JP2017160345A - インクジェット捺染用オレンジインク及びそれを用いた繊維の捺染方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
本発明の目的は、彩度と発色性のバランスに優れるオレンジインク組成物を提供することである。これによって、オレンジの発色性が極めて良好な染布の提供が可能であり、インクジェット記録用、特にインクジェット捺染用オレンジインクとして極めて有用である。
【解決手段】
2種類の色材(A−1)及び(A−2)を含有するオレンジインク組成物であって、成分(A−1)、(A−2)ともに、分子内にアゾ結合(−N=N−)を有する色材であるオレンジインク組成物。
【選択図】なし
本発明の目的は、彩度と発色性のバランスに優れるオレンジインク組成物を提供することである。これによって、オレンジの発色性が極めて良好な染布の提供が可能であり、インクジェット記録用、特にインクジェット捺染用オレンジインクとして極めて有用である。
【解決手段】
2種類の色材(A−1)及び(A−2)を含有するオレンジインク組成物であって、成分(A−1)、(A−2)ともに、分子内にアゾ結合(−N=N−)を有する色材であるオレンジインク組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、インクジェット捺染に用いるオレンジインク組成物、それを用いるインクジェット捺染方法、及びそれらにより捺染された繊維に関する。
近年、インクジェットによる無製版印刷を行なう記録方法が提案され、布等を含めた繊維に対してもインクジェット捺染が行われている。従来のスクリーン捺染等と比較して、インクジェット捺染は、無製版であること;省資源であること;省エネルギーであること;及び高精細な表現が容易であること;等、様々な利点があるとされている。
ポリエステル繊維等の疎水性繊維布は、一般に水に不溶性の色材により染色される。従って、疎水性繊維の捺染に用いる水性インクとしては、一般に、水不溶性色材を水中に分散し、分散安定性等の性能が良好な分散インクを用いる必要がある。
ポリエステル繊維等の疎水性繊維布は、一般に水に不溶性の色材により染色される。従って、疎水性繊維の捺染に用いる水性インクとしては、一般に、水不溶性色材を水中に分散し、分散安定性等の性能が良好な分散インクを用いる必要がある。
水不溶性色材の1つである分散染料を用いたインクジェット捺染においては、通常、イエロー、マゼンタ、及びシアンの3色、若しくは、これにブラックを加えた4色のインクセットが基本色として用いられており、この他にオレンジ、バイオレット等が特色として用いられる。
インクジェット捺染は、例えばスポーツアパレル等の衣料用途等に用いられ、その用途が拡大しつつある。これに伴い、インクジェット捺染に用いるインクの性能としては、吐出安定性や堅牢性に加え、彩度や明度の高さ;色再現範囲の拡大;及び、生体や環境への安全性;等が要求されるようになってきた。
インクジェット捺染は、例えばスポーツアパレル等の衣料用途等に用いられ、その用途が拡大しつつある。これに伴い、インクジェット捺染に用いるインクの性能としては、吐出安定性や堅牢性に加え、彩度や明度の高さ;色再現範囲の拡大;及び、生体や環境への安全性;等が要求されるようになってきた。
インクジェット捺染に用いられるオレンジ染料としては、下記特許文献1〜3に記載の染料が知られている。
本発明は、彩度と発色性のバランスが優れるオレンジインク組成物、これを用いた繊維の捺染方法、及びこの捺染方法により捺染された繊維の提供を課題とする。
本発明者等は前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、インク組成物が、特定の2種類のオレンジ染料を着色剤として含有することにより、前記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。すなわち本発明は、以下の1)〜13)に関する。
1)
2種類の色材(A−1)及び(A−2)を含有するオレンジインク組成物であって、成分(A−1)、(A−2)ともに、分子内にアゾ結合(−N=N−)を有する色材であるオレンジインク組成物。
2)
上記成分(A−1)が、下記式(1)で表される色材である上記1)に記載のオレンジインク組成物。
(式(1)中、2つのXはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、又はニトロ基を、R1乃至R3はそれぞれ独立に、水素原子、置換又は無置換の(C1−C6)アルキル基、置換又は無置換の(C1−C6)アルコキシ基、又はアリール基を表す。)
3)
上記式(1)において、2つのXがいずれもニトロ基であり、R1が置換又は無置換の(C1−C6)アルキル基であり、R2が水素原子であり、R3が置換又は無置換のアリール基である上記2)に記載のオレンジインク組成物。
4)
上記成分(A−2)が、下記式(2)で表される色材である上記1)乃至3)の何れか一項に記載のオレンジインク組成物。
(式(2)中、R4はハロゲン原子、シアノ基、又はニトロ基を、R5、及びR6はそれぞれ独立に、水素原子、置換又は無置換の(C1−C6)アルキル基、又はアリール基を表す。)
5)
さらに(C)分散剤を含有する上記1)乃至4)のいずれか一項に記載のオレンジインク組成物。
6)
さらに(D)水溶性有機溶剤を含有する上記1)乃至5)のいずれか一項に記載のオレンジインク組成物。
7)
25℃におけるインク組成物の粘度が、3〜20mPa・sである上記1)乃至6)のいずれか一項に記載のオレンジインク組成物。
8)
上記1)乃至7)のいずれか一項に記載のオレンジインク組成物の液滴を、インクジェットプリンタにより繊維に付着させる工程Aと、工程Aにより付着させたインク組成物の液滴中の染料を熱により繊維に固着させる工程Bと、繊維中に残存する未固着の染料を洗浄する工程Cとを含む、繊維の捺染方法。
9)
1種類以上の糊材を少なくとも含有する水溶液を、オレンジインク組成物の液滴を付着させる前の繊維に付与する、繊維の前処理工程をさらに含む上記8)に記載の繊維の捺染方法。
10)
上記1)乃至7)のいずれか一項に記載のオレンジインク組成物の液滴を、インクジェットプリンタにより中間記録媒体に付着させた後、該中間記録媒体のオレンジインク組成物の付着面と、繊維とを接触させて加熱することにより、中間記録媒体に付着したオレンジインク組成物中の染料を、繊維に昇華転写させて捺染を行う繊維の捺染方法。
11)
繊維が、疎水性繊維又は疎水性繊維を含有する混紡繊維である、上記8)乃至10)のいずれか一項に記載の繊維の捺染方法。
12)
疎水性繊維が、ポリエステル繊維である、上記10)に記載の繊維の捺染方法。
13)
上記8)乃至12)のいずれか一項に記載の捺染方法により得られる捺染された繊維。
1)
2種類の色材(A−1)及び(A−2)を含有するオレンジインク組成物であって、成分(A−1)、(A−2)ともに、分子内にアゾ結合(−N=N−)を有する色材であるオレンジインク組成物。
2)
上記成分(A−1)が、下記式(1)で表される色材である上記1)に記載のオレンジインク組成物。
3)
上記式(1)において、2つのXがいずれもニトロ基であり、R1が置換又は無置換の(C1−C6)アルキル基であり、R2が水素原子であり、R3が置換又は無置換のアリール基である上記2)に記載のオレンジインク組成物。
4)
上記成分(A−2)が、下記式(2)で表される色材である上記1)乃至3)の何れか一項に記載のオレンジインク組成物。
5)
さらに(C)分散剤を含有する上記1)乃至4)のいずれか一項に記載のオレンジインク組成物。
6)
さらに(D)水溶性有機溶剤を含有する上記1)乃至5)のいずれか一項に記載のオレンジインク組成物。
7)
25℃におけるインク組成物の粘度が、3〜20mPa・sである上記1)乃至6)のいずれか一項に記載のオレンジインク組成物。
8)
上記1)乃至7)のいずれか一項に記載のオレンジインク組成物の液滴を、インクジェットプリンタにより繊維に付着させる工程Aと、工程Aにより付着させたインク組成物の液滴中の染料を熱により繊維に固着させる工程Bと、繊維中に残存する未固着の染料を洗浄する工程Cとを含む、繊維の捺染方法。
9)
1種類以上の糊材を少なくとも含有する水溶液を、オレンジインク組成物の液滴を付着させる前の繊維に付与する、繊維の前処理工程をさらに含む上記8)に記載の繊維の捺染方法。
10)
上記1)乃至7)のいずれか一項に記載のオレンジインク組成物の液滴を、インクジェットプリンタにより中間記録媒体に付着させた後、該中間記録媒体のオレンジインク組成物の付着面と、繊維とを接触させて加熱することにより、中間記録媒体に付着したオレンジインク組成物中の染料を、繊維に昇華転写させて捺染を行う繊維の捺染方法。
11)
繊維が、疎水性繊維又は疎水性繊維を含有する混紡繊維である、上記8)乃至10)のいずれか一項に記載の繊維の捺染方法。
12)
疎水性繊維が、ポリエステル繊維である、上記10)に記載の繊維の捺染方法。
13)
上記8)乃至12)のいずれか一項に記載の捺染方法により得られる捺染された繊維。
本発明により、彩度と発色性のバランスが優れるオレンジインク組成物、これを用いた繊維の捺染方法、及びこの捺染方法により捺染された繊維を提供することができた。
以下、本発明について詳細に説明する。特に断りがない限り、本明細書においては実施例等も含めて「部」は質量部を、「%」は質量%をそれぞれ意味する。また上付きのRTMは登録商標を意味する。
