JP2017150745A - 熱交換装置及び発電システム - Google Patents

熱交換装置及び発電システム Download PDF

Info

Publication number
JP2017150745A
JP2017150745A JP2016033866A JP2016033866A JP2017150745A JP 2017150745 A JP2017150745 A JP 2017150745A JP 2016033866 A JP2016033866 A JP 2016033866A JP 2016033866 A JP2016033866 A JP 2016033866A JP 2017150745 A JP2017150745 A JP 2017150745A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
heat exchange
port
partition wall
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016033866A
Other languages
English (en)
Inventor
小野寺 隆
Takashi Onodera
隆 小野寺
洋 小野寺
Hiroshi Onodera
洋 小野寺
福島 徹
Toru Fukushima
徹 福島
佳成 川口
Yoshinari Kawaguchi
佳成 川口
勝行 田中
Katsuyuki Tanaka
勝行 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KAIHATSU DENGYO KK
Original Assignee
KAIHATSU DENGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KAIHATSU DENGYO KK filed Critical KAIHATSU DENGYO KK
Priority to JP2016033866A priority Critical patent/JP2017150745A/ja
Publication of JP2017150745A publication Critical patent/JP2017150745A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)

Abstract

【課題】 外部への放熱量を可能な限り少なくして粒体との熱交換効率の向上を図る。
【解決手段】 塔体1内で供給口3から排出口4へ向けて流下する粒体Rと給気口6からの空気との熱交換を行なってこの空気を排気口7から排気するもので、塔体1内に、その内部空間を複数の小空間Eに区画し、粒体Rが流下可能に傾斜形成された上面11を有した複数の仕切り壁Hを設けるとともに、各仕切り壁Hを、その上面の傾斜方向が上から順に交互に逆方向になるように、且つ、先端部の先端縁14が塔体1の内壁面から所定間隔離間して内壁面との間に粒体Rの通過口10を形成するように設け、排気口7より下位にあり給気口6より上位にあって且つ下面で小空間Eを区画する仕切り壁Hの当該下面に、仕切り壁Hの基端部側に空気が流入する流入口31を有するとともに通過口10に流入口31から流入した空気を噴射する噴射口32を有した空気ダクト30を設けた。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば、スラグ粒等の加熱された粒体と空気との熱交換を行なう熱交換装置及びこれを利用した発電システムに関する。
従来、熱交換装置としては、例えば、本願出願人が先に提案したものが知られている(特許第4558838号公報に掲載)。図10に示すように、この熱交換装置Kaは、上側に加熱された粒体Rを供給する供給口101が設けられ、下側に供給口101から供給されて流下した粒体Rを排出する排出口102が設けられるとともに、下側にブロア103からの空気を吹き込む給気口104が設けられ上側に給気口104から吹き込まれて上昇した空気を排気する排気口105が設けられた本体100を備え、この本体100内で供給口101から供給されて流下する粒体Rと給気口104から吹き込まれる空気との熱交換を行なって、空気を排気口105から排気する。そして、この熱交換装置Kaの本体100は、粒体Rが通過する通過口106を粒体Rの流下方向上流側及び下流側に夫々有した熱交換室107を、粒体Rの流下方向に沿って斜めに複数連設して構成されている。
各熱交換室107の底壁には、通過口106の手前で各熱交換室107内に空気を噴射する噴射口108を有した空気室110が形成されている。この空気室110には、空気が流入する流入口111が設けられるとともに、各熱交換室107の上壁に、噴射口108から噴射された空気が流出する流出口112が設けられており、本体100の外部には、流出口112から流出した空気を上位の流入口111に送給する空気送給管113(本体の外部に空気の流路として図示)が接続されている。そして、最下位の熱交換室107の流入口111が給気口104として構成され、最上位の熱交換室107の流出口112が排気口105として構成され、最上位の熱交換室107の上流側通過口106が供給口101として構成され、最下位の熱交換室107の下流側通過口106が排出口102として構成されている。
これにより、加熱された粒体Rが供給口101から供給されると、最上位の熱交換室107から最下位の熱交換室107へ向けて流下し、排出口102から排出される。この状態で、ブロア103から空気を供給して給気口104から空気室110内に空気を給気すると、最下位の空気室110の噴射口108から空気が噴射されて粒体Rを吹き上げ、これにより粒体Rと空気との間で熱交換が行われ、粒体Rが冷却されるとともに空気が加熱される。最下位の熱交換室107内の粒体Rを吹き上げて通過した空気は、流出口112から流出して空気送給管113を通って隣接する上位の熱交換室107の流入口111から上位の熱交換室107の空気室内に流入し、同様に熱交換室107を通過して順次上位の熱交換室107に吹き込まれ、高温の空気となって最上位の熱交換室107の排気口105から排気される。
特許第4558838号公報
ところで、この従来の熱交換装置Kaにおいては、空気室110の噴射口108から噴射されて粒体Rを吹き上げた空気は、流出口112から流出して空気送給管113を通って隣接する上位の熱交換室107の流入口111からこの上位の熱交換室107の空気室110内に流入するが、空気送給管113は、本体100の外部に露出しているので、放熱量が多くなり、それだけ、熱交換効率に劣っているという問題があった。また、本体100は、熱交換室107を粒体Rの流下方向に沿って斜めに複数連設して構成されているので、その表面積が大きく、それだけ、放熱面積が大きくなっていることから、この点でも熱交換効率に劣っているという問題があった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、外部への放熱量を可能な限り少なくして粒体との熱交換効率の向上を図った熱交換装置及び発電システムを提供することを目的とする。
