JP2017149235A - 乗物用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】面状支持部材の支持圧を着座者の体圧分布に応じて部分的に変更できるようにすること。【解決手段】クッションフレーム3Fと、クッションフレーム3Fに張設されて着座者の身体を支える面状支持部材10と、を有するシート1である。面状支持部材10のシート幅方向の中央部と両側の縁部とには、面状支持部材10の支持圧を部分的に高める硬化部材14A,14Bが一体的に撓むことができる状態として設けられている。【選択図】図4

Description

本発明は、乗物用シートに関する。詳しくは、シートフレームと、シートフレームに張設されて着座者の身体を支える面状支持部材と、を有する乗物用シートに関する。
従来、車両用シートにおいて、シートクッションの枠状に組まれたフレーム内にシートパッドを裏面側から支持する面状支持部材が架橋されたものが知られている(特許文献1)。上記面状支持部材は、可撓性の面状体と、面状体の左右両側の縁部に沿って前後方向に通された左右一対の支持ワイヤと、を有する構成とされている。上記各支持ワイヤは、それらの前後側の各縁部がそれぞれシートクッションの前後側の各フレーム枠に取り付けられて固定されている。上記構成により、面状体が左右一対の各支持ワイヤによって左右両側から引張られた状態としてシートクッションのフレームに架橋された状態とされている。
特許第5476941号
上記従来技術では、面状体を支える各支持ワイヤに、面状体に適切な張設力を掛けられる剛性と、乗り心地に底付き感を生じさせない柔軟性と、を両立させた形で持たせる必要がある。しかし、そのような両立させる調整は難しく、面状支持部材に着座者の体圧分布に応じた最適な支持圧を部分ごとに設定することができない。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、面状支持部材の支持圧を着座者の体圧分布に応じて部分的に変更できるようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の乗物用シートは次の手段をとる。
第1の発明は、シートフレームと、シートフレームに張設されて着座者の身体を支える面状支持部材と、を有する乗物用シートである。面状支持部材のシート幅方向の中央部と両側の縁部とには、面状支持部材の支持圧を部分的に高める硬化部材が一体的に撓むことができる状態として設けられている。
この第1の発明によれば、面状支持部材の支持圧を、硬化部材を設けた領域において部分的に高めることができる。詳しくは、面状支持部材のシート幅方向の中央部と両側の縁部の支持圧を部分的に高めることで、着座者の坐骨結節が位置する高座圧領域近傍の支持圧を適切に緩和しつつ、乗物のコーナリング時に面状支持部材を左右にグラ付かせにくい構成とすることができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、次の構成とされているものである。硬化部材が、面状支持部材のシート幅方向の領域における着座者の坐骨結節が位置する高座圧領域から外れた領域に設けられている。
この第2の発明によれば、着座者の坐骨結節が位置する高座圧領域近傍の支持圧をより適切に緩和することができる。
第3の発明は、上述した第2の発明において、次の構成とされているものである。硬化部材が、高座圧領域を面状支持部材の面内方向におけるシート幅方向とは垂直な方向に跨って延びた状態として設けられている。
この第3の発明によれば、乗物のコーナリング時に面状支持部材が高座圧領域において特に大きくグラ付こうとする動きをより適切に抑えることができる。
第4の発明は、上述した第1から第3のいずれかの発明において、次の構成とされているものである。硬化部材が、面状支持部材の着座者からの体圧を受ける側の面上に突出した形で設けられている。
この第4の発明によれば、面状支持部材の面上に着座者の身体を弾性的に支持するシートパッドが設けられる場合に、硬化部材がシートパッドに裏側から部分的に強く押し当てられる構成となり、シートパッドの横ズレを適切に防止することができる。
第5の発明は、上述した第1から第4のいずれかの発明において、次の構成とされているものである。面状支持部材が、シートフレームを構成するシートクッションの前後側の各フレーム間に張設される構成とされている。上記面状支持部材は、可撓性の面状体と、面状体の前後側の各縁部に形成された筒状の各通し部に沿ってシート幅方向に通されて対応する前後側の各フレームに取り付けられる前後側の各ワイヤと、を有する構成とされている。各通し部のうちの少なくとも一方におけるシート幅方向の中央部において、上記一方に通される対応するワイヤを外部に露出させる開口部が形成されている。
