JP2017144427A - 水処理装置、水処理方法、廃棄物固形燃料の生産方法および処理水の製造方法 - Google Patents

水処理装置、水処理方法、廃棄物固形燃料の生産方法および処理水の製造方法 Download PDF

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Yuki Nakamura
裕貴 中村
美咲 若林
Misaki Wakabayashi
美咲 若林
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Yuto Hataya
祐人 端谷
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陸 内藤
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太希 安川
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Abstract

【課題】有機汚濁を含む水を好適に処理することができる水処理装置であって、災害時に特に好適に用いることができるものを提供する。【解決手段】原水を連続的に処理する水処理装置であって、原水に含まれる成分の少なくとも一部を不織布により取り除く前工程用装置と、前工程で処理された原水を限外ろ過膜で処理する後工程用装置を有する水処理装置。【選択図】図1

Description

本発明は、水処理装置、水処理方法、廃棄物固形燃料の生産方法および処理水の製造方法に関する。特に好ましくは、災害時等のように電力や用水が限られる中であっても、有機汚濁を含む排水を膜分離処理し、菌を除去することができる水処理装置および水処理方法に関する。
災害時などの停電時には、生物処理用の空気供給に必要な電力確保が困難であるため、下水処理場では応急処置として生物処理を省略する場合がある。具体的には、既設沈殿池あるいは素堀りなどの仮設沈殿池に塩素剤を投入し、除菌したうえで緊急放流することが応急復旧として行われている。このような緊急時においても、大腸菌群などの病原微生物を可能な限り除菌して放流することが求められる。
災害時等の停電時における下水処理の応急復旧用の手段としては、例えば、簡易の沈殿池を設け、そこに塩素剤(固形塩素または次亜塩素酸ナトリウム)を投入して除菌する方法が知られている。しかしながら、そのような下水処理手段には下記のような課題がある。
(1)塩素剤の適量の判断が困難
沈殿池に堆積した汚泥の舞い上がりによって汚泥由来の還元性物質に塩素剤が消費され、想定する除菌効果が得られない場合や、除菌不足のリスクを回避しようと過剰に塩素剤を投入すると、環境負荷が高く、放流する水系の生態系への悪影響が及ぶ場合がある。
(2)耐塩素性病原微生物は塩素剤では除菌不可
塩素剤は大腸菌群や一般細菌の除菌には効果があるが、クリプトストリジウムやジアルジアなどの耐塩素性病原微生物を不活化することができないため、これらによる集団感染リスクを免れない。
(3)生汚泥の処理
電力が限られる中、汚泥を掻き寄せるための動力が確保できなかったり、仮設沈殿池が簡易的な構造であるが故に汚泥が流出したりするなど、生汚泥の処理を適切に行えない状況も発生する。なお、生汚泥は含水率が非常に高く体積が大きいため、脱水処理までの一次保管場所を大きく占有することも大きな課題となっている。
このような課題を解決する手段としては、例えば、安価な手段により予め汚水を処理し、その後により精密な処理を行うことが考えられる。そのような処理手段として、例えば、特許文献1には、汚染性有機物を含む排水を不織布担体を用いた生物処理装置で処理し、その処理水を内圧型の中空糸膜モジュールを用いた膜分離装置に通す排水処理方法が開示されている。また、特許文献2には、生物処理をした汚水に対して、平均孔径0.5μm以上の膜による第一段の処理をしたのち、平均孔径0.5μm未満の膜による第2段の処理をする汚水の処理方法が開示されている。
特開平05−169097号公報 特開2000−005566号公報
しかしながら、これらの特許文献に記載されている技術は、大量の汚水を安価にかつ安全に処理するためは、処理能力および効率が不充分なものであり、災害時に好適に用いるにはさらに改良する余地があった。そこで、本発明は、災害時等のように電力や用水が限られる中であっても、有機汚濁を含む排水を膜分離処理し、菌を除去することができる水処理装置および水処理方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、原水を連続的に処理する水処理装置であって、原水に含まれる成分の少なくとも一部を不織布により取り除く前工程用装置と、前工程で処理された原水を限外ろ過膜で処理する後工程用装置を有する水処理装置を用いることにより、災害時等のように電力や用水が限られる中であっても、有機汚濁を含む排水を膜分離処理し、菌を除去することができることを見出し、以下の発明を成すに至ったものである。
また、この水処理装置の構成とすることにより、従来課題を抱えていた汚泥処理が必要なくなることが好ましい。
さらに、本発明者等は、使用済み不織布を巻き取ることにより、そのままRPF(Refuse Paper and Plastic Fuel、廃棄物固形燃料)に転用できることも見出した。
本発明および本発明の好ましい態様は以下のとおりである。
[1] 原水を連続的に処理する水処理装置であって、
不織布を巻回してなる原反ロールと、原反ロールから不織布を巻取ることができるように構成された巻取ロールとを有し、原反ロールから巻取ロールへ不織布を巻取りながら、原反ロールと巻取ロールとの間に存在する不織布のいずれかの領域に原水を滴下することにより、原水を連続的に処理する水処理装置。
[2] 巻取ロールは、原反ロールよりも上方に位置し、原水が透過する不織布の面と水平面とがなす角度が0〜75度である[1]に記載の水処理装置。
[3] 原水を滴下する領域が巻取ロールの近傍である[1]又は[2]に記載の水処理装置。