このような目的を達成するため、本発明の熱交換装置は、上側に加熱された粒体を供給する供給口が設けられ下側に該供給口から供給されて流下した粒体を排出する排出口が設けられるとともに、下側に空気を吹き込む給気口が設けられ上側に該給気口から吹き込まれて上昇した空気を排気する排気口が設けられた塔体を備え、該塔体内で上記供給口から供給されて流下する粒体と上記給気口から吹き込まれる空気との熱交換を行なって、該空気を排気口から排気する熱交換装置であって、
上記塔体内に、その内部空間を上記供給口側から上記排出口側に亘って上記粒体が通過する通過口を上下に有した複数の小空間に区画し、上記粒体が流下可能に傾斜形成された上面を有した複数の仕切り壁を設けるとともに、該各仕切り壁を、その上面の傾斜方向が上から順に交互に逆方向になるように、且つ、該各仕切り壁の上面の傾斜方向の先端部が、平面から見て隣接する仕切り壁の上面の傾斜方向の基端部に重なる位置にあって、該先端部の先端縁が上記塔体の内壁面から所定間隔離間して該内壁面との間に上記通過口を形成するように設け、
上記排気口より下位にあり上記給気口より上位にあって且つ下面で小空間を区画する仕切り壁の当該下面に、該仕切り壁の基端部側に該仕切り壁の下面で区画される小空間内の空気が流入する流入口を有するとともに該仕切り壁で形成される通過口に上記流入口から流入した空気を噴射する噴射口を有した空気ダクトを設けた構成としている。
これにより、加熱された粒体を供給口から塔体に供給すると、上位の小空間において、粒体が仕切り壁の上面を流下して仕切り壁の先端縁の通過口から流下し、この通過口の下方にある下位の小空間を構成する仕切り壁の上面で受けられてその上面をスライドして流下していく。この粒体は、同様に流下して排出口のある小空間に至り、排出口から排出されて行く。これによって、各小空間の仕切り壁の上面に粒体層が形成されるようになる。
この状態で、給気口から空気を供給すると、空気ダクトのある仕切り壁においては、この仕切り壁の下面で区画される小空間内の空気が空気ダクトの流入口に流入し、噴射口から通過口へ噴射され、通過口に至った粒体を吹き上げる。この吹き上げにより粒体と空気との間で熱交換が行われ、粒体が冷却されるとともに空気が加熱される。このとき、粒体の吹き上げにより、吹き上げられた粒体層部分よりも上流側の粒体層の粒体が下流側に順次下降してくる。そして、粒体を吹き上げて通過口を通過した空気は、この通過口の上にある小空間に流入しこの小空間を形成する上側の仕切り壁の下面にある空気ダクトの流入口に流入し、同様に、この空気ダクトの噴射口から通過口へ噴射され、通過口に至った粒体を吹き上げる。このようにして、空気が空気ダクトを通して下位の小空間から排気口のある上位の小空間に向けて順次に吹き込まれ、高温の空気となって排気口から排気される。
この場合、空気は、塔体内の内部空間のみを通って排気口に至るので、従来のように塔体外部にある空気送給管を通ることがなく、そのため、外部への放熱量が可能な限り少なくなることから、粒体との熱交換効率の向上を図ることができる。また、塔体なので、従来の熱交換室を斜めに複数連設した本体に比較して、その表面積が小さくなり、それだけ、放熱面積が小さくなることから、この点でも熱交換効率の向上を図ることができる。
更に、空気が仕切り壁の先端縁から吹き出すようになるので、この先端縁を覆いながら粒体層を横切って吹き上がるようになり、そのため、先端縁の摩耗を抑制することができ、装置の摩耗耐久性を向上させることができる。即ち、仕切り壁の先端縁には空気の気流の層が生じ、この空気層により粒体が仕切り壁の先端縁に接触しにくくなるので、この先端縁が確実に保護されて摩耗が防止される。その結果、仕切り壁の寿命が長くなることから、交換時期が長くなり、それだけ、装置の管理が容易になる。また、空気が通過口に至った粒体は層状なので、空気流が横切りやすく、そのため、空気流が安定し、空気を粒体に均一に吹き込むことができ、それだけ、粒体と空気との熱交換効率を向上させることができる。即ち、装置全体の圧力損失が小さくなるので、粒体の排出調整、空気吹き込み量の調整といった運転管理が極めて容易になる。
そして、必要に応じ、最下位の仕切り壁で形成される通過口を上記排出口として構成し、該最下位の仕切り壁の下面に、上記給気口に連通するとともに該仕切り壁で形成される通過口に上記給気口から流入した空気を噴射する噴射口を有した給気用空気ダクトを設けた構成としている。最下位の仕切り壁によっても、給気用空気ダクトの噴射口から空気を通過口(排出口)へ噴射して、上記と同様に粒体を吹き上げることができるので、最下位の小空間においても、この吹き上げにより粒体と空気との間の熱交換を行うことができ、そのため、より一層熱交換効率を向上させることができる。
また、必要に応じ、上記空気ダクトを設けた仕切り壁の先端部の上方に、該先端部の先端縁が対向する塔体の内壁面に対面し上記通過口を通過して上昇する空気をガイドする空気ガイド通路を形成する空気ガイド板を設け、該空気ガイド板の下縁と該空気ガイド板の下縁が対向する上記仕切り壁の先端部とで該仕切り壁の上面上の粒体層の厚さを規制する下側規制口を形成した構成としている。
これにより、粒体を吹き上げた空気が、空気ガイド板にガイドされて空気ガイド通路を通るので、指向性が付与されることから、空気ガイド板の上にある空気ダクトの流入口へ流入し易くすることができる。また、上位の通過口を通過して流下してきた粒体は、空気ガイド板で堰き止められ、下側規制口を通るので、この空気ガイド板の下の通過口に粒体が大量に流下して堆積しにくくなり粒体が詰まる事態を防止でき、それだけ、粒体の流動状態を安定させることができる。更に、粒体は、下側規制口を通るので、粒体層の厚さを一定に保持することができ、この厚さが一定な粒体層に噴射口からの空気を吹き込むことができる。そのため、空気をより一層確実に均一に吹き込むことができ、それだけ、粒体と空気との間の熱交換効率をより一層向上させることができるとともに、噴出した空気の圧力損失を低減させて確実に粒体を吹き上げることができる。
更に、必要に応じ、上記流入口のある空気ダクトの流入口側の下側に、上記塔体の内壁面に対面し上記空気ガイド通路を通過して上昇する空気を上記空気ダクトの流入口に導入する導入路を形成する導入板を垂設した構成としている。これにより、空気ガイド通路を出た空気が、導入板にガイドされて導入路を通るので、空気ダクトの流入口へより一層流入し易くすることができる。
更にまた、必要に応じ、下面で小空間を区画する仕切り壁の先端部の下側に、該先端部の先端縁が対向する塔体の内壁面に対面し上記通過口を通過して流下する粒体を該内壁面に接触させてガイドして該通過口の下方にある仕切り壁の基端部に流下させる粒体ガイド通路を形成する粒体ガイド板を設け、該粒体ガイド板の下縁と該粒体ガイド板の下縁が対向する仕切り壁の基端部とで該仕切り壁の上面上の粒体層の厚さを規制する上側規制口を形成した構成としている。
