JP2017161844A - 光学系、光学機器および光学系の製造方法 - Google Patents

光学系、光学機器および光学系の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】小型で高い光学性能を有した光学系(広角レンズ)を提供する。【解決手段】光学系WLは、負の屈折力を有する前群G1と、正の屈折力を有する後群G2とを有し、前群G1は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1の負レンズL11と、物体側のレンズ面が凸面の正レンズL12と、第2の負レンズL13とを有し、以下の条件式を満足している。0.50<(−Exp)/TL<0.90、0.50<Bf/f<1.10、0.00<f2/(−f1)<0.42、Exp:光学系WLにおける像面Iから射出瞳の位置までの光軸上の距離、Bf:光学系WLにおける最も像側のレンズ面から像面Iまでの光軸上の空気換算距離、TL:無限遠合焦状態の光学系WLにおける最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の距離にBfを加えた距離、f:光学系WLの焦点距離、f1:前群G1の焦点距離、f2:後群G2の焦点距離。【選択図】図1

Description

本発明は、光学系、これを用いた光学機器およびこの光学系の製造方法に関する。
従来から、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の光学機器に用いられる光学系として、小型で全長の短い光学系が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。7しかしながら、光学系の全長を短くすると、射出瞳の位置が像面に近くなるため、像面
の周辺部において実質的な開口効率が減少するいわゆるシェーディングが生じるおそれがある。
特開2012−063676号公報
本発明に係る光学系は、物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する前群と、正の屈折力を有する後群とを有し、合焦の際、前記前群と前記後群との間隔が変化し、前記前群は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1の負レンズと、物体側のレンズ面が凸面の正レンズと、第2の負レンズとにより3枚もしくは4枚のレンズからなり、以下の条件式を満足する。
0.50<(−Exp)/TL<0.90
0.50<Bf/f<1.10
0.00<f2/(−f1)<0.42
但し、Exp:前記光学系における像面から射出瞳の位置までの光軸上の距離、
Bf:無限遠合焦状態の前記光学系における最も像側のレンズ面から像面までの光軸上の空気換算距離、
TL:無限遠合焦状態の前記光学系における最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の距離に前記Bfを加えた距離、
f:無限遠合焦状態の前記光学系の焦点距離、
f1:前記前群の焦点距離、
f2:前記後群の焦点距離。
本発明に係る光学機器は、上記光学系を搭載して構成される。
本発明に係る光学系の製造方法は、物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する前群と、正の屈折力を有する後群とを有する光学系の製造方法であって、合焦の際、前記前群と前記後群との間隔が変化し、前記前群は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1の負レンズと、物体側のレンズ面が凸面の正レンズと、第2の負レンズとにより3枚もしくは4枚のレンズからなり、以下の条件式を満足するように、レンズ鏡筒内に各レンズを配置することを特徴とする。
0.50<(−Exp)/TL<0.90
0.50<Bf/f<1.10
0.00<f2/(−f1)<0.42
但し、Exp:前記光学系における像面から射出瞳の位置までの光軸上の距離、
Bf:無限遠合焦状態の前記光学系における最も像側のレンズ面から像面までの光軸上の空気換算距離、
TL:無限遠合焦状態の前記光学系における最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の距離に前記Bfを加えた距離、
f:無限遠合焦状態の前記光学系の焦点距離、
f1:前記前群の焦点距離、
f2:前記後群の焦点距離。
本実施形態の第1実施例に係る光学系のレンズ構成を示す図である。 図2(a)は第1実施例に係る光学系の無限遠合焦時の諸収差図であり、図2(b)は第1実施例に係る光学系の近距離合焦時の諸収差図である。 本実施形態の第2実施例に係る光学系のレンズ構成を示す図である。 図4(a)は第2実施例に係る光学系の無限遠合焦時の諸収差図であり、図4(b)は第2実施例に係る光学系の近距離合焦時の諸収差図である。 本実施形態の第3実施例に係る光学系のレンズ構成を示す図である。 図6(a)は第3実施例に係る光学系の無限遠合焦時の諸収差図であり、図6(b)は第3実施例に係る光学系の近距離合焦時の諸収差図である。 本実施形態の第4実施例に係る光学系のレンズ構成を示す図である。 図8(a)は第4実施例に係る光学系の無限遠合焦時の諸収差図であり、図8(b)は第4実施例に係る光学系の近距離合焦時の諸収差図である。 本実施形態に係る光学系を備えたカメラの構成を示す図である。 本実施形態に係る光学系の製造方法を示すフローチャートである。
以下、本実施形態の光学系、光学機器について図を参照して説明する。本実施形態に係る光学系(広角レンズ)WLの一例として、図1に示す光学系WL(1)は、物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する前群G1と、正の屈折力を有する後群G2とを有して構成される。前群G1は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1の負レンズL11と、物体側のレンズ面が凸面の正レンズL12と、第2の負レンズL13とにより3枚もしくは4枚のレンズから構成される。このような光学系WL(1)において、合焦の際、前群G1と後群G2との間隔が変化するようになっている。
本実施形態に係る光学系WLは、図3に示す光学系WL(2)でも良く、図5に示す光学系WL(3)でも良く、図7に示す光学系WL(4)でも良い。なお、図3、図5、および図7に示す光学系WL(2),WL(3),WL(4)の各群は、図1に示す光学系WL(1)と同様に構成される。