[4] 不織布の坪量が10〜300g/m2であり、
不織布の繊維材料が、セルロース系繊維、化学修飾セルロース系繊維、熱可塑性繊維、強化繊維からなる群より選択される1種以上である[1]〜[3]のいずれか1つに記載の水処理装置。
[5] 強化繊維が、炭素繊維、ガラス繊維、バサルト繊維、アルミナ繊維、又は、チラノ繊維である[4]に記載の水処理装置。
[6] 不織布が、乾式法、湿式法、又は、スパンボンド法のいずれかの方法で製造されたものである[1]〜[5]のいずれか1つに記載の水処理装置。
[7] 不織布による工程よりも上流に無機凝集剤を添加する工程をさらに有する[1]〜[6]のいずれか1つに記載の水処理装置。
[8] 不織布による工程よりも下流に限外ろ過膜をさらに有する[1]〜[7]のいずれか1つに記載の水処理装置。
[9] 原水を連続的に処理する水処理装置であって、
原水に含まれる成分の少なくとも一部を不織布により取り除く前工程用装置と、
前工程で処理された原水を限外ろ過膜で処理する後工程用装置を有する水処理装置。
[10] 前工程用装置が、不織布を巻回してなる原反ロールと、原反ロールから不織布を巻取ることができるように構成された巻取ロールとを有し、
前工程用装置が、原反ロールから巻取ロールへ不織布を巻取りながら、原反ロールと巻取ロールとの間に存在する不織布のいずれかの領域に原水を滴下する[9]に記載の水処理装置。
[11] 前工程用装置が、流路切換部と、流路切換部にそれぞれ接続された複数の配管とを備え、
複数の配管が交換できる不織布を有し、
流路切換部が、不織布が取り付けられた配管への流路を開状態とし、かつ、不織布が取り外された配管への流路を閉状態とする[9]に記載の水処理装置。
[12] 前工程用装置が、流路切換部と、流路切換部にそれぞれ接続された供給口を備える複数の処理槽を備え、
複数の処理槽が差し込み部および差し込み部に差し込まれた不織布を有し、
流路切換部が、不織布が差し込まれた処理槽の供給口への流路を開状態とし、かつ、不織布が差し込まれていない処理槽の供給口への流路を閉状態とし、
供給口から不織布に原水を滴下する[9]に記載の水処理装置。
[13] 前工程用装置が、原水が流入する貯水槽を備え、
貯水槽が複数の差し込み部および複数の差し込み部のうち少なくとも一つに差し込まれた不織布を有し、
不織布が貯水槽の底部から水面より高い位置まで連続しており、
不織布によって貯水槽が原水貯留部および一次処理水貯留部に分画されている[9]に記載の水処理装置。
[14] 不織布が植物由来のパルプを90質量%以上含む[9]〜[13]のいずれか一つに記載の水処理装置。
[15] 不織布の見かけ比重が0.11〜0.16g/m3である[9]〜[14]のいずれか一つに記載の水処理装置。
[16] 不織布の表面がカチオン性に帯電されている[9]〜[15]のいずれか一つに記載の水処理装置。
[17] 不織布の坪量が10〜300g/m2であり、
不織布の繊維材料が、セルロース系繊維、化学修飾セルロース系繊維、熱可塑性繊維、強化繊維からなる群より選択される1種以上である[9]〜[16]のいずれか一つに記載の水処理装置。
[18] 強化繊維が、炭素繊維、ガラス繊維、バサルト繊維、アルミナ繊維、又は、チラノ繊維である[17]に記載の水処理装置。
[19] 不織布が、乾式法、湿式法、又は、スパンボンド法のいずれかの方法で製造されたものである[9]〜[18]のいずれか一つに記載の水処理装置。
[20] 不織布よりも上流に凝集剤を添加する装置をさらに有する[9]〜[19]のいずれか一つに記載の水処理装置。
[21] 原水を連続的に処理する水処理方法であって、
不織布を巻回してなる原反ロールと、原反ロールから不織布を巻取ることができるように構成された巻取ロールとを用いて、原反ロールから巻取ロールへ不織布を巻取りながら、原反ロールと巻取ロールとの間に存在する不織布のいずれかの領域に原水を滴下することにより、原水を連続的に処理する工程を有する水処理方法。
[22] [1]〜[20]のいずれか一つに記載の水処理装置又は[21]に記載の水処理方法で使用済みの不織布を巻取ロールで巻き取ったものを廃棄物固形燃料として回収することを特徴とする廃棄物固形燃料の生産方法。
[23] [1]〜[20]のいずれか一つに記載の水処理装置を稼働させることにより又は[21]の水処理方法を行うことにより処理水を製造することを特徴とする処理水の製造方法。
本発明の水処理装置によれば、有機汚濁を含む水を好適に処理することができる。災害時に特に好適に用いることができる。
本発明の水処理装置の一例を示す概略図である。 本発明の水処理装置の一例を示す概略図である。 本発明の水処理装置の一例を示す概略図である。 本発明の水処理装置に用いられる前工程用装置の一例を示す概略図である。 本発明の水処理装置に用いられる前工程用装置の一他の例を示す概略図である。 本発明の水処理装置に用いられる前工程用装置の他の一例を示す概略図である。 本発明の水処理装置に用いられる前工程用装置の他の一例を示す概略図である。 本発明の水処理装置に用いられるしぼり装置の一例を示す概略図である。
以下、本発明について説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様や具体例に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[水処理装置]
本発明の水処理装置は、原水を連続的に処理する水処理装置であって、
不織布を巻回してなる原反ロールと、原反ロールから不織布を巻取ることができるように構成された巻取ロールとを有し、原反ロールから巻取ロールへ不織布を巻取りながら、原反ロールと巻取ロールとの間に存在する不織布のいずれかの領域に原水を滴下することにより、原水を連続的に処理する水処理装置である。
この態様の水処理装置は、後述の第1の態様に用いる前工程用装置の好ましい態様であり、下流に膜分離装置(好ましくは限外ろ過膜)を組み合わせて用いられる。
