JP2017145644A - 伸縮ユニット及び自動掘削推進装置 - Google Patents

伸縮ユニット及び自動掘削推進装置 Download PDF

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Abstract

【課題】自動掘削推進機構の掘進途中で掘進方向を可変とする伸縮ユニット及び自動掘削推進装置を提供する。【解決手段】軸方向に貫通する中空部を有し、縮径時に軸方向長が伸長し、拡径時に軸方向長が収縮する伸縮ユニットであって、軸方向両端に設けられ、伸縮動作に伴って軸方向に近接離間する一対の軸方向可動部材と、前記軸方向可動部材の近接離間に連動し、同心円を描くように放射状に移動する複数の径方向可動部材と、前記複数の径方向可動部材を前記一対の軸方向可動部材の軸線に対して半径方向に位置ずれさせる変位機構とを備えるようにした。【選択図】図3

Description

本発明は、伸縮ユニット及び自動掘削推進装置に関し、特に、地盤の掘削途中で掘削方向を可変とする伸縮ユニット及び自動掘削推進装置に関する。
従来、月面や海底等の特殊な環境において無人で地盤を掘削する自動掘削推進装置が開示(特許文献1)されている。当該自動掘削推進装置は、推進機構及び掘削機構の動作を制御する制御装置とで構成される。推進機構は、外径が縮径・拡径する3個以上の伸縮ユニットを軸方向に一列に配置し、伸縮ユニットの縮径・拡径する順番を個別に制御することで、縮径する伸縮ユニットの軸方向長を伸長させるとともに、拡径する伸縮ユニットの軸方向長を収縮させることにより蠕動運動による推進力を得るように構成される。
推進機構は、軸方向に貫通する中空部を有して構成され、当該中空部にケーシングパイプを設けるとともに、ケーシングパイプ内に掘削機構のアースオーガーが収容される。アースオーガーは、地盤を掘削する掘削スクリュと、掘削スクリュにより掘削された土砂を後方に向けて搬送する搬送スクリュとで構成され、掘削スクリュにより掘削した土砂が掘削スクリュから搬送スクリュへ移動,搬送されるように構成される。
しかしながら、上記構成の自動掘削推進装置は、一度掘削を開始すると途中で掘削方向を変えられないという問題がある。このため、例えば、地中における目的位置に対して掘削開始時の掘削方向の設定を誤ると、一から掘削しなおさなければならないという問題があった。
特開2011−169056号公報
本発明は、上記問題を鑑みてなされた発明であり、掘削途中で掘削方向を可変とする伸縮ユニット及び自動掘削推進装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための伸縮ユニットの構成として、軸方向に貫通する中空部を有し、縮径時に軸方向長が伸長し、拡径時に軸方向長が収縮する伸縮ユニットであって、軸方向両端に設けられ、伸縮動作に伴って軸方向に近接離間する一対の軸方向可動部材と、軸方向可動部材の近接離間に連動し、同心円を描くように放射状に移動する複数の径方向可動部材と、複数の径方向可動部材を一対の軸方向可動部材の軸線に対して半径方向に位置ずれさせる変位機構と、を備える構成とした。
本構成によれば、複数の径方向可動部材の位置を軸方向可動部材の軸線に対して半径方向に位置ずれさせることができる。
また、上記課題を解決するための自動掘削推進装置の構成として、請求項1記載の伸縮ユニットを複数有する推進機構と、伸縮ユニットの中空部内に収容され、推進機構と相対回転して地盤を掘削するスクリュを有する掘削機構と、伸縮ユニット及び前記スクリュの動作を制御する制御手段と、を備え、複数の伸縮ユニットの各径方向可動部材と、掘削穴壁面との当接により生じる蠕動運動により推進する構成とした。
本構成によれば、自動掘削推進装置の掘削途中で掘削方向を変えることができる。
また、自動掘削推進装置の他の構成として、制御手段は、各伸縮ユニットを拡径させた状態を維持し、スクリュの軸線に対する複数の径方向可動部材の位置ずれ量が先端から後端に向かって漸次大きくなるように各伸縮ユニットの変位機構を制御し、スクリュの軸線を傾斜させる構成とした。
