JPWO2017159303A1 - 高硬度排水の処理方法 - Google Patents

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Abstract

本発明の一態様に係る高硬度排水の処理方法は、カルシウム硬度が100以上である高硬度排水の処理方法であって、上記高硬度排水に凝集剤を添加する工程と、上記凝集剤添加工程後の高硬度排水をフィルターで粗濾過する工程と、上記粗濾過工程後の高硬度排水を精密濾過膜又は限外濾過膜で膜濾過する工程と、上記精密濾過膜又は限外濾過膜を酸性水で逆洗浄する工程とを備える。上記凝集剤がポリ塩化アルミニウムであるとよい。上記酸性水が塩酸又はクエン酸を含むとよい。上記膜濾過後の高硬度排水を逆浸透膜で膜処理する工程をさらに備えるとよい。上記フィルターがアンスラサイトであるとよい。上記高硬度排水が生物処理した下水であるとよい。

Description

本発明は、高硬度排水の処理方法に関する。本出願は、2016年3月14日出願の日本出願第2016−049605号に基づく優先権を主張し、上記日本出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
排水の処理方法として、生物処理等の一次処理を行った後に、限外濾過膜又は精密濾過膜を用いて排水を濾過する方法が知られている。限外濾過膜又は精密濾過膜を用いて濾過することによって、排水中の有機物等の浮遊物質の殆ど全てを除去することができる。しかしながら、このような比較的開口径が小さい濾過膜は、比較的容易に閉塞して処理能力が低下するため、時折、洗浄水を逆方向に通水する逆洗浄を行うことで処理能力を回復させる必要がある。
排水の中には、硬度が高い排水もある。硬度が高い排水を限外濾過膜又は精密濾過膜を用いて濾過すると、これらの濾過膜の表面でマグネシウムやカルシウムが析出し、濾過膜の閉塞を助長するという不都合がある。そこで、高硬度の排水を処理する方法として、アルカリを添加することによって水に溶解している金属を析出させてから、限外濾過膜で濾過する方法が提案されている(実開平6−72691号公報参照)。
実開平6−72691号公報
上記公報に開示される処理方法では、アルカリの添加によって析出した金属を濾過膜で分離するため、比較的短時間で濾過膜の圧損が増大し、頻繁に濾過膜の洗浄を行う必要がある。特に、水中に有機物が存在する場合、アルカリの添加により析出した金属が有機物を取り込んで浮遊物質を生成して、濾過膜の閉塞を助長することがある。
一般的に、有機物が付着した濾過膜を再生するには、タンパク質等を溶解することができるアルカリ性の洗浄液を用いることが有利である。しかしながら、高硬度排水を処理する濾過膜にアルカリ性の洗浄液を通水すると排水中の金属がさらに析出して、却って濾過膜を閉塞させるという問題が生じる場合がある。
本発明の一態様に係る高硬度排水の処理方法は、カルシウム硬度が100以上である高硬度排水の処理方法であって、上記高硬度排水に凝集剤を添加する工程と、上記凝集剤添加工程後の高硬度排水をフィルターで粗濾過する工程と、上記粗濾過工程後の高硬度排水を精密濾過膜又は限外濾過膜で膜濾過する工程と、上記精密濾過膜又は限外濾過膜を酸性水で逆洗浄する工程とを備える。
本発明の一態様に係る高硬度排水の処理方法は、濾過膜の洗浄が比較的容易である。
図1は、本発明の一実施形態の高硬度排水の処理方法に用いられる排水処理装置の構成を示す模式図である。 図2は、本発明の図1とは異なる実施形態の高硬度排水の処理方法に用いられる排水処理装置の構成を示す模式図である。 図3は、高硬度排水の処理方法の各処理例における精密濾過膜の流速変化を示すグラフである。 図4は、高硬度排水の処理方法の処理例8における精密濾過膜の流速変化を示すグラフである。
[本開示が解決しようとする課題]
本発明は、濾過膜の洗浄が比較的容易な高硬度排水の処理方法を提供することを課題とする。
[発明の効果]
本発明の高硬度排水の処理方法は、濾過膜の洗浄が比較的容易である。
[本発明の実施形態の説明]
本発明の一態様に係る高硬度排水の処理方法は、カルシウム硬度が100以上である高硬度排水の処理方法であって、上記高硬度排水に凝集剤を添加する工程と、上記凝集剤添加工程後の高硬度排水をフィルターで粗濾過する工程と、上記粗濾過工程後の高硬度排水を精密濾過膜又は限外濾過膜で膜濾過する工程と、上記精密濾過膜又は限外濾過膜を酸性水で逆洗浄する工程とを備える。
当該高硬度排水の処理方法は、上記精密濾過膜又は限外濾過膜を用いる膜濾過工程の前に、高硬度排水中の有機物を凝集させる凝集剤添加工程と凝集した有機物を分離する粗濾過工程とを備えることによって、上記濾過膜に有機物が付着し難い。このため、当該高硬度排水の処理方法では、濾過膜に主として金属又は金属化合物が付着するので、逆洗浄工程において酸性水によって濾過膜の付着物を比較的容易に除去することができる。つまり、当該高硬度排水の処理方法は、濾過膜の洗浄が比較的容易である。
上記凝集剤がポリ塩化アルミニウムであるとよい。このように当該高硬度排水の処理方法は、上記凝集剤がポリ塩化アルミニウムであることによって、比較的安価かつ確実に有機物を凝集分離して、精密濾過膜又は限外濾過膜への有機物の付着を抑制することで、精密濾過膜又は限外濾過膜の酸による洗浄効果を向上することができる。
