JP2017157394A - 全固体電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電極活物質層と固体電解質層との界面抵抗を低減できる全固体電池の提供。【解決手段】 第1極活物質層を有する第1極と、固体電解質層と、第2極活物質層を有する第2極とを有し、前記第1極活物質層及び前記第2極活物質層の少なくとも一方が、活物質と、シアノ基を有し、かつ25℃で固体の有機物質とを含有する全固体電池である。【選択図】図1

Description

本件は、全固体電池に関する。
近年、電気エネルギーを蓄積する二次電池は、ハイブリット車、電気自動車などへの応用で注目されている。また、小さな環境エネルギーから発電を行うエネルギーハーベスト技術が省エネ技術として関心を集めており、発電した電気エネルギーを蓄電、供給可能な前記二次電池は、様々な応用への可能性が広がるため注目されている。例えば、エネルギーハーベストとの組み合わせによるセンサー等への応用も検討されている。
これらの応用において、電解質に液体を使用しない全固体電池(例えば、特許文献1参照)は、液体の漏洩の危険がないことから高い関心が集まっている。
全固体電池の作製する上での課題の一つとし、電極−電解質界面における抵抗の低減がある。従来、この界面抵抗の低減のためには、電極活物質と固体電解質とを一体化した状態で焼結する(一体焼結)という手法がとられている。
しかし、一体焼結する場合には、多くの場合において、電極活物質及び固体電解質が単独で又は相互に反応し、電極活物質や固体電解質の分解、又は新たな抵抗層の生成が起こるという問題がある。
特開2005−38843号公報
本発明は、電極活物質層と固体電解質層との界面抵抗を低減できる全固体電池を提供することを目的とする。
一つの態様では、全固体電池は、
第1極活物質層を有する第1極と、固体電解質層と、第2極活物質層を有する第2極とを有し、
前記第1極活物質層及び前記第2極活物質層の少なくとも一方が、活物質と、シアノ基を有し、かつ25℃で固体の有機物質とを含有する。
一つの側面では、電極活物質層と固体電解質層との界面抵抗を低減できる全固体電池を提供できる。
図1は、開示の全固体電池の一例の模式図である。 図2は、実施例1の全固体電池の定電流充放電試験の結果である。
(全固体電池)
開示の全固体電池は、第1極と、固体電解質層と、第2極とを有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
本発明者らは、全固体電池において、固体電解質層と、電極活物質層と界面抵抗を低減するため、鋭意検討を行った。
電極活物質層と、固体電解質層と界面抵抗を低減させる方法として、高温で加熱することが検討されているが、その場合、副反応が生じてしまう。
その一例を紹介する。高酸化還元電位を持つ正極活物質として、LiCoPが知られている。また、リチウムイオン伝導度が高く、かつ高電位に対する安定性が高い固体電解質として、LiLaZr12が知られている。そのため、LiCoPを正極活物質層に使用し、LiLaZr12を固体電解質層に使用すると、リチウムイオン伝導性が高く、かつ高電位で使用できる全固体電池が得られる可能性がある。
しかし、LiCoPとLiLaZr12とを一体焼結する場合、焼結温度を400℃以上にしてしまうと、双方が反応を起こし、LiCoPやLiLaZr12の分解、及び新たな抵抗層の生成が起こる。そのため、焼結温度を400℃未満にする必要がある。
一方、400℃未満で一体焼結を試みても、LiCoPと、LiLaZr12を一体化することができず、界面抵抗の低減の効果も殆どない。
そこで、本発明者らは、鋭意検討を重ね、電極活物質層に、シアノ基を有し、かつ25℃(すなわち常温)で固体の有機物質を含有させることにより、電極活物質層と、固体電解質層との界面抵抗を低減できることを知見し、本発明の完成に至った。
<第1極>
前記第1極は、第1極活物質層を有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
前記第1極は、正極又は負極である。
そのため、前記第1極が、正極の場合、第1極活物質層は、正極活物質層である。また、第1極活物質は、正極活物質である。
また、前記第1極が、負極の場合、第1極活物質層は、負極活物質層である。また、第1極活物質は、負極活物質である。
<第2極>
前記第2極は、第2極活物質層を有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
前記第2極は、前記第1極と反対側の極であり、前記第1極が正極であれば、前記第2極は負極であり、前記第1極が負極であれば、前記第2極は正極である。
前記第2極が、正極の場合、第2極活物質層は、正極活物質層である。また、第2極活物質は、正極活物質である。