本構成によれば、正確に掘削方向を変えることができる。
自動掘削推進装置の一実施形態の構成を示す断面図である。 推進機構の外観斜視図である。 伸縮ユニットの外観斜視図及び分解斜視図である。 伸縮ユニットの伸縮を示す図である。 連結部に対する伸縮部の移動を示す図である。 自動掘削推進装置の掘進動作を示す図である。 自動掘削推進装置の掘削方向を変化させるときの動作を示す図である。 傾斜した掘進軸に沿って掘削するときの自動掘削推進装置の掘進動作を示す図である。
図1は、自動掘削推進装置1の一実施形態の構成を示す断面図である。以下、同図を用いて自動掘削推進装置1について説明する。自動掘削推進装置1は、概略、掘削機構2と、推進機構5、制御装置10とを備える。
掘削機構2は、いわゆるアースオーガーからなり、スクリュ21と、スクリュ21を回転駆動させる掘削モータ22と、ケーシングパイプ50とを備え、掘削モータ22の回転駆動により、スクリュ21を回転させ、地盤の掘削及び掘削した土砂の運搬から排出までを単一の機構で実行する。なお、図1に示すように、以下の説明では、スクリュ21の回転中心軸(以下、掘削軸という)k0の延長方向を軸方向とし、軸方向矢印で示す方向を先端側、その逆側を後端側とする。また、掘削軸k0の延長方向に対して直交する方向を半径方向とし、半径方向矢印で示す方向を外側、掘削軸k0側を内側とする。
スクリュ21は、地面を掘削する掘削部23と、掘削部23によって掘削された土砂を後方に搬送する搬送部24とを備える。
掘削部23は、スクリュ21の先端側に設けられ、スクリュ軸25の外周に沿ってスパイラル翼26が形成される。スパイラル翼26は、外周縁がスクリュ軸25の先端側から螺旋を描きながら渦巻き状に縮径する。例えば、スパイラル翼26は、先端における外周縁の半径をR1、先端から180度回転した位置における外周縁の半径をR2、先端から360度回転した位置における外周縁の半径をR3、先端から540度回転した後端における外周縁の半径をR4とした場合に、半径がR1>R2>R3>R4の関係となるように、先端から後端に向かって滑らかに縮径(漸減)するテーパー状に形成される。さらに、スパイラル翼26は、先端側が密、後端側が疎となるように、先端側のピッチに比べて後端側のピッチが広くなるように形成される。
搬送部24は、掘削部23と連続して設けられ、スクリュ軸27の外周に沿って延長するスパイラル翼28を備える。スクリュ軸25とスクリュ軸27とは、図外の結合手段を介して連結される。スパイラル翼28は、半径が掘削部23のスパイラル翼26の後端の半径R4と同じ寸法で形成される。スクリュ軸27は、スパイラル翼28の軸方向長さに比べて長く形成され、後端がスパイラル翼28の後端から所定長さ突出する。
掘削モータ22は、スクリュ軸27の後端側に設けられ、回転軸22Aがスクリュ軸27の後端と図外の連結手段を介して連結され、非回転部が後述のケーシングパイプ50から延長するモータ支持部材53により固定支持される。掘削モータ22は、制御装置10と接続され、制御装置10から出力される信号に基づいて回転駆動する。
ケーシングパイプ50は、円筒体からなり、スクリュ21の外周を取り囲むように設けられる。ケーシングパイプ50は、掘削部23の周囲を囲むスカート部51と、搬送部24の周囲を囲む円筒部52と、掘削モータ22を支持するモータ支持部材53とを備える。
スカート部51は、外周側に円周面の外壁、内周側に円錐状の内壁54を備える。外壁及び内壁54は、軸線が同軸となるように形成される。スカート部51は、軸方向視したときに、掘削部23の先端側の一部が外周から外側に露出するように外径寸法が設定される。即ち、図1に示すように、スカート部51の外周51aの半径をR5とした場合に、半径R5は、掘削部23の先端側の半径R1よりも小径に設定される。また、内壁54は、掘削部23のスパイラル翼26の外周縁との間に僅かなギャップを隔てて対向し、かつ外周縁の輪郭線と平行な円錐状に形成される。
