JP2017145319A - ペレット及び積層体 - Google Patents
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Abstract
【課題】適度な柔軟性及び燃料低透過性を有しており、引張伸びが大きく、表面抵抗値が小さい成形品を得ることができるペレットを提供する。
【解決手段】フッ素樹脂、フッ素ゴムの生ゴム及び導電性フィラーを含み、上記フッ素樹脂がエチレンとテトラフルオロエチレン及びクロロトリフルオロエチレンからなる群より選択される少なくとも1種との共重合体であり、上記生ゴムがペレットに対して1〜50質量%であり、上記フッ素樹脂と上記生ゴムとの質量比が99/1〜50/50であることを特徴とするペレット。
【選択図】 なし
【解決手段】フッ素樹脂、フッ素ゴムの生ゴム及び導電性フィラーを含み、上記フッ素樹脂がエチレンとテトラフルオロエチレン及びクロロトリフルオロエチレンからなる群より選択される少なくとも1種との共重合体であり、上記生ゴムがペレットに対して1〜50質量%であり、上記フッ素樹脂と上記生ゴムとの質量比が99/1〜50/50であることを特徴とするペレット。
【選択図】 なし
Description
本発明は、フッ素樹脂、フッ素ゴム及び導電性フィラーを含むペレットに関する。また、本発明は、上記ペレットから形成された層を備える積層体にも関する。
フッ素樹脂及びフッ素ゴムを含む組成物は公知である。
例えば、特許文献1には、フッ素樹脂(A)10〜95重量%および架橋フッ素ゴム(B)90〜5重量%からなる熱可塑性重合体組成物であって、フッ素樹脂(A)が、融点120〜330℃の含フッ素エチレン性重合体(a)からなり、架橋フッ素ゴム(B)が、フッ素樹脂(A)および架橋剤(C)の存在下、少なくとも1種のフッ素ゴム(b−1)または含フッ素熱可塑性エラストマー(b−2)を溶融条件下にて動的に架橋処理したものである熱可塑性重合体組成物が記載されている。
特許文献2には、含フッ素エチレン性重合体(a)からなるフッ素樹脂(A)と、少なくとも1種のフッ素ゴム(b)の少なくとも一部が架橋されてなる架橋フッ素ゴム(B)と、含フッ素熱可塑性エラストマー(C)とからなる熱可塑性重合体組成物が記載されている。
特許文献3には、含フッ素エチレン性重合体(a)からなるフッ素樹脂(A)と、少なくとも1種のフッ素ゴム(b)の少なくとも一部が架橋されてなる架橋フッ素ゴム(B)とからなり、フッ素樹脂(A)と架橋フッ素ゴム(B)の重量比が85/15〜40/60であり、該組成物から得られる成形品の燃料透過係数が40g・mm/m2・day以下であり、かつ引張弾性率が400MPa以下である熱可塑性重合体組成物が記載されている。
特許文献4には、連続相の熱可塑性ポリマー材料と、連続相内に分散した硬化フルオロカーボンエラストマーの粒子と、硬化フルオロカーボンエラストマー100部当り10部またはそれ以下のレベルの未硬化フルオロカーボンエラストマーとから成る、加工性ゴム組成物が記載されている。
特許文献5には、ビニリデンフルオライド単位を含むフッ素ゴム(A)、フッ素樹脂(B)およびポリオール架橋剤(C)を含む架橋性フッ素ゴム組成物であって、フッ素ゴム(A)とフッ素樹脂(B)がフッ素樹脂(B)の融点よりも5℃低い温度以上の温度で混練されたものである架橋性フッ素ゴム組成物が記載されている。
本発明は、適度な柔軟性及び燃料低透過性を有しており、引張伸びが大きく、表面抵抗値が小さい成形品を得ることができるペレットを提供することを目的とする。
本発明者らは、特定のフッ素樹脂と、フッ素ゴムの生ゴムと、導電性フィラーとを使用することにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、フッ素樹脂、フッ素ゴムの生ゴム及び導電性フィラーを含み、上記フッ素樹脂がエチレンとテトラフルオロエチレン及びクロロトリフルオロエチレンからなる群より選択される少なくとも1種との共重合体であり、上記生ゴムがペレットに対して1〜50質量%であり、上記フッ素樹脂と上記生ゴムとの質量比が99/1〜50/50であることを特徴とするペレットである。
上記ペレットは、架橋剤、架橋助剤及び架橋促進剤を含まないことが好ましい。
上記ペレットは、平均粒子径が1.0〜7.0mmであることが好ましい。
本発明は、上述のペレットから形成された層を備えることを特徴とする積層体でもある。
上記積層体は、更に、他のゴム層を備えることも好ましい。
上記積層体は、燃料配管チューブとして好適に利用できる。
本発明のペレットからは、適度な柔軟性及び燃料低透過性を有しており、引張伸びが大きく、表面抵抗値が小さい成形品を得ることができる。
本発明の積層体は、適度な柔軟性及び燃料低透過性を有しており、引張伸びが大きく、表面抵抗値が小さい層を備えることから、特に燃料配管チューブとして好適に利用できる。
本発明の積層体は、適度な柔軟性及び燃料低透過性を有しており、引張伸びが大きく、表面抵抗値が小さい層を備えることから、特に燃料配管チューブとして好適に利用できる。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明のペレットは、フッ素樹脂、フッ素ゴムの生ゴム及び導電性フィラーを含む。
上記フッ素樹脂は、エチレン(a)とテトラフルオロエチレン及びクロロトリフルオロエチレンからなる群より選択される少なくとも1種のモノマー(b)との共重合体(ETFE)である。
上記ETFEは、(a)及び(b)と共重合可能なモノマー(c)に基づく重合単位を含むものであってもよい。(c)としては、トリクロロフルオロエチレン、プロピレン、一般式:CX1 2=CX2(CF2)nX3(式中、X1及びX2は、同一又は異なって、水素原子若しくはフッ素原子を表し、X3は、水素原子、フッ素原子又は塩素原子を表し、nは、1〜10の整数を表す。)で表される単量体、一般式:CF2=CF−ORf1(式中、Rf1は、炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基を表す。)で表される単量体等が挙げられ、通常これらの1種又は2種以上が用いられる。なかでも、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ(1,1,5−トリハイドロ−1−ペンテン)、2,3,3,3−テトラフルオロプロピレン、(パーフルオロヘキシル)エチレン、(パーフルオロブチル)エチレン、及び、(パーフルオロエチル)エチレンからなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。また、(c)としては、イタコン酸、無水イタコン酸等の脂肪族不飽和カルボン酸であってもよい。
上記ETFEにおける(a)に基づく重合単位と(b)に基づく重合単位とのモル比としては、20:80〜90:10が好ましく、37:63〜85:15がより好ましく、38:62〜80:20が特に好ましい。
上記ETFEは、(a)に基づく重合単位及び(b)に基づく重合単位のみを含む共重合体、又は、99.9〜70モル%の(a)に基づく重合単位及び(b)に基づく重合単位及び0.1〜30モル%の(c)に基づく重合単位を含む共重合体であることが好ましい。
上記フッ素樹脂における各単量体単位の含有量は、NMR、FT−IR、元素分析、蛍光X線分析を単量体の種類によって適宜組み合わせることで算出できる。
上記フッ素樹脂における各単量体単位の含有量は、NMR、FT−IR、元素分析、蛍光X線分析を単量体の種類によって適宜組み合わせることで算出できる。
上記フッ素樹脂は、融点が140〜324℃未満であることが好ましく、160〜320℃であることがより好ましく、195〜300℃であることが更に好ましく、195〜270℃であることが特に好ましい。
上記融点は、示差走査熱量計(DSC)を用いて10℃/分の速度で昇温したときの融解熱曲線における極大値に対応する温度である。
上記融点は、示差走査熱量計(DSC)を用いて10℃/分の速度で昇温したときの融解熱曲線における極大値に対応する温度である。
上記ETFEは、メルトフローレート(MFR)が1〜100g/10分であることが好ましく、1〜50g/10分であることがより好ましい。
上記MFRは、特定の測定温度において、5kg荷重、オリフィス径2mm、ランド長8mmの条件で測定することにより得られる値である。上記特定の測定温度は、融点が200℃以上、270℃以下である場合、297℃であり、融点が150℃以上、融点が200℃未満である場合、265℃である。
上記MFRは、特定の測定温度において、5kg荷重、オリフィス径2mm、ランド長8mmの条件で測定することにより得られる値である。上記特定の測定温度は、融点が200℃以上、270℃以下である場合、297℃であり、融点が150℃以上、融点が200℃未満である場合、265℃である。
上記ペレットは、フッ素ゴムを含み、上記フッ素ゴムが生ゴムであることが特徴の一つである。上記ペレットは、フッ素樹脂及びフッ素ゴムに必要とされる通常の成形条件により成形しても、フッ素ゴムを架橋させることなく成形品を得ることが可能であり、成形品がフッ素ゴムの生ゴムを含むことにより、上記の優れた効果を奏するものと考えられる。
上記フッ素ゴムの生ゴムとは、部分的にも架橋されておらず、架橋させた履歴のないフッ素ゴムをいう。
通常、フッ素ゴム成形品は、重合により得られたフッ素ゴムの生ゴムと、架橋剤、架橋助剤、架橋促進剤等とを混練する工程、得られた混練物を成形する工程、及び、得られた未架橋の成形品を架橋して架橋成形品を得る工程を含む製造方法により得られる。
上記ペレットは、フッ素ゴムの生ゴムを含み、上記フッ素ゴムが未架橋の状態であることによって、本発明の所望の効果を奏することができる。
通常、フッ素ゴム成形品は、重合により得られたフッ素ゴムの生ゴムと、架橋剤、架橋助剤、架橋促進剤等とを混練する工程、得られた混練物を成形する工程、及び、得られた未架橋の成形品を架橋して架橋成形品を得る工程を含む製造方法により得られる。
