JP2016102087A - 有機結晶構造物、及びそれを与える有機化合物を含有する有機半導体材料 - Google Patents

有機結晶構造物、及びそれを与える有機化合物を含有する有機半導体材料 Download PDF

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秀樹 餌取
亜弥 石塚
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亜弥 石塚
博志 牧
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博志 牧
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Yutaka Tachikawa
豊 立川
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純一 半那
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Abstract

【課題】 本発明の課題は、電気伝導に預かる面内の伝導パスが二次元である有機半導体材料の提供を図るものである。延いては、溶媒溶解性を低下させること無く、且つ、ドロップキャスト法によって作製した半導体層を用いても、特性の高い移動度を与える、TFTの提供を図るものである。【解決手段】 π共役平面を有する有機化合物により構成される結晶構造物であって、該結晶構造物を、有機化合物の分子長軸方向から俯瞰した場合に、有機化合物分子が隣接分子と共役平面が平行になるようにスタックすることで分子カラムを形成し、該カラムは隣接カラムに対して平行になるように配列しており、且つ、前記カラム間において、分子が特定の配列をしている結晶構造物の提供による。【選択図】 図4

Description

本発明は、有機結晶構造物、及びそれを与える有機化合物を含有する有機半導体材料に関する。
アモルファスシリコンや多結晶シリコンを半導体材料として用いてなる薄膜トランジスタ(TFT)が、液晶表示装置や有機EL表示装置などのスイッチング素子として広く用いられている。しかし、これらシリコンを用いたTFTは、その製造において、高温熱処理プロセスを有する事から、プラスチック基板を用いることになる次世代型フレキシブルディスプレイには耐熱性の問題から展開できない。これを解決するために、シリコンに代えて、有機半導体材料をチャネル(半導体層)に用いた有機TFTが提案されている。
有機半導体材料はインク化することで、低温で印刷製膜出来るため、耐熱性の乏しいプラスチック基板に適用でき、フレキシブルディスプレイへの応用が、さらには、フレキシブルエレクトロニクスへの応用が期待されている。又、当初の課題であった「有機半導体はシリコン半導体に比べ、半導体特性(移動度)が低く、その結果、TFTの応答速度が遅く実用化は難しい」についても、近年、アモルファスシリコンの移動度を凌駕する有機半導体材料が開発されている。
例えば、特許文献1には、ジナフト[2,3−b:2’,3’−f]チエノ[3,2−b]チオフェン骨格を有する化合物が、真空蒸着膜で4.0cm/Vsの移動度を示すことが、特許文献2には、種々の置換基を有するV字型構造の化合物が、エッジキャスト法で製膜された単結晶薄膜で11cm/Vsという高い移動度を示すことが、非特許文献1には、2,7−ジオクチル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(2,7−ジオクチルBTBT)が、ダブルインクジェット法で作製された単結晶膜で、特性のばらつきは大きいもの、最大で30cm/Vsという高い移動度を示すことが、又、特許文献3には、フェニル置換のナフトジカルコゲン化合物が0.7cm/Vsの移動度を示すことが開示されている。このように、アモルファスシリコンの移動度(0.5cm/Vs)を超えた半導体特性を示す有機半導体材料の報告が相次いでいる。
このように有機半導体の移動度は高まっているが、未だ実用化には至っていない。これは、開示されているこれらの移動度が、エッジキャスト法やダブルインクジェット法による単結晶、真空蒸着法による膜、スピンコート法による膜など、均質なバルクを与える製膜法で作製された膜を半導体層に用いて評価されたものであり、インクジェット法やノズル印刷法など、実用的な印刷法(インク液滴の滴下(ドロップキャスト)とその乾燥)で作製された多結晶膜よりなる半導体層では、特性の低下やばらつきが生ずるためである。
これら問題点を解決する策として、矢筈構造からなる結晶構造物を与える有機半導体材料が提案されている(非特許文献2)。矢筈構造においては、電気伝導に預かる面内の伝導パスが二次元であるため、面内の伝導パスが一次元の結晶構造と比較して電荷移動の確率が上がり、そのため、多結晶膜のような均質性に劣る膜であっても巨視的な電荷移動が確保されることがその根拠とされている。一方で、非特許文献3には、矢筈構造であっても、πスタッキング方向の移動積分値(移動積分値とは、電荷移動能力を表す数値パラメータ)は大きいが、それとは垂直方向の横方向(横断方向)の移動積分値が小さいという、実質、電気伝導に預かる面内の伝導パスが一次元となるケースが開示されている。
このような矢筈構造の実質一次元化に対して、非特許文献3には、主骨格の置換基にベンゼン環を導入し、CH−π相互作用を増大させ、横方向(横断方向)の伝導能力を向上させる方法が開示されている。しかし、この方策は、有機半導体材料の溶媒に対する溶解性を低下させ、インク化を妨げることに繋がる。
国際公開第2012/115236号 国際公開第2013/125599号 国際公開第2010/058692号
Nature、2011年、475巻、364頁 Adv.Mater.、2011年、23巻、4347頁 Appl.Phys.Express、2014年、7巻、91601頁
本発明は前記課題を鑑みてなされたものであり、電気伝導に預かる面内の伝導パスが二次元である有機半導体材料の提供を図るものである。延いては、溶媒溶解性を低下させること無く、且つ、ドロップキャスト法とその乾燥によって作製した多結晶よりなる半導体層を用いても、特性の高い移動度を与える、TFTの提供を図るものである。
本発明者は前記目的を達成すべく、鋭意検討を重ね、矢筈構造における、前記横断方向の電荷移動能力が小さいことについて、横断方向の隣接分子対が面−端配向(両分子のπ共役平面が互いに非平行となる配向)していることが原因と考え、該横断方向の隣接分子対の一部に、面−面配向(両分子のπ共役平面が互いに平行となる配向)を導入した。その結果、ドロップキャスト法によって作製した多結晶よりなる半導体層を用いても、特性の高い移動度を与えるTFTを提供出来ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
1.π共役平面を有する有機化合物により構成される結晶構造物であって、
該結晶構造物を、該有機化合物の分子長軸方向から俯瞰した場合に、
該有機化合物分子が隣接分子とπ共役平面が平行になるようにスタックすることで分子カラムを形成し、該カラムは隣接カラムに対して平行になるように配列しており、隣接カラム間において、隣接する有機化合物分子のπ共役平面は、平行である場合と非平行である場合が有り、
且つ以下(A)の要件を満たすことを特徴とする結晶構造物、
(A)平行に隣接する3本の該カラムのうち中央のカラムの有機化合物分子のπ共役平面は、一方の隣接カラムの有機化合物分子のπ共役平面と平行である場合、他方の隣接カラムの有機化合物分子のπ共役平面とは非平行である。
2.π共役平面を有する有機化合物により構成される結晶構造物であって、
該結晶構造物を、該有機化合物の分子長軸方向から俯瞰した場合に、
該有機化合物分子が隣接分子とπ共役平面が平行になるようにスタックすることで分子カラムを形成し、該カラムは隣接カラムに対して平行になるように配列しており、隣接カラム間において、隣接する有機化合物分子のπ共役平面は、平行である場合と非平行である場合が有り、且つ以下(B)の要件を満たす平行に隣接する3本の該カラムが組となり、この組が平行に、繰り返して配列していることを特徴とする結晶構造物、
(B)平行に隣接する3本の該カラムのうち中央のカラムの有機化合物分子のπ共役平面は、一方の隣接カラムの有機化合物分子のπ共役平面とは平行であり、他方の隣接カラムの有機化合物分子のπ共役平面とは非平行である。
3.1.又は2.に記載の結晶構造物を与えるπ共役平面を有する有機化合物を含む半導体材料、
4.前記有機化合物が下記一般式(1)で表される3.に記載の半導体材料、
Figure 2016102087
(上記式(1)において、Xは硫黄原子、酸素原子、又はセレン原子のいずれかを表し、
Arは置換基を有してもよい二価の芳香族炭化水素基又は置換基を有してもよい二価の複素芳香族基であり、
は、置換基としてハロゲノ基を有してもよい炭素数1〜20のアルキレン基、又は置換基としてハロゲノ基を有してもよい炭素数3〜20の二価の脂環族基のいずれかを表し、
