JP2017164113A - 眼科検査装置 - Google Patents

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和宏 大森
Kazuhiro Omori
和宏 大森
智弘 櫻田
Toshihiro Sakurada
智弘 櫻田
秋山 久則
Hisanori Akiyama
久則 秋山
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Abstract

【課題】クロスシリンダテストの円滑な実施を図るための新たな技術を提供する。【解決手段】眼科検査装置は、第1光束出力系と、第2光束出力系と、光束合成部材と、光学系とを含む。第1光束出力系は、第1検眼視標を眼底に投影するための第1光束を出力する。第2光束出力系は、第2検眼視標を眼底に投影するための第2光束を出力する。光束合成部材は、第1光束と第2光束とを、互いの少なくとも一部が重なり合い、且つ第1検眼視標と第2検眼視標とが眼底において重なり合わないように合成する。光学系は、光束合成部材によって合成された光束を被検眼に投射する。【選択図】図4

Description

本発明は、眼科検査装置に関する。
眼科検査装置において、クロスシリンダテストを実施可能なものが知られている。クロスシリンダテストは、所定の視標を被検眼に呈示し、乱視度数や乱視軸角度を切り換えたときの視標の見え具合を被検者に比較判断させることにより被検眼の乱視の状態を検査するものである。従来のクロスシリンダテストでは、点群チャートを被検眼に呈示しつつ、矯正光学系に配置された反転可能なクロスシリンダレンズがその光軸を中心に回転される。クロスシリンダレンズを反転させる前と反転させる後とで点群チャートが良好に見える方を被検者に回答させる。
ところが、この手法では、被検者はクロスシリンダレンズの反転前後の点群チャートの見え具合を記憶しておく必要があるため、被検者(例えば高齢者)によってはどちらが良好に見えたかの判断が難しく、検査結果が不安定になる場合がある。
これに対して、例えば特許文献1には、球面度数が互いに異なる半円状のレンズを突き合わせ接合したレンズと頂角プリズムとを貼り合わせた組み合わせレンズを用いて被検眼に所定の視標を呈示することにより視標を瞳分割で同時視させる手法が開示されている。また、例えば特許文献2には、分離プリズムを用いて被検眼に所定の視標を呈示することにより視標を瞳分割で同時視させる手法が開示されている。
特開平04−200434号公報 特開平06−046993号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に開示された手法では、乱視度数等が互いに異なる2つの視標を瞳分割で同時視させているため、被検眼(顔)の位置が動いてしまうと同時視が不可能になり、クロスシリンダテストを安定して実施することが難しい。また、被検眼の形状等が瞳分割の方向に非対称な場合にも、2つの視標を瞳分割で同時視させるクロスシリンダテストを安定して実施することが難しい。このように、従来の手法ではクロスシリンダテストを安定して実施することが難しいため、クロスシリンダテストの結果が不安定になり、被検眼の乱視の検査結果の信頼性が低下するという問題がある。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、被検眼の乱視の検査結果の信頼性の低下を防ぐための新たな技術を提供することを目的とする。
実施形態に係る眼科検査装置は、第1光束出力系と、第2光束出力系と、光束合成部材と、光学系とを含む。第1光束出力系は、第1検眼視標を眼底に投影するための第1光束を出力する。第2光束出力系は、第2検眼視標を眼底に投影するための第2光束を出力する。光束合成部材は、第1光束と第2光束とを、互いの少なくとも一部が重なり合い、且つ第1検眼視標と第2検眼視標とが眼底において重なり合わないように合成する。光学系は、光束合成部材によって合成された光束を被検眼に投射する。
この発明に係る眼科検査装置によれば、被検眼の乱視の検査結果の信頼性の低下を防ぐことが可能になる。
実施形態に係る眼科検査装置の外観構成を示す概略図。 実施形態に係る眼科検査装置の構成例のブロック図。 実施形態に係る眼科検査装置の光学系の構成例を示す概略図。 実施形態に係る眼科検査装置の光学系の構成例を示す概略図。 実施形態に係る眼科検査装置の動作説明図。 実施形態に係る眼科検査装置の制御系の構成例を示す概略図。 実施形態に係る眼科検査装置の動作例のフロー図。 実施形態に係る眼科検査装置の動作例のフロー図。
この発明に係る眼科検査装置の実施形態の例について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、この明細書において引用された文献の記載内容や任意の公知技術を、以下の実施形態に援用することが可能である。
[構成]
図1に、実施形態に係る眼科検査装置の外観構成の概略を模式的に示す。実施形態に係る眼科検査装置1は、自覚検査と他覚測定とが可能な眼科装置である。自覚検査は、被検者の眼(被検眼)に視標を呈示し、その見え方に関する被検者からの応答に基づいて被検眼に関する情報を取得するための検査である。他覚測定は、被検者からの応答を参照することなく、主として物理的な手法を用いて被検眼に関する情報を取得するための測定である。
眼科検査装置1は、自覚検査を行うための光学系を用いてクロスシリンダテストの実施が可能である。クロスシリンダテストは、所定の視標を被検眼に呈示し、乱視度数や乱視軸角度を切り換えたときの視標の見え具合を被検者に比較判断させることにより被検眼の乱視の状態を検査するものである。眼科検査装置1は、乱視度数や乱視軸角度が互いに異なる2つの視標を被検眼に同時視させた状態で視標の見え具合を被検者に比較判断させることができる。
眼科検査装置1は、有線又は無線の通信路を介して図示しない検者用コントローラ(例えば、タブレット端末)や被検者用コントローラ(例えば、コントロールレバーユニット)などと通信接続が可能である。眼科検査装置1は、検者用コントローラや被検者用コントローラに対する操作に基づいて制御される。以下では、被検者から見て左右方向をX方向とし、上下方向をY方向とし、被検者から見て測定ヘッド100の奥行き方向をZ方向として説明する場合がある。
眼科検査装置1は、測定ヘッド100と、制御装置200とを含む。測定ヘッド100には、上記の自覚検査や他覚測定等を行うための光学系や移動機構系が設けられている。制御装置200は、測定ヘッド100に対する制御や、検者用コントローラや被検者用コントローラに対する制御を行う。
眼科検査装置1は、検眼用テーブル3を備える。検眼用テーブル3は、測定ヘッド100の支持や検者用コントローラ又は被検者用コントローラの載置などのための机である。検眼用テーブル3は、支持部4によって床の上に支持された状態で設置される。検眼用テーブル3は、高さを上下に調節可能である。
検眼用テーブル3には、支柱5が立設される。支柱5の先端部には、横アーム6の基端部が保持される。横アーム6の先端部には、測定ヘッド100が吊り下げられている。例えば、支柱5は、アーム移動機構7により軸回り方向(矢印方向j、矢印方向k)に回動可能である。それにより、横アーム6は、軸回り方向に回動される。すなわち、測定ヘッド100は、軸回り方向に回動される。それにより、検眼用テーブル3の上方の検査空間から測定ヘッド100を退避させることが可能になり、検眼用テーブル3上の空きスペースを利用して効率的に検査を進めることができるようになる。
アーム移動機構7は、アーム上下動機構として、支柱5の先端部を上下方向(矢印方向h)に移動させるようにしてもよい。それにより、横アーム6は、上下方向に移動される。すなわち、測定ヘッド100は、上下方向に移動される。アーム移動機構7は、アーム伸縮機構として、検眼用テーブル3から上方に突出する支柱5を伸縮させることにより横アーム6を上下方向に移動させてもよい。この場合でも、測定ヘッド100を被検者の座高に合わせて上下したり、検眼用テーブル3の上方の検査空間から測定ヘッド100を退避させたりすることが可能になる。