また、前記第2極が、負極の場合、第2極活物質層は、負極活物質層である。また、第2極活物質は、負極活物質である。
開示の全固体電池においては、前記第1極活物質層及び前記第2極活物質層の少なくとも一方が、活物質と、シアノ基を有し、かつ25℃で固体の有機物質とを含有する。
前記第1極活物質層が、活物質と、シアノ基を有し、かつ25℃で固体の有機物質とを含有する場合、前記活物質は、第1極活物質である。
前記第2極活物質層が、活物質と、シアノ基を有し、かつ25℃で固体の有機物質とを含有する場合、前記活物質は、第2極活物質である。
以下、第1極、及び第2極の詳細を、正極、負極を用いて説明する。
<<正極>>
前記正極は、例えば、正極活物質層を有する。
前記正極活物質層は、例えば、正極活物質を含有し、好ましくは有機物質を含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
−正極活物質−
前記正極活物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、リチウム含有複合酸化物などが挙げられる。前記リチウム含有複合酸化物としては、リチウムと他の金属とを含有する複合酸化物であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、LiCoO、LiNiO、LiCrO、LiVO、LiMMn2-x(Mは、Co、Ni、Fe、Cr及びCuの少なくともいずれかである。0≦x<2)、LiFePO、LiCoPO4、LiCoP、LiTi12などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−有機物質−
前記有機物質は、シアノ基を有する。
前記有機物質は、25℃で固体である。前記全固体電池は、固体材料から構成される点を特徴とするため、当然に、前記有機物質も固体である必要がある。
前記有機物質としては、高電圧に対して耐性がある点で、2つ以上のシアノ基を有する有機物質が好ましく、スクシノニトリル又はその誘導体がより好ましい。
前記2つ以上のシアノ基を有する有機物質としては、例えば、下記一般式(1)で表される化合物などが挙げられる。
CN−(CH−CN ・・・一般式(1)
前記一般式(1)中、nは、2〜8の整数を表す。
スクシノニトリルの誘導体としては、スクシノニトリル(CN−CHCH−CN)が有する炭素原子に結合する水素原子を他の基に置換した化合物が挙げられ、例えば、下記一般式(2)で表される化合物などが挙げられる。
CN−CR−CR−CN ・・・一般式(2)
前記一般式(2)中、R、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、又は有機基を表す(ただし、R、R、R、及びRの全てが水素原子の場合を除く。)。
前記有機基としては、例えば、シアノメチル基、トリクロロメチル基、トリフルオロメチル基などが挙げられる。
前記有機物質としては、例えば、以下の有機物質が挙げられる。
なお、2つ以上のシアノ基を有する有機物質が高電圧に対して耐性があることは、例えば、文献(Abu−Lebdeh, Y.; Davidson, I. Journal of Power Sources 2009, 189, 576.)にも挙げられている。
前記正極活物質層が前記有機物質を含有する場合、前記正極活物質層における前記有機物質の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、15体積%以下が好ましい。前記含有量が、15体積%を超えると、前記正極活物質層と前記固体電解質層との界面における正極活物質と固体電解質との接触が阻害され、イオン伝導性が低下することがある。
前記正極活物質層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20μm以下が好ましく、10nm〜5μmがより好ましく、100nm〜1μmが特に好ましい。
前記正極活物質層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記正極活物質層が、前記有機物質を含有する場合、例えば、以下の方法が挙げられる。
(1)前記正極活物質の粉体と、前記有機物質の粉体とを混合して得られる混合物を圧縮成形して形成する方法。
(2)前記正極活物質の粉体と、前記有機物質と、溶剤とを混合して得られるペーストを塗布して形成する方法。
(3)前記正極活物質の粉体と、前記有機物質の粉体と、導電助剤と、結着剤とを混合して得られるペーストを塗布して形成する方法。
前記正極活物質層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記正極活物質層が、前記有機物質を含有しない場合、以下の方法が挙げられる。
