JP2016022921A - 乗物用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】枠状体に対する面状体の非保持箇所を性能良く張設することにある。【解決手段】シートフレーム4F内に支持部材20を配設して、枠状体24に取付けられた面状体22にて、シートパッドをその裏面側から支持するとともに、面状体22のシート幅方向の端部に、枠状体24に保持される第一部位22aと、枠状体24に非保持状態とされる第二部位22bとが形成される乗物用シートにおいて、第二部位22bのシート幅方向の端部に、シート幅方向で見た面状体の中央部よりも伸びにくい補強構造30を設けた。【選択図】図3

Description

本発明は、シートフレームと、シートパッドと、支持部材(シートフレームに組付けられてシートパッドを支持する部材)を備えた乗物用シートに関する。
この種の乗物用シートとして、シートクッションと、シートバックを備えた乗物用シートが公知である(特許文献1を参照)。この乗物用シートでは、シートクッションが、シート骨格をなすシートフレーム(典型的に金属製)と、シート外形をなして乗員を弾性的に支持するシートパッド(発泡樹脂製)と、シートパッドを支持する支持部材を有する。シートフレームは略矩形(上方視)の枠体であり、前部骨格をなすフロントフレーム(平板状)と、後部骨格をなすリアフレーム(パイプ状)と、これらをつなぐ側部骨格をなす一対のサイドフレーム(平板状)を有する。また支持部材は、シートフレームに組付け可能な枠状体と、枠状体内に張設される(緊張した状態で配設される)面状体を有する。枠状体は、シートフレーム形状に倣った略矩形の枠体(典型的に金属製)であり、その周囲に樹脂製の被覆部が形成される。また面状体は、天然繊維又は合成繊維の糸材を織編してなる面材であり、その端部(シート幅方向の端部)が、枠状体の被覆部に一体化されて保持される。
公知技術では、シートパッドを、支持部材を介してシートフレーム上に配置しつつ、シートカバーで被覆する。このとき枠状体の前部側をフロントフレームに組付けつつ、枠状体の後部側をリアフレームに組付ける。こうして枠状体を、フロントフレームとリアフレームに組付けてシートフレーム内に配設するとともに、枠状体に保持された面状体でシートパッド(裏面側)を支持することとなる。
ところで上述の乗物用シートでは、例えばサイドフレームの前部(内面側)に、モータなどの他部材が配設されることがある。この場合には他部材と枠状体の干渉を回避する必要上、例えば枠状体の尺(シート前後方向の寸法)を短くして、シート後部側にのみ配設する(シート前側では枠状体を非配設状態とする)。そして面状体の前部側をフロントフレームに組付けつつ、枠状体の後部側をリアフレームに組付けることとなる。
特開2011−254952号公報
ところで上述の構成(枠状体を短尺とした構成)では、シート前部において、面状体の両端(シート幅方向の両端)が、枠状体に保持されず非支持状態で配置する。このため支持部材の前部側では、面状体の伸び特性が不均一となる(シート幅方向で見た中央で張力が大きく端部で張力が小さくなる)などしてシート性能が悪化することがあった。例えば乗員の着座時(支持部材の前部側に乗員太腿部が配置した際)に、面状体の伸び特性が不均一となる(中央と端部でバネ力が不均一となる)ことでシートの着座性が悪化する。また面状体(前部)の組付け時において、面状体の面方向に均一なテンションがかかりにくく、例えば端部側が部分的に緩むことが懸念される。本発明は上述の点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、枠状体に対する面状体の非保持箇所を性能良く張設することにある。