YはO、S、又はNHを表し、
は、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20の脂環族基、又は水素原子のいずれかを表し、
m及びnは、各々独立して、0又は1を表す。但し、nが0の場合、R末端は、水素原子、又はハロゲン原子である。
又、Rは、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい複素芳香族基、アルケニル基、アルキニル基、一般式(2)、又は一般式(3)で表される基である。
Figure 2016102087
Figure 2016102087
(Arは置換基を有してもよい芳香族炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素芳香族基、Arは置換基を有してもよい2価の芳香族炭化水素基、又は置換基を有してもよい2価の複素芳香族基、R’は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を有するトリアルキルシリル基、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素芳香族基である。*は結合部位を表す。))
5.半導体層を有する電子素子において、半導体層が3.又は4.に記載の半導体材料を含む電子素子、
6.半導体層を有するトランジスタにおいて、半導体層が3.又は4.に記載の半導体材料を含むトランジスタ、
7.半導体層を有する光電変換素子において、半導体層が3.又は4.に記載の半導体材料を含む光電変換素子、
8.3.又は4.に記載の半導体材料を含有するインク、
を提供するものである。
本発明によれば、本発明による有機半導体材料は、電気伝導に預かる面内の伝導パスが二次元となる結晶構造物を与え、溶媒への溶解性を低下させること無くインク化が可能となり、従って、該インクから、ドロップキャスト法によって作製した半導体層を用いても、特性の高い移動度を与えるTFTを提供することが出来る。
矢筈構造の図。ペンタセンの結晶について、ラメラ様構造の任意の一層を、ペンタセン分子の長軸方向から俯瞰している。なお、実際の結晶では、図の上下左右に同様のパターンが繰り返される。 図1の矢筈構造について、任意の分子が隣接分子とπ共役平面が平行になるようにスタックすることで形成した分子カラムを破線で表した図。 図1の矢筈構造について、任意の分子が隣接分子とπ共役平面が平行になるようにスタックすることで形成した分子カラム(破線)が、同じようにして形成した隣接カラム(点線)に対して平行になるように配列していることを表した図(破線のカラムと点線のカラムが平行であることを表す図)。 本発明の半導体材料があたえる結晶構造を示す図。式(13)で表せる化合物の結晶について、ラメラ様構造の任意の一層を、分子の長軸方向から俯瞰している。図では、分子長軸方向から俯瞰した際の[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン骨格環(BTBT環)のπ共役平面について、強調するため太線で示しており、細い線は、化合物(13)のフェニレン環、アルキル鎖、−C≡C−部である。又、図1と同様、実際の結晶では、図の上下左右に同様のパターンが繰り返される。 π共役平面の配置を分かりやすくするため、図4から、π共役平面だけを取り出した図。 図5の結晶構造について、平行に隣接する3本の該カラムを点線、破線、一点鎖線で表した図。ここでの3本の隣接カラムにおいては、中央のカラム(破線)の有機化合物分子のπ共役平面が、一方の隣接(右隣)カラム(一点鎖線)の有機化合物分子のπ共役平面と平行であり、他方の隣接(左隣)カラム(点線)の有機化合物分子のπ共役平面とは非平行である。 図5の結晶構造について、平行に隣接する3本の該カラムを点線、破線、一点鎖線で表した図。ここでの3本の隣接カラムにおいては、中央のカラム(破線)の有機化合物分子のπ共役平面が、一方の隣接(右隣)カラム(一点鎖線)の有機化合物分子のπ共役平面と非平行であり、他方の隣接(左隣)カラム(点線)の有機化合物分子のπ共役平面とも非平行である。 ボトムゲートボトムコンタクト型トランジスタの模式断面図。 式(12)で表される化合物の結晶について、ラメラ様構造の任意の一層を、分子の長軸方向から俯瞰した図。図では、分子長軸方向から俯瞰した際のBTBT環のπ共役平面について、強調するため太線で示しており、細い線は、式(12)のフェニレン環、アルキル鎖、−C≡C−部である。又、図1と同様、実際の結晶では、図の上下左右に同様のパターンが繰り返される。 式(11)で表される化合物の結晶について、ラメラ様構造の任意の一層を、分子の長軸方向から俯瞰した図。図では、分子長軸方向から俯瞰した際のBTBT環のπ共役平面について、強調するため太線で示しており、細い線は、式(11)のフェニレン環、アルキル鎖、−C≡C−部である。又、図1と同様、実際の結晶では、図の上下左右に同様のパターンが繰り返される。 式(14)で表される化合物の結晶について、ラメラ様構造の任意の一層を、分子の長軸方向から俯瞰した図。図では、分子長軸方向から俯瞰した際のBTBT環のπ共役平面について、強調するため太線で示しており、細い線は、該化合物のアルキル鎖である。又、図1と同様、実際の結晶では、図の上下左右に同様のパターンが繰り返される。
(半導体材料)
本発明の半導体材料は特定の結晶構造(結晶構造物)を与える有機化合物よりなる半導体材料である。以下、当該結晶構造について説明する。ここで、本発明よりなる結晶構造は、矢筈構造(ヘリンボン構造)を改良したものであるから、矢筈構造と対比させて説明するために、先ず、矢筈構造について説明する。
矢筈構造とは、例えば、Adv.Mater.、2011年、23巻、4347頁にその詳細が記載されており、図1はその代表図である。即ち、矢筈構造とは、π共役平面を有する有機化合物分子によって形成されるラメラ様構造の任意の一層について、当該有機化合物分子の長軸方向から俯瞰した場合、図1の如く、以下の特徴を有するものである:
・任意の分子が隣接分子とπ共役平面が平行になるようにスタックすることで分子カラムを形成しており(図2の破線は、該カラムを表している)、
・該カラムは隣接カラムに対して平行になるように配列しており(図3は、該カラム(破線)が隣接カラム(点線)と平行に配列していることを表している)、
・隣接カラム間において、隣接する有機化合物分子のπ共役平面は、非平行である(図3は、破線内の有機化合物分子のπ共役平面が、点線内の有機化合物分子のπ共役平面と非平行であることを表している)。
矢筈構造では、図2に示したように、カラム内(図2の破線内)では、隣接する分子が、π共役平面を平行にしてスタックしていることから、π電子雲の重なりが大きくなり、電荷移動能力が大きい。一方、図3に示したように、隣接カラム間(破線のカラムと点線のカラム)においては、隣接する分子(破線内の分子と点線内の分子で、隣接する分子)が、互いに非平行であり、即ち、一方の分子のπ共役平面に、もう一方の分子のπ共役平面の端(辺)が接近した、所謂「面−端配向」を形成している。従って、カラム間ではπ電子雲の重なりが小さく、結果、前記したが如く、カラムを横断する方向の電荷移動能力が小さくなる。
一方、本発明の半導体材料を構成する有機化合物が与える結晶構造は、図4〜7、図9、及び図10に記載したが如く、隣接する分子対が非平行であるカラム対からのみ構成される矢筈構造に対して、隣接する分子対が平行となるカラム対が、一部に組み込まれたものである。即ち、π共役平面を有する有機化合物分子によって形成されるラメラ様構造の任意の一層について、当該有機化合物分子の長軸方向から俯瞰した場合、図4〜7の如く、該有機化合物分子が隣接分子とπ共役平面が平行になるようにスタックすることで分子カラムを形成し(図6及び図7の点線、破線、一点鎖線のそれぞれが、このカラムの一例を表している)、該カラムは隣接カラムに対して平行になるように配列しており(図6及び図7は、点線、破線、一点鎖線の各カラムが互いに平行に配列していることを表している)、
且つ、隣接カラム間において、隣接する有機化合物分子のπ共役平面が、平行である場合が有る(図6は、破線カラム内の有機化合物分子のπ共役平面が、一点鎖線カラム内の有機化合物分子のπ共役平面と平行であることを表している)。
このように、隣接する分子対が平行となるカラム対が組み込まれた構造は、矢筈構造と異なり、カラムを横断する方向の電荷移動能力が向上し、結果として、電気伝導に預かる面内の伝導パスの二次元性が向上し、高い移動度を発現する。
本発明の半導体材料を構成する有機化合物が与える結晶構造は、このように、矢筈構造に、隣接する分子対が平行となるカラム対が組み込まれた構造であれば特に制限は無い。