上述したように、本実施形態に係る光学系WLは、負の屈折力を有する前群G1と、正の屈折力を有する後群G2とを有して構成され、前群G1は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1の負レンズL11と、物体側のレンズ面が凸面の正レンズL12と、第2の負レンズL13とにより3枚もしくは4枚のレンズから構成される。この構成により、像面Iから射出瞳の位置までの十分な距離を確保して、小型で高い光学性能を有した光学系を得ることが可能になる。
上記構成の下、本実施形態に係る光学系WLは、次の条件式(1)〜(3)を満足する。
0.50<(−Exp)/TL<0.90 ・・・(1)
0.50<Bf/f<1.10 ・・・(2)
0.00<f2/(−f1)<0.42 ・・・(3)
但し、Exp:光学系WLにおける像面Iから射出瞳の位置までの光軸上の距離、
Bf:無限遠合焦状態の光学系WLにおける最も像側のレンズ面から像面Iまでの光軸上の空気換算距離、
TL:無限遠合焦状態の光学系WLにおける最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の距離に前記Bfを加えた距離、
f:無限遠合焦状態の光学系WLの焦点距離、
f1:前群G1の焦点距離、
f2:後群G2の焦点距離。
条件式(1)は、光学系WLの全長と像面Iから射出瞳の位置までの距離との適切な範囲を規定するための条件式である。なお、像面Iから射出瞳の位置までの距離は、像面Iを基準として物体側から像側へ向かう方向の値を正の値とする。条件式(1)の対応値が上限値を上回ると、射出瞳の位置が像面Iから物体側へ離れすぎるため、像面湾曲の補正が困難になり、光学系全系が大型化するので好ましくない。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(1)の上限値を好ましくは0.87とし、さらに好ましくは0.84としてもよい。
条件式(1)の対応値が下限値を下回ると、射出瞳の位置が像面Iに近くなるため、光学系WLの小型化には有利である。ところが、射出側の光線角が鋭角になりすぎるため、像面I側で光線のケラレが生じていわゆるシェーディングが発生する。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(1)の下限値を好ましくは0.55とし、さらに好ましくは0.60としてもよい。
条件式(2)は、光学系WLの焦点距離とバックフォーカスとの適切な範囲を規定するための条件式である。条件式(2)の対応値が上限値を上回ると、バックフォーカスが長くなるため、テレセントリック性は保たれるものの、光学系全系が大型化するので好ましくない。また、前群G1の径が大きくなるため、歪曲収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(2)の上限値を好ましくは1.06とし、さらに好ましくは1.03としてもよい。
条件式(2)の対応値が下限値を下回ると、バックフォーカスが短すぎるため、フィルタ等を配置するためのスペースを確保できない。また、射出瞳の位置が像面Iに近くなるため、シェーディングが顕著となり、特に画面周辺での解像の低下を招く。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(2)の下限値を好ましくは0.55とし、さらに好ましくは0.58としてもよい。
条件式(3)は、前群G1と後群G2との適切なパワー配分(屈折力の配分)を規定するための条件式である。後群G2を移動させて合焦を行う場合、後群G2にはある程度強いパワー(屈折力)が必要である。これに対し、前群G1をアフォーカルに近づけることで、光学系全系としての良好な結像性能を保つことができる。
条件式(3)の対応値が上限値を上回ると、後群G2のパワーが弱すぎるため、フォーカス(合焦)に必要な倍率を稼ぐことができない。そのため、至近距離合焦時の光学性能を良好に保つことができず、像面湾曲の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(3)の上限値を好ましくは0.40とし、さらに好ましくは0.38としてもよい。
条件式(3)の対応値が下限値を下回ると、後群G2のパワーが強すぎるため、球面収差、コマ収差等の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(3)の下限値を好ましくは0.02とし、さらに好ましくは0.03としてもよい。
本実施形態の光学系WLは、次の条件式(4)を満足することが好ましい。
0.70<R2a/φL2<1.20 ・・・(4)
但し、R2a:前群G1の正レンズL12における物体側のレンズ面の曲率半径、
φL2:前群G1の正レンズL12の有効径。
条件式(4)は、前群G1の正レンズL12における物体側のレンズ面の曲率半径と、前群G1の正レンズL12の有効径との適切な範囲を規定するための条件式である。本実施形態の前群G1に含まれる正レンズL12は、光学系全系の明るさを決めている。条件式(4)を満足することで、前群G1の正レンズL12における物体側のレンズ面の曲率半径R2aを有効径φL2で割った換算F値を、適切な範囲にすることができ、光学系全系の明るさを保つことができる。
条件式(4)の対応値が上限値を上回ると、前群G1の正レンズL12における物体側のレンズ面の曲率が小さすぎて、十分なNA(開口数)を確保できなくなる。そのため、相対的に他のレンズ面の曲率を大きくしてNAを確保する必要があり、球面収差や軸外収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(4)の上限値を好ましくは1.15とし、さらに好ましくは1.12としてもよい。
条件式(4)の対応値が下限値を下回ると、前群G1の正レンズL12における物体側のレンズ面の曲率が大きすぎるため、軸外のコマ収差等の補正が困難になる。また、前群G1の正レンズL12の有効径が大きくなり、光学系全系が大型化するので好ましくない。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(4)の下限値を好ましくは0.75とし、さらに好ましくは0.80としてもよい。
本実施形態の光学系WLは、次の条件式(5)を満足することが好ましい。
1.80<nd12 ・・・(5)
但し、nd12:前群G1の正レンズL12のd線に対する屈折率。
条件式(5)は、前群G1の正レンズL12のd線に対する屈折率について、適切な範囲を規定するための条件式である。条件式(5)を満足することで、球面収差を良好に補正することができる。
