JP2017145798A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017145798A
JP2017145798A JP2016029890A JP2016029890A JP2017145798A JP 2017145798 A JP2017145798 A JP 2017145798A JP 2016029890 A JP2016029890 A JP 2016029890A JP 2016029890 A JP2016029890 A JP 2016029890A JP 2017145798 A JP2017145798 A JP 2017145798A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust
temperature
dpf
throttle valve
filter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016029890A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6677008B2 (ja
Inventor
寿行 鬼澤
Hisayuki Onizawa
寿行 鬼澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Isuzu Motors Ltd filed Critical Isuzu Motors Ltd
Priority to JP2016029890A priority Critical patent/JP6677008B2/ja
Publication of JP2017145798A publication Critical patent/JP2017145798A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6677008B2 publication Critical patent/JP6677008B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Processes For Solid Components From Exhaust (AREA)

Abstract

【課題】フィルタのPM溜め込み量を減らすことなく、着火アイドルを抑制することができる排気浄化装置を提供する。【解決手段】本発明の排気浄化装置100は、内燃機関1の排気通路2に設けられ、排気ガス中の微粒子を捕集するフィルタ3と、排気通路2に設けられた排気スロットル弁4と、フィルタ3に流入する排気ガスの温度を検出する温度センサ5と、排気スロットル弁4を制御する制御ユニット6と、を備え、制御ユニット6は、フィルタ3の再生中に、内燃機関1の運転状態がアイドル運転状態となり、且つ、温度センサ5の検出値が所定値以上のときに、所定の時間に亘って排気スロットル弁4を開弁する。【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関するものである。
一般的に、内燃機関の排気浄化装置は、排気通路に設けられ、排気ガス中の微粒子(PM:Particulate Matter)を捕集するフィルタを備えている。フィルタに堆積したPMは、フィルタに流入する排気ガスを昇温する制御により燃焼除去される(フィルタ再生)。
また、フィルタ再生中で、且つ、内燃機関のアイドル運転時には、排気スロットル弁を閉じて、フィルタに流入する排気ガスの温度低下を抑制する制御が行われる。
特開2005−282545号公報
しかしながら、フィルタに流入する排気ガスの温度が高い状態でアイドル運転状態になったとき、直ちに排気スロットル弁を閉じると、フィルタが急激に高温になる場合がある(以下、「着火アイドル」と称する)。着火アイドルが発生すると、フィルタが溶損もしくは破損する虞がある。
これに対して、フィルタのPM溜め込み量を制限して、着火アイドルを抑制する手法が考えられるが、その場合、次の再生までの走行距離(再生インターバル)が短くなり燃費が悪化する等の問題が生じる。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、フィルタのPM溜め込み量を減らすことなく、着火アイドルを抑制することができる排気浄化装置を提供することにある。
本発明の一態様によれば、内燃機関の排気通路に設けられ、排気ガス中の微粒子を捕集するフィルタと、前記排気通路に設けられた排気スロットル弁と、前記フィルタに流入する排気ガスの温度を検出する温度センサと、前記排気スロットル弁を制御する制御ユニットと、を備え、前記制御ユニットは、前記フィルタの再生中に、前記内燃機関の運転状態がアイドル運転状態となり、且つ、前記温度センサの検出値が所定値以上のときに、所定の時間に亘って前記排気スロットル弁を開弁することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置が提供される。
また、前記制御ユニットは、前記フィルタの再生中に、前記内燃機関の運転状態がアイドル運転状態となり、且つ、前記温度センサの検出値が所定値未満のときに、前記排気スロットル弁を閉弁することが好ましい。
