JP2017157270A - 燃料電池システム - Google Patents

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明宏 神谷
健司 馬屋原
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健司 馬屋原
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Abstract

【課題】駆動モータの回生制御によって発生する過渡的に変化し得る電力を、応答性良く消費する燃料電池システムを提供する。【解決手段】燃料電池システムは、燃料電池と;電力を消費可能な補機と;所定の容量まで電力を充電可能な二次電池と;回生制御が可能な駆動モータと;前記回生制御によって発生した電力の全てを前記二次電池に充電できない場合に、前記二次電池に充電できない余剰電力の少なくとも一部を前記補機に分配する制御部と、を備え;前記制御部は、前記余剰電力から前記補機に分配した電力を差し引いた余剰電力差がある場合には、前記回生制御の効率を下げる又は前記補機の駆動効率を下げる。【選択図】図5

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
特許文献1には、燃料電池(FC)および二次電池を備える燃料電池システムにおいて、駆動モータの回生制御によって得られた回生エネルギーの少なくとも一部を二次電池に充電できない場合に、充電できないエネルギーを補機であるヒータによって消費する技術が記載されている。
特開2009−181948号公報 特開2013−45581号公報 特開2013−99081号公報 特開2002−203583号公報 特開2007−151336号公報 特開2010−246263号公報
ヒータによって二次電池に充電できないエネルギーを消費すると、過渡的に変化する回生エネルギーの変化に対して、エネルギーの消費の応答性が悪い場合がある。この場合に、二次電池が充電可能な容量を超えた電力が二次電池に入ってしまうと、二次電池が劣化してしまうおそれがある。そのため、過渡的に変化し得る回生エネルギーを、応答性良く消費したいという課題があった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、燃料電池システムが提供される。この形態の燃料電池システムは、燃料電池と;電力を消費可能な補機と;所定の容量まで電力を充電可能な二次電池と;回生制御が可能な駆動モータと;前記回生制御によって発生した電力の全てを前記二次電池に充電できない場合に、前記二次電池に充電できない余剰電力の少なくとも一部を前記補機に分配する制御部と、を備え;前記制御部は、前記余剰電力から前記補機に分配した電力を差し引いた余剰電力差がある場合には、前記回生制御の効率を下げる又は前記補機の駆動効率を下げる。駆動モータの回生制御の効率または補機の駆動効率を応答性良く下げることができる。そのため、過渡的に余剰電力が発生した場合でも電力の消費を応答性良く実施できる。これにより、二次電池が充電可能な容量を超えた電力を二次電池に充電しなくても済むため、二次電池の劣化を抑制できる。
本発明は、種々の態様で実現することが可能である。例えば、燃料電池システム、燃料電池システムを搭載した車両、燃料電池システムの制御方法、燃料電池システムの制御方法を実現させるためのコンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムを記録した記録媒体等の形態で実現できる。
本実施形態における燃料電池システムおよび周辺装置の概略図である。 目標トルクと、電流値および電流進角との対応関係を表す説明図である。 電流振幅についてのモータ電流指令値マップの概略図である。 電流進角についてのモータ電流指令値マップの概略図である。 電流指令値決定処理のフローチャートである。 時間変化に伴う各種電力の推移の一例を表す説明図である。 第2実施形態の電流指令値決定処理のフローチャートである。
A.第1実施形態:
A−1.燃料電池システムの構成:
図1は、本実施形態における燃料電池システム100および周辺装置の概略図である。燃料電池システム100は、燃料電池車の駆動源として搭載されるシステムの一例である。燃料電池システム100は、制御部10と、記憶部15と、燃料電池20(FC20)と、二次電池30と、駆動モータ40と、補機50と、を備える。燃料電池20は、反応ガスであるアノードガスとしての水素、および、カソードガスとしての空気の供給を受けて発電する固体高分子型燃料電池である。燃料電池20は、直列に積層配列された、単セルとも呼ばれる複数の発電体を備えている。各単セルは、固体高分子で形成される良好なプロトン伝導性を示す電解質膜と、電解質膜の一方の面に配置されているカソードと、電解質膜の他方の面に配置されるアノードと、を有する膜電極接合体(MEA)を含んでいる。電解質膜は、例えば、フッ素系のイオン交換樹脂によって構成される。カソードおよびアノードは、ガス拡散性と導電性とを有する触媒電極層であり、電気化学反応を進行する触媒金属と、プロトン伝導性を有する高分子電解質とを含んでいる。触媒電極層は、例えば、白金担持カーボンと電解質膜と同じ又は類似の高分子電解質とを溶媒に分散させた触媒インクの乾燥塗膜として形成される。MEAの両側にはそれぞれの反応ガスを導くためのガス流路が形成されている。
二次電池30は、電力を蓄電可能なバッテリである。本実施形態では、二次電池30として、リチウムイオン電池を用いている。二次電池30は、燃料電池20の発電によって発生した電力および後述する駆動モータ40の回生制御によって得られた電力を蓄えることができる。なお、以降では、駆動モータ40の回生制御によって得られた電力を回生電力とも言う。二次電池30に蓄えられた電力は、駆動モータ40の駆動や補機の駆動によって消費される。駆動モータ40は、燃料電池20または二次電池30から供給された電力によって作動する。燃料電池車は、駆動モータ40の作動によって得られた動力によって走行する。制御部10は、燃料電池車の減速時に、駆動モータ40を回生制御することで、回生電力を発生させる。回生電力は、二次電池30に蓄えられたり、補機50の作動に用いられる。なお、回生電力の分配の詳細については、後述する。
補機50は、燃料電池20を発電させるために作動する複数の装置である。補機50は、二次電池30から供給された電力によって作動する。補機50は、水素ポンプ51(HP51)と、エアコンプレッサ52(ACP52)と、ウォーターポンプ53(WP53)と、ヒータ54と、を備える。水素ポンプ51は、水素タンク(図示しない)から燃料電池20のアノードに供給される水素ガスを循環させる。エアコンプレッサ52は、燃料電池車の車外の空気を酸化ガスとして燃料電池20へと送る。ウォーターポンプ53は、燃料電池20を冷却する冷却水を循環させる。水素ポンプ51とウォーターポンプ53とエアコンプレッサ52とのそれぞれは、モータを有しており、当該モータが供給された電力によって作動する。ヒータ54は、燃料電池20を暖める。燃料電池20には、発電効率の良い温度が予め設定されており、ウォーターポンプ53およびヒータ54によって、燃料電池20の温度が調整される。
図1には、燃料電池システム100の周辺装置として、アクセルペダル60と、車速センサ70と、ブレーキペダル80とが示されている。アクセルペダル60は、踏込み量に応じた要求出力を制御部10に送信する。ブレーキペダル80も、アクセルペダル60と同じように、踏込み量に応じた減速の要求出力を制御部10に送信する。車速センサ70は、駆動モータ40の軸に接続されたギヤの回転数を取得することで、燃料電池車の速度を検出する。換言すると、車速センサ70は、駆動モータ40の軸の角速度を検出できる。要求出力および燃料電池車の速度は、制御部10に制御信号として送信される。制御部10は、減速の要求出力および駆動モータ40の軸の角速度を用いて、後述する駆動モータ40を回生制御するためのモータ動作点を決定する。
制御部10は、燃料電池システム100の各種装置を制御する。制御部10は、CPUと、ROMと、RAMとを有している。制御部10のCPUは、ROMに記憶された各種プログラムを、RAMに展開することで、実行する。制御部10は、アクセルペダル60の出力要求に応じて、駆動モータ40の出力値を決定し、出力値に必要な電力を、燃料電池20または二次電池30から駆動モータ40へと供給させる。制御部10は、駆動モータ40の出力値に基づいて、燃料電池20が発電する電力を決定して、補機50のそれぞれへと供給する電力を決定し、二次電池30から補機50のそれぞれへと決定した電力を供給させる。また、制御部10は、ブレーキペダル80の減速の出力要求に応じて、駆動モータ40の回生制御を実行する。制御部10は、燃料電池20と二次電池30と駆動モータ40と補機50との間で電力を分配する。
記憶部15は、後述するモータ電流指令値マップを記憶している。本実施形態では、制御部10は、モータ電流指令値マップを用いて、回生電力の分配を決定する。
A−2.モータ電流指令値マップ:
