JP2017158148A - 撮像モジュール、撮像装置 - Google Patents

撮像モジュール、撮像装置 Download PDF

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【課題】薄型化を実現できる撮像モジュール、これを備える撮像装置を提供する。【解決手段】撮像モジュール10は、イメージセンサ16と、光軸方向において、イメージセンサ16よりも光の入射側に設けられ、第1レンズシート14と第2レンズシート15とを備えるレンズ部13と、イメージセンサ16に電気的に接続され、回路パターンが設けられた基板18とを備え、第1レンズシート14及び第2レンズシート15は、シート面に沿って少なくとも一方向に配列され、一方の面側に単位レンズ形状142,152を有する光透過部141,151と、光透過部間に設けられ、厚み方向に沿って延びる光吸収部143,153とを有し、基板18は、イメージセンサ16の周囲の少なくとも一部に設けられ、光軸O方向において、イメージセンサ16の光の入射側の面16sは、基板18の光の入射側の面18sと同じ位置に位置する。【選択図】図2

Description

本発明は、撮像モジュールとこれを備える撮像装置に関するものである。
近年、スマートフォンやタブレット等の携帯端末に備えられるカメラにおいては、画質の向上等、様々に開発が行われている。特に、スマートフォン等の携帯端末においては、薄型化が進んでおり、携帯端末に備えられるカメラ(以下、携帯端末用カメラという)においても、薄型化が図られている(例えば、特許文献1参照)。
また、ライトフィールドカメラと呼ばれる、撮影後に焦点距離や被写界深度を変更できるカメラが開発され、近年広まっている(例えば、特許文献2参照)。このライトフィールドカメラは、イメージセンサ上に配置されたマイクロレンズアレイにより、入射光を分割して複数の方向の光を撮影することにより、撮影後に光の入射方向や強度に基づいて所定の画像処理を行って、画像の焦点距離や被写界深度を変更することができる。
特開2011−015392号公報 特表2015−520992号公報
携帯端末用カメラでは、高画質な画像を撮影するためには、レンズ収差の補正等が必要となる。そのため、携帯端末用カメラでは、複数枚のレンズにより構成される撮像レンズやこれらを保持するレンズホルダー(ハウジング)等が用いられている。しかし、この撮像レンズは、複数枚のレンズにより構成されているため、全体としてのカメラの厚さ(5〜7mm程度)の約80%(約4mm)を撮像レンズが占めることとなる。そのため、携帯端末用カメラにおいて、高画質な画像の撮影と薄型化との両立が、大きな課題となっている。
一方、ライトフィールドカメラでは、イメージセンサ上に配置される各マイクロレンズアレイの各レンズからの光(像)が、受光面(受光領域)上で重ならないようにするために、前述のような撮像レンズや、各レンズに対応した隔壁を有する隔壁シート等が必要となっている。
前述のように撮像レンズは、複数枚のレンズにより構成されるため、大型であり、ライトフィールドカメラの小型化、薄型化が困難であった。また、隔壁シートを配置する場合には、隔壁とマイクロレンズアレイとの位置合わせが困難であるという問題があった。
本発明の課題は、薄型化可能な撮像モジュール、撮像装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、入射する光を電気信号に変換する複数の画素(162)が2次元配列された平板状の撮像素子部(16,36)と、光軸方向において、前記撮像素子部よりも光の入射側に設けられ、少なくとも1枚のレンズシートを備えるレンズ部(13,23,43)と、前記撮像素子部に電気的に接続され、回路パターンが設けられた基板部(18,364)と、を備える撮像モジュールであって、前記レンズシートは、シート面に沿って少なくとも一方向に配列され、一方の面側に単位レンズ形状(142,152,242)を有する光透過部(14,15,24)と、隣り合う前記光透過部間に設けられ、前記レンズシートの厚み方向に沿って延びる光吸収部(143,153,243)と、を有し、前記基板部は、前記撮像素子部の周囲の少なくとも一部に設けられ、光軸方向において、前記撮像素子部の光の入射側の面(16s,36s)は、前記基板部の光の入射側の面(18s,36s)よりも光の入射側、もしくは、同じ位置に位置すること、を特徴とする撮像モジュール(10,20,30,40)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の撮像モジュールにおいて、前記レンズ部(13,23,43)の撮像素子部側の面と前記撮像素子部(16,36)の光の入射側の面(16s,36s)とは、光透過性を有する接合層(17,47)を介して接合されていること、を特徴とする撮像モジュール(10,20,30,40)である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の撮像モジュールにおいて、光軸方向から見て、前記レンズ部(43)は、前記撮像素子部(36)の光の入射側の面を被覆していること、を特徴とする撮像モジュール(40)である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3に記載の撮像モジュールにおいて、光軸方向から見て、前記レンズ部(43)は、前記撮像素子部(36)及び前記基板部(364)の光の入射側の面を被覆していること、を特徴とする撮像モジュールである。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4に記載の撮像モジュールにおいて、前記撮像素子部(36)と前記基板部(364)とは、同一部材に形成されていること、を特徴とする撮像モジュール(30,40)である。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5に記載の撮像モジュールにおいて、前記レンズ部(13,43)よりも光の入射側に、光透過性を有する保護シート(11,41)を有し、前記保護シートの撮像素子部側の面と前記レンズ部の光の入射側の面とは、光透過性を有する樹脂層(12,42)により接合されていること、を特徴とする撮像モジュール(10,30,40)である。
請求項7の発明は、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の撮像モジュールにおいて、前記レンズ部(13,43)は、第1のレンズシート(14)と、前記第1のレンズシートよりも撮像素子部側に配置される第2のレンズシート(14)を有し、前記第1のレンズシートは、柱状であってシート面に沿って一方向に配列され、一方の面側に凸状の第1単位レンズ形状(142)を有する第1光透過部(141)と、前記第1光透過部と交互に配列され、前記第1光透過部の長手方向に延在し、かつ、前記第1のレンズシートの厚み方向に沿って、前記第1単位レンズ形状側から反対側である前記第1のレンズシートの裏面側へ延びる第1光吸収部(143)と、を有し、前記第2のレンズシートは、柱状であってシート面に沿って一方向に配列され、一方の面側に凸状の第2単位レンズ形状(152)を有する第2光透過部(151)と、前記第2光透過部と交互に配列され、前記第2光透過部の長手方向に延在し、かつ、前記第2のレンズシートの厚み方向に沿って、前記第2単位レンズ形状側から反対側である前記第2のレンズシートの裏面側へ延びる第2光吸収部(153)と、を有し、光軸方向から見て、前記第1光透過部の配列方向と、前記第2光透過部の配列方向とは、角度αをなして交差し、前記角度αは、80°≦α≦100°を満たすこと、を特徴とする撮像モジュール(10,30,40)である。
請求項8の発明は、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の撮像モジュールにおいて、前記レンズ部(23)は、少なくとも1枚のレンズシートを有し、前記レンズシートは、シート面に沿って複数の方向に配列され、光の入射側の面に凸状の単位レンズ形状(242)を有する光透過部(241)と、互いに隣り合う前記光透過部間に、各前記光透過部を囲むようにして設けられ、前記レンズシートの厚み方向に沿って、前記単位レンズ形状側の面から反対側である前記レンズシートの裏面側に延びる光吸収部と、を備えること、を特徴とする撮像モジュール(20)である。
請求項9の発明は、請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の撮像モジュールにおいて、前記光吸収部(143,153,243)の屈折率は、前記光透過部(141,151,241)の屈折率以上であること、を特徴とする撮像モジュール(10,20,30,40)である。
請求項10の発明は、請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の撮像モジュール(10,20,30,40)を備える撮像装置(1)である。
請求項11の発明は、請求項10に記載の撮像装置において、筐体(100)と、前記筐体に設けられ、前記撮像モジュール(10,20,30,40)に光を取り込む開口部(101)と、を有し、前記撮像モジュールは、前記レンズ部(13,23)よりも光軸方向において光の入射側に光透過性を有する保護シート(11)を備え、前記保護シートは、前記開口部に配置されること、を特徴とする撮像装置(1)である。
本発明によれば、薄型化可能な撮像モジュール、撮像装置を提供できる。
第1実施形態のカメラ1を説明する図である。 第1実施形態の撮像モジュール10を説明する図である。 第1実施形態のレンズ部13を説明する図である。 第1実施形態のレンズ部13の第1レンズシート14及び第2レンズシート15を説明する図である。 第1実施形態の撮像モジュール10のイメージセンサ16の受光領域161上での結像の様子等を説明する図である。 レンズ部13の第1レンズシート14のレンズ形状面14a及び第2レンズシート15のレンズ形状面15aの向きの例を説明する図である。 レンズ部13の各光透過部141,151の配列方向R1,R2とイメージセンサ16の画素162の配列方向G1,G2との関係を示す図である。 第2実施形態の撮像モジュール20を説明する図である。 第2実施形態のレンズ部23を説明する図である。 第2実施形態のレンズ部23を説明する図である。 単位レンズ形状242の別な実施形態を示す図である。 第3実施形態の撮像モジュール30を説明する図である。 第4実施形態の撮像モジュール40を説明する図である。 変形形態の第1レンズシート14を説明する図である。 変形形態のレンズ部13を説明する図である。 変形形態の第1レンズシート14を説明する図である。 変形形態のレンズ部13のレンズシート65を説明する図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。
