JP2017150911A - 回路基板検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】検査に要する時間を短縮可能とする。【解決手段】検査用定電流Iの供給時に選択検査対象51に発生する磁界を検出して電気信号S1を出力する磁界検出部23と、選択検査対象51についての正常時検出レベルを含み異常時検出レベルを含まない基準範囲Rrefが記憶された記憶部7と、選択検査対象51の検出レベル(電気信号S1のレベル)と基準範囲Rrefとを比較することによってその正常・異常を判定する処理部6とを備え、処理部6は、並列接続された検査対象のうちの1つが選択検査対象51のときには、選択検査対象51の検出レベルが基準範囲Rrefに含まれているときに並列接続された検査対象のすべてが正常であり、その検出レベルが基準範囲Rrefに含まれていないときに並列接続された検査対象のいずれかが異常であると判定する。【選択図】図1

Description

本発明は、回路基板を検査可能に構成された回路基板検査装置に関し、特に、検査用定電流が流れることによって検査対象に発生する磁界を検出する磁界検出部を備えた回路基板検査装置に関するものである。
この種の回路基板検査装置として本願出願人は、下記の特許文献1に開示された回路基板検査装置を既に提案している。この回路基板検査装置は、所定の周期の交流信号を含む検査用信号(一定の電圧(波高値)の交流信号に一定の電圧の直流信号が重畳された定電圧信号)を出力する信号出力部と、回路基板の検査対象(導体パターン)へのこの検査用信号の印加によって発生する磁界を検出信号として検出すると共に上記した周期に対応する成分をこの検出信号から抽出して抽出信号を出力する磁界検出部と、この抽出信号に基づいて回路基板の良否を判定する制御部とを備えて構成されている。
この場合、制御部は、検査対象の導体パターンが良好(正常)な状態(導体パターンに断線や短絡がない状態)において検査用信号の印加によって発生する磁界強度(基準磁界強度)と、抽出信号から算出した検出磁界強度とを比較することにより、導体パターンの良否を判定する。一例として、制御部は、基準磁界強度と検出磁界強度の差分が予め規定された許容範囲内のときには、導体パターンが良好な状態であると判定し、許容範囲外のときには、導体パターンは不良(異常)な状態であると判定する。
特開2006−343103号公報(第3−6頁、第1図)
ところが、上記の回路基板検査装置には、以下のような改善すべき課題が存在している。すなわち、検査対象には、他の検査対象と並列接続されていない単独のものもあれば、他の検査対象と並列接続されているものもある。この場合、単独の検査対象については、定電圧信号が両端間に印加されたときに、検査対象の状態に応じた電流値で電流が流れ、また流れる電流の電流値に応じた磁界が発生することから、この発生する磁界を磁界検出部で検出することにより、検出した磁界のレベルに基づいて検査可能となっている。また、互いに並列接続されている各検査対象についても、定電圧信号が両端間に印加されたときに、検査対象毎にそれぞれの状態に応じた電流値で電流が流れ、その結果として、検査対象毎に流れる電流の電流値に応じた磁界が発生することから、発生する磁界を磁界検出部で検査対象毎に検出することにより、検出した磁界のレベルに基づいて個別に検査可能となっている。
しかしながら、上記の回路基板検査装置には、上記したように、互いに並列接続された検査対象については、すべての検査対象に発生する磁界を検出しなければ、その正常・異常を検査することができないため、検査に時間がかかるという改善すべき課題が存在している。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、検査に要する時間を短縮し得る回路基板検査装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく、請求項1記載の回路基板検査装置は、回路基板の検査対象に接続されて当該検査対象に検査用定電流を供給する電流供給部と、前記検査用定電流の供給時に前記検査対象に発生する磁界を検出すると共に電気信号に変換して出力する磁界検出部と、前記電気信号のレベルおよび当該電気信号に基づいて算出される前記磁界のレベルのいずれか一方のレベルである前記検査対象についての検出レベルであって当該検査対象が正常であるときの正常時検出レベルを含み、かつ当該検査対象が異常であるときの異常時検出レベルを含まない基準範囲が記憶された記憶部と、前記磁界検出部によって前記磁界が検出されている検査中の前記検査対象についての前記検出レベルと前記基準範囲とを比較することによって当該検査中の検査対象の正常・異常を判定する処理部とを備えている回路基板検査装置であって、前記処理部は、互いに並列接続された検査対象のうちの1つが前記検査中の検査対象であるときには、当該検査中の検査対象についての前記検出レベルが前記基準範囲に含まれているときに前記並列接続された検査対象のすべてが正常であると判定すると共に、当該検査中の検査対象についての前記検出レベルが前記基準範囲に含まれていないときに当該並列接続された検査対象のうちのいずれかが異常であると判定する。
また、請求項2記載の回路基板検査装置は、請求項1記載の回路基板検査装置において、前記処理部は、前記検査中の検査対象についての前記検出レベルが前記基準範囲に含まれていないときにおいて、当該検出レベルが当該基準範囲を上回っているときには、当該検査中の検査対象は正常であり、かつ前記並列接続された検査対象のうちの当該検査中の検査対象を除く検査対象のうちのいずれかが異常であると判定する。
