JP2017160667A - 建物用基礎構造,建物用基礎の施工方法及びこれに用いる型枠 - Google Patents
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上記水平鉄筋群及び立設鉄筋群を構築する鉄筋群構築工程と、
上記水平鉄筋群に上記立設鉄筋群を露出させた状態でコンクリートを打設してベタ基礎を構築するベタ基礎構築工程と、
上記ベタ基礎の周囲に布基礎を構築する布基礎構築工程と、
上記ベタ基礎構築工程後に、構築されたベタ基礎から露出した立設鉄筋群にコンクリートを打設して支柱基礎を構築する支柱基礎構築工程とを備え、
該支柱基礎構築工程は、
上記支柱型枠をその内部空間に上記立設鉄筋群を包容して上記ベタ基礎上に設置する支柱型枠設置工程と、
該支柱型枠設置工程後に、設置した支柱型枠内にコンクリートを打設して支柱基礎を成形する成形工程と、
該成形工程後に、成形された支柱基礎から支柱型枠を取り外す支柱型枠取外し工程とを備えた構成としている。
上記鉄筋群構築工程において、上記押えアンカーボルトをその下端部が上記水平鉄筋群に臨みその先端部が上記立設鉄筋群から突出するように設置し、
上記支柱型枠設置工程において、上記支柱型枠をベタ基礎上に載置し、それから、上記押え部材をその貫通孔を上記押えアンカーボルトの雄ネジ部に挿通させて上記支柱型枠の上端に架設し、その後、上記押えナットを上記押えアンカーボルトの雄ネジ部に螺合して締め付け、該押え部材により上記支柱型枠を上記ベタ基礎に対して押え、
上記支柱型枠取外し工程において、上記支柱型枠を取り外す前に、上記押えナット及び押え部材を上記押えアンカーボルトから外す構成としている。
上記成形工程前に、上記指標ナットの位置調整を行なって、該指標ナットにより上記支柱基礎の上面位置を規定する構成としている。指標ナットは、雄ネジ部にロックナットを螺合して、所謂ダブルナットにしてロックすることができる。
指標ナットの位置調整は、指標ナットを回転させる簡単な操作によるので、それだけ、施工作業が容易であり、コストダウンを図ることができる。これにより、指標ナットにより上記支柱基礎の上面位置を規定するので、成形工程において、コンクリートを打設する際、この指標ナットのあるところまで、コンクリートを注入すれば良いことから、確実に所要高さの支柱基礎を構築することができる。また、従来のように、高さ調整機構を設ける必要がないことから、それだけ、施工作業が容易であり、コストダウンを図ることができる。
上記成形工程前に、上記固定アンカーボルトをその下端部側が上記立設鉄筋群に臨みその先端部が該立設鉄筋群から突出するように設置し、
上記支柱型枠取外し工程後に、上記押えアンカーボルトの上記支柱基礎の上面から突出した部位を切断する構成としている。
これにより、不要になった押えアンカーボルトを切断するので、固定アンカーボルトを適正位置に設けることができ、汎用性を向上させることができる。
図1乃至図4に示すように、本発明の実施の形態に係る建物用基礎構造Kは、敷設された水平鉄筋群2を内部に有したコンクリート製のベタ基礎1と、ベタ基礎1の外周部に立設されるコンクリート製の布基礎3と、布基礎3の内側の所定位置であって水平鉄筋群2に連結されて立設された立設鉄筋群11を内部に有しベタ基礎1に連設されるコンクリート製の複数の支柱基礎10とを備えて構成されている。
支柱型枠Mは、比較的簡易な形状であり、繰り返し使用することができることからコストダウンを図ることができる。
図7(a)に示すように、砂利などを敷固めて整地された基礎床に水平鉄筋群2及び立設鉄筋群11を構築する。立設鉄筋群11は、水平鉄筋群2に結束線(図示せず)を介して連結される。また、この際に、押えアンカーボルト31をその下端部が水平鉄筋群2に臨みその先端部が立設鉄筋群11から突出するように、水平鉄筋群2及び立設鉄筋群11に結束線(図示せず)を介して結着して設置する。更に、固定アンカーボルト20をその下端部側が立設鉄筋群11に臨みその先端部が立設鉄筋群11から突出するように、立設鉄筋群11に結束線(図示せず)を介して結着して設置する。尚、固定アンカーボルト20の設置は、成形工程前であれば、ベタ基礎構築工程後に設置しても良い。また、布基礎3用の鉄筋(図示せず)を水平鉄筋群2に連結して立設させておく。
水平鉄筋群2に、立設鉄筋群11を露出させた状態でコンクリートを打設し、養生してコンクリートを固化させ、ベタ基礎1を構築する。
