JP2017153270A - ステッピングモータの脱調検出方法、モータ駆動方法、プログラム、集音器付き電子機器 - Google Patents

ステッピングモータの脱調検出方法、モータ駆動方法、プログラム、集音器付き電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】装置の大型化を招くこと無く、ステッピングモータの脱調検出を行う。【解決手段】ステッピングモータの脱調検出方法は、ステッピングモータに駆動信号を送信する工程と、ステッピングモータ周辺の音を集音して、時系列的な集音データをサンプリングする工程と、サンプリングされた集音データを演算処理することで、ステッピングモータの脱調を検出する脱調検出工程とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、ステッピングモータの脱調検出方法、その方法を実行するモータ駆動方法、これら方法をコンピュータに実行させるプログラム、このプログラムが演算処理装置にインストールされている集音器付き電子機器に関するものである。
ステッピングモータは、位置決め用の動作制御駆動源として広く普及している。ステッピングモータの脱調は、過負荷や急な速度変化の際に、入力される駆動パルス信号に実際のモータ回転軸動作が追従しなくなるステッピングモータ特有の現象である。オープンループ制御がなされるステッピングモータでは、一旦脱調が生じると、入力パルス数と駆動される被駆動部材の移動位置とが整合しなくなり、適正な動作制御を行うことができなくなる。この際には、原点復帰によって両者を整合させることが必要になる。
ステッピングモータの脱調検出には、様々な手法が提案されている。一般には、被駆動部材の誤動作を検知するものや、被駆動部材の移動量を検出して、ステッピングモータを所定量駆動したときに検出される被駆動部材の移動量と、脱調していない状態でステッピングモータを所定量駆動したときに予測される被駆動部材の予測移動量とを比較するもの(例えば、下記特許文献1参照)などが知られている。また、ステッピングモータの駆動電流波形を矩形波信号に変換し、変換された矩形波信号を直流の電圧信号に変換して得られた計測電圧値と基準電圧値とを比較判断することで脱調を検出するもの(下記特許文献2参照)なども知られている。
特開2015−89635号公報 特開平11−187697号公報
前述した従来技術によると、被駆動部材の移動量やステッピングモータの回転量を検出するセンサ(ロータリエンコーダなど)が必要になり、装置が大型化する問題がある。特に、スマートフォンなどの小型モバイル電子機器などは、カメラなどの被駆動部材を駆動するためにステッピングモータが内蔵されているが、機器内部にセンサを設置するためのスペースを確保することができない。また、駆動電流波形を利用するものでは、矩形波変換回路など特殊な回路を組み込むことで、機器のコストアップを招くなどの問題がある。
一方、小型モバイル電子機器などでは、電話機能、音声入力機能、ボイスメモリ機能など、小型の集音器(マイク)を内蔵することが一般化されており、このような既設の集音器を利用して、付属設備を設けること無く、ステッピングモータの脱調検出を行うことが求められている。
このような課題を解決するために、本発明は、以下の構成を具備するものである。
ステッピングモータに駆動信号を送信する工程と、前記ステッピングモータ周辺の音を集音して、時系列的な集音データをサンプリングする工程と、サンプリングされた前記集音データを演算処理することで、前記ステッピングモータの脱調を検出する脱調検出工程とを有することを特徴とするステッピングモータの脱調検出方法。
本発明の実施形態に係るステッピングモータの脱調検出方法を説明する説明図である。 図1に示した脱調検出方法の工程フローを示した説明図である。 本発明の実施形態に係るステッピングモータの脱調検出方法の他の形態例を示した説明図である。 原点出し動作の工程フローを示した説明図である。 集音データのFFT結果を示した説明図((a)がモータの通常駆動時のFFT結果を示し、(b)が脱調時のFFT結果を示している。)である。 集音データの周波数スペクトルを求めた脱調検出方法の工程フローを示した説明図である。 図6に示した例における原点出し動作の工程フローを示した説明図である。 集音データの周波数スペクトルを求めた脱調検出方法の他の形態例を示した説明図である((a)がモータの駆動信号波形、(b)は脱調検査音信号波形、(c)は、(a)に(b)を重畳した信号波形)。 