また、請求項3記載の回路基板検査装置は、請求項1または2記載の回路基板検査装置において、前記検査対象は前記回路基板の一方の面に複数配設され、前記回路基板の他方の面に形成された複数の導体部に規定された複数のプロービングポイントのうちの対応するプロービングポイントに接触する複数の固定プローブが植設された検査用治具と、前記複数の固定プローブと前記電流供給部との間に配設されて、当該電流供給部からの前記検査用定電流を前記複数の検査対象のうちの選択された1つの検査対象に接続されている当該複数の固定プローブのうちの一対の固定プローブ間に切り替えて供給するスキャナ部と、前記磁界検出部を前記一方の面における前記選択された1つの検査対象の位置に移動させる検出部移動機構とを備えている。
また、請求項4記載の回路基板検査装置は、請求項1または2記載の回路基板検査装置において、前記検査対象は前記回路基板の一方の面に複数配設され、前記回路基板の他方の面に形成された複数の導体部に規定された複数のプロービングポイントのうちの対応するプロービングポイントに接触する複数の固定プローブが植設された検査用治具と、前記一方の面に形成された複数の導体部に規定された複数のプロービングポイントのうちの任意のプロービングポイントに移動プローブを移動させて接触させるプローブ移動機構と、前記複数の固定プローブおよび前記移動プローブと前記電流供給部との間に配設されて、当該電流供給部からの前記検査用定電流を前記複数の検査対象のうちの選択された1つの検査対象に接続されている当該複数の固定プローブおよび当該移動プローブのうちの一対のプローブ間に切り替えて供給するスキャナ部と、前記磁界検出部を前記一方の面における前記選択された1つの検査対象の位置に移動させる検出部移動機構とを備えている。
請求項1記載の回路基板検査装置によれば、処理部が、並列接続された検査対象のうちの1つが検査中の検査対象であるときには、この検査中の検査対象についての検出レベルが基準範囲に含まれているときに並列接続された検査対象のすべてが正常であると判定すると共に、検査中の検査対象についての検出レベルが基準範囲に含まれていないときに並列接続された検査対象のうちのいずれかが異常であると判定することにより、並列接続された複数の検査対象全体としての正常・異常を、検査中の1つの検査対象についての判定結果に基づいて判定できることから、並列接続された複数の検査対象についての検査に要する時間、ひいては回路基板に配設された複数の検査対象についての検査に要する時間を大幅に短縮することができる。
また、請求項2記載の回路基板検査装置によれば、並列接続された検査対象に含まれる検査中の検査対象についての検出レベルが基準範囲に含まれていないときにおいて、検出レベルが基準範囲を上回っているときには、この検査中の検査対象は正常であり、かつ並列接続された検査対象のうちの検査中の検査対象を除く検査対象のうちのいずれかが異常であると処理部が判定することにより、並列接続された複数の検査対象についての正常・異常をより詳しく判定することができる。
また、請求項3記載の回路基板検査装置によれば、回路基板の他方の面の複数のプロービングポイントに接触する複数の固定プローブが植設された検査用治具を備えたことにより、検査対象についての一対のプロービングポイントが他方の面側にだけ位置する回路基板を検査の対象とする場合において、装置全体の構成を簡略化しつつ、回路基板に配設された複数の検査対象についての検査時間を大幅に短縮することができる。
また、請求項4記載の回路基板検査装置によれば、回路基板の他方の面の複数のプロービングポイントに接触する複数の固定プローブが植設された検査用治具と共に、一方の面のプロービングポイントに移動プローブを移動させて接触させるプローブ移動機構を備えたことにより、検査時間の短縮を図りつつ、回路基板の一方の面側にプロービングポイントを設定しなければ検査できない検査対象についても検査することができる。
回路基板検査装置1の構成を示す構成図である。 回路基板検査装置1の動作を説明するための説明図である。 回路基板検査装置1の動作を説明するための他の説明図である。
以下、回路基板検査装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
まず、回路基板検査装置の一例である図1に示す回路基板検査装置1の構成について説明する。この回路基板検査装置1は、第1ユニット2、第2ユニット3、スキャナ部4、電流供給部5、処理部6および記憶部7を備え、図1に示すように、第1ユニット2および第2ユニット3の間に予め規定された検査位置Aに配設された回路基板50における複数の検査対象51を検査可能に構成されている。
この場合、例えば一対の端子を備えた抵抗、コンデンサおよびダイオードなどの個別電子部品では、電流パスが1つだけであることから、この素子全体が1つの検査対象51となる。一方、例えば複数の端子を備えた抵抗アレイ、コンデンサアレイ、半導体装置(BGA(Ball Grid Array)パッケージ、SOP(Small Outline Package)およびDIP(Dual Inline Package)などの種々の形態のパッケージに搭載された半導体装置)などの複数の端子を有する電子部品では、複数の端子のうちから一対の端子を選ぶ選び方が複数存在し、この選ばれた一対の端子毎に電流パス(一対の端子同士を接続する導体部)が異なるため、電流パスが複数存在することから、この複数の電流パスそれぞれが1つの検査対象51となる。