(4)前記正極活物質の粉体自体を圧縮成形して形成する方法。
(5)前記正極活物質の焼結体を所定の形状に成形して、形成する方法。
(6)前記正極活物質の粉体と、導電助剤と、結着剤とを混合して得られるペーストを塗布して形成する方法。
<<負極>>
前記負極は、例えば、負極活物質層を有する。
前記負極活物質層は、例えば、負極活物質を含有し、好ましくは有機物質を含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
前記有機物質は、前記正極の説明において記載した有機物質(シアノ基を有し、かつ25℃で固体である有機物質)である。
前記正極及び前記負極に前記有機物質を含有させる場合、それらの前記有機物質は同じ化合物であってもよいし、異なる化合物であってもよい。
前記負極活物質層が前記有機物質を含有する場合、前記負極活物質層における前記有機物質の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、15体積%以下が好ましい。前記含有量が、15体積%を超えると、前記負極活物質層と前記固体電解質層との界面における負極活物質と固体電解質との接触が阻害され、イオン伝導性が低下することがある。
−負極活物質−
前記負極活物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、リチウム、リチウムアルミニウム合金、リチウムスズ合金、リチウムケイ素合金、ケイ酸リチウム、チタン酸リチウム、非晶質カーボン、天然黒鉛、人造黒鉛などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記負極活物質層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20μm以下が好ましく、10nm〜5μmがより好ましく、100nm〜1μmが特に好ましい。
前記負極活物質層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記負極活物質層が、前記有機物質を含有する場合、例えば、以下の方法が挙げられる。
(1)前記負極活物質の粉体と、前記有機物質の粉体とを混合して得られる混合物を圧縮成形して形成する方法。
(2)前記負極活物質の粉体と、前記有機物質と、溶剤とを混合して得られるペーストを塗布して形成する方法。
(3)前記負極活物質の粉体と、前記有機物質の粉体と、導電助剤と、結着剤とを混合して得られるペーストを塗布して形成する方法。
前記負極活物質層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記負極活物質層が、前記有機物質を含有しない場合、以下の方法が挙げられる。
(4)前記負極活物質の粉体自体を圧縮成形して形成する方法。
(5)前記負極活物質の焼結体を所定の形状に成形して、形成する方法。
(6)前記負極活物質の粉体と、導電助剤と、結着剤とを混合して得られるペーストを塗布して形成する方法。
<固体電解質層>
前記固体電解質層としては、固体電解質で構成される層であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記固体電解質としては、電池反応を担うキャリアであるリチウムイオンの伝導性を有する固体の電解質であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸化物系固体電解質、硫化物系固体電解質などが挙げられる。
前記酸化物系固体電解質としては、例えば、ペロブスカイト型酸化物、NASICON型酸化物、LISICON型酸化物、ガーネット型酸化物などが挙げられる。
前記ペロブスカイト型酸化物としては、例えば、LiLa1−aTiO等のように表されるLi−La−Ti系ペロブスカイト型酸化物、LiLa1−bTaO等のように表されるLi−La−Ta系ペロブスカイト型酸化物、LiLa1−cNbO等のように表されるLi−La−Nb系ペロブスカイト型酸化物などが挙げられる(前記式中、0<a<1、0<b<1、0<c<1である。)。
前記NASICON型酸化物としては、例えば、Li1+lAlTi2−l(PO等に代表される結晶を主晶とするLi(前記式中、Xは、B、Al、Ga、In、C、Si、Ge、Sn、Sb及びSeからなる群より選択される少なくとも1種の元素であり、Yは、Ti、Zr、Ge、In、Ga、Sn及びAlからなる群より選択される少なくとも1種の元素であり、0≦l≦1、m、n、o、p及びqは、任意の正数である。)で表される酸化物などが挙げられる。
前記LISICON型酸化物としては、例えば、LiXO−LiYO(前記式中、Xは、Si、Ge、及びTiから選択される少なくとも1種の元素であり、Yは、P、As及びVから選択される少なくとも1種の元素である。)で表される酸化物などが挙げられる。