ベタ基礎1の周囲に布基礎3を構築する。布基礎3用の鉄筋を包容して布基礎3用の型枠を設置し、これにコンクリートを打設し、養生して固化したならば、型枠を取り外してベタ基礎1の周囲に布基礎3を構築する。尚、布基礎構築工程は、例えば、ブロック状の布基礎(図示せず)をベタ基礎1に構築し、あるいは、上記従来技術で示したように、布基礎3用の埋め込み型の布基礎型枠(図示せず)をベタ基礎1上に設置し、この布基礎型枠にコンクリートを打設して構築する等、適宜の方法で布基礎3を設けて良い。また、布基礎構築工程は、支柱基礎構築工程の後で行っても良く、まだ同時進行により行っても良く、適宜に行って良い。
ベタ基礎構築工程後に、構築されたベタ基礎1から露出した立設鉄筋群11にコンクリートを打設して支柱基礎10を構築する。以下の工程に従って行う。
図7に示すように、支柱型枠Mをその内部空間eに立設鉄筋群11を包容してベタ基礎1上に設置する。先ず、支柱型枠Mをベタ基礎1上に載置し、それから、押え部材30をその貫通孔34を押えアンカーボルト31の雄ネジ部35に挿通させて支柱型枠Mの上端に架設し、その後、押えナット32を押えワッシャー33を介して押えアンカーボルト31の雄ネジ部35に螺合して締め付け、この押え部材30により支柱型枠Mをベタ基礎1に対して押える。
設置した支柱型枠M内にコンクリートを打設して支柱基礎10を成形する。この成形工程において、コンクリートを打設する際は、指標ナット40のあるところまで、コンクリートを注入する。適宜コテで均す。この場合、コンクリートの注入量は、支柱基礎10の上面位置を規定する指標ナット40の位置で決まるので、確実に所要高さの支柱基礎10を構築することができる。このため、従来のように、高さ調整機構を設ける必要がないことから、それだけ、施工作業が容易であり、コストダウンを図ることができる。また、支柱型枠Mは押え部材30によりベタ基礎1に対して押えられているので、支柱型枠M内にコンクリートを打設する際、支柱型枠Mがぐらつくことがなく、確実にコンクリートを充填することができる。そして、コンクリートを養生して固化させる。
成形された支柱基礎10から支柱型枠Mを取り外す。この場合、先ず、押えナット32を緩め、この押えナット32,押えワッシャー33及び押え部材30を、押えアンカーボルト31から外す。この状態で、支柱型枠Mを支柱基礎10から抜いて取り外す。この支柱型枠Mを取り外す際には、支柱型枠Mは、内部空間eが錐台形状に形成されているので、摩擦抵抗が極めて少なく、支柱基礎10から抜けやすく、そのため、取り外しを極めて容易に行うことができ、それだけ、施工作業性を向上させることができる。これにより、図4に示すように、ベタ基礎1上に立設鉄筋群11を内部に有した支柱基礎10が構築される。
そして、構築された支柱基礎10は、錐台形状に形成されているので、ベタ基礎1に向けて末広がりになり、土台Bからの圧力がベタ基礎1に広範囲に伝達されることから、安定性が向上させられ、土台Bの支持強度を大幅に向上させることができる。また、支柱基礎10は、ベタ基礎1の水平鉄筋群2に連結されて立設された立設鉄筋群11を内部に有しているので、ベタ基礎1との結合力が強く、また、補強も強固になることから、この点でも、土台Bの支持強度を大幅に向上させることができる。更に、空気の流動が円柱状に比較してよりスムーズになる。
M 型枠
e 内部空間
1 ベタ基礎
2 水平鉄筋群
3 布基礎
10 支柱基礎
11 立設鉄筋群
P 垂直中心軸線
20 固定アンカーボルト
21 雄ネジ部
30 押え部材
31 押えアンカーボルト
32 押えナット
33 押えワッシャー
34 貫通孔
35 雄ネジ部
40 指標ナット
41 ロックナット
(1)鉄筋群構築工程
(2)ベタ基礎構築工程
(3)布基礎構築工程
(4)支柱基礎構築工程
(4−1)支柱型枠設置工程
(4−2)成形工程
(4−3)支柱型枠取外し工程
Claims (10)
- 敷設された水平鉄筋群を内部に有したコンクリート製のベタ基礎と、該ベタ基礎の外周部に立設されるコンクリート製の布基礎と、該布基礎の内側の所定位置であって上記水平鉄筋群に連結されて立設された立設鉄筋群を内部に有し上記ベタ基礎に連設されるコンクリート製の複数の支柱基礎とを備え、該支柱基礎を、内部空間が錐台形状に形成され成形後に取り外される支柱型枠によって錐台形状に成形したことを特徴とする建物用基礎構造。
