JP2006070547A - 蓄光性蛍光体包有樹脂体および蓄光性蛍光体包有樹脂体埋設コンクリート構造物 - Google Patents

蓄光性蛍光体包有樹脂体および蓄光性蛍光体包有樹脂体埋設コンクリート構造物 Download PDF

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Abstract

【課題】 蓄光性蛍光体を包有する樹脂体であって、耐光性、耐候性が高く、摩耗圧力が高い環境で長時間使用しても蛍光性能および耐候性が低下しない蓄光性蛍光体包有樹脂体を提供する。
【解決手段】 蓄光性蛍光体2が高い透明性を有する樹脂3で形成された本体の上部表面近くに層状に偏在し、完全に樹脂3に包有されて外表面に露出しないようになっており、樹脂3は蓄光性蛍光体2を包有する表面層を形成すると共に樹脂体1全体を円錐台形やその他適当な形状に形作る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、蓄光性蛍光体を包有する樹脂に関し、特に蓄光性蛍光体の作用により夜間の景観向上や通路表示等の視認性向上のために舗石に埋設するための樹脂に関する。
従来、夜間の公園、庭などの景観向上や通路表示のため、舗石に発光ダイオードを埋め込んだものが使用されている。しかし、発光ダイオードを利用すると電源や配線が必要になり、施工が大掛かりになることから、施工、維持管理コストや電力の節約のために蓄光性蛍光体を埋設した舗石も提供されている。たとえば特許文献1には、歩道に埋め込まれた磁器質タイルの凹凸で歩道や交差点の位置を表示する盲人用歩道板の突起部に蓄光性蛍光体を混入した樹脂シートを埋設した磁器質タイルが開示されている。昼間は主に盲人の進路確認に用いられるが、夜間は蓄光性蛍光体が昼間に蓄えた蓄光の残光により蛍光発光して健常者の目視による進路、安全確認や公園の経過向上にも用いられる。
また、デパートや病院、地下街など不特定多数の人が集まる場所には非常時の出口誘導のために代替電力装置を備えた誘導灯が設置されている。しかし、代替電力装置が整備不備や断線等により作動しない場合がある。
そこで、たとえば特許文献2に非常誘導灯の信頼性向上のため蓄光性蛍光体を利用した蓄光性蛍光体埋設コンクリート構造物が開示されている。特許文献2にに開示されたコンクリート構造物は、蓄光性蛍光体を混入した樹脂シートを所定の形状に形成し、樹脂シートの一部が表面に露出するようにコンクリートに埋設したものである。
樹脂シートの露出部は、たとえば矢印形や点線、もしくは非常口を表す記号型等に形成される。蓄光性蛍光体を混入した樹脂シートは、昼間もしくは照明が正常に作動している間に光を蓄える。非常事態により照明が作動しなくなり周囲が暗黒になった時に、蓄えた光により樹脂シートの露出部が蛍光発光し、避難経路を浮き上がらせ、避難者を出口まで安全に誘導する。本開示発明では、電気的トラブルの余地がなく、非常時の作動性について非常に信頼性が高い。
これらの開示発明に用いられている蓄光性蛍光体は、例えばMAl24で表される化合物で、Mはカルシウム、ストロンチウム、バリウムからなる群から選ばれる少なくとも1つ以上の金属元素、もしくはかかる金属元素にマグネシウムを添加した複数の金属元素である化合物を母結晶とし、賦活剤としてユウロビウムを、共賦活剤として希土類元素を添加した蓄光性蛍光体が利用されている。この蓄光性蛍光体は特許文献3に開示されているものであり、従来の硫化物系蛍光体や放射性蛍光体に比べ非常に残光が強く、極めて長時間の残光を有し、放射性物質を含まないため安全性が高く、さらに耐光性、耐候性に優れているため一般に広く用いられている。