一方で、溶解性を向上させる観点からは、隣接する分子対が平行となるカラム対が連続して配置されないことが好ましい(「隣接する分子対が平行となるカラム対」の割合が増すと、溶媒溶解性が減少する)。即ち、図6に示したが如く、平行に隣接する3本のカラム(点線、破線、一点鎖線)のうち中央のカラム(破線)の有機化合物分子のπ共役平面は、一方の隣接カラム(一点鎖線)の有機化合物分子のπ共役平面と平行である場合、他方の隣接カラム(点線)の有機化合物分子のπ共役平面とは非平行であることが好ましい。
又、溶解性と半導体特性の両立を図る観点から、図6の如く、以下(B)の要件を満たす平行に隣接する3本のカラムが組となり、この組が平行に、繰り返して配列していることを特徴とする結晶構造物であることが、特に好ましい。

(B)平行に隣接する3本のカラム(点線、破線、一点鎖線)のうち中央のカラム(破線)の有機化合物分子のπ共役平面は、一方の隣接カラム(一点鎖線)の有機化合物分子のπ共役平面とは平行であり、他方の隣接カラム(点線)の有機化合物分子のπ共役平面とは非平行である。
本発明の結晶構造は単結晶X線構造解析で確認することが出来る。即ち、本発明の半導体材料を構成する有機化合物につき、任意の方法で作製した単結晶を、単結晶X線回折装置(例えば、XtaLab、P200、RIGAKU製)に供すことで容易に確認出来る。
単結晶の作製法について、特に制限は無く、例えば、有機化合物結晶作製ハンドブック −原理とノウハウ−(丸善株式会社)に記載されている、公知慣用の有機化合物の単結晶作製法を用いることが出来る。
本発明の半導体材料を構成する有機化合物は、前記結晶構造を与えるものであれば特に制限は無いが、具体的な化合物としては、例えば、下記一般式(1)で表される化合物を挙げることが出来る。
Figure 2016102087
(上記式(1)において、Xは硫黄原子、酸素原子、又はセレン原子のいずれかを表し、
Arは置換基を有してもよい二価の芳香族炭化水素基又は置換基を有してもよい二価の複素芳香族基であり、
は、置換基としてハロゲノ基を有してもよい炭素数1〜20のアルキレン基、又は置換基としてハロゲノ基を有してもよい炭素数3〜20の二価の脂環族基のいずれかを表し、
YはO、S、又はNHを表し、
は、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20の脂環族基、又は水素原子のいずれかを表し、
m及びnは、各々独立して、0又は1を表す。但し、nが0の場合、R末端は、水素原子、又はハロゲン原子である。
又、Rは、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい複素芳香族基、アルケニル基、アルキニル基、一般式(2)、又は一般式(3)で表される基である。
Figure 2016102087
Figure 2016102087
(Arは置換基を有してもよい芳香族炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素芳香族基、Arは置換基を有してもよい2価の芳香族炭化水素基又は置換基を有してもよい2価の複素芳香族基、R’は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を有するトリアルキルシリル基、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素芳香族基である。*は結合部位を表す。))
Xについては、安定性の観点から好ましくは、酸素原子及び硫黄原子であり、電荷移動能力を向上させる観点から好ましくは、原子半径の大きい硫黄原子及びセレン原子であり、従ってより好ましくは、両観点を両立出来る硫黄原子である。
*−(Ar)−R−(Y−R(*は結合部位を表す)で表される置換基は、具体的には、(I)炭素数1〜20のアルキル基、(II)炭素数3〜20の脂環族基、(III)末端にハロゲン原子を有する炭素数1〜20のアルキル基、(IV)炭素数2〜20のアルコキシアルキル基、(V)炭素数2〜20のアルキルスルファニルアルキル基、(VI)炭素数2〜20のアルキルアミノアルキル基、(VII)炭素数1〜20のアルキル基を置換基として有してもよい芳香族炭化水素基、(VIII)炭素数1〜20のアルキル基を置換基として有してもよい複素芳香族基であり、各々を以下のように例示することが出来る。
(I)炭素数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、4−メチル−2−ペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基、n−ヘプチル基、1−メチルヘキシル基、n−オクチル基、tert−オクチル基、1−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基、2−プロピルペンチル基、n−ノニル基、2,2−ジメチルヘプチル基、2,6−ジメチル−4−ヘプチル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、1−メチルデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、1−ヘキシルヘプチル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−エイコシル基などの直鎖又は分岐アルキル基が挙げられ、更に、これらの炭素数1〜20アルキル基の水素原子がフッ素原子で置換された、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,6−ウンデカフルオロヘキシル基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロオクチル基などのハロゲン置換アルキル基なども使用出来る。
(II)脂環族基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、4−メチルシクロヘキシル基、ジシクロペンタニル基、トリシクロデカニル基、シクロヘキシルメチル基などが挙げられる。
(III)末端にハロゲン原子を有する炭素数1〜20のアルキル基としては、例えば、クロロメチル基、ブロモメチル基、ヨードメチル基、2−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、2−ヨードエチル基、3−クロロプロピル基、3−ブロモプロピル基、3−ヨードプロピル基、4−クロロブチル基、4−ブロモブチル基、4−ヨードブチル基、5−クロロペンチル基、5−ブロモペンチル基、5−ヨードペンチル基、6−クロロヘキシル基、6−ブロモヘキシル基、6−ヨードヘキシル基、7−クロロヘプチル基、7−ブロモヘプチル基、7−ヨードヘプチル基、8−クロロオクチル基、8−ブロモオクチル基、8−ヨードオクチル基、9−クロロノニル基、9−ブロモノニル基、9−ヨードノニル基、10−クロロデシル基、10−ブロモデシル基、10−ヨードデシル基、11−クロロウンデシル基、11−ブロモウンデシル基、11−ヨードウンデシル基、12−クロロドデシル基、12−ブロモドデシル基、12−ヨードドデシル基、13−クロロトリデシル基、13−ブロモトリデシル基、13−ヨードトリデシル基、14−クロロテトラデシル基、14−ブロモテトラデシル基、14−ヨードテトラデシル基、15−ブロモペンタデシル基16−ブロモヘキシルデシル基、17−ブロモヘプタデシル基、18−ブロモオクタデシル基、20−ブロモエイコシル基などが挙げられる。
(IV)炭素数2〜20のアルコキシアルキル基としては、2−エトキシエチル基、2−ブトキシエチル基、2−n−ヘキシルオキシエチル基、2−n−ヘプチルオキシエチル基、2−n−テトラデシルオキシエチル基、2−シクロヘキシルオキシエチル基、12−エトキシドデシル基、シクロヘキシルオキシエチル基などが挙げられる。
(V)炭素数2〜20のアルキルスルファニルアルキル基としては、メチルスルファニルプロピル基、2−n−ヘキシルスルファニルエチル基、3−n−デシルスルファニルプロピル基、シクロヘキシルスルファニルプロピル基、8−メチルスルファニルオクチル基、8−エチルスルファニルオクチル基、8−プロピルスルファニルオクチル基、10−エチルスルファニルデシル基などが挙げられる。
(VI)炭素数2〜20のアルキルアミノアルキル基としては、メチルアミノプロピル基、2−n−ヘキシルアミノエチル基、3−n−デシルアミノプロピル基、シクロヘキシルアミノプロピル基、8−メチルアミノオクチル基、8−エチルアミノオクチル基、8−プロピルアミノオクチル基、10−エチルアミノデシル基などが挙げられる。
(VII)炭素数1〜20のアルキル基を有してもよい芳香族炭化水素基としては、例えば、上記(I)記載の炭素数1〜20のアルキル基を有してもよいフェニル基、ナフチル基、アズレニル基、アセナフテニル基、アントラニル基、フェナントリル基、ナフタセニル基、フルオレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ビフェニル基、p−ターフェニル基、クォーターフェニル基などの炭素数6〜24の単環又は多環式芳香族炭化水素基などが挙げられる。