前記ガーネット型酸化物としては、例えば、LiLaZr12等に代表されるLi−La−Zr系酸化物などが挙げられる。
前記硫化物系固体電解質としては、例えば、LiS−P、LiS−SiS、Li3.250.25Ge0.76、Li4−rGe1−r(式中、0≦r≦1である。)、Li11、LiS−SiS−LiPOなどが挙げられる。前記硫化物系固体電解質は、結晶性硫化物、非晶性硫化物のいずれであってもよい。
なお、これらの固体電解質は、結晶構造が同等である限り、元素の一部が他の元素に置換されたものでもよく、元素組成比が異なるものでもよい。
また、これらの固体電解質は、一種を単独で用いてよく、複数種を用いてもよい。
前記固体電解質としては、Li6.25LaZrAl0.2512、Li2.9PO3.30.4、LiAl(P(POが好ましく、高出力であり、かつ高温環境下で安定な全固体電池を得ることができる点で、Li6.25LaZrAl0.2512、LiAl(P(POがより好ましい。
前記固体電解質層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10μm〜5mmが好ましく、100μm〜3mmがより好ましく、200μm〜1.5mmが特に好ましい。
前記固体電解質層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スパッタリング法、前記固体電解質の粉末を圧縮成形する方法、前記固体電解質の焼結体を所定の形状の成形する方法などが挙げられる。
すなわち、前記固体電解質層は、粉体から構成される固体電解質層であってもよいし、焼結体から構成される固体電解質層であってもよいし、前記固体電解質から構成される蒸着膜であってもよい。
<その他の部材>
前記その他の部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電池ケースなどが挙げられる。
<<電池ケース>>
前記電池ケースとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、従来の全固体電池で使用可能な公知のラミネートフィルムなどが挙げられる。前記ラミネートフィルムとしては、例えば、樹脂製のラミネートフィルム、樹脂製のラミネートフィルムに金属を蒸着させたフィルムなどが挙げられる。
前記全固体電池の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、円筒型、角型、ボタン型、コイン型、扁平型などが挙げられる。
ここで、全固体リチウムイオン二次電池の充放電について簡単に説明する。充電時には、リチウムイオンが正極から負極に移動し、放電時には、リチウムイオンが負極から正極に移動する。充電時には、負極においては、負極に移動したリチウムイオンと、外部から供給された電子とが反応することで、電池の充電が行われる。
この際、電極活物質層と、固体活物質層とを一体焼結しないと、一般的には、それらの界面の抵抗が大きくなる。
本発明の全固体電池では、正極及び負極の少なくともいずれかの電極活物質層が特定の有機物質を含有する。そのことにより、電極活物質層と固体電解質層との界面の抵抗が小さくなる。
そのため、通常、正極又は負極と固体電解質層との界面の抵抗を小さくするための高温熱処理が必要となるところ、本発明では高温熱処理が不要となる。
図1は、開示の全固体電池の一例の断面模式図である。図1の全固体電池においては、正極1と、固体電解質層2と、負極3とがこの順で配されている。シアノ基を有し、かつ25℃で固体の有機物質は、正極1の正極活物質層に含有されていてもよいし、負極3の負極活物質層に含有されていてもよい。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
下記実施例に記載されている物質は、以下のとおりに入手した。
・LiLaZr12(LLZO)板は、豊島製作所より購入した。
・スクシノニトリルと1,2,3−プロパントリカルボニトリルは、東京化成工業(株)より購入した。
・LiCoPは、豊島製作所より購入した。
充放電試験装置はTOSCAT−3100(東洋システム株式会社)を用いた。
(実施例1)
<全固体電池の作製>
LiCoPとスクシノニトリルとを質量比(LiCoP:スクシノニトリル)で98.3:1.7となるように秤量し、メノウ乳鉢で混合した。得られた混合物にエタノールを適量加え、正極ペーストを作製した。得られた正極ペーストをLLZO板の片面の表面上に塗布し、常温でエタノールを留去させることで、LiCoP−LLZO複合体を作製した。この複合体を100℃で加圧しながら熱処理を行った。
なお、正極活物質層の厚みは、5μmであり、固体電解質層の厚みは、1mmであった。
