度とで規定することができる。この場合、回転速度を一定とすると、回転時間を制御することで、電解水ミストの拡散量を設定することができる。
「ミスト回収プロセス」
ユニット制御装置6によって送風機構(ファン)21を制御する。即ち、例えば、送風機構(ファン)21を矢印R2方向に逆転(reverse rotation)させる。ゲート20から外気がミスト送風エリア4a内に流入する。ミスト送風エリア4a内が加圧される。これにより、第1逆止弁11aが初期状態に戻る。即ち、第1逆止弁11aは、第1開口9aを閉塞した状態に維持される。これにより、第2逆止弁11bも、第2開口9bを閉塞した状態に維持される。この結果、電解水ミストの拡散が停止する。
その一方で、第1電磁弁14a及び第2電磁弁14bを開放制御する。このとき、ミスト回収エリア3aが、外界に対して開放される。この状態で、更に送風機構(ファン)21を矢印R2方向に逆転させる。これにより、ゲート20からミスト送風エリア4a内に流入した外気は、第1電磁弁14aを通って、ミスト回収エリア3a内に流れ込む(図3参照)。この結果、空間内の電解水ミストが、この外気と共にミスト回収エリア3a内に回収される。
ミスト回収エリア3a内おいて、外気が、加熱された吸着部材15を通過する際、電解水ミストが吸着部材15に吸着される。そして、吸着部材15を通過した乾燥空気が、第2電磁弁14bを通ってエリア外に送られる。同時に、加熱された吸着部材15から発生した水蒸気が、熱交換器(液化装置19)を通過する。このとき、熱交換器(液化装置19)からは、結露した液体(水)が発生する。かくして、かかる液体(水)が、貯水タンクユニット5に自動的に供給される。
なお、液化装置19として、水濾過器を併用させた場合、電解水ミストを吸着部材15に吸着させる前に、或いは、それとは別に、空間内の外気をバブル状にして水中に放出させる。このとき、電解水ミストの成分(次亜塩素酸)が水に溶ける。かくして、かかる次亜塩素酸水が、貯水タンクユニット5に自動的に供給される。
「ミスト拡散・回収タイミング」
以上、一実施形態のミスト発生回収システム1によれば、電解水ミストの発生(拡散)と、電解水ミストの回収を交互に行うことができる。ここで、例えば、温度20℃の空間内に、電解水ミストを5〜16g/m拡散させる場合、或いは、例えば、温度30℃の空間内に、電解水ミストを7〜28g/m拡散させる場合、送風機構(ファン)21の回転時間は、1〜60分の範囲に設定すればよい。この場合、ミスト回収時間は、5〜30分の範囲に設定すればよい。
この場合、ミスト発生回収システム1の設置場所(例えば、密閉空間、半密閉空間、開放空間)に応じて、電解水ミストの発生(拡散)及び回収のタイミングを適宜変更及び制御するようにしてもよい。例えば、ミスト発生回収システム1を密閉空間に設置する場合には、電解水ミストの発生(拡散)時間を、電解水ミストの回収時間と同じに設定する。或いは、ミスト発生回収システム1を半密閉空間に設置する場合には、電解水ミストの回収時間を、電解水ミストの発生(拡散)時間よりも長く設定する。
「貯水タンクユニット5」
貯水タンクユニット5は、貯水タンク22と、重量センサ23と、ポンプ24と、制御部25と、を有している。貯水タンク22は、電解水を貯水可能に構成されている。貯水タンク22は、重量センサ23上に設けられている。貯水タンク22には、ポンプ24が連結されている。ポンプ24の動作は、制御部25によって制御されている。かかる構成において、制御部25がポンプ24を制御する。これにより、貯水タンク22内に貯水されている電解水を、上記したミスト発生装置12に自動的に供給させることができる。
また、貯水タンク22には、貯水レベル(貯水量)の上限と下限が設定されている。この場合、貯水レベル(貯水量)の変化は、重量センサ23によってリアルタイムに検出されている。その検出データは、重量センサ23から制御部25に出力されている。後述する第2報知装置27は、この検出データを監視している。これにより、貯水タンク22への給水時期を報知することが可能となる。
