JP2017152364A - セル間接続部材の製造方法、および固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法 - Google Patents

セル間接続部材の製造方法、および固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来よりも低温で保護膜を焼結することが可能なセル間接続部材の製造方法、および固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法を提供すること。
【解決手段】コバルトマンガン系酸化物CoxMny4(0<x、y<3、x+y=3)を主成分とする金属酸化物微粉末と金属亜鉛を主成分とする金属微粉末とを含有するスラリーを用いて、セル間接続部材1の基材11に塗膜を湿式成膜する成膜ステップと、塗膜を湿式形成した基材1に熱処理を施し、金属酸化物微粉末を焼結させて基材11の表面に保護膜12を形成する焼結ステップを有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、セル間接続部材の製造方法、および固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法に関する。
固体酸化物形燃料電池用セル(以下「SOFC用セル」と記載する場合がある。)は、電解質膜の一方面側に空気極を接合するとともに、同電解質膜の他方面側に燃料極を接合してなる単セルを、電子伝導性の基材(セル間接続部材)により挟み込んだ構造を有する。そしてこのようなSOFC用セルは、700〜900℃程度の作動温度で作動し、空気極側から燃料極側への電解質膜を介した酸化物イオンの移動に伴って、電極間に起電力を発生させる。セル間接続部材は、単セル同士を電気的に接続する部材であり、また燃料と空気の隔壁となる部材でもある。
近年の開発の進展に伴い、SOFCの作動温度が下がってきている。従来の作動温度は1000℃程度であり、耐熱性の観点からランタンクロマイトに代表される金属酸化物が使用されていた。最近は作動温度が700℃〜800℃まで下がっており、SOFC用セルの構成部材として合金が使用できるようになってきた。合金の使用により、SOFCのコストダウン、ロバスト性の向上が期待できる。
合金としては、接合される金属酸化物の熱膨張率との整合性から、フェライト系ステンレス鋼が用いられることが多い。一方、耐熱性により優れたオーステナイト系ステンレス鋼であるFe−Cr−Ni合金や、ニッケル基合金であるNi−Cr合金などが用いられることもある。また(La,Ca)CrO3(カルシウムドープランタンクロマイト)に代表される金属酸化物が用いられることもある。
これらの合金は、ほぼ例外なくCrを含んでおり、作動環境である高温大気雰囲気にて表面にCr23やMnCr24の酸化物皮膜を形成する。この酸化物皮膜は経時的に膜厚が厚くなり、電気抵抗が増大するとともに、作動環境である高温大気雰囲気で6価クロムの化合物として蒸発し、空気極を劣化させることが知られている(Cr被毒と呼ばれる)。また、(La,Ca)CrO3を用いた場合でも、合金の場合よりも少ないが、同様にCr被毒が生じる場合がある。そこで合金や(La,Ca)CrO3の表面に、耐熱性に優れた金属酸化物材料をコーティングして、空気極の劣化を抑制する試みがなされている。
特許文献1の固体酸化物形燃料電池用セルでは、セル間接続部材の基材はフェライト系ステンレス合金製であり、その基材の表面に金属酸化物材料(Znx(CoyMn(1-y)(3-x)4)を含む保護膜が形成されている。保護膜の形成は詳しくは、金属酸化物材料の微粉末を含有するスラリー状の塗膜形成用材料をディッピング法により基材に塗布し、乾燥の後、1000℃で2時間焼成して金属酸化物材料を焼結させることにより、行われる。
特開2013−229317号公報
焼結による保護膜の形成の際に基材を高温に加熱すると、基材にダメージを与える可能性がある。上述の通りSOFCの作動温度が700〜800℃程度に低下し、基材に合金が使われるようになっている。保護膜の焼結の際の短時間の加熱であれば、基材を1000℃まで昇温しても問題はないものと考えられているが、より低い温度にて保護膜の焼結が可能であれば、固体酸化物形燃料電池用セルの耐久性・信頼性が向上できる可能性がある。