集音データの周波数スペクトルを求めた脱調検出方法の他の形態例を示した説明図である((a)が図8(a)の駆動信号を入力した場合の通常駆動時におけるモータ駆動音の音特性(周波数スペクトル)、(b)が図8(b)に示す脱調音検査信号をステッピングモータに送信した場合の脱調検査音の音特性(周波数スペクトル)、(c)が図8(c)の駆動信号をステッピングモータに送信した場合の集音データの音特性(周波数スペクトル))。 表1の判断を用いる脱調検出方法の工程フローを示した説明図である。 図10に示した例の変形例の工程フローを示した説明図である。 脱調検出を行いながらモータ駆動を行うモータ駆動方法の工程フローを示した説明図である。 図12におけるステップ313の脱調対応動作実施の一例を示した工程フローの説明図である。 図12におけるステップ313の脱調対応動作実施の他の例を示した工程フローの説明図である。 本発明の実施形態に係る集音器付き電子機器を示した説明図である。
本発明の実施形態に係るステッピングモータの脱調検出方法は、基本的には、ステッピングモータに駆動信号を送信する工程と、ステッピングモータ周辺の音を集音して、時系列的な集音データをサンプリングする工程と、サンプリングされた集音データを演算処理することで、ステッピングモータの脱調を検出する脱調検出工程とを有する。
このような方法によると、被駆動部材の移動量やステッピングモータの回転量を検出するセンサを設ける必要が無いので、機器の大型化を招くことが無く、小型のモバイル電子機器に対しても内部の設置スペースを特別に占有すること無く、ステッピングモータの脱調検出を行うことが可能になる。特に、近年普及している集音器が常設されているモバイル電子機器においては、内部の演算処理装置に、前述した工程を実行させるプログラムをインストールするだけで、特段の付属設備を設けること無く、ステッピングモータの脱調検出を行うことが可能になる。
また、時系列的な集音データをサンプリングして、サンプリングされた集音データを演算処理することで脱調を検出するので、ステッピングモータの駆動開始から脱調が起きた時点までの時間或いは駆動パルス数を把握することができる。これによって、脱調位置を簡易且つ正確に特定して、その後の復帰動作を円滑且つ速やかに行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態をより具体的に説明する。以下の説明では、ステッピングモータの脱調検出方法を、演算処理装置(コンピュータ)が実行する機能として説明するが、後述する各工程(ステップ)は、この演算処理装置にインストールされるプログラムとして構成される。
図1に示すグラフによって、本発明の実施形態に係るステッピングモータの脱調検出方法を説明する。図示のグラフは、サンプリングされた時系列的な集音データSp(t)を示している(縦軸が音圧(dB)、横軸が時間(s))。この集音データSp(t)は音圧(dB)の時間変化あり、モータ駆動前は低レベルSp1付近で推移し、モータ駆動開始されると、モータ駆動音が集音されて中レベルSp2付近で推移する。そして、脱調が起きると脱調音が集音されて高レベルSp3で推移する。このような集音データSp(t)の時間変化に対して、閾値Sptを設定しておき、集音データSp(t)が閾値Sptを超えた時点tnで脱調を検出して検出信号を出力する。
図2は、図1に示した脱調検出方法の工程フローを示している。脱調検出動作のスタート(ステップ1)により、集音が開始され、集音器からの集音信号が演算処理装置(コンピュータ)に入力される(ステップ2)。その後、モータ駆動方法として、必要に応じて後述する原点出し動作(ステップ2A)が行われた後、ステッピングモータに駆動信号を送信してモータ駆動が開始される(ステップ3)。ここでの集音開始(ステップ2)とモータ駆動開始(ステップ3)は同時に実行してもよいし、ステップ2に先だってステップ3を実行してもよい。
そして、演算処理装置にて、時系列的な集音信号である集音データSp(t)のサンプリングがなされ(ステップ4)、脱調検出工程として、集音データSp(t)が閾値以上か否かの脱調判断を行う演算処理が繰り返しなされて(ステップ5)、集音データSp(t)が閾値を超えた場合に、脱調検出(ステップ6)がなされる。ここでの脱調検出(ステップ6)による検出信号出力は、警報や報知信号の出力、或いは、後述する脱調位置の検出値出力などである。そして、脱調検出の検出信号が出力されると動作を終了する(ステップ7)。
ここで、脱調位置Tは、図1に示すように、モータ駆動が開始された時点tsから脱調検出が判断された時点tnまでの時間又は入力パルス数によって検出することができる。演算処理装置は、タイマ或いはパルスカウンタを備えており、時点tsから時点tnまでの時間又は入力パルス数を出力することができる。なお、図1に示した例の閾値Sptは、音圧Sp2からSp3までの間の値で適宜の範囲に設定することができる。