特開平11−117211号公報 特開平8−302629号公報 特開平7−11250号公報
しかし、特許文献3に開示された蓄光性蛍光体は、従来の蛍光体に比べて耐光性、耐候性が向上しているものの、屋外に長時間放置すると外気により加水分解されて黒変し蛍光性能が低下する問題があった。特許文献1、2で利用されている蓄光性蛍光体の粉体を樹脂に混入して形成される樹脂シートは、蓄光性蛍光体を樹脂シートに均一に練入しているため、舗石表面部のように摩耗圧力が高い環境で使用すると、表面の樹脂が摩耗して表面近くの蓄光性蛍光体が外気にさらされ、耐候性が低下する問題があった。
また、蓄光性蛍光体は粒度が小さい粉末にすると輝度、蓄光性が低下するため、蓄光性蛍光体の粉末を練入した樹脂シートでは十分な蛍光性能が発揮できなかった。
さらに、蓄光性蛍光体の粉体を樹脂に混入して樹脂シートを形成する際に、蓄光性蛍光体が混練機のローラー表面を削り、ローラー表面の金属粒子が混入して樹脂シートが黒ずみ、輝度の高い樹脂シートが得られないという問題がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、蓄光性蛍光体を包有する樹脂体であって、耐光性、耐候性が高く、摩耗圧力が高い環境で長時間使用しても耐候性が低下しない蓄光性蛍光体包有樹脂体および蓄光性蛍光体包有樹脂体埋設コンクリート構造物を提供することである。
本発明の蓄光性蛍光体包有樹脂体は、蓄光性蛍光体と透明で耐光性が高い注型用樹脂からなり、破砕して粒度篩別した蓄光性蛍光体を、蓄光性蛍光体が樹脂体表面に露出しないように樹脂体の上部表層下に偏在させ樹脂に包有させて形成される。蓄光性蛍光体は、MAl24で表される化合物で、Mはカルシウム、ストロンチウム、バリウムからなる群から選ばれる少なくとも1つ以上の金属元素、もしくはかかる金属元素にマグネシウムを添加した複数の金属元素である化合物を母結晶とし、賦活剤としてユウロビウムを、共賦活剤として希土類元素を添加して得られるものを用いる。
本発明の蓄光性蛍光体包有樹脂体は、任意の形状の型枠に深さ数mm〜数cmになるよう注型用樹脂を注入しある程度の厚みを持った表面層を形成した後、破砕し篩別して微粒粉を取り除いた蓄光性蛍光体を撒布し、さらに目的の深さまで注型用樹脂を充填して固化させたものである。なお、粒度は例えば径2mm以上とし、篩い分けにより径2mm以下の微粒粉が混入しないようにする。また、例えば20mm以上の塊状体は再度破砕し篩別して用いる。蓄光性蛍光体は樹脂体の外表面に露出しないように周縁部を避けて撒布する。
固化した樹脂体を型枠から抜き取り天地を入れ替えると、任意形状の樹脂体の上部表面近くに蓄光性蛍光体が層状に偏在し、蓄光性蛍光体が樹脂に完全に包有されている蓄光性蛍光体包有樹脂体が得られる。
本発明の蓄光性蛍光体包有樹脂体を屋外に設置すると、昼間は樹脂体に包有されている蓄光性蛍光体が太陽光を蓄光し、夜間蛍光発光する。本発明に用いた蓄光性蛍光体は極めて長時間の残光を持ち、昼間5時間の太陽光照射を受けると、優に夜間8時間以上視認可能な蛍光を発する。
本発明の樹脂体はたとえば円筒形や円錐台形等として暗黒下での照明に用いてもよいし、矢印や非常口記号、文字型などに形成して避難路表示に使用しても良い。動物型や乗り物型などに形成して光るオブジェとして用いることもできる。
この際、樹脂体をそのまま庭や公園などに置き、案内表示やオブジェなどに用いても良いが、樹脂体の底面にナットをナット穴が露出するように付設して、ナット穴にボルトを螺合してタッピングネジや支柱などの支持具に接続し、各所適当な位置に取り付けることもできる。
