JP2017149659A - 新規化合物およびそれを含有する半導体材料 - Google Patents

新規化合物およびそれを含有する半導体材料 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明では、湿式成膜法により高い移動度を発現する半導体素子を与える半導体材料を提供することにあり、さらには、該半導体材料を与える化合物を提供することを課題とする。
【解決手段】 一般式(1)
【化1】
Figure 2017149659

(式中、Arは置換基を有してもよい芳香族炭化水素基または置換基を有してもよい複素芳香族基を表し、Rは炭素数5以上のアルキレン基を表し、Rは炭素数1〜20のアルキル基を表し、XはO、SまたはNHを表す。ただし、Arが5−(n−ヘキシル)チエニル基の場合、RとRの組み合わせについて、Rが炭素数6の直鎖アルキレン基かつRがn−ブチル基である場合を除く。)
で表される化合物により、課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、新規化合物およびそれを含有する半導体材料に関する。
アモルファスシリコンや多結晶シリコンを半導体材料として用いてなるトランジスタが、液晶表示装置や有機EL表示装置などのスイッチング素子として広く用いられている。しかし、これらシリコンを用いるトランジスタは、その製造において、高温熱処理プロセスを有することから、プラスチック基板を用いることになる次世代型フレキシブル表示装置には耐熱性の問題から展開できない。こういった課題を解決するために、シリコンに代えて有機化合物を半導体材料(以下、有機化合物を用いてなる半導体材料を有機半導体材料ということがある。)として用いてなる有機トランジスタが提案されている。
有機半導体材料は、インク化することで、塗布法または印刷法(以下、塗布法や印刷法などを湿式成膜法ということがある。)にて、低温成膜できるため、耐熱性の乏しいプラスチック基板に適応でき、フレキシブル表示装置への応用が、さらには、フレキシブル電子装置(例えば、軽量フレキシブル化した電子タグやセンサなど)への応用が期待されている。一方、有機半導体には、当初、移動度(半導体特性を表す指標の一つで、単位はcm/Vsである。)がシリコン半導体と比べて低く、その結果、トランジスタ応答速度に劣り、実用化は難しい、といった課題があった。しかし、この課題に対して、近年、アモルファスシリコンの移動度を凌駕する移動度を与える有機半導体材料が開発されている。
例えば、特許文献1には、2,7位置換[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(以下、[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンをBTBTと略する。)骨格を有する化合物が記載されており、その置換基として、ハロゲン、C1−C18アルキル、ハロゲンを有するC1−C18アルキル、C1−C18アルキルオキシ、C1−C18アルキルチオ、もしくはアリール、または、ハロゲン、C1−C18アルキル、ハロゲンを有するC1−C18アルキル、C1−C18アルキルオキシ、C1−C18アルキルチオの少なくとも一つを有するアリール等が開示され、これらの化合物を用いてなるトランジスタの移動度は0.17〜0.31cm/Vsと記載されている。
特許文献2には、2,7位置換BTBT骨格を有する化合物が記載されており、その置換基として、水素原子、ハロゲノ置換C1−C36脂肪速炭化水素基等が開示され、これらの化合物を用いてなるトランジスタの移動度は0.12〜4.5cm/Vsと記載されている。
特許文献3には、2,7位置換BTBT骨格を有する化合物が記載されており、その置換基として、分岐または環状のアルコキシアルコキシ基や炭素数4〜20の置換または未置換のアリール基等が開示されているが、本発明にかかわる化合物は記載されておらず、これらの化合物を用いてなるトランジスタの移動度は10−1cm/Vsのオーダーと記載されている。
特許文献4には、一般式で「側鎖−芳香族ユニット−芳香族ユニット」で表される化合物が開示されているが、本発明にかかわる化合物は記載されていない。
非特許文献1には、2−アルキル−7−アリールBTBTが記載されており、これらの化合物は、高次の液晶相を経由して結晶化することにより、分子配列の秩序性が高い膜を与え、該膜を有するトランジスタの移動度は>5cm/Vsと記載されている。しかし、これらの化合物について、有機溶媒への溶解性が低いことが課題となっている。
WO2006−077888号公報 WO2008−47896号公報 特開2009−267132号公報 WO2012−121393号公報
Nature Communications、2015年、6巻、6828頁
前記したとおり、有機半導体材料の特徴は、トランジスタなどの半導体素子を湿式成膜法により与えうるところにある。したがって、本発明の課題は、湿式成膜法により高い移動度を発現する半導体素子を与える半導体材料を提供することにあり、さらには、該半導体材料を与える化合物を提供することにある。
本発明者は前記課題を克服すべく、鋭意検討を重ね、特定構造の置換基を有するBTBT誘導体が、湿式成膜法により高い移動度を発現する半導体素子を与えることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の項目から構成される。
1.一般式(1)
Figure 2017149659
(式中、Arは置換基を有してもよい芳香族炭化水素基または置換基を有してもよい複素芳香族基を表し、Rは炭素数5以上のアルキレン基を表し、Rは炭素数1〜20のアルキル基を表し、XはO、SまたはNHを表す。ただし、Arが5−(n−ヘキシル)チエニル基の場合、RとRの組み合わせについて、Rが炭素数6の直鎖アルキレン基かつRがn−ブチル基である場合を除く。)
で表される化合物、
2.1.に記載の化合物を含有する半導体材料、
3.1.に記載の化合物を含有するインク、
4.1.に記載の化合物を含有する半導体膜、
5.1.に記載の化合物を含有する半導体層を有する半導体素子、
6.1.に記載の化合物を含有する半導体層を有するトランジスタ。
本発明によって、湿式成膜法により高い移動度を発現する半導体素子を提供することができる。
ボトムゲートボトムコンタクト(BGBC)型トランジスタの概念断面図である。
(本発明の化合物)
以下、本発明の化合物について説明する。
本発明の化合物は、一般式(1)で表されるBTBT誘導体である。
Figure 2017149659
(式中、Arは置換基を有してもよい芳香族炭化水素基または置換基を有してもよい複素芳香族基を表し、Rは炭素数5以上のアルキレン基を表し、Rは炭素数1〜20のアルキル基を表し、XはO、SまたはNHを表す。ただし、Arが5−(n−ヘキシル)チエニル基の場合、RとRの組み合わせについて、Rが炭素数6の直鎖アルキレン基かつRがn−ブチル基である場合を除く。)
一般式(1)で表される化合物のArについて説明する。
Arとしては、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基または置換基を有してもよい複素芳香族基であれば、特に限定されるものではなく、例えば、
フェニル基および置換基を有するフェニル基、ナフチル基および置換基を有するナフチル基、アズレニル基および置換基を有するアズレニル基、アントラセニル基および置換基を有するアントラセニル基、フェナントリル基および置換基を有するフェナントリル基、アセナフチレニル基および置換基を有するアセナフチレニル基、アセナフテニル基および置換基を有するアセナフテニル基、フルオレニル基および置換基を有するフルオレニル基、ナフタセニル基および置換基を有するナフタセニル基、ピレニル基および置換基を有するピレニル基、クリセニル基および置換基を有するクリセニル基、ペリレニル基および置換基を有するペリレニル基、ビフェニルから誘導される一価基および置換基を有するビフェニルから誘導される一価基、p−ターフェニルから誘導される一価基および置換基を有するp−ターフェニルから誘導される一価基、p−クォーターフェニルから誘導される一価基および置換基を有するp−クォーターフェニルから誘導される一価基等の単環または多環芳香族炭化水素基;
ピロリル基および置換基を有するピロリル基、イミダゾリル基および置換基を有するイミダゾリル基、ピラゾリル基および置換基を有するピラゾリル基、トリアゾリル基および置換基を有するトリアゾリル基、テトラゾリル基および置換基を有するテトラゾリル基、
フリル基および置換基を有するフリル基、チエニル基および置換基を有するチエニル基、
オキサゾリル基および置換基を有するオキサゾリル基、チアゾリル基および置換基を有するチアゾリル基、オキサジアゾリル基および置換基を有するオキサジアゾリル基、チアジアゾリル基および置換基を有するチアジアゾリル基、
ピロロチアゾリル基および置換基を有するピロロチアゾリル基、チエノチエニル基および置換基を有するチエノチエニル基、
インドリル基および置換基を有するインドリル基、インドリニル基および置換基を有するインドリニル基、インドリジニル基および置換基を有するインドリジニル基、ピロロピリダジニル基および置換基を有するピロロピリダジニル基、ベンゾトリアゾリル基および置換基を有するベンゾトリアゾリル基、ベンゾフリル基および置換基を有するベンゾフリル基、ベンゾチエニル基および置換基を有するベンゾチエニル基、ベンゾオキサゾリル基および置換基を有するベンゾオキサゾリル基、
カルバゾリル基および置換基を有するカルバゾリル基、ジベンゾフランから誘導される一価基および置換基を有するジベンゾフランから誘導される一価基、ジベンゾチオフェンから誘導される一価基および置換基を有するジベンゾチオフェンから誘導される一価基、
ピリジル基および置換基を有するピリジル基、ピリダジニル基および置換基を有するピリダジニル基、ピリミジニル基および置換基を有するピリミジニル基、ピラジニル基および置換基を有するピラジニル基、
