JP2017161045A - 回転伝達装置 - Google Patents

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直嗣 北山
Naotsugu KITAYAMA
直嗣 北山
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Abstract

【課題】回転伝達装置に軸方向衝撃の吸収能を付与して軸方向衝撃力を受ける虞がある用途での適正を高めること目的としている。
【解決手段】ハウジング2、と入力軸3と、出力軸4と、入力軸3の正逆回転運動を出力軸4に伝達する2方向クラッチ10と、その2方向クラッチの回転運動伝達のための係合と伝達遮断のための係合解除を制御する電磁クラッチ20を有する回転伝達装置に、出力軸4に向かって設定値を超える軸方向衝撃力が加わったときにその軸方向衝撃力を吸収して入力軸に伝達される衝撃力を減衰させる衝撃吸収部30を追設した。
【選択図】図1

Description

この発明は、回転力の伝達、遮断に用いられる回転伝達装置、より詳しくは、軸方向に衝撃を受けることが考えられる用途での適正を高めた回転伝達装置に関する。
既知の回転伝達装置の中に、本出願人が下記特許文献1で提案しているものがある。その特許文献1の回転伝達装置は、各々がハウジングに回転可能に支持された入力軸と出力軸を有し、その入力軸と前記出力軸との間に2方向クラッチと電磁クラッチが設置されている。
前記2方向クラッチは、前記出力軸に設けられた外輪とその外輪の内側に同心配置される内輪との間に組み込まれる保持器と、その保持器に設けられたポケットに組み込まれて前記外輪と内輪との間のくさび空間に配置される対向一対のローラと、その一対のローラを相反する向きに付勢する弾性部材を組み合わせたものが設けられている。
その2方向クラッチは、前記出力軸の外輪と前記入力軸の外周に相対回転不可に取り付けられた前記内輪との間に設けられており、その2方向クラッチの係合と係合解除の制御、即ち、2方向クラッチによる出力軸の入力軸への接続と切り離しの制御が前記電磁クラッチによってなされる。
この特許文献1に記載された回転伝達装置は、応答性に優れる上に、コンパクト化、軽量化が図れ、さらに、2方向クラッチの係合と係合解除の制御も精度良く行える利点を有している。
そこで、この回転伝達装置を車両(自動車)のステアリング装置に組み込んで運転者が操作したステアリングホイールの回転を回転伝達装置経由でステアリングギヤに伝達することが検討されている。
なお、下記特許文献2には、ステアリングホイールの回転を、ステアリングシャフト、中間シャフト(インターミディエイトシャフト)、クラッチ入力軸とクラッチ出力軸を有するクラッチ(これは一種の回転伝達装置)を介してステアリングギヤに伝達するチルト機能を備えたステアリング装置が記載されている。
この特許文献2のステアリング装置は、前記クラッチを車体側に固定して前記クラッチ入力軸とクラッチ出力軸の配置角度を固定するブラケットを備えており、そのブラケットが予め設定した車体前後方向の衝撃荷重がステアリングギヤに入力されたときに車体側から脱落するように構成されている。
特開2012−149746号公報 特許第5765439号公報
特許文献1の回転伝達装置には、車両が他の車両や障害物などに衝突したときに出力軸に加わる軸方向衝撃力を吸収する機能が無い。
そのため、この回転伝達装置をステアリング装置に組み込むと、自動車が衝突するなどしたときに回転伝達装置が塊として作用する可能性がある。
自動車の正面からの衝撃に対しては、回転伝達装置とは別箇所で衝撃吸収能が付与されているが、回転伝達装置が塊として作用して衝撃を吸収せずにステアリングホイールに伝えるものになっていると、ドライバーの安全性確保が万全なものにならない。