更に、貯水タンク22には、電解水製造装置(図示しない)によって製造された電解水が貯水される。貯水方法としては、例えば、電解水製造装置で製造された電解水を、自動的に貯水タンク22に供給する方法、或いは、電解水製造装置で製造された電解水を、手作業によって貯水タンク22に供給する方法などが想定される。いずれの方法を採用するかについては、ミスト発生回収システム1の使用目的や使用環境に応じて決定することができる。このため、供給方法について、ここでは特に限定しない。
なお、貯水タンク22には、上記したミスト回収ユニット3(液化装置19)によって液化された電解水(次亜塩素散水)を供給するようにしてもよい。これにより、回収した電解水ミストの少なくとも一部を、再利用可能な電解水(次亜塩素散水)として貯水することができる。
「第1報知装置26」
第1報知装置26は、吸着部材15のメンテナンス時期を報知可能に構成されている。メンテナンス時期には、吸着部材15に吸着した電解水ミストの吸着量が、予め設定された吸着許容レベルまで増加したタイミングが含まれている。例えば、メンテナンス時期として、吸着部材15の交換時期を規定することができる。また、吸着許容レベルとは、吸着部材15に電解水ミストを吸着させることが可能な吸着限界、即ち、吸着容量を指す。
第1報知プロセスにおいて、例えば、第1報知装置26に、吸着許容レベル(吸着限界、吸着容量)に対応する吸着容量データを予め記憶させておく。吸着容量データは、電解ミストの吸着量が吸着許容レベルまで増加したときに、重量センサ23から出力される検出データに一致させる。
そうすると、上記した電解水ミストの回収プロセスに際し、電解水ミストが吸着部材15に吸着された結果、当該吸着部材15の重量が増加する。重量の増加は、重量センサ23によってリアルタイムに検出される。この間、重量センサ23から出力される検出データは、吸着部材15の重量が増加するに従って変化する。第1報知装置26は、かかる検出データの変化をリアルタイムに監視する。
監視中の検出データが、予め記憶した吸着許容データに一致したとき、第1報知装置26は、現時点において、吸着部材15の吸着量が、上記した吸着許容レベルまで増加したと判定する。このとき、第1報知装置26は、当該吸着部材15がメンテナンス時期(交換時期)となったことを報知する。報知方法としては、例えば、音声、発光などを適用することができる。
以上、第1報知装置26によれば、吸着部材15の機能が劣化する前にメンテナンスを行うことができる。これにより、ミスト回収ユニット3の回収能力を常に一定に維持することが可能となる。この結果、空間内の電解水ミストを効率よく回収することができる。
ところで、吸着部材15の吸着容量は、貯水タンクユニット5の貯水容量よりも大きく設定することが好ましい。換言すると、吸着容量をP1、貯水容量をP2とすると、
0.01×P2≦P1≦5×P2 なる関係を満足させることが好ましい。
この場合、システム全体のコンパクト化を優先させる場合には、
0.05×P2≦P1≦2×P2 なる関係を満足させることが好ましい。
「第2報知装置27」
第2報知装置27は、貯水タンクユニット5の給水時期を報知可能に構成されている。給水時期には、貯水タンクユニット5(即ち、貯水タンク22)に残留した電解水の貯水量が、予め設定された必要貯水レベルまで減少したタイミングが含まれている。必要貯水レベルとは、上記したミスト発生装置12から一定濃度の電解水ミストを発生させるのに充分な貯水量を指す。
ここで、上記したように、貯水タンク22には、貯水レベル(貯水量)の上限と下限が規定されている。貯水タンク22内の電解水が、上限と下限との間にあれば、ミスト発生装置12から一定濃度の電解水ミストを発生させることができる。このため、必要貯水レベルは、貯水量の下限を下回らないように設定されている。
なお、上記した貯水タンクユニット5の貯水容量P2は、貯水レベル(貯水量)の上限として規定することができる。
