JP2017156206A - 電子体温計 - Google Patents

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Abstract

【課題】本体部の接触による皮膚温の変動が起こりにくく、痩せている人にとっても腋下に挟みやすく、かつ挟み位置がわかりやすい電子体温計を提供する。【解決手段】電子体温計(1)は、筐体(10)と、筐体の一端部に配置され、被測定者の体温を検出する検温部(20)と、被測定者への振動報知を行う振動モータ(30)と、検温部による検温および振動モータの振動を制御する制御部(60)と、振動モータおよび制御部に電力を供給する電池(41)と、振動モータおよび電池を収容し、筐体の長手方向の中央よりも一端部側でありかつ筐体のうちで使用時に被測定者の腋窩に収まる部分よりも中央側に配置された収容部(40)とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、電子体温計に関する。
現在普及している多くの電子体温計は、内蔵されているブザーにより、使用者に検温完了を報知する。一般的な電子体温計では、健常者の可聴周波数域に合わせて、2kHz前後の周波数のブザー音が使用されている。しかしながら、特に高齢者にとっては、1kHz以上の高周波のブザー音は聞き取り辛くなる。そこで、使用者に検温完了を確実に報知するために、振動により検温完了を報知する電子体温計が提案されている。
例えば、特許文献1には、電気的な入力信号の周波数や波形を制御することにより、筐体を介して外部に音声、ブザーの動作音、または体感可能な振動を発生することができる振動アクチュエータを有する電子体温計が記載されている。特許文献2には、内部から本体に衝撃を与えるか、偏心軸を回転させて振動を与えるか、振動片によって振動を与えるなどの方法により、電子体温計の本体を振動させて検温終了を知らせることが記載されている。また、特許文献3には、電磁モータに偏心おもりを装着した回転型の振動モータを振動発生装置として有し、検温開始や検温完了を振動により使用者に報知する電子体温計が記載されている。
一般に、腋下に挟んで使用する水銀体温計は細長い本体形状を有し、電子体温計も水銀体温計を踏襲した細長い本体形状を有している。体温計を正しく使用するには、腋下の窪み(腋窩)の中心部に検温部の先端が当たるように、鉛直方向に対して30〜45度程度の斜め下方向から体温計を腋下に挟んで固定する必要がある。しかしながら、細長い形状では腋下に挟んだ際の安定性に欠けるため、体温計が使用者の腋下に安定して固定されるようにするための様々な改良が提案されている。
例えば、特許文献4には、腋下の窪み部分に全体がはめ込まれる大きさであって、全体の形状を、一般的な細長い形状ではなく円盤状またはだ円盤状にした電子体温計が記載されている。特許文献5には、本体形状を腋の下の窪みに合わせた任意の曲線形偏平体とし、感温部を腋窩動脈部の肌に密着するように曲線形偏平体の外郭の一端に設けた電子体温計が記載されている。
特開平11−304597号公報 特開2000−121448号公報 特許第4627261号公報 特開2006−189408号公報 実開昭63−146730号公報
特に高齢者には、毎日の健康チェックに体温を測る人が多い。しかしながら、高齢者や痩せている人は、皮下脂肪が少なく筋力も弱いことが多いため、上記の通り、測定中に細長い体温計を安定して挟み続けることが難しい。また、高齢者や痩せている人にとっては、体温計を腋下に挟んでいるという感覚が弱いため、体温計をどこに挟んでいるのかがわからなくなって、挟み方が緩んでしまう。
図7は、一般的な体温計による測定値の時間変化の例を示すグラフである。グラフの横軸は体温計が腋下に挿入されてからの経過時間t(秒)を示し、縦軸は体温計の検温部からの出力温度T(℃)を示す。実線のグラフは、体温計が腋下に正しく固定され正常に測定できた場合の結果を示し、破線のグラフは、体温計が腋下に正しく固定されず正常に測定できなかった場合の結果を示す。2つのグラフを比較すると、体温計が正しく固定されなかった場合には温度上昇が不安定になることがわかる。痩せている人の場合には、例えば5回の測定のうち1〜2回程度の頻度で、体温計が正しく固定されず、破線のグラフに示すように温度上昇が不安定になる。特に、体温計が予測式の電子体温計である場合には、腋下への挿入直後の温度上昇カーブから、数分後の温度上昇が飽和した時点での体温値を予測しているため、温度上昇が不安定になると、正しい予測値が得られなかったり、エラーになったりする。
