JP4895019B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に係り、詳しくは、パティキュレート・フィルタに堆積したパティキュレートを強制的に除去するパティキュレート・フィルタの強制再生技術に関する。
ディーゼルエンジンの排気を浄化する排気後処理装置として、ディーゼル・パティキュレート・フィルタ(以下、DPFと略す)が知られている。DPFは、排気通路に設けられ、排気中のパティキュレート(パティキュレート・マター、以下、PMと略す)を捕集するものである。そして、当該DPFに捕集されて堆積したPMを除去するために、DPFの上流に酸化触媒を設け、この酸化触媒に未燃燃料を流入させて酸化反応を生起させ、これに伴う反応熱により排気温度を上昇させDPFに捕集されたPMを燃焼させることでDPFを強制再生する技術が知られている。
ところで、PMは主として煤(スート)であるが、このような強制再生では、DPFの温度が低すぎると煤の一部が燃え残り、高すぎると煤の燃焼速度が速すぎるためにDPF内部の温度が異常昇温し、煤の堆積量が多いような場合にはDPFの溶損や破損を招くという問題がある。そこで、通常は、DPFの温度が強制再生に適温(概ね600℃以上)となるよう酸化触媒への未燃燃料の供給量を制御するようにしている。
しかしながら、このように制御しても、実際にはDPFの内部では必然的に温度分布が生じ、一般には周辺部ほど温度が低く、当該周辺部において煤の一部が燃え残り易い傾向にある。このような周辺部での煤の燃え残りを極力少なくするためには、酸化触媒への未燃燃料の供給量を多めにしてDPFの温度を全体的に高めに設定することが考えられるが、このようにすると逆にDPFの中心部の温度が必要以上に高温になり、上記DPFの破損を招きかねず好ましいことではない。この場合、DPFの破損を招かないようにPMの堆積量が比較的少ない段階で強制再生を行うことも考えられるが、強制再生の実施頻度が多くなる結果、未燃燃料の供給量が増加し、燃費の悪化やオイルダイリューションを引き起こし易いという問題がある。
そこで、DPF全体に亘り煤を適切に燃焼させるべくDPFの温度を適宜制御することが考えられ、例えば、DPFの温度を段階的に制御するような技術が知られている(特許文献1等参照)。
特許第3757860号公報
上記特許文献1に開示された技術では、PMにはSOF(可溶性有機物)成分も含まれることに鑑み、DPFの温度を最初はSOF成分を燃焼除去可能な第1の温度(例えば、450℃)とし、その後、第2の温度(例えば、600℃)にして煤を燃焼させるようにしている。より詳しくは、DPFに第1の所定量以上の粒子状物質が捕集された場合には、第1の温度(450℃)までDPFを加熱してSOFを燃焼させ、それでも第2の所定量以上に粒子状物質が残存していたときには、さらに第2の温度(600℃)までDPFを加熱して残存物質を燃焼させている。つまり、当該技術は、主にSOF成分の燃焼温度が煤の燃焼温度よりも低いことに着目してDPFの温度を段階的に制御し、燃費の悪化を抑制するようなものである。
このように、上記特許文献1に開示の技術は、DPFの温度を適宜段階的に制御するようなものではあるものの、DPF内部の温度分布に着目したものではなく、煤の燃焼を段階的に制御するようなものでもない。 即ち、上記特許文献1に開示された技術においては、煤に関してはDPFの温度を第2の温度(例えば、600℃)にして燃焼させているに過ぎず、このような制御ではDPFの周辺部において煤が燃え残りかねず、第2の温度を高く設定するとDPFの破損を招きかねず、依然として上記問題を解消できないことになり好ましいことではない。
また、上記特許文献1ではDPFの温度を全てDPF上流側の排気温度センサの出力に基づいて推定するようにしているが、このような構成では排気温度センサ下流側で発生するDPFの過昇温を検出できず効率が悪く、やはりDPFの破損を招きかねないという問題がある。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、DPFに堆積した煤の燃え残りやDPFの破損を防止しつつDPFの強制再生を効率よく実施可能な内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1の内燃機関の排気浄化装置では、内燃機関の排気通路に設けられ、排気中のパティキュレートを捕集するフィルタと、前記フィルタを昇温させて該フィルタに堆積したパティキュレートを燃焼させ、前記フィルタを強制再生させる強制再生手段と、前記フィルタの入口温度を検出または推定する入口温度検出手段と、前記フィルタの出口温度を検出または推定する出口温度検出手段と、前記入口温度検出手段により検出または推定される入口温度が第1所定温度となるように前記強制再生の開始から所定期間に亘り前記強制再生手段をフィードバック制御した後、前記出口温度検出手段により検出または推定される出口温度が前記第1所定温度よりも高い第2所定温度となるように前記強制再生手段をフィードバック制御するフィードバック制御手段と、を備えることを特徴とする。
