JP2017156586A - 現像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】機能分離型の現像容器に現像剤を封入する構成で、現像剤を溢れさせることなく、自動で封止部材を除去する現像装置を提供する。【解決手段】現像容器41の内部で現像室と撹拌室とを隔てる隔壁70には、現像室から撹拌室へ現像剤が受け渡される第1連通口41cと、撹拌室から現像室へ現像剤が受け渡される第2連通口41dとが形成される。また、隔壁70には、現像スリーブから回収された現像剤が撹拌室に受け渡される回収口41eが形成される。初期状態では、撹拌室に現像剤が封入され、第1連通口41c、第2連通口41d、及び回収口41eがそれぞれ封止シート51a,51b,51cによって封止される。巻取り軸60は、回収口41eが開封された状態で第1連通口41c及び第2連通口41dが開封されるように、封止シート51a,51b,51cを自動で除去する。【選択図】図7

Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式等の画像形成装置に用いられる現像装置に関する。
電子写真方式や静電記録方式等の画像形成装置には、感光ドラムなどの像担持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像する現像装置が設けられる。現像剤としてトナーとキャリアとを含む二成分現像剤を使用する現像装置は、現像容器の内部で現像剤を撹拌しながら循環搬送することで、トナーとキャリアとを摩擦帯電させる。そして、現像容器の開口部に配置された現像剤担持体に現像剤を担持させることで、現像剤担持体と像担持体との間の現像領域に帯電トナーを供給する。
特許文献1には、現像ロールに現像剤を供給する上側搬送路と、現像ロールから現像剤が回収される下側搬送路とが設けられた現像装置が開示されている。この装置では、上側搬送路及び下側搬送路の現像剤は、搬送部材によって搬送されることで、現像容器の内部で循環搬送される。また、上側搬送路を搬送される現像剤が現像ロールに担持されて現像領域へと移動し、現像ロールの回転に伴って下側搬送路へと回収される構成となっている。
特許文献2には、初期状態で現像容器の撹拌室に現像剤を封入し、撹拌室を封止する封止シートを設け、立上げ時に自動で封止シートを除去するように構成した現像装置が開示されている。この現像装置の現像容器は、仕切り壁によって現像室と撹拌室とに隔てられ、使用時には仕切り壁に設けられた開口部によって現像室と撹拌室とが連通される。そして、初期状態では開口部を封止している封止シートを、現像スリーブに連動して回転する巻取り軸によって巻き取らせて除去させている。
特開2009−211087号公報 特開2014−81665号公報
特許文献1のように、現像容器の内部が機能の異なる複数室に分画された機能分離型の現像装置に関して、このような現像容器の一部に現像剤を封入し、特許文献2のように立上げ時に自動で開封させる構成が考えられる。すなわち、現像剤担持体に現像剤を供給する第1室と、現像剤担持体に担持された現像剤が回収される第2室とが形成された現像容器の一部を封止部材によって封止し、立上げ時に封止部材を自動で除去する除去装置を設ける構成である。
ここで、機能分離型の構成では、現像剤の回収経路を確保するために、使用時には第1室だけでなく第2室も現像剤担持体と直接的に連通された状態となる。このため、現像容器の一部に現像剤を封入する場合、例えば特許文献2のような隔壁(仕切り壁)の開口部を封止する封止部材(封止シート)に加えて、現像剤の回収経路を封止する封止部材を設けることになる。しかしながら、このような構成とした場合、現像装置の立上げ時に、現像剤担持体に担持された現像剤が回収経路の途中で封止部材によって堰き止められてしまい、現像容器の外部へ溢れ出る可能性があった。
そこで、本発明は、機能分離型の現像容器に現像剤を封入する構成で、現像剤を溢れさせることなく、自動で封止部材を除去する現像装置を提供することを目的とする。
本発明に係る現像装置は、現像剤を担持して回転する現像剤担持体と、使用時に前記現像剤担持体に現像剤を供給する第1室と、初期状態で現像剤が収容され、使用時に前記現像剤担持体に担持された現像剤が回収される第2室とが形成され、前記第1室と前記第2室とを隔てる隔壁を有し、前記隔壁には、前記第1室に収容された現像剤が前記第2室に受け渡される第1受渡し部と、前記第2室に収容された現像剤が前記第1室に受け渡される第2受渡し部とが形成された現像容器と、前記第1室に配置され、現像剤を搬送する第1搬送部材と、前記第2室に、水平方向から視て前記第1搬送部材と少なくとも一部が重なるように配置される第2搬送部材と、前記隔壁に接着されて前記第1受渡し部を封止する第1封止部材と、前記隔壁に接着されて前記第2受渡し部を封止する第2封止部材と、前記現像容器に接着されて前記現像剤担持体と前記第2搬送部材とを隔て、前記第1封止部材及び前記第2封止部材と共に前記第2室を封止する第3封止部材と、前記現像剤担持体、前記第1搬送部材、及び前記第2搬送部材を駆動する駆動装置と、前記駆動装置によって駆動されることで、前記第3封止部材の少なくとも一部が剥がれて前記現像剤担持体と前記第2搬送部材とが連通した状態で前記第1受渡し部及び前記第2受渡し部が開封されるように、前記第1封止部材、前記第2封止部材、及び前記第3封止部材を除去する除去装置と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る現像装置は、現像剤を担持して回転する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に現像剤を供給する第1室と、前記現像剤担持体に担持された現像剤が回収される第2室とが形成され、前記第1室と前記第2室とを隔てる隔壁を有し、前記隔壁には、前記第1室と前記第2室との間で現像剤が受け渡される受渡し部が形成された現像容器と、前記第1室に配置され、現像剤を搬送する第1搬送部材と、前記第2室に、水平方向から視て前記第1搬送部材と少なくとも一部が重なるように配置される第2搬送部材と、前記現像容器に接着されて前記第1室を封止する第1室封止部材と、前記現像容器に接着されて前記第2室を封止する第2室封止部材と、前記現像剤担持体、前記第1搬送部材、及び前記第2搬送部材を駆動する駆動装置と、前記駆動装置によって駆動されることで、前記第2室封止部材の少なくとも一部が剥がれて前記第2室が開封された状態で前記第1室が開封されるように、前記第1室封止部材及び前記第2室封止部材を除去する除去装置と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、機能分離型の現像容器に現像剤を封入する構成で、現像剤を溢れさせることなく、自動で封止部材を除去する現像装置を提供することができる。
第1実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略図。 第1実施形態に係る現像装置を長手方向から視た断面図。 第1実施形態に係る現像装置を上方から視た断面図。 第1実施形態に係る現像装置の平面図と、現像装置の駆動構成を示すブロック図とを組み合わせた図。 第1実施形態に係る現像装置の初期状態の様子を示す断面図。 (a)は第1実施形態に係る現像装置の、ギヤ列の一部を示す側面図であり、(b)はギヤ列の他の一部を示す側面図。 (a)は第1実施形態に係る現像容器の封止構成を示す模式図であり、(b)、(c)、(d)は各封止シートの構成を示す断面図。 第1実施形態に係る初期立上げ動作の工程を示すフローチャート。 第1実施形態に係る初期立上げ動作において駆動モータに作用する負荷トルクの推移を示すグラフ。 第1実施形態の変形例に係る現像容器の封止構成を示す模式図。 第2実施形態に係る現像装置の初期状態の様子を示す断面図。 第2実施形態に係る現像装置の平面図と、現像装置の駆動構成を示すブロック図とを組み合わせた図。 第2実施形態に係る現像装置のギヤ列を示す側面図。 (a)は第2実施形態に係る現像容器の封止構成を示す模式図であり、(b)、(c)は各封止シートの構成を示す断面図。 第2実施形態に係る初期立上げ動作の工程を示すフローチャート。 第2実施形態に係る初期立上げ動作において駆動モータに作用する負荷トルクの推移を示すグラフ。