更に、前記制御ユニットは、前記温度センサの検出値と前記所定値との差が大きいほど、前記所定の時間を長くすることが好ましい。
本発明によれば、フィルタのPM溜め込み量を減らすことなく、着火アイドルを抑制することができる排気浄化装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る排気浄化装置の概略構成図である。 本実施形態におけるDPF入口排気温度と閾値温度との温度差と、排気スロットル弁の開弁時間との関係を示すグラフである。 本実施形態に係る排気浄化装置の制御フローを示す図である。 本実施形態におけるフィルタ再生中の制御状況を示すタイムチャートである。 DPFのPM溜め込み量とDPF内部最高温度との関係を示すグラフである。 本実施形態の変形実施例における制御フローを示す図である。
以下、本発明の一実施形態を添付図面に沿って説明する。
図1に、本発明の一実施形態に係る内燃機関1の排気浄化装置100を概略的に示す。
排気浄化装置100は、内燃機関1の排気通路2に設けられ、排気ガス中の微粒子(PM:Particulate Matter)を捕集するフィルタ(DPF:Diesel Particulate filter)3と、排気通路2に設けられた排気スロットル弁4とを備える。また、排気浄化装置100は、DPF3に流入する排気ガスの温度を検出する温度センサ5と、排気スロットル弁4を制御する制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)6と、を備える。
内燃機関1は、図示しない車両に搭載された多気筒の圧縮着火式内燃機関、即ちディーゼルエンジンである。エンジン本体10には、複数の気筒10a、筒内燃料噴射弁10b等が含まれる。各気筒10aには、吸気通路(不図示)及び排気通路2が接続される。また、各筒内燃料噴射弁10bは、電子制御式の弁であり、ECU6に電気的に接続される。
排気通路2は、各気筒10aから排出される排気ガスを集合させる排気マニホールド12と、排気マニホールド12の下流側に接続された排気管20と、排気管20の途中に接続された後処理ユニット30とを含む。
排気管20は、排気マニホールド12からの排気ガスを下流方向(矢印Gで示す方向)に流して大気に放出する管である。後処理ユニット30の上流側に位置する排気管20には、上流側から順に、排気管燃料噴射弁25及び排気スロットル弁4が設けられる。
排気管燃料噴射弁25は、排気管20に固定支持され、排気管20内に燃料を噴射する。排気スロットル弁4は、排気管20に開閉可能に支持され、後処理ユニット30に流入する排気ガス量を調整する流量制御弁(バタフライ弁)である。これら排気管燃料噴射弁25及び排気スロットル弁4は、いずれも電子制御式の弁であり、ECU6に電気的に接続される。
後処理ユニット30は、排気管20よりも拡径された管状のケーシング31内に、上流側から順に、酸化触媒(DOC:Diesel Oxidation Catalyst)32及びDPF3を備える。
DPF3は、本実施形態では、ハニカム形状の耐熱性基材の両端開口を互い違いに市松状に閉塞した所謂ウォールフロータイプのものが用いられる。但し、PMを物理的に捕集するあらゆるタイプのフィルタをDPF3に用いることが可能である。また、本実施形態のDPF3は、Pt等の貴金属からなる酸化触媒を担持した自己再生式のものであり、捕集したPMを連続的に酸化除去する。
DPF3に堆積したPMは、DPF3に流入する排気ガスを昇温する昇温制御により燃焼除去される。以下、このPMを燃焼除去する制御を「フィルタ再生」とも称する。
DOC32は、Pt等の貴金属を含む触媒であり、排気ガス中の未燃成分(炭化水素HCおよび一酸化炭素CO)を酸化させ、その酸化時に生じた熱で排気ガスを加熱、昇温する。
DPF3の直前位置には、DPF3に流入する排気ガスの温度を検出する温度センサ(以下、「DPF入口温度センサ」と称する)5が設けられる。また、DOC32の直前位置には、DOC32に流入する排気ガスの温度を検出する温度センサ(以下、「DOC入口温度センサ」と称する)7が設けられる。更に、DPF3の前後の位置には、DPF3の前後の差圧を検出するための差圧センサ8が設けられる。
ECU6は、車両の電子制御に係る各種演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータを記憶するROM、CPUの演算結果等を一時記憶するRAM、外部との間で信号を入出力するための入出力ポート等を備えて構成される。
ECU6には、上述のDPF入口温度センサ5、DOC入口温度センサ7、差圧センサ8が電気的に接続される。また、ECU6には、アクセル開度を検出するためのアクセル開度センサ11、エンジン回転速度ないしエンジン回転数(rpm)を検出するためのエンジン回転センサ12、車両の車速を検出するための車速センサ13等の各種センサ類が電気的に接続される。
以下、本実施形態におけるECU6の制御内容について説明する。
ECU6は、車両の走行中、DPF3におけるPM堆積量が所定量に達すると、DPF3に流入する排気ガスを昇温する昇温制御を実行して、フィルタ再生を行う。