また、検査対象51となる個別電子部品や検査対象51となる電流パスを複数含む複数の端子を有する電子部品はすべて回路基板50の一方の面(例えば表面(本例では図1中の上面))に実装されているため、この回路基板50では検査対象51はすべて一方の面に配設されている。なお、検査対象51とならない個別電子部品や検査対象51とならない電流パスを含む電子部品については、回路基板50の一方の面および他方の面(例えば裏面(本例では図1中の下面))のいずれに実装されていてもよい。
第1ユニット2は、図1に示すように、検査位置Aに配設された回路基板50の他方の面(回路基板50における検査対象51の非配設面(本例では同図中の下面))側に配設されると共に、この他方の面との対向面(同図中の上面)に複数のプローブ(固定プローブ)11が起立した状態で配設(植設)されたピンボード型の検査用治具12を備えて構成されている。この複数のプローブ11は、回路基板50の他方の面に形成された不図示の複数の導体部(配線パターンやランドなど)に規定された不図示の複数のプロービングポイントのうちの対応するプロービングポイントに接触可能に配設されている。また、複数のプローブ11は、それぞれに接続された信号ケーブル13を介してスキャナ部4に接続されている。また、第1ユニット2は、検査位置Aに配設された回路基板50に対して検査用治具12を接離動自在に支持する不図示の移動機構を備えている。この移動機構は、処理部6によって制御されて作動する構成であってもよいし、手動によって作動する構成であってもよいが、本例では一例として前者の構成であるものとする。
第2ユニット3は、図1に示すように、検査位置Aに配設された回路基板50の一方の面(回路基板50における検査対象51の配設面(本例では同図中の上面))側に配設されている。また、第2ユニット3は、移動機構21a,21b,21c、2つのプローブ22a,22bおよび磁界検出部23を備えている。この場合、移動機構21aは、処理部6によって制御されることにより、移動機構21aに固定されたプローブ22aを回路基板50に対してX−Y方向(同図中の前後・左右方向)およびZ方向(同図中の上下方向)に移動可能(つまり、回路基板50の一方の面側において3次元的に移動可能)に構成されて、フライング式(移動式)のプローブ移動機構として機能する。移動機構21bは、処理部6によって制御されることにより、移動機構21bに固定されたプローブ22bを回路基板50に対してX−Y方向およびZ方向に移動可能に構成されて、もう1つのフライング式(移動式)のプローブ移動機構として機能する。この構成により、各移動機構21a,21bは、それぞれに固定された移動プローブ(フライングプローブ)としてのプローブ22a,22bを、回路基板50の一方の面に形成された不図示の複数の導体部(配線パターンやランドなど)に規定された不図示の複数のプロービングポイントのうちの任意のプロービングポイントに移動させて接触可能となっている。
移動機構21cは、処理部6によって制御されることにより、固定された磁界検出部23を回路基板50に対してX−Y方向およびZ方向に移動可能に構成されて、フライング式の検出部移動機構として機能する。この構成により、移動機構21cは、固定された磁界検出部23を、回路基板50の一方の面に形成された複数の検査対象51のうちの任意の検査対象51の位置に移動可能となっている。
また、各プローブ22a,22bは、それぞれに接続された信号ケーブル24を介してスキャナ部4に接続されている。また、磁界検出部23は、回路基板50の検査対象51に後述する検査用定電流Iが供給されているときに、この検査対象51に発生する磁界を検出すると共に検出した磁界のレベル(強さ)に応じたレベル(振幅)の電気信号(電圧信号)S1に変換して出力する。磁界検出部23は、例えば、ホール素子、磁気抵抗効果素子、磁気インピーダンス素子およびフラックスゲートセンサなどの種々の公知の磁気センサを用いて構成することができる。
スキャナ部4は、一例として複数の切替スイッチを備え、処理部6から出力されるプローブ情報(複数のプローブ11および2つのプローブ22a,22bのうちから選択された2つのプローブを示す情報)Dpの内容に対応して各切替スイッチの接続状態が切り替わることで、このプローブ情報Dpで示される2つのプローブに接続されている2つの信号ケーブルを電流供給部5(具体的には、電流供給部5の不図示の一対の出力端子)に接続可能に構成されている。この構成により、スキャナ部4は、電流供給部5(の一対の出力端子)から出力される後述の検査用定電流Iを、複数のプローブ11および2つのプローブ22a,22bのうちの一対のプローブ(プローブ情報Dpで示される2つのプローブ)間に切り替えて供給可能となっている。電流供給部5は、検査対象51に供給するための検査用定電流I(本例では交流定電流)を一対の出力端子から出力可能に構成されている。
処理部6は、例えばコンピュータで構成されて、磁界測定処理、第1ユニット2に対する制御処理、第2ユニット3に対する制御処理、スキャナ部4に対する制御処理、電流供給部5に対する制御処理、および回路基板50についての判定処理などの回路基板検査についての各種の処理を実行する。この場合、処理部6は、磁界測定処理では、磁界検出部23から出力される電気信号S1のレベルおよびこの電気信号S1のレベルに基づいて算出される磁界のレベル(検査対象51に発生している磁界のレベル)のいずれか一方のレベルを検査対象51についての検出レベルとして測定する。本例では一例として、処理部6は、磁界測定処理において、電気信号S1のレベルを検査対象51についての検出レベルとして測定するものとする。なお、この電気信号S1のレベルは、上記したように検査対象51に発生している磁界のレベルを算出する元になるレベルであることから、この磁界のレベルを表すレベルでもある。