条件式(5)の対応値が下限値を下回ると、前群G1の正レンズL12のd線に対する屈折率が小さすぎるため、球面収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(5)の下限値を好ましくは1.81とし、さらに好ましくは1.83としてもよい。
本実施形態の光学系WLは、次の条件式(6)を満足することが好ましい。
0.10<D1a/DG1<0.65 ・・・(6)
但し、D1a:前群G1の第1の負レンズL11における像側のレンズ面から前群G1の正レンズL12における物体側のレンズ面までの光軸上の距離、
DG1:前群G1における最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の距離。
条件式(6)は、前群G1における第1の負レンズL11と正レンズL12との間隔(空気間隔)と、前群G1の総厚(レンズ厚)との適切な範囲を規定する条件式である。条件式(6)を満足することで、前群G1における第1の負レンズL11と正レンズL12
との間隔を適切な範囲に保ち、第1の負レンズL11による効果を十分に発揮して高い結像性能を得ることができる。
条件式(6)の対応値が上限値を上回ると、前群G1における第1の負レンズL11と正レンズL12との間隔が長すぎるため、前群G1の第1の負レンズL11の径が大きくなり、光学系全系が大型化するので好ましくない。また、歪曲収差等の軸外光束の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(6)の上限値を好ましくは0.60とし、さらに好ましくは0.55としてもよい。
条件式(6)の対応値が下限値を下回ると、前群G1における第1の負レンズL11と正レンズL12との間隔が短すぎるため、軸外コマ収差等の補正が困難になる。第1の負レンズL11が、軸外からの鋭角の入射光線をテレセントリックに整えて正レンズL12へ入射させるという効果を発揮できないからである。また、レトロフォーカス型のレンズ構成による効果も小さくなるため、バックフォーカスを確保することが困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(6)の下限値を好ましくは0.20とし、さらに好ましくは0.30としてもよい。
本実施形態の光学系WLは、次の条件式(7)を満足することが好ましい。
0.25<f2/TL<0.60 ・・・(7)
条件式(7)は、後群G2の焦点距離と光学系WLの全長との適切な範囲を規定するための条件式である。条件式(7)を満足することで、光学系WLの全長を最小限に抑えながら、高い光学性能を得ることができる。
条件式(7)の対応値が上限値を上回ると、光学系WLの全長が短すぎるため、サジタルコマ収差、像面湾曲等の補正が困難になる。また、後群G2のパワーが弱すぎるため、フォーカス(合焦)に必要な倍率を稼ぐことができなくなる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(7)の上限値を好ましくは0.55とし、さらに好ましくは0.50としてもよい。
条件式(7)の対応値が下限値を下回ると、光学系WLの全長が長すぎるため、光学系全系が大型化するので好ましくない。また、後群G2のパワーが強すぎるため、球面収差やコマ収差の補正が困難になる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(7)の下限値を好ましくは0.30とし、さらに好ましくは0.35としてもよい。
本実施形態の光学系WLにおいて、後群G2の最も像側に配置されたレンズにおける像側のレンズ面が凸面であることが好ましい。これにより、ペッツバール和を適切に補正することが可能になり、像面Iから十分に離れた射出瞳の位置を確保することが可能になる。
本実施形態の光学系WLにおいて、合焦の際、後群G2が光軸に沿って移動することが好ましい。これにより、レンズを駆動するメカ構成を簡略化することが可能になり、フォーカス群(合焦群)の軽量化が可能になる。
本実施形態の光学系WLにおいて、後群G2の最も物体側に配置されたレンズは正レンズであり、次の条件式(8)を満足することが好ましい。
0.30<f21/f<2.00 ・・・(8)
但し、f21:後群G2の最も物体側に配置された正レンズの焦点距離。
条件式(8)は、後群G2の最も物体側に配置された正レンズの焦点距離と、光学系WLの焦点距離との適切な範囲を規定するための条件式である。従来から、明るい単焦点レンズ(広角レンズ)は、ガウス型のレンズ構成となるのが一般的である。後群を移動させてフォーカス(合焦)を行う場合、前群と後群との間隔を変化させると非点収差や球面収差が大きく変動し、至近距離合焦時の光学性能を良好に保つことができない。そこで、前群G1と後群G2の中間位置に近い後群G2の最も物体側に正レンズを配置して、条件式(8)を満足することで、ガウス型のレンズ構成が崩れるため、後群G2を移動させてフォーカスを行うことが可能になる。
条件式(8)の対応値が上限値を上回ると、至近距離合焦時の球面収差と非点収差を良好に保つことが困難となる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(8)の上限値を好ましくは1.80とし、さらに好ましくは1.65としてもよい。
条件式(8)の対応値が下限値を下回る場合でも、至近距離合焦時の球面収差と非点収差を良好に保つことが困難となる。本実施形態の効果を確実にするために、条件式(8)の下限値を好ましくは0.40とし、さらに好ましくは0.50としてもよい。
本実施形態の光学系WLにおいて、後群G2は、5枚以下のレンズからなることが好ましい。これにより、コンパクトな光学系を提供することができる。
本実施形態の光学機器は、上述した構成の光学系WLを備えて構成される。その具体例として、上記光学系WLを備えたカメラ(光学機器)を図9に基づいて説明する。このカメラ1は、図9に示すように撮影レンズ2として上記実施形態に係る光学系WLを備えたデジタルカメラである。カメラ1において、不図示の物体(被写体)からの光は、撮影レンズ2で集光されて、撮像素子3へ到達する。これにより被写体からの光は、当該撮像素子3によって撮像されて、被写体画像として不図示のメモリに記録される。このようにして、撮影者はカメラ1による被写体の撮影を行うことができる。なお、このカメラ1は、ミラーレスカメラでも、クイックリターンミラーを有した一眼レフタイプのカメラであってもよい。また、このカメラ1は、レンズ鏡筒とカメラボディ本体とが着脱可能な一眼レフタイプのカメラに限られるものではなく、レンズ鏡筒とカメラボディ本体とが一体型のコンパクトタイプのカメラであってもよい。このような構成によれば、撮影レンズとして上記光学系WLを搭載することにより、像面Iから射出瞳の位置までの十分な距離を確保して、小型で高い光学性能を有した光学機器を得ることが可能になる。