測定ヘッド100を保管するための台などを別途に設け、前述の回動や上下方向の移動により測定ヘッド100を安定した位置に配置するようにしてもよい。この場合、測定ヘッド100の重さに起因した横アーム6への継続的な負荷の低減が可能になる。
アーム移動機構7は、操作者による操作を受け、手動により軸回り方向や上下方向に横アーム6を移動させることが可能である。アーム移動機構7は、電気的な機構で横アーム6を移動させてもよい。この場合、アーム移動機構7を移動させるための駆動力を発生するアクチュエータと、この駆動力を伝達する伝達機構とが設けられる。アクチュエータは、例えばパルスモータにより構成される。伝達機構は、例えば歯車の組み合わせやラック・アンド・ピニオンなどによって構成される。
支持部4の側面には格納部9が設けられ、制御装置200などが格納される。なお、検眼用テーブル3の構成は、図1に示す構成に限定されるものではない。
〔測定ヘッド〕
測定ヘッド100は、左眼用検査ユニット120L及び右眼用検査ユニット120Rを含む。左眼用検査ユニット120L及び右眼用検査ユニット120Rには、それぞれ検眼窓130L、130Rが形成されている。被検者の左眼(左被検眼)は、検眼窓130Lを通じて検査が行われる。被検者の右眼(右被検眼)は、検眼窓130Rを通じて検査が行われる。
図2に、実施形態に係る測定ヘッド100の構成例のブロック図を示す。測定ヘッド100は、移動機構系110と、左眼用検査ユニット120Lと、右眼用検査ユニット120Rとを含む。移動機構系110は、横アーム6に吊り下げられる。左眼用検査ユニット120L及び右眼用検査ユニット120Rは、移動機構系110により独立に又は連動して3次元的に移動される。左眼用検査ユニット120Lは、左被検眼の検査用の光学系を収容する。右眼用検査ユニット120Rは、右被検眼の検査用の光学系を収容する。
(移動機構系)
移動機構系110は、水平動機構111と、回動機構112L、112Rと、上下動機構113L、113Rとを含む。移動機構系110は、アーム移動機構7をさらに含んでもよい。
水平動機構111は、回動機構112L、112R、上下動機構113L、113R、左眼用検査ユニット120L及び右眼用検査ユニット120Rを水平方向(横方向(X方向)、前後方向(Z方向))に移動させる。それにより、被検眼の配置位置に応じて、検眼窓130L、130Rの水平方向の位置を調整することができる。水平動機構111は、例えば、パルスモータや送りネジなどを用いた公知の構成を備え、制御装置200からの制御信号を受けて回動機構112L、112R等を水平方向に移動させる。水平動機構111は、操作者による操作を受け、前述の回動機構112L、112R等を水平方向に手動で移動させることも可能である。
回動機構112Lは、水平動機構111に連結された所定の第1軸を中心に上下動機構113L及び左眼用検査ユニット120Lを回動させる。第1軸は、略垂直方向に延びる軸であり、水平面に対して任意の角度で傾斜可能であってよい。回動機構112Lは、例えば、パルスモータや回動軸などを用いた公知の構成を備え、制御装置200からの制御信号を受けて第1軸を中心に左眼用検査ユニット120L等を回動させる。回動機構112Lは、操作者による操作を受け、第1軸を中心に左眼用検査ユニット120L等を手動で回動させることも可能である。
回動機構112Rは、水平動機構111に連結された所定の第2軸を中心に上下動機構113R及び右眼用検査ユニット120Rを回動させる。第2軸は、第1軸と同様に略垂直方向に延びる軸であり、水平面に対して任意の角度で傾斜可能であってよい。第2軸は、第1軸から所定の距離だけ離間した位置に配置された軸である。第1軸と第2軸との間の距離は、調整可能である。回動機構112Rは、回動機構112Lの回動に連動して右眼用検査ユニット120R等を回動させてもよいし、回動機構112Lの回動とは独立に右眼用検査ユニット120R等を回動させてもよい。回動機構112Rは、回動機構112Lと同様の公知の構成を備え、制御装置200からの制御信号を受けて第2軸を中心に右眼用検査ユニット120R等を回動させる。回動機構112Rは、操作者による操作を受け、第2軸を中心に右眼用検査ユニット120R等を手動で回動させることも可能である。
回動機構112L、112Rにより左眼用検査ユニット120L及び右眼用検査ユニット120Rを回動させることにより、左眼用検査ユニット120Lと右眼用検査ユニット120Rとの向きを相対的に変更することが可能である。例えば、左眼用検査ユニット120Lと右眼用検査ユニット120Rとが、被検者の左右眼の眼球回旋点を中心にそれぞれ逆方向に回転される。それにより、被検眼を開散、輻輳させることができる。
上下動機構113Lは、左眼用検査ユニット120Lを上下方向(Y方向)に移動させる。それにより、被検眼の配置位置に応じて、検眼窓130Lの高さ方向の位置を調整することができる。上下動機構113Lは、例えば、パルスモータや送りネジなどを用いた公知の構成を備え、制御装置200からの制御信号を受けて左眼用検査ユニット120Lを上下方向に移動させる。上下動機構113Lは、操作者による操作を受け、左眼用検査ユニット120Lを上下方向に手動で移動させることも可能である。
上下動機構113Rは、右眼用検査ユニット120Rを上下方向に移動させる。それにより、被検眼の配置位置に応じて、検眼窓130Lの高さ方向の位置を調整することができる。上下動機構113Rは、上下動機構113Lによる移動に連動して右眼用検査ユニット120Rを移動させてもよいし、上下動機構113Lによる移動とは独立に右眼用検査ユニット120Rを移動させてもよい。上下動機構113Rは、上下動機構113Lと同様の公知の構成を備え、制御装置200からの制御信号を受けて右眼用検査ユニット120Rを上下方向に移動させる。上下動機構113Rは、操作者による操作を受け、右眼用検査ユニット120Rを上下方向に手動で移動させることも可能である。
(各検査ユニットの構成)
左眼用検査ユニット120L及び右眼用検査ユニット120Rは、個別に動作可能である。
左眼用検査ユニット120Lは、第1視標呈示部122Lと、第1他覚測定部123Lと、第1撮影部124Lとを含む。第1視標呈示部122Lは、複数の視標を選択的に左被検眼に呈示する。第1他覚測定部123Lは、左被検眼の他覚屈折測定を行うために用いられる。第1撮影部124Lは、左被検眼の前眼部を撮影する。左眼用検査ユニット120Lには、左被検眼と後述の偏向部材Pとの間に配置可能な複数の光学素子を選択的に左被検眼に適用する光学素子適用部が設けられていてもよい。
右眼用検査ユニット120Rは、第2視標呈示部122Rと、第2他覚測定部123Rと、第2撮影部124Rとを含む。第2視標呈示部122Rは、複数の視標を選択的に右被検眼に呈示する。第2他覚測定部123Rは、右被検眼の他覚屈折測定を行うために用いられる。第2撮影部124Rは、右被検眼の前眼部を撮影する。右眼用検査ユニット120Rには、右被検眼と後述の偏向部材Pとの間に配置可能な複数の光学素子を選択的に右被検眼に適用する光学素子適用部が設けられていてもよい。
左眼用検査ユニット120L及び右眼用検査ユニット120Rには、図3に示すような光学系が収容されている。左眼用検査ユニット120L及び右眼用検査ユニット120Rは、その光学系を動作させることで、左被検眼及び右被検眼のそれぞれに対して、視標呈示部を用いた自覚検査と他覚測定部及び撮影部を用いた他覚屈折測定とを実行するように構成されている。検者や被検者は、コントローラ等を適宜操作することにより検査を行う。また、左眼用検査ユニット120L及び右眼用検査ユニット120Rのそれぞれは、視標提示部を用いたクロスシリンダテストを実施するように構成されている。