図3は、ステッピングモータの脱調検出方法の他の形態例を示している。この例では、図2に示したフローにおける原点出し動作(ステップ2A)を必須の工程として、そこでの集音データSp(t)のサンプリングに基づいて、閾値Sptを設定している。
図4に、原点出し動作の工程フローを示している。原点出し動作がスタートすると(ステップ2A−1)、モータ駆動が開始され(ステップ2A−2)、先ず、原点に設けられている被駆動部材の位置止め(以下、ストッパという)に当たらない程度の規定量の駆動信号が送信される(ステップ2A−3)。そこで、演算処理装置は、現時点でサンプリングされた集音データSp(t)の最大値Spmax(t)を抽出して、変数iに記録する。
そして、再びモータを駆動して、今回はストッパに被駆動部材が当たってステッピングモータが脱調する規定量の駆動信号が送信され(ステップ2A−5)、そこで、演算処理装置は、現時点でサンプリングされた集音データSp(t)の最大値Spmax(t)を抽出して、変数jに記録する(ステップ2A−6)。
その後、演算処理装置は、変数iと変数jによる演算処理によって、適切な閾値Sptを算出する。ここで算出される閾値Sptは、変数iより大きく変数j以下の適宜の値として設定される(ステップ2A−7)。このように算出した値は閾値Sptとして記録される(ステップ2A−8)。
その後は、初期位置を定めるモータ駆動方法を実行する。すなわち、演算処理装置は、モータをストッパ位置まで戻し(ステップ2A−9)、ストッパ位置から初期位置までの規定駆動量で駆動して、モータを初期位置に設定して(ステップ2A−10)、モータを停止する(ステップ2A−11)。これにより原点出し動作を終了する(ステップ2A−12)。
図3に示した例の脱調検出方法は、前述した原点出し動作で記録された閾値Sptを用いて、その後の脱調検出方法の工程を図1に示した例と同様に実行する。
これまでに示した例では、脱調検出工程は、脱調判断を行う集音データとして音圧値の時間的な変化を用いていたが、これに限らず、集音データの周波数スペクトルを求め、設定された脱調検出周波数におけるスペクトル強度によって脱調を検出することもできる。
図5に示したグラフは、前述した集音データSpt(t)を高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform;FFT)した結果を示しており、図5(a)がモータの通常駆動時を示し、図5(b)が脱調時を示している。図から明らかなように、FFTの結果は、モータ駆動音のピーク周波数F1と脱調音のピーク周波数F2が異なる周波数を示している。ピーク周波数F2に着目し、これを脱調検出周波数として、集音データSp(t)の設定サンプリング間隔毎に求められる周波数スペクトルに対して、脱調検出周波数におけるスペクトル強度(例えば音圧)が閾値を超えた場合に脱調検出を行う。
ここでの閾値は、例えば、図5(a)に示すモータ通常駆動時の脱調検出周波数におけるスペクトル強度(音圧)P1と、図5(b)に示すモータ脱調時の脱調検出周波数におけるスペクトル強度(音圧)P2の間の値に適宜設定することができる。この閾値は、予め初期値として設定しておくこともできるし、前述したように、原点出し動作時のFFT結果から設定することもできる。
図6は、集音データの周波数スペクトルを求めた脱調検出方法の工程フローを示している。各ステップにおいて、ステップ101,102,103,104,107,108は、基本処理が図2に示したステップ1,2,3,4,6,7と共通するので、重複説明を省略する。図6に示した例では、脱調検出工程として、ステップ105において、サンプリングされた集音データのFFT結果が確認され、ステップ106にて、脱調検出周波数におけるスペクトル強度が閾値を超えたが否かが判断される。
図7は、図6に示した例における原点出し動作102Aの工程フローを示しており、図4に示した例と同様に、原点出し動作中に閾値を設定して記録する。図7における各ステップ102A−1,102A−2,102A−3,102A−6,102A−10,102A−11,102A−12,102A−13102A−14は、図4に示した例のステップ2A−1,2A−2,2A−3,2A−5,2A−8,2A−9,2A−10,2A−11,2A−12と基本処理が共通するので、重複説明を省略する。図7に示した例では、ステップ102A−4でモータ通常駆動時の集音データのFFTが求められ、ステップ102A−5で現時点の脱調検出周波数F2における強度Pの最大値Pmaxが抽出されて、これが変数iに記録される。一方、ステップ102A−7では、脱調時の集音データのFFTが求められ、ステップ102A−8で現時点の脱調検出周波数F2における強度Pの最大値Pmaxが抽出されて、これが変数jに記録される。そして、ステップ102A−9にて、変数i,jを演算処理することで閾値が求められる。ここでの閾値は、変数i,jの中間的な値を設定することができる。