上記酸性水が塩酸又はクエン酸を含むとよい。このように当該高硬度排水の処理方法は、上記酸性水が塩酸又はクエン酸を含むことによって、比較的安価かつ確実に精密濾過膜又は限外濾過膜を逆洗浄することができ、かつ高硬度排水中のカルシウム等と結びついて析出物を生成し難い。
上記濾過槽が、保留粒子径1μmのフィルターで行うとよい。当該高硬度排水の処理方法は、保留粒子径1μmのフィルターを用いることにより、濾過膜における析出を抑制して濾過膜の洗浄頻度を減少させられる。
上記濾過槽が、有効径が0.4mm以上0.7mm以下のフィルターで行うとよい。当該高硬度排水の処理方法は、有効径が0.4mm以上0.7mm以下のフィルターを用いることにより、汚れ硬度が比較的低い場合に濾過よりも処理量を優先し、より処理量を増大できる。
上記膜濾過後の高硬度排水を逆浸透膜で膜処理する工程をさらに備えるとよい。このように当該高硬度排水の処理方法は、上記膜濾過後の高硬度排水を逆浸透膜で膜処理する工程をさらに備えることによって、膜濾過後の高硬度排水に溶存する金属イオン等を除去することで、より不純物が少なく利用価値の高い水を得ることができる。
上記粒子層を形成する粒子がアンスラサイトであるとよい。このように当該高硬度排水の処理方法は、上記粒子層を形成する粒子がアンスラサイトであることによって、比較的安価に、有機物が凝集したフロック効率よく捕集できる粒子層を形成することができる。
上記高硬度排水が性異物処理した下水であるとよい。このように、当該高硬度排水の処理方法は上記高硬度排水が生物処理した下水であることによって、上水の硬度が高い地域において、例えば上水、工業用水等の水を比較的容易かつ安定的に得ることができる。
ここで、本願において、「カルシウム硬度」とは、JIS−K0101(1998)に準拠して測定される値である。また、「精密濾過膜」とは空孔の平均径が0.1μm超10μm以下である濾過膜を意味し、「限外濾過膜」とは空孔の平均径が0.002μm超0.1μm以下である濾過膜を意味し、「逆浸透膜」とは空孔の平均径が2nm以下である濾過膜を意味するものとする。なお、空孔の平均径は、濾過膜の表面における空孔の平均径を意味し、細孔直径分布測定装置(例えばPorous Materials社製 多孔質材料自動細孔径分布測定システム)により測定することができる。また、「主成分」とは、質量含有率が最も大きい成分を意味し、好ましくは90質量%以上含有する成分を意味する。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、本発明に係る高硬度排水の処理方法の実施形態について図面を参照しつつ詳説する。
〔第一実施形態〕
本発明の一実施形態に係る高硬度排水の処理方法は、高硬度排水に凝集剤を添加する工程<凝集剤添加工程>と、上記凝集剤添加工程後の高硬度排水を粒子層で粗濾過する工程<粗濾過工程>と、上記粗濾過工程後の高硬度排水を精密濾過膜又は限外濾過膜で膜濾過する工程<膜濾過工程>と、上記精密濾過膜又は限外濾過膜を酸性水で逆洗浄する工程<逆洗浄工程>とを備える。
当該高硬度排水の処理方法は、カルシウム硬度が100以上である高硬度排水を処理するために用いられ、カルシウム硬度が150以上である場合に特に好適に用いられる。
(高硬度排水)
当該高硬度排水の処理方法によって処理される高硬度排水としては、例えば上水の硬度が高い地域の下水の一次処理排水が挙げられる。つまり、当該高硬度排水の処理方法は、下水を例えば活性汚泥法等によって生物処理した一次処理排水をさらに高度処理して例えば上水、工業用水等として再利用可能とするために利用される。
<凝集剤添加工程>
上記凝集剤添加工程では、高硬度排水に凝集剤を添加して、有機物を凝集させる。このとき、高硬度排水中の有機物は、高硬度排水中の金属又は金属化合物を取り込んで凝集してフロックを形成する。
(凝集剤)
この凝集剤添加工程で高硬度排水に添加する凝集剤としては、例えばポリ塩化アルミニウム(PAC)、硫酸バンド、ポリ鉄、塩化第二鉄等の無機凝集剤や、例えばカチオン性凝集剤、アニオン性凝集剤等の高分子凝集剤を用いることができる。中でも、比較的安価で、添加量の管理が比較的簡単なポリ塩化アルミニウムが特に好適に用いられる。また、複数種類の凝集剤を併用してもよい。
この凝集剤添加工程では、高硬度排水に対して一定の比率で、凝集剤を添加することが好ましい。凝集剤としてポリ塩化アルミニウムを用いる場合、凝集剤の添加量の下限としては、高硬度排水に対して5質量ppmが好ましく、10質量ppmがより好ましい。一方、凝集剤としてのポリ塩化アルミニウムの添加量の上限としては、500質量ppmが好ましく、300質量ppmがより好ましい。凝集剤としてのポリ塩化アルミニウムの添加量が上記下限に満たない場合、高硬度排水中の有機物を十分に凝集させられないことで精密濾過膜又は限外濾過膜が有機物によって閉塞し易くなるおそれや、精密濾過膜又は限外濾過膜に有機物が付着することで精密濾過膜又は限外濾過膜の酸性水による洗浄が容易でなくなるおそれがある。逆に、凝集剤としてのポリ塩化アルミニウムの添加量が上記上限を超える場合、処理コストを不必要に増大させるおそれがあると共に、粒子層の閉塞を早めるおそれや、粒子層を通過した凝集剤が精密濾過膜又は限外濾過膜を閉塞させるおそれがある。