上記ペレットは、フッ素ゴムの生ゴムを含み、上記フッ素ゴムが未架橋の状態であることによって、本発明の所望の効果を奏することができる。
上記ペレットは、架橋剤(加硫剤)、架橋助剤(加硫助剤)及び架橋促進剤(加硫促進剤)を含まないことが好ましい。更に、上記ペレットは、受酸剤を含まないことも好ましい。これらの成分を含まないことにより、上記ペレットは、フッ素樹脂及びフッ素ゴムに必要とされる通常の成形条件により成形しても、フッ素ゴムを架橋させることなく成形品を得ることが可能であり、成形品がフッ素ゴムの生ゴムを含むことにより、本発明の所望の効果を奏する。
上記フッ素ゴムの生ゴムとは、非晶質フルオロポリマーである。「非晶質」とは、フルオロポリマーの示差走査熱量測定〔DSC〕(昇温温度10℃/分)あるいは示差熱分析〔DTA〕(昇温速度10℃/分)において現われた融解ピーク(ΔH)の大きさが4.5J/g以下であることをいう。フッ素ゴムの生ゴムは、架橋することにより、エラストマー特性を示す。エラストマー特性とは、ポリマーを延伸することができ、ポリマーを延伸するのに必要とされる力がもはや適用されなくなったときに、その元の長さを保持できる特性を意味する。
上記フッ素ゴムとしては、部分フッ素化ゴム及びパーフルオロゴムからなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、部分フッ素化ゴムがより好ましく、ビニリデンフルオライド系フッ素ゴムが更に好ましい。
部分フッ素化ゴムとしては、ビニリデンフルオライド(VdF)系フッ素ゴム、テトラフルオロエチレン(TFE)/プロピレン(Pr)系フッ素ゴム、テトラフルオロエチレン(TFE)/プロピレン/ビニリデンフルオライド(VdF)系フッ素ゴム、エチレン/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)系フッ素ゴム、エチレン/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)/ビニリデンフルオライド(VdF)系フッ素ゴム、エチレン/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)/テトラフルオロエチレン(TFE)系フッ素ゴム等が挙げられる。なかでも、ビニリデンフルオライド系フッ素ゴム及びテトラフルオロエチレン/プロピレン系フッ素ゴムからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
上記ビニリデンフルオライド系フッ素ゴムは、ビニリデンフルオライド45〜85モル%と、ビニリデンフルオライドと共重合可能な少なくとも1種の他のモノマー55〜15モル%とからなる共重合体であることが好ましい。より好ましくは、ビニリデンフルオライド50〜80モル%と、ビニリデンフルオライドと共重合可能な少なくとも1種の他のモノマー50〜20モル%とからなる共重合体である。
上記ビニリデンフルオライドと共重合可能な少なくとも1種の他のモノマーとしては、テトラフルオロエチレン〔TFE〕、へキサフルオロプロピレン〔HFP〕、フルオロアルキルビニルエーテル、クロロトリフルオロエチレン〔CTFE〕、トリフルオロエチレン、トリフルオロプロピレン、ペンタフルオロプロピレン、トリフルオロブテン、テトラフルオロイソブテン、ヘキサフルオロイソブテン、フッ化ビニル、一般式(6):CH2=CFRf61(式中、Rf61は炭素数1〜12の直鎖又は分岐したフルオロアルキル基)で表されるフルオロモノマー、一般式(7):CH2=CH−(CF2)n−X2(式中、X2はH又はFであり、nは3〜10の整数である。)で表されるフルオロモノマー、架橋部位を与えるモノマー等のモノマー;エチレン、プロピレン、アルキルビニルエーテル等の非フッ素化モノマーが挙げられる。これらをそれぞれ単独で、又は、任意に組み合わせて用いることができる。これらのなかでも、TFE、HFP、フルオロアルキルビニルエーテル及びCTFEからなる群より選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。
上記フルオロアルキルビニルエーテルとしては、例えば、
一般式(5):CF2=CF−ORf8
(式中、Rf8は、パーフルオロ有機基を表す。)で表されるフルオロモノマー、
一般式(9):CF2=CF−OCH2−Rf91
(式中、Rf91は、炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基)で表されるフルオロモノマー、
一般式(10):CF2=CFOCF2ORf101
(式中、Rf101は炭素数1〜6の直鎖又は分岐状パーフルオロアルキル基、炭素数5〜6の環式パーフルオロアルキル基、1〜3個の酸素原子を含む炭素数2〜6の直鎖又は分岐状パーフルオロオキシアルキル基である。)で表されるフルオロモノマー、
一般式(11):CF2=CFO(CF2CF(Y)O)m(CF2)nF
(式中、Yはフッ素原子又はトリフルオロメチル基を表す。mは1〜4の整数である。nは1〜4の整数である。)で表されるフルオロモノマー、及び、
一般式(18):CF2=CF−O−(CF2CFY1−O)n−(CFY2)m−A2
(式中、Y1は、フッ素原子、塩素原子又はパーフルオロアルキル基を表す。nは、0〜3の整数を表す。n個のY1は、同一であってもよいし異なっていてもよい。Y2は、フッ素原子又は塩素原子を表す。mは、1〜5の整数を表す。m個のY2は、同一であってもよいし異なっていてもよい。A2は、−SO2Xを表す。Xは、ハロゲン原子を表す。)で表されるフルオロモノマー
からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
一般式(5):CF2=CF−ORf8
(式中、Rf8は、パーフルオロ有機基を表す。)で表されるフルオロモノマー、
一般式(9):CF2=CF−OCH2−Rf91
(式中、Rf91は、炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基)で表されるフルオロモノマー、
一般式(10):CF2=CFOCF2ORf101
(式中、Rf101は炭素数1〜6の直鎖又は分岐状パーフルオロアルキル基、炭素数5〜6の環式パーフルオロアルキル基、1〜3個の酸素原子を含む炭素数2〜6の直鎖又は分岐状パーフルオロオキシアルキル基である。)で表されるフルオロモノマー、
一般式(11):CF2=CFO(CF2CF(Y)O)m(CF2)nF
(式中、Yはフッ素原子又はトリフルオロメチル基を表す。mは1〜4の整数である。nは1〜4の整数である。)で表されるフルオロモノマー、及び、
一般式(18):CF2=CF−O−(CF2CFY1−O)n−(CFY2)m−A2
(式中、Y1は、フッ素原子、塩素原子又はパーフルオロアルキル基を表す。nは、0〜3の整数を表す。n個のY1は、同一であってもよいし異なっていてもよい。Y2は、フッ素原子又は塩素原子を表す。mは、1〜5の整数を表す。m個のY2は、同一であってもよいし異なっていてもよい。A2は、−SO2Xを表す。Xは、ハロゲン原子を表す。)で表されるフルオロモノマー
からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
一般式(5)で表されるフルオロモノマーとしては、なかでも、
一般式(8):CF2=CF−ORf81
(式中、Rf81は、炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基を表す。)で表されるフルオロモノマーが好ましい。Rf81は、炭素数が1〜5のパーフルオロアルキル基であることが好ましい。
一般式(8):CF2=CF−ORf81
(式中、Rf81は、炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基を表す。)で表されるフルオロモノマーが好ましい。Rf81は、炭素数が1〜5のパーフルオロアルキル基であることが好ましい。
上記フルオロアルキルビニルエーテルとして、より好ましくは、一般式(8)、(10)及び(11)で表されるフルオロモノマーからなる群より選択される少なくとも1種である。
ビニリデンフルオライド系フッ素ゴムの具体例としては、VdF/HFP系ゴム、VdF/HFP/TFE系ゴム、VdF/CTFE系ゴム、VdF/CTFE/TFE系ゴム、VDF/一般式(6)で表されるフルオロモノマー系ゴム、VDF/一般式(6)で表されるフルオロモノマー/TFE系ゴム、VDF/パーフルオロ(メチルビニルエーテル)〔PMVE〕系ゴム、VDF/PMVE/TFE系ゴム、VDF/PMVE/TFE/HFP系ゴム等が挙げられる。VDF/一般式(6)で表されるフルオロモノマー系ゴムとしては、VDF/CH2=CFCF3系ゴムが好ましく、VDF/一般式(6)で表されるフルオロモノマー/TFE系ゴムとしては、VDF/TFE/CH2=CFCF3系ゴムが好ましい。
上記VDF/CH2=CFCF3系ゴムは、VDF40〜99.5モル%、及び、CH2=CFCF30.5〜60モル%からなる共重合体であることが好ましく、VDF50〜85モル%、及び、CH2=CFCF320〜50モル%からなる共重合体であることがより好ましい。
上記テトラフルオロエチレン/プロピレン系フッ素ゴムは、テトラフルオロエチレン45〜70モル%、プロピレン55〜30モル%、及び、架橋部位を与えるフルオロモノマー0〜5モル%からなる共重合体であることが好ましい。
上記フッ素ゴムは、パーフルオロゴムであってもよい。上記パーフルオロゴムとしては、TFEを含むパーフルオロゴム、例えばTFE/一般式(8)、(10)又は(11)で表されるフルオロモノマー共重合体及びTFE/一般式(8)、(10)又は(11)で表されるフルオロモノマー/架橋部位を与えるモノマー共重合体からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