第2報知プロセスにおいて、例えば、第2報知装置27に、必要貯水レベル(貯水量の下限)に対応する下限量データを予め記憶させておく。下限量データは、貯水タンク22内の電解水の貯水量(残量)が必要貯水レベルまで減少したときに、重量センサ23から出力される検出データに一致させる。
そうすると、上記したミスト発生(拡散)プロセスに際し、貯水タンク22からミスト発生装置12に電解水が供給された結果、当該貯水タンク22内の電解水が減少する。電解水の減少は、重量センサ23によってリアルタイムに検出される。この間、重量センサ23から出力される検出データは、貯水タンク22内の電解水が減少するに従って変化する。第2報知装置27は、かかる検出データの変化をリアルタイムで監視する。
監視中の検出データが、予め記憶した下限量データに一致したとき、第2報知装置27は、現時点において、貯水タンク22内の電解水の貯水量が、必要貯水レベル(貯水量の下限)まで減少したと判定する。このとき、第2報知装置27は、当該貯水タンク22が給水時期となったことを報知する。報知方法としては、例えば、音声、発光などを適用することができる。
以上、第2報知装置27によれば、一定濃度の電解水ミストが発生できなくなる前に、電解水を貯水タンク22に給水することができる。これにより、常に、一定濃度の電解水ミストを発生(拡散)させることが可能となる。
「開放装置28」
開放装置28は、ユニット制御装置6によるシステム制御が不能となった際に、吸着部材15を、空間内の空気に強制的にさらすことが可能に構成されている。
システム制御の不能としては、例えば、送風機構(ファン)21の故障、或いは、ユニット制御装置6の機能障害(例えば、停電)、電池切れ、などが想定される。また、吸着部材15を空気にさらす方法としては、例えば、ミスト回収ユニット3の外壁3pの一部を取り外す第1方法、或いは、第1電磁弁14aと第2電磁弁14bを開放させる第2方法などが想定される。
第1方法において、例えば、外壁3pに蓋部(図示しない)を構成する。蓋部は、外壁3pに対して着脱自在に構成する。かかる構成において、システム制御が不能となった際に、例えば、使用者によって蓋部を外壁3pから取り外す。
第2方法において、例えば、開放装置28に、第1電磁弁14aと第2電磁弁14bを開放させる開放機構(図示しない)を搭載する。開放機構は、ユニット制御装置6に接続させる。通常時において、ユニット制御装置6と開放機構とを通電状態に維持する。かかる構成において、システム制御が不能となった際に、ユニット制御装置6と開放機構とが遮断状態となった場合、当該開放機構に搭載させた駆動源によって、第1電磁弁14aと第2電磁弁14bを開放させる。例えば、停電の場合は2次電池が動力源となり、電池切れの場合はコイン電池のような予備電池が動力源となる。
以上、第1方法及び第2方法によれば、吸着部材15を、空間内の空気に強制的にさらすことができる。このとき、吸着部材15は、空間内の電解水ミストが自由に吸着可能な状態に維持される。これにより、システム制御の不能の影響を受けることなく、ミスト回収機能を発揮させることが可能となる。
更に、システム制御の不能の他の事例としては、ミスト発生回収システム1の電源の電圧が低電圧(定電圧以下)になった場合、或いは、貯水タンク22内の電解水(例えば、次亜塩素酸水)が無くなった場合、を想定することができる。
この場合、第3方法として、ミスト発生回収システム1の電源の電圧が低電圧(定電圧以下)になったとき、例えば、開放装置28が、電解水ミストの発生(拡散)動作を停止させると共に、送風機構(ファン)21を駆動させることで、予め設定した一定時間が経過するまで、電解水ミストをミスト回収ユニット3に回収させるように構成してもよい。
更に、第4方法として、貯水タンク22内の電解水(例えば、次亜塩素酸水)が所定量以下となったとき(例えば、貯水量が下限になったとき)、例えば、開放装置28が、送風機構(ファン)21を駆動させて、予め設定した一定時間が経過するまで、電解水ミストをミスト回収ユニット3に回収させるように構成してもよい。
「第1変形例」
