JP2017152127A - 気密端子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】気密端子の絶縁ガラスのクラックを抑制でき、かつ、仮にクラック品が発生しても、絶縁性や耐電圧を損ねる心配がない気密端子及びその製造方法を提供する。【解決手段】金属外環11と、この金属外環11に設けた貫通孔に挿通した貫通リード12と、このリード12と前記金属外環11とを気密に封着した絶縁ガラス13とを備え、前記金属外環11又は前記リード12は、少なくとも前記絶縁ガラス13の封着面の全部又は一部に所定の金属材からなる被覆膜14を有する気密端子10及びその製造方法を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、電気・電子装置に用いられる気密端子及びその製造方法に関する。
気密端子は、金属外環とこれに挿通したリードとを絶縁材で気密封着したもので、気密容器内に収容された電気機器や素子に電流を供給したり、電気機器や素子から信号を外部に導出したりする配線用の端子であり、ハーメチックシールともいう。特に金属外環とリードを絶縁ガラスで封着するGTMS(Glass−to−Metal−Seal)タイプの気密端子は、例えば、エアコンや冷蔵庫のコンプレッサー等に使用され、金属外環と複数のリードピン及びガラスで構成されている。ガラスは主にソーダバリウムガラスなどが用いられ、高気密、高耐圧、また高電気絶縁特性を有する。以下に背景技術の説明のため、冷凍機などのコンプレッサーに適用される気密端子を例示するが、本発明はコンプレッサー用の気密端子に限定されない。
気密端子の耐電圧は、金属外環とリードとの間に敷設された絶縁材表面の沿面距離によって左右される。特に高い耐電圧が要求される製品は、金属外環とリードとの間の沿面距離を大きくして耐電圧が高くなるように設計することがある。例えば、特許文献1に記載されるように、金属外環のリード貫通孔から円錐状にガラスを突設したり、該リードにセラミック・スリーブを挿通させ、絶縁ガラスから碍管端をさらに突出させたり、あるいは特許文献2に記載されるように、封止パッケージの内方リードにセラミック・スリーブを装着させ、さらに金属外環の天板面と外方リードの一部をエポキシ樹脂やシリコーンゴムなどで被覆して出来るだけ沿面距離を大きくする構成が採られている。この他にも特許文献3に記載されるように、漏斗形の絶縁スリーブを金属外環とリードとの間に装着した気密端子がある。
実開昭63−008574号公報 特開昭57−027582号公報 特開平07−326409号公報
従来の気密端子は、ガラスと強固に結合させるため表面酸化処理を施した金属外環を用いて、金属外環にリードと絶縁ガラスを挿着して封着炉で加熱封着して組み立てられた後、露出している金属面にめっきを施して完成させていた。したがって、従来のめっき工程では、表面酸化処理や封着時の加熱によって金属外環及びリードに生じた酸化膜がめっき膜の密着性を阻害するので、予め酸化膜を酸及びアルカリの酸化膜除去剤で除いておく必要があった。このため、絶縁ガラスにクラックを有する気密端子にめっきを掛けると、クラックの隙間にイオン性の酸化膜除去剤やめっき液が浸透してしまい、絶縁性や耐電圧に悪影響を及ぼすことがあった。特に強アルカリ性の酸化膜除去剤の使用は、ソーダバリウム系ガラスへのダメージが大きく、クラック発生のリスクを増やし、電気特性に対して悪影響を及ぼすことがある。
本発明の目的は、従来気密端子の上記課題を解消するため提案するものであり、絶縁ガラスのクラックを抑制でき、かつ、仮にクラック品が発生しても、絶縁性や耐電圧を損ねる心配のない気密端子及びその製造方法を提供することにある。
本発明によれば、従来の気密端子は、気密性と溶融ガラスの濡れの観点から、専ら表面酸化処理を施した金属外環を使用していた。ところが、表面酸化処理を行った金属外環を用いるとガラスと固体金属が化学結合により強固に固着されるため、却って封着孔の開口部付近にガラス材に引張限界を超える過大な応力を発生させることが分かった。さらに、従来の気密端子はガラス封着後にめっきを施していたが、予め所定の金属材からなる被覆膜を有する金属外環又はリードを用いてガラス封着させると、被覆膜を封着炉で溶融させながら封着させることができ、封着時に絶縁ガラスに掛る熱応力を液状又は固液共存状の被覆膜で緩衝できることが分かり、しかも、溶融状態の被覆膜が自発酸化しながらガラスと濡れてゆくので気密性や濡れに影響しないことも分かった。