各検査ユニットに上記の光学素子適用部が設けられる場合、光学素子適用部は、複数の光学素子と駆動機構とを含む。複数の光学素子は、被検眼の視機能を検査するための各種レンズからなる集合であり、例えば、球面レンズ、円柱レンズ及びプリズムレンズのうち少なくとも1つを含む。複数の光学素子は、検眼パラメータの種別ごとに組分けされる。例えば、検眼パラメータの種別は、球面度数、乱視度数、乱視軸角度、加入度数、瞳孔間距離、プリズム度数及びプリズム基底方向のうち少なくとも1つを含む。検眼パラメータの種別ごとの組分けとして、球面度数の組は、複数の球面レンズを含み、それぞれ異なる球面度数の球面レンズにより構成される。乱視度数の組は、複数の円柱レンズを含み、それぞれ異なる乱視度数の円柱レンズにより構成される。なお、乱視度数の組は、さらに乱視軸角度に合わせて回転可能となっていてもよい。加入度数の組は、挿脱可能なプラス度数の球面レンズやマイナス度数の球面レンズにより構成される。プリズム度数の組は、複数のプリズムレンズを含み、それぞれ異なるプリズム度数のプリズムレンズにより構成される。なお、プリズム度数の組は、さらにプリズム基底方向に合わせて回転可能となっていてもよい。瞳孔間距離は、被検眼の瞳孔間距離に合わせて設定される検査条件である。瞳孔間距離は、左眼用検査ユニット120Lと右眼用検査ユニット120Rの一方又は双方が、水平方向(図1の矢印方向m)にスライドすることにより設定される。
各検査ユニットに含まれる駆動機構は、複数の光学素子のそれぞれを検眼窓に配置させ、且つ、検眼窓から退避させることが可能に構成される。各検査ユニットに含まれる駆動機構は、制御装置200から制御信号を受けて光学素子を切り換える。それにより、球面度数、乱視度数、乱視軸角度、加入度数、瞳孔間距離、プリズム度数及びプリズム基底方向のうち少なくとも1つを切り換えて被検眼に適用することが可能である。
〔光学系の構成〕
図3に、左眼用検査ユニット120L及び右眼用検査ユニット120Rに収容された光学系の構成例のブロック図を示す。図4に、左眼用検査ユニット120Lに含まれるクロスシリンダ光学系70Lの光学系の構成例を示す。図4は、左眼用検査ユニット120Lに含まれるクロスシリンダ光学系70Lの光学系の構成例を表すが、右眼用検査ユニット120Rに含まれるクロスシリンダ光学系70Rの光学系の構成はクロスシリンダ光学系70Lの構成と同様である。
左眼用検査ユニット120Lは、偏向部材Pと、視標呈示光学系10Lと、撮影光学系20Lと、アライメント光学系30L、31Lと、レフ測定光学系40Lと、ケラト測定光学系50Lとを含む。左眼用検査ユニット120Lには、対物レンズ60と、ビームスプリッタBS1〜BS3とが設けられている。右眼用検査ユニット120Rは、偏向部材Pと、視標呈示光学系10Rと、撮影光学系20Rと、アライメント光学系30R、31Rと、レフ測定光学系40Rと、ケラト測定光学系50Rとを含む。右眼用検査ユニット120Rには、対物レンズ60と、ビームスプリッタBS1〜BS3とが設けられている。左眼用検査ユニット120Lの光学系と右眼用検査ユニット120Rの光学系とは左右対称に構成されている。以下、特に指摘しない限り、左眼用検査ユニット120Lの光学系について説明することとする。
(視標呈示光学系)
視標呈示光学系10Lは、左被検眼ELの眼底Efに視標を投影するための光学系である。視標呈示光学系10Lは、LCD(Liquid Crystal Display)11と、移動レンズ12と、ビームスプリッタBS4と、VCCレンズ13と、反射ミラーMと、クロスシリンダ光学系70Lとを含む。LCD11は、検眼用の各種の視標(チャート)を表示する。LCD11には、風景チャートからなる固視標、視力検査用のランドルト環等の視力チャート、乱視検査用の放射チャート、斜位検査用の十字チャート、レッドグリーンテストチャートなどの視標が選択的に表示される。視標呈示光学系10Lには、LCD11に代えて、EL(エレクトロルミネッセンス)などを利用した電子表示デバイスや、回転するガラス板等に描画された複数の視標のいずれかを光軸上に適宜配置するもの(ターレットタイプ)が設けられていてもよい。
移動レンズ12は、視標呈示光学系10Lの光軸方向に移動可能である。移動レンズ12は、後述の移動機構12Mにより移動される。移動機構12Mは、制御装置200からの制御信号を受けて移動レンズ12を移動させる。それにより、左被検眼ELに付加される球面度を変更することが可能である。例えば、レフ測定時に左被検眼ELの屈折力に応じた移動量だけ移動レンズ12を光軸方向に移動させることにより、左被検眼ELに対する固視雲霧を行うことができる。また、自覚検査時に、被検眼の遠点に相当する位置、近点に相当する位置、又はその中間の任意の位置に視標を呈示することができ、任意の検査距離で検査を行うことができる。
ビームスプリッタBS4は、LCD11からの光路にクロスシリンダ光学系70Lの光路を結合する。
VCCレンズ13は、公知の手法により左被検眼ELに付加される乱視度数及び乱視軸角度の少なくとも一方の変更が可能である。VCCレンズ13は、光軸に配置されたプラス円柱レンズとマイナス円柱レンズとを含み、当該光軸を中心にプラス円柱レンズとマイナス円柱レンズを相対的に回動可能である。それにより、左被検眼ELに付加される乱視度数及び乱視軸角度の少なくとも一方が変更可能である。VCCレンズ13は、その光軸が視標呈示光学系10Lの光軸と一致するように配置され、図示しない回動機構(後述の回動機構13M)により視標呈示光学系10Lの光軸を中心に回動可能である。例えば、VCCレンズ13は、光軸を中心とした回動により−4.00D〜+4.00Dの範囲で乱視度数(屈折度数)の変更が可能であり、0度〜180度の範囲で乱視軸角度の変更が可能である。
LCD11からの光は移動レンズ12を通過し、ビームスプリッタBS4を透過し、VCCレンズ13を通過し、反射ミラーMにより反射される。反射ミラーMにより反射された光は、ビームスプリッタBS2を透過し、ビームスプリッタBS1により反射される。ビームスプリッタBS1により反射された光は、対物レンズ60を通過し、偏向部材Pにより左被検眼ELの眼底Efに向けて偏向される。
クロスシリンダ光学系70Lは、第1光束出力系71Lと、第2光束出力系71Lと、光束合成部材72Lとを含む。第1光束出力系71Lは、第1検眼視標(例えば左視標)を左被検眼ELの眼底Efに投影するための第1光束を出力する。第2光束出力系71Lは、第2検眼視標(例えば右視標)を左被検眼ELの眼底Efに投影するための第2光束を出力する。光束合成部材72Lは、互いの光束が重なり合い、且つ第1検眼視標と第2検眼視標とが眼底Efにおいて重なり合わないように第1光束と第2光束とを合成する。光束合成部材72Lは、互いの少なくとも一部の光束が重なり合うように第1光束と第2光束とを合成してよい。光束合成部材72Lは、ハーフミラーであってよい。
第1光束出力系71Lは、第1光源73Lと、第1視標形成部74Lと、リレーレンズ75Lと、第1クロスシリンダレンズ76Lと、リレーレンズ77Lと、反射ミラー78Lとを含む。第1光源73L及び第1視標形成部74Lは、図示しない移動機構(後述の移動機構73M)により第1光束出力系71Lの光軸に沿って一体となって移動可能である。第1視標形成部74Lには、第1検眼視標に対応するパターンが形成されている。第1視標形成部74Lは、当該パターンの形成が可能な透過型のLCD(Liquid Crystal Display)パネルであってよい。第1クロスシリンダレンズ76Lは、互いの円柱軸が直交配置されたプラス円柱レンズとマイナス円柱レンズとを含む。プラス円柱レンズ及びマイナス円柱レンズは、その光軸が第1光束出力系71Lの光軸と一致するように配置され、図示しない回動機構(後述の回動機構76M)により第1光束出力系71Lの光軸を中心に一体となって回動可能である(すなわち、直交配置された状態で回動可能である)。例えば、第1クロスシリンダレンズ76Lは、+0.50Dのプラス円柱レンズと−0.50Dのマイナス円柱レンズにより構成される。第1クロスシリンダレンズ76Lは、+0.25Dのプラス円柱レンズと−0.25Dのマイナス円柱レンズ、又は+0.75Dのプラス円柱レンズと−0.75Dのマイナス円柱レンズにより構成されていてもよい。第1クロスシリンダレンズ76Lは、互いに乱視度数が異なる複数のクロスシリンダレンズを含み、これらの1つを第1光束出力系71Lの光軸に選択的に配置可能であってもよい。