<第1実施形態>
以下、第1実施形態に係る画像形成装置について、図1乃至図10を用いて説明する。
[画像形成装置]
まず、画像形成装置の概略構成について、図1を用いて説明する。画像形成装置200は、フルカラー画像形成装置の一例であり、中間転写体としての中間転写ベルト7の回転方向(矢印R7方向)に沿って4個の画像形成部(画像形成ステーション)Sa,Sb,Sc,Sdが配設されている。各画像形成部Sa,Sb,Sc,Sdは、この順に、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像を形成する画像形成部であり、それぞれ像担持体である感光ドラム1a,1b,1c,1dを備えている。ただし、各画像形成部Sa,Sb,Sc,Sdの構成は現像に用いられるトナー色を除いて同様であるため、以下の説明ではイエローの画像形成部Saを代表例として説明する。
感光ドラム1aは、負帯電特性の有機光半導体からなる感光層を有する円筒状(ドラム型)の電子写真感光体である。この感光ドラム1aは、直径が30mm、長手方向の長さが360mmであり、250mm/secのプロセススピード(周速度)で、矢印Raの方向に回転駆動される。各感光ドラムの周囲には、その回転方向に沿って順に、帯電手段である一次帯電器2a、及び潜像形成手段である露光装置3aが配設される。さらに、各感光ドラムの周囲には、現像手段である現像装置4a、一次転写手段である一次転写ローラ5a、及び帯電補助手段である二次帯電器6aが配設される。
一次帯電器2aは、直径が14mm、長手方向の長さが320mmの帯電ローラであり、感光ドラム1aに従動回転する。この帯電ローラは感光ドラム1aに向かって加圧バネ(不図示)によって付勢されている。また、帯電ローラには、印加手段としての高圧電源から、−900Vの直流電圧とピーク間電圧1500Vの交流電圧とを重畳した帯電バイアスが印加される。二次帯電器6aは、例えば感光ドラム1aの表面に付着したトナーに負極性の電荷を注入することで、転写残トナーを現像装置4aに回収するクリーナレス構成を実現する。
各画像形成部Sa〜Sdの一次転写ローラ5a〜5d、二次転写対向ローラ8、及びテンションローラ17、18には、中間転写体としての無端状の中間転写ベルト7が掛け渡されている。中間転写ベルト7は、その裏面側から一次転写ローラ5a〜5dによって押圧されることで、感光ドラム1a〜1dに当接している。これにより、各感光ドラム1a〜1dと中間転写ベルト7との間には一次転写部である一次転写ニップT1a,T1b,T1c,T1dが形成されている。中間転写ベルト7は、駆動ローラも兼ねる二次転写対向ローラ8の回転に伴って、矢印R7方向に回転する。中間転写ベルト7の回転速度は、上述の各感光ドラム1の回転速度(プロセススピード)とほぼ同じ速度に設定されている。
中間転写ベルト7の外周側(表面側)には、二次転写対向ローラ8に対応する位置に、二次転写手段である二次転写ローラ9が配設されている。二次転写ローラ9は、二次転写対向ローラ8との間に中間転写ベルト7を挟持しており、二次転写ローラ9と中間転写ベルト7との間には、二次転写部である二次転写ニップ部T2が形成されている。また、中間転写ベルト7の外周側でテンションローラ17に対応する位置には、中間転写体クリーナであるベルトクリーナ11が当接している。
画像形成に供される記録材P(例えば、用紙、OHPシートなどのシート材)は、カセット10に積載された状態で収納されている。この記録材Pは、給送ローラ、搬送ローラ、レジストローラ等を有する給搬送装置(いずれも不図示)によって、上述の二次転写ニップ部T2に供給される。記録材Pの搬送方向において二次転写ニップ部T2の下流側には、定着ローラ14及びこれに圧接された加圧ローラ15を有する定着装置13が配設されており、さらに定着装置13の下流側には、排出トレイ(不図示)が配設されている。
上述構成の画像形成装置200においては、以下のようにして、記録材P上にフルカラーのトナー像が形成される。まず、不図示のスキャナにより原稿を読み取るとイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの成分による画像信号が決定される。なお、パーソナルコンピュータなどの外部端末から画像信号が送られる場合もある。イエローの画像形成部Saにおいては、感光ドラム1aが不図示の駆動モータによって所定のプロセススピードで回転駆動され、一次帯電器2aによって所定の極性・電位に一様に帯電される。帯電後の感光ドラム1aには、露光装置3aによって画像情報に基づく露光が行われ、露光部分の電荷が除去されて各色の静電潜像が形成される。感光ドラム1a上の静電潜像は、現像装置4によりそれぞれイエローのトナー像として現像される。
このようなトナー像形成プロセスは各画像形成部Sa,Sb,Sd,Scにおいて並行して進められ、各感光ドラム1a,1b,1c,1dにそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックのトナー像が形成される。これら4色のトナー像は、一次転写ニップT1a,T1b,T1c,T1dにおいて、中間転写ベルト7の表面に順次重ね合わせて転写(一次転写)される。
上述のようにして中間転写ベルト7上で重ね合わされた4色のトナー像は、記録材Pに二次転写される。カセット10から給搬送装置によって搬送された記録材Pは、レジストローラによって中間転写ベルト7上のトナー像にタイミングを合わせるようにして二次転写ニップ部T2に供給される。供給された記録材Pには、二次転写ニップ部T2において、二次転写ローラ9により、中間転写ベルト7上の4色のトナー像が一括で二次転写される。
4色のトナー像が二次転写された記録材Pは、定着装置13に搬送され、ここで加熱及び加圧されて表面にトナー像が定着される。トナー像定着後の記録材Pは、排出トレイ(不図示)上に排出される。以上で、1枚の記録材Pの片面(表面)に対するフルカラーの画像形成が終了する。
[現像装置]
次に、本実施形態の現像装置4a,4b,4c,4dについて、図2ないし図5を用いて説明する。なお、各色の現像装置4a〜4dは収容されている現像剤を除いて同様の構成であるため、以下、現像装置4として説明する。まず、図2は、現像装置4の構成を図1の上方から見た断面図である。図2に示すように、現像装置4は、現像スリーブ44と、マグネットロール44aと、現像容器41と、第1スクリュ71と、第2スクリュ72とを備えている。
現像剤を収容する現像容器41の内部には隔壁70が設けられ、隔壁70によって隔てられた現像室41aと撹拌室41bとが形成されている。現像剤を担持する現像剤担持体としての現像スリーブ44は、現像室41aの上方に配置されている。現像スリーブ44は、直径が20mm、軸方向の長さが334mmの円筒状部材であり、磁界発生手段としてのマグネットロール44aによって、例えば図2に示す方向に回転可能に支持されている。また、現像容器41には、感光ドラム1に対向して開口し、規制ブレード42が設けられた開口部が形成されている。この開口部に配置される現像スリーブ44は、感光ドラム1に近接しており、感光ドラム1との間に現像領域を形成している。
図3に示すように、第1室である現像室41aと、第2室とである撹拌室41bとは、現像スリーブ44の軸方向に互いに平行に形成されている。従って、現像容器41は、現像スリーブ44の軸方向に長く(以下、この軸方向を指して現像容器41の長手方向とする)形成されている。現像室41a及び撹拌室41bには、現像剤を撹拌しながら搬送する撹拌搬送部材としてのスクリュが配置されている。すなわち、現像室41aには第1搬送部材である第1スクリュ71が配置され、撹拌室41bには第2搬送部材である第2スクリュ72が配置されている。なお、本実施形態では第1スクリュ71及び第2スクリュ72が略水平に並んで配置されるものとして説明するが、水平方向から見て互いに少なくとも一部が重なる範囲で、異なる上下位置に設けてもよい。
