JP2017160295A - 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、インプリント用原料、および成形品 - Google Patents

活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、インプリント用原料、および成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】耐擦傷性に優れ、硬度が高い微細凹凸構造体等の成形品を形成することができる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、該活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を含むインプリント用原料、および成形品の提供。【解決手段】重合性成分と、光重合開始剤(G)とを含み、全ての重合性成分の総質量に対して、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタアクリレート、トリペンタエリスリトールオクタアクリレート、ポリペンタエリスリトールポリアクリレートからなる群より選ばれる1種以上である重合性成分(A)を75〜100質量%、分子内にオキシアルキレン基を有する(メタ)アクリレートである重合性成分(D)を9質量%以下含む、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、微細凹凸(特にナノ凹凸)構造体を形成するのに好適な活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、インプリント用原料、および成形品に関する。
ナノサイズの微細な凹凸が規則的に配置された微細凹凸構造を表面に有する微細凹凸構造体は、連続的に屈折率を変化させることで、反射防止性能を発現することが知られている。このような微細凹凸構造は一般的にモスアイ構造と呼ばれる。また、モスアイ構造を表面に有する微細凹凸構造体は、微細な凹凸構造を備えたハスの葉が示す超撥水性能(ロータス効果)と同様の効果を発現することも知られている。
微細凹凸構造体の製造方法としては、例えば、下記方法が提案されている。
(i)微細凹凸構造の反転構造を表面に有するスタンパを用い、熱可塑性樹脂を射出成形またはプレス成形して、熱可塑性樹脂成形体の表面に微細凹凸構造を転写する方法。
(ii)微細凹凸構造の反転構造を表面に有するスタンパと透明基材との間に、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を充填し、活性エネルギー線の照射によって硬化させた後、スタンパを剥離して硬化物に微細凹凸構造を転写する方法。
(iii)前記スタンパと透明基材との間に、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を充填した後、スタンパを剥離して活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に微細凹凸構造を転写し、その後、活性エネルギー線の照射によって活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化させる方法。
これらの中でも、微細凹凸構造の転写性、表面組成の自由度を考慮すると、(ii)の活性エネルギー線の照射により樹脂組成物を硬化させて、微細凹凸構造を転写する方法が好適である。この方法は、連続生産が可能なベルト状やロール状のスタンパを用いる場合に特に好適であり、生産性に優れた方法である。
ところで、微細凹凸構造が良好な反射防止性能を発現するのは、微細凹凸の隣り合う凸部または凹部の間隔が可視光の波長以下の場合である。
しかし、このような構造を有する微細凹凸構造体は、表面が平滑でありハードコートなどで耐摩耗性処理をした成形体に比べて耐擦傷性や硬度に劣り、使用中の耐久性に問題があった。また、微細凹凸構造体の製造に使用した樹脂組成物の硬化物が十分に堅牢でないと、スタンパから剥離する際や熱によって、凸部同士が寄り添う現象が起きやすくなる。
そこで、微細凹凸構造を維持した微細凹凸構造体や、微細凹凸構造を形成するための樹脂組成物が提案されている。
例えば、最密充填されたシリカゾルを鋳型として可視光の波長以下の凸部(凹部)間隔を有する微細凹凸構造を作製する方法が知られている(特許文献1参照)。
一方、微細凹凸構造を形成するのに好ましい樹脂組成物として、以下のものが知られている。
(1)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の分子量当りの二重結合が極めて多い多官能(メタ)アクリレートと、光重合開始剤と、ポリエーテル変性シリコーンオイル等のレベリング剤とを含む紫外線硬化性樹脂組成物(特許文献1参照)。
(2)ウレタンアクリレート等のアクリレートオリゴマーと、離型剤とを含む光硬化性樹脂組成物(特許文献2参照)。
(3)エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートと、N−ビニルピロリドン等の反応性希釈剤と、光重合開始剤と、フッ素系界面活性剤とを含む光硬化性樹脂組成物(特許文献3参照)。
特開2000−71290号公報 特許第4156415号公報 特開2007−84625号公報
しかしながら、特許文献1〜3に記載の樹脂組成物の硬化物は架橋密度が高く、高弾性率であるが、必ずしも耐擦傷性を満足するものではない。そのため、これら樹脂組成物を用いて製造した微細凹凸構造体は、凸部が折れたり曲がったりして反射防止性能が損なわれる場合があり、その使用用途が限定されることがあった。
本発明は、耐擦傷性に優れ、硬度が高い微細凹凸構造体等の成形品を形成することができる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、該活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を含むインプリント用原料、および成形品を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、特定の重合性成分を含む活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物からなる微細凹凸構造が、優れた耐擦傷性と高硬度を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の態様を有する。
[1] 重合性成分と、光重合開始剤(G)とを含み、全ての重合性成分の総質量に対して、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタアクリレート、トリペンタエリスリトールオクタアクリレート、ポリペンタエリスリトールポリアクリレートからなる群より選ばれる1種以上である重合性成分(A)を75〜100質量%、分子内にオキシアルキレン基を有する(メタ)アクリレートである重合性成分(D)を9質量%以下含む、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
[2] 全ての重合性成分の総質量に対して、分子内に2つ以上のラジカル重合性の官能基を有する多官能(メタ)アクリレートであり、かつ前記重合性成分(A)以外の重合性成分(B)を1〜25質量%、シリコーン(メタ)アクリレートおよびアルキル(メタ)アクリレートの少なくとも一方である重合性成分(C)を0.1〜25質量%含む、[1]に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
[3] リン酸エステル化合物からなる内部離型剤(F)をさらに含む、[1]または[2]に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
[4] [1]〜[3]のいずれか1つに記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を含む、インプリント用原料。
[5] 微細凹凸構造形成用である、[4]に記載のインプリント用原料。
[6] [1]〜[3]のいずれか1つに記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物からなる、あるいは請求項1〜3のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化樹脂層を表面に有する、成形品。
[7] 表面に複数の凸部からなる微細凹凸構造を有する、[6]に記載の成形品。
[8] 前記微細凹凸構造は、隣接する凸部の間隔が400nm以下であり、凸部の高さ方向と直交する方向の凸部の断面積が、凸部の頂部から深さ方向に連続的に増加する形状である、[7]に記載の成形品。