なお、上記特許文献2のステアリング装置は、前記ブラケットが車体側から脱落することで車体前後方向の衝撃が吸収されるものになっているが、この装置は、構成要素のレイアウトに制約があり、レイアウトの自由度を高め難い。
この発明は、回転伝達装置に軸方向衝撃の吸収能を付与して軸方向衝撃力を受ける虞がある用途での適正を高めること目的としている。その目的を達成することで、車両のステアリング装置に採用した時のドライバーの安全性向上やステアリング装置を構成する要素のレイアウトの自由度向上などを図ることができる。
上記の課題を解決するため、この発明においては、各々がハウジングに回転可能に支持された入力軸と出力軸を有し、その入力軸と前記出力軸との間に、前記入力軸の正逆回転運動を前記出力軸に伝達する2方向クラッチと、その2方向クラッチの回転運動伝達のための係合と伝達遮断のための係合解除を制御する電磁クラッチが設置され、前記2方向クラッチが、前記出力軸に設けられた外輪とその外輪の内側に同心配置されて前記入力軸と一体回転する入力軸外周の内輪との間にある回転伝達装置に、
前記出力軸に向かって設定値を超える軸方向衝撃力が加わったときにその軸方向衝撃力を吸収して入力軸に伝達される衝撃力を減衰させる衝撃吸収部を追設した。
その衝撃吸収部は、下記1)〜4)の形態のものが考えられる。これらは、いずれも、設定値を超える軸方向衝撃力を受けたときに2点間の距離が短縮して衝撃力を減衰させるものである。
1)前記出力軸の回転を下流の動力伝達要素(ステアリングギヤなど)に伝達する中間シャフトを含み、その中間シャフトが前記出力軸に相対回転不可かつ軸方向相対移動可能に連結されて構成されたスライド機構を備えていてそのスライド機構が前記衝撃吸収部となっているもの。
2)回転操作力を前記入力軸に伝達する中間シャフトを含み、その中間シャフトが前記入力軸に相対回転不可かつ軸方向相対移動可能に連結されて構成されたスライド機構を備えていてそのスライド機構が前記衝撃吸収部となっているもの。
3)前記出力軸の外輪が、設定値を超える軸方向衝撃力で塑性変形する易変形部を有しており、その易変形部が前記衝撃吸収部となっているもの。
4)回転操作力を前記入力軸に伝達する中間シャフトを含み、その中間シャフトが、設定値を超える軸方向衝撃力で塑性変形する易変形部を備えていてその易変形部が前記衝撃吸収部となっているもの。
なお、これ等の衝撃吸収部には、ダンパーを含ませることができる。そのダンパーは、前記1)の形態については前記出力軸と中間シャフトとの間に配置し、前記2)の形態については前記中間シャフトと前記入力軸との間に配置する。
また、前記3)の形態については、前記出力軸の外輪の内側において外輪と前記入力軸との間に配置し、前記4)の形態については前記中間シャフトと前記入力軸との間に配置する。
ダンパーは、前記スライド機構の相対スライドを生じる2部材間に、圧縮ばねや流体ダンパーやその2者の組み合わせ物を介在して構成されるものが考えられる。
流体ダンパーは、粘性流体を外部から隔離された部屋に封入して構成されるものや、粘性流体を封入した2室間にオリフィスを有する隔壁を配置して構成されるものが望ましい。
このほか、塑性変形し易いアルミニウムなどで作られたクラッシュボックスも、設定値を超える軸方向衝撃力が加わったときに相対スライドを生じる部位間に組み込んでダンパーとして機能させることができる。
この発明の回転伝達装置は、前記出力軸に向けて設定値を超える軸方向衝撃力が作用したときにその軸方向衝撃力を吸収する衝撃吸収部を備えているので、入力軸側に伝達される軸方向衝撃力が減衰されて小さくなる。
これにより、軸方向に衝撃を受けることが考えられる用途での適正が高まり、本回転伝達装置を、ドライバーの安全性確保が重視される車両のステアリング装置などにも積極的に採用することが可能になる。