具体的には、ECU6は、差圧センサ8の検出値が所定値(以下、「差圧閾値PD」と称する)未満のとき、PM堆積量が少なくフィルタ再生が不要と判定し、昇温制御を実行しない。一方、その検出値が差圧閾値PD以上になると、PM堆積量が多くフィルタ再生が必要と判定し、昇温制御を実行する。なお、ECU6は、差圧に加えて、或いはこれに代えて、前回のフィルタ再生終了時からの車両の走行距離が所定距離に達したときに、PM堆積量が所定量に達したと判定して、この昇温制御を実行することも可能である。
昇温制御に際しては、ECU6は、排気管燃料噴射弁25からの排気管内噴射を実行する。また、ECU6は、付加的にまたは代替的に筒内燃料噴射弁10bからのポスト噴射を実行しても良い。これら排気管内噴射及びポスト噴射は、いずれもDOC32で燃料を酸化させ、DOC32から高温の排気ガスをDPF3に送る目的で実行される。なお、ECU6は、昇温制御に際して、付加的にまたは代替的に筒内燃料噴射弁10bからのアフター噴射を実行することも可能である。アフター噴射は、噴射燃料自体を燃焼させて、各気筒10aから排出される排気ガスを昇温させる目的で実行される。
また、昇温制御に際して、燃料噴射量は、上記の温度センサ5,7(特に、DPF入口温度センサ5)の検出値が所定の目標温度になるように、フィードバック制御される。
かかる昇温制御は、車両の運転中、所定の時間に亘って自動で行われる(自動再生)。但し、ECU6は、自動再生でフィルタ再生が十分でない場合には、警告ランプ(不図示)を点灯させ、運転者にフィルタ再生を促す(再生要求)。この場合、運転者が再生ボタン(不図示)を押すと、ECU6は上記の昇温制御を実行する(手動再生)。
ここで、ECU6は、昇温制御中(即ち、フィルタ再生中)ではないときは、排気スロットル弁4を開弁(全開)する制御を実行する。また、ECU6は、フィルタ再生中であるがアイドル運転状態でないときは、排気スロットル弁4を全開する制御を実行する。ECU6は、アクセル開度センサ11の検出値(アクセル開度Ac)が0%で、且つ、エンジン回転センサ12の検出値(エンジン回転数Ne)が所定のアイドル回転数Nei以下の状態であるとき、アイドル運転状態であると判定し、そうでないとき、アイドル運転状態でないと判定する。なお、アイドル回転数Neiは、本実施形態の場合、エンジン暖機後における所定の目標アイドル回転数より若干高い値とされる。しかしながら、その値は適宜変更可能であり、例えば目標アイドル回転数と等しい値であっても良い。
一方、ECU6は、フィルタ再生中に、アイドル運転状態となったときは、そのアイドル運転状態となった時点でのDPF入口温度センサ5の検出値(以下、「DPF入口排気温度TDPF」と称する)に応じて、排気スロットル弁4を制御する。
具体的には、ECU6は、フィルタ再生中にアイドル運転状態となり、且つ、DPF入口排気温度TDPFが所定値未満のとき、排気スロットル弁4を閉弁(全閉)する制御(アイドル時閉弁制御)を実行する。この「全閉」は、排気管20内の流路が完全に閉塞しない程度に排気スロットル弁4を閉じた状態をいう。このアイドル時閉弁制御は、排気通路2における排気スロットル弁4上流側の圧力(背圧)を上昇させて、内燃機関1の負荷を上げることで、排気ガスの温度を上昇させ、或いは排気ガスの温度低下を抑制する目的で実行される。
一方、ECU6は、フィルタ再生中にアイドル運転状態となり、且つ、DPF入口排気温度TDPFが所定値以上のときには、所定の時間に亘って排気スロットル弁4を開弁(全開)する制御を実行する。この制御は、排気スロットル弁4を閉じるタイミングを遅らせて、後述するDPF3での着火アイドルを抑制する目的で実行される(以下、「着火アイドル抑制制御」と称する)。
より詳しくは、ECU6は、フィルタ再生中に内燃機関1の運転状態がアイドル運転状態となったと判定した場合、その判定時点におけるDPF入口排気温度TDPFが、所定値(以下、「閾値温度TS」と称する)以上であるか否かを判定する。この閾値温度TSは、着火アイドルが発生するときのDPF内部の最高許容温度に対応して予め設定されたDPF入口排気温度である。
ECU6は、DPF入口排気温度TDPFが閾値温度TS以上でないと判定した場合は、排気スロットル弁4を直ちに閉じる。一方、ECU6は、DPF入口排気温度TDPFが閾値温度TS以上であると判定した場合は、排気スロットル弁4を所定の開弁時間tSが経過するまで開弁し、その後、排気スロットル弁4を閉弁する。以下、フィルタ再生中、アイドル運転状態、およびDPF入口排気温度TDPFが閾値温度TS以上という3条件が非成立から成立になった時点を「条件成立時点」と称する。本実施形態において、この開弁時間tSは、条件成立時点から開始される。
また、ECU6は、DPF入口排気温度TDPFと閾値温度TSとの温度差ΔT(=TDPF−TS)が大きいほど、この開弁時間tSを長くする。
具体的には、ECU6は、条件成立時点の温度差ΔTに基づき、所定のマップを参照して、開弁時間tSを設定する。例えば、図2のマップに示すように、温度差ΔT1(ΔT1=0)では開弁時間tS1(tS1>0)が設定され、温度差ΔT2(ΔT2>ΔT1)では開弁時間tS2(tS2>tS1)が設定される。但し、開弁時間tSには上限が設けられ、例えば、温度差ΔT3(ΔT3>ΔT2)以上では同じ開弁時間tS3(tS3>tS2)が設定される。
