JP2017149611A - 再生骨材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】生コン工場における廃棄物を減らして資源化率を高める。【解決手段】生コンクリート取り扱い装置を洗浄した洗浄水を沈殿分級して上澄み水とスラッジシルトとに分け、スラッジシルトを戻りコンクリート及び残コンクリートに加え、更に、急結促進剤及び高吸水性ポリマーを添加して材料を攪拌する。これにより、高吸水性ポリマーが数分で水を吸収してゲル化し、ゲル中にセメント成分及び他の微粒子を取り込みながら骨材の周りを被覆して骨材をセメント成分で取り囲んだ団粒化を促進し、セメント成分が硬化して再生骨材となる。【選択図】図1

Description

本発明によって開示される技術は、生コン工場における廃棄物から再生骨材を製造する方法に関する。
一般に、土木・建築現場で使用されるコンクリートは、いわゆる生コン工場で製造した生コンクリートをアジテータトラックのドラムに収容して輸送し、現場で打設される。この過程で、様々な廃棄物が発生する。
まず、生コン工場で製造してアジテータトラックによって工事現場に搬入したものの、工事現場で余ったためにアジテータトラックに積んだまま生コン工場に戻される「戻りコンクリート」がある。この戻りコンクリートは、生コン工場の戻りコンプールに排出される。また、アジテータトラックのドラムから生コンを排出した後は、ドラム内の残留コンクリートを排出してドラム内を洗浄する必要があるから、残留コンクリートが洗浄用水によって希釈排出された「残コンクリート」も発生する。この「残コンクリート」は洗浄用水と共に生コン工場内のスリットプールに排出貯留される。
これらの「戻りコンクリート」や「残コンクリート」はアジテータトラックが生コン工場に帰投する度に発生するが、一日の終業時には、生コン工場に戻ったアジテータトラックを多量の水で洗浄して「残コンクリート」よりもコンクリート成分の濃度がはるかに薄いスラッジ水も毎日発生する。このスラッジ水はスラッジプールに貯留される。
これらの廃棄物の処理は、従来、生コン工場にとっては大変に負担の重いものであった。まず、「戻りコンクリート」は、セメント成分濃度が高いため、戻りコンプール内で早期に硬化する。このため、硬化したコンクリートを定期的に削岩機等によって粉砕し、プールから運び出して産業廃棄物として廃棄する必要がある。また、「残コンクリート」は、水分が多いためスリットプールにいったん貯留して、できるだけ水分を減らした上、プール内で硬化させ、やはり硬化後に削岩機等で破砕して「戻りコンクリート」と同様に廃棄する。さらに、スラッジ水は多量の水分を含むから、ここから骨材をふるい分けした上で、沈殿槽に、「残コンクリート」からスリットプールによって除去した水分と共に流し込み、例えば数日の期間をかけて上澄み水と沈殿物(シルト・セメント成分)とに分離し、上澄みの回収水は次回の生コンクリートの製造過程で再利用し、沈殿物は、天日乾燥するかまたはフィルタープレス等によって水分を減らした上で廃棄物として処理する。
このように従来の生コン工場では、各種の廃棄物の処理に多くの手間をかけているのが実情で、廃棄物の処理費用が経営上の圧迫要因となり、しかも,廃棄物による環境汚染の心配もあった。
このような事情のもと、例えば下記特許文献の特表2014−505006号公報に示すように、「戻りコンクリート」や「残コンクリート」から再生骨材を製造することで、廃棄物量を減らす発明も提案されている。
これは、生コン工場に戻るアジテータトラックやミキサー車のドラム内に、セメントの急結促進剤と高吸水性ポリマーとを投入してドラムで撹拌することにより、「戻りコンクリート」が骨材と共に粒状化しつつ硬化して再生骨材が得られるというものである。これにより「戻りコンクリート」を資源化して廃棄物量を減らすことができる。また、「残コンクリート」についても、スリットプールによって水分を減らした上で、沈殿物に急結促進剤と高吸水性ポリマーとを加えて撹拌することにより、「残コンクリート」から再生骨材を得ることができる。
特表2014−505006号公報