続いて、図10を参照しながら、上述の光学系WLの製造方法について概説する。まず、鏡筒内に、物体側から順に並べて、負の屈折力を有する前群G1と、正の屈折力を有する後群G2とを配置する(ステップST1)。このとき、前群G1は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1の負レンズL11と、物体側のレンズ面が凸面の正レンズL12と、第2の負レンズL13とにより3枚もしくは4枚のレンズからなるように構成する。そして、合焦の際、前群G1と後群G2との間隔が変化するように構成する(ステップST2)。さらに、少なくとも上記条件式(1)〜(3)を満足するように、レンズ鏡筒内に各レンズを配置する(ステップST3)。このような製造方法によれば、像面Iから射出瞳の位置までの十分な距離を確保して、小型で高い光学性能を有した光学系を製造することが可能になる。
以下、本実施形態の実施例に係る光学系(広角レンズ)WLを図面に基づいて説明する。図1、図3、図5、図7は、第1〜第4実施例に係る光学系WL{WL(1)〜WL(4)}の構成及び屈折力配分を示す断面図である。各断面図には、無限遠から近距離物体
へ合焦する際の、(「無限遠」および「近距離」と併記された)各群の位置が記載されている。
これら図1、図3、図5、図7において、各群を符号Gと数字の組み合わせにより、各レンズを符号Lと数字の組み合わせにより、それぞれ表している。この場合において、符号、数字の種類および数が大きくなって煩雑化するのを防止するため、実施例毎にそれぞれ独立して符号と数字の組み合わせを用いてレンズ群等を表している。このため、実施例間で同一の符号と数字の組み合わせが用いられていても、同一の構成であることを意味するものでは無い。
以下に表1〜表4を示すが、この内、表1は第1実施例、表2は第2実施例、表3は第3実施例、表4は第4実施例における各諸元データを示す表である。各実施例では収差特性の算出対象として、d線(波長λ=587.6nm)、g線(波長λ=435.8nm)を選んでいる。
[全体諸元]の表において、fは無限遠合焦状態の光学系WLにおける全系の焦点距離を示し、FNОはFナンバーを示す。2ωは画角(単位は°(度)で、ωが半画角である)を示し、Yは像高(最大像高)を示す。Bfは無限遠合焦状態の光学系WLにおける最も像側のレンズ面から像面Iまでの光軸上の空気換算距離(バックフォーカス)を示し、TLは無限遠合焦状態の光学系WLにおける最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の距離に前記Bfを加えた距離(全長)を示す。なお、TLおよびBfの値は、後述の[可変間隔データ]において、無限遠合焦状態、中間距離合焦状態、近距離(至近距離)合焦状態におけるそれぞれについて示す。
また、Expは光学系WLにおける像面Iから射出瞳の位置までの光軸上の距離を示す。なお、像面Iから射出瞳の位置までの距離は、像面Iを基準として物体側から像側へ向かう方向の値を正の値とする。φL2は前群G1の正レンズの有効径を示し、f21は後群G2の最も物体側に配置された正レンズの焦点距離を示す。
[レンズ諸元]の表において、面番号は光線の進行する方向に沿った物体側からの光学面の順序を示し、Rは各光学面の曲率半径(曲率中心が像側に位置する面を正の値としている)、Dは各光学面から次の光学面(又は像面)までの光軸上の距離である面間隔、νdは光学部材の材質のd線を基準とするアッベ数、ndは光学部材の材質のd線に対する屈折率を、それぞれ示す。曲率半径の「∞」は平面又は開口を示し、(絞りS)は開口絞りSを示す。空気の屈折率nd=1.00000の記載は省略している。レンズ面が非球面であ
る場合には面番号に*印を付して曲率半径Rの欄には近軸曲率半径を示している。
[非球面データ]の表には、[レンズ諸元]に示した非球面について、その形状を次式(a)で示す。X(y)は非球面の頂点における接平面から高さyにおける非球面上の位置までの光軸方向に沿った距離(ザグ量)を、Rは基準球面の曲率半径(近軸曲率半径)を、κは円錐定数を、Aiは第i次の非球面係数を示す。「E-n」は、「×10-n」を示す。例えば、1.234E-05=1.234×10-5である。なお、2次の非球面係数A2は0であり、その記載を省略している。
X(y)=(y2/R)/{1+(1−κ×y2/R21/2}+A4×y4+A6×y6+A8×y8+A10×y10 ・・・(a)
[群データ]の表において、前群G1および後群G2のそれぞれの始面(最も物体側の面)と焦点距離を示す。
[可変間隔データ]の表は、[レンズ諸元]を示す表において面間隔が「可変」となっている面番号iにおける次の面までの面間隔Diを示す。例えば、第1実施例では、面番号5,15での面間隔D5,D15を示す。これらの値は、無限遠合焦状態、中間距離合焦状態、近距離(至近距離)合焦状態におけるそれぞれについて示す。
[条件式対応値]の表には、上記の条件式(1)〜(8)に対応する値を示す。
以下、全ての諸元値において、掲載されている焦点距離f、曲率半径R、面間隔D、その他の長さ等は、特記のない場合一般に「mm」が使われるが、光学系は比例拡大又は比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、これに限られるものではない。
ここまでの表の説明は全ての実施例において共通であり、以下での重複する説明は省略する。
(第1実施例)
第1実施例について、図1〜図2および表1を用いて説明する。図1は、本実施形態の第1実施例に係る光学系のレンズ構成を示す図である。第1実施例に係る光学系WL(1)は、物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する前群G1と、正の屈折力を有する後群G2とから構成されている。各群の記号に付けている符号(+)もしくは(−)は各群の屈折力を示し、このことは以下の全ての実施例でも同様である。
前群G1は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1の負レンズL11と、両凸形状の正レンズL12および両凹形状の第2の負レンズL13からなる接合レンズと、から構成される。すなわち、前群G1は3枚のレンズから構成される。第1の負レンズL11は、像側のレンズ面が非球面である。