上記課題を解決するための手段として、第1発明の乗物用シートは、シート骨格をなす枠状のシートフレームと、シート外形をなして乗員を弾性的に支持可能なシートパッドと、シートパッドを支持する支持部材とを備える。そして支持部材が、シートパッドを支持可能な面状体と、面状体のシート幅方向の端部を保持可能な枠状体とを有する。本発明では、シートフレーム内に支持部材を配設して、枠状体に取付けられた面状体にて、シートパッドをその裏面側から支持する。このとき面状体のシート幅方向の端部に、枠状体に保持される第一部位と、枠状体に非保持状態とされる第二部位とが形成される。この種の構成では、枠状体に対する面状体の非保持箇所を性能良く(極力均一なテンションで)張設できることが望ましい。そこで本発明では、第二部位のシート幅方向の端部に、シート幅方向で見た面状体の中央部よりも伸びにくい補強構造を設けることとした。本発明では、補強構造にて、第二部位のシート幅方向の端部を相対的に伸びにくくしたことで、第二部位の面状体に、極力均一なテンションをかけることができる。
第2発明の乗物用シートは、第1発明の乗物用シートであって、補強構造が、面状体とは別体で面状又は線状の補強部材が第二部位のシート幅方向の端部に取付けられてなる。本発明では、別体の補強部材(後付された補強構造)にて、面状体自体の構成を極力変更することなく(比較的シンプルな構成にて)、第二部位の面状体を性能良く張設することができる。
第3発明の乗物用シートは、第1発明又は第2発明の乗物用シートにおいて、シートフレームが、シート側部骨格をなすサイドフレームと、サイドフレームの延びる方向で見てその一側に配置する第一組付け部と、一側とは異なるサイドフレームの延びる方向で見てその他側に配置する第二組付け部とを有する。そして本発明では、支持部材を、第一組付け部と第二組付け部に組付けてシートフレーム内に配設する。このとき第二部位を、シート幅方向に緊張した状態としつつ、補強構造を介して第一組付け部と第二組付け部の少なくとも一方に組付ける構成とした。本発明では、補強構造(相対的に伸びにくい箇所)にて、面状体を、適切なテンションがかかった状態でシートフレームに安定的に組付けることができる。
本発明に係る第1発明によれば、枠状体に対する面状体の非保持箇所を性能良く張設することができる。また第2発明によれば、枠状体に対する面状体の非保持箇所をより性能良く張設することができる。そして第3発明によれば、枠状体に対する面状体の非保持箇所を更に性能良く張設することができる。
乗物用シートの斜視図である。 シートクッションを分解して示す乗物用シート一部の斜視図である。 シートクッション一部とスライドレールの斜視図である。 シートクッション一部とスライドレールの拡大斜視図である。 面状体の概略上面図である。 変形例1にかかる支持部材一部の斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜図6を参照して説明する。また各図には、適宜、乗物用シート前方に符号F、乗物用シート後方に符号B、乗物用シート上方に符号UP、乗物用シート下方に符号DWを付す。図1の乗物用シート2は、シート構成部材(シートクッション4,シートバック6,ヘッドレスト8)と、スライドレール9を有する。シート構成部材は、各々、シート骨格をなすシートフレーム(4F,6F,8F)と、シート外形をなすシートパッド(4P,6P,8P)と、シートパッドを被覆するシートカバー(4S,6S,8S)を有する。本実施例では、シートクッション4の後部にシートバック6が起倒可能に連結するとともに、シートバック6(起立状態)の上部にヘッドレスト8が配設される。
またスライドレール9は、シート構成部材を乗物前後にスライド移動させる部材であり、アッパレール9aと、ロアレール9bを有する(図1及び図2を参照)。本実施例では、アッパレール9aの上部にシートフレーム4Fを取付けるとともに、ロアレール9bを乗物床面に取付ける。そして両レールを摺動可能に組付けることで、シート構成部材を、乗物床面に対して乗物前後方向にスライド移動させることができる。
[シートクッション]