また、回転伝達装置自体が衝撃吸収部を備えることで、本回転伝達装置を採用した車両のステアリング装置などは、構成要素のレイアウトの自由度も向上する。
この発明の回転伝達装置の一例を示す断面図である。 図1のII−II線に沿った断面図である。 図2の一部の拡大断面図である。 図1のIV−IV線に沿った断面図である。 図4のV−V線に沿った断面図である。 図1のVI−VI線に沿った断面図である。 (a)は、図6のVII−VII線に沿った断面図、(b)はトルクカムのボールがカム溝の最深部に移動した状態の断面図である。 衝撃吸収部の他の例を示す断面図である。 衝撃吸収部のさらに他の例を示す断面図である。 衝撃吸収部のさらに他の例を示す断面図である。 衝撃吸収部のさらに他の例を示す断面図である。
以下、この発明の回転伝達装置の実施の形態を添付図面の図1〜図11に基づいて説明する。
図1に示した回転伝達装置1は、ハウジング2、そのハウジング2に一部を入り込ませ、残りの一部を外部に突出させた入力軸3及び出力軸4と、2方向クラッチ10と、その2方向クラッチ10の係合、解除を制御して入力軸の正逆回転運動の出力軸への伝達及び伝達の解除を行う電磁クラッチ20と、軸方向衝撃力を吸収する衝撃吸収部30を組み合わせて構成されている。
この回転伝達装置1の衝撃吸収部30を除く部分の構造の詳細は、前記特許文献1に詳しく示されている。従って、ここでは、簡単に説明するにとどめる。
ハウジング2は、円筒状をなすものであって、一端側に軸受部2aを、他端側に取付フランジ2bをそれぞれ有する。
入力軸3は、出力軸4側の端部に内輪3aを有する。また、出力軸4は、前記内輪3aの径方向外側に同心的に配置する外輪4aを有する。
前記入力軸3は、電磁石23のコア23bとの間、及び前記出力軸4の外輪4aの内周との間にそれぞれ介在される軸受5によって2箇所が支持されている。
また、前記出力軸4は、前記ハウジングの軸受部2aとの間に介在されて皿ばね7によって入力軸側に向けて付勢された軸受6と、前記入力軸3と前記出力軸4の外輪4aとの間にそれぞれ介在された前記軸受5によって2箇所が支持されている。
前記2方向クラッチ10は、前記入力軸3と出力軸4との間に設置されるものであって、図2に示すように、前記内輪3aの外周に周方向に等間隔で複数形成されるカム面11と、そのカム面11と前記外輪4aの円筒内周面4bとの間に組み込まれる2個が一対のローラ12と、そのローラ12を保持する保持器13と、対のローラ12を相反する方向に付勢するばね14を組み合わせて構成されている。
この2方向クラッチ10は、前記内輪3aが一方向に回転するときに前記対のローラ12の一方が前記カム面11と前記円筒内周面4bに係合して入力軸3の一方向への回転を出力軸4に伝達する。
また、前記内輪3aが他方向(反対方向)に回転するときに前記対のローラ12の他方が前記カム面11と前記円筒内周面4bに係合して入力軸3の他方向への回転を出力軸4に伝達する。
前記内輪3aの外周に形成されたカム面11は、図2、図3に示すように、相反する方向に傾斜する一対の傾斜面11a、11bで構成されて前記外輪4aの円筒内周面4bとの間に周方向の両端が狭小になる2箇所のくさび空間を形成しており、その2箇所のくさび空間にそれぞれローラ12が組み込まれている。
なお、前記ばね14は、前記傾斜面11a、11b間に形成されたばね支持面15とばね押さえアーム16aとの間に配置されて定位置に保持されている(図5も同時参照)。
前記ばね押えアーム16aは、入力軸3の外周に取付けられた保持プレート16に設けられている。保持プレート16は、外周部に回り止め片16b(図4参照)を有しており、その回り止め片16bが後述する柱部P1、P2を受け止めることで、対のローラ12が中立位置に保持される。