後群G2は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1の正レンズL21と、開口絞りSと、像側に凸面を向けたメニスカス形状の第2の正レンズL22および両凹形状の負レンズL23からなる接合レンズと、両凸形状の第3の正レンズL24と、両凸形状の第4の正レンズL25と、から構成される。すなわち、後群G2は5枚のレンズから構成される。
後群G2の像側に、像面Iが配置される。後群G2と像面Iとの間における像面Iの近傍に、像面Iに配設される撮像素子(例えば、CCDやCMOS等)の限界解像以上の空間周波数をカットするためのローパスフィルタFLが配置される。第1実施例に係る光学系WL(1)では、無限遠から近距離物体への合焦の際、前群G1が固定されるとともに、後群G2が光軸に沿って物体側へ移動して、前群G1と後群G2との間隔が変化する(小さくなる)ように構成される。
以下の表1に、第1実施例に係る光学系の諸元の値を掲げる。
(表1)
[全体諸元]
f=24.39
FNO=1.88
2ω=65.8
Y=14.75
Bf=23.4570
TL=54.3801
Exp=-39.9820
φL2=16.20
f21=37.25484
[レンズ諸元]
面番号 R D νd nd
1 36.4497 0.8205 46.96 1.5407
2* 12.6655 4.4502
3 16.2009 3.3476 40.66 1.8830
4 -169.8361 0.8036 52.2 1.5174
5 13.3262 D5(可変)
6 31.7481 1.6864 40.66 1.8830
7 887.1077 1.0201
8 ∞ 1.7251 (絞りS)
9 -23.1046 5.1591 47.86 1.7570
10 -9.0050 0.8936 28.38 1.7283
11 44.1254 0.6575
12 522.8176 2.2171 40.66 1.8830
13 -22.7113 2.3118
14 343.2013 1.9337 40.66 1.8830
15 -47.0785 D15(可変)
16 ∞ 2.0000 63.88 1.5168
17 ∞ 0.1000
[非球面データ]
第2面
κ=1.0000
A4=1.10390E-05,A6=-7.99130E-08,A8=1.98740E-09,A10=-1.77630E-11
[群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 -210.40
G2 6 24.16
[可変間隔データ]
無限遠合焦状態 中間距離合焦状態 近距離合焦状態
f=24.39 β=-0.05 β=-0.1
D0 ∞ 495.0685 252.4644
D5 3.8968 2.6529 1.3936
D15 22.0384 23.2823 24.5417
Bf(air) 23.4570 24.7009 25.9603
TL(air) 54.3801 54.3801 54.3801
[条件式対応値]
条件式(1) (−Exp)/TL=0.735
条件式(2) Bf/f=0.962
条件式(3) f2/(−f1)=0.115
条件式(4) R2a/φL2=1.080
条件式(5) nd12=1.883
条件式(6) D1a/DG1=0.472
条件式(7) f2/TL=0.444
条件式(8) f21/f=1.527
図2(a)は、第1実施例に係る光学系の無限遠合焦時の諸収差図である。図2(a)の各収差図において、FNOはFナンバー、Aは半画角をそれぞれ示す。なお、球面収差図では最大口径に対応するFナンバーの値を示し、非点収差図および歪曲収差図では半画
角の最大値をそれぞれ示し、横収差図では各半画角の値を示す。図2(b)は、第1実施例に係る光学系の近距離(至近距離)合焦時の諸収差図である。図2(b)の各収差図において、NAは開口数、H0は物体高をそれぞれ示す。なお、球面収差図では最大口径に対応する開口数の値を示し、非点収差図および歪曲収差図では物体高の最大値をそれぞれ示し、横収差図では各物体高の値を示す。また、図2(a)および図2(b)の各収差図において、dはd線(波長λ=587.6nm)、gはg線(波長λ=435.8nm)をそれぞれ示す。非点収差図において、実線はサジタル像面、破線はメリディオナル像面をそれぞれ示す。なお、以下に示す各実施例の収差図においても、本実施例と同様の符号を用い、重複する説明は省略する。
各収差図より、第1実施例に係る光学系は、諸収差を良好に補正し優れた結像性能を有していることがわかる。
(第2実施例)
第2実施例について、図3〜図4および表2を用いて説明する。図3は、本実施形態の第2実施例に係る光学系のレンズ構成を示す図である。第2実施例に係る光学系WL(2)は、物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する前群G1と、正の屈折力を有する後群G2とから構成されている。
前群G1は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1の負レンズL11と、両凸形状の正レンズL12および両凹形状の第2の負レンズL13からなる接合レンズと、から構成される。すなわち、前群G1は3枚のレンズから構成される。第1の負レンズL11は、像側のレンズ面が非球面である。
後群G2は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1の正レンズL21と、開口絞りSと、像側に凸面を向けたメニスカス形状の第2の正レンズL22および両凹形状の負レンズL23からなる接合レンズと、像側に凸面を向けたメニスカス形状の第3の正レンズL24と、両凸形状の第4の正レンズL25と、から構成される。すなわち、後群G2は5枚のレンズから構成される。
後群G2の像側に、像面Iが配置される。後群G2と像面Iとの間における像面Iの近傍に、像面Iに配設される撮像素子(例えば、CCDやCMOS等)の限界解像以上の空間周波数をカットするためのローパスフィルタFLが配置される。第2実施例に係る光学系WL(2)では、無限遠から近距離物体への合焦の際、前群G1が固定されるとともに、後群G2が光軸に沿って物体側へ移動して、前群G1と後群G2との間隔が変化する(小さくなる)ように構成される。
以下の表2に、第2実施例に係る光学系の諸元の値を掲げる。
(表2)
[全体諸元]
f=24.01