本実施例では、シートクッション4が、基本構成(4F,4P,4S)と、支持部材20(面状体22(補強構造30),枠状体24)を有する(図2を参照、各部材の詳細は後述)。そしてシートパッド4Pを、支持部材20を介してシートフレーム4Fに配設したのちシートカバー4Sで被覆する。このとき後述するように、面状体22を、適度に緊張させつつ(テンションをかけつつ)、そのシート幅方向の端部(一部)を枠状体24に保持させる。そして支持部材20を、シートフレーム4F(後述の第一組付け部AM1と第二組付け部AM2)に組付けるとともに、枠状体24に保持された面状体22でシートパッド4Pを支持する。
そして本実施例では、モータMM(他部材の一例)を、例えばシートフレーム4Fの前部(後述のサイドフレーム4bの内面側)に配置する(図3を参照)。このため本実施例では、後述するように枠状体24を、シート後部側にのみ配設して(シート前部側で非配設状態として)モータMMと極力干渉しない構成とする。このため面状体22の端部に、枠状体24に保持される箇所(第一部位22a)と、枠状体24に非保持状態の箇所(第二部位22b)が形成される。この種の構成では、枠状体24に対する面状体22の非保持箇所(第二部位22b)を性能良く張設できることが好ましい。そこで本実施例では、後述の構成(補強構造30)にて、枠状体24に対する面状体22の非保持箇所を性能良く張設することとした。以下、各構成について詳述する。
[基本構成]
ここでシートカバー4Sは、シートパッド4Pを被覆可能な袋状の部材であり、例えば布帛(織物,編物,不織布)や皮革(天然皮革,合成皮革)で構成できる(図2を参照)。またシートパッド4Pは、乗員を弾性的に支持する部材(後述のシートフレーム4F上に配置可能な略矩形の部材)であり、ポリウレタンフォーム(密度:10kg/m3〜60kg/m3)などの樹脂部材で形成できる。
そしてシートフレーム4Fは、略矩形状(上方視)の枠体であり、フロントフレーム4a(第一組付け部AM1)と、一対のサイドフレーム4bと、リアフレーム4c(第二組付け部AM2)を有する(図2及び図3を参照)。ここで一対のサイドフレーム4bは、それぞれシートクッション4の側部骨格を構成する平板状の部材(シート前後方向に延びる部材)であり、シート側方において互いに対面状に配置する。本実施例の各サイドフレーム4bには、シート前後方向で見た途中(後述のリアフレーム4cの前方)にボルト材BM1を挿設可能な孔部H2が形成されており、後述する枠状体24の前部側を取付け可能である。そして各サイドフレーム4bの前部(第二組付け部よりも前方)内面側には、モータMMが取付けられてシート内方に突出配置することとなる。
またフロントフレーム4a(第一組付け部AM1)は、シートクッション4の前部骨格を構成する部材であり、サイドフレーム4bの前側(一側)でシート幅方向に延設される。本実施例のフロントフレーム4aは、平板部材(断面視で略横L字状)であり、複数の爪部4dと、一対の組付け孔部H1を有する。各爪部4dは、略逆L字状(側面視)をなす部材であり、後述の面状体22(前部)を係止可能である。本実施例では、複数の爪部4dを、フロントフレーム4a上面(傾斜面)に適宜の間隔で形成して、シート幅方向に並列配置する。また一対の組付け孔部H1は、後述の面状体22(補強構造30)を組付け可能な部位である。本実施例の各組付け孔部H1は、それぞれボルト材BM2を挿設可能であり、フロントフレーム4aの両端(シート幅方向で見て爪部4dの外方)にそれぞれ形成される。そしてリアフレーム4c(第二組付け部AM2)は、シートフレーム4Fの後部を構成する部材であり、サイドフレーム4bの後側(他側)でシート幅方向に延設される。本実施例のリアフレーム4cは、円筒状(パイプ状)の棒材であり、後述する支持部材20の後部側(枠状体24の掛止部28)を掛止めて組付け可能である。
[支持部材]
支持部材20は、シートフレーム4Fに組付けられてシートパッド4Pを支持する部材であり、面状体22(第一部位22a,第二部位22b、補強構造30)と、枠状体24を有する(図2〜図5を参照)。ここで枠状体24は、面状体22(後述)を取付け可能な部材(枠状体の端部を保持可能な部材)であり、シートフレーム4Fに配設可能である。枠状体24の材質として、面状体22を保持可能な剛性に優れる材質(硬質樹脂や金属等)を例示でき、本実施例では、金属製の枠状体24を用いることができる。