<粗濾過工程>
上記粗濾過工程では、凝集剤添加工程で有機物が凝集した高硬度排水(被処理水)をフィルターを用いて濾過することによって、高硬度排水から有機物及びフロック中に取り込まれた金属又は金属化合物を除去する。高硬度排水中の有機物の種類等にもよるが、例えば高硬度排水中の初期の全有機炭素TOCが約4.0mg/Lである場合、この粗濾過工程後の高硬度排水中のTOCは3.6mg/Lから3.7mg/Lまで低減される。なお、「TOC」とは、JIS−K0805(1988)に準拠して測定される値である。
この粗濾過工程における粗濾過の方法としては、上下に流路を有し、上側の流路より上側に高硬度排水を通過させる一方で織布、不織布、若しくは濾紙をフィルターとして用いるか、又は粒子通過を阻止する支持部材を有する容器内に濾過粒子を投入して堆積させることにより支持部材上に濾過層を形成してフィルターとして用い、上側の流路から高硬度排水を供給して下側の流路から排水する下降流式濾過とするとよい。
またこの粗濾過工程でフィルターとして用いる上記粗濾過が、保留粒子径1μmのフィルターで行う高硬度排水の処理方法では織布、不織布、若しくは濾紙をフィルターとして用いる。不織布としては、例えばポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)を用いることができる。高流量処理としては、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルからなる不織布が好ましい。またこの粗濾過工程でフィルターとして用いる濾紙としては、アンスラサイト粒子層と略同等の濾過能力を有する5Cろ紙(JIS−P3801(1995))が挙げられる。
上記粗濾過が、有効径が0.4mm以上0.7mm以下のフィルターで行う高硬度排水の処理方法では、粒子通過を阻止する支持部材を有する容器内に濾過粒子を投入して堆積させることにより支持部材上に濾過層を形成してフィルターとして用いる。この粗濾過工程でフィルターとして用いる粒子層を形成する濾過粒子としては、公知の濾過処理用の粒子を用いることができ、例えば石、天然砂、無機物粒子、セラミックス、ポリマー(高分子化合物)、天然有機素材等を主成分とする粒子を用いることができ、中でも比較的安価な天然砂が好適に用いられる。ここで、「主成分」とは、質量含有率が最も大きい成分を意味する。
上記天然砂としては、例えばアンスラサイト、ガーネット、マンガン砂、珪砂等を挙げることができる。中でも、比較的安価あり、かつ形状が比較的稜角に富んでいることから粒子層の空隙率及び比表面積が比較的大きくなることで有機物が凝集したフロックを除去する能力に優れるアンスラサイトが特に好適に用いられる。また、アンスラサイトは比較的比重が小さいため、逆洗浄時の撹拌効率に優れるので逆洗浄が比較的容易であるという利点も有する。また、これらの天然砂は、1種で又は2種以上混合して用いることができる。中でも石英砂とアンスラサイトの混合物は濾過層を形成しやすく好ましい。
上記無機物粒子としては、粒径及び比重が揃ったものを比較的容易に入手できる点でガラスビーズが好ましい。特に好ましいガラスビーズとしては、例えばアルミナを含有する球状ガラスビーズを挙げることができる。
上記セラミックスとしては、例えばシリカ、アルミナ、ガラス等を主成分とするセラミックス粒子を用いることができる。上記天然有機素材としては、天然の有機物を篩い分けして粒子サイズを整えたものを使用することができ、例えばクルミの殻、おがくず、麻などの天然繊維等を挙げることができる。
上記ポリマーの主成分としては、例えばフッ素樹脂、ビニル樹脂、ポリオレフィン、ポリウレタン、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、メラミン樹脂、ポリカーボネート等を挙げることができる。これらの中でも耐水性及び耐、耐食性に優れるフッ素樹脂、ビニル樹脂及びポリオレフィンが好ましく、吸着性に優れるポリオレフィンがより好ましい。また、ポリオレフィンの中では、吸着能力に優れるポリプロピレンが特に好ましい。
上記濾過粒子の有効径の下限としては、0.5mmが好ましく、0.7mmがより好ましい。一方、上記濾過粒子の有効径の上限としては、2mmが好ましく、1.5mmがより好ましい。上記濾過粒子の有効径が上記下限に満たない場合、粒子層が閉塞しやすくなることで頻繁な逆洗浄が必要となるおそれがある。逆に、上記濾過粒子の有効径が上記上限を超える場合、金属粒子を十分に除去できないおそれがある。なお、「有効径」とは、JIS−Z8801−1(2006)に規定される篩を用い、目開きの大きい篩から順に篩い分けて目開きを通過する粒子の質量割合を測定し、篩の公称目開きを粒径として作成される粒径分布において積算質量が10%となる粒径を意味する。