請求項2の内燃機関の排気浄化装置では、請求項1において、前記フィルタの排気上流側に酸化触媒を有し、前記強制再生手段は、前記酸化触媒に燃料を供給して該燃料を酸化反応させ、該酸化反応により生起される反応熱を利用して前記フィルタを昇温させるものであって、前記フィードバック制御手段は、前記酸化触媒への燃料の供給量をフィードバック制御することを特徴とする。
本発明の請求項1の内燃機関の排気浄化装置によれば、強制再生の開始から所定期間に亘りフィルタの入口温度を第1所定温度(例えば、550〜600℃)に保持した後、フィルタの出口温度を第1所定温度よりも高い第2所定温度(例えば、620〜680℃)となるように強制再生をフィードバック制御するようにした。
一般に強制再生手段によりフィルタを昇温させるとフィルタの中心部では温度が高く周辺部ほど温度が低くなる傾向にあり、フィルタへのパティキュレートの堆積量が比較的多いと、フィルタの中心部に堆積したパティキュレートが急激に燃焼してフィルタを急速に昇温させる一方、周辺部に堆積したパティキュレートが燃え残り易いのであるが、このように強制再生の開始直後からはフィルタの入口温度を低めの第1所定温度に保持することでフィルタの中心部に堆積したパティキュレートを徐々に燃焼させてパティキュレートの急速な燃焼によるフィルタの過昇温を防止できる。そして、所定期間が経過しパティキュレートが減少してフィルタの過昇温のおそれが解消された後には、フィルタの出口温度を高めの第2所定温度に保持することで引き続きフィルタの過昇温を防止しつつフィルタの周辺部に堆積したパティキュレートを燃え残りなく確実に燃焼除去することができる。
特に、本発明におけるフィードバック制御は、第1所定温度への昇温(第1段階目の昇温)はフィルタの入口温度に基づくとともに、第2所定温度への昇温(第2段階目の昇温)はフィルタの出口温度に基づいており、各段階で温度を検出または推定する箇所が異なる点に特徴を有する。
本発明者等の知見によれば、フィルタの入口温度が低いとパティキュレートの再生速度は遅くなるとともにフィルタの出口温度のピークは発現しにくく、パティキュレートが過堆積状況にあってもフィルタの過昇温が引き起こされにくくなることがわかっている。このようなことから、本発明では、上述の通り、第1段階目では強制再生の開始から所定期間に亘りフィルタの入口温度に基づき低めの第1所定温度(例えば、550〜600℃)に保持することで、パティキュレートが過堆積状況にあってもフィルタの過昇温を確実に防止できるとともに、第2段階目ではフィルタの出口温度に基づき第1所定温度よりも高い第2所定温度(例えば、620〜680℃)となるようにすることで、フィルタの温度を安定的に維持して過昇温を効果的に防止しつつフィルタの周辺部に堆積したパティキュレートを確実に燃焼除去できる。
これにより、効率よく強制再生を実施でき、信頼性の高い排気浄化装置を実現することができる。
また、このように効率よく強制再生を実施できることで、従来のようにDPFの温度を全体的に高めに設定してDPFの破損を招かないよう強制再生の実施頻度を多くする必要がなくなり、強制再生のインターバルを長くでき、省エネルギ化を図ることができる。
請求項2の内燃機関の排気浄化装置によれば、強制再生時には、排気上流側の酸化触媒による燃料の反応熱を利用してフィルタを昇温させ、フィルタの入口温度或いは出口温度に基づいて酸化触媒への燃料の供給量をフィードバック制御するので、強制再生の実施頻度を少なくして燃費の悪化を防止できるとともに、オイルダイリューションの発生をも防止できる。
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る排気浄化装置が適用されたエンジン(内燃機関)1の全体構成図を示している。
エンジン1は、例えばコモンレール式直列多気筒のディーゼルエンジンである。エンジン1のシリンダヘッド2には、燃焼室3に臨んで電磁式の燃料噴射ノズル4が気筒毎に設けられている。各燃料噴射ノズル4は高圧パイプ5によりコモンレール6に接続されるとともに、コモンレール6は高圧パイプ7を介して高圧ポンプ8に接続されている。高圧ポンプ8は燃料タンク9に貯留された燃料(軽油)をコモンレール6に供給する機能を有しており、コモンレール6に供給された燃料は高圧の状態で蓄えられ、各燃料噴射ノズル4から燃焼室3内に噴射される。
