JP6815620B2 - 筒状体、及び、掘削装置 - Google Patents
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Description
本発明は、制御装置による制御で折曲可能でかつ折曲角度を調整可能な筒状体等を提供するものである。
なお、当該筒部の数を増やせば(例えば3個以上)、筒状体の曲げ角度をより細かく調整可能となる。
また、上記筒状体を備えた掘削装置であって、折曲装置が掘削具又は筒状体、或いはこれらの両方を折曲させることにより、掘削具の回転による掘削の進路を変更可能としたため、曲進掘削が可能な掘削装置を提供できる。
また、筒状体の周囲に掘削具の回転軸の半径方向への拡径時に収縮し、縮径時に伸長する複数の推進機構を備えたことにより、複数の推進機構の動作によって、掘削面との密着力、及び掘削方向への推進力を得ることが可能となる。
即ち、掘削具20は、回転軸21に沿った方向に螺旋状に延長するように回転軸21の周りに螺旋羽根22が取付けられた構成であるスクリュ24の先端に掘削ビット23を備えた構成である。
そこで、スクリュ24は、各軸連結部26の周囲に折曲可能な可撓性を有した螺旋部としての、例えばゴム製の螺旋羽根部28を備えた構成として、螺旋羽根が欠落せずに連続する構成とすることが好ましい。当該螺旋羽根部28は、例えば図2に示すように、軸連結部26の軸の径とほぼ同径の円筒状に形成されて軸連結部26の外周面を覆うゴム製の円筒体28aと、当該ゴム製の円筒体28aの外周面より突出するように設けられたゴム製の螺旋羽根28bとを備えた構成である。このように、螺旋羽根が欠落せずに連続するように構成されたスクリュ24であれば、軸連結部26の外側でゴム製の螺旋羽根28bにより掘削土が破砕され、回転軸21に沿って連続して設けられた螺旋羽根により掘削土が連続してスムーズに後方に搬送されるようになるため、スクリュ24を回転させるためのトルクの上昇を抑制でき、モータ51の負荷を軽減できるようになる。また、軸連結部26の外周面を覆うゴム製の円筒体28aを備えていることにより、軸連結部26の折れ曲がりに追従できて、かつ、軸連結部26への防塵効果も得られる。
即ち、掘削具20は、地盤Eを掘削ビット23により掘削しながら折れ曲がって進行可能であり、掘削ビット23で掘削された掘削土が螺旋羽根22の螺旋回転により後方に搬送されるように構成されている。
先端側円筒62A、中間側円筒62B、後端側円筒62Cの構成の詳細については後述する。
尚、図示しないが、中間側円筒62Bを2つ以上備える場合は、先端側に近い中間側円筒62Bの後端と後端側に近い中間側円筒62Bの前端とを筒連結部61を介して連結し、かつ、当該筒連結部61と対応する位置に折曲装置63を配設すればよい。
折曲装置の例1
本例における折曲装置63は、例えば図4に示す伸縮ユニット63Aにより構成される。伸縮ユニット63Aは、先端側円筒62A、中間側円筒62B、後端側円筒62Cにそれぞれ対応して設けられる後述の推進装置3を構成する推進ユニット8(図10参照)が備えるフランジ65;65間に連結された伸縮体である。伸縮ユニット63A内には、空気等の流体を導入可能となっており、制御装置5が伸縮ユニット63Aに対する流体の給排量を制御することで、伸縮ユニット63Aが軸方向に伸縮し、筒連結部61を自在に曲げることが可能となる(図4(b)参照)。尚、伸縮ユニット63Aは、筒連結部61の周囲に例えば等間隔に3箇所以上設けられ(好ましくは例えば筒連結部61の中心軸を中心として筒連結部61の周方向に90度間隔で伸縮ユニット63Aを4箇所に設ける)、制御装置5で各伸縮ユニット63Aを制御することにより、筒連結部61を全方位に曲げることが可能となる。図4に示すように、伸縮ユニット63Aは、両端の開口がそれぞれ蓋部材63a,63aで閉塞された両端閉塞の筒状のゴム等の弾性体からなる伸縮体63bと、伸縮体63bの筒の中央側の外周を取り囲むように設けられて伸縮体63bの膨張を制限するリング63cとを備える。伸縮体63bを構成する弾性体の内部には、軸方向に沿って延長する複数のカーボンロービング繊維等により形成された繊維層63dが内挿されており、当該繊維層63dの両端部は、弾性体と共に蓋部材63a,63aによって拘束される。そして、このように構成された伸縮ユニット63Aの伸縮体63b内に、蓋部材63aに形成された図外の流体供給口及びゴムチューブ等の流路を介して流体が導入された場合、伸縮体63bの膨張が繊維層63dの拘束によって半径方向のみに規制される結果、その全体長が軸方向に収縮することとなる。一方、蓋部材63aに形成された図外の流体供給口及び流路を介して流体が排出された場合、伸縮体63bの弾性力によってその全体長が伸長し、自然長に復帰する。複数のリング63cは、伸縮体63bの長さ方向に等しい間隔を隔てて複数個設けられており、伸縮体63bの半径方向への膨張を抑制する。よって、その数は、使用環境に応じて適宜設定可能である。