上記濾過粒子の均等係数の下限としては、1.1が好ましく、1.2がより好ましい。一方、上記濾過粒子の均等係数の上限としては、1.7が好ましく、1.5がより好ましい。上記濾過粒子の均等係数が上記下限に満たない場合、上記濾過粒子のコストが不必要に増大するおそれがある。逆に、上記濾過粒子の均等係数が上記上限を超える場合、粒子層が閉塞しやすくなることで頻繁な逆洗浄が必要となるおそれがある。なお、「均等係数」とは、JIS−Z8801−1(2006)に規定される篩を用い、目開きの大きい篩から順に篩い分けて目開きを通過する粒子の質量割合を測定し、篩の公称目開きを粒径として作成される粒径分布において積算質量が60%となる粒径の上記有効径に対する比を意味する。
粒子層の平均厚さの下限としては、10cmが好ましく、15cmがより好ましい。一方、粒子層の平均厚さの上限としては、80cmが好ましく、60cmがより好ましい。粒子層の平均厚さが上記下限に満たない場合、金属粒子を十分に除去できないおそれがある。逆に、粒子層の平均厚さが上記上限を超える場合、設備コストが不必要に増大するおそれがある。
<膜濾過工程>
上記膜濾過工程では、精密濾過膜又は限外濾過膜(以下、両者を含む概念として単に「濾過膜」ということがある)を用いて、粗濾過工程後の高硬度排水(被処理水)から粗濾過工程で除去できなかった微細な金属化合物を主とする浮遊物質を除去する。また、限外濾過膜を用いる場合、浮遊物質に加えて比較的大きい溶質を除去することができる。
上記濾過膜の空孔の平均径は、例えば後工程の有無、処理後の水の使用目的等に応じて適宜選択することができるが、例えば0.005μm以上0.5μm以下とすることができる。
また、膜濾過工程における濾過膜の流束としては、例えば30LMH以上100LMH以下とすることができる。
(精密濾過膜又は限外濾過膜)
濾過膜の材質としては、例えばフッ素樹脂、ビニル樹脂、ポリオレフィン等の劣化し難い樹脂が好ましく、中でも比較的強度に優れるポリテトラフルオロエチレンが特に好ましい。なお、逆浸透膜は、例えば主成分以外のポリマー、潤滑剤等の添加剤などを含有してもよい。また、濾過膜としては、ポリテトラフルオロエチレンを主成分とするシート状材料を1軸又は2軸延伸することによって微細な亀裂を生じさせて多孔性としたものを用いることができる。
上記濾過膜の形状としては、例えば中空糸型、シート型、スパイラル型、チューブラー型等が挙げられるが、膜モジュールの容積当たりの膜面積を比較的大きくできることから中空糸型が特に好適に用いられる。
濾過膜として中空糸膜を用いる場合、一方向に引き揃えられる複数の中空糸膜と、この複数の中空糸膜の両端を保持し、各中空糸膜の内腔と連通する流路を有する一対の保持部材とを備える濾過モジュールを使用するとよい。
中空糸膜を用いる濾過方式としては、例えば中空糸膜の外側に加圧した高硬度排水を供給して中空糸膜の内腔に透過させる外圧式、加圧しない高硬度排水中に中空糸膜を浸漬して浸透圧又は内腔側の負圧により中空糸膜の内腔に透過させる浸漬式、中空糸膜の内腔に加圧した高硬度排水を供給して中空糸膜の外側に透過させる内圧式等を適用することができる。
<逆洗浄工程>
上記逆洗浄工程では、上記膜濾過工程で閉塞又は圧損(通水抵抗)が増大した濾過膜に、上記膜濾過工程での通水方向と逆方向に酸性水を通水することで、濾過膜から付着物を除去する。
この逆洗浄工程では、洗浄水として酸性水を用いるので、金属又は金属化合物を主とする濾過膜の付着物を比較的容易に溶解して除去することができる。
酸性水の酸としては、酸性を示すものであればよいが、特に塩酸及びクエン酸が好適に用いられる。塩酸及びクエン酸は、比較的安価であり、かつ高硬度排水中のカルシウム等と結合し難いので、意図しない析出物の生成を防止できる。このため、塩酸及びクエン酸を含む酸性水を用いることで、比較的容易に濾過膜を洗浄することができる。
逆洗浄工程で洗浄水として用いる酸性水のpHの下限としては、2が好ましく、4がより好ましい。一方、洗浄水として用いる酸性水のpHの上限としては、6.5が好ましく、6がより好ましい。酸性水のpHが上記下限に満たない場合、酸性水を調整するための酸のコスト及び洗浄後の酸性水の処理コストが不必要に増大するおそれや、排水処理設備の寿命を短縮するおそれがある。逆に、酸性水のpHが上記上限を超える場合、濾過膜に付着した金属又は金属化合物を容易に除去することができないおそれがある。
逆洗浄工程の平均間隔としては、例えば30分以上40分以下とすることができる。また、1回の逆洗浄工程での通水時間としては、例えば30秒以上60秒以下とすることができる。また、洗浄工程における酸性水の濾過膜への供給圧力としては、例えば60kPa以上100kPa以下とすることができる。また、洗浄工程における酸性水の濾過膜への供給量(通水量)としては、例えば上記膜濾過工程における濾過水量の1倍以上2倍以下とすることができる。この結果、当該高硬度排水の処理方法は、高硬度排水の90質量%以上を再利用可能な処理済水として回収することができる。