次に、図3のフローチャートを参照して、本実施形態の排気スロットル弁4の制御を説明する。なお、この制御フローは、例えば、車両のイグニションスイッチ(図示せず)がオンとされている間、所定の演算周期(例えば、10ms)毎に繰り返し実行される。
先ず、ステップS101において、ECU6は、フィルタ再生中であるか否かを判定する。ステップS101にてフィルタ再生中でないと判定されると、ECU6は、ステップS102に進み、排気スロットル弁4を開弁する制御を実行し、リターンする。このとき、排気スロットル弁4は、全開した状態となる。
一方、ステップS101にてフィルタ再生中であると判定されると、ECU6は、ステップS103に進み、アクセル開度Acが0%(Ac=0%)であるか否かを判定する。ステップS103にてAc=0%であると判定されると、ECU6は、ステップS104に進み、エンジン回転数Neが所定のアイドル回転数Nei以下(Ne≦Nei)であるか否かを判定する。ステップS104にてNe≦Neiであると判定されると、ECU6は、ステップS105に進む。ステップS103及びステップS104での判定がいずれもYESの場合、内燃機関1の運転状態はアイドル運転状態であると判定されたことになる。
他方、ステップS103にてAc=0%でないと判定され、または、ステップS104にてNe≦Neiでないと判定されると、ECU6は、ステップS102に進み、排気スロットル弁4を開弁する制御を実行し、リターンする。
次に、ステップS105においては、ECU6は、DPF入口排気温度TDPFが閾値温度TS以上であるか否かを判定する。ステップS105にて、このDPF入口排気温度TDPFが閾値温度TS以上でないと判定されると、ECU6は、ステップS106に進み、排気スロットル弁4を閉弁する制御を実行し、リターンする。
一方、ステップS105にてこのDPF入口排気温度TDPFが閾値温度TS以上であると判定されると、ECU6は、ステップS107に進み、温度差ΔTに基づいて、排気スロットル弁4の開弁時間tSを設定し、ステップS108に進む。ECU6は、ステップS108にて排気スロットル弁4を開弁時間tS経過まで開弁する制御を実行し、次いで、ステップS109にて、排気スロットル弁4をその開弁時間tS経過後に閉弁する制御を実行し、リターンする。
次に、本実施形態における排気浄化装置100の作用効果について、図4及び図5に基づいて説明する。
図4は、排気浄化装置100におけるフィルタ再生中の制御状況の一例を示すタイムチャートであり、(a)はアクセル開度Ac、(b)はエンジン回転数Ne、(c)はDPF入口排気温度TDPF、(d)は排気スロットル弁4の開閉状態を表す。ここで、所定のアイドル回転数Nei及び閾値温度TSは、それぞれ破線で示される。また、点線Xは、仮に着火アイドル抑制制御を行わないとした場合の排気スロットル弁の開閉状態を示す。なお、本実施形態においては、例えば、閾値温度TSを600[℃]に設定する。
図4中、(a)及び(b)に示すように、時刻t0では、アクセル開度Acが0%よりも大きく、エンジン回転数Neがアイドル回転数Neiより高い状態にある。よって、内燃機関1の運転状態はアイドル運転状態でないので、ECU60は、(d)に示すように、排気スロットル弁4を開弁する制御を実行する。また、ECU6は、排気スロットル弁4が開弁された状態でフィルタ再生を継続する。
次に、時刻t1でアクセル開度Acが0%になると、これに伴いエンジン回転数Neが急激に低下し始め、時刻t2でエンジン回転数Neがアイドル回転数Nei以下になる。
ここで、本発明の着想前の比較例では、かかるアイドル運転時に排気スロットル弁4を閉じて、排気ガスの温度を上昇させる制御が行われる。しかしながら、例えば(a)〜(c)に示すように、DPF入口排気温度TDPFが閾値温度TSより高い状態でアイドル運転状態になったとき(時刻t2)、(d)の点線Xで示すようにアイドル運転状態の開始と同時に直ちに排気スロットル弁を閉じると、排気ガスの温度が上昇すると共に、DPF3に流入する排気ガスの流量が急減して、排気ガスによるDPF内部の熱の持ち去り量が減り、DPF3の内部温度が上昇する。このとき、DPF内部にPMが多く堆積していると、そのPMが瞬時に燃焼されて、DPF内部温度が急激且つピーク状に高温になる現象が発生する。これを着火アイドルという。その結果、最悪の場合、DPFが溶損もしくは破損することになる。
これに対して、フィルタ再生の開始条件となる差圧閾値PDを下げて設定し、DPFのPM溜め込み量を減らすことで、着火アイドルを抑制する手法が考えられる。しかし、その場合、フィルタ再生が頻繁に実行され、再生インターバルが短くなるため、燃費が悪化する。また、再生要求頻度が増加するため、商品性が悪化してしまう。
一方、本実施形態では、(c),(d)に示すように、閾値温度TSが予め設定され、DPF入口排気温度TDPFが閾値温度TS以上であるときは、条件成立時点(時刻t2)、即ち、アイドル運転状態の開始時点から開弁時間tSが経過するまで、排気スロットル弁4が開弁される。