(VIII)炭素数1〜20のアルキル基を有してもよい複素芳香族基としては、例えば、上記(I)記載の炭素数1〜20のアルキル基を有してもよいピロリル基、インドリル基、フリル基、チエニル基、チエノチエニル基、チエノイミダゾリル基、ベンゾフリル基、トリアゾリル基、ベンゾトリアゾリル基、ベンゾチエニル基、ピラゾリル基、インドリジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、インドリニル基、チアゾリル基、ピリジル基、ピリミジル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、チアジアジニル基、オキサジアゾリル基、ベンゾキノリニル基、チアジアゾリル基、ピロロチアゾリル基、ピロロピリダジニル基、テトラゾリル基、オキサゾリル基、など、5員環又は6員環の複素芳香族基や、該複素芳香族基にベンゼンが縮合した多環式複素芳香族基などが挙げられる。
上記の置換基の中でも、(I)炭素数1〜20のアルキル基、(III)末端にハロゲン原子を有する炭素数1〜20のアルキル基、又は(IV)炭素数2〜20のアルコキシアルキル基が、屈曲性が高いため溶解性を確保する上で好ましく、(I)炭素数1〜20のアルキル基、(III)末端にハロゲン原子を有する炭素数1〜20のアルキル基が、環境安定性の点からも特に好ましい。
については、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい複素芳香族基、アルケニル基、アルキニル基、一般式(2)、又は一般式(3)で表される基である。
ここで、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基又は複素芳香族基は、炭素と水素からなる炭素数6〜24の芳香族炭化水素基や、その一部に酸素原子、窒素原子、硫黄原子などを含む構成原子数5〜24の複素芳香族基であり、これらは置換基として、炭素数1〜20のアルキル基やハロゲン原子を有してもよい。このような置換基を有してもよい芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アズレニル基、アセナフテニル基、アントラニル基、フェナントリル基、ナフタセニル基、フルオレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ビフェニル基、p−ターフェニル基、クォーターフェニル基;o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、2,4−キシリル基、2,6−キシリル基、メシチル基、ジュリル基、4−エチルフェニル基、4−n−プロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−n−ペンチルフェニル基、4−n−ヘキシルフェニル基、4−n−ヘプチルフェニル基、4−n−オクチルフェニル基、4−n−ノニルフェニル基、4−n−デシルフェニル基、4−n−デカフェニル基、4−ステアリルフェニル基、9,9‘−ジヘキシルフルオレニル基などのアルキル基を有する芳香族炭化水素基;4−フルオロフェニル基、2,6−フルオロフェニル基、4−クロロフェニル基、2,3,4,5,6−パーフルオロフェニル基など、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲンで置換された芳香族炭化水素基、又、置換基を有してもよい複素芳香族基としては、ピリジニル基、ピロール基、チエニル基、ベンゾチエニル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、オキサジアゾリル基、ジベンゾオキサゾリル基、ジベンゾチエニル基;2−メチルチエニル基、2−ブチルチエニル基、2−ヘキシルチエニル基などのアルキル基を有する複素芳香族基;
メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、4−(2−エトキシエチル)フェニル基、4−(2−n−ヘキシルオキシエチル)フェニル基、4−(2−n−ヘプチルオキシエチル)フェニル基、4−(2−n−テトラデシルオキシエチル)フェニル基、4−(2−シクロヘキシルオキシエチル)フェニル基、4−(12−エトキシドデシル)フェニル基、4−(シクロヘキシルオキシエチル)フェニル基、エトキシナフチル基、5−(2−エトキシエチル)チエニル基、5−(2−n−テトラデシルオキシエチル)チエニル基、5−(2−シクロヘキシルオキシエチル)チエニル基、5−(12−エトキシドデシル)チエニル基などのアルコキシアリール基又はアルコキシアルキルアリール基;
4−(メチルスルファニルプロピル)フェニル基、4−(2−n−ヘキシルスルファニルエチル)フェニル基、4−(3−n−デシルスルファニルプロピル)フェニル基、4−(シクロヘキシルスルファニルプロピル)フェニル基、5−(メチルスルファニルプロピル)チエニル基、5−(2−n−ヘキシルスルファニルエチル)チエニル基、5−(3−n−デシルスルファニルプロピル)チエニル基、5−(シクロヘキシルスルファニルプロピル)チエニル基などのアルキルスルファニルアリール基又はアルキルスルファニルアルキルアリール基;
エチルアミノフェニル基、4−(3−オクチルアミノプロピル)フェニル基、4−(3−ドデシルアミノプロピル)フェニル基、4−(ジエチルアミノエチル)フェニル基、5−(3−オクチルアミノプロピル)チエニル基、5−(3−ドデシルアミノプロピル)チエニル基、5−(ジエチルアミノエチル)チエニル基などのアルキルアミノ又はアルキルアミノアルキルアリール基などが挙げられる。
アルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、デセニル基、ドデセニル基、テトラデセニル基、ヘキサデセニル基、オクタデセニル基、メチルペンテニル基、シクロヘキセン、4−メチルシクロヘキセンなどの直鎖、分岐、環状のアルケニル基が挙げられる。
アルキニル基としては、例えば、エテニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル(プロパルギル)基、1−ブテニル基、1−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、1−ヘプテニル基、1−オクテニル基、1−ノネニル基、1−デセニル基、1−ウンデセニル基、1−ドデセニル基、1−トリデセニル基、1−テトラデセニル基、1−ペンタデセニル基、1−ヘキサデセニル基、1−ヘプタデセニル基、1−オクタデセニル基、1−ノナデセニル基、などが挙げられる。
一般式(2)で表される置換基としては、アリールエチニル基であり、例えば、フェニルエチニル基、ナフチルエチニル基、チエニルエチニル基、オキサゾリルエチニル基;
o−トリルエチニル基、m−トリルエチニル基、p−トリルエチニル基、2,4−キシリルエチニル基、2,6−キシリルエチニル基、メシチルエチニル基、ジュリルエチニル基、4−エチルフェニルエチニル基、4−(n−プロピル)フェニルエチニル基、4−イソプロピルフェニルエチニル基、4−(n−ブチル)フェニルエチニル基、4−(n−ペンチル)フェニルエチニル基、4−(n−ヘキシル)フェニルエチニル基、4−(n−ヘプチル)フェニルエチニル基、4−(n−オクチル)フェニルエチニル基、4−(n−ノニル)フェニルエチニル基、4−(n−デシル)フェニルエチニル基、4−(n−ウンデシル)フェニルエチニル基、4−(n−ドデシル)フェニルエチニル基、4−(n−トリデシル)フェニルエチニル基、4−(n−テトラデシル)フェニルエチニル基、4−(n−デカ)フェニルエチニル基、4−ステアリルフェニルエチニル基、9,9’−ジヘキシルフルオレニルエチニル基、
5−メチルチエニルエチニル基、5−エチルチエニルエチニル基、5−(n−プロピル)チエニルエチニル基、5−(イソプロピル)チエニルエチニル基、5−(n−ブチル)チエニルエチニル基、5−(n−ペンチル)チエニルエチニル基、5−(n−ヘキシル)チエニルエチニル基、5−(n−ヘプチル)チエニルエチニル基、5−(n−オクチル)チエニルエチニル基、5−(n−ノニル)チエニルエチニル基、5−(n−デシル)チエニルエチニル基、5−(n−ウンデシル)チエニルエチニル基、5−(n−ドデシル)チエニルエチニル基、5−(n−トリデシル)チエニルエチニル基、5−(n−テトラデシル)チエニルエチニル基、などのアルキルアリーレンエチニル基;
メトキシフェニルエチニル基、エトキシフェニルエチニル基、ブトキシフェニルエチニル基、4−(2−エトキシエチル)フェニルエチニル基、4−(2−n−ヘキシルオキシエチル)フェニルエチニル基、4−(2−n−ヘプチルオキシエチル)フェニルエチニル基、4−(2−n−テトラデシルオキシエチル)フェニルエチニル基、4−(2−シクロヘキシルオキシエチル)フェニルエチニル基、4−(12−エトキシドデシル)フェニルエチニル基、4−(シクロヘキシルオキシエチル)フェニルエチニル基、5−(2−エトキシエチル)チエニルエチニル基、5−(2−n−テトラデシルオキシエチル)チエニルエチニル基、5−(2−シクロヘキシルオキシエチル)チエニルエチニル基、5−(12−エトキシドデシル)チエニルエチニル基などのアルコキシ又はアルコキシアルキルアリーレンエチニル基;