[9] ディスプレイ部材である、[7]または[8]に記載の成形品。
本発明によれば、耐擦傷性に優れ、硬度が高い微細凹凸構造体等の成形品を形成することができる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、該活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を含むインプリント用原料、および成形品を提供できる。
本発明の成形品の一例を示す断面図である。 本発明の成形品の他の例を示す断面図である。 成形品の製造装置の一例を示す構成図である。 成形品の製造に用いるスタンパの製造工程を示す断面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本明細書における「(メタ)アクリレート」は、アクリレートおよびメタクリレートの総称であり、「(メタ)アクリルアミド」は、アクリルアミドおよびメタクリルアミドの総称であり、「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基およびメタクリロイル基の総称である。
また、本明細書における「活性エネルギー線」とは、可視光線、紫外線、電子線、プラズマ、熱線(赤外線等)等を意味する。
図1においては、各層を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層ごとに縮尺を異ならせてある。
また、図2において、図1と同じ構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する場合がある。
「活性エネルギー線硬化性樹脂組成物」
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(X)(以下、単に「樹脂組成物(X)」ともいう。)は、活性エネルギー線を照射することにより、重合反応が進行し硬化するものである。樹脂組成物(X)は、後述する重合性成分(A)と光重合開始剤(G)とを必須成分とし、後述する重合性成分(D)の含有量が少ない。また、樹脂組成物(X)は、必要に応じて、後述する重合性成分(B)、重合性成分(C)、重合性成分(E)、内部離型剤(F)、その他の成分(H)を含むものである。
樹脂組成物(X)の硬化物表面が微細凹凸構造を有する場合、樹脂組成物(X)に含まれる重合性成分の組成を調整して硬化物に十分高い硬度を与えることが肝要である。さらに、硬さのみを追求すると脆くなって耐擦傷性が低下しやすくなるため、使用する重合性成分を適切に選択して耐擦傷性と高硬度を両立させる必要がある。
以下、各成分について説明する。
<重合性成分>
樹脂組成物(X)は、重合性成分として後述する重合性成分(A)を必須成分として含み、かつ重合性成分(D)の含有量が少ない。また、樹脂組成物(X)は、必要に応じて重合性成分(B)、重合性成分(C)、重合性成分(E)を含む。
(重合性成分(A))
重合性成分(A)は、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタアクリレート、トリペンタエリスリトールオクタアクリレート、およびこれら以外のポリペンタエリスリトールポリアクリレートからなる群より選ばれる1種以上の多官能アクリレート(a)である。
重合性成分(A)は、樹脂組成物(X)の硬化物に対して、耐擦傷性向上、高硬度化、耐候性向上、基材密着性向上の効果がある。
多官能アクリレート(a)は、他の多官能アクリレートよりも耐擦傷性と高硬度の両立の点で優れており、一定以上の割合で用いることで、耐擦傷性と高硬度を両立させた硬化物を得ることができる。
多官能アクリレート(a)は、1種類を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
重合性成分(A)としては、樹脂組成物(X)の粘度を下げる観点では、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが好ましく、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートが特に好ましい。
重合性成分(A)の含有量は、樹脂組成物(X)に含まれる全ての重合性成分の総質量に対して、75〜100質量%であり、80〜95質量%が好ましい。重合性成分(A)の含有量が75質量%以上であれば、優れた耐擦傷性、高硬度、耐候性、基材密着性、といった効果を発揮させることができる。
なお、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートのいずれかを原料とし、ヘキサメチレンジイソシアネートやイソホロンジイソシアネート等のジイソシアネート類と反応させて合成した多官能ウレタンアクリレートは、硬化物の物性面では優れるが、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の粘度が高くなりすぎる場合がある。そのため、使用量が限定される場合がある。
(重合性成分(B))
重合性成分(B)は、分子内に2つ以上のラジカル重合性の官能基を有する多官能(メタ)アクリレート(b)であり、かつ前記重合性成分(A)以外である。
重合性成分(B)は、樹脂組成物(X)の硬化物に対して、耐擦傷性付与や硬度調整の効果がある。
重合性成分(B)としては、分子内にオキシアルキレン基を有さないものが好ましい。
多官能(メタ)アクリレート(b)としては、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、イソノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジオキサングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンジ(メタ)アクリレート、ポリカーボネートジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエステルジオールジ(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトンジオールジ(メタ)アクリレート、直鎖アルカンジオールジ(メタ)アクリレート、分岐アルカンジオールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ビスおよびトリス−(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ポリグリセリンポリ(メタ)アクリレート、2官能以上のウレタン(メタ)アクリレート、および上記の化合物のカプロラクトン変性体、エポキシ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種類を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
重合性成分(B)としては、硬化物の耐擦傷性や硬度、耐候性、基材密着性に優れることから、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、イソノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、直鎖アルカンジオールジ(メタ)アクリレート、分岐アルカンジオールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスおよびトリス−(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが好ましく、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスおよびトリス−(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートがより好ましく、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
重合性成分(B)の含有量は、樹脂組成物(X)に含まれる全ての重合性成分の総質量に対して、1〜25質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。重合性成分(B)の含有量が上記範囲内であれば、重合性成分(A)の効果を損なうことなく、より優れた耐擦傷性、高硬度、耐候性、基材密着性、といった効果を発揮させることができる。
(重合性成分(C))
重合性成分(C)は、シリコーン(メタ)アクリレートおよびアルキル(メタ)アクリレートの少なくとも一方である。
重合性成分(C)は、樹脂組成物(X)の硬化物に対して、撥水性や防汚性の付与や耐擦傷性を向上する効果がある。
シリコーン(メタ)アクリレート:
シリコーン(メタ)アクリレートは、シリコーン骨格を有する(メタ)アクリレートである。
以下、シリコーン(メタ)アクリレートについていくつか例を挙げて具体的に説明する。
シリコーン(メタ)アクリレートとしては、例えば、下記一般式(1)で表わされる、両末端または片末端にプロピル(メタ)アクリレート構造を有するシリコーン(メタ)アクリレート、下記一般式(2)で表わされるシリコーンエポキシ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
Figure 2017160295
Figure 2017160295
上記一般式(1)中、Rは(メタ)アクリロイル基であり、Rは(メタ)アクリロイル基またはメチル基であり、pは0以上の整数である。
上記一般式(2)中、lは0以上の整数であり、mは1以上の整数であり、nは0以上の整数であり、R、R、Rはそれぞれ独立して水素またはメチル基である。
上記一般式(1)で表わされるシリコーン(メタ)アクリレートは、分子量が大きすぎると他の重合性成分との相溶性が低下する。一方、分子量が小さすぎると撥水性や耐擦傷性向上の効果が得られにくくなる。そのため、上記一般式(1)で表されるシリコーン(メタ)アクリレートの質量平均分子量は500〜2000程度が好ましい。
このようなシリコーン(メタ)アクリレートの市販品としては、例えば、JNC社製の「サイラプレーン(登録商標)」シリーズのFM−0711、FM−0721、FM−0725、FM−7711、FM−7721、FM−7725;信越化学工業社製のX−22−2445、X−22−174ASX、X−22−174BX、X−22−174DX、KF−2012、X−22−2426、X−22−2475、X−22−164、X−22−164AS、X−22−164A、X−22−164B、X−22−164C、X−22−164E;東レ・ダウコーニング社製のBY16−152Cなどが挙げられる。
上記一般式(2)で表わされるシリコーンエポキシ(メタ)アクリレートの市販品としては、例えば、エボニック・ジャパン社製の「Tego(登録商標)」シリーズのRad2011、Rad2100、Rad2500などが挙げられる。
シリコーン(メタ)アクリレートとしては、上述した以外にも、例えば、ポリジメチルシロキサンの両末端をエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドの少なくとも一方で変性した(メタ)アクリレートを用いてもよい。その市販品としては、例えば、信越化学工業社製のX−22−1602;ビックケミー・ジャパン社製のBYK−UV3500、BYK−UV3530;エボニック・ジャパン社製の「Tego(登録商標)」シリーズのRad2200N、Rad2250、Rad2300;ダイセル・オルネクス社製のEBECRYL 350などが挙げられる。
また、シリコーン(メタ)アクリレートとしては、ウレタン(メタ)アクリレートおよびポリエステル(メタ)アクリレートの少なくとも一方であり、かつシリコーン骨格を有するものを用いてもよい。その市販品としては、例えば、ビックケミー・ジャパン社製のBYK−UV3570;Miwon Speciality Chemical社製の「Miramer(登録商標)」シリーズのSIU100,SIU1000、SIU2400、SIP900などが挙げられる。
また、上述した以外のシリコーン(メタ)アクリレートの市販品としては、例えば、ビックケミー・ジャパン社製のBYK−UV3505、3530、3575、3576;ダイセル・オルネクス社製のEBECRYL 1360などが挙げられる。
シリコーン(メタ)アクリレートとしては、上述した中でも、撥水性、耐擦傷性、耐候性の観点から、上記一般式(1)で表わされるシリコーン(メタ)アクリレート、上記一般式(2)で表わされるシリコーンエポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレートおよびポリエステル(メタ)アクリレートの少なくとも一方であり、かつシリコーン骨格を有するもの(特に、BYK−UV3570)が好ましい。特に、超撥水性を付与する場合、上記一般式(1)で表わされるシリコーン(メタ)アクリレートが好ましい。
なお、オキシアルキレン構造を有するものは相溶性が良好な反面、耐擦傷性や耐候性の点で劣る結果となる場合がある。
アルキル(メタ)アクリレート:
アルキル(メタ)アクリレートは、撥水性と耐擦傷性の向上を目的として使用される。そのため、アルキル(メタ)アクリレートとしては、アルキル基が比較的長いものが好ましい。具体的には、アルキル基の炭素数は8〜22が好ましく、12〜18がより好ましい。アルキル基は直鎖でもよいし、分岐鎖でもよい。アルキル基の炭素数が22を超えると、重合性成分(C)の結晶性が高まって液状での取り扱いが困難になる場合がある。一方、アルキル基の炭素数が8未満であると、重合性成分(C)の揮発性が問題になる場合がある。
アルキル(メタ)アクリレートの具体的な例としては、(イソ)オクチル(メタ)アクリレート、(イソ)デシル(メタ)アクリレート、(イソ)ラウリル(メタ)アクリレート、(イソ)セチル(メタ)アクリレート、(イソ)ステアリル(メタ)アクリレート、(イソ)ベヘニル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの中では、撥水性付与と取扱い性が容易な点で、イソステアリル(メタ)アクリレートが好ましい。
重合性成分(C)の含有量は、樹脂組成物(X)に含まれる全ての重合性成分の総質量に対して、25質量%以下が好ましく、0.1〜25質量%がより好ましく、1〜15%が特に好ましい。重合性成分(C)の含有量が多すぎると、耐擦傷性がかえって低下するなど、硬化物の物性が低下する場合がある。
(重合性成分(D))
重合性成分(D)は、分子内にオキシアルキレン基を有する(メタ)アクリレートである。
オキシアルキレン基としては、例えば、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシテトラメチレン基等が挙げられる。
重合性成分(D)としては、例えば、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、アルコキシ化ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、アルコキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、アルコキシ化ペンタリスリトールトリ(テトラ)アクリレート、アルコキシ化ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、アルコキシ化ポリグリセリンポリアクリレートなどが挙げられる。
重合性成分(D)の含有量は、樹脂組成物(X)に含まれる全ての重合性成分の総質量に対して、9質量%以下であり、5質量%以下が好ましい。重合性成分(D)の含有量が9質量%以下であれば、樹脂組成物(X)の硬化物の耐擦傷性、硬度を好適に維持することができる。また、耐候性の低下を抑制できる。
重合性成分(D)は、樹脂組成物(X)の硬化物の硬度や耐候性を低下させる懸念があることから、含有量は少ないほど好ましい。よって、樹脂組成物(X)は、重合性成分(D)を実質含まないことが特に好ましい。ここで、「実質含まない」とは、樹脂組成物(X)に含まれる全ての重合性成分の総質量に対して、0.01質量%以下を意味する。
(重合性成分(E))
重合性成分(E)は、重合性成分(A)、重合性成分(B)、重合性成分(C)、および重合性成分(D)との共重合性を有する重合性官能基を有し、かつ重合性成分(A)、重合性成分(B)、重合性成分(C)、および重合性成分(D)のいずれにも属さないものである。
重合性成分(E)が有する重合性官能基としては、ラジカル重合性の官能基が好ましく、例えば、メタクリロイル基、アクリロイル基、アクリルアミド基、ビニルエーテル基、ビニル基などが挙げられる。
重合性成分(E)を用いることで付与することができる機能としては、例えば、基材密着性、希釈性、撥水性、親水性、帯電防止性、滑り性、レベリング性、耐擦傷性、耐候性、発光性、蛍光性、発色性、導電性、屈折率調整、酸化防止などが挙げられる。