本明細書中において、記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
本明細書中において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含むものとする。
本明細書中において、シート面とは、各シート状の部材において、そのシート全体として見たときにおける、シートの平面方向となる面を示すものであるとする。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態のカメラ1を説明する図である。
図2は、第1実施形態の撮像モジュール10を説明する図である。
図1を含め、以下に示す各図において、理解を容易にするために、XYZ直交座標系を適宜設けて示している。この座標系では、撮影者が、撮像装置を基本的な姿勢で支持し、光軸Oを水平として画像を撮影するとき、水平方向(左右方向)をX方向、鉛直方向(上下方向)をY方向とし、光軸Oの軸方向をZ方向とし、撮影者側から見て左側(被写体側から見て右側)に向かう方向を+X方向、鉛直方向上側に向かう方向を+Y方向、光軸O方向をZ方向とし、被写体側に向かう方向を+Z方向とする。
カメラ1は、被写体を撮像することができる撮像装置である。カメラ1は、図1に示すように、開口部101を有する筐体100内に、撮像モジュール10を備えている。
このカメラ1は、スマートフォン等の携帯電話やタブレット端末等の携帯端末に用いられる撮像装置であり、この筐体100は、携帯端末本体の筐体に相当する。カメラ1は、筐体100内に、さらに不図示の制御部、記憶部等を備えている。
開口部101は、被写体側からの光を、カメラ1内の撮像モジュール10へ取り込む部分である。
この開口部101には、開口部101を塞ぐように後述する撮像モジュール10の保護シート11が配置されている。
本実施形態の撮像モジュール10は、保護シート11、接合層12、レンズ部13、イメージセンサ16、接合層17、基板18、リードフレーム19等を備えている。この撮像モジュール10は、前述の制御部からの出力信号により、後述するイメージセンサ16の受光領域161上に結像した像を撮像する。
光軸Oは、レンズ部13及び後述するイメージセンサ16の受光領域161の中心を通り、Z方向(光軸O方向)から見て、レンズ部13及びイメージセンサ16の受光領域161の幾何学的中心に直交している。
保護シート11は、透光性を有するシート状の部材であり、筐体100の開口部101を塞ぐように配置されている。この保護シート11は、カメラ1及び撮像モジュール10内への埃やゴミ等の異物の侵入を防止する機能を有している。
保護シート11は、透光性を有するシート状の本体層111と、その撮像素子側(−Z側)の面に、所定の波長域の赤外線を遮蔽する機能を有する赤外線遮蔽層112を備えている。本体層111は、ガラス製としてもよいし、樹脂製としてもよい。
赤外線遮蔽層112は、赤外線、特に、波長が700〜1100nmの領域である近赤外線を遮蔽し、その以外の波長域の光を透過する機能を有している。赤外線遮蔽層112は、所定の波長域(700〜1100nm)の赤外線を吸収することにより遮蔽する層としてもよいし、所定の波長域の赤外線を反射することにより遮蔽する層としてもよい。
赤外線遮蔽層112が、所定の波長域の赤外線を吸収することにより遮蔽する層である場合、例えば、赤外線吸収特性を備える材料を含有するアクリル樹脂を本体層111の片面(−Z側となる面)にコーティングする等により形成される。赤外線吸収特性を有する材料としては、有機色素化合物(例えば、シアニン化合物、フタロシアニン化合物、ナフトキノン化合物、ジインモニウム化合物、アゾ化合物)、有機金属錯塩(例えば、ジチオール金属錯体、メルカプトナフトール金属錯体)、無機材料(例えば、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化錫(ATO))が挙げられる。
また、赤外線遮蔽層112が、所定の波長域の赤外線を反射することにより遮蔽する層である場合、例えば、酸化亜鉛、酸化チタン、ITO、ATO等のスパッタリング膜、蒸着膜等(高屈折率層と低屈折率層の多層誘電膜等)により形成される。
撮像モジュール10がこのような赤外線遮蔽層112を備えることにより、ノイズを発生させ、画質の劣化を招く赤外線(特に、近赤外線)を遮蔽することができ、画質の向上を図ることができる。
接合層12は、保護シート11とレンズ部13とを一体に接合する層であり、光透過性を有している。
接合層12の屈折率は、レンズ部13の第1レンズシート14の光透過部141の屈折率と等しい、もしくは、屈折率差が可能なかぎり小さいことが好ましい。また、接合層12の屈折率は、保護層11の屈折率と等しい、もしくは、屈折率差が可能な限り小さいことが好ましい。
このような接合層12として、例えば、エポキシ樹脂製、ウレタン樹脂製等の粘着剤、接着剤が好適である。
保護シート11とレンズ部13との間に空気層が存在する場合には、保護シート11を透過した光が保護シート11から出射したり、レンズ部13へ入射したりする際の空気層との界面での反射による光量損失が生じている。しかし、保護層11及びレンズ部13の第1レンズシート14の光透過部141と屈折率が等しい(もしくは、屈折率差が可能な限り小さい)接合層12によって保護シート11とレンズ部13とを接合することにより、上述のような空気界面での反射による光量損失を低減できる。
接合層12の厚さは、撮像モジュール10の薄型化の観点から、可能な限り薄い方が好ましく、5〜30μmとすることが好ましい。
図3は、第1実施形態のレンズ部13を説明する図である。図3(a)では、レンズ部13の第1レンズシート14及び第2レンズシート15の斜視図を示している。図3(b)では、光軸O方向から見た第1レンズシート14の光透過部141の配列方向R1及び第2レンズシート15の光透過部151の配列方向R2を示している。なお、図3(a)では、理解を容易にするために、第1レンズシート14と第2レンズシート15とは、Z方向に離間させて示している。
図4は、第1実施形態のレンズ部13の第1レンズシート14及び第2レンズシート15を説明する図である。図4(a)では、第1レンズシート14の光透過部141の配列方向及び第1レンズシート14の厚み方向に平行な断面の一部を拡大して示し、図4(b)では、図4(a)に示す断面をさらに拡大して示している。図4では、第1レンズシート14の符号を示し、括弧内に対応する第2レンズシート15の符号を示している。
レンズ部13は、光軸O方向(Z方向)において、保護シート11及び接合層12のイメージセンサ側(−Z側)であって、イメージセンサ16の被写体側(+Z側)に位置している。このレンズ部13のイメージセンサ側の面は、後述する接合層
レンズ部13は、光軸O方向(Z方向)に沿って被写体側(+Z側)から順に、第1レンズシート14、第2レンズシート15を備えている。
第1レンズシート14は、片面が、後述する単位レンズ形状142が複数形成されたレンズ形状面14aであるレンズシートである。この第1レンズシート14は、柱状であってシート面に沿って一方向に配列される光透過部141と、光透過部141の配列方向において、光透過部141と交互に配置される光吸収部143とを備える。
本実施形態の第1レンズシート14では、光透過部141は、その配列方向R1が上下方向(Y方向)に平行であり、その長手方向(稜線方向)が左右方向(X方向)に平行となっている。
光透過部141は、光を透過する部分であり、イメージセンサ側(−Z側)に、凸形状の単位レンズ形状142を有している。第1レンズシート14のイメージセンサ側の面は、単位レンズ形状142が複数配列されたレンズ形状面14aとなっている。また、第1レンズシート14の被写体側(+Z側)の面(レンズ形状面14aとは反対側の面)である裏面14bは、略平面状となっている。
単位レンズ形状142は、イメージセンサ側(−Z側)に凸となっており、光透過部141の配列方向R1(Y方向)及び第1レンズシート14の厚み方向(Z方向)に平行な断面における断面形状が円の一部形状となっている。単位レンズ形状142は、この断面形状が光透過部141の長手方向に沿って延在している。
単位レンズ形状142の表面には、反射防止機能を有する不図示の反射防止層が形成されている。この反射防止層は、反射防止機能を有する材料(例えば、フッ化マグネシウム(MgF2)、二酸化ケイ素(SiO2)、フッ素系光学用コーティング剤等)を所定の膜厚でコーティングする等により形成される。
光透過部141の裏面14b側(+Z側)には、光透過部141がシート面に平行な方向に連続しているランド部144が形成されている。ランド部144は、その厚みが可能な限り薄い方が好ましく、ランド部144の厚さが0であること(即ち、ランド部144が存在しない形態)が、迷光や後述のクロストーク等を抑制し、高画質の画像を提供する観点から理想的である。
光透過部141は、光透過性を有する樹脂により形成され、その屈折率N1は、約1.38〜1.60である。
このような光透過部141は、例えば、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート等の紫外線硬化型樹脂を用いて、紫外線成形法等により形成されている。
なお、これに限らず、光透過部141は、電子線硬化型樹脂等の他の電離放射線硬化型樹脂により形成してもよい。また、光透過部141は、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂等の熱可塑性樹脂等を用いて熱溶融押出成形法等により形成されてもよいし、ガラスにより形成されてもよい。
光吸収部143は、光を吸収する作用を有し、第1レンズシート14の厚み方向(Z方向)に沿って、単位レンズ形状142が形成されたレンズ形状面14a側から反対側の裏面14b側へ延びる壁状の部分である。この光吸収部143のレンズ形状面14a側の端部は、レンズ形状面14aの単位レンズ形状142間に位置している。また、光吸収部143は、光透過部141の長手方向(X方向)に沿って延在している。