キノリニル基および置換基を有するキノリニル基、イソキノリニル基および置換基を有するイソキノリニル基、ベンゾキノリニル基および置換基を有するベンゾキノリニル基、
ビチオフェンから誘導される一価基および置換基を有するビチオフェンから誘導される一価基、ターチオフェンから誘導される一価基および置換基を有するターチオフェンから誘導される一価基、クォーターチオフェンから誘導される一価基および置換基を有するクォーターチオフェンから誘導される一価基等の単環または多環複素芳香族基;
などをあげることができる。
前記Arの置換基としては、芳香族化合物の置換基として公知慣用の置換基であれば特に限定されるものではなく、例えば、
水素原子、ハロゲノ基、ニトロ基、ニトリル基、
非環式または環式の炭素原子数1〜20のアルキル基(該アルキル基中の−CH−が、酸素原子、硫黄原子および窒素原子がおのおの直接結合しないように、−O−、−R´C=CR´−、−CO−、−OCO−、−COO−、−S−、−SO−、−SO−、−NH−、−NR´−または−C≡C−で置換されてよく、該アルキル基中の水素原子は、ハロゲノ基、ニトリル基または芳香族基によって置換されていてもよい(ただし、R´は炭素原子数1〜20の非環式または環式のアルキル基を表す。)。)、
芳香族基(該芳香族基は、ハロゲノ基、ニトロ基、ニトリル基、非環式または環式の炭素原子数1〜20のアルキル基、芳香族基で置換されていてもよく、該アルキル基中の−CH−が、酸素原子、硫黄原子および窒素原子がおのおの直接結合しないように、−O−、−CR´´=CR´´−、−CO−、−OCO−、−COO−、−S−、−SO−、−SO−、−NH−、−NR´´−または−C≡C−で置換されてよく、該アルキル基中の水素原子は、ハロゲノ基、ニトリル基または芳香族基によって置換されていてもよい(ただし、R´´は炭素原子数1〜20の非環式または環式のアルキル基を表す。)。)
等をあげることができる。
Arとしては、前記芳香族基中、高い移動度を発現させるという観点から、一般式(2)で表される基が好ましく、
Figure 2017149659
(式中、X21〜X25は水素原子または非環式または環式の炭素原子数1〜20のアルキル基を表し、−*は一価の置換基としての結合手を表す。)
一般式(3)で表される基がより好ましい。
Figure 2017149659
(式中、X31〜X35は水素原子を表し、−*は一価の置換基としての結合手を表す。)
次に、一般式(1)で表される化合物のR、RおよびXについて説明する。
は炭素数5以上のアルキレン基(アルカンから水素を2つ取り除いた2価の置換基)であれば特に限定されるものではなく、中でも、高い移動度を発現させるという観点から、炭素数が5〜20の範囲にある直鎖状のアルキレン基が好ましく、炭素数が6〜15の範囲にある直鎖状のアルキレン基がより好ましく、炭素数が9〜15の範囲にある直鎖状のアルキレン基がさらに好ましい。
は炭素数1〜20のアルキル基であれば特に限定されるものではなく、中でも、炭素数が1〜15の範囲にある直鎖アルキル基が好ましく、炭素数が1〜10の範囲にある直鎖アルキル基がより好ましく、炭素数が1〜5の範囲にある直鎖アルキル基がさらに好ましい。
XはO、SまたはNHであれば特に限定されるものではなく、中でも、OまたはSであることが好ましく、Oであることがより好ましい。
本発明の具体的な化合物として、以下の化合物をあげることができるが、本発明の化合物はこれらに限定されるものではない。
本発明の具体的な化合物として、Arがフェニル基、Rが炭素数6のアルキレン基、Rが炭素数1〜5のアルキル基、XがOの場合を以下に示す。
Figure 2017149659
本発明の具体的な化合物として、Arがフェニル基、Rが炭素数8のアルキレン基、Rが炭素数1〜5のアルキル基、XがOの場合を以下に示す。
Figure 2017149659
本発明の具体的な化合物として、Arがフェニル基、Rが炭素数9のアルキレン基、Rが炭素数1〜5のアルキル基、XがOの場合を以下に示す。
Figure 2017149659
本発明の具体的な化合物として、Arがフェニル基、Rが炭素数10のアルキレン基、Rが炭素数1〜5のアルキル基、XがOの場合を以下に示す。
Figure 2017149659
本発明の具体的な化合物として、Arがフェニル基、Rが炭素数11のアルキレン基、Rが炭素数1〜5のアルキル基、XがOの場合を以下に示す。
Figure 2017149659
本発明の具体的な化合物として、Arがフェニル基、Rが炭素数12のアルキレン基、Rが炭素数1〜5のアルキル基、XがOの場合を以下に示す。
Figure 2017149659
本発明の具体的な化合物として、Arがフェニル基、Rが炭素数13のアルキレン基、Rが炭素数1〜5のアルキル基、XがOの場合を以下に示す。
Figure 2017149659
本発明の具体的な化合物として、Arがフェニル基、Rが炭素数14のアルキレン基、Rが炭素数1〜5のアルキル基、XがOの場合を以下に示す。
Figure 2017149659
本発明の具体的な化合物として、Arがフェニル基、Rが炭素数15のアルキレン基、Rが炭素数1〜5のアルキル基、XがOの場合を以下に示す。
Figure 2017149659
本発明の具体的な化合物として、Arがフェニル基、Rが炭素数16のアルキレン基、Rが炭素数1〜5のアルキル基、XがOの場合を以下に示す。
Figure 2017149659
本発明の具体的な化合物として、Arがフェニル基、Rが炭素数11のアルキレン基、Rが炭素数1〜5のアルキル基、XがSの場合を以下に示す。
Figure 2017149659
本発明の具体的な化合物として、Arがフェニル基、Rが炭素数11のアルキレン基、Rが炭素数1〜5のアルキル基、XがNHの場合を以下に示す。
Figure 2017149659
本発明の具体的な化合物として、Arがチアゾリル基、オキサゾリル基、ベンゾフリル基、ベンゾオキサゾリル基、カルバゾリル基またはナフチル基;Rが炭素数10のアルキレン基;Rが炭素数2のアルキル基;XがOの場合を以下に示す。
Figure 2017149659
(本発明の化合物の製造方法)
本発明の化合物の製造方法について説明する。
本発明の化合物の製造方法としては、本発明の化合物を得ることができる方法であれば特に限定されるものではない。以下に示すとおり、本発明の化合物は、公知慣用の合成反応を組み合わせて製造することができる。
製造スキーム(S1)式を用いて、本発明の化合物の製造方法について説明する。なお、製造スキーム(S1)は、Rが炭素数10のアルキレン基である場合の一般式(1)で表される化合物の製造方法の一例である。
Figure 2017149659
(式中、ArおよびRは一般式(1)のArおよびRと同義である。)
まず、無置換のBTBTを臭素化(1段階目)したのち、Ar−B(OH)と、鈴木宮浦カップリング反応させ、Ar化する(2段階目)。次に、該Ar化BTBTを、Cl−CO−(CH−Brとフリーデルクラフツアシル化反応させ(3段階目)、しかるのち、ウォルフ・キッシュナー還元し、Ar−BTBT−CH−(CH−Brとする(4段階目)。最後に、該Ar−BTBT−CH−(CH−Brを、HO−Rとエーテル化反応させ、目的の化合物Ar−BTBT−(CH10−O−Rとする(5段階目)。
(本発明の半導体材料)
本発明の半導体材料について説明する。
本発明の化合物は、半導体素子を用途とした、半導体材料として使用することができる。本発明の半導体材料の形態としては、半導体素子の製造に供しうる形態であれば特に限定されるものではなく、単結晶、多結晶、粉末、非晶膜、多結晶膜、単結晶膜、薄膜等の固体形態;溶液、分散液、塗布液、インク等の液体形態;などをあげることができる。中でも、有機半導体材料の特徴が、湿式成膜法によって半導体素子を与えうるところにあることを鑑みれば、塗布液またはインクであることが好ましい。
なお、本発明の半導体材料は、供された半導体素子が所望の半導体特性を呈する範囲内で、本発明の化合物以外の材料を含有していてもよい。
(本発明のインク)
本発明のインクについて説明する。
本発明のインクとは、本発明の化合物を含有する半導体膜を、湿式成膜法によって形成するための材料であり、さらには、本発明の化合物を含有する半導体層であって、本発明の半導体素子が有する半導体層を、湿式成膜法によって形成するための材料であり、ひいては、本発明の半導体素子を湿式成膜法によって与える材料である。
本発明のインクは、本発明の化合物以外に、本発明の化合物を溶解または分散せしめることができる溶媒を含有している。
そのような溶媒としては、本発明の化合物を溶解または分散せしめることができれば特に限定されるものではなく、例えば、
酢酸エチル、酢酸ノルマルプロピル、酢酸イソプロピル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAc)、3−メトキシ−3−メチル−ブチルアセテート、エトキシエチルプロピオネート(EEP)、プロピレンカーボネート等のエステル系溶媒;
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、1,3−ブタンジオール、1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、1−ヘキサノール、シクロヘキサノール、工業用高級アルコール(例えば、ダイヤドールシリーズ(商品名、三菱化学製))等のアルコール系溶媒;
ペンタン、n−ヘキサン、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、n−オクタン、n−デカン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒;
ジクロロメタン、クロロホルムなどの塩素系溶媒;