記憶部7は、例えば、RAM等の半導体メモリやハードディスク装置などで構成されて、処理部6の動作プログラム、回路基板50の一方の面に複数配設されている各検査対象51の識別情報、各検査対象51が後述する単独状態であるか並列接続状態であるかを示すと共に並列接続状態のときにはいずれの検査対象51と並列接続となっているかを示す接続状態情報、各検査対象51についてのプロービングポイントの位置情報(各検査対象51の検査に使用する一対のプロービングポイントの位置情報)、および各検査対象51についての磁界検出ポイントの位置情報(各検査対象51の検査に際して磁界検出部23を配置すべき位置(通常は検査対象51の近傍の位置)を示す情報)などが予め記憶されている。この場合、各検査対象51は回路基板50の一方の面にすべて配設されているが、検査対象51についての一対のプロービングポイントは、回路基板50の一方の面にだけ位置している場合、回路基板50の他方の面にだけ位置している場合、並びに回路基板50の一方の面および他方の面に位置している場合がある。
また、記憶部7には、処理部6が判定処理において各検査対象51についての検出レベル(本例では一例として、電気信号S1のレベル)との比較に使用する各検査対象51についての基準範囲Rrefが記憶されている。この基準範囲Rrefについては、例えば以下のようにして求めることとする。この場合、すべての検査対象51が正常である複数の回路基板50において、回路基板50の同じ位置に配置されている同じ検査対象51についての一対のプロービングポイント間に同じ電流値の検査用定電流Iを供給したときに磁界検出部23から出力される電気信号S1のレベル(検査対象51に生じる磁界のレベル(強さ)を示すレベルでもある)は、検査対象51の接続状態に関わらず(つまり、検査対象51が他の検査対象51と電気的に並列接続されていない接続状態(単独状態)であるか、他の検査対象51と電気的に並列接続されている接続状態(並列接続状態)であるかに関わらず)、磁界検出部23の磁界検出特性のばらつきや移動機構21cによる磁界検出部23の磁界検出ポイントへの位置決め精度のばらつきに起因してばらつく。また、検査対象51が上記の並列接続状態のときには、検査対象51についての一対のプロービングポイント間に供給される検査用定電流Iは、並列接続されている各検査対象51のインピーダンスに応じた電流値で分流される。これにより、並列接続状態の検査対象51についての電気信号S1のレベルは、上記の要因に加えて、この検査対象51自体のインピーダンスのばらつきおよびこの検査対象51と並列接続されている他の検査対象のインピーダンスのばらつきにも起因してばらつくことになる。
このため、正常な回路基板50を用いて、各検査対象51についての一対のプロービングポイント間に同じ電流値の検査用定電流Iを供給したときの各検査対象51についての磁界検出ポイントでの電気信号S1のレベルを測定するという作業を、複数の正常な回路基板50について実行して、各検査対象51について、測定された複数の電気信号S1のレベルのうちの最大値を上限値とし、かつ最小値を下限値とする範囲を基準範囲Rrefとして求める。このようにして求められた各検査対象51についての基準範囲Rrefは、検査対象51が正常であるときの電気信号S1のレベル(検出レベル)である正常時レベル(正常時検出レベル)を含み、かつ検査対象51が異常であるときの電気信号S1のレベルである異常時レベル(異常時検出レベル)を含まない範囲となっている。
次に、回路基板検査装置1の動作について説明する。なお、回路基板50は予め検査位置Aに配設されているものとする。
この状態において、処理部6は回路基板50に対する検査処理を実行する。この検査処理では、まず、処理部6は、検査用治具接触処理を実行する。この検査用治具接触処理では、処理部6は、第1ユニット2に対する制御処理を実行してその移動機構を作動させることにより、検査用治具12を回路基板50に接近させて、複数のプローブ11を回路基板50の他方の面(下面)に形成された複数の導体部に規定された対応するプロービングポイントに接触させる。
次いで、処理部6は、対象選択処理を実行して、複数の検査対象51のうちの未検査の検査対象51の中から1つの検査対象51を選択して、この選択した検査対象51(以下、選択検査対象51ともいう)についての磁界検出ポイントの位置情報およびプロービングポイントの位置情報を記憶部7から読み出す。
続いて、処理部6は、磁界検出部移動処理を実行する。この磁界検出部移動処理では、処理部6は、読み出した磁界検出ポイントの位置情報に基づいて第2ユニット3に対する制御処理を実行して移動機構21cを作動させることにより、この磁界検出ポイント(検査中の検査対象である選択検査対象51の近傍の位置)に磁界検出部23を移動させる(磁界検出部23を配置する)。
また、処理部6は、読み出したプロービングポイントの位置情報で示される選択検査対象51についての一対のプロービングポイントのなかに回路基板50の一方の面側に位置するプロービングポイントが含まれているときには、フライングプローブ移動処理を実行する。このフライングプローブ移動処理では、処理部6は、この一方の面側に位置するプロービングポイントについての位置情報に基づいて第2ユニット3に対する制御処理を実行して移動機構21a,21bのうちの少なくとも一方を作動させることにより、このプロービングポイントにプローブ(フライングプローブ)22a,22bのうちの少なくとも一方を移動させて接触させる(プローブを配置する)。