第1スクリュ71は、円柱状の軸部71aと螺旋状の羽根部71bとを有し、回転することで現像室41aに収容された現像剤を長手方向の一方(図中左方)へと搬送する。第2スクリュ72は、円柱状の軸部72aと螺旋状の羽根部72bとを有し、回転することで撹拌室41bに収容された現像剤を長手方向の他方(図中右方)へと搬送する。第2スクリュ72には、羽根部72bのピッチ間位置にて軸部72aから径方向外方へと突出し、現像剤の撹拌を促す撹拌リブ72cが設けられている。また、第2スクリュ72の下流部には、羽根部72bとは逆方向の螺旋状に形成された逆羽根部72dが形成されている。
隔壁70のうち、第1スクリュ71と第2スクリュ72とを隔てる搬送壁74には、第2スクリュ72の搬送方向上流側と下流側の端部に、それぞれ第1連通口41cと第2連通口41dとが形成されている。第1連通口41cは、現像室41aに収容された現像剤が撹拌室41bに受け渡される第1受渡し部であり、第2連通口41dは撹拌室41bに収容された現像剤が現像室41aに受け渡される第2受渡し部である。現像室41a及び撹拌室41bは、第1連通口41c及び第2連通口41dによって連通されることで、使用時に現像剤が循環搬送される循環経路を構成する。
なお、撹拌室41bのうち第2スクリュ72の搬送方向上流端には、現像剤補給部49が設けられている。本実施形態では、着色成分を含む非磁性のトナーと磁性材料を含むキャリアとを含む二成分現像剤を使用しており、現像容器41には容器内部のトナー濃度(現像剤中のトナーの重量割合)を計測可能な濃度センサ45が設けられている。現像容器41内部のトナー濃度が低下した場合、不図示の収容容器に収容された補給用現像剤が、現像剤補給部49の上部に設けられた補給口を介して撹拌室41bに補給される。
また、撹拌室41bの搬送方向下流端には、現像剤排出部43が設けられている。本実施形態では、補給用現像剤にキャリアが含まれており、補給によって現像容器41内部の現像剤量が増加すると、余剰の現像剤が逆羽根部72dを乗り越えて現像剤排出部43から排出されるようになっている。
図2に示すように、隔壁70は、搬送壁74と回収部75と上部壁76とを有している。回収部75は、現像容器41の底部から上方に延びる搬送壁74の上端から、現像室41aの側に屈曲形成された板状部材である。回収部75の上端は現像スリーブ44に近接しており、マグネットロール44aが形成する反発磁界によって現像スリーブ44から剥落した現像剤が撹拌室41bへと滑り落ちる傾斜面を構成している。上部壁76は、現像容器41の天井部から下方へ延びて搬送壁74の延長線上に配置され、搬送壁74の上端(回収部75の下端)との間に回収口41eを形成している。回収口41eは、回収部75によって回収された現像剤が撹拌室41bへと受け渡される第3受渡し部である。
図4のブロック図に示すように、現像装置4は、駆動モータM1から駆動力を供給されている。駆動モータM1は、操作パネル56等のユーザインタフェースから入力信号を受け取って画像形成装置200の動作を制御する制御部50によって駆動制御されている。現像スリーブ44、第1スクリュ71、及び第2スクリュ72は、後述するギヤ列によって互いに連結されており、駆動モータM1によって同時に回転駆動される。
現像装置4は、駆動モータM1によって駆動されることで作動する。すなわち、第1スクリュ71及び第2スクリュ72の回転により、現像室41aと撹拌室41bとで現像剤が循環搬送され、現像剤に含まれるキャリアとトナーとが摩擦帯電する。現像室41aを搬送される現像剤は、マグネットロール44aが発生する磁界によって現像スリーブ44に吸着され、規制ブレード42によって層厚を規制された状態で現像領域へと搬送される。
現像領域において現像に使用されたキャリアリッチな状態の現像剤は、現像スリーブ44の回転によって再び現像容器41の内部へと移動し、反発磁界によって現像スリーブ44の表面から剥落する。剥落した現像剤は、回収部75の傾斜面を滑り落ちて、回収口41eを通して撹拌室41bに回収される。撹拌室41bに回収された現像剤は、第1連通口41cを通して撹拌室41bに流入する現像剤と、現像剤補給部49に補給された現像剤と共に、第2スクリュ72に撹拌されて均一化された状態で、第2連通口41dを通して現像室41aへと送り込まれる。
[初期状態]
次に、現像装置4の初期状態について、図5を用いて説明する。各色の現像装置4は、利便性の向上を図るため、画像形成装置200の装置本体201(図1)に着脱されることで交換可能となっている。ただし、現像装置単体で交換されるものに限らず、感光ドラム1や一次帯電器2などと共に、装置本体201に対して着脱自在なプロセスカートリッジとして構成されてもよい。画像形成装置200のCPU50は、例えば現像装置4に設けられた識別タグを認識することで、現像装置4が初期状態にあるかどうかを認識する。何れにしても、交換直後など新品の状態(初期状態)の現像装置4には、図5の斜線部分として示すように、予め現像剤が撹拌室41bに封入されている。
初期状態の現像装置4において、撹拌室41bの3つの開口部は封止シート51a,51b,51cによって封止される。すなわち、第1連通口41c(第1受渡し部)は第1封止部材である封止シート51aによって封止され、第2連通口41d(第2受渡し部)は第2封止部材である封止シート51bによって封止される。また、回収口41e(第3受渡し部)は第3封止部材である封止シート51cによって封止される。これら封止シート51a,51b,51cは、例えば樹脂材料からなるシート材であり、熱溶着又は接着剤等によって現像容器41の隔壁70に接着される。そして、封止シート51a,51b,51cによって密封された撹拌室41bに現像剤が充填されることで、現像室41aに現像剤が漏れ出さないように構成される。
現像装置4には、封止部材を除去する除去装置として、封止シート51a,51b,51cを巻き取る巻取り軸60が設けられている。CPU50は、現像装置4が初期状態である場合に初期立上げ動作を実行し、巻取り軸60を用いて封止シート51a,51b,51cを除去する。ただし、初期立上げ動作とは、封止部材を除去して撹拌室41bを開封する工程を含む、現像装置4を現像可能な状態とするための準備動作であり、詳細については後述する。
巻取り軸60は、樹脂材料からなる円柱状の部材であり、現像容器41の上方に、長手方向に沿って配置されている。封止シート51a,51b,51cは、それぞれ一端を巻取り軸60に固定されており、現像容器41の天板部に設けられたスリット(不図示)を介して撹拌室41bの内部に延びている。これらのシート材は、巻取り軸60から下方へと延出し、上方へと折り返された状態で隔壁70に接着されている。従って、封止シート51a,51b,51cは、巻取り軸60の回転によって、隔壁70に対する接着領域の下側から上側へ向かって引き剥がされ、巻取り軸60に巻き取られることで現像容器41から除去される。
図6(a)、(b)に示すように、巻取り軸60は、現像容器41の長手方向端部に設けられたギヤ列を介して現像スリーブ44、第1スクリュ71、及び第2スクリュ72に接続されている。ただし、図6(a)は現像装置4を長手方向の一方(図4の左側)から視た側面図であり、図6(b)は長手方向の他方(図4の右側)から視た側面図である。現像装置4は、軸方向への移動によって係脱可能なカップリングを介して駆動モータM1に接続されており、駆動モータM1の駆動力は現像スリーブ44に設けられたギヤ156に入力される(図4参照)。
図6(a)に示すように、現像スリーブ44のギヤ156は、アイドラギヤ153を介して第1スクリュ71に設けられたギヤ151を回転させる。図6(b)に示すように、第1スクリュ71の長手方向反対側にはギヤ152が設けられており、このギヤ152は第2スクリュ72に設けられたギヤ150を回転させる。第1スクリュ72のギヤ152は、ギヤ157,154を介して、巻取り軸60に設けられたギヤ155を回転させる。