その組成は、TFE/PMVE共重合体の場合、好ましくは、45〜90/10〜55(モル%)であり、より好ましくは、55〜80/20〜45であり、更に好ましくは、55〜70/30〜45である。
TFE/PMVE/架橋部位を与えるモノマー共重合体の場合、好ましくは、45〜89.9/10〜54.9/0.01〜4(モル%)であり、より好ましくは、55〜77.9/20〜49.9/0.1〜3.5であり、更に好ましくは、55〜69.8/30〜44.8/0.2〜3である。
TFE/炭素数が4〜12の一般式(8)、(10)又は(11)で表されるフルオロモノマー共重合体の場合、好ましくは、50〜90/10〜50(モル%)であり、より好ましくは、60〜88/12〜40であり、更に好ましくは、65〜85/15〜35である。
TFE/炭素数が4〜12の一般式(8)、(10)又は(11)で表されるフルオロモノマー/架橋部位を与えるモノマー共重合体の場合、好ましくは、50〜89.9/ 10〜49.9/0.01〜4(モル%)であり、より好ましくは、60〜87.9/12〜39.9/0.1〜3.5であり、更に好ましくは、65〜84.8/15〜34.8/0.2〜3である。
これらの組成の範囲を外れると、ゴム弾性体としての性質が失われ、樹脂に近い性質となる傾向がある。
その組成は、TFE/PMVE共重合体の場合、好ましくは、45〜90/10〜55(モル%)であり、より好ましくは、55〜80/20〜45であり、更に好ましくは、55〜70/30〜45である。
TFE/PMVE/架橋部位を与えるモノマー共重合体の場合、好ましくは、45〜89.9/10〜54.9/0.01〜4(モル%)であり、より好ましくは、55〜77.9/20〜49.9/0.1〜3.5であり、更に好ましくは、55〜69.8/30〜44.8/0.2〜3である。
TFE/炭素数が4〜12の一般式(8)、(10)又は(11)で表されるフルオロモノマー共重合体の場合、好ましくは、50〜90/10〜50(モル%)であり、より好ましくは、60〜88/12〜40であり、更に好ましくは、65〜85/15〜35である。
TFE/炭素数が4〜12の一般式(8)、(10)又は(11)で表されるフルオロモノマー/架橋部位を与えるモノマー共重合体の場合、好ましくは、50〜89.9/ 10〜49.9/0.01〜4(モル%)であり、より好ましくは、60〜87.9/12〜39.9/0.1〜3.5であり、更に好ましくは、65〜84.8/15〜34.8/0.2〜3である。
これらの組成の範囲を外れると、ゴム弾性体としての性質が失われ、樹脂に近い性質となる傾向がある。
上記パーフルオロゴムとしては、TFE/一般式(11)で表されるフルオロモノマー/架橋部位を与えるフルオロモノマー共重合体、TFE/一般式(11)で表されるパーフルオロビニルエーテル共重合体、TFE/一般式(8)で表されるフルオロモノマー共重合体、及び、TFE/一般式(8)で表されるフルオロモノマー/架橋部位を与えるモノマー共重合体からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
上記パーフルオロゴムとしては、国際公開第97/24381号パンフレット、特公昭61−57324号公報、特公平4−81608号公報、特公平5−13961号公報等に記載されているパーフルオロゴムも挙げることができる。
上記フッ素ゴムは、高温における圧縮永久歪みに優れる点から、ガラス転移温度が−70℃以上であることが好ましく、−60℃以上であることがより好ましく、−50℃以上であることが更に好ましい。また、耐寒性が良好であるという点から、5℃以下であることが好ましく、0℃以下であることがより好ましく、−3℃以下であることが更に好ましい。
上記ガラス転移温度は、示差走査熱量計(メトラー・トレド社製、DSC822e)を用い、試料10mgを10℃/minで昇温することによりDSC曲線を得て、DSC曲線の二次転移前後のベースラインの延長線と、DSC曲線の変曲点における接線との2つの交点の中点を示す温度として求めることができる。
上記フッ素ゴムは、耐熱性が良好な点で、170℃におけるムーニー粘度ML(1+20)が30以上であることが好ましく、40以上であることがより好ましく、50以上であることが更に好ましい。また、加工性が良好な点で、150以下であることが好ましく、120以下であることがより好ましく、110以下であることが更に好ましい。
上記フッ素ゴムは、耐熱性が良好な点で、140℃におけるムーニー粘度ML(1+20)が30以上であることが好ましく、40以上であることがより好ましく、50以上であることが更に好ましい。また、加工性が良好な点で、180以下であることが好ましく、150以下であることがより好ましく、110以下であることが更に好ましい。
上記フッ素ゴムは、耐熱性が良好な点で、100℃におけるムーニー粘度ML(1+10)が10以上であることが好ましく、20以上であることがより好ましく、30以上であることが更に好ましい。また、加工性が良好な点で、120以下であることが好ましく、100以下であることがより好ましく、80以下であることが更に好ましい。
上記ムーニー粘度は、ALPHA TECHNOLOGIES社製 ムーニー粘度計MV2000E型を用いて、170℃又は140℃、100℃において、JIS K6300に従い測定することができる。
上記ペレットにおいて、上記フッ素ゴムの生ゴムが上記ペレットに対して1〜50質量%であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましく、40質量%以下であることがより好ましい。上記フッ素ゴムの生ゴムが多すぎても少なすぎても、本発明の所望の効果を得ることができない。
上記ペレットにおいて、上記フッ素樹脂と上記フッ素ゴムの生ゴムとの質量比が99/1〜50/50であることが好ましく、55/45以上であることがより好ましく、95/5以下であることがより好ましい。上記フッ素樹脂が多すぎると、得られる成形品に適度な柔軟性と大きい引張り伸びを付与することができないおそれがあり、上記フッ素ゴムの生ゴムが多すぎると、得られる成形品に適度な燃料低透過性を付与することができないおそれがある。
上記ペレットは、更に、導電性フィラーを含むことが好ましい。上記導電性フィラーを含むことにより、得られる成形品に導電性を付与することができる。得られる成形品の体積抵抗率は、1×100〜1×109Ω・cmであってよく、1×102Ω・cm以上であってよく、1×108Ω・cm以下であってよい。
上記導電性フィラーとしては特に限定されず、たとえば金属、炭素などの導電性単体粉末または導電性単体繊維;酸化亜鉛などの導電性化合物の粉末;表面導電化処理粉末などがあげられる。
上記導電性単体粉末または導電性単体繊維としては特に限定されず、たとえば銅、ニッケルなどの金属粉末;鉄、ステンレススチールなどの金属繊維;カーボンブラック、炭素繊維、特開平3−174018号公報等に記載の炭素フィブリルなどがあげられる。
上記表面導電化処理粉末は、ガラスビーズ、酸化チタンなどの非導電性粉末の表面に導電化処理を施して得られる粉末である。
表面導電化処理の方法としては特に限定されず、たとえば金属スパッタリング、無電解メッキなどがあげられる。
導電性フィラーのなかでもカーボンブラックは、経済性や静電荷蓄積防止の観点で有利であるので好適に用いられる。上記導電性フィラーとしては、導電性カーボンブラック、グラファイト、表面グラファイト化カーボンブラック、有機ポリマーをグラフト化したカーボンブラック等が使用可能である。
上記ペレットは、充填剤を含むことも好ましい。充填剤としては、炭酸マグネシウム、炭酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウムなどの炭酸塩;ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸アルミニウムなどのケイ酸塩;硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩;合成ハイドロタルサイト、二硫化モリブデン、硫化鉄、硫化銅などの金属硫化物;ケイ藻土、アスベスト、リトポン(硫化亜鉛/硫化バリウム)、グラファイト、カーボンブラック、フッ化カーボン、フッ化カルシウム、コークス、石英微粉末、亜鉛華、タルク、雲母粉末、ワラストナイト、炭素繊維、アラミド繊維、各種ウィスカー、ガラス繊維、有機補強剤、有機充填剤、ポリテトラフルオロエチレン、マイカ、シリカ、セライト、クレー等があげられる。
上記ペレットは可塑剤を含むことも好ましい。可塑剤としては、ジオクチルフタル酸、ペンタエリスリトール等があげられる。
上記ペレットは加工助剤を含むことも好ましい。加工助剤としては、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、ラウリン酸などの高級脂肪酸;ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸亜鉛などの高級脂肪酸塩;ステアリン酸アミド、オレイン酸アミドなどの高級脂肪酸アミド;オレイン酸エチルなどの高級脂肪酸エステル、ステアリルアミン、オレイルアミンなどの高級脂肪族アミン;カルナバワックス、セレシンワックスなどの石油系ワックス;エチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールなどのポリグリコール;ワセリン、パラフィンなどの脂肪族炭化水素;シリコーン系オイル、シリコーン系ポリマー、低分子量ポリエチレン、フタル酸エステル類、リン酸エステル類、ロジン、(ハロゲン化)ジアルキルアミン、界面活性剤、スルホン化合物、フッ素系助剤等があげられる。
上記ペレットは、離型剤、顔料、難燃剤、滑剤、光安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、発泡剤、香料、オイル、柔軟化剤などを、本発明の効果に影響を及ぼさない範囲で含んでもよい。