制御部10は、駆動モータ40の回生制御を実行する際に、駆動モータ40を制動させるための目標トルクTreqに対応する電流値を、モータ電流指令値マップを用いて決定する。図2は、目標トルクTreqと、電流値および電流進角との対応関係を表す説明図である。図2には、横軸に電流進角β(ラジアン(rad))、縦軸に駆動モータ40を制動させるためのモータトルク(Nm)とした場合に、6つの電流値I1,I2,I3,I4,I5,I6の電流振幅の変化が示されている。図2に示すように、同じ電流値であっても、電流進角βが異なれば、駆動モータ40のモータトルクが変化する。例えば、電流値I3の場合、電流進角β3のときに目標トルクTreqを出力でき、このときのモータトルクが最大トルクである。電流値I4の場合、電流進角β4のときに目標トルクTreqを出力でき、一方で、電流進角β3のときには目標トルクTreqよりも大きなモータトルクを出力する。同じように、電流値I5の場合には、電流進角β5のときに目標トルクTreqを出力でき、電流値I6の場合には、電流進角β6のときに目標トルクTreqを出力できる。一方で、電流値I1,I2では、電流進角がいくつであっても、目標トルクTreqを出力できない。制御部10は、駆動モータ40を回生制御する際に、電流振幅が最大となるときのモータトルクが目標トルクTreqとなる電流値を選択すると(図6の場合の電流値I3)、駆動モータ40における電力損失が最も小さくなり、最も効率良く回生電力を発生させることができる。換言すると、制御部10は、同じモータ動作点であっても、電流値および電流進角を変化させて駆動モータ40の回生制御の効率を変化させることで、回生制御によって得られる回生電力の量を制御できる。
図3は、電流振幅についてのモータ電流指令値マップの概略図である。図4は、電流進角についてのモータ電流指令値マップの概略図である。図3および図4に示すモータ電流指令値マップは、記憶部15に記憶された電流指令値Iに対応する電流振幅Iref_iと電流進角βとの組み合わせを表している。図3および図4では、横軸に駆動モータ40の角速度ωMG、縦軸に駆動モータ40の制動トルクTMGとした場合に、図3では、同じ電流振幅Iref_iを表す等高線が示されており、図4では、同じ電流進角βを表す等高線が示されている。制御部10は、図3および図4に示すモータ電流指令値マップを元に、1つのモータ動作点に対応する複数の電流指令値Iを決定できる。なお、本実施形態では、記憶部15に、1つのモータ動作点に対応する複数の電流指令値Iを、駆動モータ40によって発生する回生電力の量が大きい順に電流指令値I,I,I,・・・と設定された電流指令値が記憶されている。換言すると、電流指令値Iの添え字「n」が大きくなるほど、駆動モータ40における電力損失が大きくなる。
A−3.電流指令値決定処理:
図5は、電流指令値決定処理のフローチャートである。電流指令値決定処理は、走行中の燃料電池車に減速要求があった場合に実行される。減速要求があると、制御部10は、二次電池30に充電可能な電力と補機50で消費可能な電力との合計が、減速によって発生する駆動モータ40の回生電力を上回る場合に、駆動モータ40における電力損失が大きくなるように、電流指令値Iを決定する処理である。
電流指令値決定処理では、初めに、制御部10は、減速要求に応じてモータ動作点を決定する(ステップS11)。制御部10は、ブレーキペダル80の踏込み量に応じた要求出力としての制動トルクTMGを決定する。車速センサ70によって検出された燃料電池車の速度を用いて、駆動モータ40の角速度ωMGを決定する。これにより、制御部10は、モータ動作点として必要な制動トルクTMGと角速度ωMGとを決定できる。
制御部10は、モータ動作点を決定すると、駆動モータ40における電力損失が最も小さい電流指令値Iを決定し、電流指令値Iの場合の駆動モータ40における電力損失であるモータ損失Loss(I)を決定する(ステップS13)。制御部10は、決定したモータ損失Loss(I)を用いて、電流指令値Iの場合の回生電力として得られるモータ発電量PowDEC_0を決定する(ステップS15)。モータ発電量PowDEC_0は、式(1)のように導かれる。
Figure 2017157270
なお、以降では、二次電池30から放出される電力を正と定義し、二次電池30に入ってくる電力を負と定義する。
制御部10は、二次電池30に充電可能な充電可能電力WINがモータ発電量PowDEC_iよりも大きいか否かを判定する(ステップS17)。現段階では、モータ発電量PowDEC_iの添え字は、「0」であり、制御部10は、充電可能電力WINが電流指令値Iの場合のモータ発電量PowDEC_0よりも大きいか否かを判定する。制御部10は、充電可能電力WINがモータ発電量PowDEC_0よりも大きくないと判定した場合には(ステップS17:NO)、モータ発電量PowDEC_0から充電可能電力WINを差し引いた仮定補機消費電力PowAUXを算出する(ステップS19)。仮定補機消費電力PowAUXとは、式(2)で示すように、補機50で消費したいモータ発電量PowDEC_0から充電可能電力WINを差し引いた電力であり、実際に補機50で消費される電力とは異なる。