また製造工程の改善によるコストダウンを目的として、基材の保護膜の焼成のための熱処理と、その後の熱処理(単セルと基材との接合、ガラスシール部材等を用いた封止など)とを一度に行うことが要望されている。しかし、例えばガラスシール部材は耐熱温度の上限が低く、1000℃まで昇温すると封止する部位に損傷が生じる恐れがあった。そこで、より低い温度にて焼結が可能な保護膜の実現が求められていた。
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来よりも低温で保護膜を焼結することが可能なセル間接続部材の製造方法、および固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するための、固体酸化物形燃料電池用セルに用いられるセル間接続部材の製造方法の特徴構成は、
コバルトマンガン系酸化物CoxMny4(0<x、y<3、x+y=3)を主成分とする金属酸化物微粉末と金属亜鉛を主成分とする金属微粉末とを含有するスラリーを用いて、セル間接続部材の基材に塗膜を湿式成膜する成膜ステップと、
塗膜を湿式形成した前記基材に熱処理を施し、前記金属酸化物微粉末を焼結させて基材の表面に保護膜を形成する焼結ステップを有する点にある。
通常であれば、コバルトマンガン系酸化物CoxMny4(0<x、y<3、x+y=3)を主成分とする保護膜は、1000℃を下回る温度では適切に焼結させることができない。しかし発明者らは鋭意検討の末、保護膜の材料であるコバルトマンガン系金属酸化物の微粉末を含有したスラリーに、金属の微粉末を混合することにより、保護膜の焼結が促進される場合があることを見出した。そして、金属亜鉛を主成分とする金属微粉末をスラリーに含有させると、保護膜の焼結に必要な温度を従来より下げられることを実験で確認し、本発明を完成した。
すなわち上記の特徴構成によれば、コバルトマンガン系酸化物CoxMny4(0<x、y<3、x+y=3)を主成分とする金属酸化物微粉末と金属亜鉛を主成分とする金属微粉末とを含有するスラリーを用いて、セル間接続部材の基材に塗膜を湿式成膜する成膜ステップと、塗膜を湿式形成した基材に熱処理を施し、金属酸化物微粉末を焼結させて基材の表面に保護膜を形成する焼結ステップとを有することで、従来よりも低温で保護膜を焼結することが可能となる。これにより、保護膜焼結の際に基材に与える熱的ダメージを低減できる。また単セルと基材との接合や、ガラスシール部材等を用いた封止などを保護膜焼結と同時に行うことも可能となる。
金属亜鉛を主成分とする金属微粉末の含有により焼結温度が低下する理由としては、焼結ステップにおいてコバルトマンガン系金属酸化物が焼結する際、金属酸化物微粉末の間にて、亜鉛とコバルトマンガン系金属酸化物とによりスピネル構造の金属酸化物が生成されて、金属酸化物微粉末の焼結を促進し、その結果従来よりも低い温度で保護膜の焼結が実現したと考えられる。
なお一般的に、金属酸化物を低温で緻密に焼結させるために、低融点の焼結助剤(リチウム、アルミニウム、ガラス等)を添加することが考えられる。しかしSOFC用セルに従来の焼結助剤を使用すると、SOFCの作動温度・奮起にて不純物(例えばガラスの場合、SiやBなど)が揮発し、空気極や燃料極で反応して、電極の性能を大きく低下させる、いわゆる不純物被毒を引き起こす場合がある。そのためSOFCの構成材料の焼結助剤としては、劣化を引き起こす要因となる元素を含むものは使用することができない。また焼結助剤に含まれる元素は、絶縁性が高く、焼結を促進できたとしても電気抵抗を増大させてしまい、電子伝導性が必要とされる材料には使用することができない。しかし金属亜鉛は、保護膜の中の他元素と反応して、低温で保護膜を焼結させることができ、保護膜の緻密性・密着性も十分であった。また保護膜等の電子伝導性も維持されることから、従来の焼結助剤とは異なった作用・効果を有していると考えられる。
本発明に係るセル間接続部材の製造方法の別の特徴構成は、前記金属酸化物微粉末がCo1.5Mn1.54を主成分とするものである点にある。
Co1.5Mn1.54を主成分とする金属酸化物微粉末と、金属亜鉛との組合せにより、従来より低い温度にて保護膜の焼結が可能であることが実験により確かめられている。
本発明に係るセル間接続部材の製造方法の別の特徴構成は、前記スラリーに含有される前記金属微粉末の含有量が、前記金属酸化物微粉末と前記金属微粉末との総量に対して5重量%以上50重量%以下である点にある。
上記の特徴構成の通り、スラリーに含有される金属微粉末の含有量を、金属酸化物微粉末と金属微粉末との総量に対して5重量%以上50重量%以下とすることで、基材との密着性が良好な保護膜を形成可能である。