本発明は、少なくとも2種類の染料(A)を含有するオレンジインク組成物であって、上記少なくとも2種類の染料は、いずれもアゾ系染料(A−1)、(A−2)である。
本発明は、少なくとも2種類の染料(A)を含有するオレンジインク組成物であって、上記少なくとも2種類の染料は、いずれもアゾ系染料(A−1)、(A−2)である。
[(A−1)アゾ系染料について]
本発明に用いる(A−1)アゾ系染料は、分子内にアゾ結合(−N=N−)を有する染料であれば特に限定されるものではないが、λmaxが420nm以上490nm以下であるものが好ましい。また分子内に有するアゾ結合の数は1又は2が好ましく、1がさらに好ましい。
本発明に用いる(A−1)アゾ系染料は、分子内にアゾ結合(−N=N−)を有する染料であれば特に限定されるものではないが、λmaxが420nm以上490nm以下であるものが好ましい。また分子内に有するアゾ結合の数は1又は2が好ましく、1がさらに好ましい。
成分(A−1)としては、上記式(1)で表されるアゾ系染料であることが好ましい。
上記式(1)において、2つのXはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、又はニトロ基を、R1乃至R3はそれぞれ独立に、水素原子、置換又は無置換の(C1−C6)アルキル基、置換又は無置換の(C1−C6)アルコキシ基、又はアリール基を表す。
上記式(1)において、2つのXはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、又はニトロ基を、R1乃至R3はそれぞれ独立に、水素原子、置換又は無置換の(C1−C6)アルキル基、置換又は無置換の(C1−C6)アルコキシ基、又はアリール基を表す。
上記Xにおけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、フッ素原子、塩素原子、臭素原子が好ましく、フッ素原子、塩素原子がより好ましい。
上記R1乃至R3における置換又は無置換の(C1−C6)アルキル基とは、直鎖又は分岐鎖のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。その具体例としては例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基といった直鎖のもの;イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基といった分岐鎖のもの;等が挙げられる。好ましい具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基が挙げられ、メチル基、又はエチル基がより好ましい。
また、有しても良い置換基としては、例えばハロゲン原子;シアノ基;ヒドロキシ基;カルボキシ基;スルホ基;スルファモイル基;(C1−C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、(C1−C4)アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1−C4)アルコキシ基;N−アルキルアミノスルホニル基;N−フェニルアミノスルホニル基;ホスホ基;ニトロ基;アシル基;ウレイド基;アシルアミノ基、(C1−C4)アルコキシ基、スルホ基及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換されたアシルアミノ基等で置換された(C1−C6)アルキル基等が挙げられる。
また、有しても良い置換基としては、例えばハロゲン原子;シアノ基;ヒドロキシ基;カルボキシ基;スルホ基;スルファモイル基;(C1−C4)アルコキシ基;ヒドロキシ基、(C1−C4)アルコキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1−C4)アルコキシ基;N−アルキルアミノスルホニル基;N−フェニルアミノスルホニル基;ホスホ基;ニトロ基;アシル基;ウレイド基;アシルアミノ基、(C1−C4)アルコキシ基、スルホ基及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換されたアシルアミノ基等で置換された(C1−C6)アルキル基等が挙げられる。
上記R1乃至R3における置換又は無置換の(C1−C6)アルコキシ基とは、アルキル部分が直鎖又は分岐鎖の非置換のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。その具体例としては例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基といった直鎖のもの;イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基といった分岐鎖のもの;等が挙げられる。好ましくは、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基が挙げられる。
また、有しても良い置換基としては、上記R1乃至R3におけるにおける(C1−C6)アルキル基で例示した置換基が挙げられる。
また、有しても良い置換基としては、上記R1乃至R3におけるにおける(C1−C6)アルキル基で例示した置換基が挙げられる。
上記R1乃至R3におけるアリール基とは、芳香族炭化水素から誘導された置換基を意味し、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等を表す。
また、このアリール基は、更に上記(C1−C6)アルキル基で例示した置換基で置換されていても良い。
また、このアリール基は、更に上記(C1−C6)アルキル基で例示した置換基で置換されていても良い。
成分(A−1)としては、例えばC.I.Disperse Orange 56等を挙げることがでる。
本発明のオレンジインク組成物総量中、(A−1)アゾ系染料の含有量は、通常1〜20質量%であり、好ましくは2〜10質量%であり、さらに好ましくは2〜5質量%である。
[(A−2)アゾ系染料について]
本発明に用いる(A−2)アゾ系染料は、分子内にアゾ結合(−N=N−)を有する染料であって、上記(A−1)と異なるものであれば、特に限定されるものではないが、λmaxが420nm以上490nm以下であるものが好ましい。また分子内に有するアゾ結合の数は1又は2が好ましく、1がさらに好ましい。
本発明に用いる(A−2)アゾ系染料は、分子内にアゾ結合(−N=N−)を有する染料であって、上記(A−1)と異なるものであれば、特に限定されるものではないが、λmaxが420nm以上490nm以下であるものが好ましい。また分子内に有するアゾ結合の数は1又は2が好ましく、1がさらに好ましい。
成分(A−2)としては、上記式(2)で表されるアゾ系染料であることが好ましい。
上記式(2)において、R4はハロゲン原子、シアノ基、又はニトロ基を、R5、及びR6はそれぞれ独立に、水素原子、置換又は無置換の(C1−C6)アルキル基、又はアリール基を表す。
上記式(2)において、R4はハロゲン原子、シアノ基、又はニトロ基を、R5、及びR6はそれぞれ独立に、水素原子、置換又は無置換の(C1−C6)アルキル基、又はアリール基を表す。
上記R4におけるハロゲン原子としては、好ましいものを含めて、上記式(1)のXにおけるものと同じものを意味する。
上記R5、及びR6における置換又は無置換の(C1−C6)アルキル基としては、好ましいものを含めて、上記式(1)のXにおけるものと同じものを意味する。
上記R5、及びR6における置換又は無置換のアリール基としては、好ましいものを含めて、上記式(1)のXにおけるものと同じものを意味する。
成分(A−1)としては、例えばC.I.Disperse Orange 25、25:1等を挙げることができる。
本発明のオレンジインク組成物総量中、(A−2)アゾ系染料の含有量は、通常1〜20質量%であり、好ましくは2〜10質量%であり、さらに好ましくは2〜5質量%である。
[(B)水溶性有機溶剤について]
本発明のインク組成物は、ノズルでの目詰まり防止等を目的として、水溶性有機溶剤を含有することができる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、多価アルコール類、ピロリドン類等を挙げることができる。
多価アルコール類としては、例えば、アルコール性水酸基を2〜3個有するC2‐C6多価アルコール;ジ又はトリC2‐C3アルキレングリコール;又は、繰り返し単位が4以上で、分子量20,000程度以下のポリC2‐C3アルキレングリコール、好ましくは液状のポリアルキレングリコール;等が挙げられる。それらの具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,3‐ペンタンジオール、1,5‐ペンタンジオール等の多価アルコール類が挙げられる。
ピロリドン類としては、2‐ピロリドン、N‐メチル‐2‐ピロリドン等が挙げられる。
また、水に溶解したときに湿潤剤としての効果を有する化合物であれば、固体の化合物であっても、本明細書においては便宜上、水溶性有機溶剤に含めるものとする。そのような化合物としては、例えば、尿素、エチレン尿素及び糖類等が挙げられる。
インク組成物の保存安定性を考慮すると、インク組成物が含有する染料の溶解度が小さい水溶性有機溶剤を使用するのが好ましい。
前記水溶性有機溶剤の中ではグリセリンと、グリセリン以外の水溶性有機溶剤(好ましくはグリセリン以外の多価アルコール)とを併用するのがより好ましい。