4−(メチルスルファニルプロピル)フェニルエチニル基、4−(2−n−ヘキシルスルファニルエチル)フェニルエチニル基、4−(3−n−デシルスルファニルプロピル)フェニルエチニル基、4−(シクロヘキシルスルファニルプロピル)フェニルエチニル基、5−(メチルスルファニルプロピル)チエニル基、5−(2−n−ヘキシルスルファニルエチル)チエニルエチニル基、5−(3−n−デシルスルファニルプロピル)チエニルエチニル基、5−(シクロヘキシルスルファニルプロピル)チエニルエチニル基などのアルキルスルファニル又はアルキルスルファニルアルキルアリーレンエチニル基;
エチルアミノフェニル基、4−(3−オクチルアミノプロピル)フェニル基、4−(3−ドデシルアミノプロピル)フェニル基、4−(ジエチルアミノエチル)フェニル基、5−(3−オクチルアミノプロピル)チエニル基、5−(3−ドデシルアミノプロピル)チエニル基、5−(ジエチルアミノエチル)チエニル基などのアルキルアミノ又はアルキルアミノアルキルアリーレンエチニル基などが挙げられる。
一般式(3)で表される置換基におけるArについては、
フェニル基、ナフチル基、アズレニル基、アセナフテニル基、アントラニル基、フェナントリル基、ナフタセニル基、フルオレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ビフェニル基、p−ターフェニル基、クォーターフェニル基;o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、2,4−キシリル基、2,6−キシリル基、メシチル基、ジュリル基、4−エチルフェニル基、4−n−プロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−n−ペンチルフェニル基、4−n−ヘキシルフェニル基、4−n−ヘプチルフェニル基、4−n−オクチルフェニル基、4−n−ノニルフェニル基、4−n−デシルフェニル基、4−n−デカフェニル基、4−ステアリルフェニル基、9,9‘−ジヘキシルフルオレニル基などのアルキル基を有する芳香族炭化水素基;4−フルオロフェニル基、2,6−フルオロフェニル基、4−クロロフェニル基、2,3,4,5,6−パーフルオロフェニル基など、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲンで置換された芳香族炭化水素基;ピリジニル基、ピロール基、チエニル基、ベンゾチエニル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、オキサジアゾリル基、ジベンゾオキサゾリル基、ジベンゾチエニル基;2−メチルチエニル基、2−ブチルチエニル基、2−ヘキシルチエニル基などのアルキル基を有する複素芳香族基;
メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、4−(2−エトキシエチル)フェニル基、4−(2−n−ヘキシルオキシエチル)フェニル基、4−(2−n−ヘプチルオキシエチル)フェニル基、4−(2−n−テトラデシルオキシエチル)フェニル基、4−(2−シクロヘキシルオキシエチル)フェニル基、4−(12−エトキシドデシル)フェニル基、4−(シクロヘキシルオキシエチル)フェニル基、エトキシナフチル基、5−(2−エトキシエチル)チエニル基、5−(2−n−テトラデシルオキシエチル)チエニル基、5−(2−シクロヘキシルオキシエチル)チエニル基、5−(12−エトキシドデシル)チエニル基などのアルコキシアリール基又はアルコキシアルキルアリール基;
4−(メチルスルファニルプロピル)フェニル基、4−(2−n−ヘキシルスルファニルエチル)フェニル基、4−(3−n−デシルスルファニルプロピル)フェニル基、4−(シクロヘキシルスルファニルプロピル)フェニル基、5−(メチルスルファニルプロピル)チエニル基、5−(2−n−ヘキシルスルファニルエチル)チエニル基、5−(3−n−デシルスルファニルプロピル)チエニル基、5−(シクロヘキシルスルファニルプロピル)チエニル基などのアルキルスルファニルアリール基又はアルキルスルファニルアルキルアリール基;
エチルアミノフェニル基、4−(3−オクチルアミノプロピル)フェニル基、4−(3−ドデシルアミノプロピル)フェニル基、4−(ジエチルアミノエチル)フェニル基、5−(3−オクチルアミノプロピル)チエニル基、5−(3−ドデシルアミノプロピル)チエニル基、5−(ジエチルアミノエチル)チエニル基;
で、アリール基の一つの水素原子を結合部位とした2価の置換基を挙げることが出来る。
について、
上記の置換基の中でも、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい複素芳香族基、又は一般式(2)で表される基が好ましく(芳香環が、π共役面を、平行に配列せしめ、結果移動度が向上する)、中でも、エチニル基による屈曲効果で溶解性をも確保出来る点から、一般式(2)で表される基が特に好ましい。
以下に、一般式(1)で表される化合物の具体例を以下に示すが、本発明の半導体材料に用いられる化合物はこれらに限定されるわけではない。
Figure 2016102087
Figure 2016102087
Figure 2016102087
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(半導体インク)
本発明のインクは、本発明の半導体材料と有機溶媒とを必須成分として含有する。これらのインクは、ウエットプロセス(印刷法又は塗布法)により電子素子の半導体層を形成する前駆体材料として好適なものである。インクを調製するためには、本発明の半導体材料を溶媒に溶解し、半導体性能を損なわない範囲で、インク特性を付与するために、フッ素系やシリコン系などのレベリング剤、及びポリスチレンやアクリル樹脂などの高分子化合物を粘度調整剤として添加することも出来る。
使用する有機溶媒は何を用いても構わず、又2種以上の有機溶媒を混合して用いてもよい。具体的には、n−ヘキサン、n−オクタン、n−デカン、n−ドデカンなどの脂肪族系溶媒;シクロヘキサンなどの脂環式系溶媒;ベンゼン、トルエン、クメン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、p−シメン、メシチレン、アニソール、2−メチルアニソール、3−メチルアニソール、4−メチルアニソール、2,5−ジメチルアニソール、3,5−ジメトキシトルエン、2,4−ジメチルアニソール、フェネトール、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、1,5−ジメチルテトラリン、n−プロピルベンゼン、n−ブチルベンゼン、n−ペンチルベンゼン、1,3,5−トリエチルベンゼン、1,3−ジメトキシベンゼン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等の芳香族系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジエチルエーテル、アニソール、ベンジルエチルエーテル、エチルフェニルエーテル、ジフェニルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、エチルセロソルブ、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート等のエステル系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等のケトン系溶媒;その他ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチルホルムアミドなどが挙げられるが、これらに限定されることはない。
調製された液体組成物における本発明の半導体材料の濃度としては、0.01〜20重量%であることが好ましく、さらには0.1〜10重量%であることが好ましい。
使用する有機溶媒は1種類でもよいが、所望の均質性の高い薄膜を得るため、複数の種類の溶媒を混合して用いてもよい。
(電子素子)
本発明の電子素子の具体例としては、ダイオード、トランジスタ、メモリ、フォトダイオード、光電変換素子、太陽電池、発光ダイオード、発光トランジスタ、RFID、半導体センサー(具体的には、ガスセンサー、バイオセンサー、血液センサー、免疫センサー、人工網膜、味覚センサーなど)等が挙げられる。
(トランジスタ)
本発明の半導体材料を含有するトランジスタについて説明する。
トランジスタは、通常、ソース電極、ドレイン電極、ゲート電極、ゲート絶縁層、及び半導体層を有して成るものであり、各電極や各層の配置によって種々のタイプのトランジスタがあるが、本発明の半導体材料はトランジスタの種類に限定されることなく、何れのトランジスタにも使用することが出来る。トランジスタの種類については、アルドリッチ社の材料科学の基礎第6号「有機トランジスタの基礎」などを参照することが出来る。