具体的には、選択検査対象51についての一対のプロービングポイントがすべて回路基板50の一方の面側に位置するプロービングポイントのときには、処理部6は、移動機構21a,21bの双方を作動させることにより、この一対のプロービングポイントのそれぞれにプローブ22a,22bのうちの対応するプローブを接触させる。また、選択検査対象51についての一対のプロービングポイントのうちの1つだけが回路基板50の一方の面側に位置するプロービングポイントのときには、処理部6は、移動機構21a,21bのうちの対応する移動機構を作動させることにより、この移動機構に固定されたプローブをこの一方の面側に位置するプロービングポイントに接触させる。この回路基板検査装置1では、第2ユニット3がフライング式のプローブ移動機構として機能する移動機構21a,21bを備えているため、回路基板50の一方の面側にプロービングポイントを設定しなければ検査できない検査対象51(つまり、検査用治具12を備えた第1ユニット2だけでは対応できない検査対象51)についても検査することが可能となっている。
一方、選択検査対象51についての一対のプロービングポイントのなかに回路基板50の一方の面側に位置するプロービングポイントが含まれていないとき、つまり、選択検査対象51についての一対のプロービングポイントが回路基板50の他方の面側に位置するプロービングポイントであるときには、選択検査対象51についての一対のプロービングポイントは、既に検査用治具12の複数のプローブ11のうちの対応するプローブ11と接触状態となっている。このため、処理部6は、移動機構21a,21bによるプローブ22a,22bの移動が不要と判別して第2ユニット3に対する制御処理を省略する。このようにして、選択検査対象51についての一対のプロービングポイントへのプローブの接触(プローブの配置)が行われるが、この回路基板検査装置1では、第1ユニット2が検査用治具12を備えた構成であることから、選択検査対象51についての一対のプロービングポイントが回路基板50の他方の面側に位置するプロービングポイントであるときには、上記したように時間のかかる第2ユニット3に対する制御処理(具体的には移動機構21a,21bに対する制御処理)を省略できる。これにより、この回路基板検査装置1では、後述するスキャナ制御処理に迅速に移行することが可能、ひいては回路基板50の検査に要する時間を短縮可能となっている。
また、選択検査対象51についての一対のプロービングポイントのうちの1つが回路基板50の一方の面側に位置するプロービングポイントであり、残りの1つが回路基板50の他方の面側に位置するプロービングポイントである場合もあるが、この場合には、時間のかかる第2ユニット3に対する制御処理(具体的には移動機構21a,21bに対する制御処理)をすべて省略することはできないものの、移動機構21a,21bのうちの一方に対する制御処理については省略できるため、移動機構21a,21bの双方に対する制御処理を実行する場合よりも、回路基板50の検査に要する時間を短縮することが可能となっている。
続いて、処理部6は、スキャナ部4に対する制御処理(スキャナ制御処理)を実行して、複数のプローブ11および2つのプローブ22a,22bのうちの選択検査対象51についての一対のプロービングポイントに接触している一対のプローブと、電流供給部5の一対の出力端子とをスキャナ部4を介して一対一で接続する。
具体的には、処理部6は、この制御処理として、選択検査対象51についての一対のプロービングポイントに接触している一対のプローブを示すプローブ情報Dp(一対のプローブを特定し得る情報)をスキャナ部4に出力する。このプローブ情報Dpを取得したスキャナ部4は、プローブ情報Dpの内容に対応して各切替スイッチの接続状態を切り替えることで、このプローブ情報Dpで示される2つのプローブに接続されている2つの信号ケーブルを電流供給部5の一対の出力端子に接続する。これにより、電流供給部5の一方の出力端子は、スキャナ部4および信号ケーブル(信号ケーブル13,24のいずれか一方)を介して、選択検査対象51についての一対のプロービングポイントに接触している一対のプローブのうちの一方のプローブに接続されると共に、電流供給部5の他方の出力端子は、スキャナ部4および信号ケーブル(信号ケーブル13,24のいずれか一方)を介して、選択検査対象51についての一対のプロービングポイントに接触している一対のプローブのうちの他方のプローブに接続される。なお、このプローブ情報Dpについては、選択検査対象51が例えばダイオードなどのような電流について極性を有する部品にも電流供給部5から供給される電流が流れるように、この極性を考慮して予め作成されている。
次いで、処理部6は、電流供給処理を実行する。この電流供給処理では、処理部6は、電流供給部5に対する制御を実行して検査用定電流Iを出力させる。これにより、スキャナ部4等を経由して選択検査対象51(検査中の検査対象51)についての一対のプロービングポイント間に検査用定電流Iが供給される。続いて、処理部6は、この検査用定電流Iの供給状態において磁界測定処理を実行して、磁界検出部23から出力されている電気信号S1のレベルを測定して、選択検査対象51についての検出レベルとして記憶する。また、処理部6は、電気信号S1のレベルの測定完了後に、電流供給部5に対する制御を実行して検査用定電流Iの出力を停止させる電流停止処理を実行する。
次いで、処理部6は、判定処理を実行する。この判定処理では、処理部6は、磁界測定処理で測定した電気信号S1のレベルと、記憶部7から読み出した基準範囲Rrefとを比較することにより、選択検査対象51が正常であるか異常であるかを判定する。本例では一例として、選択検査対象51が正常であるとは、選択検査対象51がそのインピーダンスが予め規定された正常値の上限以下となっていることを意味し、異常であるとは、選択検査対象51のインピーダンスがこの正常値の上限を超えていること(例えば、オープン故障状態となっていること)を意味するものとする。