重合性成分(E)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート;イソボルニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート等の脂環構造を有する(メタ)アクリレート;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のアミノ基を有する(メタ)アクリレート;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレート;(メタ)アクリロイルモルホリン、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体;2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、酢酸ビニル等、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル=(メタ)アクリレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル(メタ)アクリレート、アクリル酸2−ターシャリーブチル−6−(3−ターシャリーブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニル、アクリル酸2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−ターシャリーペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−ターシャリーペンチルフェニル、3−(2H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェネチル=メタクリラート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート等のフッ素を含有する(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
重合性成分(E)の含有量は、重合性成分(A)、重合性成分(B)、重合性成分(C)、および重合性成分(D)の機能を阻害しない範囲であれば特に制限されるものではないが、例えば、樹脂組成物(X)に含まれる全ての重合性成分の総質量に対して、50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましく、10質量%以下が特に好ましい。
<内部離型剤(F)>
内部離型剤(F)としては、例えば、リン酸エステル化合物、フッ素含有化合物、シリコーン系化合物、長鎖アルキル基を有する化合物、ポリアルキレンワックス、アミドワックス、テフロンパウダー(テフロンは登録商標)などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
これらの中でも、リン酸エステル化合物が好ましく、(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸化合物を主成分とするもの;モノアルキルホスフェートおよびジアルキルホスフェートの少なくとも一方を主成分とするものが特に好ましい。
(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸化合物としては、離型性の点から、下記一般式(3)で表わされる化合物が好ましい。
(HO)3−t(O=)P[−O−(RO)−R ・・・(3)
上記一般式(3)中、Rはアルキル基であり、Rはアルキレン基であり、sは1〜20の整数であり、tは1〜3の整数である。
上記一般式(3)中、Rとしては、炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、炭素数3〜18のアルキル基がより好ましい。Rとしては、炭素数1〜4のアルキレン基が好ましく、炭素数2〜3のアルキレン基がより好ましい。sは1〜10の整数が好ましい。
上記一般式(3)で表わされる化合物は、モノエステル体(t=1)、ジエステル体(t=2)、トリエステル体(t=3)のいずれであってもよい。また、ジエステル体またはトリエステル体の場合、1分子中の複数の(ポリ)オキシアルキレンアルキル基はそれぞれ異なっていてもよい。
(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸化合物の市販品としては、例えば、城北化学社製のJP−506H;アクセル社製のモールドウイズINT−1856;日光ケミカルズ社製のTDP−10、TDP−8、TDP−6、TDP−2、DDP−10、DDP−8、DDP−6、DDP−4、DDP−2、TLP−4、TCP−5、DLP−10などが挙げられる。
モノアルキルホスフェートおよびジアルキルホスフェートの少なくとも一方を主成分とするものの市販品としては、例えば、城北化学社製のJP−513などが挙げられる。
上述したリン酸エステル化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、ここで挙げた内部離型剤(F)は、界面活性剤、レベリング剤、滑剤としての機能も発現する場合がある。
内部離型剤(F)の含有量は、樹脂組成物(X)に含まれる全ての重合性成分の合計100質量部に対して、0.001〜2.0質量部が好ましく、0.02〜1.0質量部がより好ましく、0.05〜0.5質量部が特に好ましい。内部離型剤(F)の含有量が少なすぎると、離型性が十分に得られない。一方、内部離型剤(F)の含有量が多すぎると、基材密着性が低下する場合がある。
<光重合開始剤(G)>
光重合開始剤(G)は、活性エネルギー線を照射することで開裂し、重合反応を開始させるラジカルを発生する化合物である。
活性エネルギー線としては、装置コストや生産性の点から、紫外線が好ましい。
紫外線によってラジカルを発生する光重合開始剤(G)としては、例えば、ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、メチルオルソベンゾイルベンゾエート、4−フェニルベンゾフェノン、t−ブチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、チオキサントン類(2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等)、アセトフェノン類(ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等)、ベンゾインエーテル類(ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等)、アシルホスフィンオキシド類(2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド等)、メチルベンゾイルホルメート、1,7−ビスアクリジニルヘプタン、9−フェニルアクリジンなどが挙げられる。
光重合開始剤(G)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。併用する場合は、吸収波長の異なる2種以上を併用することが好ましい。また、必要に応じて、過硫酸塩(過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等)、過酸化物(ベンゾイルパーオキシド等)、アゾ系開始剤等の熱重合開始剤を併用してもよい。
光重合開始剤(G)の含有量は、樹脂組成物(X)に含まれる全ての重合性成分の合計100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましく、0.1〜5質量部がより好ましく、0.2〜3質量部が特に好ましい。光重合開始剤(G)の含有量が少なすぎると、樹脂組成物(X)の硬化が完結せず、微細凹凸構造を表面に有する成形品の機械物性が損なわれる場合がある。一方、光重合開始剤(G)の含有量が多すぎると、硬化物内に未反応の光重合開始剤(G)が残り、これが可塑剤として働いてしまい、硬化物の弾性率を低下させ、耐擦傷性を損なう場合もある。また、着色の原因となる場合もある。
<その他の成分(H)>
その他の成分(H)は必要に応じて添加される成分であり、上記の重合性成分、内部離型剤(F)、光重合開始剤(G)以外の成分である。
その他の成分(H)としては、例えば、重合禁止剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、難燃助剤、可塑剤、界面活性剤、帯電防止剤、充填剤、密着性付与剤、着色剤、強化剤、無機フィラー、耐衝撃性改質剤などが挙げられる。また、ラジカル重合性の官能基を有さないオリゴマーやポリマー、微量の有機溶媒等もその他の成分(H)に含まれる。
重合禁止剤としては、例えば、ヒドロキノン(HQ)、ハイドロキノンモノメチルエーテル(MEHQ)等のヒドロキノン系重合禁止剤;2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、カテコール、ピクリン酸、ターシャリーブチルカテコール、2,6−ジターシャリーブチル−p−クレゾール(BHT)、4,4’−チオビス[エチレン(オキシ)(カルボニル)(エチレン)]ビス[2,6−ビス(1,1−ジメチルエチル)フェノール]等のフェノール系重合禁止剤;フェノチアジン、ビス(α−メチルベンジル)フェノチアジン、3,7−ジオクチルフェノチアジン、ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェノチアジン等のフェノチアジン系重合禁止剤などが挙げられる。ここで挙げた重合禁止剤のうち、BHTなどのフェノール系重合禁止剤は、酸化防止剤としても使用することができる。
酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系、ベンズイミダゾール系、リン系、イオウ系、ヒンダードアミン系などの酸化防止剤が挙げられる。市販品としては、BASF社製の「IRGANOX(登録商標)」シリーズなどが挙げられる。
光安定剤としては、例えば、ヒンダードアミン系の酸化防止剤が挙げられる。ヒンダードアミン系のラジカル補足剤である1次酸化防止剤としては、例えば、BASF社製のChimassorb 2020FDL,Chimassorb 944FDL,Tinuvin 622SF,Uvinul 5050H,Tinuvin 144,Tinuvin 765,Tinuvin 770DF,Tinuvin4050FFなどが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系、ベンゾエート系、トリアジン系などの紫外線吸収剤が挙げられる。市販品としては、BASF社製のチヌビン400、チヌビン479;共同薬品社製のViosorb110などが挙げられる。
<粘度>
樹脂組成物(X)を用いてスタンパにより微細凹凸構造を形成して硬化させる場合、スタンパの表面の微細凹凸構造への流れ込みやすさの点から、樹脂組成物(X)は適度な粘度を有することが好ましい。具体的には、25℃における回転式B型粘度計で測定した、樹脂組成物(X)の粘度は10000mPa・s以下が好ましく、より好ましくは5000mPa・s以下であり、さらに好ましくは2000mPa・s以下である。また、25℃における回転式B型粘度計で測定した、樹脂組成物(X)の粘度は、10mPa・s以上であれば、スタンパとの接触が可能であり、微細凹凸構造を表面に有する硬化物を成形するのに用いやすい。
なお、樹脂組成物(X)の25℃における粘度が10000mPa・sを超えても、加温により上記範囲の粘度とすることによりスタンパに接触可能であるならば、好適に用いることができる。この場合、樹脂組成物(X)の70℃における回転式B型粘度計での粘度が、5000mPa・s以下であることが好ましく、2000mPa・s以下であることがより好ましい。
樹脂組成物(X)の粘度は、含有させるモノマーの種類や含有量を選択したり、粘度調整剤を用いたりすることで調整できる。具体的には、水素結合等の分子間相互作用を有する官能基や化学構造を含むモノマーを多量に用いると、樹脂組成物の粘度は高くなる。また、分子間相互作用のない低分子量のモノマーを多量に用いると、樹脂組成物の粘度は低くなる。
<作用効果>
以上説明した本発明の樹脂組成物(X)は、特定の重合性成分を特定量含むので、粘度が比較的低いにもかかわらず、得られる硬化物は適度な硬度を有する。その結果、スタンパの剥離が良好な微細凹凸構造を形成でき、かつその微細凹凸構造が維持され、耐擦傷性に優れる。しかも、すぐれた撥水性を発揮する硬化物を形成することができる。
よって、本発明の樹脂組成物(X)によれば、耐擦傷性に優れ、硬度が高い微細凹凸構造体等の成形品を形成することができる。
本発明の樹脂組成物(X)は、微細凹凸構造をインプリント法によって形成するための原料(インプリント用原料)として特に好適である。また、樹脂組成物は、その他、種々の基材上に硬化被膜を形成する原料として使用することもでき、コーティング材として塗膜を形成し、活性エネルギー線を照射して硬化物を形成することもできる。
「インプリント用原料」
本発明のインプリント用原料は、本発明の樹脂組成物(X)を含む。
インプリント用原料は、スタンパを用いて、UV硬化または加熱硬化による硬化物の形成に使用することもできる。加熱などによって半硬化させた状態の樹脂組成物にスタンパを押し当て、形状転写した後にスタンパから剥がし、熱やUVによって完全に硬化させる、という方法を用いることもできる。
以上説明した本発明のインプリント用原料は、上述した本発明の樹脂組成物(X)を含むので、耐擦傷性に優れ、硬度が高い微細凹凸構造体等の成形品を形成することができる。
本発明のインプリント用原料は、微細凹凸構造形成用として特に好適である。
「成形品」
本発明の成形品は、上述した本発明の樹脂組成物(X)の硬化物からなる、あるいは本発明の樹脂組成物(X)の硬化樹脂層を表面に有する。
このような成形品の中でも、特に、複数の凸部からなる微細凹凸構造を表面に有するもの(以下、「微細凹凸構造体」ともいう。)は極めて有用である。微細凹凸構造体としては、例えば、基材と表面に微細凹凸構造を有する硬化樹脂層を有するものを挙げることができる。
以下、微細凹凸構造体の一例について、図1を参照しながら具体的に説明する。
<微細凹凸構造体>
図1は、微細凹凸構造体の一例を示す断面図である。
本実施形態の微細凹凸構造体10は、基材11上に本発明の樹脂組成物(X)を硬化させた硬化樹脂層(表層)12が積層されたものである。
硬化樹脂層12は樹脂組成物(X)の硬化物からなる膜であり、表面に微細凹凸構造を有する。微細凹凸構造としては、略円錐形状、角錐形状等の突起(凸部)が規則的に配列した構造が好ましい。
この例の微細凹凸構造は、複数の円錐状の凸部13からなり、各凸部13はほぼ等間隔wで形成されている。この例の凸部13の形状は、凸部13の高さ方向と直交する方向の凸部13の断面積が、凸部13の頂部13aから深さ方向に連続的に増加する形状である。このような形状により、硬化樹脂層12における屈折率を凸部13の頂部13aから基材11側に連続的に増大させることができ、波長による反射率の変動(波長依存性)を抑制し、可視光の散乱を抑制して低反射率にすることができる。
凸部13の間隔wは、可視光の波長(具体的には、400〜780nm)以下が好ましい。凸部13の間隔wが400nm以下であれば、可視光の散乱を抑制でき、反射防止膜として光学用途に好適に使用できる。凸部13の間隔wは20〜250nmがより好ましく、50〜250nmがさらに好ましく、80〜200nmが特に好ましい。
凸部13の高さ(凹部14の深さ)d、すなわち、凹部14の底部14aと凸部13の頂部13aとの垂直距離は、波長により反射率が変動するのを抑制できる深さとすることが好ましい。具体的には、60nm以上が好ましく、90nm以上がより好ましく、150nm以上が更に好ましく、180nm以上が特に好ましい。凸部13の高さdが150nm近傍では、人が一番認識しやすい550nmの波長域光の反射率を最も低くすることができ、凸部13の高さdが150nm以上になると、凸部13の高さdが高いほど、可視光域における最高反射率と最低反射率の差が小さくなる。このため、凸部13の高さdが150nm以上であれば、反射光の波長依存性が小さくなり、目視での色味の相違は認識されなくなる。
凸部13の高さdの上限値については特に制限されないが、500nm以下が好ましく、400nm以下がより好ましく、300nm以下が特に好ましい。
ここで凸部13の間隔wおよび高さdは、電界放出形走査電子顕微鏡(JSM−7400F:日本電子社製)により加速電圧3.00kVの画像における測定により得られる測定値を求め、50点の測定値を算術平均して求めた値を採用する。
凸部13のアスペクト比(凸部13の高さd/凸部13の間隔w)は、0.3〜6が好ましく、0.5〜4がより好ましく、0.7〜2が特に好ましい。凸部のアスペクト比が0.3以上であれば、反射率が充分に低くなり、6以下であれば、凸部13の耐擦傷性がより良好となる。
硬化樹脂層12と基材11は、その屈折率の差が0.2以内であることが好ましく、0.1以内がより好ましく、0.05以内が特に好ましい。屈折率の差が0.2以内であれば、硬化樹脂層12と基材11との界面における反射を抑制することができる。
基材11としては、微細凹凸構造を有する硬化樹脂層12を支持可能なものであれば特に制限されないが、例えば、微細凹凸構造体をディスプレイ部材に適用する場合、基材11としては透明な、すなわち光を透過するものが好ましい。透明な基材を構成する材料としては、例えば、アクリル樹脂(メチルメタクリレート(共)重合体等)、ポリカーボネート、スチレン系樹脂(スチレン(共)重合体、メチルメタクリレート−スチレン共重合体等)、セルロース系樹脂(セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートブチレート等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸等)、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、脂環式ポリオレフィン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリエーテルケトン、ポリウレタン、それら高分子の複合物(ポリメチルメタクリレートとポリ乳酸の複合物、ポリメチルメタクリレートとポリ塩化ビニルの複合物等)、ガラスなどが挙げられる。