前記保持器13は、制御保持器13Aと回転保持器13Bとからなる。制御保持器13Aは、図1及び図4に示すように、フランジ(これは環状)F1の片面外周部に軸方向に延びる柱部P1を周方向に等間隔で有しており、また、隣接する柱部P1間に図6に示した円弧状の長孔Lhを、さらに、外周に柱部P1と反対向きに延び出す筒部Tをそれぞれ有する。
また、回転保持器13Bは、フランジF2(これも環状)の外周に柱部P1と平行に配置される柱部P2(図1、図4参照)を有し、前記柱部P1とP2に既述のくさび空間を作り出す斜面S(図2、図3参照)が対向して形成されている。
前記制御保持器13Aと回転保持器13BのフランジF1、F2は、入力軸3の外周に形成されたガイド面3bに案内されて軸方向スライド自在に支持されており、その環状フランジF2と入力軸3の端面の間にスラスト軸受17が組み込まれている。
電磁クラッチ20は、トルクカム18(図1、図6、図7参照)と、制御保持器13Aの筒部Tの端面に対して軸方向に向き合うアーマチュア21と、そのアーマチュア21と軸方向に対向するロータ22と、そのロータ22に電磁吸引力を加える電磁石23を組み合わせて構成されている。
前記トルクカム18は、前記制御保持器13AのフランジF1と回転保持器13BのフランジF2間に設置されている。
そのトルクカム18は、前記フランジF1とF2の対向した端面に、周方向の中央部で溝深さが最大となり、そこから両端に向かってその溝深さが次第に浅くなるカム溝18a、18b(図7参照)を形成してそのカム溝18a、18b間にボール18cを組み込んだものである。
このトルクカム18は、図7(a)の状態から制御保持器13AのフランジF1が軸方向に移動して回転保持器13BのフランジF2に接近すると、図7(b)のように、ボール18cがカム溝18a、18bの最も溝深さの深い位置に転がってフランジF1とF2を相対回転させる。
その相対回転により、2方向クラッチ10が係合解除状態になって入力軸3の出力軸4への回転伝達が遮断される。
前記アーマチュア21は、入力軸3に装着されているフランジ3c(図1参照)の外周に形成されたガイド面3d上に回転自在かつ軸方向スライド自在に装着されている。
そのアーマチュア21は、外周部に連結筒21aを有しており、その連結筒21aの内側に前記制御保持器13Aの筒部Tが固定されてアーマチュア21と制御保持器13Aが一体化されている。
前記ロータ22は、位置決めリング24(図1参照)により軸方向に位置決めされて入力軸3の外周に相対回転不可に嵌合されている。
前記制御保持器13AのフランジF1は、電磁クラッチ20の電磁石23によって回転保持器13BのフランジF2側に吸引される。
前記電磁石23は、電磁コイル23aと、その電磁コイルを支持するコア23bとからなる。前記コア23bは、ハウジング2の他端開口部に回転不可に嵌め込まれ、ハウジングの他端開口の内周に装着された止め輪25によってハウジングから抜け止めされている。
この電磁石23は、電磁コイル23aに電流が流れると、電磁吸引力を発生し、その電磁吸引力で制御保持器13AのフランジF1を回転保持器13BのフランジF2側に引き寄せる。
電磁石23による前記フランジF1の磁気吸引が停止されると、制御保持器13AのフランジF1は、ばね14による対のローラ12の押圧力がバランスする中立位置に押し戻される。これにより、フランジF1、F2が上記と逆向きの相対回転を生じて2方向クラッチ10が係合し、入力軸3から出力軸4への回転伝達がなされる。
以上の構成は、前掲の特許文献1に記載されており、本願を特徴づけるものではない。即ち、本願の回転伝達装置は、衝撃吸収部30が追設されたところに特徴を有する。