しかしながら、上記の発明によって「戻りコンクリート」や「残コンクリート」を資源化したとしても、生コン車の洗浄のために最終的に多量のスラッジを発生させてしまうことは避けられない。特に、高吸水性ポリマーの添加はドラム内壁に高粘度化された泥漿層をこびりつかせるため、ドラム洗浄に手間がかかり、かえってスラッジ水が増えてしまい、スラッジに含まれる骨材やセメント成分を資源化できず、依然として廃棄物として処理しなくてはならないという問題が残されている。しかも、スラッジ水の水分中には高吸水性ポリマー成分が希釈されて残存するから、スラッジ水からの回収水を再利用することには生コン製造への悪影響が懸念される。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、生コン工場等における廃棄物を減らして資源化率を高めることを目的とする。
本明細書により開示される再生骨材の製造方法は、廃棄される生コンクリートに、生コンクリート取り扱い装置を水洗浄して排出されるスラッジ水を沈殿分級することで得られる固形物と、セメントの急結促進剤と、高吸水性ポリマーとを撹拌して粒状に硬化させることを特徴とする。
スラッジ水を沈殿分級して得られる固形物には、シルトとある程度の未水和のセメント成分とが含まれる。従って、これを廃棄される生コンクリートに混ぜて急結促進剤及び高吸水性ポリマーと共に攪拌すると、高吸水性ポリマーが生コンクリート中の水を吸ってゲル化し、そのゲル中に生コンクリート由来とスラッジ由来のセメント成分及びシルト分を取り込みつつ生コンクリートに含まれていた骨材の周りを覆う。そして、それらが例えば油圧ショベル等の機械的手段によって攪拌されるうちに急結促進材によりセメント成分の凝結が短時間で進み、骨材を中に含んで硬化した粒状物が得られる。これは上述したように生コンクリート由来のみならずスラッジ由来の未水和のセメント成分も含んでいるため、硬化後の粒状物は生コンクリートのみから製造する従来方法の再生骨材よりも高い強度を有し、コンクリートの骨材、すなわち再生骨材として広範囲な用途を有する。このように、スラッジ由来のシルト・セメント成分を有効利用して高強度の再生骨材を製造できるから、その分、廃棄物を減らすことができる。
また、生コンクリート取り扱い装置を水洗浄して排出される残コンクリートはスリットプールに貯留するなど、戻りコンクリートとは別扱いにする場合には、その残コンクリートを濾過して得られる濾過残留物を、廃棄される生コンクリートに混合することがより好ましい。この場合、スラッジ水を沈殿分級することで得られる固形物は、予め水分を多量に含む残コンクリートに加えて濾過し、得られる濾過残留物を戻りコンクリートに加えるようにしてもよい。または、残コンクリートを先に濾過して得られた濾過残留物に、スラッジ水からの固形物を加えて戻りコンクリートと混ぜるようにしてもよい。要するに、スラッジ水からの固形物と残コンクリートの濾過残留物とが、最終的に急結促進剤及び高吸水性ポリマーと共に生コンクリートと共に攪拌されれば良い。
このように残コンクリートを戻りコンクリートとは別扱いする場合でも、残コンクリートを有効利用できるのみならず、再生骨材の製造に当たって効率的に最適な水分調整を行うことができる。
また、沈殿分級する前のスラッジ水を篩分級すると、スラッジ水に含まれていた骨材を分離することができる。これを貯留槽中で生コンクリート、急結促進剤、高吸水性ポリマー及びスラッジ由来のシルト・セメント成分を攪拌して得られた再生骨材に混合してもよい。これにより、スラッジ由来の骨材まで有効利用できるのみならず、セメント凝結物によって被覆された再生骨材と、そのような被覆物がない骨材とが併存することになるから、両者のブレンド比の調整によってスランプ、空気量等の生コンクリート製造に係る諸特性を様々に調整することができるという利点がある。
なお、スラッジ水から沈殿分級して得られる固形物は、従来、例えば数日間貯めてから廃棄されるものであったが、本発明の適用に当たっては、生コンクリートの製造から48時間程度内、好ましくは36時間程度内に使用することが望ましい。生コンクリートのセメント成分はその製造直後から水和反応が徐々に進行してゆくが、製造から48時間以内であれば未水和成分が多いため、再生骨材の強度の面からスラッジ由来の固形物を使用しないものに比べて顕著な補強効果が得られるからである。また、スラッジ由来の固形物中のセメント成分において適度に水和反応が進んでいると泥漿の粘性が高まるため、高吸水性ポリマーの添加量が少なくても混合物を造粒し易くなるという利点がある。