インク組成物の総質量中における、水溶性有機溶剤の総含有量は通常5〜40%、好ましくは10〜30%である。
本発明のインク組成物は、ノズルでの目詰まり防止等を目的として、水溶性有機溶剤を含有することができる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、多価アルコール類、ピロリドン類等を挙げることができる。
多価アルコール類としては、例えば、アルコール性水酸基を2〜3個有するC2‐C6多価アルコール;ジ又はトリC2‐C3アルキレングリコール;又は、繰り返し単位が4以上で、分子量20,000程度以下のポリC2‐C3アルキレングリコール、好ましくは液状のポリアルキレングリコール;等が挙げられる。それらの具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,3‐ペンタンジオール、1,5‐ペンタンジオール等の多価アルコール類が挙げられる。
ピロリドン類としては、2‐ピロリドン、N‐メチル‐2‐ピロリドン等が挙げられる。
また、水に溶解したときに湿潤剤としての効果を有する化合物であれば、固体の化合物であっても、本明細書においては便宜上、水溶性有機溶剤に含めるものとする。そのような化合物としては、例えば、尿素、エチレン尿素及び糖類等が挙げられる。
インク組成物の保存安定性を考慮すると、インク組成物が含有する染料の溶解度が小さい水溶性有機溶剤を使用するのが好ましい。
前記水溶性有機溶剤の中ではグリセリンと、グリセリン以外の水溶性有機溶剤(好ましくはグリセリン以外の多価アルコール)とを併用するのがより好ましい。
インク組成物の総質量中における、水溶性有機溶剤の総含有量は通常5〜40%、好ましくは10〜30%である。
[その他染料]
本発明のインク組成物は、その色を望みの色調に微調整する目的等により、本発明の効果を阻害しない範囲で上記以外の染料(以下、「調色用染料」という。)をさらに含有することができる。そのような染料としては、C.I.Disperse及びC.I.Solventから選択される染料が挙げられる。調色用染料の色としては、Red、Orange及びVioletから選択される染料が好ましい。
調色用染料のうち、C.I.Disperse Redとしては、11、50、53、55、55:1、59、60、65、70、75、93、146、158、190、190:1、207、239、240等が挙げられる。
同様に、C.I.Disperse Violetとしては、8、17、23、27、28、29、36、57等が挙げられる。
同様に、C.I.Solventとしては、C.I.Solvent Orange 60、67、80;C.I.Solvent Red 146;等が挙げられる。
これらの染料(成分(A)も含む)は、市販品として入手した染料を直接インク組成物の調製に使用することができる。また、染料を精製した後に、インク組成物の調製に使用することもできる。
前記インク組成物の液滴を、インクジェットプリンタにより繊維等に付着させて捺染を行うとき(換言すると、インクジェット捺染に使用するとき)は、インク組成物の保存安定性や吐出性等を考慮して、染料を精製した後に使用することが好ましい。
染料の精製方法としては、例えば、逆浸透膜による方法;染料の固体をアセトン、メタノール、ジメチルスルホキシド等の水溶性有機溶剤、又は含水したこれらの水溶性有機溶剤中に加え、懸濁精製又は晶析する方法;等が挙げられる。
本発明のインク組成物は、その色を望みの色調に微調整する目的等により、本発明の効果を阻害しない範囲で上記以外の染料(以下、「調色用染料」という。)をさらに含有することができる。そのような染料としては、C.I.Disperse及びC.I.Solventから選択される染料が挙げられる。調色用染料の色としては、Red、Orange及びVioletから選択される染料が好ましい。
調色用染料のうち、C.I.Disperse Redとしては、11、50、53、55、55:1、59、60、65、70、75、93、146、158、190、190:1、207、239、240等が挙げられる。
同様に、C.I.Disperse Violetとしては、8、17、23、27、28、29、36、57等が挙げられる。
同様に、C.I.Solventとしては、C.I.Solvent Orange 60、67、80;C.I.Solvent Red 146;等が挙げられる。
これらの染料(成分(A)も含む)は、市販品として入手した染料を直接インク組成物の調製に使用することができる。また、染料を精製した後に、インク組成物の調製に使用することもできる。
前記インク組成物の液滴を、インクジェットプリンタにより繊維等に付着させて捺染を行うとき(換言すると、インクジェット捺染に使用するとき)は、インク組成物の保存安定性や吐出性等を考慮して、染料を精製した後に使用することが好ましい。
染料の精製方法としては、例えば、逆浸透膜による方法;染料の固体をアセトン、メタノール、ジメチルスルホキシド等の水溶性有機溶剤、又は含水したこれらの水溶性有機溶剤中に加え、懸濁精製又は晶析する方法;等が挙げられる。
[分散剤]
本発明のインク組成物は、インクの安定性を目的として、分散剤を含有しても良い。該分散剤としては、公知の分散剤、界面活性剤、樹脂分散剤等を用いることができる。
また、分散剤と界面活性剤は単に呼称が違う場合もあり、具体的に同じ物質を指すこともある。分散剤の種類としては、アニオン、ノニオン、カチオン、両性等が挙げられる。これらの中では、アニオン及びノニオン分散剤から選択される、少なくとも1種類の分散剤が好ましい。
本発明のインク組成物は、インクの安定性を目的として、分散剤を含有しても良い。該分散剤としては、公知の分散剤、界面活性剤、樹脂分散剤等を用いることができる。
また、分散剤と界面活性剤は単に呼称が違う場合もあり、具体的に同じ物質を指すこともある。分散剤の種類としては、アニオン、ノニオン、カチオン、両性等が挙げられる。これらの中では、アニオン及びノニオン分散剤から選択される、少なくとも1種類の分散剤が好ましい。
アニオン分散剤としては、例えば、高分子スルホン酸、好ましくは芳香族スルホン酸のホルマリン縮合物、リグニンスルホン酸、リグニンスルホン酸のホルマリン縮合物又はこれらの塩、若しくはそれらの混合物(以下、特に断りの無い限り「スルホン酸のホルマリン縮合物」と記載したときは、「これらの塩、若しくはそれらの混合物」も含む意味とする。)等が好ましい。「これらの塩」としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等の塩が挙げられる。
芳香族スルホン酸のホルマリン縮合物としては、例えば、クレオソート油スルホン酸;クレゾールスルホン酸;フェノールスルホン酸;β−ナフタレンスルホン酸;β−ナフトールスルホン酸;β−ナフタリンスルホン酸とβ−ナフトールスルホン酸;クレゾールスルホン酸と2−ナフトール−6−スルホン酸;リグニンスルホン酸;等のホルマリン縮合物が挙げられる。これらの中では、クレオソート油スルホン酸;β−ナフタレンスルホン酸;リグニンスルホン酸;の各ホルマリン縮合物が好ましい。
これらは様々な商品名の市販品として入手することができる。その一例として、β−ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物としてはデモールN;クレオソート油スルホン酸のホルマリン縮合物としてはデモールC;特殊芳香族スルホン酸のホルマリン縮合物としてはデモールSN−B(いずれも花王株式会社製);等が挙げられる。
クレオソート油スルホン酸のホルマリン縮合物としては、ラベリンWシリーズ;メチルナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物としては、ラベリンANシリーズ(いずれも第一工業製薬株式会社製);等が挙げられる。
これらの中ではデモールN、ラベリンANシリーズ、ラベリンWシリーズが好ましく、デモールN、ラベリンWがより好ましく、ラベリンWがさらに好ましい。
リグニンスルホン酸としては、例えばバニレックスN、バニレックスRN、バニレックスG、パールレックスDP(いずれも日本製紙株式会社製)等が挙げられる。これらの中ではバニレックスRN、バニレックスN、バニレックスGが好ましい。
芳香族スルホン酸のホルマリン縮合物としては、例えば、クレオソート油スルホン酸;クレゾールスルホン酸;フェノールスルホン酸;β−ナフタレンスルホン酸;β−ナフトールスルホン酸;β−ナフタリンスルホン酸とβ−ナフトールスルホン酸;クレゾールスルホン酸と2−ナフトール−6−スルホン酸;リグニンスルホン酸;等のホルマリン縮合物が挙げられる。これらの中では、クレオソート油スルホン酸;β−ナフタレンスルホン酸;リグニンスルホン酸;の各ホルマリン縮合物が好ましい。
これらは様々な商品名の市販品として入手することができる。その一例として、β−ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物としてはデモールN;クレオソート油スルホン酸のホルマリン縮合物としてはデモールC;特殊芳香族スルホン酸のホルマリン縮合物としてはデモールSN−B(いずれも花王株式会社製);等が挙げられる。
クレオソート油スルホン酸のホルマリン縮合物としては、ラベリンWシリーズ;メチルナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物としては、ラベリンANシリーズ(いずれも第一工業製薬株式会社製);等が挙げられる。