ベンゼン、トルエン、クメン、n−プロピルベンゼン、n−ブチルベンゼン、n−ペンチルベンゼン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、p−シメン、1,4−ジエチルベンゼン、メシチレン、1,3,5−トリエチルベンゼン、アニソール、2−メチルアニソール、3−メチルアニソール、4−メチルアニソール、2,5−ジメチルアニソール、1,3−ジメトキシベンゼン、3,5−ジメトキシトルエン、2,4−ジメチルアニソール、フェネトール、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、テトラリン、1,5−ジメチルテトラリン、1−メチルナフタレン、工業用芳香族系溶媒(例えば、ソルベッソ100、ソルベッソ150など(商品名、エクソンモービル製))等の芳香族系溶媒;
テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジエチルエーテル(モノグライム)、ジグライム、トリグライム、エチレングリコールモノメチルエーテル(セロソルブ)、エチルセロソルブ、プロピオセロソルブ、ブチロセロソルブ、フェニルセロソルブ、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールプロピルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ベンジルエチルエーテル、エチルフェニルエーテル、ジフェニルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、シクロヘキシルメチルエーテルベンゾ二トリルプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールターシャリーブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル等のエーテル系溶剤;
アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、アセトフェノン、プロピオフェノン、ブチロフェノン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン等の非プロトン性極性溶媒;
等をあげることできる。
なお、本発明のインクに用いられる溶媒は、1種類であってもよく、2種類以上であってもよい。
本発明のインクは、その他の成分として、用途に応じて、本発明の化合物以外の半導体材料を含有していてもよい。そのような半導体材料としては、電子供与性材料、電子受容性材料、電子輸送性材料、正孔輸送性材料、発光材料、光吸収材料等をあげることができる。
また、本発明のインクは、その他の成分として、高分子化合物や樹脂、体質成分、界面活性剤、離型剤等を含有していてもよい。これらの成分は、本発明のインクに、印刷適性および造膜性(膜形成能)を付与するために、必要に応じて加えられる。
本発明のインクに含有しうる樹脂としては、公知慣用の絶縁性樹脂であれば特に限定されるものではなく、例えば、
シアノエチルプルラン、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、セルローストリアセテート(TAC)、ポリアリレート(PAR)、ポリイミド、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリカーボネート(PC)、ポリシクロオレフィン、ポリスチレンおよびポリスチレン誘導体、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリパラキシリレン誘導体(例えば、パリレンシリーズ(商標名))、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルフェノール(PVP)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、アクリル樹脂、アモルファスフッ素樹脂(例えば、サイトップシリーズ(商品名、旭硝子製))、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、電子線硬化性樹脂(例えば、電子線硬化性アクリル系樹脂や電子線硬化性メタアクリル系樹脂)、フェノキシ樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、メラミン樹脂、UV硬化性樹脂(例えば、UV硬化性アクリル系樹脂やUV硬化性メタアクリル系樹脂)等の高分子化合物をあげることができる。
なお、本発明のインクに含有される樹脂は、1種類であってもよく、2種類以上であってもよい。
該樹脂のインク中の濃度は、本発明のインクを用いてなる半導体素子が所望の半導体特性を呈する範囲内であれば特に限定されるものではなく、通常、1〜10質量%の範囲であることが好ましく、3〜7質量%の範囲であることがより好ましい。
本発明のインクに含有しうる体質成分としては、公知慣用の電気的絶縁性の無機系微粒子や公知慣用の電気的絶縁性の顔料であれば特に限定されるものではなく、例えば、
アエロジルシリーズ(商品名、エボニック製)、
サイリシア、サイロホービック、サイロピュート、サイロページ、サイロピュア、サイロスフェア、サイロマスク、シルウェル、フジバルーン(以上、商品名、富士シリシア製)、
PMA−ST、IPA−ST(以上、商品名、日産化学製)、
NANOBIC3600シリーズ、NANOBIC3800シリーズ(以上、商品名、ビックケミー製)等の無機系微粒子;
EXCEDIC BLUE0565、EXCEDIC RED0759、EXCEDIC YELLOW 0599、EXCEDIC GREEN0358、EXCEDIC YELLOW0648(以上、商品名 DIC製)等の顔料;
などをあげることができる。
なお、本発明のインクに含有される体質成分は、1種類であってもよく、2種類以上であってもよい。
該体質成分のインク中の濃度は、本発明のインクを用いてなる半導体素子が所望の半導体特性を呈する範囲内であれば特に限定されるものではなく、通常、有効成分で0〜20質量%の範囲であることが好ましい。
本発明のインクに含有しうる界面活性剤としては、公知慣用の電気的絶縁性の界面活性剤であれば特に限定されるものではなく、例えば、炭化水素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等をあげることができる。中でも、鎖長がC6以上の直鎖状のパーフルオロアルキル基を有するフッ素系界面活性剤(例えば、メガファックF−482、メガファックF−470(R−08)、メガファックF−472SF、メガファックR−30、メガファックF−484、メガファックF−486、メガファックF−172D、メガファックF178RM(以上、商品名、DIC製))が好ましい。
なお、本発明のインクに含有される界面活性剤は、1種類であってもよく、2種類以上であってもよい。
該界面活性剤のインク中の濃度は、本発明のインクを用いてなる半導体素子が所望の半導体特性を呈する範囲内であれば特に限定されるものではなく、通常、有効成分で0.01〜5.00質量%の範囲であることが好ましく、有効成分で0.05〜1.00質量%の範囲であることがより好ましい。
本発明のインクに含有しうる離型剤としては、公知慣用の電気的絶縁性のシリコーン系化合物であれば特に限定されるものではなく、例えば、ジメチルシリコーンオイル、ジメチルシリコーンゴム、シリコーンレジン、有機変性シリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、長鎖アルキル変性シリコーンオイル、フッ素化合物とシリコーンポリマーの混合物、フッ素変性シリコーン等をあげることができる。中でも、グラノールシリーズ(商品名、共栄社製)、KF−96Lシリーズ(商品名、信越化学製)が、離型性や前記樹脂との相溶性の観点から好ましい。
なお、本発明のインクに含有される離型剤は、1種類であってもよく、2種類以上であってもよい。
また、該離型剤のインク中の濃度は、本発明のインクを用いてなる半導体素子が所望の半導体特性を呈する範囲内であれば特に限定されるものではなく、通常、有効成分で0.0〜5.0質量%の範囲であることが好ましく、有効成分で0.0〜3.0質量%の範囲であることがより好ましい。
また、本発明のインクは、その他に、任意の成分として、レベリング剤、分散剤、消泡剤等を適時含有することができる。
本発明の化合物のインク中の濃度は、本発明のインクを用いてなる半導体素子が所望の半導体特性を呈する範囲内であれば特に限定されるものではなく、通常、0.01〜20.00質量%の範囲であることが好まく、0.05〜10.00質量%の範囲であることがより好まく、0.10〜10.00質量%の範囲であることがさらに好ましい。
(本発明の半導体素子)
本発明の半導体素子について説明する。
本発明の半導体素子としては、本発明の化合物を用いてなる半導体層を有する半導体素子であれば特に限定されるものではなく、例えば、ダイオード;サイリスタ;フォトダイオード、太陽電池、受光素子等の光電変換素子;電界効果型トランジスタ、静電誘導型トランジスタ、バイポーラトランジスタ、薄膜トランジスタ等のトランジスタ;有機EL素子、発光トランジスタなどの発光素子;メモリ;温度センサ、化学センサ、ガスセンサ、湿度センサ、放射線センサ、バイオセンサ、血液センサ、免疫センサ、人工網膜、味覚センサ、圧力センサ等のセンサ;インバータ、リングオシレータ、RFID等のロジック回路ユニット;等をあげることができる。
(本発明のトランジスタ)
本発明のトランジスタについて説明する。
トランジスタは、ゲート電極、ゲート絶縁層、ソース電極、ドレイン電極、半導体層を必須要素として有する半導体素子であり、各電極や各層の配置の仕方によってさまざまな構造に分類される。
本発明のトランジスタの構造としては、本発明の化合物を半導体層として含有すれば特に限定されるものではなく、例えば、ボトムゲートボトムコンタクト(以下、BGBCと略する)型トランジスタ、ボトムゲートトップコンタクト(以下、BGTCと略する)型トランジスタ、トップゲートボトムコンタクト(以下、TGBCと略する)型トランジスタ、トップゲートトップコンタクト(以下、TGTCと略する)型トランジスタ、メタルベース有機トランジスタ(以下、MBOTと略する)、静電誘導トランジスタ(以下、SITと略する)等をあげることができる。
次に、本発明のトランジスタの構成要素である基板について説明する。