シリンダヘッド2には、気筒毎に燃焼室と連通する吸気ポート10及び排気ポート11が夫々形成されており、吸気ポート10には吸気管12が、排気ポート11には排気管13が接続されている。また、シリンダヘッド2には、吸気ポート10を開閉する吸気バルブ14と、排気ポート11を開閉する排気バルブ15とが設けられている。
吸気管12には、吸入空気量を調節する電磁式の吸気絞り弁16と、その上流側に吸気流量を検出するエアフローセンサ17が設けられている。
排気管13と吸気管12との間には、電磁開閉弁であるEGR弁19が介挿されたEGR管18が設けられている。EGR管18は、一端が排気ポート11近傍で排気管13に接続される一方、他端が吸気ポート10近傍で吸気管12に接続され、排気管13と吸気管12とを連通する。
排気管13には、上流側から順番に、触媒ユニット20、DPF(フィルタ)21が介装されている。触媒ユニット20は、筒状のケースの中に第1の酸化触媒22及び第2の酸化触媒23が収容されて形成されている。第1の酸化触媒22は排気上流側に設けられ、第2の酸化触媒23は第1の酸化触媒22と間隔をおいて下流側に設けられている。第1の酸化触媒22及び第2の酸化触媒23は、通路を形成する多孔質の壁にプラチナ(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)等の触媒貴金属を担持して形成されており、排気中のCO及びHCを酸化させてCO及びHOに変換させるとともに、排気中のNOを酸化させてNOを生成する機能を有する。
DPF21は、例えば、ハニカム担体の通路の上流側及び下流側を交互にプラグで閉鎖して、排気中のPMを捕集する機能を有しており、さらに、通路を形成する多孔質の壁にプラチナ(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)等の触媒貴金属を担持して形成されている。
また、第1の酸化触媒22と第2の酸化触媒23との間には、第1の酸化触媒22を通過した直後の排気温度Taを検出する第1の温度センサ25が備えられている。DPF21の下流側には、DPF21通過直後の排気温度Tbを検出する第2の温度センサ26が設けられている。更に、DPF21の上流側と下流側との差圧Pdを検出する差圧センサ27が備えられている。
ECU30は、エンジン1の運転制御をはじめとして総合的な制御を行うための制御装置であり、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)等を含んで構成されている。
ECU30の入力側には、上述したエアフローセンサ17、第1の温度センサ25、第2の温度センサ26及び差圧センサ27の他に、エンジン1のクランク角を検出するクランク角センサ31、アクセルペダルの踏込量を検出するアクセルポジションセンサ32、及び車速を検出する車速センサ33等が接続されており、これらセンサ類からの検出情報が入力される。
一方、ECU30の出力側には、燃料噴射ノズル4、吸気絞り弁16及びEGR弁19等の各種出力デバイスが接続されており、これら各種出力デバイスには各種センサ類からの検出情報に基づきECU30において演算された燃料噴射量、燃料噴射時期及びEGR量等がそれぞれ出力され、これにより、適正なタイミングで吸気絞り弁16、燃料噴射ノズル4及びEGR弁19等の制御が実施される。
また、上記のようにDPF21の上流に第1の酸化触媒22及び第2の酸化触媒23が配置されていると、通常のエンジン運転時には、第1の酸化触媒22及び第2の酸化触媒23において生成されたNOがDPF21に流入し、DPF21に捕集され堆積しているPM中の炭素成分である煤と反応してこれを酸化させる。酸化した煤はCOとなり、DPF21から除去され、これによりDPF21が連続的に再生される(連続再生)。
一方、エンジン1の運転状況によっては、上記連続再生だけではDPF21の再生が十分に行われない場合がある。そこで、ECU30は、DPF21におけるPMの堆積量に基づき、強制的にPMを燃焼除去させるようにもしている(強制再生)。
当該強制再生は、エンジン1の運転時における燃料の主噴射の後の例えば膨張行程以降に燃料のポスト噴射(副噴射)を行い、未燃燃料(HC、CO等)を含んだ排気を排気管13に排出させることによって行われる。排気中に混入された未燃燃料は、第1の酸化触媒22に流入して酸化され、酸化の反応熱によって排気温度を上昇させる。これにより、高温の排気が排気下流側のDPF21に流入して当該DPF21に堆積したPM中の煤を加熱し燃焼させ、DPF21を強制的に再生させることが可能である(強制再生手段)。