これらの中ではデモールN、ラベリンANシリーズ、ラベリンWシリーズが好ましく、デモールN、ラベリンWがより好ましく、ラベリンWがさらに好ましい。
リグニンスルホン酸としては、例えばバニレックスN、バニレックスRN、バニレックスG、パールレックスDP(いずれも日本製紙株式会社製)等が挙げられる。これらの中ではバニレックスRN、バニレックスN、バニレックスGが好ましい。
ノニオン分散剤としては、例えば、フィトステロール類のアルキレンオキサイド付加物、コレスタノール類のアルキレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックポリマー、及び、これらの置換誘導体等が挙げられる。
これらの中では、フィトステロール類のアルキレンオキサイド付加物、コレスタノール類のアルキレンオキサイド付加物が好ましい。
フィトステロール類のアルキレンオキサイド付加物としては、フィトステロール類のC2‐C4アルキレンオキサイド付加物が好ましく、エチレンオキサイド付加物がより好ましい。
本明細書において「フィトステロール類」と記載したときは、フィトステロール及び/又は水添フィトステロールの両者を含む意味である。例えばフィトステロール類のエチレンオキサイド付加物としては、フィトステロールのエチレンオキサイド付加物及び/又は水添フィトステロールのエチレンオキサイド付加物が挙げられる。
コレスタノール類のアルキレンオキサイド付加物としては、コレスタノール類のC2‐C4アルキレンオキサイド付加物が好ましく、エチレンオキサイド付加物がより好ましい。
本明細書において「コレスタノール類」と記載したときは、コレスタノール類及び/又は水添コレスタノール類の両者を含む意味である。例えばコレスタノール類のエチレンオキサイド付加物としてはコレスタノールのエチレンオキサイド付加物及び/又は水添コレスタノールのエチレンオキサイド付加物が挙げられる。
フィトステロール類又はコレスタノール類1モル当たりのアルキレンオキサイド(好ましくはC2‐C4アルキレンオキサイド、より好ましくはエチレンオキサイド)の付加量は、10〜50モル程度で、HLBが13〜20程度のものが好ましい。
これらの具体例としては、例えば、NIKKOL BPS‐20、NIKKOL BPS‐30(フィトステロールのエチレンオキサイド付加物);NIKKOL BPSH‐25(水素添加フィトステロールのエチレンオキサイド付加物);及び、NIKKOL DHC‐30(コレスタノールのエチレンオキサイド付加物);等が挙げられる。
これらの中では、フィトステロール類のアルキレンオキサイド付加物、コレスタノール類のアルキレンオキサイド付加物が好ましい。
フィトステロール類のアルキレンオキサイド付加物としては、フィトステロール類のC2‐C4アルキレンオキサイド付加物が好ましく、エチレンオキサイド付加物がより好ましい。
本明細書において「フィトステロール類」と記載したときは、フィトステロール及び/又は水添フィトステロールの両者を含む意味である。例えばフィトステロール類のエチレンオキサイド付加物としては、フィトステロールのエチレンオキサイド付加物及び/又は水添フィトステロールのエチレンオキサイド付加物が挙げられる。
コレスタノール類のアルキレンオキサイド付加物としては、コレスタノール類のC2‐C4アルキレンオキサイド付加物が好ましく、エチレンオキサイド付加物がより好ましい。
本明細書において「コレスタノール類」と記載したときは、コレスタノール類及び/又は水添コレスタノール類の両者を含む意味である。例えばコレスタノール類のエチレンオキサイド付加物としてはコレスタノールのエチレンオキサイド付加物及び/又は水添コレスタノールのエチレンオキサイド付加物が挙げられる。
フィトステロール類又はコレスタノール類1モル当たりのアルキレンオキサイド(好ましくはC2‐C4アルキレンオキサイド、より好ましくはエチレンオキサイド)の付加量は、10〜50モル程度で、HLBが13〜20程度のものが好ましい。
これらの具体例としては、例えば、NIKKOL BPS‐20、NIKKOL BPS‐30(フィトステロールのエチレンオキサイド付加物);NIKKOL BPSH‐25(水素添加フィトステロールのエチレンオキサイド付加物);及び、NIKKOL DHC‐30(コレスタノールのエチレンオキサイド付加物);等が挙げられる。
カチオン分散剤としては、例えば、脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩等が挙げられる。
両性分散剤としては、例えば、カルボキシベタイン類、スルホベタイン類、アミノカルボン酸塩、イミダゾリニウムベタイン等が挙げられる。
樹脂分散剤としてはアニオン分散剤として使用できる共重合体が挙げられる。樹脂分散剤の好ましいものとしては、芳香族炭化水素基を含む化合物と(メタ)アクリル酸(エステル)との共重合体;芳香族炭化水素基を含む化合物と、(メタ)アクリル酸(エステル)、及び(無水)マレイン酸の共重合体;等が挙げられる。なお、「(メタ)アクリル酸(エステル)」とは、本明細書においてアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、及びメタクリル酸エステルを含む意味として、また「(無水)マレイン酸」とは、無水マレイン酸とマレイン酸を含む意味として、それぞれ用いる。
芳香族炭化水素基を含む化合物と(メタ)アクリル酸(エステル)の共重合体としては、親水性部分と疎水性部分とを分子中に有する共重合体が好ましく挙げられる。
芳香族炭化水素基を含む化合物と(メタ)アクリル酸(エステル)とを共重合するとき、後者としては単一の化合物を使用することもできるし、複数の化合物を併用することもできる。また、共重合を行うときに、(無水)マレイン酸を加えて、芳香族炭化水素基を含む化合物、(メタ)アクリル酸(エステル)、及び(無水)マレイン酸の共重合体とすることもできる。
染料との相互作用を強くする目的で、共重合体が分子中に有する疎水性部分としては芳香族炭化水素基を含む化合物を用いるのが好ましい。その芳香族炭化水素基としてはフェニル基、フェニレン基、ナフチル基、ナフタレン‐ジイル基が好ましく、フェニル基又はフェニレン基がより好ましく、フェニル基がさらに好ましい。
これらの共重合体の具体例としては、(α‐メチル)スチレン‐アクリル酸共重合体、(α‐メチル)スチレン‐アクリル酸‐アクリル酸エステル共重合体、(α‐メチル)スチレン‐メタクリル酸共重合体、(α‐メチル)スチレン‐メタクリル酸‐アクリル酸エステル共重合体、(α‐メチル)スチレン‐(無水)マレイン酸共重合体、アクリル酸エステル‐(無水)マレイン酸共重合体、(α‐メチル)スチレン‐アクリル酸エステル‐(無水)マレイン酸共重合体、アクリル酸エステル‐アリルスルホン酸エステル共重合体、アクリル酸エステル‐スチレンスルホン酸共重合体、(α‐メチル)スチレン‐メタクリルスルホン酸共重合体、ポリエステル‐アクリル酸共重合体、ポリエステル‐アクリル酸‐アクリル酸エステル共重合体、ポリエステル‐メタクリル酸共重合体、ポリエステル‐メタクリル酸‐アクリル酸共重合体エステル;等が挙げられる。これらの中では芳香族炭化水素基を含む化合物がスチレンのものが好ましい。
なお(α‐メチル)スチレンとは本明細書においてα‐メチルスチレン、及びスチレンを含む意味として用いる。
これらの共重合体の具体例としては、例えばBASF社製の、ジョンクリル67、68、586、611、678、680、682、683、690等が挙げられる。これらの中ではジョンクリル68、678、682、683、690が好ましい。
芳香族炭化水素基を含む化合物と(メタ)アクリル酸(エステル)の共重合体としては、親水性部分と疎水性部分とを分子中に有する共重合体が好ましく挙げられる。
芳香族炭化水素基を含む化合物と(メタ)アクリル酸(エステル)とを共重合するとき、後者としては単一の化合物を使用することもできるし、複数の化合物を併用することもできる。また、共重合を行うときに、(無水)マレイン酸を加えて、芳香族炭化水素基を含む化合物、(メタ)アクリル酸(エステル)、及び(無水)マレイン酸の共重合体とすることもできる。
染料との相互作用を強くする目的で、共重合体が分子中に有する疎水性部分としては芳香族炭化水素基を含む化合物を用いるのが好ましい。その芳香族炭化水素基としてはフェニル基、フェニレン基、ナフチル基、ナフタレン‐ジイル基が好ましく、フェニル基又はフェニレン基がより好ましく、フェニル基がさらに好ましい。
これらの共重合体の具体例としては、(α‐メチル)スチレン‐アクリル酸共重合体、(α‐メチル)スチレン‐アクリル酸‐アクリル酸エステル共重合体、(α‐メチル)スチレン‐メタクリル酸共重合体、(α‐メチル)スチレン‐メタクリル酸‐アクリル酸エステル共重合体、(α‐メチル)スチレン‐(無水)マレイン酸共重合体、アクリル酸エステル‐(無水)マレイン酸共重合体、(α‐メチル)スチレン‐アクリル酸エステル‐(無水)マレイン酸共重合体、アクリル酸エステル‐アリルスルホン酸エステル共重合体、アクリル酸エステル‐スチレンスルホン酸共重合体、(α‐メチル)スチレン‐メタクリルスルホン酸共重合体、ポリエステル‐アクリル酸共重合体、ポリエステル‐アクリル酸‐アクリル酸エステル共重合体、ポリエステル‐メタクリル酸共重合体、ポリエステル‐メタクリル酸‐アクリル酸共重合体エステル;等が挙げられる。これらの中では芳香族炭化水素基を含む化合物がスチレンのものが好ましい。
なお(α‐メチル)スチレンとは本明細書においてα‐メチルスチレン、及びスチレンを含む意味として用いる。