これにより、通過口を通過して流下する粒体は、粒体ガイド板にガイドされて粒体ガイド通路を通り、この通過口の下方にある仕切り壁の基端部に流下させられるので、小空間内に分散しにくくなり、仕切り壁上を流下する粒体層に不均一に堆積することがなく、また、粒体は、上側規制口を通るので、粒体層の厚さを一定に保持することができ、粒体の流動状態を安定させることができる。そのため、この厚さが一定な粒体層に噴射口からの空気を吹き込むことができるので、空気をより一層確実に均一に吹き込むことができ、それだけ、粒体と空気との間の熱交換効率をより一層向上させることができるとともに、噴出した空気の圧力損失を低減させて確実に粒体を吹き上げることができる。
また、必要に応じ、上記流入口のある空気ダクトが設けられる仕切り壁において、上記粒体ガイド板を、上記空気ダクトの噴射口側の下側に垂設した構成としている。通過口の下方にある仕切り壁の基端部に確実に流下させることができる。
更に、必要に応じ、上記噴射口を、上記仕切り壁の先端部を含んで構成し、該仕切り壁の幅方向に沿う偏平状に形成した構成としている。ここで、仕切り壁の幅方向とは、粒体の流下方向に直交する左右方向のことをいう。これにより、噴射口が偏平状に形成されているので、空気ダクトの流入口から流入した空気は、その流速が増して噴射口から噴射されるとともに、噴射口の幅方向に沿って均一に噴射されるようになる。そのため、より一層空気流が安定し、空気を一層均一に粒体に吹き込むことができ、それだけ、粒体と空気との間の熱交換効率をより一層向上させることができる。
この場合、上記噴射口を、幅方向に列設される複数のノズルの集合を備えて構成したことが有効である。これにより、空気ダクトの流入口から流入した空気は、複数のノズルごとに噴射されるので、噴射口の幅方向に沿ってより一層均一に噴射されるようになる。そのため、より一層空気流が安定し、空気を粒体により一層均一に吹き込むことができ、それだけ、粒体と空気との間の熱交換効率をより一層向上させることができる。
そしてまた、必要に応じ、上記塔体内に、熱交換媒体を流通させる熱伝導パイプを備え該熱交換媒体と上記塔体内の粒体及び空気との間で熱交換を行う集熱器を設けた構成としている。集熱器によっても粒体の熱を回収することができるので、熱回収効率を向上させることができる。
また、必要に応じ、上記集熱器を、中空で盤状の外郭と、該外郭内部に挿通され熱交換媒体が流通する熱伝導パイプと、上記外郭の空間に充填され上記粒体の熱によって溶融可能な熱媒体とを備えて構成し、上記仕切り壁の全部若しくは一部を、上記集熱器を備えて構成し、該集熱器の外郭の一側面を、上記粒体が流下可能な上面として構成している。集熱器は、流下する粒体との間で熱交換を行うので、粒体との接触効率が良く、それだけ、熱交換効率を向上させることができる。この集熱器においては、熱交換媒体を熱伝導パイプ中に流して粒体と間接的に接触させて熱交換を行なっているので、熱交換媒体が汚れることがなくなり、装置環境を長期間維持することが可能になる。また、集熱器の外郭に粒体の熱によって溶融可能な熱媒体を充填したので、溶融した熱媒体が外郭内部を対流し、粒体の熱を効率良く熱伝導パイプの熱交換媒体に伝達することができることから、熱交換効率を向上させることができる。
この場合、上記外郭の一側面に、上記粒体の流下方向に直交する方向に延びる突条を所定間隔で複数列設したことが有効である。外郭の表面積が増すので、それだけ、熱交換効率を向上させることができる。また、外郭表面と流下する粒体との摩擦が少なくなり、外郭の摩耗を抑制することができ、この点でも、装置環境を長期間維持することが可能になる。
また、本発明の発電システムは、蒸気タービンと該蒸気タービンの動力により発電を行う発電機とを備えた発電システムにおいて、上記の熱交換装置を用い、該熱交換装置の排気口から排気される空気の熱を用いて上記蒸気タービンに供給する蒸気を生成する構成としている。上述したように、本熱交換装置は、粒体との熱交換効率が極めて良いので、本発電システムにおいても、エネルギー効率を向上させることができる。
より具体的には、蒸気タービンと該蒸気タービンの動力により発電を行う発電機とを備えた発電システムにおいて、上記の集熱器を設けた熱交換装置を用い、上記集熱器の熱交換媒体を水で構成し、該集熱器の熱交換媒体を集約して上記蒸気タービンに供給する供給管路及び該蒸気タービンから熱交換媒体を復水器を介して回収し上記集熱器に戻す回収管路を備え、
上記熱交換装置の外部に上記排気口から空気を取り出し上記給気口へ空気を戻す循環管路を設け、
上記供給管路の熱交換媒体と上記循環管路の空気との熱交換を行って該供給管路の熱交換媒体を加熱する加熱部を設け、
上記回収管路の熱交換媒体と上記加熱部の後流側の循環管路の空気との熱交換を行って熱交換媒体を加温する加温部を設けた構成としている。
これにより、蒸気タービンに供給する蒸気源を集熱器の熱交換媒体で構成し、これを、加熱部において、本熱交換装置の排気口から取出した空気で更に加熱するので、高温の蒸気を生成することができるようになり、エネルギー効率を向上させることができる。また、加熱部で熱交換に供した空気を利用して、蒸気タービンから回収した熱交換媒体を加温するので、より一層エネルギー効率を向上させることができる。
また、必要に応じ、上記加熱部は、上記供給管路の熱交換媒体を補助的に加熱するための燃焼ガスを生成する加熱炉を備えた構成としている。本熱交換装置の空気の熱量が不足しても対応することができる。
本発明によれば、空気は、塔体内の内部空間のみを通って排気口に至るので、従来のように塔体外部にある空気送給管を通ることがなく、そのため、外部への放熱量が可能な限り少なくなることから、粒体との熱交換効率の向上を図ることができる。また、塔体なので、従来の熱交換室を斜めに複数連設した本体に比較して、その表面積が小さくなり、それだけ、放熱面積が小さくなることから、この点でも熱交換効率の向上を図ることができる。
本発明の実施の形態に係る熱交換装置を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る熱交換装置を粒体の流下状態とともに示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る熱交換装置の要部を示す拡大断面図である。 本発明の実施の形態に係る熱交換装置を示す図1中A−A線断面図である。 本発明の実施の形態に係る熱交換装置の仕切り壁に用いる第1集熱器を示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は平面断面図である。 本発明の実施の形態に係る熱交換装置の塔体の内壁に用いる別の第2集熱器を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。 本発明の実施の形態に係る熱交換装置において、仕切り壁の先端縁の形態例(A)〜(D)を示す図である。 本発明の実施の形態に係る熱交換装置において、空気ダクトの噴射口の形態例(A)〜(C)を示す図である。 本発明の実施の形態に係る発電システムを示す図である。 従来の熱交換装置の一例を示す図である。