本発明の蓄光性蛍光体包有樹脂体は、蓄光性蛍光体が樹脂に包有されていて樹脂体表面に露出しないため、蓄光性蛍光体が樹脂に保護されて外気から遮断され、外気の影響を受けない。したがって、酸化や加水分解されて黒変することがなく、蛍光性能の低下が効果的に抑制される。また、光透過性が高い樹脂を母材に用いるため、蓄光性蛍光体の蓄光および蛍光発光を阻害せず、高輝度の発光を得ることができる。
さらに、表面から蓄光性蛍光体に達するまで一定深度の樹脂層が存在するため、摩擦や風雨による浸食等により樹脂体の表面が削られても蓄光性蛍光体が容易に表面に露出しない。したがって、耐候性が高く、摩耗圧が高い環境での使用に耐えうる。
注型用樹脂はたとえばエポキシ樹脂やアクリル樹脂を用いるとよい。また、不飽和ポリエステルとスチレンを共重合させた不飽和ポリエステル樹脂を用いると高い透明度、耐光性、耐摩耗性が得られる。また、不飽和ポリエステルは経年変化が少ない点でも有利である。
蓄光性蛍光体は、径1.5mm程度を境界とし、粒度が小さくなると蓄光性能、輝度が急激に低下する特性を持つ。本発明の樹脂体では、径2mm以上の蓄光性蛍光体を篩別して使用するため、蓄光性蛍光体が持つ蓄光性を十分に発揮し、良好な輝度の発光体を提供することができる。さらに本発明の樹脂体は、従来の樹脂に均一に蓄光性蛍光体を練入した樹脂シートに較べ、蓄光性蛍光体の使用量が非常に少ないため、材料コストを低減でき経済的に有利である。
本発明の樹脂体は、たとえばコンクリート構造物に埋設し、舗石等に応用することができる。
直方体や台形をなす型枠を用い、型枠の底部に本発明の蓄光性蛍光体包有樹脂体を数個下向きに配置した後、型枠にコンクリートを充填し固化させる。その後型枠から抜くと、表面に本発明の樹脂体が埋設されたコンクリート構造物が得られる。
本発明の樹脂体は表面から蓄光性蛍光体に達するまで一定深度の樹脂層が存在するため、舗石等の表面部で人が頻繁に踏みつけ表面が摩減しやすい環境でも容易に蓄光性蛍光体が露出しない。したがって、コンクリート構造物の表面に埋設し、上部に樹脂体が露出していても、屋外に設置する舗石として要求される十分な耐摩耗性を持つ。
例えば、直方体の長手方向に直線状に数個の樹脂体を埋設したコンクリート構造物を製造し、このコンクリート構造物を歩道の縁石として用いたり、歩道中央の舗石として列設すると、夜間、歩道に沿って蛍光体が点々と発光し、明確な歩道表示ができると共に良好な景観が得られる。また、地下道やデパート等に用いると、地震などの異常時に電力の供給が途絶え周囲が暗くなっても、蛍光体が発光して避難経路を案内することができる。
また、コンクリート構造物の表面に矢印形に樹脂体を配置し、進行方向を示す夜光表示を作成することもできる。蛍光体の配置に意味を付与せず、公園のデザイン設計に応じて任意の配置でコンクリート構造物を設置しても良い。動物型などに形成した樹脂体を埋め込んでも良い。
コンクリート構造物に蓄光性蛍光体包有樹脂体を埋設する場合、デザインに応じて樹脂体の底面を任意の色で着色することもできる。本発明の樹脂体では大粒の蓄光性蛍光体を用いているため、蓄光性蛍光体同士に隙間ができ、上方から底面が透視できる面積が大きくなっている。したがって、底面に着色すると、周囲が明るい場合に底面の色を十分視認することができ、より自由なデザインを表現することができる。