具体的には、この判定処理では、処理部6は、記憶部7から読み出した選択検査対象51についての接続状態情報に基づいて、選択検査対象51が単独状態であるか並列接続状態であるかを特定し、以下のように、選択検査対象51が単独状態であるときと並列接続状態であるときとに分けて、選択検査対象51についての正常・異常を判定する。
まず、単独状態のときには、処理部6は、選択検査対象51についての測定した電気信号S1のレベルと、記憶部7から読み出した選択検査対象51についての基準範囲Rrefとを比較して、この電気信号S1のレベルが基準範囲Rrefに含まれているときには選択検査対象51は正常であると判定し、この電気信号S1のレベルが基準範囲Rrefに含まれていないときには選択検査対象51は異常であると判定して、この判定結果を選択検査対象51の識別情報に対応付けて記憶部7に記憶させる。
一方、並列接続状態のときには、処理部6は、選択検査対象51についての測定した電気信号S1のレベルと、記憶部7から読み出した選択検査対象51についての基準範囲Rrefとを比較して、この電気信号S1のレベルが基準範囲Rrefに含まれているとき、およびこの電気信号S1のレベルが基準範囲Rrefを上回っているときのいずれのときにも選択検査対象51は正常であると判定し、この電気信号S1のレベルが基準範囲Rrefを下回っているときに異常であると判定する。
このように、並列接続状態のときに、電気信号S1のレベルが基準範囲Rrefに含まれているときだけでなく、基準範囲Rrefを上回っているときにも選択検査対象51を正常と判定する理由について、図2,3を参照して説明する。一例として、図2,3に示すように、1つの半導体装置52a内の1つの検査対象51である1つの電流パス53aが、他の1つの半導体装置52b内の1つの検査対象51である1つの電流パス53b、および他の1つの半導体装置52c内の1つの検査対象51である1つの電流パス53cと回路基板50に形成された導体部34(配線パターンやビアやスルーホールなど)を介して並列に接続されている構成の回路基板50において、電流パス53aを選択検査対象51として検査する例について説明する。
なお、互いに並列接続状態となっている複数の検査対象51(この例では、電流パス53a,53b,53c)については、電流パス53aについての接続状態情報として、電流パス53aに電流パス53bおよび電流パス53cが並列接続されていることを示す情報が記憶部7に記憶されている。同様にして、電流パス53bについての接続状態情報として、電流パス53bに電流パス53aおよび電流パス53cが並列接続されていることを示す情報が記憶部7に記憶されていると共に、電流パス53cについての接続状態情報として、電流パス53cに電流パス53aおよび電流パス53bが並列接続されていることを示す情報が記憶部7に記憶されている。このため、処理部6は、選択検査対象51の接続状態情報を記憶部7から読み出すことで、この選択検査対象51が並列接続状態となっている複数の検査対象51のうちの1つであるか、単独状態であるかを認識する。
この場合、電流供給部5から選択検査対象51についての一対のプロービングポイント(図2,3中のP1,P2)間に供給されている検査用定電流Iは、各電流パス53a,53b,53cの各インピーダンスに応じて電流Ia,Ib,Icに分流されて、各電流パス53a,53b,53cに流れる。そして、図2に示すように、各電流パス53a,53b,53cがいずれも正常なときには、電流Ia,Ib,Icはそれぞれについての基準範囲Rref(以下、説明のため、電流Iaについての基準範囲Rrefを基準範囲Rrefaとし、電流Ibについての基準範囲Rrefを基準範囲Rrefbとし、電流Icについての基準範囲Rrefを基準範囲Rrefcとする)内に含まれる電流値となる。
一方、図3に示すように、電流パス53aは正常であるものの、他の電流パス53b,53cのうちの少なくとも1つが異常(図3では、一例として電流パス53bだけがオープン故障状態となって異常)なときには、この異常な電流パスに流れる電流は正常のときよりも大幅に減少し(オープン故障状態のときは、ほぼゼロになり)、その減少分が電流パス53aを含む正常な電流パスに流れることになる。このため、正常な電流パスに流れる電流は、その分だけ増加して基準範囲Rrefを超える状態になる(図3では、正常な電流パス53a,43cに流れる電流Ia,Icが増加して、それぞれの基準範囲Rrefa,Rrefcを超える状態になる)。
したがって、この回路基板検査装置1では、処理部6は、選択検査対象51(図3では電流パス53a)が並列接続状態のときに、電気信号S1のレベルが基準範囲Rref(同図では基準範囲Rrefa)に含まれているときだけでなく、基準範囲Rref(同図では基準範囲Rrefa)を上回っているときにも正常と判定する。これにより、選択検査対象51(電流パス53a)が正常であるか異常であるかを正確に判定することが可能となる。なお、電流パスは、例えば、上記のようにオープン故障状態のときに異常となるが、このオープン故障状態には、電流パスを構成する半導体装置52a,52b,52cの一対の端子同士を接続する不図示の導体部自体が断線する故障状態だけでなく、この端子が導体部34から浮く故障状態など種々の故障状態が含まれる。
