JP2017145631A - 水洗大便器 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボウル部をリム部から流下する洗浄水により形成された旋回流を用いて洗浄する水洗大便器において、ボウル形状の汚物受け面を流下する旋回流が、排水路の入口部に流れ込むときに旋回流が乱れることを抑制することができ、排水路内で旋回流を持続させることができ、汚物の排出性能を高めることができる水洗大便器を提供する。【解決手段】ボウル部8をリム部18から流下する洗浄水により形成された旋回流を用いて洗浄する水洗大便器1において、ボウル部の汚物受け面の下部に入口部が接続される排水路14を有し、排水路14の入口管路入口部38aは、水平断面において、前方側部分48の左右方向の最大幅w1が後方側部分50の左右方向の最大幅w2よりも大きくなるように形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、水洗大便器に係り、特に、ボウル部をリム部から流下する洗浄水により形成された旋回流を用いて洗浄する水洗大便器に関する。
従来から、水洗大便器が、ボウル部のリム通水路の底面にスリット開口を有したいわゆるオープンリム構造を備えたものが知られている。このような水洗大便器は、洗浄水をリム通水路の底面のスリット開口からほぼ真下に向けて自由流下させることによりボウル部を洗浄するため、ボウル部の洗浄力が比較的弱く、洗浄不良となる問題が生じていた。
これに対し、特許文献1に示すように、水洗大便器において排水トラップの上昇管の断面を山形状に形成し、底面側の水流の速度を速くし、上側の水流を遅くすることにより、上昇管内の全体の水流の速度を良好に維持し、洗浄水が圧損なくスムーズに流れるようにして洗浄効率を高めた水洗大便器が知られている。
特開2015−158128号公報
しかしながら、従来のオープンリム構造のリム部を有する水洗大便器において、近年の節水化の要請により、洗浄水量を低減して少ない洗浄水量で洗浄しようとする場合、リム通水路に供給される洗浄水は、洗浄水量が減ったことによりその勢いが弱くなり、ボウル部及び排水トラップを流れる洗浄水の流れが弱くなることから、ボウル部及び排水トラップの洗浄が不良となる問題が生じる。
そこで、本発明の発明者らは水洗大便器における洗浄性能を向上させるため、オープンリム構造のリム部から流下する洗浄水によりボウル部上を旋回する旋回流を形成することを検討したが、特許文献1に示すような上昇管の構造を組合せても、ボウル部上で生じている旋回流を排水トラップ内において維持することができないため、依然として排水トラップ内においては洗浄水の洗浄力が比較的弱く、洗浄性能が確保されないという問題が生じる。
そこで、本発明は、上述した従来技術の問題を解決するためになされたものであり、ボウル部をリム部から流下する洗浄水により形成された旋回流を用いて洗浄する水洗大便器において、ボウル形状の汚物受け面を流下する旋回流が、排水路の入口部から旋回を維持したまま排水路に流入しやすくなる。よって、旋回流が排水路の入口部に流れ込むときに旋回流が乱れることを抑制することができ、排水路内で旋回流を持続させることができ、汚物の排出性能を高めることができ、水洗大便器の良好な洗浄性能を確保することができる水洗大便器を提供することを目的としている。
上述した目的を達成するために、本発明は、ボウル部をリム部から流下する洗浄水により形成された旋回流を用いて洗浄する水洗大便器において、便器本体の供給口へ洗浄水を供給する給水装置と、ボウル形状の汚物受け面と、汚物受け面の上部に設けられたリム部と、リム部の全周に形成されて洗浄水を導くリム通水路と、リム通水路の下部に形成されたスリット開口部と、を備えたボウル部と、供給口とリム通水路との間に形成されたリム後方導水路と、ボウル部の汚物受け面の下部に接続された入口部を備えた入口管路と、上記入口管路の下端から上方に向けて延びた上昇管路と、この上昇管路から下方に向けて延びた下降管路と、を備えた排水路と、を有し、排水路の入口部は、水平断面において、前方側部分の左右方向の最大幅が後方側部分の左右方向の最大幅よりも大きくなるように形成されたことを特徴としている。
このように構成された本発明においては、ボウル部をいわゆるオープンリム構造のリム部から流下する洗浄水により形成された旋回流を用いて洗浄する水洗大便器において、排水路の入口部は、水平断面において、前方部分の左右方向の幅が後方部分の左右方向の幅よりも大きくなるように形成されているので、ボウル形状の汚物受け面を流下する旋回流が、排水路の入口部から旋回を維持したまま排水路に流入しやすくなる。よって、旋回流が排水路の入口部に流れ込むときに旋回流が乱れることを抑制することができ、排水路内で旋回流を持続させることができ、汚物の排出性能を高めることができ、水洗大便器の良好な洗浄性能を確保することができる。
本発明において、好ましくは、排水路は、ボウル部の汚物受け面の下部に入口部が接続される入口管路と、入口管路の下端から上方に向けて延びる上昇管路と、この上昇管路から下方に向けて延びる下降管路と、を備え、排水路の入口管路は、排水路に直交する断面において、底面側部分の左右方向の最大幅が天井面側部分の左右方向の最大幅よりも大きくなるように形成されている。
このように構成された本発明においては、排水路の入口管路において、洗浄水及び汚物が重力の影響を受けて移動されやすい底面側部分の左右方向の幅が天井面側部分の左右方向の幅よりも大きくなるように形成されているので、旋回流を入口管路内においてより確実に持続させることができ、汚物の排出性能をより高めることができ、水洗大便器の良好な洗浄性能を確保することができる。