以下、添付図面に基づいて本発明の実施の形態に係る熱交換装置及びこれを用いた発電システムについて詳細に説明する。
図1乃至図4に示すように、本発明の実施の形態に係る熱交換装置Kは、加熱された粒体Rと空気との熱交換を行う断熱部材で形成された塔体1を備えている。粒体Rとしては、例えば、金属精錬所などから排出される800℃〜1000℃の高温に加熱されたスラグ粒が用いられる。
塔体1には、上側にホッパ2から加熱された粒体Rを供給する供給口3が設けられ、下側に供給口3から供給されて流下した粒体Rを排出する排出口4が設けられている。供給口3はシャッタ3aで開閉可能になっており、開時に粒体Rを供給する。また、塔体1には、下側にブロア5からの空気を吹き込む給気口6が設けられ、上側に給気口6から吹き込まれて上昇した空気を排気する排気口7が設けられている。本熱交換装置Kは、塔体1内で供給口3から供給されて流下する粒体Rと給気口6から吹き込まれる空気との熱交換を行なって、この空気を排気口7から排気する。また、塔体1内には、水からなる熱交換媒体と塔体1内の粒体R及び空気との熱交換を行う第1集熱器20(図5)及び第2集熱器60(図6)が夫々1若しくは2以上(実施の形態では2以上)設けられている。第1集熱器20及び第2集熱器60については後述する。
塔体1内には、その内部空間を供給口3側から排出口4側に亘って粒体Rが通過する通過口10を上下に有した複数の小空間Eに区画し、粒体Rが流下可能に傾斜形成された上面を有した複数の仕切り壁Hが設けられている。即ち、小空間Eは、上下に隣接する上側の仕切り壁Hとこれに対向する下側の仕切り壁Hの一対の仕切り壁Hにより区画される。各仕切り壁Hは、その上面11の傾斜方向が上から順に交互に逆方向になるように、且つ、各仕切り壁Hの上面11の傾斜方向の先端部12が、平面から見て隣接する仕切り壁Hの上面11の傾斜方向の基端部13に重なる位置にあって、先端部12の先端縁14が塔体1の内壁面から所定間隔離間して内壁面との間に通過口10を形成するように設けられている。
また、図1及び図2に示すように、塔体1において、最上位の仕切り壁Hと塔体1の上壁1aとの間は、供給口3からの粒体Rを導く通路を構成している。更に、最下位の仕切り壁Hで形成される通過口10は、排出口4として構成されており、この最下位の仕切り壁Hと塔体1の下壁1bとの間は、給気口6を有した後述の給気用空気ダクト34として構成される。排出口4の下側にはフィーダ16によって粒体Rを外部に送り出す排出管15が接続されている。更にまた、排気口7は、最上位の小空間Eより2つ下位にある小空間Eに設けられている。排気口7は、小空間Eを形成する上側の仕切り壁Hの基端部13側において、塔体1の壁部に設けられている。
各仕切り壁Hは、第1集熱器20を備えて構成されている。第1集熱器20は、図5に示すように、中空で矩形盤状に形成された外郭21と、この外郭21内部に蛇行させられて挿通され水からなる熱交換媒体が流通する熱伝導パイプ22と、外郭21の空間に充填され粒体Rの熱によって溶融可能な熱媒体23とを備えて構成されている。熱媒体23としては、粒体Rの熱によって溶融可能な、例えば、ビスマス,錫をベースとした低融点合金が用いられている。外郭21及び熱伝導パイプ22の材質は、熱媒体23により腐食され難く、熱媒体23より融点が高く、熱伝導性に優れたものであればよい。熱伝導パイプ22の入口管部24及び出口管部25は長手方向一端部に突設され、この入口管部24及び出口管部25のある一端部側が基端部13として塔体1の壁部に取付けられている。そして、第1集熱器20の外郭21の一側面は、粒体Rが流下可能な上面11として構成されている。更に、外郭21の一側面には、粒体Rの流下方向に直交する方向に延びる突条26が所定間隔で複数列設されている。
また、第1集熱器20の他端部側には、図7に示すように、先端縁14を有した先端部材27が設けられている。先端部材27は、図7(A)に示すように、断面三角形状にして先端縁14を鋭角に形成している。また、先端部材27は、これに限定されるものではなく、適宜変更して差支えない。例えば、図7(B)に示すように、先端縁14側を断面半円弧状にして先端縁14の上下面を弧状にしたもの、図7(C)に示すように、断面矩形の上側の直角な角部を先端縁14とし下面側を弧状に膨出させたもの、図7(D)に示すように、断面矩形の上側を鈍角の角部とし、下側を鋭角の角部として突出させて先端縁14としたもの等が挙げられる。
また、図1乃至図3に示すように、排気口7より下位にあり給気口6より上位にあって且つ下面17で小空間Eを区画する仕切り壁Hの当該下面17には、仕切り壁Hの基端部13側にこの仕切り壁Hの下面17で区画される小空間E内の空気が流入する流入口31を有するとともに、この仕切り壁Hで形成される通過口10に上記流入口31から流入した空気を噴射する噴射口32を有した空気ダクト30が設けられている。空気ダクト30の流路は、第1集熱器20の下面17と、この第1集熱器20の下面17に間隔を隔てて対面する覆い板33とで形成されている。
また、最下位の仕切り壁Hの下面17には、給気口6を有するとともにこの仕切り壁Hで形成される通過口10に給気口6から流入した空気を噴射する噴射口32を有した給気用空気ダクト34が設けられている。給気用空気ダクト34の流路は、第1集熱器20の下面17と、この第1集熱器20の下面17に間隔を隔てて対面する塔体1の下壁1bとで形成されている。
また、空気ダクト30及び給気用空気ダクト34の噴射口32は、仕切り壁Hの先端部12を含んで構成されており、仕切り壁Hの幅方向に沿う偏平状に形成されている。また、図8に示すように、噴射口32は、幅方向に列設される複数のノズル35の集合を備えて構成されている。ノズル35は、その形状が、例えば、図8(A)に示すように矩形状に形成されたもの、図8(B)に示すように三角形状に形成されたもの、図8(C)に示すように円形状に形成されたものが挙げられる。
更に、図1乃至図4に示すように、空気ダクト30及び給気用空気ダクト34を設けた仕切り壁Hの先端部12の上方には、先端部12の先端縁14が対向する塔体1の内壁面に対面し、通過口10を通過して上昇する空気をガイドする空気ガイド通路41を形成する空気ガイド板40が設けられている。この空気ガイド板40の下縁と空気ガイド板40の下縁が対向する仕切り壁Hの先端部12とで、仕切り壁Hの上面11上の粒体層の厚さを規制する下側規制口42が形成される。空気ダクト30及び給気用空気ダクト34が設けられない仕切り壁Hであって、最上位の仕切り壁Hの下位の2つの仕切り壁Hの上方にも、空気は通過しないが空気ガイド板40と同様に下側規制口42を形成する調整板43が設けられている。