そのため、本実施形態によれば、排気スロットル弁4を閉弁することによる排気ガス温度の上昇を回避できる。また、開弁時間tS中、DPF3に流入する排気ガスの流量、即ち、DPF3内部の熱の持ち去り量が急減するのを防止できるため、DPF3の内部温度上昇を抑制することが可能になる。その結果、着火アイドルを好適に抑制することができ、着火アイドルに起因したDPF3の溶損もしくは破損を確実に抑制することができる。
また、開弁時間tS経過後に排気スロットル弁4を閉弁した時点(時刻t3)で、着火アイドルが発生したとしても、その程度は小さい。なぜなら、閉弁前の開弁中に、DPF内部が排気ガス流により若干冷却され、また堆積PMが幾分除去されるからである。よって、たとえ着火アイドルが起きたとしても、DPF内部の温度は、DPF3を溶損もしくは破損させない最高許容温度以下に抑えることができる。
ここで、図5は、DPF3のPM溜め込み量とそのDPF内部最高温度との関係を示したグラフである。図中、□は、着火アイドル抑制制御を実行しない場合(開弁時間tS=0秒)、△は、開弁時間tSを10秒に設定して着火アイドル抑制制御を実行した場合(開弁時間tS=10秒)、◇は、開弁時間tSを30秒に設定して着火アイドル抑制制御を実行した場合(開弁時間tS=30秒)のプロット点である。また、点線Yは、DPF3を溶損もしくは破損させないDPF内部の最高許容温度を示している。
図5に示すように、PM溜め込み量(g/L)が殆ど変わらないプロット点(□,△,◇)でのDPF内部最高温度(℃)は、開弁時間tSを設けていない場合(□)には最高許容温度Yを超えたのに対して、開弁時間tSを設けた場合(△,◇)には、この最高許容温度Y以下に抑えられている。このように、本実施形態によれば、排気スロットル弁4を所定時間tSに亘って開弁することで、DPF3のPM溜め込み量を減らすことなく、着火アイドルを抑制することが可能になる。
他方、DPF内部最高温度は、フィルタ再生中にアイドル運転状態となった時点(図4の時刻t2)のDPF入口排気温度TDPFが高くなるほど高温になる。これに対して、本実施形態では、このDPF入口排気温度TDPFと閾値温度TSとの温度差ΔTが大きいほど、開弁時間tSを長くする。図5にも示すように、着火アイドル時のDPF内部最高温度(℃)は、開弁時間tSを長くするほど低温になるため、この温度差ΔTに応じて所定時間tSを長くすることで、着火アイドルを十分に抑制することができる。
ここで、開弁時間tSを長くし過ぎると、アイドル運転時の排気ガス温度低下を抑制するという本来の目的が損なわれてしまう。一方、本実施形態では、図2に示すマップにおいて、過度に長期でない適度な開弁時間tSが設定されている。
また、本実施形態では、フィルタ再生中に、アイドル運転状態となり、且つ、DPF入口排気温度TDPFが閾値温度TS未満のときは、排気スロットル弁4を閉じる。これにより、DPF3に流入する排気ガスの温度を上昇させ、フィルタ再生を効果的に行うことが可能になる。
(変形実施例)
上述した本実施形態の基本実施例は、次のように変形することも可能である。
変形実施例のECU6は、フィルタ再生中に、アイドル運転状態となり、且つ、車速センサ13の検出値(車速V)が0km/hになったとき(以下、この状態を「アイドル停車状態」と称する)に、このアイドル停車状態となった時点でのDPF入口排気温度TDPFに応じて、排気スロットル弁4を制御する。
より詳しくは、ECU6は、フィルタ再生中にアイドル停車状態となったか否かを判定する。ECU6は、アイドル停車状態になったと判定した場合、その判定時点におけるDPF入口排気温度TDPFが、閾値温度TS以上であるか否かを判定する。
ECU6は、DPF入口排気温度TDPFが閾値温度TS以上でないと判定した場合は、排気スロットル弁4を直ちに閉じる。一方、ECU6は、DPF入口排気温度TDPFが閾値温度TS以上であると判定した場合には、排気スロットル弁4を開弁時間tSが経過するまで開弁し、その後、排気スロットル弁4を閉弁する。この開弁時間tSは、フィルタ再生中、アイドル運転状態、車両の停車中、およびDPF入口排気温度TDPFが閾値温度TS以上という4条件が非成立から成立になった時点から開始される。
図6は、この変形実施例の制御フローである。この制御フローは、図3に示した基本実施例の制御フローに対して、ステップS104とステップS105との間にステップS104’を追加した点のみが異なるため、他のステップの説明は省略する。
ステップS104’ においては、ECU6は、車速Vが0km/h(V=0)であるか否かを判定する。ステップS104にてV=0でないと判定されると、ECU6は、ステップS102に進み、排気スロットル弁4を開弁する制御を実行し、リターンする。他方、ステップS104’にて、V=0であると判定されると、ECU6は、ステップS105に進む。ステップS103、ステップS104、及びステップS104’での判定がいずれもYESの場合には、アイドル停車状態であると判定されたことになる。
この変形実施例の作用効果は、以下の通りである。
車両の走行中は、アイドル運転中であっても、停車中に比べて直ちにアクセルが踏まれる可能性が高い。ここで、仮に、排気スロットル弁4の閉弁(全閉)中に、アクセルが踏まれて燃料が噴射されると、吸気不足により白煙が発生してしまう。