Figure 2017157270
なお、充電可能電力WINがモータ発電量PowDEC_0よりも大きくないとは、電力の絶対値で考えると、二次電池30に充電可能な電力を超えた電力が二次電池30に入ってくるおそれがある状態を表す。
制御部10は、燃料電池20の出力に基づいて、補機50のそれぞれが消費する電力を決定して、補機50のそれぞれに電力を分配する(ステップS21)。制御部10は、補機50で実際に消費される補機消費電力PowAUX_realを算出する(ステップS23)。制御部10は、補機50で実際に消費される補機消費電力PowAUX_realとして、式(3)に示すように、水素ポンプ51の消費電力PowHPと、エアコンプレッサ52の消費電力PowACPと、ウォーターポンプ53の消費電力PowWPと、ヒータ54の消費電力PowHeatと、を足し合わせて算出する。
Figure 2017157270
制御部10は、充電可能電力WINと補機50の合計の補機消費電力PowAUX_realとの和がモータ発電量PowDEC_iよりも大きいか否かを判定する(ステップS25)。制御部10は、充電可能電力WINと補機50の合計の補機消費電力PowAUX_realとの和がモータ発電量PowDEC_iよりも大きくないと判定した場合に(ステップS25:NO)、新たなiとして、今までのiに1を加えた電流指令値Iおよび新たな電流指令値Iのモータ損失Loss(I)を決定する(ステップS27)。換言すると、制御部10は、駆動モータ40における電力損失がより大きくなる電流指令値Iに変更する。制御部10は、新たなiとして、現在の0に1を加えた電流指令値Iおよび新たな電流指令値Iのモータ損失Loss(I)を決定し、ステップS17以降の処理を繰り返す。
ステップS17の処理において、制御部10は、充電可能電力WINがモータ発電量PowDEC_iよりも大きいと判定した場合には(ステップS17:YES)、仮定補機消費電力PowAUXをゼロとして決定し、電流指令値決定処理を終了する。すなわち、補機50に消費される電力は、回生電力ではなく、二次電池30から供給される電力である。同じように、ステップS25の処理において、制御部10は、充電可能電力WINと補機50の合計の補機消費電力PowAUX_realとの和がモータ発電量PowDEC_iよりも大きいと判定した場合に(ステップS25:YES)、電流指令値決定処理を終了する。制御部10は、電流指令値決定処理において決定した電流指令値Iiによって回生電力を発生させ、充電可能電力WINよりも少ない回生電力の一部を燃料電池20に充電させる。なお、電流指令値決定処理において、充電可能電力WINがモータ発電量PowDEC_iよりも大きいこと、および、充電可能電力WINと補機50の合計の補機消費電力PowAUX_realとの和がモータ発電量PowDEC_iよりも大きいことは、二次電池30に充電可能な電力を超えた電力が、二次電池30に入ってこない状態を表す。
制御部10は、電流指令値決定処理において、ステップS17以降の処理を繰り返すことで、二次電池30の容量を超えた電力が二次電池30に入り込みそうな場合に、電流指令値Iの添え字「i」が大きくなることで、駆動モータ40における損失電力が大きくなり、モータ発電量PowDEC_iが小さくなる。その結果、充電可能電力WINと補機50の合計の補機消費電力PowAUX_realとの和がモータ発電量PowDEC_iよりも大きくなり、二次電池30の容量を超えた充電が二次電池30に行なわれない。
図6は、時間変化に伴う各種電力の推移の一例を表す説明図である。図6では、二次電池30に入ってくる電力を正としているため、補機50の補機消費電力PowAUX_realなどは、負の値で示されている。図6には、既に説明した充電可能電力WINと、モータ発電量PowDEC_iと、補機消費電力PowAUX_realとに加え、余剰電力PowSURと余剰電力差ΔPowとが示されている。余剰電力PowSURは、式(4)で示すように、モータ発電量PowDEC_iから充電可能電力WINを差し引いた電力である。
Figure 2017157270
余剰電力差ΔPowは、式(5)に示すように、余剰電力PowSURから補機消費電力PowAUX_realを差し引いた電力である。余剰電力差ΔPowが負である場合、二次電池30の充電可能な容量を超えた電力が二次電池30へと入っていることを表す。