本発明において、好ましくは、排水路の上昇管路の少なくとも一部は、排水路に直交する断面において、底面側部分の左右方向の最大幅が天井面側部分の左右方向の最大幅よりも大きくなるように形成されている。
このように構成された本発明においては、排水路の上昇管路の少なくとも一部において、洗浄水及び汚物が重力の影響を受けて移動されやすい底面側部分の左右方向の幅が天井面側部分の左右方向の幅よりも大きくなるように形成されているので、旋回流を上昇管路内においてより確実に持続させることができ、汚物の排出性能をより高めることができ、水洗大便器の良好な洗浄性能を確保することができる。
本発明において、好ましくは、排水路の上昇管路は、入口管路に接続された上昇管路入口部と、下降管路に接続された上昇管路出口部と、上昇管路入口部と上昇管路出口部との間に形成された上昇管路中間部と、を有し、少なくとも上昇管路中間部から上昇管路出口部までは、排水路に直交する断面における、底面から天井面までの高さが一定に形成されている。
このように構成された本発明においては、排水路の上昇管路において、少なくとも上昇管路中間部から上昇管路出口部までは、底面と天井面との間に形成される旋回流の高さをほぼ一定に維持することができ、旋回流をより確実に持続させることができ、汚物の排出性能をより高めることができ、水洗大便器の良好な洗浄性能を確保することができる。
本発明において、好ましくは、排水路の上記上昇管路は、入口管路に接続された上昇管路入口部よりも下流側の排水路に直交する断面における断面積が上昇管路入口部の排水路に直交する断面における断面積よりも小さく形成されている。
このように構成された本発明においては、排水路の上昇管路において、入口管路に接続された上昇管路入口部よりも下流側の排水路に直交する断面における断面積が上昇管路入口部の排水路に直交する断面における断面積よりも小さく形成されているので、洗浄水が上昇管路入口部よりも下流側の部分においてより狭い流路に集められるので、洗浄水が汚物を押し出す力が低下されにくくすることができる。
本発明において、好ましくは、水洗大便器は、給水装置から便器本体に供給された洗浄水がボウル部の高さ方向の落差を利用して汚物を排出する、洗い落とし式水洗大便器である。
このように構成された本発明においては、給水装置から便器本体に供給された洗浄水がボウル部の高さ方向の落差を利用して汚物を排出する、洗い落とし式水洗大便器において、排水路内で旋回流を持続させることができ、汚物の排出性能を高めることができ、良好な洗浄性能を確保することができる。
本発明の水洗大便器によれば、便器本体をオープンリム構造のリム部から流下する洗浄水の旋回流を用いて洗浄する水洗大便器において、ボウル形状の汚物受け面を流下する旋回流が、排水路の入口部から旋回を維持したまま排水路に流入しやすくなる。よって、旋回流が排水路の入口部に流れ込むときに旋回流が乱れることを抑制することができ、排水路内で旋回流を持続させることができ、汚物の排出性能を高めることができ、水洗大便器の良好な洗浄性能を確保することができる。
本発明の一実施形態による水洗大便器を示す側面断面図である。 本発明の一実施形態による水洗大便器の便器本体の平面図である。 図1のIII−III線に沿って見た断面図である。 図1のIV−IV線に沿って見た断面図である。 図1のV−V線に沿って見た断面図である。 図1のVI−VI線に沿って見た断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の一実施形態による水洗大便器について説明する。
図1は本発明の一実施形態による水洗大便器を示す側面断面図であり、図2は本発明の一実施形態による水洗大便器の便器本体の平面図である。なお、図1及び図2においては、洗浄水の流れを矢印で示している。以下、本発明の実施形態における説明において、便器本体2を便器本体2を使用する使用者側から見て手前側を前方側とし、使用者から見て奥側を後方側とし、便器本体2を前方から見て右側を右側とし、前方から見て左側を左側として説明している。
図1乃至図3に示すように、本発明の第1実施形態による水洗大便器1は、陶器等からなる便器本体2を有する。また、便器本体2の後方側の上方には、洗浄水源である貯水タンク4により示す給水装置が設置されている。さらに、貯水タンク4は上水道等の給水源(図示せず)に接続されている。貯水タンク4に設けられた操作レバー(図示せず)を操作することにより洗浄操作を開始すると、貯水タンク4の排水弁(図示せず)が開き、貯水タンク4から所定の洗浄水量(例えば、6リットル)が便器本体2の左右方向中央の後方側の上部に開口された供給口6に供給されるようになっている。供給口6は、左右方向中央のみならず、便器本体2を左右方向に二等分する前後方向に延びる中心軸線Cから右側又は左側にずれて形成されていてもよい。
また、本実施形態の水洗大便器1においては、貯水タンク4から供給される洗浄水量が3リットル乃至6リットルの範囲である節水タイプの水洗大便器、好ましくは4.8リットル乃至6リットルの範囲である節水タイプの水洗大便器に使用することができる。
貯水タンク4により示される給水装置は、貯水タンクの他、規定の洗浄水量を供給できるフラッシュバルブ等の他の給水装置であってもよい。
また、便器本体2の前方上部には、ボウル部8が形成され、便器本体2の後方上部には、供給口6と後述するリム通水路20との間に形成され、貯水タンク4から供給された洗浄水を供給口6からボウル部8に導水するリム後方導水路10が形成されている。