図8〜図10は、集音データの周波数スペクトルを求めた脱調検出方法の他の形態例を示している。この例では、図8(a)に示すようなステッピングモータの駆動信号(入力パルス信号)に、図8(b)に示すような脱調音検査信号を重畳して、図8(c)に示すような駆動信号を得て、この駆動信号をステッピングモータに送信する。図8(b)に示す脱調音検査信号は、図8(a)に示すような入力パルス信号に比べて周波数が高い振動波形を有するものであり、この信号を重畳した図8(c)に示す駆動信号をステッピングモータに入力することで、モータ駆動音の周波数とは十分に離れた周波数の脱調検査音を得ることができる。これにより、脱調検査音とモータ駆動音の区別が容易になる。
図9(a)は、図8(a)の駆動信号を入力した場合の通常駆動時におけるモータ駆動音の音特性(周波数スペクトル)を示している。図9(b)は、図8(b)に示す脱調音検査信号をステッピングモータに送信した場合の脱調検査音の音特性(周波数スペクトル)を示している。図9(c)は、図8(c)の駆動信号をステッピングモータに送信した場合の集音データの音特性(周波数スペクトル)を示している。図9(c)に示すように、得られる脱調検査音は、モータ駆動音とは十分に離れた周波数帯域にピーク周波数を有する音特性を有している。これによって、脱調検査音をモータ駆動音と区別して認識するのが容易になる。
ここで、図8(c)に示すような駆動信号をステッピングモータに送信した場合の脱調検出は、集音データの周波数スペクトルに基づいて、下記表1に示すように、モータ駆動音の有無と脱調検査音の有無を判別して、モータ駆動状態を把握することにより行うことができる。
Figure 2017153270
表1に示すように、集音データの周波数スペクトルに基づいて、モータ駆動音が有り且つ脱調検査音が有り(図9(c)に示すような周波数スペクトル)と判別された場合には、モータの駆動状態は正常駆動であると判断することができる。また、集音データの周波数スペクトルに基づいて、モータ駆動音無し且つ脱調検査音無しが判別された場合には、モータの駆動状態は停止状態であると判断することができる。そして、集音データの周波数スペクトルに基づいて、モータ駆動音無し且つ脱調検査音有りが判別された場合には、モータの駆動状態は脱調していると判断することができる。
図10は、表1の判断を用いる脱調検出方法の工程フローを示している。ステップ201からステップ204までは、図6に示した例のステップ101からステップ104までと同様の工程である。この例では、ステップ205にてサンプリングされた集音データのFFT結果を確認して、ステップ206にて、FFT結果からモータ駆動音のピーク周波数であるFaHzにおける強度(音圧dB)の有無を判別し、その結果を記録する(結果記録(1))。ここでの判別は、FaHzにおける強度(音圧dB)が設定された閾値以上であるか否かによって判別し、閾値以上の場合は「有」、閾値未満の場合は「無」と判別する。
次に、ステップ207にて、集音データのFFT結果から脱調検査音のピーク周波数であるFbHzにおける強度(音圧dB)の有無を判別し、その結果を記録する(結果記録(2))。ここでの判別は、FbHzにおける強度(音圧dB)が設定された閾値以上であるか否かによって判別し、閾値以上の場合は「有」、閾値未満の場合は「無」と判別する。
そして、ステップ208にて、ステップ206の結果記録(1)とステップ207の結果記録(2)より、表1のアルゴリズムで脱調の有無を判断する。以下のステップ209,210は、図6の例のステップ107,108と同様の工程である。
図11は、図10に示した例の変形例である。この例では、脱調検出に先立って、ノイズ除去準備工程を設けて、ステップ202の集音開始後に、ステップ202−1で集音データのサンプリングを行い、ステップ202−2において、モータ駆動前にサンプリングされた集音データのFFT結果を環境音として保存する。そして、モータ駆動後に集音された集音データに対しては、ステップ205−1において、ステップ202−2で保存した環境音のFFT結果を除去した上で、FFT結果の確認を行う。その他の工程は、図10に示した例と同様である。このように、ノイズ除去準備工程とノイズ除去工程を設けることで、集音データの周波数スペクトルを用いて精度の高い脱調検出を行うことができる。