この第5の発明によれば、少なくとも一方の通し部の中央部に、対応するワイヤを外部に露出させるための開口部が形成されることで、同開口部の形成された面状支持部材のライン上の支持圧は低下することとなる。しかし、上記面状支持部材の中央部のライン上に硬化部材が設けられることで、支持圧の低下を防ぐことができる。
第6の発明は、上述した第5の発明において、次の構成とされているものである。面状体が、均一組織を持つ布状に加工されたファブリック材により構成されている。
この第6の発明によれば、面状体として均一組織で構成される一般のファブリック材を適用しても、面状支持部材の支持圧を着座者の体圧分布に応じて部分的に簡便に変更することができる。
実施例1の乗物用シートの概略構成を表した斜視図である。 シートクッションの分解斜視図である。 面状支持部材のシートフレームへの組み付け状態を表した拡大斜視図である。 図1のIV-IV線断面図である。 図4から面状支持部材に着座者からの体圧が掛けられた状態を表した断面図である。 実施例2の乗物用シートの概略構成を図4と同じ切断面で表した断面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1のシート1(乗物用シート)の構成について、図1〜図5を用いて説明する。本実施例のシート1は、図1に示すように、自動車の右側座席として構成されており、着座者の背凭れ部となるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、を備えた構成となっている。上述したシートバック2は、その下端側の左右両側部が、シートクッション3の後端側の左右両側部に連結されて支持されている。シートクッション3は、車両のフロア上に、左右一対のスライドレール4を間に介して連結された状態とされている。これらスライドレール4を介した連結により、シート1は、フロア上における前後方向の位置を調節することができるようになっている。
また、上記シートクッション3は、上述した各スライドレール4との間に、左右一対のフロントリンク5Aとリヤリンク5Bとによって左右一対の4節リンク機構を構成するシートリフタ5を間に介して連結された状態とされている。上記シートリフタ5を介した連結により、シート1は、フロア上における高さ方向の位置も調整することができるようになっている。
上述したシートクッション3は、図2に示すように、その内部骨格を構成する平面視略四角枠状の形に組まれた金属製のクッションフレーム3Fと、クッションフレーム3Fの上部に組み付けられた発泡ウレタン製のクッションパッド3Pと、クッションパッド3Pに上方側から被せ付けられてシートクッション3の外観意匠面を形成する布製のクッションカバー3Cと、によって概略構成されている。また、上記クッションフレーム3Fの四角枠内には、その上部に組み付けられたクッションパッド3Pの中央領域を下方側から広く面で支持するように機能する面状支持部材10が架橋されている。ここで、上述したクッションフレーム3Fが本発明の「シートフレーム」に相当する。
上述したクッションフレーム3Fは、左右一対の前後方向に長尺な鋼板材から成るサイドフレーム3Faと、これらサイドフレーム3Faの前端部間に一体的に架橋された鋼板製のフロントパネル3Fbと、各サイドフレーム3Faの前部間に架け渡し状に設けられたフロントパイプ3Fcと、各サイドフレーム3Faの後部間に架け渡し状に設けられたリヤパイプ3Fdと、によって平面視略四角枠状の形に組まれた構成とされている。
上述したフロントパイプ3Fcは、上述したシートリフタ5を構成する左右一対のフロントリンク5Aを各サイドフレーム3Faに対してそれぞれ軸回転可能な状態に連結する各連結軸同士を一体的に繋ぐコネクティングロッドとして構成されている。また、リヤパイプ3Fdは、上述したシートリフタ5を構成する左右一対のリヤリンク5Bを各サイドフレーム3Faに対してそれぞれ軸回転可能な状態に連結する各連結軸同士を一体的に繋ぐコネクティングロッドとして構成されている。これらフロントパイプ3Fcとリヤパイプ3Fdは、それぞれ、シートリフタ5の稼動に伴う各フロントリンク5Aとリヤリンク5Bのリンク運動に伴って、各サイドフレーム3Faに対して軸回転する構成とされている。