更にまた、流入口31のある空気ダクト30の流入口31側の下側であって、覆い板33には、塔体1の内壁面に対面し空気ガイド通路41を通過して上昇する空気を空気ダクト30の流入口31に導入する導入路44を形成する導入板45が垂設されている。
また、下面17で小空間Eを区画する仕切り壁Hの先端部12の下側には、先端部12の先端縁14が対向する塔体1の内壁面に対面し、通過口10を通過して流下する粒体Rを内壁面に接触させてガイドして、通過口10の下方にある仕切り壁Hの基端部13に流下させる粒体ガイド通路51を形成する粒体ガイド板50が設けられている。この粒体ガイド板50の下縁と粒体ガイド板50の下縁が対向する仕切り壁Hの基端部13とで、仕切り壁Hの上面11上の粒体層の厚さを規制する上側規制口52が形成される。流入口31のある空気ダクト30が設けられる仕切り壁Hにおいては、粒体ガイド板50は、空気ダクト30を構成する覆い板33の噴射口32側の下側に垂設されている。
また、各小空間Eには、仕切り壁Hに用いた第1集熱器20とは別の第2集熱器60が設けられている。この第2集熱器60は、図6に示すように、水からなる熱交換媒体を流通させる複数の熱伝導パイプ61を、取付板62に複数並設し、各熱伝導パイプ61の一端を集約して入口管部63に接続し、他端を集約して出口管部64に接続して構成されている。そして、この第2集熱器60は、小空間Eの通過口10の上側において、熱伝導パイプ61を小空間E内に露出させて、塔体1の壁部に取付けられている。
次に、本発明の実施の形態に係る発電システムSについて説明する。この発電システムSは、図9に示すように、蒸気タービン70と蒸気タービン70の動力により発電を行う発電機71とを備え、本発明の実施の形態に係る熱交換装置Kを用い、熱交換装置Kの排気口7から排気される空気の熱を用い、第1集熱器20及び第2集熱器60からの水を蒸気にして蒸気タービン70に供給するものである。
詳しくは、この発電システムSは、第1集熱器20及び第2集熱器60の水からなる熱交換媒体を集約して蒸気タービン70に供給する供給管路72と、蒸気タービン70から熱交換媒体を復水器73を介して回収し第1集熱器20及び第2集熱器60に戻す回収管路74とを備えている。また、熱交換装置Kの外部に排気口7から空気を取り出し給気口6へ空気を戻す循環管路75(図9中点線で図示)が設けられている。ブロア5は給気口6の手前にあってこの循環管路75に介装され、空気を循環させる。そして、供給管路72の熱交換媒体と循環管路75の空気との熱交換を行って供給管路72の熱交換媒体を加熱する加熱部76が設けられ、回収管路74の熱交換媒体と加熱部76の後流側の循環管路75の空気との熱交換を行って熱交換媒体を加温する加温部77が設けられている。加熱部76は、供給管路72の熱交換媒体を補助的に加熱するための燃焼ガスを生成する加熱炉(図示せず)を備えている。加熱炉では、例えば、天然ガスや重油を燃焼し、その燃焼ガスを熱源としている。78は加熱炉からの燃焼ガスの排気経路に設けられた集塵機、79は集塵機78から排ガスファン78aにより吸引された排ガスを排気する煙突である。
従って、この実施の形態に係る発電システムSによれば、以下のようにして発電が行われる。先ず、実施の形態に係る熱交換装置Kにおいて、高温に加熱したスラグ粒からなる粒体Rがホッパ2から塔体1の供給口3に供給されると、粒体Rが上位の仕切り壁Hの上面11を流下して仕切り壁Hの先端縁14の通過口10から流下し、この通過口10の下方にある上位の小空間Eを構成する仕切り壁Hの上面11で受けられてその上面11をスライドして流下していく。上位の小空間Eにおいては、粒体Rは仕切り壁Hの上面11を流下して仕切り壁Hの先端縁14の通過口10から流下し、この通過口10の下方にある下位の小空間Eを構成する仕切り壁Hの上面11で受けられてその上面11をスライドして流下していく。この粒体Rは、同様に流下して排出口4のある小空間Eに至り、排出口4から排出されて行く。これによって、各小空間Eの仕切り壁Hの上面11に粒体層が形成されるようになる。
この状態で、ブロア5を作動して給気口6から空気を供給すると、給気用空気ダクト34の噴射口32から空気が通過口10(排出口4)へ噴射され、通過口10に至った粒体Rを吹き上げる。この吹き上げにより粒体Rと空気との間で熱交換が行われ、粒体Rが冷却されるとともに空気が加熱される。このとき、粒体Rの吹き上げにより、吹き上げられた粒体層部分よりも上流側の粒体層の粒体Rが下流側に順次下降してくる。そして、粒体Rを吹き上げて通過口10を通過した空気は、この通過口10の上にある小空間Eに流入しこの小空間Eを形成する上側の仕切り壁Hの下面17にある空気ダクト30の流入口31に流入する。そして、この空気ダクト30の噴射口32から通過口10へ噴射され、通過口10に至った粒体Rを吹き上げる。この吹き上げにより粒体Rと空気との間で熱交換が行われ、粒体Rが冷却されるとともに空気が加熱される。粒体Rを吹き上げて通過口10を通過した空気は、この通過口10の上にある小空間Eに流入しこの小空間Eを形成する上側の仕切り壁Hの下面17にある空気ダクト30の流入口31に流入する。このようにして、空気が空気ダクト30を通して下位の小空間Eから排気口7のある上位の小空間Eに向けて順次に吹き込まれ、高温の空気となって排気口7から排気される。
この場合、空気は、塔体1内の内部空間のみを通って排気口7に至るので、従来のように塔体1外部にある空気送給管を通ることがなく、そのため、外部への放熱量が可能な限り少なくなることから、粒体Rとの熱交換効率の向上を図ることができる。また、塔体1なので、従来の熱交換室を斜めに複数連設した本体に比較して、その表面積が小さくなり、それだけ、放熱面積が小さくなることから、この点でも熱交換効率の向上を図ることができる。
更に、空気が仕切り壁Hの先端縁14から吹き出すようになるので、この先端縁14を覆いながら粒体層を横切って吹き上がるようになり、そのため、先端縁14の摩耗を抑制することができ、装置の摩耗耐久性を向上させることができる。即ち、仕切り壁Hの先端縁14には空気の気流の層が生じ、この空気層により粒体Rが仕切り壁Hの先端縁14に接触しにくくなるので、この先端縁14が確実に保護されて摩耗が防止される。その結果、仕切り壁Hの寿命が長くなることから、交換時期が長くなり、それだけ、装置の管理が容易になる。また、空気が通過口10に至った粒体Rは層状なので、空気流が横切りやすく、そのため、空気流が安定し、空気を粒体Rに均一に吹き込むことができ、それだけ、粒体Rと空気との熱交換効率を向上させることができる。即ち、装置全体の圧力損失が小さくなるので、粒体Rの排出調整、空気吹き込み量の調整といった運転管理が極めて容易になる。