本発明によれば、スラッジに含まれるシルト・セメント成分を再生骨材の成分として有効利用できるため、廃棄物を減少させて資源化率を高めることができる。
戻りコンクリート及び残コンクリートの処理手順を示すフローチャート スラッジ水の処理手順を示すフローチャート
本発明を生コン工場の廃棄物処理に適用した一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
本実施形態における生コン工場には、周知の通り、セメント、骨材、水、混和剤及び必要な添加剤を混練するコンクリートミキサ、混練された生コンクリート(レディーミクストコンクリート)を土木・建築のコンクリート打設現場に輸送するアジテータトラック、前記コンクリートミキサやアジテータトラック等の生コン取り扱い装置を水洗浄するための洗浄設備が備えられている。
さて、廃棄物処理関係では、アジテータトラック1によって現場から戻された戻りコンクリートを貯留するための戻りコンプール5と、アジテータトラック1のドラム2内から水と共に排出されて水分を比較的多く含む残コンクリートを貯めるスリットプール6とが生コン工場の敷地内に設けられている。スリットプール6は、角形または円筒形の多数本の鋼管を横に段積みしてプール壁を作ったもので、鋼管間の微小な隙間から残コンクリート中の水分が流出することで、スリット通過水と濾過残留物とに分離される。なお、鋼管を段積みしたスリット面は、一面でも複数面でもよい。
コンクリートミキサやアジテータトラック等の生コン取り扱い装置は適宜水洗浄され、その水洗浄により排出される洗浄水中にはセメント成分と骨材とが含まれている。そこで、その洗浄水を貯留して処理する篩装置8と、この篩装置8を通過したスラッジ水を沈殿分級する沈殿槽10とが設けられている。
篩装置8は洗浄水中から生コンクリートに含まれていた骨材を回収し、高含水で微細粒子のシルト・セメント成分からなるスラッジ水はその篩装置8を通過して、沈殿槽10に貯留される。沈殿槽10は例えば縦横5m×10m程度の平型プールであって、スラッジ水を半日程度貯留しておくことで、固形物と上澄み水とに沈殿分級する。固形物は、骨材やセメントに含まれる微粒子の鉱物であるシルトであり、ここにはセメント成分である水硬性のケイ酸カルシウム化合物等が含まれる。ここでは沈殿分級した固形物を、スラッジシルトと称することとする。
次に、廃棄物の処理工程を説明すると、図1に示す通り、廃棄される生コンクリートすなわち工事現場から戻ったアジテータトラック1のドラム2に収容されていた戻りコンクリートを、戻りコンプール5に排出する。この戻りコンクリートは、一般的には、含水率は約15%(外割重量%:以下同様)である。また、そのドラム2を洗浄して排出される残コンクリートは、スリットプール6に貯留する。残コンクリートは洗浄用水を含むため戻りコンクリートより含水率が高く、15〜30%程度である。
一方、コンクリートミキサやアジテータトラック1等を洗浄して排出された洗浄水は、必要に応じて一時的にタンクに貯め、図2に示すように、篩装置8を通過させて生コンクリートに含まれている骨材を回収する。篩装置8を通過するものは、洗浄用水にシルト・セメント成分が懸濁したスラッジ水である。スラッジ水の含水率は2000%以上である。
このスラッジ水は直ちに沈殿槽10に貯留される。洗浄水は概ね一日の終業時近くに最も多量に発生し、終業までのスラッジ水を沈殿槽10内で例えば翌日の始業時まで静置しておく。これにより、概ね半日を経て沈殿槽10内で沈殿分級が行われ、沈殿した固形物(スラッジシルト)と、上澄み水に分離する。上澄み水は、沈殿槽10から汲み出して回収水として利用でき、必要に応じてタンクに貯留した後に、或いは直ちに次の生コン製造のための原料水として利用できる。
従来、この沈殿槽10においてスラッジ水を沈殿分級し、数日毎に沈殿したスラッジシルトを取り出して廃棄物として処理していたが、本発明では、これを資源として有効利用する。すなわち、沈殿槽10からスラッジシルトを取り出し、それを残コンクリートが投入されたスリットプール6に投入する。この場合、スラッジシルトは含水率130〜240%となっている。また、できれば取り出したスラッジシルトは、理由を後に詳述するが、2日以内に処理することが好ましく、さらに1日以内に処理をするのがより好ましい。