これらの共重合体の具体例としては、例えばBASF社製の、ジョンクリル67、68、586、611、678、680、682、683、690等が挙げられる。これらの中ではジョンクリル68、678、682、683、690が好ましい。
前記以外の樹脂分散剤としては、スチレン及びその誘導体、ビニルナフタレン及びその誘導体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル等、アクリル酸及びその誘導体、マレイン酸及びその誘導体、イタコン酸及びその誘導体、フマール酸及びその誘導体、酢酸ビニル、ビニルアルコール、ビニルピロリドン、アクリルアミド、及びその誘導体等から選択される、少なくとも2つの単量体(このうち少なくとも1つは親水性又は水溶性単量体)からなるブロック共重合体、ランダム共重合体及びグラフト共重合体、及び/又はこれらの塩等が挙げられる。
界面活性剤としては、アニオン、ノニオン、カチオン、両性等の界面活性剤が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、脂肪酸石鹸、N−アシル−N−メチルグリシン塩、N−アシル−N−メチル−β−アラニン塩、N−アシルグルタミン酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、アシル化ペプチド、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩、アルキルスルホ酢酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アシルメチルタウリン、硫酸化油、高級アルコール硫酸エステル塩、第2級高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、第2級高級アルコールエトキシサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、モノグリサルフェート、脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩等が挙げられる。また、好ましい市販品としては、アデカコールシリーズ(EC−8600等、株式会社アデカ製)、ハイテノールシリーズ(NE−15等、第一工業製薬株式会社製)、ペレックスシリーズ(OT−P等、花王株式会社)等が挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン2級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル(例えば、エマルゲン911)、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチレンラノリン誘導体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル(例えば、ニューポールPE−62)、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアミンオキサイド、アセチレングリコール、アセチレンアルコール等が挙げられる。
市販品の一例としては、例えば、日信化学工業株式会社製のオルフィンシリーズ(E1004、E1010等)、エアープロダクツジャパン株式会社製のサーフィノールシリーズ(420、440、465等)、株式会社日本触媒製のソフタノールシリーズ(EP5035等)、花王株式会社製のエマルゲンシリーズ(A−60等)等が挙げられる。
市販品の一例としては、例えば、日信化学工業株式会社製のオルフィンシリーズ(E1004、E1010等)、エアープロダクツジャパン株式会社製のサーフィノールシリーズ(420、440、465等)、株式会社日本触媒製のソフタノールシリーズ(EP5035等)、花王株式会社製のエマルゲンシリーズ(A−60等)等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては2−ビニルピリジン誘導体、ポリ4−ビニルピリジン誘導体等が挙げられる。
両性界面活性剤としてはラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシン、イミダゾリン誘導体等が挙げられる。
[その他成分]
本発明のインク組成物は、必要に応じて、防腐防黴剤、pH調整剤、キレート試薬、防錆剤、紫外線吸収剤、粘度調整剤、染料溶解剤、褪色防止剤、消泡剤等のインク調製剤を含有しても良い。
本発明のインク組成物は、必要に応じて、防腐防黴剤、pH調整剤、キレート試薬、防錆剤、紫外線吸収剤、粘度調整剤、染料溶解剤、褪色防止剤、消泡剤等のインク調製剤を含有しても良い。
(防腐防黴剤)
上記の防腐防黴剤としては、例えば、有機硫黄系、有機窒素硫黄系、有機ハロゲン系、ハロアリルスルホン系、ヨードプロパギル系、N−ハロアルキルチオ系、ベンゾチアゾール系、ニトリル系、ピリジン系、8−オキシキノリン系、イソチアゾリン系、ジチオール系、ピリジンオキシド系、ニトロプロパン系、有機スズ系、フェノール系、第4アンモニウム塩系、トリアジン系、チアジアジン系、アニリド系、アダマンタン系、ジチオカーバメイト系、ブロム化インダノン系、ベンジルブロムアセテート系、無機塩系等の化合物が挙げられる。有機ハロゲン系化合物としては、例えばペンタクロロフェノールナトリウムが挙げられる。
ピリジンオキシド系化合物としては、例えば、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウムが挙げられる。
イソチアゾリン系化合物としては、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンマグネシウムクロライド、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンカルシウムクロライド、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンカルシウムクロライド等が挙げられる。
その他の防腐防黴剤としては、酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム等が;さらにはアーチケミカル社製の商品名プロクセルRTMGXL(S)及びプロクセルRTMXL−2(S);等が、それぞれ挙げられる。なお、本明細書中において、上付きの「RTM」は登録商標を意味する。
(pH調整剤)
上記pH調整剤としては例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ土類金属の水酸化物;トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン等の3級アミン類、好ましくはヒドロキシ基で置換されても良いモノ、ジ又はトリC1−C4アルキルアミン;等が挙げられる。これらの中ではトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンが好ましい。
上記の防腐防黴剤としては、例えば、有機硫黄系、有機窒素硫黄系、有機ハロゲン系、ハロアリルスルホン系、ヨードプロパギル系、N−ハロアルキルチオ系、ベンゾチアゾール系、ニトリル系、ピリジン系、8−オキシキノリン系、イソチアゾリン系、ジチオール系、ピリジンオキシド系、ニトロプロパン系、有機スズ系、フェノール系、第4アンモニウム塩系、トリアジン系、チアジアジン系、アニリド系、アダマンタン系、ジチオカーバメイト系、ブロム化インダノン系、ベンジルブロムアセテート系、無機塩系等の化合物が挙げられる。有機ハロゲン系化合物としては、例えばペンタクロロフェノールナトリウムが挙げられる。
ピリジンオキシド系化合物としては、例えば、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウムが挙げられる。
イソチアゾリン系化合物としては、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンマグネシウムクロライド、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンカルシウムクロライド、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンカルシウムクロライド等が挙げられる。
その他の防腐防黴剤としては、酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム等が;さらにはアーチケミカル社製の商品名プロクセルRTMGXL(S)及びプロクセルRTMXL−2(S);等が、それぞれ挙げられる。なお、本明細書中において、上付きの「RTM」は登録商標を意味する。
(pH調整剤)
上記pH調整剤としては例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ土類金属の水酸化物;トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン等の3級アミン類、好ましくはヒドロキシ基で置換されても良いモノ、ジ又はトリC1−C4アルキルアミン;等が挙げられる。これらの中ではトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンが好ましい。
(キレート試薬)
上記キレート試薬としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸2ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラシル二酢酸ナトリウム等が挙げられる。