円筒部52は、スカート部51の後端から軸線方向に延長する円筒体からなる。円筒部52は、内周面と搬送部24のスパイラル翼28の外周縁との間に僅かなギャップを隔てて対向するように内径が設定される。
モータ支持部材53は、一端側が円筒部52の後端側に設けられ、図外の固定手段により固定される。モータ支持部材53の他端側には、掘削モータ22の非回転部が図外の固定手段により固定される。これにより、掘削機構2は、掘削モータ22を介してケーシングパイプ50に固定され、掘削モータ22の駆動反力がケーシングパイプ50により支持される。
図2は、推進機構5の外観斜視図、図3は、推進機構5を構成する伸縮ユニット60の外観斜視図及び分解斜視図である。
図2に示すように、推進機構5は、軸方向に貫通する中空部5sを備え、当該中空部5sに前述のケーシングパイプ50が挿通される。推進機構5は、軸方向に沿って配列され、個別にその外径を縮径・拡径可能な複数の伸縮ユニット60(60A〜60C)を備える。そして、各伸縮ユニット60A乃至60Cが蠕動運動を模すように伸縮動作することで軸方向に蠕動運動が生じ推進力が発生する。
推進機構5は、例えば、先端側に位置する伸縮ユニット60がケーシングパイプ50のスカート部51の上面に図外の固定手段により固定され、掘削機構2に推進力を付与する(図1参照)。
図3(a),(b)に示すように、伸縮ユニット60は全体形状が環状をなし、縮径時には軸方向長が伸長すると共に、拡径時には軸方向長が収縮する構成を備える。伸縮ユニット60は、一対の軸方向可動部材61と、一対の軸方向可動部材61を連結する複数のリンクユニット59と、一対の軸方向可動部材61を互いに近接離間させる軸方向変位機構75と、複数のリンクユニット59を一対の軸方向可動部材61に対して位置ずれさせる径方向変位機構84とを備える。
一対の軸方向可動部材61は、全体として平板環状に形成され、それぞれ円形の中空部61sを備え、中空部61sの中心が同軸となるように軸方向両端に設けられる。なお、以下の説明において中空部61sの中心を結ぶ軸線をk1(図5等参照)という。中空部61sの内径は、ケーシングパイプ50の外周を軸方向に沿って摺動可能な寸法に形成される。軸方向可動部材61の外径は、伸縮ユニット60を最も伸長させたときの外径と同じ、若しくはそれよりも小さく設定される。また、各軸方向可動部材61には、軸方向変位機構75や径方向変位機構84を取り付けるためのボールナット固定部61A、モータ収容部61B、シャフト支持部61C、機構収容部61D等を備える。なお、ボールナット固定部61A、モータ収容部61B、シャフト支持部61C、機構収容部61Dについては後述する。
リンクユニット59は、一対の軸方向可動部材61の間に複数(本実施形態では2つ)設けられる。各リンクユニット59は、一対のリンクプレート63と、複数のアーム66と、複数の径方向可動部材とで構成される複数のリンク機構62を備える。
リンク機構62は、リンクプレート63の対向面63aに複数箇所(本実施形態では2箇所)突設された支持部材64と、各支持部材64にそれぞれ設けられた2個の軸部65と、各軸部65によりそれぞれ一端が回転自在に支持された一対の平行なアーム66と、各アーム66の他端を回転自在に支持する4個の軸部68が設けられた径方向可動部材67とで構成される四節平行リンク機構からなる。本実施形態では、各リンクユニット59は、それぞれ2つの径方向可動部材67を備える。例えば、各リンク機構62は、各リンクユニット59を一対の軸方向可動部材61の間に取り付けた状態において、径方向可動部材67が同心円を描きつつ同期して軸方向に対して放射状に移動するように構成される。なお、以下の説明において、径方向可動部材67が放射状に移動する際の中心軸を移動中心軸k2(図4参照)という。