本発明の水処理装置は、前工程用装置および後工程用装置を有する態様としてもよい。以下、特に断り無く「水処理装置」という場合、前工程用装置および後工程用装置を有する態様の水処理装置を意味する。
本発明の水処理装置は、原水を連続的に処理する水処理装置であって、
原水に含まれる成分の少なくとも一部を不織布により取り除く前工程用装置と、
前工程で処理された原水を限外ろ過膜で処理する後工程用装置を有する。
本発明の水処理装置は、後述の第1の態様〜第4の態様であることが好ましい。
<従来技術の問題点を解決するための本発明のポイント>
不織布による前処理(前工程)を実施することで、後工程の膜分離処理を可能にする。
限外ろ過膜を用いれば、耐塩素性病原微生物を含めた菌を分離除去することが可能であるため、感染症のリスクが極めて少ない。しかしながら、懸濁物質を多く含む未処理の原水をそのまま膜ろ過で処理しようとすると膜が直ちに閉塞してしまうため、原水に適切な前処理を施した後に膜ろ過をすることが必要である。この前処理を不織布で行う。
図1は、本発明の水処理装置の一例を示す概略図である。
図1の水処理装置では、任意に備えられていてもよい原水槽101から、前工程用装置102に原水2が供給される。
凝集剤を添加する装置(不図示)により、原水2に凝集剤105を添加してもよい。
前工程用装置102では、不織布1によって原水2が前処理され、一次処理水3を得る。
凝集剤を添加する装置(不図示)により、一次処理水3に凝集剤105を添加してもよい。
一次処理水3は、任意に備えられていてもよい限外ろ過膜処理用集水槽103に一時的に集水されてもよい。
限外ろ過膜処理用集水槽103から、後工程用装置104に一次処理水3が供給される。
前工程用装置102では、限外ろ過膜4によって一次処理水3が後処理され、濃縮水5および処理水6を得る。
濃縮水5は、原水槽101に返送されてもよい。
前工程用装置102から生じた使用済不織布1Aは、焼却処理(RPF化)106することが好ましい。
<原水>
原水としては、特に制限はない。
本発明では限外ろ過膜を通過した処理水が得られるため、屎尿処理場や下水処理場のような生物処理法を利用する場合に適した汚水などを原水としては用いることができる。その他、原水としては、有機物、無機物、重金属類を含む各種産業排水などを用いることができる。
なお、原水は、被処理水と同義である。
<凝集剤>
原水に添加してもよい凝集剤としては、特に制限は無い。公知の高分子凝集剤、無機凝集剤を用いることができる。
水処理装置は、不織布による工程よりも上流に無機凝集剤を添加する工程を有することが好ましい。
水処理装置は、不織布よりも上流に凝集剤を添加する装置を有することが好ましく、不織布よりも上流に無機凝集剤を添加する装置を有することがより好ましい。
<原水供給口>
前工程用装置は、原水供給口を有することが好ましい。
滴下する原水供給口は、不織布(例えば第1の態様では原反ロール)に対して平行な向きに横長であることが好ましい。また、滴下する原水供給口の幅は、できるだけ不織布の幅と同等であることが望ましい。できるだけ不織布全体に水が滴下するようにしたいためである。
原水供給口の幅は、不織布(例えば第1の態様では原反ロール)の幅を100%としたとき、50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましく、95%以上であることが最も好ましい。
<不織布>
不織布は、特に制限は無い。
不織布の孔径は、特に制限はなく、限外ろ過膜の孔径よりも大きいことが好ましい。
不織布が、乾式法、湿式法、又は、スパンボンド法のいずれかの方法で製造されたことが好ましく、乾式法で製造されたことがより好ましい。乾式法の中でも、エアレイド方法(支持体にエアーで吹き付ける方法。例えば、おしぼりを製造する方法)で製造されたことが好ましい。
不織布は、坪量が10〜300g/m2であることが好ましい。不織布の坪量の下限値は15g/m2以上であることがより好ましく、20g/m2以上であることが特に好ましい。不織布の坪量の上限値は100g/m2以下であることがより好ましく、50g/m2以上であることが特に好ましい。
不織布の材料は、特に制限はない。不織布の繊維材料が、セルロース系繊維、化学修飾セルロース系繊維、熱可塑性繊維、強化繊維からなる群より選択される1種以上であることが好ましく、セルロース系繊維、化学修飾セルロース系繊維、強化繊維からなる群より選択される1種以上であることがより好ましく、セルロース系繊維であることが特に好ましい。
セルロース系繊維としては、植物由来のパルプであることが好ましい。植物由来のパルプとしては、クラフトパルプ、溶解パルプ、メカニカルパルプなどを挙げることができ、クラフトパルプが好ましい。本発明では、不織布が、植物由来のパルプを50質量%以上含むことが好ましく、60質量%以上含むことがより好ましく、90質量%以上含むこと(不織布のパルプ含有率が90質量%以上であること)が特に好ましい。不織布中の植物由来のパルプの上限値は特に制限はなく、99質量%以下であることが好ましく、98質量%以下であることがより好ましく、97質量%以下であることが特に好ましい。
強化繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、バサルト繊維、アルミナ繊維、又は、チラノ繊維であることが好ましい。
不織布のかさ密度(見かけ比重とほぼ同義)は0.05〜0.30g/m3であることが好ましく、0.08〜0.20g/m3であることがより好ましく、0.11〜0.16g/m3であることが特に好ましく、0.13〜0.16g/m3であることがより特に好ましい。かさ密度がこの範囲内であると、不織布が目詰まりしにくい。