本発明に係るセル間接続部材の製造方法の別の特徴構成は、前記スラリーに含有される前記金属微粉末の含有量が、前記金属酸化物微粉末と前記金属微粉末との総量に対して20重量%以上50重量%以下である点にある。
上記の特徴構成の通り、スラリーに含有される金属微粉末の含有量が、金属酸化物微粉末と金属微粉末との総量に対して20重量%以上50重量%以下とすることで、焼結ステップの熱処理の温度を更に低くすることができ好適である。
本発明に係るセル間接続部材の製造方法の別の特徴構成は、前記焼結ステップにおける前記熱処理が、875℃以下の温度で行われる点にある。
コバルトマンガン系酸化物CoxMny4(0<x、y<3、x+y=3)を主成分とする金属酸化物微粉末と金属亜鉛を主成分とする金属微粉末とを含有するスラリーを用いることで、875℃以下の熱処理温度にて保護膜を焼結させることが可能となる。875℃以下という比較的低温での保護膜の焼結は、金属亜鉛の微粉末を用いない従来の方法では不可能であった。
本発明に係るセル間接続部材の製造方法の別の特徴構成は、前記焼結ステップにおける前記熱処理が、800℃以上の温度で行われる点にある。
コバルトマンガン系酸化物CoxMny4(0<x、y<3、x+y=3)を主成分とする金属酸化物微粉末と金属亜鉛を主成分とする金属微粉末とを含有するスラリーを用いることで、焼結ステップにおける熱処理の温度を800℃まで下げられることが実験で確認されている。
上述したセル間接続部材の製造方法において、前記焼結ステップにおける前記熱処理は、固体酸化物形燃料電池用セルの単セルと前記基材とを接合しない状態で好適に行うことができる。
また上記したセル間接続部材の製造方法において、前記焼結ステップにおける前記熱処理は、固体酸化物形燃料電池用セルの単セルと前記基材とが接合され、セルスタックが形成された状態で好適に行うことができる。そして熱処理を875℃以下の温度で行うことで、セルスタックの状態でのガラスシール部材等を用いた封止などを保護膜の焼結と同時に行うことができるから、熱処理のプロセスを少なくして製造コストの低減が可能となる。またセルスタックが形成され状態であれば、熱処理を大気雰囲気下で行うことができ、製造コストをさらに低減することができ好適である。
上記目的を達成するための、固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法の特徴構成は、
コバルトマンガン系酸化物CoxMny4(0<x、y<3、x+y=3)を主成分とする金属酸化物微粉末と金属亜鉛を主成分とする金属微粉末とを含有するスラリーを用いて、セル間接続部材の基材に塗膜を湿式成膜する成膜ステップと、
固体酸化物形燃料電池用セルの単セルと塗膜を湿式成膜した前記基材とを接合してセルスタックを形成する接合ステップと、
前記セルスタックに熱処理を施し、前記金属酸化物微粉末を焼結させて基材の表面に保護膜を形成する焼結ステップを有する点にある。
上記の特徴構成によれば、コバルトマンガン系酸化物CoxMny4(0<x、y<3、x+y=3)を主成分とする金属酸化物微粉末と金属亜鉛を主成分とする金属微粉末とを含有するスラリーを用いて、セル間接続部材の基材に塗膜を湿式成膜する成膜ステップと、固体酸化物形燃料電池用セルの単セルと塗膜を湿式成膜した基材とを接合してセルスタックを形成する接合ステップと、セルスタックに熱処理を施し、金属酸化物微粉末を焼結させて基材の表面に保護膜を形成する焼結ステップとを有することで、従来よりも低温で保護膜を焼結することが可能となる。これにより、保護膜焼結の際に基材に与える熱的ダメージを低減できる。そして単セルと基材とを接合してセルスタックを形成した状態で熱処理を行い、保護膜を焼結するので、熱処理のプロセスを少なくして固体酸化物形燃料電池用セルの製造コストを低減することができる。
本発明に係る固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法の別の特徴構成は、前記焼結ステップにおける前記熱処理が、875℃以下の温度で行われる点にある。
上記の特徴構成によれば、セルスタックの状態での熱処理が875℃以下の温度で行われるので、例えばガラスシール部材等を用いた封止などを保護膜の焼結と同時に行うことができるから、熱処理のプロセスをさらに少なくして固体酸化物形燃料電池用セルの製造コストを低減することができる。またセルスタックが形成された状態であれば、熱処理を大気雰囲気下で行うことができ、製造コストをさらに低減することができ好適である。