基板材料としては、板状、シート状、フィルム状等に加工できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、
シリコン;
石英ガラス、ソーダガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス等の無機系ガラス;
セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、セルローストリアセテート(TAC)、ポリアリレート(PAR)、ポリイミド、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、ポリシクロオレフィン、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等の樹脂や高分子化合物;
等をあげることができる。
中でも、トランジスタの生産性を向上させるという観点からは、ガラス製の板やシリコンウエハ等無機系基板が好ましく、フレキシブルなトランジスタを得るという観点からは、ガラス製シート、樹脂製シート、プラスチックフィルム等が好ましく、フレキシブル性に加え、軽量化を図り、可搬性および耐衝撃性を高めるという観点からは、樹脂製シートやプラスチックフィルムがより好ましい。
次に、本発明のトランジスタの構成要素である電極について説明する。
ゲート電極、ソース電極、およびドレイン電極の材料としては、導電性材料であれば特に限定されるものではなく、無機系導電性材料や有機系導電性材料などをあげることができる。
無機系導電性材料としては、例えば、リチウム、ベリリウム、炭素、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、シリコン、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、クロム、マンガン、鉄、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、銀、スズ、アンチモン、ハフニウム、タングステン、白金、金、グラファイト、グラッシーカーボン、酸化スズ、スズドープ酸化インジウム(ITO)、フッ素ドープ酸化亜鉛、ナトリウム−カリウム合金、モリブデン−タンタル合金、アルミニウム−酸化アルミニウム混合物、銀−酸化銀混合物、マグネシウム−アルミニウム混合物、マグネシウム−インジウム混合物、マグネシウム−銀混合物、マグネシウム−銅混合物、リチウム−アルミニウム混合物、ドープシリコン、カーボンペースト、銀インク、銀ペースト、銅インク、銅ペースト、ナノ銀、ナノ銅等をあげることができる。
一方、有機系導電性材料としては、例えば、導電性ポリアニリン、導電性ポリアニリン誘導体、導電性ポリピロール、導電性ポリピロール誘導体、導電性ポリチオフェン、導電性ポリチオフェン誘導体、ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体(PEDOT−PSS)等のドーピングで電気伝導率を向上させた公知慣用の導電性高分子;
テトラチアフルバレン−テトラシアノキノジメタン錯体などの電荷移動錯体;
などをあげることができる。
なお、各電極は、1種類の導電性材料からなるものであってもよく、2種類以上の導電性材料からなるものであってもよい。2種類以上の場合、混合して用いてもよく、積層して用いてもよい。また、ゲート電極、ソース電極およびドレイン電極において、同一の導電性材料が用いられていてもよく、それぞれの電極において異なる導電性材料が用いられていてもよい。
電極の厚みは、該電極を形成するために用いられる導電性材料の種類に応じて、所望の電気伝導率を達成できる範囲内で適宜決定されるものであり、通常、1nm〜1μmの範囲であることが好ましく、10nm〜200nmの範囲であることがより好ましく、20nm〜100nmの範囲であることがさらに好ましい。
ソース電極およびドレイン電極の形状は、互いに、実質一定の間隔(この間隔がチャネル長(L)に相当する。)を持って対抗するように形成されていれば、特に限定されるものではない。
チャネル長(L)は、通常、0.1μm〜1mmの範囲であることが好ましく、0.5μm〜200μmの範囲であることがより好ましく、1μm〜100μmの範囲であることがさらに好ましい。
電極の形成方法としては、「材料科学の基礎第6号有機トランジスタの基礎(アルドリッチ社)」に記載されているような公知慣用の方法をあげることができ、所望の形状(パターン)および所望の厚みの電極を形成することができる方法であれば、特に限定されるものではなく、例えば、
まず、湿式成膜法または乾式成膜法を用いて、いったん広い範囲に導電膜を形成し(いったん、導電膜をべた(全面)形成し)、次に、該「べた導電膜」上にレジストを、フォトリソグラフィーまたは印刷法によりパターン形成し、しかるのち、エッチングする方法;
前記「べた導電膜」をレーザーアブレーションなどでパターン化する方法;
マスクを介した乾式成膜法にて、ダイレクトにパターン化する方法;
印刷法を用いてダイレクトにパターン化する方法;
等をあげることができる。
乾式成膜法としては、例えば、プラズマCVD法、熱CVD法、レーザーCVD法等の化学蒸着(CVD)法;真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理蒸着(PVD)法;などを、
湿式成膜法としては、例えば、電解メッキ法、浸漬メッキ法、無電解メッキ法、ゾルゲル法、有機金属分解(MOD)法、塗布法、印刷法等をあげることができる。
なお、前記マスクを介した方法としては、金属マスク法とリフトオフ法などを、前記塗布法としては、ESD(Electro Spray Deposition)法、ESDUS(Evaporative Spray Deposition from Ultra−dilute Solution)法、エアドクターコート法、エアナイフコート法、エッジキャスト法、含浸コート法、キスコート法、キャストコート法、スクイズコート法、スピンコート法、スリットコート法、静電コート法、静電スプレイコート法、ダイコート法、超音波スプレイコート法、超臨界スプレイコート法、ディスペンス法等、ディップコート法、ドクターブレードコート法、トランスファーロールコート法、ドロップキャスト法、バーコート法、ブレードコート法、リバースコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法等を、
前記印刷法としては、インクジェット印刷法、オフセット印刷法、キャピラリーペン印刷法、グラビア印刷法、グラビアオフセット印刷法、スクリーン印刷法、ディスペンス法、凸版印刷法、凸版反転印刷法、ドロップキャスト法、フレキソ印刷法、平版印刷法、マイクロコンタクト印刷法等をあげることができる。
中でも、製造コスト低減の観点から、真空環境が不要となる、湿式成膜法を用いる方法が好まく、湿式成膜法の中、工程数が少ない、印刷法を用いる方法がより好ましい。
次に、本発明のトランジスタの構成要素であるゲート絶縁層について説明する。
ゲート絶縁層は、ゲート電極とソース電極、ゲート電極とドレイン電極、ゲート電極と半導体層を電気的に絶縁する機能を有するものである。したがって、ゲート絶縁層の材料としては、電気的絶縁性材料であれば特に限定されるものではなく、例えば、シアノエチルプルラン、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、セルローストリアセテート(TAC)、ポリアリレート(PAR)、ポリイミド、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリカーボネート(PC)、ポリシクロオレフィン、ポリスチレンおよびポリスチレン誘導体、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリパラキシリレン誘導体(例えば、パリレンシリーズ(商標名))、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルフェノール(PVP)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、アクリル樹脂、アモルファスフッ素樹脂(例えば、サイトップシリーズ(商品名、旭硝子製))、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、電子線硬化性樹脂(例えば、電子線硬化性アクリル系樹脂や電子線硬化性メタクリル系樹脂)、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、フェノキシ樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、UV硬化性樹脂(例えば、UV硬化性アクリル系樹脂やUV硬化性メタクリル系樹脂)等の高分子化合物;
Al、SiO、BaSr(1−x)TiO、BaTiZr(1−x)等の無機物;
などをあげることができる。
なお、ゲート絶縁層は、1種類の絶縁性材料からなるものであってもよく、2種類以上の絶縁性材料からなるものであってもよい。また、反応(重合)開始剤、架橋剤、架橋補助剤等を含んでいてもよい。
2種類以上の絶縁性材料からなる場合、各絶縁性材料は単純に混合されていてもよく、絶縁性材料間で共有結合が形成されていてもよい。さらに、反応(重合)開始剤、架橋剤、架橋補助剤を含んでいる場合、これらの材料と絶縁性材料は単純に混合されていてもよく、これらの材料間で共有結合が形成されていてもよい。
ゲート絶縁層の厚みは、該ゲート絶縁層を形成するために用いられる絶縁性材料の種類に応じて、所望の絶縁性を達成できる範囲内で適宜決定されるものであり、通常、10nm〜5μmの範囲であることが好ましい。
ゲート絶縁層の形成方法としては、ゲート電極とソース電極間、ゲート電極とドレイン電極間、およびゲート電極と半導体層間を電気的に絶縁できる膜(層)を形成することができれば特に限定されるものではなく、例えば、公知慣用の乾式成膜法および湿式成膜法をあげることができる。