なお、ギヤ154とギヤ155とは、ギヤ154がウォームであるウォームギヤ機構を構成しており、第1スクリュ71から受け取った回転を減速して巻取り軸60に伝達する。また、ギヤ150,152の間のギヤ比は、撹拌室41bにおける現像剤の撹拌を促進して現像剤の帯電量を安定させるために、第2スクリュ72の回転速度が第1スクリュ71に比して大きくなるように設定される。
以上の構成により、駆動モータM1は、少なくとも後述の初期立上げ動作の間、現像スリーブ44、第1スクリュ71、第2スクリュ72、及び巻取り軸60を一体的に回転駆動する。例えば、現像スリーブが250rpmの回転速度で駆動される場合の第1スクリュ71、第2スクリュ72、及び巻取り軸60の回転速度は、それぞれ300rpm、400rpm、24.5rpmである。なお、上記構成の巻取り軸60は初期立上げ動作以降も継続して回転駆動されるが、駆動モータM1と巻取り軸60との間に、初期立上げ動作の終了後に巻取り軸60への動力伝達を切断可能なカップリングを設けてもよい。
[封止シートの詳細構成]
次に、初期立上げ動作における封止部材の開封順序を規定するための、封止シート51a,51b,51cの詳細構成について説明する。図7(a)に示すように、封止シート51a,51b,51cは、厚さ0.1mmの、ポリエステルを含む樹脂シートであり、対応する受渡し部(41c、41d、41e)の周囲で隔壁70に熱溶着されている。なお、以下の説明において特に断らない限り、「封止」は受渡し部の開口領域全体を現像剤の漏出を防ぐ程度に実質的に閉鎖することを指すものとし、「開封」は開口領域の少なくとも一部を開放させて受渡し部を連通させることを指すものとする。
本実施形態の受渡し部である第1連通口41c、第2連通口41d、及び回収口41eは、現像容器41の長手方向及び上下方向に広がる矩形状の開口である。六角形状の破線で示す封止シート51a,51b,51cの接着領域は、受渡し部の下側及び上側へと山型に張り出している。従って、接着領域の下側の稜線の頂点は、巻取り軸60によって封止シート51a,51b,51cが巻き取られる際に、隔壁70から最初に剥がれ始める剥離始端Pa1,Pb1,Pc1である。また、接着領域の上側の稜線の頂点は、隔壁70から最後に剥がれる剥離終端Pa2,Pb2,Pc2である。なお、これら剥離始端及び剥離終端は鈍角の頂点として描かれているが、接着領域が図示したものと異なる場合には、巻取り軸60の回転によって同時に剥がれ始める部分が剥離始端に相当し、同時に剥がれ終わる部分が剥離終端に相当する。
ここで、後述する比較例1のように3箇所の受渡し部(41a,41b,41c)を同時に開封する構成では、駆動モータM1に大きな負荷トルクが作用するのみならず、現像剤が現像容器41の外部に溢れ出る可能性がある。そこで、本実施形態に係る現像装置4は、まず回収口41eが開封され、次に第1連通口41c及び第2連通口41dが開封されるように構成されている。
また、各封止シート51a,51b,51cを隔壁70から引き剥がす際に駆動モータM1に掛かる負荷トルクは、それぞれの剥離始端Pa1,Pb1,Pc1及び剥離終端Pa2,Pb2,Pc2が剥がれるタイミングでピークをとることが分かっている。そこで、駆動モータM1への負荷を軽減するためには、剥離始端Pa1,Pb1,Pc1及び剥離終端Pa2,Pb2,Pc2の剥離タイミングが時間的に分散する構成が好ましい。
これらの点を考慮して、本実施形態の実施例(実施例1)では、初期状態の封止シート51a,51b,51cを次のように構成した。まず、封止シート51a,51bには、剥離始端Pa1,Pb1が封止シート51cの剥離始端Pc1に遅れて隔壁70から剥がれるように、巻取り方向に沿ったたるみを設けた。ただし、巻取り方向の長さとは、封止シートを巻取り軸60から径方向に伸展させた状態で測った場合の、シートの径方向に沿った長さである。また、たるみとは、シート材の剥離始端から巻取り軸60に固定された固定端までの巻取り方向の長さから、剥離始端が剥がれる直前の状態での剥離始端から巻取り軸までの長さを差引いたものである。以下の説明では、シート材の巻取り方向の長さを指して単に「長さ」とする。
第1連通口41cを封止する封止シート51a(図7(b))の長さは120mmとし、30mmのたるみを設けた。第2連通口41dを封止する封止シート51b(図7(c))の長さは110mmとし、20mmのたるみを設けた。回収口41eを封止する封止シート51c(図7(d))の長さは90mmとし、10mmのたるみを設けた。これら封止シート51a,51b,51cの剥離始端Pa1,Pb1,Pc1から、対応する剥離終端Pa2,Pb2,Pc2までの上下幅は、互いに略等しく設定される。封止シート51cの剥離始端Pc1の上下位置は、封止シート51a,51bの剥離始端Pa1,Pb1よりも5mm上方である。
[初期立上げ動作]
続いて、上述のように構成された現像装置4の初期立上げ動作について、図8のフローチャートに沿って説明する。画像形成装置200のCPU50は、例えば、現像装置4が装置本体201に装着された状態で、ユーザが操作パネル56を介して初期立上げ動作を指令するコマンドを入力した場合に、初期立上げ動作を開始する(S101)。すると、CPU50からの制御信号によって駆動モータM1の駆動が開始されることで、現像スリーブ44に連動して、第1スクリュ71、第2スクリュ72、及び巻取り軸60が同時に回転を開始する(S102)。
巻取り軸60が封止シート51cのたるみ(10mm)の分回転すると、封止シート51cの剥離始端Pc1が隔壁70から剥がれて、間もなく回収口41eが開封される(S103)。回収口41eの開封時点から、巻取り軸60が封止シート51b,51cのたるみ長さの差(10mm)の分回転すると、封止シート51bの剥離始端Pb1が隔壁70から剥がれて、第2連通口41dが開封される(S104)。第2連通口41dが開封されると、撹拌室41bに封入された現像剤が現像室41aへ流入し、現像スリーブ44が現像剤を担持可能な状態となる。現像スリーブ44に担持された現像剤は、現像領域を経由して回収部75に到達した後、既に開封された回収口41eを通して撹拌室41bに回収される。
第2連通口41dの開封時点から、巻取り軸60が封止シート51a,51bのたるみ長さの差(10mm)の分回転すると、封止シート51aの剥離始端Pa1が隔壁70から剥がれて、第1連通口41cが開封される(S105)。第1連通口41cが開封されると、現像室41aの下流部に到達した現像剤が第1連通口41cを介して撹拌室41bへと受け渡されるようになり、第1スクリュ71及び第2スクリュ72による現像剤の循環搬送が開始される(S106)。
巻取り軸60がさらに回転すると、封止シート51cの剥離終端Pc2が剥がれて回収口41eの全面が開放された状態となる(S107)。そして、たるみ長さの差の分の間隔をおいて、封止シート51a,51bの剥離終端Pa2,Pb2が順に剥がれることで、回収口41eに続いて第2連通口41d、第1連通口41cの全面が開放される(S108,S109)。隔壁70から剥がれた封止シート51a,51b,51cは、巻取り軸60に巻き取られることで、現像容器41の内部から除去される。
この後、CPU50は所定の時間(例えば200秒間)駆動モータM1による現像装置4の駆動を継続させた後、駆動モータM1の駆動を停止させる。駆動モータM1による駆動の継続中に、現像剤が第1スクリュ71及び第2スクリュ72によって撹拌されて、キャリア及びトナーが十分に摩擦帯電した状態となる。また、撹拌室41bに封入されていた現像剤が現像室41aと撹拌室41bとに適宜分散して、現像スリーブ44に現像剤を安定的に供給可能な状態となる。
[負荷トルクの推移]
上記初期立上げ動作中に駆動モータM1に作用する負荷トルクの推移を、図9を用いて説明する。ただし、図9に示すグラフは、駆動モータM1の駆動開始からの経過時間(横軸)に対して、駆動モータM1に作用する負荷トルク(縦軸)の測定結果をプロットしたものである。図9の実線は本実施形態を適用した現像装置(実施例1)に対応し、破線は比較用の現像装置(比較例1)に対応する。
