JP2017150507A - 4列円すいころ軸受 - Google Patents

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梓 大谷
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Abstract

【課題】各列の荷重負荷割合に対して各列の負荷容量を適切にして、軸受の幅方向寸法を大きくすることなく、軸受寿命を向上させることができる4列円すいころ軸受を提供する。【解決手段】外輪11,12と、内輪13と、外輪11,12と内輪13との間に4列で配置される複数の円すいころ15と、を備え、軸受軸方向中心CLを境にして、両側の負荷容量が略同一であり、負荷容量が異なる列を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、4列円すいころ軸受に関する。
従来の4列円すいころ軸受として、一対の外輪及び複列外輪と、一対の複列内輪と、各外輪の軌道面と各内輪の軌道面との間にそれぞれ配置され、保持器によって転動自在に保持される複数の円すいころと、を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。そして、従来の4列円すいころ軸受では、各列に同じ円すいころが使用されており、各列の負荷容量は同じである。
特開2013−011293号公報
ところで、鉄鋼圧延機のロールネックに4列円すいころ軸受が使用される場合、圧延時の荷重によるロールの撓みなどにより、軸受にアキシアル荷重も負荷されるため、各列の荷重負荷割合が均一ではないことが判明しており、荷重負荷割合の高い列の疲労が進行し、軸受寿命が低下してしまっていた。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、各列の荷重負荷割合に対して各列の負荷容量を適切にして、軸受の幅方向寸法を大きくすることなく、軸受寿命を向上させることができる4列円すいころ軸受を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1)外輪と、内輪と、外輪と内輪との間に4列で配置される複数の円すいころと、を備え、軸受軸方向中心を境にして、両側の負荷容量が略同一であり、負荷容量が異なる列を有する、4列円すいころ軸受。
(2)円すいころの寸法が異なる列を有する、(1)に記載の4列円すいころ軸受。
(3)4列円すいころ軸受はロールを支持するものであり、ロール側から1列目・3列目の負荷容量又は前記円すいころの寸法を、ロール側から2列目・4列目の負荷容量又は前記円すいころの寸法よりも大きく設定する、(1)又は(2)に記載の4列円すいころ軸受。
(4)上記4列円すいころ軸受を備えた圧延機。
(5)上記4列円すいころ軸受を備えた搬送装置。
(6)上記4列円すいころ軸受を備えたアクチュエータ。
本発明によれば、外輪と、内輪と、外輪と内輪との間に4列で配置される複数の円すいころと、を備え、軸受軸方向中心を境にして、両側の負荷容量が略同一であり、負荷容量が異なる列を有するため、各列の荷重負荷割合に対して各列の負荷容量を適切にして、軸受の幅方向寸法を大きくすることなく、軸受寿命を向上させることができる。
本発明に係る4列円すいころ軸受の一実施形態が採用された圧延機のロールネック部の断面図である。 図1に示す4列円すいころ軸受を説明する断面図である。
以下、本発明に係る4列円すいころ軸受の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態の4列円すいころ軸受10は、図1及び図2に示すように、一対の外輪11及び複列外輪(外輪)12と、一対の複列内輪(内輪)13と、各外輪11,12の軌道面11a,12aと各内輪13の軌道面13aとの間にそれぞれ配置され、保持器16によって転動自在に保持される複数の円すいころ15と、を備える。そして、4列円すいころ軸受10は、鉄鋼圧延機などのロール1のロールネック2を回動自在に支持するため、ロールネック2とハウジング3との間に配置されている。なお、図2中の符号L1〜L4は、ロール側からの列の順番(1列目〜4列目)を示している。
また、図2に示すように、軸方向中央に配置される複列外輪12と、その軸方向両側に配置される外輪11との間には、外輪間座17がそれぞれ配置されており、一対の外輪11及び複列外輪12の軸方向の位置決めが行われている。