乾式成膜法としては、例えば、プラズマCVD法、熱CVD法、レーザーCVD法等の化学蒸着(CVD)法;
真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理蒸着(PVD)法;などを、
湿式成膜法としては、例えば、電解メッキ法、浸漬メッキ法、無電解メッキ法、ゾルゲル法、有機金属分解(MOD)法、塗布法、印刷法等をあげることができる。
なお、前記塗布法としては、ESD(Electro Spray Deposition)法、ESDUS(Evaporative Spray Deposition from Ultra−dilute Solution)法、エアドクターコート法、エアナイフコート法、エッジキャスト法、含浸コート法、キスコート法、キャストコート法、スクイズコート法、スピンコート法、スリットコート法、静電コート法、静電スプレイコート法、ダイコート法、超音波スプレイコート法、超臨界スプレイコート法、ディスペンス法等、ディップコート法、ドクターブレードコート法、トランスファーロールコート法、ドロップキャスト法、バーコート法、ブレードコート法、リバースコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法等を、
前記印刷法としては、インクジェット印刷法、オフセット印刷法、キャピラリーペン印刷法、グラビア印刷法、グラビアオフセット印刷法、スクリーン印刷法、ディスペンス法、凸版印刷法、凸版反転印刷法、ドロップキャスト法、フレキソ印刷法、平版印刷法、マイクロコンタクト印刷法等をあげることができる。
中でも、製造コスト低減の観点からは、真空設備が不要となる、湿式成膜法を用いる方法が好ましい。
なお、パターン化が必要な場合、「電極」の項において説明した内容と同様の方法にてパターン化することができる。
本発明のトランジスタの構成要素である半導体層について説明する。
本発明のトランジスタの特徴は、その構成要素である半導体層に、本発明の化合物を含有することにある。なお、本発明のトランジスタの構成要素である半導体層は、所望の半導体特性を呈することができれば、本発明の化合物以外の材料を含有していてもよい。そのような材料としては、「(本発明のインク)」の項目で説明した、その他の半導体材料、高分子化合物や樹脂、体質成分、界面活性剤、離型剤等をあげることができる。
半導体層の厚みは、半導体層を形成するために用いられる半導体材料の種類に応じて、所望の半導体特性を達成できる範囲内で適宜決定されるものであり、通常、0.5nm〜1μmの範囲であることが好ましく、5nm〜500nmの範囲であることがより好ましく、10nm〜300nmの範囲であることがさらに好ましい。
半導体層の形成方法としては、少なくともチャネル領域(ソース電極とドレイン電極で挟まれた領域)を覆うように半導体層を形成することができる方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、公知慣用の乾式成膜法および湿式成膜法をあげることができる。
乾式成膜法としては、例えば、
プラズマCVD法、熱CVD法、レーザーCVD法等の化学蒸着(CVD)法;
真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理蒸着(PVD)法;
湿式成膜法としては、例えば、
ESD(Electro Spray Deposition)法、ESDUS(Evaporative Spray Deposition from Ultra−dilute Solution)法、エアドクターコート法、エアナイフコート法、エッジキャスト法、含浸コート法、キスコート法、キャストコート法、スクイズコート法、スピンコート法、スリットコート法、静電コート法、静電スプレイコート法、ダイコート法、超音波スプレイコート法、超臨界スプレイコート法、ディスペンス法等、ディップコート法、ドクターブレードコート法、トランスファーロールコート法、ドロップキャスト法、バーコート法、ブレードコート法、リバースコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法等の塗布法;
インクジェット印刷法、オフセット印刷法、キャピラリーペン印刷法、グラビア印刷法、グラビアオフセット印刷法、スクリーン印刷法、ディスペンス法、凸版印刷法、凸版反転印刷法、ドロップキャスト法、フレキソ印刷法、平版印刷法、マイクロコンタクト印刷法等の印刷法;
等をあげることができる。
中でも、製造コストの低減および製造プロセスの低温化の観点から、湿式成膜法を用いる方法が好ましい。
また、半導体層の形成に当たっては、半導体材料の結晶性を高め半導体特性の向上を図ることを目的に、必要に応じて、前記のようにして成膜したのちにアニーリングを実施してもよい。アニーリングの温度は50〜200℃の範囲であることが好ましく、70〜200℃の範囲であることがより好ましく、アニーリングの時間は10分〜12時間の範囲であることが好ましく、1時間〜10時間の範囲であることがより好ましく、30分〜10時間の範囲であることがさらに好ましい。
本発明のトランジスタの用途としては、表示装置を構成する画素のスイッチング素子、表示装置を構成する画素の信号ドライバ回路、メモリ回路、センサ回路、インバータ、リングオシレータ、RFID等をあげることができる。
前記表示装置のとしては、液晶表示装置、分散型液晶表示装置、電気泳動表示装置、粒子回転表示装置、エレクトロクロミック表示装置、有機EL表示装置、電子ペーパー等をあげることができる。
本発明を実施例でさらに詳細に説明する。
(実施例1)
〈化合物(101)の製造方法〉
化合物(101)の製造方法について説明する。なお、化合物(101)は、一般式(1)で表される化合物において、Arがフェニル基、Rが炭素数8のアルキレン基、Rが炭素数1のアルキル基、XがOである場合に相当する化合物である。
Figure 2017149659
製造スキームを(S101)に示す。
Figure 2017149659
まず、8−ブロモオクタノイルクロライドの合成方法について説明する。
8−ブロモオクタン酸2.24g(10.0mmol)と脱水クロロホルム20mLよりなる溶液に、氷浴下、塩化オキザリル2.67g(21.0mmol)、次に、脱水DMF0.1mLを滴下し、45℃にして2時間攪拌したのち、ベンゼンを加え濃縮する。得られたゴム状残留物を、石油ベンジンを用いて分液し、氷水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで脱水後、濃縮乾固して8−ブロモオクタノイルクロライド2.38g(収率99%)を得た。
次に、化合物(101−1)の合成方法について説明する。
BTBT1.80g(7.5mmol)とジクロロメタン150mLよりなる溶液に、内温0℃下、無水塩化アルミニウム3.8g(29.0mmol)を加える。約30分で−50℃まで冷却したのち、前記8−ブロモオクタノイルクロライド2.70g(11.0mmol)を滴下し、該温度で3時間攪拌後、水60mLを加えて室温で1時間攪拌し反応を停止する。このようにして得られた反応液を、クロロホルムを用いて分液したのち、10%食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮乾固する。得られた固体をトルエンから再結晶し、化合物(101−1)2.88g(収率87%)を得た。
次に、化合物(101−2)の合成方法について説明する。
化合物(101−1)2.88g(6.5mmol)とジクロロメタン120mLよりなる懸濁液を、あらかじめ調製したBH−tBuNH3.4gとAlCl2.6gよりなるジクロロメタン溶液中に、氷浴下、滴下し、さらにその温度で2時間攪拌後、0.5M塩酸100mLを加えて反応を停止する。このようにして得られた反応液を、クロロホルムを用いて分液したのち、シリカゲルのショートカラム(展開溶媒:クロロホルム)にかけ、溶出液を濃縮乾固し化合物(101−2)2.35g(収率84%)を得た
次に、化合物(101−3)の合成方法について説明する。
化合物(101−2)1.40g(3.2mmol)とクロロホルム35mLよりなる溶液に、1Mの臭素−CCl溶液4.2mLを、氷浴下、滴下し、室温で24時間攪拌後、3%チオ硫酸ナトリウム水溶液40mLを加えて反応を停止する。このようにして得られた反応液を分液し、有機層を水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで脱水後、濃縮乾固した。得られた粗製固体をクロロホルム‐石油ベンジンから最沈殿し、さらに、アセトンから再結晶化して化合物(101−3)0.97g(収率58%)を得た。
次に、化合物(101−4)の合成方法について説明する。
化合物(101−3)967mg(1.89mmol)とジオキサンよりなる溶液30mLに、フェニルボロン酸460mg、続いて、2Mリン酸3カリウム水溶液1.9mLを加え、Arガスを20分間バブリングした後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム65mg、続いて、トリシクロヘキシルホスフィン32mgを加え、95℃で18時間反応した。反応液を約10℃の水浴中で4時間攪拌後、生成した固体を濾取し、冷ジオキサン、メタノール、水、メタノール、ペンタンで順次洗い、化合物(101−4)530mg(収率55%)を得た。
最後に、化合物(101)の合成方法について説明する。
化合物(101−4)と脱水THF4mLよりなる溶液に、脱水DMF2mL、1Mのナトリウムメトキシド‐メタノール溶液1.25mLを加え、70℃で1時間攪拌し、公知慣用の方法により、反応を停止した。このようにして得られた反応液を、クロロホルムを用いて分液し、濃縮乾固して粗製固体を得、これをシリカゲルカラム(展開溶媒:シクロヘキサン:クロロホルム=1:1)で精製し、化合物(101)88mg(収率75%)を得た。