比較例1の現像装置は、封止シート51a,51b,51cのたるみに差を設けずに、一様に10mmのたるみが設定される点で上記実施例1の現像装置と異なっており、それ以外の構成は上記現像装置4と同様である。初期状態での封入量と同量の現像剤が現像容器41に収容された状態では、実施例1及び比較例1に共通して、駆動モータM1に0.13N・m程度の負荷トルクが作用する。これは第1スクリュ71及び第2スクリュ72の回転負荷等の定常的な負荷であるため、初期立上げ動作では封止シート51a,51b,51cを引き剥がすための負荷トルクが加算される。特に、各シート材の接着領域の剥離始端Pa1,Pb1,Pc1及び剥離終端Pa2,Pb2,Pc2が剥がれるタイミングで駆動モータM1への負荷が増大する。
ここで、比較用の現像装置の構成では、駆動モータM1による巻取り軸60の回転開始から約1.5秒後に、3枚の封止シート51a,51b,51cのたるみが同じタイミングで除去される。このため、剥離始端Pa1,Pb1,Pc1が同時に剥がれて、第1連通口41c、第2連通口41d、及び回収口41eが同時に開封されることになる。図9に示すように、剥離始端Pa1,Pb1,Pc1が剥がれるタイミングでは、駆動モータM1に0.6N・mを超える負荷トルクが作用していた。また、封止シート51a,51b,51cの剥離開始から約5秒後には、剥離終端Pa2,Pb2,Pc2が同時に剥がれることとなり、この時も0.6N・mを超える負荷トルクが作用していた。
一方、実施例1の現像装置4では、駆動モータM1による巻取り軸60の回転開始から約1.5秒後に、封止シート51cの剥離始端Pc1が剥がれる(図8のS103に対応する)。この時、負荷トルクは約0.3N・mまで上昇し、その後0.2N・m程度まで降下した。封止シート51cの剥離開始から約1.5秒後には、封止シート51bの剥離始端Pb1が剥がれる(S104に対応)。この時、負荷トルクは約0.36N・mまで上昇し、その後0.22N・m程度まで降下した。さらに封止シート51bの剥離開始から約1.5秒後には、封止シート51aの剥離始端Pa1が剥がれる(S105に対応)。この時、負荷トルクは約0.38N・mまで上昇し、その後0.28N・m程度まで降下した。
さらに、封止シート51aの剥離開始から約1.5秒後に、封止シート51cの剥離終端Pc2が剥がれる(S107に対応)。この時、負荷トルクは初期立上げ動作中の最大値である約0.4N・mまで上昇し、その後0.22N・m程度まで降下した。封止シート51cの剥離完了から約1.5秒後には、封止シート51bの剥離終端Pb2が剥がれた(S108に対応)。この時、負荷トルクは約0.38N・mまで上昇し、その後0.2N・m程度まで降下した。さらに封止シート51bの剥離完了からから約1.5秒後には、封止シート51aの剥離終端Pa2が剥がれた(S109に対応)。この時、負荷トルクは約0.36N・mまで上昇し、その後徐々に降下して0.13N・m程度の値となった。
[本実施形態の効果]
上記比較例1のように、回収口41e及び第2連通口41dの開封タイミングが同時となる(又は回収口41eの方が遅い)構成の場合、回収部75に到達した現像剤が逆流して現像容器41の外部に溢れ出る可能性がある。これは、第2連通口41dを通して現像室41aに流入した現像剤が現像スリーブ44を介して回収部75に到達した時点では、回収口41eが開封前又は開封直後の状態であり、封止シート51cによって現像剤が堰き止められるためである。
一方、本実施形態では封止シート51a,51bに封止シート51cに比して大きなたるみを設けている。これにより、巻取り軸60が封止シート51a,51b,51cを巻き取る際には、まず回収口41eが開封され、回収口41eが開封された状態で第1連通口41c及び第2連通口41dが開封される。このため、現像剤が回収部75に到達する前に回収部75から撹拌室41bへの現像剤の移動経路が確保され、現像剤溢れが回避される。
また、封止シート51a,51bに関しては、第2連通口41dが開封された状態で第1連通口41cが開封されるように構成されている。このため、第2連通口41dの開封が遅れることで、例えば撹拌室41bの下流部で現像剤が圧縮されて第2スクリュ72がロックしてしまうといった不都合を回避することができる。
ここで、上記比較例1の構成では、封止シート51a,51b,51cの剥離始端Pa1,Pb1,Pc1を剥がす負荷トルクと、剥離終端Pa2,Pb2,Pc2を剥がす負荷トルクとがそれぞれ時間的に集中する。封止シートに受渡し部の開口を確実に封止させるためにはある程度の接着力が必要となるため、引き剥がし負荷のピークが集中すると駆動モータM1には大きな負荷が作用することになる。この場合、例えば駆動モータM1を最大出力が大きなものに変更するとコスト増の要因となり、駆動モータM1とは別個に巻取り軸60を駆動する駆動源(モータ)を設けるとコスト増及び装置の大型化の要因となる。また、引き剥がし負荷は駆動モータM1だけでなく巻取り軸60にも作用するため、巻取り軸60の強度を高めるために軸径を太くしたり金属材料に変更したりする必要が生じてしまい、コスト及び小型化の観点から好ましくない。
一方、本実施形態では、封止シート51a,51b,51cに互いに異なる長さのたるみを設定しているため、剥離始端Pa1,Pb1,Pc1は互いに異なるタイミングで剥がれることになる。また、封止シート51a,51b,51cの接着領域は、剥離終端Pa2,Pb2,Pc2が互いに異なるタイミングで剥がれるように設定されている。結果として、駆動モータM1への負荷トルクは、剥離始端Pa1,Pb1,Pc1及び剥離終端Pa2,Pb2,Pc2に対応する6つのピーク(図9参照)に分散される。これにより、駆動モータM1に要求される最大出力や巻取り軸60に要求される強度が小さくなり、装置のコスト抑制及び小型化に貢献する。
[変形例]
上記実施例(実施例1)では、回収口41e(第3受渡し部)が1枚の封止シート51cによって封止されているが、図10に示すように、複数の封止シートによって回収口41eを封止する構成としてもよい。この変形例では、回収口41eを封止する封止部材として、第1シート51d及び第2シート51eが設けられている。第1シート51dは、回収口41eの第1領域である、第2スクリュ72の搬送方向下流側の領域を封止する。第2シート52は、回収口41eの第2領域である、第2スクリュ72の搬送方向上流側の領域を封止する。
第1シート51d及び第2シート51eは、それぞれ上端を巻取り軸60に固定されており、巻取り軸60から下方へと延出して上方へ折り返された状態で隔壁70に接着されている。第1シート51d及び第2シート51eは、接着領域を下側から上側へと順に引き剥がされて、巻取り軸60に巻き取られることで除去される。すなわち、これらのシート材は、隔壁70に対する接着領域の下側の端部である剥離始端Pd1,Pe1と、接着領域の上側の端部である剥離終端Pd2,Pe2とを有する。
ここで、初期状態で撹拌室41bに封入された現像剤が現像室41aに流入する場合、現像スリーブ44は第1スクリュ71の搬送方向上流側から順に現像剤を担持した状態となる。従って、現像剤の溢れをより確実に防ぐためには、第1シート51dを第2シート51eよりも先に引き剥がすことが好ましい。また、第2スクリュ72のロックを防ぐためには、回収口41eが開封された後、速やかに第2連通口41dを開封する必要があるため、第2シート51eよりも先に封止シート51bを引き剥がすことが好ましい。
そこで、この変形例では、第1シート51d、封止シート51b、第2シート51e、封止シート51aの順に引き剥がされるように各シート材のたるみが設定されている。これにより、これらシート材の剥離始端Pa1,Pb1,Pd1,Pe1及び剥離終端Pa2,Pb2,Pd2,Pe2は、{Pd1、Pb1、Pe1、Pa1、Pd2、Pb2、Pe2、Pa2}の順に剥がれる。
この変形例では、回収口41eの第1領域が開封された状態で第2連通口41dが開封されるため、上記実施例1と同様に現像剤の溢れを防ぐことができる。加えて、長手方向の長さが現像スリーブ44と同程度である回収口41eを、複数の封止シート(51d,51e)によって封止し、互いの引き剥がしタイミングを分散させたため、駆動モータM1に掛かる負荷トルクをより効果的に軽減することができる。