第1光源73Lから出力された光束は第1視標形成部74Lに照射される。第1光源73Lからの光束は第1視標形成部74Lを通過することにより、第1視標形成部74Lに形成されたパターンに対応した第1検眼視標を投影するための光束となる。この光束は、リレーレンズ75L、第1クロスシリンダレンズ76L、及びリレーレンズ77Lを通過し、反射ミラー78Lにより光束合成部材72Lに向けて反射される。
第2光束出力系71Lは、第2光源73Lと、第2視標形成部74Lと、リレーレンズ75Lと、第2クロスシリンダレンズ76Lと、リレーレンズ77Lと、光路長調整部79Lとを含む。第2光源73L及び第2視標形成部74Lは、図示しない移動機構(後述の移動機構73M)により第2光束出力系71Lの光軸に沿って一体となって移動可能である。第2光源73L及び第2視標形成部74Lは、第1光源73L及び第1視標形成部74Lと一体となって移動可能である。第2視標形成部74Lには、第2検眼視標に対応するパターンが形成されている。第2視標形成部74Lは、当該パターンの形成が可能な透過型のLCDであってよい。第2クロスシリンダレンズ76Lは、互いの円柱軸が直交配置されたプラス円柱レンズとマイナス円柱レンズとを含む。プラス円柱レンズ及びマイナス円柱レンズは、その光軸が第2光束出力系71Lの光軸と一致するように配置され、図示しない回動機構(後述の回動機構76M)により第2光束出力系71Lの光軸を中心に一体となって回動可能である。第2クロスシリンダレンズ76Lは、第1クロスシリンダレンズ76Lと同じ乱視度数のクロスシリンダレンズである。例えば、第2クロスシリンダレンズ76Lは、+0.50Dのプラス円柱レンズと−0.50Dのマイナス円柱レンズにより構成される。第2クロスシリンダレンズ76Lは、第1クロスシリンダレンズ76Lが同じであれば、+0.25Dのプラス円柱レンズと−0.25Dのマイナス円柱レンズ、又は+0.75Dのプラス円柱レンズと−0.75Dのマイナス円柱レンズにより構成されていてもよい。また、これらをそれぞれの光軸に選択的に配置可能であってもよい。光路長調整部79Lは、第1視標形成部74Lにより形成された第1検眼視標に対応するパターンから光束合成部材72Lの光束合成面までの光路長と第2視標形成部74Lにより形成された第2検眼視標に対応するパターンから光束合成部材72Lの光束合成面までの光路長とを一致させる光路長調整を行う。例えば、光路長調整部79Lは、第2光源73Lから出力された光の光路長が長くなり第1光源73Lから出力された光の光路長と略等しくなるように、リレーレンズ77Lを通過した光を偏向する1以上の偏向部材を含む。
第2光源73Lから出力された光束は第2視標形成部74Lに照射される。第2光源73Lからの光束は第2視標形成部74Lを通過することにより、第2視標形成部74Lに形成されたパターンに対応した第2検眼視標を投影するための光束となる。この光束は、リレーレンズ75L、第2クロスシリンダレンズ76L、リレーレンズ77L、及び光路長調整部79Lを通過し、光束合成部材72Lに導かれる。
第1光束出力系71Lは、第1光束において第1検眼視標に相当する光束断面領域が光束合成部材72Lの光束合成面の第1領域を通過するように第1光束を出力する。第2光束出力系71Lは、第2光束において第2検眼視標に相当する光束断面領域が第1領域に隣接する第2領域を通過するように第2光束を出力する。それにより、光束合成部材72Lによる合成により形成された光束が眼底に投影された被検者は、隣接して配置された第1検眼視標及び第2検眼視標を同時視することができる。
また、第1光束出力系71Lの光軸と第2光束出力系71Lの光軸とが光束合成部材72Lの光束合成面において交差している。すなわち、第1光束と第2光束とが同軸に合成される。
図5に、実施形態に係る第1検眼視標及び第2検眼視標の説明図を示す。
例えば、第1視標形成部74Lには、その中心部が第1光束出力系71Lの光軸から外れた位置に配置された第1点群パターンT1が形成されている。例えば、第2視標形成部74Lには、その中心部が第2光束出力系71Lの光軸から外れた位置に配置された第2点群パターンT2が形成されている。第1光束は、第1光源73Lからの光束が第1点群パターンT1を通過することにより形成される。第2光束は、第2光源73Lからの光束が第2点群パターンT2を通過することにより形成される。光束合成部材72Lは、互いの光束が重なり合い、且つ第1点群パターンT1と第2点群パターンT2とが眼底Efにおいて重なり合わないように第1光束と第2光束とを合成して合成光束を形成する。それにより、合成光束は、図5に示すように、第1点群パターンT1と第2点群パターンT2とを含む合成パターンT3を眼底Efに投射するための光束となる。
合成光束は、ビームスプリッタBS4により反射され、VCCレンズ13を通過し、反射ミラーMにより反射される。反射ミラーMにより反射された光は、ビームスプリッタBS2を透過し、ビームスプリッタBS1により反射される。ビームスプリッタBS1により反射された光は、対物レンズ60を通過し、偏向部材Pにより左被検眼ELの眼底Efに向けて偏向される。
第1点群パターンT1を通過した第1光束は、第1クロスシリンダレンズ76Lを通過する。第2点群パターンT2を通過した第2光束は、第2クロスシリンダレンズ76Lを通過する。光束合成部材72Lによる合成により形成され合成光束は、VCCレンズ13を通過する。従って、この合成光束が眼底Efに投影された被検者は、互いに異なる乱視度数及び乱視軸角度が設定された点群パターンを同時視することができる。
(撮影光学系)
撮影光学系20Lは、左被検眼ELの前眼部を撮影するための光学系である。撮影光学系20Lは、CCD(Charged Coupled Device)21を含む。例えば図示しない前眼部照明系により左被検眼ELの前眼部が照明されると、偏向部材Pには、左被検眼ELの前眼部からの反射光が入射する。偏向部材Pは、反射光を対物レンズ60に向けて偏向する。偏向部材Pにより偏向された反射光は、対物レンズ60を通過し、ビームスプリッタBS1、BS3を透過し、図示しないCCDレンズ等によりCCD21の受光面に結像される。また、撮影光学系20Lは、レフ測定やケラト測定において左被検眼ELに投影された測定光束の反射光を受光する受光系として機能する。
(アライメント光学系)
アライメント光学系30Lは、左被検眼ELに対する左眼用検査ユニット120Lの光学系のXY方向のアライメントを行うための光学系である。アライメント光学系30Lは、アライメント用の光束(スポット光)を左被検眼ELに投影する。アライメント用の光束は、ビームスプリッタBS3により反射され、ビームスプリッタBS1を透過し、対物レンズ60を通過して略平行光束とされ、偏向部材Pにより左被検眼ELの角膜に向けて偏向される。左被検眼ELに投射されたアライメント用の光束の角膜による反射光は、入射経路と同じ経路で戻り、ビームスプリッタBS3を通過し、撮影光学系20LのCCD21により受光される。