上記キレート試薬としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸2ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラシル二酢酸ナトリウム等が挙げられる。
(防錆剤)
上記防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオグリコール酸アンモニウム、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト等が挙げられる。
上記防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオグリコール酸アンモニウム、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト等が挙げられる。
(紫外線吸収剤)
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、桂皮酸系化合物、トリアジン系化合物、スチルベン系化合物が挙げられる。また、ベンズオキサゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発する化合物、いわゆる蛍光増白剤等も使用できる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、桂皮酸系化合物、トリアジン系化合物、スチルベン系化合物が挙げられる。また、ベンズオキサゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発する化合物、いわゆる蛍光増白剤等も使用できる。
(粘度調整剤)
粘度調整剤としては、水溶性有機溶剤の他に、水溶性高分子化合物が挙げられ、例えばポリビニルアルコール、セルロース誘導体、ポリアミン、ポリイミン等が挙げられる。
粘度調整剤としては、水溶性有機溶剤の他に、水溶性高分子化合物が挙げられ、例えばポリビニルアルコール、セルロース誘導体、ポリアミン、ポリイミン等が挙げられる。
(染料溶解剤)
染料溶解剤としては、例えば、尿素、ε−カプロラクタム、エチレンカーボネート等が挙げられる。その中でも尿素を使用するのが好ましい。
染料溶解剤としては、例えば、尿素、ε−カプロラクタム、エチレンカーボネート等が挙げられる。その中でも尿素を使用するのが好ましい。
(褪色防止剤)
褪色防止剤は、画像の保存性を向上させる目的で使用される。褪色防止剤としては、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。有機の褪色防止剤としては、ハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、及びヘテロ環類等が挙げられ、金属錯体としては、ニッケル錯体、亜鉛錯体等が挙げられる。
褪色防止剤は、画像の保存性を向上させる目的で使用される。褪色防止剤としては、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。有機の褪色防止剤としては、ハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、及びヘテロ環類等が挙げられ、金属錯体としては、ニッケル錯体、亜鉛錯体等が挙げられる。
(消泡剤)
消泡剤としては、高酸化油系、グリセリン脂肪酸エステル系、フッ素系、シリコーン系化合物等が挙げられる。
消泡剤としては、高酸化油系、グリセリン脂肪酸エステル系、フッ素系、シリコーン系化合物等が挙げられる。
これらのインク調製剤は、単独又は混合して用いられる。なお、本発明のインク組成物の表面張力は通常25〜70mN/m、好ましくは25〜60mN/mであり、粘度は30mPa・s以下が好ましく、20mPa・s以下に調整することがより好ましい。
本発明のインク組成物は、工業用インクジェットヘッドが搭載されたプリンタでの使用時において、印捺物の品質向上を目的とし、25℃における表面張力がプレート法にて測定したときに通常20〜40mN/m、好ましくは25〜35mN/mの範囲が好ましい。
本発明のインク組成物は、工業用インクジェットヘッドが搭載されたプリンタでの使用時において、低温環境下における高速での連続吐出性を改善することを目的とし、5℃における10Hzでの動的表面張力が最大泡圧法にて測定したときに通常25〜45mN/m、好ましくは30〜40mN/mの範囲が好ましい。この動的表面張力及びその測定等については、特開2007−154142号公報、及び特開2007−162006号公報等に開示されている。
前記インク組成物の調製方法は特に制限されない。例えば、染料の水性分散液を調製した後に、水溶性有機溶剤等のインク調製剤を加える方法等が挙げられる。
染料の水性分散液を調製する方法としては、サンドミル(ビーズミル)、ロールミル、ボールミル、ペイントシェーカー、超音波分散機、マイクロフルイダイザー等を用いて、分散液を構成する各成分を撹拌混合する等の公知の方法が挙げられる。
染料の分散液を調製するときに、発泡が生じることがある。このため、必要に応じてシリコーン系;アセチレンアルコール系;等の消泡剤を、分散液の調製時に添加してもよい。但し、消泡剤には染料等の分散・微粒子化を阻害するものもあるため、微粒子化や分散液の安定性等に影響を及ぼさないものを使用するのが好ましい。好ましい消泡剤としては、例えば、日信化学工業株式会社製のオルフィンシリーズ(SK−14等);エアープロダクツジャパン株式会社製のサーフィノールシリーズ(104、DF−110D等);等が挙げられる。
染料の水性分散液を調製する方法としては、サンドミル(ビーズミル)、ロールミル、ボールミル、ペイントシェーカー、超音波分散機、マイクロフルイダイザー等を用いて、分散液を構成する各成分を撹拌混合する等の公知の方法が挙げられる。
染料の分散液を調製するときに、発泡が生じることがある。このため、必要に応じてシリコーン系;アセチレンアルコール系;等の消泡剤を、分散液の調製時に添加してもよい。但し、消泡剤には染料等の分散・微粒子化を阻害するものもあるため、微粒子化や分散液の安定性等に影響を及ぼさないものを使用するのが好ましい。好ましい消泡剤としては、例えば、日信化学工業株式会社製のオルフィンシリーズ(SK−14等);エアープロダクツジャパン株式会社製のサーフィノールシリーズ(104、DF−110D等);等が挙げられる。
前記インク組成物の調製に、染料の水性分散液を用いるとき、その水性分散液の総質量中における染料の総含有量は通常10〜60質量%、好ましくは20〜50質量%、より好ましくは20〜40質量%である。また、同様に分散剤を用いる場合の含有量は通常1〜36質量%、好ましくは5〜30質量%、より好ましくは5〜20質量%、さらに好ましくは5〜15質量%である。
前記インク組成物の総質量中における、水性分散液の含有量は通常2〜40質量%、好ましくは3〜38質量%、より好ましくは5〜35質量%である。
同様に、インク調製剤の総含有量としては、水性インク組成物の総質量に対して通常0〜25質量%、好ましくは0.01〜20質量%である。
同様に、インク調製剤の総含有量としては、水性インク組成物の総質量に対して通常0〜25質量%、好ましくは0.01〜20質量%である。
前記インク組成物が含有する染料の平均粒子径は、D50としては通常50〜150nm、好ましくは60〜150nm、より好ましくは70〜150nm、さらに好ましくは80〜150nmである。
同様に、D90としては通常160〜350nm、好ましくは160〜300nm、より好ましくは160〜250nm、さらに好ましくは160〜200nm程度である。
同様に、D90としては通常160〜350nm、好ましくは160〜300nm、より好ましくは160〜250nm、さらに好ましくは160〜200nm程度である。
前記インク組成物をインクジェット捺染に用いるときの粘度は、25℃におけるE型粘度計にて測定したときに通常3〜20mPa・s程度であるのが好ましい。この粘度とすることにより、高速での吐出応答性が良好となる。また、表面張力は、プレート法にて測定したときに通常20〜45mN/mの範囲が好ましい。また、使用するインクジェットプリンタの吐出量、応答速度、インク液滴飛行特性等を考慮し、粘度や表面張力を適切な物性値に調整することが好ましい。
前記の繊維の捺染方法は、2つの種類に大別される。
1つ目の方法は、ダイレクトプリント又はダイレクト捺染等と呼称される方法である。
この方法は、前記インク組成物の液滴を、インクジェットプリンタにより繊維に付着させ、文字及び絵柄等の画像情報を繊維に形成する工程Aと、
前記工程Aにより付着させたインク組成物中の液滴中の染料を熱により繊維に固着させる工程Bと、
繊維中に残存する未固着の染料を洗浄する工程Cと、の3工程を少なくとも含む、繊維の捺染方法である。
工程Bは、一般的には公知のスチーミング又はベーキングによって行われる。
スチーミングとしては、例えば高温スチーマーで通常170〜180℃、通常10分程度;また、高圧スチーマーで通常120〜130℃、通常20分程度;それぞれ繊維を処理することにより、染料を繊維に染着する方法が挙げられる。
ベーキング(サーモゾル)としては、例えば通常190℃〜210℃、通常60秒〜120秒程度、繊維を処理することにより、染料を繊維に染着する方法が挙げられる。