本発明に係る気密端子は、金属外環と、この金属外環に設けた貫通孔に挿通した貫通リードと、このリードと金属外環とを気密に封着した絶縁ガラスとを備え、金属外環又はリードは、少なくとも絶縁ガラスの封着面の所定位置に所定の金属材からなる被覆膜を有することを特徴とする。
本発明は、気密端子の金属部分に所定の金属材からなる被覆膜を有することを特徴とする。この被覆膜は、少なくとも絶縁ガラスの封着面の全部又は一部に設ける。本発明に係る被覆膜は、金属外環又はリードの所定位置に設けられるが、必要に応じて、その両方に設けても、どちらか一方のみに設けてもよい。金属外環又はリードの何れか片方に本発明の被覆膜を設ける場合には、被覆膜を設けないもう一方の側の金属外環若しくはリードに該被覆膜の代りに代替被膜を設けてもよい。例えば、金属外環に所定金属材の被覆膜を設け、リードには、これを設けずその代わりに被覆膜以外の他の代替被膜を設けても差し支えない。この代替被膜は、所定金属材とは異なる他の金属被膜であって、溶融温度が絶縁ガラスの封着温度以上の金属材からなる。
一般に気密端子の絶縁ガラスのクラックは、金属外環とリードをガラスで加熱封着する際、冷却過程で金属部の熱収縮を受け絶縁ガラスに引張応力が集中する封着孔の開口部付近に発生し易い。本発明に係る所定の金属材からなる被覆膜は、気密端子の特定部位に集中する応力を緩和させるため絶縁ガラスの封着面に設けられるが、少なくとも金属外環に設けた貫通孔の開口端部の内径円周又はリードの封着面を途切れなく周回被覆してあればよい。金属外環の貫通孔に設けた被覆膜は、貫通孔内の全面を被覆しても、あるいは、開口端に接する両端周壁面のみを部分的に被覆しても、何れであってもよい。この被覆膜は金属外環及びリードの露出面(すなわち、ガラスが封着されていない金属面)に拡張して設けても差し支えなく、例えば金属外環の全面に被覆膜を設けてもよいし、リードの全面に被覆膜を設けてもよい。なお、本発明の被覆膜の代わりに設ける代替被膜には、応力を緩和する効果は無く、必ずしも絶縁ガラスの封着面に設ける必要は無い。
本発明に係る気密端子の製造方法は、金属外環又はリードの全部又は一部に所定金属材からなる被覆膜を施す表面被覆工程、金属外環又はリードの何れか一方に前記被覆膜を被覆しない場合にのみ必要応じて実施する工程であって該被覆膜と異なる他の代替被膜を被覆膜のない金属外環若しくはリードに施す代替被覆工程、少なくとも一方に被覆膜を施しまた必要応じて他方に代替被膜を施した金属外環及びリードに絶縁ガラスを装着して封着治具にセットする部品振込工程、封着治具にセットした各部品を加熱炉に通して被覆膜を溶融させてリードと金属外環とを封着ガラスによって封着するガラス封着工程により組み立てたことを特徴とする。
本発明の気密端子は、金属外環の少なくとも絶縁ガラスを封着した貫通孔の開口端周辺部又はリードの封着面に予め封着炉で溶融可能な被覆膜を施してあるので、液状又は固液共存状の被覆膜で封着時の熱応力を緩衝しながら封着でき、リード軸方向の引張応力を軽減して絶縁ガラスのクラックを抑制する。しかも、溶融状態の被覆膜が自発酸化しつつガラスと濡れてゆくので、酸化処理をしていない金属外環を用いても気密性やガラス濡れ性を損なうことなくガラス封着できる。
また、従来は気密端子の封着後に金属部の酸化膜を除去してめっきを施していたが、予め被覆膜ないし代替被膜で被覆した金属外環とリードを用いて封着させるので、製造工程で酸化膜を酸及びアルカリの酸化膜除去剤で取り除く必要がない。酸化膜の前処理が不要となるので、より経済的に気密端子を製造することができる。さらに、仮にクラック品が発生しても封着後にめっき処理を行わないので、その隙間に酸化膜除去剤やめっき液が浸透して絶縁性や耐電圧を損ねる心配もない。
本発明に係る気密端子10を示し、(a)は平面図を、(b)は正面図及び(a)のA−A線に沿って切断した部分断面図を示す。 本発明に係る気密端子20を示し、(a)は平面図を、(b)は正面図及び(a)のA−A線に沿って切断した部分断面図を、(c)は下面図を示す。 本発明に係る気密端子の製造方法30の工程フロー図を示す。