アライメント光学系31Lは、互いに異なる2以上の方向から左被検眼ELの前眼部を撮影するための2以上のカメラを含む。これらのカメラを用いて取得された互いに異なる2以上の方向からの前眼部の撮影画像に基づいて得られる視差からZ方向(作動距離方向)のアライメントが行われる。
(レフ測定光学系)
レフ測定光学系40Lは、左被検眼ELのレフ測定(他覚屈折測定)を行うための光学系である。レフ測定光学系40Lにより出射されたレフ測定用の光束は、ビームスプリッタBS2により反射され、ビームスプリッタBS1により反射され、対物レンズ60を通過し、偏向部材Pにより左被検眼ELの眼底Efに向けて偏向される。左被検眼ELに投射されたレフ測定用の光束の眼底からの反射光は、入射経路と同じ経路で戻り、ビームスプリッタBS1、BS3を通過し、撮影光学系20LのCCD21により受光される。
(ケラト測定光学系)
ケラト測定光学系50Lは、左被検眼ELのケラト測定を行うための光学系である。ケラト測定光学系50Lにより出射されたケラトリング光源からのリング状光束は、偏向部材Pにて偏向され左被検眼ELの角膜を照明する。左被検眼ELの角膜からの反射光は偏向部材Pにより偏向され、対物レンズ60を通過し、ビームスプリッタBS1、BS3を透過し、図示しないCCDレンズ等によりCCD21の受光面にリング状の像として結像される。
測定ヘッド100は、後述の制御系の制御により、左眼用検査ユニット120L及び右眼用検査ユニット120Rのそれぞれの光学系のアライメント、他覚式検眼測定、自覚式検眼測定などを自動的に実行するようになっている。測定ヘッド100は、さらに、両眼バランステストを自動的に実行するようにしてもよい。自覚検査においては、他覚測定にて得られた値(他覚値)が利用される。特に、自覚検査のうちのクロスシリンダテストにおいては、他覚検査にて得られた乱視度数及び乱視軸角度が利用される。
〔制御系〕
次に、図6を参照しながら、実施形態の眼科検査装置1の制御系について説明する。図6に示すブロック図は、眼科検査装置1の制御系の主要部分の概略構成を表している。図6において、図1〜図4と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
眼科検査装置1の制御系は、図6に示すように、装置各部を制御する制御装置200を中心に構成されている。制御装置200は、例えば、格納部9に格納されている。制御装置200は、制御部201と、記憶部202とを含む。
記憶部202には、後述するような処理を実行するための制御プログラムを含む眼科検査用のコンピュータプログラムや、LCD11に表示される視標パターンの画像データなどが記憶されている。第1視標形成部74L及び第2視標形成部74LがLCDを含む場合、記憶部202には、当該LCDに表示される視標パターンの画像データが記憶される。また、記憶部202には、撮影光学系20L、20Rを用いて取得された左被検眼ELの前眼部の画像、右被検眼ERの前眼部の画像、レフ測定結果、ケラト測定結果などが保存される。制御部201は、記憶部202に記憶されたコンピュータプログラムを読み出し、記憶部202に記憶された画像データなどを参照しつつコンピュータプログラムを順次に実行する。このような制御部201は、CPU(Central Processing Unit)等の演算制御用プロセッサを含む。
眼科検査装置1にはコンピュータ装置(図示せず)が接続されていてもよい。この場合、コンピュータ装置は、眼科検査装置1のコンソールとして用いられるとともに、眼科検査装置1による検査結果を蓄積して管理するために用いられる。なお、このコンピュータ装置のCPUや記憶装置を制御装置200として構成することも可能である。
制御装置200(制御部201)は、左眼用検査ユニット120L及び右眼用検査ユニット120Rの動作制御を行う。具体的には、制御装置200は、左眼用検査ユニット120L及び右眼用検査ユニット120Rを水平動させる水平動機構111を制御する。制御装置200は、左眼用検査ユニット120Lを回動させる回動機構112Lと、左眼用検査ユニット120Lを上下動させる上下動機構113Lとをそれぞれ制御する。同様に、制御装置200は、右眼用検査ユニット120Rを回動させる回動機構112Rと、右眼用検査ユニット120Rを上下動させる上下動機構113Rとをそれぞれ制御する。制御装置200は、横アーム6を上下動させたり回動させたりするアーム移動機構7を制御するようにしてもよい。
制御装置200(制御部201)は、左眼用検査ユニット120L及び右眼用検査ユニット120Rに格納された光学系の動作を制御する。制御装置200は、左眼用検査ユニット120Lに格納された光学系及び右眼用検査ユニット120Rに格納された光学系のそれぞれを独立的に、又は連係的に制御することが可能である。左眼用検査ユニット120Lと右眼用検査ユニット120Rとにおいて制御装置200による制御内容は同様であるため、以下では、制御装置200による左眼用検査ユニット120Lの制御内容を中心に説明する。
制御装置200は、例えば、LCD11の表示制御、移動機構12M、73Mの動作制御、第1視標形成部74L及び第2視標形成部74Lの制御、回動機構13M、76M、76Mの回動制御などを実行する。
LCD11の表示制御には、視標(視標パターン)の切り換え制御、視標の点灯制御、視標の消灯制御等がある。第1視標形成部74L及び第2視標形成部74Lの制御には、視標の切り換え制御、視標の点灯制御、視標の消灯制御等がある。移動機構12Mは、移動レンズ12を光軸に沿って移動させる。移動機構73Mは、第1光源73L及び第1視標形成部74Lを第1光束出力系71Lの光軸に沿って一体的に移動させ、かつ、第2光源73L及び第2視標形成部74Lを第2光束出力系71Lの光軸に沿って一体的に移動させる。回動機構13Mは、VCCレンズ13のプラス円柱レンズとマイナス円柱レンズとをそれぞれ独立に回動させる。回動機構13Mは、プラス円柱レンズとマイナス円柱レンズとを光軸を中心に相対的に回動させることができる。回動機構76Mは、第1クロスシリンダレンズ76Lのプラス円柱レンズとマイナス円柱レンズとを光軸を中心に一体的に回動させる。回動機構76Mは、互いに直交するように配置された状態でプラス円柱レンズとマイナス円柱レンズとを回動させる。回動機構76Mは、第2クロスシリンダレンズ76Lのプラス円柱レンズとマイナス円柱レンズとを光軸を中心に一体的に回動させる。回動機構76Mは、互いに直交するように配置された状態でプラス円柱レンズとマイナス円柱レンズとを回動させる。制御装置200は、VCCレンズ13の回動と、第1クロスシリンダレンズ76L及び第2クロスシリンダレンズ76Lの回動とが連動するように、回動機構13M、76M、76Mの制御を実行する。それにより、乱視軸角度が連動して回転される。
制御装置200は、CCD21による受光制御、アライメント光学系30L、31L、レフ測定光学系40L、ケラト測定光学系50Lなどの動作制御などを実行する。アライメント光学系30Lにより左被検眼ELに投影されたスポット光の像の位置と左被検眼ELの瞳孔中心の位置とのずれがキャンセルされるように、左被検眼ELに対する左眼用検査ユニット120Lの光学系のXY方向のアライメントを行うことが可能である。アライメント光学系31Lを用いて取得された互いに異なる2以上の方向からの左被検眼ELの前眼部の撮影画像に基づいて得られる視差からZ方向のアライメントを行うことが可能である。レフ測定光学系40Lの動作制御には、レフ測定用の光束を出射する測定用光源の制御などがある。ケラト測定光学系50Lの動作制御には、ケラトリング光源の制御などがある。
各検査ユニットに光学素子適用部が設けられる場合、制御装置200(制御部201)は、複数の光学素子を選択的に左被検眼EL及び右被検眼ERの少なくとも一方に適用するための駆動機構の制御などを実行する。