そして本実施例の枠状体24は、上方視で略横U字状のワイヤ材(棒材)で形成されており、一対の側枠部25aと、後枠部25bと、後述の構成(取付け部26,掛止部28)を有する(図2及び図3を参照)。一対の側枠部25aは、それぞれ枠状体24側部の一辺をなす部位であり、シート前後方向に延設される。本実施例の各側枠部25aは、後方側でシート内方に向けてクランク状に屈曲したのちその端部側に後述の掛止部28が形成される。また後枠部25bは、枠状体24後部の一辺をなす部位であり、シート後方に配置してシート幅方向に延設される。そして本実施例では、枠状体24の長さ寸法(シート前後方向の寸法)がシートフレーム4Fよりも短尺であり、リアフレーム4cからサイドフレーム4b途中(孔部H2)まで届く長さ寸法に設定される。また枠状体24の幅寸法(シート幅方向の寸法)が、シートフレーム4Fよりも若干小さく設定される(シートフレーム4F内に配置可能である)。
そして取付け部26は、サイドフレーム4bの途中(孔部H2)に取付け可能な部位であり、枠状体24の前部に設けることができる(図3を参照)。本実施例の取付け部26は、組付け時を基準として、各側枠部25aの前部をサイドフレーム4b(シート幅方向外側)に向けてクランク状に屈曲させてなる部位であり、シート幅方向に屈曲したのちシート前方に向けて延びる。そして取付け部26の端部には、ボルト材BM1を挿設可能な孔部(符号省略)が形成されており、サイドフレーム4bの孔部H2に対面可能に配置する。また掛止部28は、リアフレーム4c(第一取付け部AM1)に掛止め可能な部位であり、枠状体24の後部に設けることができる。本実施例の掛止部28は、組付け時を基準として、各側枠部25aの後部を上方に略逆U字状に湾曲変形させてなる部位(フック状の部位)である。
また面状体22は、シートパッド4Pを支持可能な伸縮性を有する(凹み変形可能な)面材である(図2〜図5を参照)。面状体22の材質は特に限定しないが、天然繊維又は合成繊維からなる布帛(織物,編物,不織布)、皮革(天然皮革,合成皮革)、ネット体(繊維を網目状に織製した部材)を例示できる。本実施例の面状体22は、シートフレーム4F内(フロントフレーム4aとリアフレーム4cの間)に配置可能な略長方形状の面材であり、その前部側に、棒材23aと、複数の取付け孔部23bを有する。棒材23aは、シート幅方向に長尺な部材であり、面状体22の前部内(巻き返し状とされた部分)に挿入される。また複数の取付け孔部23bは、面状体22の前部(棒材23aの後方側)に適宜の間隔で設けられた貫通孔であり、それぞれ爪部4dを挿入可能な位置に形成される。そして本実施例では、面状体22の幅寸法(シート幅方向の寸法)が、枠状体24の幅寸法よりも若干長く設定される。こうして本実施例では、面状体22後部(後述の第一部位22a)のシート幅方向の端部を、巻き回し状として枠状体24に保持させることができる(詳細後述)。また面状体22前部(後述の第二部位22b)のシート幅方向の端部に後述の補強構造30が形成されることとなる。
[支持部材(第一部位と第二部位)の形成作業]
本実施例では、面状体22の後部側を、面方向に緊張させつつ(テンションをかけつつ)、シート幅方向に枠状体24を横断させて取付ける(図2〜図4を参照)。このとき面状体22を枠状体24裏面側に配置しつつ、面状体22後部の端部(シート幅方向の端部)側を、側枠部25aの周りに巻付けながら上方に内折して袋状とする。そして内折りされた各端部(先端側)を、面状体22の表面側に固定することで、面状体22の後部を、枠状体24内(一対の側枠部25aの間)にテンションをかけて配設(張設)できる(第一部位22aを形成できる)。また面状体22の前部を、枠状体24からシート前方にはみ出させて配置する(第二部位22bを形成する)。こうして本実施例では、シート前後方向で見て、面状体22のシート幅方向の端部に、枠状体24に保持される第一部位22aと、枠状体24に非保持状態の第二部位22bとが並列して形成されることとなる。
