JP2017144853A - 鉄道車両用空調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】走行風によって外気吐き出し口の通風抵抗が増大して、室外送風機の風量が大幅に低下することを抑制できる鉄道車両用空調装置を提供すること。
【解決手段】鉄道車両用空調装置に備えられる室外送風機を覆う室外上面カバー8は、鉄道車両の進行方向の前後に外気を吸い込む外気吸込み口9と、鉄道車両の幅方向の中央部に外気を吐き出す外気吐き出し口10と、幅方向の中央部の高さ寸法が幅方向の両端部の高さ寸法より小さく、さらに、外気吐き出し口の前後に高さ方向に突出する突出部11と、この突出部の外側に外気取り入れ口12を有することを特徴とする。
【選択図】図4
【解決手段】鉄道車両用空調装置に備えられる室外送風機を覆う室外上面カバー8は、鉄道車両の進行方向の前後に外気を吸い込む外気吸込み口9と、鉄道車両の幅方向の中央部に外気を吐き出す外気吐き出し口10と、幅方向の中央部の高さ寸法が幅方向の両端部の高さ寸法より小さく、さらに、外気吐き出し口の前後に高さ方向に突出する突出部11と、この突出部の外側に外気取り入れ口12を有することを特徴とする。
【選択図】図4
Description
本発明は、鉄道車両の屋根上に搭載される鉄道車両用空調装置(以下、空調装置と記す)に係り、特に、室外上面カバーの外気吹き出し口に上方に向けて突出する突起を備える空調装置であって、空調装置の高さ寸法を変えないで、外気吹き出し口の上部を流れる走行風を、上方に押し曲げることができる空調装置に関する。
特許文献1に、車両の側面に設けた吸入口から外気を吸い込んで、屋根面に設けた吹き出し口から車内の空気を排気する通風装置において、車両の進行方向の吹き出し口近傍に突起を配置して、通風量が減少しにくい通風装置が開示されている。さらに、特許文献2に、室外送風機が排出する空気の吹き出し口近傍の車両進行方向前後に凹み部(走行風が衝突する衝突壁と走行風を衝突壁に導く傾斜面から成る)を設けて、室外送風機の風量が減少しにくい鉄道車両用空調装置が開示されている。
鉄道車両用空調装置は、車両限界の高さ寸法内に、空調装置高さが収まるように設計されている。空調装置の室外送風機を覆う室外上面カバーの外気吹き出し面に、走行風を上方に押し曲げるための突起を設けると、突起の高さ分だけ空調装置の高さ寸法を小さく設計しなければならない。このため、室外送風機や室外熱交換器の取り付けの高さ方向の空間が小さくなって室外送風機の風量が低下するとともに室外熱交換器で交換される熱量が低下して、空調装置の冷却能力が低下する問題があった(特許文献1)。
また、特許文献2に示される凹みを設ける場合、走行風は衝突壁に対して斜め下向きに衝突するため、走行風が渦となって下流側に拡散していく現象が発生しやすくなる。このため、外気吹き出し口を横切る走行風を上方に押し曲げる流体力が低下するという問題があった。
本発明の目的は、空調装置の高さ寸法を小さくすることなく、走行風の影響による室外送風機の風量減少に起因する冷却能力の低下を効果的に抑制できる鉄道車両用空調装置を提供することである。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。その一例を挙げるならば、本発明による鉄道車両用空調装置は、鉄道車両の幅方向の両端部に備えられるとともに車内の熱を車外へ排出する一対の室外熱交換器と、室外熱交換に送風する室外送風機と、室外送風機を覆う室外上面カバーと、を有する鉄道車両用空調装置であって、室外上面カバーは、鉄道車両の幅方向の両端部に外気を吸い込む外気吸込み口と、鉄道車両の幅方向の中央部に外気を吐き出す外気吐き出し口を有しており、室外上面カバーの幅方向の中央部の高さがその幅方向の両端部の高さより低く、外気吐き出し口の前記鉄道車両の長手方向の前後に上方に突出する突起を備えることを特徴とする。
本発明によれば、空調装置の高さ寸法を小さくすることなく、走行風の影響による室外送風機の風量減少に起因する冷却能力の低下を効果的に抑制できる鉄道車両用空調装置を提供することができる。
以下、図1から図6を参照して本発明の実施例について説明する。図1は鉄道車両の屋根上に搭載される鉄道車両用空調装置(以下、空調装置1と称する。)の平面図であり、空調装置1が有する冷凍サイクルを構成する各部品を表示するために、空調装置1を覆う室内上面カバーと室外上面カバーを取り外した状態を示す。
空調装置1は、筐体20の内部に2つの冷凍サイクルが構成されており、各冷凍サイクルは、圧縮機2、室外熱交換器3、室内熱交換器4及びアキュムレータ5を有する。室外送風機6及び室内送風機7は、2つの冷凍サイクルに共通に用いられる。空調装置1の筺体20は、気密(水密)性を高めた室内機室と、風雨等が浸入しても特に問題の無い室外機室を有する。
室内機室の上面は室内上面カバーに覆われ、室外機室の上面は室外上面カバーに覆われる。一対の室外熱交換器3および室外送風機6は、室外機室(筺体20内)の鉄道車両の幅方向の両端部に備えられる。室外送風機6は、対向して配置される室外熱交換器3の間に配設される。
冷凍サイクルを構成する室外熱交換器3、室内熱交換器4は、鉄道車両の長手方向に延びる中心線を挟んでほぼ対称に筐体20の内部に収納され、図示していない室外上面カバーおよび室内上面カバーによって上面を覆われている。室外熱交換器3と室内熱交換器4は、鉄道車両の長手方向に複数枚のアルミフィンが並ぶ態様で配置される。
図2は、図1の鉄道車両用空調装置のA−A断面図(鉄道車両の長手方向断面)である。室外上面カバー8には室外送風機6により室外から外気を吸い込むための外気吸い込み口9と、室外熱交換器3を通過した後の外気を室外機の外へ排出するための外気吹き出し口10が形成される。