図12は、前述した脱調検出を行いながらモータ駆動を行うモータ駆動方法の工程フローを示している。ステップ301〜303までは、図10に示した例のステップ201から202Aまでの工程と同様である。モータの駆動が開始されてから、ステップ305において、駆動信号の送信パルス数を記録して、脱調位置Tとなる送信パルス数を記録しながら、ステップ306において、モータへ一定駆動分のパルス送信を行う。
その後は、ステップ307〜311にて、図10に示した例のステップ204〜208の工程と同等の脱調検出を行う。その際に、ステップ308では、駆動信号が送信されたモータ一定駆動分の集音データのFFT確認が行われ、それに対しての脱調検出が行われる。ステップ311の脱調判断で脱調していない場合は、ステップ305に戻って、ステップ305〜311の工程を繰り返す。ステップ311の脱調判断で脱調が検出された場合には、ステップ312において、モータ駆動を停止し、ステップ313において、後述する脱調対応動作を実施する。その際には、ステップ305において脱調位置Tがパルス数として記録されている。その後は、ステップ314にて動作続行判定確認が行われ、動作続行可能な場合には(ステップ314;「OK判定」)、ステップ304に戻って次の動作を行うためのモータ駆動を実行する。動作続行不可能の場合には(ステップ315;「NG」判定)、脱調状態であることを通知し(ステップ315)、脱調検査動作を終了して(ステップ316)、集音を終了し(ステップ317)、一連のモータ駆動の動作を終了する(ステップ318)。
図13は、図12におけるステップ313の脱調対応動作実施の一例を示している。この例では、図12におけるステップ305で脱調位置Tが記録された状態でスタートする(ステップ401)。そして、脱調位置Tが移動範囲に対してどの程度の位置にあるかの判断がステップ402で行われ、脱調位置Tが中間位置未満の場合には、ステップ403Bにて原点出し動作方向をスタート地点に設定し、脱調位置Tが中間位置以上の場合には、ステップ403Aにて原点出し動作方向をスタート地点の反対側に設定する。その後は、設定された方向にモータを駆動して原点出し動作を行う(ステップ404)。
次の工程では、動作が問題なく実施されたかの判定を行う(ステップ405)。問題ありの場合には動作続行NGの判定がなされ(ステップ406B)、問題ない場合は、動作続行OKの判断がなされて、一連の工程を終了する(ステップ407)。終了後は、図12におけるモータ駆動フローに戻って、ステップ314の判定が行われる。
図14は、図12におけるステップ313の脱調対応動作実施の他の例を示している。この例は、図12のステップ312でモータ駆動を停止したことで脱調が回復することを前提にしており、スタート(ステップ501)により、モータ駆動を再開する(ステップ502)。この際、脱調位置Tの記録に基づいてパルス補正を行って、次の駆動に対する一定駆動分のパルス送信を行う(ステップ503)。その後は、ステップ504〜508で引き続き脱調検出を行い、脱調していないことを確認できた場合には、動作続行OK判定(ステップ509A)をして終了し(ステップ510)、脱調している場合には動作続行NG判定を行って(ステップ509B)、終了する(ステップ510)。終了後は、図12におけるモータ駆動フローに戻って、ステップ314の判定が行われる。
以上説明したステッピングモータの脱調検出方法とそれを実行するモータ駆動方法によると、演算処理部に集音器からの集音信号が入力される装置であれば、演算処理装置にインストールする動作処理プログラムのみで、ステッピングモータの脱調検出を行い、その後のモータ駆動を行うことができる。また、脱調位置Tの検出により、脱調後のモータ駆動における原点出し動作を速やかに行うことが可能になる。更に、モータ駆動プログラムにて、脱調位置Tを利用した再駆動を行うことで、原点出し動作を省いた脱調後のモータ駆動を行うことも可能になる。
図15は、前述したステッピングモータの脱調検出方法及びモータ駆動方法のプログラムがインストールされる集音器付き電子機器の一例を示している。集音器付き電子機器1は、集音器(マイク)2と、ステッピングモータ3と、ステッピングモータ2によって駆動される被駆動部材4を内蔵しており、集音器2の集音信号が入力されると共に、ステッピングモータ3に駆動信号を送信する演算処理装置5を備えている。ここでの被駆動部材4は、例えば、カメラユニットやカバーユニットなどで、ステンピングモータ3に駆動されて、所定の移動範囲内で動作する部材である。
