JP7344710B2 - アゾ系化合物及び染色方法 - Google Patents
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Description
(1)プリント工程:インクジェットプリンタにより染料インクを中間記録媒体に付与する工程、
(2)転写工程:熱処理により染料を中間記録媒体から繊維中に転写・染着させる工程、
の2工程が含まれ、市販の転写紙が広く使用できる為、繊維の前処理は必要とせず、また洗浄工程も省略されている。
1)
下記式(1)で表される化合物。
2)
上記式(1)におけるR4が塩素原子または臭素原子である、1)に記載の化合物。
3)
上記式(1)におけるR1が水素原子、R2、R3がそれぞれ独立に、C1~C4アルコキシ基で置換されても良いC1~C4アルキル基、R4が塩素原子である、1)に記載の化合物。
4)
1)に記載の式(1)で表される化合物を含む染料分散液。
5)
分散剤を含む4)に記載の染料分散液。
6)
さらに水溶性有機溶剤を含む5)に記載の染料分散液。
7)
1)~3)のいずれ一項に記載の化合物が付着した記録メディア。
8)
4)~6)のいずれか一項に記載の染料分散液が付着した記録メディア。
9)
上記記録メディアが繊維である、7)又は8)に記載の記録メディア。
10)
上記繊維が、疎水性繊維である9)に記載の記録メディア。
11)
上記疎水性繊維が、ポリエステル又はポリエステルを含有する混紡繊維である、10)に記載の記録メディア。
繊維の中には、染料分散液受容層を有するものも知られており、そのような繊維も好適に使用することができる。染料分散液受容層を有する繊維は公知の方法で調製することも、また、市販品として入手することもできる。染料分散液受容層の材質や構造等は特に限定されず、目的等に応じて適宜使用することができる。
[実施例1]
(工程1)下記式(9)で表される化合物の合成
DMF30部中に、m-クロロアニリン6.4部、炭酸カリウム13.8部、ヨードエタン18.7部を加えて、100℃に加熱し、6時間反応させた。60℃に冷却し、得られた反応液に水100部を加え、トルエン50部で3回抽出を行った。得られた有機層を水100部で3回水洗した後、エバポレーターにて、トルエンを留去、乾燥することにより、下記式(9)で表される化合物10部を得た。
氷水50部中に、p-ニトロアニリン8.2部、35%塩酸18.8部を加えて、0~10℃にて30分撹拌した。同温度にて、40%亜硝酸ナトリウム10.9部を添加し、1時間撹拌した。得られた反応液に式(9)の化合物10部を加え、pH2.0~pH2.5、0~10℃で2時間、pH3.0~pH3.5、0~10℃で2時間反応を実施した。反応終了後、濾過し、水洗することで、式(10)で表される化合物15.0部を得た。
(工程1)下記式(11)で表される化合物の合成
DMF30部中に、m-ブロモアニリン8.6部、炭酸カリウム13.8部、ヨードエタン18.7部を加えて、100℃に加熱し、6時間反応させた。60℃に冷却し、得られた反応液に水100部を加え、トルエン50部で3回抽出を行った。得られた有機層を水100部で3回水洗した後、エバポレーターにて、トルエンを留去、乾燥することにより、下記式(11)で表される化合物11部を得た。
氷水50部中に、p-ニトロアニリン8.2部、35%塩酸18.8部を加えて、0~10℃にて30分撹拌した。同温度にて、40%亜硝酸ナトリウム10.9部を添加し、1時間撹拌した。得られた反応液に式(11)の化合物11部を加え、pH2.0~pH2.5、0~10℃で2時間、pH3.0~pH3.5、0~10℃で2時間反応を実施した。反応終了後、濾過し、水洗することで、式(12)で表される化合物14.0部を得た。
(工程1)下記式(13)で表される化合物の合成。
DMF30部中に、m-クロロアニリン6.4部、炭酸カリウム13.8部、パラトルエンスルホン酸2-メトキシエチル8.0部を加えて、110℃に加熱し、6時間反応させた。60℃に冷却し、得られた反応液に水100部を加え、トルエン50部で3回抽出を行った。得られた有機層を1%塩酸水100部で3回、水100部で1回洗浄した後、エバポレーターにて、トルエンを留去し、油状物5.5部を得た。