また、外輪11の軸方向外側には、シール部材(密封装置)19が取り付けられる円環状のシールホルダ18が配置されており、このシールホルダ18と複列内輪13から軸方向外方に延設される小径部13bの外周面との間は、シール部材19によって密封されている。また、軸受内部には、所定量のグリースが充填されている。
また、シールホルダ18の外周面には、Oリング20が装着されており、このOリング20は、シールホルダ18とハウジング3との間を封止している。これにより、軸受内部への水や異物の浸入を防止している。
また、複列内輪13の中央部には大鍔部13cが形成され、複列内輪13の両端部には小鍔部13dが形成されている。そして、軸受使用時においては、各列の円すいころ15は、大鍔部13cと両端の小鍔部13dに案内されながら各軌道面11a,12a,13a上を転動する。
また、一対の複列内輪13の互いに突き合う小鍔部13dの内周面には、環状の段部13eが対向するようにそれぞれ形成されており、この一対の段部13e内には中間シール21が取り付けられている。
なお、複列外輪12は、単列の外輪を2個使用してもよい。また、外輪間座17は、外輪11,12の幅を広くすることより設けなくてもよい。また、シールホルダ18は、外輪11から軸方向に延設することで一体として形成してもよい。
そして、本実施形態では、図2に示すように、ロール側から1列目・3列目の円すいころ15の軸方向寸法Aを、ロール側から2列目・4列目の円すいころ15の軸方向寸法Bよりも大きく設定している。また、本実施形態の4列円すいころ軸受10の外径、内径、幅方向寸法を、ISO規格の標準軸受と同一に設定している。なお、上記軸方向寸法A,Bの比は、用途によって算出される。
なお、単列の外輪11、複列外輪12、及び複列内輪13の形状は、円すいころ15の荷重を負荷できる軌道面を有するものであればよく、本実施形態のものに限定されるものではない。例えば、本実施形態では、複列外輪12は、2列目、3列目の軌道面長さが等しい左右対称形状とする一方、1列目の外輪11の軸方向長さは、4列目の外輪11の軸方向長さよりも長くしている。また、1対の複列内輪13は、1列目、3列目の軌道面長さが2列目、4列目の軌道面長さよりも長くした、互いに共通の形状としている。
このように構成された4列円すいころ軸受10では、軸受軸方向中心CLを境にして、両側の負荷容量が略同一であり、負荷容量又は円すいころ15の軸方向寸法が異なる列を有することとなる。
以上説明したように、本実施形態の4列円すいころ軸受10によれば、ロール側から1列目・3列目の円すいころ15の軸方向寸法Aを、ロール側から2列目・4列目の円すいころ15の軸方向寸法Bよりも大きく設定するため、各列の荷重負荷割合に対して各列の負荷容量を適切にして、軸受の幅方向寸法を大きくすることなく、軸受寿命を向上させることができる。
なお、本発明は上記実施形態に例示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、シール部材を有する密封型の4列円すいころ軸受に本発明を適用した場合を例示したが、これに限定されず、シール部材を有さない開放型の4列円すいころ軸受に本発明を適用してもよい。
また、本発明の4列円すいころ軸受は、ボールねじのねじ軸を支持する軸受に使用されていてもよい。また、ボールねじを使用した組立体の例として搬送装置や位置決め装置としてのアクチュエータを挙げることができる。また、本発明の4列円すいころ軸受は、搬送装置であるローラコンベアのローラを支持する軸受に使用してもよい。
1 ロール
10 4列円すいころ軸受
11 外輪
12 複列外輪
13 複列内輪
15 円すいころ
A 1列目・3列目の円すいころの軸方向寸法
B 2列目・4列目の円すいころの軸方向寸法
CL 軸受軸方向中心

Claims (3)

  1. 外輪と、内輪と、前記外輪と前記内輪との間に4列で配置される複数の円すいころと、を備え、
    軸受軸方向中心を境にして、両側の負荷容量が略同一であり、
    負荷容量が異なる列を有する、4列円すいころ軸受。
  2. 前記円すいころの寸法が異なる列を有する、請求項1に記載の4列円すいころ軸受。
  3. 前記4列円すいころ軸受はロールを支持するものであり、
    前記ロール側から1列目・3列目の負荷容量又は前記円すいころの寸法を、前記ロール側から2列目・4列目の負荷容量又は前記円すいころの寸法よりも大きく設定する、請求項1又は2に記載の4列円すいころ軸受。
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