図4には、上記した一実施形態の第1変形例に係るミスト発生回収システム1が示されている。第1変形例では、ミスト発生ユニット2及びミスト回収ユニット3に対して、ミスト送風ユニット4(即ち、送風機構(ファン)21)が1つずつ組み込まれている。なお、ミスト発生ユニット2には、第1逆止弁及び第2逆止弁は設けられていない。ミスト回収ユニット3には、第1電磁弁及び第2電磁弁は設けられていない。
ミスト発生ユニット2とミスト回収ユニット3との間には、仕切壁29が設けられている。これにより、ミスト発生ユニット2の内部、即ち、外壁2pと仕切壁29とで囲まれた領域には、外界から隔離された1つのミスト発生エリア2aが構成されている。更に、ミスト回収ユニット3の内部、即ち、外壁3pと仕切壁29とで囲まれた領域には、外界から隔離された1つのミスト回収エリア3aが構成されている。
ミスト発生ユニット2の外壁2pには、拡散ゲート30と、吸気通路31と、が設けられている。拡散ゲート30及び吸気通路31は、外壁2pを貫通させて構成されている。拡散ゲート30は、送風機構(ファン)21に対向させて配置されている。吸気通路31は、拡散ゲート30に対向した位置に配置されている。送風機構(ファン)21は、ミスト発生エリア2a内の空気を、拡散ゲート30から外界に送り出すことが可能に構成されている。
かかる構成において、例えば、ミスト発生装置12から電解水ミストを発生させる。この状態で、送風機構(ファン)21を回転させる。吸気通路31を通って、外気がミスト発生エリア2a内に流入する。外気の流入により、ミスト発生エリア2a内の空気が、拡散ゲート30から外界に送り出される。当該空気と共に、ミスト発生エリア2a内の電解水ミストも、拡散ゲート30から外界に送り出される。かくして、電解水ミストを、外界の空間内に拡散させることができる。
ミスト回収ユニット3の外壁3pには、回収ゲート32と、排気通路33と、が設けられている。回収ゲート32及び排気通路33は、外壁3pを貫通させて構成されている。回収ゲート32は、送風機構(ファン)21に対向させて配置されている。排気通路33は、回収ゲート32に対向した位置に配置されている。送風機構(ファン)21は、外界の空気を、回収ゲート32からミスト回収エリア3a内に送り込むことが可能に構成されている。
かかる構成において、例えば、送風機構(ファン)21を回転させる。排気通路33を通って、ミスト回収エリア3a内の空気が流出する。空気の流出により、外気が、回収ゲート32からミスト回収エリア3a内に送り込まれる。当該外気と共に、空間内の電解水ミストも、回収ゲート32からミスト回収エリア3a内に送り込まれる。かくして、電解水ミストを、外界の空間内から回収させることができる。
以上、第1変形例によれば、電解水ミストの発生(拡散)と、電解水ミストの回収と、を同時に行うことができるだけでなく、交互に行うこともできる。なお、他の構成は、上記した一実施形態と同様であるため、その説明は省略する。
「第2変形例」
図5には、上記した一実施形態の第2変形例に係るミスト発生回収システム1が示されている。第2変形例は、上記した第1変形例の部分的な改良である。即ち、ミスト発生ユニット2の吸気通路31と、ミスト回収ユニット3の排気通路33とが、カップリング34を介して、互いに接続されている。カップリング34は、両端を有している。カップリング34の一端が吸気通路31に連結されている。カップリング34の他端が排気通路33に連結されている。
この場合、送風機構(ファン)21は、ミスト発生ユニット2及びミスト回収ユニット3のいずれか一方に設ければよい。図面では一例として、送風機構(ファン)21は、ミスト回収ユニット3に設けられている。なお、他の構成は、上記した一実施形態と同様であるため、その説明は省略する。
以上、第2変形例によれば、ミスト回収ユニット3から流出した空気を、ダイレクトにミスト発生ユニット2に送り込むことができる。即ち、ミスト回収ユニット3から流出した空気は、殺菌された乾燥空気である。この乾燥空気を、カップリング34を通してミスト発生ユニット2に送り込むことができる。これにより、ミスト発生エリア2a内に、殺菌されたクリーンな電解水ミストを発生させることができる。この結果、かかる電解水ミストによって、空間内の脱臭や殺菌を効率よくかつ確実に行うことができる。