以下、本発明の気密端子及び該気密端子の製造方法について、図面を参照しながら説明する。
本発明に係る気密端子10は、図1に示すように鉄又は鉄合金の金属外環11と、金属外環11に設けた貫通孔に挿通した鉄合金又は銅芯鉄合金の貫通リード12と、このリード12と金属外環11とを気密に封着したソーダライムガラス、ソーダバリウムガラス、ホウ珪酸ガラス、アルカリ土類ホウ珪酸ガラス、アルカリ・アルカリ土類ホウ珪酸ガラスなどの絶縁ガラス13とを備え、リード12は、少なくとも絶縁ガラス13を封着した封着面50に所定金属の被覆膜14を有しており、金属外環11は、少なくとも絶縁ガラス13を封着した封着面40(すなわち、貫通孔の内面)に所定金属の被覆膜14を有する。図1の例では、被覆膜14を金属外環11とリード12の全面に設けているが、金属外環11又はリード12に設ける被覆膜14は、絶縁ガラスと金属外環の封着面40のうち、少なくとも貫通孔の開口端より内側に入り込んだ部位までの内径円周若しくは絶縁ガラスとリードの封着面50のうち、少なくともリードのガラス封着端から貫通孔の開口端より内側に入り込んだ部位までを途切れなく周回被覆してあればよい。また、必要に応じて、金属外環11とリード12に設けた被覆膜14の一方を、例えば、Au、Ni、Cr等の溶融温度が絶縁ガラス13の封着温度以上である金属材からなる代替被膜に替えても差し支えない。その場合、被覆膜14の代わりに設けた代替被膜に応力を緩和する効果は無いので、代替被膜は、必ずしも絶縁ガラス13の封着面40又は50に設ける必要は無い。
本発明に係る気密端子20は、図2に示すように、金属外環21は、少なくとも貫通孔の開口端に接する両端周壁40−1、40−2を所定金属のめっき材、クラッド材などで構成した被覆膜24で部分被覆し、かつ、貫通リード22は、少なくとも絶縁ガラス23を封着した封着面50を所定金属の被覆膜24で被覆したもので、鉄又は鉄合金の金属外環21と、金属外環21に設けた貫通孔に挿通した鉄合金又は銅芯鉄合金の貫通リード22と、このリード22と金属外環21とを気密に封着したソーダライムガラス、ソーダバリウムガラス、ホウ珪酸ガラス、アルカリ土類ホウ珪酸ガラス、アルカリ・アルカリ土類ホウ珪酸ガラスなどの絶縁ガラス23とを備え、リード22は、絶縁ガラス23を封着した封着面50のうち、少なくともリードのガラス封着端から貫通孔の開口端より内側に入り込んだ部位までを被覆膜24で被覆しており、金属外環21は、絶縁ガラス23を封着した封着面のうち、少なくとも貫通孔の開口端より内側に入り込んだ部位まで部分被覆した両端周壁40−1、40−2を有している。ここでも必要に応じて、金属外環21とリード22に設けた被覆膜24の一方を、例えば、Au、Ni、Cr等の溶融温度が絶縁ガラス23の封着温度以上である金属材からなる代替被膜に替えても差し支えない。被覆膜24の代わりに設けた代替被膜に応力を緩和する効果は無いので、代替被膜は、必ずしも絶縁ガラスの封着面50及び両端周壁40−1、40−2に設ける必要は無い。
本発明に係る被覆膜は、封着温度で少なくとも一部が液相の状態にあり、かつ、除冷後は固相の状態である単体金属又は合金であればよい。例えば少なくとも溶融温度が絶縁ガラスの軟化点以上封着温度以下の金属相を含む金属材が好適であり、リン含有量が5〜15mass%のNi−P合金などが利用できる。
本発明に係る気密端子の製造方法30は、上述の気密端子の製造方法であって、図3の工程フロー図に示すように、金属外環及びリードの少なくともガラス封着面の全部又は一部に所定金属材からなる被覆膜を施す表面被覆工程31、金属外環又はリードの何れか一方に前記被覆膜を被覆しない場合にのみ必要応じて実施する工程であって該被覆膜と異なる他の代替被膜を被覆膜のない金属外環若しくはリードに施す代替被覆工程31―2、少なくとも一方に被覆膜を施しまた必要応じて他方に代替被膜を施した金属外環及びリードに絶縁ガラスを装着して封着治具にセットする部品振込工程32、封着治具にセットした各部品を加熱炉に通して被覆膜を溶融させてリードと金属外環とを封着ガラスによって封着するガラス封着工程33により組み立てる。表面被覆工程31で施される被覆膜は、金属外環の少なくとも貫通孔の開口端より内側に入り込んだ部位まで又はリードの少なくともガラス封着端から貫通孔の開口端より内側に入り込んだ部位までを所定金属材で被覆すればよい。