一方、体温計本体を楕円形状などの腋下の窪み部分に収まる形状とすれば、安定した保持は可能になる。しかしながら、この場合には、従来の細長い体温計に比べて皮膚と体温計本体との接触面積が増えるため、皮膚から体温計本体への伝熱量が大きくなって、体温計を挿入したことにより皮膚温自体が低下してしまうという問題がある。
図8は、体温計の形状による測定値の時間変化の違いの例を示すグラフである。グラフの横軸は体温計が腋下に挿入されてからの経過時間t(秒)を示し、縦軸は体温計の検温部からの出力温度T(℃)を示す。実線のグラフは、一般的な細長い体温計で測定した結果を示し、破線のグラフは、特許文献1,2の電子体温計のように皮膚と本体との接触面積を増やした体温計で測定した結果を示す。図8のグラフから、皮膚との接触面積が大きい体温計では、細長い体温計と比べて温度上昇の立ち上がり方が小さいことがわかる。このため、皮膚との接触面積が大きい予測式の電子体温計では、特に室温が低く本体が冷えている場合には、皮膚の熱が本体側に逃げることにより適切な温度上昇にならず、正しい予測値が得られなくなる。
そこで、本発明は、本体部の接触による皮膚温の変動が起こりにくく、痩せている人にとっても腋下に挟みやすく、かつ挟み位置がわかりやすい電子体温計を提供することを目的とする。
筐体と、筐体の一端部に配置され、被測定者の体温を検出する検温部と、被測定者への振動報知を行う振動モータと、検温部による検温および振動モータの振動を制御する制御部と、振動モータおよび制御部に電力を供給する電池と、振動モータおよび電池を収容し、筐体の長手方向の中央よりも一端部側でありかつ筐体のうちで使用時に被測定者の腋窩に収まる部分よりも中央側に配置された収容部とを有する電子体温計が提供される。
上記の電子体温計では、収容部の配置位置における筐体の太さは、収容部の配置位置以外における筐体の太さよりも大きいことが好ましい。
上記の電子体温計では、電子体温計全体の重心が、中央よりも一端部側にあり、かつ一端部から中央側に3cmまでの範囲を除く位置にあることが好ましく、その重心は、一端部から中央側に3cm〜6cm離れた範囲内にあることが好ましい。
制御部は、検温が開始されるときに振動モータを振動させ、予め定められた適正な温度上昇が検温部により検出されたときに振動モータの振動を停止させることが好ましい。
制御部は、検温が開始されるときに振動モータを振動させ、予め定められた適正な温度上昇が検温部により検出されない限り振動モータの振動を継続させることが好ましい。
振動モータは、10Hz〜100Hzの周波数の振動を発生させることが好ましい。
制御部は、検温が完了したときにも振動モータを振動させることが好ましい。
制御部は、検温が開始されるときと検温が完了したときとで、異なる振動パターンで振動モータを振動させることが好ましい。
上記の電子体温計によれば、本体部の接触による皮膚温の変動が起こりにくく、痩せている人にとっても腋下に挟みやすく、かつ挟み位置がわかりやすい。
電子体温計1の外観および内部構造を示す正面図である。 電子体温計1のブロック図である。 比較例の電子体温計100の外観および内部構造を示す正面図である。 電子体温計1での電池収容部40の配置位置を説明するための図である。 振動切換部63による振動モータ30の制御を説明するための図である。 電子体温計1の動作例を示すフローチャートである。 一般的な電子体温計による測定値の時間変化の例を示すグラフである。 電子体温計の形状による測定値の時間変化の違いの例を示すグラフである。
以下、図面を参照して、電子体温計について詳細に説明する。ただし、本発明は図面または以下に記載される実施形態には限定されないことを理解されたい。