不織布の表面がカチオン性に帯電されていることが好ましい。懸濁物質(suspended solids;SS)は通常アニオンである。不織布も通常アニオン性に帯電されている。表面処理により、不織布の表面をカチオン性に帯電することで、SSを吸着しやすくなる。不織布の表面をカチオン性に帯電する方法としては、凝集剤をあらかじめ不織布に含浸させる方法を挙げることができる。含浸させる凝集剤としてはカチオン性の凝集剤が好ましい。カチオン性高分子凝集剤としては、ジアルキルアミン類とエピハロヒドリン重縮合物、アルキレンジアミン類とジアルキルアミン及びエピハロヒドリン重縮合物、ポリジアリルジメチルアンモニウム塩化物塩、ジシアンジアミドとホルムアルデヒド重縮合物、ジシアンジアミドとホルムアルデヒドと塩化アンモニウム重縮合物、ポリアルキレンイミン、(メタ)アクリレート系カチオン性基を含む水溶性高分子、及びカチオン性界面活性剤が例示される。カチオン性無機凝集剤としては、ポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化第二鉄、ポリ硫酸第二鉄、硫酸第一鉄を挙げることができる。
図1にフローチャートとして示したとおり、原水2に凝集剤105を添加しておき、まず原水中のSSを粗大化してもよい。表面がカチオン性に帯電された不織布は、任意に設定される保管期限内に使用することが好ましい。
不織布は、その他に、親水化剤を含むことが好ましい。
不織布としては市販のものを用いてもよい。例えば、王子キノクロス株式会社製、商品名キノクロスなどを好ましく用いることができる。
不織布は、平膜であっても、ロール状の膜であってもよい。ロール状の膜は、原反ロールから巻きだして平膜の不織布として用いてもよい。
不織布は、固定されていても、移動可能であってもよい。
(使用済不織布)
除去対象物を捕捉した不織布(使用済不織布)は、焼却処理(RPF化)することで再資源化することが可能である。
<第1の態様>
第1の態様では、前工程用装置が、不織布を巻回してなる原反ロールと、原反ロールから不織布を巻取ることができるように構成された巻取ロールとを有し、
前工程用装置が、原反ロールから巻取ロールへ不織布を巻取りながら、原反ロールと巻取ロールとの間に存在する不織布のいずれかの領域に原水を滴下する。
図2および図4は本発明の水処理装置に用いられる前工程用装置の一例を示す概略図であり、第1の態様に用いられる前工程用装置の一例に関する。
なお、第1の態様では、巻取ロールを用いる態様を示したが、使用済不織布は必ずしも巻取ロールで巻き取る必要はない。すなわち、本発明の水処理装置には、巻取ロールを有さない態様も含まれる。使用済不織布を巻き取らず、不織布を自重で脱水させることができる。この場合、原反ロール(不織布)を動かす動力は、ベルトコンベアなどでよい。
第1の態様の前工程用装置において、原水2は不織布1を通過して一次処理水3となる。一次処理水3は任意の方法で限外ろ過膜を備える後工程用装置に送ることができる。
(原水供給口)
第1の態様では、不織布1が平膜となっている部分の不織布1の鉛直上方向に、原水供給口13を有することが好ましい。
(原反ロール)
図2および図4では、前工程用装置が、不織布を巻回してなる原反ロール11と、原反ロール11から不織布1を巻取ることができるように構成された巻取ロール12とを有する。
第1の態様では、原反ロールから巻き出された不織布を巻き取っていくことで常に新鮮な不織布で前処理が可能である。
不織布を巻き取ることで脱水を兼ねることができる。図4では、巻取ロール12に吸水材32を接触させた態様を示した。吸水材32としては、任意の大きさにカットした不織布が好ましく、カットした不織布を巻取ロール12の下に敷くことが好ましい。脱水のしぼり水中の汚泥を吸着できる。
(巻取ロール)
巻取ロールは、原反ロールよりも上方に位置していてもよいし、同じ高さに位置していてもよい。
原水が透過する不織布の面と水平面とがなす角度(水平からの傾斜角度)が0〜75度(°)であることが好ましく、0〜20度であることがより好ましい。一方、水平からの傾斜角度を15〜75度としてもよい。図2には、水平からの傾斜角度が15度の例が示されている。図4には、水平からの傾斜角度が0度の例が示されている。
巻取ロールにおける巻取り速度は1m/分〜60m/分の範囲内であることが好ましい。原反ロールの幅(従って、不織布の幅)は100mm〜2000mmであることが好ましい。同様に、巻取ロールの幅は100mm〜2000mmであることが好ましい。
(支えとなる構造物)
原反ロールと巻取ロールとの間に位置する不織布の下方に、強度保持用の金網などの支えとなる構造物を設けることが好ましい。この構造物は、使用する不織布より透水性が良いものであることが好ましい。図2および図4には、支えとなる構造物14として、金網を用いた例を示した。
(横壁)
不織布が平膜となっている部分の両側に、横壁を設けて、原水が横方向に流れない(原水2が不織布1を通過して鉛直下方向に滴下する)ようにすることが好ましい。不織布の面よりも高い横壁が、不織布の流れ方向に沿って設けられることが好ましい。図2には、不織布1が平膜となっている部分の両側に、横壁15を設けた例を示した。
(スプレー)
原反ロールから巻き出された不織布1に対し、スプレー31を用いて不織布1の表面電荷のコントロールが可能な材料(凝集剤など)を添加してもよい。
(滑落防止用バー)
本発明の水処理装置の第1の態様において、原反ロールと巻取ロールとの間に、不織布上の除去対象物(例えば汚泥)が下方へ滑落するのを防ぐための構造物(例えば、棒状の構造物)を設けることが好ましい。棒状の構造物(滑落防止用バー)は、巻取ロールと原水滴下位置の間で、かつ、巻取ロールで不織布が巻き取られる位置と同じ高さあるいはそれよりも高い位置に、ロールに平行に設けることが好ましい。これにより、バーの上を不織布が通過することで、巻取直前の除去対象物(使用済不織布)が下方へ滑落するのを防ぐことができる。この形態を図3に示す。図3には、棒状の構造物22として、滑落防止用バーを用いた例を示した。図3(B)は、図3(A)を水平方向から見た場合を示す。
不織布上の除去対象物(不図示)は、棒状の構造物22さえ越えれば、原反ロール11側に逆流しないで、巻取ロール12側に回収できる。そのため、原水滴下位置21は、棒状の構造物22および原反ロール11側の間であり、かつ、棒状の構造物22の近傍であることが好ましい。原水滴下位置21と棒状の構造物22との距離を短くすることで、不織布上の除去対象物(不図示)は棒状の構造物22を超えやすくなる。