スリットプール6では、残コンクリートにスラッジシルトが加えられた状態で濾過され、スリット通過水は沈殿槽10に戻し、濾過残留物は(沈殿物)はスリットプール6から取り出して戻りコンクリートが貯留されている戻りコンプール5に投入する。残留濾過物の含水率は概ね40〜85%であり、これを戻りコンクリートに加えることで、混合物の含水率が25〜32%となるように混合する。
そして、戻りコンプール5には、さらに急結促進剤と高吸水性ポリマーとを併せて投入し、例えば油圧ショベル11を使用して撹拌することで生コンクリートを直径が例えば10mm〜30mm程度となるように造粒しつつ硬化させる。数分〜十数分の撹拌により、戻りコンクリートや残コンクリートに元来含まれていた粗粒骨材や微粒骨材の周りをセメント成分が層状に取り囲んで硬化した再生骨材が得られる。このセメント成分には、戻りコンクリートや残コンクリートに元来含まれていたもののみならず、スラッジシルトから供給されたものを含む。このため、スラッジシルトを含まないものに比べて再生骨材としての強度が高い。
なお、急結促進剤は硬化促進剤ともいわれ、典型的にはアルミン酸カルシウム水和物を形成してセメントの水和反応を促進させる能力を有する材料である。たとえばカルシウムアルミネート、硫酸アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カルシウム等を単体又は組み合わせて使用でき、その他の無機及び有機系の公知の各種の薬剤(混和剤)も使用してよい。適切な添加量はセメント成分種、含水率、温度等の条件の他、機械的撹拌の効率・速度により相違するが、カルシウムアルミネートを使用した場合概ね戻りコンプール5内の材料の1m当たり、1.0〜5.0kgが好ましい。
なお、その他の添加物として、カルシウムアルミネート反応を抑制するための石膏、水分調整と材料温度上昇による反応促進のための生石灰、その他、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素カルシウム、水酸化ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、トリエタノールアミン、ギ酸カルシウム等を添加してもよい。
高吸水性ポリマーは、重量に比して多量の水を保持する能力があるポリマーをいい、ポリアクリルアミド,ポリメタクリル酸等のイオン性吸水性ポリマーや、ポリエチレングリコール等の中性吸水性ポリマーの他、セルロース、キトサン等の天然ポリマーも使用できる。高吸水性ポリマーは、戻りコンクリートとスラッジシルトとの混合物に添加して混合されると、数分で水を吸収してゲル化し、セメント成分及び他の微粒子を取り込みながら骨材の周りを被覆して骨材をセメント成分で取り囲んだ団粒化を促進する。
さて、一般にセメント成分は、水と混練する生コンクリートの製造直後から水和反応を徐々に進行させる。しかし、生コンクリートの製造から36時間(1.5日)程度しか経過していない段階のスラッジシルト中のセメント成分は、水和反応を完了しておらず相当量が未反応である。また、ある程度の水和反応が進行したことにより、ケイ酸カルシウム水和物などの微粒子の水和生成物が含まれており、ここでのスラッジシルトは僅かに粘性を帯びた性状である。その粘性は、戻りコンクリートに加えるべき高吸収性ポリマーの添加量の削減に寄与する。すなわち、スラッジシルトの添加により、それを添加しない場合よりも少量の高吸水性ポリマーによって戻りコンクリートを団粒化させることができるようになる。このことは、再生骨材中に残留する有機ポリマーの重量比を低下させることを意味するから、再生骨材としての強度を高めることができる。また、含有するセメント成分の水和反応が完了していない段階でのスラッジシルトを骨材製造に利用できることから、そのセメント成分を骨材中に取り込んで骨材の強度を高めることができる。
次の表1に示す試験例1〜3は、材齢が1日、2,5日、7日の各スラッジシルトを使用して上述の通りに3種の再生骨材を製造し、その再生骨材を用いて直径10cm、高さ20cmのコンクリート柱を製造し、材齢7日、28日で一軸圧縮強度を測定した結果を示す。なお、各試験例1〜3の材料配合条件及びフレッシュコンクリートの性状は次の表2の通りである。また、ここでいうスラッジシルトの材齢は、沈殿槽10における沈殿分級後にスラッジシルトとして取り出した後の時間として表示してあるが、沈殿分級の終了は生コンクリートの製造からほぼ半日(12時間)経過したところであった。