次にDMF30部中に、得られた油状物5.5部、炭酸カリウム4.4部、ヨードエタン7.0部を加えて、110℃に加熱し、6時間反応させた。60℃に冷却し、得られた反応液に水100部を加え、トルエン50部で3回抽出を行った。得られた有機層を水100部で2回洗浄した後、エバポレーターにて、トルエンを留去し、下記式(13)で表される化合物5.5部を得た。
氷水50部中に、p-ニトロアニリン8.2部、35%塩酸18.8部を加えて、0~10℃にて30分撹拌した。同温度にて、40%亜硝酸ナトリウム10.9部を添加し、1時間撹拌した。得られた反応液に式(9)の化合物10部を加え、pH2.0~pH2.5、0~10℃で2時間、pH3.0~pH3.5、0~10℃で2時間反応を実施した。反応終了後、濾過し、水洗することで、式(14)で表される化合物9.3部を得た。
48%水酸化ナトリウム水溶液(3.1部)、イオン交換水(96.9部)、及びプロピレングリコール(60部)の混合液にジョンクリル678(40部)を加え、90℃に加熱して5時間撹拌することにより、分散剤液1を得た。
[分散液1~5の調整]
下記表1に記載の染料、分散剤液1、サーフィノール104PG50、プロクセルGXL(S)とイオン交換水を混合した。得られた液をサンドミルに入れ、0.3mmのジルコニアビーズを入れて混ぜあわせて、水冷下1500rpm、15時間の条件で分散処理を行った。得られた液にイオン交換水を加えて希釈することにより、着色剤の濃度を15%に調整した。この液をガラス繊維ろ紙GC-50(ADVANTEC社製)で濾過することにより、染料濃度が約15%の水性分散液1~5をそれぞれ得た。なお、下記表1中の数値は「部」を意味する。
SF104PG50:エアープロダクツ社製のサーフィノール104を、プロピレングリコールで10倍希釈したもの。
[インクの調製]
上記分散液調製例で得た各分散液を用い、下記表2に記載の各成分を混合した後、5μmのメンブレンフィルターで夾雑物を濾別することにより、インク1~5をそれぞれ得た。いずれのインクも染料の総含有量が4.8%となるように調整した。
[昇華転写性評価用染布の調製]
上記にて得た各インクを、転写紙(MIMAKI社製)に塗布し、60℃で30分乾燥させることにより、各分散液が付着した転写紙をそれぞれ得た。これらの転写紙は、いずれもオレンジ~レッド色に染色された。得られた各転写紙を20cm×8cmに裁断し、同じ大きさのポリエステル布トロピカル(帝人株式会社製)と、転写紙の染色面とを重ね合わせた後、太陽精機株式会社製のトランスファープレス機「TP-600A2」を用いて190℃×30秒の条件にて熱処理し、転写紙からポリエステル布へ昇華転写することにより、オレンジ~レッド色の染布を得た。
インク1により染色された染布を染布1、インク2により染色された染布を染布2、インク3により染色された染布を染布3、とした。また、インク4により染色された染布を比較染布1、インク5により染色された染布を比較染布2とした。
上記で得た各染布及び各比較染布を用い、記録画像の測色評価を行った。
測色評価は、X-rite社製の測色機、商品名eXactを用いて行った。測色は、視野角2度、光源D65、ステータスIの条件で行った。上記測色システムを用い、各染布の400~700nmにおける反射率Rλを測色し、Kubelka-Munkの式:K/S=(1-Rλ)2/2RλによりK/S値を算出した。そして、各波長におけるK/S値の合計であるシグマK/S値を算出し、以下の基準で染色濃度を評価した。シグマK/S値が大きい方が、染色濃度が高いことを示すため、品質が優れる。評価結果のシグマK/S値を下記表2に示す。
シグマK/S値が180以上:○
シグマK/S値が140以上:△
シグマK/S値が100未満:×
Claims (9)
- 請求項1に記載の式(1)で表される化合物を含む染料分散液。
- 分散剤を含む請求項2に記載の染料分散液。
- さらに水溶性有機溶剤を含む請求項3に記載の染料分散液。
- 請求項1に記載の化合物が付着した記録メディア。
- 請求項2~4のいずれか一項に記載の染料分散液が付着した記録メディア。
- 上記記録メディアが繊維である、請求項5又は請求項6に記載の記録メディア。
- 上記繊維が、疎水性繊維である請求項7に記載の記録メディア。
- 上記疎水性繊維が、ポリエステル又はポリエステルを含有する混紡繊維である、請求項8に記載の記録メディア。
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