光吸収部143は、その配列方向及び第1レンズシート14の厚み方向に平行な断面における断面形状が楔形形状、もしくは、矩形形状である。ここでいう楔形形状とは、一方の端部の幅が広く、他方に向けて次第に幅が狭くなる形状をいい、三角形形状や台形形状等を含む。
本実施形態の光吸収部143は、その配列方向及び第1レンズシート14の厚み方向に平行な断面での断面形状が、レンズ形状面14a側の寸法が裏面14b側の寸法に比べて大きい等脚台形形状となっている。これに限らず、光吸収部143は、その配列方向及び第1レンズシート14の厚み方向に平行な断面での断面形状が、裏面14b側端部を頂点とする三角形形状としてもよい。
光吸収部143は、光透過部141内を進む光のうち、隣接する他の光透過部141側へ向かうような迷光を吸収する機能を有する。
光吸収部143の屈折率N2は、約1.48〜1.60である。また、光吸収部143の屈折率N2は、光透過部141の屈折率N1に対して、N2≧N1となっていることが好ましい。これは、光吸収部143と光透過部141との界面で、光が全反射する等して、不要な光がイメージセンサ16に到達することを防ぐためである。
このような光吸収部143は、カーボンブラック等の光吸収性を有する材料(以下、光吸収材という)や、光吸収材を含有した樹脂等により形成される。
光吸収部143に用いられる光吸収材は、可視光領域の光を吸収する機能を有する粒子状等の部材が好適である。このような部材としては、カーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩、顔料や染料、顔料や染料で着色された樹脂粒子等が挙げられる。
光吸収材として顔料や染料で着色された樹脂粒子を用いる場合には、その樹脂粒子は、アクリル系樹脂や、PC(ポリカーボネート)樹脂、PE(ポリエチレン)樹脂、PS(ポリスチレン)樹脂、MBS(メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン)樹脂、MS(メチルメタクリレート・スチレン)樹脂等により形成されたものが用いられる。
また、光吸収材としては、カーボンブラック等と上記のような着色された樹脂粒子とを組み合わせて用いてもよい。
このような光吸収材を含有する樹脂としては、例えば、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等の紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂が挙げられる。
本実施形態の光吸収部143は、カーボンブラックを含有するアクリル系樹脂により形成されている。
光吸収部143は、例えば、光透過部141及び光吸収部143が形成される溝状の部分を形成後に、光吸収部143を形成する材料を、レンズ形状面14a側の面に塗布し、ワイピング等で光透過部141間の溝状の部分に光吸収部143を充填した後、硬化させる等により形成される。
また、光吸収部143を形成する材料は、光透過部141間の溝状の部分に、例えば、真空充填により充填してもよいし、毛細管現象を利用して充填してもよい。
第1レンズシート14の各部の寸法は、以下の通りである。
光透過部141(単位レンズ形状142)の配列ピッチPは、約20〜230μmとすることが好ましい。
単位レンズ形状142の曲率半径Rは、約10〜180μmとすることが好ましい。
単位レンズ形状142のレンズ開口幅D1(光透過部141の配列方向において、光吸収部143の最もレンズ形状面14a側の端部と光透過部141との境界となる点t1〜点t2間の寸法)は、約20〜200μmとすることが好ましい。
単位レンズ形状142のレンズ高さH1(第1レンズシート14の厚み方向(Z方向)において、光吸収部143のレンズ形状面14a側の面から単位レンズ形状142の最も凸となる点(頂点)t3までの寸法)は、約2〜40μmとすることが好ましい。
第1レンズシート14の総厚T(光透過部141の厚さに等しく、第1レンズシート14の厚み方向(Z方向)における裏面14bから単位レンズ形状142の頂点となる点t3までの寸法)は、約30〜480μmとすることが好ましい。
光吸収部143の幅D2(光透過部141の配列方向における、光吸収部143の最もレンズ形状面14a側端部の寸法)は、約1〜30μmとすることが好ましい。
光吸収部143の高さH2(第1レンズシート14の厚み方向(Z方向)における光吸収部143の寸法)は、約20〜470μmとすることが好ましい。
光吸収部143と光透過部141との界面がシート面の法線方向(Z方向)となす角度θは、0〜10°程度とすることが好ましい。
ランド厚D3は、ランド部144の厚さ(第1レンズシート14の厚み方向(Z方向)において、光吸収部143の裏面14b側先端から裏面14bまでの寸法)であり、約1〜30μmとすることが、迷光や、所定の光透過部141(単位レンズ形状142)に入射した光が、隣接する他の光透過部141(単位レンズ形状142)側へ光が進んでしまうことを抑制する観点から好ましい。
第1レンズシート14は、上記寸法範囲で形成されることによって、その焦点距離が約24〜300μm(空気中の換算値)となる。
第2レンズシート15は、第1レンズシート14のイメージセンサ側(−Z側)に位置するレンズシートである。
第2レンズシート15は、前述の第1レンズシート14と略同様の形状であり、単位レンズ形状152を有する光透過部151、光吸収部153等を有している。
しかし、第2レンズシート15では、凸状の単位レンズ形状152が形成されるレンズ形状面15aの位置、及び、光透過部151及び光吸収部153の配列方向R2は、前述の第1レンズシート14とは異なる。即ち、第2レンズシート15では、レンズ形状面15aは、被写体側(+Z側)に位置し、裏面15bは、イメージセンサ側(−Z側)に位置している。
また、図3(b)に示すように、第2レンズシート15では、光透過部151及び光吸収部153の配列方向R2は、光軸O方向(Z方向)から見て、第1レンズシート14の光透過部141及び光吸収部143の配列方向R1と交差し、角度αをなしている。本実施形態では、この角度α=90°であり、第2レンズシート15の光透過部151(単位レンズ形状152)は、配列方向R2が左右方向(X方向)に平行であり、長手方向(稜線方向)が上下方向(Y方向)に平行である。
第2レンズシート15は、第1レンズシート14と同様の材料を用いて形成される。
レンズ部13を透過した光は、単位レンズ形状142,152により、後述するイメージセンサ16の被写体側の面に設けられた受光領域161上が焦点となるように集光される。即ち、単位レンズ形状142,152の曲率半径R、光透過部141,151の屈折率N1等は、イメージセンサ16の受光領域161上が焦点となるように設定されている。
本実施形態の第1レンズシート14と第2レンズシート15とは、単位レンズ形状142,152がその頂点(点t3)で互いに接した状態で積層されて配置されており、第1レンズシート14の単位レンズ形状142と第2レンズシート15の単位レンズ形状152との間の点t3以外の他の隙間部分には、空気が位置する形態となっている。
なお、これに限らず、光軸O方向(Z方向)において、単位レンズ形状142の頂点t3と単位レンズ形状152の頂点t3との間にわずかに空間が有り、接していない形態としてもよい。
図2に戻って、このレンズ部13の第2レンズシート15は、接合層17により、イメージセンサ16の被写体側の面に接合されている。即ち、本実施形態の第2レンズシート15の裏面15bは、イメージセンサ16の受光領域161上に接合されている。このような形態とすることにより、第2レンズシート15とイメージセンサ16との光学密着を抑制したり、イメージセンサ16の受光領域161の傷つきを抑制したりできる。
さらに、本実施形態では、第1レンズシート14が接合層12により保護シート11に接合され、第2レンズシート15が接合層17によりイメージセンサ16に接合されているので、各レンズシートを保持する支持部材等が不要となり、部材数の低減や撮像モジュール10の組み立て作業の容易化を図ることができる。
この接合層17は、光透過性を有する粘着剤又は接着剤により形成されている。この接合層17の屈折率は、第2レンズシート15の光透過部151の屈折率N1と等しい、もしくは、屈折率差が可能な限り小さいことが好ましい。
また、イメージセンサ16の駆動時の発熱によるレンズ部13の反り等の変形を抑制する観点から、この接合層17は、耐熱性を有することが好ましい。
このような接合層17としては、エポキシ樹脂製、ウレタン樹脂製等の粘着剤、接着剤が好適である。
また、接合層17は、その屈折率が光透過部151の屈折率N1よりも小さいものも適用可能であり、この場合、例えば、シリコーン系粘着剤等が適用可能である。
イメージセンサ16は、被写体側(+Z側)の面に設けられた受光領域161で受光した光を電気信号に変換して出力する部分である。このイメージセンサ16は、略平板状であり、被写体側の面に設けられ、光を受光可能な受光領域161と、受光領域161の外側に位置し、光を受光しない非受光領域163とを有している。
イメージセンサ16は、受光領域161に複数の画素162(後述する図5(a)参照)が2次元方向に配列されており、各画素162は、その画素162に入射した光の強度を検出可能である。本実施形態では、イメージセンサ16の画素162は、受光領域161において、左右方向及び上下方向(X方向及びY方向)に複数配列されているものとする。
このようなイメージセンサ16としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等が好適に用いられる。本実施形態のイメージセンサ16は、CMOSが用いられている。
イメージセンサ16は、非受光領域163の被写体側(+Z側)に端子164を有しており、後述の基板18と電気的に接続されている。
このイメージセンサの厚みは、約0.1〜0.2mmである。
基板18は、開口部18aを有する矩形環状の部材であり、電気信号を伝達する不図示の回路パターンと、不図示の複数の端子とを備えている。
基板18は、開口部18a内にイメージセンサ16が位置している。即ち、開口部18aの面がイメージセンサ16の側面に対面しており、イメージセンサ16を取り巻くようにイメージセンサの外側に設けられている。
また、基板18の被写体側の面18sは、光軸O方向において、イメージセンサ16の被写体側の面16sと同じ位置に位置し、基板18の被写体側の面18sとイメージセンサ16の被写体側の面16sとは、同一平面上に位置している。