基材11の形状はシート状、フィルム状等いずれであってもよい。また、射出成形、押し出し成形、キャスト成形等、いずれの製法により製造されたものでも使用できる。さらに、密着性、帯電防止性、耐擦傷性、耐候性等の特性の改良を目的として、基材11の表面に、コーティングやコロナ処理が施されていてもよい。
なお、微細凹凸構造体は、図1に示す実施形態に限定されるものではない。
例えば、硬化樹脂層12は、基材11の片面に形成されていてもよく、両面に形成されていてもよい。
また、微細凹凸構造は、硬化樹脂層12の表面全体に形成されていてもよく、表面の一部(透明性や超撥水性の必要な個所)に形成されていてもよい。
また、凸部13の形状は、図1に示す円錐状に限定されず、図2に示すような、凸部13の頂部13bが曲面である釣鐘状であってもよいし、角錐状や円錐台状であってもよい。また、凸部の高さ方向と直交する方向の凸部の断面の形状についても特に制限されないが、円形、三角形、台形などが好ましい。
また、図2に示すように、基材11と硬化樹脂層12との間に、耐擦傷性、接着性等の諸物性を向上させる目的で、中間層15を設けてもよい。
中間層15の材料としては、アクリル系樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、アクリルグラフトポリエステル、ポリエチレンイミン、ポリカーボネート、ポリブタジエン、スチレン系樹脂等が挙げられる。
(微細凹凸構造体の製造方法)
微細凹凸構造体の製造方法としては、例えば、(1)微細凹凸構造の反転構造が形成されたスタンパと基材との間に本発明の樹脂組成物(X)を配し、活性エネルギー線の照射により樹脂組成物を硬化して、スタンパの凹凸形状を転写し、その後スタンパを剥離する方法、(2)本発明の樹脂組成物(X)にスタンパの凹凸形状を転写してからスタンパを剥離し、その後活性エネルギー線を照射して樹脂組成物を硬化する方法などが挙げられる。これらの中でも、微細凹凸構造の転写性、表面組成の自由度の点から、(1)の方法が特に好ましい。この方法は、連続生産が可能なベルト状ロール状のスタンパを用いる場合に特に好適であり、生産性に優れた方法である。
スタンパと基材との間に樹脂組成物(X)を配置する方法としては、スタンパと基材との間に樹脂組成物(X)を配置した状態でスタンパと基材とを押圧することで、成型キャビティーへ樹脂組成物(X)を注入する方法などによることができる。
以下、微細凹凸構造体を連続生産する方法の一例について、図3を参照しながら具体的に説明する。
微細凹凸構造体は、例えば、図3に示す製造装置を用いて、連続的に製造することができる。
図3に示す製造装置には、表面に微細凹凸構造の反転構造(図示略)を有するロール状のスタンパ20と、樹脂組成物(X)を収納するタンク22とが設けられている。スタンパ20の回転と共に、その表面に沿って移動する、透光性の帯状フィルムの基材11との間に、タンク22から樹脂組成物(X)が供給される。スタンパ20と、空気圧シリンダ24によってニップ圧が調整されたニップロール26との間で、基材11および樹脂組成物(X)がニップされ、樹脂組成物(X)は、基材11とスタンパ20との間で均一に行きわたると同時に、スタンパ20の微細凹凸構造の凹部内に充填する。スタンパ20の下方には活性エネルギー線照射装置28が設置され、基材11を通して樹脂組成物(X)に活性エネルギー線が照射され、樹脂組成物(X)は硬化するようになっている。これにより、スタンパ20の表面の微細凹凸構造が転写された硬化樹脂層12が形成される。その後、剥離ロール30により、表面に微細凹凸構造が形成された硬化樹脂層12と基材11が一体化された連続した微細凹凸構造体10が剥離される。
活性エネルギー線照射装置28としては、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、無電極ランプであるフュージョンランプ、UV−LEDなどが挙げられる。
紫外線の照射量は、重合開始剤の吸収波長や含有量に応じて決定すればよい。通常、その積算光量は、100〜10000mJ/cmが好ましく、400〜4000mJ/cmが好ましく、400〜2000mJ/cmがより好ましい。積算光量が100mJ/cm以上であれば、樹脂組成物(X)を十分硬化させて硬化不足に因る耐擦傷性低下を抑制することができる。また。積算光量が10000mJ/cm以下であれば、硬化物の着色や基材の劣化を防止する点で意義が有る。照射強度も特に制限されないが、基材の劣化等を招かない程度の出力に抑えることが好ましい。
(作用効果)
このようにして得られる微細凹凸構造体は、その表面にスタンパの微細凹凸構造が鍵と鍵穴の関係で転写されている。
微細凹凸構造体は、優れた耐擦傷性と高硬度による高い耐傷付き性能を併せ持つ。加えて、表面に付着する汚染物と表面間への水の導入を促進させる親水性を有し汚染物の除去効果を発現できると共に、連続的な屈折率の変化によって優れた反射防止性能を発現でき、優れた撥水性能を有する。
微細凹凸構造体は、例えば、画像表示装置(液晶表示装置、プラズマディスプレイパネル、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、陰極管表示装置等)のディスプレイ部材として好適である。
また、微細凹凸構造体は、レンズ、ショーウィンドウ、眼鏡等の表面に設けられる反射防止膜、反射防止フィルム、反射防止シートとして用いることもできる。微細凹凸構造体を画像表示装置に用いる場合は、画像表示面に反射防止フィルムである微細凹凸構造体を直接貼り付けてもよく、画像表示面を構成する部材の表面に反射防止膜である微細凹凸構造体を直接形成してもよく、前面板に反射防止膜を形成してもよい。
上述した以外にも、微細凹凸構造体は、例えば、光導波路、レリーフホログラム、レンズ、偏光分離素子などの光学用途や、細胞培養シートの用途にも適用できる。また、撥水性を活かしてミラーや窓などの建材、ドアミラーやウィンドウフィルムなどの車載用途、船底材料などに適用できる。撥水性を活かす場合、自動車用ドアミラーやウィンドウ類の着滴防止フィルム、あるいは着雪防止フィルムとして使用することができる。
また、微細凹凸構造体を太陽電池や建材用ガラスなどの屋外で使用する透明基材に使用することで、光透過率向上と撥水性による防汚性付与の効果を同時に利用できる。
(スタンパ)
微細凹凸構造体等の成形品の製造に用いるスタンパは、微細凹凸構造体の表面に形成する微細凹凸構造の反転構造を表面に有するものである。スタンパの材料としては、金属(表面に酸化皮膜が形成されたものを含む。)、石英、ガラス、樹脂、セラミックス等が挙げられる。
スタンパの形状としては、ロール状、円管状、平板状、シート状等が挙げられる。特に、スタンパの形状をロール状やベルト状にすれば、連続的に微細凹凸構造を転写でき、生産性をより高めることができる。
スタンパに微細凹凸構造の反転構造を形成する方法は特に限定されず、その具体例としては、電子ビームリソグラフィー法、レーザー光干渉法が挙げられる。例えば、適当な支持基板上に適当なフォトレジスト膜を塗布し、紫外線レーザー、電子線、X線等の光で露光し、現像することによって微細凹凸構造を形成した型を得て、この型をそのままスタンパとして使用することもできる。また、フォトレジスト層を介して支持基板をドライエッチングにより選択的にエッチングして、レジスト層を除去することで支持基板そのものに直接微細凹凸構造を形成することも可能である。
また、陽極酸化ポーラスアルミナを、スタンパとして利用することも可能である。例えば、アルミニウムをシュウ酸、硫酸、リン酸等を電解液として所定の電圧にて陽極酸化することにより形成される20〜200nmの細孔構造をスタンパとして利用してもよい。この方法によれば、高純度アルミニウムを定電圧で長時間陽極酸化した後、一旦酸化皮膜を除去し、再び陽極酸化することで非常に高規則性の細孔が自己組織化的に形成できる。さらに、二回目に陽極酸化する工程で、陽極酸化処理と孔径拡大処理を組み合わせることで、断面が矩形でなく三角形や釣鐘型である微細凹凸構造も形成可能となる。また、陽極酸化処理と孔径拡大処理の時間や条件を適宜調節することで、細孔最奥部の角度を鋭くすることも可能である。
さらに、微細凹凸構造を有する原型から電鋳法等で複製型を作製し、これをスタンパとして使用してもよい。