なお、伸縮ユニット63Aの構成を、個別に形成された複数の伸縮体63bを軸方向に連結した構成としてもよい。当該構成を採用する場合、各伸縮体63bを上記蓋部材63a,63aによって個々に閉塞する。そして、個々に閉塞された各伸縮体63b同士を軸方向に連結するとともに、各伸縮体63bに個別に流体を給排可能なチューブ等を接続することにより、各伸縮体63bを独立して伸長させることができる。そして、制御装置5によって給排対象とする伸縮体63b及び流体の給排量を制御することにより、筒連結部61をより細かく全方位に曲げることが可能となる。なお、図示では省略しているが、フランジ65の径方向外側には、図1に示すように折曲装置63の外周側を覆う可撓性を有する防塵カバー66が配置されている。
折曲装置63を例えば図5に示すように、流体の給排によって収縮するバルーンBが介在する収縮機構63Bを用いて構成してもよい。収縮機構63Bは、可撓性を有する筒連結部61の周囲に取り付けられ、筒連結部61を取り囲む複数(図示では4つ)の円環体64aを備える。複数の円環体64aは、フランジ65;65間において筒連結部61の軸方向に沿って配置され、その周面には半径方向外側に向けて突出するバルーン支持部64bが形成される。バルーン支持部64bは、筒連結部61の周方向に沿って等間隔(例えば90度間隔)で複数形成されており、軸方向に隣接する円環体64aのバルーン支持部64b間にバルーンBが介挿される。バルーンBは、バルーン支持部64bにおいて脱落不能に取着されており、複数の円環体64a同士が、バルーン支持部64b間に介挿されたバルーンBによって軸方向に連結された状態とされる。各バルーンBに対しては、図外のチューブ等の流路を介して流体の給排が可能とされており、制御装置5が膨張対象とするバルーンB、及び各バルーンBに対する流体の給排を制御することで、バルーンBが膨張した側のバルーン支持部64b同士が軸方向に離間し、収縮した側のバルーン支持部64b同士が軸方向に近接することから、筒連結部61を自在に曲げることが可能となる(図5(b)参照)。尚、バルーン支持部64bを増設すると共に、介在するバルーンBの数を増やす程、筒連結部61の曲げ方向の自由度を高めることが可能となり、限りなく全方位に曲げることが可能となる。
折曲装置63を例えば図6に示すように、ボールねじ63D,63Eを用いて構成してもよい。同図においてボールねじ63Dは左ねじ、ボールねじ63Eは右ねじ、63Fは、推進ユニット8に形成されたナットハウジングであって、ボールねじ63D及びボールねじ63Eとそれぞれ螺合する。フランジ65には、上記ボールねじ63D,63Eを挿通可能な円孔が形成されている。ボールねじ63D,63Eは互いに自在継手(ユニバーサルジョイント)63Cによって連結される。例えば、ボールねじ63Dの一端部には、制御装置によって駆動制御される図外のモータが接続されており、モータの駆動による回転力は、ボールねじ63D及び自在継手63Cによって連結されたボールねじ63Eにも伝達される。このようなボールねじ機構は、例えば前述の実施形態と同様に筒連結部61の周囲に等間隔(例えば90度間隔)で配設されており、図6(b)に示すように、等間隔に配設された一部のボールねじ機構についてモータを正方向に駆動させ、他部のボールねじ機構についてモータを逆方向に駆動させることにより、筒連結部61により連結された筒状体6同士の距離を離間又は近接させることができ、筒連結部61を曲げることが可能となる。
折曲装置63を例えば図7に示すように、シリンダーピストン63Gを用いて構成してもよい。図7において、63Hは、フランジ65上に配設された椀状の受け部である。筒連結部61を挟む各フランジ65;65に配設された受け部63Hには、当該受け部63Hによって脱落不能とされ、内部における回転が許容される球部64Iを両端部に備えたシリンダーピストン63Gが配設される。シリンダーピストン63Gは、上述の機構と同様に筒連結部61の周方向に等間隔となるように配設され、制御装置5によって各シリンダーピストン63Gの伸長を制御することにより、筒連結部61を全方位に曲げることが可能となる。