具体例としては、高硬度排水の浮遊物質(SS)の含有量が5mg/L、全有機炭素(TOC)の含有量が5mg/L、カルシウム硬度が100である場合、逆洗浄工程の間隔(膜濾過工程の連続時間)を30分、逆洗浄工程の通水時間を30秒、洗浄工程における酸性水の濾過膜への供給圧力を60kPa、洗浄工程における酸性水の濾過膜への供給量を膜濾過工程における濾過水量の1.2倍とすれば、濾過膜の閉塞を防止して安定して運転することができ、処理済水の回収率を95%とすることができる。同じ高硬度排水に対して、逆洗浄工程の間隔(膜濾過工程の連続時間)を30分、逆洗浄工程の通水時間を60秒、洗浄工程における酸性水の濾過膜への供給圧力を60kPa、洗浄工程における酸性水の濾過膜への供給量を膜濾過工程における濾過水量の1.2倍とすれば、処理済水の回収率は93%となる。
これに対して、高硬度排水の浮遊物質(SS)の含有量が3mg/L、全有機炭素(TOC)の含有量が1mg/L、カルシウム硬度が150である場合、逆洗浄工程の間隔(膜濾過工程の連続時間)を40分、逆洗浄工程の通水時間を30秒、洗浄工程における酸性水の濾過膜への供給圧力を60kPa、洗浄工程における酸性水の濾過膜への供給量を膜濾過工程における濾過水量の1.2倍としても、濾過膜の閉塞を防止して安定して運転することができ、処理済水の回収率を97%に向上することができる。また、同じ高硬度排水に対して、逆洗浄工程の間隔(膜濾過工程の連続時間)を40分、逆洗浄工程の通水時間を60秒、洗浄工程における酸性水の濾過膜への供給圧力を60kPa、洗浄工程における酸性水の濾過膜への供給量を膜濾過工程における濾過水量の1.2倍とすれば、処理済水の回収率は96%となる。
また、この洗浄工程では、酸性水中に、又は濾過膜の酸性水が供給される側と反対側に気泡を供給することによって、濾過膜の洗浄を促進することが好ましい。
<利点>
当該高硬度排水の処理方法は、精密濾過膜又は限外濾過膜を用いる膜濾過工程の前に、高硬度排水中の有機物を凝集剤を用いて凝集させる凝集剤添加工程と、凝集した有機物をフィルターによって分離する粗濾過工程とを備えることによって、濾過膜に有機物が付着し難い。このため、当該高硬度排水の処理方法では、濾過膜の差圧を小さくして定常運転することができる。また、当該高硬度排水の処理方法では、濾過膜への有機物の付着が低減されるので、濾過膜の洗浄が比較的容易である。
また、当該高硬度排水の処理方法では、濾過膜に主として金属又は金属化合物が付着するので、逆洗浄工程において酸性水によって濾過膜の付着物を比較的容易に除去することができ、濾過膜の洗浄が比較的容易である。
また、当該高硬度排水の処理方法によって生物処理した下水をさらに処理することによって、例えば上水、工業用水等を比較的容易かつ安定的に得ることができる。
〔排水処理設備〕
図1に、図1の高硬度排水の処理方法を実施するために用いることができる排水処理設備の一例を示す。
図1の排水処理設備は、処理対象である高硬度排水が供給される凝集槽1と、この凝集槽1に凝集剤を投入する凝集剤添加装置2と、凝集槽1から高硬度排水を送出する濾過ポンプ3と、濾過ポンプ3から高硬度排水が供給され、内部に濾過粒子を収容する濾過塔4と、濾過塔4を通過した高硬度排水を精密濾過膜又は限外濾過膜によって膜濾過する膜濾過ユニット5と、膜濾過ユニット5から排出される高硬度排水を貯留する洗浄水槽6と、洗浄水槽6に貯留される高硬度排水を膜濾過ユニット5に圧送する洗浄ポンプ7とを備える。
<凝集槽>
凝集槽1は、当該高硬度排水の処理方法の凝集剤添加工程を行うための水槽又は貯水池である。凝集槽1又は調整層1に高硬度排水を供給する水路には、水量を検出をする流量センサが設けられることが好ましい。
<凝集剤添加装置>
凝集剤添加装置2は、例えば凝集剤を収容するサービスホッパーと、凝集剤を凝集槽1に供給する例えば供給スクリュー、振動フィーダー等の供給機構とを備える構成とすることができる。この凝集剤添加装置2は、凝集槽1の凝集槽1への高硬度排水の供給量に比例して、自動的に凝集剤を供給するよう制御されることが好ましい。
<濾過ポンプ>
濾過ポンプ3は、凝集槽1から高硬度排水を濾過塔4及び膜濾過ユニット5を通して洗浄水槽6に送出する。
<濾過塔>
濾過塔4は、上下に流路を有し、これらの流路と例えば金属メッシュ等の支持部材によって区画される内部空間に複数の濾過粒子が封入され、この濾過粒子が支持部材上に堆積することにより濾過層を形成するよう構成される。支持部材上に砂利が堆積され、この砂利の上に濾過粒子が濾過層を形成してもよい。また、濾過粒子による濾過層にかえて織布、不織布、あるいは濾紙を用いてもよい。さらに濾過塔4の内部空間は、下側の流路から洗浄水を通水することで濾過粒子が舞い上がることができるよう、複数の濾過粒子の見かけの体積よりも十分に大きい容積を有することが好ましい。
<膜濾過ユニット>
膜濾過ユニット5は、精密濾過膜又は限外濾過膜を有し、この精密濾過膜又は限外濾過膜により供給される高硬度排水を濾過した水を処理済水として流出させるよう構成される。具体例としては、膜濾過ユニット5は、高硬度排水が供給される密閉容器と、この密閉容器内に配設される中空糸膜を有する濾過モジュールとを備え、高硬度排水の供給圧力によって中空糸膜を通過させる外圧式濾過装置とすることができる。
また、膜濾過ユニット5は、濾過膜に気泡を供給する気泡供給装置を有することが好ましい。膜濾過工程で濾過膜に気泡を供給することで、濾過膜へ金属又は金属化合物の付着を抑制することができる。また、逆洗浄工程で濾過膜に気泡を供給することで、気泡によるスクラブ効果により濾過膜に付着した付着物の剥離を促進することができる。例として、膜濾過ユニット5が外圧式濾過装置である場合、気泡供給装置は、中空糸膜の外周面に気泡を供給するよう構成される。