固体酸化物形燃料電池用セルの概略図 固体酸化物形燃料電池の作動時の反応の説明図 セル間接続部材の断面図 テープ剥離試験の結果を示す表 抵抗値の経時変化の測定結果を示すグラフ 作成したサンプルの断面を示す画像 作成したサンプルの断面を示す画像 抵抗値の経時変化の測定結果を示すグラフ
以下、固体酸化物形燃料電池用セルおよびセル間接続部材を説明し、製造方法および実験例を示す。なお以下に本発明の好適な実施例を記すが、これら実施例はそれぞれ本発明をより具体的に例示するために記載されたものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変更が可能であり、本発明は、以下の記載に限定されるものではない。
〔固体酸化物形燃料電池(SOFC)〕
図1および図2に示すSOFC用セルCは、酸素イオン伝導性の固体酸化物の緻密体からなる電解質膜30の一方面側に、酸素イオンおよび電子伝導性の多孔体からなる空気極31を接合するとともに、同電解質膜30の他方面側に電子伝導性の多孔体からなる燃料極32を接合してなる単セル3を備える。
さらに、SOFC用セルCは、この単セル3を、空気極31または燃料極32に対して電子の授受を行うとともに空気および水素を供給するための溝2が形成された一対の電子伝導性の合金または酸化物からなるセル間接続部材1により、適宜外周縁部においてガスシール体を挟持した状態で挟み込んだ構造を有する。空気極31とセル間接続部材1とが密着配置されることで、空気極31側の溝2が空気極31に空気を供給するための空気流路2aとして機能する。燃料極32とセル間接続部材1が密着配置されることで、燃料極32側の上記溝2が燃料極32に水素を供給するための燃料流路2bとして機能する。セル間接続部材1はインターコネクタとセルC間を電気的に接続する部材が接続された構成となることもある。
なお、上記SOFC用セルCを構成する各要素で利用される一般的な材料について説明を加えると、例えば、上記空気極31の材料としては、LaMO3(例えばM=Mn,Fe,Co,Ni)中のLaの一部をアルカリ土類金属AE(AE=Sr,Ca)で置換した(La,AE)MO3のペロブスカイト型酸化物を利用することができ、上記燃料極32の材料としては、Niとイットリア安定化ジルコニア(YSZ)とのサーメットを利用することができ、さらに、電解質膜30の材料としては、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)を利用することができる。
さらに、これまで説明してきたSOFC用セルCでは、セル間接続部材1の材料としては、電子伝導性および耐熱性の優れた材料であるLaCrO3系等のペロブスカイト型酸化物や、フェライト系ステンレス鋼であるFe−Cr合金、オーステナイト系ステンレス鋼であるFe−Cr−Ni合金、ニッケル基合金であるNi−Cr合金などのように、Crを含有する合金または酸化物が利用されている。
そして、複数のSOFC用セルCが積層配置された状態で、複数のボルトおよびナットにより積層方向に押圧力を与えて挟持され、セルスタックとなる。
このセルスタックにおいて、積層方向の両端部に配置されたセル間接続部材1は、燃料流路2bまたは空気流路2aの一方のみが形成されるものであればよく、その他の中間に配置されたセル間接続部材1は、一方の面に燃料流路2bが形成され他方の面に空気流路2aが形成されるものを利用することができる。なお、このような積層構造のセルスタックでは、上記セル間接続部材1をセパレータと呼ぶ場合がある。
セルスタックは、燃料ガス(水素)を供給するマニホールドに、ガラスシール材等の接着材により取り付けられる。ガラスシール材としては、例えば結晶化ガラスが用いられる。ガラスシール材は、マニホールドの接着の他、単セル3とセル間接続部材1の間など、封止(シール)が必要な箇所に用いられる。
このようなセルスタックの構造を有するSOFCを一般的に平板型SOFCと呼ぶ。本実施形態では、一例として平板型SOFCについて説明するが、本発明はその他の構造のSOFCについても適用可能である。
そして、このようなSOFC用セルCを備えたSOFCの作動時には、図2に示すように、空気極31に対して隣接するセル間接続部材1に形成された空気流路2aを介して空気を供給するとともに、燃料極32に対して隣接するセル間接続部材1に形成された燃料流路2bを介して水素を供給し、例えば800℃程度の作動温度で作動する。すると、空気極31において酸素分子O2が電子e-と反応して酸素イオンO2-が生成され、そのO2-が電解質膜30を通って燃料極32に移動し、燃料極32において供給されたH2がそのO2-と反応してH2Oとe-とが生成されることで、一対のセル間接続部材1の間に起電力Eが発生し、その起電力Eを外部に取り出し利用することができる。