制御装置200(制御部201)は、演算部210を制御する。演算部210は、左眼用検査ユニット120L又は右眼用検査ユニット120Rを用いた他覚屈折測定による測定結果に基づいて他覚値を求める。演算部210は、例えば、レフ測定光学系40L、40Rにより眼底Efに投影されたリング状の測定光束をCCD21により受光することにより取得されたリング視標像の形状を公知の手法で解析することにより他覚値を求める。演算部210は、例えば、ケラト測定光学系50L、50Rにより被検眼の角膜に投影されたリング状光束の角膜による反射光束をCCD21により受光することにより取得された像に対して所定の演算処理を施す。それにより、角膜の形状を表すパラメータを他覚値として算出することが可能である。制御装置200は、演算部210を含んでもよい。
制御装置200は、以上のような制御の他に、眼科検査装置1のあらゆる動作制御やデータ処理を実行する。
制御装置200は、検者用コントローラ300と被検者用コントローラ310とをそれぞれ有線又は無線の通信路を介して接続可能である。制御装置200は、検者用コントローラ300や被検者用コントローラ310に対する操作内容に対応した操作信号を受けて、眼科検査装置1の各部を制御する。制御装置200は、操作画面や測定を行うための各種情報などを検者用コントローラ300や被検者用コントローラ310の表示部に表示させることが可能である。
なお、前述の光学系を用いたアライメントの動作原理、自覚検査の測定原理、他覚測定の測定原理、角膜形状の測定原理などは既に公知であるので、詳細な説明は省略する。
第1視標呈示部122Lの機能は、左眼用検査ユニット120Lに含まれる視標呈示光学系10Lにより実現される。第2視標呈示部122Rの機能は、右眼用検査ユニット120Rに含まれる視標呈示光学系10Rにより実現される。第1他覚測定部123Lの機能は、左眼用検査ユニット120Lに含まれるレフ測定光学系40Lやケラト測定光学系50Lにより実現される。第2他覚測定部123Rの機能は、右眼用検査ユニット120Rに含まれるレフ測定光学系40Rやケラト測定光学系50Rにより実現される。第1撮影部124Lの機能は、左眼用検査ユニット120Lに含まれる撮影光学系20Lにより実現される。第2撮影部124Rの機能は、右眼用検査ユニット120Rに含まれる撮影光学系20Rにより実現される。
図3におけるビームスプリッタBS4から偏向部材Pまでの光学系は、実施形態に係る「光束合成部材によって合成された光束を被検眼に投射する光学系」の一例である。VCCレンズ13は、実施形態に係る「光学素子」の一例である。第1視標形成部74Lは、実施形態に係る「第1パターン形成部」の一例である。第2視標形成部74Lは、実施形態に係る「第2パターン形成部」の一例である。移動機構73Mを制御する制御装置200は、実施形態に係る「第1制御部」の一例である。回動機構76Mは、実施形態に係る「第1回動機構」の一例である。回動機構76Mは、実施形態に係る「第2回動機構」の一例である。回動機構76M、76Mを制御する制御装置200は、実施形態に係る「第2制御部」の一例である。
[動作例]
次に、実施形態に係る眼科検査装置1の動作について説明する。以下、眼科検査装置1により行われるクロスシリンダテストの動作例について説明する。このクロスシリンダテストでは、乱視軸角度の精密測定が行われた後、乱視度数の精密測定が行われる。なお、以下では、左被検眼ELに対するクロスシリンダテストの動作例について説明するが、右被検眼ERに対するクロスシリンダテストも同様である。
図7に、眼科検査装置1による左被検眼ELに対するクロスシリンダテストにおける乱視軸角度の精密測定の動作例のフロー図を示す。以下、第1検眼視標を「左視標(1)」と表記し、第2検眼視標を「右視標(2)」と表記する。また、第1クロスシリンダレンズ76L及び第2クロスシリンダレンズ76Lのそれぞれが、+0.50Dのプラス円柱レンズと−0.50Dのマイナス円柱レンズとを含むものとする。図7では、第1クロスシリンダレンズ76L及び第2クロスシリンダレンズ76Lが「CCレンズ」と表記されている。
(S1)
まず、制御装置200は、事前に行われたレフ測定により得られた球面度数に基づいて移動機構73Mを制御する。それにより、第1光源73L及び第1視標形成部74Lが第1光束出力系71Lの光軸に沿って移動され、第2光源73L及び第2視標形成部74Lが第2光束出力系71Lの光軸に沿って移動される。第1光源73L及び第1視標形成部74Lと第2光源73L及び第2視標形成部74Lとは、レフ測定により得られた球面度数に対応する位置に配置される。
また、制御装置200は、事前に行われたレフ測定により得られた乱視度数及び乱視軸角度に基づいて回動機構13Mを制御する。それにより、VCCレンズ13は、レフ測定により得られた乱視度数及び乱視軸角度に設定される。
(S2)
次に、制御装置200は、回動機構76M、76Mの少なくとも一方を制御することにより、プラスの度数の向き及びマイナスの度数の向きが互いに入れ替わるように第1クロスシリンダレンズ76L及び第2クロスシリンダレンズ76Lを制御する。例えば、第1クロスシリンダレンズ76Lでは、+0.50Dの度数が135度の向きに設定され、−0.50Dの度数が45度の向きに設定される。第2クロスシリンダレンズ76Lでは、+0.50Dの度数が45度の向きに設定され、−0.50Dの度数が135度の向きに設定される。
(S3)
続いて、制御装置200は、LCD11を消灯させ、第1光源73L及び第2光源73Lを点灯させ、左視標(1)及び右視標(2)を眼底Efに投影するための光束の左被検眼ELへの投射を開始することにより視標呈示を開始させる。それにより、左視標(1)と右視標(2)とが同時視される。
(S4)
被検者は、S3において同時視された左視標(1)と右視標(2)のうちどちらが良好に見えるかという問いに対して、被検者用コントローラ310を用いて回答する。制御装置200は、被検者用コントローラ310を用いて被検者の回答があったか否かを判定する。被検者の回答があったと判定されたとき(S4:Y)、眼科検査装置1の動作はS5に移行する。被検者の回答がないと判定されたとき(S4:N)、眼科検査装置1の動作はS4を繰り返す。
(S5)
被検者の回答があったと判定されたとき(S4:Y)、制御装置200は、被検者による被検者用コントローラ310に対する操作内容に基づいて、左視標(1)が選択されたか否かを判定する(S5)。左視標(1)が選択されたと判定されたとき(S5:Y)、眼科検査装置1の動作はS6に移行する。左視標(1)が選択されなかったと判定されたとき(S5:N)、眼科検査装置1の動作はS7に移行する。
(S6)
左視標(1)が選択されたと判定されたとき(S5:Y)、制御装置200は、光軸を中心に第1方向(例えば反時計回り方向)に所定の角度(例えば+5度)だけ第1クロスシリンダレンズ76L及び第2クロスシリンダレンズ76Lを回動させる。同様に、制御装置200は、光軸を中心に第1方向に所定の角度(例えば+5度)だけ乱視軸角度を変更するようにVCCレンズ13を制御する。眼科検査装置1の動作はS4に移行する。
(S7)
左視標(1)が選択されなかったと判定されたとき(S5:N)、制御装置200は、被検者による被検者用コントローラ310に対する操作内容に基づいて、右視標(2)が選択されたか否かを判定する(S7)。右視標(2)が選択されたと判定されたとき(S7:Y)、眼科検査装置1の動作はS8に移行する。右視標(2)が選択されなかったと判定されたとき(S7:N)、左視標(1)と右視標(2)との見え具合が一致したと判断され、眼科検査装置1の動作は終了する(エンド)。
(S8)
右視標(2)が選択されたと判定されたとき(S7:Y)、制御装置200は、光軸を中心に第1方向の反対方向である第2方向(例えば時計回り方向)に所定の角度(例えば−5度)だけ第1クロスシリンダレンズ76L及び第2クロスシリンダレンズ76Lを回動させる。同様に、制御装置200は、光軸を中心に第2方向に所定の角度(例えば−5度)だけ乱視軸角度を変更するようにVCCレンズ13を制御する。眼科検査装置1の動作はS4に移行する。