上記ペレットは、メルトフローレート(MFR)が0.1〜100g/10minであることが好ましく、2.0g/10min以上であることがより好ましく、10.0g/10min以下であることがより好ましい。MFRが高すぎると、成形が困難になるおそれがあり、MFRが低すぎると、適度な柔軟性及び燃料低透過性を有しており、引張強度及び引張伸びに優れる成形品を得ることができないおそれがある。
上記MFRは、297℃、5kg荷重、オリフィス径2mm、ランド長8mmの条件で測定することにより得られる値である。
上記MFRは、297℃、5kg荷重、オリフィス径2mm、ランド長8mmの条件で測定することにより得られる値である。
上記ペレットの嵩密度は、0.5〜1.5g/mlが好ましく、0.8〜1.2g/mlがより好ましく、0.9〜1.1g/mlが更に好ましい。嵩密度が上記範囲であれば、取り扱いが容易である。上記嵩密度は、JIS K6891に準拠して測定した値である。
上記ペレットの平均粒子径は、1.0〜7.0mmが好ましく、1.5〜5.5mmがより好ましく、2.0〜4.0mmが更に好ましい。上記平均粒子径が上記範囲であれば、取り扱いが容易である。上記平均粒子径は、任意に抽出したフッ素樹脂ペレットの長径と短径を測定し、その平均値から求めた値である。
上記ペレットから得られる成形品も有用である。上記成形品は、上記フッ素ゴムの生ゴムを含むことにより、適度な柔軟性及び燃料低透過性を有しており、引張伸びが大きく、表面抵抗値が小さい。
上記成形品において、上記フッ素ゴムの生ゴムが上記成形品に対して1〜50質量%であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましく、40質量%以下であることがより好ましい。上記フッ素ゴムの生ゴムが多すぎても少なすぎても、上記効果を得ることができない。
上記成形品において、上記フッ素樹脂と上記フッ素ゴムの生ゴムとの質量比が99/1〜50/50であることが好ましく、55/45以上であることがより好ましく、95/5以下であることがより好ましい。上記フッ素樹脂が多すぎると、上記成形品に適度な柔軟性と大きい引張り伸びを付与することができないおそれがあり、上記フッ素ゴムの生ゴムが多すぎると、上記成形品に適度な燃料低透過性を付与することができないおそれがある。
上記ペレットは、加熱圧縮成形法、トランスファー成形法、押出成形法、射出成形法、カレンダー成形法等の方法によって、所望の形状に成形して、成形品を得ることができる。上記ペレットから成形品を得る方法において、架橋工程は不要である。成形には通常用いられるフッ素ポリマーの成形機、たとえば射出成形機、ブロー成形機、押出成形機、各種塗装装置などが使用でき、シート状、チューブ状など、各種形状の積層体を製造することが可能である。また、多層押出成形、多層ブロー成形、多層射出成形などの成形方法により、多層チューブ、多層ホース、多層タンクなどの多層成形品とすることができる。
上記ペレットからは、燃料透過係数が20g・mm/m2/day以下の成形品を得ることができ、15g・mm/m2/day以下の成形品を得ることも可能である。
上記燃料透過係数は、イソオクタン、トルエン及びエタノールを45:45:10の容積比で混合したイソオクタン/トルエン/エタノール混合溶媒18mLを投入した内径40mmφ、高さ20mmのSUS316製の燃料透過係数測定用カップに測定対象のペレットから作製したシートを組み入れ、60℃において測定した質量変化から算出される値である。
上記燃料透過係数は、イソオクタン、トルエン及びエタノールを45:45:10の容積比で混合したイソオクタン/トルエン/エタノール混合溶媒18mLを投入した内径40mmφ、高さ20mmのSUS316製の燃料透過係数測定用カップに測定対象のペレットから作製したシートを組み入れ、60℃において測定した質量変化から算出される値である。
本発明は、上述のペレットから形成された層を備えることを特徴とする積層体でもある。上記積層体は、上記層が上記フッ素ゴムの生ゴムを含むことにより、上記の優れた効果を奏するものと考えられる。
上記層において、上記フッ素ゴムの生ゴムが上記層に対して1〜50質量%であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましく、40質量%以下であることがより好ましい。上記フッ素ゴムの生ゴムが多すぎても少なすぎても、本発明の所望の効果を得ることができない。
上記層において、上記フッ素樹脂と上記フッ素ゴムの生ゴムとの質量比が99/1〜50/50であることが好ましく、55/45以上であることがより好ましく、95/5以下であることがより好ましい。上記フッ素樹脂が多すぎると、上記層に適度な柔軟性と大きい引張り伸びを付与することができないおそれがあり、上記フッ素ゴムの生ゴムが多すぎると、上記層に適度な燃料低透過性を付与することができないおそれがある。
上記積層体は、他のゴム層を備えることができる。他のゴム層としては、上述のペレットから形成された層とは異なるゴム層であればよく、フッ素ゴム層であっても、非フッ素ゴム層であってもよいが、非フッ素ゴム層であることが好ましい。
非フッ素ゴムの具体例としては、たとえばアクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)またはその水素化物(HNBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブタジエンゴム(BR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)などのジエン系ゴム、エチレン−プロピレン−ターモノマー共重合体ゴム、シリコーンゴム、ブチルゴム、エピクロルヒドリンゴム、アクリル系ゴムなどがあげられる。
非フッ素ゴムとしては、耐熱性、耐油性、耐候性、押出成形性が良好な点から、ジエン系のゴム、エピクロルヒドリンゴム(ECO)、又は、アクリル系ゴムであることが好ましく、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)又はエピクロルヒドリンゴム(ECO)であることがより好ましい。
上記アクリル系ゴムとしては、例えば、アクリル酸エステルに基づく重合単位からなる重合体であり、2種以上のアクリル酸エステルに基づく重合単位からなる共重合体でもよいし、1種又は2種以上のアクリル酸エステルに基づく重合単位と、アクリル酸エステルと共重合可能な単量体に基づく重合単位とからなる共重合体であってもよい。アクリル系ゴムとしては、例えば、特開2014−111379号公報に記載の未加硫アクリルゴムを使用できる。
エピクロルヒドリンゴムは、エピクロルヒドリンに基づく重合単位を有する未加硫ゴムであれば特に限定されず、実質的にエピクロルヒドリンに基づく重合単位のみからなる1元重合体であってもよいし、エピクロルヒドリンに基づく重合単位と、エピクロルヒドリン以外の他の単量体に基づく重合単位と、からなる2元以上の重合体であってもよい。エピクロルヒドリンゴムとしては、例えば、エピクロルヒドリン単独重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体、エピクロルヒドリン−プロピレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリン−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体、及び、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル四元共重合体からなる群より選択される少なくとも1種の重合体が好ましい。より好ましくは、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、及びエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体からなる群より選択される少なくとも1種の重合体である。これらを単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
他のゴム層は、非フッ素ゴムを含む加硫用ゴム組成物から形成されたものであることが好ましい。
上記加硫用ゴム組成物としては、例えば、特開2012−126015号公報、国際公開公報第2011/001756号、特開2010−89479号公報、特開2012−61644号公報、特開2012−81682号公報、国際公開第2012/063893号、特開2013−176961号公報、特開2013−099935号公報、国際公開第2013/089200号、国際公開第2012/063893号、特開2013−176961号公報に開示される加硫用ゴム組成物が挙げられる。
上記加硫用ゴム組成物は、必須成分として非フッ素ゴム、後述する化合物、酸化マグネシウム、並びに、シリカを含み、更に、任意成分として加硫剤及び金属塩の少なくともいずれかを含むことが好ましい。
特に、加硫用ゴム組成物が非フッ素ゴム及び後述する化合物に加えて、加硫剤及び金属塩を含むものであると、隣接する層と一層強固に接着する。また、エポキシ樹脂を含むことも好ましい。
特に、加硫用ゴム組成物が非フッ素ゴム及び後述する化合物に加えて、加硫剤及び金属塩を含むものであると、隣接する層と一層強固に接着する。また、エポキシ樹脂を含むことも好ましい。
加硫用ゴム組成物は、非フッ素ゴムとは別の特性を他の層に付与するために、樹脂を含有してもよい。樹脂としては、たとえばPVC、塩素化ポリスチレン、クロロスルホン化ポリスチレンエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などがあげられる。たとえば、加硫用ゴム組成物がNBRとPVCとを含有する場合、耐オゾン性を向上させることができる。この場合、PVCの配合量は、NBR100質量部に対し10〜70質量部が好ましい。