〔セル間接続部材〕
セル間接続部材1は、図1および図3に示すように、単セル3との間で空気流路2a、燃料流路2bを形成しつつ接続可能にする溝板状に形成されている。基材11の材料としては、先に述べたようにCrを含有する合金または金属酸化物が用いられる。基材11の表面には、酸化皮膜13が形成されている。さらに基材11の表面に、次に述べる保護膜12を設けることでCr被毒を抑制することができ、固体酸化物形燃料電池用セルとして好適である。
〔保護膜〕
本実施形態に係るセル間接続部材1では、基材11の表面に、コバルトマンガン系酸化物CoxMny4(0<x、y<3、x+y=3)を主成分とする金属酸化物微粉末と金属亜鉛を主成分とする金属微粉末とを用いて、保護膜12が形成される。
基材11への保護膜12の形成は、概略次のようにして行う。まず、上述の金属酸化物微粉末および金属微粉末を溶剤やバインダ樹脂等と混合してスラリーを作成する。そのスラリーを用いて基材11の表面に塗膜を湿式成膜し、乾燥・加熱等により塗膜を硬化させる。そして、塗膜が形成された基材11を高温で熱処理し、塗膜中の樹脂等の成分を焼き飛ばし、金属酸化物微粉末を焼結させる。熱処理は、大気雰囲気下の他、酸素や水素の分圧を制御した雰囲気下、還元雰囲気下、不活性雰囲気下などで行うことができる。
湿式成膜による塗膜の形成方法としては、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、スプレーコート法、インクジェット法、スピンコート法、ディップコートなどが例示できる。
〔セル間接続部材の製造方法〕
次にセル間接続部材の製造方法について説明する。セル間接続部材の製造方法は、成膜ステップと、焼結ステップとを有する。
〔成膜ステップ〕
成膜ステップでは、金属酸化物微粉末と金属微粉末とを含有するスラリーを用いて、セル間接続部材1の基材11に塗膜を湿式成膜する。本実施形態では、金属酸化物微粉末として、コバルトマンガン系酸化物CoxMny4(0<x、y<3、x+y=3)を主成分とするものを用い、金属微粉末として、金属亜鉛を主成分とするものを用いる。金属酸化物微粉末として、Co1.5Mn1.54を主成分とするものを用いると更に好適である。
本実施形態では、スラリーに含有される金属微粉末の含有量が、金属酸化物微粉末と金属微粉末との総量に対して5重量%以上50重量%以下とされる。スラリーに含有される金属微粉末の含有量が、金属酸化物微粉末と金属微粉末との総量に対して20重量%以上50重量%以下であるとより好ましい。25重量%以上50重量%以下であるとさらに好ましい。
湿式成膜は、スラリーに基材11を浸けて(ディップ)引き上げることで行ってもよいし、先に例示した方法のいずれかを用いてもよい。湿式成膜は、基材11の全体に対して行ってもよいし、平板状の基材11の一方の面のみに行ってもよい。なお後者の場合、湿式成膜が行われ保護膜12が形成された面が、単セル3の空気極31に接合されることになる。湿式成膜が行われず基材11の素材が露出している面が、単セル3の燃料極32に接合されることになる。
〔焼結ステップ〕
焼結ステップでは、塗膜を湿式成膜した基材11に熱処理を施し、微粉末を焼結させて基材11の表面に保護膜12を形成する。熱処理は、900℃以下で行われると好ましく、900℃未満で行われるとより好ましく、875℃以下で行われると更に好ましい。熱処理は、850℃以上で行われると好ましく、825℃以上で行われるとより好ましく、800℃以上で行われると更に好ましい。
焼結ステップにおける熱処理は、固体酸化物形燃料電池用セルの単セル3と基材11とを接合しない状態で行われてもよい。熱処理の際の雰囲気としては、種々選択が可能である。微粒子を含有するスラリーの塗布が基材11の一方の面に対して行われ、他方の面では基材11の素材が露出している場合には、熱処理を不活性ガスや還元ガスの雰囲気下で行うと、基材11の素材が露出した面の酸化を抑制することができ好適である。
〔固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法〕