なお、回収口41eを3つ以上の領域に分けて、それぞれの領域を封止する封止部材を設けても構わない。その場合、第2連通口41dに近い、第2スクリュ72の搬送方向下流側の領域を封止する封止部材を最初に引き剥がす構成とすれば、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
[他の実施形態]
本実施形態では、封止シートのたるみに差をつけることで、受渡し部の開封順序を規定すると共にシート材の引き剥がし負荷を分散させている。しかしながら、回収口41e(第3受渡し部)を第1連通口41c及び第2連通口41d(第1及び第2受渡し部)よりも先に開封する構成であれば、除去装置及び封止部材を異なる構成としてもよい。例えば、巻取り軸の軸径に差をつけることで、第1連通口41c及び第2連通口41dより先に回収口41eが開封される構成としてもよい。
なお、実施例1では、剥離始端が剥がれる順序と、受渡し部が開封される順序と、剥離終端が剥がれる順序とが、封止シート51a,51b,51cの間で一致するものとして説明したが、剥離始端及び剥離終端の剥離順序と開封順序とが異なっていてもよい。回収口41eが開封された状態で第1連通口41c及び第2連通口41dが開封される構成であれば、例えば、封止シート51bが最初に剥がれ始める構成であってもよい。
また、本実施形態では、初期状態で第1連通口41c、第2連通口41d、及び回収口41eを封止するものとして説明したが、撹拌室41bに現像剤を封入可能な構成であればこの封止構成に限らない。例えば、回収口41eを封止する封止シート51cに代えて、第2スクリュ72と現像スリーブ44とを隔てる位置(例えば第2スクリュ72の上方)に、撹拌室41bを封止する封止部材(第3封止部材)を設けてもよい。このような封止部材を封止シート51a,51bよりも先に開封することで、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る現像装置4Aについて、図11ないし図16を用いて説明する。本実施形態は、初期状態で現像剤を現像室41a及び撹拌室41bの両方に封入する点で第1実施形態と異なっており、現像容器の封止構成及び除去装置の構成を除いて第1実施形態と同様に構成される。そのため、第1実施形態と同様の構成及び作用を有する要素には同符号を付して説明を省略する。
初期状態の現像装置4Aには、図11の断面図に示すように、第1スクリュ71と現像スリーブ44とを隔てる封止シート52aと、第2スクリュ72と現像スリーブ44とを隔てる封止シート52bとが設けられている。現像室41a(第1室)を封止する第1室封止部材としての封止シート52aは、第1スクリュ71の上方で、現像室41aの外周部に接着されている。撹拌室41b(第2室)を封止する第2室封止部材としての封止シート52bは、第2スクリュ72の上方で、撹拌室41bの外周部に接着されている。そして、現像剤は封止シート52a,52bによって形成された閉鎖空間(斜線部分)に封入されている。
現像装置4Aには、図12に示すように、封止部材を除去する除去装置としての巻取り軸60Aが設けられている。この巻取り軸60Aと、現像スリーブ44、第1スクリュ71、及び第2スクリュ72とは、現像容器41に対して長手方向の一方に配置されたギヤ列を介して互いに連結されており、駆動モータM1に駆動されることで同時に回転する。
現像スリーブ44に設けられたギヤ156Aに入力された回転は、図13に示すように、アイドラギヤ153Aを介して第1スクリュ71に設けられたギヤ151Aに伝達される。ギヤ151Aは、第2スクリュ72に設けられたギヤ150Aに噛み合って回転させると共に、ギヤ154A(ウォーム)及びギヤ155A(ウォームホイール)を介して巻取り軸60Aを回転させる。巻取り軸60Aは、長手方向から視て水平な姿勢、すなわち現像室41a及び撹拌室41bを横切る姿勢で配設されている。
以上の構成により、駆動モータM1は、少なくとも後述の初期立上げ動作の間、現像スリーブ44、第1スクリュ71、第2スクリュ72、及び巻取り軸60Aを一体的に回転駆動する。例えば、現像スリーブが250rpmの回転速度で駆動される場合の第1スクリュ71、第2スクリュ72、及び巻取り軸60Aの回転速度は、それぞれ300rpm、400rpm、100rpmである。なお、図12に示すギヤ列は現像容器41に対して長手方向の一方に配置されるものとして説明したが、駆動モータM1からの駆動力を、第1実施形態のように長手方向の一方側と他方側とに分配する構成としてもよい。
[封止シートの詳細構成]
図14(a)に示すように、封止シート52a,52bは、巻取り軸60Aに固定された端部から、現像容器41に設けられた不図示のスリットを介して現像容器41の内部まで延びている。図14(b)、(c)に示すように、封止シート52a,52bのそれぞれは、巻取り軸60Aから長手方向の一方(図中右方)へと延出し、長手方向の他方(図中左方)へと折り返された状態で、現像容器41の一部に上方から接着(熱溶着)されている。
巻取り軸60Aは、駆動モータM1に駆動されることで、封止シート52a,52bの接着領域を長手方向の一方(図14(a)の矢印方向)に向かって順に引き剥がす。封止シート52a,52bの接着領域(六角形状の破線領域)は、引き剥がしに要する負荷トルクの軽減を図るため、第1実施形態と同様に引き剥がし方向の一方側と他方側とに山型に張り出している。従って、接着領域の内、図中右側の端部が現像容器41から剥がれ始める剥離始端Qa1,Qb1であり、図中左側の端部が現像容器41から最後に剥がれる剥離終端Qa2,Qb2である。
ここで、後述する比較例2のように現像室41a及び撹拌室41bを同時に開封する構成では、駆動モータM1に大きな負荷トルクが作用するのみならず、現像剤が現像容器41の外部に溢れ出る可能性がある。そこで、本実施形態に係る現像装置4Aは、まず撹拌室41bが開封され、次に現像室41aが開封されるように構成されている。
具体的には、封止シート52aの剥離始端Qa1が、封止シート52bの剥離始端Qb1に遅れて現像容器41から剥がれるように、封止シート52aには封止シート52bに比して大きなたるみを設けている。封止シート52aの長さは820mmとし、封止シート52bの長さは790mmとした。そして、封止シート52bには10mmのたるみを設ける一方で、封止シート52aには40mmのたるみを設けた。これら封止シート52a,52bの剥離始端Qa1,Qb1から、対応する剥離終端Qa2,Qb2までの長手方向の幅は、互いに略等しく設定される。
[初期立上げ動作]
上述のように構成された現像装置4Aの初期立上げ動作について、図15のフローチャートに沿って説明する。現像装置4Aが装置本体201に装着された状態でユーザが操作パネル56を介して初期立上げ動作を指令するコマンドを入力すると、画像形成装置200のCPU50が、初期立上げ動作を開始する(S201)。CPU50は、駆動モータM1により、現像スリーブ44、第1スクリュ71、第2スクリュ72、及び巻取り軸60Aの回転を開始させる(S202)。
駆動モータM1の駆動開始と同時に、現像容器41の内部では、いずれも受渡し部である第1連通口41c及び第2連通口41dを通して、現像室41aと撹拌室41bとの間で現像剤の循環搬送が開始される(S203)。そして、巻取り軸60Aが封止シート52bのたるみ長さ(10mm)の分回転すると、封止シート52bの剥離始端Qb1が現像容器41から剥がれて、撹拌室41bが開封される(S204)。撹拌室41bの開封時点から、巻取り軸60Aが封止シート52a,52bのたるみ長さの差(30mm)の分回転すると、封止シート52aの剥離始端Qa1が現像容器41から剥がれて、現像室41aが開封される(S205)。現像室41aが開封されると、現像スリーブ44が現像剤を担持可能な状態となり、現像領域への現像剤供給が開始される。現像領域を通過した現像剤は、現像容器41の内部で現像スリーブ44から剥がれ落ち、回収部75の傾斜面を滑り落ちて、既に開封されている撹拌室41bに回収される。