Figure 2017157270
図6に示すように、時刻t1から、余剰電力PowSURが発生しており、補機消費電力PowAUX_realの推移が示すように、補機50によって回生電力が消費され始める。時刻t2までは、余剰電力差ΔPowが負であり、二次電池30へと回生電力が入っていたが、制御部10は、電流指令値決定処理によって電流指令値Iを大きくすることで、駆動モータ40における電力損失を大きくさせて、余剰電力差ΔPowをゼロに変化させた。換言すると、制御部10は、電流指令値決定処理を実行することで、二次電池30の充電可能な容量を超えた電力が二次電池30へと入ることを抑制した。
以上説明したように、本実施形態の燃料電池システム100では、制御部10は、二次電池30が充電可能な容量を超えた回生電力が発生した場合に、回生電力を補機50によって消費させる。制御部10は、補機50によって回生電力を消費させた上で、さらに余剰電力差ΔPowが発生する場合に、駆動モータ40における電力損失を大きくする電流指令値Iを決定する。そのため、本実施形態の燃料電池システム100では、消費電力の応答性が良い駆動モータ40のモータ発電量PowDEC_iを変化させることで、回生電力によって発生しえる余剰電力差ΔPowを迅速に消費する。これにより、二次電池30の容量を超えた回生電力が二次電池30に入り込むことを抑制し、二次電池30の劣化を抑制できる。特に、リチウムイオン電池を用いた場合、ニッケル水素電池を用いた場合と比較して、充電可能電力WINを超えた電力が二次電池30に流れ込まないように厳しく制御する必要があり、本実施形態の燃料電池システム100によってより効果が期待できる。また、本実施形態の燃料電池システム100では、回生制御時において、駆動モータ40における電力損失を変化させるだけでなく、補機50による電力の消費も実行するため、駆動モータ40のみ回生電力の調整を行なう場合と比較して、駆動モータ40の劣化を抑制できる。
B.第2実施形態:
第2実施形態の電流指令値決定処理は、第1実施形態において駆動モータ40における電力損失を変化させるための電流指令値Iの設定に代わりに、エアコンプレッサ52の消費電力PowACP_miの電流指令値Imiが変化することで、二次電池30の容量を超えた電力を二次電池30に入り込むことを抑制する。具体的には、制御部10は、図3および図4に示されるモータ電流指令値マップと同じように、エアコンプレッサ52のモータの駆動効率について、駆動効率の良い順の電流指令値Im0,Im1,Im2,・・・を決定する。すなわち、制御部10は、駆動モータ40の回生制御時に、エアコンプレッサ52の駆動効率を制御することで、二次電池30の容量を超えた電力が二次電池30に入り込まないように制御する。
図7は、第2実施形態の電流指令値決定処理のフローチャートである。第2実施形態の電流指令値決定処理の内、ステップS11からステップS19までの処理およびステップS29の処理は、第1実施形態の電流指令値決定処理(図5)と同じである。そのため、第2実施形態では、ステップS19以降の処理について説明し、第1実施形態と同じ処理の説明を省略する。
第2実施形態の電流指令値決定処理では、制御部10は、ステップS19の処理を実行すると、制御部10は、回生電力を補機50のそれぞれに分配する(ステップS31)。次に、制御部10は、エアコンプレッサ52のモータの駆動効率が最も良い電流指令値Im0を決定し、電流指令値Im0の場合のエアコンプレッサ52の消費電力PowACP_m0で消費されるモータ損失Loss(Im0)を決定する(ステップS31)。制御部10は、決定した消費電力PowACP_m0を用いて、補機50の合計の補機消費電力PowAUX_realを算出する(式(6))。記憶部15には、駆動モータ40と同様に、エアコンプレッサ52のモータのモータ電流指令値マップが記憶されている。
Figure 2017157270
なお、現時点の処理では、消費電力PowACP_miの式(6)の添え字「mi」は、「m0」である。
制御部10は、充電可能電力WINと補機50の合計の補機消費電力PowAUX_realとの和がモータ発電量PowDEC_iよりも大きいか否かを判定する(ステップS37)。制御部10は、充電可能電力WINと補機50の合計の補機消費電力PowAUX_realとの和がモータ発電量PowDEC_iよりも大きくないと判定した場合に(ステップS37:NO)、新たな「mi」として、今までのiに1を加えた電流指令値Imiおよび新たな電流指令値Imiのエアコンプレッサ52のモータ損失Loss(Imi)を決定する(ステップS39)。制御部10は、新たな「mi」として、現在の0に1を加えた電流指令値Im1および新たな電流指令値Im1のモータ損失Loss(Im1)を決定し、ステップS35以降の処理を繰り返す。