続いて固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法について説明する。固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法は、成膜ステップと、接合ステップと、焼結ステップとを有する。上述のセル間接続部材の製造方法が、セル間接続部材1の基材と単セル3とを接合しない状態で、熱処理を施して保護膜12を焼結したのに対し、下掲の固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法は、セル間接続部材1の基材と単セル3とを接合ステップにて接合した後で、焼結ステップにて熱処理を施して保護膜12を焼結する。なお成膜ステップについては上述したセル間接続部材の製造方法と同様であるため、説明を省略する。
〔接合ステップ〕
接合ステップでは、固体酸化物形燃料電池用セルの単セル3とスラリーを塗布した基材11とを接合してセルスタックを形成する。セルスタックの形成は、例えば次の様に行う。単セル3と基材11との間に接合材を挟んで(あるいは塗布して)、単セル3と基材11とを交互に積み重ねる。なお、ガラスシール材によるシール(封止)が必要な部位(例えに、マニホールドとの接合部位や、単セル3と基材11との間など)に、結晶化ガラスを含有するスラリーを塗布してもよい。そして、積層した単セル3と基材11の全体をボルト等で固定する。
〔焼結ステップ〕
焼結ステップでは、セルスタックに熱処理を施し、微粉末を焼結させて基材11の表面に保護膜12を形成する。熱処理は、セル間接続部材の製造方法と同様、900℃以下で行われると好ましく、900℃未満で行われるとより好ましく、875℃以下で行われると更に好ましい。熱処理は、850℃以上で行われると好ましく、825℃以上で行われるとより好ましく、800℃以上で行われると更に好ましい。
熱処理は、空気流路2aに空気を流し、燃料流路2bに水素(燃料ガス)を流した状態で行う。そうすると、基材11の水素(燃料ガス)と接する面は、酸化皮膜の形成を抑制することができ好適である。セルスタックにガラスシール材を使用した封止を行っている場合には、ガラスシール材の耐熱温度よりも低い温度で熱処理を行うと好ましい。例えば、ガラスシール材の耐熱温度が950℃の場合には、熱処理を900℃で行うと、ガラスシール材に与える熱的ダメージを低減できるため好ましい。また焼結ステップの熱処理において、燃料極32の還元処理を同時に行うよう構成してもよい。
スラリーに金属亜鉛の微粉末を混合した場合(実験例1〜6)と、混合しない場合(実験例7〜9)について、セル間接続部材1の基材11に保護膜12を形成し、性能評価(テープ剥離試験、抵抗値の経時変化)および断面観察を行った。
〔実験例1:Co1.5Mn1.54と金属亜鉛とによる保護膜の形成〕
セル間接続部材1の基材11としてSUS445J1(フェライト系ステンレス)の部材を用いた。金属酸化物微粉末として、Co1.5Mn1.54を用いた。金属微粉末として金属亜鉛を用いた。溶媒としてのアルコール(1−メトキシ−2−プロパノール)30gと、バインダ樹脂としてのヒドロキシプロピルセルロース2.7gと、上述の金属酸化物微粉末と金属酸化物微粉末とをペイントシェーカーにて混合し、スラリーを作成した。
実験例1では、スラリーに含有される金属微粉末の含有量を、金属酸化物微粉末と金属微粉末との総量に対して50重量%とした。このスラリーを用いて、一般的なディップ法にて基材11に塗膜を形成した。詳しくは、1回目のコーティングの後、乾燥を行い、その後2回目のコーティングを行い、塗膜を形成した。
続いて、箱形電気炉にて大気雰囲気下で加熱し、基材11に熱処理を施して、溶媒およびバインダ樹脂の分解・脱離と、保護膜12の焼結を行った。実験例1では、800℃、825℃、850℃、875℃、900℃の5種類の熱処理温度にて、5種類のサンプルを作成した。
〔実験例2〜6:金属微粉末の含有量変更〕
実験例2〜6として、金属微粉末の含有量を変えてサンプルを作成した。金属微粉末の含有量は、実験例2は25重量%、実験例3は20重量%、実験例4は15重量%、実験例5は10重量%、実験例6は5重量%である。他の条件は実験例1と同様である。すなわち、実験例2〜6のそれぞれに対して、800℃、825℃、850℃、875℃、900℃の5種類の熱処理温度にて、それぞれ5種類のサンプルを作成した。
〔実験例7〜9:金属微粉末を不使用〕
実験例7〜9として、金属微粉末をスラリーに混合せずにサンプルを作成した。金属酸化物微粉末として、実験例7ではZnCoMnO4、実験例8ではCo2MnO4、実験例9ではCo1.5Mn1.54を用いた。熱処理温度に関して、実験例1〜6の5種類に950℃、975℃、1000℃を加えた8種類にて、サンプルを作成した。なお実験例7(ZnCoMnO4)では875℃のサンプルを作成していない。