第2変形例によれば、システム全体の構成をシンプル化させることができる。更に、送風機構(ファン)21の制御も、同一方向に回転させるだけ足りる。これにより、システム全体のコンパクト化と低コスト化を同時に実現することができる。
「一実施形態ないし変形例に係る動作」
図7〜図9には、上記した一実施形態、並びに、第1及び第2変形例に係るミスト発生回収システムの動作フロー(ステップS1〜S34)が示されている。この動作フローでは、電解水ミストの存在しない空間内に、ミスト発生回収システム1をセットし、当該空間内の脱臭及び殺菌を行う場合を想定する。以下、当該動作フローを説明する。
図7に示すように、ミスト発生回収システム1を起動させると(S1)、システムの制御不能か否か(S2)、第1報知装置26を起動させるか否か(S3)、第2報知装置27を起動させるか否か(S4)についての判断が行われる。
システムが制御不能である場合(S2)、開放装置28を起動させる(S5)。これにより、吸着部材15が開放される(S6)。この結果、吸着部材15は、空間内の電解水ミストが自由に吸着可能な状態に維持される。
第1報知装置26が起動した場合(S3)、吸着部材15の交換の要否が判断される(S7)。そして、交換時期である場合、当該吸着部材15を交換する(S8)。一方、吸着部材15の交換時期でない場合、当該吸着部材15の廃棄の要否が判断される(S9)。
廃棄する場合、当該吸着部材15を廃棄する(S10)。廃棄しない場合、吸着部材15の再利用の要否が判断される(S11)。そして、再利用する場合、当該吸着部材15の乾燥プロセスを開始する(S12)。
乾燥プロセスに際し、第1電磁弁14a及び第2電磁弁14bを開放する(S13)。その状態で、ヒータ17を起動させる(S14)。予め設定された時間経過したとき、ヒータを停止させる。これにより、当該吸着部材15の乾燥プロセスが完了する(S15)。
第2報知装置27が起動した場合(S4)、貯水タンク22への給水の要否が判断される(S16)。給水を行う場合、貯水量が貯水タンク22の上限に達したとき(S17)、給水プロセスが完了する(S18)。
その一方で、上記したS1〜S4の動作プロセスを経た後、電解水ミストを拡散させるか否か(S19)、電解水ミストを回収するか否か(S20)についての判断が行われる。更に、拡散と回収とを交互に行うか否か(S21)、拡散と回収を同時に行うか否か(S22)についての判断が行われる。
交互に行う場合、電解水ミストの拡散と回収とを交互に行う(S23)。これに対して、同時に行う場合、電解水ミストの拡散と回収とを同時に行う(S24)。
ここで、図8に示すように、電解水ミストの拡散プロセスに際し、空間内の温度の測定(S25)、電解水ミストの拡散量の設定(S26)、拡散時間の設定(S27)が行われる。そして、電解水ミストを発生させた後(S28)、設定された拡散時間が経過したとき(S29)、電解水ミストの拡散プロセスが完了する(S30)。
一方、図9に示すように、電解水ミストの回収プロセスにおいて、回収時間の設定(S31)が行われる。そして、電解水ミストの回収が開始された後(S32)、設定された回収時間が経過したとき(S33)、電解水ミストの回収プロセスが完了する(S34)。
「一実施形態ないし変形例に係る効果」
上記したミスト発生回収システム1によれば、空間内に電解水ミストを発生(拡散)させるだけでなく、その発生(拡散)させた電解水ミストを回収することもできる。これにより、例えば、空間内の脱臭及び殺菌を行うことができるだけでなく、空間内の対象物が酸化したり、脆化したりするのを未然に防止することができる。