図1(A)および図1(B)は、それぞれ電子体温計1の外観および内部構造を示す正面図である。また、図2は、電子体温計1のブロック図である。電子体温計1は、腋下に挟んで使用する一般的な電子体温計よりも腋下に挟まれる部分が太く、かつ振動刺激によって腋下への挟み位置を被測定者に知覚させる機能を有する電子体温計である。電子体温計1は、主要な構成要素として、筐体10、検温部20、振動モータ30、電池収容部40、回路基板50、制御部60および圧電ブザー70などを有する。
筐体10は、一般的な水銀体温計に似た細長い形状を有する樹脂製の外装ケース(本外部の外装ケース)である。筐体10の上面には表示部11とスイッチ12が設けられており、これらは筐体10内の回路基板50上に配置されている。表示部11は、液晶表示パネル(LCD)で構成され、測定中である旨や体温の測定値などを表示する。スイッチ12は、電子体温計1の電源のオン/オフや、検温開始の操作などを行うための押しボタンスイッチである。
検温部20は、筐体10の一端部に配置されており、センサキャップ21および温度センサ22を有する。センサキャップ21は、温度センサ22の表面を覆い、保護するためのカバーである。温度センサ22は、感熱素子(サーミスタ)で構成され、導線23を介して回路基板50に接続されている。検温部20は、センサキャップ21に伝わった熱を温度センサ22で検出することにより、被測定部位の温度(すなわち、被測定者の体温)を検出する。
振動モータ30は、例えば電磁モータに偏心おもり(分銅)を装着して構成される。一般に、人体皮膚下の感覚受容体では、10Hz〜100Hz程度の振動刺激が最も感知され易いことから、振動モータ30は、人間が知覚し易い10Hz〜100Hzの周波数の振動を発生させる。振動モータ30は、検温開始時および検温完了時に動作して、被測定者への振動報知を行う。
電池収容部40は、収容部の一例であり、電池41とともに振動モータ30を収容する。電池収容部40は、回路基板50と電気的に接続されている。電池41は、振動モータ30や制御部60、圧電ブザー70など、電子体温計1の各部を動作させるための電力を供給する。
電子体温計1に振動モータ30を内蔵させて振動報知を行えば、高齢者や痩せている人でも、電子体温計1の挟み位置をよく知覚することができる。しかしながら、振動モータ30付きの電子体温計1では、振動モータがない電子体温計と比べて、必要な電池容量が多くなり、本体の総重量も大きくなる。一般に、振動モータを駆動させるために必要な電流は低くても20mA前後であるため、電池41としては大型のコイン電池が必要になる。また、振動モータのサイズと重量も、分銅を回転させる構造のために比較的大きくなる。電子体温計1では、電池41として大型のコイン電池を使用し、振動モータ30を内蔵し、電池41と振動モータ30があるために筐体10自体も大きくなることから、総重量は例えば20g以上になる。振動モータがない一般的な電子体温計の総重量は10g程度であるから、電子体温計1の重量は、振動モータがない電子体温計と比べて例えば2倍以上になる。このため、以下で説明するように、電池収容部40の配置位置には工夫が必要である。
図3(A)および図3(B)は、それぞれ比較例の電子体温計100の外観および内部構造を示す正面図である。電子体温計100は、電子体温計1と同じ構成要素を有するが、電池41と振動モータ30を収容する電池収容部40を、筐体10の長手方向(X方向)における検温部20とは反対側の端部(以下、「後端部」という)に配置したものである。
電子体温計100では、比較的重量が大きい電池41と振動モータ30が筐体10の後端部側に配置されているため、電子体温計全体の重心が、筐体10の長手方向の中央よりも後端部側に位置する。このため、高齢者や痩せている人などの挟む力が弱い人にとっては、電子体温計100は、腋下に挟んだときに筐体10の後端部が下にずれ落ち易いため、挟み辛い。