以上説明したように、第2実施形態の燃料電池システム100では、制御部10は、駆動モータ40における電力損失の制御の代わりに、エアコンプレッサ52の消費電力PowACP_miの駆動効率を制御する。そのため、第2実施形態の燃料電池システム100では、補機50の駆動効率を下げて、補機50によって消費電力を増加させることで、駆動モータ40の回生制御時に、二次電池30の容量を超えた電力を二次電池30に入り込ませずに、二次電池30の劣化を抑制できる。
C.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
制御部10は、第1実施形態では、回生制御時の駆動モータ40の効率を制御し、第2実施形態では、エアコンプレッサ52のモータの駆動効率を制御したが、消費電力の効率を調整する装置については種々変形可能である。例えば、制御部10は、回生制御時の駆動モータ40の効率およびエアコンプレッサ52の駆動効率を同時に調整してもよい。また、制御部10は、補機50のエアコンプレッサ52以外の装置(例えば、水素ポンプ51のモータ)の駆動効率を調整してもよい。
上記実施形態では、制御部10は、余剰電力の少なくとも一部を前記補機に分配し、かつ、駆動モータ40の回生制御の効率を下げる又は補機50の駆動効率を下げたが、これらの制御は、異なる制御部によって実行されてもよい。例えば、第1制御部が余剰電力の少なくとも一部を前記補機に分配し、第1制御部と異なる第2制御部が駆動モータ40の回生制御の効率を下げる又は補機50の駆動効率を下げてもよい。また、制御部10は、燃料電池システム100の他の部品(例えば、コンバータ)を制御する制御部と一体化されていてもよく、専用品として独立した制御部であってもよい。また、制御部10は、燃料電池システム100の構成としてではなく、独立な構成であってもよく、燃料電池システム100以外の装置を制御する制御部に一体化されていてもよい。
上記実施形態では、補機50は、水素ポンプ51と、エアコンプレッサ52と、ウォーターポンプ53と、ヒータ54とを含んでいたが、種々変形可能である。例えば、補機50は、水素ポンプ51と、エアコンプレッサ52と、ウォーターポンプ53と、ヒータ54と、の内のいずれか1つのみであってもよい。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…制御部
15…記憶部
20…燃料電池
30…二次電池
40…駆動モータ
50…補機
51…水素ポンプ
52…エアコンプレッサ
53…ウォーターポンプ
54…ヒータ
60…アクセルペダル
70…車速センサ
100…燃料電池システム
Treq…目標トルク
β,β,β3,β4,β5,β6…電流進角
,I,I,I…駆動モータの電流指令値
I1,I2,I3,I4,I5,I6…電流値
mi,Im0,Im1…エアコンプレッサのモータの電流指令値
ref_i…電流振幅
Loss(I)…モータ損失
ωMG…駆動モータの角速度
MG…制動トルク
IN…充電可能電力
PowHP…水素ポンプの消費電力
PowACP…エアコンプレッサの消費電力
PowWP…ウォーターポンプの消費電力
PowHeat…ヒータの消費電力
PowAUX…仮定補機消費電力
PowAUX_real…補機消費電力
PowDEC_i,PowDEC_0…駆動モータのモータ発電量
PowDEC_mi,PowDEC_m0…エアコンプレッサのモータのモータ発電量
PowSUR…余剰電力
t1,t2…時刻

Claims (1)

  1. 燃料電池システムであって、
    燃料電池と、
    前記燃料電池システムに用いられ、電力を消費可能な補機と、
    前記燃料電池に接続され、所定の容量まで電力を充電可能な二次電池と、
    前記燃料電池の発電による電力または前記二次電池から供給される電力によって駆動される駆動モータであって、回生制御が可能な駆動モータと、
    前記回生制御によって発生した電力の全てを前記二次電池に充電できない場合に、前記二次電池に充電できない余剰電力の少なくとも一部を前記補機に分配する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記余剰電力から前記補機に分配した電力を差し引いた余剰電力差がある場合には、前記回生制御の効率を下げる又は前記補機の駆動効率を下げる、燃料電池システム。
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