(補強構造の形成)
つぎに本実施例では、第二部位22bにおいて面状体22の両端部(シート幅方向の両端部)側をそれぞれ内折りする(図2〜図5を参照)。そして内折された各端部(略全幅)を、面状体22の表面側に固定することにより、第二部位22bの両端に、面状体22が二重に重ねられてなる(伸びにくい)補強構造30をそれぞれ形成できる。本実施例の補強構造30は、面状体22の端部に沿って帯状に形成されており、第二部位22bの略全長にわたって配置する。そして補強構造30の前端には、ボルト材BM2を挿設可能な被組付け孔部30H(貫通孔)が形成されて、フロントフレーム4aの端部(組付け孔部H1)に対面可能に配置する。この補強構造30により、第二部位22bのシート幅方向の端部を、シート幅方向で見た中央部CMに比して伸びにくくすることができる(図5を参照)。そして本実施例では、各補強構造30と、各側枠部25a(第一部位22aを保持する枠状体部分)がシート前後方向に並んで配置する(第二部位22bに第一部位22aと同様のテンションがかかりやすい構成となる)。
ここで内折された各端部(略全幅)の固定方法として、縫合、圧着(圧力をかけて接着又は融着すること)、樹脂による硬化などの各種手法を例示できる。例えば内折された各端部を、面状体22の表面側に重ねたのち、これらに溶融樹脂を付与して含浸させる。こうすることで第二部位22bの両端に樹脂が含浸硬化してなる(伸びにくい)補強構造30を形成できる。そして樹脂を含浸硬化する構成では、面状体の幅寸法をやや短尺として、第二部位22bの両端を内折りすることなく樹脂で硬化させる(伸びにくくする)こともできる。
[支持部材の取付け作業]
図2及び図3を参照して、支持部材20の後部側(取付け部26から掛止部28にかけての部分)をシートフレーム4Fに組付ける。このとき本実施例では、枠状体24の後部側(掛止部28)をリアフレーム4c(第二組付け部AM2)に掛止め状に組付ける。また枠状体24の前部(取付け部26)を、サイドフレーム4b途中の内面側にあてがう。この状態でサイドフレーム4bの孔部H2に取付け部26の先端(孔部)を位置合わせしつつこれらにボルト材BM1を挿設して取付ける。こうすることで支持部材20の後部側(枠状体24,面状体22の第一部位22a)をシートフレーム4F内に配設できる。
つぎに支持部材20の前部側(面状体22の第二部位22b)をフロントフレーム4a(第一組付け部AM1)に組付ける(図2〜図4を参照)。本実施例では、第二部位22bにシート幅方向のテンションをかけながら、各補強構造30(面状体22のシート幅方向の端部)を、それぞれシート前方且つ外方に引っ張りつつフロントフレーム4a側に張引する。そして各補強構造30の前部(被組付け孔部30H)を各フロントフレーム4aの組付け孔部H1に位置合わせしつつこれらにボルト材BM2を挿設する(図4を参照)。このとき本実施例では、面状体22の端部が補強構造30にて補強されるため、極力その形状を維持しながら(張引される前部側だけがシート外方に伸びることなく)、フロントフレーム4aに安定的に組付けられることとなる(図3及び図5を参照)。この状態で面状体22の前部(取付け孔部23b)を、それぞれ対応する爪部4dに挿設して組付けることで、面状体22の前部側をフロントフレーム4a内に配設できる。
[支持部材によるシートパッドの支持態様]
図1及び図2を参照して、シートパッド4Pを、支持部材20を介してシートフレーム4F上に配設しつつシートカバー4Sで被覆する。そして本実施例では、乗員の着座時に、シートパッド4P(前部側)が乗員太腿部にて押圧される。このとき面状体22の第二部位22bにてシートパッド4P前部をその裏面側から支持する(下支えする)のであるが、この種の構成では、第二部位22bが性能良く張設されていることが望ましい。そこで本実施例では、面状体22の第二部位22bが、各補強構造30にてシート幅方向に均一なテンション(図5の矢線Tを参照)がかけられた状態で配置する。このため本実施例では、均一なテンションのかかった第二部位22b(中央部CMから端部にかけてバネ力に差のできにくい第二部位22b)にてシートパッド4Pを性能良く支持することにより、シートの着座性が好適に維持されることとなる(図3及び図5を参照)。