図3は、図1の室外上面カバーの平面図である。室外上面カバー8は上下2箇所の外気吸い込み口9の間に外気吹き出し口10を設けており、該外気吹き出し面10は室外上面カバー8の筐体20との取付面と略同一面としている。
外気吹き出し口10の下方には室外送風機6が配置されている。室外送風機6の空気吹き出し方向はほぼ真上であるので、車両が走行すると空気吹き出し口10の上部を走行風が横切り、室外送風機6の通風抵抗が増加する。
その結果、室外送風機の風量が減少して室外熱交換器の冷却能力が低下するため、冷凍サイクルの冷媒圧力が上昇して圧縮機の消費電力が増加する。そこで、空気吹き出し口10近傍の車両の進行方向前後に突起11を設けて、空気吹き出し口10の手前で走行風を上方に押し曲げている。
ここで、外気吸引口12は、室外上面カバー8の左右(車両の進行方向により左右の方向が変わる)方向から空調装置1に向けて吹いてくる走行風を、突起11の手前で室外上面カバー側(図面の鉛直方向下側)に引き寄せるために設けている。室外送風機6は外気吸引口12からも外気を吸い込むので、車両が走行すると走行風を室外上面カバー側に引き寄せる力が発生する。
図5は従来の室外上面カバーの概略斜視図であり、図6は従来の室外上面カバーの平面図である。空気吸い込み口9と空気吹き出し口10は同一面になっていて、強度を持たせるためハット型にして周囲のつばの部分を筐体20との取付面にしている。
この場合、走行風は空気吹き出し口10の真上を真横に通過するので、車両が走行すると室外送風機6の通風抵抗が増加して室外風量が減少していた。一方、本発明の実施例では、図4に示すように空気吹き出し口10の真上を通過する走行風の方向が斜め上方向に押し曲げられるため、室外送風機6の排風は破線で示すように流れ易くなり、風量減少が軽減されて圧縮機の消費電力の増加を抑制できる。
以上の構成によって、空調装置の高さ寸法を小さくすることなく、走行風の影響による室外送風機の風量減少に起因する冷却能力の低下を効果的に抑制できる鉄道車両用空調装置を提供することができる。
1…空調装置 2…圧縮機
3…室外熱交換器 4…室内熱交換器
5…アキュムレータ 6…室外送風機
7…室内ファン 8…室外上面カバー、
9…外気吸い込み口 10…外気吹き出し口
11…突起 12…外気吸引口。
3…室外熱交換器 4…室内熱交換器
5…アキュムレータ 6…室外送風機
7…室内ファン 8…室外上面カバー、
9…外気吸い込み口 10…外気吹き出し口
11…突起 12…外気吸引口。
Claims (3)
- 鉄道車両の幅方向の両端部に備えられるとともに車内の熱を車外へ排出する一対の室外熱交換器と、前記室外熱交換器に送風する室外送風機と、前記室外送風機を覆う室外上面カバーと、を有する鉄道車両用空調装置であって、
前記室外上面カバーは、
前記鉄道車両の幅方向の両端部に外気を吸い込む外気吸込み口と、
前記鉄道車両の幅方向の中央部に外気を吐き出す外気吐き出し口と、
を有しており、
前記室外上面カバーの幅方向の中央部の高さがその幅方向の両端部の高さより低く、
前記外気吐き出し口の前記鉄道車両の長手方向の前後に上方に突出する突起を備えること
を特徴とする鉄道車両用空調装置。 - 請求項1に記載される鉄道車両用空調装置において、
前記突起の高さ寸法と、前記外気吸込み口の高さ寸法と、がほぼ同じであること
を特徴とする鉄道車両用空調装置。 - 請求項1に記載される鉄道車両用空調装置において、
前記室外上面カバーは、
前記突起の前記鉄道車両の長手方向の両端部に近い側に、外気を取り込む外気取り込み口を有すること
を特徴とする鉄道車両用空調装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016027521A JP2017144853A (ja) | 2016-02-17 | 2016-02-17 | 鉄道車両用空調装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016027521A JP2017144853A (ja) | 2016-02-17 | 2016-02-17 | 鉄道車両用空調装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017144853A true JP2017144853A (ja) | 2017-08-24 |
Family
ID=59681213
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016027521A Pending JP2017144853A (ja) | 2016-02-17 | 2016-02-17 | 鉄道車両用空調装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017144853A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023242924A1 (ja) * | 2022-06-13 | 2023-12-21 | 三菱電機株式会社 | 空気調和装置 |
-
2016
- 2016-02-17 JP JP2016027521A patent/JP2017144853A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2023242924A1 (ja) * | 2022-06-13 | 2023-12-21 | 三菱電機株式会社 | 空気調和装置 |
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