各リンクユニット59の一対のリンクプレート63の軸方向外側には、レール81が設けられる。各レール81は、軸方向変位機構75を構成する部材であって、例えば、一方のレール部材81Aに対して他方のレール部材81Bが延長方向に沿って相対的に移動可能な所謂スライドレールからなり、移動方向が平行になるように、レール部材81A,81Bのいずれかがリンクプレート63に固定される。そして、各リンクユニット59に設けられたレール81が互いに平行になるように、レール81を介して軸方向可動部材61の対向面61aに固着される。これにより、一対の軸方向可動部材61が連結されるとともに、軸方向可動部材61と径方向可動部材67は、リンク機構62の作用により動作が連動する。
レール81の作用により、軸方向可動部材61に対して径方向可動部材67を移動させたときに、軸方向に挿通されるケーシングパイプ50が干渉しないように、リンクプレート63には円弧状の逃げ部63zが形成される。
軸方向変位機構75は、主として一方の軸方向可動部材61に、1つ以上、本実施形態では2つ設けられる。軸方向変位機構75は、例えば、モータ76、ボールねじ77及びボールナット78で構成される。モータ76及びボールねじ77は、軸方向可動部材61の機構収容部61Dに設けられる。機構収容部61Dは、軸方向可動部材61に2か所設けられ、それぞれ図外のモータ76の固定手段及びボールねじ77を回転自在に支持するボールねじ支持部を備える。
モータ76は、制御装置10と電気的に接続され、制御装置10から出力される信号に基づいて回転が制御される。モータ76には、例えばDCモータが適用される。ボールねじ77は、一端側がボールねじ支持部により支持され、軸k1に沿って他方の軸方向可動部材61に向けて延長する。該一端側においてボールねじ77には、モータ76の駆動力が、例えばベルトを介して伝達される。なお、ボールねじ77の駆動は、上記ベルト駆動に限定されず、歯車機構やプーリー機構等により伝達するように構成しても良い。
ボールナット78は、他方の軸方向可動部材61に形成されたボールナット固定部61Aに固着される。ボールナット固定部61Aは、一方の軸方向可動部材61から延長するボールねじ77に対向するように、対向面61aから一方の軸方向可動部材61に向けて所定長さ延長する。ボールナット固定部61Aは、本実施形態では、一方の軸方向可動部材61の外周側に2箇所に設けられ、他方の軸方向可動部材61に向けてそれぞれ所定長さで延長する柱状に形成される。
そして、各ボールナット78にボールねじ77を螺入することで軸方向可動部材61同士の距離、即ち、伸縮ユニット60の軸方向長さが制御可能となる。
径方向変位機構84は、主として他方の軸方向可動部材61に設けられる。径方向変位機構84は、例えば、ラックギア85、ラックギア85に噛み合うギアシャフト86及びギアシャフト86を回転させるモータ87とで構成される。ラックギア85は、例えば、レール81の延長方向と平行かつ、ラック歯を他方の軸方向可動部材61に向けてリンクプレート63に取り付けられる。ギアシャフト86は、回転軸がラックギア85の延長方向と直交するように、他方の軸方向可動部材61に形成されたシャフト支持部61Cにより回転自在に支持される。ギアシャフト86は、中央にモータ87の駆動力が伝達される歯車86Aと、両端にラックギア85と噛み合う歯車86B:86Bとを備える。歯車86Aと歯車86B:86Bは、それぞれ回転の中心軸が同軸上となるように形成される。
モータ87は、駆動軸がギアシャフト86の延長方向と直交するように他方の軸方向可動部材61に形成されたモータ収容部61Bに収容される。モータ87の駆動軸には、歯車86Aと噛み合う歯車が装着される。例えば、モータ87の駆動軸に装着される歯車88にはウォームギア、ギアシャフト86の歯車86Aにはウォームホイールを適用する。これにより、ラックギア85の固着されたリンクプレート63は、モータ87の駆動力では移動するが、それ以外の力では移動しないように構成される。モータ87は、制御装置10と電気的に接続され、制御装置10から出力される信号に基づいて回転が制御される。モータ87には、例えばDCモータが適用される。