ところで、このような強制再生を漫然と行っただけでは、上述したように、実際にはDPF21の内部では必然的に温度分布が生じており、一般には中心部から周辺部に向かうほど温度が低いため、当該周辺部において煤の一部が燃え残り易く、一方で未燃燃料の供給量を多めにしてDPF21の温度を全体的に高めに設定するとDPF21が過昇温して破損しかねないという問題がある。
そこで、本発明に係る排気浄化装置では、このような問題点を解消しつつ強制再生を行うようにしており、以下、本発明に係る強制再生制御の制御内容について説明する。
図2を参照すると、本発明に係る強制再生制御の制御ルーチンがフローチャートで示されており、以下同フローチャートに沿い説明する。
先ず、ステップS10では、DPF21に捕集されたPMの堆積量を推定する。ここでは、差圧センサ27によって検出されたDPF21の上流と下流間の差圧Pdに基づき推定する。即ち、差圧Pdが大きいほどDPF21の排気抵抗が大きくPM堆積量が多いと推定する。なお、当該ステップS10において改めてPM堆積量の推定を行うようにしているが、当該PM堆積量の推定は当該制御ルーチンの実行中は常時行われるものである。
ステップS12では、上記推定したPM堆積量が強制再生の必要な所定値X1に達したか否かを判別する。判別結果が偽(No)でPM堆積量が未だ所定値X1に達していないと判定された場合にはステップS10に戻り当該判別を繰り返す。一方、判別結果が真(Yes)でPM堆積量が所定値X1に達したと判定された場合にはステップS14に進む。
ステップS14では、先ず第1の温度センサ25により検出された排気温度Taに基づき、DPF21の入口温度Tinを推定する(入口温度検出手段)。ポスト噴射により供給された燃料の殆どは第1の酸化触媒22によって酸化されて反応熱を発すると考えられるため、第1の酸化触媒22の直下流の温度に基づいてDPF21に流入する排気温度を推定し、ひいてはDPF21の入口温度Tinを推定する。この際、例えば下流側の第2の酸化触媒23での熱の持ち去り分等を予め実験等に基づき設定された補正量に基づき補正する。
そして、DPF21の入口温度Tinが推定されたら、当該入口温度Tinが第1所定温度T1(例えば、550〜600℃の任意値)となるようにポスト噴射をフィードバック制御(F/B制御)しつつDPF21の強制再生を開始する。
ここで目標とする第1所定温度T1は、DPF21に堆積したPM中の煤を十分に燃焼させるには若干低い温度に設定されている。このような低めの温度を維持するようにして強制再生を開始するのは、DPF21に堆積したPM中の煤の燃焼を最初は比較的緩やかに進行させ、DPF21に煤が過堆積されているような状況であっても、DPF21が溶損や破損に至るリスクを低減するためであり、以下詳しく説明する。
図3を参照すると強制再生開始後のDPF入口温度とDPF出口温度の経時変化の実験結果がタイムチャートで示され、図4を参照すると強制再生開始後のDPFのPM堆積量推定値の経時変化の実験結果がタイムチャートで示され、実線がDPF入口温度の目標温度(上記第1所定温度T1に相当)を580℃に設定した場合を、二点鎖線が600℃に設定した場合を、一点鎖線が625℃に設定した場合を、破線が650℃に設定した場合をそれぞれ表しており、さらに図5を参照するとDPF入口温度とDPF出口ピーク温度との関係が示されている。これら図3〜図5によれば、DPF入口温度を強制再生開始から600〜650℃辺りまで上昇させるとDPF出口温度のピーク値が発現し、特にDPF入口温度を650℃にまで上昇させた場合にはDPF出口ピーク温度が1000℃を越えるほど高温になることが分る。
このように強制再生開始からDPF出口温度にピーク値が発現するほどDPF入口温度を高めることは、図4に示すようにPMを早期に燃焼させてPM堆積量を速やかに低減可能である一方、DPF自体を過昇温させて溶損させたり破損させたりする要因となる。
従って、ここでは、DPF出口温度がピーク値を発現しないような温度となるように、DPF入口温度の目標温度である第1所定温度T1についてある程度低めの温度に設定するようにしている。
なお、第1所定温度T1が低すぎるとPMの燃焼が遅れてしまうため、第1所定温度T1としては、図3に実線で示したように、580℃またはその近傍値であるのが好ましい。
これにより、DPF21に堆積したPM中の煤がDPF21を過昇温させることなく比較的緩やかに燃焼することになる。
入口温度Tinが第1所定温度T1となるように強制再生を開始したら、ステップS16において、強制再生開始から所定時間(所定期間)が経過したか否かを判別する。