なお、水処理装置が棒状の構造物を有さない場合、原水滴下位置は、巻取ロールの近傍であることが好ましい。
<第2の態様>
第2の態様では、前工程用装置が、流路切換部と、流路切換部にそれぞれ接続された複数の配管とを備え、
複数の配管が交換できる不織布を有し、
流路切換部が、不織布が取り付けられた配管への流路を開状態とし、かつ、不織布が取り外された配管への流路を閉状態とする。
図5は本発明の水処理装置に用いられる前工程用装置の一例を示す概略図であり、第2の態様に用いられる前工程用装置の一例に関する。
第2の態様の前工程用装置において、原水2は不織布1を通過して一次処理水3となる。一次処理水3は任意の方法で限外ろ過膜を備える後工程用装置に送ることができる。第2の態様では、複数の配管に接続された流路合流部を有していて、流路合流部を介して一次処理水3が不図示の限外ろ過膜(後工程用装置)に送られてもよい。また、複数の配管が合流せず、各配管がそれぞれ限外ろ過膜処理用集水槽に連結していてもよい。
第2の態様では、複数の配管42の数は2つ以上であれば特に制限は無い。2つ以上の配管42が並列に配置されており、配管42中の目詰まりした不織布1のみを適宜交換することで連続的に操業できる。第2の態様に用いられる不織布1としては特に制限は無いが、平膜の不織布を用いることが好ましく、配管42の断面形状にあわせた断面形状の不織布を用いることができる。なお、不織布が組み込まれたモジュールを配管42に設置し、モジュール全体を交換してもよい。
流路切換部41が、自動または手動で、流路切換部41にそれぞれ接続された複数の配管42への流路を切り替えることができる。流路切換部41が、不織布1が取り付けられた配管42への流路を開状態とし、かつ、不織布が取り外された配管42への流路を閉状態とする。
<第3の態様>
第3の態様では、前工程用装置が、流路切換部と、流路切換部にそれぞれ接続された供給口を備える複数の処理槽を備え、
複数の処理槽が差し込み部および差し込み部に差し込まれた不織布を有し、
流路切換部が、不織布が差し込まれた処理槽の供給口への流路を開状態とし、かつ、不織布が差し込まれていない処理槽の供給口への流路を閉状態とし、
供給口から不織布に原水を滴下する。
図6は本発明の水処理装置に用いられる前工程用装置の一例を示す概略図であり、第3の態様に用いられる前工程用装置の一例に関する。
第3の態様では、複数の処理槽51の数は2つ以上であれば特に制限は無い。2つ以上の処理槽51が並列に配置されており、処理槽51のうち目詰まりした不織布1を交換することで連続的に操業できる。第3の態様に用いられる不織布1としては特に制限は無いが、平膜の不織布を用いることが好ましい。それぞれの処理槽51が差し込み部52および差し込み部52に差し込まれた不織布1を有する。差し込み部52はほぼ水平方向に設けられていることが、平膜の不織布を交換しやすい観点から好ましい。それぞれの処理槽51は、不織布を交換しやすい観点から、差し込み部52を複数有することが好ましく、2つ有することがより好ましい。
2つ以上の処理槽が同じ段に並列に配置されていてもよく、2つ以上の処理槽が異なる段に並列に配置されていてもよい。図6では、2つ以上の処理槽51が異なる段に並列に配置された例を示した。第3の態様の前工程用装置において、原水2は不織布1を通過して一次処理水3となる。一次処理水3は任意の方法で限外ろ過膜を備える後工程用装置に送ることができる。第3の態様では、複数の処理槽51に接続された流路合流部を有していて、流路合流部を介して一次処理水3が不図示の限外ろ過膜(後工程用装置)に送られてもよい。例えば、上段の処理槽51からの一次処理水3は、下段の処理槽51の不織布1よりも下流の部分を流路合流部として送られてもよい。また、複数の処理槽の一次処理水が合流せず、各処理槽からの一次処理水がそれぞれ限外ろ過膜処理用集水槽に連結していてもよい。
処理槽51には、不織布1を差し込み交換しやすい所望の高さに差し込み部52を設けることができるが、処理槽51の高さは高い方が処理水量の観点から好ましい。
図6では、流路切換部41が、自動または手動で、流路切換部にそれぞれ接続された供給口を備える複数の処理槽51への流路を切り替えることができる。流路切換部41が、不織布1が差し込まれた処理槽の供給口53への流路を開状態とし、かつ、不織布が差し込まれていない処理槽の供給口53への流路を閉状態とし、処理槽の供給口53から不織布1に原水2を滴下する。
処理槽の底部54が傾斜していて、不織布1で処理された一次処理水3を傾斜に沿って重力で落下させ、処理槽51から排出できることが好ましい。また、処理槽の底部54が傾斜していない場合は、ポンプ55を配置して一次処理水3を処理槽51から排出してもよい。
<第4の態様>
第4の態様では、前工程用装置が、原水が流入する貯水槽を備え、
貯水槽が複数の差し込み部および複数の差し込み部のうち少なくとも一つに差し込まれた不織布を有し、
不織布が貯水槽の底部から水面より高い位置まで連続しており、
不織布によって貯水槽が原水貯留部および一次処理水貯留部に分画されている。
図7は本発明の水処理装置に用いられる前工程用装置の一例を示す概略図であり、第4の態様に用いられる前工程用装置の一例に関する。
第4の態様では、複数の差し込み部52の数は2つ以上であれば特に制限は無い。2つ以上の差し込み部52が並列に配置されており、差し込み部52のうち目詰まりした不織布1を交換することで連続的に操業できる。ただし、同時にすべての差し込み部52の不織布1が存在しなくなるタイミングがないように、不織布1を交換する。第4の態様に用いられる不織布1としては特に制限は無いが、平膜の不織布を用いることが好ましい。差し込み部52はほぼ鉛直方向に設けられていることが、平膜の不織布を交換しやすい観点から好ましい。貯水槽61は、不織布1を交換しやすい観点から、差し込み部52を複数有することが好ましく、2つ有することがより好ましい。