工程Cは、得られた繊維を、温水、及び必要に応じて水により洗浄する工程である。洗浄に使用する温水や水は、界面活性剤を含むことができる。
洗浄後の繊維を、通常50〜120℃で、5〜30分乾燥することも好ましく行われる。
1つ目の方法は、ダイレクトプリント又はダイレクト捺染等と呼称される方法である。
この方法は、前記インク組成物の液滴を、インクジェットプリンタにより繊維に付着させ、文字及び絵柄等の画像情報を繊維に形成する工程Aと、
前記工程Aにより付着させたインク組成物中の液滴中の染料を熱により繊維に固着させる工程Bと、
繊維中に残存する未固着の染料を洗浄する工程Cと、の3工程を少なくとも含む、繊維の捺染方法である。
工程Bは、一般的には公知のスチーミング又はベーキングによって行われる。
スチーミングとしては、例えば高温スチーマーで通常170〜180℃、通常10分程度;また、高圧スチーマーで通常120〜130℃、通常20分程度;それぞれ繊維を処理することにより、染料を繊維に染着する方法が挙げられる。
ベーキング(サーモゾル)としては、例えば通常190℃〜210℃、通常60秒〜120秒程度、繊維を処理することにより、染料を繊維に染着する方法が挙げられる。
工程Cは、得られた繊維を、温水、及び必要に応じて水により洗浄する工程である。洗浄に使用する温水や水は、界面活性剤を含むことができる。
洗浄後の繊維を、通常50〜120℃で、5〜30分乾燥することも好ましく行われる。
前記の捺染方法は、にじみ等を防止する目的で、繊維の前処理工程をさらに含んでもよい。この前処理工程としては、1種類以上の糊材、アルカリ性物質、還元防止剤及びヒドロトロピー剤を少なくとも含む水溶液を、インク組成物を付着させる前の繊維に付与する工程が挙げられる。
前処理を施す工程としては、糊剤、アルカリ性物質、還元防止剤及びヒドロトロピー剤を含む前処理剤の水溶液を前処理液として用い、繊維を前処理液に塗工又は含浸させて付与するのが好ましい。
前処理を施す工程としては、糊剤、アルカリ性物質、還元防止剤及びヒドロトロピー剤を含む前処理剤の水溶液を前処理液として用い、繊維を前処理液に塗工又は含浸させて付与するのが好ましい。
前記糊剤としては、グアー、ローカストビーン等の天然ガム類、澱粉類、アルギン酸ソーダ、ふのり等の海藻類、ペクチン酸等の植物皮類、メチル繊維素、エチル繊維素、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の繊維素誘導体、カルボキシメチル澱粉等の加工澱粉、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸エステル等の合成糊等があげられる。好ましくはアルギン酸ソーダが挙げられる。
前記アルカリ性物質としては、例えば無機酸又は有機酸のアルカリ金属塩;アルカリ土類金属の塩;並びに加熱した際にアルカリを遊離する化合物が挙げられ、無機又は有機の、アルカリ金属水酸化物及びアルカリ金属塩が好ましく、ナトリウム化合物及びカリウム化合物等が挙げられる。具体例としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸ナトリウム等の無機化合物のアルカリ金属塩;蟻酸ナトリウム、トリクロル酢酸ナトリウム等の有機化合物のアルカリ金属塩;等が挙げられる。好ましくは、炭酸水素ナトリウムが挙げられる。
前記還元防止剤としては、メタニトロベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい。
前記ヒドロトロピー剤としては、尿素、ジメチル尿素等の尿素類等が挙げられる。好ましくは尿素である。
前記糊剤、アルカリ性物質、還元防止剤、及びヒドロトロピー剤は、いずれも単一の化合物を使用することも、それぞれ複数の化合物を併用することもできる。
前処理液の総質量中における各前処理剤の混合比率は、例えば、糊剤が0.5〜5質量%、炭酸水素ナトリウムが0.5〜5質量%、メタニトロベンゼンスルホン酸ナトリウムが0〜5質量%、尿素が1〜20質量%、残部が水である。
前処理剤の繊維への付与は、たとえばパディング法が挙げられる。パディングの絞り率は40〜90質量%程度が好ましく、より好ましくは60〜80質量%程度である。
前処理液の総質量中における各前処理剤の混合比率は、例えば、糊剤が0.5〜5質量%、炭酸水素ナトリウムが0.5〜5質量%、メタニトロベンゼンスルホン酸ナトリウムが0〜5質量%、尿素が1〜20質量%、残部が水である。
前処理剤の繊維への付与は、たとえばパディング法が挙げられる。パディングの絞り率は40〜90質量%程度が好ましく、より好ましくは60〜80質量%程度である。
2つ目の方法は、昇華転写プリント、昇華転写捺染等と呼称される方法である。
この方法は、前記インク組成物の液滴を、インクジェットプリンタにより中間記録媒体に付着させ、文字及び絵柄等の画像情報が記録された中間記録媒体を得た後、該中間記録媒体のインク組成物の付着面と、繊維とを接触させて加熱することにより、中間記録媒体に付着したインク組成物中の染料を、繊維に昇華転写させて捺染を行う繊維の捺染方法である。
中間記録媒体としては、中間記録媒体に付着したインク組成物中の染料が、その表面で凝集せず、且つ昇華転写を行うときに染料の昇華を妨害しないものが好ましい。
そのような中間記録媒体の一例としては、シリカ等の無機微粒子でインク受容層が表面に形成されている紙が挙げられ、インクジェット記録用の専用紙等を用いることができる。
中間記録媒体から繊維へ、記録画像を転写するときの加熱方法としては、通常190〜200℃程度で乾熱処理する方法が挙げられる。
この方法は、前記インク組成物の液滴を、インクジェットプリンタにより中間記録媒体に付着させ、文字及び絵柄等の画像情報が記録された中間記録媒体を得た後、該中間記録媒体のインク組成物の付着面と、繊維とを接触させて加熱することにより、中間記録媒体に付着したインク組成物中の染料を、繊維に昇華転写させて捺染を行う繊維の捺染方法である。
中間記録媒体としては、中間記録媒体に付着したインク組成物中の染料が、その表面で凝集せず、且つ昇華転写を行うときに染料の昇華を妨害しないものが好ましい。
そのような中間記録媒体の一例としては、シリカ等の無機微粒子でインク受容層が表面に形成されている紙が挙げられ、インクジェット記録用の専用紙等を用いることができる。
中間記録媒体から繊維へ、記録画像を転写するときの加熱方法としては、通常190〜200℃程度で乾熱処理する方法が挙げられる。
前記の繊維としては特に制限されないが、疎水性繊維が好ましい。疎水性繊維としては、例えば、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、トリアセテート繊維、ジアセテート繊維、ポリアミド繊維、及びこれらの繊維を2種類以上用いた混紡繊維等が挙げられる。また、これらとレーヨン等の再生繊維、木綿、絹、羊毛等の天然繊維との混紡繊維も、本明細書においては疎水性繊維に含まれる。
繊維の中には、インク受容層(滲み防止層)を有するものも知られており、そのような繊維も前記の捺染方法に使用することができる。インク受容層を有する繊維は公知の方法で調製することも、また、市販品として入手することもできる。インク受容層の材質や構造等は特に限定されず、目的等に応じて適宜使用することができる。
繊維の中には、インク受容層(滲み防止層)を有するものも知られており、そのような繊維も前記の捺染方法に使用することができる。インク受容層を有する繊維は公知の方法で調製することも、また、市販品として入手することもできる。インク受容層の材質や構造等は特に限定されず、目的等に応じて適宜使用することができる。
本発明により、色糊等を用いる従来の捺染方法のように染料の種類や数を無制限に使用せずとも、従来のインクジェット捺染と比較して色再現範囲を拡大することができる。
本発明の分散液は、長期に保管しても固体の凝集や沈殿等を生じることなく、保存安定性が良好である。また、粘度、平均粒子径等の物性の変化も極めて少ない。
また、本発明のインク組成物は発色性に優れるだけでなく、耐光性、耐擦性、耐ガス性、耐塩素性、耐汗性、洗濯堅牢度等の、各種の堅牢性にも優れる。
本発明の分散液は、長期に保管しても固体の凝集や沈殿等を生じることなく、保存安定性が良好である。また、粘度、平均粒子径等の物性の変化も極めて少ない。
また、本発明のインク組成物は発色性に優れるだけでなく、耐光性、耐擦性、耐ガス性、耐塩素性、耐汗性、洗濯堅牢度等の、各種の堅牢性にも優れる。
以下実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、これらの実施例により本発明が限定されるものではない。
(合成例1)
1−メチルー3ーフェニルー4−アミノピラゾール21.8部を硫酸中に溶解し、スルファミン酸0.5部を添加した。さらに2,4ージニトロアニリン22.0部、ニトロシル硫酸15.6部を硫酸中に溶解し、これを1−メチルー3ーフェニルー4−アミノピラゾールの硫酸溶液に滴下し、アゾカップリング反応を行った。カップリング反応中はpH=1付近を保ち、氷を加えて5〜10℃とした。カップリング反応後、温度を60〜65℃に昇温し、反応を終了させた。反応終了後、100質量倍のイオン交換水にて水洗し、80℃以下で乾燥して無機塩の極めて少ない式(3)で表される赤味黄色結晶を得た。
(合成例1)