<洗浄水槽>
洗浄水槽6は、高硬度排水を濾過塔4及び膜濾過ユニット5で濾過した処理済水の一部を膜濾過ユニット5の洗浄水として利用するために貯留する水槽である。この洗浄水槽6には酸が投入され、これによって得られる酸性水が膜濾過ユニット5の洗浄水として用いられる。
<洗浄ポンプ>
洗浄ポンプ7は、洗浄水槽6において調製される酸性水を濾過膜ユニット5に、濾過時とは逆方向に通水する。濾過ユニット5を通過した酸性水は、系外に排出されて排水として処理される。
〔第二実施形態〕
本発明の別の実施形態に係る高硬度排水の処理方法は、高硬度排水に凝集剤を添加する工程<凝集剤添加工程>と、上記凝集剤添加工程後の高硬度排水をフィルターで粗濾過する工程<粗濾過工程>と、上記粗濾過工程後の高硬度排水を精密濾過膜又は限外濾過膜で膜濾過する工程<膜濾過工程>と、上記精密濾過膜又は限外濾過膜を酸性水で逆洗浄する工程<逆洗浄工程>と、上記膜濾過工程後の高硬度排水を逆浸透膜で膜処理する工程<膜処理工程>とを備える。
本実施形態の高硬度排水の処理方法における凝集剤添加工程、粗濾過工程及び膜濾過工程は、第一実施形態の高硬度排水の処理方法における凝集剤添加工程、粗濾過工程及び膜濾過工程と同様である。このため、本実施形態の高硬度排水の処理方法について、凝集剤添加工程、粗濾過工程及び膜濾過工程に関する説明は省略する。
<膜処理工程>
上記膜処理工程では、被処理水を逆浸透膜の透過水と溶質等が濃縮された濃縮水とに分離する。透過水は処理済水として再利用され、濃縮水は排水として別途処理される。
(逆浸透膜)
逆浸透膜は、比較的空孔の径が大きいナノフィルトレーション膜であってもよい。なお、「ナノフィルトレーション膜」とは、逆浸透膜の中で、空孔の平均径が1nmより大きいものを意味する。逆浸透膜の中でも空孔の平均径が1nm以下であるもの(ナノフィルトレーション膜に分類されないもの)は、全硬度除去率及びフラックスが比較的安定しており、比較的大きい全硬度除去率(例えば99%以上)が得られる。
逆浸透膜の材質としては、例えばポリアミド系高分子、ポリスルホン系高分子、セルロース系高分子等を挙げることができる。
上記逆浸透膜の形状としては、例えば中空糸型、スパイラル型が挙げられるが、膜モジュールの容積当たりの膜面積を比較的大きくできることからスパイラル型が特に好適に用いられる。
このような逆浸透膜の具体例としては、例えば日東電工社の「ES−20」、「ESPA2」、「NTR−7400」、「NTR−729HF」及び「NTR−7250」、東レ社の「SU−710」、「SU−720」、「SU−610」及び「SU−210S」、並びにDOW CHEMICAL社の「BW30LE」、「NF−90」及び「NF−70」等が挙げられる。
<利点>
当該高硬度排水の処理方法は、膜濾過工程後の高硬度排水をさらに逆浸透膜(ナノフィルトレーション膜を含む)で膜処理する工程を備えることによって、より不純物の少ない清浄な水を得ることができる。
〔排水処理設備〕
図2に、第二実施形態に係る高硬度排水の処理方法を実施するために用いることができる排水処理設備の一例を示す。
図2の排水処理設備は、処理対象である高硬度排水が供給される凝集槽11と、この凝集槽11に凝集剤を投入する凝集剤添加装置12と、凝集槽11から高硬度排水を送出する粗濾過ポンプ13と、粗濾過ポンプ13から高硬度排水が供給され、内部に濾過粒子を収容する濾過塔14と、濾過塔14を通過した高硬度排水を回収する粗濾過受水槽15を備える。また、図2の排水処理設備は、粗濾過受水槽15から高硬度排水を送出する移送ポンプ16と、移送ポンプ16から供給される高硬度排水(被処理水)を貯留する膜濾過給水槽17と、膜濾過給水槽17から高硬度排水を送出する膜濾過ポンプ18と、膜濾過ポンプ18から供給される高硬度排水を精密濾過膜又は限外濾過膜によって濾過する膜濾過ユニット19とを備える。また、図2の排水処理設備は、膜濾過ユニット19から排出される高硬度排水を貯留する膜処理給水槽20と、膜処理給水槽20中の高硬度排水を送出する膜処理ポンプ21と、膜処理ポンプ21から供給される高硬度排水を逆浸透膜によって透過水と濃縮水とに分ける膜処理ユニット22とを備える。さらに、図2の排水処理設備は、膜処理ユニット22から排出される透過水の一部を貯留可能な洗浄水槽23と、洗浄水槽23に酸を投入する酸添加装置24と、洗浄水槽23において膜処理ユニット22の透過水(処理済水)に酸を加えた酸性水を膜濾過ユニット19に供給する洗浄ポンプ25とを備える。なお、図2において破線で示すフローは、濾過塔14又は膜処理ユニット22を逆洗浄するための高硬度排水の流れを示す。具体的には、上記洗浄水槽23を経由する流路に加え、移送ポンプ16が吐出する高硬度排水を濾過塔14に粗濾過ポンプ13による通水方向とは逆方向に通水することができるよう流路が構成されている。
図2の排水処理設備の凝集槽11、凝集剤添加装置12、粗濾過ポンプ13、濾過塔14、膜濾過ユニット19及び洗浄水槽23は、図1の排水処理設備の凝集槽1、凝集剤添加装置2、濾過ポンプ3、濾過塔4、膜濾過ユニット5及び洗浄水槽6と同様とすることができる。