この変形実施例によれば、車両の停車中でなければ、排気スロットル弁4が閉弁(全閉)されないため、閉弁中にアクセルが踏まれることによる白煙の発生を抑制することができる。他方、車両の停車中であるときは、排気スロットル弁4を閉弁(全閉)する制御(アイドル時閉弁制御または着火アイドル抑制制御)を実行することで、基本実施例と同様の作用効果が得られる。
以上、本発明の基本実施形態を詳細に述べたが、本発明の実施形態は上述の実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本発明に含まれる。従って、本発明は、限定的に解釈されるべきではなく、本発明の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
1 内燃機関
2 排気通路
3 フィルタ(DPF)
4 排気スロットル弁
5 温度センサ(DPF入口温度センサ)
6 制御ユニット(ECU)
100 排気浄化装置

Claims (3)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられ、排気ガス中の微粒子を捕集するフィルタと、
    前記排気通路に設けられた排気スロットル弁と、
    前記フィルタに流入する排気ガスの温度を検出する温度センサと、
    前記排気スロットル弁を制御する制御ユニットと、を備え、
    前記制御ユニットは、
    前記フィルタの再生中に、前記内燃機関の運転状態がアイドル運転状態となり、且つ、前記温度センサの検出値が所定値以上のときに、所定の時間に亘って前記排気スロットル弁を開弁する
    ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記制御ユニットは、前記フィルタの再生中に、前記内燃機関の運転状態がアイドル運転状態となり、且つ、前記温度センサの検出値が所定値未満のときに、前記排気スロットル弁を閉弁する
    請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記制御ユニットは、前記温度センサの検出値と前記所定値との差が大きいほど、前記所定の時間を長くする
    請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
JP2016029890A 2016-02-19 2016-02-19 内燃機関の排気浄化装置 Active JP6677008B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016029890A JP6677008B2 (ja) 2016-02-19 2016-02-19 内燃機関の排気浄化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016029890A JP6677008B2 (ja) 2016-02-19 2016-02-19 内燃機関の排気浄化装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017145798A true JP2017145798A (ja) 2017-08-24
JP6677008B2 JP6677008B2 (ja) 2020-04-08

Family

ID=59681059

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016029890A Active JP6677008B2 (ja) 2016-02-19 2016-02-19 内燃機関の排気浄化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6677008B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109555580A (zh) * 2018-11-21 2019-04-02 北京汽车研究总院有限公司 一种主动再生控制系统及方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0481513A (ja) * 1990-07-25 1992-03-16 Nissan Diesel Motor Co Ltd ディーゼルエンジンの排気浄化装置
JP2006274982A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Mitsubishi Fuso Truck & Bus Corp 排気浄化装置
JP2007040220A (ja) * 2005-08-04 2007-02-15 Mitsubishi Fuso Truck & Bus Corp 排気浄化装置
JP2007205223A (ja) * 2006-02-01 2007-08-16 Isuzu Motors Ltd 排気ガス浄化システムの制御方法及び排気ガス浄化システム
JP2010038147A (ja) * 2008-07-10 2010-02-18 Toyota Motor Corp エンジンの排気浄化システム

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0481513A (ja) * 1990-07-25 1992-03-16 Nissan Diesel Motor Co Ltd ディーゼルエンジンの排気浄化装置