図1の回転伝達装置1に設置した衝撃吸収部30は、出力軸4の回転を下流の動力伝達要素(ステアリングギヤなど)に伝達する中間シャフト31を含ませ、その中間シャフト31の円筒部31aを出力軸4の外周にスプライン嵌合させて相対回転不可かつ軸方向相対移動可能に連結してスライド機構を構成しており、そのスライド機構を衝撃吸収部30として機能させるものになっている。
このスライド機構で構成される衝撃吸収部30は、出力軸4に向かって設定値を超える軸方向衝撃力が加わったときに出力軸4上で中間シャフトの円筒部31aが入力軸3に近づく方向にスライドし、これにより、入力軸3に伝達される軸方向衝撃力が吸収されて減衰される。
なお、前記スライド機構を構成する中間シャフト31は、入力軸3に対して相対回転不可かつ軸方向相対移動可能に連結してもよい。
ただし、この構造は、回転伝達装置1の設置対象が自動車のステアリング装置である場合には、図1の回転伝達装置1に比べて衝撃吸収部30がドライバー寄りに配置されることになってドライバーの安全性確保の信頼性が図1の回転伝達装置1よりも低下する。よって、衝撃吸収部30は、図1のように出力軸4側に配置するのが望ましい。
図8〜図11は、いずれも衝撃吸収部30の他の形態である。図8の衝撃吸収部30は、出力軸4の外輪4aに対して、設定値を超える軸方向衝撃力で塑性変形するジャバラ状の易変形部32を具備させてその易変形部32を衝撃吸収部30として機能させるものである。
また、図9の衝撃吸収部30は、図1の衝撃吸収部30に対してダンパー33を含ませたものである。図示のダンパー33は、圧縮ばね34と流体ダンパー35を組み合わせた複合ダンパーである。
流体ダンパー35は、中間シャフト31の円筒部31aの内部にシール部材(図のそれはOリング)36によって封止された密閉室37を設け、その密閉室37に流体38と、オリフィス39aの形成されたピストン39を設置したものを開示した。流体38はエアーも考えられるが、それよりはオイルなどの粘性流体が好ましい。
この図9の衝撃吸収部30は、出力軸4に向かって設定値を超える軸方向衝撃力が加わったときに中間シャフト31が入力軸3に近づく方向にスライドし、このときに圧縮ばね34が圧縮される。
また、出力軸4とピストン39との間の部屋に充填された流体38がオリフィス39aを通ってピストン39よりも図中右側にある部屋に移動し、これにより、中間シャフト31の円筒部31aのスライド抵抗が増し、クッション効果が高まって入力軸3に伝達される軸方向衝撃力が安定して吸収される。
前記圧縮ばね34と流体ダンパー35は、単独で設けることもできる。
図10は、図8の衝撃吸収部30に対してダンパー33を追設したものである。図のように、入力軸3の外周と出力軸4の外輪4aの内周との間をOリングなどのシール部材36で封止してジャバラ状に成形された易変形部32の内部に密閉室40を形成し、その密閉室40に粘性流体やエアーなどを封じ込めており、易変形部32の塑性変形にクッション効果が生じる。
図11の衝撃吸収部30も図8の衝撃吸収部30に対してダンパー33を追設したものである。この衝撃吸収部30は、出力軸4の外輪4aに形成したジャバラ状易変形部32の内部に塑性変形し易いアルミニウムなどで作られたクラッシュボックス41を設置しており、前記易変形部32が塑性変形して潰れるときにクラッシュボックス41も圧縮されて変形する。
これにより、クッション効果が生じて易変形部32が単純に塑性変形する場合に比べて衝撃吸収能が高まる。
なお、前記易変形部32は入力軸3(その入力軸3の電磁石のコア23bによる支持部よりも始端側)に設けることもできるが、回転伝達装置1の設置対象が自動車のステアリング装置である場合には、先に述べた理由から、衝撃吸収部30は出力軸4側に配置するのが望ましい。
1 回転伝達装置
2 ハウジング
2a 軸受部
2b 取付フランジ
3 入力軸
3a 内輪
3b、3d ガイド面
3c フランジ