したがって、撮像モジュール10を光軸O方向(Z方向)から見た場合に、基板18の開口部18a内にイメージセンサ16及びレンズ部13が位置している。
なお、これに限らず、光軸O方向(Z方向)において、基板18の被写体側(+Z側)の面18sは、イメージセンサ16の被写体側の面16sよりも−Z側(筐体100内部側)に位置していてもよい。
この基板18は、例えば、セラミック製やガラスエポキシ樹脂製等の硬質な印刷回路基板や、柔軟性を有する樹脂製のフレキシブル印刷回路基板等が使用可能である。本実施形態の基板18は、例えば、セラミック製であり、多層構造を有するビルドアップ基板である。
この基板18は、被写体側の面に端子181,182を有している。端子181は、イメージセンサ16の非受光領域163に設けられた端子164と電気的に接続されている。また、端子182は、後述するリードフレーム19の端子191と電気的に接続されている。
なお、必要に応じて、基板18には、不図示のキャパシタ等を配置してもよい。
リードフレーム19は、光軸O方向(Z方向)において基板18の被写体側(+Z側)に配置されている。これに限らず、例えば、基板18の外側に基板18を取り囲むように設けてもよいし、電気的な接続が可能であれば、イメージセンサ16よりも−Z側(筐体100内部側)に配置してもよい。
本実施形態のリードフレーム19の厚さは、約0.2mmである。したがって、基板18の被写体側に配置した場合にも、基板18の被写体側の面18s(イメージセンサ16の被写体側の面16s)と開口部101までの空間に十分収納可能である。
リードフレーム19は、イメージセンサ(−Z側)の面に端子191を有しており、前述のように、基板18の端子182と電気的に接続されている。
本実施形態のイメージセンサ16、基板18、リードフレーム19は、フリップチップボンディング法を用いて実装されてもよいし、ワイヤーボンディング法により実装されていてもよい。
ここで、図3(b)に示すように、第1レンズシート14、第2レンズシート15は、光軸O方向(Z方向)から見た場合に、光透過部141(単位レンズ形状142)の配列方向R1と光透過部151(単位レンズ形状152)の配列方向R2とが角度α=90°をなすように配置されている。また、第1レンズシート14、第2レンズシート15は、光透過部141,151間に光吸収部143,153を有している。
従って、レンズ部13は、光学的には、マイクロレンズが2次元方向(X方向及びY方向)に配置され、各マイクロレンズ間に遮光壁が形成された状態に略等しい。
被写体からの光は、開口部101の保護シート11を透過して撮像モジュール10内に入射し、接合層12を透過してレンズ部13に進み、第1レンズシート14及び第2レンズシート15を透過する。
そして、第1レンズシート14の単位レンズ形状142により、その配列方向であるY方向(上下方向)において集光され、また、第2レンズシート15の単位レンズ形状152により、その配列方向であるX方向(左右方向)において集光される。また、光透過部141,151内を光軸O方向に対して大きな角度をなす方向へ進む光の少なくとも一部は、光吸収部143,153に入射して吸収される。そして、レンズ部13を透過した光は、イメージセンサ16の受光領域161で結像する。
前述のように、第1レンズシート14及び第2レンズシート15は、単位レンズ形状142,152の長手方向(稜線方向)が直交するように配置されているので、レンズ部13は、光学的には、左右方向及び上下方向(X方向及びY方向)にマイクロレンズが複数配列されている形態に近しい。
そして、イメージセンサ16の受光領域161上には、この疑似的なマイクロレンズにより結像された像が、それぞれ重なることなく形成される(後述の図5(a)参照)。
本実施形態では、疑似的なマイクロレンズの1つ1つのレンズに対して、イメージセンサ16の複数の画素162が対応するように配置されている(述の図5(a)参照)。そして、撮影時には、各画素162には、対応する疑似的なマイクロレンズにより分割された光が入射し、各画素162により、その画素162に入射した光の強度が検出される。また、各画素162と、XY平面上のどの位置の単位レンズ形状142,152を透過したか(XY平面上の疑似的なマイクロレンズの位置)との関係から、その画素162に入射した光の入射方向が検出可能となる。
撮影時に撮像モジュール10により得られた、各画素162が検出した入射光の強度及び入射方向の情報は、カメラ1の記憶部に記憶される。そして、制御部により各種演算等が行われることにより、撮影後に、その焦点距離や被写界深度等を変更した(リフォーカス処理を行った)画像データとして生成可能である。
図5は、第1実施形態の撮像モジュール10のイメージセンサ16の受光領域161上での結像の様子等を説明する図である。
一般的に、ライトフィールドカメラでは、マイクロレンズアレイの1つのマイクロレンズに対して、イメージセンサ16の所定の領域内に位置する複数個の画素162が対応している。そして、それぞれのマイクロレンズによる像が、対応する領域内に投影されることが重要である。
このとき、例えば、図5(b)に示すように、各マイクロレンズの像が隣の領域等に投影され、像が重なると、被写体面上で異なる位置と角度を有する光が同一の画素162に入射するクロストークという現象が生じ、光の入射方向や強度を分解できなくなる。
これを解消するために、従来のライトフィールドカメラでは、マイクロレンズアレイよりも被写体側に設けられた撮像レンズの絞りを利用したり、マイクロレンズアレイの各単位レンズに対応した隔壁を有する隔壁シートをマイクロレンズアレイのイメージセンサ側等に別体で用意したりする必要があった。
しかし、本実施形態では、光吸収部143,153が、光透過部141,151間に形成され、各レンズシートの厚み方向(Z方向)に延びているので、撮像レンズや隔壁シート等を用いることなく、かつ、図5(a)に示すようにクロストークを生じさせることなく、単位レンズ形状142,152により集光された光を、イメージセンサ16の対応する領域の画素162に入射させることができる。これにより、画素162は、入射光の強度と入射方向の情報を高精度で出力することができる。
以上のことから、本実施形態では、撮影後に、その焦点距離や被写界深度等を変更可能であり、焦点距離や被写界深度を変更可能な撮像モジュール10及びカメラ1とすることができる。
従って、本実施形態によれば、複数枚の光学レンズからなる撮像レンズが不要であり、撮像モジュール10及びカメラ1の大幅な薄型化、軽量化を図ることができる。
また、本実施形態によれば、レンズ部13は、イメージセンサ側の面(本実施形態では、第2レンズシート15の裏面15b)がイメージセンサ16に接合され、被写体側の面(本実施形態では、第1レンズシート14の裏面14b)が保護シート11に接合されており、前述の特許文献1に用いられるような撮像レンズを保持するレンズホルダー(ハウジング)や等各レンズシートを保持する保持部材が不要となり、撮像モジュール10及びカメラ1の大幅な薄型化、軽量化を図ることができ、また、位置決め等が容易に行え、組み立て作業が容易に行える。さらに、レンズ部13は、第1レンズシート14及び第2レンズシート15が単位レンズ形状142,152の頂点で接するように(もしくは近接して)配置されているので、保護シート11からイメージセンサ16までの光軸方向における距離を小さくできる。
また、本実施形態によれば、基板18は、Z方向(光軸O方向)において、その被写体側の面がイメージセンサ16の被写体側の面と同一平面上に位置(もしくは、イメージセンサ16の被写体側の面よりも−Z側に位置)しているので、イメージセンサ16の被写体側に基板が位置する形態でイメージセンサ16及び基板18等が一体に組み立てられた従来の撮像モジュール用ユニットを用いた撮像モジュールに比べて、保護シート11からイメージセンサ16の受光領域161までの光軸O方向の距離を大幅に短くし、撮像モジュール10及びカメラ1の更なる薄型化を実現できる。
さらに、撮像モジュール10の薄型化により、カメラ1が搭載される携帯端末本体等の薄型化を妨げることがなく、カメラ1の意匠性の向上にも寄与できる。
また、本実施形態によれば、第1レンズシート14及び第2レンズシート15が、各レンズシートよりも剛性の高い保護シート11,イメージセンサ16とそれぞれ接合されているので、第1レンズシート14,第2レンズシート15の反りや撓み等の変形を抑制することができ、位置決めや組み立て作業が容易に行える。
また、本実施形態によれば、接合層12及び接合層17は、その屈折率が光透過部141,151の屈折率N1と等しい、もしくは、可能な限り屈折率差が小さいので、光が保護シート11を透過して出射する際や、空気層からレンズ部13(第1レンズシート14)に入射する際の反射による光量の損失や、第2レンズシート15から出射する際の空気層との界面での反射による光量の損失を低減でき、明るい画像を得ることができる。
また、本実施形態によれば、撮影時に、イメージセンサ16の画素162が入射光の強度と入射方向とを高精度で出力でき、撮影後に、その焦点距離や被写界深度等を変更可能であり、焦点距離や被写界深度を変更可能なライトフィールドカメラとしての機能を携帯端末用カメラに付与することができ、カメラ1の高性能化を図ることができる。
しかも、本実施形態の撮像モジュール10及びカメラ1は、パンフォーカスでの撮影画像も形成可能であり、様々な焦点距離及び被写界深度での撮影画像が形成可能となり、カメラ機能の向上を図ることができる。
また、本実施形態によれば、第1レンズシート14,第2レンズシート15内に光透過部141,151(単位レンズ形状142,152)に対応して光吸収部143,153が一体に形成されているので、従来のライトフィールドカメラで必要であった隔壁シートとマイクロレンズアレイが不要となり、また、マイクロレンズアレイと隔壁シートとの高精度の位置合わせが不要となる。
従って、マイクロレンズアレイと隔壁シートとの位置合わせ精度ずれによる歩留りの低下を抑制できる。また、位置合わせが不要となるので、ハンドリングが容易となり、撮像モジュール10及びカメラ1の製造が容易に行え、生産コスト低減できる。
また、本実施形態によれば、光透過部141,151のレンズ開口幅D1を小さくしてX方向及びY方向に配列される単位レンズ形状142,152を増やすことも容易であり、かつ、光吸収部143,153が一体に形成されるので、レンズ部13による疑似的なマイクロレンズをより細密化することができ、画像の空間解像度を容易に向上させることができる。