また、この被覆膜は金属外環又はリードの露出面に拡張して設けても差し支えなく、例えば金属外環の全面に被覆膜を設けてもよいし、リードの全面に被覆膜を設けてもよい。表面被覆工程31又は代替被覆工程31―2の被覆手段は、金属外環及びリードの所望表面を被覆できればどのような手段を用いてもよい、例えば電気めっき、無電解めっき、溶融めっき、クラッド、真空蒸着、スパッタリングなど何れの方法を用いてもよい。本発明の被覆膜は、ガラスの封着温度において液相の状態にあり、かつ、同ガラスの除冷後は完全に固相状態となっている。なお、本発明の被覆膜の代わりに設ける代替被膜は、絶縁ガラスの封着温度で固相であるため、上述のような応力を緩和する効果は無い。
本発明に係る実施例1の気密端子10は、図1に示すように、鋼製の金属外環11と、金属外環11に設けた貫通孔に挿通したFe−Cr合金の貫通リード12と、このリード12と金属外環11とを気密に封着したソーダバリウムガラスからなる絶縁ガラス13とを備え、金属外環11及びリード12は、絶縁ガラス13を封着した金属外環の封着面40並びにリードの封着面50を含む金属全面にリン含有量11mass%のNi−P合金からなる無電解めっきの被覆膜14を有する。
本発明に係る実施例2の気密端子20は、図2に示すように、鋼製の金属外環21と、金属外環21に設けた貫通孔に挿通したFe−Cr合金の貫通リード22と、このリード22と金属外環21とを気密に封着したソーダバリウムガラスの絶縁ガラス23とを備え、リード22は、絶縁ガラス23の封着面50にNiからなる電気めっきの代替被膜24―2を有し、かつ、リード22の露出表面にもNi電気めっきの代替膜24―2を設けてあり、金属外環21は、貫通孔の両端周壁40−1、40−2をリン含有量11mass%のNi−P合金からなる無電解めっきで部分めっきした被覆膜24を有し、かつ、金属外環21の露出表面にもリン含有量11mass%のNi−P合金からなる無電解めっきの被覆膜24を設けている。リード22に設けた代替被膜24―2に応力を緩和する効果は無いので、図2のように、代替被膜24―2は、必ずしもリード22の封着面50に設ける必要性は無なく、リード22の封着面50下の代替被膜24―2は省略できる。
本発明に係る実施例3の気密端子の製造方法30は、実施例1の気密端子10の製造方法であって、図3の工程フロー図30に示すように、金属外環に設けた貫通孔及びリードのガラス封着面を含む金属外環及びリードの全面にリン含有量11mass%のNi−P合金からなる無電解めっきの被覆膜を施す表面被覆工程31、被覆膜を施した金属外環及びリードにソーダバリウムガラスからなる絶縁ガラスを装着して封着治具にセットする部品振込工程32、封着治具にセットした各部品を1000℃の加熱炉に通してリードと金属外環とを封着ガラスによって封着するガラス封着工程33により組み立てる。被覆膜を構成するリン含有量11mass%のNi−P合金は、液相線温度が880℃であるので1000℃のソーダバリウムガラスの封着温度において液相の状態にあり、かつ、同ガラスの除冷点460℃で完全に固相状態にある。
本発明に係る実施例4の気密端子の製造方法30は、実施例2の気密端子20の製造方法であって、図3の工程フロー図30に示すように、貫通孔の中心部を除く貫通孔の両端周壁40−1、40−2を含む金属外環の表面にリン含有量11mass%のNi−P合金からなる無電解めっきの被覆膜を施す表面被覆工程31、リードの封着面50を含むリードの全面にNiからなる電気めっきの代替被膜を施す代替被覆工程31―2、被覆膜を施した金属外環と代替被膜を施したリードにソーダバリウムガラスからなる絶縁ガラスを装着して封着治具にセットする部品振込工程32、封着治具にセットした各部品を1000℃の加熱炉に通してリードと金属外環とを封着ガラスによって封着するガラス封着工程33により組み立てる。被覆膜を構成するリン含有量11mass%のNi−P合金は、液相線温度が880℃であるので1000℃のソーダバリウムガラスの封着温度において液相の状態にあり、かつ、同ガラスの除冷点460℃で完全に固相状態にある。対して代替被膜を構成するNiは、融点が1453℃であるので1000℃のソーダバリウムガラスの封着温度において終始固相の状態にある。