図8に示すボトムゲートボトムコンタクト型を一例に詳説すると、1はゲート電極、2はゲート絶縁層、3は半導体層、4はソース電極、5はドレイン電極である。
トランジスタを形成する基板としては、ガラスや樹脂が用いられるが、フレキシブルなトランジスタを得るためには、ガラス製シート、樹脂製シートや、プラスチックフィルムを用いることが出来る。中でも、樹脂製シートやプラスチックフィルムを用いると、フレキシブル性に加え、軽量化を図ることができ、可搬性を高めることが出来るとともに、衝撃に対する耐性を向上出来るので好適である。材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ボリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等を挙げることが出来る。
ゲート電極、ソース電極、及びドレイン電極の電極材料は、導電性材料であれば特に限定されず、白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、酸化スズ、アンチモン、酸化インジウム・スズ(ITO)、フッ素ドープ酸化亜鉛、炭素、グラファイト、グラッシーカーボン、銀ペースト、カーボンペースト、リチウム、ベリリウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、マンガン、ジルコニウム、ガリウム、ニオブ、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、アルミニウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム混合物、リチウム/アルミニウム混合物等が用いられ、さらに、ドーピング等で導電率を向上させた公知の導電性ポリマー、例えば、導電性ポリアニリン、導電性ポリピロール、導電性ポリチオフェン、ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体なども好適に用いられる。
電極の形成方法としては、上記材料を原料として蒸着やスパッタリング等の方法を用いて形成した導電性薄膜を、公知のフォトリソグラフ法やリフトオフ法を用いて電極形成する方法、アルミニウムや銅などの金属箔上に熱転写、インクジェット等によるレジストを用いてエッチングする方法がある。又導電性ポリマーの溶液あるいは分散液、導電性微粒子分散液を直接インクジェットによりパターニングしてもよいし、塗工膜からリソグラフやレーザーアブレーションなどにより形成してもよい。更に導電性ポリマーや導電性微粒子を含むインク、導電性ペーストなどを凸版、凹版、平版、スクリーン印刷などの印刷法でパターニングする方法も用いることが出来る。
ゲート絶縁層は、パリレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂などの熱可塑性樹脂;エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、メラミン樹脂などの熱硬化性樹脂;UV硬化性樹脂などの有機薄膜が好適に使用出来、さらに、酸化シリコン膜などの無機材料も用いることが出来る。
ゲート絶縁層はスピンコート法、キャスト法、ディップ法、インクジェット法、ドクターブレード法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、凸版印刷法、反転印刷法、マイクロコンタクトプリント法、ワイヤーバーコート法、スプレーコート法、ディスペンス法等の公知の湿式成膜方法により薄膜を作製することが可能であり、必要に応じフォトリソグラフ法で必要な形状にパターニングしてもよい。
半導体層は、真空蒸着法等の公知慣用の製造方法で製造することが出来るが、前記の如くインクとし、ウエットプロセス(印刷法又は塗布法)で簡便に半導体層を形成出来る。
ウエットプロセス(印刷法又は塗布法)の一例を挙げると、スピンコート法、キャスト法、ディップ法、インクジェット法、ドクターブレード法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、凸版印刷法、反転印刷法、マイクロコンタクトプリント法、ワイヤーバーコート法、スプレーコート法、ディスペンス法等の公知の湿式成膜方法により薄膜を作製することが可能である。又、キャスト法などによっては平板状結晶や厚膜状態の形態をとることも可能である。
本発明のトランジスタは、ディスプレイを構成する画素のスイッチング用トランジスタ、信号ドライバー回路素子、メモリ回路素子、信号処理回路素子等として好適に使用出来る。ディスプレイの例としては、液晶ディスプレイ、分散型液晶ディスプレイ、電気泳動型ディスプレイ、粒子回転型表示素子、エレクトロクロミックディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ、電子ペーパー等が挙げられる
以下の記載において、量比を表す「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準とする。
(実施例1)
<合成>
まず、[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン(以下、BTBTと記す)(6g、25mmol)をジクロロメタン300mLに加え、窒素ガス雰囲気下で−10℃になるまで攪拌した。次に塩化アルミニウム(13.3g、0.1mol)を加え、−70℃まで降温した。−70℃到達後、ヘキサン酸クロライド(3.37g、25mmol)を20分かけて滴下し、3.5時間撹拌した。反応液を水600gに添加した後、ジクロロメタン200g加え、分液ロートへ移送した。下層を水300gで2回分液洗浄した後、有機層を濃縮した。析出物をトルエン250gに加熱溶解後、室温で再結晶して、2−(ヘキシル−1−オン)−BTBTの黄色結晶、7.4g得た(収率88%)。
次いで、2−(ヘキシル−1−オン)−BTBT(6.8g、20mmol)、85.5%水酸化カリウム(3.5g、53 mmol)、ヒドラジン一水和物(6.5 g、124mmol)をジエチレングリコール300mLに加え、窒素雰囲気下で攪拌し、100℃まで昇温し、1時間撹拌した。その後、170℃まで昇温させ、デカンターを用いて反応系から水分を除去し、4時間加熱撹拌した。室温まで冷却後、反応溶液中に析出した固形物をろ過して回収し、水、エタノールの順に洗浄した。洗浄後の固形物を70℃で真空乾燥して、2−ヘキシル−BTBT6.0g得た(収率92%)。
更に、2−ヘキシル−BTBT(6.0g、18.5mmol)をクロロホルム200mLに溶解後0℃に冷却し、臭素3.7g(23.1mmol)を20分かけて滴下した。0℃で更に0.5時間撹拌した後、室温まで昇温し、3時間攪拌し反応を停止した。水加えを分液して下層を取り、濃縮乾固して粗製固体を得た。この固体をアセトンから再結晶して2−ヘキシル−7−ブロモBTBTの白色結晶、4.3g(収率、58%)を得た。
最後に、2−ヘキシル−7−ブロモBTBT(202mg、0.5mmol)にヨウ化銅(0.11g、0.6mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(0.08g、0.1mmol)、トリエチルアミン36mLを加え、室温で窒素ガスを15分間バブリングした。窒素雰囲気下で1−エチニル−4−ペンチルベンゼン0.93g(5.4mmol)を加え、35℃に昇温後、30分間加熱撹拌した。その後、85℃まで昇温後、40時間加熱撹拌した。室温まで冷却した後、反応液を水250mLに加えた。生成した固形物をろ集してアセトン100mLで洗浄した。得られた固形物を50℃に加熱したシクロヘキサン500mLに溶解後、この溶液にシリカゲル2g及び金属スカベンジャー2gを加えてスラリーを調製した。スラリーを50℃で1時間撹拌後、シリカゲル及び金属スカベンジャーをろ別除去し、ろ液から再結晶することで、式(11)で表される化合物の白色粉末114mg(収率46%)を得た。
HNMR(300MHz,CDCl):δ 8.08(d,1H,J=1.8Hz,H−6),7.83(d,1H,J=8.2Hz,H−9),7.78(d,1H,J=7.8Hz,H−4),7.72(s,1H,H−1),7.57(dd,1H,J=8.2Hz,H−8),7.44(d,2H,H−2’,−6’of Ph),7.29(dd,1H,J=7.8Hz,H−3),7.16(d,2H,H−3’,−5’of Ph),2.77(t,2H,J=7Hz,BTBT−CH),2.63(t,2H,Ph−CH),1.70(quint.2H,J=7Hz,Ph−CHCH),1.63(quint.2H,J=7Hz,BTBT−CHCH),1.55−1.27(m,10H,CH x5)0.88(t,6H,J=7Hz,CHx2).