Figure 2017149611
Figure 2017149611
表1の一軸圧縮強度の試験結果から、スラッジシルトの材齢が若いほど、コンクリート柱の強度が高くなることが確認でき、材齢1日(生コンクリートの製造から36時間)のスラッジシルトを添加して製造した再生骨材を使ったコンクリート柱が最も高強度であることが判る。なお、材齢1.5日(生コンクリートの製造から48時間)のスラッジシルトを添加して製造した再生骨材を使用したコンクリート柱も比較的高強度であった。
したがって、本実施例の方法によって再生骨材を製造すれば、従来、廃棄物として費用をかけて廃棄していたスラッジ水中のシルトを再生骨材として有効利用できて廃棄物量を減らすことができる。また、その再生骨材をセメント材料と共に混練する生コンクリートの製造方法、及びそれを型枠内に打設するコンクリートの打設方法によれば、強度の高いコンクリート構造物を得ることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)再生骨材は、単独でコンクリートの骨材として利用してもよいし、図1に示すように、洗浄水から篩装置8によって回収した回収骨材と混合して利用しても良い。これにより、セメント凝結物によって被覆された再生骨材と、そのような被覆物がない骨材とが併存することになるから、両者のブレンド比の調整によってスランプ、空気量等の生コンクリートに係る諸特性を様々に調整することができる。
(2)上記実施形態では、戻りコンプール5内の材料を油圧ショベルを利用して攪拌するようにしたが、これに限らず、材料の量や作業効率等に合わせて他の公知の攪拌手段を利用できることはもちろんである。
(3)上記実施形態では、戻りコンクリートと残コンクリートとはそれぞれ別の箇所に排出・貯留した上で水分調整して両者を混合するようにしたが、混合比を適切に保つことで最終的な含水率が20〜40%、より好ましくは25〜32%になるように両コンクリートを混合すれば、両者を区別することなく一カ所に排出・貯留してもよい。
(4)上記では、生コン工場の戻りコンクリートと残コンクリートならびにスラッジ中の泥漿を効率的に骨材化し、生コンクリートへの利用を示したが、本発明の方法は、例えばコンクリート二次製品工場においても同様に発生する余剰コンクリートおよび製造設備の洗浄水から再生骨材を製造することにも利用ができる。
5…戻りコンプール
6…残コンプール
8…篩装置
10…沈殿槽

Claims (6)

  1. 廃棄される生コンクリートに、生コンクリート取り扱い装置を水洗浄して排出されるスラッジ水を沈殿分級することで得られる固形物と、セメントの急結促進剤と、高吸水性ポリマーとを撹拌して粒状に硬化させることを特徴とする再生骨材の製造方法。
  2. 生コンクリート取り扱い装置を水洗浄して排出される残コンクリートをスリットプールに貯留して濾過し、得られる濾過残留物を、前記廃棄される生コンクリートに混合することを特徴とする請求項1記載の再生骨材の製造方法。
  3. 前記スラッジ水から沈殿分級して得られる前記固形物は、生コンクリートの製造から48時間以内のものを使用する請求項1又は請求項2に記載の再生骨材の製造方法。
  4. 前記生コンクリート取り扱い装置を水洗浄して排出されるスラッジ水に含まれる骨材を回収し、これを請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の方法により得られた再生骨材に混合することを特徴とする再生骨材の製造方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかの方法によって製造された再生骨材を、セメント材料と水と共に混練する生コンクリートの製造方法。
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれかの方法によって製造された再生骨材を、セメント材料と水と共に混練して型枠内に打設するコンクリートの打設方法。
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