図4は、電子体温計1での電池収容部40の配置位置を説明するための図である。図4では、電子体温計1と、振動モータを有しない一般的な電子体温計200とを並べて示している。一般的な電子体温計200では、検温部20がある側の端部Eから筐体10の長手方向の中央C側に3cm程度離れた位置までの部分が、使用時に被測定者の腋窩に収まる部分(腋窩収容部81)である。また、検温部20がある側の端部Eから筐体10の長手方向の中央C側に3cm〜6cm程度離れた部分が、使用時に被測定者の腋下のエッジに挟まれる部分(被挟み部82)である。
図4に示すように、電子体温計1では、筐体10の中で最も重量が大きい電池収容部40は、使用時に被測定者の腋下のエッジに挟まれる部分である被挟み部82に配置されている。言い換えると、電子体温計1では、電池収容部40は、筐体10の長手方向(X方向)の中央Cよりも検温部20が配置されている一端部E側であり、かつ使用時に被測定者の腋窩に収まる腋窩収容部81よりも中央C側に配置されている。電池収容部40をこの位置に配置することにより、電子体温計1では、全体の重心Gが一端部Eから中央C側に3cm〜6cm離れた範囲内に位置する。したがって、電子体温計1は、重心Gが腋下のエッジに挟まれるので、一般的な電子体温計200と比べて多少重くなっても、挟んだときに下にずれ落ち辛くなる。
また、図1(A)に示すように、電池収容部40の配置位置における筐体10の太さd1は、電池収容部40の配置位置以外における筐体10の太さd2よりも大きい。したがって、電子体温計1では、一般的な電子体温計200と比べて、使用時に被測定者の腋下のエッジに挟まれる部分の表面積が大きいため、痩せている人にとっても腋下に挟みやすい。また、挟まれる部分の表面積が大きいことから、振動モータ30を振動させたときに、被測定者はその振動を知覚し易くなる。
なお、検温部20がある一端部E(腋窩収容部81)に電池収容部40を配置すると、皮膚との接触表面積が増えるため、電子体温計1の一端部Eが腋窩に挿入されたときに皮膚の温度が低下して、被測定者の体温を適正に測定できなくなるおそれがある。このため、電池収容部40は腋窩収容部81には配置せず、検温部20がある一端部Eは従来の水銀体温計と同じく細いままとすることが好ましい。したがって、電池収容部40は、電子体温計1全体の重心Gが中央Cよりも一端部E側にあり、かつ一端部Eから中央C側に3cmまでの範囲を除く位置にあるように配置される。
回路基板50は、チップコンデンサ、半導体素子、チップ抵抗などの様々な電子部品が実装された基板であり、筐体10の内部にその長手方向に沿って配置されている。回路基板50上には、検出回路51および駆動回路52,53が設けられている。検出回路51は、温度センサ22による測定データから被測定部位の温度を検出する。駆動回路52は、制御部60から与えられる制御信号に基づいて振動モータ30を駆動し、振動を発生させる。駆動回路53は、制御部60から与えられる制御信号に基づいて圧電ブザー70を駆動し、ブザー音を発生させる。
制御部60は、電子体温計1の制御プログラムが記憶されたメモリ、CPUなどを有する、回路基板50上のマイクロコンピュータおよびその周辺回路で構成される。制御部60は、機能ブロックとして、温度上昇判定部61、体温決定部62および振動切換部63を有する。制御部60は、検温部20による検温や振動モータ30の振動など、電子体温計1の動作を制御する。
温度上昇判定部61は、温度センサ22が検出した熱に応じた検出信号を検出回路51から順次取得して、その信号を用いて温度値およびその温度値の変化率を算出する。そして、温度上昇判定部61は、算出された温度値の変化率が予め定められた温度上昇率以上である場合に、検温部20の温度は適正に上昇していると判定する。また、温度上昇判定部61は、算出された温度値の変化率が予め定められた温度上昇率未満である場合に、検温部20の温度は適正に上昇していないと判定する。この予め定められた温度上昇率は、例えば0.5℃/秒とする。また、温度上昇判定部61は、算出された温度値の変化率の値から、検温部20が熱平衡状態になり温度上昇が安定状態に達したか否かを判定する。
体温決定部62は、温度上昇が安定状態に達したと温度上昇判定部61が判定すると、検温部20による検温が完了したと判定し、そのときまでに温度上昇判定部61により算出された最終的な温度値が被測定者の体温であると決定する。このとき、体温決定部62は、決定した温度値を表示部11に表示させる。