粗濾過受水槽15、膜濾過給水槽17及び膜処理給水槽20は、高硬度排水を貯留する水槽である。また、粗濾過ポンプ13、移送ポンプ16、膜濾過ポンプ18、膜処理ポンプ21及び洗浄ポンプ25は、水を圧送できるポンプであればよく、特に限定されない。
酸添加装置24は、例えば酸を貯留するサービスタンクと、酸を洗浄水槽23に供給する薬注ポンプとを備える構成とすることができる。洗浄水槽23が貯留する水のpHを測定するpHセンサを有し、酸添加装置24が洗浄水槽23に貯留する水が中性となるよう、自動的に酸を供給するよう制御されることが好ましい。
図2の排水処理設備は、濾過塔14で粗濾過された高硬度排水を粗濾過受水槽15及び膜濾過給水槽17に一旦貯留する。このため、濾過塔14と膜濾過ユニット19とは、互いに独立して運転又は洗浄することができる。また、粗濾過受水槽15に貯留される高硬度排水は、濾過塔14内の濾過粒子を洗浄するための洗浄水として使用することができる。つまり、移送ポンプ16は、濾過塔14に洗浄水を供給するためのポンプとしても機能する。
また、図2の排水処理設備は、濾過塔14及び膜濾過ユニット19にそれぞれ濾過時とは逆方向に濾過した水を通水して逆洗浄できるよう構成されているので、濾過塔14の粒子層及び膜濾過ユニット19の濾過膜が目詰まりした場合に、濾過塔14の粒子層及び膜濾過ユニット19の濾過膜を比較的容易に再生することができる。
[その他の実施形態]
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
当該高硬度排水の処理方法は、凝集剤添加工程と粗濾過工程との間に沈降分離工程をさらに備えてもよい。
当該高硬度排水の処理方法において、各工程間において高硬度排水を受水槽や給水槽で一度貯留するか、管路を通して各工程を連続的に行うかは、膜処理工程の有無等に関わらず、工程毎に任意に選択することができる。
当該高硬度排水の処理方法に用いる排水処理設備は、濾過塔、膜濾過ユニット及び膜処理ユニットの少なくともいずれか複数並列に配設されたものであってもよい。並列に配設される構成要素は、同時に並列運転されてもよく、一部を選択的に運転し、休止中のものを洗浄してもよい。
また、当該高硬度排水の処理方法に用いる粒子層又は濾過膜の洗浄水として、処理中又は処理済みの高硬度排水(被処理水又は処理済水)以外の水に酸を添加したものを使用してもよい。
以下、実施例に基づき本発明を詳述するが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるものではない。
本発明の効果を検証するために、上水の硬度が高い地域の下水を生物処理した水を、処理対象の高硬度排水の原水として用い、本発明の処理例1〜7のシミュレーションを、ビーカースケールで行った。
<処理例1>
処理例1として、カルシウム硬度が170であり、pHが7.0である高硬度排水に凝集剤としてポリ塩化アルミニウムを原水に対して300質量ppm添加したものを、アンスラサイト粒子層と略同等の濾過能力を有する5Cろ紙(JIS−P3801(1995))をフィルターとして用いて粗濾過し、得られた濾過水を圧力5psiで直径47mm、平均細孔径0.1μmの精密濾過膜で膜濾過し、5分毎に濾過水の量を測定して時間経過と流束の変化との関係を算出した。
<処理例2〜5>
処理例2〜5は、高硬度排水のカルシウム硬度が120であり、凝集剤の添加量をそれぞれ50質量ppm、30質量ppm、20質量ppm、10質量ppmとした以外は、上記処理例1と同時条件で、時間経過と精密濾過膜の流束との関係を算出した。
<処理例6>
処理例6として、カルシウム硬度が110であり、pHが7.0である高硬度排水の原水をそのまま圧力5psiで直径47mm、平均細孔径0.1μmの精密濾過膜で膜濾過して5分毎に濾過水の量を測定し、時間経過と流束の変化との関係を算出した。
<処理例7>
処理例7として、カルシウム硬度が100であり、pHが7.0である高硬度排水の原水を5Cろ紙をフィルターとして用いて粗濾過し、得られた濾過水を圧力5psiで直径47mm、平均細孔径0.1μmの精密濾過膜で膜濾過して5分毎に濾過水の量を測定し、時間経過と流束の変化との関係を算出した。
(流速変化)
図3に、上記処理例1〜7の時間経過による流束の変化を示す。図示するように、いずれの例でも、膜濾過開始直後は流束の低下が比較的大きいが、約30分後には流束が略一定となった。処理例6及び処理例7では、30分後の単位圧力あたりの流束が約6LMH/kPa(L/m/H/kPa)であったのに対し、処理例2〜5では、30分後の単位圧力あたりの流束が約10〜12LMH/kPa、処理例1では、30分後の単位圧力あたりの流束が約29LMH/kPaであった。この結果から、凝集剤添加工程、粗濾過工程及び膜濾過工程を備える処理方法によって、濾過膜の洗浄頻度を比較的小さくできると考えられる。
(濾過膜付着物)