制御装置10は、掘削モータ22の回転を制御するとともに、スクリュ21の掘削に推進力を付与する推進機構5の複数の伸縮ユニット60の動作を制御する。例えば、推進機構5により推進力を発生させる場合にはミミズの移動方式と同様な蠕動運動を再現するように、各伸縮ユニット60の軸方向変位機構75の動作を個別に制御する。また、掘削機構2の掘削方向を変更する場合には、掘削方向の変更角度に基づいて各伸縮ユニット60の径方向変位機構84の動作を個別に制御する。
図4は、軸方向変位機構75を動作させたときの伸縮ユニット60の状態を示す図である。以下、伸縮ユニット60の動作について説明する。なお、同図に示すk1は、一対の軸方向可動部材61の軸線、k2は、複数の径方向可動部材67の移動中心の軸線を示す。伸縮ユニット60は、軸方向変位機構75のモータ76を左又は右に回転させて、ボールねじ77をボールナット78に対して進退させることにより、一対の軸方向可動部材61:61が近接離間する。
具体的には、図4(a)に示すように、伸縮ユニット60の軸方向長さを最も縮短させる場合には、ボールねじ77がボールナット78に対して所定長さ進入するようにモータ76を回転させる。これにより、一対の軸方向可動部材61:61が近接し、レール81を介して軸方向可動部材61に固定される各リンクユニット59のリンクプレート63が従属的に近接することで、伸縮ユニット60の軸方向長さが最短長さL1となる。また、図4(c)に示すように、この縮短動作に伴ない、アーム66:66を介して軸方向可動部材61:61と連結された径方向可動部材67:67が、半径方向外側に移動して最大径W1となる。
また、図4(b)に示すように、伸縮ユニット60の軸方向長さを最も伸長させる場合には、ボールねじ77がボールナット78に対して所定長さ退出するようにモータ76を回転させる。
これにより、一対の軸方向可動部材61:61が離間し、レール81を介して軸方向可動部材61に固定される各リンクユニット59のリンクプレート63が従属的に離間することで、伸縮ユニット60の軸方向長さが最長長さL2となる。また、図4(c)に示すように、この伸長動作に伴ない、アーム66:66を介して軸方向可動部材61:61と連結された径方向可動部材67:67が半径方向内側に移動して最小径W2となる。
そして、伸縮ユニット60を最短長さL1から最長長さL2に伸長させたときの、軸方向長さの差Xが掘削機構2による掘削の推進力となる。
図5は、径方向変位機構84を動作させたときの伸縮ユニット60の状態を示す図である。
伸縮ユニット60は、径方向変位機構84を構成するモータ87を左又は右に回転させることにより、ギアシャフト86を回転させてがラックギア85を径方向に内外に移動させることにより、一対の軸方向可動部材61:61の軸線k1に対して複数の径方向可動部材67の移動中心軸k2に対し、図中矢印Jに示すように位置ずれする。つまり、一対の軸方向可動部材61に対する複数の径方向可動部材67の位置をラックギア85の長さの範囲で半径方向に位置ずれさせることができる。
上記構成の伸縮ユニット60を連結する場合には、例えば、一方の伸縮ユニット60の軸方向可動部材61と他方の推進ユニットの軸方向可動部材61との対向面に、互いに嵌り合う凸部、凹部等の嵌合部を形成しておき、嵌合部同士を嵌め合わせた上で、図外のボルト等の固定手段により着脱可能に固定することにより伸縮ユニット60:60同士が連結される。
推進機構5は、各伸縮ユニット60に跨って外面が円筒状の防塵シート6により被われ、両端の開口が先頭側の伸縮ユニット60の連結部材83,後端側の伸縮ユニット60の連結部材83において閉止される。防塵シート6には、例えば可撓性を有し、伸縮性のないビニルシートを基材とするシートの表面にアルミ蒸着を施されたものが適用される。これにより、外部からの推進機構5内への土砂やほこりの進入が防止される。