また、本実施形態によれば、従来のライトフィールドカメラで必要であった、撮像レンズや、マイクロレンズアレイとは別体の光線分割用の隔壁シート等が不要となり、小型化が困難であったライトフィールドカメラの薄型化及び軽量化、生産コストの低減等を図ることができる。
(第1実施形態の他の形態)
以下、第1実施形態の他の形態の一例を説明する。
<レンズ形状面14a,15aの向き>
図6は、レンズ部13の第1レンズシート14のレンズ形状面14a及び第2レンズシート15のレンズ形状面15aの向きの例を説明する図である。
なお、図6において、第1レンズシート14及び第2レンズシート15は、理解を容易にするために、Z方向(光軸O方向)において離間している形態を示しているが、実際には、一体に積層されている、もしくは、近接して配置されているものとする。
図6に示すように、レンズ部13の第1レンズシート14及び第2レンズシート15は、そのレンズ形状面14a,15aが被写体側(+Z側)であるか、イメージセンサ側(−Z側)であるかは、適宜選択できる。
図6(a)に示すように、第1レンズシート14のレンズ形状面14a及び第2レンズシート15のレンズ形状面15aは、いずれも被写体側(+Z側)となるように配置されていてもよい。
また、図6(b)に示すように、第1レンズシート14のレンズ形状面14a及び第2レンズシート15のレンズ形状面15aは、いずれもイメージセンサ側(−Z側)となるように配置されていてもよい。
さらに、図6(c)に示すように、第1レンズシート14のレンズ形状面14aは、被写体側(+Z側)であり、第2レンズシート15のレンズ形状面15aは、イメージセンサ側(−Z側)となるように配置されていてもよい。
図6(a),(c)に示すように、第1レンズシート14のレンズ形状面14aが被写体側に位置する場合、接合層12の屈折率は、光透過部141の屈折率よりも小さいことが好ましい。
また、図6(b),(c)に示すように、第2レンズシート15のレンズ形状面15aがイメージセンサ16側に位置する場合、接合層17の屈折率は、光透過部151の屈折率よりも小さいことが好ましい。
また、図6(c)に示すように、第1レンズシート14と第2レンズシート15とが、互いに裏面14b,15bを対面させて配置される場合には、光学密着による迷光の発生を抑制する観点から、第1レンズシート14及び第2レンズシート15との間に、不図示のスペーサを配置してもよい。
また、図6(c)に示す形態の場合、光学密着を抑制する観点から、第1レンズシート14と第2レンズシート15との間に、不図示の接合層を全面に設けて、第1レンズシート14と第2レンズシート15とを一体に接合してもよい。この場合、第1レンズシート14と第2レンズシート15とを接合する接合層は、その接合層と各裏面14b,15bとの界面での光の反射を防ぐ観点から、その屈折率が、光透過部141,151の屈折率N1と等しい、もしくは、屈折率差が可能な限り小さいものが好ましい。
<光透過部141,151の配列方向について>
レンズ部13は、第1レンズシート14の光透過部141(単位レンズ形状142)が左右方向(X方向)に配列され、第2レンズシート15の光透過部151(単位レンズ形状152)が上下方向(Y方向)に配列される形態としてもよい。
また、第1レンズシート14の光透過部141(単位レンズ形状142)の配列方向R1と、第2レンズシート15の光透過部151(単位レンズ形状152)の配列方向R2とがなす角度αは、90°±10°の範囲、即ち、80°〜100°の範囲内であれば、レンズ部として所望される光学的機能は維持される。従って、角度αは、90°に限定されず、80°〜100°の範囲内としてもよい。
これにより、第1レンズシート14、第2レンズシート15を一体に積層してレンズ部13として撮像モジュール10を組み立てる際に、第1レンズシート14の光透過部141の配列方向R1と第2レンズシート15の光透過部151の配列方向R2とのなす角度αを厳密に90°として配置しなくともよく、レンズ部13の位置合わせや撮像モジュール10の組み立て作業の容易化、作業効率の向上、歩留りの向上を図ることができる。
<光透過部141,151の配列方向R1,R2とイメージセンサ16の画素162の配列方向G1,G2について>
図7は、レンズ部13の各光透過部141,151の配列方向R1,R2とイメージセンサ16の画素162の配列方向G1,G2との関係を示す図である。
第1実施形態では、図7(a)に示すように、イメージセンサ16の画素162が光軸O方向(Z方向)に対して直交する2方向G1,G2(第1実施形態ではY方向及びX方向)に配列され、第1レンズシート14の光透過部141の配列方向R1は、画素162の配列方向の1つの方向G1(Y方向)に平行であり、第2レンズシート15の光透過部151の配列方向R2は、画素162の配列方向のもう1つの方向G2(X方向)に平行である例を示した。
このとき、光軸O方向(Z方向)から見て、第1レンズシート14の光透過部141の配列方向R1と画素162の配列方向の1つの方向G1となす角度β、第2レンズシート15の光透過部151の配列方向R2が画素162の配列方向のもう1つの方向G2となす角度γは、いずれも0°である。
これに限らず、図7(b)に示すように、例えば、光軸O方向(Z方向)から見て、角度β及び角度γは、0°〜10°の範囲内であれば、光学的な機能は維持されるので、この範囲内で適宜選択して設定してよい。
このような形態とすることにより、イメージセンサ16の画素162とレンズ部13の各光透過部141,151との位置合わせが容易となり、製造作業の簡略化や作業時間の短縮、歩留りの向上等を図ることができる。
なお、図7(b)では、画素162の配列方向G1,G2は、それぞれY方向及びX方向に平行である例を示しているが、これに限らず、光透過部141,151の配列方向R1,R2がY方向及びX方向に平行であり、画素162の配列方向G1,G2とそれぞれ角度β,γをなす形態としてもよいし、画素162の配列方向G1,G2及び光透過部141,151の配列方向R1,R2が、それぞれ角度β,γをなし、かつ、いずれもY方向及びX方向に平行でない形態としてもよい。
(第2実施形態)
図8は、第2実施形態の撮像モジュール20を説明する図である。
第2実施形態の撮像モジュール20は、レンズ部23が異なる以外は、前述の第1実施形態の撮像モジュール10と同様の形態である。従って、第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
第2実施形態の撮像モジュール20は、保護シート11、レンズ部23、イメージセンサ16、接合層17、基板18、リードフレーム19等を備えている。
図9及び図10は、第2実施形態のレンズ部23を説明する図である。
図9は、第2実施形態のレンズ部23を被写体側(+Z側)見た正面図である。図10(a)は、図9に示す矢印A1−A2でのレンズ部23の断面(YZ断面)の一部を拡大した拡大図であり、図10(b)は、図9に示す矢印B1−B2でのレンズ部23の断面(XZ断面)の一部を拡大した拡大図である。
本実施形態のレンズ部23は、1枚のレンズシート24により形成されている。
レンズシート24は、光軸O方向(Z方向)において、イメージセンサ側の面がイメージセンサ16の受光領域161上に接合層17を介して固定され、被写体側の面が接合層12により保護シート11に接合されている。
レンズシート24は、図9及び図10に示すように、シート面に沿ってX方向及びY方向に等間隔に配列される複数の光透過部241と、互いに隣り合う光透過部241間に、各光透過部241を囲むようにして設けられる光吸収部243とを備えている、いわゆるマイクロレンズアレイシートである。
光透過部241は、光を透過する透明な部分であり、被写体側(+Z側)に、凸形状の単位レンズ形状242を有している。レンズシート24の被写体側(+Z側)の面は、単位レンズ形状242が複数配列されたレンズ形状面24aとなっている。また、レンズシート24のイメージセンサ側(+Z側)の面(レンズ形状面24aとは反対側の面)である裏面24bは、略平面状となっている。
単位レンズ形状242は、略半球状の形状に形成されており、鉛直方向(Y方向)及び左右方向(X方向)に対象な形状に形成されている。即ち、単位レンズ形状242は、YZ断面における断面形状とXZ断面における断面形状とが、円の一部形状(円弧形状)となっている。また、単位レンズ形状242(光透過部241)は、レンズシート24のシート面の法線方向(Z方向)から見た形状が円形状に形成されている。ここで、略半球状とは、半球だけでなく、球や回転楕円体の一部形状を含む形状をいう。
光透過部241の裏面24b側(−Z側)には、シート面に平行な方向に連続しているランド部244が形成されている。
このランド部244は、その厚みが可能な限り薄い方が好ましく、ランド部244の厚さが0であること(即ち、ランド部244が存在しない形態)が、迷光等を防止し、高画質の画像を提供する観点から理想的である。
光透過部241の屈折率N1は、1.38〜1.60程度である。
光透過部241は、前述の第1実施形態に示した第1レンズシート14及び第2レンズシート15の光透過部141,151と同様の材料により形成可能である。
光吸収部243は、光を吸収する作用を有する部分であり、互いに隣り合う光透過部241間に、各光透過部241を囲むようにして設けられている。光吸収部243は、レンズシート24の厚み方向(Z方向)に沿って、単位レンズ形状242が形成されたレンズ形状面24aから反対側の裏面24b側に延びるようにして形成されている。
光吸収部243は、図9及び図10に示すように、レンズシート24の厚み方向(Z方向)に平行な断面における断面形状が楔形形状、もしくは、矩形形状に形成されている。
本実施形態の光吸収部243は、レンズシート24の厚み方向(Z方向)に平行な面における断面形状において、レンズ形状面24a側の寸法が裏面24b側の寸法に比べて大きい等脚台形形状に形成されている。なお、これに限らず、光吸収部243は、厚み方向(Z方向)に平行な面における断面形状が、裏面24b側を頂点とする三角形形状としてもよい。
光吸収部243は、光透過部241内を進む光のうち、隣接する他の光透過部241側へ向かうような迷光を吸収する機能を有する。
光吸収部243は、前述の第1実施形態の第1レンズシート14及び第2レンズシート15の光吸収部143,153と同様の材料により形成可能であり、本実施形態の光吸収部243は、カーボンブラックを含有するアクリル系樹脂により形成されている。