上記化合物は、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7塩(DBU塩)、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5塩(DBN塩)、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7(DBU)、及び、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5(DBN)からなる群より選択される少なくとも1種の化合物であることが好ましい。上記化合物を含むことによって、加硫用ゴム組成物の加硫特性を改善できる。
DBU塩およびDBN塩としては、DBU又はDBNの炭酸塩、長鎖脂肪族カルボン酸塩、芳香族カルボン酸塩、オルトフタル酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、フェノール塩、フェノール樹脂塩、ナフトエ酸塩、オクチル酸塩、オレイン酸塩、ギ酸塩、フェノールノボラック樹脂塩などがあげられ、8−ベンジル−1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)−7−ウンデセニウムクロライド(DBU−B)、ナフトエ酸塩、オルトフタル酸塩、フェノール塩、及び、ギ酸塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
より具体的には、上記化合物は、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7、8−ベンジル−1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)−7−ウンデセニウムクロライド、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のナフトエ酸塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のフェノール塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のオルトフタル酸塩、及び、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のギ酸塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
上記化合物としては、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7、8−ベンジル−1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)−7−ウンデセニウムクロライド、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のフェノール塩、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のオルトフタル酸塩、及び、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のギ酸塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物であることがより好ましい。更に好ましくは、8−ベンジル−1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)−7−ウンデセニウムクロライド、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のギ酸塩、及び、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7のフェノール塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物である。
また、上記化合物としては、DBU−B、DBUのフェノール塩、DBUのオルトフタル酸塩及びDBUのギ酸塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物であることも好ましい形態の一つである。
上記化合物は、非フッ素ゴム100質量部に対して0.3質量部を超え、5質量部以下であることが好ましい。上記化合物は、非フッ素ゴム100質量部に対して、0.5質量部以上であることがより好ましい。化合物が少なすぎると接着力が充分でないおそれがある。また、上記化合物は、非フッ素ゴム100質量部に対して、4質量部以下であることがより好ましく、3.5質量部以下であることが更に好ましく、3質量部以下であることが特に好ましい。
加硫用ゴム組成物は、酸化マグネシウムを含むことが好ましい。酸化マグネシウムの配合量は、接着性、ゴム物性の点から、非フッ素ゴム100質量部に対して3〜20質量部が好ましく、特に好ましくは5〜15質量部である。本発明の特定の構造を有する積層体は、酸化マグネシウムを必須とすることによって優れた接着性を有することができる。
加硫用ゴム組成物は、シリカを含むことが好ましい。シリカとしては、塩基性シリカ、酸性シリカを用いることができ、接着性の観点から、塩基性シリカを用いる方が好ましい。塩基性シリカとしては、カープレックス1120(DSLジャパン(株)製)が挙げられる。また、接着性、ゴム物性の観点から、非フッ素ゴム100質量部に対して10〜100質量部が好ましく、特に好ましくは15〜70質量部である。上記積層体は、シリカを必須とすることによって優れた接着性を有することができる。
上記加硫剤は、加硫用ゴム組成物の加硫系に合わせて、従来公知のものが使用できる。非フッ素ゴムを加硫することにより、得られる加硫ゴム層の引張強度などの機械的強度が向上し、良好な弾性も獲得できる。
本発明で用いられ得る加硫系としては、硫黄加硫系、ポリアミン加硫系、ポリオール加硫系、パーオキサイド加硫系、イミダゾール加硫系、トリアジン加硫系、オキサゾール加硫系、チアゾール加硫系のいずれも採用できるが、未加硫ゴムに加硫性基(キュアサイト)が含まれる場合はキュアサイトの種類によって、または加硫された積層体に付与する特性や用途により適宜選択すればよい。
上記加硫剤としては、加硫系に合わせて硫黄加硫系加硫剤、ポリアミン加硫系加硫剤、ポリオール加硫系加硫剤、パーオキサイド加硫系加硫剤、イミダゾール加硫系加硫剤、トリアジン加硫系加硫剤、オキサゾール加硫系加硫剤、チアゾール加硫系加硫剤、チオウレア系加硫剤、チアジアゾール系加硫剤、メルカプトトリアジン系加硫剤、ピラジン系加硫剤、キノキサリン系加硫剤、ビスフェノール系加硫剤のいずれも採用でき、単独で使用または併用してもよい。
たとえば、非フッ素ゴムがジエン系の非フッ素ゴム(NBR、SBR、BRなど)の場合は硫黄加硫系およびパーオキサイド加硫系が通常採用されるので、加硫剤としても硫黄加硫系加硫剤及びパーオキサイド加硫系加硫剤からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
硫黄加硫系加硫剤としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、表面処理硫黄、不溶性硫黄、塩化硫黄、二塩化硫黄、ジスルフィド化合物、ポリスルフィド化合物などが例示できる。
硫黄加硫系加硫剤の配合量は、非フッ素ゴム100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましい。少なすぎると接着性が不充分となり、多すぎると硬くなりすぎる傾向にある。
パーオキサイド加硫系加硫剤としては、熱や酸化還元系の存在下で容易にパーオキシラジカルを発生する有機過酸化物が好ましいものとしてあげられる。
有機過酸化物としては、たとえば1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロキシパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)−p−ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートなどを例示することができる。そのなかでも好ましいものはジアルキル化合物である。一般に活性−O=O−の量、分解温度などから種類ならびに配合量が選ばれる。配合量は通常、非フッ素ゴム100質量部に対して0.1〜15質量部、好ましくは0.3〜5質量部である。
加硫剤としては、硫黄加硫系加硫剤及びパーオキサイド加硫系加硫剤からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、硫黄加硫系加硫剤がより好ましく、その添加量は非フッ素ゴム100質量部に対して0.5〜5質量部であることが好ましく、特に好ましくは1.0〜3質量部である。
非フッ素ゴムがエピクロルヒドリンゴムである場合の加硫剤としては、ポリアミン系加硫剤、チオウレア系加硫剤、チアジアゾール系加硫剤、メルカプトトリアジン系加硫剤、ピラジン系加硫剤、キノキサリン系加硫剤、ビスフェノール系加硫剤等を挙げることができる。
塩素原子の反応性を利用する公知の加硫剤を例示すれば、ポリアミン系加硫剤としては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ヘキサメチレンテトラミン、p−フェニレンジアミン、クメンジアミン、N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサンジアミン、エチレンジアミンカーバメート、ヘキサメチレンジアミンカーバメート等があげられる。
チオウレア系加硫剤としては、エチレンチオウレア、1,3−ジエチルチオウレア、1,3−ジブチルチオウレア、トリメチルチオウレア等があげられる。