FNO=1.71
2ω=67.4
Y=14.75
Bf=22.5769
TL=54.34048
Exp=-39.9083
φL2=14.38
f21=36.85835
[レンズ諸元]
面番号 R D νd nd
1 39.9359 1.0000 61.25 1.5891
2* 14.3824 4.7333
3 15.7804 5.0881 40.66 1.8830
4 -44.4075 0.8082 38.03 1.6034
5 13.3628 D5(可変)
6 22.1593 1.8601 40.66 1.8830
7 66.7019 0.3806
8 ∞ 2.9573 (絞りS)
9 -17.2370 2.9736 55.35 1.6779
10 -9.1895 0.8017 27.57 1.7552
11 60.0458 0.9320
12 -123.7762 2.6605 40.66 1.8830
13 -19.0508 0.2421
14 72.9743 3.1748 42.73 1.8348
15 -39.1454 D15(可変)
16 ∞ 2.0000 63.88 1.5168
17 ∞ 0.1000
[非球面データ]
第2面
κ=1.0000
A4=1.21050E-05,A6=2.10680E-08,A8=1.53200E-10,A10=2.64730E-12
[群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 -499.56
G2 6 23.43
[可変間隔データ]
無限遠合焦状態 中間距離合焦状態 近距離合焦状態
f=24.01 β=-0.05 β=-0.1
D0 ∞ 483.5460 244.7761
D5 4.1512 2.9451 1.7330
D15 21.1583 22.3644 23.5765
Bf(air) 22.5769 23.7830 24.9951
TL(air) 54.34048 54.34048 54.34048
[条件式対応値]
条件式(1) (−Exp)/TL=0.734
条件式(2) Bf/f=0.940
条件式(3) f2/(−f1)=0.047
条件式(4) R2a/φL2=0.872
条件式(5) nd12=1.883
条件式(6) D1a/DG1=0.407
条件式(7) f2/TL=0.431
条件式(8) f21/f=1.535
図4(a)は、第2実施例に係る光学系の無限遠合焦時の諸収差図である。図4(b)は、第2実施例に係る光学系の近距離(至近距離)合焦時の諸収差図である。各収差図より、第2実施例に係る光学系は、諸収差を良好に補正し優れた結像性能を有していることがわかる。
(第3実施例)
第3実施例について、図5〜図6および表3を用いて説明する。図5は、本実施形態の第3実施例に係る光学系のレンズ構成を示す図である。第3実施例に係る光学系WL(3)は、物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する前群G1と、正の屈折力を有する後群G2とから構成されている。
前群G1は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1の負レンズL11と、両凸形状の第1の正レンズL12および両凹形状の第2の負レンズL13からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第2の正レンズL14と、から構成される。すなわち、前群G1は4枚のレンズから構成される。第1の負レンズL11は、像側のレンズ面が非球面である。
後群G2は、物体側から順に並んだ、両凸形状の第1の正レンズL21と、開口絞りSと、両凹形状の第1の負レンズL22と、両凸形状の第2の正レンズL23と、両凹形状の第2の負レンズL24と、両凸形状の第3の正レンズL25と、から構成される。すなわち、後群G2は5枚のレンズから構成される。第2の負レンズL24は、像側のレンズ面が非球面である。
後群G2の像側に、像面Iが配置される。後群G2と像面Iとの間における像面Iの近傍に、像面Iに配設される撮像素子(例えば、CCDやCMOS等)の限界解像以上の空間周波数をカットするためのローパスフィルタFLが配置される。第3実施例に係る光学系WL(3)では、無限遠から近距離物体への合焦の際、前群G1が固定されるとともに、後群G2が光軸に沿って物体側へ移動して、前群G1と後群G2との間隔が変化する(小さくなる)ように構成される。
以下の表3に、第3実施例に係る光学系の諸元の値を掲げる。
(表3)
[全体諸元]
f=22.96
FNO=2.26
2ω=67.0
Y=14.75
Bf=15.3245
TL=59.3230
Exp=-39.9041
φL2=17.41
f21=15.8523
[レンズ諸元]
面番号 R D νd nd
1 299.6618 1.1000 63.88 1.5168
2* 11.7360 5.1778
3 17.4136 5.1752 40.66 1.8830
4 -40.6327 0.8001 33.72 1.6477
5 15.5999 1.4018
6 17.3613 1.1976 52.20 1.5174
7 20.9740 D7(可変)
8 17.1671 3.1436 46.59 1.8160
9 -48.1589 1.0000
10 ∞ 2.0000 (絞りS)
11 -17.1480 0.7999 31.16 1.6889
12 19.1759 0.7500
13 44.6558 2.7111 58.57 1.6516
14 -16.9361 3.9833
15 -30.1818 2.4117 32.35 1.8503
16* 2119.0025 2.3306
17 61.0870 4.6181 47.35 1.7880
18 -33.8586 D18(可変)
19 ∞ 2.0000 63.88 1.5168
20 ∞ 0.1000
[非球面データ]
第2面
κ=1.0000
A4=-5.45180E-06,A6=-1.09160E-07,A8=9.46263E-11,A10=-7.70635E-12
第16面
κ=1.0000
A4=4.20167E-05,A6=5.65609E-08,A8=-6.84140E-10,A10=2.96566E-12
[群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 -65.60
G2 8 23.69
[可変間隔データ]
無限遠合焦状態 中間距離合焦状態 近距離合焦状態
f=22.96 β=-0.05 β=-0.1
D0 ∞ 468.4540 240.6790