また、処理部6は、並列接続状態の選択検査対象51についての判定処理において、選択検査対象51についての電気信号S1のレベルが基準範囲Rrefを上回っていることを検出したときには、上記したように選択検査対象51を正常であると判定すると共に、この選択検査対象51に並列接続されている他の検査対象51のうちの少なくとも1つが異常となっている(つまり、この異常の1つが選択検査対象51のときの電気信号S1のレベルは基準範囲Rrefを下回る)と判定することもできる。このことから、並列接続状態の複数の検査対象51のうちの1つが選択検査対象51のときに、この選択検査対象51についての判定処理において、選択検査対象51についての電気信号S1のレベルが基準範囲Rrefに含まれること(正常であること)を検出したときには、この選択検査対象51だけでなく、この選択検査対象51と並列接続されている他の検査対象51もまた正常である(つまり、並列接続されている検査対象51のすべてが正常である)と判定することができる。
これにより、互いに並列接続されている複数の検査対象51に対する検査として、この複数の検査対象51が全体として正常であるか(複数の検査対象51がすべて正常であるか)、異常であるか(複数の検査対象51のうちのいずれかが異常であるか)を検査するだけでよい場合には、複数の検査対象51のうちの1つを選択検査対象51としてその正常・異常を判定するだけで、複数の検査対象51が全体として正常であるか異常であるかを判定することができることから、複数の検査対象51をすべて選択検査対象51として個別に検査する手法と比較して、検査に要する時間を大幅に低減することが可能となっている。
本例の回路基板検査装置1では、処理部6が、並列接続状態の選択検査対象51についての判定処理において、選択検査対象51が正常であるか異常であるかの判定を行うと共に、この判定結果に基づいて、上記のようにして選択検査対象51および選択検査対象51と並列接続状態の他の検査対象51を含む複数の検査対象51が全体として正常であるか異常であるかについても判定し、この全体としての判定結果についても記憶部7に記憶させる構成を採用する。また、処理部6は、このようにして並列接続状態の複数の検査対象51全体についての判定を行ったときには、この複数の検査対象51について検査済みであることを示す情報を、この複数の検査対象51の各識別情報に対応させて記憶部7に記憶させ、並列接続状態の複数の検査対象51のうちの選択検査対象51として検査を実行した1つの検査対象51以外の検査対象51についての検査を省略する。
その後、処理部6は、上記した対象選択処理、磁界検出部移動処理、フライングプローブ移動処理、スキャナ制御処理、電流供給処理、磁界測定処理、電流停止処理および判定処理を、未検査の検査対象51がなくなるまで実行する。これにより、記憶部7には、すべての検査対象51についての判定結果(検査結果)が記憶される。このようにして、記憶部7に記憶された各検査対象51の判定結果については、例えば、記憶部7をリムーバブルメディアで構成して、回路基板検査装置1の外部に持ち出し可能としたり、また回路基板検査装置1に不図示の送信部を設けると共にこの送信部を介して不図示の外部装置に伝送(出力)する構成としたり、回路基板検査装置1に不図示の表示部を設けると共にこの表示部に表示させる構成としたりすることができる。
最後に、処理部6は、第2ユニット3に対する制御処理を実行して各移動機構21a,21b,21cを作動させることにより、プローブ22a,22bおよび磁界検出部23を回路基板50から離すと共に、第1ユニット2に対する制御処理を実行して第1ユニット2側の移動機構を作動させることにより、検査用治具12を回路基板50から離す。これにより、検査済みの回路基板50を検査位置Aから取り除き、未検査の回路基板50を検査位置Aに配置して、この回路基板50に対する検査を実行することが可能となる。
このように、この回路基板検査装置1によれば、処理部6が、並列接続された検査対象51のうちの1つを選択検査対象51としたときには、この選択検査対象51についての検出レベル(電気信号S1のレベル)が基準範囲Rrefに含まれているときに並列接続された検査対象のすべてが正常であると判定すると共に、選択検査対象51についての検出レベルが基準範囲Rrefに含まれていないときに並列接続された検査対象のうちのいずれかが異常であると判定することにより、並列接続された複数の検査対象51全体としての正常・異常を1つの選択検査対象51についての判定結果に基づいて判定できることから、並列接続された複数の検査対象51についての検査に要する時間、ひいては回路基板50に配設された複数の検査対象51についての検査に要する時間を大幅に短縮することができる。
また、この回路基板検査装置1によれば、並列接続された検査対象51に含まれる選択検査対象51についての検出レベルが基準範囲Rrefに含まれていないときにおいて、検出レベルが基準範囲Rrefを上回っているときには、この選択検査対象51は正常であり、かつ並列接続された検査対象51のうちのこの選択検査対象51を除く検査対象51のうちのいずれかが異常であると処理部6が判定することにより、並列接続された複数の検査対象51についての正常・異常をより詳しく判定することができる。
また、この回路基板検査装置1によれば、第1ユニット2が検査用治具12を備えた構成であるため、選択検査対象51についての一対のプロービングポイントが回路基板50の他方の面側に位置するプロービングポイントであるときには、時間のかかる第2ユニット3に対する制御処理(移動機構21a,21bに対する制御処理)を省略できるため、回路基板50の検査に要する時間(検査時間)を短縮することができる。