不織布1が貯水槽の底部65から水面(原水貯留部の水位64)より高い位置まで連続しており、不織布1によって貯水槽61が原水貯留部61Aおよび一次処理水貯留部61Bに分画されている。この構成により、原水2は、必ず不織布1を通過することとなる。また、不織布1の断面は、貯水槽の断面の全体に配置されるサイズとすることが好ましい。「複数の差し込み部および複数の差し込み部のうち少なくとも一つに差し込まれた不織布」を1つのモジュールとして、このモジュールの水面下の断面が貯水槽61の断面に一致するように配置してもよい。
第4の態様の前工程用装置において、原水2は不織布1を通過して一次処理水3となる。一次処理水3は任意の方法で限外ろ過膜を備える後工程用装置に送ることができる。
「複数の差し込み部および複数の差し込み部のうち少なくとも一つに差し込まれた不織布」を1つのモジュールとして、このモジュールを貯水槽61が2つ以上有していてもよい。このモジュールは並列に配置されていてもよく、直列に配置されていてもよい。図6では、2つ以上のモジュールが直列に配置された例を示した。図6のように2つ以上のモジュールが直列に配置された場合、上流のモジュールの差し込み部52に粗いフィルター(比較して孔径が大きい)の不織布1を配置し、下流のモジュールの差し込み部52に細かいフィルター(比較して孔径が小さい)の不織布1を配置することが好ましい。このモジュールを3つ以上直列に配置して、目の粗さを3種以上に順に細かくした不織布をそれぞれのモジュールに配置してもよい。
第4の態様では、貯水槽61が水位センサー62を有し、水位センサー62が少なくとも原水貯留部61Aの水位を検知することが好ましい。
第4の態様では、貯水槽61が不織布1の交換装置63を有することが好ましい。原水貯留部61Aの水位が任意に設定された高さまで到達した場合に、自動または手動で、交換装置63は不織布が差し込まれていなかった差し込み部52に不織布1を配置し、かつ、不織布が差し込まれていた差し込み部52から不織布1を取り出すことが好ましい。自動で交換装置63が不織布1を交換する場合、水位センサー62と交換装置63は、公知の方法で原水貯留部61Aの水位に関する信号(電気的信号であっても、物理的なスイッチであってもよい)をやり取りできればよい。
貯水槽の底部65が傾斜していて、不織布1で処理された一次処理水3を傾斜に沿って重力で落下させ、貯水槽61から排出できることが好ましい。また、貯水槽の底部65が傾斜していない場合は、ポンプ55を配置して一次処理水3を貯水槽61から排出してもよい。
<しぼり装置>
第2の態様、第3の態様および第4の態様の水処理装置は、さらに使用済不織布(SS含む)を脱水するしぼり装置を有することが好ましい。
図8は、本発明の水処理装置に用いられるしぼり装置の一例を示す概略図である。しぼり装置71の内部に、使用済不織布1Aを積層し、使用済不織布1Aを自重で脱水させることができる。しぼり装置71により使用済不織布1Aから脱水されたしぼり水72は、任意の方法で原水2に戻す(返送する)ことが好ましい。しぼり装置71の底部が傾斜していて、しぼり水72を傾斜に沿って重力で落下させ、しぼり装置71から排出できることが好ましい。
<後工程用装置>
一般に、懸濁物質を多く含む未処理の原水をそのまま限外ろ過膜処理しようとすると膜が直ちに閉塞してしまう。これに対し、本発明では、原水に適切な前処理を施した後に、限外ろ過膜を通過させることにより、透水性に優れた限外ろ過膜処理ができる。
(限外ろ過膜)
限外ろ過膜としては特に制限は無く、公知の限外ろ過膜を用いることができる。限外ろ過膜としては市販のものを用いてもよい。例えば、王子エンジニアリング株式会社製、OJI−CLEAR(登録商標)などを好ましく用いることができる。
限外ろ過膜は、孔径の下限値が0.001μm以上であることが好ましく、0.05μm以上であることがより好ましく、0.01μm以上であることが特に好ましい。孔径の上限値が0.05μm以下であることが好ましく、0.04μm以下であることがより好ましく、0.03μm以下であることが特に好ましい。
水処理装置は、限外ろ過膜を逆洗浄できる逆洗浄装置を備えることが好ましい。
逆洗浄装置としては特に制限は無く、公知の逆洗浄装置を用いることができる。
逆洗浄を実施するタイミングは特に制限は無く、限外ろ過膜が閉塞しないで長期間の安定運転ができるように定めることができる。
<その他の装置>
水処理装置は、その他の装置を有していてもよい。
例えば、後工程用装置の後段階(下流)として、逆浸透膜を備えるろ過装置を有していてもよい。なお、後工程用装置の後段階(下流)として、そのまま放流(例えば、災害時の緊急放流など)してもよい。
また、水を各装置間で移動させる方法としては特に制限は無く、公知のポンプなどを用いてもよく、重力による移動を用いてもよい。災害時の利用の観点から、水を各装置間で移動させる方法は、重力による移動であることが好ましい。すなわち、上流側から順に上から下に水が移動するように各装置を配置することが好ましい。
水処理装置は、実質的に生物処理槽を有さないことが、低コスト化および災害時の省電力化の観点から好ましい。ここで、災害時などの停電時には、生物処理用の空気供給に必要な電力確保が困難であるため、下水処理場では応急処置として生物処理を省略する場合がある。従来、既設沈殿池あるいは素堀りなどの仮設沈殿池に塩素剤を投入し、除菌したうえで緊急放流することが応急復旧として行われている。このような緊急時においても、大腸菌群などの病原微生物を可能な限り除菌して放流することが求められる。本発明の水処理装置は、実質的に生物処理槽を有さない場合も、低コストで、透水性に優れた限外ろ過膜処理をできるため、災害時に好ましく用いることができる。
本発明の水処理装置は、後工程用装置の下流に、実質的に沈殿槽を有さないことが、低コスト化の観点から好ましい。
[水処理方法]
本発明の水処理方法は、原水を連続的に処理する水処理方法であって、