さらに、ボウル部8の下方の汚物受け面16には、溜水部12が形成され、初期水位の溜水面がW0で示されている所定量の溜水が貯留されている。汚物受け面16における溜水部12の下部には、後述するように排水路14の入口管路38が接続されている。
ボウル部8は、ボウル形状に形成されている汚物受け面16と、その上縁部に形成されて汚物受け面16に洗浄水を吐水するリム部18を備えている。このリム部18は、その上面から下方へ汚物受け面16近傍まで垂れ下がるように延びてリム部18の内部(便器本体の中心から見て外側)にリム通水路20を形成するリム垂下壁部22を備えている。
また、リム部18は、リム通水路20内の洗浄水が外に飛び出さないようにリム垂下壁部22がオーバーハングした形状を形成しており、リム部18の周方向に沿って形成されたリム通水路20の内側且つ下方部分が全周にわたって開口されてスリット開口部26を形成している、いわゆる、オープンリムタイプの形態であるオープンリム部となっている。
このリム通水路20の内側(内部側)における、リム通水路底面24とリム垂下壁部22との間において、下方へと開口するスリット形状に形成されたスリット開口部26が、洗浄水を汚物受け面16に吐水する吐水部を形成している。
また、ボウル部8には、汚物受け面16とリム部18との間にボウル部8のほぼ全周に亘って形成された棚状のリム通水路底面24が形成されている。リム通水路底面24は、ボウル部8の上部に環状に形成された平坦面を形成し、この平坦面は、後述する傾斜面が形成されている領域以外の他の領域においては、ボウル部8の外側方向から内側方向に向かってわずかに下り傾斜するように形成されている。よって、リム通水路底面24上を流れる洗浄水は、傾斜面が形成されている領域以外の他の領域においても、わずかな下り傾斜に沿って、徐々に流下され、後述するような旋回流を形成するようになっている。
このような構成により、リム後方導水路10から供給された洗浄水が、リム通水路20においてリム通水路底面24上を流れながらボウル部8の上部を一周するような流れを形成することができる。すなわち、本実施形態における水洗大便器は、オープンリムタイプの構造によるリム通水路20において洗浄水が左右片側から時計回り又は反時計回りに周回するような一方向の流れを形成するタイプの水洗大便器である。
次に、リム後方導水路について詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、便器本体2の後方側のリム後方導水路10の後端には、貯水タンク4の下流側端部が接続される供給口6が形成され、貯水タンク4から供給された洗浄水は、供給口6から便器本体2の後方側のリム後方導水路10に吐水され、リム後方導水路10からリム通水路20に流入するようになっている。
リム後方導水路10は、便器本体の前方から見てほぼ中央に配置された供給口6近傍から便器本体2の左右方向のうち一方側へと延びる上流側リム後方導水路28と、この上流側リム後方導水路28から左右方向のうち他方側へと延びる下流側リム後方導水路30とを備えている。リム後方導水路10は、中心軸線Cに対して左右非対称の流路を形成している。リム後方導水路10は、上流側リム後方導水路28と下流側リム後方導水路30とにより、「く」の字形状(他の例示としては、ブーメラン形状、又は犬の後ろ脚のような形状)の流路を形成している。それぞれ異なる方向に延びる上流側リム後方導水路28と下流側リム後方導水路30とを接続する屈曲部32は、便器本体2の前後方向の中心軸線Cに対して右側領域に偏心して位置決めされている。屈曲部32は後述する上流側リム導水路出口部28aと下流側リム導水路入口部30aとにより形成されている。下流側リム後方導水路30は、上流からその下流側に向かって中心軸線C上に一端戻った後、さらに、徐々に左側領域に向かって偏心するように形成されている。従って、リム後方導水路10は、導水路全体の長さが従来よりも長くなるように形成されている。
上流側リム後方導水路28は、便器本体2の中心軸線C上の供給口6から斜めに右側方向に向かって直線的に延び、中心軸線Cに対して非対称の位置に配置され、中心軸線Cに対して右側近傍に配置された上流側リム導水路出口部28aまで延びている。上流側リム後方導水路28は、上流から下流側に向かって中心軸線Cに対して徐々に右側領域に偏心するように形成されている。
上流側リム後方導水路28の中心軸線A1は、中心軸線Cに対して前方が右側外向きに傾斜するように配置されている。
下流側リム後方導水路30は、上流側リム導水路出口部28aに接続される下流側リム導水路入口部30aから左側へと延び、リム通水路20の左側後部領域20aに接続される下流側リム導水路出口部30bに至る流路を形成している。下流側リム後方導水路30は、下流側リム導水路入口部30aから、下流側リム導水路出口部30bまで、便器本体2の中心軸線Cを斜めに横切るような直線的な流路を形成している。
下流側リム後方導水路30の中心軸線A2は、中心軸線Cに対して前方が左側外向きに傾斜するように配置されている。上流側リム後方導水路28の中心軸線A1と、下流側リム後方導水路30の中心軸線A2との交点は、中心軸線Cに対して右側に位置するのに対し、下流側リム導水路出口部30bは、中心軸線Cに対して反対側の左側に位置している。