H−nmr(500MHz):δ 8.12(dd、J〜0.7,1.5Hz,1H),7.92(dd,J〜0.7,8.2Hz),7.79(d,J8Hz,1H),7.73(br.s,1H),7.69(dx2,J〜8Hz,3H),7.49(t,J〜8Hz,2H),7.38(tt,J〜1,〜8Hz,1H),7.29(dd,J1.5,8Hz,1H),3.38(t,J6.6Hz,2H),3.33(s,3H),2.76(t,J7.7Hz,2H),1.70(quint.,J〜7Hz,2H),〜1.6(quint.,2H,overlapped with HO),1.25〜1.45(m,8H)。
〈化合物(101)を用いてなるトランジスタの製造方法〉
熱酸化膜付ヘビードープp型シリコンウエハ(熱酸化膜(SiO)の厚さ:300nm)を、中性洗剤、超純水、イソプロピルアルコール(以下、IPAと略する。)、アセトン、IPAの順に超音波洗浄に供した。
次に、化合物(101)を80℃下でp−キシレンに0.4質量%溶解させ、このものを、前記洗浄シリコンウエハ上にスピンコートした(スピンコート条件:3000rpm、30秒)。
最後に、化合物(101)を前記のようにしてコートしたシリコンウエハ上に、真空蒸着法(2×10−6Torr)にて、金属マスクを介して、金をパターン蒸着することにより、ソース・ドレイン電極を形成した(チャネル長:チャネル幅=75μm:3000μm)。
〈化合物(101)を用いてなるトランジスタの移動度の評価方法〉
前記のようにして製造したトランジスタの移動度は、ソース電極を接地し、ドレイン電極に−80Vを印加した状態で、ゲート電極に電圧(V)をスイープ印加(+40Vから−60V)しながら、ドレイン電極に流れる電流(I)を測定し、
√I−Vの傾きから、式(Eq.101)を用いて求めた。単位はcm/Vsである。
Figure 2017149659
(式中、Wはチャネル幅、Lはチャネル長、μは移動度、Cはゲート絶縁層の単位面積当たりの電気容量、Vは閾値電圧を表す。)
結果を表1に示した。
(実施例2)
〈化合物(102)の製造方法〉
化合物(102)の製造方法について説明する。なお、化合物(102)は、一般式(1)で表される化合物において、Arがフェニル基、Rが炭素数8のアルキレン基、Rが炭素数2のアルキル基、XがOである場合に相当する化合物である。
Figure 2017149659
実施例1において、1Mのナトリウムメトキシド‐メタノール溶液の代わりに20%のナトリウムエトキシド‐エタノール溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして、化合物(102)を合成した(収率73%)。
H−nmr(500MHz):δ 8.12(d、J〜1.5Hz,1H),7.92(d,J 8.2Hz,1H),7.79(d,J〜8Hz,1H),7.73(br.s,1H),7.69(dx2,J〜8Hz,3H),7.50(t,J〜8Hz,2H),7.38(tt,J〜1,〜8Hz,1H),7.29(dd,J〜1.5,〜8Hz,1H),3.46(q,J 7Hz,2H),3.40(t、J 6.6Hz,2H),2.76(t,J 7.7Hz,2H),1.70(quint.,J〜7Hz,2H),〜1.6(quint.、J〜7Hz,2H),〜1.3〜1.45(m,8H),1.20(t,J 7Hz,3H)。
〈化合物(102)を用いてなるトランジスタの製造方法〉
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(102)を用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタを製造した。
〈化合物(102)を用いてなるトランジスタの移動度の評価方法〉
実施例1において、化合物(101)を用いてなるトランジスタの代わりに、化合物(102)を用いてなるトランジスタを用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタの移動度を評価した。結果を表1に示す。
(実施例3)
〈化合物(103)の製造方法〉
化合物(103)の製造方法について説明する。なお、化合物(103)は、一般式(1)で表される化合物において、Arがフェニル基、Rが炭素数10のアルキレン基、Rが炭素数1のアルキル基、XがOである場合に相当する化合物である。
Figure 2017149659
実施例1において、8−ブロモオクタン酸の代わりに、10−ブロモデカン酸を用いた以外は実施例1と同様にして、化合物(103)を得た。
H−nmr(500MHz):δ 8.12(d、J〜1.5Hz,1H),7.92(d,J 8.2Hz、1H),7.79(d、J〜8Hz,1H),7.73(br.s,1H),7.69(dx2,J〜8Hz,3H),7.49(t,J〜8Hz,2H),7.38(tt,J〜1〜8Hz,1H)7.29(dd,J〜1.5,〜8Hz,1H),3.36(t,J 6.6Hz,2H),2.76(t,J 7.7Hz,2H),1.70(quint.,J〜7Hz,2H),1.55(quint.,J〜7Hz,2H),1.25〜1.4(m、12H)。
〈化合物(103)を用いてなるトランジスタの製造方法〉
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(103)を用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタを製造した。
〈化合物(103)を用いてなるトランジスタの移動度の評価方法〉
実施例1において、化合物(101)を用いてなるトランジスタの代わりに、化合物(103)を用いてなるトランジスタを用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタの移動度を評価した。結果を表1に示す。
(実施例4)
〈化合物(104)の製造方法〉
化合物(104)の製造方法について説明する。なお、化合物(104)は、一般式(1)で表される化合物において、Arがフェニル基、Rが炭素数10のアルキレン基、Rが炭素数2のアルキル基、XがOである場合に相当する化合物である。
Figure 2017149659
実施例1において、8−ブロモオクタン酸の代わりに10−ブロモデカン酸を、1Mのナトリウムメトキシド‐メタノール溶液の代わりに20%のナトリウムエトキシド‐エタノール溶液を、用いた以外は実施例1と同様にして、化合物(104)を合成した。
H−nmr(500MHz):δ dd、J〜0.6,〜1.5Hz,1H),7.92(dd,J〜0.6,8.2Hz,1H),7.80(d,J 8Hz,1H),7.73(d,J〜1Hz),7.69(dx2,J〜8Hz,3H),7.49(t,J〜8Hz,2H),7.38(tt,J〜1,〜8Hz,1H),7.29(dd,J〜1.5,〜8Hz,1H),3.46(q,J 7Hz,2H),3.39(t,J 6.8Hz,2H),2.76(t,J 7.7Hz,2H),1.70(quint.,J〜7Hz,2H),1.56(quint.,J〜7Hz,2H),1.25〜1.4(m,12H),1.20(t,J 7Hz,3H)。
〈化合物(104)を用いてなるトランジスタの製造方法〉
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(104)を用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタを製造した。
〈化合物(104)を用いてなるトランジスタの移動度の評価方法〉
実施例1において、化合物(101)を用いたトランジスタの代わりに、化合物(104)を用いてなるトランジスタを用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタの移動度を評価した。結果を表1に示す。
(実施例5)
〈化合物(105)の製造方法〉
化合物(105)の製造方法について説明する。なお、化合物(105)は、一般式(1)で表される化合物において、Arがフェニル基、Rが炭素数10のアルキレン基、Rが炭素数3のアルキル基、XがOである場合に相当する化合物である。
Figure 2017149659
実施例1において、8−ブロモオクタン酸の代わりに10−ブロモデカン酸を用いた以外は実施例1と同様にして、化合物(105−4)を合成した。
Figure 2017149659
化合物(105−4)297mg(0.56mmol)と脱水THF10mLよりなる溶液に脱水DMF3mL、n−プロパノール2.5mLを加え、さらに、氷浴下、55%水素化ナトリウム145mgを加え、室温で10分間攪拌したのち、75℃で2時間攪拌し、公知慣用の方法で反応を停止した。このようにして得られた反応液を、クロロホルムを用いて分液したのち、シリカゲルカラム(展開溶媒:シクロヘキサン:クロロホルム=2:1)で精製し、化合物(105)197mg(収率69%)を得た。
H−nmr(500MHz):δ 8.12(d、J〜1.5Hz,1H ),7.92(d,J 8.2Hz,1H),7.80(d、J 8Hz,1H),7.73(br.s,1H)、7.69(dx2、J〜8Hz,3H),7.49(t、J〜8Hz,2H),7.38(t,J〜8Hz,1H),7.29(dd,J〜1.5,〜8Hz,1H),3.39(t,J 6.6Hz,2H),3.39(t,J 6.8Hz),2.76(t,J 7.7Hz,2H),1.70(quint.,J^7Hz,2H),1.53〜1.62(m,4H),1.25〜1.4(m,12H),0.91(t,J 7.4Hz,3H)
〈化合物(105)を用いてなるトランジスタの製造方法〉
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(105)を用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタを製造した。
〈化合物(105)を用いてなるトランジスタの移動度の評価方法〉
実施例1において、化合物(101)を用いてなるトランジスタの代わりに化合物(105)を用いてなるトランジスタを用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタの移動度を評価した。結果を表1に示す。