また、通過口10を通過して粒体Rを吹き上げた空気は、空気ガイド板40にガイドされて空気ガイド通路41を通る。そのため、指向性が付与されることから、空気ガイド板40の上にある空気ダクト30の流入口31へ流入し易くすることができる。また、上位の通過口10を通過して流下してきた粒体Rは、空気ガイド板40で堰き止められ、下側規制口42を通るので、この空気ガイド板40の下の通過口10に粒体Rが大量に流下して堆積しにくくなり粒体Rが詰まる事態を防止でき、それだけ、粒体Rの流動状態を安定させることができる。更に、粒体Rは、下側規制口42を通るので、粒体層の厚さを一定に保持することができ、この厚さが一定な粒体層に噴射口32からの空気を吹き込むことができる。そのため、空気をより一層確実に均一に吹き込むことができ、それだけ、粒体Rと空気との間の熱交換効率をより一層向上させることができるとともに、噴出した空気の圧力損失を低減させて確実に粒体Rを吹き上げることができる。また、上位にある調整板43においても、粒体層の厚さを一定に保持することができ、粒体Rの流動状態を安定させることができる。
また、流入口31のある空気ダクト30の流入口31側の下側には、導入板45が垂設されているので、空気ガイド通路41を出た空気は、導入板45にガイドされて導入路44を通ることから、空気ダクト30の流入口31へより一層流入し易くすることができる。
更に、噴射口32が仕切り壁Hの幅方向に沿う偏平状に形成されているので、空気ダクト30の流入口31から流入した空気は、その流速が増して噴射口32から噴射されるとともに、噴射口32の幅方向に沿って均一に噴射されるようになる。そのため、より一層空気流が安定し、空気を一層均一に粒体Rに吹き込むことができ、それだけ、粒体Rと空気との間の熱交換効率をより一層向上させることができる。
更にまた、噴射口32は、幅方向に列設される複数のノズル35の集合を備えているので、空気ダクト30の流入口31から流入した空気は、複数のノズル35ごとに噴射されることから、噴射口32の幅方向に沿ってより一層均一に噴射されるようになる。そのため、より一層空気流が安定し、空気を粒体Rにより一層均一に吹き込むことができ、それだけ、粒体Rと空気との間の熱交換効率をより一層向上させることができる。
また、通過口10を通過して流下する粒体Rは、粒体ガイド板50にガイドされて粒体ガイド通路51を通り、この通過口10の下方にある仕切り壁Hの基端部13に流下させられる。そのため、小空間E内に分散しにくくなり、仕切り壁H上を流下する粒体層に不均一に堆積することがなく、また、粒体Rは、上側規制口52を通るので、粒体層の厚さを一定に保持することができ、粒体Rの流動状態を安定させることができる。このため、この厚さが一定な粒体層に噴射口32からの空気を吹き込むことができるので、空気をより一層確実に均一に吹き込むことができ、それだけ、粒体Rと空気との間の熱交換効率をより一層向上させることができるとともに、噴出した空気の圧力損失を低減させて確実に粒体Rを吹き上げることができる。
そしてまた、仕切り壁Hを構成する第1集熱器20及び小空間Eの壁部に設けた第2集熱器60によっても粒体Rの熱が回収される。仕切り壁Hを構成する第1集熱器20においては、流下する粒体Rとの間で熱交換を行うので、粒体Rとの接触効率が良く、それだけ、熱交換効率を向上させることができる。この場合、外郭21の一側面に、粒体Rの流下方向に直交する方向に延びる突条26が所定間隔で複数列設されているので、外郭21の表面積が増すことになり、それだけ、熱交換効率を向上させることができる。また、外郭21表面と流下する粒体Rとの摩擦が少なくなり、外郭21の摩耗を抑制することができ、装置環境を長期間維持することが可能になる。
この第1集熱器20においては、熱交換媒体を熱伝導パイプ22中に流して粒体Rと間接的に接触させて熱交換を行なっているので、熱交換媒体が汚れることがなくなり、装置環境を長期間維持することが可能になる。また、第1集熱器20の外郭21に粒体Rの熱によって溶融可能な熱媒体23を充填したので、溶融した熱媒体23が外郭21内部を対流し、粒体Rの熱を効率良く熱伝導パイプ22の熱交換媒体に伝達することができることから、熱交換効率を向上させることができる。
図9に示すように、本発電システムSにおいては、上記の熱交換装置Kにおいて、排気口7から高温の空気が排気されると、この高温の空気は循環管路75を通して加熱部76及び加温部77に送給され、その後ブロア5により再び給気口6に送給され、空気は循環管路75を循環させられる。また、第1集熱器20及び第2集熱器60の熱交換媒体も加熱されて集約され、供給管路72を通して蒸気タービン70へ供給される。この供給管路72の途中において、加熱部76により、供給管路72の熱交換媒体と循環管路75の空気との間の熱交換が行われ、熱交換媒体は更に加熱されて高温の蒸気となる。この場合、加熱部76において、本熱交換装置Kの排気口7から取出した空気で熱交換媒体を更に加熱して高温の蒸気を生成するので、エネルギー効率を向上させることができる。そして、この高温の蒸気により蒸気タービン70が駆動され、発電機71による発電が行われる。加熱部76での循環管路75の空気の熱量が不足している場合には、加熱部76の加熱炉において、例えば、天然ガスや重油を燃焼し、その燃焼ガスを熱源として、供給管路72の熱交換媒体を加熱する。
蒸気タービン70の駆動に供された熱交換媒体は、復水器73を介して回収管路74に流入し、再び、第1集熱器20及び第2集熱器60に戻される。この回収管路74の途中においては、加温部77により、回収管路74の熱交換媒体と加熱部76の後流側の循環管路75の空気との間の熱交換が行われ、熱交換媒体が加温される。この場合、加熱部76で熱交換に供した空気を利用して、蒸気タービン70から回収した熱交換媒体を加温するので、より一層エネルギー効率を向上させることができる。
尚、上記実施の形態において、小空間Eの数は図示したものに限定されるものではなく、小空間Eを幾つ連設しても良く、適宜変更して差支えない。また、上記実施の形態において、排気口7を最上位の小空間Eより2つ下位にある小空間Eに設けたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、これより上位の小空間Eあるいは塔体1の上壁1aに設けるなど適宜変更して差支えない。尚また、上記実施の形態において、粒体Rをスラグ粒で構成したが、必ずしもこれに限定されるものではないことは勿論である。
S 発電システム
K 熱交換装置
R 粒体
1 塔体
1a 上壁
1b 下壁
3 供給口
4 排出口
5 ブロア
6 給気口
7 排気口
H 仕切り壁
E 小空間
10 通過口
11 上面
12 先端部
13 基端部
14 先端縁
17 下面
20 第1集熱器
21 外郭
22 熱伝導パイプ
23 熱媒体
24 突条
27 先端部材
30 空気ダクト
31 流入口
32 噴射口
33 覆い板
34 給気用空気ダクト
35 ノズル
40 空気ガイド板
41 空気ガイド通路
42 下側規制口
43 調整板
44 導入路
45 導入板
50 粒体ガイド板
51 粒体ガイド通路
52 上側規制口
53 覆い板
60 第2集熱器
61 熱伝導パイプ
70 蒸気タービン
71 発電機
72 供給管路
73 復水器
74 回収管路
75 循環管路
76 加熱部
77 加温部