チアジアゾール系加硫剤としては、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール−5−チオベンゾエート等があげられる。
メルカプトトリアジン系加硫剤としては、2,4,6−トリメルカプト−1,3,5−トリアジン、1−メトキシ−3,5−ジメルカプトトリアジン、1−ヘキシルアミノ−3,5−ジメルカプトトリアジン、1−ジエチルアミノ−3,5−ジメルカプトトリアジン、1−シクロヘキサンアミノ−3,5−ジメルカプトトリアジン、1−ジブチルアミノ−3,5−ジメルカプトトリアジン、2−アニリノ−4,6−ジメルカプトトリアジン、1−フェニルアミノ−3,5−ジメルカプトトリアジン等があげられる。
ピラジン系加硫剤としては、2,3−ジメルカプトピラジン誘導体等があげられ、2,3−ジメルカプトピラジン誘導体を例示すると、ピラジン−2,3−ジチオカーボネート、5−メチル−2,3−ジメルカプトピラジン、5−エチルピラジン−2,3−ジチオカーボネート、5,6−ジメチル−2,3−ジメルカプトピラジン、5,6−ジメチルピラジン−2,3−ジチオカーボネート等があげられる。
キノキサリン系加硫剤としては、2,3−ジメルカプトキノキサリン誘導体等があげられ、2,3−ジメルカプトキノキサリン誘導体を例示すると、キノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、6−エチル−2,3−ジメルカプトキノキサリン、6−イソプロピルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、5,8−ジメチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート等があげられる。
ビスフェノール系加硫剤としては、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン(ビスフェノールS)、1,1−シクロヘキシリデン−ビス(4−ヒドロキシベンゼン)、2−クロロ−1,4−シクロヘキシレン−ビス (4−ヒドロキシベンゼン)、2,2−イソプロピリデン−ビス(4−ヒドロキシベンゼン)(ビスフェノールA)、ヘキサフルオロイソプロピリデン−ビス(4−ヒドロキシベンゼン)(ビスフェノールAF)および2−フルオロ−1,4−フェニレン−ビス(4−ヒドロキシベンゼン)等があげられる。
加硫用ゴム組成物は、加硫剤と共に公知の加硫促進剤、遅延剤を本発明においてそのまま用いることができる。塩素原子の反応性を利用する公知の加硫剤に併用される加硫促進剤としては、1級、2級、3級アミン、該アミンの有機酸塩もしくはその付加物、グアニジン系促進剤、チウラム系促進剤、ジチオカルバミン酸系促進剤等を挙げることができる。また、遅延剤としてはN−シクロヘキサンチオフタルイミド、ジチオカルバミン酸類の亜鉛塩等を挙げることができる。
加硫促進剤を例示すれば、1級、2級、3級アミンとしては、特に炭素数5〜20の脂肪族又は環式脂肪酸の第1、第2もしくは第3アミンが好ましく、このようなアミンの代表例は、n−ヘキシルアミン、オクチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、ヘキサメチレンジアミン等である。
アミンと塩を形成する有機酸としては、カルボン酸、カルバミン酸、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジチオリン酸等が例示される。また上記アミンと付加物を形成する物質としては、アルコール類、オキシム類等が例示される。アミンの有機酸塩もしくは付加物の具体例としては、n−ブチルアミン・酢酸塩、ヘキサメチレンジアミン・カルバミン酸塩、2−メルカプトベンゾチアゾールのジシクロヘキシルアミン塩等が挙げられる。
グアニジン系促進剤の例としては、ジフェニルグアニジン、ジトリルグアニジン等が挙げられる。
チウラム系促進剤の具体例としては、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等が挙げられる。
ジチオカルバミン酸系促進剤の例としては、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン塩等が挙げられる。
塩素原子の反応性を利用する公知の加硫剤に併用される加硫促進剤又は遅延剤の配合量は、ゴム成分100重量部に対して0〜10重量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜5重量部である。
また、エピクロルヒドリンゴム(b1−1)がエピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体などの二重結合を有する重合体である場合には、ニトリル系ゴムの加硫に通常用いられている公知の加硫剤、加硫促進剤、加硫遅延剤、加硫促進助剤、架橋助剤等を用いることができる。加硫剤としては、硫黄、モルホリンジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、N,N’−ジメチル−N,N’−ジフェニルチウラムジスルフィド、ジペンタンメチレンチウラムテトラスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、ジペンタメチレンチウラムヘキサスルフィド等の硫黄系加硫剤、tert−ブチルヒドロパーオキサイド、p−メンタンヒドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキサイド、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシベンゾエート等のパーオキサイド系加硫剤、アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂等の樹脂系加硫剤、p−キノンジオキシム、p−p’−ジベンゾイルキノンジオキシム等のキノンジオキシム系加硫剤等を挙げることができる。これらの加硫剤は単独で又は2種以上を混合して使用することができる。また、加硫促進剤、加硫遅延剤、加硫促進助剤、架橋助剤としては、例えば、アルデヒドアンモニア系促進剤、アルデヒドアミン系促進剤、チオウレア系促進剤、グアニジン系促進剤、チアゾール系促進剤、スルフェンアミド系促進剤、チウラム系促進剤、ジチオカルバミン酸塩系促進剤、キサントゲンサン塩系促進剤等の各種加硫促進剤、N−ニトロソジフェニルアミン、無水フタル酸、N−シクロヘキシルチオフタルイミド等の加硫遅延剤、亜鉛華、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛等の加硫促進助剤、キノンジオキシム系架橋助剤、メタクリレート系架橋助剤、アリル系架橋助剤、マレイミド系架橋助剤等の各種架橋助剤等を挙げることができる。
金属塩は、カルバミン酸金属塩及びチアゾール系金属塩からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
上記カルバミン酸金属塩としては、例えば、ジメチルジチオカルバメートの亜鉛塩(ZnMDC)、ジエチルジチオカルバメートの亜鉛塩(ZnEDC)、ジブチルジチオカルバメートの亜鉛塩(ZnBDC)、ジメチルジチオカルバメートの鉄塩(FeMDC)、エチルフェニルジチオカルバメートの亜鉛塩(ZnEPDC)、N−ペンタメチレンジチオカルバメートの亜鉛塩、ジベンジルジチオカルバメートの亜鉛塩、ジメチルジチオカルバメートのナトリウム塩(NaMDC)、ジエチルジチオカルバメートのナトリウム塩(NaEDC)、ジブチルジチオカルバメートのナトリウム塩(NaBDC)、ジメチルジチオカルバメートの銅塩(CuMDC)、ジエチルジチオカルバメートのテルリウム塩(TeEDC)等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併用して用いられる。これらのなかでも、接着性、ゴム物性の点で、ZnMDC、ZnEDC、又は、ZnBDCが好適に用いられる。
上記チアゾール系金属塩としては、メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩(ZnMBT)が好適に用いられる。
金属塩の配合量は、非フッ素ゴム100質量部に対して0.01〜5質量部が好ましく、0.01〜3質量部がより好ましく、特に好ましくは0.05〜2質量部である。金属塩の配合量が少なすぎると加硫ゴム物性が悪くなる傾向がみられ、多すぎると未加硫物性が悪くなる傾向がみられる。
上記加硫用ゴム組成物は、加硫特性を阻害したりゴムの物性を損なったりするため、アミン化合物を含有しないことが好ましい。
また本発明においては、目的または必要に応じて、一般の加硫用ゴム組成物に配合する通常の添加物、たとえば充填剤、加工助剤、可塑剤、軟化剤、老化防止剤、着色剤、安定剤、接着助剤、離型剤、導電性付与剤、熱伝導性付与剤、表面非粘着剤、粘着付与剤、柔軟性付与剤、耐熱性改善剤、難燃剤、紫外線吸収剤、耐油性向上剤、発泡剤、スコーチ防止剤、滑剤、エポキシ樹脂などの各種添加剤を配合することができる。また、上記のものとは異なる常用の加硫剤や加硫促進剤を1種または2種以上配合してもよい。
充填剤としては、酸化カルシウム、酸化チタン、酸化アルミニウムなどの金属酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウムなどの金属水酸化物;炭酸マグネシウム、炭酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウムなどの炭酸塩;ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸アルミニウムなどのケイ酸塩;硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩;合成ハイドロタルサイト、二硫化モリブデン、硫化鉄、硫化銅などの金属硫化物;ケイ藻土、アスベスト、リトポン(硫化亜鉛/硫化バリウム)、グラファイト、カーボンブラック、フッ化カーボン、フッ化カルシウム、コークス、石英微粉末、亜鉛華、タルク、雲母粉末、ワラストナイト、炭素繊維、アラミド繊維、各種ウィスカー、ガラス繊維、有機補強剤、有機充填剤などがあげられる。