上述した中でも、スタンパとしては陽極酸化ポーラスアルミナで作製されたものが微細凹凸形成に有用である。ここで、アルミニウム基板の表面に所定形状の複数の微細細孔を陽極酸化にて形成し、本発明に有用なスタンパを製造する方法の一例について、図4を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態のスタンパの製造方法は、以下に示す工程(a)、工程(b)、工程(c)、工程(d)、工程(e)および工程(f)を有する。
工程(a)
工程(a)は、アルミニウム基材40を、定電圧下、電解液中で陽極酸化してアルミニウム基材40の表面に酸化皮膜42を形成する工程である。
アルミニウム基材40は、純度99%以上のアルミニウムを用いることが好ましく、より好ましくは純度99.5%以上、更に好ましくは純度99.8%以上である。アルミニウムの純度が高いと、陽極酸化したとき、不純物の偏析による可視光を散乱する大きさの凹凸構造が形成され難く、また、陽極酸化で形成される細孔が規則的に形成される。
アルミニウム基材40の形状は、ロール状、円管状、平板状、シート状等の所望の形状でよく、微細凹凸構造体を連続的なフィルムやシートとして得る場合はロール状とすることが好ましい。
アルミニウム基材40は、所定の形状に加工する際に用いた油が付着していることがあるため、予め脱脂処理をし、電解研磨処理(エッチング処理)により、表面を平滑にしておくことが好ましい。
このような表面処理されたアルミニウム基材40を陽極酸化すると、細孔41を有する酸化皮膜42が形成される。
電解液として、硫酸、シュウ酸、リン酸等を用いる。電解液としてシュウ酸を用いる場合、シュウ酸の濃度が0.7M以下であると、電流値を低く抑え、緻密な組織の酸化皮膜を形成できる。また、化成電圧が30〜60Vであると、周期100nm程度の規則性で細孔が形成された陽極酸化ポーラスアルミナ層が形成される。化成電圧がこの範囲より高くても低くても形成される細孔の規則性が低下する傾向がある。電解液の温度は、60℃以下が好ましく、45℃以下がより好ましい。電解液の温度が60℃以下であれば、いわゆる「ヤケ」の発生を抑制し、細孔が壊れたり、表面が溶けて不規則な細孔が形成されたりするのが抑制される。
また、電解液が硫酸である場合、硫酸の濃度は0.7M以下であると、電流値を低く抑え緻密な組織の酸化皮膜を形成できる。化成電圧を25〜30Vであると、周期が63nm程度の規則性で細孔が形成された陽極酸化ポーラスアルミナ層が形成される。化成電圧がこの範囲より高くても低くても形成される細孔の規則性が低下する傾向がある。電解液の温度は、30℃以下が好ましく、20℃以下がより好ましい。電解液の温度が30℃以下であれば、いわゆる「ヤケ」の発生を抑制し、細孔が壊れたり、表面が溶けて不規則な細孔が形成されたりするのが抑制される。
工程(b)
工程(b)は、酸化皮膜42を除去して、工程(a)において酸化皮膜42に形成された細孔41部分のアルミニウム基材40の表面に陽極酸化の細孔発生点を形成する工程である。
すなわち、工程(a)で形成された酸化皮膜42を除去すると、細孔41部分のアルミニウム基材40に凹部43が形成されている。この凹部43を陽極酸化の細孔発生点にすることにより規則的に配列した細孔を発生させることができる。
酸化皮膜42の除去には、アルミニウムを溶解せず、酸化皮膜を選択的に溶解する溶液を用いる。このような溶液としては、例えば、クロム酸/リン酸混合液等がある。
工程(c)
工程(c)は、アルミニウム基材40を再度陽極酸化し、細孔発生点に酸化皮膜45を形成することにより、細孔44を形成する工程である。
工程(b)において酸化皮膜42を除去したアルミニウム基材40を再度陽極酸化して、円柱状の細孔44を有する酸化皮膜45を形成する。
陽極酸化は、工程(a)と同様の条件で行うことができる。陽極酸化の時間を長くするほど深い細孔を得ることができる。
工程(d)
工程(d)は、細孔44の径を拡大させる工程である。
細孔44の径を拡大させる処理(以下、「細孔径拡大処理」という)は、酸化皮膜45を溶解する溶液に浸漬して陽極酸化で形成された細孔の径を拡大させる。このような溶液として、例えば、5質量%程度のリン酸水溶液等を用いることができる。細孔径拡大処理の時間を長くするほど、細孔径を拡大することができるので、目的とする形状に応じて、処理時間を設定する。
工程(e)
工程(e)は、細孔径拡大処理後のアルミニウム基材40を再び陽極酸化する工程である。
アルミニウム基材40を再び陽極酸化すると、酸化皮膜45が厚くなるのに伴い、細孔44の深さが伸張される。なお、陽極酸化は工程(a)(工程(c))と同様の条件で行うことができる。陽極酸化の時間を長くするほど細孔が深くなる。
工程(f)
工程(f)は、工程(d)と工程(e)を繰り返し行い、細孔44の径拡大と伸張を反復する工程である。この工程により、直径が開口部から深さ方向に連続的に減少する形状の細孔44を有する酸化皮膜45が形成され、陽極酸化アルミナの凸部がアルミニウム基材40の表面に形成されたスタンパ20を得ることができる。
繰り返し回数は、合計で3回以上が好ましく、5回以上がより好ましい。繰り返し回数が3回以上であれば、連続的に直径が変化する細孔を形成することができ、このようなスタンパにより、反射率を低減させ得るモスアイ構造の表面を有する硬化物を形成することができる。最後は工程(d)で終わることが好ましい。
細孔44の形状としては、物品の表面に形成する微細凹凸形状の反転構造であって、具体的には、略円錐形状、角錐形状、円柱形状などが挙げられ、円錐形状、角錐形状等のように、深さ方向と直交する方向の細孔断面積が最表面から深さ方向に連続的に減少する形状が好ましい。
細孔44の間隔(細孔44の中心から隣接する細孔44の中心までの距離)は、可視光の波長以下、すなわち400nm以下であることが好ましく、20〜250nmがより好ましく、50〜250nmがさらに好ましく、80〜200nmが特に好ましい。
細孔44の深さは、60nm以上が好ましい。特に、細孔44の間隔が100nmの場合、細孔44の深さは、80〜500nmが好ましく、120〜400nmがより好ましく、150〜300nmが更に好ましい。
ここで細孔44の間隔および深さは、電界放出形走査電子顕微鏡(JSM−7400F:日本電子社製)により加速電圧3.00kVの画像における測定により得られる測定値を求め、50点の測定値を算術平均して求めた値を採用する。
細孔44のアスペクト比(細孔44の深さ/細孔44の間隔)は、0.3〜6が好ましく、0.5〜4がより好ましく、0.7〜2が特に好ましい。
スタンパの微細凹凸構造が形成された側の表面を離型剤で処理してもよい。
離型剤としては、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、フッ素化合物、リン酸エステル等が挙げられ、リン酸エステルが特に好ましい。リン酸エステルとしては、(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸化合物が好ましく、市販品としては、城北化学社製のJP−506H;アクセル社製のモールドウイズINT−1856;日光ケミカルズ社製のTDP−10、TDP−8、TDP−6、TDP−2、DDP−10、DDP−8、DDP−6、DDP−4、DDP−2、TLP−4、TCP−5、DLP−10などが挙げられる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
各種測定および評価方法、スタンパの製造方法、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に含まれる各成分は以下の通りである。
「測定・評価」
<スタンパの細孔の測定>
陽極酸化ポーラスアルミナからなるスタンパの一部の縦断面を1分間Pt蒸着し、電界放出形走査電子顕微鏡(日本電子社製、「JSM−7400F」)により加速電圧3.00kVで30000倍に拡大して観察し、隣り合う細孔の間隔(周期)及び細孔の深さを測定した。それぞれ50点ずつ測定し、その平均値を測定値とした。
<微細凹凸構造の凸部の測定>
成形品の縦断面を10分間Pt蒸着し、スタンパの場合と同じ装置および条件にて、隣接する凸部間の間隔および凸部の高さを測定した。それぞれ50点ずつ測定し、その平均値を測定値とした。
<耐擦傷性の評価>
磨耗試験機(新東科学社製、「HEiDON TRIBOGEAR TYPE−30S」)を用い、成形品の表面(微細凹凸構造面)に置かれた2cm角にカットしたスチールウール(日本スチールウール社製、「ボンスター#0000」)に100g(25gf/cm)の荷重をかけ、往復距離:30mm、ヘッドスピード:平均100mm/秒にて10回往復させ、成形品の表面の外観を評価した。外観評価に際しては、2.0mm厚の黒色アクリル板(三菱レイヨン社製、「アクリライトEX#502」)の片面に成形品を貼り付け、屋内で蛍光灯にかざして目視で評価した。評価は以下の基準で行った。
A:擦傷部分の反射防止性能が十分維持されている。
B:擦傷部分の反射防止性能がほぼ失われている。