光吸収部243の屈折率N2は、1.48〜1.60程度である。また、光吸収部243の屈折率N2は、光透過部241の屈折率N1に対して、N2≧N1となっていることが好ましい。これは、光吸収部243と光透過部241との界面で、光が全反射する等し、不要な光がイメージセンサ16に到達することを防ぐためである。
本実施形態のレンズ部23(レンズシート24)の各部の寸法は、以下の通りである。
光透過部241(単位レンズ形状242)の配列ピッチPは、約20〜230μmとすることが好ましい。
単位レンズ形状242の曲率半径Rは、約10〜180μmとすることが好ましい。
単位レンズ形状242のレンズ開口径D1(シート面の法線方向(Z方向)から見た場合の単位レンズ形状242の直径)は、約20〜200μmとすることが好ましい。
単位レンズ形状242のレンズ高さH1(レンズシート24の厚み方向(Z方向)において、光吸収部243のレンズ形状面24a側の面から単位レンズ形状242の最も凸となる頂点t3までの寸法)は、約2〜40μmとすることが好ましい。
レンズシート24の総厚T(レンズシート24の厚み方向(Z方向)における単位レンズの頂点t3から裏面24bまでの寸法)は、約30〜480μmとすることが好ましい。
光吸収部243の幅D2(レンズ形状面24a側端部の幅)は、約1〜30μmとすることが好ましい。
光吸収部243の高さH2(レンズシート24の厚み方向(Z方向)における光吸収部243の寸法)は、約20〜470μmとすることが好ましい。
光吸収部243と光透過部241との界面がシート面の法線方向となす角度θは、0°≦θ≦10°とすることが好ましい。本実施形態のように、レンズシート24をイメージセンサ16に貼り付けた場合、光吸収部243の影となる部分減らしてイメージセンサ16の有効画素数を多く保つためには、光吸収部243の幅D2を小さくするのが好ましく、なおかつ、光吸収部243の高さH2を高く設定する場合、光吸収部243の上端と下端の幅の差を極力小さくした方がよいということがあるので、上述の範囲が好ましい。
ランド厚D3は、ランド部244の厚さ(レンズシート24の厚み方向において、光吸収部243のイメージセンサ側の面から裏面24bまでの寸法)であり、約1〜50μmとすることが、迷光や、所定の光透過部241(単位レンズ形状242)に入射した光が、隣接する他の光透過部241(単位レンズ形状242)側へ光が進んでしまうことを抑制する観点から好ましい。
レンズシート24は、上記寸法範囲で形成されることによって、その焦点距離が約24〜300μm(空気中の換算値)となる。
本実施形態においても、前述の図5(a)に示すように、クロストークを生じさせることなく、単位レンズ形状242により集光された光を、イメージセンサ16の対応する領域の画素162(画素群)に入射させることができる。これにより、画素162は、入射光の強度と入射方向の情報を高精度で出力することができる。
以上のことから、本実施形態によれば、前述の第1実施形態と同様に、焦点距離や被写界深度を変更可能なライトフィールドカメラとしての機能を携帯端末用カメラに付与することができ、カメラ1の高性能化を図ることができ、かつ、撮像モジュール20及びカメラ1の薄型化、軽量化や生産コストの低減等の効果を奏することができる。
さらに、本実施形態によれば、上記効果に加えて、レンズ部23として用いる部材は1枚のレンズシート24であるので、撮像モジュール20及びカメラ1のさらなる生産コストの低減や薄型化、軽量化を実現できる。
(第2実施形態の別の形態)
上述の第2実施形態において、単位レンズ形状242(光透過部241)は、Y方向及びX方向に複数が配列される例、即ち、正方格子状に配置される例を示したが、これに限定されるものでない。例えば、単位レンズ形状242(光透過部241)は、光軸O方向(Z方向)から見て、六方格子状や、長方格子状等に配置されるようにしてもよい。
図11は、単位レンズ形状242の別な実施形態を示す図である。図11(a)は、レンズシート24の厚み方向の被写体側から見た正面図である。図11(b)は、図11(a)に示す矢印C1−C2に沿った断面を示す図(YZ断面図)であり、図11(c)は、図11(a)に示す矢印D1−D2に沿った断面を示す図(XZ断面図)である。
単位レンズ形状242(光透過部241)は、図11(a)に示すように、レンズシート24のシート面の法線方向(Z方向,光軸O方向)から見た形状が矩形状(正方形状)に形成されるようにしてもよい。この場合、単位レンズ形状242は、被写体側(+Z側)に膨らんだ略四角錐形状に形成される。具体的には、単位レンズ形状242は、図11(b)及び図11(c)に示すように、四角錐形状の角部(頂部や稜線)が面取りされ、曲面状に形成された形態となる。
このような形態としても、上述の図9,図10等に示す半球状の単位レンズ形状242と同様の効果を奏することができる。また、シート面の法線方向から見た形状を矩形状にすることで、前述の図9,図10等に示す形態に比して、レンズシート24に対する光の入射面積を増やすことができ、光の利用効率を向上させることができる。
また、単位レンズ形状242(光透過部241)は、レンズシート24のシート面の法線方向(Z方向)から見た形状が多角形状となる略多角錐形状に形成され、その略多角錐形状がシート面の被写体側(+Z側)に膨らみ、角部(頂部や稜線)が面取りされた形態となるようにしてもよい。
また、上述の第2実施形態において、保護シート11とレンズ部23(レンズシート24)が、接合層によって接合される形態としてもよい。この場合、接合層は、保護シート11と屈折率が等しい、もしくは、屈折率差が可能な限り小さく、光透過部241よりも屈折率が小さいものとすることが好ましい。
さらに、上述の第2実施形態において、レンズシート24は、レンズ形状面24aが被写体側(+Z側)に位置し、裏面24bがイメージセンサ16に接合される形態を示したが、これに限らず、裏面24bが被写体側に位置し、レンズ形状面24aが接合層17によってイメージセンサ16に接合される形態としてもよい。
このとき、単位レンズ形状242の集光作用を発揮する観点から、接合層17は、その屈折率が光透過部241の屈折率よりも小さいものとすることが好ましい。
また、このとき、前述の第1実施形態に示した接合層12によって、保護シート11とレンズ部23(レンズシート24)が接合された形態としてもよい。このような形態とすることにより、保護シート11を透過した光がレンズ部23(レンズシート24の光透過部241)へ入射するまでの各部材と空気層との界面等での反射による光量損失を低減できる。
また、このとき、レンズ部23(レンズシート24)が接合層12及び接合層17によって、保護シート11及びイメージセンサ16に接合された形態としてもよい。このような形態とすることにより、前述のような反射による光量損失の低減に加え、レンズ部23の位置ずれをより強力に抑制できる。
(第3実施形態)
図12は、第3実施形態の撮像モジュール30を説明する図である。
第3実施形態の撮像モジュール30は、基板に形成されている端子及び回路と、イメージセンサに形成されている受光領域とが同一部材(同一ウエハ)上に形成されている点以外は、前述の第1実施形態の撮像モジュール10と同様の形態である。従って、第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
本実施形態の撮像モジュール30は、保護シート11、接合層12、レンズ部13、接合層17、イメージセンサ36、リードフレーム19を有している。
本実施形態のイメージセンサ36は、受光領域361と、その外側に位置する非受光領域363とを有している。非受光領域363には、電気信号を伝達する不図示の回路パターンと、リードフレームの端子191と電気的に接続される端子365とを備える回路部364が形成されている。この回路部364は、前述の第1実施形態の基板18に相当する。即ち、本実施形態の撮像モジュール30は、前述の第1実施形態の撮像モジュール10等では別部材であった基板とイメージセンサとが、一体となり、同一の部材(同一のウエハ)に形成されている。
なお、非受光領域363は、形成される回路部364の容量等に応じて、適宜広げてよい。また、レンズ部13は、第2実施形態のレンズ部23としてもよい。
本実施形態によれば、前述の第1実施形態の効果に加えて、部材数の削減や、組み立て作業の簡略化や生産効率の向上、生産コストの低減等の効果が得られる。
(第4実施形態)
図13は、第4実施形態の撮像モジュール40を説明する図である。
第4実施形態の撮像モジュール40は、レンズ部43及び保護シート41の大きさが前述の第1実施形態とは異なり、かつ、イメージセンサ36が前述の第3実施形態と同様である点以外は、前述の第1実施形態の撮像モジュール10と同様の形態である。従って、第1実施形態及び第3実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
本実施形態の撮像モジュール40は、保護シート41、接合層42、レンズ部43、接合層47、イメージセンサ36、リードフレーム19を有している。
前述の第1実施形態では、図2等に示すように、レンズ部13及び保護シート11は、イメージセンサ16の受光領域161上に配置され、非受光領域163や基板18の被写体側の面18sを被覆していない形態を示した。しかし、本実施形態では、図13に示すように、撮像モジュール40において、その光軸O方向に沿って見たとき、レンズ部43及び保護シート41は、イメージセンサ36の被写体側の面36sの全面(受光領域361の被写体側の面、及び、回路部364(基板18に相当)を含む非受光領域363の被写体側の面)を被覆する形態となっている。これに伴い、接合層42及び接合層47は、第1実施形態の接合層12及び接合層17と同様の部材であるが、レンズ部43及び保護シート41に合わせて、その領域が大きくなっている。
また、本実施形態のリードフレーム19は、イメージセンサ36の外側に位置し、後述の回路部364の端子365に電気的に接続されている。本実施形態では、接合層47は、絶縁性が高いことが好ましい。
本実施形態によれば、前述の第1実施形態や第3実施形態と同様の効果を奏することに加え、イメージセンサ36の被写体側の面36sを保護することができ、開口部101から侵入する埃等の異物がイメージセンサ36の被写体側の面36sが破損することを防止できるという効果が得られる。