FD−MS:[M]=494.2
Figure 2016102087
<結晶構造>
前記の如くして得られた式(11)で表される化合物0.4%のp−キシレン溶液(インク(1))を、サンプルチューブ中で自然濃縮(p-キシレンを蒸発)し、濃縮過程の溶液中に結晶片を析出させた。該結晶片を取り出し、偏光顕微鏡観察により、単結晶であることを確認した後、単結晶X線回折装置(RIGAKU製XtaLab、P200)に供し、式(11)で表される化合物の結晶構造が、図10に示すが如く、本発明の結晶構造であることを確認した。
<トランジスタ>
n型のシリコン基板を用意して(図8の1に相当)、ここに、パリレン蒸着装置(ラボコーターPDS2010、日本パリレン製)を用いて、パリレンダイマーDPX−Cを原料にして、パリレン薄膜(厚さ500nm)を作製し(図8の2に相当)、さらに、真空蒸着製膜によって、金薄膜(厚さ40nm)からなるソース・ドレイン電極をパターン形成した(図8の4と5に相当。チャネル長L(ソース電極−ドレイン電極間隔)を75μm、チャネル幅Wを5.0mmとした)。次に、このようにして得られた基板を、ペンタフルオロチオフェノールの0.1%エタノール溶液に1時間浸漬したのち、窒素ブローで乾燥し、前記インク(1)の液滴を、前記ソース・ドレイン電極の間に滴下した後、自然濃縮により乾固させることで、式(11)で表される化合物よりなる半導体層(図8の3に相当)を形成した。
このようにして得られたトランジスタについて、トランジスタ特性を評価した。トランジスタ特性の評価は、デジタルマルチメーター(SMU237、ケースレー製)を用いて、ゲート電極に0から−80V電圧(Vg)をスイープ印加し、−80V印加したソース・ドレイン電極間の電流(Id)を測定することで行なった。結果は、移動度が3.0、ON/OFF比が10であった。なお、移動度は√Id−Vgの傾きから、周知の方法により求めた。単位はcm/V・sである。又、ON/OFF比は(Idの絶対値の最大値)/(Idの絶対値の最小値)で求めた。
(実施例2)
まず、BTBT(6g、25mmol)をジクロロメタン300mLに加え、窒素ガス雰囲気下で−10℃になるまで攪拌した。次に塩化アルミニウム(13.3g、0.1mol)を加え、−70℃まで降温した。−70℃到達後、オクタン酸クロライド(3.8g、25mmol)を20分かけて滴下し、3.5時間撹拌した。反応液を水600gに添加した後、ジクロロメタン200g加え、分液ロートへ移送した。下層を水300gで2回分液洗浄した後、有機層を濃縮した。析出物をトルエン250gに加熱溶解後、室温で再結晶して、2−(オクチル−1−オン)−BTBTの黄色結晶、7.9g得た(収率84%)。
次いで、2−(オクチル−1−オン)−BTBT(7.3g、20mmol)、85.5%水酸化カリウム(3.5g、53 mmol)、ヒドラジン一水和物(6.5 g、124mmol)をジエチレングリコール300mLに加え、窒素雰囲気下で攪拌し、100℃まで昇温し、1時間撹拌した。その後、170℃まで昇温させ、デカンターを用いて反応系から水分を除去し、4時間加熱撹拌した。室温まで冷却後、反応溶液中に析出した固形物をろ過して回収し、水、エタノールの順に洗浄した。洗浄後の固形物を70℃で真空乾燥して、2−オクチル−BTBT6.6g得た(収率94%)。
更に、2−オクチル−BTBT(6.5g、18.5mmol)をクロロホルム200mLに溶解後0℃に冷却し、臭素3.7g(23.1mmol)を20分かけて滴下した。0℃で更に0.5時間撹拌した後、室温まで昇温し、3時間攪拌し反応を停止した。水加えを分液して下層を取り、濃縮乾固して粗製固体を得た。この固体をアセトンから再結晶して2−オクチル−7−ブロモBTBTの白色結晶、4.39g(収率、55%)を得た。
最後に、2−オクチル−7−ブロモBTBT(216mg、0.5mmol)にヨウ化銅(0.11g、0.6mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(0.08g、0.1mmol)、トリエチルアミン36mLを加え、室温で窒素ガスを15分間バブリングした。窒素雰囲気下で1−エチニル−4−ペンチルベンゼン0.93g(5.4mmol)を加え、35℃に昇温後、30分間加熱撹拌した。その後、85℃まで昇温後、40時間加熱撹拌した。室温まで冷却した後、反応液を水250mLに加えた。生成した固形物をろ集してアセトン100mLで洗浄した。得られた固形物を50℃に加熱したシクロヘキサン500mLに溶解後、この溶液にシリカゲル2g及び金属スカベンジャー2gを加えてスラリーを調製した。スラリーを50℃で1時間撹拌後、シリカゲル及び金属スカベンジャーをろ別除去し、ろ液から再結晶することで、式(12)で表されるBTBT誘導体pの白色結晶118mg(収率45%)を得た。
HNMR(300MHz,CDCl):δ 8.08(d,1H,J=1.8Hz,H−6),7.83(d,1H,J=8.2Hz,H−9),7.78(d,1H,J=7.8Hz,H−4),7.72(s,1H,H−1),7.57(dd,1H,J=8.2Hz,H−8),7.44(d,2H,H−2’,−6’of Ph),7.29(dd,1H,J=7.8Hz,H−3),7.16(d,2H,H−3’,−5’of Ph),2.77(t,2H,J=7Hz,BTBT−CH),2.63(t,2H,Ph−CH),1.70(quint.2H,J=7Hz,Ph−CHCH),1.63(quint.2H,J=7Hz,BTBT−CHCH),1.55−1.27(m,14H,CH x7)0.88(t,6H,J=7Hz,CHx2).