巻取り軸60Aがさらに回転すると、封止シート52bの剥離終端Qb2が剥がれて撹拌室41bの全面が開放された状態となる(S206)。そして、たるみ長さの差の分の間隔をおいて、封止シート52aの剥離終端Qa2が剥がれることで、現像室41aの全面が開放される(S207)。現像容器41から剥がれた封止シート52a,52bは、巻取り軸60Aに巻き取られることで、現像容器41の内部から除去される。
この後、CPU50は所定の時間(例えば200秒間)駆動モータM1による現像装置4Aの駆動を継続させた後、駆動モータM1の駆動を停止させる。駆動モータM1による駆動の継続中に、現像剤が第1スクリュ71及び第2スクリュ72によって撹拌されて、キャリア及びトナーが十分に摩擦帯電した状態となる。また、現像剤が第1スクリュ71及び第2スクリュ72の搬送力に応じた分布となることで、初期状態に比して現像室41aにおける現像剤面が上昇し、現像スリーブ44に現像剤を安定的に供給可能な状態となる。
[負荷トルクの推移]
上記初期立上げ動作中に駆動モータM1に作用する負荷トルクの推移を、図16を用いて説明する。ただし、図16に示すグラフは、駆動モータM1の駆動開始からの経過時間(横軸)に対して、駆動モータM1に作用する負荷トルク(縦軸)の測定結果をプロットしたものである。図16の実線は本実施形態を適用した現像装置(実施例2)に対応し、破線は比較用の現像装置(比較例2)に対応する。
比較例2の現像装置は、封止シート52a,52bのたるみに差を設けずに、一様に10mmのたるみが設定される点で本実施形態の現像装置4Aと異なっており、それ以外の構成は同様である。初期状態での封入量と同量の現像剤が現像容器41に収容された状態では、実施例2及び比較例2に共通して、駆動モータM1に0.13N・m程度の負荷トルクが作用する。
比較例2の構成では、駆動モータM1による巻取り軸60Aの回転開始から約1秒後に、2枚の封止シート52a,52bのたるみが同じタイミングで除去される。このため、剥離始端Qa1,Qb1が同時に剥がされて、現像室41a及び撹拌室41bが同時に開封されることになる。図16に示すように、剥離始端Qa1,Qb1が剥がれるタイミングでは、駆動モータM1に0.6N・mを超える負荷トルクが作用していた。また、封止シート52a,52bの剥離開始から約30秒後には、剥離終端Qa2,Qb2が同時に剥がれることとなり、この時も0.6N・mを超える負荷トルクが作用していた。
一方、実施例2構成では、駆動モータM1による巻取り軸60Aの回転開始から約1秒後に、封止シート52bの剥離始端Qb1が剥がれる(図15のS204に対応する)。この時、負荷トルクは約0.3N・mまで上昇し、その後0.2N・m程度まで降下した。封止シート52bの剥離開始から約1.5秒後には、封止シート52aの剥離始端Qa1が剥がれる(S205に対応)。この時、負荷トルクは約0.36N・mまで上昇し、その後0.22N・m程度まで降下した。
さらに、封止シート52bの剥離開始から約30秒後には、封止シート52bの剥離終端Qb2が剥がれる(S207に対応)。この時、負荷トルクは初期立上げ動作中の最大値である約0.4N・mまで上昇し、その後0.22N・m程度まで降下した。封止シート52bの剥離完了から約1.5秒後には、封止シート52aの剥離終端Qa2が剥がれた(S208に対応)。この時、負荷トルクは約0.37N・mまで上昇し、その後徐々に降下して0.13N・m程度となった。
[本実施形態の効果]
上記比較例2のように、現像室41a及び撹拌室41bの開封タイミングが同時となる(又は撹拌室41bの方が遅い)構成の場合、回収部75に到達した現像剤が逆流して現像容器41の外部に溢れ出る可能性がある。すなわち、比較例2の構成では、現像スリーブ44には長手方向の一方側から現像剤が担持され始めるが、現像スリーブ44から回収された現像剤が回収口41eに到達した時点では、撹拌室41bが開封前又は開封直後の状態にある。このため、封止シート52bによって現像剤が堰き止められてしまう可能性がある。
一方、本実施形態では封止シート52aに封止シート52bに比して大きなたるみが設けられる。これにより、巻取り軸60Aが封止シート52a,52bを巻き取る際には、まず撹拌室41bが開封され、撹拌室41bが開封された状態で現像室41aが開封される。また、除去途中の状態において、封止シート52bが剥がされた部分の長手幅は、封止シート52aが剥がされた部分の長手幅よりも常に大きい状態で推移する。このため、回収部75を滑り落ちる現像剤が封止シート52bに堰き止められることが防がれ、第1実施形態と同様に現像剤溢れを回避することができる。
また、本実施形態では、第1実施形態と同様に、封止シート52a,52bに互いに異なる長さのたるみを設定しているため、剥離始端Qa1,Qb1は互いに異なるタイミングで剥がれることになる。また、封止シート52a,52bの接着領域は、剥離終端Qa2,Qb2が互いに異なるタイミングで剥がれるように設定されている。結果として、駆動モータM1への負荷トルクは、剥離始端Qa1,Qb1及び剥離終端Qa2,Qb2に対応する4つのピーク(図16参照)に分散される。これにより、比較例2の構成に比して駆動モータM1に要求される最大出力や巻取り軸60Aに要求される強度が小さくなり、装置のコスト抑制及び小型化に貢献可能である。
ここで、本実施形態では、封止シート52a,52bによって現像室41a及び撹拌室41bが封止された初期状態において、第1連通口41c及び第2連通口41dを介して現像室41a及び撹拌室41bが連通されている。そして、駆動モータM1の駆動開始と同時に、第1連通口41c及び第2連通口41dを介して現像剤の循環搬送が開始される。従って、現像剤によって第1スクリュ71又は第2スクリュ72がロックする可能性を考慮する必要がなく、例えば、封止シート52a,52bによって形成される空間の容量一杯に現像剤を封入することができる。
なお、本実施形態では、封止シートのたるみに差をつけることで、現像室41a及び撹拌室41bの開封順序を規定すると共にシート材の引き剥がし負荷を分散させている。しかしながら、撹拌室41b(第2室)を現像室41a(第1室)よりも先に開封する構成であれば、例えば巻取り軸のうち封止シート52a,52bに対応する位置の軸径に差をつける構成としてもよい。
また、実施例2では、剥離始端が剥がれる順序と、現像室及び撹拌室が開封される順序と、剥離終端が剥がれる順序とが、封止シート52a,52bの間で一致するものとして説明したが、剥離始端及び剥離終端の剥離順序は異なっていてもよい。撹拌室41bが開封された状態で現像室41aが開封される構成であれば、例えば、封止シート52aの剥離始端Qa1が最初に剥がれる構成であってもよい。
また、本実施形態では、第1スクリュ71及び第2スクリュ72の上方で、それぞれ現像室41a及び撹拌室41bを封止するものとして説明したが、現像室41a及び撹拌室41bに現像剤を封入可能な構成であればこれに限らない。例えば撹拌室41bを封止する封止部材は、第1実施形態の封止シート51cのように、回収口41eを封止するシート材としてもよい。要するに、第1搬送部材と現像剤担持体とを隔てる第1室封止部材(52a)及び第2搬送部材と現像剤担持体とを隔てる第2室封止部材(52b)とを設け、これらの開封順序を適宜設定することで、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
4,4A,4a,4b,4c,4d…現像装置/41…現像容器/41a…第1室(現像室)/41b…第2室(撹拌室)/41c…第1受渡し部、受渡し部(第1連通口)/41d…第2受渡し部、受渡し部(第2連通口)/41e…第3受渡し部(回収口)/44…現像剤担持体(現像スリーブ)/51a…第1封止部材(封止シート)/51b…第2封止部材(封止シート)/51c…第3封止部材(封止シート)/51d…第3封止部材、第1シート/51e…第3封止部材、第2シート/52a…第1室封止部材(封止シート)/52b…第2室封止部材(封止シート)/60,60A…除去装置(巻取り軸)/70…隔壁/71…第1搬送部材(第1スクリュ)/72…第2搬送部材(第2スクリュ)/74…搬送壁/75…回収部/76…上部壁/M1…駆動装置(駆動モータ)/Pa1,Pb1,Pc1,Qa1,Qb1…剥離始端/Pa2,Pb2,Pc2,Qa2,Qb2…剥離終端