加工助剤としては、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、ラウリン酸などの高級脂肪酸;ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸亜鉛などの高級脂肪酸塩;ステアリン酸アミド、オレイン酸アミドなどの高級脂肪酸アミド;オレイン酸エチルなどの高級脂肪酸エステル、ステアリルアミン、オレイルアミンなどの高級脂肪族アミン;カルナバワックス、セレシンワックスなどの石油系ワックス;エチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールなどのポリグリコール;ワセリン、パラフィンなどの脂肪族炭化水素;シリコーン系オイル、シリコーン系ポリマー、低分子量ポリエチレン、フタル酸エステル類、リン酸エステル類、ロジン、(ハロゲン化)ジアルキルアミン、(ハロゲン化)ジアルキルスルフォン、界面活性剤などがあげられる。
可塑剤としては、たとえばフタル酸誘導体やセバシン酸誘導体、軟化剤としては、たとえば潤滑油、プロセスオイル、コールタール、ヒマシ油、ステアリン酸カルシウム、老化防止剤としては、たとえばフェニレンジアミン類、フォスフェート類、キノリン類、クレゾール類、フェノール類、ジチオカルバメート金属塩などがあげられる。
エポキシ樹脂としては、たとえばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、多官能エポキシ樹脂などがあげられる。これらのうちビスフェノールA型エポキシ樹脂が耐薬品性、接着性が良好な点から好ましく、さらに式(1):
で表わされるエポキシ樹脂が特に好ましくあげられる。ここで、式(1)において、nは平均値であり、0.1〜3が好ましく、0.1〜0.5がより好ましく、0.1〜0.3がさらに好ましい。nが0.1未満であると、層(C)との接着力が低下する傾向がある。一方、nが3をこえると、エポキシ樹脂自体の粘度が高くなり、加硫用ゴム組成物中での均一な分散が困難になる傾向がある。
エポキシ樹脂を配合する場合の含有量は、隣接する層との接着力をより向上させる点から、未加硫ゴム100質量部に対して、1質量部以上が好ましく、2質量部以上がより好ましく、3質量部以上が特に好ましい。ゴム層が硬くなりすぎないようにする点から、未加硫ゴム100質量部に対して、25質量部以下が好ましく、15質量部以下がより好ましく、10質量部以下が特に好ましい。
上記加硫用ゴム組成物は、非フッ素ゴム、上述した化合物、酸化マグネシウム、及び、シリカ、さらに要すれば加硫剤、金属塩並びにその他の添加剤を混練することにより調製される。
混練は、たとえば100℃以下の温度でオープンロール、バンバリーミキサー、加圧ニーダーなどを用いて行うことができる。
上記加硫用ゴム組成物は、最適加硫時間(T90)が18分以下であることが好ましい。より好ましくは15分以下であり、更に好ましくは13分以下であり、特に好ましくは、11分以下である。T90の下限は特に限定されないが、例えば、1分以上である。上記加硫用ゴム組成物は、上記構成であることによって、加硫時間を短くし、生産性を向上させることができる。T90は、160℃にて最大トルク値(MH)と最小トルク値(ML)を測定することにより得られる値であり、{(MH)−(ML)}×0.9+MLで求める値である。MH及びMLは、JIS K 6300−2に準じて測定した値である。
上記成形品及び上記積層体は、燃料低透過性に優れるほか、耐熱性・耐油性・耐燃料油性・耐LLC性・耐スチーム性に優れており、また、苛酷な条件下での使用に充分耐えうるものであり、各種の用途に使用可能である。
たとえば、自動車用エンジンのエンジン本体、主運動系、動弁系、潤滑・冷却系、燃料系、吸気・排気系など、駆動系のトランスミッション系など、シャーシのステアリング系、ブレーキ系など、電装品の基本電装部品、制御系電装部品、装備電装部品などの、耐熱性・耐油性・耐燃料油性・耐LLC性・耐スチーム性が要求されるガスケットや非接触型および接触型のパッキン類(セルフシールパッキン、ピストンリング、割リング形パッキン、メカニカルシール、オイルシールなど)などのシール、ベローズ、ダイヤフラム、ホース、チューブ、電線などとして好適な特性を備えている。
具体的には、以下に列記する用途に使用可能である。
エンジン本体の、シリンダーヘッドガスケット、シリンダーヘッドカバーガスケット、オイルパンパッキン、一般ガスケットなどのガスケット、O−リング、パッキン、タイミングベルトカバーガスケットなどのシール、コントロールホースなどのホース、エンジンマウントの防振ゴム、水素貯蔵システム内の高圧弁用シール材など。
主運動系の、クランクシャフトシール、カムシャフトシールなどのシャフトシールなど。
動弁系の、エンジンバルブのバルブステムシールなど。
潤滑・冷却系の、エンジンオイルクーラーのエンジンオイルクーラーホース、オイルリターンホース、シールガスケットなどや、ラジエータ周辺のウォーターホース、バキュームポンプのバキュームポンプオイルホースなど。
燃料系の、燃料ポンプのオイルシール、ダイヤフラム、バルブなど、フィラー(ネック)ホース、燃料供給ホース、燃料リターンホース、ベーパー(エバポ)ホースなどの燃料ホース、燃料タンクのインタンクホース、フィラーシール、タンクパッキン、インタンクフューエルポンプマウントなど、燃料配管チューブのチューブ本体やコネクターO−リングなど、燃料噴射装置のインジェクタークッションリング、インジェクターシールリング、インジェクターO−リング、プレッシャーレギュレーターダイヤフラム、チェックバルブ類など、キャブレターのニードルバルブ花弁、加速ポンプピストン、フランジガスケット、コントロールホースなど、複合空気制御装置(CAC)のバルブシート、ダイヤフラムなど。
吸気・排気系の、マニホールドの吸気マニホールドパッキン、排気マニホールドパッキンなど、EGR(排気際循環)のダイヤフラム、コントロールホース、エミッションコントロールホースなど、BPTのダイヤフラムなど、ABバルブのアフターバーン防止バルブシートなど、スロットルのスロットルボディパッキン、ターボチャージャーのターボオイルホース(供給)、ターボオイルホース(リターン)、ターボエアホース、インタークーラーホース、タービンシャフトシールなど。
トランスミッション系の、トランスミッション関連のベアリングシール、オイルシール、O−リング、パッキン、トルコンホースなど、ATのミッションオイルホース、ATFホース、O−リング、パッキン類など。
ステアリング系の、パワーステアリングオイルホースなど。
ブレーキ系の、オイルシール、O−リング、パッキン、ブレーキオイルホースなど、マスターバックの大気弁、真空弁、ダイヤフラムなど、マスターシリンダーのピストンカップ(ゴムカップ)など、キャリパーシール、ブーツ類など。
基本電装部品の、電線(ハーネス)の絶縁体やシースなど、ハーネス外装部品のチューブなど。
制御系電装部品の、各種センサー線の被覆材料など。
装備電装部品の、カーエアコンのO−リング、パッキン、クーラーホース、外装品のワイパーブレードなど。
また自動車用以外では、たとえば、船舶、航空機などの輸送機関における耐油、耐薬品、耐熱、耐スチーム、あるいは耐候用のパッキン、O−リング、ホース、その他のシール材、ダイヤフラム、バルブに、また化学プラントにおける同様のパッキン、O−リング、シール材、ダイヤフラム、バルブ、ホース、ロール、チューブ、耐薬品用コーティング、ライニングに、食品プラント機器および食品機器(家庭用品を含む)における同様のパッキン、O−リング、ホース、シール材、ベルト、ダイヤフラム、バルブ、ロール、チューブに、原子力プラント機器における同様のパッキン、O−リング、ホース、シール材、ダイヤフラム、バルブ、チューブに、一般工業部品における同様のパッキン、O−リング、ホース、シール材、ダイヤフラム、バルブ、ロール、チューブ、ライニング、マンドレル、電線、フレキシブルジョイント、ベルト、ゴム板、ウエザーストリップ、PPC複写機のロールブレードなどへの用途に好適である。たとえば、PTFEダイヤフラムのバックアップゴム材は滑り性が悪いため、使用している間にすり減ったり、破れたりする問題があったが、上記成形品及び上記積層体を用いることにより、この問題を改善でき、好適に使用できる。
また、食品ゴムシール材用途においては、従来ゴムシール材において着香性やゴムの欠片などが食品中に混入するトラブルがあるが、上記成形品及び上記積層体を用いることにより、この問題を改善でき、好適に使用できる。耐薬品性、低溶出性及び低着香性を有するため、医療・ケミカル分野においては、耐油、耐薬品、耐熱、耐スチームあるいは耐候用のシール材、蓋材、ベルト、ロール、ホース、チューブ、フィルム、コーティング、ライニング、ジョイント、容器等に適用できる。一般工業分野では、ゴム材料の強度、すべり性、耐薬品性、透過性を改善する目的において、たとえば、ゴムロール、O−リング、パッキン、シール材等に好適に用いることができる。特に、リチウムイオン電池のパッキン用途には耐薬品性とシールの両方を同時に維持できることから好適に使用できる。その他、低摩擦による摺動性が要求される用途においては、好適に使用できる。
上記成形品及び上記積層体からなる燃料配管は通常の方法によって製造することができ、特に制限されることはない。また、上記燃料配管には、コルゲートチューブも含まれる。
これらの中でも、特に上記成形品及び上記積層体は、チューブ又はホースとして好適に用いられる。すなわち、上記成形品及び上記積層体は、チューブ又はホースであることが好ましい。
チューブ又はホースの中でも、耐熱性、柔軟性、燃料低透過性の点で燃料配管チューブ又はホースであることが好ましく、なかでも自動車用燃料配管チューブ又はホースとして好適に利用できる。