1−メチルー3ーフェニルー4−アミノピラゾール21.8部を硫酸中に溶解し、スルファミン酸0.5部を添加した。さらに2,4ージニトロアニリン22.0部、ニトロシル硫酸15.6部を硫酸中に溶解し、これを1−メチルー3ーフェニルー4−アミノピラゾールの硫酸溶液に滴下し、アゾカップリング反応を行った。カップリング反応中はpH=1付近を保ち、氷を加えて5〜10℃とした。カップリング反応後、温度を60〜65℃に昇温し、反応を終了させた。反応終了後、100質量倍のイオン交換水にて水洗し、80℃以下で乾燥して無機塩の極めて少ない式(3)で表される赤味黄色結晶を得た。
[分散液の調製]
下記表1に記載の各成分の混合物に0.2mm径ガラスビーズを加え、サンドミルにて水冷下、約15時間分散処理を行った。得られた液にイオン交換水を加え、液の総質量中における染料の含有量が15%となるように調整した。得られた液をガラス繊維ろ紙GC−50(ADVANTEC社製)で濾過し、染料の含有量がいずれも約15%である水性分散液を得た。得られた水性分散液を、それぞれ分散液1、2及び3とする。
なお表1中、式(3)の染料は、上記式(3)で表される化合物を、式(4)の染料は下記式(4)で表される化合物である。式(4)の化合物は、C.I.Disperse Orange 25(INTERATHERM ORANGE P−367、Sensient社製)として市場から入手可能である。また、C.I.Disperse Orange29はKayalon Polyester Orange BRとして市場から入手可能である。
下記表1に記載の各成分の混合物に0.2mm径ガラスビーズを加え、サンドミルにて水冷下、約15時間分散処理を行った。得られた液にイオン交換水を加え、液の総質量中における染料の含有量が15%となるように調整した。得られた液をガラス繊維ろ紙GC−50(ADVANTEC社製)で濾過し、染料の含有量がいずれも約15%である水性分散液を得た。得られた水性分散液を、それぞれ分散液1、2及び3とする。
なお表1中、式(3)の染料は、上記式(3)で表される化合物を、式(4)の染料は下記式(4)で表される化合物である。式(4)の化合物は、C.I.Disperse Orange 25(INTERATHERM ORANGE P−367、Sensient社製)として市場から入手可能である。また、C.I.Disperse Orange29はKayalon Polyester Orange BRとして市場から入手可能である。
NIKKOL BPS−30:ポリオキシエチレンフィトステロール(日光ケミカルズ(株)製)
プロクセルGXL(S):防腐防黴剤(ロンザ社製)
Disperse Orange 29 (Kayalon Polyester Orange BR、日本化薬(株)製)
[実施例、比較例]インク組成物の調製
下記表2に記載の各成分を混合し、おおよそ30分間攪拌することにより、インク組成物をそれぞれ得た。得られた各インク組成物をガラス繊維ろ紙GC−50(ADVANTEC社製)で濾過することにより、インクジェット捺染に用いる実施例1乃至3、比較例1のインク組成物を調製した。
サーフィノール420:界面活性剤(エアープロダクツジャパン(株)社製)
下記表2に記載の各成分を混合し、おおよそ30分間攪拌することにより、インク組成物をそれぞれ得た。得られた各インク組成物をガラス繊維ろ紙GC−50(ADVANTEC社製)で濾過することにより、インクジェット捺染に用いる実施例1乃至3、比較例1のインク組成物を調製した。
[染布の調製]
各実施例及び比較例のインク組成物をそれぞれ使用し、インクジェットプリンタPX−105(セイコーエプソン社製)にてベタ柄を中間記録媒体である転写紙へ印刷した。得られた転写紙のインク組成物の付与面を10cm×10cmに裁断し、同じ大きさのポリエステル布(ポンジ)と重ね合わせた後、太陽精機株式会社製トランスファープレス機TP−600A2を用いて200℃×60秒の条件にて熱処理し、転写紙からポリエステル布へ転写捺染を行うことにより、染布1乃至3、比較染布1を得た。得られた染布を試験染布とし、下記する評価試験を行った。
各実施例及び比較例のインク組成物をそれぞれ使用し、インクジェットプリンタPX−105(セイコーエプソン社製)にてベタ柄を中間記録媒体である転写紙へ印刷した。得られた転写紙のインク組成物の付与面を10cm×10cmに裁断し、同じ大きさのポリエステル布(ポンジ)と重ね合わせた後、太陽精機株式会社製トランスファープレス機TP−600A2を用いて200℃×60秒の条件にて熱処理し、転写紙からポリエステル布へ転写捺染を行うことにより、染布1乃至3、比較染布1を得た。得られた染布を試験染布とし、下記する評価試験を行った。
[染布の評価]
GRETAG−MACBETH社製の測色機、商品名SpectroEyeを用いて各染布を測色し、反射濃度OD−Y値、OD−M値、a*値、及びb*値を測定した。測定したOD−Y値とOD−M値より下記式の様にOD−Or値を算出した。C*はa*値、及びb*値より下記式の様にして算出した。結果を下記表3に示す。
OD−Or値=(OD−Y値+OD−M値)/2
C*=[(a*)2+(b*)2]1/2
OD−Or値は数値の大きい方がオレンジの染色濃度が高いことを示し、染色性能が優れる。またC*値については、大きい方が色再現性の品質として優れる。
GRETAG−MACBETH社製の測色機、商品名SpectroEyeを用いて各染布を測色し、反射濃度OD−Y値、OD−M値、a*値、及びb*値を測定した。測定したOD−Y値とOD−M値より下記式の様にOD−Or値を算出した。C*はa*値、及びb*値より下記式の様にして算出した。結果を下記表3に示す。
OD−Or値=(OD−Y値+OD−M値)/2
C*=[(a*)2+(b*)2]1/2
OD−Or値は数値の大きい方がオレンジの染色濃度が高いことを示し、染色性能が優れる。またC*値については、大きい方が色再現性の品質として優れる。
表3から明らかなように、本発明のオレンジインク組成物は非常に良好な発色性を示す
本発明のインク組成物は、オレンジの発色性が極めて良好な染布の提供が可能であり、インクジェット記録用、特にインクジェット捺染用オレンジインクとして極めて有用である。
本発明のインク組成物は、オレンジの発色性が極めて良好な染布の提供が可能であり、インクジェット記録用、特にインクジェット捺染用オレンジインクとして極めて有用である。
本発明のインク組成物は、オレンジの発色性が極めて良好な染布の提供が可能であり、インクジェット記録用、特にインクジェット捺染用オレンジインクとして極めて有用である。
Claims (13)
- 2種類の色材(A−1)及び(A−2)を含有するオレンジインク組成物であって、成分(A−1)、(A−2)ともに、分子内にアゾ結合(−N=N−)を有する色材であるオレンジインク組成物。
- 前記式(1)において、2つのXがいずれもニトロ基であり、R1が置換又は無置換の(C1−C6)アルキル基であり、R2が水素原子であり、R3が置換又は無置換のアリール基である請求項2に記載のオレンジインク組成物。
- さらに(C)分散剤を含有する請求項1乃至4のいずれか一項に記載のオレンジインク組成物。
- さらに(D)水溶性有機溶剤を含有する請求項1乃至5のいずれか一項に記載のオレンジインク組成物。
- 25℃におけるインク組成物の粘度が、3〜20mPa・sである請求項1乃至6のいずれか一項に記載のオレンジインク組成物。
- 請求項1乃至7のいずれか一項に記載のオレンジインク組成物の液滴を、インクジェットプリンタにより繊維に付着させる工程Aと、工程Aにより付着させたインク組成物の液滴中の染料を熱により繊維に固着させる工程Bと、繊維中に残存する未固着の染料を洗浄する工程Cとを含む、繊維の捺染方法。
- 1種類以上の糊材を少なくとも含有する水溶液を、オレンジインク組成物の液滴を付着させる前の繊維に付与する、繊維の前処理工程をさらに含む請求項8に記載の繊維の捺染方法。
- 請求項1乃至7のいずれか一項に記載のオレンジインク組成物の液滴を、インクジェットプリンタにより中間記録媒体に付着させた後、該中間記録媒体のオレンジインク組成物の付着面と、繊維とを接触させて加熱することにより、中間記録媒体に付着したオレンジインク組成物中の染料を、繊維に昇華転写させて捺染を行う繊維の捺染方法。
- 繊維が、疎水性繊維又は疎水性繊維を含有する混紡繊維である、請求項8乃至10のいずれか一項に記載の繊維の捺染方法。
- 疎水性繊維が、ポリエステル繊維である、請求項10に記載の繊維の捺染方法。
- 請求項8乃至12のいずれか一項に記載の捺染方法により得られる捺染された繊維。
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JP2016046566A JP2017160345A (ja) | 2016-03-10 | 2016-03-10 | インクジェット捺染用オレンジインク及びそれを用いた繊維の捺染方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021024975A (ja) * | 2019-08-07 | 2021-02-22 | 日本化薬株式会社 | アゾ系化合物及び染色方法 |
-
2016
- 2016-03-10 JP JP2016046566A patent/JP2017160345A/ja active Pending
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JP7344710B2 (ja) | 2019-08-07 | 2023-09-14 | 日本化薬株式会社 | アゾ系化合物及び染色方法 |
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