Claims (16)

  1. 現像剤を担持して回転する現像剤担持体と、
    使用時に前記現像剤担持体に現像剤を供給する第1室と、初期状態で現像剤が収容され、使用時に前記現像剤担持体に担持された現像剤が回収される第2室とが形成され、前記第1室と前記第2室とを隔てる隔壁を有し、前記隔壁には、前記第1室に収容された現像剤が前記第2室に受け渡される第1受渡し部と、前記第2室に収容された現像剤が前記第1室に受け渡される第2受渡し部とが形成された現像容器と、
    前記第1室に配置され、現像剤を搬送する第1搬送部材と、
    前記第2室に、水平方向から視て前記第1搬送部材と少なくとも一部が重なるように配置される第2搬送部材と、
    前記隔壁に接着されて前記第1受渡し部を封止する第1封止部材と、
    前記隔壁に接着されて前記第2受渡し部を封止する第2封止部材と、
    前記現像容器に接着されて前記現像剤担持体と前記第2搬送部材とを隔て、前記第1封止部材及び前記第2封止部材と共に前記第2室を封止する第3封止部材と、
    前記現像剤担持体、前記第1搬送部材、及び前記第2搬送部材を駆動する駆動装置と、
    前記駆動装置によって駆動されることで、前記第3封止部材の少なくとも一部が剥がれて前記現像剤担持体と前記第2搬送部材とが連通した状態で前記第1受渡し部及び前記第2受渡し部が開封されるように、前記第1封止部材、前記第2封止部材、及び前記第3封止部材を除去する除去装置と、を備える、
    ことを特徴とする現像装置。
  2. 前記第1封止部材及び前記第2封止部材は、前記除去装置により、前記第2受渡し部が開封された後に前記第1受渡し部が開封されるように除去される、
    請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記第1封止部材、前記第2封止部材、及び前記第3封止部材のそれぞれは、前記現像容器に接着された接着領域のうち前記除去装置によって前記現像容器から剥がれ始める剥離始端を有し、
    前記剥離始端が剥がれるタイミングは、前記第1封止部材、前記第2封止部材、及び前記第3封止部材の間で互いに異なる、
    請求項1又は2に記載の現像装置。
  4. 前記第1封止部材、前記第2封止部材、及び前記第3封止部材のそれぞれは、前記現像容器に接着された接着領域のうち前記除去装置によって前記現像容器から最後に剥がれる剥離終端を有し、
    前記剥離終端が剥がれるタイミングは、前記第1封止部材、前記第2封止部材、及び前記第3封止部材の間で互いに異なる、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の現像装置。
  5. 前記現像剤担持体は、前記第1室の上方に配置され、
    前記隔壁は、前記現像容器の底部に支持されて前記第1搬送部材と前記第2搬送部材とを隔てる搬送壁と、前記搬送壁の上部から前記第1室の側へ屈曲され、前記現像剤担持体に担持された現像剤を回収する回収部と、前記搬送壁の上方に配置され、前記回収部によって回収された現像剤が前記第2室へと受け渡される第3受渡し部を前記搬送壁との間に形成する上部壁とを有し、
    前記第3封止部材は、初期状態で前記搬送壁と前記上部壁とに接着されて前記第3受渡し部を封止する、
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の現像装置。
  6. 前記第1封止部材、前記第2封止部材、及び前記第3封止部材は、それぞれシート材からなり、
    前記除去装置は、シート材を巻取る巻取り軸を有する、
    請求項5に記載の現像装置。
  7. 前記第1封止部材及び前記第2封止部材には、前記第3封止部材が剥がれ始めた後で剥がれ始めるように、前記巻取り軸の巻取り方向におけるたるみが設けられる、
    請求項6に記載の現像装置。
  8. 前記巻取り軸は、前記現像容器の上方に、前記現像剤担持体の軸方向に平行な姿勢で配置され、
    前記第1封止部材、前記第2封止部材、及び前記第3封止部材のそれぞれは、初期状態で前記巻取り軸から下方へと延出し、上方へと折り返された状態で前記隔壁に接着されている、
    請求項6又は7に記載の現像装置。
  9. 前記第3封止部材は、前記第3受渡し部の第1領域を封止する第1シートと、前記第3受渡し部のうち前記第2搬送部材の搬送方向において前記第1領域より上流側の第2領域を封止する第2シートと、を含み、
    前記第1シート及び前記第2シートは、前記除去装置により、前記第1領域が開封された後に前記第2領域が開封されるように除去される、
    請求項6乃至8のいずれか1項に記載の現像装置。
  10. 前記第2受渡し部は、前記第1領域が開封された後、前記第2領域が開封される前に開封される、
    請求項9に記載の現像装置。
  11. 現像剤を担持して回転する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体に現像剤を供給する第1室と、前記現像剤担持体に担持された現像剤が回収される第2室とが形成され、前記第1室と前記第2室とを隔てる隔壁を有し、前記隔壁には、前記第1室と前記第2室との間で現像剤が受け渡される受渡し部が形成された現像容器と、
    前記第1室に配置され、現像剤を搬送する第1搬送部材と、
    前記第2室に、水平方向から視て前記第1搬送部材と少なくとも一部が重なるように配置される第2搬送部材と、
    前記第1搬送部材と前記現像剤担持体との間に配置され、前記現像容器に接着されて前記第1室を封止する第1室封止部材と、
    前記第2搬送部材と前記現像剤担持体との間に配置され、前記現像容器に接着されて前記第2室を封止する第2室封止部材と、
    前記現像剤担持体、前記第1搬送部材、及び前記第2搬送部材を駆動する駆動装置と、
    前記駆動装置によって駆動されることで、前記第2室封止部材の少なくとも一部が剥がれて前記第2室が開封された状態で前記第1室が開封されるように、前記第1室封止部材及び前記第2室封止部材を除去する除去装置と、を備える、
    ことを特徴とする現像装置。
  12. 前記第1室封止部材及び前記第2室封止部材のそれぞれは、前記現像容器に対する接着領域のうち前記除去装置によって前記現像容器から剥がれ始める剥離始端を有し、
    前記剥離始端が前記現像容器から剥がれるタイミングは、前記第1室封止部材と前記第2室封止部材との間で互いに異なる、
    請求項11に記載の現像装置。
  13. 前記第1室封止部材及び前記第2室封止部材のそれぞれは、前記現像容器に対する接着領域のうち前記除去装置によって前記現像容器から最後に剥がれる剥離終端を有し、
    前記剥離終端が前記現像容器から剥がれるタイミングは、前記第1室封止部材と前記第2室封止部材との間で互いに異なる、
    請求項11又は12に記載の現像装置。
  14. 前記第1室封止部材及び前記第2室封止部材は、それぞれシート材からなり、
    前記除去装置は、シート材を巻取る巻取り軸を有する、
    請求項11乃至13のいずれか1項に記載の現像装置。
  15. 前記第1室封止部材には、前記第2室封止部材が剥がれ始めた後で剥がれ始めるように、前記巻取り軸の巻取り方向におけるたるみが設けられる、
    請求項14に記載の現像装置。
  16. 前記巻取り軸は、前記現像剤担持体の軸方向から視て前記第1室と前記第2室とを横切る姿勢で、前記現像容器に対して前記軸方向の一方に配置され、
    前記第1室封止部材は、初期状態で前記巻取り軸から前記軸方向の他方へと延出し、前記軸方向の一方に折り返された状態で前記現像容器に接着され、
    前記第2室封止部材は、初期状態で前記巻取り軸から前記軸方向の他方へと延出し、前記軸方向の一方に折り返された状態で前記現像容器に接着されている、
    請求項14又は15に記載の現像装置。
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