振動切換部63は、検温開始時および検温完了時に駆動回路52に制御信号を出力して、振動モータ30による振動報知のオン/オフを制御する。
図5は、振動切換部63による振動モータ30の制御を説明するための図である。まず、電子体温計1の電源がオフのときには、振動モータ30の振動もオフである。振動切換部63は、スイッチ12が操作されて電源がオンになり、検温部20による検温が開始されるときに、振動モータ30を振動させる。検温部20が腋窩に挿入されて電池収容部40が腋下のエッジに挟まれるときに振動モータ30を振動させることで、被測定者は電子体温計1の挟み位置を認識し易くなる。
検温開始後も、振動切換部63は、検温部20の温度が例えば0.5℃/秒以上の温度上昇率で上昇していると温度上昇判定部61により判定されない限り、振動モータ30の振動を継続させる。したがって、被測定者にとっては、振動モータ30の振動が停止しない場合には、電子体温計1が適正な位置に挟まれていないことがわかるため、その位置を修正するように促される。
そして、振動切換部63は、検温部20の温度が例えば0.5℃/秒以上の温度上昇率で上昇していると温度上昇判定部61により判定されたときに、予め定められた適正な温度上昇が検出されたとして、振動モータ30の振動を停止させる。このように、検温中に振動モータ30の振動を停止させることにより、電池41の無駄な消耗を防ぐとともに、振動モータ30の振動がノイズになって体温の測定値の精度が低下しないようにする。
さらに、振動切換部63は、体温決定部62が検温完了と判定したときに、再び振動モータ30を振動させ、一定時間経過後にその振動を停止させる。こうして、電子体温計1は、振動により検温完了を被測定者に報知する。
振動切換部63は、検温が開始されるときと検温が完了したときとで、異なる振動パターンで振動モータ30を振動させることが好ましい。例えば、検温開始時の振動を80Hzの連続パターンとして、検温完了時の振動を80Hzの断続パターン(例えば、100m秒の振動オンと100m秒の振動オフとの繰返し)としてもよい。
圧電ブザー70は、検温完了時に、その旨を被測定者に報知するためのブザー音を発する。検温部20による検温に影響を及ぼさないように、圧電ブザー70は、回路基板50の裏側における筐体10内で、検温部20とは反対側の端部近くに配置される。
なお、制御部60は、検温完了時に、振動モータ30による振動とともに圧電ブザー70を駆動させてもよいし、あるいは、検温完了時には振動モータ30を振動させず、圧電ブザー70のみを駆動させて、被測定者に検温完了を報知してもよい。ただし、ブザー音では電子体温計1の挟み位置が被測定者に伝わりにくいため、制御部60は、検温開始時には、圧電ブザー70のブザー音ではなく、振動モータ30の振動により挟み位置を被測定者に報知する。
図6は、電子体温計1の動作例を示すフローチャートである。図6に示した各ステップの処理は、制御部60内のメモリに予め記憶されたプログラムに従って、制御部60内のCPUにより実行される。
まず、制御部60は、スイッチ12が操作されて電源がオンになる(S1)と、検温部20による検温を開始する(S2)。このとき、制御部60の振動切換部63は、振動モータ30を例えば連続パターンで振動させて、被測定者に電子体温計1の挟み位置を報知する(S3)。そして、制御部60の温度上昇判定部61は、検温部20による検温に応じて算出された温度値の変化率が0.5℃/秒以上であるか否かを判定する(S4)。振動切換部63は、温度値の変化率が0.5℃/秒未満である間(S4でNo)は振動モータ30の振動を継続させ、温度値の変化率が0.5℃/秒以上になったときに、振動モータ30の振動を停止させる(S5)。
その後、温度上昇判定部61は、温度値および温度上昇率を順次算出して検温を継続する(S6)。制御部60の体温決定部62は、温度上昇が安定状態に達したと温度上昇判定部61が判定すると、S6で算出された最終的な温度値が被測定者の体温であると決定する(S7)。そして、体温決定部62は、決定した温度値を表示部11に表示させる(S8)。このとき、振動切換部63は、振動モータ30を例えば断続パターンで振動させて、被測定者に検温完了を報知する(S9)。振動切換部63は、振動モータ30の振動を一定時間継続させた後で停止させる(S10)。以上で、電子体温計1は動作を終了する。