上述したようにDPF21は一般に中心部が高温になり易いため、DPF21の中心部に堆積したPMをある程度まで燃焼除去できれば以降は入口温度Tinを上昇させても過昇温のおそれはないと判断できる。従って、ここではDPF21の中心部に堆積したPMが過昇温のおそれがない程度に減少するまでの時間を予め実験等により所定時間として設定しておき、当該所定時間が経過するのを待つ。
ステップS16の判別結果が偽(No)で未だ所定時間が経過していないと判定された場合には、ステップS14に戻り当該判別を繰り返す。一方、判別結果が真(Yes)で所定時間が経過したと判定された場合にはステップS18に進む。
ステップS18では、先ず第2の温度センサ26により検出された排気温度Tbに基づき、DPF21の出口温度Toutを推定する(出口温度検出手段)。この場合には、排気温度TbはDPF21の出口近傍の排気温度であるため、排気温度Tbをそのまま出口温度Toutとみなすことができる。
そして、DPF21の出口温度Toutが推定されたら、当該出口温度Toutが第2所定温度T2(例えば、620〜680℃の任意値)となるようにポスト噴射をフィードバック制御(F/B制御)しつつDPF21の強制再生を継続する。
上記所定時間が経過していれば、もはやDPF21の温度を高くしてもDPF21が過昇温することはないと考えられる。従って、所定時間の経過後においては、DPF21に堆積したPMの燃焼を促進させるべくDPF21の温度を上昇させるようにする。
このようにDPF21を昇温させると、入口温度Tinを上記第1所定温度T1とした程度の低温状態では上述したようにDPF21の周辺部ほど煤の一部が燃え残り易いのであるが、当該周辺部の煤についても良好に燃焼することになり、DPF21に捕集されたPMを燃え残りなく十分に燃焼除去させることができる。
また、ここでは特にDPF21の入口温度Tinではなく出口温度Toutを監視し、出口温度Toutが第2所定温度T2を維持するようにしており、このようにすればDPF21の温度を確実に第2所定温度T2を越えない範囲に安定的に維持でき、継続してDPF21の過昇温を防止することができる。
つまり、所定時間の経過後においてDPF21の出口温度Toutを第2所定温度T2に維持することにより、DPF21の過昇温を効果的に防止しつつDPF21に捕集されたPMを燃え残りなく確実に燃焼除去することができる。
出口温度Toutが第2所定温度T2となるように強制再生を継続したら、ステップS20において、上記推定されたPM堆積量が所定値X0にまで減少したか否かを判別する。判別結果が偽(No)でPM堆積量が未だ所定値X0にまで減少していないと判定された場合にはステップS18に戻り当該判別を繰り返す。一方、判別結果が真(Yes)でPM堆積量が所定値X0にまで減少したと判定された場合には、DPF21に捕集されたPMは十分に燃焼除去されたとみなすことができ、ステップS22において強制再生を終了し、当該ルーチンを抜ける。
このように、本発明に係る排気浄化装置では、強制再生制御において、最初はDPF21を低めの温度とした後に高めの温度に移行するようにして2段階の昇温(2段昇温)を行うようにしており、特に、強制再生の開始直後からの1段階目ではDPF21の入口温度Tinが第1所定温度T1となるようにF/B制御を行い、所定時間が経過した後の2段階目ではDPF21の出口温度Toutが第2所定温度T2となるようにF/B制御を行うようにしている。従って、DPF21の過昇温による破損を防止しつつDPF21に捕集されたPMを燃え残りなく確実に燃焼除去することができ、強制再生を効率よく実施することができる。これにより、信頼性の高い排気浄化装置を実現することができる。
図6を参照すると、上記本発明に係る強制再生制御(2段昇温)を実施した場合の入口温度Tinと出口温度Toutとの経時変化(a)が従来の強制再生制御(1段昇温)の場合(b)と比較してタイムチャートで示されているが、同図に示すように、本発明に係る強制再生制御を行うことにより、強制再生の初期(1段階目)において出口温度Toutにピーク値を生じないようにできるとともに所定時間経過後(2段階目)においても出口温度Toutを従来に比べて低く抑えるようにでき、DPF21の過昇温を抑制しながらDPF21に捕集されたPMを良好に燃焼除去することができる。
そして、このように強制再生を効率よく実施することができることになると、DPF21に比較的多くのPMが堆積した状態で強制再生を実施することが可能となり、強制再生実施のインターバルを長くすることができる。これにより、強制再生の実施頻度、即ちDPF21への未燃燃料の供給頻度を必要最小限に抑えて燃費の悪化を防止でき、省エネルギ化を図ることができる。