折曲装置63を例えば図8に示すように、前述の伸縮ユニット63Aに接続されたワイヤ63Iを牽引することにより筒連結部61を曲げる構成としてもよい。具体的には、伸縮ユニット63Aの一端をフランジ65に固定するとともに、伸縮ユニット63Aの他端にワイヤ63Iの一端を連結する。筒連結部61の周囲には、半径方向に突出するワイヤ挿通部63Kが周方向に等間隔(例えば90度間隔)に形成される。軸方向に隣接する各ワイヤ挿通部63K同士は、軸方向に所定の間隔を有して離間しており、図外の挿通孔を介してワイヤ63Iが挿通される。ワイヤ63Iの他端部には、固定部63Jが取り付けられ、上方に位置する伸縮ユニット63Aから最も遠い位置にあるワイヤ挿通部63Kに対して固着される。尚、軸方向両端側に位置するワイヤ挿通部63Kは筒連結部61の周囲を囲む円環体に設けるようにして、当該円環体をフランジ65として機能させる。また、固定部63Lは、先端側円筒62A、中間側円筒62B、後端側円筒62Cを構成する外郭筒81A又は外郭筒81Bに固定される(図10参照)。
図8(b)に示すように、当該機構において、制御装置5が伸縮ユニット63Aに対する流体の給排を制御し、一部の伸縮ユニット63Aを収縮させてワイヤ63Iを伸縮ユニット63A側に牽引し、他部の伸縮ユニット63Aを伸長させてワイヤ63Iを伸縮ユニット63Aから離れる方向に押し出すことによって、各ワイヤ挿通部63K同士が近接又は離間するため、筒連結部61を全方位に曲げることが可能となる。
スカート部7と先端側円筒62Aとを連結する先端側の筒連結部61を曲げる折曲装置63については、図9に示すように上述の折曲装置の例4と同様に、球部64Iを両端部に備えたシリンダーピストン63Gを受け部63Hによって回転自在に拘束する球面ジョイントを用いた構成としてもよい。当該構成によれば、筒連結部61を全方位に曲げることが可能となり、スカート部7を掘削方向に応じて自在に曲げることが可能となる
推進装置3は、筒状体6の周囲に設けられた複数の推進ユニット8を備えて構成される。各推進ユニット8は、先端側円筒62A、中間側円筒62B、後端側円筒62Cの筒の外周面に配設される。
従って、モータ51を駆動してスクリュ24を回転させることにより、スクリュ24の先端の掘削ビット23により掘削された掘削土がスクリュ24の螺旋羽根22の螺旋運動によって筒状体6の筒孔内の後方に搬送され、後端開口6eより排出され、かつ、連通孔54を介して排出路41に排出されるように構成されている。
即ち、抽出装置4は、掘削具20の掘削ビット23により掘削されて螺旋羽根22の螺旋回転により後方に搬送される掘削土を収容する掘削土収容部を備え、例えば当該掘削土収容部が排出路41の後方に着脱可能に構成されている。
従って、掘削具20の掘削ビット23により掘削されて螺旋羽根25の螺旋回転により後方に搬送される掘削土が掘削土収容部に収容され、掘削終了後、掘削土収容部を取り外して、掘削土を回収できるように構成されている。
そして、回転軸21が筒状体6の中心軸に沿って延長するように当該筒状体の内側に掘削具20が配置されて掘削装置2が構成されていることにより、曲進掘削が可能な掘削装置2を得ることができる。
即ち、折曲可能に構成された筒状体6内に掘削具20を設置し、筒状体6の筒連結部61を折り曲げるように制御することによって、掘削具20の軸連結部26を折り曲げて、曲進掘削を行う掘削方法を実現可能となった。なお、上記例では、筒状体6を金属等の剛体により形成された複数の分割円筒62A,62B,62Cを筒連結部61で連結することにより、折曲可能な構成としたが、筒状体6を例えば可撓性を有するゴムやコイルばね等により構成し、筒連結部61を省略した構成としてもよい。
62A,62B,62C 分割円筒(筒部)、63 折曲装置。
Claims (3)
- 内部に回転軸が折曲可能に構成された掘削具が配置された折曲可能な筒状体であって、前記掘削具は、前記回転軸が前記筒状体の中心軸に沿って延長するように配置され、前記筒状体は、複数の剛体により形成された筒部の端部同士が、自在に折曲可能な可撓性を有する蛇腹状部材からなる筒連結部を介して連結され、当該筒状体に配設された折曲装置又は前記掘削具に取り付けられた折曲装置により折曲されることを特徴とする筒状体。
- 請求項1に記載の筒状体を備えた掘削装置であって、
前記折曲装置が前記掘削具又は前記筒状体、或いはこれらの両方を折曲させることにより
、前記掘削具の回転による掘削の進路を変更可能とした掘削装置。 - 前記筒状体の周囲に前記掘削具の回転軸の半径方向への拡径時に収縮し、縮径時に伸長する複数の推進機構を備えたことを特徴とする請求項2に記載の掘削装置。
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