また、この回路基板検査装置1によれば、検査用治具12を備えた第1ユニット2と共に、フライング式のプローブ移動機構として機能する移動機構21a,21bを備えた第2ユニット3を有する構成のため、上記の検査時間の短縮を図りつつ、回路基板50の一方の面側にプロービングポイントを設定しなければ検査できない検査対象51についても移動機構21a,21bを作動させてこの検査対象51についてのプロービングポイントにプローブ(フライングプローブ)22a,22bを接触させて検査することができる。
なお、上記の回路基板検査装置1では、上記した磁界測定処理において、磁界検出部23から出力される電気信号S1のレベルを検査対象51についての検出レベルとして測定する構成を採用しているが、電気信号S1のレベルに基づいて磁界検出部23が検出している磁界のレベルを算出(測定)し、この算出した磁界のレベルを検査対象51についての検出レベルとする構成を採用することもできる。
また、上記の回路基板検査装置1では、回路基板50の一方の面側(検査対象51の配設面側)にプロービングポイントを設定しなければ検査できない対象についても検査対象51とすべく、回路基板50の一方の面側の第2ユニット3にフライング式のプローブ移動機構として機能する移動機構21a,21bを配置する構成を採用しているが、検査対象51についての一対のプロービングポイントが回路基板50の他方の面側(検査対象51の非配設面側)にだけ位置する回路基板50を検査するだけでよい場合には、第2ユニット3に移動機構21a,21bを配置しない構成を採用することもできる。そして、この構成の回路基板検査装置によれば、並列接続状態の複数の検査対象51のうちの最初の1つを選択検査対象51としてその正常・異常を判定するだけで、並列接続状態の複数の検査対象51が全体として正常であるか異常であるかを判定することができるという上記の回路基板検査装置1と同様の効果を奏しつつ、装置全体の構成を簡略化することができる。
1 回路基板検査装置
5 電流供給部
6 処理部
7 記憶部
23 磁界検出部
50 回路基板
51 検査対象
I 検査用定電流
Rref 基準範囲
S1 電気信号

Claims (4)

  1. 回路基板の検査対象に接続されて当該検査対象に検査用定電流を供給する電流供給部と、
    前記検査用定電流の供給時に前記検査対象に発生する磁界を検出すると共に電気信号に変換して出力する磁界検出部と、
    前記電気信号のレベルおよび当該電気信号に基づいて算出される前記磁界のレベルのいずれか一方のレベルである前記検査対象についての検出レベルであって当該検査対象が正常であるときの正常時検出レベルを含み、かつ当該検査対象が異常であるときの異常時検出レベルを含まない基準範囲が記憶された記憶部と、
    前記磁界検出部によって前記磁界が検出されている検査中の前記検査対象についての前記検出レベルと前記基準範囲とを比較することによって当該検査中の検査対象の正常・異常を判定する処理部とを備えている回路基板検査装置であって、
    前記処理部は、互いに並列接続された検査対象のうちの1つが前記検査中の検査対象であるときには、当該検査中の検査対象についての前記検出レベルが前記基準範囲に含まれているときに前記並列接続された検査対象のすべてが正常であると判定すると共に、当該検査中の検査対象についての前記検出レベルが前記基準範囲に含まれていないときに当該並列接続された検査対象のうちのいずれかが異常であると判定する回路基板検査装置。
  2. 前記処理部は、前記検査中の検査対象についての前記検出レベルが前記基準範囲に含まれていないときにおいて、当該検出レベルが当該基準範囲を上回っているときには、当該検査中の検査対象は正常であり、かつ前記並列接続された検査対象のうちの当該検査中の検査対象を除く検査対象のうちのいずれかが異常であると判定する請求項1記載の回路基板検査装置。
  3. 前記検査対象は前記回路基板の一方の面に複数配設され、
    前記回路基板の他方の面に形成された複数の導体部に規定された複数のプロービングポイントのうちの対応するプロービングポイントに接触する複数の固定プローブが植設された検査用治具と、
    前記複数の固定プローブと前記電流供給部との間に配設されて、当該電流供給部からの前記検査用定電流を前記複数の検査対象のうちの選択された1つの検査対象に接続されている当該複数の固定プローブのうちの一対の固定プローブ間に切り替えて供給するスキャナ部と、
    前記磁界検出部を前記一方の面における前記選択された1つの検査対象の位置に移動させる検出部移動機構とを備えている請求項1または2記載の回路基板検査装置。
  4. 前記検査対象は前記回路基板の一方の面に複数配設され、
    前記回路基板の他方の面に形成された複数の導体部に規定された複数のプロービングポイントのうちの対応するプロービングポイントに接触する複数の固定プローブが植設された検査用治具と、
    前記一方の面に形成された複数の導体部に規定された複数のプロービングポイントのうちの任意のプロービングポイントに移動プローブを移動させて接触させるプローブ移動機構と、
    前記複数の固定プローブおよび前記移動プローブと前記電流供給部との間に配設されて、当該電流供給部からの前記検査用定電流を前記複数の検査対象のうちの選択された1つの検査対象に接続されている当該複数の固定プローブおよび当該移動プローブのうちの一対のプローブ間に切り替えて供給するスキャナ部と、
    前記磁界検出部を前記一方の面における前記選択された1つの検査対象の位置に移動させる検出部移動機構とを備えている請求項1または2記載の回路基板検査装置。
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