JP2006274982A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Mitsubishi Fuso Truck & Bus Corp 排気浄化装置
JP2007040220A (ja) * 2005-08-04 2007-02-15 Mitsubishi Fuso Truck & Bus Corp 排気浄化装置
JP2007205223A (ja) * 2006-02-01 2007-08-16 Isuzu Motors Ltd 排気ガス浄化システムの制御方法及び排気ガス浄化システム
JP2010038147A (ja) * 2008-07-10 2010-02-18 Toyota Motor Corp エンジンの排気浄化システム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109555580A (zh) * 2018-11-21 2019-04-02 北京汽车研究总院有限公司 一种主动再生控制系统及方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6677008B2 (ja) 2020-04-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3879833B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP5609828B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP5344084B2 (ja) パティキュレートフィルタの故障検出装置及び故障検出方法
US8549843B2 (en) Method of controlling exhaust gas purification system and exhaust gas purification system
JP4248427B2 (ja) 内燃機関排気浄化装置の粒子状物質再生制御装置
JP5034536B2 (ja) 車載内燃機関の排気浄化装置
JP2006029239A (ja) 排気浄化フィルタ過熱防止装置
JP4022714B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2006291824A (ja) 内燃機関排気浄化装置
JP3962386B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP4114077B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2015169105A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2004150416A (ja) パティキュレートフィルタの再生方法
JP4613787B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2005256722A (ja) 内燃機関排気浄化装置の粒子状物質再生制御装置
WO2020138180A1 (ja) 検出装置、検出方法及び、検出装置を備えた排気浄化装置
JP2008144726A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP4895019B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2008144709A (ja) フィルタ上下流の差圧算出装置及び同フィルタにおける粒子状物質の堆積量推定装置
JP6677008B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2010169032A (ja) エンジンの制御装置
JP5569690B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2016070246A (ja) Pto装置付き車両のdpf再生システム
JP6345962B2 (ja) エンジン
JP2013100758A (ja) エンジンの排気熱回収装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20160219

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191008

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20191125

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200225

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6677008

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150