以上で本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の実施形態の説明を終えるが、実施形態は上記に限られるものではない。
例えば、上記実施形態では、DPF21よりも上流側の第1の酸化触媒22と第2の酸化触媒23との間に第1の温度センサ25を設け、当該第1の温度センサ25により検出された排気温度Taに基づいてDPF21の入口温度Tinを推定するようにしたが、DPF21の直上流に温度センサを設け、直接入口温度Tinを検出するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、第2の温度センサ26によりDPF21の出口温度Toutを直接検出するようにしているが、例えばDPF21の流れ方向の温度分布等に基づき出口温度Toutを推定するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、DPF21の入口温度Tinが第1所定温度T1となるような強制再生から出口温度Toutが第2所定温度T2となるような強制再生に段階的に切り換えるようにしたが、徐々に切り換えるようにしてもよい。例えば、第1所定温度T1を第2所定温度T2に向けて徐々に変更するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、強制再生の開始から所定時間が経過したときに出口温度Toutを第2所定温度T2とする強制再生に切り換えるようにしているが、所定時間は上述したようにDPF21の中心部に堆積したPMが過昇温のおそれがない程度に減少するまでの時間であることから、所定時間についてはDPF21のPM堆積量に応じて長く或いは短く可変設定するようにしてもよい。また、所定時間に代えて、推定されるDPF21のPM堆積量が規定量にまで減少した時点をもって切り換えるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、エンジン1でのポスト噴射による未燃燃料を第1の酸化触媒22及び第2の酸化触媒23に供給し酸化させてDPF21の昇温を行うようにしたが、DPF21の昇温手法についてはポスト噴射に限定されるものではなく、例えば第1の酸化触媒22の上流側に燃料を直接供給するような構成であってもよい。
本発明に係る排気浄化装置が適用された内燃機関の全体構成図である。 本発明に係る強制再生制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。 強制再生開始後のDPF入口温度とDPF出口温度の経時変化の実験結果を示すタイムチャートである。 強制再生開始後のDPFのPM堆積量推定値の経時変化の実験結果を示すタイムチャートである。 DPF入口温度とDPF出口ピーク温度との関係を示す図である。 本発明に係る強制再生制御(2段昇温)を実施した場合の入口温度Tinと出口温度Toutとの経時変化(a)を従来の強制再生制御(1段昇温)の場合(b)と比較して示すタイムチャートである。
符号の説明
1 エンジン
4 燃料噴射ノズル
13 排気管
21 DPF(フィルタ)
22 第1の酸化触媒
23 第2の酸化触媒
25 第1の温度センサ
26 第2の温度センサ
30 ECU

Claims (2)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられ、排気中のパティキュレートを捕集するフィルタと、
    前記フィルタを昇温させて該フィルタに堆積したパティキュレートを燃焼させ、前記フィルタを強制再生させる強制再生手段と、
    前記フィルタの入口温度を検出または推定する入口温度検出手段と、
    前記フィルタの出口温度を検出または推定する出口温度検出手段と、
    前記入口温度検出手段により検出または推定される入口温度が第1所定温度となるように前記強制再生の開始から所定期間に亘り前記強制再生手段をフィードバック制御した後、前記出口温度検出手段により検出または推定される出口温度が前記第1所定温度よりも高い第2所定温度となるように前記強制再生手段をフィードバック制御するフィードバック制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記フィルタの排気上流側に酸化触媒を有し、
    前記強制再生手段は、前記酸化触媒に燃料を供給して該燃料を酸化反応させ、該酸化反応により生起される反応熱を利用して前記フィルタを昇温させるものであって、
    前記フィードバック制御手段は、前記酸化触媒への燃料の供給量をフィードバック制御することを特徴とする、請求項1記載の内燃機関の排気浄化装置。
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