図7における乱視軸角度の精密測定が終了すると、次に示すような乱視度数の精密測定が行われる。
図8に、眼科検査装置1による左被検眼ELに対するクロスシリンダテストにおける乱視度数の精密測定の動作例を表す。
(S11)
制御装置200は、第1クロスシリンダレンズ76Lのプラスの度数を図7において決定された乱視軸角度に合わせ、第2クロスシリンダレンズ76Lのマイナスの度数を図7において決定された乱視軸角度に合わせる。例えば、図7において乱視軸角度が5度に決定された場合、+0.50Dの度数が5度の乱視軸角度の向きになるように第1クロスシリンダレンズ76Lが制御され、−0.50Dの度数が5度の乱視軸角度の向きになるように第2クロスシリンダレンズ76Lが制御される。
(S12)
制御装置200は、S3と同様に、左視標(1)及び右視標(2)を眼底Efに投影するための光束の左被検眼ELへの投射を開始することにより視標呈示を開始させる。
(S13)
被検者は、S12において同時視された左視標(1)と右視標(2)のうちどちらが良好に見えるかという問いに対して、被検者用コントローラ310を用いて回答する。制御装置200は、被検者用コントローラ310を用いて被検者の回答があったか否かを判定する。被検者の回答があったと判定されたとき(S13:Y)、眼科検査装置1の動作はS14に移行する。被検者の回答がないと判定されたとき(S13:N)、眼科検査装置1の動作はS13を繰り返す。
(S14)
被検者の回答があったと判定されたとき(S13:Y)、制御装置200は、被検者による被検者用コントローラ310に対する操作内容に基づいて、左視標(1)が選択されたか否かを判定する(S14)。左視標(1)が選択されたと判定されたとき(S14:Y)、眼科検査装置1の動作はS15に移行する。左視標(1)が選択されなかったと判定されたとき(S14:N)、眼科検査装置1の動作はS16に移行する。
(S15)
左視標(1)が選択されたと判定されたとき(S14:Y)、制御装置200は、所定の乱視度数(例えば+0.25D)だけ左被検眼ELに付与されるようにVCCレンズ13を制御する。眼科検査装置1の動作はS13に移行する。
(S16)
左視標(1)が選択されなかったと判定されたとき(S14:N)、制御装置200は、被検者による被検者用コントローラ310に対する操作内容に基づいて、右視標(2)が選択されたか否かを判定する(S16)。右視標(2)が選択されたと判定されたとき(S16:Y)、眼科検査装置1の動作はS17に移行する。右視標(2)が選択されなかったと判定されたとき(S16:N)、左視標(1)と右視標(2)との見え具合が一致したと判断され、眼科検査装置1の動作は終了する(エンド)。
(S17)
右視標(2)が選択されたと判定されたとき(S16:Y)、制御装置200は、所定の乱視度数(例えば−0.25D)だけ左被検眼ELに付与されるようにVCCレンズ13を制御する。眼科検査装置1の動作はS13に移行する。
以上のように、別個に設けられたクロスシリンダレンズを通過した2つの視標を眼底に投影するための2つの光束を、眼底において2つの視標が重ならないように合成して眼底に投影する。それにより、瞳分割されることなく、2つの視標を同時視させることができる。従って、被検眼の位置(顔の位置)が動いた場合でも2つの視標の同時視が可能になるので、クロスシリンダテストの結果が安定化し、検査結果の信頼性を向上させることができる。また、クロスシリンダテストを円滑に実施することが可能になる。
例えば特許文献1に開示された手法では、被検者に呈示される視標が回転されてしまうため、被検者はどちらの状態が良好に見えるかを回答することが難しくなる。そこで、各半円状のレンズの周囲に赤色等の識別視標を付した補助環を配置し、被検者に視標の視認状態を色別で回答させている。従って、装置の複雑化を招いたり、色覚異常をもつ被検者にとって回答が依然として困難であったりする。これに対して、実施形態によれば、視標が回転しないため、色覚異常をもつか否かにかかわらず被検者にとってクロスシリンダテストの回答が容易になる。また、眼科検査装置1にとっては被検者の回答入力の判別が容易になり、構成及び制御を簡素化できる。
〔変形例〕
実施形態において、LCD11が第1視標形成部74L及び第2視標形成部74Lの機能を実現してもよい。この場合、LCD11と移動レンズ12との間にハーフミラーが配置され、ハーフミラーの反射方向にリレーレンズ75L、75Lが配置される。クロスシリンダテストを行うとき、LCD11には、第1検眼視標及び第2検眼視標が表示される。リレーレンズ75Lは、光軸に沿って移動可能とされる。すなわち、ハーフミラーを用いることによりLCD11と第1視標形成部74L及び第2視標形成部74Lとが共用される。本変形例によれば、第1光源73L、第1視標形成部74L、第2光源73L、及び第2視標形成部74Lが不要になるため、構成を大幅に簡素化することができる。
[効果]
実施形態に係る眼科検査装置の効果について説明する。
実施形態に係る眼科検査装置(眼科検査装置1)は、第1光束出力系(第1光束出力系71L)と、第2光束出力系(第2光束出力系71L)と、光束合成部材(光束合成部材72L)と、光学系(ビームスプリッタBS4から偏向部材Pまでの光学系)とを含む。第1光束出力系は、第1検眼視標を眼底(眼底Ef)に投影するための第1光束を出力する。第2光束出力系は、第2検眼視標を眼底に投影するための第2光束を出力する。光束合成部材は、第1光束と第2光束とを、互いの少なくとも一部が重なり合い、且つ第1検眼視標と第2検眼視標とが眼底において重なり合わないように合成する。光学系は、光束合成部材によって合成された光束を被検眼(左被検眼EL)に投射する。
このような構成によれば、第1検眼視標を眼底に投影するための第1光束と第2検眼視標を眼底に投影するための第2光束とを、互いの少なくとも一部が重なり合い、且つ第1検眼視標と第2検眼視標とが眼底において重なり合わないように合成し、合成した光束を被検眼に投射するようにしたので、瞳分割されることなく第1検眼視標及び第2検眼視標を同時視させることができる。それにより、被検眼の位置(顔の位置)が動いた場合でも2つの視標の同時視が可能になる。また、角膜乱視、病理眼等の被検眼が瞳分割の方向に非対称な場合にも、第1検眼視標及び第2検眼視標を瞳分割で同時視させることができる。従って、クロスシリンダテストの結果が安定化し、検査結果の信頼性を向上させることができる。
また、実施形態に係る眼科検査装置では、第1光束出力系は、第1光束において第1検眼視標に相当する光束断面領域が光束合成部材の光束合成面の第1領域を通過するように第1光束を出力し、第2光束出力系は、第2光束において第2検眼視標に相当する光束断面領域が第1領域に隣接する第2領域を通過するように第2光束を出力してもよい。
このような構成によれば、第1検眼視標及び第2検眼視標を並べて被検者に同時視させるこができるので、被検者は記憶に頼ることなくどちらが良好に見えるかの判断が容易になり、クロスシリンダテストを円滑に実施することが可能になる。
また、実施形態に係る眼科検査装置では、第1光束出力系の光軸と第2光束出力系の光軸とが光束合成部材の光束合成面において交差していてもよい。
このような構成によれば、第1光束及び第2光束を同軸に合成するようにしたので、光学設計が容易で、クロスシリンダテストの円滑な実施が可能な眼科検査装置を提供することができるようになる。
また、実施形態に係る眼科検査装置では、光学系は、乱視度数及び乱視軸を変更可能な光学素子(VCCレンズ13)を含んでもよい。
このような構成によれば、第1光束出力系と第2光束出力系との共通光路に乱視度数及び乱視軸を変更可能な光学素子を配置するようにしたので、2つの視標の同時視が可能なクロスシリンダテストを実施することができるようになる。