下流側リム後方導水路30は、その下流側リム導水路入口部30aが、中心軸線Cに対して右側の中央近傍領域に配置され、その下流側リム導水路出口部30bが、中心軸線Cに対して左側のボウル部8の左側後部領域に配置されている。よって、下流側リム後方導水路30は、比較的長い所定長さLの流路を形成している。下流側リム導水路入口部30aが、中心軸線Cに対して右側に配置されているので、下流側リム導水路入口部30aからボウル部8の左側後部領域に位置する下流側リム導水路出口部30bまでの長さが、比較的長い長さに設定される。
下流側リム後方導水路30は、比較的長い長さLの流路を有しているので、洗浄水が下流側リム後方導水路30中において下流側リム後方導水路30の向きに良好に整流されることができ、洗浄水の指向性が高められ、下流側リム導水路出口部30bからリム通水路20上を周回しようとする向きに整った流れ且つ比較的水勢の強い状態の流れにより吐水される。この下流側リム導水路の流路の長さLは、25mm乃至115mmの長さに設定されている。
また、下流側リム後方導水路30は、その一部が、リム通水路20の合流部分の一部と平行になるように形成されている。下流側リム導水路出口部30b近傍においては、下流側リム後方導水路30の中心軸線A2の向きと、ボウル部8の左側後部領域においてリム通水路20上を周回しようとする洗浄水の流線A3の向きとがほぼ一致するようになっているので、下流側リム導水路出口部30bから流出する洗浄水が、リム通水路20上をほぼ同じ旋回方向(周回方向)に向かって流れ、水の勢いを保った状態(流量及び流速をほぼ維持した状態)でリム通水路20上を周回しようとする流れを形成することができる。
従って、下流側リム後方導水路30からリム通水路20に合流する洗浄水が、リム通水路上の主流の方向と逆の旋回方向に向かってリム通水路20上を通り流れること、及びスリット開口部26から汚物受け面16に流下してしまうことを抑制できる。
下流側リム後方導水路30とリム通水路20とが接続される領域においては、下流側リム後方導水路30の外側壁面30cと、リム部18のリム通水路外側壁面34とが、ほぼ平坦に連続して形成されている。外側壁面30cとリム通水路外側壁面34とは接続部近傍において面一に形成されている。別の言い方によれば、リム通水路外側壁面34の接線方向と、外側壁面30cの延びる方向が一致している。従って、洗浄水が、下流側リム後方導水路30の外側壁面30cからリム部18のリム通水路外側壁面34に直線的に延びる平坦面に沿って滑らかに流れることができ、これらの外側壁面に沿って流れる流れの圧力損失を抑制することができる。
また、便器本体2は、便器本体2上に便座を取付けるための取付部36を有する。取付部36は、便器本体2のリム通水路20より後方の左右両側近傍の位置に設けられる。取付部36は便器本体2内部に向かって取付構造を形成するため、取付部36を形成する位置においては、下流側リム後方導水路30を形成することはできなくなる。下流側リム後方導水路30は、このような左右両側の取付部36の間に形成され、取付部36を回避して設けられることができ、さらに、比較的長い長さの流路を形成している。
次に、排水路14について、図1〜図6を用いて詳細に説明する。
図3は図1のIII−III線に沿って見た断面図であり、図4は図1のIV−IV線に沿って見た断面図であり、図5は図1のV−V線に沿って見た断面図であり、図6は図1のVI−VI線に沿って見た断面図である。図3乃至図5においては、洗浄水の流れを矢印で示している。
排水路14は、ボウル部8の汚物受け面16の下部に接続された入口管路入口部38aを備えた入口管路38と、入口管路38の下端から上方に向けて斜めに延びる上昇管路40と、この上昇管路40から鉛直方向下方に向けて延びる下降管路42と、を備えている。このような上昇管路40及び下降管路42を有する排水路14は、排水トラップ管路を構成している。下降管路42の下降管路出口部42bは床面に設置された排出管(図示せず)に接続されている。
排水路14の入口管路38は、ボウル部8の汚物受け面16の下部に、その入口管路入口部38aが接続される。その入口管路入口部38aは、溜水部12の下部に上向きに接続される。入口管路38は、汚物受け面16の下部の水平な断面において排水路14の入口を形成している。よって、入口管路38の入口管路入口部38aは、入口管路入口部38aから下方に延びる流路を形成している。入口管路38の入口管路入口部38aは、溜水面W0よりも下方側且つ後述する上昇管路入口部40aの天井面よりも上方側に位置している。
洗浄時においては、ボウル部8の汚物受け面16を旋回する旋回流が徐々に流下し、旋回流が溜水面W0よりも下方側まで下降しながら入口管路38の入口管路入口部38a内に流入し、入口管路入口部38a内においても旋回流を形成しながら、さらに入口管路38を流下していくことになる。旋回流は、例えば、上方から見て竜巻状、あるいは螺旋状に周回しながら下方に流下する流れである。
図1に示すように、排水路14の入口管路38は、便器本体2の前後方向の中心軸線C上において前方から後方に向かって延びており、入口管路38の中心軸線C1に対して左右対称に形成されている。入口管路38は、入口管路入口部38aから後方に向かって斜め下方に向かって延び、且つ上昇管路40の上昇管路入口部40aまで延びている。排水路14の入口管路38及び上昇管路40において、天井面44aを形成する上部側を天井面側とし、底面46aを形成する下部側を底面側とする。排水路14の入口管路38及び上昇管路40は、およそ上半分の湾曲面を形成する天井面側部分44と、およそ下半分の湾曲面を形成する底面側部分46とに区分することができる。天井面側部分44と、底面側部分46とは完全に中央で区分されていなくてもよく、例えば、天井面側部分44が比較的上方の領域のみに小さく形成され、底面側部分46が中央よりも上方の天井面側まで比較的大きく形成されていてもよい。