FD−MS:[M]=522.2
Figure 2016102087
<結晶構造>
前記の如くして得られた式(12)で表される化合物につき、実施例1と同様にして単結晶構造解析を実施した。その結果、結晶構造は、図9に示すが如くであり、本発明の結晶構造であることが確認された。
<トランジスタ>
実施例1と同様にして、式(12)で表される化合物よりなる半導体材料の膜を半導体層として有するトランジスタを作製し、その特性を評価した。結果は、移動度が3.5、ON/OFF比が10であった。
(実施例3)
<合成>
Liquid Crystals、31、137−1380(2004)に記載の方法で得た2−デシル−BTBT、4.96g(13mmol)を320mLのジクロロメタンに溶解後−50℃に冷却し、発煙硝酸の1.2Mジクロロメタン溶液24mLを30分かけて滴下した。−50℃で更に2時間撹拌した後、26mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え反応を停止した。分液して下層を取り、10%食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥し濃縮乾固して粗製固体を得た。この固体を2‐ブタノンから再結晶し、2−デシル−7−ニトロBTBTの黄色結晶、3.72g(収率、67%)を得た。
次いで、2−デシル−7−ニトロBTBT 2.56g(6mmol)、錫粉末1.84gを酢酸30mLに懸濁し、約70℃で加熱、撹拌下、濃塩酸5.4mLをゆっくりと滴下した。さらに100℃で1時間反応後、10℃以下に冷却し固体を濾取した。
この固体をクロロホルム約100mLに分散し、濃アンモニア水、飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮乾固し粗製固体を得た。この固体をシリカゲルカラム(クロロホルム/シクロヘキサン=1/1、1%トリエチルアミンを添加)で分離精製し、石油ベンジンから再結晶して微灰色の2−アミノ−7−デシルBTBT 1.72g(収率、72%)を得た。
更に、2−アミノ−7−デシルBTBT 1.58g(4mmol)にジクロロメタン60mLを加え、−15℃冷却下、トリフルオロボレート・エーテル錯体864mg、亜硝酸t‐ブチル504mgを滴下した。約1時間で反応温度を5℃まで上げた後、沃素1.6g、沃化カリウム1.32g、沃化テトラブチルアンモニウム100mgのジクロロメタン−THF混液(1:2)12mLの溶液を加えた。加熱環流下、8時間反応した後、クロロホルムで希釈し、10%チオ硫酸ナトリウム、5M水酸化ナトリウム、10%食塩水で順次洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮乾固した。得られた濃褐色の粗製固体をシリカゲルカラム(クロロホルム/シクロヘキサン=1/1)で精製し、クロロホルム−メタノールから結晶化した。次いでリグロインから再結晶し、2−デシル−7−ヨードBTBTを912mg得た(収率、45%)。
前記の如くして得られた2−デシル−7−ヨードBTBT(253mg、0.5mmol)にヨウ化銅(0.11g、0.6mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(0.08g、0.1mmol)、トリエチルアミン36mLを加え、室温で窒素ガスを15分間バブリングした。窒素雰囲気下で1−エチニル−4−ペンチルベンゼン0.93g(5.4mmol)を加え、35℃に昇温後、30分間加熱撹拌した。その後、85℃まで昇温後、40時間加熱撹拌した。室温まで冷却した後、反応液を水250mLに加えた。生成した固形物をろ集してアセトン100mLで洗浄した。得られた固形物を50℃に加熱したシクロヘキサン500mLに溶解後、この溶液にシリカゲル2g及び金属スカベンジャー2gを加えてスラリーを調製した。スラリーを50℃で1時間撹拌後、シリカゲル及び金属スカベンジャーをろ別除去し、ろ液から再結晶することで、式(13)で表されるBTBT誘導体jの白色結晶93mg(収率34%)を得た。
HNMR(300MHz,CDCl):δ 8.08(d,1H,J=1.8Hz,H−6),7.83(d,1H,J=8.2Hz,H−9),7.78(d,1H,J=7.8Hz,H−4),7.72(s,1H,H−1),7.57(dd,1H,J=8.2Hz,H−8),7.44(d,2H,H−2’,−6’of Ph),7.29(dd,1H,J=7.8Hz,H−3),7.16(d,2H,H−3’,−5’of Ph),2.77(t,2H,J=7Hz,BTBT−CH),2.63(t,2H,Ph−CH),1.70(quint.2H,J=7Hz,Ph−CHCH),1.63(quint.2H,J=7Hz,BTBT−CHCH),1.55−1.27(m,18H,CH x9),0.88(t,6H,J=7Hz,CHx2).
FD−MS:[M]=550.3
Figure 2016102087
<結晶構造>
前記の如くして得られた式(13)で表される化合物につき、実施例1と同様にして単結晶構造解析を実施した。その結果、結晶構造は、図4に示すが如くであり、本発明の結晶構造であることが確認された。
<トランジスタ>
実施例1と同様にして、式(13)で表される化合物よりなる半導体材料の膜を半導体層として有するトランジスタを作製し、その特性を評価した。結果は、移動度が4.0、ON/OFF比が10であった。
(比較例1)
<結晶構造>
非特許文献1に開示されている、式(14)で表される化合物につき、実施例1と同様にして単結晶構造解析を実施した。その結果、結晶構造中の分子配列は、非特許文献1に開示されている構造と同様、図11に示すが如く、矢筈構造であった。
Figure 2016102087
<トランジスタ>
実施例1と同様にして、式(14)で表される化合物よりなる半導体材料の膜を半導体層として有するトランジスタを作製し、その特性を評価した。結果は、移動度が0.8、ON/OFF比が10であった。
以上の結果を表1にまとめる。
表1に示したが如く、本発明の結晶構造物をあたえる実施例1〜3の材料は、当該材料を含むインク液滴の滴下(ドロップキャスト)とその乾燥で半導体層を形成しても、1を超す高い移動度を示すのに対して、公知の結晶構造・矢筈構造を与える比較例1の材料は、同様にして半導体層を形成した場合には、その半導体特性は移動度1に満たない。
Figure 2016102087
本発明の結晶構造を与える半導体材料は、実用的な印刷法(インク液滴の滴下(ドロップキャスト)とその乾燥)で半導体層に供した場合においても、高い移動度を示すことから、プラスチック基板を用いたフレキシブルエレクトロニクスへの利用が可能である。
1:ゲート電極、2:ゲート絶縁層、3:半導体層、4:ソース電極、5:ドレイン電極

Claims (8)

  1. π共役平面を有する有機化合物により構成される結晶構造物であって、
    該結晶構造物を、該有機化合物の分子長軸方向から俯瞰した場合に、
    該有機化合物分子が隣接分子とπ共役平面が平行になるようにスタックすることで分子カラムを形成し、該カラムは隣接カラムに対して平行になるように配列しており、隣接カラム間において、隣接する有機化合物分子のπ共役平面は、平行である場合と非平行である場合が有り、
    且つ以下(A)の要件を満たすことを特徴とする結晶構造物。
    (A)平行に隣接する3本の該カラムのうち中央のカラムの有機化合物分子のπ共役平面は、一方の隣接カラムの有機化合物分子のπ共役平面と平行である場合、他方の隣接カラムの有機化合物分子のπ共役平面とは非平行である。
  2. π共役平面を有する有機化合物により構成される結晶構造物であって、
    該結晶構造物を、該有機化合物の分子長軸方向から俯瞰した場合に、
    該有機化合物分子が隣接分子とπ共役平面が平行になるようにスタックすることで分子カラムを形成し、該カラムは隣接カラムに対して平行になるように配列しており、隣接カラム間において、隣接する有機化合物分子のπ共役平面は、平行である場合と非平行である場合が有り、且つ以下(B)の要件を満たす平行に隣接する3本の該カラムが組となり、この組が平行に、繰り返して配列していることを特徴とする結晶構造物。
    (B)平行に隣接する3本の該カラムのうち中央のカラムの有機化合物分子のπ共役平面は、一方の隣接カラムの有機化合物分子のπ共役平面とは平行であり、他方の隣接カラムの有機化合物分子のπ共役平面とは非平行である。
  3. 請求項1又は2に記載の結晶構造物を与えるπ共役平面を有する有機化合物を含む半導体材料。
  4. 前記有機化合物が下記一般式(1)で表される請求項3に記載の半導体材料。
    Figure 2016102087
    (上記式(1)において、Xは硫黄原子、酸素原子、又はセレン原子のいずれかを表し、
    Arは置換基を有してもよい二価の芳香族炭化水素基又は置換基を有してもよい二価の複素芳香族基であり、
    は、置換基としてハロゲノ基を有してもよい炭素数1〜20のアルキレン基、又は置換基としてハロゲノ基を有してもよい炭素数3〜20の二価の脂環族基のいずれかを表し、
    YはO、S、又はNHを表し、
    は、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20の脂環族基、又は水素原子のいずれかを表し、
    m及びnは、各々独立して、0又は1を表す。但し、nが0の場合、R末端は、水素原子、又はハロゲン原子である。
    又、Rは、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい複素芳香族基、アルケニル基、アルキニル基、一般式(2)、又は一般式(3)で表される基である。
    Figure 2016102087
    Figure 2016102087
    (Arは置換基を有してもよい芳香族炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素芳香族基、Arは置換基を有してもよい2価の芳香族炭化水素基、又は置換基を有してもよい2価の複素芳香族基、R’は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を有するトリアルキルシリル基、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基、又は置換基を有してもよい複素芳香族基である。*は結合部位を表す。))
  5. 半導体層を有する電子素子において、半導体層が請求項3又は4に記載の半導体材料を含む電子素子。
  6. 半導体層を有するトランジスタにおいて、半導体層が請求項3又は4に記載の半導体材料を含むトランジスタ。
  7. 半導体層を有する光電変換素子において、半導体層が請求項3又は4に記載の半導体材料を含む光電変換素子。
  8. 請求項3又は4に記載の半導体材料を含有するインク。
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