クッションパッド3Pは、上述したクッションフレーム3Fの四角枠上に跨る形に組み付けられている。上記組み付けにより、クッションパッド3Pは、その周縁部がクッションフレーム3Fの各枠部によって下方側から強く支持されると共に、中央部がクッションフレーム3Fの枠内に架橋された面状支持部材10によって下方側から広く面で支持された状態として、着座者の尻部や大腿部から受ける荷重を弾性的に安定支持することができるようになっている。
クッションカバー3Cは、上述したクッションフレーム3F上にセットされたクッションパッド3Pに上方側から被せ付けられると共に、その前後左右の各周縁部がクッションフレーム3Fの下部に引き込まれて止着された状態として設けられている。上記組み付けにより、クッションカバー3Cは、その張設に伴うテンションによりクッションパッド3Pをクッションフレーム3F上に位置固定した状態として保持するようになっている。
また、面状支持部材10は、ファブリック材から成る平面視略矩形状の面状体11と、面状体11の前後側の各縁部に組み付けられた鋼線材から成る前後側の各ワイヤ12,13と、面状体11のシート幅方向の中央部と左右両側の各縁部とに一体的に固定された状態となって設けられた樹脂製の硬化部材14A,14Bと、によって構成されている。上述した面状支持部材10は、上述した面状体11の前後側の各縁部に組み付けられた前後側の各ワイヤ12,13が、上述したクッションフレーム3Fの各サイドフレーム3Faの前部間に架け渡し状に設けられたフロントパイプ3Fcと後部間に架け渡し状に設けられたリヤパイプ3Fdとにそれぞれ引掛けられて固定されることにより、これらの間に張設された状態として架橋されている。
上記組み付けにより、面状支持部材10は、上述したフロントパイプ3Fcとリヤパイプ3Fdとがシートリフタ5の稼動に伴って軸回転しても、各ワイヤ12,13がこれらの軸回転を逃がせる形に引掛けられていることにより、これらの間に一定姿勢で架橋された状態として保持されるようになっている。ここで、上述したフロントパイプ3Fcとリヤパイプ3Fdとが、本発明の「前後側の各フレーム」に相当する。以下、上述した面状支持部材10の各部の具体的な構成について説明していく。
面状体11は、着座者の荷重を受け止めることのできる高い引張り性能を備えた1枚のファブリック材により形成されている。具体的には、上記面状体11は、緯糸が伸張性の低いPET製樹脂から成り、経糸が緯糸よりは伸張性のあるPTT樹脂製から成る均一組織を持つ織物(編み物であってもよい)によって形成されている。上述した面状体11には、図3に示すように、その前後側の各縁部に、各縁部を表側(図示上側)に折り返して筒状に袋織した通し部11A,11Bが形成されている。各通し部11A,11Bは、面状体11の前後側の各縁部において、それぞれ、シート幅方向の中央部を残す左右2箇所に分かれて形成されている。すなわち、各通し部11A,11Bは、面状体11の前後側の各縁部において、それぞれ、シート幅方向の全域に亘って一様に連続した筒形状となって形成されているのではなく、シート幅方向の中央部において筒形状を途中で分断するように上方向と前後方向とに開口する形に切り抜かれた開口部11Aa,11Baを有する形に2分割された構成とされている。
前後側の各ワイヤ12,13は、それぞれ、上述した面状体11の前後側の各縁部に形成された対応する各通し部11A,11Bの左右2箇所に分かれて形成された各領域内に個別に通されて組み付けられる左右一対の構成を備えた構成とされている。具体的には、左右一対の前後側の各ワイヤ12,13は、それぞれ、面状体11の対応する各通し部11A,11Bの左右2箇所に分かれて形成された各領域内にシート幅方向に通される挿通部12A,13Aと、各挿通部12A,13Aの両端側部位から前側或いは後側にアーチ状に湾曲した形で延び出すフック部12B,13Bと、を有した形状とされている。上述した左右一対の後側の各ワイヤ13は、それぞれ、上述した各フック部13Bの後側に延び出した先の各端部同士が互いに繋げられた形状とされている。上記構成により、後側の各ワイヤ13は、それぞれ無端状のループ形状に形成された状態とされている。
上述した左右一対の前後側の各ワイヤ12,13は、上述したフロントパイプ3Fc又はリヤパイプ3Fdに対して対応する各フック部12B,13Bが上側から引掛けられることにより、これらに対して脱落しない形に組み付けられた状態とされている。上述した各フック部12B,13Bには、それらの外周面に樹脂製の被膜材12C,13Cがコーティングされている。上記構成により、各フック部12B,13Bは、これらの引掛けられる対応するフロントパイプ3Fc又はリヤパイプ3Fdとの接触部分に異音が発生しないように保護されている。