以上説明したとおり本実施例では、各補強構造30にて、第二部位22bのシート幅方向の端部を相対的に伸びにくくしたことで、第二部位22bの面状体22に、極力均一なテンションをかけることができる。また本実施例では、補強構造30(相対的に伸びにくい箇所)にて、面状体22を、適切なテンションがかかった状態でフロントフレーム4aに安定的に組付けることができる。このため本実施例によれば、枠状体24に対する面状体22の非保持箇所を性能良く張設することができる。
[変形例]
ここで補強構造の構成は、上述の構成のほか、各種の構成を取り得る。例えば本変形例の補強構造30Aは、面状体22とは別体の部材であり、第一補強部材31と、第二補強部材32を有する(図6を参照)。第一補強部材31は、第二部位22bの端部に沿って配置可能な略矩形(シート前後方向に長尺)の部材であり、強度に優れる材質(金属や硬質樹脂など)にて形成される。また第二補強部材32は、第一補強部材31と同形同寸の部材であり、同じく強度に優れる素材にて形成される。
そして本変形例では、枠状体24に面状体22を取付けるに際して、第一補強部材31と第二補強部材32を、第二部位22bのシート幅方向の端部を挟んで対面状に配置する。そして両補強部材31,32を、縫合や圧着等の手法にて面状体22に一体化することで、これら両部材からなる補強構造30Aを、第二部位22bの端部に取付けることができる。本変形例では、別体の補強部材31,32(後付された補強構造30A)にて、面状体22自体の構成を極力変更することなく(比較的シンプルな構成にて)、第二部位22bの面状体22を性能良く張設することができる。
本実施例の乗物用シートは、上述した実施例に限定されるものではなく、その他各種の実施例を取り得る。例えば本実施形態では、第一組付け部AM1等と第二組付け部AM2等の構成を例示したが、これら両部の構成を限定する趣旨ではない。例えば第一組付け部は、フロントフレームのほか、サイドフレームの前部側であってもよい。また各組付け部は、シートフレームの基本構成とは異なる部材で構成することができる。例えばサイドフレームの内面からシート内方に向けて突出する各組付け部(短尺な円筒状や平板状の部材など)を、フロントフレームやロアフレームなどとは別に設けることができる。
また本実施形態では、支持部材20(面状体22,枠状体24)の構成を例示したが、同部材の構成を限定する趣旨ではない。面状体と枠状体の構成(形状,寸法等)は、シートパッドを支持可能である限り適宜変更可能である。例えば枠状体は、ワイヤ状(棒状)や平板状の部材で形成できる。また枠状体に対する面状体(第一部位)の取付け方法は、第二部位で例示の手法のほか、ボルト止めなどの各種手法を例示でき、また枠状体周りの樹脂層に面状体の端部を一体化することもできる。また本実施例では、枠状体に、取付け部と掛止部を設けたが、これら各部の構成は、対応するフレーム部分に組付け(取付け)可能である限り適宜変更可能である。
また本実施形態では、補強構造30の構成(形状,寸法,形成位置,形成数など)を例示したが、同部材の構成を限定する趣旨ではない。例えば本実施例では、各補強構造30を、それぞれシート前方且つ外方に引っ張りつつフロントフレーム4aに取付ける例を説明した。各補強構造の張引方向は、面状体に適切なテンションをかけることができる限り特に限定しない。また本実施形態では、面状体の両端にそれぞれ補強構造を設ける例(左右対称の例)を説明したが、面状体の一側にのみ補強構造を設け、面状体の他側を枠状体に取付ける構成(左右非対称の構成)とすることもできる。また補強構造は、ボルト材のほか、カシメ付けやクリップ止めなどの手法にてシートフレーム(組付け部)に直接組付けることができる。またシートフレーム(組付け部)と補強構造を、フック材(略C字状の輪材)などの他部材を介して間接的に組付けることもできる。なお面状体に適切なテンションがかけられるならば、補強構造を組付け部に組付ける必要はない。