〔テープ剥離試験〕
実験例1〜9のサンプルに対して、テープ剥離試験を行った。テープ剥離試験は、テープ(ダイヤテックス製、パイオラン養生用粘着テープ Y−09−GR)を保護膜12に貼り付け、テープを剥がして行い、テープに保護膜12の欠片が付着しているか否かを目視で確認することにより行った。テープに保護膜12の欠片が付着していない場合に、保護膜12が適切に形成されている(合格)と判断した。テープに保護膜12の欠片が付着している場合には、保護膜12が適切に形成されていない(不合格)と判断した。
テープ剥離試験の結果を図4の表に示す。合格を「○」、不合格を「×」で示している。「−」の欄は、サンプルを作成していないことを示している。
実験例1〜3では、800℃〜900℃の全てのサンプルで合格した。実験例4および5では、825℃〜900℃のサンプルで合格したが、800℃のサンプルは不合格であった。実験例6では、850℃〜900℃のサンプルで合格したが、800℃および825℃のサンプルでは不合格であった。
金属亜鉛をスラリーに添加しなかった実験例7〜9では、875℃以下のサンプルは全て不合格となった。実験例7および9では、900℃〜1000℃のサンプルは合格した。実験例8では、1000℃のサンプルのみ合格した。
以上の実験結果から考察するに、金属亜鉛をスラリーに添加しなかった実験例7〜9で875℃以下の合格がないのに対し、金属亜鉛をスラリーに添加した実験例1〜6では875℃以下で剥離試験に合格していることから、金属亜鉛をスラリーに添加することによって、添加しない場合に比べ、より低い温度(875℃以下)での保護膜12の焼結が可能となり、保護膜12と基材11との密着強度の向上が認められる。また金属亜鉛の含有量について、5重量%の実験例6における800℃と825℃、10重量%の実験例5における800℃、および15重量%の実験例4における800℃にて不合格であるのに対し、含有量が20重量%以上の実験例1〜3では全てのサンプルで合格している。この結果から、保護膜12が形成可能な下限の温度と金属亜鉛の含有量との間には相関があり、含有量が多いほど、より低い温度での保護膜12の焼結が可能であると認められる。
〔SOFCの使用環境下での抵抗値の経時変化の測定〕
実験例2、6および7で作成したセル間接続部材1(熱処理温度:800℃)をSOFCの使用環境下におき、抵抗値の経時変化を測定した。具体的には、セル間接続部材1の両面に導電性セラミックペーストを塗布して白金メッシュの集電材を取り付け、850℃とした電気炉に設置し、抵抗値を測定した。表1に、測定初期の面抵抗(単位:mΩ・cm2)の値を示す。また図5に、300時間までの面抵抗の推移のグラフを示す。
測定初期の面抵抗に関し、金属亜鉛をスラリーに添加しなかった実験例7に比べ、金属亜鉛をスラリーに添加した実験例2および6は、面抵抗が小さくなった。したがって、金属亜鉛をスラリーに添加して保護膜12を形成することにより、面抵抗のより小さいセル間接続部材1が得られたと認められる。
また図5のグラフに示されるように、金属亜鉛をスラリーに添加しなかった実験例7は、面抵抗が増加して300時間付近で100mΩ・cm2を越えた。一方金属亜鉛をスラリーに添加した実験例2および6は、面抵抗の経時的な増加はみられるものの、300時間が経過しても面抵抗は100mΩ・cm2を越えず、実験例7よりも面抵抗は小さい。したがって、金属亜鉛をスラリーに添加して保護膜12を形成することにより、面抵抗の経時的な増加がより抑制されたセル間接続部材1が得られたと認められる。
図8に、4500時間までの面抵抗の推移のグラフを示す。表2に、3500時間から4500時間での劣化率(1000時間当たりの抵抗値の変化量)を示す。
図8のグラフに示されるように、金属亜鉛をスラリーに添加した実験例2および6において、長期にわたって抵抗値が安定しており、抵抗値の急激な増加など問題となる挙動は見られないことが確認された。また表2に示されるように、金属亜鉛をスラリーに添加した実験例2および6では、金属亜鉛をスラリーに添加しなかった実験例7に比べて劣化率が小さくなった。特に実験例2(25重量%添加)では、実験例7(添加なし)に比べて劣化率を1/5以下に低減することができた。以上の結果から、このことから、金属亜鉛をスラリーに添加して保護膜12を形成することにより、電気抵抗の経時的な増加が長期にわたって抑制されるセル間接続部材1が得られたと認められる。
〔電子顕微鏡による断面観察〕