硬化部材14A,14Bは、それぞれ、上述した面状体11の表側面(図示上側面)上に一体成形により一体的に接合された状態となって設けられている。上記各硬化部材14A,14Bは、それぞれ、上述した面状体11のシート幅方向の対応する各部において、前後側の各縁部に形成された各通し部11A,11Bを残す、前後方向の略全域に亘って連続的に一様な横断面形状を持つ形で延びた形状とされている。上記構成により、面状体11は、図4に示すように、上述した各硬化部材14A,14Bが配設されたシート幅方向の中央部と左右両側の各縁部とが、部分的に支持剛性の高められた支持圧の高い領域A1として構成されている。また、上記面状体11におけるシート幅方向のその他の領域、すなわち上述した各支持圧の高い領域A1の間に位置する各硬化部材14A,14Bの配設されていない各領域部は、それぞれ、支持剛性の高められていない支持圧の低い領域A2として構成されている。
上述した面状体11のシート幅方向の中央部と左右両側の各縁部とに形成された各支持圧の高い領域A1は、それぞれ、着座者の坐骨結節が位置する高座圧領域PAからシート幅方向に外れた領域に位置するように形成されている。これにより、上記面状体11は、上述した着座者の坐骨結節が位置する高座圧領域PAが、上述した各支持圧の高い領域A1の間に挟まれて位置する各支持圧の低い領域A2上に位置されるように構成されている。
このような構成とされていることにより、面状体11の着座者の坐骨結節が位置する高座圧領域PA近傍の支持圧を適切に緩和しつつも、面状体11を自動車のコーナリング時に左右にグラ付かせにくい構成とすることができる。また、面状体11の左右両側の各縁部に支持圧の高い領域A1が形成されることに加えて、シート幅方向の中央部にも支持圧の高い領域A1が形成されることで、面状体11の左右両側の縁部の間に形成される支持圧の低い領域A2が中央で左右に2分されることになり、各支持圧の低い領域A2のシート幅方向の長さ(スパンL)が実質的に短くなる。
その結果、図5に示すように、各支持圧の低い領域A2が着座者からの体圧を受けて下方側に撓む時の両端側の固定点として機能する中央側の支持圧の高い領域A1と左右両側の支持圧の高い領域A1との間のスパンLが短くて済むことから、各支持圧の低い領域A2は、それらの荷重を受け止める表側面(図示上側面)の向きが左右に大きく傾けられることなく上向きの状態を維持したまま撓みを進行させやすくなる。したがって、面状体11の支持形状(面形状)を大きく崩すことなく荷重を受け止めることができるため、着座者の荷重を安定して受け止めることができる。
詳しくは、上述した面状体11の左右両側の各縁部は、図3に示すように、それぞれ、面状体11の前後側の各縁部に通された各ワイヤ12,13の挿通部12A,13Aにより前後側から支えられた状態とされている。その結果、面状体11に着座者からの体圧が掛けられた際には、上記面状体11の左右両側の各縁部は、それらの前後側に位置する各ワイヤ12,13の挿通部12A,13Aによって前後側から強く支持されるようになっている。したがって、上記面状体11の左右両側の各縁部に上述した各硬化部材14Bが接合されていることで、これら硬化部材14Bによる支持圧向上効果を適切に発揮させることができる。
一方、面状体11のシート幅方向の中央部は、面状体11の前後側の各縁部に形成された各通し部11A,11Bの開口部11Aa,11Baの間に挟まれた状態に位置して各ワイヤ12,13の挿通部12A,13Aによる前後側からの支持が受けられない状態とされている。その結果、面状体11に着座者からの体圧が掛けられた際には、上記面状体11の中央部は、その前後側から受ける支持が弱いために、それ自体では低い支持圧しか発揮できない構成となっている。しかし、上記面状体11の中央部には、上述した硬化部材14Aが接合されていることで、上記のように前後側から受ける支持が弱い構成であっても、高い支持圧を発揮することができるようになっている。
以上をまとめると、本実施例のシート1は、次のような構成となっている。すなわち、シートフレーム(クッションフレーム3F)と、シートフレームに張設されて着座者の身体を支える面状支持部材(面状支持部材10)と、を有する乗物用シート(シート1)である。面状支持部材のシート幅方向の中央部と両側の縁部とには、面状支持部材の支持圧を部分的に高める硬化部材(硬化部材14A,14B)が一体的に撓むことができる状態として設けられている。このような構成となっていることにより、面状支持部材の支持圧を、硬化部材を設けた領域(支持圧の高い領域A1)において部分的に高めることができる。詳しくは、面状支持部材のシート幅方向の中央部と両側の縁部の支持圧を部分的に高めることで、着座者の坐骨結節が位置する高座圧領域(高座圧領域PA)近傍の支持圧を適切に緩和しつつ、乗物のコーナリング時に面状支持部材を左右にグラ付かせにくい構成とすることができる。