即ち、次亜塩素酸水をミスト化して拡散させた場合、電解水ミストの主成分である次亜塩素酸は、対象物の種類によっては、これを腐食させる働きを有している。例えば、金属製の対象物の場合、当該対象物を酸化させて錆を発生させる。また、例えば、繊維製の対象物の場合、当該対象物を脆化させて早期に劣化させる。
しかしながら、上記したミスト発生回収システム1のように、空間内に拡散させた電解水ミストを回収することで、対象物の腐食を抑制することができる。この結果、空間内の対象物を長期に亘って一定の状態ないし最適な状態に維持することができる。例えば、電解水ミストを回収することで、空間内の湿度を一定の状態ないし最適な状態に維持することができる。
上記したミスト発生回収システム1によれば、ミスト回収ユニット3(液化装置19)によって液化された液体(例えば、水、次亜塩素酸水)を、貯水タンク22に供給することができる。例えば、液化装置19として、水濾過器を併用させた場合、電解水ミストを吸着部材15に吸着させる前に、或いは、それとは別に、空間内の気体をバブル状にして水中に放出させる。このとき、電解水ミストの成分(次亜塩素酸)が水に溶ける。かくして、次亜塩素酸水が、貯水タンクユニット5に自動的に供給される。これにより、かかる次亜塩素酸水を、電解水として再利用することができる。この結果、電解水の利用効率を飛躍的に向上させることができる。
上記したミスト発生回収システム1によれば、第1報知装置26によって、吸着部材15の機能が劣化する前にメンテナンスを行うことが可能となる。これにより、ミスト回収ユニット3の回収能力を常に一定に維持することができる。この結果、空間内の電解水ミストを効率よく回収することができる。
上記したミスト発生回収システム1によれば、一定濃度の電解水ミストが発生できなくなる前に、第2報知装置27によって、電解水を貯水タンク22に給水することが可能となる。これにより、常に、一定濃度の電解水ミストを発生(拡散)させることができる。この結果、例えば、空間内の脱臭や殺菌を効率よくかつ確実に行うことができる。
上記したミスト発生回収システム1によれば、ユニット制御装置6によるシステム制御が不能となった際に、開放装置28によって、吸着部材15を、強制的に空間内の空気にさらすことができる。このとき、吸着部材15は、空間内の電解水ミストが自由に吸着可能な状態に維持される。これにより、システム制御の不能の影響を受けることなく、ミスト回収機能を発揮させることが可能となる。この結果、例えば、空間内の対象物の腐食や劣化を未然に防止することができる。
上記したミスト発生回収システム1(特に、第1変形例)によれば、電解水ミストの発生(拡散)と、電解水ミストの回収と、を同時に行うことができるだけでなく、交互に行うこともできる。これにより、使用目的や使用環境、加えて、ニーズに応じたミストの発生(拡散)及び回収を行うことができる。
上記したミスト発生回収システム1(特に、第2変形例)によれば、ミスト回収ユニット3から流出した空気を、ダイレクトにミスト発生ユニット2に送り込むことができる。これにより、ミスト発生エリア2a内に、殺菌されたクリーンな電解水ミストを発生させることができる。この結果、かかる電解水ミストによって、空間内の脱臭や殺菌を効率よくかつ確実に行うことができる。
上記したミスト発生回収システム1(特に、第2変形例)によれば、システム全体の構成をシンプル化させることができる。更に、送風機構(ファン)21の制御も、同一方向に回転させるだけ足りる。これにより、システム全体のコンパクト化と低コスト化を同時に実現することができる。
「発明の範囲」
上記した一実施形態、並びに、その変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態やその変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら新規な実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明と均等の範囲に含まれる。
1…ミスト発生回収システム、2…ミスト発生ユニット、3…ミスト回収ユニット、
4…ミスト送風ユニット、5…貯水タンクユニット。