また本実施形態では、第一部位22aと第二部位22bの構成(形状,寸法,形成位置,形成数など)を例示したが、これら各部の構成は適宜変更可能である。例えば複数又は単数の第二部位を、面状体の適宜の位置(シート前後方向で見て、前部、後部又は中央)に形成することができる。なお第二部位を、面状体の後部(中央)に形成する場合には、補強構造をリアフレーム(サイドフレーム)に組付けることができる。
また変形例では、平板状(面状)の第一補強部材31と第二補強部材32を使用する例を説明した。各補強部材は、ワイヤ材などの棒状(線状)であってもよい。また第一補強部材と第二補強部材を一体の部材で形成することができ、この場合には、両部材中央のヒンジにて二つ折りしつつ面状体に取付けることができる。なお実施例の構成と変形例の構成は適宜組み合わせて使用することができる。
また本実施形態では、乗物用シート2(シートクッション4、シートバック6、ヘッドレスト8、スライドレール9)の構成を例示したが、同シートの構成は適宜変更(省略)可能である。例えばサイドフレーム等の各種フレームは、それぞれ棒状又は平板状であってもよい。また本実施形態では、専らシートクッション4を一例に説明したが、本実施例等の構成は、シートバック6などの各種シート構成に適用できる。そして本実施形態の構成は、車両や航空機や電車などの乗物用シート全般に適用することができる。
2 乗物用シート
4 シートクッション
6 シートバック
8 ヘッドレスト
9 スライドレール
4S シートカバー
4P シートパッド
4F シートフレーム
4a フロントフレーム
4b サイドフレーム
4c リアフレーム
20 支持部材
22a 第一部位
22b 第二部位
22 面状体
24 枠状体
25a 側枠部
25b 後枠部
26 取付け部
28 掛止部
30 補強構造
30H 孔部
31 第一補強部材
32 第二補強部材
AM1 第一組付け部
AM2 第二組付け部
BM1,BM2 ボルト材
CM 面状体のシート幅方向で見た中央部

Claims (3)

  1. シート骨格をなす枠状のシートフレームと、シート外形をなして乗員を弾性的に支持可能なシートパッドと、前記シートパッドを支持する支持部材とを備えるとともに、前記支持部材が、前記シートパッドを支持可能な面状体と、前記面状体のシート幅方向の端部を保持可能な枠状体とを有し、
    前記シートフレーム内に前記支持部材を配設して、前記枠状体に取付けられた前記面状体にて、前記シートパッドをその裏面側から支持するとともに、前記面状体のシート幅方向の端部に、前記枠状体に保持される第一部位と、前記枠状体に非保持状態とされる第二部位とが形成される乗物用シートにおいて、
    前記第二部位のシート幅方向の端部に、シート幅方向で見た前記面状体の中央部よりも伸びにくい補強構造を設けた乗物用シート。
  2. 前記補強構造が、前記面状体とは別体で面状又は線状の補強部材が前記第二部位のシート幅方向の端部に取付けられてなる請求項1に記載の乗物用シート。
  3. 前記シートフレームが、シート側部骨格をなすサイドフレームと、前記サイドフレームの延びる方向で見てその一側に配置する第一組付け部と、前記一側とは異なる前記サイドフレームの延びる方向で見てその他側に配置する第二組付け部とを有し、
    前記支持部材を、前記第一組付け部と前記第二組付け部に組付けて前記シートフレーム内に配設するに際して、前記第二部位を、シート幅方向に緊張した状態としつつ、前記補強構造を、前記前記第一組付け部と前記第二組付け部の少なくとも一方に組付ける構成とした請求項1又は2に記載の乗物用シート。
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