また、硬化部材(硬化部材14A,14B)が、面状支持部材(面状支持部材10)のシート幅方向の領域における着座者の坐骨結節が位置する高座圧領域(高座圧領域PA)から外れた領域に設けられている。このような構成となっていることにより、着座者の坐骨結節が位置する高座圧領域近傍の支持圧をより適切に緩和することができる。
また、硬化部材(硬化部材14A,14B)が、高座圧領域(高座圧領域PA)を面状支持部材(面状支持部材10)の面内方向におけるシート幅方向とは垂直な方向に跨って延びた状態として設けられている。このような構成となっていることにより、乗物のコーナリング時に面状支持部材が高座圧領域において特に大きくグラ付こうとする動きをより適切に抑えることができる。
また、硬化部材(硬化部材14A,14B)が、面状支持部材(面状支持部材10)の着座者からの体圧を受ける側の面上に突出した形で設けられている。このような構成となっていることにより、面状支持部材の面上に着座者の身体を弾性的に支持するシートパッド(クッションパッド3P)が設けられる場合に、硬化部材がシートパッドに裏側から部分的に強く押し当てられる構成となり、シートパッドの横ズレを適切に防止することができる。
また、面状支持部材(面状支持部材10)が、シートフレーム(クッションフレーム3F)を構成するシートクッション(シートクッション3)の前後側の各フレーム(フロントパイプ3Fcとリヤパイプ3Fd)間に張設される構成とされている。上記面状支持部材は、可撓性の面状体(面状体11)と、面状体の前後側の各縁部に形成された筒状の各通し部(通し部11A,11B)に沿ってシート幅方向に通されて対応する前後側の各フレームに取り付けられる前後側の各ワイヤ(ワイヤ12,13)と、を有する構成とされている。各通し部のうちの少なくとも一方(両方)におけるシート幅方向の中央部において、上記一方に通される対応するワイヤを外部に露出させる開口部(開口部11Aa,11Ba)が形成されている。このように、少なくとも一方の通し部の中央部に、対応するワイヤを外部に露出させるための開口部が形成されることで、同開口部の形成された面状支持部材のライン上の支持圧は低下することとなる。しかし、上記面状支持部材の中央部のライン上に硬化部材(硬化部材14A)が設けられることで、支持圧の低下を防ぐことができる。
また、面状体(面状体11)が、均一組織を持つ布状に加工されたファブリック材により構成されている。このように、面状体として均一組織で構成される一般のファブリック材を適用しても、面状支持部材(面状支持部材10)の支持圧を着座者の体圧分布に応じて部分的に簡便に変更することができる。
続いて、実施例2のシート1(乗物用シート)の構成について、図6を用いて説明する。本実施例では、各硬化部材14A,14Bが面状体11の裏側面(図示下側面)上に一体成形により一体的に接合された状態となって設けられている。上記構成により、各硬化部材14A,14Bが面状体の表側面(図示上側面)上から突出しない構成となるため、着座者に対してより異物感を感じさせにくい構成とすることができる。上記以外の構成については、実施例1で示したシート1と同一の構成となっているため、同一の符号を付して説明を省略することとする。
以上、本発明の実施形態を2つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明の「乗物用シート」は、自動車の右側座席以外のシートにも適用することができる他、鉄道等の自動車以外の車両や、航空機、船舶等の他の乗物用に供されるシートにも広く適用することができるものである。
また、本発明の構成は、シートクッションの他、シートバックやヘッドレストやオットマン等の他のシート構成部材に対しても適用することができるものである。また、シートフレームに張設されて着座者の身体を支える面状支持部材は、シートフレームに対してシート幅方向に架橋されて張設されるものであってもよい。また、上記面状支持部材は、着座者の身体を弾性的に支持するシートパッドを介することなく着座者の身体を受け止めるように設けられるものであってもよい。また、硬化部材が設けられる面状支持部材のシート幅方向の両側の縁部とは、あくまでも、面状支持部材が着座者の身体を支える支持範囲におけるシート幅方向の縁部を示すものであり、必ずしも面状支持部材の全体形状における縁部を示すものではない。