また、推進機構5の先端側に位置する伸縮ユニット60の先端側の軸方向可動部材61と、後端側に位置する伸縮ユニット60の後端側の軸方向可動部材61の内周には、ケーシングパイプ50の外周との隙間を封止する図示しないOリング等のパッキンが設けられる。さらに、隣接する伸縮ユニット60同士を連結する軸方向可動部材61:61の間にも、図示しないOリング等のパッキングが設けられる。このように、推進機構5を構成する各部にパッキンを設けることで、内周側への土砂の進入が防止される。
図6(a)乃至(d)は、自動掘削推進装置1の掘進動作を示す図である。同図に示すように、掘削モータ22を駆動してスクリュ21を掘進方向に回転させることにより、先端部の掘削部23によって地盤を掘削する。この際、制御装置10は、スクリュ21の回転による掘削過程において、推進機構5を構成する3つの伸縮ユニット60を所定の順序で縮径又は拡径させる。なお、以下の説明では、先端側の伸縮ユニットを60A、中間に位置する伸縮ユニットを60B、後端側の伸縮ユニットを60Cとして説明する。
また、各伸縮ユニット60A乃至60Cにおいて、径方向可動部材67の移動中心軸k2は、軸方向可動部材61の軸線k1上、即ち、掘削軸k0上にあるものとする。
図6(a)に示すように、最初に全ての伸縮ユニット60A乃至60Cを拡径させることにより、推進機構5が掘削穴の内壁12に固定される。これにより、推進機構5がスクリュ21と共回りすることを阻止し、スクリュ21を安定して効率良く回転させることができる。
次に、図6(b)に示すように、中間の伸縮ユニット60B及び後端側の伸縮ユニット60Cを拡径させたまま、先端側の伸縮ユニット60Aを縮径させて、伸縮ユニット60Aを軸方向に伸長させることにより、掘削機構2を推進させる。これにより、スクリュ21とスカート部51とが伸縮ユニット60Aの軸方向伸長分Xだけ前進する。
次に、図6(c)に示すように、後端側の伸縮ユニット60Cの拡径を維持したまま、中間の伸縮ユニット60Bの縮径と、先端側の伸縮ユニット60Aの拡径とを同時に実施する。
次に、図6(d)に示すように、先端側の伸縮ユニット60Aの拡径を維持したまま、中間の伸縮ユニット60Bの拡径と、後端側の伸縮ユニット60Cの縮径を同時に実施する。
そして、推進機構5に、図6(a)乃至(d)に示した推進動作を順次繰り返させることで、掘削機構2の掘削に推進力を付与することができる。また、図6(a)乃至(d)に示したように、推進機構5による推進動作において、常に2個の伸縮ユニット60を拡径して掘削穴の内壁12に圧接させることにより、アンカー効果が得られ、推進機構5がスクリュ21と共まわりすることを阻止するとともに、掘削機構2におけるスクリュ21の姿勢を適切に維持できる。
図7(a)乃至(d)は、自動掘削推進装置1の掘削方向を変化させるときの動作を示す図である。この際、制御装置10は、推進機構5を構成する3つの伸縮ユニット60の各軸方向変位機構を駆動して、3つの伸縮ユニット60を所定の順序で縮径又は拡径させるとともに、各径方向変位機構を駆動して、軸方向可動部材61に対する径方向可動部材67の位置を位置ずれさせる。
図7(a)に示すように、まず、全ての伸縮ユニット60A乃至60Cを拡径させることにより、推進機構5を掘削穴の内壁12に固定する。このとき、各伸縮ユニット60A乃至60Cは、径方向可動部材67の移動中心軸k2が、掘削軸k0上にあるものとする。
次に、図7(b)に示すように、先端側の伸縮ユニット60Aを拡径させたまま、中間の伸縮ユニット60B及び後端側の伸縮ユニット60Cを縮径させる。
次に、図7(c)に示すように、先端側の伸縮ユニット60Aの拡径と、中間の伸縮ユニット60B及び後端側の伸縮ユニット60Cの縮径とを維持したまま、各伸縮ユニット60B:55Cの径方向変位機構84を動作させる。
例えば、掘削方向を最大角度で変化させる場合には、後端側の伸縮ユニット60Cの軸方向可動部材61に対して径方向可動部材67を掘削穴の内壁12に接するように移動させる。また、中間の伸縮ユニット60Bの径方向可動部材67の移動中心軸k2が、後端側の伸縮ユニット60Cの径方向可動部材67の移動中心軸k2と、先端側の伸縮ユニット60Aの径方向可動部材67の移動中心軸k2との軸中間に、中間の伸縮ユニット60Bの径方向可動部材67の移動中心軸k2が位置するように、伸縮ユニット60Bの径方向可動部材67を移動させる。