また、底面を白色や鏡面に塗装すると、底面が外光を反射するので蓄光性蛍光体により多くの外光が照射され、輝度や残光性が向上する。なお、着色する部位は底面に限らず、例えば着色面の保護などのために蓄光性蛍光体の下方にあたる樹脂体内に着色層を形成しても良い。
底面を着色したものや着色層を形成した蓄光性蛍光体包有樹脂体は、コンクリート構造物への埋設に限らず、樹脂体単体で使用しても良い。
以上のように、本発明の蓄光性蛍光体包有樹脂体は耐光性、耐候性が高く、摩耗圧力が高い環境で長時間使用しても蓄光性蛍光体が露出して外気により酸化、加水分解し輝度が低下することがない。また、本発明の蓄光性蛍光体包有樹脂体をコンクリート構造物の表面に埋設すると、耐摩耗性が高い蓄光性蛍光体包有樹脂体埋設コンクリート構造物を得ることができる。
以下、実施例を用いて本発明の蓄光性蛍光体包有樹脂体および蓄光性蛍光体包有樹脂体埋設コンクリート構造物を詳細に説明する。
図1は本実施例の蓄光性蛍光体包有樹脂体の斜視図、図2は下方から見た斜視図である。樹脂体1では、蓄光性蛍光体2が樹脂3の上部表面近くに層状に偏在し、完全に樹脂3に包有されている。樹脂3は蓄光性蛍光体2を包有する表面層を形成すると共に樹脂体1全体を円錐台形に形作っている。また、樹脂体1の底面にはナット4が埋設されている。
本実施例の蓄光性蛍光体2は、MAl24で表される化合物を母結晶とし、腑活剤としてユウロピウムを、共腑活剤として希土類元素を添加したものである。母結晶の化学式中、Mはカルシウム、ストロンチウム、バリウムからなる群から選ばれる少なくとも1つ以上の金属元素、もしくはかかる金属元素にマグネシウムを添加した複数の金属元素である。ユウロピウムおよび希土類元素は、Mで表される金属元素に対して、モル数%でそれぞれ0.001%以上10%以下添加する。
この蓄光性蛍光体2は特許文献3に開示されたものであり、放射性物質を全く含まず安全であり、初輝度が高く長時間明るい残光があり、耐光性に優れているという利点を持っている。
本実施例では、大塊状の蓄光性蛍光体を破砕した後、径2mm〜20mmの範囲に篩い分けたものを使用している。径が20mmを超える塊体は取り扱い上使用しにくいので再度破砕、篩別し、上記の範囲内に粒度を揃えて使用する。
樹脂3は不飽和ポリエステルにスチレンが共重合しているものであり、全体に対する重量%で不飽和ポリエステル64%にスチレン36%を添加して得られる不飽和ポリエステル樹脂である。樹脂3は、透明度および耐候性が高く、経年変化が少なく、メチルエチルケトンパーオキサイド等の硬化剤および促進剤により短時間で固化するという利点がある。
樹脂体1は、樹脂3を型枠を使って形成する。
図3は樹脂体の製造工程を説明する図面、図4は完成品の側面図と平面図である。
まず、図3(a)に示すように、円錐台形の型枠に深さ2〜10mmまで硬化剤、促進剤を添加した樹脂3を注入して表面層を形成する。次に、表面層が固まらないうちに、図3(b)に示すように、樹脂層上面に蓄光性蛍光体2を散布する。このとき、側表面に蓄光性蛍光体2が露出しないよう、周辺部を避けて散布する。つづけて、図3(c)に示すように、樹脂3を目的の深さまで充填し、最後にナット4を表面中央部に配置し、気泡を吸引して放置し、固化する。十分固化するまで3日程度必要である。完全に固化したら型枠から抜き取り、樹脂3の表面を研磨して円錐台形の樹脂体1を完成する。
樹脂体1は、図4(a)に示すように、蓄光性蛍光体2が透明の樹脂3に包まれて保護された状態で表面近くに配置されている。また、底面には彩色した反射面6を形成して、樹脂体1に色彩を付与してもよい。彩色反射面6は、表面にラッカーなどの塗料を塗る方法や、底面付近に反射板を埋め込む方法など、色々な方法で形成することができる。