Claims (14)

  1. 上側に加熱された粒体を供給する供給口が設けられ下側に該供給口から供給されて流下した粒体を排出する排出口が設けられるとともに、下側に空気を吹き込む給気口が設けられ上側に該給気口から吹き込まれて上昇した空気を排気する排気口が設けられた塔体を備え、該塔体内で上記供給口から供給されて流下する粒体と上記給気口から吹き込まれる空気との熱交換を行なって、該空気を排気口から排気する熱交換装置であって、
    上記塔体内に、その内部空間を上記供給口側から上記排出口側に亘って上記粒体が通過する通過口を上下に有した複数の小空間に区画し、上記粒体が流下可能に傾斜形成された上面を有した複数の仕切り壁を設けるとともに、該各仕切り壁を、その上面の傾斜方向が上から順に交互に逆方向になるように、且つ、該各仕切り壁の上面の傾斜方向の先端部が、平面から見て隣接する仕切り壁の上面の傾斜方向の基端部に重なる位置にあって、該先端部の先端縁が上記塔体の内壁面から所定間隔離間して該内壁面との間に上記通過口を形成するように設け、
    上記排気口より下位にあり上記給気口より上位にあって且つ上下の仕切り壁で小空間を形成する当該上側の仕切り壁の下面に、該仕切り壁の基端部側に該仕切り壁の下面で区画される小空間内の空気が流入する流入口を有するとともに該仕切り壁で形成される通過口に上記流入口から流入した空気を噴射する噴射口を有した空気ダクトを設けたことを特徴とする熱交換装置。
  2. 最下位の仕切り壁で形成される通過口を上記排出口として構成し、該最下位の仕切り壁の下面に、上記給気口を有するとともに該仕切り壁で形成される通過口に上記給気口から流入した空気を噴射する噴射口を有した給気用空気ダクトを設けたことを特徴とする請求項1記載の熱交換装置。
  3. 上記空気ダクトを設けた仕切り壁の先端部の上方に、該先端部の先端縁が対向する塔体の内壁面に対面し上記通過口を通過して上昇する空気をガイドする空気ガイド通路を形成する空気ガイド板を設け、該空気ガイド板の下縁と該空気ガイド板の下縁が対向する上記仕切り壁の先端部とで該仕切り壁の上面上の粒体層の厚さを規制する下側規制口を形成したことを特徴とする請求項1または2記載の熱交換装置。
  4. 上記流入口のある空気ダクトの当該流入口側の下側に、上記塔体の内壁面に対面し上記空気ガイド通路を通過して上昇する空気を上記空気ダクトの流入口に導入する導入路を形成する導入板を垂設したことを特徴とする請求項3記載の熱交換装置。
  5. 下面で小空間を区画する仕切り壁の先端部の下側に、該先端部の先端縁が対向する塔体の内壁面に対面し上記通過口を通過して流下する粒体を該内壁面に接触させてガイドして該通過口の下方にある仕切り壁の基端部に流下させる粒体ガイド通路を形成する粒体ガイド板を設け、該粒体ガイド板の下縁と該粒体ガイド板の下縁が対向する仕切り壁の基端部とで該仕切り壁の上面上の粒体層の厚さを規制する上側規制口を形成したことを特徴とする請求項1乃至4何れかに記載の熱交換装置。
  6. 上記流入口のある空気ダクトが設けられる仕切り壁において、上記粒体ガイド板を、上記空気ダクトの噴射口側の下側に垂設したことを特徴とする請求項5記載の熱交換装置。
  7. 上記噴射口を、上記仕切り壁の先端部を含んで構成し、該仕切り壁の幅方向に沿う偏平状に形成したことを特徴とする請求項1乃至6何れかに記載の熱交換装置。
  8. 上記噴射口を、幅方向に列設される複数のノズルの集合を備えて構成したことを特徴とする請求項7記載の熱交換装置。
  9. 上記塔体内に、熱交換媒体を流通させる熱伝導パイプを備え該熱交換媒体と上記塔体内の粒体及び空気との間で熱交換を行う集熱器を設けたことを特徴とする請求項1乃至8何れかに記載の熱交換装置。
  10. 上記集熱器を、中空で盤状の外郭と、該外郭内部に挿通され熱交換媒体が流通する熱伝導パイプと、上記外郭の空間に充填され上記粒体の熱によって溶融可能な熱媒体とを備えて構成し、上記仕切り壁の全部若しくは一部を、上記集熱器を備えて構成し、該集熱器の外郭の一側面を、上記粒体が流下可能な上面として構成したことを特徴とする請求項9記載の熱交換装置。
  11. 上記外郭の一側面に、上記粒体の流下方向に直交する方向に延びる突条を所定間隔で複数列設したことを特徴とする請求項10記載の熱交換装置。
  12. 蒸気タービンと該蒸気タービンの動力により発電を行う発電機とを備えた発電システムにおいて、
    上記請求項1乃至11何れかに記載の熱交換装置を用い、該熱交換装置の排気口から排気される空気の熱を用いて上記蒸気タービンに供給する蒸気を生成することを特徴とする発電システム。
  13. 蒸気タービンと該蒸気タービンの動力により発電を行う発電機とを備えた発電システムにおいて、
    上記請求項9乃至11何れかに記載の熱交換装置を用い、上記集熱器の熱交換媒体を水で構成し、該集熱器の熱交換媒体を集約して上記蒸気タービンに供給する供給管路及び該蒸気タービンから熱交換媒体を復水器を介して回収し上記集熱器に戻す回収管路を備え、
    上記熱交換装置の外部に上記排気口から空気を取り出し上記給気口へ空気を戻す循環管路を設け、
    上記供給管路の熱交換媒体と上記循環管路の空気との熱交換を行って該供給管路の熱交換媒体を加熱する加熱部を設け、
    上記回収管路の熱交換媒体と上記加熱部の後流側の循環管路の空気との熱交換を行って熱交換媒体を加温する加温部を設けたことを特徴とする発電システム。
  14. 上記加熱部は、上記供給管路の熱交換媒体を補助的に加熱するための燃焼ガスを生成する加熱炉を備えたことを特徴とする請求項13記載の発電システム。
JP2016033866A 2016-02-25 2016-02-25 熱交換装置及び発電システム Pending JP2017150745A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016033866A JP2017150745A (ja) 2016-02-25 2016-02-25 熱交換装置及び発電システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016033866A JP2017150745A (ja) 2016-02-25 2016-02-25 熱交換装置及び発電システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017150745A true JP2017150745A (ja) 2017-08-31