図6および7に、作成したサンプルの断面を電子顕微鏡で観察した画像を示す。図6は実験例2のサンプル、図7は実験例6のサンプルであり、いずれも熱処理の温度は800℃である。図6および図7の画像から、実験例7および8のいずれのサンプルにおいても、基板11の上に保護膜12が適切に形成されていると認められる。
以上の実験例、性能評価および断面観察の結果から、金属亜鉛をスラリーに添加して保護膜12を形成することにより良好な保護膜12を形成できることが確認された。また、金属亜鉛をスラリーに添加すると、添加しない場合に比べて熱処理の温度を低くすることが可能であると確認された。
本発明のセル間接続部材の製造方法および固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法によれば、従来よりも低い温度で保護膜を焼結させることが可能となる。
1 :セル間接続部材
2 :溝
2a :空気流路
2b :燃料流路
3 :単セル
4 :接合材
11 :基材
12 :保護膜
30 :電解質膜
31 :空気極
32 :燃料極
C :固体酸化物形燃料電池用セル

Claims (12)

  1. 固体酸化物形燃料電池用セルに用いられるセル間接続部材の製造方法であって、
    コバルトマンガン系酸化物CoxMny4(0<x、y<3、x+y=3)を主成分とする金属酸化物微粉末と金属亜鉛を主成分とする金属微粉末とを含有するスラリーを用いて、セル間接続部材の基材に塗膜を湿式成膜する成膜ステップと、
    塗膜を湿式形成した前記基材に熱処理を施し、前記金属酸化物微粉末を焼結させて基材の表面に保護膜を形成する焼結ステップを有する、セル間接続部材の製造方法。
  2. 前記金属酸化物微粉末がCo1.5Mn1.54を主成分とするものである請求項1に記載のセル間接続部材の製造方法。
  3. 前記スラリーに含有される前記金属微粉末の含有量が、前記金属酸化物微粉末と前記金属微粉末との総量に対して5重量%以上50重量%以下である請求項1または2に記載のセル間接続部材の製造方法。
  4. 前記スラリーに含有される前記金属微粉末の含有量が、前記金属酸化物微粉末と前記金属微粉末との総量に対して20重量%以上50重量%以下である請求項1または2に記載のセル間接続部材の製造方法。
  5. 前記焼結ステップにおける前記熱処理が、875℃以下の温度で行われる請求項1〜4のいずれか1項に記載のセル間接続部材の製造方法。
  6. 前記焼結ステップにおける前記熱処理が、800℃以上の温度で行われる請求項1〜5のいずれか1項に記載のセル間接続部材の製造方法。
  7. 前記焼結ステップにおける前記熱処理が、固体酸化物形燃料電池用セルの単セルと前記基材とを接合しない状態で行われる請求項1〜6のいずれか1項に記載のセル間接続部材の製造方法。
  8. 前記焼結ステップにおける前記熱処理が、固体酸化物形燃料電池用セルの単セルと前記基材とが接合され、セルスタックが形成された状態で、875℃以下の温度で行われる請求項1〜6のいずれか1項に記載のセル間接続部材の製造方法。
  9. 前記焼結ステップにおける前記熱処理が大気雰囲気下で行われる請求項8に記載のセル間接続部材の製造方法。
  10. 固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法であって、
    コバルトマンガン系酸化物CoxMny4(0<x、y<3、x+y=3)を主成分とする金属酸化物微粉末と金属亜鉛を主成分とする金属微粉末とを含有するスラリーを用いて、セル間接続部材の基材に塗膜を湿式成膜する成膜ステップと、
    固体酸化物形燃料電池用セルの単セルと塗膜を湿式成膜した前記基材とを接合してセルスタックを形成する接合ステップと、
    前記セルスタックに熱処理を施し、前記金属酸化物微粉末を焼結させて基材の表面に保護膜を形成する焼結ステップを有する、固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法。
  11. 前記焼結ステップにおける前記熱処理が、875℃以下の温度で行われる請求項10に記載の固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法。
  12. 前記焼結ステップにおける前記熱処理が大気雰囲気下で行われる請求項10または11に記載の固体酸化物形燃料電池用セルの製造方法。
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