このような集音器付き電子機器1によると、演算処理装置5には、前述した脱調検出方法或いはモータ駆動方法を実行するためのプログラムがインストールされていることで、特段の付属部品を設けること無く、ステッピングモータ3の脱調検出を行うことができるので、スマートホンのようは小型のモバイル機器であっても、ステッピングモータ3の脱調を検出してその後のモータ駆動を速やかに復帰させることが可能になる。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。また、上述の各実施の形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの技術を流用して組み合わせることが可能である。
1:集音器付き電子機器,2:集音器(マイク),3:ステッピングモータ,
4:被駆動部材

Claims (14)

  1. ステッピングモータに駆動信号を送信する工程と、
    前記ステッピングモータ周辺の音を集音して、時系列的な集音データをサンプリングする工程と、
    サンプリングされた前記集音データを演算処理することで、前記ステッピングモータの脱調を検出する脱調検出工程とを有することを特徴とするステッピングモータの脱調検出方法。
  2. 前記脱調検出工程は、
    前記駆動信号が入力されてから脱調が検出されるまでの時間又は入力パルス数により脱調位置を出力することを特徴とする請求項1に記載されたステッピングモータの脱調検出方法。
  3. 前記脱調検出工程は、
    前記集音データの音圧値変化が設定された閾値を超えたことを検出して、脱調を検出することを特徴とする請求項1又は2に記載されたステッピングモータの脱調検出方法。
  4. 前記閾値は、ステッピングモータの脱調時にサンプリングされた前記集音データに基づいて設定されることを特徴とする請求項3に記載されたステッピングモータの脱調検出方法。
  5. 前記脱調検出工程は、
    前記集音データの周波数スペクトルを求め、
    設定された脱調検出周波数におけるスペクトル強度によって脱調を検出することを特徴とする請求項1又は2に記載されたステッピングモータの脱調検出方法。
  6. 前記駆動信号には、モータ駆動音とは離れた周波数の脱調検査音を発生させるための脱調検査信号が重畳されていることを特徴とする請求項5記載に記載されたステッピングモータの脱調検出方法。
  7. 前記脱調検出工程は、
    前記スペクトル強度によって、モータ駆動音が検出されず、前記脱調検査音が検出されたときに、脱調と判定することを特徴とする請求項6に記載されたステッピングモータの脱調検出方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載されたステッピングモータの脱調検出方法を実行するモータ駆動方法であって、
    前記駆動信号の送信によって原点出し動作を行う工程を有し、
    原点出し動作中にサンプリングされる前記集音データに基づいて、脱調を検出するための閾値を設定することを特徴とするモータ駆動方法。
  9. 前記脱調検出工程での脱調検出後に、前記ステッピングモータによって駆動される対象物の移動範囲の一端側と他端側の一方で原点出し動作を行う工程を有し、
    検出された脱調位置が前記移動範囲の中間位置より前記一端側の場合には、前記一端側での原点出し動作を行い、前記脱調位置が前記移動範囲の中間より前記他端側の場合には、前記他端側での原点出し動作を行うことを特徴とする請求項8記載のモータ駆動方法。
  10. 前記脱調検出工程で検出された脱調位置に基づいて、前記ステッピングモータの再駆動を行う工程を有し、
    前記脱調位置に基づいて補正されたパルスで前記ステッピングモータの再駆動を行うことを特徴とする請求項8記載のモータ駆動方法。
  11. コンピュータにインストールすることで、ステッピングモータに信号送信可能に接続され、且つ集音器からの集音信号が入力される前記コンピュータに、請求項1〜7のいずれか1項に記載されたステッピングモータの脱調検出方法の各工程を実行させることを特徴とするプログラム。
  12. コンピュータにインストールすることで、ステッピングモータに信号送信可能に接続され、且つ集音器からの集音信号が入力される前記コンピュータに、請求項8〜10のいずれか1項に記載されたモータ駆動方法の各工程を実行させるプログラム。
  13. ステッピングモータと、集音器と、前記ステッピングモータに駆動信号を送信すると共に、前記集音器からの集音信号が入力される演算処理装置とを備え、
    前記演算処理装置をコンピュータとして、前記演算処理装置に請求項11又は12に記載されたプログラムがインストールされていることを特徴とする集音器付き電子機器。
  14. 前記ステッピングモータによって駆動される被駆動部材を備えることを特徴とする請求項13記載の集音器付き電子機器。
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