D7 5.3977 4.0591 2.6541
D18 13.9059 15.2445 16.6494
Bf(air) 15.3245 16.6631 18.0680
TL(air) 59.3230 59.3230 59.3230
[条件式対応値]
条件式(1) (−Exp)/TL=0.673
条件式(2) Bf/f=0.667
条件式(3) f2/(−f1)=0.361
条件式(4) R2a/φL2=1.088
条件式(5) nd12=1.883
条件式(6) D1a/DG1=0.349
条件式(7) f2/TL=0.399
条件式(8) f21/f=0.690
図6(a)は、第3実施例に係る光学系の無限遠合焦時の諸収差図である。図6(b)は、第3実施例に係る光学系の近距離(至近距離)合焦時の諸収差図である。各収差図より、第3実施例に係る光学系は、諸収差を良好に補正し優れた結像性能を有していることがわかる。
(第4実施例)
第4実施例について、図7〜図8および表4を用いて説明する。図7は、本実施形態の第4実施例に係る光学系のレンズ構成を示す図である。第4実施例に係る光学系WL(4)は、物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する前群G1と、正の屈折力を有する後群G2とから構成されている。
前群G1は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1の負レンズL11と、両凸形状の正レンズL12および両凹形状の第2の負レンズL13からなる接合レンズと、から構成される。すなわち、前群G1は3枚のレンズから構成される。第1の負レンズL11は、像側のレンズ面が非球面である。
後群G2は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1の正レンズL21と、開口絞りSと、像側に凸面を向けたメニスカス形状の第2の正レンズL22および両凹形状の負レンズL23からなる接合レンズと、像側に凸面を向けたメニスカス形状の第3の正レンズL24と、両凸形状の第4の正レンズL25と、から構成される。すなわち、後群G2は5枚のレンズから構成される。
後群G2の像側に、像面Iが配置される。後群G2と像面Iとの間における像面Iの近傍に、像面Iに配設される撮像素子(例えば、CCDやCMOS等)の限界解像以上の空間周波数をカットするためのローパスフィルタFLが配置される。第4実施例に係る光学系WL(4)では、無限遠から近距離物体への合焦の際、前群G1が固定されるとともに、後群G2が光軸に沿って物体側へ移動して、前群G1と後群G2との間隔が変化する(小さくなる)ように構成される。
以下の表4に、第4実施例に係る光学系の諸元の値を掲げる。
(表4)
[全体諸元]
f=23.47
FNO=2.25
2ω=66.9
Y=14.75
Bf=23.5572
TL=49.42784
Exp=-40.0093
φL2=13.99
f21=34.1400
[レンズ諸元]
面番号 R D νd nd
1 107.9731 0.8205 46.97 1.5407
2* 10.9981 2.4243
3 13.9894 2.5274 46.59 1.8160
4 -79.8057 0.8000 52.20 1.5174
5 15.0985 D5(可変)
6 26.2360 1.3840 40.66 1.8830
7 197.2957 1.3232
8 ∞ 4.9853 (絞りS)
9 -24.8310 2.5295 60.19 1.6400
10 -7.7839 0.8000 31.16 1.6889
11 58.9890 0.6647
12 -74.9679 1.6834 40.66 1.8830
13 -19.5144 0.1292
14 509.9112 1.7993 40.66 1.8830
15 -31.4185 D15(可変)
16 ∞ 2.0000 63.88 1.5168
17 ∞ 0.1000
[非球面データ]
第2面
κ=1.0000
A4=-1.23248E-07,A6=-3.78341E-09,A8=-2.50622E-09,A10=-4.53602E-12
[群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 -83.16
G2 6 22.47
[可変間隔データ]
無限遠合焦状態 中間距離合焦状態 近距離合焦状態
f=23.47 β=-0.05 β=-0.1
D0 ∞ 482.7952 249.9527
D5 4.0000 2.7021 1.3548
D15 22.1386 23.4365 24.7838
Bf(air) 23.5572 24.8551 26.2024
TL(air) 49.42784 49.42784 49.42784
[条件式対応値]
条件式(1) (−Exp)/TL=0.809
条件式(2) Bf/f=1.004
条件式(3) f2/(−f1)=0.270
条件式(4) R2a/φL2=1.110
条件式(5) nd12=1.816
条件式(6) D1a/DG1=0.369
条件式(7) f2/TL=0.455
条件式(8) f21/f=1.455
図8(a)は、第4実施例に係る光学系の無限遠合焦時の諸収差図である。図8(b)は、第4実施例に係る光学系の近距離(至近距離)合焦時の諸収差図である。各収差図より、第4実施例に係る光学系は、諸収差を良好に補正し優れた結像性能を有していることがわかる。
上記各実施例によれば、小型で高い光学性能を有した光学系を実現することができる。
ここで、上記各実施例は本願発明の一具体例を示しているものであり、本願発明はこれらに限定されるものではない。
なお、以下の内容は、本実施形態の光学系の光学性能を損なわない範囲で適宜採用することが可能である。
本実施形態の光学系の数値実施例として、前群と後群からなる2群構成のものを示したが、本願はこれに限られず、その他の群構成(例えば、3群等)の光学系を構成することもできる。具体的には、本実施形態の光学系の最も物体側や最も像面側にレンズ又はレンズ群を追加した構成でも構わない。
本実施形態の光学系において、後群に限らず、単独または複数のレンズ群、または部分レンズ群を光軸方向に移動させて、無限遠物体から近距離物体への合焦を行う合焦レンズ群としても良い。この合焦レンズ群は、オートフォーカスにも適用でき、オートフォーカス用の(超音波モータ等を用いた)モータ駆動にも適している。
また、レンズ群または部分レンズ群を光軸に垂直な方向の成分を持つように移動させ、