- 上記支柱基礎の外側面のベタ基礎に対する内角θを、65°≦θ≦85°に設定したことを特徴とする請求項1記載の建物用基礎構造。
- 上記立設鉄筋群の外形を上記支柱基礎の外形と略相似形の錐台形状に形成したことを特徴とする請求項2記載の建物用基礎構造。
- 上記支柱基礎に、該支柱基礎の上面から突出する雄ネジ部を有し該支柱基礎に設置される土台を固定するための固定アンカーボルトを埋設したことを特徴とする請求項1乃至3何れかに記載の建物用基礎構造。
- 敷設された水平鉄筋群を内部に有したコンクリート製のベタ基礎と、該ベタ基礎の外周部に立設されるコンクリート製の布基礎と、該布基礎の内側の所定位置であって上記水平鉄筋群に連結されて立設された立設鉄筋群を内部に有し上記ベタ基礎に連設されるコンクリート製の複数の支柱基礎とを備え、該支柱基礎を、内部空間が錐台形状に形成され成形後に取外される支柱型枠によって錐台形状に成形した建物用基礎を施工する建物用基礎の施工方法であって、
上記水平鉄筋群及び立設鉄筋群を構築する鉄筋群構築工程と、
上記水平鉄筋群に上記立設鉄筋群を露出させた状態でコンクリートを打設してベタ基礎を構築するベタ基礎構築工程と、
上記ベタ基礎の周囲に布基礎を構築する布基礎構築工程と、
上記ベタ基礎構築工程後に、構築されたベタ基礎から露出した立設鉄筋群にコンクリートを打設して支柱基礎を構築する支柱基礎構築工程とを備え、
該支柱基礎構築工程は、
上記支柱型枠をその内部空間に上記立設鉄筋群を包容して上記ベタ基礎上に設置する支柱型枠設置工程と、
該支柱型枠設置工程後に、設置した支柱型枠内にコンクリートを打設して支柱基礎を成形する成形工程と、
該成形工程後に、成形された支柱基礎から支柱型枠を取り外す支柱型枠取外し工程とを備えたことを特徴とする建物用基礎の施工方法。 - 予め、上下方向の貫通孔が形成されるとともに上記支柱型枠の上端に架設され該支柱型枠を上記ベタ基礎に対して押えるための押え部材と、上記ベタ基礎内に埋設される下端部を有するとともに上記押え部材の貫通孔に挿通させられ雄ネジ部が形成された先端部を有した押えアンカーボルトと、上記押え部材の貫通孔に貫通させられた押えアンカーボルトの雄ネジ部に螺合し、締め付けられて上記押え部材を介して上記支柱型枠を上記ベタ基礎側に押圧する押えナットとを用意し、
上記鉄筋群構築工程において、上記押えアンカーボルトをその下端部が上記水平鉄筋群に臨みその先端部が上記立設鉄筋群から突出するように設置し、
上記支柱型枠設置工程において、上記支柱型枠をベタ基礎上に載置し、それから、上記押え部材をその貫通孔を上記押えアンカーボルトの雄ネジ部に挿通させて上記支柱型枠の上端に架設し、その後、上記押えナットを上記押えアンカーボルトの雄ネジ部に螺合して締め付け、該押え部材により上記支柱型枠を上記ベタ基礎に対して押え、
上記支柱型枠取外し工程において、上記支柱型枠を取り外す前に、上記押えナット及び押え部材を上記押えアンカーボルトから外すことを特徴とする請求項5記載の建物用基礎の施工方法。 - 予め、上記押えアンカーボルトの雄ネジ部に上記支柱基礎の上面位置を示す指標ナットを螺合して設け、
上記成形工程前に、上記指標ナットの位置調整を行なって、該指標ナットにより上記支柱基礎の上面位置を規定することを特徴とする請求項6記載の建物用基礎の施工方法。 - 予め、上記支柱基礎内に埋設されるとともに上記支柱基礎の上面から突出させられる雄ネジ部が形成された先端部を有し、該支柱基礎に設置される土台を固定するための固定アンカーボルトを用意し、
上記成形工程前に、上記固定アンカーボルトをその下端部側が上記立設鉄筋群に臨みその先端部が該立設鉄筋群から突出するように設置し、
上記支柱型枠取外し工程後に、上記押えアンカーボルトの上記支柱基礎の上面から突出した部位を切断することを特徴とする請求項6または7記載の建物用基礎の施工方法。 - 上記請求項5乃至8何れかに記載の建物用基礎の施工方法に用いられ、上記支柱基礎を成形する支柱型枠であって、内部空間が錐台形状に形成されたことを特徴とする建物用基礎の施工方法に用いられる支柱型枠。
- 肉厚が一定で筒状に一体形成されたことを特徴とする請求項9記載の建物用基礎の施工方法に用いられる支柱型枠。
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