次に、図7(d)に示すように、先端側の伸縮ユニット60Aを拡径させたまま、中間の伸縮ユニット60B及び後端側の伸縮ユニット60Cを拡径させる。これにより、推進機構5は、先端側の伸縮ユニット60Aを支点として掘削機構2の掘削軸k0が角度θ傾斜し、掘削方向が変更される。即ち、各伸縮ユニットを拡径させた状態を維持しつつ、各伸縮ユニット60A乃至60Cにおける一対の軸方向可動部材61の軸線k1に対する複数の径方向可動部材67の移動中心軸k2の位置ずれ量が、先端から後端に向かって漸次大きくなるように各伸縮ユニット60A乃至60Cの径方向変位機構84を制御することで、掘削軸k0を角度θ傾けることができる。
掘削軸k0の傾斜について詳説すると、後端側の伸縮ユニット60Cの径方向可動部材67が掘削穴の内壁12に接する状態から、伸縮ユニット60Cを縮短させることにより、内壁12に接する径方向可動部材67が内壁12を押圧する。この押圧力は、内壁12からの反力となって伸縮ユニット60Cを逆向きに移動させる力として作用する。
このとき、先端側の伸縮ユニット60Aが拡径状態を維持したままであるため、掘削機構2は、後端側の伸縮ユニット60Cに作用する内壁12からの反力によって、掘削機構2が伸縮ユニット60Aを中心として回転する。詳細には、先端側の伸縮ユニット60Aは、軸方向可動部材61の軸線k1と径方向可動部材67の移動中心軸k2とが同軸であり、各軸線k1,移動中心軸k2は、掘削軸k0に一致した状態にあるため、縮短状態にある伸縮ユニット60Aにおける軸方向の中心を、回転中心として掘削軸k0が傾斜する。中間の伸縮ユニット60Bは、伸縮ユニット60Aの動作を基準として従属するように制御される。
なお、図7(a)乃至(d)に示すように、掘削方向の変更過程において、常に2個の伸縮ユニット60が拡径して掘削穴の内壁12に圧接されているため、スクリュ21の回転を継続させたまま、掘削方向を変化させても良い。
図8(a)乃至(d)は、傾斜した掘削軸k0に沿って掘削するときの自動掘削推進装置1の掘進動作を示す図である。
次に、図8(a)に示すように、中間の伸縮ユニット60B及び後端側の伸縮ユニット60Cを拡径させたまま、先端側の伸縮ユニット60Aを縮径させて、伸縮ユニット60Aを軸方向に伸長させることにより、掘削機構2を推進させる。すなわち、スクリュ21とスカート部51とが角度θ傾斜回転した方向に、伸縮ユニット60Aの軸方向伸長分Xだけ前進する。
次に、図8(b)に示すように、後端側の伸縮ユニット60Cの拡径を維持したまま、中間の伸縮ユニット60Bの縮径と先端側の伸縮ユニット60Aの拡径とを同時に実施する。このとき、先端側の伸縮ユニット60Aの拡径によって傾斜後の掘削軸k0の傾斜角θが変化しないように、伸縮ユニット60Aの径方向変位機構84を動作させて、径方向可動部材67の位置を制御する。
次に、図8(c)に示すように、先端側の伸縮ユニット60Aの拡径を維持したまま、中間の伸縮ユニット60Bの拡径と後端側の伸縮ユニット60Cの縮径とを同時に実施する。このとき、中間の伸縮ユニット60Bの拡径によって掘削軸k0の傾斜角θが変化しないように、伸縮ユニット60Bの径方向変位機構84を動作させて、径方向可動部材67の位置を制御する。
次に、図8(d)に示すように、先端側の伸縮ユニット60A及び中間の伸縮ユニット60Bの拡径を維持したまま、後端側の伸縮ユニット60Cを拡径する。このとき、後端側の伸縮ユニット60Cの拡径によって掘削軸k0の傾斜角θが変化しないように、伸縮ユニット60Cの径方向変位機構84を動作させて、径方向可動部材67の位置を制御する。