以上説明したように、電子体温計1では、最も重量と表面積が大きい電池収容部40が(したがって、電子体温計1の重心が)、使用時に腋下に挟まれる位置に配置されている。このため、電子体温計1は、痩せている人であっても腋下に挟みやすく、また挟んだときに下にずれ落ち辛くなる。また、電子体温計1は、腋下の皮膚が最も敏感な10Hz〜100Hzの周波数の振動を発生させるため、被測定者にとってはその挟み位置をはっきり自覚することができ、正しい挟み方で測定できる可能性が高くなる。さらに、電子体温計1では、腋下の皮膚に接触する検温部20は従来の水銀体温計と同じ細い形状なので、接触による皮膚の温度低下が起こりにくく、皮膚温の変動による測定精度の低下の問題も回避される。
なお、振動モータ30による筐体10の振動周波数は、筐体10と皮膚との接触によって共振周波数が下がることから低い値にシフトし、このシフト量は筐体10と皮膚との接触面積が大きいほど大きくなる。そこで、電子体温計1は、さらに、筐体10に振動センサを内蔵し、筐体10の振動周波数のシフト量を検出することにより、被測定者の挟み方が適正であるかどうかをそのシフト量に基づいて判定してもよい。
1 電子体温計
10 筐体
20 検温部
30 振動モータ
40 電池収容部
41 電池
50 回路基板
60 制御部
70 圧電ブザー

Claims (9)

  1. 筐体と、
    前記筐体の一端部に配置され、被測定者の体温を検出する検温部と、
    被測定者への振動報知を行う振動モータと、
    前記検温部による検温および前記振動モータの振動を制御する制御部と、
    前記振動モータおよび前記制御部に電力を供給する電池と、
    前記振動モータおよび前記電池を収容し、前記筐体の長手方向の中央よりも前記一端部側でありかつ前記筐体のうちで使用時に被測定者の腋窩に収まる部分よりも前記中央側に配置された収容部と、
    を有することを特徴とする電子体温計。
  2. 前記収容部の配置位置における前記筐体の太さは、前記収容部の配置位置以外における前記筐体の太さよりも大きい、請求項1に記載の電子体温計。
  3. 電子体温計全体の重心が、前記中央よりも前記一端部側にあり、かつ前記一端部から前記中央側に3cmまでの範囲を除く位置にある、請求項1または2に記載の電子体温計。
  4. 前記重心は、前記一端部から前記中央側に3cm〜6cm離れた範囲内にある、請求項3に記載の電子体温計。
  5. 前記制御部は、前記検温が開始されるときに前記振動モータを振動させ、予め定められた適正な温度上昇が前記検温部により検出されたときに前記振動モータの振動を停止させる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子体温計。
  6. 前記制御部は、前記検温が開始されるときに前記振動モータを振動させ、予め定められた適正な温度上昇が前記検温部により検出されない限り前記振動モータの振動を継続させる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子体温計。
  7. 前記振動モータは、10Hz〜100Hzの周波数の振動を発生させる、請求項5または6に記載の電子体温計。
  8. 前記制御部は、前記検温が完了したときにも前記振動モータを振動させる、請求項5〜7のいずれか一項に記載の電子体温計。
  9. 前記制御部は、前記検温が開始されるときと前記検温が完了したときとで、異なる振動パターンで前記振動モータを振動させる、請求項8に記載の電子体温計。
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CN111735555A (zh) * 2019-03-25 2020-10-02 西铁城时计株式会社 电子体温计

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