熱処理後の複合体のLiCoP側に3μm厚のAu膜を蒸着法により成膜し、LLZO側に2μm厚のLi膜を蒸着法により製膜することにより、全固体電池を作製した。
なお、正極活物質層におけるLiCoPとスクシノニトリルとの体積比(LiCoP:スクシノニトリル)は、95.0:5.0である。
得られた全固体電池について、Au膜側を充放電試験装置の正極端子に接続し、Li膜側を負極端子に接続した。この状態で,定電流充放電試験(電圧範囲3.0〜5.5V、電流値1μA/cm、CC条件、充電スタート)を行った。その結果、図2のように、充電/放電共に4.3〜4.4μAh/cmの容量が観測され、また4.5V以上の領域で放電プラトーが観測された。
(実施例2)
<全固体電池の作製>
実施例1において、LiCoPとスクシノニトリルとの質量比(LiCoP:スクシノニトリル)を、95.0:5.0〔質量比(LiCoP:スクシノニトリル)で86.0:14.0〕に変えた以外は、実施例1と同様にして、全固体電池を作製した。
得られた全固体電池について、実施例1と同様にして、充放電試験を行った。その結果、充電/放電共に0.7〜0.8μAh/cmの容量が観測された。
(実施例3)
<全固体電池の作製>
実施例1において、スクシノニトリルを、1,2,3−プロパントリカルボニトリル〔質量比(LiCoP:1,2,3−プロパントリカルボニトリル)で98.2:1.8〕に代えた以外は、実施例1と同様にして、全固体電池を作製した。
なお、LiCoPと1,2,3−プロパントリカルボニトリルとの体積比(LiCoP:1,2,3−プロパントリカルボニトリル)は、95.0:5.0である。
得られた全固体電池について、実施例1と同様にして、充放電試験を行った。その結果、充電/放電共に3.9〜4.0μAh/cmの容量が観測された。
(実施例4)
<全固体電池の作製>
実施例1において、正極活物質であるLiCoPを、LiTi12に代えた以外は、実施例1と同様にして、全固体電池を作製した。
得られた全固体電池について、実施例1と同様にして、充放電試験を行った。その結果、充電/放電共に4.8〜4.9μAh/cmの容量が観測された。また1.5V付近の領域で放電プラトーが観測された。
(比較例1)
<全固体電池の作製>
実施例1において、スクシノニトリルを用いなかった以外は、実施例1と同様にして、全固体電池を作製しようとした。しかし、LiCoPとLLZOとを結着させることができず、全固体電池を作製することができなかった。
(比較例2)
<全固体電池の作製>
実施例1において、スクシノニトリルを用いず、かつ複合体の熱処理温度を400℃にした以外は、実施例1と同様にして、全固体電池を作製した。
得られた全固体電池について、実施例1と同様にして、充放電試験を行った。その結果、充電/放電共に容量が観測されなかった。
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
第1極活物質層を有する第1極と、固体電解質層と、第2極活物質層を有する第2極とを有し、
前記第1極活物質層及び前記第2極活物質層の少なくとも一方が、活物質と、シアノ基を有し、かつ25℃で固体の有機物質とを含有することを特徴とする全固体電池。
(付記2)
前記有機物質が、スクシノニトリル又はその誘導体である付記1に記載の全固体電池。
(付記3)
前記第1極活物質層及び前記第2極活物質層の少なくとも一方における前記有機物質の含有量が、15体積%以下である付記1又は2に記載の全固体電池。
(付記4)
前記固体電解質層が、LiLaZr12を含有する付記1から3のいずれかに記載の全固体電池。
(付記5)
前記活物質が、LiCoPを含有する付記1から4のいずれかに記載の全固体電池。
(付記6)
前記活物質が、LiTi12を含有する付記1から4のいずれかに記載の全固体電池。
1 正極
2 固体電解質層
3 負極

Claims (6)

  1. 第1極活物質層を有する第1極と、固体電解質層と、第2極活物質層を有する第2極とを有し、
    前記第1極活物質層及び前記第2極活物質層の少なくとも一方が、活物質と、シアノ基を有し、かつ25℃で固体の有機物質とを含有することを特徴とする全固体電池。
  2. 前記有機物質が、スクシノニトリル又はその誘導体である請求項1に記載の全固体電池。
  3. 前記第1極活物質層及び前記第2極活物質層の少なくとも一方における前記有機物質の含有量が、15体積%以下である請求項1又は2に記載の全固体電池。
  4. 前記固体電解質層が、LiLaZr12を含有する請求項1から3のいずれかに記載の全固体電池。
  5. 前記活物質が、LiCoPを含有する請求項1から4のいずれかに記載の全固体電池。
  6. 前記活物質が、LiTi12を含有する請求項1から4のいずれかに記載の全固体電池。
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