(実施例6)
〈化合物(106)の製造方法〉
化合物(106)の製造方法について説明する。なお、化合物(106)は、一般式(1)で表される化合物において、Arがフェニル基、Rが炭素数11のアルキレン基、Rが炭素数1のアルキル基、XがOである場合に相当する化合物である。
Figure 2017149659
実施例1において、8−ブロモオクタン酸の代わりに、11−ブロモウンデカン酸を用いた以外は実施例1と同様にして、化合物(106)を得た。
H−nmr(500MHz):δ 8.12(d、J〜1.5Hz,1H),7.92(d,J 8.2Hz,1H),7.79(d,J 8Hz,1H),7.73(br.s,1H),7.69(dx2,J〜8Hz,3H),7.49(t,J〜8Hz,2H),7.38(t,J〜8Hz,1H),7.29(dd,J〜1.5,〜8Hz,1H),3.36(t,J 6.8Hz,2H),3.33(s,3H),2.76(t,J〜8Hz,2H),1.70(quint.,J〜7Hz,2H),1.55(quint.,J〜7Hz,2H),1.25〜1.4(m,14H)。
〈化合物(106)を用いてなるトランジスタの製造方法〉
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(106)を用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタを製造した。
〈化合物(106)を用いてなるトランジスタの移動度の評価方法〉
実施例1において、化合物(101)を用いてなるトランジスタの代わりに化合物(106)を用いてなるトランジスタを用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタの移動度を評価した。結果を表1に示す。
(実施例7)
〈化合物(107)の製造方法〉
化合物(107)の製造方法について説明する。なお、化合物(107)は、一般式(1)で表される化合物において、Arがフェニル基、Rが炭素数11のアルキレン基、Rが炭素数2のアルキル基、XがOである場合に相当する化合物である。
Figure 2017149659
実施例1において、8−ブロモオクタン酸の代わりに11−ブロモウンデカン酸を、1Mのナトリウムメトキシド‐メタノール溶液の代わりに20%のナトリウムエトキシド‐エタノール溶液を、用いた以外は実施例1と同様にして、化合物(107)を合成した。
H−nmr(500MHz):δ 8.12(dd、J〜0.5,〜1.5Hz,1H),7.92(dd,J〜0.5,8.2Hz,1H),7.80(d,J 8Hz,1H),7.73(br.s,1H),7.69(dx2,J〜8Hz,3H),7.49(t、J〜8Hz,2H),7.38(tt,J〜1,〜8Hz,1H),7.29(dd、J〜1.5,〜8Hz,1H)、3.46(q、J 7Hz,2H),3.39(t,J 6.8,2H),2.76(t,J 7.7Hz,2H),1.70(quint.,J〜7Hz,2H),1.45(quint.,J〜7Hz,2H),1.25〜1.4(m,14H),1.20(t, J 7Hz,3H)
〈化合物(107)を用いてなるトランジスタの製造方法〉
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(107)を用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタを製造した。
〈化合物(107)を用いてなるトランジスタの移動度の評価方法〉
実施例1において、化合物(101)を用いてなるトランジスタの代わりに化合物(107)を用いてなるトランジスタを用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタの移動度を評価した。結果を表1に示す。
(実施例8)
〈化合物(108)の製造方法〉
化合物(108)の製造方法について説明する。なお、化合物(108)は、一般式(1)で表される化合物において、Arがフェニル基、Rが炭素数12のアルキレン基、Rが炭素数1のアルキル基、XがOである場合に相当する化合物である。
Figure 2017149659
実施例1において、8−ブロモオクタン酸の代わりに、12−ブロモドデカン酸を用いた以外は実施例1と同様にして、化合物(108)を得た。
H−nmr(500MHz):δ 8.12(d、J〜1.5Hz,1H),7.92(d,J 8.2Hz、1H),7.80(d,J 8Hz、1H),7.73(br.s,1H),7.69(dx2,J〜8Hz,3H),7.49(t,J〜8Hz,2H),7.38(t, J〜1,〜8Hz,1H),7.29(dd,J〜1.5,〜8Hz),3.46(q.J 7Hz,2H),3.39(t,J 6.8Hz,2H),2.76(t,J 7.7Hz、2H),1.70(quint.,J〜7Hz,2H),1.56(quint.,J〜7Hz,2H)、1.25〜1.4(m、14H),1.20(t,J 7Hz,3H)。
〈化合物(108)を用いてなるトランジスタの製造方法〉
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(108)を用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタを製造した。
〈化合物(108)を用いてなるトランジスタの移動度の評価方法〉
実施例1において、化合物(101)を用いてなるトランジスタの代わりに化合物(108)を用いてなるトランジスタを用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタの移動度を評価した。結果を表1に示す。
(実施例9)
〈化合物(109)の製造方法〉
化合物(109)の製造方法について説明する。なお、化合物(109)は、一般式(1)で表される化合物において、Arがフェニル基、Rが炭素数15のアルキレン基、Rが炭素数1のアルキル基、XがOである場合に相当する化合物である。
Figure 2017149659
実施例1において、8−ブロモオクタン酸の代わりに、15−ブロモペンタデカン酸を用いた以外は実施例1と同様にして、化合物(109)を得た。
H−nmr(400MHz):δ 8.12(d、J〜1.5Hz,1H),7.92(d,J 8.2Hz,1H),7.795(d,J 8Hz,1H)、7.73(d、J〜1Hz,1H),7.69(dx2,J〜8Hz,3H),7.49(t,J〜8Hz,2H),7.38(tt,J〜1,〜8Hz,1H),7.29(dd,J〜1.5,〜8Hz,1H),3.36(t、J 6.6Hz,2H),3.32(s,3H),2.76(t,J 7.7Hz,2H),1.71(quint.,J〜7Hz,2H),1.56(quint.,J〜7Hz,2H),1.2〜1.45(m、22H)
〈化合物(109)を用いてなるトランジスタの製造方法〉
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(109)を用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタを製造した。
〈化合物(109)を用いてなるトランジスタの移動度の評価方法〉
実施例1において、化合物(101)を用いてなるトランジスタの代わりに化合物(109)を用いてなるトランジスタを用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタの移動度を評価した。結果を表1に示す。
(実施例10)
〈化合物(110)の製造方法〉
化合物(110)の製造方法について説明する。なお、化合物(110)は、一般式(1)で表される化合物において、Arがフェニル基、Rが炭素数9のアルキレン基、Rが炭素数1のアルキル基、XがOである場合に相当する化合物である。
Figure 2017149659
実施例1において、8−ブロモオクタン酸の代わりに、9−ブロモノナン酸を用いた以外は実施例1と同様にして、化合物(110)を得た。
H−nmr(400MHz):δ 8.12(d、J〜1.5Hz,1H),7.92(d,J 8.2Hz,1H),7.79(d,J 8Hz,1H)、7.73(br.s、1H),7.69(dx2、J〜8Hz,3H),7.485(t、J〜8Hz,2H),7.38(t、J〜8Hz,1H),7.29(dd,J〜1.5,〜8Hz,1H),3.36(t,J 6.7Hz,2H),3.33(s,3H),2.77(t,J 7.7Hz,2H),1.70(quint.,J〜7Hz,2H),1.56(quint.,J〜7Hz,2H),
1.25〜1.42(m,10H)。
〈化合物(110)を用いてなるトランジスタの製造方法〉
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(110)を用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタを製造した。
〈化合物(110)を用いてなるトランジスタの移動度の評価方法〉
実施例1において、化合物(101)を用いてなるトランジスタの代わりに化合物(110)を用いてなるトランジスタを用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタの移動度を評価した。結果を表1に示す。
(実施例11)
〈化合物(111)の製造方法〉
化合物(111)の製造方法について説明する。なお、化合物(111)は、一般式(1)で表される化合物において、Arがフェニル基、Rが炭素数6のアルキレン基、Rが炭素数5のアルキル基、XがOである場合に相当する化合物である。
Figure 2017149659
実施例1において、8−ブロモオクタン酸の代わりに、6−ブロモヘキサン酸を用いた以外は実施例1と同様にして、化合物(111−4)を合成した。
Figure 2017149659
化合物(105−4)の代わりに化合物(111−4)を、n−プロパノールの代わりにn−ペンチルアルコールを用いた以外は実施例5と同様にして、化合物(111)を得た。