チューブ又はホースの中でも、耐熱性、柔軟性、燃料低透過性の点で燃料配管チューブ又はホースであることが好ましく、なかでも自動車用燃料配管チューブ又はホースとして好適に利用できる。
つぎに本発明を実施例をあげて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例の各数値は以下の方法により測定した。
実施例1
ETFE(エチレン/TFE=35/65モル比、融点220℃)62.5質量部に、VdF/HFP系ゴム(VdF:HFP=78:22mol%)26.8質量部を二軸押出機(装置名:PCM46/2−35、口径46mm、L/D35、(株)池貝)に供給して、途中フィードでカーボンブラック(デンカブラック、電気化学工業(株))を10.7重量部を押出機に投入し、シリンダーダイ温度250℃およびスクリュー回転数90rpmの条件下に溶融混練し、ペレットを製造した。ペレットの平均粒径は、2.66mmであった。
ETFE(エチレン/TFE=35/65モル比、融点220℃)62.5質量部に、VdF/HFP系ゴム(VdF:HFP=78:22mol%)26.8質量部を二軸押出機(装置名:PCM46/2−35、口径46mm、L/D35、(株)池貝)に供給して、途中フィードでカーボンブラック(デンカブラック、電気化学工業(株))を10.7重量部を押出機に投入し、シリンダーダイ温度250℃およびスクリュー回転数90rpmの条件下に溶融混練し、ペレットを製造した。ペレットの平均粒径は、2.66mmであった。
実施例2
VdF/HFP系ゴムに代えて、VdF/HFP/TFE系ゴム(VdF:HFP:TFE=50:30:20mol%)を使用した以外は、実施例1と同様にして、ペレットを製造した。ペレットの平均粒径は、2.65mmであった。
VdF/HFP系ゴムに代えて、VdF/HFP/TFE系ゴム(VdF:HFP:TFE=50:30:20mol%)を使用した以外は、実施例1と同様にして、ペレットを製造した。ペレットの平均粒径は、2.65mmであった。
比較例1
ETFE(エチレン/TFE=35/65モル比、融点220℃)88質量部、カーボンブラック(デンカブラック、電気化学工業(株))12質量部を二軸押出機に供給した以外は、実施例1と同様にして、ペレットを製造した。
ETFE(エチレン/TFE=35/65モル比、融点220℃)88質量部、カーボンブラック(デンカブラック、電気化学工業(株))12質量部を二軸押出機に供給した以外は、実施例1と同様にして、ペレットを製造した。
比較例2
VdF系ゴム(二元系プレコンパウンドゴム、加硫剤入り)100質量部に対し、酸化マグネシウム(キョーワマグ150、協和化学工業(株))3.0質量部、水酸化カルシウム(カルディック2000、近江化学工業(株))6質量部、カーボンブラック(デンカブラック、電気化学工業(株))を16質量部を、6インチオープンロールを用いて混練し、VdF系ゴムの架橋性組成物(フッ素ゴム組成物)を得た。
VdF系ゴム(二元系プレコンパウンドゴム、加硫剤入り)100質量部に対し、酸化マグネシウム(キョーワマグ150、協和化学工業(株))3.0質量部、水酸化カルシウム(カルディック2000、近江化学工業(株))6質量部、カーボンブラック(デンカブラック、電気化学工業(株))を16質量部を、6インチオープンロールを用いて混練し、VdF系ゴムの架橋性組成物(フッ素ゴム組成物)を得た。
ペレットのメルトフローレート(MFR)
メルトインデクサー((株)東洋精機製作所)を用い、297℃において、5kg荷重下で直径2mm、長さ8mmのノズルから単位時間(10分間)あたりに流出するポリマーの質量(g)を測定する。
メルトインデクサー((株)東洋精機製作所)を用い、297℃において、5kg荷重下で直径2mm、長さ8mmのノズルから単位時間(10分間)あたりに流出するポリマーの質量(g)を測定する。
<シート状試験片の作製>
実施例1及び2、比較例1
ペレットを金型にセットし、ヒートプレス機により、270〜300℃にて15〜30分保持し、ペレットを溶融させた後、3MPaの負荷を1分間与え圧縮成形し、所定の厚さのシート状試験片を作製した。
実施例1及び2、比較例1
ペレットを金型にセットし、ヒートプレス機により、270〜300℃にて15〜30分保持し、ペレットを溶融させた後、3MPaの負荷を1分間与え圧縮成形し、所定の厚さのシート状試験片を作製した。
<シート状試験片の作製>
比較例2
架橋性組成物を成形金型内で成形し、170℃、15分間、40kg/cm2の加圧下で架橋して、架橋成形品を得た。得られた架橋成形品を230℃に維持された加熱炉中に24時間入れ、加熱処理を施し、所定の厚さのシート状試験片を得た。
比較例2
架橋性組成物を成形金型内で成形し、170℃、15分間、40kg/cm2の加圧下で架橋して、架橋成形品を得た。得られた架橋成形品を230℃に維持された加熱炉中に24時間入れ、加熱処理を施し、所定の厚さのシート状試験片を得た。
<引張破断強度、引張破断伸びおよび引張弾性率測定>
上記方法で厚さ2mmのシート状試験片を作製し、ASTM D638 TypeV型ダンベルを用いて標線間距離3.18mmのダンベル状試験片を打ち抜く。得られたダンベル状試験片を用いて、オートグラフ((株)島津製作所 AGS−J 5kN)を使用して、ASTM D638に準じて、50mm/分の条件下で、25℃で引張破断伸び、引張破断強度および引張弾性率を測定する。
上記方法で厚さ2mmのシート状試験片を作製し、ASTM D638 TypeV型ダンベルを用いて標線間距離3.18mmのダンベル状試験片を打ち抜く。得られたダンベル状試験片を用いて、オートグラフ((株)島津製作所 AGS−J 5kN)を使用して、ASTM D638に準じて、50mm/分の条件下で、25℃で引張破断伸び、引張破断強度および引張弾性率を測定する。
<表面抵抗値測定方法>
実施例1及び2、比較例1
メルトインデクサー((株)東洋精機製作所)を用いてペレットを押し出し、297℃において、5kg荷重下で直径2mm、長さ8mmのノズルからの出てくる押出物を約10cm取る。
比較例2
厚さ2mmのシート状試験片から、2mm×5mm×長さ10cmの棒状のサンプルを切削した。
測定方法
絶縁抵抗計3454−10(日置電機(株))を用いて抵抗値を測定した。具体的には、テストリードを両端に挟み、距離が7cmになるように調整する。500Vの電圧をかけた際の抵抗を表面抵抗値とした。
実施例1及び2、比較例1
メルトインデクサー((株)東洋精機製作所)を用いてペレットを押し出し、297℃において、5kg荷重下で直径2mm、長さ8mmのノズルからの出てくる押出物を約10cm取る。
比較例2
厚さ2mmのシート状試験片から、2mm×5mm×長さ10cmの棒状のサンプルを切削した。
測定方法
絶縁抵抗計3454−10(日置電機(株))を用いて抵抗値を測定した。具体的には、テストリードを両端に挟み、距離が7cmになるように調整する。500Vの電圧をかけた際の抵抗を表面抵抗値とした。
<燃料透過性>
上記方法で厚さ0.5mmのシート状試験片を作製する。20mLの容積を有するSUS製容器(開放部面積1.26×10−3m2)に模擬燃料であるCE10(トルエン/イソオクタン/エタノール=45/45/10容量%)を18mL入れて、上記シート状試験片を容器開放部にセットして密閉することで、試験体とする。該試験体を恒温装置(60℃)に入れ、試験体の重量を測定し、単位時間あたりの重量減少が一定となったところで下記の式により燃料透過係数を求める。
上記方法で厚さ0.5mmのシート状試験片を作製する。20mLの容積を有するSUS製容器(開放部面積1.26×10−3m2)に模擬燃料であるCE10(トルエン/イソオクタン/エタノール=45/45/10容量%)を18mL入れて、上記シート状試験片を容器開放部にセットして密閉することで、試験体とする。該試験体を恒温装置(60℃)に入れ、試験体の重量を測定し、単位時間あたりの重量減少が一定となったところで下記の式により燃料透過係数を求める。
結果を表1に示す。
Claims (6)
- フッ素樹脂、フッ素ゴムの生ゴム及び導電性フィラーを含み、
前記フッ素樹脂がエチレンとテトラフルオロエチレン及びクロロトリフルオロエチレンからなる群より選択される少なくとも1種との共重合体であり、
前記生ゴムがペレットに対して1〜50質量%であり、
前記フッ素樹脂と前記生ゴムとの質量比が99/1〜50/50である
ことを特徴とするペレット。 - 架橋剤、架橋助剤及び架橋促進剤を含まない請求項1記載のペレット。
- 平均粒子径が1.0〜7.0mmである請求項1又は2記載のペレット。
- 請求項1、2又は3記載のペレットから形成された層を備えることを特徴とする積層体。
- 更に、他のゴム層を備える請求項4記載の積層体。
- 燃料配管チューブである請求項4又は5記載の積層体。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114957795A (zh) * | 2022-06-16 | 2022-08-30 | 江西广源化工有限责任公司 | 复合填料及其制备方法、氟橡胶复合材料及其制备方法 |
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2016
- 2016-02-17 JP JP2016028076A patent/JP2017145319A/ja active Pending
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CN114957795A (zh) * | 2022-06-16 | 2022-08-30 | 江西广源化工有限责任公司 | 复合填料及其制备方法、氟橡胶复合材料及其制备方法 |
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