天井面44aと底面46aとを接続するような右側側壁及び左側側壁の両方をまとめて両側壁と称する。両側壁は、入口管路38及び上昇管路40の中心軸線C1に対して左右対称に形成されている。排水路14の入口管路38及び上昇管路40の左右方向の幅は、両側壁の間の左右方向の幅となる。中心軸線C1は、排水路14の管路の中心軸を通る軸線を示している。
図3に示すように、排水路14の入口管路38の入口管路入口部38aは、水平断面において、前方側部分48の左右方向の幅が後方側部分50の左右方向の幅よりも大きくなるように形成されている。より具体的には、入口管路38の入口管路入口部38aは、水平断面において、前方側部分48の左右方向の最大幅w1が後方側部分50の左右方向の最大幅w2よりも大きくなるように形成されている。他の言い方によれば、入口管路入口部38aは、水平断面において、前方側の前方側壁面48aから延びる円弧状の曲面が形成する前方側両側壁48bの間の最大幅w1が、後方側の後方側壁面50aから延びる円弧状の曲面が形成する後方側両側壁50bの間の最大幅w2よりも大きくなるように形成されている。
排水路14の入口管路38は、排水路14に直交する断面(排水路14の中心軸線C1に直交する垂直断面)において、底面側部分46の左右方向の幅が天井面側部分44の左右方向の幅よりも大きくなるように形成されている。より具体的には、入口管路38は、排水路14に直交する断面において、底面側部分46の左右方向の最大幅w1が天井面側部分44の左右方向の最大幅w2よりも大きくなるように形成されている。他の言い方によれば、入口管路38は、排水路14に直交する断面において、底面側の底面46a(図3において底面は前方側壁面48aに対応する)から延びる円弧状の曲面が形成する底面側両側壁46b(図3においては底面側両側壁は前方側両側壁48bに対応する)の間の最大幅w1が、天井側の天井面44a(図3においては天井面44aは後方側壁面50aに対応する)から延びる円弧状の曲面が形成する天井側両側壁44b(図3においては天井側両側壁44bは後方側両側壁50bに対応する)の間の最大幅w2よりも大きくなるように形成されている。例えば、入口管路38は、入口管路出口部38bにおいても、排水路14に直交する断面において、底面側部分46の左右方向の最大幅w1が天井面側部分44の左右方向の最大幅w2よりも大きくなるように形成されている。
なお、入口管路38の入口管路入口部38aにおいては、水平断面における前方側部分と、排水路14に直交する断面における底面側部分46とが対応し、さらに、水平断面における後方側部分50と、排水路14に直交する断面における天井面側部分44とが対応することとなる。
入口管路38は、排水路14に直交する断面において、底面側部分46の左右方向の最大幅w1が天井面側部分44の左右方向の最大幅w2よりも大きくなるように形成されるような、台形状の管路断面を形成するようになっている。また、入口管路38の両側壁は、排水路14に直交する断面において、天井面側部分44から底面側部分46に向かって幅が広がるようなハの字形状に形成されている。
排水路14の上昇管路40は、入口管路38に接続された上昇管路入口部40aと、下降管路42に接続された上昇管路出口部40cと、上昇管路入口部40aと上昇管路出口部40cとの間に形成された上昇管路中間部40bと、を有している。
排水路14の上昇管路40は、上昇管路入口部40aが入口管路38の入口管路出口部38bに接続されている。上昇管路40の上昇管路入口部40aは、排水路14の下部において、入口管路出口部38bから折り返して上昇に転ずる流路を形成している。上昇管路40は、上昇管路入口部40aから上方に向けて斜めに延び、且つ下降管路42の下降管路入口部42aまで延びている。排水路14の上昇管路40も、中心軸線C1に対して左右対称に形成されている。
上昇管路40の上昇管路入口部40aは、排水路14に直交する断面において、底面側部分46の左右方向の幅が天井面側部分44の左右方向の幅よりも大きくなるように形成されている。より具体的には、上昇管路入口部40aは、排水路14に直交する断面において、底面側部分46の左右方向の最大幅w3が天井面側部分44の左右方向の最大幅w4よりも大きくなるように形成されている。他の言い方によれば、上昇管路40の上昇管路入口部40aは、排水路14に直交する断面において、底面側の底面46aから延びる円弧状の曲面が形成する底面側両側壁の間の最大幅が、天井側の壁面から延びる円弧状の曲面が形成する天井側両側壁の間の最大幅よりも大きくなるように形成されている。
このように、上昇管路40の少なくとも一部、例えば上昇管路入口部40aは、排水路14に直交する断面において、底面側部分46の左右方向の最大幅w3が天井面側部分44の左右方向の最大幅w4よりも大きくなるように形成されている。なお、上昇管路40の上昇管路中間部40b及び上昇管路出口部40cが、排水路14に直交する断面において、底面側部分46の左右方向の最大幅w3が天井面側部分44の左右方向の最大幅w4よりも大きくなるように形成されていてもよい。
上昇管路40は、上昇管路40の少なくとも一部、例えば上昇管路入口部40aにおける、排水路14に直交する断面において、底面側部分46の左右方向の最大幅w3が天井面側部分44の左右方向の最大幅w4よりも大きくなるように形成されるような、台形状の管路断面を形成するようになっている。この上昇管路40の両側壁は、排水路14に直交する断面において、天井面側部分44から底面側部分46に向かって幅が広がるようなハの字形状に形成されている。