上面から見ると、図4(b)に示すように、蓄光性蛍光体2の片が適当な密度で分布していて、隙間からは底の彩色反射面6の色が見えて、樹脂体1の色合いを決定している。
本実施例の樹脂体1は、そのまま庭の地面に載置したり、ナット4により支柱の上端に設置することができる。また、壁面から突出するボルトにネジ締めして壁面に掛設しても良い。
昼間は太陽光により蓄光性蛍光体2が蓄光し、夜になると蓄光した光を放出して蛍光発光する。したがって、暗闇の中で樹脂体1が美しい青緑色に発光するとともに、周囲をほのかに照明して非常に良好な庭園内の景観が得られる。
庭園のデザインに合わせて樹脂体1を動物型や星形などに形成することも、使用する型枠を変更するだけで容易に実現できる。
蓄光性蛍光体2は輝度や残光時間が長く、樹脂3は光透過性が高いため、本実施例の樹脂体1は効率よく蓄光し、非常に良好な蛍光発光を得られる。また、樹脂3が耐候性に劣る蓄光性蛍光体2を完全に被覆しているため、蓄光性蛍光体2が外気にさらされず、酸化、加水分解等を効果的に抑制する。樹脂3は耐候性に優れ経年変化も少ないため、長期間の使用に耐える。
また、蓄光性蛍光体は一般に径1.5mm以下の微粒粉になると輝度、残光時間が低下するが、本実施例の蓄光性蛍光体2は粒度を径2mm以上に選別したものを用いているため、蓄光性蛍光体本来の良好な蛍光性能を発揮する。
図5は別の実施例における蓄光性蛍光体包有樹脂体を埋設したコンクリート構造物の斜視図である。
断面台形の直方体に成形されたコンクリート構造物11の上表面に樹脂体1が埋設されている。樹脂体1の上面はコンクリート構造物11の上表面に露出している。また、樹脂体1の底面は白色に着色されている。
本実施例の樹脂体1は、上記実施例と同様に円錐台形に作成した後、底面をラッカー塗料等で着色したものである。なお、この用途にはナットは不要なので、設けない。
本実施例のコンクリート構造物11は図6に示したように断面台形の直方体に形成した鉄製の型枠を用いて作成する。内壁に離型剤を塗布した型枠12の底面に樹脂体1の上面を両面テープ13で仮止めし(a)、コンクリート14を充填し、震盪して表面を均してから固化させ(b)、型枠から抜いて天地を入れ替えてコンクリート構造物11を完成させる(c)。
コンクリート構造物11は例えば農道や公園の歩道の縁石として用いる。本実施例のコンクリート構造物11を設置した公園では、本実施例の樹脂体1が照明が消えた後に蛍光発光し、歩道の確認が容易になると共に非常に良好な景観が得られる。コンクリート構造物11を道路の縁石に用いると、街灯を設置しなくても進路を容易に認識することができる。したがって、通行量が少なく街灯を配備できない農道などに非常に便利に利用できる。
本実施例の樹脂体1は、底面を白色に着色しているため、底面に透過した太陽光を乱反射し、蓄光性蛍光体に照射するため、効率的に蓄光することができる。また、夜間蛍光体が発光しているときも、蛍光体から発された光を上方に反射するため輝度が上昇する。さらに、昼間もコンクリートの色に埋もれず、存在を容易に目認することができる。なお、公園のデザイン設計や目的に応じて着色の色を任意に変更しても良い。
本実施例のコンクリート構造物11は、図7に例示するようにコンクリート構造物11を板状に形成してインターロッキングブロックとしても良い。本実施例のインターロッキングブロック20は、コンクリートを板状のインターロッキングブロックに鋳造し、上表面に6個の樹脂体1を配したコンクリート構造物である。樹脂体1は矢印状に配置されている。