Claims (13)

  1. 電解水ミストを発生させるミスト発生ユニットと、
    電解水ミストを回収するミスト回収ユニットと、を有したミスト発生回収システム。
  2. 電解水ミストの拡散及び回収に用いるミスト送風ユニットを有し、
    前記ミスト送風ユニットは、前記ミスト発生ユニットから発生した電解水ミストを空間内に拡散させると共に、空間内に拡散させた電解水ミストを前記ミスト回収ユニットに回収させる請求項1に記載のミスト発生回収システム。
  3. 電解水ミストの拡散及び回収のタイミングを設定するタイミング設定装置と、
    前記タイミング設定装置の設定条件に基づいて、前記ミスト発生ユニット及び前記ミスト回収ユニット並びに前記ミスト送風ユニットを制御するユニット制御装置と、を有し、
    前記設定条件には、電解水ミストの拡散及び回収を交互に行うためのタイミングと、電解水ミストの拡散及び回収を同時に行うためのタイミングと、が含まれている請求項2に記載のミスト発生回収システム。
  4. 電解水を貯水可能な貯水タンクユニットを有し、
    前記貯水タンクユニットから前記ミスト発生ユニットに電解水が自動的に供給される請求項3に記載のミスト発生回収システム。
  5. 前記ミスト回収ユニットには、電解水ミストが吸着可能な吸着部材が設けられ、
    前記吸着部材の吸着容量は、前記貯水タンクユニットの貯水容量よりも大きく設定されている請求項4に記載のミスト発生回収システム。
  6. 前記吸着容量をP1、前記貯水容量をP2とすると、
    0.01×P2≦P1≦5×P2
    なる関係を満足する請求項5に記載のミスト発生回収システム。
  7. 前記ミスト回収ユニットには、電解水ミストを液化させる液化装置が設けられ、
    前記ミスト回収ユニットに回収された電解水ミストは、前記液化装置によって液化された後、その液化された液体が前記貯水タンクユニットに自動的に供給される請求項4に記載のミスト発生回収システム。
  8. 前記ユニット制御装置によるシステム制御が不能となった際に、前記吸着部材を空間内の空気にさらす開放装置を有し、
    前記開放装置によって、前記吸着部材は、空間内の電解水ミストが自由に吸着可能な状態に維持される請求項5に記載のミスト発生回収システム。
  9. ミスト発生回収システムの電源の電圧が低電圧になったとき、電解水ミストの拡散動作を停止させ、予め設定した一定時間が経過するまで、空間内の電解水ミストを前記ミスト回収ユニットに回収させる請求項1に記載のミスト発生回収システム。
  10. 電解水ミストを発生させるための電解水が所定量以下となったとき、予め設定した一定時間が経過するまで、空間内の電解水ミストを前記ミスト回収ユニットに回収させる請求項1に記載のミスト発生回収システム。
  11. 前記吸着部材のメンテナンス時期を報知する第1報知装置を有し、
    前記メンテナンス時期には、前記吸着部材に吸着した電解水ミストの吸着量が、予め設定された吸着許容レベルまで増加したタイミングが含まれている請求項5に記載のミスト発生回収システム。
  12. 前記貯水タンクユニットの給水時期を報知する第2報知装置を有し、
    前記給水時期には、前記貯水タンクユニットに残留した電解水の貯水量が、予め設定された必要貯水レベルまで減少したタイミングが含まれている請求項4に記載のミスト発生回収システム。
  13. ミスト発生ユニットによって電解水ミストを発生させ、
    ミスト回収ユニットによって電解水ミストを回収するミスト発生回収方法。
JP2016054816A 2016-03-18 2016-03-18 ミスト発生回収システム、ミスト発生回収方法 Active JP6751302B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016054816A JP6751302B2 (ja) 2016-03-18 2016-03-18 ミスト発生回収システム、ミスト発生回収方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016054816A JP6751302B2 (ja) 2016-03-18 2016-03-18 ミスト発生回収システム、ミスト発生回収方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017164403A true JP2017164403A (ja) 2017-09-21
JP6751302B2 JP6751302B2 (ja) 2020-09-02