上昇管路40は、排水路14に直交する断面における、底面46aから天井面44aまでの高さがほぼ一定に形成されている。上昇管路40は、上昇管路入口部40a近傍から上昇管路出口部40cまで、底面46aから天井面44aまでの高さhがほぼ一定に形成されている。さらに、上昇管路40は、少なくとも上昇管路中間部40bから上昇管路出口部40cまでは、底面46aから天井面44aまでの高さhがほぼ一定に形成されている。
上昇管路40は、上昇管路40のうち上昇管路入口部40aよりも下流側の部分における流路の断面積B2が上昇管路入口部40aの流路の断面積B1よりも減少されている。すなわち、上昇管路入口部40aの流路の断面積B1が、上昇管路40のうち上昇管路入口部40aよりも下流側の部分における流路の断面積B2よりも増大されている。例えば、上昇管路入口部40aよりも下流側の上昇管路中間部40bにおける流路の断面積B2は、上昇管路入口部40aの流路の断面積B1よりも減少されている。また、例えば、上昇管路入口部40aよりも下流側の上昇管路出口部40cにおける流路の断面積A3は、上昇管路入口部40aの流路の断面積B1よりも減少されている。ここで、本実施形態においては、上昇管路中間部40bにおける流路の断面積B2は、上昇管路出口部40cにおける流路の断面積B3とほぼ等しくなっている。
上昇管路40において、流路の断面積が上昇管路入口部40aよりも下流側の上昇管路中間部40b及び上昇管路出口部40cにおいて減少しており、洗浄水がより狭い流路に集められ、流速が比較的速く維持され、洗浄水が汚物を押し出す力が低下されにくくなっている。
上述した実施形態は、本発明を貯水タンク4から便器本体2に供給された洗浄水がボウル部8の高さ方向の落差を利用して汚物を排出する洗い落とし式水洗大便器に適用した例である。本発明は基本的にサイホン作用を利用せずに洗浄水の流れにより便器本体2を洗浄する洗い落とし式水洗大便器に適用されるが、本発明は、サイホン作用が発生する、サイホン作用が発生しない又はサイホン作用が弱い他の水洗大便器にも適用可能である。
つぎに、図1〜図6により、本発明の一実施形態による水洗大便器の作用(動作)を説明する。
最初に、便器洗浄のための洗浄操作パネル(図示せず)の操作レバー(図示せず)を操作すると、貯水タンク4に設けられた排水弁(図示せず)が開き、貯水タンク4から所定の洗浄水量(例えば、6.0リットル)が便器本体2の後方側の供給口6からリム後方導水路10に供給される。
つぎに、リム後方導水路10に流入した洗浄水は、上流側リム後方導水路28内を便器本体2の左右方向のうち右側へと向かって流れる。すなわち、洗浄水は、中心軸線Cから遠ざかるように右側側方に向かって流れる。洗浄水が上流側リム導水路出口部28aに到達すると、洗浄水が屈曲部32において向きを変える。具体的には、洗浄水は、便器本体2の右側向きの流れから左側向きの流れに方向が転換される。
つづいて、洗浄水は、反対側の左側前方に向かって延びる下流側リム後方導水路30に流入する。洗浄水は、直線的に延びる下流側リム後方導水路30に沿って下流側リム導水路入口部30aから下流側リム導水路出口部30bに向かって直線的な流れを形成する。
下流側リム後方導水路30は、従来よりも比較的長く形成されており、洗浄水は、所定距離の長さLにわたって直線的に流れ、水勢を維持しながら流れの方向が比較的均一に整えられる。従って、洗浄水は、下流側リム導水路出口部30bから左右に拡がることが抑制され、中心軸線A2に沿って直線的に流れることができる。
図2に示すように、下流側リム導水路出口部30bから流出する洗浄水は、リム通水路20上を周回しようとする洗浄水の流線A3に沿って、リム通水路20を流れる。この洗浄水の旋回方向に向かう単位時間当たりの流量が増大されている。矢印F1により示すように、多くの洗浄水は、リム通水路20におけるリム通水路底面24上を、左側後方領域から、左側前方領域、右側前方領域の順に通過して、右側後方領域に到達するような、旋回流れを形成する。
このように、洗浄水が、矢印F1に示すように、リム通水路20内を左側後方領域から、左側前方領域、右側前方領域、右側後方領域の順に一方向にボウル部8の中心の周りを旋回するように流れるので、図1及び図2に示すように、リム通水路底面24の内側に形成されたスリット開口部26から徐々に流下する洗浄水も、矢印F2に示すように、ボウル部8の汚物受け面16上で全体を周回するような旋回流F2を形成することとなる。リム通水路20内の旋回の流れの水勢を維持したまま、洗浄水が汚物受け面16上で旋回流F2を形成するように流れ、旋回流F2が旋回しながら流下することにより、汚物受け面16及び溜水部12内を旋回しながら徐々に流下する水が旋回流F2の径を小さくしながら集中され、汚物受け面16及び溜水部12を強力に洗浄することができる。図1及び図2においては、洗浄水の旋回流の流れのイメージを各部分において矢印により例示している。