なお、撮像モジュール40は、光軸O方向から見て、レンズ部43及び保護シート41がイメージセンサ36の被写体側の面36sを被覆し、かつ、イメージセンサ36の被写体側の面36sよりも大きい形態としてもよい。
また、撮像モジュール40は、図2等に示す第1実施形態と同様のイメージセンサ16及び基板18を備え、レンズ部43及び保護シート41が、イメージセンサ16の被写体側の面16sの全面を被覆し、さらに、基板18の被写体側の面18sの少なくとも一部を被覆する形態としてもよいし、イメージセンサ16の被写体側の面16s及び基板18の被写体側の面18sの全面を被覆する形態としてもよい。
このような形態とした場合にも、イメージセンサ16の被写体側の面16sや、基板18の被写体側の面18sを保護することができ、開口部101から侵入する異物がイメージセンサ16の被写体側の面16sや基板18の被写体側の面18sの破損を防止できるという効果が得られる。
また、図13及び上記説明では、保護シート41とレンズ部43とが同じ大きさである例を示したが、これに限らず、大きさが異なっていてもよい。
例えば、レンズ部43がイメージセンサ36の被写体側の面36s等を被覆するが、保護シート41はレンズ部43よりも小さく、受光領域361を被覆する程度である形態としてもよし、保護シート41がイメージセンサ36の被写体側の面36s等を被覆するが、レンズ部43は保護シート41よりも小さく、受光領域361を被覆する程度である形態等としてもよい。
上記説明では、レンズ部43は、第1レンズシート14、第2レンズシート15を備える例を示したが、これに限らず、第2実施形態のようなレンズシート24を備える形態としてもよい。
(変形形態)
以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)各実施形態において、保護シート11のイメージセンサ側に設けられた赤外線遮蔽層112は、保護シート11とは別体のシート状等の部材であって、不図示の接合層等により保護シート11に接合された形態としてもよい。また、保護シート11が、所定の領域(700〜1100nm)の波長域の赤外線を遮蔽する機能を有していてもよい。
また、レンズ部13,23とイメージセンサ16との間に、赤外線を遮蔽する赤外線遮蔽層が設けられる形態としてもよく、赤外線遮蔽層は、光軸O方向(Z方向)において、イメージセンサ16よりも被写体側(+Z側)であれば、特にその位置を限定されない。
また、第1実施形態等において、接合層12の厚みが十分に確保できるのであれば、接合層12が赤外線吸収材等を含有する等して、赤外線遮蔽層としての機能を有する形態としてもよい。
(2)第1実施形態において、保護シート11とレンズ部13とが接合層12により接合される例を示したが、これに限らず、接合層12を備えず、保護シート11とレンズ部13との間に空気層が存在する形態としてもよい。
撮像モジュール10が接合層12を備えない場合には、レンズ部13の被写体側の面(前述の第1実施形態では第1レンズシート14の裏面14b)に、反射防止機能を有する不図示の反射防止層を形成することにより、レンズ部13への光の入射時の反射を抑制し、レンズ部13への入射光量の増加を図ることができる。
(3)第1,第2実施形態において、基板18は、イメージセンサ16の周囲を取り囲むように設けられる例を示したが、これに限らず、例えば、イメージセンサ16の周囲の少なくとも一部にその側面が対面する形態としてもよく、イメージセンサ16の隣に並列して配置される形態としてもよく、その形状に関しては特に限定しない。
なお、第3,第4実施形態においても、回路部364は、受光領域361の周囲を取り囲むように設けなくともよく、例えば、回路部364は、受光領域361の少なくとも1辺に隣接して設けられる形態としてもよい。
(4)各実施形態において、光透過部141,151,241と、光吸収部143,153,243との界面は、複数の平面からなる折れ面状となっていてもよいし、複数の平面と曲面とが複数組み合わされている形態としてもよい。
(5)各実施形態において、光吸収部143,153,243は、レンズ形状面14a,15a,24a側から裏面14b,15b,24b側へ延びるように形成されている例を示したが、これに限らず、裏面14b,15b,24b側からレンズ形状面14a,15a,24a側へ厚み方向に沿って形成される形態としてもよい。
図14は、変形形態の第1レンズシート14を説明する図である。
この場合、第1レンズシート14では、ランド部144がレンズ形状面14a側に位置し、単位レンズ形状142は連続して配列され、裏面14bに光吸収部143の裏面側端部が位置している。
このような形態とすることにより、単位レンズ形状142の谷底部分に光吸収部143を形成する材料が付着する等して単位レンズ形状142のレンズ開口幅D1が狭まり、光量が低下することを防止できる。
なお、図14及び上記説明では、第1レンズシート14に例に挙げて説明したが、第2レンズシート15やレンズシート24についても同様に、光吸収部153,243を裏面15b,24b側からレンズ形状面15a,24a側へ延びる形態としてもよい。
(6)第1実施形態において、単位レンズ形状142,152は、凸形状である例を示したがこれに限らず、凹形状としてもよい。
図15は、変形形態のレンズ部13を説明する図である。
図15に示すように、単位レンズ形状142,152は、その配列方向及び厚み方向に平行な断面形状が凹形状であり、円の一部形状等である形態としてもよい。このような形態とする場合には、図15に示すように、光吸収部143は裏面14b側からレンズ形状面14a側へ厚み方向(Z方向)に沿って延びる形態とすることが好ましい。また、第1レンズシート14と第2レンズシート15との間に、光透過部141,151よりも屈折率が高い樹脂層53が充填され、この樹脂層53により第1レンズシート14と第2レンズシート15が接合される形態とすることが好ましい。
(7)第1,第3,第4実施形態において、単位レンズ形状142,152の配列ピッチPやレンズ開口幅D1、曲率半径R、光透過部141,151の屈折率N1、光吸収部143,153の屈折率N2、光吸収部143,153の高さH2等は、第1レンズシート14と第2レンズシート15とで異なっていてもよい。
また、第2実施形態において、単位レンズ形状242の配列ピッチPやレンズ開口径D1、曲率半径R等は、レンズシート24の垂直方向(Y方向)と左右方向(X方向)とにおいて同様である例を示したが、これに限定されるものでなく、垂直方向と左右方向で各寸法が相違するようにしてもよい。
(8)各実施形態において、レンズ部13,23,43とイメージセンサ16,36とを接合する接合層17,47を備えず、レンズ部13,23,43がイメージセンサ16,36の受光領域161,361上に配置され、レンズ部13,23,43及びイメージセンサ16,36は、それぞれ不図示の枠部材等で支持され、所定の位置で保持される形態としてもよい。
このとき、光学密着やイメージセンサ16,36の受光領域161,361の傷付き等を防止する観点から、レンズ部13,23,43とイメージセンサ16,36との間に不図示のスペーサを配置する等してもよい。
また、光軸O方向において、レンズ部13,23,43とイメージセンサ16,36との間に空間が存在する形態としてもよい。
(9)第1実施形態において、レンズ部13は、第1レンズシート14と第2レンズシート15とが、不図示の接合層により一体に接合された形態としてもよい。このとき、この接合層は、例えば、第1レンズシート14及び第2レンズシート15の有効部分(光が透過する領域)以外の領域や、光学的に影響の小さい領域(例えば、四隅の角部分)等や、第1レンズシート14及び第2レンズシート15の周縁部等に外側へ凸となるように設けられた領域等に形成することが、良好な画像を得る観点から好ましい。
(10)各実施形態において、第1レンズシート14及び第2レンズシート15、レンズシート24は、ランド部144,154,244よりも裏面14b,15b,24b側にさらに基材層を備える形態としてもよい。以下、一例として、第1レンズシート14を例に挙げて説明するが、第2レンズシート15やレンズシート24においても同様である。
図16は、変形形態の第1レンズシート14を説明する図である。
基材層145は、光透過性を有する樹脂製のシート状の部材であり、光透過部141を紫外線成形等で形成する際に、基材(ベース)となる部材である。
第1レンズシート14は、クロストーク等を抑制する観点から、光吸収部143の裏面側端部から裏面14bまでの厚みD4が小さい方が好ましい。従って、表面に剥離性を有する基材層を用い、基材層上に光透過部141及び光吸収部143を成形後に、この基材層145を剥離することが好ましい。しかし、クロストーク等が十分抑制できる程度に基材層145が薄い場合等には、基材層145を積層した形態のままとしてもよい。
また、基材層145が剥離性を有していない場合には、基材層145に相当する部分を削る等により、光吸収部143の裏面側端部から裏面14bまでの厚みを薄くしてもよい。
なお、このような基材層145を有する場合には、光吸収部143の裏面側先端から裏面14bまでの寸法D4(基材層145及びランド部144を含む)は、約1〜50μmとすることが、迷光やクロストーク等を抑制する観点から好ましい。
このような基材層145を備える形態とすることにより、第1レンズシート14のハンドリングが容易になる。
(11)第1実施形態において、レンズ部13は、図15に示すようなレンズシート65を備える形態としてもよい。
図17は、変形形態のレンズ部13のレンズシート65を説明する図である。
レンズシート65は、基材層651の両面に、単位レンズ形状142,152を有する光透過部141,151及び光吸収部143,153が形成されている。このレンズシート65は、第1レンズシート14と第2レンズシート15とが、基材層651の両面にそれぞれ一体に形成された形態に等しい。
この基材層651は、樹脂製のシート状の部材であり、光透過性を有している。このような基材層651としては、PET樹脂やトリアセチルセルロース(TAC)製のシート状の部材等が挙げられる。また、基材層651の厚さは、可能な範囲で薄いことが、迷光を抑制し、クロストークを低減して、各画素に入射する光の強度や光の入射方向の精度を向上させる観点から好ましい。
また、基材層651の屈折率は、光透過部141,151の屈折率N1に等しい、もしくは、可能な限り屈折率差が小さいことが好ましい。