不織布を巻回してなる原反ロールと、原反ロールから不織布を巻取ることができるように構成された巻取ロールとを用いて、原反ロールから巻取ロールへ不織布を巻取りながら、原反ロールと巻取ロールとの間に存在する不織布のいずれかの領域に原水を滴下することにより、原水を連続的に処理する工程を有する。
[廃棄物固形燃料の生産方法]
本発明の廃棄物固形燃料の生産方法は、本発明の水処理装置又は本発明の水処理方法で使用済みの不織布(使用済不織布)を巻取ロールで巻き取ったものを廃棄物固形燃料として回収する。
廃棄物固形燃料の生産方法は、使用済不織布を自重で脱水させたものを廃棄物固形燃料として回収することも好ましい。
[処理水の製造方法]
本発明の処理水の製造方法は、本発明の水処理装置を稼働させることにより又は本発明の水処理方法を行うことにより処理水を製造する。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」、「%」は質量基準である。
[実験例1]
実験例1の水処理装置では、第1の態様の水処理装置を用い、坪量20g/m2、かさ密度0.15g/cm3、パルプ含有率90%の不織布を使用した。各実験例で用いた不織布はエアレイド方法で製造されたものであり、不織布の表面はポリ塩化アルミニウムを含浸処理することによってカチオン性に帯電させた。
実験例1の水処理装置では、第1の態様の水処理装置において、水平からの傾斜角度を5°にして、水処理を行った。
<評価>
10cm2の不織布を備える実験例1の水処理装置を、0.5Lの水道水が全量通過する時間を測定した。この結果から、1秒間に単位不織布面積の水処理装置(前工程用装置)の不織布を通過する水道水の量を水処理装置(前工程用装置)の透水性(L/m2・sec)として求めた。
実験例1の水処理装置の透水性は、806(L/m2・sec)となった。なお、水処理装置(前工程用装置)の透水性は数値が高いほど原水を透過しやすく、目詰まりしにくいため好ましい。
[実験例2]
不織布の水平からの傾斜角度を0°とする以外は実験例1と同様の条件で水処理装置の透水性を測定したところ、887(L/m2・sec)であった。
[実験例3]
不織布の水平からの傾斜角度が20°である以外は、実験例1と同様の条件で水処理装置の透水性を測定したところ、653(L/m2・sec)であった。
[実験例4]
坪量が100g/m2の不織布を用いる以外は実験例1と同様の条件で水処理装置の透水性を測定したところ、313(L/m2・sec)であった。
[実験例5]
坪量が300g/m2の不織布を用い、水平からの傾斜角度が70°である以外は実験例1と同様の条件で水処理装置の透水性を測定したところ、104(L/m2・sec)であった。
[実験例6]
坪量が500g/m2の不織布を用いる以外は実験例1と同様の条件で水処理装置の透水性を測定したところ、36(L/m2・sec)であった。
[実験例7]
かさ密度が0.12g/cm3の不織布を用いる以外は実験例4と同様の条件で水処理装置の透水性を測定したところ、385(L/m2・sec)であった。
[実験例8]
坪量100g/m2、かさ密度0.15g/cm3、パルプ含有率70%の不織布(実験例4で用いた不織布のパルプ含有率のみを90%から70%に下げたもの)を使用し、実験例1と同じ条件にて水処理装置の透水性を測定したところ、93(L/m2・sec)であった。
[実験例9]
パルプ含有率が50%である不織布を用いる以外は実験例8と同じ条件にて水処理装置の透水性を測定したところ、6(L/m2・sec)であった。
[実験例10]
坪量100g/m2、かさ密度0.3g/cm3、パルプ含有率90%の不織布(実験例4で用いた不織布のかさ密度のみを0.15g/cm3から0.3g/cm3にしたもの)を使用し、実験例1と同じ条件にて水処理装置の透水性を測定したところ、71(L/m2・sec)であった。
[実験例11]
坪量100g/m2、かさ密度0.5g/cm3、パルプ含有率90%の不織布(実験例4で用いた不織布のかさ密度のみを0.15g/cm3から0.5g/cm3にしたもの)を使用し、実験例1と同じ条件にて水処理装置の透水性を測定したところ、8(L/m2・sec)であった。
実験例1〜11で得られた結果を下記表1にまとめた。
Figure 2017144427
上記表1より、本発明の水処理装置によれば、前工程用装置の透水性が高いことがわかった。
さらに、実験例1〜11の前工程用装置と、前工程で処理された原水(一次処理水)を限外ろ過膜で処理する後工程用装置を有する水処理装置とすることにより、有機汚濁を含む排水を膜分離処理し、菌を除去することができることがわかった。
以上より、本発明の水処理装置によれば、災害時等のように電力や用水が限られる中であっても、有機汚濁を含む排水を膜分離処理し、菌を除去することができることがわかった。
1 不織布
1A 使用済不織布
2 原水
3 一次処理水
4 限外ろ過膜
5 濃縮水
6 処理水
11 原反ロール
12 巻取ロール
13 原水供給口
14 支えとなる構造物
15 横壁
21 原水滴下位置
22 棒状の構造物
31 スプレー
32 吸水材
41 流路切換部
42 配管
51 処理槽
52 差し込み部
53 処理槽の供給口
54 処理槽の底部
55 ポンプ
61 貯水槽
61A 原水貯留部
61B 一次処理水貯留部
62 水位センサー
63 交換装置
64 原水貯留部の水位
65 貯水槽の底部
71 しぼり装置
72 しぼり水
101 原水槽
102 前工程用装置
103 限外ろ過膜処理用集水槽
104 後工程用装置
105 凝集剤
106 焼却処理(RPF化)
本発明の水処理方法および水処理装置は、有機汚濁を含む排水を膜分離処理し、菌を除去することができる。
そのため、汚泥処理や曝気に多量の電力が必要な生物処理槽および凝集沈殿槽を組み合わせる通常の水処理を行うことができない災害時などにおいて、下水などの原水を低コストで除菌して緊急放流することができる。すなわち、災害時等のように電力や用水が限られる中であっても、有機汚濁を含む排水を膜分離処理し、菌を除去することができる水処理装置および水処理方法を提供できる。よって本発明の水処理装置および水処理方法は、産業上の利用可能性がある。