4 出力軸
4a 外輪
4b 円筒内周面
5、6 軸受
7 皿ばね
10 2方向クラッチ
11 カム面
11a,11b 傾斜面
12 ローラ
13 保持器
13A 制御保持器
13B 回転保持器
F1、F2 フランジ
P1、P2 柱部
Lh 長孔
T 筒部
S 斜面
14 ばね
15 ばね支持面
16 保持プレート
16a ばね押えアーム
16b 回り止め片
17 スラスト軸受
18 トルクカム
18a、18b カム溝
18c ボール
20 電磁クラッチ
21 アーマチュア
21a 連結筒
22 ロータ
23 電磁石
23a 電磁コイル
23b コア
24 止め輪
30 衝撃吸収部
31 中間シャフト
31a 円筒部
32 易変形部
33 ダンパー
34 圧縮ばね
35 流体ダンパー
36 シール部材
37、40 密閉室
38 流体
39 ピストン
39a オリフィス
40 密閉室
41 クラッシュボックス

Claims (7)

  1. 各々がハウジング(2)に回転可能に支持された入力軸(3)と出力軸(4)を有し、その入力軸(3)と前記出力軸(4)との間に、前記入力軸(3)の正逆回転運動を前記出力軸(4)に伝達する2方向クラッチ(10)と、その2方向クラッチ(10)の回転運動伝達のための係合と伝達遮断のための係合解除を制御する電磁クラッチ(20)が設置され、前記2方向クラッチ(10)が、前記出力軸(4)に設けられた外輪(4a)とその外輪(4a)の内側に同心配置されて前記入力軸(3)と一体回転する入力軸外周の内輪(3a)との間にある回転伝達装置であって、
    前記出力軸(4)に向かって設定値を超える軸方向衝撃力が加わったときにその軸方向衝撃力を吸収して前記入力軸(3)に伝達される衝撃力を減衰させる衝撃吸収部(30)を備えた回転伝達装置。
  2. 前記出力軸(4)の回転を下流の動力伝達要素に伝達する中間シャフト(31)を含み、その中間シャフト(31)が前記出力軸(4)に相対回転不可かつ軸方向相対移動可能に連結されて構成されたスライド機構を備えていてそのスライド機構が前記衝撃吸収部(30)となっている請求項1に記載の回転伝達装置。
  3. 回転操作力を前記入力軸(3)に伝達する中間シャフトを含み、その中間シャフトが前記入力軸(3)に相対回転不可かつ軸方向相対移動可能に連結されて構成されたスライド機構を備えていてそのスライド機構が前記衝撃吸収部(30)となっている請求項1に記載の回転伝達装置。
  4. 前記出力軸(4)の外輪(4a)が、設定値を超える軸方向衝撃力で塑性変形する易変形部(32)を有しており、その易変形部(32)が前記衝撃吸収部(30)となっている請求項1に記載の回転伝達装置。
  5. 回転操作力を前記入力軸(3)に伝達する中間シャフトを含み、その中間シャフトが、設定値を超える軸方向衝撃力で塑性変形する易変形部を備えていてその易変形部が前記衝撃吸収部(30)となっている請求項1に記載の回転伝達装置。
  6. 前記衝撃吸収部(30)が、ダンパー(33)を含んでいる請求項1〜5のいずれかに記載の回転伝達装置。
  7. 前記ダンパー(33)が下記1)〜5)のいずれかである請求項6に記載の回転伝達装置。
    1)前記スライド機構の相対スライドを生じる2部材間に圧縮ばねを介在して構成されるもの。
    2)粘性流体を外部から隔離された部屋に封入して構成されるもの。
    3)粘性流体を封入した2室間にオリフィスを有する隔壁を配置して構成されるもの。
    4)前記1)と2)、又は1)と3)を組み合わせたもの。
    5)塑性変形し易いアルミニウムなどで作られたクラッシュボックスを、相対変位を生じる部位間に組み込んで構成されるもの。
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