または、光軸を含む面内方向に回転移動(揺動)させて、手ブレによって生じる像ブレを補正する防振レンズ群としてもよい。
レンズ面は、球面または平面で形成されても、非球面で形成されても構わない。レンズ面が球面または平面の場合、レンズ加工および組立調整が容易になり、加工および組立調整の誤差による光学性能の劣化を防げるので好ましい。また、像面がずれた場合でも描写性能の劣化が少ないので好ましい。
レンズ面が非球面の場合、非球面は、研削加工による非球面、ガラスを型で非球面形状に形成したガラスモールド非球面、ガラスの表面に樹脂を非球面形状に形成した複合型非球面のいずれでも構わない。また、レンズ面は回折面としても良く、レンズを屈折率分布型レンズ(GRINレンズ)あるいはプラスチックレンズとしても良い。
開口絞りは、後群の中に配置されるのが好ましいが、後群の近傍に配置されてもよく、開口絞りとしての部材を設けずに、レンズの枠でその役割を代用しても良い。
各レンズ面には、フレアやゴーストを軽減し、コントラストの高い光学性能を達成するために、広い波長域で高い透過率を有する反射防止膜を施しても良い。これにより、フレアやゴーストを軽減し、高コントラストの高い光学性能を達成することができる。
G1 前群 G2 後群
I 像面 S 開口絞り

Claims (11)

  1. 物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する前群と、正の屈折力を有する後群とを有し、
    合焦の際、前記前群と前記後群との間隔が変化し、
    前記前群は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1の負レンズと、物体側のレンズ面が凸面の正レンズと、第2の負レンズとにより3枚もしくは4枚のレンズからなり、
    以下の条件式を満足することを特徴とする光学系。
    0.50<(−Exp)/TL<0.90
    0.50<Bf/f<1.10
    0.00<f2/(−f1)<0.42
    但し、Exp:前記光学系における像面から射出瞳の位置までの光軸上の距離、
    Bf:無限遠合焦状態の前記光学系における最も像側のレンズ面から像面までの光軸上の空気換算距離、
    TL:無限遠合焦状態の前記光学系における最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の距離に前記Bfを加えた距離、
    f:無限遠合焦状態の前記光学系の焦点距離、
    f1:前記前群の焦点距離、
    f2:前記後群の焦点距離。
  2. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の光学系。
    0.70<R2a/φL2<1.20
    但し、R2a:前記前群の前記正レンズにおける物体側のレンズ面の曲率半径、
    φL2:前記前群の前記正レンズの有効径。
  3. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1または2に記載の光学系。
    1.80<nd12
    但し、nd12:前記前群の前記正レンズのd線に対する屈折率。
  4. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の光学系。
    0.10<D1a/DG1<0.65
    但し、D1a:前記前群の前記第1の負レンズにおける像側のレンズ面から前記前群の前記正レンズにおける物体側のレンズ面までの光軸上の距離、
    DG1:前記前群における最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の距離。
  5. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の光学系。
    0.25<f2/TL<0.60
  6. 前記後群の最も像側に配置されたレンズにおける像側のレンズ面が凸面であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の光学系。
  7. 前記合焦の際、前記後群が光軸に沿って移動することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の光学系。
  8. 前記後群の最も物体側に配置されたレンズは正レンズであり、
    以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の光学
    系。
    0.30<f21/f<2.00
    但し、f21:前記後群の最も物体側に配置された前記正レンズの焦点距離。
  9. 前記後群は、5枚以下のレンズからなることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の光学系。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の光学系を搭載して構成される光学機器。
  11. 物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する前群と、正の屈折力を有する後群とを有する光学系の製造方法であって、
    合焦の際、前記前群と前記後群との間隔が変化し、
    前記前群は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けたメニスカス形状の第1の負レンズと、物体側のレンズ面が凸面の正レンズと、第2の負レンズとにより3枚もしくは4枚のレンズからなり、
    以下の条件式を満足するように、
    レンズ鏡筒内に各レンズを配置することを特徴とする光学系の製造方法。
    0.50<(−Exp)/TL<0.90
    0.50<Bf/f<1.10
    0.00<f2/(−f1)<0.42
    但し、Exp:前記光学系における像面から射出瞳の位置までの光軸上の距離、
    Bf:無限遠合焦状態の前記光学系における最も像側のレンズ面から像面までの光軸上の空気換算距離、
    TL:無限遠合焦状態の前記光学系における最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の距離に前記Bfを加えた距離、
    f:無限遠合焦状態の前記光学系の焦点距離、
    f1:前記前群の焦点距離、
    f2:前記後群の焦点距離。
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