H−nmr(500MHz):δ 8.12(d、J〜1.5Hz,1H),7.92(d,J 8.2Hz,1H),7.80(d,J 8Hz,1H),7.73(br.s,1H),7.69(dx2,J〜8Hz,3H),7.49(t,J〜8Hz,2H),7.38(t,J〜8Hz,1H),7.29(d,J〜8Hz,1H),3.40(t,J 6.6Hz,2H),3.39(t,J 6.7Hz,2H),2.77(t,J 7.7Hz,2H),1.72(quint.,J〜7Hz,2H),1.59(quint.,J〜7Hz,2H),
1.41(m、4H),1.32(m,4H),0.896(t,J〜7Hz,3H)。
〈化合物(111)を用いてなるトランジスタの製造方法〉
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(111)を用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタを製造した。
〈化合物(111)を用いてなるトランジスタの移動度の評価方法〉
実施例1において、化合物(101)を用いてなるトランジスタの代わりに化合物(111)を用いてなるトランジスタを用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタの移動度を評価した。結果を表1に示す。
(実施例12)
〈化合物(112)の製造方法〉
化合物(112)の製造方法について説明する。なお、化合物(112)は、一般式(1)で表される化合物において、Arがフェニル基、Rが炭素数7のアルキレン基、Rが炭素数1のアルキル基、XがOである場合に相当する化合物である。
Figure 2017149659
実施例1において、8−ブロモオクタン酸の代わりに、7−ブロモヘプタン酸を用いた以外は実施例1と同様にして、化合物(112)を得た。
H−nmr(400MHz):δ 8.12(d、J〜1.5Hz,1H),7.92(d,J 8.2Hz,1H),7.79(d,J 8Hz,1H)、7.73(br.s、1H),7.69(dx2、J〜8Hz,3H),7.485(t、J〜8Hz,2H),7.38(t、J〜8Hz,1H),7.29(dd,J〜1.5,〜8Hz,1H),3.365(t,J 6.7Hz,2H),3.33(s,3H),2.77(t,J 7.7Hz,2H),1.71(quint.,J〜7Hz,2H),1.57(quint.,J〜7Hz,2H),1.37(m,6H)。
〈化合物(112)を用いてなるトランジスタの製造方法〉
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(112)を用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタを製造した。
〈化合物(112)を用いてなるトランジスタの移動度の評価方法〉
実施例1において、化合物(101)を用いてなるトランジスタの代わりに化合物(112)を用いてなるトランジスタを用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタの移動度を評価した。結果を表1に示す。
(実施例13)
〈化合物(113)の製造方法〉
化合物(113)の製造方法について説明する。なお、化合物(113)は、一般式(1)で表される化合物において、Arがフェニル基、Rが炭素数9のアルキレン基、Rが炭素数3のアルキル基、XがOである場合に相当する化合物である。
Figure 2017149659
実施例1において、8−ブロモオクタン酸の代わりに、9−ブロモノナン酸を用いた以外は実施例1と同様にして、化合物(113−4)を合成した。
Figure 2017149659
化合物(105−4)の代わりに化合物(113−4)を用いた以外は実施例5と同様にして、化合物(113)を得た。
H−nmr(400MHz):δ 8.12(d、J〜1.5Hz,1H),7.92(d、J 8.2Hz,1H),7.795(d、J 8Hz、1H),7.73(br.s,1H),7.69(dx2,J〜8Hz,3H),7.48(t,J〜8Hz,2H),7.38(t,J〜8Hz,1H),7.29(dd,J〜1.5,〜8Hz,1H),3.39(t,J 6.7Hz,2H),3.356(t,J 6.8Hz,2H),2.77(t,J 7.7Hz,2H),1.70(quint.,J〜7Hz、2H),1.5〜1.62(m,4H),1.25〜1.4(m,10H),0.91(t,J 7.4Hz、3H)。
〈化合物(113)を用いてなるトランジスタの製造方法〉
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(113)を用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタを製造した。
〈化合物(113)を用いてなるトランジスタの移動度の評価方法〉
実施例1において、化合物(101)を用いてなるトランジスタの代わりに化合物(113)を用いてなるトランジスタを用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタの移動度を評価した。結果を表1に示す。
(実施例14)
〈化合物(114)の製造方法〉
化合物(114)の製造方法について説明する。なお、化合物(114)は、一般式(1)で表される化合物において、Arがフェニル基、Rが炭素数12のアルキレン基、Rが炭素数3のアルキル基、XがOである場合に相当する化合物である。
Figure 2017149659
実施例1において、8−ブロモオクタン酸の代わりに、12−ブロモドデカン酸を用いた以外は実施例1と同様にして、化合物(114−4)を合成した。
Figure 2017149659
化合物(105−4)の代わりに化合物(114−4)を用いた以外は実施例5と同様にして、化合物(114)を得た。
〈化合物(114)を用いてなるトランジスタの製造方法〉
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(114)を用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタを製造した。
〈化合物(114)を用いてなるトランジスタの移動度の評価方法〉
実施例1において、化合物(101)を用いてなるトランジスタの代わりに化合物(114)を用いてなるトランジスタを用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタの移動度を評価した。結果を表1に示す。
H−nmr(400MHz):δ 8.12(d、J〜1.5Hz,1H),7.92(d、J 8.2Hz,1H),7.795(d、J 8Hz、1H),7.73(br.s,1H),7.69(dx2,J〜8Hz,3H),7.48(t,J〜8Hz,2H),7.38(t,J〜8Hz,1H),7.29(dd,J〜1.5,〜8Hz,1H),3.39(t,J 6.7Hz,2H),3.355(t,J 6.8Hz,2H),2.77(t,J 7.7Hz,2H),1.70(quint.,J〜7Hz、2H),1.51〜1.63(m,4H),1.25〜1.4(m,16H),0.91(t,J 7.4Hz、3H)。
(比較例1)
実施例1において、8−ブロモオクタン酸の代わりに、4−ブロモブタン酸を用いた以外は実施例1と同様にして、化合物(C101)を合成した。
Figure 2017149659
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(C101)を用いた以外は実施例1と同様にして、化合物(C101)を用いてなるトランジスタを製造し、該トランジスタの移動度を評価した。
(比較例2)
実施例1において、8−ブロモオクタン酸の代わりに4−ブロモブタン酸を用いた以外は実施例1と同様にして、化合物(C102−4)を合成した。
Figure 2017149659
実施例5において、化合物(105−4)の代わりに化合物(C102−4)を用いたい以外は実施例5と同様にして、化合物(C102)を合成した。
Figure 2017149659
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(C102)を用いた以外は実施例1と同様にして、化合物(C102)を用いてなるトランジスタを製造し、該トランジスタの移動度を評価した。
Figure 2017149659
表1より、本発明の化合物を用いてなる湿式成膜法によって形成された半導体層を有するトランジスタは1.5cm/Vs以上という高い移動度を示す。これに対して、比較例の化合物(一般式(1)で表される化合物で、R、R、Xにかかわる前記要件を満たしていない化合物)を用いてなるトランジスタの移動度は低い。
本発明の化合物は半導体としての利用が可能であり、該半導体を半導体層として用いてなる半導体素子への利用が可能である。
1.基板
2.ゲート電極
3.ゲート絶縁層
4.半導体層
5.ソース電極
6.ドレイン電極

Claims (6)

  1. 一般式(1)
    Figure 2017149659
    式中、Arは置換基を有してもよい芳香族炭化水素基または置換基を有してもよい複素芳香族基を表し、Rは炭素数5以上のアルキレン基を表し、Rは炭素数1〜20のアルキル基を表し、XはO、SまたはNHを表す。ただし、Arが5−(n−ヘキシル)チエニル基の場合、RとRの組み合わせについて、Rが炭素数6の直鎖アルキレン基かつRがn−ブチル基である場合を除く。)
    で表される化合物。
  2. 請求項1に記載の化合物を含有する半導体材料。
  3. 請求項1に記載の化合物を含有するインク。
  4. 請求項1に記載の化合物を含有する半導体膜。
  5. 請求項1に記載の化合物を含有する半導体層を有する半導体素子。
  6. 請求項1に記載の化合物を含有する半導体層を有するトランジスタ。
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