さらに、上記処理例1〜7において30分間高硬度排水を濾過した濾過膜の表面をフーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)を用いて減衰全反射法により測定したスペクトルと、新品の濾過膜の同様に測定したスペクトルとの差分から、各濾過膜の付着物の組成を推察した。処理例6及び7の濾過膜の付着物のスペクトル(差分スペクトル)は、波数3300cm−1を中心とする幅広いピーク並びに波数1540cm−1及び波数1650cm−1付近にピークを有し、アミド基の存在が示唆される。つまり、処理例6及び7の濾過膜の付着物は、例えばタンパク質等の有機物を主体とするものと推察される。一方、処理例1〜5の濾過膜の付着物のスペクトルは、波数1050cm−1を中心とする幅広いピークを有し、リン酸カルシウムの存在が示唆される。つまり、処理例1〜5の濾過膜の付着物は、無機物を主体とするものと推察される。このため、処理例6及び7の濾過膜の付着物は酸性水では容易に溶解しないので、処理例6及び7の濾過膜は酸性水では容易に洗浄できないと考えられ、処理例1〜5の濾過膜の付着物は酸性水に比較的容易に溶解するので、酸性水で比較的容易に洗浄できると考えられる。
本発明の効果を実証するために、上記高硬度の河川水を礫間接触処理した水を日量100mの急速濾過装置を用いて実証試験を行った。処理例8として、上記高硬度排水に凝集剤としてポリ塩化アルミニウムを原水に対して10質量ppm添加した。pHは6.8であった。それを粗密性が5Cろ紙(保留粒子径1μm)より低い有効径0.5mmの石英砂を用いた急速濾過装置で濾過した。(石英砂は、有効径が0.4〜0.7mmが好ましく、より好ましい有効径は0.5〜0.6mmである。)
得られた濾過水を圧力5psiで直径47mm、平均細孔径0.1μmの精密濾過膜で膜濾過し、5分毎に濾過水の量を測定し、時間経過と流束の変化との関係を算出した。なお、15分間の膜濾過で得られた濾過水の合計量は、525mLであった。
図4に、上記処理例8、及び比較として凝集剤無で濾紙濾過したものの時間経過による流束の変化を示す。上記処理例8では初期の流束が41LMH/kPa(L/m/H/kPa)、3分後の流束が17LMH/kPa(L/m/H/kPa)、5分後の流束が14LMH/kPa(L/m/H/kPa)、10分後の流束が10LMH/kPa(L/m/H/kPa)、15分後の流束が8LMH/kPa(L/m/H/kPa)であった。比較として凝集剤無で濾紙濾過したものは初期の流束が19LMH/kPa(L/m/H/kPa)、3分後の流束が6LMH/kPa(L/m/H/kPa)、5分後の流束が5LMH/kPa(L/m/H/kPa)、10分後の流束が4LMH/kPa(L/m/H/kPa)、15分後の流束が3LMH/kPa(L/m/H/kPa)であった。上記処理例8は凝集剤無で濾紙濾過したものと比べ倍以上の流束を確保している。この結果から、実用装置レベルでの凝集剤添加工程、急速濾過による粗濾過工程で処理することで膜濾過工程の濾過性を改善したことが実証された。
1,11 凝集槽
2,12 凝集剤添加装置
3 濾過ポンプ
4,14 濾過塔
5,19 膜濾過ユニット
6,23 洗浄水槽
7,25 洗浄ポンプ
13 粗濾過ポンプ
15 粗濾過受水槽
16 移送ポンプ
17 膜濾過給水槽
18 膜濾過ポンプ
20 膜処理給水槽
21 膜処理ポンプ
22 膜処理ユニット
24 酸添加装置

Claims (8)

  1. カルシウム硬度が100以上である高硬度排水の処理方法であって、
    上記高硬度排水に凝集剤を添加する工程と、
    上記凝集剤添加工程後の高硬度排水をフィルターで粗濾過する工程と、
    上記粗濾過工程後の高硬度排水を精密濾過膜又は限外濾過膜で膜濾過する工程と、
    上記精密濾過膜又は限外濾過膜を酸性水で逆洗浄する工程と
    を備える高硬度排水の処理方法。
  2. 上記凝集剤がポリ塩化アルミニウムである請求項1に記載の高硬度排水の処理方法。
  3. 上記酸性水が塩酸又はクエン酸を含む請求項1又は請求項2に記載の高硬度排水の処理方法。
  4. 上記粗濾過が、保留粒子径1μmのフィルターで行う請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の高硬度排水の処理方法。
  5. 上記粗濾過が、有効径が0.4mm以上0.7mm以下のフィルターで行う請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の高硬度排水の処理方法。
  6. 上記膜濾過後の高硬度排水を逆浸透膜で膜処理する工程をさらに備える請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の高硬度排水の処理方法。
  7. 上記フィルターがアンスラサイトである請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の高硬度排水の処理方法。
  8. 上記高硬度排水が生物処理した下水である請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の高硬度排水の処理方法。
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