<押込み弾性率の測定>
大型スライドガラス(松浪硝子工業社製、「大型スライドグラス、品番:S9213」、76mm×52mmサイズ)を基材として用いた。該基材上に、塗膜の厚さが約250μmとなるように活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を塗布し、これに高圧水銀灯を用いて約1000mJ/cmで紫外線を照射し、基材上に活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物が形成された試験片を作製した。これを押込み弾性率の測定用の試験片として用いた。
ビッカース圧子(四面ダイアモンド錐体)と、微小硬度計(フィッシャーインストルメンツ社製、「フィッシャースコープHM2000XYp」)を用いて、[押し込み(100mN/10秒)]→[クリープ(100mN、10秒)]→[徐荷(100mN/10秒)]の評価プログラムで試験片の硬化物の物性を測定した。測定は恒温室(温度23℃、湿度50%)内で行った。
得られた測定結果から、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物の押込み弾性率を解析ソフト(フィッシャーインストルメンツ社製、「WINHCU」)により算出した。
<耐傷付き性能の総合判定>
耐擦傷性及び押込み弾性率の測定結果から、下記の基準で耐傷付き性能の総合判定を行った。
○:耐擦傷性試験の判定がAまたはBであり、かつ押込み弾性率が3.7GPa以上である。
△:耐擦傷性試験の判定がAまたはBであり、かつ押込み弾性率が2.9GPa以上3.7GPa未満である。
×:耐擦傷性試験の判定がAまたはBであり、かつ押込み弾性率が2.9GPa未満である。あるいは、耐擦傷性試験の判定がCである。
「スタンパの製造」
純度99.99質量%、電解研磨した厚さ2mmのφ65mmアルミニウム円盤をアルミニウム基材として用いた。
工程(a):
アルミニウム円盤について、0.3Mシュウ酸水溶液中で、直流40V、温度16℃の条件で6時間陽極酸化を行った。
工程(b):
酸化皮膜が形成されたアルミニウム円盤を、6質量%リン酸/1.8質量%クロム酸混合水溶液に3時間浸漬して、酸化皮膜を除去した。
工程(c):
該アルミニウム円盤について、0.3Mシュウ酸水溶液中、直流40V、温度16℃の条件で30秒間陽極酸化を行った。
工程(d):
酸化皮膜が形成されたアルミニウム円盤を、32℃の5質量%リン酸水溶液に8分間浸漬して、細孔径拡大処理を行った。
工程(e):
該アルミニウム円盤について、0.3Mシュウ酸水溶液中、直流40V、温度16℃の条件で30秒間陽極酸化を行った。
工程(f):
前記工程(d)および工程(e)を合計で5回繰り返し、細孔の平均間隔(周期):100nm、深さ:200nmの略円錐形状の細孔を有する陽極酸化アルミナが表面に形成されたスタンパを得た。
得られたスタンパを、TDP−8(日光ケミカルズ社製)の0.1質量%水溶液に10分間浸漬し、引き上げて一晩風乾することにより離型処理を施した。
「活性エネルギー線硬化性樹脂組成物」
実施例および比較例で用いた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に含まれる重合性成分(A)、重合性成分(B)、重合性成分(C)、重合性成分(D)、重合性成分(E)、光内部離型剤(F)、および光重合開始剤(G)は、下記の表1の通りである。
Figure 2017160295
「実施例1〜8、比較例1、2」
表2、3に示す配合組成に従って各成分を混合し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を調製した。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物をスタンパの表面に数滴垂らし、ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社製、「ルミラー(低干渉タイプの易接着グレード)」、厚さ50μm)で押し広げながら被覆した後、フィルム側から無電極タイプのUVランプ(ヘレウス社製の無電極UVランプ、Dバルブ)を用いて365nmの波長で測定した積算光量が1000mJ/cm2になるように紫外線を照射して硬化させた。フィルムからスタンパを離型して、凸部の平均間隔:100nm、高さ:200nmの微細凹凸構造を表面に有する成形品を得た。得られた成形品について、耐擦傷性を評価した。
また、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を用いて押込み弾性率測定用の試験片を作製し、押込み弾性率を測定した。
耐擦傷性の評価結果、押込み弾性率の測定結果、および耐傷付き性能の総合判定の結果を表2、3に示す。
Figure 2017160295
Figure 2017160295
表2、3の結果から明らかなように、各実施例で用いた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物からは、優れた耐スチールウール擦傷性と高い押込み弾性率(高硬度)を有する成形品を製造できた。
一方、比較例1で用いた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は重合性成分(A)の含有量が少ないため、押込み弾性率が低い結果となった。
比較例2で用いた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は重合性成分(D)の含有量が多すぎたため、耐擦傷性が劣る結果となった。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を用いて得られる、表面に微細凹凸構造を有する成形品は、反射防止物品(反射防止フィルム、反射防止膜等)、光導波路、レリーフホログラム、レンズ、偏光分離素子等の光学物品、細胞培養シートとしての用途展開が期待でき、特に反射防止物品としての用途に適している。
10 微細凹凸構造体
11 基材
12 硬化樹脂層(表層)
13 凸部
13a、13b 凸部の頂部
14 凹部
14a 凹部の底部
15 中間層
隣り合う凸部の間隔
凹部の底部から凸部の頂部までの垂直距離
20 スタンパ
22 タンク
24 空気圧シリンダ
26 ニップロール
28 活性エネルギー線照射装置
30 剥離ロール
40 アルミニウム基材
41、44 細孔
42、45 酸化皮膜
43 凹部

Claims (9)

  1. 重合性成分と、光重合開始剤(G)とを含み、
    全ての重合性成分の総質量に対して、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタアクリレート、トリペンタエリスリトールオクタアクリレート、ポリペンタエリスリトールポリアクリレートからなる群より選ばれる1種以上である重合性成分(A)を75〜100質量%、分子内にオキシアルキレン基を有する(メタ)アクリレートである重合性成分(D)を9質量%以下含む、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  2. 全ての重合性成分の総質量に対して、分子内に2つ以上のラジカル重合性の官能基を有する多官能(メタ)アクリレートであり、かつ前記重合性成分(A)以外の重合性成分(B)を1〜25質量%、シリコーン(メタ)アクリレートおよびアルキル(メタ)アクリレートの少なくとも一方である重合性成分(C)を0.1〜25質量%含む、請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  3. リン酸エステル化合物からなる内部離型剤(F)をさらに含む、請求項1または2に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を含む、インプリント用原料。
  5. 微細凹凸構造形成用である、請求項4に記載のインプリント用原料。
  6. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物からなる、あるいは請求項1〜3のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化樹脂層を表面に有する、成形品。
  7. 表面に複数の凸部からなる微細凹凸構造を有する、請求項6に記載の成形品。
  8. 前記微細凹凸構造は、隣接する凸部の間隔が400nm以下であり、凸部の高さ方向と直交する方向の凸部の断面積が、凸部の頂部から深さ方向に連続的に増加する形状である、請求項7に記載の成形品。
  9. ディスプレイ部材である、請求項7または8に記載の成形品。
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