なお、この形態のレンズ部13を、接合層12や接合層17により保護シート11,イメージセンサ16に接合する形態とする場合には、接合層12及び接合層17の屈折率は光透過部141,151の屈折率N1よりも小さいことが好ましい。
(12)レンズ部13は、基板18とイメージセンサ16とによって形成される空間内に収まるならば、3枚以上のレンズシートが光軸O方向(Z方向)に沿って配列された形態としてもよい。
このとき、不図示の3枚目のレンズシート(以下、第3レンズシートという)は、第1レンズシート14及び第2レンズシート15と同様の形状のレンズシートであり、その光透過部の配列方向が、第1レンズシート14及び第2レンズシート15の光透過部141,151の配列方向R1,R2に対して、それぞれ45°±10°をなしているものとすることが好ましい。第3レンズシートのレンズ形状面は、被写体側(+Z側)であっても、イメージセンサ側(−Z側)であってもよい。
さらに、第1レンズシート14及び第2レンズシート15と同様の形状のレンズシートである4枚目のレンズシート(第4レンズシート)をレンズ部13に配置する場合には、その光透過部の配列方向が、第1レンズシート14及び第2レンズシート15の光透過部141,151の配列方向R1,R2に対して、それぞれ45°±10°をなし、第3レンズシートの光透過部の配列方向に対してそれぞれ90°±10°をなしているものとすることが好ましい。第4レンズシートのレンズ形状面は、被写体側(+Z側)であっても、イメージセンサ側(−Z側)であってもよい。
なお、レンズ部13内において、第3レンズシート、第4レンズシートの光軸O方向(Z方向)の位置については、特に限定しない。
(13)第2実施形態において、撮像モジュール20は、レンズシート24とイメージセンサ16との間に、レンズシート24と同様な形態を有するレンズシートをさらに配置した形態としてもよい。このような形態は、例えば、レンズの収差の補正等が必要な場合に有効である。
この場合、撮像モジュール20は、レンズシート24のイメージセンサ側(−Z側)に配置された不図示のレンズシートが接合層17によりイメージセンサ16に接合される形態となる。この不図示のレンズシートは、単位レンズ形状が設けられるレンズ形状面を、レンズシート24側(+Z側)に向くようにして配置されてもよいし、イメージセンサ側を向くようにして配置されてもよい。また、不図示のレンズシートの単位レンズ形状の各寸法は、レンズシート24と同等としてもよいし、相違してもよい。
(14)各実施形態において、単位レンズ形状142,152,242は、例えば、光透過部141,151,241の配列方向及び各レンズシートの厚さ方向(Z方向)における断面形状が、所望する光学性能等に応じて、シート面に長軸が直交する楕円の一部形状や、多角形形状等としてもよいし、頂部が円弧等の曲線であり、単位レンズ形状の谷部側が直線からなる形状としてもよい。
(15)各実施形態において、第1レンズシート14及び第2レンズシート15、レンズシート24には、その表裏面(レンズ形状面14a,15a,24aと裏面14b,15b,24b)とを区別しやすくするために、表裏判別用の切欠きを設けてもよい。
また、レンズ部13,23の配置や組み立てを容易にするために、アライメントマークを第1レンズシート14及び第2レンズシート15、レンズシート24に設けてもよい。
(16)各実施形態において、カメラ1は、スマートフォン等の携帯端末用カメラである例を示したが、これに限らず、デジタルカメラとしてもよい。
(17)各実施形態において、イメージセンサ16の受光領域161の大きさは、撮像モジュール10,20が用いられるカメラ1の大きさや、所望する画質やカメラ性能等に応じて、適宜採用してよい。イメージセンサ16の受光領域161の大きさは、例えば、スマートフォン等の携帯端末に搭載される場合には横×縦のサイズが、4.8×3.6mmや4.4×3.3mm等、カメラ(主にコンパクトデジタルカメラ)等に搭載される場合には、6.2×4.7mm、7.5×5.6mm等が挙げられる。
また、例えば、23.6×15.8mm、36×24mm、43.8×32.8mm等の大きな受光領域161を有するイメージセンサ16を使用することにより、ノイズの低減や取得する焦点距離や被写界深度等の情報の精度や情報量の向上を図り、画質のさらなる向上や、カメラ1の性能向上を図ってもよい。また、このような大きな受光領域を有するイメージセンサ16を備えたカメラにおいても、薄型化、軽量化等を実現することができる。
なお、本実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した各実施形態によって限定されることはない。
1 カメラ
10,20,30,40 撮像モジュール
11,41 保護シート
12,42 接合層
13,23,43 レンズ部
14 第1レンズシート
15 第2レンズシート
24 レンズシート
141,151,241 光透過部
142,152,242 単位レンズ形状
143,153,243 光吸収部
16,36 イメージセンサ
161,361 受光領域
17,47 接合層
18 基板
19 リードフレーム

Claims (11)

  1. 入射する光を電気信号に変換する複数の画素が2次元配列された平板状の撮像素子部と、
    光軸方向において、前記撮像素子部よりも光の入射側に設けられ、少なくとも1枚のレンズシートを備えるレンズ部と、
    前記撮像素子部に電気的に接続され、回路パターンが設けられた基板部と、
    を備える撮像モジュールであって、
    前記レンズシートは、
    シート面に沿って少なくとも一方向に配列され、一方の面側に単位レンズ形状を有する光透過部と、
    隣り合う前記光透過部間に設けられ、前記レンズシートの厚み方向に沿って延びる光吸収部と、
    を有し、
    前記基板部は、前記撮像素子部の周囲の少なくとも一部に設けられ、
    光軸方向において、前記撮像素子部の光の入射側の面は、前記基板部の光の入射側の面よりも光の入射側、もしくは、同じ位置に位置すること、
    を特徴とする撮像モジュール。
  2. 請求項1に記載の撮像モジュールにおいて、
    前記レンズ部の撮像素子部側の面と前記撮像素子部の光の入射側の面とは、光透過性を有する接合層を介して接合されていること、
    を特徴とする撮像モジュール。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の撮像モジュールにおいて、
    光軸方向から見て、前記レンズ部は、前記撮像素子部の光の入射側の面を被覆していること、
    を特徴とする撮像モジュール。
  4. 請求項1から請求項3に記載の撮像モジュールにおいて、
    光軸方向から見て、前記レンズ部は、前記撮像素子部及び前記基板部の光の入射側の面を被覆していること、
    を特徴とする撮像モジュール。
  5. 請求項1から請求項4に記載の撮像モジュールにおいて、
    前記撮像素子部と前記基板部とは、同一部材上に形成されていること、
    を特徴とする撮像モジュール。
  6. 請求項1から請求項5に記載の撮像モジュールにおいて、
    前記レンズ部よりも光の入射側に、光透過性を有する保護シートを有し、
    前記保護シートの撮像素子部側の面と前記レンズ部の光の入射側の面とは、光透過性を有する樹脂層により接合されていること、
    を特徴とする撮像モジュール。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の撮像モジュールにおいて、
    前記レンズ部は、第1のレンズシートと、前記第1のレンズシートよりも撮像素子部側に配置される第2のレンズシートを有し、
    前記第1のレンズシートは、
    柱状であってシート面に沿って一方向に配列され、一方の面側に凸状の第1単位レンズ形状を有する第1光透過部と、
    前記第1光透過部と交互に配列され、前記第1光透過部の長手方向に延在し、かつ、前記第1のレンズシートの厚み方向に沿って、前記第1単位レンズ形状側から反対側である前記第1のレンズシートの裏面側へ延びる第1光吸収部と、
    を有し、
    前記第2のレンズシートは、
    柱状であってシート面に沿って一方向に配列され、一方の面側に凸状の第2単位レンズ形状を有する第2光透過部と、
    前記第2光透過部と交互に配列され、前記第2光透過部の長手方向に延在し、かつ、前記第2のレンズシートの厚み方向に沿って、前記第2単位レンズ形状側から反対側である前記第2のレンズシートの裏面側へ延びる第2光吸収部と、
    を有し、
    光軸方向から見て、前記第1光透過部の配列方向と、前記第2光透過部の配列方向とは、角度αをなして交差し、
    前記角度αは、80°≦α≦100°を満たすこと、
    を特徴とする撮像モジュール。
  8. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の撮像モジュールにおいて、
    前記レンズ部は、少なくとも1枚のレンズシートを有し、
    前記レンズシートは、
    シート面に沿って複数の方向に配列され、光の入射側の面に凸状の単位レンズ形状を有する光透過部と、
    互いに隣り合う前記光透過部間に、各前記光透過部を囲むようにして設けられ、前記レンズシートの厚み方向に沿って、前記単位レンズ形状側の面から反対側である前記レンズシートの裏面側に延びる光吸収部と、
    を備えること、
    を特徴とする撮像モジュール。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の撮像モジュールにおいて、
    前記光吸収部の屈折率は、前記光透過部の屈折率以上であること、
    を特徴とする撮像モジュール。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の撮像モジュールを備える撮像装置。
  11. 請求項10に記載の撮像装置において、
    筐体と、
    前記筐体に設けられ、前記撮像モジュールに光を取り込む開口部と、
    を有し、
    前記撮像モジュールは、前記レンズ部よりも光軸方向において光の入射側に光透過性を有する保護シートを備え、
    前記保護シートは、前記開口部に配置されること、
    を特徴とする撮像装置。
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