このインターロッキングブロック20は、公園や地下道の舗石として用いる。樹脂体1を配さない従来のインターロッキングブロックと組み合わせて用い、樹脂体1を配したインターロッキングブロック20が等間隔に位置するように舗装を行うとよい。
公園の舗石として用いた場合は、上記実施例と同様に夜間の歩行順路を表示したり、景観の向上に利用することができる。一方、地下道の舗石として用いると、地震など非常時に停電が起こり、地下道の照明が全て消えた際に本実施例のインターロッキングブロック20に配された樹脂体1が矢印形に発光して経路を指し示し、避難経路を浮かび上がらせることができる。本実施例の樹脂体1は、電力を必要としないため、非常時の作動に対して信頼性が非常に高い。
本実施例の樹脂体1は、蓄光性蛍光体が2mm〜10mmの不飽和ポリエステル樹脂に被覆されているため、公園や地下道の舗石のように人が頻繁に踏みつけて激しく摩耗する場面でも、蓄光性蛍光体が外気に露出して酸化、加水分解されるおそれがない。したがって、本実施例のインターロッキングブロックを用いれば耐摩耗性が高い舗石を提供することができる。
本発明の1実施例に係る蓄光性蛍光体包有樹脂体の斜視図である。 図1の蓄光性蛍光体包有樹脂体の下から見た斜視図である。 図1の樹脂体の製造工程図である。 製品の樹脂体の側面図と平面図である。 本発明の別の実施例に係る、蓄光性蛍光体包有樹脂体を埋設したコンクリート構造物の斜視図である。 図5コンクリート構造物の製造工程図である。 本発明のさらに別の実施例に係る、蓄光性蛍光体包有樹脂体を埋設したインターロッキングブロックの斜視図である。
符号の説明
1 樹脂体
2 蓄光性蛍光体
3 樹脂
4 ナット
5 型枠
6 彩色反射面
11 コンクリート構造物
12 型枠
13 両面テープ
20 インターロッキングブロック

Claims (7)

  1. 破砕し粒度篩別した蓄光性蛍光体を上部表層下に偏在して包有する樹脂体であって、該樹脂体が透明で耐光性が高い注型用樹脂で組成されることを特徴とする蓄光性蛍光体包有樹脂体。
  2. 前記蓄光性蛍光体は径が2〜20mmの範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の蓄光性蛍光体包有樹脂体。
  3. 前記蓄光性蛍光体がMAl24で表される化合物で、Mはカルシウム、ストロンチウム、バリウムからなる群から選ばれる少なくとも1つ以上の金属元素、もしくはかかる金属元素にマグネシウムを添加した複数の金属元素である化合物を母結晶とし、賦活剤としてユウロビウムを、共賦活剤として希土類元素を添加したものであることを特徴とする請求項1または2に記載の蓄光性蛍光体包有樹脂体。
  4. 前記注型用樹脂が不飽和ポリエステルとスチレンからなる不飽和ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1から3に記載の蓄光性蛍光体包有樹脂体。
  5. 前記蓄光性蛍光体が偏在する部位より下方に着色面を持つことを特徴とする請求項1から4に記載の蓄光性蛍光体包有樹脂体。
  6. 下面表面にナットが付設されていることを特徴とする請求項1から5に記載の蓄光性蛍光体包有樹脂体。
  7. 請求項1から5に記載の蓄光性蛍光体包有樹脂体を埋設したコンクリート構造体であって、前記蓄光性蛍光体包有樹脂体の少なくとも一部が該コンクリート構造体の表面に露出していることを特徴とした蓄光性蛍光体包有樹脂体埋設コンクリート構造物。
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