また、硬化部材は、面状支持部材の支持圧を高めるように機能するものであれば良く、面状体を伸張させにくくするように機能することのできる面状材やゴム材、金属材等、樹脂以外の材料から成るものであってもよい。また、硬化部材は、面状体に一体的に接着されて設けられるものの他、面状体に筒状の通し部を形成してその内部に通されるなどして面状体と一体的に撓むことができる状態として設けられるものであってもよい。上記硬化部材は、必ずしも面状体の面内方向に沿って長尺状に延びる形状から成るものに限らず、面状態の面内方向における一部分にのみ、連続的或いは断続的に設けられるものであってもよい。
また、硬化部材は、その配設される部位によって形状の異なるものや材質の異なるものが配設されるようになっていてもよい。例えば、面状支持部材のシート幅方向の中央部には樹脂製の硬化部材が配設され、両側の縁部には袋織された筒状の通し部が形成されてその内部に金属製のワイヤから成る硬化部材が通されるといったように、様々な異なる構成の組み合わせが可能である。また、面状支持部材における硬化部材の配設された領域と配設されていない領域との境界の支持圧が極端に変化することを抑えるために、硬化部材の断面形状を硬化部材の配設されない領域に向かって先細り状に細める形状にしたり、硬化部材を硬化部材の配設されない領域に向かって片持ち状に張り出させるように片持ち支持する形で設けるようにしたりしてもよい。
1 シート(乗物用シート)
2 シートバック
3 シートクッション
3F クッションフレーム(シートフレーム)
3Fa サイドフレーム
3Fb フロントパネル
3Fc フロントパイプ(前側のフレーム)
3Fd リヤパイプ(後側のフレーム)
3P クッションパッド
3C クッションカバー
4 スライドレール
5 シートリフタ
5A フロントリンク
5B リヤリンク
10 面状支持部材
11 面状体
11A 通し部
11Aa 開口部
11B 通し部
11Ba 開口部
12 ワイヤ
12A 挿通部
12B フック部
12C 被膜材
13 ワイヤ
13A 挿通部
13B フック部
13C 被膜材
14A 硬化部材
14B 硬化部材
PA 高座圧領域
A1 支持圧の高い領域
A2 支持圧の低い領域
L スパン

Claims (6)

  1. シートフレームと、該シートフレームに張設されて着座者の身体を支える面状支持部材と、を有する乗物用シートであって、
    前記面状支持部材のシート幅方向の中央部と両側の縁部とに、当該面状支持部材の支持圧を部分的に高める硬化部材が一体的に撓むことができる状態として設けられている乗物用シート。
  2. 請求項1に記載の乗物用シートであって、
    前記硬化部材が、前記面状支持部材のシート幅方向の領域における着座者の坐骨結節が位置する高座圧領域から外れた領域に設けられている乗物用シート。
  3. 請求項2に記載の乗物用シートであって、
    前記硬化部材が、前記高座圧領域を前記面状支持部材の面内方向におけるシート幅方向とは垂直な方向に跨って延びた状態として設けられている乗物用シート。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の乗物用シートであって、
    前記硬化部材が、前記面状支持部材の着座者からの体圧を受ける側の面上に突出した形で設けられている乗物用シート。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の乗物用シートであって、
    前記面状支持部材が、前記シートフレームを構成するシートクッションの前後側の各フレーム間に張設される構成とされて、可撓性の面状体と、該面状体の前後側の各縁部に形成された筒状の各通し部に沿ってシート幅方向に通されて対応する前記前後側の各フレームに取り付けられる前後側の各ワイヤと、を有し、前記各通し部のうちの少なくとも一方におけるシート幅方向の中央部において当該一方に通される対応する前記ワイヤを外部に露出させる開口部が形成されている乗物用シート。
  6. 請求項5に記載の乗物用シートであって、
    前記面状体が、均一組織を持つ布状に加工されたファブリック材により構成されている乗物用シート。
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