ボウル形状の汚物受け面16を流下する旋回流F2は、汚物受け面16の下部において排水路14の入口管路入口部38aに到達する。排水路14の入口管路入口部38aは、水平断面において、前方側部分48の左右方向の幅が後方側部分50の左右方向の幅よりも大きくなるように形成されているので、汚物受け面16を流下する旋回流F2が、入口管路入口部38aから旋回を維持したまま排水路14に流入しやすくなる。例えば、汚物受け面16を流下する旋回流F2が、図1に示すように、汚物受け面16が後方側よりも広く形成されている汚物受け面16の前方側から、入口管路入口部38aの前方部分に比較的流れ込みやすく、汚物受け面16上に形成されている旋回流F2を維持したまま排水路14内に流入しやすくなる。また、例えば、汚物受け面16を流下する旋回流F2が、比較的水勢の強い汚物受け面16の前方側から、入口管路入口部38aの前方部分に比較的流れ込みやすく、汚物受け面16上に形成されている旋回流F2を維持したまま排水路14内に流入しやすくなる。このようにして、入口管路入口部38a内においても、汚物受け面16を旋回するような旋回流F2と同様の回転方向の旋回流F3を形成することができる。旋回流F3は、入口管路38の内周に沿って旋回する旋回流を形成し、入口管路38の中心軸線C1を中心に旋回する旋回流を形成している。旋回流F3は、底面46aから天井面44aまで旋回するような縦方向の旋回流を形成している。
また、旋回流F2が入口管路入口部38aに流れ込むときに旋回流が乱れることを抑制することができるので、排水路14内で旋回流を比較的強く形成することができ、さらに、排水路14内で旋回流を比較的長時間にわたって持続させることができる。
排水路14の入口管路入口部38aにおいて形成された旋回流F3は、入口管路38に沿って流下する。入口管路38において、洗浄水及び汚物が重力の影響を受けて移動されやすい底面側部分46の左右方向の最大幅w3が天井面側部分44の左右方向の最大幅w4よりも大きくなるように形成されているので、旋回流F3が底面側部分46近傍において乱れることを抑制することができ、入口管路38内で旋回流F3を比較的強く形成することができ、旋回流F3を入口管路38内においてより確実に維持し且つ継続させることができる。
また、入口管路出口部38bにおいても、洗浄水及び汚物が重力の影響を受けて移動されやすい底面側部分46の左右方向の最大幅w3が天井面側部分44の左右方向の最大幅w4よりも大きくなるように形成されているので、旋回流F3が底面側部分46近傍において乱れることを抑制することができ、排水路14の入口管路出口部38b内で旋回流F3を比較的強く形成することができ、旋回流F3を入口管路出口部38b内においてより確実に維持し且つ継続させることができる。
図1に示すように、入口管路38内を流下する旋回流F3は、入口管路出口部38bから上昇管路入口部40aに流入する。上昇管路40の少なくとも一部、例えば上昇管路入口部40aは、排水路14に直交する断面において、底面側部分46の左右方向の最大幅w3が天井面側部分44の左右方向の最大幅w4よりも大きくなるように形成されているので、旋回流F4が底面側部分46近傍において乱れることを抑制することができ、上昇管路40内で旋回流F4を比較的強く形成することができ、旋回流F4を上昇管路40内においてより確実に維持し且つ継続させることができる。また、上昇管路40において、底面46aと天井面44aとの間に形成される旋回流F4の高さhがほぼ一定に維持されているので、上昇管路40内を内壁に沿って旋回する旋回流F4をほぼ一定の高さでより確実に持続させることができる。
さらに、上昇管路40は、上昇管路入口部40aから上方に向けて斜めに延びているので、洗浄水の旋回流F4は、上昇管路40内を旋回しながら斜めに上昇する。このとき、上昇管路40は、上昇管路入口部40aよりも下流側の部分の流路の断面積B2が上昇管路入口部40aの流路の断面積B1よりも減少されているので、洗浄水が上昇管路入口部40aよりも下流側の部分においてより狭い流路に集められ、洗浄水の流速が低下されにくくなり、洗浄水が汚物を押し出す力が低下されにくくすることができる。
上昇管路出口部40cから流出する洗浄水は、矢印F5に示すように、下降管路入口部42aに流入し、下降管路42に流入された洗浄水は、下降管路出口部42bから床面に設置された排出管(図示せず)に排出される。
本実施形態のようなほぼ全周にスリット開口部26が形成されているようなオープンリムタイプの水洗大便器1においても、洗浄水が、リム通水路底面24の内側に形成されたスリット開口部26から、徐々に流下し、ボウル部8の汚物受け面16の全体を旋回流F2により洗浄することとなる。ボウル部8を流下した洗浄水は、汚物とともに上述のように、排水路14の入口管路38及び上昇管路40内においても旋回流F3及びF4を持続し、汚物の排出性能をより高めることができ、水洗大便器の良好な洗浄性能を確保することができる。洗浄水及び汚物が排水路の下降管路42から排出されると、便器本体2の一連の洗浄動作が終了する。
上述した本実施形態による水洗大便器1によれば、ボウル部8をいわゆるオープンリム構造のリム部18から流下する洗浄水により形成された旋回流を用いて洗浄する水洗大便器1において、排水路14の入口管路入口部38aは、水平断面において、前方側部分48の左右方向の最大幅w1が後方側部分50の左右方向の最大幅w2よりも大きくなるように形成されているので、ボウル形状の汚物受け面16を流下する旋回流が、入口管路入口部38aから旋回を維持したまま排水路14に流入しやすくなる。よって、旋回流が入口管路入口部38aに流れ込むときに旋回流が乱れることを抑制することができ、排水路14内で旋回流を持続させることができ、汚物の排出性能を高めることができ、水洗大便器1の良好な洗浄性能を確保することができる。