そして、推進機構5に、図8(a)乃至(d)に示した推進動作を順次繰り返させることで、掘削軸k0を傾斜させたまま掘削機構2の掘削に推進力を付与することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る自動掘削推進装置1では、推進機構5を構成する各伸縮ユニット60が、軸方向可動部材61の軸線k1に対して径方向可動部材67の移動中心軸k2を位置ずれさせる径方向変位機構84を備えることにより、掘削機構2の掘削軸k0の向きを変化させ、掘削方向を可変とすることができる。
また、スクリュ21は、先端に位置する掘削部23の外周がスカート部51の外周51aから半径方向に露出して、掘削部23により掘削される掘削穴の穴径をスカート部51の外径よりも大きくしているため、上述のように掘削機構2の掘削方向を変更する場合に、スカート部51が掘削穴の内壁12に干渉することなく掘削機構2の掘削軸k0を傾斜させることができる。さらに、既に掘削した掘削穴の内壁から崩れた土砂がスカート部51の外周51aと掘削穴の内壁との間から掘削穴の先端側に落下し、再び掘削部23で回収することができるため、掘削効率を向上させることができる。
なお、上記実施形態では、推進機構5を3つの伸縮ユニット60で構成するとして説明したが、推進機構5を構成する伸縮ユニット60の数量はこれに限定されず、3つ以上であればいくつでも良い。好ましくは、上述したように推進機構5により推進力を得るための蠕動運動において、少なくとも2つが常時拡径した状態を維持し、伸縮ユニット60を掘削穴の内壁12に圧接させることにより、掘削機構2を支持させれば良い。これにより、掘削軸k0を傾斜させたときの傾斜角θに沿って掘削機構2に推進力を付与することができる。
また、上記実施形態では、説明の便宜上、1つ径方向変位機構84により掘削軸k0を一方向に傾斜させて、掘削方向を変化させるものとして説明したが、上記径方向変位機構84により径方向可動部材67の移動方向と直交する方向に径方向変位機構をさらに設けることで、径方向可動部材67を2方向に移動可能にできる。即ち、上記実施形態の説明では、2次元的な掘削方向の変化を可能とする構成を示したが、上述のように伸縮ユニット60に、さらに径方向変位機構を追加することにより、3次元的な掘削方向の変化を可能にできる。
1 自動掘削推進機構、2 掘削機構、5 推進機構、5s 中空部、
10 制御手段、21 スクリュ、50 ケーシングパイプ、51 スカート部、
60 伸縮ユニット、61 軸方向可動部材、67 径方向可動部材、
75 軸方向変位機構、84 径方向変位機構。

Claims (3)

  1. 軸方向に貫通する中空部を有し、縮径時に軸方向長が伸長し、拡径時に軸方向長が収縮する伸縮ユニットであって、
    軸方向両端に設けられ、伸縮動作に伴って軸方向に近接離間する一対の軸方向可動部材と、
    前記軸方向可動部材の近接離間に連動し、同心円を描くように放射状に移動する複数の径方向可動部材と、
    前記複数の径方向可動部材を前記一対の軸方向可動部材の軸線に対して半径方向に位置ずれさせる変位機構と、
    を備えたことを特徴とする伸縮ユニット。
  2. 請求項1記載の伸縮ユニットを複数有する推進機構と、
    前記伸縮ユニットの中空部内に収容され、推進機構と相対回転して地盤を掘削するスクリュを有する掘削機構と、
    前記伸縮ユニット及び前記スクリュの動作を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記複数の伸縮ユニットの各径方向可動部材と、掘削穴壁面との当接により生じる蠕動運動により推進する自動掘削推進装置。
  3. 前記制御手段は、各伸縮ユニットを拡径させた状態を維持し、前記スクリュの軸線に対する前記複数の径方向可動部材の位置ずれ量が先端から後端に向かって漸次大きくなるように各伸縮ユニットの変位機構を制御し、前記スクリュの軸線を傾斜させることを特徴とする請求項2に記載の自動掘削推進装置。
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