本発明は、例えば密閉容器内の配線に用いる気密端子、各種電力用設備、二次電池などを含む電源装置に用いる気密端子に適用でき、特に高電圧・高電流に対して耐久性が要求される高出力用の気密端子に利用できる。
10,20・・・気密端子、
11,21・・・金属外環、
12,22・・・リード、
13,23・・・絶縁ガラス、
14,24・・・被覆膜、
24―2・・・代替被膜、
30・・・工程フロー図、
31・・・表面被覆工程、
31―2・・・代替被覆工程、
32・・・部品振込工程、
33・・・ガラス封着工程、
40・・・金属外環の封着面、
40−1、40−2・・・貫通孔の両端周壁、
50・・・リードの封着面。

Claims (13)

  1. 金属外環と、この金属外環に設けた貫通孔に挿通した貫通リードと、このリードと前記金属外環とを気密に封着した絶縁ガラスとを備え、前記金属外環又は前記リードは、少なくとも前記絶縁ガラスの封着面の全部又は一部に所定の金属材からなる被覆膜を有することを特徴とする気密端子。
  2. 前記被覆膜は、封着温度で少なくとも一部が液相の状態にあり、かつ、除冷後は固相の状態である単体金属又は合金であることを特徴とする請求項1に記載の気密端子。
  3. 前記被覆膜は、少なくとも溶融温度が絶縁ガラスの軟化点以上封着温度以下の金属相を含む金属材であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の気密端子。
  4. 前記被覆膜は、リン含有量が5〜15mass%のNi−P合金であることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか一つに記載の気密端子。
  5. 前記金属外環又は前記リードに設けた前記被覆膜の何れか一方を、溶融温度が絶縁ガラスの封着温度以上である金属材からなる代替被膜に替えたことを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか一つに記載の気密端子。
  6. 前記代替被膜は、Au、Ni、Crの何れか1つから選択した金属材からなること特徴とする請求項1ないし請求項5の何れか一つに記載の気密端子。
  7. 金属外環又はリードの全部又は一部に所定金属材からなる被覆膜を施す表面被覆工程、前記金属外環又は前記リードの何れか一方に前記被覆膜を被覆しない場合にのみ必要に応じて実施する工程であって前記被覆膜と異なる他の代替被膜を被覆膜のない前記金属外環若しくは前記リードに施す代替被覆工程、少なくとも一方に前記被覆膜を施しまた必要応じて他方に前記代替被膜を施した前記金属外環及び前記リードに絶縁ガラスを装着して封着治具にセットする部品振込工程、封着治具にセットした各部品を加熱炉に通して前記被覆膜を溶融させて前記リードと前記金属外環とを前記封着ガラスによって封着するガラス封着工程により組み立てたことを特徴とする気密端子の製造方法。
  8. 前記被覆膜は、電気めっき、無電解めっき、溶融めっき、クラッド、真空蒸着、スパッタリングから選択された被覆手段を用いて施されたことを特徴とする請求項7に記載の気密端子の製造方法。
  9. 前記被覆膜は、封着温度で少なくとも一部が液相の状態にあり、かつ、除冷後は固相の状態である単体金属又は合金であることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の気密端子の製造方法。
  10. 前記被覆膜は、少なくとも溶融温度が絶縁ガラスの軟化点以上封着温度以下の金属相を含む金属材であることを特徴とする請求項7ないし請求項9の何れか一つに記載の気密端子の製造方法。
  11. 前記被覆膜は、リン含有量が5〜15mass%のNi−P合金であることを特徴とする請求項7ないし請求項10の何れか一つに記載の気密端子の製造方法。
  12. 前記代替被膜は、溶融温度が絶縁ガラスの封着温度以上である金属材からなることを特徴とする請求項7ないし請求項11の何れか一つに記載の気密端子の製造方法。
  13. 前記代替被膜は、Au、Ni、Crの何れか1つから選択した金属材からなること特徴とする請求項7ないし請求項12の何れか一つに記載の気密端子の製造方法。
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