Family

ID=59739672

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016033866A Pending JP2017150745A (ja) 2016-02-25 2016-02-25 熱交換装置及び発電システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017150745A (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5177578A (ja) * 1974-12-28 1976-07-05 Ishikawajima Harima Heavy Ind
JPS5314001U (ja) * 1976-07-19 1978-02-06
JP2001221586A (ja) * 2000-02-09 2001-08-17 Kurimoto Ltd 熱交換装置
JP2003336830A (ja) * 2002-05-16 2003-11-28 Kamui Sangyo Kk 脱硝装置付流動層熱交換器
JP2004057885A (ja) * 2002-07-26 2004-02-26 Kaihatsu Dengyo Kk 流動層発生方法及び流動層発生装置
JP4558838B1 (ja) * 2009-12-26 2010-10-06 開発電業株式会社 熱交換装置
US20140053792A1 (en) * 2012-08-23 2014-02-27 Korea Institute Of Energy Research Fluidized bed heat exchange apparatus for recovering heat of flue gas for producing high temperature water

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5177578A (ja) * 1974-12-28 1976-07-05 Ishikawajima Harima Heavy Ind
JPS5314001U (ja) * 1976-07-19 1978-02-06
JP2001221586A (ja) * 2000-02-09 2001-08-17 Kurimoto Ltd 熱交換装置
JP2003336830A (ja) * 2002-05-16 2003-11-28 Kamui Sangyo Kk 脱硝装置付流動層熱交換器
JP2004057885A (ja) * 2002-07-26 2004-02-26 Kaihatsu Dengyo Kk 流動層発生方法及び流動層発生装置
JP4558838B1 (ja) * 2009-12-26 2010-10-06 開発電業株式会社 熱交換装置
US20140053792A1 (en) * 2012-08-23 2014-02-27 Korea Institute Of Energy Research Fluidized bed heat exchange apparatus for recovering heat of flue gas for producing high temperature water

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6504520B2 (ja) 燃焼装置
KR101255005B1 (ko) 순환 유동층 보일러
KR20170128125A (ko) 연소장치
CN102967048A (zh) 使用醇基液体燃料的间接式热风炉
SE445855B (sv) Fluidiserad bedd-vermevexlare
KR101430860B1 (ko) 순환 유동층 보일러
JP4644177B2 (ja) 固形燃料燃焼装置
JP5190511B2 (ja) ボイラー
JP2017150745A (ja) 熱交換装置及び発電システム
US20160290632A1 (en) Fluidized Bed Apparatus
US10900660B2 (en) Fluidized bed heat exchanger
JP2017161139A (ja) ボイラ装置
JP4137676B2 (ja) コークス乾式消火設備のガス出口フリュー部構造
KR101145934B1 (ko) 유동층 연소로 하부호퍼 열교환장치와 유동사 냉각장치를 구비한 폐열 재활용시스템
JP6407079B2 (ja) 高湿分空気利用ガスタービンシステム及びその排ガス処理システム
JP2007277367A (ja) コークス乾式消火設備の除塵器及び除塵方法
JP4558838B1 (ja) 熱交換装置
US20160356488A1 (en) Fluidized Bed Apparatus and its Components
KR200405040Y1 (ko) 보일러 및 열교환기의 성능향상을 위한 유체의 가온장치
JP2014025601A (ja) 排気ガス回収システム
KR101532880B1 (ko) 멀티냉각 및 다단연소 구조의 열회수용 연소장치
KR101428359B1 (ko) 순환 유동층 보일러
JP2019045003A (ja) 熱回収器
KR101116174B1 (ko) 유동층 연소실 보일러의 연소실 하부호퍼 열교환장치
JP6800251B2 (ja) 流動床式焼却炉

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171012

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180723

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180731

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190212