Claims (23)

  1. 原水を連続的に処理する水処理装置であって、
    不織布を巻回してなる原反ロールと、前記原反ロールから不織布を巻取ることができるように構成された巻取ロールとを有し、前記原反ロールから前記巻取ロールへ不織布を巻取りながら、前記原反ロールと前記巻取ロールとの間に存在する不織布のいずれかの領域に原水を滴下することにより、原水を連続的に処理する水処理装置。
  2. 前記巻取ロールは、前記原反ロールよりも上方に位置し、原水が透過する不織布の面と水平面とがなす角度が0〜75度である請求項1に記載の水処理装置。
  3. 原水を滴下する領域が前記巻取ロールの近傍である請求項1又は2に記載の水処理装置。
  4. 前記不織布の坪量が10〜300g/m2であり、
    前記不織布の繊維材料が、セルロース系繊維、化学修飾セルロース系繊維、熱可塑性繊維、強化繊維からなる群より選択される1種以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の水処理装置。
  5. 前記強化繊維が、炭素繊維、ガラス繊維、バサルト繊維、アルミナ繊維、又は、チラノ繊維である請求項4に記載の水処理装置。
  6. 前記不織布が、乾式法、湿式法、又は、スパンボンド法のいずれかの方法で製造されたものである請求項1〜5のいずれか1項に記載の水処理装置。
  7. 前記不織布による工程よりも上流に無機凝集剤を添加する工程をさらに有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の水処理装置。
  8. 前記不織布による工程よりも下流に限外ろ過膜をさらに有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の水処理装置。
  9. 原水を連続的に処理する水処理装置であって、
    原水に含まれる成分の少なくとも一部を不織布により取り除く前工程用装置と、
    前工程で処理された原水を限外ろ過膜で処理する後工程用装置を有する水処理装置。
  10. 前記前工程用装置が、前記不織布を巻回してなる原反ロールと、前記原反ロールから前記不織布を巻取ることができるように構成された巻取ロールとを有し、
    前記前工程用装置が、前記原反ロールから前記巻取ロールへ前記不織布を巻取りながら、前記原反ロールと前記巻取ロールとの間に存在する不織布のいずれかの領域に前記原水を滴下する、請求項9に記載の水処理装置。
  11. 前記前工程用装置が、流路切換部と、前記流路切換部にそれぞれ接続された複数の配管とを備え、
    複数の前記配管が交換できる前記不織布を有し、
    前記流路切換部が、前記不織布が取り付けられた前記配管への流路を開状態とし、かつ、前記不織布が取り外された前記配管への流路を閉状態とする、請求項9に記載の水処理装置。
  12. 前記前工程用装置が、流路切換部と、前記流路切換部にそれぞれ接続された供給口を備える複数の処理槽を備え、
    複数の前記処理槽が差し込み部および前記差し込み部に差し込まれた前記不織布を有し、
    前記流路切換部が、前記不織布が差し込まれた前記処理槽の前記供給口への流路を開状態とし、かつ、前記不織布が差し込まれていない前記処理槽の前記供給口への流路を閉状態とし、
    前記供給口から前記不織布に前記原水を滴下する、請求項9に記載の水処理装置。
  13. 前記前工程用装置が、前記原水が流入する貯水槽を備え、
    前記貯水槽が複数の差し込み部および複数の前記差し込み部のうち少なくとも一つに差し込まれた前記不織布を有し、
    前記不織布が前記貯水槽の底部から水面より高い位置まで連続しており、
    前記不織布によって前記貯水槽が原水貯留部および一次処理水貯留部に分画されている、請求項9に記載の水処理装置。
  14. 前記不織布が植物由来のパルプを90質量%以上含む請求項9〜13のいずれか一項に記載の水処理装置。
  15. 前記不織布の見かけ比重が0.11〜0.16g/m3である請求項9〜14のいずれか一項に記載の水処理装置。
  16. 前記不織布の表面がカチオン性に帯電されている請求項9〜15のいずれか1項に記載の水処理装置。
  17. 前記不織布の坪量が10〜300g/m2であり、
    前記不織布の繊維材料が、セルロース系繊維、化学修飾セルロース系繊維、熱可塑性繊維、強化繊維からなる群より選択される1種以上である請求項9〜16のいずれか1項に記載の水処理装置。
  18. 前記強化繊維が、炭素繊維、ガラス繊維、バサルト繊維、アルミナ繊維、又は、チラノ繊維である請求項17に記載の水処理装置。
  19. 前記不織布が、乾式法、湿式法、又は、スパンボンド法のいずれかの方法で製造されたものである請求項9〜18のいずれか1項に記載の水処理装置。
  20. 前記不織布よりも上流に凝集剤を添加する装置をさらに有する請求項9〜19のいずれか1項に記載の水処理装置。
  21. 原水を連続的に処理する水処理方法であって、
    不織布を巻回してなる原反ロールと、前記原反ロールから不織布を巻取ることができるように構成された巻取ロールとを用いて、前記原反ロールから前記巻取ロールへ不織布を巻取りながら、前記原反ロールと前記巻取ロールとの間に存在する不織布のいずれかの領域に原水を滴下することにより、原水を連続的に処理する工程を有する水処理方法。
  22. 請求項1〜20のいずれか1項に記載の水処理装置又は請求項21に記載の水処理方法で使用済みの不織布を巻取ロールで巻き取ったものを廃棄物固形燃料として回収することを特徴とする廃棄物固形燃料の生産方法。
  23. 請求項1〜20のいずれか1項に記載の水処理装置を稼働させることにより又は請求項21に記載の水処理方法を行うことにより処理水を製造することを特徴とする処理水の製造方法。
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