また、実施形態に係る眼科検査装置では、第1光束出力系は、第1検眼視標に対応するパターンが形成された第1パターン形成部(第1視標形成部74L)と、第1パターン形成部に光を照射する第1光源(第1光源73L)と、を含み、第2光束出力系は、第2検眼視標に対応するパターンが形成された第2パターン形成部(第2視標形成部74L)と、第2パターン形成部に光を照射する第2光源(第2光源73L)とを含んでもよい。
このような構成によれば、第1光束出力系と第2光束出力系とのそれぞれに、検眼視標に対応するパターンの形成が可能なパターン形成部と光源とを設けるようにしたので、光束出力系ごとに異なる視標を投影するための光束を形成することができるようになる。それにより、2つの視標を同時視させつつ検査の多様化を図ることができる。
また、実施形態に係る眼科検査装置は、第1光束出力系の光軸に沿って第1パターン形成部及び第1光源を移動し、かつ、第2光束出力系の光軸に沿って第2パターン形成部及び第2光源を移動する移動機構(移動機構73M)と、移動機構を制御する第1制御部(制御装置200)とを含んでもよい。
このような構成によれば、簡素な構成及び制御で球面度数の変更が可能で、クロスシリンダテストの円滑な実施が可能な眼科検査装置を提供することができるようになる。
また、実施形態に係る眼科検査装置では、第1光束出力系は、第1パターン形成部と光束合成部材との間に配置され、互いの円柱軸が直交配置されたプラス円柱レンズとマイナス円柱レンズとを含む第1クロスシリンダレンズ(第1クロスシリンダレンズ76L)を含み、第2光束出力系は、第2パターン形成部と光束合成部材との間に配置され、互いの円柱軸が直交配置されたプラス円柱レンズとマイナス円柱レンズとを含む第2クロスシリンダレンズ(第2クロスシリンダレンズ76L)を含んでもよい。
このような構成によれば、光束出力系ごとにクロスシリンダレンズを設けるようにしたので、視標が回転することなく、被検者にとってクロスシリンダテストの回答が容易な眼科検査装置を提供することができる。
また、実施形態に係る眼科検査装置は、第1クロスシリンダレンズを第1光束出力系の光軸を中心に回動する第1回動機構(回動機構76M)と、第2クロスシリンダレンズを第2光束出力系の光軸を中心に回動する第2回動機構(回動機構76M)と、第1回動機構と第2回動機構とを制御する第2制御部(制御装置200)とを含んでもよい。
このような構成によれば、簡素な構成及び制御で乱視度数及び乱視軸の精密な検査が可能な眼科検査装置を提供することができる。
また、実施形態に係る眼科検査装置は、左被検眼(左被検眼EL)を検査するための左眼用検査ユニット(左眼用検査ユニット120L)と、右被検眼(右被検眼ER)を検査するための右眼用検査ユニット(右眼用検査ユニット120R)と、を含み、左眼用検査ユニット及び右眼用検査ユニットのそれぞれは、第1光束出力系、第2光束出力系、光束合成部材、及び光学系を含んでもよい。
このような構成によれば、両眼についてクロスシリンダテストの円滑な実施が可能な眼科検査装置を提供することができるようになる。
以上に説明した構成は、この発明を好適に実施するための一例に過ぎない。よって、この発明の要旨の範囲内における任意の変形(省略、置換、付加など)を適宜に施すことが可能である。
1 眼科検査装置
10L 視標呈示光学系
13 VCCレンズ
70L クロスシリンダ光学系
71L 第1光束出力系
71L 第2光束出力系
72L 光束合成部材
73L 第1光源
73L 第2光源
74L 第1視標形成部
74L 第2視標形成部
75L、75L、77L、77L リレーレンズ
76L 第1クロスシリンダレンズ
76L 第2クロスシリンダレンズ
78L 反射ミラー
79L 光路長調整部
100 測定ヘッド
120L 左眼用検査ユニット
120R 右眼用検査ユニット

Claims (9)

  1. 第1検眼視標を眼底に投影するための第1光束を出力する第1光束出力系と、
    第2検眼視標を前記眼底に投影するための第2光束を出力する第2光束出力系と、
    前記第1光束と前記第2光束とを、互いの少なくとも一部が重なり合い、且つ前記第1検眼視標と前記第2検眼視標とが前記眼底において重なり合わないように合成する光束合成部材と、
    前記光束合成部材によって合成された光束を被検眼に投射する光学系と
    を含む眼科検査装置。
  2. 前記第1光束出力系は、前記第1光束において前記第1検眼視標に相当する光束断面領域が前記光束合成部材の光束合成面の第1領域を通過するように前記第1光束を出力し、
    前記第2光束出力系は、前記第2光束において前記第2検眼視標に相当する光束断面領域が前記第1領域に隣接する第2領域を通過するように前記第2光束を出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼科検査装置。
  3. 前記第1光束出力系の光軸と前記第2光束出力系の光軸とが前記光束合成部材の光束合成面において交差している
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の眼科検査装置。
  4. 前記光学系は、乱視度数及び乱視軸を変更可能な光学素子を含む
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の眼科検査装置。
  5. 前記第1光束出力系は、
    前記第1検眼視標に対応するパターンが形成された第1パターン形成部と、
    前記第1パターン形成部に光を照射する第1光源と、
    を含み、
    前記第2光束出力系は、
    前記第2検眼視標に対応するパターンが形成された第2パターン形成部と、
    前記第2パターン形成部に光を照射する第2光源と、
    を含む
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の眼科検査装置。
  6. 前記第1光束出力系の光軸に沿って前記第1パターン形成部及び前記第1光源を移動し、かつ、前記第2光束出力系の光軸に沿って前記第2パターン形成部及び前記第2光源を移動する移動機構と、
    前記移動機構を制御する第1制御部と、
    を含むことを特徴とする請求項5に記載の眼科検査装置。
  7. 前記第1光束出力系は、前記第1パターン形成部と前記光束合成部材との間に配置され、互いの円柱軸が直交配置されたプラス円柱レンズとマイナス円柱レンズとを含む第1クロスシリンダレンズを含み、
    前記第2光束出力系は、前記第2パターン形成部と前記光束合成部材との間に配置され、互いの円柱軸が直交配置されたプラス円柱レンズとマイナス円柱レンズとを含む第2クロスシリンダレンズを含む
    ことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の眼科検査装置。
  8. 前記第1クロスシリンダレンズを前記第1光束出力系の光軸を中心に回動する第1回動機構と、
    前記第2クロスシリンダレンズを前記第2光束出力系の光軸を中心に回動する第2回動機構と、
    前記第1回動機構と前記第2回動機構とを制御する第2制御部と、
    を含むことを特徴とする請求項7に記載の眼科検査装置。
  9. 左被検眼を検査するための左眼用検査ユニットと、
    右被検眼を検査するための右眼用検査ユニットと、
    を含み、
    前記左眼用検査ユニット及び前記右眼用検査ユニットのそれぞれは、前記第1光束出力系、前記第2光束出力系、前記光束合成部材、及び前記光学系を含む
    ことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の眼科検査装置。
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