上述した本実施形態による水洗大便器1によれば、排水路14の入口管路38において、洗浄水及び汚物が重力の影響を受けて移動されやすい底面側部分46の左右方向の最大幅w1が天井面側部分44の左右方向の最大幅w2よりも大きくなるように形成されているので、旋回流を入口管路38内においてより確実に持続させることができ、汚物の排出性能をより高めることができ、水洗大便器1の良好な洗浄性能を確保することができる。
また、本実施形態による水洗大便器1によれば、排水路14の上昇管路40の少なくとも一部において、洗浄水及び汚物が重力の影響を受けて移動されやすい底面側部分46の左右方向の最大幅w1が天井面側部分44の左右方向の最大幅w2よりも大きくなるように形成されているので、旋回流を上昇管路40内においてより確実に持続させることができ、汚物の排出性能をより高めることができ、水洗大便器1の良好な洗浄性能を確保することができる。
さらに、本実施形態による水洗大便器1によれば、排水路14の上昇管路40において、少なくとも上昇管路中間部40bから上昇管路出口部40cまでは、底面46aと天井面44aとの間に形成される旋回流の高さをほぼ一定に維持することができ、旋回流をより確実に持続させることができ、汚物の排出性能をより高めることができ、水洗大便器1の良好な洗浄性能を確保することができる。
また、本実施形態による水洗大便器1によれば、排水路14の上昇管路40において、入口管路38に接続された上昇管路入口部40aよりも下流側の排水路14に直交する断面における断面積B2が上昇管路入口部40aの排水路14に直交する断面における断面積B1よりも小さく形成されているので、洗浄水が上昇管路入口部40aよりも下流側の部分においてより狭い流路に集められるので、洗浄水が汚物を押し出す力が低下されにくくすることができる。
また、本実施形態による水洗大便器1によれば、貯水タンク4から便器本体2に供給された洗浄水がボウル部8の高さ方向の落差を利用して汚物を排出する、洗い落とし式水洗大便器において、排水路14内で旋回流を持続させることができ、汚物の排出性能を高めることができ、良好な洗浄性能を確保することができる。
1 水洗大便器
2 便器本体
4 貯水タンク(給水装置)
6 供給口
8 ボウル部
10 リム後方導水路
12 溜水部
14 排水路
16 汚物受け面
18 リム部
20 リム通水路
20a 左側後部領域
22 リム垂下壁部
24 リム通水路底面
26 スリット開口部
28 上流側リム後方導水路
28a 上流側リム導水路出口部
30 下流側リム後方導水路
30a 下流側リム導水路入口部
30b 下流側リム導水路出口部
30c 外側壁面
32 屈曲部
34 リム通水路外側壁面
36 取付部
38 入口管路
38a 入口管路入口部
38b 入口管路出口部
40 上昇管路
40a 上昇管路入口部
40b 上昇管路中間部
40c 上昇管路出口部
42 下降管路
42a 下降管路入口部
42b 下降管路出口部
44 天井面側部分
44a 天井面
44b 天井側両側壁
46 底面側部分
46a 底面
46b 底面側両側壁
48 前方側部分
48a 前方側壁面
48b 前方側両側壁
50 後方側部分
50a 後方側壁面
50b 後方側両側壁

Claims (6)

  1. ボウル部をリム部から流下する洗浄水により形成された旋回流を用いて洗浄する水洗大便器において、
    便器本体の供給口へ洗浄水を供給する給水装置と、
    ボウル形状の汚物受け面と、上記汚物受け面の上部に設けられた上記リム部と、上記リム部の全周に形成されて洗浄水を導くリム通水路と、上記リム通水路の下部に形成されたスリット開口部と、を備えた上記ボウル部と、
    上記供給口と上記リム通水路との間に形成されたリム後方導水路と、
    上記ボウル部の上記汚物受け面の下部に接続された入口部を備えた入口管路と、上記入口管路の下端から上方に向けて延びた上昇管路と、この上昇管路から下方に向けて延びた下降管路と、を備えた排水路と、を有し、
    上記排水路の上記入口部は、水平断面において、前方側部分の左右方向の最大幅が後方側部分の左右方向の最大幅よりも大きくなるように形成されたことを特徴とする水洗大便器。
  2. 上記排水路の上記入口管路は、上記排水路に直交する断面において、底面側部分の左右方向の最大幅が天井面側部分の左右方向の最大幅よりも大きくなるように形成された請求項1に記載の水洗大便器。
  3. 上記排水路の上記上昇管路の少なくとも一部は、上記排水路に直交する断面において、底面側部分の左右方向の最大幅が天井面側部分の左右方向の最大幅よりも大きくなるように形成された請求項1又は2に記載の水洗大便器。
  4. 上記排水路の上記上昇管路は、上記入口管路に接続された上昇管路入口部と、上記下降管路に接続された上昇管路出口部と、上記上昇管路入口部と上記上昇管路出口部との間に形成された上昇管路中間部と、を有し、少なくとも上記上昇管路中間部から上記上昇管路出口部までは、上記排水路に直交する断面における、底面から天井面までの高さが一定に形成された請求項1乃至3の何れか1項に記載の水洗大便器。
  5. 上記排水路の上記上昇管路は、上記入口管路に接続された上昇管路入口部よりも下流側の上記排水路に直交する断面における断面積が、上記上昇管路入口部の上記排水路に直交する断面における断面積よりも小さく形成された請求項1乃至4の何れか1項に記載の水洗大便器。
  6. 上記水洗大便器は、上記給水装置から上記便器本体に供給された洗浄水が上記ボウル部の高さ方向の落差を利用して汚物を排出する、洗い落とし式水洗大便器である請求項1乃至5の何れか1項に記載の水洗大便器。
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