Family

ID=59909336

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016054816A Active JP6751302B2 (ja) 2016-03-18 2016-03-18 ミスト発生回収システム、ミスト発生回収方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6751302B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111505980A (zh) * 2020-04-07 2020-08-07 上海爱登堡电梯集团股份有限公司 带杀菌消毒功能的电梯控制系统及电梯消毒方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007312988A (ja) * 2006-05-25 2007-12-06 Sanyo Electric Co Ltd 空気除菌装置
JP2010194439A (ja) * 2009-02-24 2010-09-09 Panasonic Electric Works Co Ltd 除湿装置
JP2010220852A (ja) * 2009-03-24 2010-10-07 Sanyo Electric Co Ltd 空気清浄機
US20130183749A1 (en) * 2011-01-18 2013-07-18 Diligence Corp. Systems, apparatus, methods and articles for use in sanitization or disinfection
JP2013226373A (ja) * 2012-03-30 2013-11-07 Kubota Corp 空気清浄装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007312988A (ja) * 2006-05-25 2007-12-06 Sanyo Electric Co Ltd 空気除菌装置
JP2010194439A (ja) * 2009-02-24 2010-09-09 Panasonic Electric Works Co Ltd 除湿装置
JP2010220852A (ja) * 2009-03-24 2010-10-07 Sanyo Electric Co Ltd 空気清浄機
US20130183749A1 (en) * 2011-01-18 2013-07-18 Diligence Corp. Systems, apparatus, methods and articles for use in sanitization or disinfection
JP2013226373A (ja) * 2012-03-30 2013-11-07 Kubota Corp 空気清浄装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111505980A (zh) * 2020-04-07 2020-08-07 上海爱登堡电梯集团股份有限公司 带杀菌消毒功能的电梯控制系统及电梯消毒方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6751302B2 (ja) 2020-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102050278B1 (ko) 살균기능을 갖는 공기청정기
JP3222973U (ja) 湿式空気清浄器
TWI311070B (ja)
TWI324945B (ja)
JP3214558U (ja) 空気清浄器
JP4621095B2 (ja) 空気清浄化装置
JP5426729B2 (ja) 空気調節システム
JP2001259330A (ja) 空気浄化装置およびこれを備えた家電機器
JP2014057952A (ja) 霧発生装置
CN107667261A (zh) 加湿装置
KR20080013585A (ko) 습식 공기정화장치가 일체로 구비된 환기유닛
CN114344503A (zh) 消毒系统
KR20090035247A (ko) 바이오크린룸을 형성시키는 공기청정시스템
JP6751302B2 (ja) ミスト発生回収システム、ミスト発生回収方法
JP2001299884A (ja) 排気浄化システム
JP2002286250A (ja) デシカント空調システム
JP2009133505A (ja) 調湿装置
JP7118352B2 (ja) ウォーターサーバー
JP2007107780A (ja) 加湿装置
JP2007082644A (ja) 消臭装置
KR102042830B1 (ko) 습식 공기정화기
JP2005249256A (ja) 中空糸膜式加湿器
JP2001033070A (ja) 加湿器
KR102159546B1 (ko) 필터 없는 미세먼지 제거장치
CN115127179A (zh) 快速灭菌祛除异味的全效空气净化装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190312

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191211

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191217

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200213

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200317

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200608

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20200618

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200717

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200814

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6751302

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151